説明

燐含有難燃剤

難燃性樹脂組成物は、ポリエステル、ポリアミド、又はポリカーボネート樹脂のようなベース樹脂(A)、並びに、以下の式(I)、(II)及び(III):


(式中、AはO、S、SO2、単結合、アルキル、及び-CH2-P1から選択され、P1は式:


の燐含有基であり、R1及びR2は同じか異なり、各々はH、O-アルキル、O-アリール、アルキル、アリール、及びOMから選択され、R3はH又はアルキルであり、M=Na,K,Zn,Al,Ca、aは、各ポリマー鎖に対して少なくとも1単位であるという条件で、0〜4の整数であり、nは1〜100,000の整数であり、mは0〜100,000の整数である。)
の少なくとも一つを有する有機燐化合物(B)を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、限定されないが、特にガラス充填ポリアミド樹脂用の燐含有難燃剤に関する。
【背景技術】
【0002】
改良された電気的及び機械的性質を有するより軽量のプラスチック部品の方に向かっている電装品に対する現在及び未来の市場要求と共に、電子的用途に対するエンジニアリング・プラスチックの使用が実質的に成長している。現在、ポリアミドは、特にそれらの構造的並びに衝撃強度及び剛性を増加させるためにガラス充填材で強化されている場合、電子的用途等に対する主要なエンジニアリング熱可塑性樹脂である。
【0003】
ポリアミドは一般に、加工温度及びせん断力に長い間曝しても比較的熱的に安定しているという特徴がある。しかしながら、炎に曝すと、それらは全く容易に燃焼し、該燃焼性は燃焼している樹脂の滴り落ちる挙動を特徴としている。従って、難燃性ポリアミド、特に難燃性ガラス充填ポリアミドに対する実質的な需要が増加している。同様に、典型的にはガラス強化された、それらのポリエステル樹脂類に対する需要も存在しており、樹脂の選択は原価と機械的性能とのバランスのようないくつかの因子に依存している。
【0004】
熱可塑性樹脂及びポリウレタンフォームに対する難燃剤の主要な種類の一つは、有機燐化合物(典型的にはホスフェート及びホスホネート)というものである。これらは、非ハロゲン化物であっても良いし、或いは、燐・ハロゲン化合物、及び燐化合物とハロゲン化難燃剤、典型的には臭素化難燃剤との混合物を含んでいても良い。
【0005】
一般に、有機燐化合物は、凝縮相反応、ポリマー炭化促進、及び炭化物形成の組合せによって、難燃活性を提供する。これらのプロセスは明白に、かかる添加剤が存在するポリマーに依存する。従って、特定の燐含有構造体は、種々のポリマー・タイプに対して設計する必要がある。
【0006】
例えば、米国特許第3,681,281号は、ポリエステル、該ポリエステルの少なくとも1重量パーセントの三級ホスフィンオキシド、及び、該三級ホスフィンオキシドの約10〜約50重量パーセントの、トリフェニルメラミン、ベンジル、並びにジベンジルから成る群から選択される相乗剤(synergist)を含む成形構造体を開示している。該三級ホスフィンオキシドの中では、キシリレンビス-ジフェニルホスフィンオキシドが例示される。
【0007】
Industrial & Engineering Chemistry Product Research and Development, (1982), 21(2), 328-31頁の『難燃性ポリエステル用の燐ベース添加剤、1.低分子量添加剤』という題名の論文において、Robert W Stackmanは、キシレンビス-ジフェニルホスフィンオキシドを含む種々の燐含有有機化合物を、ポリ(エチレンテレフタレート)及びポリ(1,4-ブチレンテレフタレート)用の難燃剤として評価している。該評価は、予備成形ポリマーの溶融安定性に及ぼす該添加剤の効果、及び、非標準下端燃焼酸素指数法(non−standard bottom burn,oxygen index method)により測定した場合の、フィルムの燃焼性に及ぼす効果を含んでいる。これらの混合物に対する酸素指数値は、該混合物の燐含量の関数であった。難燃剤としての燐化合物の効率は、該燐構造の種類の変化に従って、R3PO>R(R’O)2PO>(R’O)3POの順序で変化した。ポリマー添加剤は、該混合物の20重量%以下でも、高度の難燃性と混合による低度の性能劣化との組合せを与える魅力的な添加剤であると報告された。
【0008】
他の有機燐化合物も、ポリアミド用難燃剤としての用途が示唆されている。例えば、『改良ナイロン』(“Improved Nylon”)という題名の研究開示書(Research Disclosure)168051(1978年4月出版)は、ビス(4-アミノシクロヘキシル)メタン-ドデカン二酸共重合体のフレークを8〜10%のp-キシリレンビス(ジフェニルホスフィンオキシド)難燃剤で被覆し、均質化インラインミキサーが装着されたスクリュー融解器を使用し、溶融ポリマーを34-フィラメント糸製造用装置に供給して糸を紡糸することにより製造された、難燃性ナイロン繊維を記載している。該溶融ポリマーは300〜10°に加熱され、該滞留時間は約15分であった。該糸は、熱管上で2.3倍に延伸されて100デニール糸を製造した。
【0009】
更に、米国特許第4,341,696号は、式:
【化1】


(式中、R1及びR3は水素、フェニル及び1〜4個の炭素原子のアルキル基から成る群から選択される任意の基であり、R2は水素、フェニル及び2〜4個の炭素原子のアルキル基から成る群から選択される任意の基であるが、但し、R1及びR3が水素基である場合、R2は2〜4個の炭素原子のアルキル基又はフェニル基である。)
を有する有効量のトリス-(3-ヒドロキシアルキル)ホスフィンオキシドを組み合わせることにより難燃性にした、ガラス充填熱可塑性ポリアミドポリマーを開示している。
【0010】
米国特許第7,332,534号は、難燃剤成分Aとして、90〜99.9重量%の、式:
【化2】


のホスフィネート塩、及び(又は)、式:
【化3】


のジホスフィネート塩、及び(又は)、それらのポリマー(式中、R1,R2は同じ又は異なり、各々線状又は分岐状のC1-C6-アルキル及び(又は)アリールであり、R3は線状又は分岐状のC1-C10-アルキレン、C6-C10-アリーレン、-アルキルアリーレン又は-アリールアルキレンであり、MはMg、Ca、Al、Sb、Sn、Ge、Ti、Zn、Fe、Zr、Ce、Bi、Sr、Mn、Li、Na及び(又は)Kであり、mは1〜4であり、nは1〜4であり、xは1〜4である。)を、成分Bとして、0〜50重量%の、窒素含有相乗剤又は燐/窒素難燃剤を、そして、成分Cとして、0.1〜10重量%の液体成分を含有する、ポリエステル及びポリアミドを含む熱可塑性及び熱硬化性ポリマー用の、難燃性配合物を開示している。
【0011】
米国特許第7,411,013号は、ポリエステル、ポリアミド、又はスチレン系樹脂のようなベース樹脂(A)、以下の式:
【化4】


(式中、Arは芳香族炭化水素環、又は窒素含有芳香族複素環を表し、X1は酸素原子又は硫黄原子を表し、Y1及びY2は同じ又は異なり、各々は炭化水素基、アルコキシ基、アリールオキシ基、又はアラルキルオキシ基を表し、Z1はアルキレン基、又はアルキルアミンに対応する窒素含有二価基を表し、Y1及びY2は互いに結合しても良く、又Y1及びY2は隣接する燐原子と一緒に環を形成しても良く、『a』は0又は1を示し、『b』は1〜6の整数を示す。)
により表される単位を有する有機燐化合物(B)、及び難燃性助剤(C)を含む難燃性樹脂組成物を開示している。
【0012】
本発明によれば、特定のベンジル置換酸化燐化合物は、特に特定の相乗剤と組み合わせると、ポリアミド、特にガラス充填ポリアミドを含む熱可塑性樹脂に対して非常に有効な難燃剤であるということが、今や発見されたのである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】米国特許第3,681,281号
【特許文献2】米国特許第4,341,696号
【特許文献3】米国特許第7,332,534号
【特許文献4】米国特許第7,411,013号
【非特許文献】
【0014】
【非特許文献1】Industrial & Engineering Chemistry Product Research and Development, (1982), 21(2), 328-31頁の『難燃性ポリエステル用の燐ベース添加剤、1.低分子量添加剤』という題名の論文
【非特許文献2】『改良ナイロン』という題名の研究開示書168051(1978年4月出版)
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0015】
従って、本発明は一局面において、ベース樹脂(A)、以下の式(I)、(II)及び(III):
【化5】


(式中、AはO、S、SO2、単結合、アルキル、及び-CH2-P1から選択され、
P1は式:
【化6】


の燐含有基であり、
R1及びR2は同じか異なり、各々はH、O-アルキル、O-アリール、アルキル、アリール、及びOMから選択され、
R3はH又はアルキルであり、
M=Na,K,Zn,Al,Caであり、
aは、各ポリマー鎖に対して少なくとも1単位であるという条件で、0〜4の整数であり、
nは1〜100,000の整数であり、mは0〜100,000の整数である。)
の少なくとも一つにより表される単位を含む有機燐化合物(B)、並びに、所望により少なくとも1種の難燃性補助物質(C)を含む、難燃性樹脂組成物に在る。
【0016】
該有機燐化合物(B)は、該難燃性樹脂組成物の約10〜約30重量%の量で存在するのが好都合である。
【0017】
少なくとも1種の難燃性補助物質(C)が存在し、メラミン塩、無機金属化合物、クレイ(clay)物質、二重層状水酸化物物質、及びポリフェニレンエーテル樹脂から選択されるのが好都合である。
【0018】
該少なくとも1種の難燃性補助物質(C)は、メラミン塩及び無機金属化合物を約10:1と約1:1との間の重量比で含むのが好都合である。
【0019】
該無機金属化合物は、硼酸塩、特に硼酸亜鉛のような金属塩を含むのが好都合である。
【0020】
該メラミン塩は、メラミン燐酸塩、特にメラミン・ポリ燐酸塩又はメラミン・ピロ燐酸塩を含むのが好都合である。
【0021】
該少なくとも1種の難燃性補助物質(C)は、該難燃性樹脂組成物の約1〜約20重量%の量で存在するのが好都合である。
【0022】
該ベース樹脂(A)は、熱可塑性又は熱硬化性樹脂の少なくとも1種を含むのが好都合である。典型的な熱硬化性樹脂はエポキシ樹脂であり、典型的な熱可塑性樹脂はポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、又はスチレン系樹脂である。
【0023】
一態様において、該ベース樹脂(A)は、ポリアミド、特にガラス充填ポリアミド、典型的には該ポリアミド及びガラスの全重量の約15及び約40重量%でガラスを含有するものを含む。
【発明を実施するための形態】
【0024】
ここに、ベース樹脂(A)、ベンジル系置換有機燐化合物(B)、及び、所望により少なくとも1種の難燃性補助物質(C)を含む難燃性樹脂組成物を記載する。
ベース樹脂
【0025】
該ベース樹脂は、ポリエステル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリフェニレンオキシド系樹脂、ビニル系樹脂、オレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、又はエポキシ樹脂のような任意の有機高分子物質であっても良い。該ベース樹脂は、熱可塑性又は熱硬化性樹脂であっても良い。特に好ましいのは、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂及びポリカーボネート、特にガラス充填ポリエステル及びポリアミドのようなエンジニアリング樹脂である。
【0026】
ポリエステル系樹脂は、例えば、ジカルボン酸成分及びジオール成分の重縮合、並びにヒドロキシカルボン酸又はラクトン成分の重縮合により得られるホモポリエステル及びコポリエステルを含む。好ましいポリエステル系樹脂は、通常、飽和ポリエステル系樹脂、特にポリブチレンテレフタレートのような芳香族飽和ポリエステル系樹脂を含む。
【0027】
ポリアミド系樹脂は、ジアミン及びジカルボン酸から誘導されるポリアミド、必要ならジアミン及び(又は)ジカルボン酸との組合せで、アミノカルボン酸から得られるポリアミド、並びに、必要ならジアミン及び(又は)ジカルボン酸との組合せで、ラクタムから誘導されるポリアミドを含む。該ポリアミドはまた、異なる少なくとも2種類のポリアミド構成成分から誘導されるコポリアミドをも含む。
【0028】
適切なポリアミド系樹脂は、脂肪族ポリアミド(例えば、ナイロン46、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン11、及びナイロン12)、芳香族ジカルボン酸(例えば、テレフタル酸、及び(又は)イソフタル酸)及び脂肪族ジアミン(例えば、ヘキサメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン)から得られるポリアミド、並びに、芳香族と脂肪族両方のジカルボン酸(例えば、テレフタル酸とアジピン酸の両方)及び脂肪族ジアミン(例えば、ヘキサメチレンジアミン)から得られるポリアミド等を含む。これらのポリアミドは、単独又は組合せで使用しても良い。
【0029】
該ベース樹脂は、機械的強度、剛性、熱安定性、及び電気伝導度のようなその性質を修正するために、充填剤と混合しても良い。該充填剤は、繊維状又は非繊維状であっても良い。適切な繊維状充填剤は、ガラス繊維、アスベスト繊維、炭素繊維、シリカ繊維、繊維状ウォラストナイト、シリカ・アルミナ繊維、ジルコニア繊維、チタン酸カリウム繊維、金属繊維、及び高融点を有する有機繊維(例えば、脂肪族又は芳香族ポリアミド、芳香族ポリエステル、弗素含有樹脂、ポリアクリロニトリルのようなアクリル系樹脂)を含む。適切な非繊維状充填剤は、カオリン、タルク、ガラスフレーク、マイカ、グラファイト、金属箔、及び層状燐酸塩(例えば、燐酸ジルコニウム、及び燐酸チタン)のような板様(又は層状)充填剤を含む。更に、カーボンブラック、ホワイト・カーボン、炭化珪素、シリカ、粉末石英、ガラスビーズ、ガラス粉、ミルド・ファイバ(milled fibers)(例えば、ミルド・グラス・ファイバ)、珪酸塩(例えば、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、クレイ、珪藻土)、金属酸化物(例えば、酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、及びアルミナ)、金属炭酸塩(例えば、炭酸カルシウム、及び炭酸マグネシウム)、金属硫酸塩(例えば、硫酸カルシウム、及び硫酸バリウム)、並びに、金属粉を含めて、粒子状又は不定形充填剤を使用することも出来る。
【0030】
好ましい充填剤は、ガラス繊維及び炭素繊維を含む。一態様において、該ベース樹脂は、ポリアミド及びガラスの全重量の約15及び約40重量%でガラス繊維を含有するガラス充填ポリアミドを含む。
有機燐化合物
【0031】
本難燃性樹脂組成物で使用される有機燐化合物は、以下の式(I)、(II)及び(III):
【化7】


(式中、Aは、O、S、SO2、単結合、アルキル、及び-CH2-P1から選択され、
P1は式:
【化8】


の燐含有基であり、
R1及びR2は同じか異なり、各々はH、O-アルキル、O-アリール、アルキル、アリール、及びOMから選択され、
R3はH又はアルキルであり、
M=Na,K,Zn,Al,Caであり、
aは、各ポリマー鎖に対して少なくとも1単位であるという条件で、0〜4の整数であり、
nは1〜100,000の整数であり、mは0〜100,000の整数である。)
の少なくとも一つにより表すことが出来る。
【0032】
上記式の代表的なベンジル系置換有機燐化合物には、ジフェニルエーテルのジフェニルホスフィンオキシド誘導体(下の化合物V)、ジフェノキシベンゼンのジフェニルホスフィンオキシド誘導体(下の化合物VI)、アリールエーテルオリゴマーのジフェニルホスフィンオキシド誘導体(下の化合物VII)、ポリフェニレンエーテルのジフェニルホスフィンオキシド誘導体(下の化合物VIII)、ポリスチレンのジフェニルホスフィンオキシド誘導体(下の化合物IX)、及び、p-キシリレンビス(ジフェニルホスフィンオキシド)(下の化合物X):
【化9】


が含まれる。
【0033】
該有機燐化合物(B)は、該難燃性樹脂組成物の約10〜約30重量%の量で存在するのが好都合である。
難燃性補助物質
【0034】
本樹脂組成物は、その難燃性を促進するために、上述の有機燐化合物に加えて少なくとも1種の難燃性補助物質を含むことが出来る。適切な難燃性補助物質は、メラミン塩、無機金属化合物、クレイ化合物、二重層状水酸化物物質、ポリフェニレンエーテル樹脂、及びそれらの混合物を含む。
【0035】
適切なメラミン塩には、メラミンそれ自体の塩、並びに、置換メラミン(例えば、2-メチルメラミンのようなアルキルメラミン、グアニルメラミン)、メラミンの縮合生成物(例えば、メラム、メレム、メロン)、及びメラミンの共重縮合樹脂(例えば、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂、フェノール・メラミン樹脂、ベンゾグアナミン・メラミン樹脂、及び芳香族ポリアミン・メラミン樹脂)のようなメラミン誘導体の塩が含まれる。一般に、該塩類は、該メラミンと、硝酸、塩素酸(例えば、過塩素酸、塩素酸、亜塩素酸、次亜塩素酸)、亜燐酸、硫酸、スルホン酸、硼酸、クロム酸、アンチモン酸、モリブデン酸、タングステン酸、錫酸、又は珪酸のような酸素含有酸との反応によって製造される。
【0036】
適切なメラミン塩の例には、メラミン・オルト燐酸塩、メラミン燐酸塩、メラミン・ピロ燐酸塩類(メラミン・ピロ燐酸塩、及びジメラミン・ピロ燐酸塩を含む)、メラミン・ポリ燐酸塩(メラミン・トリ燐酸塩、及びメラミン・テトラ燐酸塩を含む)、メラミン硫酸塩類(メラミン硫酸塩、ジメラミン硫酸塩、及びグアニルメラミン硫酸塩を含む)、メラミン・ピロ硫酸塩類(例えば、メラミン・ピロ硫酸塩、及びジメラミン・ピロ硫酸塩)、メラミンスルホン酸塩(例えば、メラミンメタンスルホン酸塩、メラムメタンスルホン酸塩、及びメレムメタンスルホン酸塩)、並びにメラミン・オルト硼酸塩(例えば、モノ〜トリメラミン・オルト硼酸塩)が含まれる。
【0037】
好ましいメラミン塩は、メラミン・ピロ燐酸塩類である。
【0038】
本発明の相乗剤組合せに使用される適切な無機金属化合物には、無機酸の金属塩、金属の酸化物及び水酸化物、並びに金属硫化物が含まれる。
【0039】
該無機金属化合物が無機酸の金属塩である場合、適切な無機酸には、亜燐酸類(例えば、オルト燐酸、メタ燐酸、亜燐酸、次亜燐酸、次燐酸、ピロ燐酸、ポリ燐酸、無水燐酸、及びポリメタ燐酸)、硼酸(例えば、オルト硼酸、メタ硼酸、ピロ硼酸、テトラ硼酸、ペンタ硼酸、及びオクタ硼酸)、錫酸(例えば、錫酸、メタ錫酸、オルト錫酸、及びヘキサヒドロキソ錫酸)、モリブデン酸、並びにタングステン酸が含まれる。
【0040】
適切な金属塩の例には、ピロ燐酸カルシウム、ポリメタ燐酸カルシウム、アルカリ土類金属の燐酸水素塩(例えば、オルト燐酸水素マグネシウム、及びオルト燐酸水素カルシウム)、遷移金属の燐酸水素塩(例えば、燐酸水素マンガン、燐酸水素鉄、燐酸水素亜鉛、及び燐酸水素カドミウム)、元素周期表13族の金属の燐酸水素塩(例えば、燐酸水素アルミニウム)、元素周期表14族の金属の燐酸水素塩(例えば、燐酸水素錫)、アルカリ土類金属硼酸塩(例えば、オルト硼酸カルシウム、メタ硼酸カルシウム、ピロ硼酸カルシウム、及びテトラ硼酸トリマグネシウム)、遷移金属硼酸塩(例えば、オルト硼酸マンガン、テトラ硼酸マンガン、ジ硼酸ニッケル、メタ硼酸銅、メタ硼酸亜鉛、テトラ硼酸亜鉛、メタ硼酸カドミウム、及びテトラ硼酸カドミウム)、アルカリ金属錫酸塩(例えば、錫酸ナトリウム、及び錫酸カリウム)、アルカリ土類金属錫酸塩(例えば、錫酸マグネシウム)、遷移金属錫酸塩(例えば、錫酸コバルト、及び錫酸亜鉛)、モリブデン酸亜鉛、及びタングステン酸亜鉛が含まれる。
【0041】
適切な金属の酸化物及び水酸化物の例には、酸化モリブデン、酸化タングステン、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化錫、酸化銅、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化ニッケル、酸化鉄、酸化マンガン、三酸化アンチモン、四酸化アンチモン、五酸化アンチモン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化錫、及び水酸化ジルコニウムが含まれる。クレイを含む、アルミノシリケートのような混合酸化物も使用することが出来る。
【0042】
適切な金属硫化物の例には、硫化モリブデン、硫化タングステン、及び硫化亜鉛が含まれる。
【0043】
好ましい無機金属化合物は硼酸塩、特に硼酸亜鉛である。
【0044】
一態様において、難燃性補助物質は、メラミン塩と無機金属化合物との、約10:1と約1:1の間の重量比における組合せである。
【0045】
もう一つの態様において、難燃性補助物質は、ポリフェニレンエーテル(PPE)タイプ樹脂のような炭化物形成性有機化合物である。特定のPPE樹脂例はSabic Innovative PlasticsからのPPO 803であろう。該PPE樹脂は、典型的に約1%と約25%の間、より典型的に約5%と約15%の間の配合量で使用することが出来る。
【実施例】
【0046】
本発明を、以下の実施例に関してより具体的に説明する。
[実施例1]:ジフェニルエーテルのジフェニルホスフィンオキシド誘導体(化合物V)の製造
【化10】

【0047】
ジフェニルエーテル(100g)、50gのパラホルムアルデヒド、及び400mLの酢酸を60℃で攪拌した。該溶液を通して5時間以上にわたってHCl(304g)を泡立てた。塩化メチレンにおける水性処理及び該有機物質の濃縮の後に、146.1gの清澄な液体が得られた。1H NMRスペクトルは、示された構造と一致しており、該物質が主にパラ異性体であることを示した。該清澄な液体(120g)、356gのエチル・ジフェニルホスフィナイト、及び500gのジクロロベンゼンを165℃で一晩中攪拌した。該生成物は、結晶化により単離され、温浸(digestion)/洗浄を繰返して化合物V(137.0g)を白色固体として与えた。分析:熱重量分析5%重量損失:342℃;10.3%P;示差走査熱分析(溶融):274.4、279.2℃。
[実施例2]:ジフェノキシベンゼンのジフェニルホスフィンオキシド誘導体(化合物VI)の製造
【化11】

【0048】
ジフェノキシベンゼン(100g)、パラホルムアルデヒド(45.6g)、酢酸中33%HBr(748g)、及び臭化メチレン(632g)を、60℃で数時間、次に90℃で一晩中、攪拌した。水性処理及び濃縮の後に、214.7gの濃琥珀色液体が得られた。この濃琥珀色液体(210g)、エチル・ジフェニルホスフィナイト(439g)、及び1,2-ジクロロベンゼン(2L)を160℃で一晩中加熱した。ディーン・スターク・トラップを用いて該揮発分を除去した。室温に冷却後、該反応物質を濾過した。得られた白色粉末を室温でヘキサン中にスラリー化し、乾燥後162gの物質を得た。この白色粉末生成物(135g)をアセトンで洗浄し、濾過乾燥後95.0gの化合物VIを固体として得た。分析:熱重量分析5%損失:290.9℃;9.85%P。
[実施例3]:アリールエーテルオリゴマーのジフェニルホスフィンオキシド誘導体(化合物VII)の製造
【化12】

【0049】
独国特許公告DE3,334,068A1に記載された操作を変更して使用し、化合物1Cを製造した。ポリ(フェニレンエーテル)オリゴマー(90.0g;n=0〜2)、54.95gのパラホルムアルデヒド、901gの酢酸中33%HBr、及び900gのジブロモメタンを60℃で4.5時間攪拌しながら加熱した。次に該反応混合物を90℃にし、その温度に一晩中保持した。次に該反応混合物を洗浄し、該有機物質を真空下濃縮して194.1gの褐色固体中間体を得た。分析:有機臭化物:46.78%;1H NMR(CDCl3):δ7.54-6.64(m); 4.64-4.41(m)。
【0050】
この褐色固体中間体(186.9g)、304gのエチル・ジフェニルホスフィナイト、及び3Lの1,2-ジクロロベンゼンを、一面の窒素下攪拌しながら一晩中160℃で加熱した。ディーン・スターク・トラップを用いて該揮発分を除去した。該反応物質を真空下濃縮した。該濃縮物(256.6g)を、256gの1,2-ジクロロベンゼン及び56gのエチル・ジフェニルホスフィナイトと一緒に、一晩中175℃で攪拌しながら加熱した。次に該反応混合物を室温に冷却してから、ヘキサンで再沈殿させた。濾過及び真空乾燥後、251gの化合物VIIが白色固体として得られた。分析:熱重量分析5%損失:314.2℃;10.26%P;31P NMR(CDCl3):δ-21.70(m)。
[実施例4]:置換ポリフェニレンエーテルのジフェニルホスフィンオキシド誘導体(化合物VIII)の製造
【化13】

【0051】
ポリフェニレンエーテル樹脂(GE PlasticsからのPPO 803樹脂)(45g)、22.5gのパラホルムアルデヒド、367.4gのAcOH中33%HBr、及び150gの臭化メチレンを、一晩中60℃で攪拌し加熱した。処理後、該有機物質をアセトン中に沈殿させた。乾燥すると、78.9gの白色粉末が得られた。分析:1H NMR(CDCl3):δ6.07(m), 4.75(m), 4.2-1.90(m)。該白色粉末(70.0g)、151.3gのエチル・ジフェニルホスフィナイト、及び1,2-ジクロロベンゼン(2L)を一晩中160℃で加熱した。ディーン・スターク・トラップを用いて該揮発分を除去した。次に該反応混合物を、蒸留により半分の体積に濃縮した。該濃縮反応混合物をアセトンで沈殿させてから、再沈殿させた。濾過及び乾燥後、93.1gの化合物VIIIが白色粉末として得られた。分析:熱重量分析5%損失:353.1℃;8.73%P。
[実施例5]:ポリスチレンのジフェニルホスフィンオキシド誘導体(化合物IX)の製造
【化14】

【0052】
ポリ(ビニルベンジルクロライド)(77.5g)、349gのエチル・ジフェニルホスフィナイト、及び430gの1,2-ジクロロベンゼンを、一面の窒素下攪拌しながら一晩中160℃で加熱した。ディーン・スターク・トラップを用いて該揮発分を除去した。該反応混合物を300mLの塩化メチレン中に取出し、該生成物をヘキサンで沈殿させてから再沈殿させた。洗浄、濾過、及び乾燥の後、化合物IXが138gの黄褐色粉末として得られた。分析:示差走査熱分析(Tg):125.7℃;熱重量分析5%損失:350.2℃;9.58%P。
[実施例6]:p-キシレンビス(ジフェニルホスフィンオキシド)(化合物X)の製造
【化15】

【0053】
Inst. Elementoorg. Soedin. Moscow, USSR. Izvestiya Akademii Nauk SSSR, Seriya Khimicheskaya 1979, (11), 2572-5において、Bodrin, G.V.等により記載された操作を変更して使用し、化合物3Aを製造した。エチル・ジフェニルホスフィナイト(522g)、180gのα,α’-ジクロロ-p-キシレン、及び2,400gの1,2-ジクロロベンゼンを、一面の窒素下一晩中160℃で加熱しながら攪拌した。ディーン・スターク・トラップを用いて該揮発分を除去した。次に該混合物を室温に冷却して、濾過した。得られた湿潤ケーキをヘキサンで洗浄した。濾過と次の真空乾燥の後に、化合物Xが487gの白色粉末として得られた。分析:熱重量分析5%損失:365℃;12.0%P。
【0054】
[実施例7]:ガラス強化PA66における難燃剤の使用
実施例1〜6で記載した種々の難燃剤化合物を、PA66樹脂と、目的の30%ガラス繊維強化材を製造するためのPA66ガラス濃縮物を使用した二軸スクリュー押出機を用いて、又は、ベント式Brabender処理装置中で、これらを材料を混合することによって配合した。該Brabender処理装置中では、該試料を265℃で4分間混合した。混合開始後約3分で、ガラス繊維を約15秒に亘って添加して、目的の30%ガラス繊維強化材を製造した。該配合物質をThomas Wileyミル上で粉砕してから、265℃で小さな射出成形機を使用することにより成形して、1/16インチ厚のUL-94試験片を形成した。
【0055】
それらの試験片は、試験片を2回の10秒間炎適用に処すUL-94垂直燃焼試験手順を受けた。各適用後に該試験片が火を消す時間が記録され、該試験片に関して時間1(T1)及び時間2(T2)として報告される。5個の試験片に対する平均燃焼時間が、両方の炎適用に対して記録された(T1,T2)。いかなる滴下挙動をも観察しながら、2回の炎適用の各々に対して、5個の試験片のすべてに亘って全燃焼時間をも合計した。該結果を表1に示す。
【表1】


a) DuPontからの43%ガラス・PA66樹脂濃縮物。
b) BD=燃焼滴下:該試験片からの燃焼物質が綿(コットン)に火をつけたことを示す。BTC=掴み具(クランプ)まで完全に燃焼した。
c) 1/32インチ厚試料片に関するUL試験。
【0056】
表1に明示されているように、30%の化合物(コンパウンド)V、VI、又はVIIIを添加することにより、V-2等級を与える難燃性が示された。20又は30%の化合物X物質を添加することによっても、燃焼時間の減少と共に滴下なしの結果が与えられるか、又は該試験中燃焼時間が減少することにより、対照標準(配合物1)と比較して難燃性が示された。配合物6は、V-0等級に到達するには少しだけ足りなかった。
【0057】
[実施例8]:ガラス強化PA66における難燃剤、及びメラミン又はPPEベースの補助物質の使用
実施例7に記載したように配合物を作製し、表2に示したように該成形試験片を燃焼性について試験した。難燃性補助化合物として種々のメラミンベース物質をも該配合物に添加して、燃焼性に及ぼす効果を測定した。この系において、難燃性補助物質としてPPE樹脂をも試験した。該試験片をUL-94垂直燃焼試験手順に処し、5個の試験片に対する平均燃焼時間を両方の炎適用に対して記録した(T1,T2)。いかなる滴下挙動をも観察しながら、2回の炎適用の各々に対して、5個の試験片のすべてに亘って全燃焼時間をも合計した。
【表2】


a) DuPontからの43%ガラス・PA66樹脂濃縮物。
b) PPE=GE Plastics(現在のSabic Innovative Plastics)からのPPO 803/808。
c) MP-200=Melapur 200. Cibaからのメラミン・ポリ燐酸塩。
d) Budit 3141=Budenheimからのメラミン・ポリ燐酸塩;Budit 311= Budenheimからのメラミン・ピロ燐酸塩。
e) BD=燃焼滴下:該試験片からの燃焼物質が綿(コットン)に火をつけたことを示す。BTC=掴み具(クランプ)まで完全に燃焼した。
【0058】
これらの配合物は、対照標準配合物1(表1)と対比して難燃性の増加を示しており、大部分の場合、メラミンベースの難燃性補助物質と組み合わせて使用した時、実際にV-0難燃性能を示した。更に、PPE樹脂のような有機ベースの炭化物形成性難燃性補助物質の使用も難燃性を改善した。メラミン化合物を用いた場合、硼酸亜鉛の添加は、滴下を除去するのを助けてV-0等級を与えた。
【0059】
[実施例9]:ガラス強化PA66における難燃剤、及びクレイ/LDHベースの難燃性補助物質の使用
実施例7に記載したように配合物を作製した。Southern Clay Productsからのクレイ、Cloisite 30Bを難燃性補助物質として使用して、燃焼性に及ぼすその効果を測定した。このクレイは、第四級アンモニウム塩変性天然モンモリロナイト物質である。更に、Zn2Al(OH)6亜鉛・アルミニウム二重層状水酸化物(LDH)物質を、補助物質として試験した。該試験片をUL-94垂直燃焼試験手順に処し、5個の試験片に対する平均燃焼時間を両方の炎適用に対して記録した(T1,T2)。いかなる滴下挙動をも観察しながら、2回の炎適用の各々に対して、5個の試験片のすべてに亘って全燃焼時間をも合計した。該結果を表3に要約する。
【表3】


a) BD=燃焼滴下:該試験片からの燃焼物質が綿(コットン)に火をつけたことを示す。
【0060】
表3中のデータは、これらのタイプの物質を樹脂配合物に使用することの難燃性効果を明らかに示している。対照標準としてクレイのみを添加した配合物14は、全く滴下を示さなかったが、非常に長い燃焼時間を示した。種々の量の化合物Xを添加したら、難燃性がV-1まで、それからより高い配合量ではV-0まで改善された。他のベンジル系ポリマー難燃性物質、化合物VII及びIXの使用もまた、この研究方法の一般性を示すと共に、良好な難燃性を示した。クレイの代りにLDHを使用したら、いくらかの滴下挙動が示され、V-2等級が得られた。
【0061】
[実施例10]:未強化PA66配合物における難燃剤の使用
ガラス繊維強化の効果を試験し、かかる強化の不存在下でもこれらの物質が難燃性を示すかどうかを測定するために、上述のように配合物を作製し、表4に示したように該成形試験片を燃焼性について試験した。該試験片をUL-94垂直燃焼試験手順に処し、5個の試験片に対する平均燃焼時間を両方の炎適用に対して記録した(T1,T2)。いかなる滴下挙動をも観察しながら、2回の炎適用の各々に対して、5個の試験片のすべてに亘って全燃焼時間をも合計した。
【表4】

【0062】
表4におけるデータは、未強化樹脂におけるこれら物質の難燃剤としての有用性を同様に示している。難燃性補助物質としての硼酸亜鉛の添加は、難燃性をV-1からV-0まで更に増加させた。
【0063】
本発明は特定の態様を参照することにより記載され説明されてきたけれども、当業者は、本発明が本明細書に必ずしも説明されていない変化に適することを理解するであろう。こういう訳で、次に、本発明の真の範囲を決める目的で、別紙特許請求の範囲だけを参照すべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース樹脂(A)、並びに、以下の式(I)、(II)及び(III):
【化1】


(式中、AはO、S、SO2、単結合、アルキル、及び-CH2-P1から選択され、
P1は式:
【化2】


の燐含有基であり、
R1及びR2は同じか異なり、各々はH、O-アルキル、O-アリール、アルキル、アリール、及びOMから選択され、
R3はH又はアルキルであり、
M=Na,K,Zn,Al,Caであり、
aは、各ポリマー鎖に対して少なくとも1単位であるという条件で、0〜4の整数であり、
nは1〜100,000の整数であり、mは0〜100,000の整数である。)
の少なくとも一つにより表される単位を含む有機燐化合物(B)を含む、難燃性樹脂組成物。
【請求項2】
該有機燐化合物(B)が、化合物V〜X:
【化3】


の一つ以上を含む、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項3】
該有機燐化合物(B)が、該難燃性樹脂組成物の10〜30重量%の量で存在する、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
【請求項4】
少なくとも1種の難燃性補助物質を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
【請求項5】
前記の少なくとも1種の難燃性補助物質が、メラミン塩、無機金属化合物、クレイ化合物、二重層状水酸化物物質、及びポリフェニレンエーテル樹脂、及びそれらの混合物から選択される、請求項4に記載の樹脂組成物。
【請求項6】
該無機金属化合物が、無機酸の金属塩、金属の酸化物及び水酸化物、金属硫化物、並びにそれらの混合物から選択される、請求項5に記載の樹脂組成物。
【請求項7】
該無機金属化合物が、無機酸の金属塩、好ましくは硼酸塩、より好ましくは硼酸亜鉛を含む、請求項5に記載の樹脂組成物。
【請求項8】
該メラミン塩が、メラミン燐酸塩、好ましくはメラミンポリ燐酸塩及び(又は)メラミンピロ燐酸塩を含む、請求項5に記載の樹脂組成物。
【請求項9】
前記の少なくとも1種の難燃性補助物質が、該難燃性樹脂組成物の1〜20重量%の量で存在する、請求項4〜8のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
【請求項10】
該ベース樹脂(A)が、ポリエステル、ポリアミド、及びポリカーボネート樹脂の少なくとも1種を含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
【請求項11】
該ベース樹脂(A)がポリアミドを含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
【請求項12】
該ベース樹脂(A)がガラス充填ポリアミドを含む、請求項1〜11のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
【請求項13】
該ポリアミド及びガラスの全重量の15〜40重量%でガラスを含有する、請求項12に記載のポリマー。

【公表番号】特表2012−526900(P2012−526900A)
【公表日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−510893(P2012−510893)
【出願日】平成22年5月10日(2010.5.10)
【国際出願番号】PCT/US2010/034187
【国際公開番号】WO2010/132332
【国際公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【出願人】(508201282)ケムチュア コーポレイション (69)
【Fターム(参考)】