説明

燃費計測装置および燃費計測方法

【課題】本発明は、走行時間が短い場合であっても、精度よく燃費を算出することを可能にする、車両用の燃費計測装置および燃費計測方法を提供する。
【解決手段】燃料を蓄える燃料タンクと、エンジンと、燃料タンクからエンジンへと燃料を供給するための燃料供給流路と、エンジンで消費されなかった燃料をエンジンから燃料タンクへと戻すリターン流路とを備える車両に用いられる燃費計測装置であって、燃料供給流路およびリターン流路の両方に取り付けられ、各々の流路を流れる燃料の流量を測定する流量計と、車両の走行距離を計測する走行距離計測手段と、車両の燃費を算出する燃費演算手段とを備え、燃費演算手段が、流量計により測定した燃料供給流路の流量とリターン流路の流量との差から所定時間枠における燃料消費量を算出し、かつ算出した燃料消費量と、走行距離測定手段により計測した同じ所定時間枠における走行距離とから燃費を算出する燃費計測装置、および燃費計測方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用の燃費計測装置および燃費計測方法に関する。
【背景技術】
【0002】
車両の燃費は、単位燃料消費量当たりの走行距離を表し、車両の経済性を示すのに有用な指標である。そのため、燃費を把握することの意義は大きい。
【0003】
ここで、図3に示すように、一般的な車両には、燃料を蓄える燃料タンク2と、エンジン3と、燃料タンク2からエンジン3へと燃料を供給するための燃料供給流路4と、エンジン3で消費されなかった燃料をエンジン3から燃料タンク2へと戻すリターン流路5とが搭載される。
【0004】
そして、図3に示す従来の車両では、以下のようにして燃費が求められていた。具体的には、まず、燃料タンク2内に備え付けられた液位計測装置21が燃料タンク2内の液位を計測することによって、液位の変化から燃料消費量が求められる。そして、所定時間枠における燃料消費量と、同じ所定時間枠における走行距離とから、単位燃料消費量当たりの走行距離を算出し燃費が求められる(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開昭63−8517号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来の燃費算出では、特に建設車両の場合、燃料タンクの水平方向の断面積が相当の大きさ(例えば、250000mm〜4000000mm)であるため、相当量の燃料(例えば、2.5L〜40L)が消費されなければ燃料タンク内の燃料の液位が、測定に有意な程度にまで変化しない。そして、相当量の燃料を消費するためには車両の走行時間を長くする必要がある。そのため、従来の燃費算出の方法では、車両の走行時間が短い場合には、燃料消費量を求めることが困難であり、ひいては燃費を算出することが困難であった。
【0007】
例えば、直進走行する場合の燃費を算出することは、真っ直ぐな長距離のコースを見つけることが困難であるため、実質的に不可能であった。
【0008】
また、車両が悪路(例えば、石や岩等が散在する非舗装路)を走行する場合、車両に傾斜や振動が発生するため、燃料タンク内の燃料の液面が傾いたり、波打ったりするために燃料の液位が変動する。そのため、従来の燃費算出の方法では、燃料消費量を精度よく計測することが困難であり、ひいては燃費を精度よく算出することが困難であった。
【0009】
例えば、所定の傾斜を有する平坦な路面を走行する場合の燃費を算出することは、傾斜が一定であってかつ凹凸が少ないコースを見つけることが困難であるため、実質的に不可能であった。
【0010】
そこで、本発明は、走行時間が短い場合であっても、精度よく燃費を算出することを可能にする、車両用の燃費計測装置および燃費計測方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明の燃費計測装置は、燃料を蓄える燃料タンクと、エンジンと、燃料タンクからエンジンへと燃料を供給するための燃料供給流路と、エンジンで消費されなかった燃料をエンジンから燃料タンクへと戻すリターン流路とを備える車両に用いられる燃費計測装置であって、前記燃料供給流路および前記リターン流路の両方に取り付けられ、各々の流路を流れる燃料の流量を測定する流量計と、前記車両の走行距離を計測する走行距離計測手段と、前記車両の燃費を算出する燃費演算手段とを備え、前記燃費演算手段が、前記流量計により測定した前記燃料供給流路の流量と前記リターン流路の流量との差から所定時間枠における燃料消費量を算出し、かつ算出した前記燃料消費量と、前記走行距離測定手段により計測した同じ所定時間枠における前記走行距離とから燃費を算出することを特徴とする。このように、流量計により測定される流量から燃料消費量を算出することから、車両の傾斜や振動による影響の少ない条件下で精度よく燃料消費量を算出することができ、ひいては精度よく燃費を算出することができる。
【0012】
また、本発明の燃費計測装置は、前記流量計は非接触型流量計であることを特徴とする。流量計を非接触型流量計とすれば、燃料供給流路やリターン流路に傷をつけることなく流量の計測が可能になり、燃料消費量、ひいては燃費を算出するが容易になるからである。
なお、「非接触型流量計」とは、測定する流体に触れずに流体から離れた位置から流体の流速を測定する流量計を指す。
【0013】
更に、本発明の燃費計測装置は、前記流量計は超音波流量計であることを特徴とする。流量計を超音波流量計とすれば、燃料消費量、ひいては燃費を更に精度よく測定することができるからである。
【0014】
更に、本発明の燃費計測装置は、前記流量計は、前記燃料供給流路および前記リターン流路のそれぞれの流路長の中間地点より燃料タンク側に、それぞれ取り付けられることを特徴とする。流量計を、燃料供給流路およびリターン流路の流路長の中間地点より燃料タンク側に、それぞれ取り付けられるようにすれば、エンジンで発生する熱に起因する、流量計の誤差または燃料の粘度変化による流量計の測定精度の低下を低減させ、ひいては燃費を更に精度よく測定することができるからである。
【0015】
更に、本発明の燃費計測装置は、前記所定時間枠が20分以下であることを特徴とする。燃料消費量を算出し、走行距離を計測するための所定時間枠を、20分超とすれば、短い走行時間で燃費を測定することが困難になってしまうからである。
【0016】
本発明の燃費計測方法は、燃料を蓄える燃料タンクと、エンジンと、燃料タンクからエンジンへと燃料を供給するための燃料供給流路と、エンジンで消費されなかった燃料をエンジンから燃料タンクへと戻すリターン流路とを備えた車両に用いられる燃費計測方法であって、前記燃料供給流路および前記リターン流路の両方に取り付けられ各々の流路を流れる燃料の流量を測定する流量計により、前記燃料供給流路および前記リターン流路を流れる燃料の所定時間枠における流量を測定するステップと、前記車両の走行距離を計測する走行距離計測手段により、前記所定時間枠における走行距離を計測するステップと、前記流量計により測定した前記燃料供給流路の流量と前記リターン流路の流量との差から所定時間枠における燃料消費量を算出し、かつ算出した前記燃料消費量と、前記走行距離測定手段により計測した前記所定時間枠における前記走行距離とから燃費を算出するステップとを備えることを特徴とする。このように、流量計により測定した前記燃料供給流路の流量と前記リターン流路の流量との差から所定時間枠における燃料消費量を算出するステップを備えるようにすれば、車両の傾斜や振動による影響の少ない条件下で精度よく燃料消費量を算出することができ、ひいては精度よく燃費を算出することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明の燃費計測装置および燃費計測方法によれば、走行時間が短い場合であっても、精度よく燃費を算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一例の燃費計測装置を搭載した車両の一部を模式的に示す図である。
【図2】本発明の別の例の燃費計測方法を模式的に示す図である。
【図3】従来の燃費計測装置を搭載した車両の一部を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
(適用車両の構成)
図1に、本発明の一例の燃費計測装置を搭載した車両を模式的に示す。本発明の燃費計測装置を搭載する車両1は、燃料を蓄える燃料タンク2と、エンジン3と、燃料タンク2からエンジン3へと燃料を供給するための燃料供給流路4と、エンジン3で消費されなかった燃料をエンジン3から燃料タンク2へと戻すリターン流路5と、そして車両の燃費を計測する本発明の一例の燃費計測装置10を備える。
【0020】
ここで、車両1は、一般の乗用自動車や、建設現場または鉱山などで用いられる建設用車両などあらゆる車両であってよい。
【0021】
また、エンジン3は、燃料の種類や冷却方式の種類によらないものとするが、電子燃料噴射式ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等のようなリターン流路のあるタイプのエンジンとする。
【0022】
(燃費計測装置)
図1に示す本発明の一例の燃費計測装置10は、流路を流れる燃料の流量を測定する流量計と、車両の走行距離を計測する走行距離計測手段と、車両の燃費を算出する燃費演算手段とを備える。
車両の燃費は、所定時間枠における走行距離と燃料消費量とから算出される。
【0023】
(流量計)
本発明の燃費計測装置が備える流量計には、燃料供給流路やリターン流路に傷をつけることなく流量計測ができるようにするため、非接触型流量計を用いることができる。
なお、「非接触型流量計」とは、測定する流体に触れずに流体から離れた位置から流体の流速を測定する流量計を指し、例えば、超音波流量計や電波流量計などのドップラー式非接触型流量計、およびPIV(Particle Image Velocimetry)型流速計やオプティカルフロー型流速計などの画像処理式非接触型流速計などが挙げられる。
【0024】
図1に示すように、本発明の一例の燃費計測装置10では、非接触型流量計として超音波流量計11a, 11bが用いられる。超音波流量計11a, 11bによれば、超音波流量計は測定可能範囲が非常に広いため、燃料消費量を更に精度よく測定することができるからである。
【0025】
そして、図1に示すように、本発明の一例の燃費計測装置10では、超音波流量計11aおよび11bが、それぞれ燃料供給流路4およびリターン流路5に取り付けられる。
【0026】
詳細には、一対の超音波送受波機(図示せず)が流路を挟んで相対向するように、超音波流量計11a, 11bが取り付けられる。ここで、超音波流量計11a, 11bによる計測の精度を確保するため、燃料供給流路4およびリターン流路5のそれぞれの少なくとも一部を、例えば塩化ビニルまたはステンレス等の硬い材質とする硬い部分12とし、この硬い部分12に超音波流量計11a, 11bを設けることが好ましい。
【0027】
また、超音波流量計11a, 11bは、エンジン3で発生する熱により誤差を生ずるおそれがあり、また熱による燃料の粘度変化に起因する測定精度の低下を生ずることがある。そのため、図1に示すように、本発明の一例の燃費計測装置10は、エンジンで発生する熱の影響を少なくするため、燃料供給流路3およびリターン流路4のそれぞれの流路長の中間地点より燃料タンク2側に、それぞれ取り付けられる。
【0028】
そして、図1に示す本発明の一例の燃費計測装置10では、超音波流量計11a, 11bが、それぞれ燃料供給流路4の燃料タンク2側の区間、リターン流路5の燃料タンク2側の区間に取り付けられる。このとき、エンジン3で発生する熱による影響を低減するため、超音波流量計11a, 11bは、エンジン3から3m以上の距離を置いて取り付けられることが好ましい。
【0029】
(走行距離計測手段)
本発明の一例の燃費計測装置10が備える走行距離計測手段99は、図1に示すように、車両に装着されるタイヤの回転速度とタイヤ径とを積算して計測する、一般的なタイプの走行距離計測装置であってよい。
【0030】
(燃費演算手段)
本発明の一例の燃費計測装置10が備える燃費演算手段100は、図1に示すように、超音波流量計11a, 11bにより測定された流量から燃料消費量を算出し、そして算出した燃料消費量と走行距離とから燃費を算出する演算装置、および算出した燃料消費量や燃費などのデータを記憶する記憶装置を有する、一般的な演算装置であってよい。
【0031】
本発明の一例の燃費計測装置10では、超音波流量計11a, 11bと燃費演算手段100とが相互にデータを送受信し、かつ走行距離計測手段99と燃費演算手段100とが相互にデータを送受信する。そのため、燃費演算手段100は、超音波流量計11a, 11bと電気的に接続され、そして走行距離計測手段99と電気的に接続されている。
【0032】
(燃費計測方法)
本発明の一例の燃費計測方法では、図1に示す本発明の一例の燃費計測装置10を搭載した車両1の燃費を計測する。
【0033】
本発明の一例の燃費計測方法では、第一ステップにおいて、超音波流量計11a, 11bが、燃料供給流路4およびリターン流路5を流れる燃料の所定時間枠における流量を測定する。そして、超音波流量計11a, 11bは流量のデータを燃費演算手段100へ送信する。
【0034】
ここで所定時間枠とは、任意の走行条件下における車両の燃費計測に使用する任意の時間を指す。
【0035】
第二ステップにおいて、走行距離測定手段99が、同じ所定時間枠における走行距離(Y)を計測する。そして、走行距離測定手段99は走行距離のデータを燃費演算手段100へ送信する。
【0036】
実際には、流量の測定および走行距離の計測は各時点で連続的に行われるが、後述のように、燃費演算手段100が燃費を算出するに際しては、同じ所定時間枠における流量および走行距離のデータが用いられる。
【0037】
第三ステップにおいて、燃費演算手段100がまず、超音波流量計11a, 11bにより測定した燃料供給流路4の流量とリターン流路5の流量との差を算出し、そして流量の差を同じ所定時間枠について積分することにより同じ所定時間枠における燃料消費量(X)を算出する。
【0038】
そして、第四ステップにおいて、燃費演算手段100が、算出した燃料消費量(X)と走行距離測定手段99により計測した同じ所定時間枠における走行距離(Y)とから、単位燃料消費量当たりの走行距離、すなわち燃費(Y/X)を算出する。
【0039】
本発明の別の例の燃費計測方法は、図2に示すように、図1に示す本発明の一例の燃費計測装置10における燃費演算手段100に代えて燃料消費量演算手段101を搭載した車両50の燃費を計測する。なお、以下では、本発明の一例の燃費計測装置と同様の要素には同一の符号を付し、同様の要素に係る説明を省略する。
【0040】
本発明の別の例の燃費計測方法では、第一ステップにおいて、超音波流量計11a, 11bが、燃料供給流路4およびリターン流路5を流れる燃料の所定時間枠における流量を測定する。そして、超音波流量計11a, 11bは、流量のデータを燃料消費量演算手段101へ送信する。
【0041】
第二ステップにおいて、走行距離測定手段99が、同じ所定時間枠における走行距離(Y)を計測する。そして、走行距離測定手段99は、例えば、車両操縦席に設けられるパネルなどの情報表示パネル102に、走行距離のデータを表示させる。
【0042】
実際には、流量の測定および走行距離の計測は各時点で連続的に行われるが、後述のように、燃費を算出するに際しては、同じ所定時間枠における流量および走行距離のデータが用いられる。
【0043】
第三ステップにおいて、燃料消費量演算手段101がまず、超音波流量計11a, 11bにより測定した燃料供給流路4の流量とリターン流路5の流量との差を算出し、そして流量の差を同じ所定時間枠について積分することにより同じ所定時間枠における燃料消費量(X)を算出する。そして、燃料消費量演算手段101は、情報表示パネル102に、燃料消費量のデータを表示させる。
【0044】
そして、第四ステップにおいて、例えば、車両のドライバーなどの人間(図示せず)が、情報表示パネル102に表示された、所定時間枠における燃料消費量(X)と同じ所定時間枠における走行距離(Y)とから、単位燃料消費量当たりの走行距離、すなわち燃費(Y/X)を算出する。
【0045】
ここで、上記所定時間枠を20分超とすれば、短い走行時間で燃費を測定することが困難になってしまう。そのため、上記の所定時間枠は20分以下とすることが好ましい。
【0046】
なお、本発明の燃費計測装置および燃費計測方法は、燃料タンクの液位が変化しにくい車両、すなわち燃料タンクの水平方向の断面積が250000mm〜4000000mmである車両に対して特に好適に用いることができる。
【0047】
更になお、本発明の燃費計測装置および燃費計測方法は、上記実施形態に限定されることなく、適宜変更することができるものとする。
【0048】
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
【実施例】
【0049】
(実施例1)
図1に示す本発明の一例の燃費計測装置を搭載したダンプトラック(重量190t)を用意した。そして、該ダンプトラックを特定の走行条件の下、所定の走行距離を走行させて燃費計測を行う試験を実施した。ここで、各走行距離について複数回(最低5回)試験を実施した。そして、該試験において計測した、特定の走行条件および各走行距離における燃費の平均値を求め、標準偏差が平均値の0.33%以下となる走行距離の中で最も短い走行距離を、特定の走行条件における燃費計測の所要走行距離とした。該燃費計測の所要走行距離を走行するのに要した走行時間の平均値を、特定の走行条件における燃費計測の所要走行時間とした。結果を表1に示す。
【0050】
(比較例1)
図3に示す従来の燃費計測装置を搭載したダンプトラック(重量190t)を用意した以外は、実施例1と同様に試験を実施した。結果を表1に示す。
【0051】
(実施例2)
表1に示す諸元の燃費計測装置を搭載したダンプトラック(重量190t)を用意した以外は、実施例1と同様に試験を実施した。結果を表1に示す。
【0052】
【表1】

【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明の燃費計測装置および燃費計測方法によれば、走行時間が短い場合であっても、精度よく燃費を算出することができる。
【符号の説明】
【0054】
1, 1’, 50 車両
2 燃料タンク
3 エンジン
4 燃料供給流路
5 リターン流路
10 燃費計測装置
11a, 11b 超音波流量計
12 硬い部分
21 液位計測装置
99 走行距離計測手段
100 燃費演算手段
101 燃料消費量演算手段
102 情報表示パネル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料を蓄える燃料タンクと、エンジンと、燃料タンクからエンジンへと燃料を供給するための燃料供給流路と、エンジンで消費されなかった燃料をエンジンから燃料タンクへと戻すリターン流路とを備える車両に用いられる燃費計測装置であって、
前記燃料供給流路および前記リターン流路の両方に取り付けられ、各々の流路を流れる燃料の流量を測定する流量計と、前記車両の走行距離を計測する走行距離計測手段と、前記車両の燃費を算出する燃費演算手段とを備え、
前記燃費演算手段が、前記流量計により測定した前記燃料供給流路の流量と前記リターン流路の流量との差から所定時間枠における燃料消費量を算出し、かつ算出した前記燃料消費量と、前記走行距離測定手段により計測した同じ所定時間枠における前記走行距離とから燃費を算出する燃費計測装置。
【請求項2】
前記流量計は非接触型流量計である、請求項1に記載の燃費計測装置。
【請求項3】
前記流量計は超音波流量計である、請求項1または2に記載の燃費計測装置。
【請求項4】
前記流量計は、前記燃料供給流路および前記リターン流路のそれぞれの流路長の中間地点より燃料タンク側に、それぞれ取り付けられる、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の燃費計測装置。
【請求項5】
前記所定時間枠が20分以下である、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の燃費計測装置。
【請求項6】
燃料を蓄える燃料タンクと、エンジンと、燃料タンクからエンジンへと燃料を供給するための燃料供給流路と、エンジンで消費されなかった燃料をエンジンから燃料タンクへと戻すリターン流路とを備えた車両に用いられる燃費計測方法であって、
前記燃料供給流路および前記リターン流路の両方に取り付けられ各々の流路を流れる燃料の流量を測定する流量計により、前記燃料供給流路および前記リターン流路を流れる燃料の所定時間枠における流量を測定するステップと、
前記車両の走行距離を計測する走行距離計測手段により、前記所定時間枠における走行距離を計測するステップと、
前記流量計により測定した前記燃料供給流路の流量と前記リターン流路の流量との差から所定時間枠における燃料消費量を算出し、かつ算出した前記燃料消費量と、前記走行距離測定手段により計測した前記所定時間枠における前記走行距離とから燃費を算出するステップとを備える、燃費計測方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−24744(P2013−24744A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−160215(P2011−160215)
【出願日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【出願人】(000005278)株式会社ブリヂストン (11,469)
【Fターム(参考)】