説明

物品仕分配送装置及び物品仕分配送方法

【課題】簡便な機構により物品の周回を防止した物品仕分配送装置を提供すること。
【解決手段】物品回送ライン120に連設する物品回収ライン140と回収移載機構121と物品回送ライン120を移送される物品を認識する物品認識手段150と回収移載機構121及び物品認識手段150を制御する回収制御ユニットを備えて、物品認識手段150から得られた物品の認識データから物品データを抽出する特徴データ演算手段と、物品データと回送物品データとを照合して対応する回送物品データの有無を判定し、対応する回送物品データを発見した場合には既物品有信号を発生するデータ照合手段と、回送物品データを逐次物品データ記憶手段に書き込むデータ書換手段と、データ照合手段から受け取った既物品有信号に基づいて前記回収移載機構に物品の回収を指令する物品周回判定手段とを備えている物品仕分配送装置100。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、循環駆動される物品回送ラインの周囲に1又は複数の物品投入ステーション及び物品払出ステーションを備えて、多種類、多数の物品を配送先別にソートする物品の仕分作業を能率化する物品仕分配送装置又は物品搬送仕分方法に関し、より具体的には、小包などの郵便物を配送先別に仕分けする配送物自動区分機や、新聞等の束を配送先別に仕分する仕分配送装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、物品投入ステーションから投入された物品を循環移動するコンベヤなどで形成される物品回送ラインに搭載して移送し、物品回送ライン上の所望箇所に設けたバーコードリーダ(BCR)のような光学読取装置で構成された配送先読取手段により物品に貼付された宛先ラベルに記載された配送先を読取り、読み取られた配送先に基づいて物品払出ステーションに移載するような物品仕分配送装置又は物品配送仕分方法が知られている。
【0003】
このような従来の物品仕分配送装置では、前段の集配機構などの搬入工程若しくは工場の製造工程から直接、あるいは自動倉庫を介して、物品投入ステーションから、物品が物品回送ラインに投入され、投入に際して入力された配送先データ若しくは物品回送ラインの所望箇所に設けた配送先読取手段により物品回送ライン上を移送される物品の表面に貼付された配送先ラベルに表示された配送先データ、若しくは物品の表面に印刷された配送先データ、を自動的に読取り、読取った配送先データに基づいて所望の物品払出ステーションに配送物品を配送するようになっていた。
この種の物品配送仕分装置で大規模なものとなると、多数の物品投入ステーション及び物品払出ステーションを備えた長工程の回送ラインを有するものとなり、光学読取り装置における配送先データの読取りや、当該読取りデータに基づく移載手段の切り替え制御など、制御ユニットにおいて処理する内容が膨大となってきている。
【0004】
このような、配送先データ読取手段による配送先読取りなどの処理を軽減するものとして、配送先データを貼付した宛先ラベルの数を最小限として、2種類の端数束W2、W3のみに宛先ラベルを貼付し、それ以外の定数束W1には宛先ラベルを付さず、配送先の読取り及びこれに基づく仕分移載機構の制御を宛先ラベルを付した端数束のみとして、後続する定数束W1については先行する端数束W2、W3と同様の宛先に仕分ける、というようにして、演算負担を簡略化したものも提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平3−232618号公報(全文、第1図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、従来の物品仕分配送装置では、時として仕分先に適切に移載されずに物品回送ライン上を周り続ける物品が生ずることがあった。
多数の物品が移送される物品回送ラインにおいては、物品どうしが衝突したり、物品を結束している紐などが引っ掛かったりして、仕分移載機構において適切に移載されないことも生じ、仕分けされなかった物品が物品回送ラインを何度も回り続け、後から投入される物品の移送、仕分において障害となり、問題であった。
【0007】
このため、従来では、払出先のトラックなどが入れ替わる際など、仕分作業が一時中断するときに物品回送ライン上に残留している物品を人手により取り出したりしていたが、個々のステーション毎に小刻みにトラックが入れ替わる場合や、一つの物品払出ステーションにおいて連続してトラックが入れ替わり長時間にわたって特定の物品払出ステーションが使用されたりする場合など、払出作業が中断するまで長時間を要することになり、その間仕分損ねた物品が長期にわたって物品回送ラインを周回することとなり、当該物品を捕捉して再仕分するのに長時間を要したり、当該周回物品が他の物品の仕分の邪魔になったりするという問題があった。
特に、前述した端数束と定数束とを仕分搬送する仕分搬送装置においては、定数束W1を仕分位置において仕分し損ねると、定数束W1自体は宛先データを有していないため、一旦仕分を損ねると、作業者が気付くまで長期にわたり回送ライン上を回り続ける、すなわち周回し続ける、という問題があった。
【0008】
これらのことを改善するために、すべての物品に宛先ラベルを貼付して、毎回宛先ラベルを読み取るようにすることも考えられるが、そうすると、先に例示した端数束W2、W3及び定数束W1を使用する従来技術において問題となったような宛先読取り処理の問題をさらに増大させることとなり、当該従来技術がめざしていた宛先ラベルの読取り等の処理負担を低減するという本来の課題と齟齬するものとなってしまう点、問題であった。
【0009】
また、物品回送ラインを周回する物品Wに何らかのマークを施して、当該物品の回収に役立てるなどのことも考えられるが、この場合、払出された物品が施されたマークにより汚されることにもなり、決して望ましいことではないし、このようなマークが再仕分の際の宛先読取りミスの原因となることもあり、別の問題が生ずることがあった。
他にも、個々の物品Wにラベルを付すかわりに、それぞれの物品Wを識別可能なトレイ、コンテナなどに搭載した状態で投入、払出することも考えられるが、この場合には各物品Wをトレイ、コンテナなどに搭載したり、脱荷したりする作業が増えてしまい、著しく作業負担が増大するのでなおさら問題であった。
【0010】
このような、物品の周回が生ずると、後続して投入される物品の移送を妨げることとなり、装置が大規模となって周回物品が増大すると、物品の仕分搬送に支障を来すこととなり大きな問題であった。
大規模な物品仕分配送装置になると、物品投入ステーションや物品払出ステーション、仕分移載ユニットも数も多くなり、物品が相互に衝突などする可能性が大きくなり、しかも長時間にわたって仕分作業を継続するため、配送先読取手段における読取りや、移載機構における仕分処理が間に合わず仕分ミスが発生したり、また、こうした処理遅れを防ぐため高い処理能力を有する高価な情報処理装置を必要となり装置自体が高コストとなったり、メンテナンス作業を行う機会が少なくなるので、前述したような物品の周回の問題がさらに顕在化する点、重大な問題であった。
【0011】
そこで、本発明は、上述した問題を解決するものであって、すなわち、本発明の目的は、簡便な機構により物品の周回を検出して回収する物品仕分配送装置及び物品仕分配送方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本請求項1に係る発明は、複数の物品投入ステーションと複数の物品払出ステーションとこれら物品投入ステーション及び物品払出ステーションの間で物品を循環搬送する物品回送ラインと、該物品回送ラインに連設した物品回収ラインと、前記物品回送ラインと物品回収ラインとの間で物品を移載する回収移載機構と、前記物品回送ラインを移送される物品を認識する物品認識手段と、前記回収移載機構及び物品認識手段を制御する回収制御ユニットとを備える物品仕分配送装置であって、前記回収制御ユニットが、前記物品認識手段から得られた物品の認識データから物品の特徴を代表する物品データを抽出する物品データ演算手段と、当該物品データ演算手段により抽出された物品データを回送物品データとして記憶・保持する物品データ記憶手段と、前記抽出された物品データと回送物品データとを照合して対応する回送物品データの有無を判定し、対応する回送物品データを発見しない場合には抽出した物品データを新たに回送物品データとし、対応する回送物品データを発見した場合には既物品有信号を発生するデータ照合手段と、前記物品データ照合手段から回送物品データを逐次受け取り、前記物品データ記憶手段に回送物品データを書き込む物品データ書換手段と、前記データ照合手段から受け取った既物品有信号に基づいて物品の周回を判定して前記回収移載機構に物品の回収を指令する物品周回判定手段とを備えていることにより、前述した課題を解決したものである。
【0013】
本請求項2に係る発明の物品仕分配送装置は、請求項1に係る発明の構成に加えて、前記物品データ演算手段が、物品を認識した時刻とともに物品データを演算し、前記データ照合手段が、前記物品データと前記物品データ記憶手段に記憶された一又は複数周期前の回送物品データとを照合することにより、前述した課題をさらに解決したものである。
【0014】
本請求項3に係る発明の物品仕分配送装置は、請求項1又は請求項2に係る発明の構成に加えて、前記物品周回判定手段が、前記既物品有信号の受信回数が所定の値に達した時に物品の周回と判定して前記回収移載機構に前記物品の回収を指令することにより、前述した課題をさらに解決したものである。
【0015】
本請求項4に係る発明の物品仕分配送装置は、請求項1乃至請求項3のいずれかに係る発明の構成に加えて、前記物品回送ラインが、前記物品に表示された配送データを読み込む配送データ読込手段と、前記配送データ読込手段により読み込まれた配送データに基づいて前記物品を所望の物品払出ステーションに仕分ける仕分移載機構とを備えていることにより、前述した課題をさらに解決したものである。
【0016】
本請求項5に係る発明の物品仕分配送方法は、複数の物品投入ステーションと複数の物品払出ステーションとこれら物品投入ステーション及び物品払出ステーションの間で物品を循環搬送する物品回送ラインと、該物品回送ラインに連設した物品回収ラインと、前記物品回送ラインと物品回収ラインとの間で物品を移載する回収移載機構と、前記物品回送ラインを移送される物品を認識する物品認識手段と前記回収移載機構及び物品認識手段を制御する回収制御ユニットとを備えた物品仕分配送装置を使用する物品仕分配送方法であって、前記回収制御ユニットが物品回送ラインを移送される物品に関する回送物品データを記憶する記憶手段を備え、前記物品認識手段から得られた物品の認識データから当該物品の特徴を代表する物品データを抽出する物品データ演算ステップと、前記物品データと記憶手段に記憶された回送物品データとを照合して対応する回送物品データの有無を判定するデータ照合ステップと、対応する回送物品データを発見しない場合には抽出された物品データを新たな回送物品データとして物品データ記憶手段に逐次書き込む物品データ書換ステップと、対応する回送物品データを発見した場合には既物品有と判断し該既物品有の判断に基づいて物品の周回を判定して前記回収移載機構に物品の回収を指令する物品周回判定ステップとを備えていることにより、前述した課題を解決したものである。
【発明の効果】
【0017】
請求項1に係る本発明の物品仕分配送装置によれば、複数の物品投入ステーションと複数の物品払出ステーションとこれら物品投入ステーション及び物品払出ステーションの間で物品を循環搬送する物品回送ラインと、物品回送ラインに連設した物品回収ラインと、物品回送ラインと物品回収ラインとの間で物品を移載する回収移載機構と、物品回送ラインを移送される物品を認識する物品認識手段と、回収移載機構及び物品認識手段を制御する回収制御ユニットを備えることにより、物品回収ラインを経由して周回する物品を物品回送ラインから移載して回収することが可能となるため、物品仕分配送装置において物品が周回し続けることが自動的に防止されて、物品どうしが接触するなどして仕分ミスが発生したり、払出すべき物品が損傷したりすることを、人手を要することなく阻止することができる。
【0018】
また、本請求項1に係る発明の物品仕分配送装置は、さらに、回収制御ユニットが、物品認識手段から得られた物品の認識データから当該物品の特徴を代表する物品データを抽出する物品データ演算手段と、物品データ演算手段により得られた物品データを回送物品データとして記憶・保持する物品データ記憶手段と、抽出された物品データと回送物品データとを照合して対応する回送物品データの有無を判定し、対応する回送物品データを発見しない場合には物品データを新たな回送物品データとし、対応する回送物品データを発見した場合には既物品有信号を発生する物品データ照合手段と、物品データ照合手段から新たな回送物品データを逐次受け取り物品データ記憶手段に回送物品データを書き込む物品データ書換手段と、データ照合手段から受け取った既物品有信号に基づいて物品の周回を判定して回収移載機構に物品の回収を指令する物品周回判定手段とを備えていることにより、物品の仕分のために宛先を読み取るような配送先読取手段を使用して宛先データを読み取ることなく回送ライン上を移送される物品を物品データにより特定するため、物品に宛先データが付されているか否かに係わらず周回物品を判定することができて、当該判定結果に基づいて確実に回収移載機構を作動させて、仕分されずに回送ラインを回り続ける周回物品を確実に回収することができる。
【0019】
したがって、前述したような宛先データを付されていない定数束と端数束とを取り扱うような物品仕分け配送装置の場合にも、本発明のような回収機構を付加して物品仕分配送装置を形成し、確実に周回物品を回収することができる。
また、物品認識手段から得られたデータから、物品の特徴を代表する物品データのみを抽出し、これに基づいてデータの対比判断を行うので、例えば撮像された2次元データそのものに基づいて類比判断を実行する場合に比べて演算処理が大幅に簡易化されるため、大量の物品の処理にも好適に応答できるとともに演算手段として安価なものを使用してコストダウンを図ることができる。
【0020】
請求項2に係る本発明の物品仕分配送装置によれば、請求項1に記載された物品仕分配送装置の奏する効果に加えて、物品データ演算手段が物品を認識した時刻とともに物品データを演算し、物品データ照合手段が物品データと物品データ記憶手段に記憶された1又は複数周期前の回送物品データとを照合することにより、多数存在する回送物品データの中から、比較すべき対象となる回送物品データの範囲を、1又は複数周期前の回送物品データのみと大幅に限定することができるため、物品データ照合手段におけるデータ照合・対比処理の負担を大幅に軽減して、安価な演算手段であっても確実に周回する物品を回収することができる。
【0021】
請求項3に係る本発明の物品仕分配送装置によれば、請求項1又は請求項2に記載された物品仕分配送装置の奏する効果に加えて、物品周回判定手段が既物品有信号の受信回数が所定の値に達した時に物品の周回と判定して回収移載機構に前記物品の回収を指令するようにしたことにより、例えば大量の物品が特定の物品払出ステーションに集中して仕分移載に時間を要する場合など、所望程度の周回を許容して再度の仕分動作を行った上で物品の回収を実行するようにしたため、判断ミスなどによる無用な物品回収を軽減することができ、しかも仕分作業の実情に応じた周回数を設定してむやみに回収物品を増大することなく円滑に仕分作業を遂行することができる。
【0022】
請求項4に係る本発明の物品仕分配送装置によれば、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載された物品仕分配送装置の奏する効果に加えて、物品回送ラインが、物品に表示された配送データを読み込む配送データ読込手段と、前記配送データ読込手段により読み込まれた配送データに基づいて前記物品を所望の物品払出ステーションに仕分ける仕分移載機構とを備えていることにより、周回する物品についても仕分移載機構による仕分けと回収移載機構による回収とを併用して仕分あるいは回収を行うため、周回物品を再度仕分された後に回収移載機構による回収を行うというように仕分可能な物品については仕分を実行しつつ回収作業を実行して、回収物品をなるべく減少して効率的に物品仕分配作業を遂行することができる。
【0023】
請求項5に係る発明の物品仕分配送方法によれば、複数の物品投入ステーションと複数の物品払出ステーションとこれら物品投入ステーション及び物品払出ステーションの間で物品を循環搬送する物品回送ラインと、物品回送ラインに連設した物品回収ラインと、物品回送ラインと物品回収ラインとの間で物品を移載する回収移載機構と、物品回送ラインを移送される物品を認識する物品認識手段と、回収移載機構及び物品認識手段を制御する回収制御ユニットとを備えた物品仕分配送装置を使用する物品仕分配送方法であって、回収制御ユニットが物品回送ラインを移送される物品に関する回送物品データを記憶する記憶手段を備え、物品認識手段から得られた物品の認識データから物品の特徴を代表する物品データを抽出する物品データ演算ステップと、物品データと記憶手段に記憶された回送物品データとを照合して対応する物品データの有無を判定するデータ照合ステップと、対応する回送物品データを発見しない場合には物品データを新たな回送物品データとして物品データ記憶手段に回送物品データとして逐次書き込む物品データ書換ステップと、対応する回送物品データを発見した場合には既物品有と判断して当該基物品有の判断に基づいて物品の周回を判定して回収移載機構に物品の回収を指令する物品周回判定ステップとを備えていることにより、配送先読取手段を使用して宛先データを読み取ることなく物品回送ライン上を移送される物品を物品データにより特定して、物品回収ラインを経由して周回する物品を物品回送ラインから回収することが可能となるため、物品仕分配送装置において物品が周回し続けることが防止されて、物品どうしが接触するなどして仕分ミスが発生したり物品が損傷することを防止することができるとともに、物品に宛先データが付されているか否かに係わらず周回物品を判別することができて、当該判別結果に基づいて確実に回収移載機構を作動させて、周回物品を回収することができる。
【0024】
また、物品認識手段から得られたデータから、物品の特徴を代表する物品データのみを抽出し、これに基づいてデータの対比判断を行うので、例えば撮像された2次元データそのものに基づいて類比判断を実行する場合に比べて演算処理が大幅に簡易化されるため、大量の物品の処理にも好適に応答できるとともに演算手段として安価なものを使用してコストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施例である物品仕分配送装置を説明する概略図。
【図2】図1に示す物品仕分配送装置に使用される物品認識ユニットの概略図。
【図3】図1に示す物品仕分配送装置における回収制御ユニットの機能ブロック図。
【図4】図1に示す物品仕分配送装置における物品回収動作のフローチャート。
【図5】図1に示す物品仕分配送装置に付加的に使用される配送先読取ユニットの概略図。
【図6】従来技術の物品仕分配送装置の概略図。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明は、複数の投入ステーションと複数の払出ステーションとこれら物品投入ステーション及び物品払出ステーションの間で物品を循環搬送する物品回送ラインと、物品回送ラインに連設した物品回収ラインと、物品回送ラインと物品回収ラインとの間で物品を移載する回収移載機構と、物品回送ラインを移送される物品を認識する物品認識手段と、回収移載機構及び物品認識手段を制御する回収制御ユニットを備える物品仕分配送装置であって、回収制御ユニットが、物品認識手段から得られた物品の認識データから当該物品の特徴を代表する物品データを抽出する物品データ演算手段と、当該物品データ演算手段により得られた物品データを回送物品データとして記憶・保持する物品データ記憶手段と、抽出された物品データと回送物品データとを照合して対応する回送物品データの有無を判定し、対応する回送物品データを発見しない場合には当該物品データを新たな回送物品データとし、対応する回送物品データを発見した場合には既物品有信号を発生するデータ照合手段と、データ照合手段から回送物品データを逐次受け取り、物品データ記憶手段に書き込む物品データ書換手段と、データ照合手段から受け取った既物品有信号に基づいて物品の周回を判定して前記回収移載機構に前記物品の回収を指令する物品周回判定手段とを備えて、簡便な機構により物品の周回を検出して回収するものであれば、その具体的な態様はいかなるものであっても何ら構わない。
【0027】
すなわち、本発明において使用される回送ラインは、基本的にはベルト式の搬送コンベヤであるが、トレイを循環駆動する形式のコンベヤであっても構わない。
【0028】
また、物品仕分配送装置としては、すべての物品について宛先ラベルを貼付したものに対して適用してもよいし、先に記述したような宛先ラベルを付した物品と宛先ラベルがない物品とが混在して移送されるような物品仕分配送装置に適用しても構わない。
【0029】
回送ラインとしては、2次元的に物品を移送するものでも良いし、また立体的な移送路を備えて3次元的に物品を移送するものでも構わない。
また、工場等など生産拠点において、生産物品を払い出す箇所に設置してもよいし、物流の拠点において倉庫に搬入された物品を収容する箇所、若しくは物流拠点の(自動)倉庫から店舗等に物品を配送する際の仕分箇所に設置してもよいし、港湾、空港などにおいて船、航空機などからトラックへの積み替えを行う箇所、郵便、小包などを配送拠点における積み替える箇所に配置してもよい。
【0030】
物品認識手段としては、CCD、TVカメラや、レーザスキャナーなどを使用することができる。
物品を代表する値としては、縦、横、高さというような外形寸法の他、丸、直方体というような形状、色、角部など特定部分の形状などを、特定のパターンに分類し、分類されたパターンのいずれに属するかを記憶させる、などの手法をとることにより、回送物品データの記憶、検索、対比などにおけるデータ処理負担を大幅に軽減することができる。
【0031】
また、物品どうしが衝突して部分的に変形したり、移送中に物品の姿勢が変わったりする可能性を考慮して、類比判断において適宜の幅を持たせたり、物品の回転をも考慮して類比判断を行うようにすると、物品が周回し続ける可能性をさらに減少させることができる。
【実施例】
【0032】
以下、本発明の一実施例である物品仕分配送装置100について、図1乃至図5を参照して以下に説明する。
図1は、本発明の一実施例である物品仕分配送装置100について、その概要を示す概略図であり、図2は、図1に示す物品仕分配送装置100に使用される物品認識ユニットの説明図であり、図3は、図1に示す物品仕分配送装置100における回収制御ユニットの機能ブロック図であり、図4は、図1に示す物品仕分配送装置100における物品回収動作を示すフローチャートであり、図5は、図1に示す物品仕分配送装置100に付加的に使用される配送先読取ユニット170の概略図である。
【0033】
まず、本願の実施例である物品仕分配送装置100は、図1に示されるように、物品投入ステーション110と物品払出ステーション130との間に物品回送ライン120を設け、物品投入ステーション110において投入された物品Wを物品回送ライン120を通じて所望の物品払出ステーション130に仕分、配送するように構成されている。
図において上方に位置する物品投入ステーション110は、自動倉庫からスタッカクレーンにより回送ラインに物品を移載、投入する物品投入ステーション111を2基、他の生産ラインで生産した物品をフォークリフト又はカートで運んできて投入する物品投入ステーション112、113が2基、さらに、小口の物品を台車等で持ち込み、人手で投入する物品投入ステーション114を1基備えている。
もちろん、物品投入ステーション110としては、このような種類のステーション、基数である必要はなく、自動倉庫の場合には、多数の固定棚若しくは移動棚を備えるような自動倉庫からマニピュレータ等により搬出するものでもよいし、工場の別ラインにおいて結束、箱詰めなどされた物品をコンベヤで移送してくるものでもよいし、大規模物流基地、郵便の集配局などで使用する場合には、到着したトラックなどから物品を荷下ろしして物品を投入する物品投入ステーションであってもよい。
【0034】
また、図において下方に位置する物品払出ステーション130は、例えば払出対象となる宛先のトラック毎に別々の物品払出ステーション132を割り当て、各物品払出ステーション132に向けて投入された物品を宛先毎に仕分け、各物品払出ステーション132に横付けされたトラックに仕分けられた物品を搭載して払い出す際に、仕分けられた物品Wを一時的にストックするものである。
ストックされた物品Wは、トラックの運転手によりトラックに搭載してもよいが、コンベヤなどで自動的にトラックの荷台に搭載するようにしてもよい。
なお、本実施例では、回送ラインの下流側に1基だけ、小口の払出しを行えるように、台車を横付けできる物品払出ステーション131を設置している。
【0035】
これら物品投入ステーション110と物品払出ステーション130との間で物品を移送する物品回送ライン120は、これらのステーション110、130の間を循環移動するベルトコンベヤで構成されている。
物品回送ラインの形状は、必ずしも長円状の軌道とする必要はなく、物品投入ステーション110、物品払出ステーション130のタイプ、数、レイアウトに応じて適宜の配置とすることができるが、概念を説明する上で分かり易いように、図示においては長円形の軌道としている。
回送ライン120には、物品投入ステーション110の下流で物品払出ステーション130の上流の所望箇所にBCRのような配送先読取手段としての配送先読取ユニット170が設置され、また複数存在する物品払出ステーション130のそれぞれに対応する位置に、物品を移載する仕分移載機構122が配置されていて、物品回送ライン120上を移送される物品Wに付された宛先データを配送先読取ユニット170により読み取り、読み取った宛先データに基づいて仕分移載機構122を駆動して、所望の物品払出ステーション130に物品Wを仕分、配送するようにしている。
【0036】
したがって、いずれかの物品投入ステーション110より投入された物品Wは、物品回送ライン120上を移送され、配送先読取ユニット170によって宛先データが読み取られ、読み取られた宛先データに基づいて仕分移載機構122が作動されて、それぞれの物品払出ステーション130に仕分、配送される。
万一、仕分移載されずに物品回送ライン120上を回り続ける物品Wがあれば、循環コンベヤ上をさらに移動してゆき、再度配送先読取ユニット170により宛先が読み取られ、仕分移載機構により再度仕分される。
なお、この仕分配送先読取ユニット170としては、先に従来技術として記載したような、光学読取装置171と高さ検出器172とを備えて、定数束と端数束を配送仕分するような仕分配送先読取りユニットであってもよい。
【0037】
以上のことは、従来の物品仕分配送装置と同様であるが、このような装置では、宛先ラベルが剥落したり、宛先データが汚損したりなど物品から宛先データが読み取れなくなってしまった場合には、当該物品は物品回送ライン120上を移送され続けることとなる。
また、前述した従来技術における定数束W1のように、物品Wが宛先データを有していない場合には、仕分先が判別できず、そのまま回送ラインを回り続けることとなる。
【0038】
本発明の実施例である物品仕分配送装置100では、物品回送ライン120にさらに、物品回収ライン140と、回収移載機構121及び物品認識手段としての物品認識ユニット150が設置され、またこれらを制御する回収制御ユニット160がコントロールユニット内に設けられていて、これらにより物品回送ライン120を回り続ける、すなわち周回する物品Wを検出し、当該周回物品Wを回収するようにしている。
具体的には、回送ライン120に隣接して配置された物品払出ステーション130の下流側に物品認識ユニット(CAM)150及び回収移載機構121をこの順に設け、当該回収移載機構121の位置から物品回収ライン140が連設、分岐されている。
【0039】
物品認識ユニット150は、TVカメラ若しくはCCDを備えていて、回送ラインを通過する物品があるとこれを検知して撮像するものであり、また回収物品移載機構121は、回収制御ユニット160から出力される回収指令信号に基づいて作動し、物品回送ライン120上を移送される物品Wを物品回収ライン140に移載するように作動される。
【0040】
コントロールユニットには周回している物品Wを回収する回収制御を実行する回収制御ユニット160が組み込まれていて、当該回収制御ユニット160は、図3に示されるように、物品データ演算手段162、物品データ照合手段163、物品データ書換手段164、物品周回判定手段165、及び物品データ記憶手段161を備えている。
【0041】
物品データ演算手段162は、前述した物品認識ユニット150により得られた認識データを解析して、それぞれの物品Wの特徴部分を物品データとして抽出する。
これは、撮像されたデータはそのままでは膨大な情報量を有するため、CPUなどの演算処理における処理負担が大きいので、各物品の特徴点のみをデータとして抽出し、これに基づいて記憶、検索、対比などの処理を行うこととして、CPUなど演算手段の負担を大幅に軽減している。
物品を代表する特徴量データとしては、縦、横、高さといった寸法データ、円、長円、長方形、正方形、ひし形というような、輪郭に基づく形状データ、色彩、貼付されたラベルの形状などが考えられるが、取り扱う物品に応じて、このうち適宜のものを選択して採用すればよい。
【0042】
物品データ照合手段163は、物品データ演算手段162により抽出された物品データXと、物品データ記憶手段161に記憶されている、それ以前に収集された回送物品データXiとの照合を行い、以前に、同様の回送物品データXiが存在したかどうかを検索、照合し、類似の回送物品データXiが存在しなければ、抽出された物品データXを物品データ書換手段164に引き渡し、類似の回送物品データXiがすでに存在すれば、既物品有信号を発生する。
【0043】
物品データ書換手段164は、新たに抽出された物品データXを受信した場合には、これを新たな物品データXiとして、検出時刻Ti、及びカウント値Ii=1とともに、記憶手段161に記憶する。
既存の物品データXiであることを意味する既存データ有信号と既存物品データXiとを受け取った場合には、当該既存物品データXiのカウント値Iを1進め、時刻データTiを今回の検出時刻Tとして書き換えて、物品データ記憶手段161に記憶する。
【0044】
物品周回判定手段165は、物品データ照合手段163から受けた既存データ有信号をトリガとして、回送物品データXiとともに記憶されているカウント値Iが所定数を超えているかどうか判定し、カウント値Iiが所定値を超えたと判断された場合には回収移載機構121に対して回収指令を発信する。
【0045】
以上のように構成された回収制御ユニット160を使用して、詳細には図4に示されるフローチャートのような処理が実行される。
通常は、コントロールユニットにより物品払出ステーション130の上流に設置された配送先読取ユニット170により読み取られた宛先データに基づいてそれぞれの仕分移載機構122が駆動されて、従前通りの方法で回送ラインを移送される物品が仕分け、配送されているが、この点に関しては説明を省略する。
【0046】
仕分移載機構122が何らかの不具合などで物品Wを仕分できず、物品払出ステーションの下流に設けられた物品認識ユニットにおいて通過する物品Wを検出する(S1)と、当該物品認識ユニットが作動して、通過しようとする物品Wを撮像して認識データを生成する(S2)。
生成された認識データから物品の特徴量を演算するとともに、あわせて、撮像時に物品の移動速度も算出して、物品が回送ラインを1周するのに要する周期T0を算出して、物品データXを生成する(S3)。
【0047】
これらのデータに基づいて、1周期若しくは1周期乃至3周期程度以前に書き込んだ回送物品データXiを読み出し、読み出した回送物品データXiと今次抽出した物品データXとを照合して類似の回送物品データの有無を判断する(S4、S5)。
物品データXと回送物品データXiを照合した結果、類似の回送物品データXiが発見されなければ、物品データXを新たな回送物品データXiとして、撮像時の時刻Tと、カウンタのカウント値Iを1として、これらをあわせてセットとして記憶する(S6)。
その後に、記憶された回送物品データXiのセットの中から、2周期以前の古い回送物品データXiを洗い出し、古い回送物品データXiを消去する(S7)。
【0048】
また、類似の回送物品データXiが発見された場合には、まず、カウンタのカウント値Iが設定された数I0を超えているかどうか判定し(S8)、設定数I0を超過していれば排出指令を発する(S9)とともにカウンタIを元に戻し(S10)、カウント値が設定値を超えていなければカウント値を1増加させる(S11)とともに、時刻データTiを新たな時点に更新して(S12)、記憶された回送物品データXiのセットを更新する。
なお、周回判断において一回だけではなく、複数回の検出を条件としているのは、一回では判断ミスによる誤回収動作の可能性が大幅に増大し、無駄に回収動作を行うことを予防するものであり、かといって、回数を大きくすると周回する物品が多くなる虞があるため、適宜の数とするのが相当である。
【0049】
また、物品の特徴量算出にあたっては、予め回送ラインの長さデータを保有しておき、認識された物品の移動速度を検出した上で物品が回送ラインを一周する周期を求めるようにしている。
ここで検出した周期T0を活用し、検索対象となる物品データXを、撮像時点から1周期前付近、あるいは2周期前付近、3周期前付近の回送物品データXiのみと限定することで、照合対象となるデータを絞って、効率的に検索、照合を行うようにしている。
【0050】
なお、簡便な物品仕分配送装置100の場合には、仕分移載機構を設けずに、払出側で作業者が自らピッキング作業を行うものであってもよく、この場合には、作業者がピッキングし損ねた物品Wは暫く回送ラインを周回することとなるため、カウンタIのカウント値を多めにするほうが、無用な回収物品Wを増やすことがなく有益である。
【0051】
回送物品データXiは、適宜の時期に古いデータを消去すべきであり、本実施例では2周期以上前の回送物品データXiを消去するようにしている。したがって、周回判断に必要な記憶情報を無用に多くすることがなく、演算手段における処理に負担をかけることが軽減される。
なお、回収された物品についての物品データXiは、回収指令の発信ととともに消去するようにしてもよいが、1周期後に当該物品が検出されなかったことを確認してから消去するようにしてもよいし、あるいは、この段階ではデータを消去せずに前述した古いデータの扱いと同様に、所定期間経過した時点で消去するようにしてもよい。
また、S10におけるカウンタ値の初期化動作の時点では、この時点において周回と判定された物品の回送物品データをすべて消去するようにしてもよく、その場合にはカウントデータそのものもあわせて消去される。
【0052】
以上のようにして得られた本実施例は、複数の物品投入ステーション110と複数の物品払出ステーション130とこれら物品投入ステーション110及び物品払出ステーション130との間で物品Wを循環搬送する物品回送ライン120と、物品回送ライン120に連設した物品回収ライン140と、物品回送ライン120と物品回収ライン140との間で物品Wを移載する回収移載機構121と、物品回送ライン120を移送される物品Wを認識する物品認識ユニット150と回収移載機構121及び物品認識ユニット150を制御する回収制御ユニット160を備える物品仕分配送装置100であって、回収制御ユニット160が、物品認識手段150から得られた物品Wの認識データから当該物品の特徴を代表する物品データを抽出する物品データ演算手段162と、物品データ演算手段162により得られた抽出物品データXを回送物品データXiとして記憶する物品データ記憶手段161と、抽出された物品データXと回送物品データXiとを照合して対応する回送物品データの有無を判定して対応する回送物品データを発見しない場合には物品データXを新たな回送物品データXiとし、対応する回送物品データを発見した場合には既物品有信号を発生するデータ照合手段163と、物品データ照合手段163から新たな回送物品データXiを逐次受け取り物品データ記憶手段161に回送物品データXiを書き込む物品データ書換手段164と、データ照合手段163から受け取った既物品有信号に基づいて物品の周回を判断して回収移載機構121に物品Wの回収を指令する物品周回判定手段165とを備えていることにより、簡便な機構により物品の周回を自動的に検出して回収することができて、回送ライン120上を周回する物品Wを確実に解消することができる。
【0053】
また、回送物品データXiとして、物品を代表するデータを使用したことにより、回送物品データXiの書き込み、検索、対比のような処理に容量の大きな2次元データを取り扱うことなく、迅速・簡便に処理することが可能となり、高性能の演算手段を要することなく低コストで確実に周回物品Wの回収を実行することができる。
しかも、通常の仕分に使用される配送先読取りユニット170などの制御と連動することなく、物品認識ユニット150、物品回収ライン140及び回収移載機構121などを独立して駆動させることができるので、制御回路を複雑にすることなく、既存の物品仕分配送装置に組み込むことができる、など、その効果は甚大である。
【符号の説明】
【0054】
100 ・・・ 物品仕分配送装置
110 ・・・ 物品投入ステーション
111 ・・・ 物品投入ステーション(自動倉庫)
112 ・・・ 物品投入ステーション(フォークリフト)
113 ・・・ 物品投入ステーション(車両)
114 ・・・ 物品投入ステーション(台車)
120 ・・・ 物品回送ライン
121 ・・・ 回収移載機構
122 ・・・ 仕分移載機構
130 ・・・ 物品払出ステーション
131 ・・・ 物品払出ステーション(台車)
132 ・・・ 物品払出ステーション(車両)
140 ・・・ 物品回収ライン
150 ・・・ 物品認識ユニット(CCD)
160 ・・・ 回収制御ユニット
161 ・・・ 物品データ記憶手段
162 ・・・ 物品データ演算手段
163 ・・・ 物品データ照合手段
164 ・・・ 物品データ書換手段
165 ・・・ 物品周回判定手段
170 ・・・ 配送先読取ユニット(BCR)
W ・・・ 物品
500 ・・・ 物品仕分配送装置
510 ・・・ 配送先読取ユニット
520 ・・・ 高さ検出器
W1 ・・・ 定数束
W2 ・・・ 端数束A
W3 ・・・ 端数束B
D ・・・ 宛名ラベル


【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の物品投入ステーションと複数の物品払出ステーションとこれら物品投入ステーション及び物品払出ステーションの間で物品を循環搬送する物品回送ラインと、該物品回送ラインに連設した物品回収ラインと、該物品回送ラインと物品回収ラインとの間で該物品を移載する回収移載機構と、前記物品回送ラインを移送される物品を認識する物品認識手段と、前記回収移載機構及び物品認識手段を制御する回収制御ユニットを備える物品仕分配送装置であって、
前記回収制御ユニットが、
前記物品認識手段から得られた物品の認識データから当該物品の特徴を代表する物品データを抽出する物品データ演算手段と、
前記物品データ演算手段により抽出された物品データを回送物品データとして記憶・保持する物品データ記憶手段と、
前記物品データと回送物品データとを照合して対応する回送物品データの有無を判定し、対応する回送物品データを発見しない場合には抽出した物品データを回送物品データとし、対応する回送物品データを発見した場合には既物品有信号を発生するデータ照合手段と、
前記データ照合手段から回送物品データを逐次受け取り、前記物品データ記憶手段に回送物品データを書き込む物品データ書換手段と、
前記データ照合手段から受け取った既物品有信号に基づいて物品の周回を判定して前記回収移載機構に物品の回収を指令する物品周回判定手段とを備えていることを特徴とする物品仕分配送装置。
【請求項2】
前記特徴データ演算手段が、物品を認識した時刻とともに抽出物品データを演算し、
前記物品データ照合手段が、前記物品データと前記物品データ記憶手段に記憶された一又は複数周期前の回送物品データとを照合することを特徴とする請求項1に記載の物品仕分搬送装置。
【請求項3】
前記回収指令手段が、対応する回送物品データを発見した回数が所定の値に達した時に物品の周回と判定して前記回収移載機構に前記物品の回収を指令することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の物品仕分配送装置。
【請求項4】
前記物品回送ラインが、前記物品に表示された配送データを読み込む配送データ読込手段と、前記配送データ読込手段により読み込まれた配送データに基づいて前記物品を所望の物品払出ステーションに仕分ける仕分移載機構とを備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の物品仕分配送装置。
【請求項5】
複数の物品投入ステーションと複数の物品払出ステーションとこれら物品投入ステーション及び物品払出ステーションの間で物品を循環搬送する物品回送ラインと、該物品回送ラインに連設した物品回収ラインと、前記物品回送ラインと物品回収ラインとの間で物品を移載する回収移載機構と、前記物品回送ラインを移送される物品を認識する物品認識手段と、前記回収移載機構及び物品認識手段を制御する回収制御ユニットとを備えた物品仕分配送装置を使用する物品仕分配送方法であって、
前記回収制御ユニットが物品回送ラインを移送される物品に関する回送物品データを記憶する記憶手段を備え、
前記物品認識手段から得られた物品の認識データから当該物品の特徴を代表する物品データを抽出する物品データ演算ステップと、
前記物品データと前記記憶手段に記憶された回送物品データとを照合して対応する回送物品データの有無を判定するデータ照合ステップと、
対応する回送物品データを発見しない場合には抽出した物品データを新たな回送物品データとして前記物品データ記憶手段に逐次書き込む物品データ書換ステップと、
対応する回送物品データを発見した場合には既物品有と判断して該既物品有の判断に基づいて物品の周回を判定して前記回収移載機構に物品の回収を指令する回収指令ステップとを備えていることを特徴とする物品仕分配送方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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