説明

燃料電池とその製造方法

【課題】電解質膜11の膨張によって電解質膜11から触媒層12を形成する物質が脱落するのを抑制することのできる膜電極接合体10を備えた燃料電池20を得る。
【解決手段】電解質膜11の両側に触媒層12を形成した膜電極接合体10と、膜電極接合体10の両側に積層したガス透過層とを少なくとも有する燃料電池10において、膜電極接合体10を構成する触媒層12に人為的に多数の亀裂13を形成する。電解質膜11の膨潤を亀裂13を形成した部分に集中させることができる。亀裂13が形成されている領域では電解質膜11が露出しているので、両者が接合している場合に生じるであろう膨張率の違いによる触媒層12を形成する物質の脱落を阻止することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池とその製造方法に関し、特に、発電時に電解質膜が膨潤することにより電解質膜と触媒層との間に剥離が生じるのを防止できる膜電極接合体を備えた燃料電池とその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
燃料電池の一形態として固体高分子形燃料電池が知られている。固体高分子形燃料電池は他の形態の燃料電池と比較して作動温度が低く(−30℃〜120℃程度)、低コスト、コンパクト化が可能なことから、自動車の動力源等として期待されている。
【0003】
固体高分子形燃料電池は、図4に示すように、膜電極接合体(MEA)50を主要な構成要素とし、それを燃料(水素)ガス流路および空気ガス流路を備えたセパレータ51,51で挟持して、単セルと呼ばれる1つの燃料電池52を形成している。膜電極接合体50は、イオン交換膜である電解質膜(固体高分子電解質膜)55の両側にアノード側の触媒層56aとカソード側の触媒層56bを積層して形成され、さらに、前記膜電極接合体50の両側には、ガス透過層57a,57bが積層される。
【0004】
燃料電池を構成する膜電極接合体において、電解質膜は、含水することによりプロトン伝導性を発揮する。また、電解質膜を構成する樹脂は、親水性のスルホン酸基を有するため、発電時に生成する水を多く膜内に含水し、含水により電解質膜が膨張する。また、運転停止時には含水率が低減し、元の寸法に収縮しようとする。燃料電池での電解質膜はこの膨張と収縮を繰り返す。
【0005】
電解質膜に膨張による寸法変化が起こると、触媒層との膨潤変化量の違いによって、界面での剥離が発生しやすくなり、それにより触媒層物質の脱落が生じて膜電極接合体の性能低下や耐久性低下を起こしやすい。電解質膜の強度を補うために、PTFE樹脂等の補強部材をキャストまたはラミネートした電解質膜も知られているが、電解質樹脂の含水による膨張を抑制するためには十分なものとはいえない。
【0006】
上記の課題に対する対処として、特許文献1には、延伸処理した電解質膜であって、電解質膜を含水量の多い状態で外周部を固定して乾燥するようにした電解質膜が提案されている。ここでは、電解質膜の含水量が多い場合は、膜を乾燥させるときに面積が減少するため、含水量が多い状態で膜の外周部を固定して乾燥処理すると固定されずに乾燥した場合に比べ、膜が外周方向に引っ張られた状態で乾燥するために膜面積が相対的に増大することを利用しており、発電中に電解質膜の含水率が高くなっても、当初の状態以上に膜が膨張することはないので、膨張による膜のダメージは少なくなる、というものである。
【0007】
また、特許文献2には、上記の課題に対処するために、電解質膜と、一対の触媒層とを有する高分子型燃料電池において、触媒層は触媒を把持する導電性炭素を含有し、導電性炭素は電解質膜と化学結合している高分子型燃料電池が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2001−35510号公報
【特許文献2】特開2006−49244号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1では、電解質膜を、含水量の多い膨張した状態で外周部を固定し乾燥して形成しているが、膜が収縮しようとするときの挙動が抑制されることから、乾燥時に膜内に大きなストレスが生じるのを回避できず、耐久性低下を招く恐れがある。特許文献2に記載のものは、膜の膨張収縮時に大きなストレスが膜内に生じることはなく、耐久性低下は回避できると思われるが、電解質膜または触媒層は化学的結合可能な官能基を有しなければならず、利用可能な電解質膜および触媒層が限られたものとなる。
【0010】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、燃料電池の運転時に生じる電解質膜の膨張収縮時に膜内に大きなストレスを生じさせることなく、しかも、膜の膨張収縮によって電解質膜から触媒層物質が脱落することのない膜電極接合体を備えた燃料電池とその製造方法を開示することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明による燃料電池は、電解質膜の両側に触媒層を形成した膜電極接合体と前記膜電極接合体の両側に積層したガス透過層とを少なくとも有する燃料電池であって、前記膜電極接合体を構成する前記触媒層は人為的に形成した多数の亀裂を有していることを特長とする。
【0012】
本発明による燃料電池では、膜電極接合体を構成する電解質膜は、発電時に吸水したときには吸水に応じて面方向および厚み方向に膨張をすることができ、また乾燥したときに乾燥に応じた収縮をすることができる。一方、電解質膜に積層された触媒層は多数の亀裂を有しており、亀裂の部分で電解質膜は触媒層に拘束されることなく、膨張および収縮の挙動を取ることができる。そのために、吸水あるいは含水による電解質膜の膨張による挙動は、触媒層と電解質膜とが積層している界面では抑制され、触媒層の前記した亀裂の部分にその挙動を集中させることができる。結果として、触媒層と電解質膜とが積層している界面から触媒層物質が脱落するのを抑制することができ、膜電極接合体の性能低下や耐久性低下を効果的に回避することができる。そのために、本発明による燃料電池は、高い発電性能を長期間にわたり維持できるものとなる。
【0013】
前記した触媒層に人為的に形成する多数の亀裂は、電解質膜が面方向の延伸に方向性を持つ場合には、その延伸方向に直交する方向に形成することが好ましいが、これに限らず、1軸方向および2軸方向に適宜形成してもよい。多数の亀裂は規則的に配列していることが望ましく、その場合に各亀裂間の間隔は1〜2mm程度であることが望ましい。さらに、電解質膜が面内に山と谷を有している形態のものである場合には、人為的に形成した亀裂の位置は、前記山と谷の頂部の位置と一致していることが望ましい。
【0014】
本発明は、また、電解質膜の両側に触媒層を形成した膜電極接合体と前記膜電極接合体の両側に積層したガス透過層とを少なくとも有する燃料電池の製造方法であって、電解質膜の両側に触媒層を形成して膜電極接合体を得る工程と、得られた膜電極接合体に折り曲げ加工を施して前記触媒層に多数の亀裂を形成する工程と、前記触媒層に多数の亀裂を形成し膜電極接合体の両側にガス透過層を形成する工程と、を少なくとも含むことを特長とする膜電極接合体の製造方法をも開示する。
【0015】
本発明による製造方法では、従来の方法で製造された膜電極接合体に対して、折り曲げ加工を施す。折り曲げのピッチは任意であるが、好ましくは、1〜2mm程度である。折り曲げ加工を施すことにより、電解質膜は加工に追従して屈曲することができるが、触媒層は曲げに追従することができず、面内に割れが生じて多数の亀裂が規則的に形成される。また、その亀裂は折り曲げ加工をすることにより電解質膜に形成される山と谷の頂部と一致した位置に形成される。曲げ加工を施すことにより、膜電極接合体は一時的に多段に折り込まれた姿勢となるが、曲げ圧力を開放すると、電解質膜の持つ弾性によってほぼ平坦な元の姿勢に復帰する。
【0016】
ほぼ元の姿勢に復帰した膜電極接合体の両側に従来知られた方法によりガス透過層を形成することにより、本発明による膜電極接合体とされる。ほぼ平坦な元の姿勢までの自然復帰が不充分な場合には、引っ張るあるいは押圧するなどの手段により、膜電極接合体を所望の平坦さまで戻す処理を行った後、ガス透過層の形成を行う。
【0017】
なお、折り曲げ加工後の膜電極接合体は、完全な平坦面にまで復帰させる必要はなく、多少の折り曲げ癖が残った状態にまで復帰すればよい。むしろ、僅かな折り曲げ癖が残った状態の膜電極接合体の方が、運転時に生じる電解質膜の吸水による膨張を、その折り曲げの山頂部または谷頂部に効果的に集中させることが可能となる。
【0018】
本発明による製造方法において、前記した折り曲げの方向は、電解質膜が面方向の延伸に方向性を有する場合には、その延伸方向に直交する方向に折り曲げの山あるいは谷が走る方向とすることが好ましいが、これに限らず、1軸方向および2軸方向あるいは多軸方向に適宜折り曲げ加工を行ってもよい。前記したように、折り曲げのピッチは、1〜2mm程度であることが望ましい。また、折り曲げ加工は、折り曲げ加工面を備えた成形型を用いてプレスすることにより枚様毎に行うこともでき、歯形を有する一対の歯車間を通過させる等の手段により連続的に行うこともできる。
【0019】
本発明による製造方法において、膜電極接合体に折り曲げ加工を施す前工程として、前記触媒層に多数の切り込みを入れる工程をさらに備えるようにしてもよい。切り込みの深さは、触媒層の厚み分の厚さであることが望ましいが、触媒層の厚みの一部に達する深さであってもよい。形成した切り込みに沿うようにして折り曲げ加工を行うことにより、前記亀裂をより確実に形成できるようになる。
【0020】
なお、本発明において、触媒層に形成する多数の亀裂は、触媒層の厚み分の深さの亀裂であることが望ましいが、ごくわずかな厚みの触媒層が残る程度の亀裂であっても、ほぼ所期の目的を達成することができる。
【0021】
また、本発明において、ガス透過層は、図4に示したように膜電極接合体とガス流路を備えたセパレータとの間に位置する、カーボンペーパーまたはカーボンクロスのような多孔性導電シートからなる拡散層であってもよく、その場合には図4に示すように、セパレートとともに用いられる。また、特開2007−87788号公報に記載のように、エキスパンドメタル(あるいはラスメタル)と称される金属製のガス流路構成材と平板状セパレーダ本体との2部材で構成するガス拡散層であってもよい。ガス透過層の言葉はそのような双方の形態のものを含むものとして用いている。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、燃料電池の運転時に生じる電解質膜の膨張収縮時に膜内に大きなストレスを生じさせることなく、しかも、膜の膨張収縮によって電解質膜から触媒層物質が脱落することを大きく抑制することのできる膜電極接合体を備えた燃料電池を得ることができる。それにより、本発明による燃料電池は、高い発電性能を長期問にわたり維持できるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】折り曲げ加工を施す前の膜電極接合体の一例を示す模式図。
【図2】折り曲げ加工を施した直後の膜電極接合の一例を示す模式図。
【図3】本発明による燃料電池の一例を示す模式図であり、図3(a)は膜電極接合体を構成する電解質膜が膨張する前の状態を示し、図3(b)は膜電極接合体を構成する電解質膜が膨張した後の状態を示している。
【図4】固体高分子形燃料電池を説明するための図。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参照しながら、本発明を実施の形態に基づき説明する。図1は、折り曲げ加工を施す前の膜電極接合体の一例を示す模式図、図2は、折り曲げ加工を施した直後の膜電極接合の一例を示す模式図である。図3(a)は、本発明による燃料電池の一例を示す模式図であり、膜電極接合体を構成する電解質膜が膨張する前の状態を示しており、図3(b)は、図3に示す燃料電池において、膜電極接合体を構成する電解質膜が膨張した後の状態を示している。
【0025】
図1において、10は膜電極接合体であり、電解質膜11と、その両側に形成した触媒層12を備える。電解質膜11はイオン交換膜である固体電解質樹脂薄膜単独でもよく、図示しないが、PTFEのような多孔性基材からなる補強層に電解質樹脂が充填されたものでもよい。電解質樹脂としては、親水性のスルホン酸基を有するハーフルオロ系プロトン交換樹脂が好ましく用いられる。例えば、デュポン社製ナフィオン(商標名)が例示される。
【0026】
触媒層12は、例えば、電解質樹脂と触媒担持導電体と溶媒とを含む触媒インクを前記電解質膜10に塗布し、乾燥することにより形成される。触媒インクを構成する電解質樹脂は、好ましくは電解質膜を構成する電解質樹脂と同じであるが、異なっていてもよい。触媒インクを構成する触媒担持導電体は、例えばカーボン粒子に触媒を把持させたものであり、触媒は、公知のものを広く用いることができる。例えば、触媒反応における活性化過電圧が小さいことから、白金、金、パラジウム、ルテニウム、イリジウムなどの貴金属触媒が好ましく用いられる。カーボンも特に限定されるものではなく、公知のものを広く用いることができる。例えば、従来公知のカーボンブラックは、電子伝導性と比表面積の大きさから好ましいものである。
【0027】
触媒インクを構成する溶媒は、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、カルボニル基、スルホ基などの親水基を有する溶媒が好ましく、これらの親水基を有する溶媒の具体例としては、水、メタノール、エタノール、ノルマルプロピルアルコール、イソプロピルアルコール、蟻酸、酢酸、N−メチルピロリドン、などが挙げられる。
【0028】
電解質膜11に対する触媒インクの塗布は、刷毛塗り、筆塗り、バーコーター塗布、ナイフコーター塗布、スクリーン印刷、スプレー塗布などの方法で行うことができる。適宜の基材シートに上記の方法により触媒インクを塗布し乾燥させて形成した触媒層を電解質膜11に熱圧転写することによって、膜電極接合体10とすることもできる。
【0029】
図1に示す膜電極接合体10に対して、折り曲げ加工を施す。図1に示す膜電極接合体10において、電解質膜11は、矢印方向に強い面方向の膨張(延伸)特性を持つものと仮定する。そして、その延伸方向に直交する方向に折り曲げの山あるいは谷が走る加工面を持つ成形金型(不図示)で、膜電極接合体10を挟持することにより、折り曲げ加工を行う。図2は、折り曲げ加工直後の膜電極接合体10を模式的に示しており、この例において、膜電極接合体10は、ほぼ1〜2mmのピッチで多段に折り曲げられており、紙面に直交する方向に折り曲げの山と谷が走るように加工されている。
【0030】
図2に示すように、折り曲げ加工により、山の頂部と谷の頂部では、触媒層12に亀裂13が生じ、該亀裂13から電解質膜11の一部14が露出した状態となる。成形金型を外した状態におく、すなわち曲げ圧力を開放すると、膜電極接合体10は、電解質膜11の持つ弾性によってほぼ平坦な元の姿勢に復帰する。場合によっては、外力を加えて、ほぼ平坦な元の姿勢に復帰させる。
【0031】
ほぼ平坦な元の姿勢に復帰した膜電極接合体10の両面に、図3に示すように、アノー一ド側およびカソード側のガス透過層15,15を形成して、燃料電池20とされる。ガス透過層15は、例えば、導電性物質を主たる構成材とする多孔性導電シートなどが挙げられる。導電性物質としては、ガス透過性の点から繊維状導電性無機物質(無機導電性繊維)、特にカーボン繊維が好ましい。無機導電性繊維を用いた多孔質導電シートとしては、織布あるいは不織布いずれの構造も使用可能である。より好ましくは、カーボンペーパーまたはカーボンクロスである。このようなカーボンペーパーまたはカーボンクロスなどからなる多孔性導電シートをガス透過層15として用いる場合には、その外側を図4に示したようなガス流路を備えたセパレータ51で挟持することにより、燃料電池とされる。
【0032】
図3(a)は、燃料電池20において、電解質膜が乾燥しているときの状態を示しており、折り曲げ加工時の癖が電解質膜11に残っていて、高さの低い山折りと谷折りが継続した姿勢となっている。その状態で、燃料電池の運転が始まると、発電時に生成される水等を吸収して、電解質膜11は面方向および厚み方向に膨潤する。膨潤したときの状態が図3(b)に示される。前記したように、本発明による燃料電池20における膜電極接合体10は、電解質膜11に積層された触媒層12は多数の亀裂13を有しており、亀裂13の部分で電解質膜11は触媒層12に拘束されることなく、膨張することができる。
【0033】
一方、電解質膜11と触媒層12とが接合一体化している界面での電解質膜11が膨張しようとする挙動は抑制されるので、触媒層12の亀裂13の部分に、電解質膜11が膨張しようとする挙動を集中させることができる。それにより、図3(b)に示すように、膜電極接合体10は、乾燥状態のときよりはより大きな角度で折り曲がった姿勢となるが、その折曲する領域では、触媒層12に亀裂13が形成されていて、電解質膜11が露出していることから、両者が接合している場合に生じるであろう膨張率の違いによる触媒層12を形成する物質の脱落を、有効に阻止することができる。
【0034】
それにより、長期間にわたり、膜電極接合体10の性能低下や耐久性低下を効果的に回避することができ、本発明による燃料電池20は、高い発電性能を継続して維持することが可能となる。
【0035】
図示しないが、図1に示した膜電極接合体10に対して、触媒層12に適宜深さの多数の切り込みを入れる工程を行い、その後に、形成した切り込みに沿うようにして、前記した曲げ加工を行うようにしてもよい。その場合には、折り曲げ加工により、亀裂13をより確実に形成することができる。
【符号の説明】
【0036】
10…膜電極接合体、
11…電解質膜、
12…触媒層、
13…触媒層に形成された亀裂、
14…亀裂露出した電解質膜の一部、
15…ガス透過層、
20…燃料電池。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電解質膜の両側に触媒層を形成した膜電極接合体と前記膜電極接合体の両側に積層したガス透過層とを少なくとも有する燃料電池であって、
前記膜電極接合体を構成する前記触媒層は人為的に形成した多数の亀裂を有していることを特長とする燃料電池。
【請求項2】
人為的に形成した亀裂が、規則的に配列した多数の亀裂であることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。
【請求項3】
電解質膜は面内に山と谷を有しており、人為的に形成した亀裂の位置は、前記山と谷の頂部の位置と一致していることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。
【請求項4】
電解質膜の両側に触媒層を形成した膜電極接合体と前記膜電極接合体の両側に積層したガス透過層とを少なくとも有する燃料電池の製造方法であって、
電解質膜の両側に触媒層を形成して膜電極接合体を得る工程と、
得られた膜電極接合体に折り曲げ加工を施して前記触媒層に多数の亀裂を形成する工程と、
前記触媒層に多数の亀裂を形成し膜電極接合体の両側にガス透過層を形成する工程と、
を少なくとも含むことを特長とする膜電極接合体の製造方法。
【請求項5】
前記膜電極接合体に折り曲げ加工を施す前工程として、前記触媒層に多数の切り込みを入れる工程をさらに備えることを特長とする請求項4に記載の膜電極接合体の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−186608(P2010−186608A)
【公開日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−29167(P2009−29167)
【出願日】平成21年2月10日(2009.2.10)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】