説明

熱電発電装置

【課題】熱電変換モジュールを位置決めしつつ、熱電変換モジュールの発電効率が低下するのを防止すること。
【解決手段】熱電発電装置は、熱電変換モジュール27が受熱通路を流れる排気ガスの排気方向に沿って隙間41を介して配列され、熱電変換モジュール27の受熱基板29の上流端29aおよび下流端29bに接触するように、熱電変換モジュール27の間に熱伝導プレート42が介装される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱電発電装置に関し、特に、内燃機関から排出される排気ガスを利用して熱電発電を行う熱電発電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車等の車両の内燃機関から排出される排気ガス等には、熱エネルギーが含まれているため、排気ガスをそのまま捨てると熱エネルギーの無駄となる。そこで、排気ガスに含まれる熱エネルギーを熱電発電装置によって回収して電気エネルギーに変換し、例えば、バッテリに充電するようにしている。
【0003】
従来のこの種の熱電発電装置としては、内燃機関から排出された排気ガスが導入される排気管の外周部に熱電変換モジュールの高温側の一側面を対向させるとともに、熱電変換モジュールの低温側の他側面を冷却水が流通する冷却水管に対向させたものが知られている。
【0004】
この熱電変換モジュールは、半導体等の熱電変換素子、電極、高温側となる受熱基板および低温側となる放熱基板等を含んで構成されており、ゼーベック効果を利用して温度の高い排気ガスと温度の低い冷却水とにより、熱電変換モジュールの高温側と低温側との間に温度差を生じさせて発電を行うようになっている。
【0005】
ところで、排気管内を流れる排気ガスは、排気管の上流側の熱電変換モジュールによって排気ガスの熱量の多くが奪われてしまい、排気管の下流側において排気ガスの温度が低下してしまう。
【0006】
このため、排気管の上流側と遮熱空間の下流側とで排気ガスの温度のばらつきが発生してしまい、下流側の熱電変換モジュールの発電効率が上流側の熱電変換モジュールに比べて低下し、結果的に熱電変換モジュールの全体の発電効率が低下してしまうという問題が発生してしまう。
【0007】
従来、発電効率を向上させることができる熱電発電装置としては、特許文献1に示すようなものが知られている。
この熱電発電装置は、排気管内を流れる排気ガス方向に一定の隙間を介して配列された複数の熱電変換モジュールを備えており、上流側に配置された熱電変換モジュールと、下流側に配置された熱電変換モジュールとの間には、窪みが形成された連結部が設けられている。
【0008】
この窪みには伝熱板が噛み合って連結部と接触可能となっており、伝熱板が連結部に接触することにより、上流側の熱電変換モジュールに供給される熱を、伝熱板を介して熱電変換モジュールに伝達することによって、下流側の熱電変換モジュールの発電効率が上流側の熱電変換モジュールに比べて低下するのを防止している。
【0009】
このため、上流側の熱電変換モジュールと下流側の熱電変換モジュールとに加わる温度がばらついてしまうのを抑制して、熱電変換モジュールの発電効率が低下するのを防止することができる。
【0010】
また、特許文献1に示す熱伝発電装置は、冷却水管を熱電変換モジュールを介して排気管に押圧する板ばね部材を備えており、板ばねのばね力によって熱電変換モジュールを排気方向に位置決めしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2005−130558号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、このような従来の熱電発電装置にあっては、連結部の窪みに噛み合って連結部と接触可能な連結板が設けられているが、この連結板は、熱電発電変換モジュールの上流端と下流端とは接触していないため、排気方向と垂直な方向からしか熱電発電変換モジュールに熱を伝達することができない。
【0013】
すなわち、連結板と、熱電変換モジュールの上流端および下流端との間に隙間が形成されているため、この隙間から排気ガスの熱が冷却水側に流れてしまい、排気ガスの熱を熱電変換モジュールの排気方向から熱電変換モジュールに伝達することができず、伝熱効率が十分ではない。
【0014】
また、従来の熱電発電装置は、冷却水管を熱電変換モジュールを介して排気管に押圧する板ばね部材のばね力によって熱電変換モジュールを排気方向に位置決めしているため、熱電変換モジュールの位置決めを行うために板ばねが必要になってしまい、熱電発電装置の部品点数が増大して熱電発電装置の製造コストが増大してしまう。
【0015】
本発明は、上述のような従来の問題を解決するためになされたもので、熱電変換モジュールを位置決めしつつ、熱電変換モジュールの発電効率が低下するのを防止することができる熱電発電装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明に係る熱電発電装置は、上記目的を達成するため、(1)内燃機関から排出された排気ガスが導入される排気管と、前記排気管と同軸上に設けられ、冷却水が流通する冷却水管と、一側面が前記排気管に対向するとともに他側面が前記冷却水管に対向し、前記一側面と前記他側面との温度差に応じて熱電発電を行う複数の熱電変換モジュールとを備え、前記熱電変換モジュールが前記排気管内を流れる排気ガスの排気方向に沿って隙間を介して配列された熱電発電装置であって、前記熱電変換モジュールの排気方向上流端および排気方向下流端に接触するように、前記熱電変換モジュールの間に熱伝導部が介装された熱伝導手段を備えたものから構成されている。
【0017】
この熱電発電装置は、熱電変換モジュールの排気方向上流端および排気方向下流端に接触するように、熱電変換モジュールの間に熱伝導部が介装されているので、熱電変換モジュールの間の隙間から冷却水管に流れる熱を熱伝導部を介して熱電変換モジュールの排気方向上流端と下流端とに伝達することができる。
【0018】
このため、熱電変換モジュールの隙間から流れる排気ガスの熱を有効利用して上流側の熱電変換モジュールと下流側の熱電変換モジュールとに加わる温度が排気方向にばらついてしまうのを抑制して、熱電変換モジュールの発電効率が低下するのを防止することができる。
【0019】
また、熱電変換モジュールの排気方向上流端および排気方向下流端に接触するように、熱電変換モジュールの間に熱伝導部が介装されているので、熱伝導部によって熱電変換モジュールを排気方向に位置決めすることができる。このため、熱電発電装置の部品点数が増大するのを防止して熱電発電装置の製造コストを低減することができる。
【0020】
上記(1)に記載の熱電発電装置において、(2)前記熱伝導手段は、前記複数の熱電変換モジュールと前記排気管との間に連続して介装された高温側熱伝導シートを備え、前記熱伝導部が、排気方向に隣接する前記熱電変換モジュールの排気方向上流端および排気方向下流端に接触するように前記高温側熱伝導シートから前記冷却水管に向かって突出して設けられるものから構成されている。
【0021】
この熱電発電装置は、複数の熱電変換モジュールと前記排気管との間に連続して介装された高温側熱伝導シートを備えているので、熱電変換モジュールと排気管との密着性を向上させて排気ガスの熱の伝達効率を向上させることができる。
【0022】
また、熱伝導部が、排気方向に隣接する熱電変換モジュールの排気方向上流端および排気方向下流端に接触するように高温側熱伝導シートから冷却水管に向かって突出して設けられるので、高温側熱伝導シートを介して排気方向に隣接する熱電変換モジュールに熱を伝えることができ、排気方向に隣接する熱電変換モジュールの温度差を小さくすることができる。
【0023】
このため、上流側の熱電変換モジュールの発電量が低下するのを防止することができる。具体的には、上流側の熱電変換モジュールと下流側の熱電変換モジュールとの温度差が大きいと、上流側の熱電変換モジュールと下流側の熱電変換モジュールとで発電量が異なる。
【0024】
この場合には、発電量が高い熱電変換モジュールから発電量が低い熱電変換モジュールに逆電圧がかかり、ペルチェ効果によって温度差が小さくなる方向に熱移動が起こる。
したがって、上流側の熱電変換モジュールと下流側の熱電変換モジュールとの温度差が大きいと、上流側の熱電変換モジュールから下流側の熱電変換モジュールへの逆電圧が大きくなり、上流側の熱電変換モジュールの発電量が低下してしまう現象が発生する。
【0025】
本発明では、上流側の熱電変換モジュールと下流側の熱電変換モジュールとの温度差を小さくすることができるため、上流側の熱電変換モジュールから下流側の熱電変換モジュールに加わる逆電圧を小さくすることができ、上流側の熱電変換モジュールの発電効率が低下するのを防止することができる。
【0026】
上記(1)または(2)に記載の熱電発電装置において、(3)前記熱電変換モジュールが、複数のN型熱電変換素子およびP型熱電変換素子と、前記N型熱電変換素子およびP型熱電変換素子の一側面に設けられ、前記排気管に対向する受熱基板と、前記N型熱電変換素子およびP型熱電変換素子の他側面に設けられ、前記冷却水管に対向する放熱基板とから構成され、前記熱伝導部が、少なくとも隣接する熱電変換モジュールの前記受熱基板の排気方向上流端および排気方向下流端に接触するものから構成されている。
【0027】
この熱電発電装置は、熱伝導部が、少なくとも隣接する熱電変換モジュールの受熱基板の排気方向上流端および排気方向下流端に接触するので、熱電変換モジュールの間の隙間から冷却水管に流れる熱を熱伝導部を介して熱電変換モジュールの受熱基板の排気方向上流端と下流端とに伝達することができる。
【0028】
このため、熱電変換モジュールの隙間から流れる排気ガスの熱を有効利用して上流側の熱電変換モジュールと下流側の熱電変換モジュールとに加わる温度が排気方向にばらついてしまうのを抑制して、熱電変換モジュールの発電効率が低下するのを防止することができる。
【0029】
上記(1)〜(3)に記載の熱電発電装置において、(4)前記熱伝導部が、排気方向に沿って延在する逃げ部を有し、前記逃げ部に排気方向に隣接する前記熱電変換モジュール同士を接続する配線が設けられるものから構成されている。
【0030】
この熱電発電装置は、熱伝導部に、排気方向に沿って延在する逃げ部を有し、逃げ部に排気方向に隣接する熱電変換モジュール同士を接続する電線が設けられるので、配線を介して隣接する熱電変換モジュールを確実に接続することができる。
【0031】
上記(2)〜(4)に記載の熱電発電装置において、(5)前記熱伝導手段は、前記複数の熱電変換モジュールと前記冷却水管との間に連続して介装された低温側熱伝導シートを備えたものから構成されている。
【0032】
この熱電発電装置は、熱電変換モジュールと冷却水管との間に連続して介装された低温側熱伝導シートが設けられるので、熱電変換モジュールと冷却水管との密着性を向上させて排気ガスの熱の伝達効率を向上させることができる。
【0033】
このため、熱電変換モジュールの一側面と他側面との熱伝導効率を向上させて、熱電変換モジュールの一側面と他側面との温度差を大きくすることができ、熱電変換モジュールの発電効率を向上させることができる。
【0034】
上記(1)〜(5)に記載の熱電発電装置において、(6)前記熱伝導手段が膨張黒鉛から構成されている。
膨張黒鉛は、層方向に対して垂直方向に数十倍の熱伝導率を有する。このため、熱伝導部に膨張黒鉛を用い、この膨張黒鉛を、排気方向と垂直な方向に対して排気方向に熱伝導が高くなるように熱電変換モジュールの間に介装すれば、膨張黒鉛に伝達された熱を熱電変換モジュールの排気方向上流端と下流端とに効率よく伝達することができ、上流側の熱電変換モジュールと下流側の熱電変換モジュールとの温度がばらつくのを抑制することができる。
【0035】
また、膨張黒鉛から高温側熱伝導シートおよび低温側熱伝導シートを構成すれば、高温側熱伝導シートおよび低温側熱伝導シートの排気方向の熱伝導効率を向上させることができる。
【発明の効果】
【0036】
本発明によれば、熱電変換モジュールを位置決めしつつ、熱電変換モジュールの発電効率が低下するのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明に係る熱電発電装置の第1の実施の形態を示す図であり、熱電発電装置を備えるエンジンの排気系の概略構成図である。
【図2】本発明に係る熱電発電装置の第1の実施の形態を示す図であり、熱電発電装置の側面断面図である。
【図3】本発明に係る熱電発電装置の第1の実施の形態を示す図であり、図2のA−A方向矢視断面図である。
【図4】本発明に係る熱電発電装置の第1の実施の形態を示す図であり、熱電発電モジュールの斜視図である。
【図5】本発明に係る熱電発電装置の第1の実施の形態を示す図であり、熱電発電装置の要部側面断面図である。
【図6】本発明に係る熱電発電装置の第1の実施の形態を示す図であり、熱伝導プレートの上面図である。
【図7】本発明に係る熱電発電装置の第2の実施の形態を示す図であり、熱電発電装置の側面断面図である。
【図8】本発明に係る熱電発電装置の第2の実施の形態を示す図であり、図7のB−B方向矢視断面図である。
【図9】本発明に係る熱電発電装置の第2の実施の形態を示す図であり、熱伝導シートの上面図である。
【図10】本発明に係る熱電発電装置の第2の実施の形態を示す図であり、熱電発電装置の要部側面断面図である。
【図11】本発明に係る熱電発電装置の第2の実施の形態を示す図であり、他の構成の熱伝導シートを有する熱電発電装置の要部側面断面図である。
【図12】本発明に係る熱電発電装置の第2の実施の形態を示す図であり、他の構成の熱伝導シートを有する熱電発電装置の要部側面断面図である。
【図13】本発明に係る熱電発電装置の第2の実施の形態を示す図であり、他の構成の熱伝導シートを有する熱電発電装置の要部側面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、本発明に係る熱電発電装置の実施の形態について、図面を用いて説明する。なお、本実施の形態では、熱電発電装置を、自動車等の車両に搭載される水冷式の多気筒の内燃機関、例えば4サイクルガソリンエンジン(以下、単にエンジンという)に適用した場合について説明している。また、エンジンは、ガソリンエンジンに限定されるものではない。
(第1の実施の形態)
図1〜図6は、本発明に係る熱電発電装置の第1の実施の形態を示す図である。
まず、構成を説明する。
図1に示すように、自動車等の車両に搭載される内燃機関としてのエンジン1は、吸気系から供給される空気と燃料供給系から供給される燃料とを適宜の空燃比で混合して成る混合気を燃焼室に供給して燃焼させた後、この燃焼に伴って発生する排気ガスを排気系から大気に放出するようになっている。
【0039】
排気系は、エンジン1に取り付けられたエキゾーストマニホールド2と、このエキゾーストマニホールド2に球面継手3を介して連結された排気管4とを含んで構成されており、エキゾーストマニホールド2と排気管4とによって排気通路が形成されている。
【0040】
球面継手3は、エキゾーストマニホールド2と排気管4との適度な揺動を許容するとともに、エンジン1の振動や動きを排気管4に伝達させないか、あるいは減衰して伝達するように機能する。
【0041】
排気管4上には、2つの触媒5、6が直列に設置されており、この触媒5、6により排気ガスが浄化されるようになっている。
【0042】
この触媒5、6のうち、排気管4において排気ガスの排気方向の上流側に設置される触媒5は、所謂、スタートキャタリスタ(S/C)と呼ばれるものであり、排気管4において排気ガスの排気方向の下流側に設置される触媒6は、所謂、メインキャタリスタ(M/C)またはアンダーフロアキャタリスタ(U/F)と呼ばれるものである。
【0043】
これらの触媒5、6は、例えば三元触媒により構成されている。この三元触媒は、一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)、窒素酸化物(NOx)を一括して化学反応により無害な成分に変化させるといった浄化作用を発揮する。
【0044】
エンジン1の内部には、ウォータジャケットが形成されており、このウォータジャケットにはロングライフクーラント(LLC)と呼ばれる冷却液(以下、単に冷却水と言う)が充填されている。
【0045】
この冷却水は、エンジン1に取付けられた導出管8から導出された後、ラジエータ7に供給され、このラジエータ7から冷却水の還流管9を経てエンジン1に戻されるようになっている。
【0046】
ラジエータ7は、ウォータポンプ10によって循環される冷却水を外気との熱交換により冷却するものである。
【0047】
また、還流管9にはバイパス管12が連結されており、このバイパス管12と還流管9との間にはサーモスタット11が介装され、このサーモスタット11によって、ラジエータ7を流通する冷却水量とバイパス管12を流通する冷却水量とが調節されるようになっている。
例えば、エンジン1の暖機運転時においてはバイパス管12側の冷却水量が増加されて暖機が促進されるようになっている。
【0048】
バイパス管12にはヒータ配管13が連結されており、このヒータ配管13の途中には、ヒータコア14が設けられている。このヒータコア14は、冷却水の熱を利用して車室内の暖房を行うための熱源である。
【0049】
このヒータコア14によって暖められた空気は、ブロアファン15によって車室内に導入されるようになっている。なお、ヒータコア14とブロアファン15とによりヒータユニット16が構成されている。
【0050】
また、ヒータ配管13には後述する熱電発電装置17に冷却水を供給する上流側配管18aが設けられており、熱電発電装置17と還流管9との間には熱電発電装置17から還流管9に冷却水を排出する下流側配管18bが設けられている。
【0051】
このため、熱電発電装置17において排熱回収動作(この排熱回収動作の詳細については後述する)が行われている場合には、下流側配管18bを流れる冷却水は、上流側配管18aを流れる冷却水の温度よりも高くなる。
【0052】
一方、エンジン1の排気系には、熱電発電装置17が設けられており、この熱電発電装置17は、エンジン1から排出される排気ガスの熱を回収し、排気ガスの熱エネルギーを電気エネルギーに変換するようになっている。
【0053】
図2、図3に示すように、熱電発電装置17は、エンジン1から排出された排気ガスGが導入される内管21と、内管21の外方に設けられ、内管21との間で受熱通路22を形成する排気管としての外管23とを備えている。
【0054】
内管21の上流端は、排気管4に連結されており、内管21の内部には排気管4から排気ガスGが導入される排気通路25が形成されている。内管21は、支持部材24を介して外管23に固定されており、外管23の下流端は、テールパイプ19に連結されている。
【0055】
このため、エンジン1から排気管4を通して内管21の排気通路25に排出された排気ガスGは、排気通路25を通してテールパイプ19に排出された後、テールパイプ19から外気に排出される。
【0056】
外管23の内周部には内管21に向かって放熱フィン23Aが形成されており、受熱通路22を流れる排気ガスは、放熱フィン23Aを通し外管23に伝達される。
また、熱電発電装置17は、熱電変換モジュール27と、外管23と同軸上に設けられた筒状の冷却水管28とを備えている。
【0057】
図4に示すように、熱電変換モジュール27は、高温側の受熱部を構成する絶縁セラミックス製の受熱基板29と、低温側の放熱部を構成する絶縁セラミックス製の放熱基板30との間に、ゼーベック効果により温度差に応じた熱起電力を発生するN型熱電変換素子31およびP型熱電変換素子32が複数個設置されており、N型熱電変換素子31およびP型熱電変換素子32が電極33a、33bを介して交互に直列に接続されている。また、排気方向に隣接する熱電変換モジュール27は、配線35を介して電気的に連結されている。
【0058】
図2において、熱電変換モジュール27は、排気方向に一定の長さの隙間41を介して配列されている。熱電変換モジュール27と外管23の外周部23aとの間には熱伝導手段を構成する熱伝導部としての熱伝導プレート42が介装されており、熱伝導プレート42は、例えば、膨張黒鉛から構成されている。
【0059】
図5に示すように、熱伝導プレート42は、隣接する熱電変換モジュール27の受熱基板29の排気方向上流端(以下、単に上流端という)29aと排気方向下流端(以下、単に下流端という)29bとに接触するように、熱電変換モジュール27の間に介装されている。なお、図5では、電極33a、33bを省略している。また、受熱基板29は、熱電変換モジュール27の一側面を構成し、放熱基板30は、熱電変換モジュール27の他側面を構成している。
【0060】
図6に示すように、熱伝導プレート42には排気方向に沿って延在する逃げ部としてのレール溝42Aが形成されており、このレール溝42Aには排気方向に隣接する熱電変換モジュール27同士を接続する配線35が設けられている。このため、配線35は、熱伝導プレート42に妨げられることなく、熱電変換モジュール27同士を確実に接続することができる。
【0061】
なお、熱電変換モジュール27は、略正方形のプレート形状をしており、外管23および冷却水管28の間に密着させる必要があるため、外管23および冷却水管28は、図3に示すように、多角形に形成されている。
【0062】
また、外管23および冷却水管28は、円形であってもよい。この場合には、熱電変換モジュール27の受熱基板29および放熱基板30等を湾曲させるようにすればよい。
【0063】
図2、図3に示すように、冷却水管28は、上流側配管18aに連結される冷却水導入部28aおよび下流側配管18bに連結される冷却水排出部28bを備えている。
この冷却水管28は、冷却水導入部28aから冷却水管28に導入された冷却水が排気ガスGの排気方向と同方向に流れるように、冷却水導入部28aに対して冷却水排出部28bが排気方向下流側に設けられている。このため、冷却水は、受熱通路22に流れる排気ガスGの流れと同方向に流れる。
【0064】
図2に示すように、内管21には複数の連通孔36が形成されており、この連通孔36は、内管21の内部と受熱通路22とを連通している。この連通孔36は、内管21の円周方向に等間隔に形成されているとともに、内管21内を流れる排気ガスGの排気方向、すなわち、内管21の延在方向に沿って配列されている。なお、連通孔36は、等間隔に形成されるものに限定されない。
【0065】
また、支持部材24には支持部材24の円周方向に亘って等間隔に連通孔24aが形成されており、受熱通路22は、連通孔24aを通してテールパイプ19に連通している。なお、連通孔24aは、等間隔に形成されるものに限定されない。
【0066】
また、内管21には開閉弁26が設けられており、この開閉弁26は、内管21の下流端に設けられ、内管21を開閉するように外管23に回動自在に取付けられている。この開閉弁26は、排気通路25を流れる排気ガスGの圧力の大きさに応じて自動的に開閉するものである。
【0067】
すなわち、開閉弁26は、排気ガスGの圧力が低いエンジン1のアイドリング時や低負荷走行時には、図2に実線で示すように、内管21を閉塞することにより、内管21に導入された排気ガスGを受熱通路22に導入する。
【0068】
また、開閉弁26は、排気ガスGの圧力が高いエンジン1の高負荷走行時には、図2に破線で示すように、内管21を解放する。このため、熱電発電装置17は、排気ガスGの背圧が高くなるのを防止して、排気性能が低下するのを防止することができる。
【0069】
次に、作用を説明する。
エンジン1の冷間始動時には、触媒5、6、エンジン1の冷却水の全てが低温(外気温程度)になっている。
【0070】
この状態からエンジン1が始動されると、エンジン1の始動に伴いエンジン1からエキゾーストマニホールド2を経て排気管4に、例えば300〜400℃の排気ガスGが排出されることになり、2つの触媒5、6が排気ガスGにより昇温されることになる。
【0071】
また、冷却水がラジエータ7を通らずにバイパス管12を経てエンジン1に戻されることによって暖機運転が行われることになる。
【0072】
エンジン1の冷間始動時には、例えば、エンジン1のアイドリングが行われて排気ガスGの圧力が低いため、開閉弁26が閉じた状態となる。このため、排気管4から内管21の排気通路25に導入された排気ガスGが受熱通路22に導入され、受熱通路22を通過する排気ガスGによって冷却水管28を流通する冷却水Wが昇温され、エンジン1の暖機が促される。
【0073】
また、エンジン1の暖機後のエンジン1が低負荷走行時には、排気ガスGの温度が高温となっても排気ガスGの圧力が低いため、開閉弁26が閉じた状態となる。このため、排気管4から内管21の排気通路25に導入された排気ガスGが受熱通路22に導入される。このときには、熱電変換モジュール27によって排気ガスGの熱エネルギーを圧力エネルギーに効率よく変換される。
【0074】
また、エンジン1の高負荷走行時にはエンジン1の冷却性能を高める必要がある。エンジン1の高負荷走行時には、例えば、エンジン1が高回転となって排気ガスGの圧力が高くなるため、内管21に導入された排気ガスGの圧力が高くなり、開閉弁26が解放される。
【0075】
開閉弁26が解放されると、排気通路25とテールパイプ19が連通し、排気ガスGは、受熱通路22を流れることがなく、排気通路25からテールパイプ19に直接、排出される。このため、高温の排気ガスGによって冷却水管28を流通する冷却水Wが昇温されることがない。
【0076】
このとき、サーモスタット11によってバイパス管12と還流管9との連通が遮断されるので、エンジン1から導出管8を介して導出された冷却水がラジエータ7を介して還流管9に導出される。
【0077】
このため、エンジン1に低温の冷却水が供給され、エンジン1の冷却性能を高めることができる。
【0078】
また、エンジン1の高負荷走行時には開閉弁26が解放されるので、排気通路25を流れる排気ガスGの背圧が高くなることがなく、排気ガスGの排気性能が低下するのを防止することができる。
【0079】
次いで、暖機終了後のエンジン1の低負荷走行時の熱電発電装置17の作用を説明する。
【0080】
排気ガスGの圧力が小さいと、開閉弁26によって内管21が閉塞され、排気通路25とテールパイプ19との連通が遮断される。
【0081】
本実施の形態の熱電発電装置17は、熱電変換モジュール27が受熱通路22を流れる排気ガスの排気方向に沿って隙間41を介して配列され、熱電変換モジュール27の受熱基板29の上流端29aおよび下流端29bに接触するように、熱電変換モジュール27の間に熱伝導プレート42を介装した。
【0082】
このため、熱電変換モジュール27の間の隙間41から冷却水管28に流れる熱を、熱伝導プレート42を介して熱電変換モジュール27の受熱基板29の上流端29aと下流端29bとに伝達することができる。
【0083】
したがって、熱電変換モジュール27の隙間41から流れる熱を有効利用して上流側の熱電変換モジュール27と下流側の熱電変換モジュール27とに加わる温度が排気方向にばらついてしまうのを抑制して、熱電変換モジュール27の発電効率が低下するのを防止することができる。
【0084】
また、熱電変換モジュール27の受熱基板29の上流端29aおよび下流端29bに接触するように、熱電変換モジュール27の間に熱伝導プレート42が介装されているので、熱伝導プレート42によって熱電変換モジュール27を排気方向に位置決めすることができる。このため、熱電発電装置17の部品点数が増大するのを防止して熱電発電装置17の製造コストを低減することができる。
【0085】
また、本実施の形態では、熱伝導プレート42が膨張黒鉛から構成されているため、膨張黒鉛に伝達された熱を熱電変換モジュール27の排気方向上流端と下流端とに効率よく伝達することができる。
【0086】
具体的には、膨張黒鉛は、六角形の板状結晶構造で、層状に構成されており、層の面内は、共有結合で炭素同士が繋がっており、強固でかつ電子が移動し易い。したがって、層方向は、電気伝導度および熱伝導度が高い。
【0087】
膨張黒鉛は、黒鉛に有機成分を添加し、層方向と垂直な方向に膨張させることで、層間距離が広げられているため、層方向に垂直な方向に空間が存在している。このため、圧縮力に対して変形させることができる。
また、膨張黒鉛は、層方向は、層方向と垂直な方向に対して1桁高い熱伝導率を有するため、層方向と垂直な方向の温度が均一になろうと層方向と垂直な方向に熱が移動する。
【0088】
本実施の形態では、熱伝導プレート42を膨張黒鉛から構成し、熱伝導プレート42の層方向と垂直な方向が排気方向となるように熱伝導プレート42を隣接する熱電変換モジュール27の間に介装することにより、熱伝導プレート42に伝達された熱を熱電変換モジュール27の受熱基板29の上流端29aと下流端29bとに効率よく伝達することができ、上流側の熱電変換モジュール27と下流側の熱電変換モジュール27との温度がばらつくのをより一層抑制することができる。
【0089】
(第2の実施の形態)
図7〜図13は、本発明に係る熱電発電装置の第2の実施の形態を示す図であり、第1の実施の形態と同一の構成には同一番号を付して説明を省略する。
図6〜図9において、熱電変換モジュール27と外管23の外周部23aとの間には熱伝導手段を構成する高温側熱伝導シートとしての熱伝導シート51が介装されており、熱伝導シート51は、膨張黒鉛から構成されている。この熱伝導シート51は、複数の熱電変換モジュール27と外管23との間に連続して介装された単体の熱伝導シートである。
【0090】
また、熱電変換モジュール27と冷却水管28の内周部28cとの間には熱伝導手段を構成する低温側熱伝導シートとしての熱伝導シート52が介装されており、この熱伝導シート52は、膨張黒鉛から構成されている。この熱伝導シート52は、複数の熱電変換モジュール27と冷却水管28との間に連続して介装された単体の熱伝導シートである。
【0091】
また、熱伝導シート51には嵌合溝51Bが形成されており、この嵌合溝51Bには熱電変換モジュール27の周囲が取り囲まれるようにして熱電変換モジュール27が嵌合されるようになっている。
【0092】
また、熱伝導シート51には熱伝導部としての凸部51Aが一体的に設けられており、この凸部51Aは、隣接する熱電変換モジュールの受熱基板29の上流端29aと下流端29bとに接触するように、熱伝導シート51から冷却水管28に向かって突出している。
【0093】
なお、本実施の形態では、熱伝導シート51、凸部51A、熱伝導シート52が熱伝導手段を構成している。なお、図9では、電極33a、33bを省略している。
【0094】
図9、図10に示すように、熱伝導シート51の凸部51Aには逃げ部としてのレール溝51aが形成されており、このレール溝51aには排気方向に隣接する熱電変換モジュール27同士を接続する配線35が設けられている。このため、配線35は、凸部51Aに妨げられることなく、熱電変換モジュール27同士を確実に接続することができる。
【0095】
本実施の形態では、複数の熱電変換モジュール27と外管23との間に連続して介装され、膨張黒鉛から構成された熱伝導シート51を備え、この熱伝導シート51に、排気方向に隣接する熱電変換モジュール27の受熱基板29の上流端29aおよび下流端29bに接触するように熱伝導シート51から冷却水管28に向かって突出する凸部51Aを形成したので、凸部51Aによって熱電変換モジュール27を排気方向に位置決めすることができる。このため、熱電発電装置17の部品点数が増大するのを防止して熱電発電装置17の製造コストを低減することができる。
【0096】
また、本実施の形態では、熱伝導シート51を介して排気方向に隣接する熱電変換モジュール27に熱を伝えることができ、排気方向に隣接する熱電変換モジュール27の温度差を小さくすることができる。
【0097】
このため、上流側の熱電変換モジュール27の発電量が低下するのを防止することができる。具体的には、上流側の熱電変換モジュール27と下流側の熱電変換モジュール27との温度差が大きいと、上流側の熱電変換モジュール27と下流側の熱電変換モジュール27とで発電量が異なる。この場合には、発電量が高い熱電変換モジュール27から発電量が低い熱電変換モジュール27に逆電圧がかかり、ペルチェ効果によって温度差が小さくなる方向に熱移動が起こる。
【0098】
したがって、上流側の熱電変換モジュール27と下流側の熱電変換モジュール27との温度差が大きいと、上流側の熱電変換モジュール27から下流側の熱電変換モジュール27への逆電圧が大きくなり、上流側の熱電変換モジュール27の発電量が低下してしまう現象が発生する。
【0099】
本実施の形態では、熱電変換モジュール27は外管23との間に熱伝導シート51を介装し、熱伝導シート51の凸部51Aに隣接する熱電変換モジュール27の受熱基板29の上流端29aと下流端29bとを接触させているため、上流側の熱電変換モジュール27と下流側の熱電変換モジュール27との温度差を小さくすることができる。
【0100】
この結果、上流側の熱電変換モジュール27から下流側の熱電変換モジュール27に加わる逆電圧を小さくすることができ、上流側の熱電変換モジュール27の発電効率が低下するのを防止することができる。
【0101】
本実施の形態では、特に、熱伝導シート51を膨張黒鉛から構成している。この膨張黒鉛は、上述したように、層方向は、層方向と垂直な方向に対して1桁高い熱伝導率を有するため、層方向と垂直な方向の温度が均一になろうと層方向と垂直な方向に熱が移動する。
【0102】
本実施の形態では、熱伝導シート51の層方向と垂直な方向が排気方向となるように熱伝導シート51を熱電変換モジュール27と外管23との間に介装することにより、熱伝導シート51を介して排気方向に熱を効率よく移動させることができ、上流側の熱電変換モジュール27と下流側の熱電変換モジュール27との温度のばらつきを抑制することができる。
【0103】
また、上述したように膨張黒鉛は、黒鉛に有機成分を添加し、層方向と垂直な方向に膨張させることで、層間距離が広げられているため、層方向に垂直な方向に空間が存在することから、圧縮力に対して変形させることができる。
【0104】
このため、外管23と受熱基板29の表面に凹凸が存在した場合であっても、熱伝導シート51によって熱電変換モジュール27と外管23との密着性を向上させることができる。
【0105】
また、本実施の形態では、複数の熱電変換モジュール27と冷却水管28との間に連続して介装された熱伝導シート52を備えているので、冷却水管28と放熱基板30の表面とに凹凸が存在した場合であっても、熱伝導シート52によって熱電変換モジュール27と冷却水管28との密着性を向上させることができる。
【0106】
このため、熱電変換モジュール27の受熱基板29と放熱基板30との熱伝導効率を向上させて、熱電変換モジュール27の受熱基板29と放熱基板30との温度差を大きくすることができ、熱電変換モジュール27の発電効率を向上させることができる。
【0107】
なお、本実施の形態では、図11に示すように、熱伝導シート51、52に、アルミニウム、銅、ステンレス等からなる薄い金属プレート53、54を内蔵し、熱伝導シート51、52の剛性を高めるようにしてもよい。
【0108】
また、図12に示すように、熱伝導シート51、52の両面に、アルミニウム、銅、ステンレス等からなる薄い金属箔54a、54b、55a、55bを設け、熱伝導シート51、52の剛性を高めるようにしてもよい。
【0109】
また、本実施の形態では、熱伝導シート51に凸部51Aを設けているが、図13に示すように、熱伝導シート52に凸部52Aを設けてもよい。このようにすれば、凸部51A、52Aによって熱電変換モジュール27の位置決めを行うことができる。
【0110】
以上のように、本発明に係る熱電発電装置は、熱電変換モジュールを位置決めしつつ、熱電変換モジュールの発電効率が低下するのを防止することができるという効果を有し、内燃機関から排出される排気ガスを利用して熱電発電を行う熱電発電装置等として有用である。
【符号の説明】
【0111】
1 エンジン(内燃機関)
17 熱電発電装置
23 外管(排気管)
23a 外周部
27 熱電変換モジュール
28 冷却水管
28c 内周部
29 受熱基板(一側面)
29a 排気方向上流端
29b 排気方向下流端
30 放熱基板(他側面)
31 N型熱電変換素子
32 P型熱電変換素子
35 配線
41 隙間
42 熱伝導プレート(受熱部、熱伝導手段)
42A、51a レール溝(逃げ部)
51 熱伝導シート(高温側熱伝導シート、熱伝導手段)
51A 凸部(熱伝導部)
52 熱伝導シート(低温側熱伝導シート、熱伝導手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃機関から排出された排気ガスが導入される排気管と、前記排気管と同軸上に設けられ、冷却水が流通する冷却水管と、一側面が前記排気管に対向するとともに他側面が前記冷却水管に対向し、前記一側面と前記他側面との温度差に応じて熱電発電を行う複数の熱電変換モジュールとを備え、前記熱電変換モジュールが前記排気管内を流れる排気ガスの排気方向に沿って隙間を介して配列された熱電発電装置であって、
前記熱電変換モジュールの排気方向上流端および排気方向下流端に接触するように、前記熱電変換モジュールの間に熱伝導部が介装された熱伝導手段を備えたことを特徴とする熱電発電装置。
【請求項2】
前記熱伝導手段は、前記複数の熱電変換モジュールと前記排気管との間に連続して介装された高温側熱伝導シートを備え、前記熱伝導部が、排気方向に隣接する前記熱電変換モジュールの排気方向上流端および排気方向下流端に接触するように前記高温側熱伝導シートから前記冷却水管に向かって突出して設けられることを特徴とする請求項1に記載の熱電発電装置。
【請求項3】
前記熱電変換モジュールが、複数のN型熱電変換素子およびP型熱電変換素子と、前記N型熱電変換素子およびP型熱電変換素子の一側面に設けられ、前記排気管に対向する受熱基板と、前記N型熱電変換素子およびP型熱電変換素子の他側面に設けられ、前記冷却水管に対向する放熱基板とから構成され、前記熱伝導部が、隣接する熱電変換モジュールの前記受熱基板の排気方向上流端および排気方向下流端に接触することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の熱電発電装置。
【請求項4】
前記熱伝導部が、排気方向に沿って延在する逃げ部を有し、前記逃げ部に排気方向に隣接する前記熱電変換モジュール同士を接続する配線が設けられることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の熱電発電装置。
【請求項5】
前記熱伝導手段は、前記複数の熱電変換モジュールと前記冷却水管との間に連続して介装された低温側熱伝導シートを備えたことを特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれか1の請求項に記載の熱電発電装置。
【請求項6】
前記熱伝導手段が膨張黒鉛から構成されることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1の請求項に記載の熱電発電装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate


【公開番号】特開2013−110825(P2013−110825A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−252857(P2011−252857)
【出願日】平成23年11月18日(2011.11.18)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】