説明

燃料タンク構造

【課題】簡単な構造で断熱性を向上させることができる燃料タンク構造を得る。
【解決手段】燃料タンク構造が適用された車両用燃料タンク10では、少なくとも最外層を成すアウタシェル16が樹脂材にて構成された燃料タンク本体12が、アウタシェル16の外表面16Aに溶着にて固定された被覆材20にて被覆されている。被覆材20は、中空繊維の編物25にて構成されているので、タンク本体12の外側に断熱層が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば炭化水素の液体を含む燃料を貯留するための燃料タンク構造に関する。
【背景技術】
【0002】
樹脂製タンクの下部の外表面に、不織布層を介して断熱性の高い発泡層を設ける技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平7−68630号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記の如き従来の技術では、タンクと発泡層との間に不織布が介在されているため、構造、製法が複雑である。
【0004】
本発明は、上記事実を考慮して、簡単な構造で断熱性を向上させることができる燃料タンク構造を得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の発明に係る燃料タンク構造は、少なくとも最外層が樹脂材より成る燃料タンク本体の外表面が、樹脂の中空繊維より成る被覆材にて被覆されている。
【0006】
請求項1記載の燃料タンク構造では、タンク本体を被覆している被覆材を構成する樹脂の中空繊維、すなわち中空繊維の内部空間によって断熱層が形成される。これにより、被覆材を設けない構成と比較して、タンク本体の断熱性が向上する。そして、タンク本体の外表面を成す最外層及び被覆材を成す中空繊維のそれぞれが樹脂材にて構成されているので、これらを直接的に接合(例えば、接着や溶着等)する簡単な構造で良好な接合強度を得ることができる。
【0007】
このように、請求項1記載の燃料タンク構造では、簡単な構造で断熱性を向上させることができる。
【0008】
請求項2記載の発明に係る燃料タンク構造は、請求項1記載の燃料タンク構造において、前記被覆材は、前記燃料タンク本体の外表面に溶着されている。
【0009】
請求項2記載の燃料タンク構造では、タンク本体に被覆材が溶着にて直接的に固着されるので、該タンクと被覆材との接合強度が高くなり、信頼性が向上する。
【0010】
請求項3記載の発明に係る燃料タンク構造は、請求項1又は請求項2記載の燃料タンク構造において、前記中空繊維と、前記タンク本体の最外層とが同種の樹脂材にて構成されている。
【0011】
請求項3記載の燃料タンク構造では、互いに接合されるタンク本体の最外層と被覆材の中空繊維とが同種の樹脂材にて構成されているので、これらの接合強度を一層向上させ易い。
【0012】
請求項4記載の発明に係る燃料タンク構造は、請求項1〜請求項3の何れか1項記載の燃料タンク構造において、前記被覆材は、前記中空繊維を束ねて固着させた紐状体の編物として形成されている。
【0013】
請求項4記載の燃料タンク構造では、中空繊維を束ねた紐状体の編物で被覆材が構成されているので、タンク本体の外側には複数層の断熱層が形成され、断熱効果が高い。しかも、紐状体の中空繊維は互いに固着されているので、断熱効果が向上される。また、例えば紐状体を構成する中空繊維の数、編物の層を調整することで上記した複数の断熱層の層数を調整することができ、簡単な構造で所要の断熱性能を得ることができる。
【0014】
請求項5記載の発明に係る燃料タンク構造は、請求項1〜請求項4の何れか1項記載の燃料タンク構造において、前記被覆材の周縁部において前記中空繊維の端部が閉止されている。
【0015】
請求項5記載の燃料タンク構造では、被覆材の周縁部で中空繊維の端部が閉止されているので、中空繊維内の空気流通が防止又は著しく抑制され、被覆材(断熱層)による断熱効果が向上する。
【0016】
請求項6記載の発明に係る燃料タンク構造は、請求項5記載の燃料タンク構造において、前記タンクの外表面は、複数の前記被覆材にて異なる部分が被覆されており、前記複数の被覆材の繋ぎ部において、前記中空繊維の端部が閉止されている。
【0017】
請求項6記載の燃料タンク構造では、複数の被覆材によってタンク本体が被覆されており、これら複数の被覆材の繋ぎ部(接合部分)では中空繊維の端部が閉止されている。これにより、複数の被覆材にてタンク本体の広い範囲(例えば略全周)を被覆する構成において、中空繊維内の空気流通が防止又は著しく抑制され、被覆材(断熱層)による断熱効果が向上する。
【発明の効果】
【0018】
以上説明したように本発明に係る燃料タンク構造は、簡単な構造で断熱性を向上させることができるという優れた効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明の実施形態に係る燃料タンク構造が適用された車両用燃料タンク10について、図1乃至図8に基づいて説明する。
【0020】
図1には、車両用燃料タンク10が一部切り欠いた模式的な側面図にて示されている。この図に示される如く、車両用燃料タンク10は、タンク本体12を備えている。タンク本体12は、図示しない燃料注入口から注入された燃料としてのガソリンを内部に貯留するようになっており、樹脂材を主要材料として構成されている。
【0021】
具体的には、図1の「2」部を拡大して示す図2に示される如く、タンク本体12は、複数層構造の樹脂製タンクとされており、少なくとも内層としてインナシェル14、外層としてのアウタシェル16、これらインナシェル14とアウタシェル16との間に配設された燃料透過防止層としてのバリヤ層18、該バリヤ層18をインナシェル14、アウタシェル16に接合するための図示しない接着層を含んで構成されている。
【0022】
インナシェル14及びアウタシェル16は、それぞれ例えば高密度ポリエチレン(HDPE)等の樹脂材にて構成されている。アウタシェル16は、タンク本体12の外表面を有する最外層を成している。また、バリヤ層18は、例えばエチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)等の樹脂材にて構成されている。バリヤ層18は、例えば接着性を有する変性ポリエチレン等の樹脂材より成る接着層にてインナシェル14、アウタシェル16に接合されている。
【0023】
以上説明したタンク本体12の外表面は、被覆材20にて覆われている。この実施形態では、図1に示される如く、タンク本体12は、図示しない燃料注入口等を除く略全周に亘って、被覆材20にて覆われている。これにより、車両用燃料タンク10では、タンク本体12の外側に略全周に亘る断熱層22が形成されている。以下、具体的に説明する。
【0024】
図4及び図5に示される如く、被覆材20は、紐状体24の編物25を用いて構成されている。紐状体24は、複数の繊維26を束ねて構成された可撓性長尺部材として構成されている。この紐状体24を構成する複数の繊維26は、樹脂材より成り、図6に示される如く中空体である中空繊維とされ、可撓性を有する長尺状に形成されている。紐状体24は、図7に示される如く、上記の通り束ねられた複数の繊維26(隣接する繊維26)を溶着にて固着して構成されており、各繊維26が解れることがない構成とされている。
【0025】
被覆材20は、図1に示される如く、タンク本体12の上部を被覆するアッパハーフ20Aと、タンク本体12の下部を被覆するロアハーフ20Bとを主要部として構成されている。アッパハーフ20A、ロアハーフ20Bは、それぞれ図4及び図5に示される如き編物25を成形することで、互いの接合側に開口する容器状に形成されている。これにより、被覆材20は、アッパハーフ20A、ロアハーフ20B内にタンク本体12を収容してこれらアッパハーフ20A、ロアハーフ20Bの開口端を接合することで、タンク本体12に対し脱落不能に保持されつ該タンク本体12を被覆するようになっている。
【0026】
この実施形態では、上記の被覆状態において被覆材20は、アッパハーフ20A、ロアハーフ20Bの内面(を成す繊維26)がタンク本体12すなわちアウタシェル16の外表面16Aに密着されている。さらに、この実施形態では、アッパハーフ20A、ロアハーフ20Bの内面20C(を成す繊維26)がタンク本体12のアウタシェル16の外表面16Aに対し溶着にて固着されている。
【0027】
以上により、車両用燃料タンク10におけるタンク本体12の外側の断熱層22は、被覆材20を構成する繊維26内の空気層により構成されている。この実施形態では、図3に示される如く、複数の繊維26の端部が露出されるアッパハーフ20Aとロアハーフ20Bとの接合フランジ部20Dが圧縮溶着されて(潰されて)おり、これら複数の繊維26の端部が閉止されている。これにより、タンク本体12の外側の断熱層22を構成する各繊維26内の空気層は、空気の出入り(対流)のない(抑制された)断熱空気層として構成されている。接合フランジ部20Dは、本発明における被覆材の繋ぎ部に相当する。
【0028】
以上説明した被覆材20を構成する各繊維26は、それぞれ上記の通り樹脂材にて構成されており、この実施形態では、アウタシェル16を構成する樹脂材と同種の樹脂材にて構成されている。この実施形態では、アウタシェル16、各繊維26は共に、HDPEにて構成されている。
【0029】
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0030】
上記構成の車両用燃料タンク10を製造するに当たっては、先ず、タンク本体12をブロー成形等によって成形しておくと共に、アッパハーフ20A、ロアハーフ20Bを成形しておく。すなわち、複数の繊維26を束ねた紐状体24を用いて構成された編物25を用意し、この編物25にてアッパハーフ20A、ロアハーフ20Bを成形しておく。この際、アッパハーフ20A、ロアハーフ20Bの開口端には、図8に示される如く、接合フランジ部20Dを張出成形しておく。
【0031】
次いで、アッパハーフ20A、ロアハーフ20Bの内面20Cの略全面を図示しない熱板にて加熱すると共に、タンク本体12のアウタシェル16の外表面16Aの略全面を図示しない熱板にて加熱する。そして、図8に示される如く、アッパハーフ20A、ロアハーフ20Bをタンク本体12に被せ、該タンク本体12に押し付ける(圧縮荷重を付与する)。この際、タンク本体12にはガス等を充満して内圧を付与しても良い。なお、図8では、アッパハーフ20A、ロアハーフ20Bのみを断面図にて示している。
【0032】
以上により、アッパハーフ20A、ロアハーフ20B(の内面20C)がタンク本体12(の外表面16A)に溶着(熱融着)される。次いで、アッパハーフ20A、ロアハーフ20Bにおける互いに突き当てられた接合フランジ部20Dを図示しないテーパ状の金型(治具)にて上下方向に挟み込み、加熱しつつ圧縮荷重を付与する。これにより、図1及び図3に示される如く、上下の接合フランジ部20Dが外周側で板厚が小さくなるようにテーパ状に圧縮溶着され、被覆材20を構成する複数の繊維26の末端(開口端であった部分)がそれぞれ閉止される。
【0033】
以上により、タンク本体12の外側に、被覆材20にて断熱層22が形成された車両用燃料タンク10の製造が完了する。
【0034】
このようにタンク本体12の外側に断熱層22が形成された車両用燃料タンク10では、外部からタンク本体12内の燃料(ガソリン)への伝熱が抑制されるので、例えば断熱層22を有しないタンク本体12と比較して、外気温の上昇に伴う燃料温度の上昇、及び燃料蒸気(ベーパ)の発生量が抑えられる。特に、車両用燃料タンク10では、断熱層22(被覆材20)が燃料注入口等を除く略全面に亘りタンク本体12に設けられているため、断熱効果が高い。
【0035】
これらにより、車両用燃料タンク10が適用された自動車では、例えば、燃料蒸気を吸着するためのキャニスタの容量に余裕を生じさせることができ、キャニスタを大型化する等の対策に頼ることなく、長時間エンジンを作動させない場合に燃料蒸気を大気放出させないようにすることが可能になる。
【0036】
ここで、車両用燃料タンク10では、タンク本体12における樹脂製のアウタシェル16に接合される被覆材20が樹脂製の中空繊維26より成るため、各繊維26の内部空間にて断熱層22を構成する被覆材20をアウタシェル16に十分な強度で直接的に接合することができる。そして、車両用燃料タンク10では、被覆材20がアウタシェル16に直接的に接合されているので、例えばこれらの間に中間層(例えば、繊維同士が接合されていない不織布等)を介在させた構成と比較しても、タンク本体12と断熱層22との高い接合強度を得ることができる。このため、簡単な構造で、タンク本体12の外側に断熱層22が形成された車両用燃料タンク10を得ることができる。
【0037】
また、車両用燃料タンク10では、被覆材20がタンク本体12のアウタシェル16に溶着(熱融着)されているので、例えばこれらの間に接着層(接着剤等)を介在させる構成(本発明に含まれる構成)と比較して、一層構造が簡単で製造が容易であり、製造コストを抑えることができる。また、車両用燃料タンク10では、被覆材20とタンク本体12との間に上記の中間層や接着層を介在させる構成と比較して、軽量化が図られる。
【0038】
特に、車両用燃料タンク10では、被覆材20を構成する複数の繊維26がアウタシェル16と同じ樹脂材(この実施形態では、HDPE)にて構成されているので、被覆材20のタンク本体12に対する接合強度が高く、信頼性が向上する。しかも、高い接合強度でタンク本体12に接合された被覆材20が繊維26(特に編物25)により構成されているので、被覆材20によるタンク本体12の補強効果を得ることができる。これにより、車両用燃料タンク10では、例えば内圧(負圧を含む)によるタンク本体12の変形を抑制することができる。すなわち、耐圧強度が向上する。
【0039】
さらに、車両用燃料タンク10では、被覆材20が複数の繊維26の内部空間を断熱層とするため、被覆材20の厚み方向における繊維26の本数(編物25の層数等)によって断熱性能を調整することが可能である。これにより、要求(燃料蒸気の発生量の他、タンク本体12の容量、車両用燃料タンク10の外形寸法等を含む)に応じて適切な断熱性能を有する車両用燃料タンク10を得ることができる。
【0040】
またさらに、車両用燃料タンク10では、複数本の繊維26が束ねられると共に互いに固着されて紐状体24とされているので、複数の繊維26間の空間に対し空気が出入りすることが抑制される。特に、この紐状体24を用いた編物25にて被覆材20(アッパハーフ20A、ロアハーフ20B)が形成されているので、紐状体24(を構成する複数の繊維26)同士の相対変位が抑制され、これら複数の繊維26(紐状体24)間の空間に対する空気の出入が効果的に抑制される。
【0041】
しかも、車両用燃料タンク10では、各繊維26の末端が閉止される構造であるため、各繊維26の内部空間に対する空気の出入がない。特に、編物25を用いてアッパハーフ20A、ロアハーフ20Bを形成することで、該アッパハーフ20Aとロアハーフ20Bとの接合端である接合フランジ部20Dに複数の繊維26の末端を集めることができるので、タンク本体12の外形に合わせた被覆材20を形成しつつ、該被覆材20を構成する複数の繊維26の末端を閉止する構成を実現することができる。
【0042】
これらにより、車両用燃料タンク10では、被覆材20にて良好な断熱性能の断熱層22をタンク本体12の外側に構成することができる。また、車両用燃料タンク10では、被覆材20の各繊維26がそれぞれ内部空間すなわち断熱層を形成する構造であるため、例えば磨耗等によって表面側の繊維26が破断されたとしても、断熱性能の低下が小さい。すなわち、車両用燃料タンク10では、長期間に亘って被覆材20による所要の断熱性能を維持することができる。
【0043】
例えば、発泡材等にて断熱層を形成する構成では、断熱効果は気泡の倍率(大きさ、体積比率)に依存するので、断熱性能を向上するためには気泡の体積占有率が高くなり、耐久性が低い。また、断熱性能を向上するために発泡材層の厚みを増すと、燃料タンクの容量、外径寸法、タンク本体の肉厚に制約を与える原因となる。これらに対して車両用燃料タンク10では、中空の繊維を用いた被覆材20により、上記の如く断熱効果、耐久性、接合強度に優れた断熱層22が形成されるので、その容量、外径寸法、タンク本体12の肉厚に与える制約が少なく抑えられる。
【0044】
なお、上記した実施形態では、成形後のタンク本体12に被覆材20を溶着する例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、図9に示される如く、タンク本体12をブロー成形するための金型30にアッパハーフ20A、ロアハーフ20Bをセットしておき、該金型30内でパリソン32にエアノズル34からエアを吹き込んでタンク本体12を成形するようにしても良い。この製法では、タンク本体12の成形に伴ってアッパハーフ20A、ロアハーフ20Bがタンク本体12に溶着されると共に、該アッパハーフ20Aとロアハーフ20Bとを接合フランジ部20Dにおいて溶着することができる。
【0045】
また、上記した実施形態では、被覆材20を構成する各繊維26がアウタシェル16と同じ樹脂材にて構成された例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、各繊維26を他の樹脂材にて構成しても良い。この場合、各繊維26は、アウタシェル16に対する溶着性の良好な樹脂材を用いて構成されることが好ましい。
【0046】
さらに、上記した実施形態では、タンク本体12が全体として樹脂材にて構成された例を示したが、本発明はこれに限定されず、タンク本体12は、少なくとも外表面を成す最外層すなわちアウタシェル16が樹脂材にて構成されていれば足りる。
【0047】
またさらに、上記した実施形態では、被覆材20を構成する各繊維26の内部空間が空気層である例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、各繊維26内を断熱性の良好なガスで充満したり、各繊維26内の伝熱物質を減じたり(負圧や真空としたり)しても良い。
【0048】
また、上記した実施形態では、タンク本体12が略全周(外表面16Aの略全面)に亘って被覆材20にて被覆された例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、車両用燃料タンク10に対する特定側に熱源が配置される車両に搭載される構成においては、タンク本体12における熱源側を被覆材20にて被覆するようにしても良い。
【0049】
さらに、上記した実施形態では、被覆材20が紐状体24の編物25で構成されている例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、複数の繊維26を特定方向に配設させると共に樹脂に含浸させたラミナを単層で、又は積層して被覆材20を構成しても良い。ラミナを積層する場合、複数の繊維26の配向角度が一致されても異ならされても良い。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の実施形態に係る車両用燃料タンクの概略全体構成を模式的に示す側面図である。
【図2】図1の「2」部を拡大して模式的に示す断面図である。
【図3】図1の「3」部を拡大して模式的に示す断面図である。
【図4】本発明の実施形態に係る車両用燃料タンクの被覆材を構成する編物を模式的に示す平面図である。
【図5】本発明の実施形態に係る車両用燃料タンクの被覆材を構成する編物を模式的に示す断面図である。
【図6】本発明の実施形態に係る車両用燃料タンクの被覆材を構成する中空の繊維を模式的に示す斜視図である。
【図7】本発明の実施形態に係る車両用燃料タンクの被覆材を構成する紐状体を模式的に示す図であって、(A)は斜視図、(B)は断面図である。
【図8】本発明の実施形態に係る車両用燃料タンクの製造過程を示す側断面図である。
【図9】本発明の実施形態に係る車両用燃料タンクの他の製造方法による製造過程を示す側断面図である。
【符号の説明】
【0051】
10 車両用燃料タンク(燃料タンク構造)
12 タンク本体
16 アウタシェル(最外層)
20 被覆材
20D 接合フランジ部(被覆材の繋ぎ部)
24 紐状体
25 編物
26 繊維(中空繊維)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも最外層が樹脂材より成る燃料タンク本体の外表面が、樹脂の中空繊維より成る被覆材にて被覆されている燃料タンク構造。
【請求項2】
前記被覆材は、前記燃料タンク本体の外表面に溶着されている請求項1記載の燃料タンク構造。
【請求項3】
前記中空繊維と、前記タンク本体の最外層とが同種の樹脂材にて構成されている請求項1又は請求項2記載の燃料タンク構造。
【請求項4】
前記被覆材は、前記中空繊維を束ねて固着させた紐状体の編物として形成されている請求項1〜請求項3の何れか1項記載の燃料タンク構造。
【請求項5】
前記被覆材の周縁部において前記中空繊維の端部が閉止されている請求項1〜請求項4の何れか1項記載の燃料タンク構造。
【請求項6】
前記タンクの外表面は、複数の前記被覆材にて異なる部分が被覆されており、
前記複数の被覆材の繋ぎ部において、前記中空繊維の端部が閉止されている請求項5記載の燃料タンク構造。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−1048(P2009−1048A)
【公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−161225(P2007−161225)
【出願日】平成19年6月19日(2007.6.19)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】