説明

燃料フィルタおよびそれを用いた燃料供給装置

【課題】高さを低くする要求のある燃料供給装置において、燃料の圧力によるフィルタケースの底部の変形を抑制可能な燃料フィルタを提供する。
【解決手段】燃料中の異物を除去するフィルタエレメント21は、円筒形のフィルタケース22に収容されている。フィルタケース22は、フィルタケース底部26に第1補強部材31を放射状に設け、さらに第1補強部材31の間を周方向に連結する第2補強部材を設ける。このような燃料フィルタによると、燃料の圧力が上昇してもフィルタケース底部は撓みにくくなり、フィルタケースの周縁部に応力が集中しにくくなる。そのため、燃料の圧力によるフィルタケースの変形や破損を抑制することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料フィルタおよびそれを用いた燃料供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、燃料供給装置において、燃料供給タンク内の燃料ポンプから供給された燃料の異物を除去する筒状の燃料フィルタが知られている。燃料フィルタのフィルタケース内壁へ供給される燃料による圧力が上昇すると、燃料フィルタのフィルタケースは、筒部よりも底部の周縁が撓みやすくなる。
【0003】
そこで、特許文献1では、燃料フィルタのフィルタケースの底部を平面部の少ない形状に成形することにより、フィルタケースの強度を向上している。
また、特許文献2では、燃料フィルタのフィルタケースの底部を球面状に成形することにより、フィルタケースの強度を向上している。
【0004】
しかしながら、特許文献1のフィルタケースでは、底部を平面部の少ない形状としたために底部の面積は小さくなり、底部の面積を小さくする前と同様のフィルタケース内部の容積を得るためには、フィルタケースの高さを増加する必要があった。特許文献2のフィルタケースにおいても、底部を平面では無く球面状とするため、フィルタケースの高さは増加する結果となった。
【0005】
近年は高さを低くした燃料供給装置が求められており、燃料タンクおよび燃料タンク内に設けられる燃料フィルタについても高さを低くすることが求められている。
燃料フィルタのフィルタケースの高さを低くする場合、フィルタケースの高さを低くする前と同様のフィルタケース内部の容積を得るためにはフィルタケースの底部の面積を大きくする必要が生じる。
フィルタケースの底部の面積を大きくすると、前述のように燃料フィルタのフィルタケース内壁への供給される燃料の圧力によって、燃料フィルタのフィルタケースは筒部よりも底部の周縁が撓みやすくなるという問題が生じる。
しかし、高さを低くする要求があるため、燃料フィルタのフィルタケースの強度を向上するために、フィルタケースの底部の形状を特許文献1または特許文献2記載のような形状とすることはできない。
【0006】
【特許文献1】米国特許6123521号明細書
【特許文献2】米国特許6164267号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明の目的は、高さを低くする要求のある燃料供給装置において、燃料の圧力によるフィルタケースの底部の変形を抑制可能な燃料フィルタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の請求項1記載の燃料フィルタによると、燃料中の異物を除去するフィルタエレメントが円筒形のフィルタケースに収容されている。
一般に、円筒形のフィルタケースを備える燃料フィルタは、燃料フィルタに供給される燃料の圧力が上昇すると、フィルタケースの底部が撓み、フィルタケースの底部の周縁部に応力が集中しやすくなる。その結果、フィルタケースの変形や破損が生じる恐れがある。
【0009】
しかし、本発明の請求項1記載の燃料フィルタのフィルタケースは、その底部に第1補強部材を放射状に設け、さらに第1補強部材の間を周方向に連結する第2補強部材を設ける構成を採用する。このような燃料フィルタによると、燃料の圧力が上昇してもフィルタケース底部は撓みにくく、フィルタケースの周縁部に応力が集中しにくくなる。そのため、燃料の圧力によるフィルタケースの変形や破損を抑制することができる。
【0010】
本発明の請求項2記載の燃料フィルタによると、第2補強部材は、フィルタケースの底部の中央部に設けた中央リブと、フィルタケースの底部の周縁部に設けた周縁リブとから構成される。
さらに、本発明の請求項3記載の燃料フィルタによると、周縁リブは、互いに隣接する前記第1補強部材の間を、直線状に連結するリブとして形成する。
【0011】
また、本発明の請求項4記載の燃料フィルタによると、周縁リブは、互いに隣接する前記第1補強部材の間を、前記フィルタケースの中央部を中心とした同心円状に接続するリブとして形成する。
また、本発明の請求項5記載の燃料フィルタによると、周縁リブは、互いに隣接する前記第1補強部材の間を、山形状に連結する第1リブと第2リブとして形成する。
このような燃料フィルタによると、フィルタケースの底部に第1補強部材および第2補強部材を設けることによってフィルタケースの底部の強度を向上させることができる。このため、燃料の圧力が上昇してもフィルタケースの底部は撓みにくくなり、フィルタケースの破損を防ぐことができる。
【0012】
本発明の請求項6記載の燃料フィルタを用いた燃料供給装置によると、燃料を貯蔵する燃料タンクの内部に設けられる収容される燃料供給装置は、燃料ポンプと、燃料フィルタと、サクションフィルタとを備えている。
燃料ポンプは電気駆動式で、燃料タンク内の燃料を吸入し燃料タンク外へ吐出する。燃料フィルタは、請求項1から請求項5記載のいずれか一つの燃料フィルタであり、燃料ポンプで吸入した燃料の異物を除去する。サクションフィルタは、燃料ポンプにより燃料タンクから吸入した燃料中の異物を除去する。
本発明の請求項7記載の燃料フィルタを用いた燃料供給装置によると、燃料タンク内部のプレッシャレギュレータは、燃料ポンプが吐出し燃料フィルタで異物を除去した燃料の圧力を調整する。
【0013】
このような燃料供給装置によると、燃料フィルタとして請求項1から請求項5記載のいずれか一つの燃料フィルタを採用するため、高さを低くする要求のある燃料供給装置においても燃料の圧力によるフィルタケースの底部の撓みを防ぎ、フィルタケースの破損を防ぐことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、複数の実施形態において実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
(第1実施形態)
【0015】
本発明の第1実施形態による燃料フィルタを含む燃料供給装置を図1に示す。燃料供給装置1は、燃料ポンプ40と、燃料フィルタ20と、サクションフィルタ50と、プレッシャレギュレータ60などから構成される。燃料供給装置1の燃料タンク蓋部材11は樹脂により略円盤状に形成されている。
燃料タンク蓋部材11は、燃料タンク10の縁部102が形成する開口部101に取り付けられる。燃料供給装置1が燃料タンク10に搭載されたとき、燃料タンク蓋部材11は開口部101を塞ぐ。燃料供給装置1において燃料タンク蓋部材11および燃料タンク蓋押さえ部材13以外の部品は、燃料タンク10内に収容されている。燃料タンク10は、例えば樹脂などにより形成されている。
【0016】
燃料タンク蓋部材11は、燃料ポンプ吐出口14、電気コネクタ13、および支柱71を有している。燃料ポンプ吐出口14は、燃料ポンプ40から吐出された燃料を燃料供給装置1の外部へ供給する管である。電気コネクタ13は、図示しない電源およびECUに接続されている。電気コネクタ13は燃料タンク蓋部材11を貫いて燃料タンク10側へ突出している。電気コネクタ13から燃料タンク10の内部には、図示しないリード線が燃料ポンプ40に伸びている。電源からの電力はリード線を経由して燃料ポンプ40に供給される。
【0017】
燃料タンク蓋部材11は略円盤状のフランジ部111を有し、フランジ部111は開口部101を形成する縁部102に支持されている。縁部102にはねじ溝103が形成されている。
蓋押さえ部材13は、略円筒形に形成される筒部131を有し、筒部131の一方の端部には径内方向に延びる環状の係止部132が設けられている。筒部131の他方の端部の内周側にはねじ山133が設けられている。
【0018】
フランジ部111は蓋押さえ部材13の係止部132により燃料タンク10の縁部102に係止され、燃料タンク蓋部材11は、蓋押さえ部材13に形成されたねじ山133を燃料タンク10の縁部102に形成されたねじ溝103にねじ込むことにより燃料タンク10に組みつけられている。
燃料タンク蓋部材11の燃料タンク10内部に向き合う面には、図2に示すように熱板溶着用リブ12が設けられている。
【0019】
燃料タンク蓋部材11には、図1に示すように、2本の支柱71の一端が圧入され、他端は樹脂製のベース72に形成された挿入孔に緩く挿入されている。スプリング711は支柱71の外周側に設けられ、一端が燃料タンク蓋部材11に係止され、他端がベース72に係止されている。これにより、燃料タンク蓋部材11とベース72とは、燃料タンク10の重力方向上下へ相対的に往復移動可能である。したがって、燃料供給装置1が収容される燃料タンク10が温度変化による内圧の変化や燃料量の変化で膨張または収縮しても、ベース72の底部は燃料タンク10の底部内壁に常に押し付けられている。
【0020】
燃料ポンプ40は内部に図示しないモータを収容しており、モータとともに回転する図示しないインペラ等の回転部材を有する。サクションフィルタ50は、燃料ポンプ40の吸入口側、つまり燃料ポンプ40の吸入ラインの上流端に設置され、燃料に含まれる比較的大きな異物を除去する。
【0021】
燃料フィルタ20は、燃料の異物を除去するフィルタエレメント21をフィルタケース22の内部に収容している。アース部29は、図示しないアース線により燃料ポンプ40に接続され、フィルタエレメント21に蓄積された静電気をアース線を経由して放電する。プレッシャレギュレータ60は、燃料フィルタ20のフィルタケース22の側方に取り付けられている。
本実施例によるフィルタケース22は、燃料フィルタ20と、プレッシャレギュレータ60と、アース部29とを樹脂で一体に成形している。燃料フィルタ20と燃料ポンプ40は、蛇腹管である接続管73により接続されている。
【0022】
ここで、燃料フィルタ20のフィルタケース22の形状について説明する。
燃料フィルタ20のフィルタケース蓋部材23には、図3に示すように熱板溶着用リブ231が形成されている。
燃料フィルタ20のフィルタケース22の底部は図5に示す形状となっている。
フィルタケース22の底部には、放射状に設けられた第1補強部材としての放射状リブ311と、放射状リブ311の間を周方向に連結する第2補強部材としての連結リブ321とが設けられている。連結リブ321は、フィルタケース底部26の中央部に設けた中央リブ331と、フィルタケース底部26の周縁部に設けた周縁リブ341とから構成される。
【0023】
本実施例による燃料フィルタ20において、周縁リブ341は、互いに隣接する放射状リブ311の間を、直線状に連結する。
例えば、本実施形態による周縁リブ341は、図5に示すように、直角に交差する2本の放射状リブ311の間を、直線状の周縁リブ341で連結する。中央リブ331は、前記2本の放射状リブの交点に設ける。本実施形態による燃料フィルタ20のフィルタケース22のフィルタケース底部26に形成されるリブは、フィルタケース22の底面から見ると四角形と三角形を組み合わせたような形状となる。
【0024】
このような燃料供給装置1の組立において、燃料フィルタ2を燃料タンク蓋部材11に組み付ける手順を図2および図3に基づき説明する。
【0025】
燃料フィルタ20のフィルタケース蓋部材23には、図3に示すように熱板溶着用リブ231が形成されているが、燃料タンク蓋部材11の燃料タンク10と向き合う面にも熱板溶着用リブ12が形成されている。熱板溶着用リブ12の形状は、熱板溶着用リブ231と同じ形状になっている。
まず、燃料タンク蓋部材11の熱板溶着用リブ12を加熱して溶かしておく。
次に、フィルタケース蓋部材23の熱板溶着用リブ231を加熱して溶かす。
その後、燃料タンク蓋部材11の熱板溶着用リブ12にフィルタケース蓋部材23の熱板溶着用リブ231を圧着し、冷却する。
【0026】
このような燃料フィルタ20によると、燃料フィルタ20は熱板溶着により燃料タンク蓋部材11と一体となり、燃料フィルタ20を燃料タンク蓋部材11に強固に固定することができる。
【0027】
上述のように組み立てられた燃料フィルタ20を使用する燃料供給装置1において、燃料タンク10に収容された燃料は、燃料ポンプ40の図示しないモータとともに回転するインペラ等の回転部材によって昇圧され、燃料ポンプ吐出口14を経由して図示しない内燃機関に供給される。このとき、燃料は、プレッシャレギュレータ60で圧力を調整された後、燃料ポンプ吐出口14から吐出される。調圧時に余剰となった燃料は、プレッシャレギュレータ60によって排出口61から燃料タンク10内に排出される。
【0028】
燃料ポンプ40による昇圧される燃料は、燃料ポンプ40に吸入される前にサクションフィルタ50によって異物を除去され、燃料ポンプ40から吐出された後に燃料フィルタ20によってさらに異物を除去される。ここで、燃料ポンプ40から昇圧された燃料が燃料フィルタ20に供給されるとき、フィルタケース22の内壁には燃料による圧力が加わっている。
【0029】
しかし、本実施例による燃料フィルタ20のフィルタケース22の底部には上述のようにフィルタケース22のフィルタケース底部26を補強する部材として中央リブ331と周縁リブ341とが設けられているため、フィルタケース底部26の周縁部に応力が集中しにくくなる。その結果、燃料の圧力によるフィルタケース22の変形や破損を抑制することができる。
【0030】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態として、図6に示すように、第1実施形態におけるフィルタケース22の周縁リブ341を、互いに隣接する放射状リブ312の間を、前記フィルタケースの中央部を中心とした同心円状に接続する周縁リブ342として形成することもできる。本実施形態において、他の構成は第1実施形態と同様である。本実施形態による燃料フィルタのフィルタケース222の底面部に形成されるリブは、フィルタケース222の底面からみると略円形の蜘蛛の巣のような形状となる。
本実施形態による燃料フィルタは、第1実施形態と同様に燃料の圧力によるフィルタケース222の変形や破損を抑制することができる。
【0031】
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態として、図7に示すように、第1実施形態における周縁リブを、互いに隣接する放射状リブ313の間を、山形状に連結する第1リブ351と第2リブ352として構成することもできる。つまり、第1リブ351と第2リブ352とで構成された形状は、フィルタケース223の底部の周縁部に向かって凸状となる山形状の形状となる。この場合、本実施形態による燃料フィルタのフィルタケースの底面部に形成されるリブは、フィルタケース223の底面からみると菊の花のような形状となる。
本実施形態による燃料フィルタは、第1実施形態と同様に燃料の圧力によるフィルタケース223の変形や破損を抑制することができる。
また、本実施形態による燃料フィルタのフィルタケース223は、各リブに挟まれた面積を広くとれるために、フィルタケース223を樹脂で成形するときに成形の型から外しやすく製作上の利点も有する。
【0032】
(実験)
本発明の第1実施形態から第3実施形態による燃料フィルタにおいて、燃料の圧力によりフィルタケース底部の周縁部に生じる応力を低減する効果を実験により確認した。
【0033】
効果の確認は、本発明の第1実施形態の燃料フィルタのフィルタケースにおいて放射状リブおよび連結リブを全く設けない燃料フィルタを参考例として準備し、本発明の各実施形態とこの参考例の燃料フィルタとにおいて、燃料の圧力によりフィルタケース底部の周縁部に生じる応力を比較することにより実施した。
ここで、燃料フィルタのフィルタケースの直径φは67mm、フィルタケースの筒部の厚みt1を3.5mm、フィルタケース底部の厚みt2を3mmとした。各実施形態においてフィルタケースの底部に設けたリブの高さt3は6mmとした。
【0034】
実験結果を示す図8によると、第1実施形態から第3実施形態による燃料フィルタ全てにおいて、燃料の圧力によりフィルタケース底部の周縁部に生じる応力は、参考例の燃料フィルタに生じる応力よりも低減していることが明らかである。
特に、第2実施形態および第3実施形態による燃料フィルタによる最大応力の低減の効果が大きい。
【0035】
参考例の燃料フィルタ90では、図9に示すように、燃料フィルタ90のフィルタケース91内壁へ供給される燃料による圧力Pが上昇すると、燃料フィルタ90のフィルタケース91は、フィルタケース筒部93よりもフィルタケース底部95の周縁部に応力が集中しやすくなる。その結果、フィルタケース底部95が図9に破線で示すようにフィルタケース91の変形や破損が生じる恐れがある。
【0036】
これに対し、本発明による各実施形態では、フィルタケース底部に補強部材として放射状リブおよび連結リブを設けることにより、フィルタケースの底部の周縁部に応力が集中しにくい構成としている。その結果、図8に示すようにフィルタケース底部の周縁部に生じる最大応力を低減することができる。
【0037】
また、燃料の圧力により生じる応力は上述のようにフィルタケースの底部の周縁部に集中しやすくなるため、フィルタケース底部の周縁部の形状にできるだけ近い形状に周縁リブを設けた本発明による第2実施形態および第3実施形態において、応力を低減する効果が大きい。
【0038】
このように、本発明の各実施形態による燃料フィルタは、燃料の圧力によりフィルタケースの底部の周縁部に生じる応力を低減する効果を有し、フィルタケースの強度を向上している。
【0039】
(他の実施形態)
上述の第1実施形態では、燃料フィルタのフィルタケースは、燃料フィルタとプレッシャレギュレータとアース部とを一体に成形している。これに対し、本発明の他の実施形態では、燃料フィルタとプレッシャレギュレータを別体として成形する構成としてもよい。また、本発明の他の実施形態では、プレッシャレギュレータを備えない燃料供給装置であってもよい。
【0040】
以上説明した本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の第1実施形態による燃料フィルタを使用した燃料供給装置の全体構成を示す模式図。
【図2】本発明の第1実施形態による燃料フィルタを示す正面図。
【図3】本発明の第1実施形態による燃料フィルタの平面図。
【図4】本発明の第1実施形態による燃料フィルタを示す図であって、図3のIV―IV線断面図。
【図5】本発明の第1実施形態による燃料フィルタのフィルタケースの底面図。
【図6】本発明の第2実施形態による燃料フィルタのフィルタケースの底面図。
【図7】本発明の第3実施形態による燃料フィルタのフィルタケースの底面図。
【図8】本発明の第1実施形態から第3実施形態による燃料フィルタのフィルタケースにおいて生じる応力を示す特性図。
【図9】参考例による燃料フィルタのフィルタケースを示す模式図。
【符号の説明】
【0042】
20:燃料フィルタ、21:フィルタエレメント、22:フィルタケース、31:第1補強部材、放射状リブ、32:第2補強部材、連結リブ、311:放射状リブ(第1補強部材)、321:連結リブ(第2補強部材)、331:中央リブ(第2補強部材)、341:周縁リブ(第2補強部材)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料中の異物を除去するフィルタエレメントと、
前記フィルタエレメントを収容する円筒形のフィルタケースと、
前記フィルタケースの底部に放射状に設けた第1補強部材と、
前記第1補強部材の間を周方向に連結する第2補強部材と、を備えること
を特徴とする燃料フィルタ。
【請求項2】
前記第2補強部材は、前記フィルタケースの底部の中央部に設けた中央リブと、前記フィルタケースの底部の周縁部に設けた周縁リブとから構成されることを特徴とする請求項1記載の燃料フィルタ。
【請求項3】
前記周縁リブは、互いに隣接する前記第1補強部材の間を、直線状に連結するリブであることを特徴とする請求項2記載の燃料フィルタ。
【請求項4】
前記周縁リブは、互いに隣接する前記第1補強部材の間を、前記フィルタケースの中央部を中心とした同心円状に接続するリブであることを特徴とする請求項2記載の燃料フィルタ。
【請求項5】
前記周縁リブは、互いに隣接する前記第1補強部材の間を、山形状に連結する第1リブと第2リブであることを特徴とする請求項2記載の燃料フィルタ。
【請求項6】
燃料を貯蔵する燃料タンクと、
前記燃料タンク内に設けられ、前記燃料タンク内の燃料を吸入し前記燃料タンク外へ吐出する電気駆動式の燃料ポンプと、
前記燃料ポンプで吸入した燃料の異物を除去する請求項1から請求項5のいずれか一項記載の燃料フィルタと、
前記燃料ポンプにより前記燃料タンクから吸入した燃料中の異物を除去するサクションフィルタと、
を備えることを特徴とする燃料フィルタを用いた燃料供給装置。
【請求項7】
前記燃料ポンプが吐出し前記燃料フィルタで異物を除去した燃料の圧力を調整するプレッシャレギュレータを備えることを特徴とする請求項6記載の燃料供給装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−235993(P2009−235993A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−83025(P2008−83025)
【出願日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】