説明

物品処理装置及び関連方法

【課題】物品を殺菌及び/又は汚染除去するシステム及び方法を提供すること。
【解決手段】本発明によるシステムは、ドア付の筐体を有するメールボックスプロセッサ、少なくとも1つの入力口、少なくとも1つの出力口、郵便物回転ドラム、少なくとも1つの放射線ビーム源及び照射器、少なくとも1つの電磁波源及び照射器、少なくとも1つの紫外線源及び照射器、少なくとも1つの化学汚染物除去ユニット、及び状態指示器を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、物品を殺菌及び/又は汚染除去するシステム及び方法に関し、より詳細には、様々な生物及び/又は化学汚染物質にさらされた郵便物の部分のような物品を効率的に殺菌及び/又は汚染除去するシステム及び方法に関する。
【0002】
本願は、米国特許出願番号11/050,651に対して優先権を主張し、その出願は、「MAIL BOX PROCESSOR」と題する2002年11月26日出願の米国特許出願番号10/306,774の一部継続出願であり、及び、「MAIL BOX PROCESSOR」と題する2001年11月26日出願の米国特許仮出願番号60/333,443の優先権の利益を主張し、参照によりそれらの全体はここに組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
最近では、意図的に又は偶然に人間又は動物に対して生物及び/又は化学汚染物質にさらされた物品を消毒し、及び/又は、浄化する改良技術に対する要望が増加し続けている。例えば、そのような物品は、実験又は産業上のアクシデントの結果として、生物及び/又は化学汚染物質により不注意で汚染されるかもしれない。或いは、そのような物品は、残酷な又はテロリストの行動の任務の間に有害な物質で意図的に汚染されるかもしれない。
【0004】
特に、郵便物を介して発送される物品を消毒し、及び/又は、浄化する改良技術に対する要望がある。これは、郵便物の汚染された部分が対象となる受取人に危害を加える危険性があるだけではなく、郵便システムを通して経過する汚染された郵便物を取り扱う郵便職員のような著しい数の他の個人にも危害を加えるためである。
【0005】
例えば、米国郵便サービスは、最近、炭素菌に汚染された手紙を取り扱うという問題に直面した。有害な炭素菌胞子にさらされた汚染郵便物の受取人だけでなく、多数の郵便職員が汚染された手紙から漏れる炭素菌にもさらされることは、病気を招き、あるケースでは死に至る。さらに、汚染された手紙の配送という点で著しい数の人々が炭素菌にさらされる。手紙から開放された炭素菌胞子が空気を通して搬送され、建物全体が建物の暖房及び換気システムを介して胞子によって汚染され、結果的に、建物の住人を炭素菌関連病を撃退する強力な抗生物質で処置するということになる。さらに、炭素菌汚染された手紙は、米国郵政省の郵便取り扱い機器を汚染するので、郵便システムを通過する他の郵便物が二次汚染によって炭素菌で汚染され、さらに病気及び死を招く。人的損害、建物、及び郵便取り扱い機器は、潜在的に有害な炭素菌胞子を取り除くために非常に高価な手続きが課せられた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
郵便物を通して発送されるものから物品の汚染を防ぐ1つの方法は、郵便システムの中に入る時点で郵便物の各々及び全ての部分を検査することである。しかしながら、このアプローチは、米国郵便サービスは一日数億の郵便物を処理すると見積もられるので、一般に機能しないものとしてみなされる。さらに、米国郵便サービスは、現状、郵便物の悪用を調査するタスクを課せられる調査官が2000人未満である。明らかに、そのように制限されたリソースでは、郵便システムを通して通過する郵便物の各々を調査することは、実質的に克服できないタスクである。
【0007】
郵便物の部分を殺菌及び/又は汚染除去する別なアプローチは、電子ビーム技術を用いて郵便物に放射線を当てることである。例えば、郵便物のバルク量は、電子銃で生成される高エネルギー電子のビームによって照射される。そのような技術は、食料の中のバクテリアを殺すために使用され、類似の技術は、郵便物の部分上又は中の炭素菌のようなバクテリアを殺すためにも使用される。
【0008】
しかしながら、このアプローチも、そのような放射線機器が伝統的に高価であるという点で不利でもある。さらに、そのような放射線機器の効果は、郵便物の部分のような物品が、様々な生物及び/又は化学因子の1つ以上で汚染されるので、制限される。例えば、電子ビーム技術を使用する放射線機器は、炭素菌胞子を殺すときに効果的であるが、HIVやO157、天然痘、インフルエンザ、ペスト、ボツリヌス中毒症のような他の汚染生物を破壊することはできない。
【0009】
それゆえ、郵便物の部分のような物品を殺菌及び/又は汚染除去するシステム及び方法を有することが望ましい。そのようなシステムは、様々な生物及び/又は化学汚染物質にさらされる物品を殺菌及び/又は汚染除去するために効果的である。また、小型で、使用が容易で、相対的に低価格な殺菌及び/又は汚染除去システムを有することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によれば、様々な生物汚染及び/又は化学汚染物質にさらされた郵便物の部分のような物品を殺菌及び/又は汚染除去することができるシステム及び方法が開示される。本開示されたシステムは、放射線ビーム技術、電磁場技術、紫外線放射技術、化学汚染除去技術、及び、郵便物を消毒/浄化するためのそれらの適切な組合せのような様々な技術を、郵便システムに入る時点及び/又は郵便物配送の時点で、用いる。
【0011】
ある実施例では、郵便物の部分のような物品を殺菌及び/又は汚染除去するシステムは、ドア103付の筐体を有するメールボックスプロセッサ、少なくとも1つの入力ポート、少なくとも1つの出力ポート、郵便物回転ドラム、少なくとも1つの放射線ビーム源及び照射器、少なくとも1つの電磁波源及び照射器、少なくとも1つの紫外線源及び照射器、少なくとも1つの化学汚染物除去ユニット、及び状態指示器を有する。
【0012】
開示される本実施例では、筐体ドアは開かれ、適切な大きさの手紙及び小包を含む多くの郵便物は筐体内部の郵便物回転ドラムに配置され、ドアは閉められる。それから、状態表示機は、殺菌/汚染除去処理が所定の遅延時間以内に始まることを指示する警告ライトをフラッシュさせる。所定の時間後、放射線ビーム、電磁波、紫外線放射、化学汚染除去が所定の時間及び所定の組合せ及び順番で回転ドラム内の多くの郵便物に適用される。さらに、回転ドラムは、郵便物の各々が十分に、ビーム、電磁波、放射線、化学汚染除去にさらされ、それにより、郵便物の部分に又は中にある全ての生物学的ウイルス、バクテリア、胞子、炭素菌、爆弾を本質的に失活させることを確実にするために、所定の速さと向きで回転する。メールボックスプロセッサの入力ポート及び出力ポートは、人間及び動物に有害な汚染物質が含まれ及び筐体内で失活するため、漏れ量を最小化するように構成される。
【0013】
安全に保管された筐体内で郵便物の部分を殺菌及び/又は汚染除去することができる放射線ビーム、電磁場、紫外線放射、化学汚染除去のような技術を使用するメールボックスプロセッサを提供することによって、郵便物の上又は中にある様々な生物汚染及び/又は化学汚染物質を、デバイスの近くにいる人間に健康リスクを最小化する一方で、失活させることができる。
【0014】
本発明の実施形態は、物品処理装置を含む。物品処理装置は、筐体を規定するハウジング、筐体に配置され且つ空洞を規定する回転可能なドラム、空洞と流体で通じる少なくとも1つの開口、少なくとも1つの開口を覆い実質的にそれを通す流体を防ぐように構成される少なくとも1つのドア、空洞内で空気の温度を上げるように構成される加熱装置、空洞にマイクロ波エネルギーを提供するように構成されるマイクロ装置、空洞に紫外線光を提供するように構成される複数の紫外線光照射装置、及び、空洞に化学物質を配置するように構成される化学物質塗布器を有する。
【0015】
本発明の様々な実施形態は、次の形態を1つ以上含む。ハウジングは、アモルファス・マグネシウム・シリケートファイバーの層を含む。ドラムを回転するように構成される少なくとも1つのベルトをさらに有する。少なくとも1つの開口は、少なくとも2つの開口を含み、少なくとも2つの開口の1は、空洞内に物品を配置することを許可するように構成され、少なくとも2つの開口の2は、空洞から物品を取り除くことを許可するように構成される。加熱装置は、少なくとも120℃に空洞内の空気の温度を上げるように構成される。加熱装置は、少なくとも130℃に空洞内の空気の温度を上げるように構成される。複数の紫外線光照射装置は、各々が断続的な速度で紫外線光を照射するように構成され、且つ、少なくとも1つは実質的に一定の割合で紫外線光を照射するように構成される一定紫外線光ライトである2つのパルス紫外線光ライトを含む。複数の紫外線光照射装置は、約190ナノメートル及び2000ナノメートルの間の波長を有する紫外線光を照射するように構成される。化学物質塗布器は、空洞内に化学物質のミストを生成するように構成される。化学物質塗布器は254ナノメートル(10マイクロインチ)のオーダーの直径を有する化学物質の霧化した液滴を生成するように構成される。化学物質塗布器は、空洞内に化学物質を注入するように構成される。少なくとも1つのドアをハウジングに外れ止めするように構成される複数の外れ止めをさらに有し、複数の外れ止めが少なくとも1つのドアをハウジングに固定していない場合、電気が熱処理装置、マイクロ波装置、及び紫外線光照射装置に供給されないように構成される。複数の外れ止めの1は、機械式外れ止めであり、複数の外れ止めの2は、磁石の外れ止めである。0.25m(9立方フィート)未満の体積を有する。約110V及び約120Vの間、約50Hz及び約60Hzの間、約20アンペアで動作する電源によって給電されるように構成される。
【0016】
本発明の別な実施形態は、車両を含む。車両は、ここで説明された物品処理装置、及び、物品処理装置に電力を出力するように構成される電源を有する。
【0017】
本発明のさらに別な実施形態は、第1及び第2の部屋の間の壁を含む。壁は、ここで説明された物品処理装置を含み、物品処理装置の空洞及び第1の部屋の両方に流体接続した物品処理装置の第1の開口、物品処理装置の空洞及び第12の部屋の両方に流体接続した物品処理装置の第2の開口を有する。
【0018】
さらに、本発明の実施形態は、物品を汚染除去する方法を含む。その方法は、少なくとも1つの開口を規定するハウジング、少なくとも1つの開口と流体で通じる筐体、少なくとも1つの開口を覆うように構成される少なくとも1つのドア、筐体内にあり且つ空洞を規定する回転ドラムを有する装置内の物品を汚染除去する方法であって、少なくとも1つの開口を介して空洞内に物品を配置し、ハウジングに外れ止めされる少なくとも1つのドアを確認し、ドラムを回転し、空洞内の空気を加熱し、空洞にマイクロ波エネルギーを提供し、複数の紫外線光照射装置から空洞に紫外線光を提供し、空洞に化学物質を配置し、少なくとも1つのドアを開け、及び、少なくとも1つのドアを介して空洞から物品を取り除くことを特徴とする方法。
【0019】
本発明の様々な実施形態は、次の形態を1つ以上含む。少なくとも1つのドアに機械的に外れ止めすることをさらに有する。少なくとも1つのドアに磁石で外れ止めすることをさらに有する。1分につき約20回転する速度でドラムを回転することをさらに有する。1分につき約30回転する速度でドラムを回転することをさらに有する。空洞内の空気を120℃に上げることをさらに有する。空洞内の空気を130℃に上げることをさらに有する。空洞内の空気を130℃に上げた後で、空洞内に化学物質を配置することをさらに有する。2.4GHzの周波数、約500及び約1000ワット間の出力電源で、空洞にマイクロ波エネルギーを提供することをさらに有する。複数の紫外線光照射装置の1から空洞にパルス紫外線光を提供し、且つ、実質的に一定割合で複数の紫外線光照射装置の2から空洞に紫外線光を提供することをさらに有する。約190ナノメートル及び2000ナノメートルの間の波長を有する紫外線光を空洞に提供することをさらに有する。空洞内に化学物質のミストを生成することをさらに有する。254ナノメートル(10マイクロインチ)のオーダーの直径を有する化学物質の霧化した液滴を生成することをさらに有する。化学物質塗布器は、空洞内に化学物質を注入するように構成されることをさらに有する。少なくとも1つの開口は、第1開口及び第2開口であり、物品は空洞内に第1開口を介して配置され、第2開口を介して空洞から取り除かれる。約110V及び約120Vの間、約50Hz及び約60Hzの間、約20アンペアで動作する電源によって給電されるように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1は、本発明に係るメールボックスプロセッサの斜視図である。
【図2】図2は、図1のメールボックスプロセッサのブロック図である。
【図3】図3は、図1のメールボックスプロセッサに含まれる電源ユニットの概略図である。
【図4】図4は、図1のメールボックスプロセッサの動作方法のフロー図である。
【図5A】図5Aは、本発明の別な実施例に係る物品プロセッサの斜視図である。
【図5B】図5Bは、図5Aの物品プロセッサの側面概略図である。
【図5C】図5Cは、図5Aの物品プロセッサの上面概略図である。
【図5D】図5Dは、図5Aの物品プロセッサの部分の概略図である。
【図5E】図5Eは、図5Aの物品プロセッサの部分の概略図である。
【図6】図6は、図5Aの物品プロセッサを含む車両の概略図である。
【図7】図7は、図5Aの物品プロセッサを含む2つの部屋及び壁の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の更なる目的と効果は、ある部分は後述される記載部分で説明され、ある部分はその記載から明確になり、又は、本発明の実施によって認識されるだろう。本発明の有利な目的と効果は、添付の請求項で部分的に指摘される要素及び組合せによって理解され、実現するだろう。
【0022】
前述の一般的な記載及び後述の詳細な記載の両方は、典型例であり、説明の目的のみであり、主張されるように本発明を制限するものではない。
【0023】
本願に組み込まれ、一部を構成する付随する図面は、記述と共に本発明の幾つかの実施例を図解し、本発明の原則を説明するために使用される。
【0024】
付随する図面において図解される本発明の実施例の詳細を参照する。可能な限り、同じ参照番号は同じ又は同様の部品を参照するために図面を通して使用される。
【0025】
郵便物の部分のような部品を殺菌及び/又は汚染除去するシステム及び方法が、郵便システムの入口で、郵便物配送において、及び/又は他の適切な場所において提供される。部品を殺菌及び/又は汚染除去するシステムは、デバイスの近傍で対象とする郵便物受領者及び個人への健康上のリスクを最小化する一方で、放射線ビーム技術、電磁場技術、紫外線放射技術、化学汚染除去技術、及び、郵便物を消毒/浄化するためのそれらの適切な組合せのような様々な技術を用いるメールボックスプロセッサを有する。
【0026】
本発明に係る郵便物を殺菌及び/又は汚染除去するシステムの実施例を、図1を用いて説明する。図解される実施例では、システム100は、(図の明確性のため破線で表される)ドア103付の筐体102、郵便物回転ドラム110、消毒処理進行中/完了状態指示器119、入力ポート120、出力ポート112を含むメールボックスプロセッサ101を備える。メールボックスプロセッサ101は、さらに、放射線ビーム源及び照射器104、電磁波源及び照射器106、紫外線(「UV」)源及び照射器108、及び化学汚染物除去ユニット116を有する。しかしながら、代替例では、メールボックスプロセッサ101は、X線、ガンマ線、広帯域光ビーム、酸化技術のような他の適切な殺菌/汚染除去イオン技術を用いても良い。
【0027】
開示される本実施例では、メールボックスプロセッサ101は、放射線ビーム技術、電磁場技術、UV照射器技術、化学汚染除去技術、及び/又は郵便物の部分を効果的に殺菌及び/又は汚染除去するためのこれらの技術の適切な組合せを用いる。これを受けて、多くの潜在的に汚染された郵便物は、筐体102の中の郵便物回転ドラム110に配置され及び閉じ込められ、筐体ドア103は閉められ、そして回転ドラム110内の郵便物は、上述した技術の少なくとも1つを用いて、少なくとも1つの殺菌/汚染除去サイクルが行われる。
【0028】
ドア103を含む筐体102は、殺菌/汚染除去サイクル中の電磁波及び/又は紫外線の漏れを防ぐために、適切にシールドされ、ガスケットされる。筐体102は、潜在的に有害な生物及び/又は化学物質が破壊されさもなければ不活性化されるまで、その物質が逃れることを妨げるように構成される。図1に表されるように、筐体ドア103は、作業員が回転ドラム110の中の郵便物を観察することができるように、透明部105を有する。
【0029】
図解される実施例では、郵便物回転ドラム110は、回転ドラム110内の郵便物に作用するために、放射線照射器106によって適用される電磁波、UV照射器108によって適用される紫外線、化学汚染除去ユニット116によって適用される化学汚染物除去を可能にするように構成される。例えば、郵便物回転ドラム110は、適切に(番号が付されない)穴の大きさが決められたメッシュを有する。回転ドラム110に配置される郵便物の部分は、ドラム内に配置し回転するのが適当なサイズの手紙、小包等を有することが理解されるだろう。
【0030】
好ましい実施例では、郵便物回転ドラム110は、各殺菌/汚染除去サイクルの間に少なくとも13.6kg(30ポンド)の郵便物を取り扱うことができる。さらに、回転ドラムは、方向矢印113で表現されるように、回転して振動するように構成される。郵便物回転ドラム110の回転速度及び方向は、プリセットされ、例えば、事前にプログラムされて、郵便物の全ての部分が適応される放射線、電磁波、及び/又は化学汚染除去にさらされる。例えば、速度は、単一速度にプリセットされ、又は、多くの可変速度に事前プログラムされる。同様に、回転の向きは、単一の回転方向にプリセットされ、又は、所定の回数向きを変更するように事前プログラムされる。さらに、郵便物回転ドラム110の全表面、及びドア103を有する筐体102の全内部表面は、汚染除去処理の間に郵便物に適用される光線消毒エネルギーを増幅するように高い反射性があることが好ましい。
【0031】
上述したように、筐体102は、潜在的に有害な生物及び/又は化学物質(例えば、細菌、細菌胞子、ウイルス、ウイルスを運ぶエージェント)を筐体から逃れることを防ぐように構成される。そのため、筐体120の空気圧力は、大気圧力以下になるように設定されている。特に、入力ポート120は、入力ポートを通して大気が通過するように構成され、そして1つ以上の(番号が付されない)オリフィスを介して筐体102に大気が入るように構成される。フィルタ118は、筐体102に大気が入る前に大気をフィルタするように使用される。出力ポート112は、筐体102の内側を通して、筐体102の外側に、例えば(図示されない)エアブロワを用いて大気を引き出すように構成される。結果として、システム100の中の無用の空気漏れがあっても、その空気は出力ポート112を通して実質的に除かれるように筐体102の中に引き出される。
【0032】
図1に表されるように、筐体102の中の空気は出力ポート112を介して大気に再び戻される前に、本実施例示で開示されるように粒子状物質を捕獲するように構成される第1のフィルタ114を通過する。好ましい実施例では、第1のフィルタは、空気から約1pm(及び/又は約1ミクロン〜0.3ミクロンの間)の小ささの粒子を取り除くことが可能な高効率大気中微粒子(HEPA)フィルタである。(図示されないが)紙埃よけは、回転ドラム110から放出される紙埃粒子をブロックするためにHEPAフィルタの前に配置され、それにより、紙埃がHEPAフィルタ114を埋めることから防ぐ。次に、好ましくは出力ポート介して放出される前に空気から脱離化学物質を抽出することができる化学フィルタである第2のフィルタ115を通して空気は通過する。
【0033】
好ましい実施例では、HEPAフィルタ114及び化学フィルタ115は、両フィルタ114−115が、放射線ビーム照射器104、電磁波照射器106、UV照射器108、及び化学汚染除去ユニット116によって各々適用される放射線、電磁波、UV照射、及び化学汚染除去にさらされるように筐体102の中に配置される。このようにして、HEPAフィルタ114及び化学フィルタ115は、汚染除去処理の間に郵便物と共に殺菌/汚染除去される。
【0034】
図2は、(図1参照)郵便物を殺菌及び/又は汚染除去するためのシステム100のブロック図200である。図2に表されるように、システム200は、メールボックスプロセッサ101、入力及び出力ポート120及び112、及び化学汚染除去ユニット116を含む。システム200は、さらに、電源ユニット202、プログラミングユニット203、対流温風ユニット204、保湿/化学汚染除去強化ユニット206、分析ユニット208を有する。
【0035】
好ましい実施例では、出力ポート112は、(番号が付されない)石英管を有し、それを通して(図1参照)筐体102の中の大気が大気に放出される。(図2参照)分析ユニット208は、汚染除去処理の間にメールボックスプロセッサ101からうっかり漏れる有害な生物及び/又は化学物質を検出するために、放出空気を検出するための石英管に好ましくは動作可能なように接続される。例えば、石英管は、滞留する分子を石英管内に維持するために電磁場によって囲まれており、それによって、分析ユニット208によって放出空気の次に起こる検出に役立つようにしている。さらに、分析ユニット208は、検出された生物物質の種及び源を判断するための特定の分子量の選択されたDNA/RNA信号からバックグラウンドノイズを取り除く1つ以上のアルゴリズムを使用する。
【0036】
対流温風ユニット204は、メールボックスプロセッサ101の中に引き込まれる大気を任意でプレヒートするために、入力ポート120と連動して使用される。代替的な実施例では、対流温風ユニット204は、放射線ビーム、電磁場、及び/又はUV照射器104、106及び108(図1参照)と連動して使用される赤外線照射消毒機能を提供するようにも構成される。例えば、電磁場源及び照射器106は、回転ドラム110の中で潜在的に汚染された郵便物にマイクロ波エネルギーを適用するように構成される。郵便物は、ホッチキス、紙クリップのような金属物体を含むかもしれないので、マイクロ波エネルギー及び赤外線エネルギーは、引火の可能性を減らすために(引火は、典型的に1〜30分続く汚染除去処理の間にマイクロ波エネルギーが連続的にホチキス破片に適用される場合に生じる)、電磁波照射器106及び対流温風ユニット204によってそれぞれ代替的に適用される。さらに、マイクロ波エネルギーの適用を周期的に停止することによって、メールボックスプロセッサ101の必要電力は減少する。
【0037】
保湿/化学汚染除去強化ユニット206は、メールボックスプロセッサ101の中の最適な化学/保湿に基づく環境を作り上げるために化学汚染除去ユニット116(図1参照)と連動して使用され、それにより、殺菌/汚染除去処理の化学汚染除去部分の効果を向上させる。保湿/化学汚染除去強化ユニット206は、筐体内部のオーバーヒートを防ぎ、且つ、メールボックスプロセッサ101内の引火の機会をさらに減らすために、筐体102(図1参照)の中に、適切な化学物質、ガス、及び/又は水分を注入するように使用される。例えば、保湿/化学汚染除去強化ユニット206は、筐体102から酸素を除去する働きをする化学物質を注入しても良い。
【0038】
図3は、(図2参照)電源ユニット202の実施形態302を表す。実施形態では、電源ユニット302は、電源への接続線303、フューズ304、電源スイッチ306、変圧器308、熱保護装置310、タイマースイッチ312を含む。例えば、電力線の使用は、約25A、120Vである。上記されたように、保湿/化学汚染除去強化ユニット206は、筐体内部のオーバーヒートを防ぐために筐体(図1参照)の内部に適切な化学物質、ガス、及び/又は水分を注入するように使用される。熱保護装置310は、筐体102の内部温度が所定の値を超える場合、メールボックスプロセッサ101からの電力を遮断するように構成される。例えば、熱保護装置310は、1つ以上の熱抵抗検出器(RTDs)を備えても良い。好ましい実施例では、熱保護装置310は、さらに、メールボックスプロセッサ101に状態情報を送信するように構成される。さらに、タイマースイッチ312は、所定の遅延時間後に電源接続V+及びV−を介してメールボックスプロセッサ101に電源を供給するように構成可能である。例えば、所定の遅延時間は、プログラミングユニット203を介してタイマースイッチ312に事前にプログラムされる。タイマースイッチ312は、さらに、メールボックス101に状態情報を送信するように構成される。
【0039】
さらに上述したように、郵便物回転ドラム110の回転の速さと向きは、事前プログラムされ、そしてタイマースイッチ313(図3参照)により提供される遅延時間も、事前プログラムされる。そのため、プログラミングユニット203は、適切なユーザインタフェース、プロセッサ、メモリを備え、作業員がこれらの望ましい設定をプログラムすることを可能にする。さらに、プログラミングユニット203は、放射線ビーム、電磁場、照射器、及び化学汚染除去が、郵便物上又は内部の生物及び/又は化学物資を殺す/破壊するために最も効果的な強度、組合せ、及び/又は順番を郵便物に対して適用することを確実にするために、適切な殺菌/汚染除去処理を実行するように使用される。例えば、適切な汚染除去処理が、筐体102の中にオゾンを注入するために、選択的に化学汚染除去処理ユニット116を起動/停止することを含み、次に、郵便物上の有害な細菌を殺すためにUV照射を適用するUV照射器108を起動/停止することを含む。放射線ビーム照射器104及び電磁波照射器106も、プログラミングユニット106を介して起動され、制御される。
【0040】
メールボックスプロセッサ101(図1参照)の放射線ビーム源及び照射器104は、メールボックスプロセッサ101に配置されたメールの中の有害な汚染生物を殺すために十分な強度を有する電子ビーム、他の適切な放射線ビームを提供するように構成される。さらに、電磁波源及び照射器106は、マイクロ波、無線周波(RF)波、他の適切な電磁波を提供するように構成され、そして、UV照射源及び照射器108は、汚染生物を殺すために、UV−CバンドのUV照射、又は他の適切なタイプのUV照射を提供するように構成される。さらに、化学汚染除去ユニット116は、郵便物から化学汚染物質を除去するために、他の適切な化学汚染除去を適用するように構成される。例えば、化学汚染除去ユニット116は、化学汚染除去の適用を容易にするために、1つ以上の化学品バックを使用する。メールボックスプロセッサ101は、郵便物の部分又は他の適切な物品を殺菌/汚染除去処理するように使用されることを考慮いただきたい。
【0041】
図4を用いて、現在開示されるメールボックスプロセッサ101(図1参照)の動作方法を説明する。ステップ402で表されるように、ドアが開き、多数の郵便物が回転ドラムに入れられ、ドアが閉められる。次に、ステップ404に表されるように、メールボックスプロセッサの近くの人間に、郵便物浄化処理が実行することを、もしあれば既にプログラムされた遅延時間後に、警告するために、状態表示機「実行中」ライトが作動する。次に、ステップ406に表されるように、放射線ビーム照射器、電磁波照射器、UV放射線照射器、及び化学汚染除去ユニットを介して、郵便物に放射線が照射され、化学除去される。郵便物から、生物及び化学汚染物質を除去するための最も効果的な強度、組合せ及び/又は順番を適応するために、メールボックスプロセッサは事前にプログラムされていることが好ましい。ステップ408で表されるように、除去サイクルの最後に、状態表示機「完了」ライトが作動して、郵便物浄化処理は完了する通知を提供する。ステップ410に表されるように、次に、メールボックスプロセッサのドアは開き、浄化された郵便物は取り除かれる。
【0042】
本発明の別な実施例にしたがって、図5A−5Eは、物品(例えば、郵便物)を殺菌/汚染除去するシステムの実施例を表す。図5A−5Eにおけるシステム500は、ここで説明される1つ以上の特徴を有し、例えば、図1で説明される実施例に関連する1つ以上の特徴を有する。しかしながら、システム500は、ここで説明される特徴とは異なる1つ以上の特徴、例えば、図1で説明される実施例に関係する1つ以上の特徴を有する。
【0043】
システム500は、ハウジング506(例えば、フレームを含む)、第1のドア502、筐体504を共に規定する第2のドアを有する物品プロセッサ501を有する。ハウジング506、第1のドア502及び第2のドア503の各々は、放射線の通過(例えば、マイクロ波及び/又は紫外線)及び/又は放射線が通過する汚染物質(例えば、化学及び/又は生物)をブロックするように構成される。例えば、1つ以上のハウジング506、第1のドア502及び第2のドア503は、ステンレススチール、アルミニウム、絶縁材、及び/又は、放射線の通過及び/又は通過する汚染物質をブロックするように構成される他の物質でできている。適切な物質の1つは、アモルファス・マグネシウム・シリケートファイバー(AMSS)である。AMSSの1つは、THERMODYNEコーポレーションで作成されるDYNAGUARD FLEXIBLE MICRO−POROUS
INSULATIONという商標で販売されている。物品プロセッサ501は、長さ約762mm(30インチ)、深さ約531mm(20.9インチ)、高さ約797mm(31.38インチ)を有する。
【0044】
筐体504を規定する第1のドア、第2のドア、及び/又はハウジング506は、AMSS層を有する。さらに又は代替的に、ドラム513を含むサブ筐体504aを規定するハウジング506の部分506aは、AMSS層を有する。したがって、ハウジング506の部分、第1のドア502、及び/又はサブ筐体504aを規定する第2のドア503は、AMSS層を含んでも良い。AMSS層は、照射からの害を得ずに、隣の物品プロセッサ501にユーザが直接安全に立てるように、筐体504内に照射線の通過をブロックするために十分な厚みを有する。例えば、AMSS層は、約12.7mm(0.5インチ)〜6.35mm(0.25インチ)の間である。AMSS層の厚さは、第1ドア502、第2ドア503、及び/又はハウジング506の間で変化する。使用されるAMSSの量は、例えば、AMSSが相対的に効果であり、したがってシステム500の全体コストを最小化するため、最小化される。
【0045】
筐体504を規定するドア502、503の表面は、例えば、汚染除去処理の間に物品に適用される放射線を変更し及び/又は増幅するために、高い反射性があってもよい。ドア502、503は、さらに又は代替的に、筐体504aの中に、例えば、約25.4mm(1インチ)伸びるように構成される突出部502a、503aを有する。突出部502a、503aは、突出部502a、503を囲む25.4mm(1インチ)の幅広い表面及びハウジング506aとの間にギャップを形成する。そのギャップは、例えば、波を消散することで、既存の筐体504、504aからマイクロ波又は他の波(例えば、無線周波放射及び/又は電磁波放射)を防ぐために構成される。例えば、ギャップは、約2.4GHzの周波数を有するマイクロ波放射を消散するように構成される。突出部502a、503aは、筐体504a及び/又は空洞514内の空気の流れを妨げずに、波を消散するように構成される。
【0046】
ハウジング506、506a、第1のドア502、及び第2のドア503は、少なくとも物体が破壊されるか汚染除去処理によって不活性化するまで、潜在的に有害な生物及び/又は化学物質を筐体504、504aから逃れることを協力して防ぐ。例えば、第1のドア502及び第2のドア503の1つ以上は、各ドア502、503及びハウジング506、506aの間の接触面を線引きするラバーガスケット507を有する。したがって、ガスケット507は、潜在的に有害な生物及び/又は化学汚染物質のそれを通した通過を実質的に防ぐ。ガスケット507は、それを通した波(例えば、マイクロ波、無線周波、及び/又は電磁波)の通過を、例えば、アルミニウムのようなそこに組み込まれる金属部品によって、妨げ、及び/又は、阻害するように構成される。
【0047】
ハウジング506、506a、第1ドア502、及び第2ドア503は、例えば、筐体504、504aから有害な生物及び/又は化学物質の漏れを阻害するように手伝うシステム500の他の部分の存在のために、そのような気密性が必要ではない504、504aのための気密な筐体を規定しても良い。ある実施例では、ハウジング506a、第1ドア、及び第2ドアは、実質的に気密な筐体504、504aを規定し、一方で、ハウジング506、第1ドア502、及び第2ドア503は気密ではない筐体を規定しても良い。
【0048】
第1ドア502及び第2ドア503の1つは、(例えば、汚染物質を取り除くように構成される)「清潔な」ドアとして構成され、一方で、他の第1ドア502及び第2ドア503は、(例えば、汚染物質を受け入れるように構成される)「汚れた」ドアとして構成しても良い。例えば、物品又は他の物品は、第1ドア502によって覆われるように構成される開口部を介して筐体504の中に単独配置され、そして、第2ドア503によって覆われるように構成される開口部から筐体504の中に単独で取り除かれる。これは、例えば、筐体504の中に配置される物体又は他の物体が、筐体504から取り除かれる汚染物体又は他の物体を汚染することが難しい(不可能ではない)場合に望ましい。
【0049】
第1ドア502及び第2ドア503は、作業員が筐体504の内部の物体を観察できるように透明部を有する。透明部は、プレキシグラス、プラスチック、セラミック又はユーザが物品プロセッサの内部を観察できるよう他の物質から構成されるが、照射、汚染、及び/又は筐体504の中にある他の有害物からユーザを保護もする。
【0050】
第1ドア502及び第2ドア503は、適切な手段を介してハウジング506に接続される。例えば、第1ドア502及び第2ドア503の各々の片側は、ヒンジを介してハウジング506に接続される。第1ドア502及び第2ドア503の各々は、外れ止め510を介して閉められる。外れ止め510は、他の適切な外れ止め(例えば、機械的及び/又は磁石)であっても良い。他の外れ止め及び外れ止め構成も考慮される。ハウジング506、第1ドア502、及び第2ドア503の1つ以上が、各々のドア502、503によって覆われるハウジング506の中の開口部が閉められるように、第1ドア502及び/又は第2ドア503がハウジング506に適切に外れ止めさているかどうかを判断するように構成されるセンサ511(例えば、機械的及び/又は磁石)を含む。これは、例えば、有害な量の放射線及び/又は汚染が各々のドア502、503によって規定される開口を介して放出されることがないことが望ましい。
【0051】
外れ止め510は、突出部510a及びすき間510bを含み、突出部510a及びすき間510bの1つは、ドア502、503上に配置され、一方、他の突出部510a及びすき間510bは、ハウジング506の上に配置される。突起部510aがソレノイド510eを介して固定された場合にドア502、503が開かないように、突出部510aは、ソレノイド510eによってすき間510bの中で固定される。たとえ電力が物品プロセッサ501から切断されても、ソレノイド510eは、すき間510bの中で固定された突出部510aを保持するように構成される。センサ511は、突出部510aがすき間510bの中に配置されたかどうかを検出するように構成され、したがって、ドア502、503が適切に閉められたかどうかを検出する。外れ止め510は、さらに又は代替的に磁石510c、510dのペアを有する。磁石510c、510dの1つは、ハウジング506の中に配置され、一方で、他の磁石510c、510dは、ドア502、503に配置される。1つの磁石510cの適切に分極した端部が、他の磁石510dの適切に分極した端部と対面して配置されないなら、センサ511は、ドアが適切に閉められたという指示を提供しないように、磁石510c、510dの1つ以上は、分極している。
【0052】
別な実施例では、磁石510dは、実際にセンサ511aになる。センサ511aは、それ自体が磁石であっても磁石でなくても良い。そのような場合、物品プロセッサ501は、センサ511aが磁石510cの極の正確な位置について検地するように構成される。したがって、磁石510cの適切な極の各々が、センサ511aの適切な位置に配置されないなら、センサ511aは、ドア502、503が開いているという指示をプロセッサに提供し、及び/又は、ドア502、503が閉じているという指示をプロセッサに提供しない。このようにして、磁石510cの極の少なくとも1つとセンサ511aの適切な位置との間の不整合は、たとえドア502、503が閉まっているように見えても、電力が物品プロセッサ501の部分に提供されることから妨げる。
【0053】
センサ511は、ドア502、503が閉まっているかどうかについてセンサ511から情報を受信するプロセッサ512に動作可能なように接続される。プロセッサ512は、その情報を受け取り、物品プロセッサ501に配置されるディスプレイパネル513上にそれを表示し、及び/又は、進行から汚染除去処理を妨げる。例えば、プロセッサ512は、放射線及び/又は化学物質が筐体504、504aの中に配置される物品(例えば、物品)上に導入することを防ぐ。別な実施例では、システム500が作動中である一方で、プロセッサ512はドア502、503が、例えば、外れ止め510をロック状態で保持することでドア502、503が開くことから防ぐ。電力が、意図的に又は不注意に、電力が物品プロセッサ501に回復するまでドア502、503が開くことから防ぐ。更なる実施例では、プロセッサ512は、物品プロセッサ501の部分に提供される電力を制御する。したがって、センサ511がプロセッサ512にドア502、503が適切に閉まっていない又は外れ止めされていないということを示す場合、プロセッサ512は、物品プロセッサ501の1つ以上の部分に電力が流れることを防ぐ。プロセッサ512は、例えば、その動作を単純化し、物品プロセッサ501が安全でない方式で動作することを引き起こすバグを防ぐために、最小の量のソフトウェアで物品プロセッサが動作するように構成される。プロセッサ512は、ただ1つの物品処理サイクルを実行するように、化学容器562内に十分な化学材料があるかを判断するように構成されても良い。化学容器562内に十分な化学材料が無い場合、プロセッサ512は、物品プロセッサ501が動作することを防ぐことができる。
【0054】
回転ドラムは、筐体504、504a内に配置される。物品回転ドラム513は、実質的にシリンダー形状であり、ドラム513の中央空洞514内に配置される物品(例えば、手紙及び/又は小包を含む物品)のために構成され、及び/又は、サイズである。例えば、ドラム513は、物品の13.6kg(30ポンド)を処理するように構成される。しかしながら、ある実施例では、ドラム513は、たった約3.6〜5.4kg(8〜12ポンド)を処理し、そして、サイクルに付きたった約1.4〜2.3kg(3〜5ポンド)処理することもありうる。物品プロセッサ501及びドラム513は、最大サイズ約406mm(16インチ)×292mm(11.5インチ)×89mm(3.5インチ)のサイズの物品を処理することができる。しかしながら、ある実施例では、物品プロセッサは、第1種郵便、例えば、標準用紙封筒で2枚のシートを処理するように構成される。ドラム513は、約381〜406mm(15〜16インチ)の直径、約457mm(18インチ)の長さ、0.07m(2.6立方フィート)の体積を有することができる。
【0055】
ドラム513は、放射線及び/又は化学物質がドラム513の空洞514の中に配置された物体に作用することができるように構成される。例えば、ドラム513は、物品を十分に殺菌及び/又は汚染除去処理するために、化学物質が空洞514の中央に入り、そして、放射線が物品を貫通するように効果的に且つ十分に物品を覆うことができる大きさの打ち抜き穴513pと共に実質的にメッシュのような構成を有しても良い。そのため、ドラム513は、複数の打ち抜き穴513pを有する。打ち抜き穴513pの幾つかは、実質的に同じサイズであり、一方で、他の打ち抜き穴は異なるサイズであっても良い。打ち抜き穴513pは、ドラム513の外側から放射線(例えば、熱)及び/又は化学物質が空洞514に入ることができるように構成されても良い。別な例では、ドラム513は、放射線及び/又は化学物質がドラム513の空洞514の中に配置された物品上に作用することができるように構成される材料からできている。ドラム513の1つ以上の表面は、汚染除去処理中に物品に適用される放射線を増幅するために高い反射性のある材料(例えば、磨かれた金属)を有しても良い。
【0056】
ドラム513は、例えば、1つ以上のベルト516を介して軸515について回転するように構成される。1つ以上のベルト516は、アクチュエータ516aを介して回転し、そのような回転は、車輪516wを回転させるベルト516を介してドラム513に伝えられる。ドラム513は、ドラム513の全部分がより早い平均速度で回転し、及び/又は、均一にドラム513上のベルト516−1、516−2によって伝えられる力を配分する。車輪516wは、ドラム513の周りに配置される。車輪516wは、動力が伝えられ(例えば、アクチュエータ516a及び/又はベルト516−1、516−2)又は動力が伝えられず、ドラム513が円滑に及び/又は均一に回転することができるように、ドラム513に対して構成される。アクチュエータ516aは、DAYTONにより製造されるモータであっても良いが、ベルト516を駆動するためのいかなる適切なモータも使用が可能である。アクチュエータ516aは、信用があり、メンテナンスが少なく、静かであり、及び/又は安価なものが選ばれる。
【0057】
ベルト516及びアクチュエータ516aは、可変速度及び可変方向でドラム513を回転するように構成される。ドラム513の回転の速さと向きは、例えば、物品の全ての部分殺菌及び/又は汚染除去処理のために適用される放射線及び/又は化学物質にさらされることを確実にするために、事前設定(例えば、事前プログラミング)される。例えば、速度は、1つの速度に事前セットされ、又は、様々な速度に事前セットされる。同様に、回転方向は、1つの回転方向に事前設定され、又は、所定の数で向きを変えるように事前プログラミングされる。好ましい実施例では、ドラム513は、1つの向きで20回転/分の速度で回転される。しかしながら、いかなる速度及び/又は向きも考慮に入れられる。例えば、ドラム513は、1分間に30回転の速度で回転される。
【0058】
物品プロセッサ501は、流体交換システム520(例えば、空気交換システム)を有する。流体交換システム520は、プロセッサ512及び/又は内部筐体504及び/又は外部筐体504aに配置される他の部品を冷やすように構成される。流体交換システム520は、ハウジング506部分に配置される流体入口517及び流体出口518、及び流体入口517及び流体出口518の1つに接続される流体ポンプ519を有する。流体入口517は、流体(例えば、大気)が筐体504に入りかつ通過することができるように構成される。流体入口517は、また1つの方向でのみ流体が通過できるように構成される(例えば、流体入口517は、一方向バルブを介して外部環境から筐体504にのみ入ることができる)。流体入口517は、流体が筐体504に入る前に、外部環境から流体(例えば、大気)をフィルタするように構成される流体フィルタ521を有しても良い。流体出口518は、流体が筐体504を通過して出ることができるように構成される。流体出口518は、また、一方向にのみ流体が通過できるようにも構成される(例えば、流体出口518が一方向バルブを介して外部環境に流体が筐体504から出ることができる)。流体出口518は、流体が外部環境に筐体504から出る前に、筐体504からの流体(例えば、空気)をフィルタするように構成される。
【0059】
流体フィルタ521、522は、各々が1つ以上のフィルタを有する。例えば、流体フィルタ521、522は、少なくとも1つの細菌フィルタ521a、522aを有する。流体フィルタ521、522は、さらに或いは代替的に細菌フィルタ521a、522aの片面に配置されるカーボン(例えば、チャコール)フィルタ521b、522b(においを除去するように構成される)を各々が少なくとも1つ有しても良い。例えば、少なくとも1つのカーボンフィルタ521b、522bは、筐体504に向かって細菌フィルタ521a、522aの片側に配置される。各々の流体フィルタは、例えば、それらのフィルタ効果が長期使用時間のため減少するため、定期的な交換がここでは要求される。
【0060】
流体ポンプ519(例えば、ファン)は、流体入口517及び流体出口518の1つに接続される。流体ポンプ519が流体入口517に接続されると、流体ポンプ519は、外部環境から筐体504の中に流体を引き込むように構成される。流体ポンプ519が流体出口518に接続されると、流体ポンプ519は、外部環境へ筐体504から流体を吐き出すように構成される。流体ポンプ519は、流体が1つ以上のフィルタ521を通して通過する前又は後に、流体を送り出しても良い。したがって、流体ポンプ519は、外部環境から流体を、流体入口517、フィルタ521、筐体504、フィルタ522、流体出口518を通して、そして外部環境へ送り出す。筐体504内で望まない空気漏れが生じた場合、流体ポンプ519は、筐体504を気密にする要求を小さくし、流体は筐体504の中に単純に引き込まれ、実質的に流体出口518を通して追い出される。このようにして、汚染されていない流体が外部出口518を介してのみ筐体504から出て行く。
【0061】
物品プロセッサ501は、内部流体交換システム570(例えば、空気交換システム)を有する。流体交換システム570は、ハウジング506aの部分に配置される流体入口577及び流体出口578を有し、及び流体入口577及び流体出口578の1つに接続される流体ポンプ579を有する。流体入口577は、流体(例えば、大気)が筐体504a及び/又は空洞514に入りかつ通過することができるように構成される。流体入口577は、また1つの方向でのみ流体が通過できるように構成される(例えば、流体入口577は、一方向バルブを介して外部環境から筐体504aにのみ入ることができる)。流体入口577は、流体が筐体504aに入る前に、外部環境から流体(例えば、大気)をフィルタするように構成される流体フィルタ581を有しても良い。流体出口578は、流体が筐体504aを通過して出ることができるように構成される。流体出口578は、また、一方向にのみ流体が通過できるようにも構成される(例えば、流体出口578が一方向バルブを介して外部環境に流体が筐体504aから出ることができる)。流体出口578は、流体が外部環境に筐体504aから出る前に、筐体504aからの流体(例えば、空気)をフィルタするように構成される。
【0062】
流体フィルタ581、582は、各々が1つ以上のフィルタを有する。例えば、流体フィルタ581、582は、少なくとも1つの細菌フィルタ581a、582aを有する(例えば、細菌を取り除くように構成される)。流体フィルタ581、582は、さらに或いは代替的に細菌フィルタ581a、582aの片面に配置されるカーボン(例えば、チャコール)フィルタ581b、582b(においを除去するように構成される)を各々が少なくとも1つ有しても良い。例えば、少なくとも1つのカーボンフィルタ581b、582bは、筐体504に向かって細菌フィルタ581a、582aの片側に配置される。各々の流体フィルタは、例えば、それらのフィルタ効果が長期使用時間のため減少するため、定期的な交換がここでは要求される。
【0063】
流体出口578は、また、例えば波を消散することで、流体出口578を介して既存の筐体504aからマイクロ波又は他の波(例えば、無線周波又は電磁波)を防ぐように構成されるフィルタ583を有する。例えば、フィルタ583は、アルミニウムでできており、六角形の各面が3.18mm(1/8インチ)であるセルを有するハニカム構造である。しかしながら、フィルタ583は、適切な幾何学的形状を有する構造、例えば、平行円筒の構造を有しても良い。フィルタ583は、約2.4GHzの周波数を有するマイクロ波を消散するように構成される。フィルタ583は、1つ以上のフィルタ582a、582bから上流及び/又は下流に配置される。
【0064】
流体ポンプ519(例えば、ファン)は、流体入口577及び流体出口578の1つに接続される。流体ポンプ579が流体入口577に接続されると、流体ポンプ579は、外部環境から筐体504aの中に流体を引き込むように構成される。流体ポンプ579が流体出口578に接続されると、流体ポンプ579は、外部環境へ筐体504aから流体を吐き出すように構成される。流体ポンプ579は、流体が1つ以上のフィルタ581を通して通過する前又は後に、流体を送り出しても良い。したがって、流体ポンプ579は、外部環境から流体を、流体入口577、フィルタ581、筐体504a、フィルタ582、583、流体出口578を通して、そして外部環境へ送り出す。筐体504内で望まない空気漏れが生じた場合、流体ポンプ519は、筐体504を気密にする要求を小さくし、流体は筐体504の中に単純に引き込まれ、実質的に流体出口518を通して追い出される。このようにして、汚染されていない流体が外部出口518を介してのみ筐体504から出て行く。筐体504内で望まない空気漏れが生じた場合、流体ポンプ579は、は、筐体504aを気密にする要求を小さくし、流体は筐体504の中に単純に引き込まれ、実質的に流体出口578を通して追い出される。このようにして、汚染されていない流体が外部出口578を介してのみ筐体504aから出て行く。流体入口577及び流体出口578は、物品プロセッサ501のいかなる場所にも配置可能である。例えば、流体入口577は、物品プロセッサ501及び筐体504aの上面又は側面の間に配置され、一方、流体出口578は、物品プロセッサ501及び筐体504aの低面の間に配置されても良い。
【0065】
物品プロセッサ501は、多くの汚染ユニットを有する。例えば、物品プロセッサ501は、熱処理、マイクロ波処理、紫外線処理、化学溶剤を通して汚染生物を殺し、及び/又は、化学汚染物質を失活するように構成されても良い。
【0066】
熱は、熱処理装置530を介して空洞514に配置される物品に適用される。熱処理装置530は、筐体504、504a、外部ドラム513、及び/又は内部筐体506a内に配置される。熱処理装置530は、約305mm(12インチ)の長さを有し、実質的にドラム513の回転軸に実質的に平行な向きでドラム513の下に実質的に配置される。打ち抜き穴513pは、ドラム513の外部に配置される熱処理装置530からの熱が空洞514に入ることができるように構成され、さらに或いは代替的に、空洞514からの熱の移動を妨げるように構成される。ドラム513の回転及び/又は打ち抜き穴513pの組合せが、空洞514を通して熱が循環するのを助ける。熱処理装置530の運転は、プロセッサ512によって制御され、プロセッサ512は、ドア502、503が適切に閉まっていない場合、熱処理装置が給電されることを防ぐことができる。
【0067】
熱処理装置530は、汚染生物を殺し及び/又は少なくともいくらかの化学汚染物質を変性するために十分な熱の範囲を提供するように構成される。例えば、熱処理装置530は、約1000ワットで約120℃〜約150℃(約華氏250度〜約華氏520度)の間で筐体504、504a内の空間を加熱するように構成しても良い。しかしながら、様々な実施例で、熱処理装置530は、適切なワット量で筐体504、504a内の空間を約240℃(例えば、約180℃まで及び/又は約200℃まで)まで加熱するように構成される。1つのサイクルの間で、熱処理装置530は、約30分間又は実質的にサイクルの全体を加熱するように構成可能である。熱処理装置530は、約2パーセントの許容誤差内で筐体504の中の温度を制御するように構成される。
【0068】
マイクロ波エネルギーは、マイクロ波装置540を介して筐体504の中のドラム513に配置される物品に適用される。マイクロ波装置540は、筐体504及び外部ドラム513の中に配置されても良い。様々な実施例において、マイクロ波装置540は、筐体504aを規定するハウジング506aの内部及び/又は外部に配置されても良い。ドラム513、打ち抜き穴513p、及び/又は筐体506aは、ドラム513によって規定されるスペースに配置される物品に作用するために、マイクロ波装置540からのマイクロ波エネルギーがそれらを通過することができるように構成される。マイクロ波装置540からのマイクロ波エネルギーは、ドラム513によって規定されるスペースに配置される液体、化学物質、及び/又は物体を励起して、例えば、少なくとも熱の発生、汚染生物の殺菌、化学汚染物質の失活、汚染生物の遺伝組成/性質の変換、及び/又は汚染生物の滅菌を少なくとも手伝う。
【0069】
マイクロ波装置540は、少なくともいくらかの汚染生物の殺菌及び/又は化学汚染物質の変性をするために十分なマイクロ波エネルギー範囲を提供するように構成され得る。例えば、マイクロ波装置540は、周波数2.4GHz、約500ワット〜約1000ワットの間の電力でドラム513に配置される物体にマイクロ波エネルギーを提供するように構成される。ただ1つのサイクルの間に、マイクロ波装置540は、約30分間又は実質的にサイクル全体の間物体を加熱することができるように構成され得る。
【0070】
紫外線光は、少なくとも1つの紫外線光装置550を介して筐体504の中のドラム513に配置される物品に適用されうる。少なくとも1つの紫外線光を放射する装置550は、筐体504及び外部ドラム513の中に配置され、さらに或いは代替的にハウジング506a及び/又は筐体504aの内部及び/又は外部に配置される。少なくとも1つの紫外線光を放射する装置550は、第1の紫外線光を放射する装置551及び第2の紫外線光を放射する装置552を含む。
【0071】
紫外線光を放射する装置550、551、552は、各々が汚染生物を殺菌し及び/又は少なくともいくらかの化学汚染物質を十分に失活する紫外線光の範囲を提供するように構成され得る。第1の紫外線光を放射する装置551及び第2の紫外線光を放射する装置552は、実質的に同じ技術特徴を有し、又は、異なる技術特徴を有して、広い範囲の汚染物質を殺菌及び/又は失活する。第1の紫外線光を放射する装置551及び第2の紫外線光を放射する装置552によって放射される紫外線光は、より効果的に広い範囲の汚染物質を殺菌及び/又は失活するために、空洞514にある液体及び/又は化学物質に干渉するように構成され、例えば、第1クラスの外部層に照射することで、そこに含まれる汚染物質を殺菌及び/又は失活する。
【0072】
例えば、第1の紫外線光を放射する装置551は、各々が60ワット、周波数約50Hz、及び/又は、約190〜2000ナノメートルの間の波長のパルス状の紫外線光を放出する2つのパルスライト553、554を有しても良い。そのようなパルスライトは、第1セットの汚染物質を殺菌及び/又は失活する上で効果的である。第1の紫外線光を放射する装置551は、パルス紫外線ライト553、554を有し、たった1つのパルスライトである場合よりも、空洞514内にパルスライトが十分に分散されるように空洞514の中で配置される。
【0073】
別な実施例では、第2の紫外線光を放射する装置552は、1平方センチに付き約150マイクロワット、及び/又は、約249〜254ナノメートルの間の波長で一定の紫外線光を放射する。そのような一定の光は、第1セットの汚染物質と異なる又は実質的に同じ第2セットの汚染物質を殺菌及び/又は失活するのに有効である。
【0074】
少なくとも1つの化学物質が、1つ以上の化学物質塗布器560を介して筐体504の中のドラム513に配置される物品に適用される。化学物質塗布器560は、化学容器562と流体でつながる1つ以上のノズル561(例えば、2つ)を含んでも良い。
【0075】
化学容器562は、約3.79l(1ガロン)の容量を有しても良い。1つの物品処理サイクルは、化学物質カップ半分(約120ml(4液量オンス))を使用しても良い。しかしながら、多かれ少なかれ、化学物質は、殺菌されるべき汚染生物の種類及び/又は失活されるべき化学汚染物質の種類に依存して使用される。
【0076】
プロセッサ512は、化学物質の筐体504及び/又はドラム513への流量を制御するために、ノズル561を制御しても良い。ノズル561は、化学物質の効果を最大にするために、筐体504の中の化学容器562から化学物質を適用するために構成される。例えば、ノズル561は、筐体504a、ドラム513に配置される物品を覆うため、及び、物品に染み込むための十分な量で筐体504の中にミストを生成するように構成される。ある実施例では、ドラム513の中に配置される化学物質の液滴は、約25.4ナノメートル(1マイクロインチ)の直径を有する。別な実施例では、ノズル561は、ドラム513の縦軸を含む縦平面に比して角度約70度でドラム513の周りに配置される。ノズル561は、ドラム513の反対側に配置され、かつハウジング506aに接続される。各ノズル561は、各々が筐体504a及び/又はドラム513の中に化学物質を吐出及び/又は注入するように構成される開口部の配列を有する。更なる実施例では、化学容器562及び/又はノズル561は、約13.6〜18.2kg(30〜40ポンド)/645mm(平方インチ)の間の圧力で維持される。
【0077】
化学容器562内に配置される化学物質は、いくつかのことを達成するように構成される。例えば、化学物質は、汚染生物を殺菌及び/又は化学汚染物質を失活するように構成され得る。別な実施例では、化学物質は物品を覆う及び/又は染み込むように構成される。更なる実施例では、化学物質は、一度物品に適用されると、汚染生物の殺菌及び/又は化学汚染物質の失活において熱処理、マイクロ波処理、紫外線光処理の有効性を増加させるように構成される。化学物質は、使用者によって用意に取り扱えるように、無毒性のものであり、たとえ漏れ出しても、使用者に有害ではない。しかし、例えば、毒性のある化学物質が、ここで説明される化学物質の1つの目的を実行するために効果的である場合、さらに毒性のある化学物質は使用されうる。化学物質は、殺虫剤であっても良く、したがって、環境保護機関の化学物質登録に基づいて配置される必要がある。
【0078】
ある実施例では、化学物質は、水溶性である。例えば、化学物質は、約95%水で約5%アルコールである。しかしながら、他の水及びアルコール濃度が使用され得る(例えば、化学物質は、好ましくは、5%刻みで約水0〜100%及び/又はアルコール約0〜100%を有する)。水溶液は、効果的に汚染生物の殺菌及び/又は化学汚染物質の失活をするために、熱処理装置530、マイクロ波照射マイクロ波装置540によって発生される熱、及び紫外線光放射装置550、551、552によって放射される紫外線光に相互作用する。例えば、水溶液は、熱及び/又は紫外線光を物品に効果的に通過させることができる。別な実施例では、水溶液は、マイクロ波によって活性化され、筐体504a及び/又はドラム513内の温度を上げる。水溶液は、筐体504a及び/又は空洞514の温度がある温度、例えば130℃に達した後で、ノズル561を介して筐体504a及び/又は空洞514に導入される。水溶液は、ただ1つの運転サイクルの間に数回筐体内に注入され、例えば、2分に15ミリリットルの速度で注入される。
【0079】
本発明の別な実施例は、物品処理システム100又は500を含む車両(例えば、自動車、飛行機、ヘリコプター)を有する。例えば、図6で表されるように、システム500は、システム500を稼動するために十分な電力を供給するために構成される専用電源601と共にスポーツユーティリティ車両600に配置されても良い。車両600は、物品の緊急事態に反応して、緊急対応及び/又は第3者を派遣することを可能にする移動可能なシステムであるため、有利性がある。例えば、事務所建築又は他の設備で受領した幾つかの物品が生物/化学汚染物質で汚染されていることが疑わしい場合、車両600は、特定の場所に運ばれ、おそらくは汚染された物品をここで説明したシステム(例えば、システム100、500)又は方法を用いて処理することによって殺菌及び/又は失活する。
【0080】
本発明のさらに別な実施例は、2つの部屋の間に壁が配置されるシステム100、500を有する。例えば、図7で表されるように、システム500は、部屋701、702の間の壁700に配置される。第1ドア502が部屋701の中で開くと、一方で、第2ドア503が部屋702の中で開く。第1の部屋701は、「汚い」部屋であり、そこでは潜在的に汚染された物品が区別され、次に、第1ドア502によって覆われる開口を介して筐体504a及び/又は空洞514の中に配置される。第2の部屋は「清潔な」部屋であり、底では、システム500によって汚染除去された物品が、筐体504a及び/又は空洞514から第2ドア503によって覆われる開口を介して取り除かれる。そのような構成は、例えば、清潔な部屋703の汚染除去された物品が、不注意で汚い部屋702からの潜在的に汚染された物品からの汚染物質で汚染されないことを確実にする点で有利である。
【0081】
本発明の更なる実施例は、例えば、殺菌/失活サイクルの中でシステム500を用いる方法を有する。その方法は、郵便物のような汚染除去されるべき又は汚染除去が必要な物品を獲得し、第1ドラ502を開け、そしてドラム513内に物品を配置することを含む。物品がドラム513内に配置される一方で、第2ドア503は閉められる。第1ドア502が、それから閉められ、そして、ハウジング506に外れ止めされる。第1ドア502は、ガスケット507が実質的に流体密閉シールを生成するためにハウジング506の表面に対して圧力がかけられるようにして閉じられる。第1ドア502は、外れ止め510を介してハウジング506に外れ止めされる。外れ止め510は、2つのセットの外れ止め、機械式外れ止め510a、510b及び磁石外れ止め510c、510dを有する。外れ止め510は、突出部510aがすき間510bに配置され及び適切な機械式外れ止め及び/又は方法を用いて固定されるとき、外れ止めされる。磁石外れ止め510は、第1の磁石部510cが第2の磁石部510dの反対の極に合うとき外れ止めされる。両方の外れ止め510が外れ止めすると、センサ511は、第1ドア502が固定されたことをプロセッサ512に信号送信する。
【0082】
センサ511が第1ドア502が閉じたことを検出すると実質同時に、センサ511は、第2ドア503が閉じたことを確認しても良い。第2ドア503は、第1ドア502に類似した外れ止めを有してもよい。一度センサ511が第1ドア502及び第2ドア503の両方が外れ止めされ及び/又は固定されたことをプロセッサ512に信号送信すると、プロセッサは物品プロセッサ501の様々な部分に電流を流すことができる。例えば、プロセッサ512は、アクチュエータ516aに電流を流し及び/又は起動することができる。次に、アクチュエータ516aは、ドラム513を回転させるベルト516−1、516−2を動かす。ドラム513は、ベルト516−1、516−2にしたがって回転し、車輪516wによって適切に保持される。ドラム513は、1分間に約20回転まで速度アップして回転できるが、ドラム513は、1分間に約30回転まで回転しても良い。
【0083】
プロセッサ512は、熱処理装置530に電流を流し及び/又は起動する。熱処理装置530は、筐体504a及び/又はドラム空洞の内部温度を約約120〜150℃(華氏250〜320度)に上げ且つ維持するように構成される熱素子を含んでも良い。ドラム513の打ち抜き穴513pは、熱が空洞514の中に入ることを許可し、ドラム513の回転は、空洞514の加熱空気を循環するのを手伝う。熱処理装置530は、サイクルの全体期間例えば30分以内に所望の温度に筐体504a及び/又はドラム513の内部温度を上げ且つ維持しても良い。しかしながら、全体サイクルは、約45分までかかり、及び/又は、熱処理装置530は、サイクルの一部分のみ作動するかもしれない。プロセッサ512及び/又は熱処理装置530は、約2パーセントの誤差マージン内で筐体504a及び/又は空洞514の内部温度を維持するように構成される。ハウジング506、ハウジング506a、第1ドア502、及び第2ドア503は、AMSSのような絶縁材料の層を有し、筐体504aから熱を吸収し及び/又は防ぐように構成され、例えば、ハウジング506で規定される筐体504に配置されるプロセッサ512に損傷を与え、又は、使用者を害さないように構成される。AMSSのような絶縁材の層の別な目的は、筐体504a及び/又は空洞514内の温度をすばやく向上可能にすることである(例えば、筐体504a及び/又は空洞514を閉じ込めることで)。
【0084】
プロセッサ512は、マイクロ波装置540に電力を供給及び/又は作動することもできる。マイクロ波装置540は、2.4GHzで約500から1000ワットの間のマイク波を筐体504a及び/又は空洞514に提供する。ハウジング506a、ドラム513、及び/又は打ち抜き穴513pは、マイクロ波エネルギーを通過させることができるように構成される。ドラム513、空洞514を規定するハウジング506a、及び筐体504aの表面は、それぞれ、筐体504a及び/又は空洞514内のマイクロ波を反射するように構成して、例えば、使用者に危害を加える十分な量のエネルギーが既存の物品プロセッサ501から出るのを防ぎ、及び/又は、物品にマイクロ波処理の効果性を増加する。ドア502、503の突出部502、502aは、使用者に危害を加える十分な量のエネルギーが既存の物品プロセッサ501からドア502、503を介して出るのを防ぎ、及び/又は、物品にマイクロ波処理の効果性を増加するために、高い反射性を有する。マイクロ波装置540は、サイクル全体の間(例えば、約30分まで)又はサイクルの一部のみで物品に対してマイクロ波エネルギーを適用する。
【0085】
プロセッサ112は、紫外線光照射装置550を起動し及び/又は電源を供給できる。例えば、プロセッサ512は、第1の紫外線光照射装置551及び第2の紫外線光照射装置552を起動し及び/又は電源を供給できる。プロセッサ512は、パルスライト553、554に、波長が約190〜2000ナノメートルの間のパルス状紫外線光を照射させる。紫外線光のパルスのタイミングは、適切な時間間隔であり、波長は変化しても良い。パルスライト553、554は、例えば、ハウジング506a及び/又は筐体504aの異なる場所に配置することによって、筐体504a及び/又は空洞514の異なる部分に紫外線光を照射する。一定の光552は、約249〜254ナノメートルの間の波長で紫外線光を照射し、及び/又は、1平方センチに付き150マイクロワットの電源出力を有するように構成される。紫外線光照射装置550は、全体サイクル(例えば、約30分)又はサイクルの一部分の間に物品に紫外線光を適用しても良い。
【0086】
プロセッサ512は、また、化学物質塗布器560を起動及び/又は電力を供給できる。例えば、化学物質は、約95%水で約5%アルコールの組成を有した水溶液である。化学物質は、約13.6〜18.2kg(30〜40ポンド)/645mm(平方インチ)の間の圧力で維持される化学容器562の中に配置される。しかしながら、化学物質は、適切な容量及び圧力を有する化学容器562内に配置される。起動したとき、筐体504a及び/又は空洞514内の温度が130℃に達した後で、化学物質は、化学容器562からノズル561に流れても良い。ノズル561は化学容器562は、約3.79l(1ガロン)の容量を有しても良い。1つの物品処理サイクルは、サイクルにおける2分インターバルに付き約15ミリリットルの速度で、筐体504a及び/又は空洞514に化学物質を流すことができる。そのサイクルの間、化学物質カップ半分(約120ml(4液量オンス))を使用しても良い。しかしながら、多かれ少なかれ、化学物質は、殺菌されるべき汚染生物の種類及び/又は失活されるべき化学汚染物質の種類に依存して使用される。
【0087】
プロセッサ512は、また起動及び/又は流体を外部環境から筐体504aに流体を流すために、起動し及び/又はポンプ504が流体(例えば、ガス及び/又は液体)を、流体入口577、フィルタ581、筐体504a及び/又は空洞514、流体出口577、フィルタ582、583そして外部環境に戻り流す。
【0088】
サイクルが一度割り当てられた時間で始まると、プロセッサ512は、1つ以上のアクチュエータ516a、熱処理装置530、マイクロ波装置540、紫外線光照射装置、及び/又は化学物質塗布器560を停止し及び/又は電源を切り離す。一度、筐体504a内の温度が安全レベルに戻ると、第2ドアのロックがはずされ(例えば、外れ止めをはずすことで)、そして物品は、ドラム513から取り除かれる。労働安全衛生局によって判断される安全な温度レベルは、70℃であるが、適切な警告及び指導が物品の温度レベル、筐体504a内の空気、及び/又は空洞514内の空気に関して提供されるなら、温度の安全レベルはさらに高いだろう。第2ドア503は、次に閉まり(例えば、外れ止めを再び使用することで)、システム500は次のサイクルにうつる。プロセッサ512及び/又は外れ止め510は、電源が物品プロセッサ501からサイクルの中盤で切れたなら、外れ止め510は電源が回復しプロセッサ512が状況が安全である(例えば、温度が十分に低く。マイクロ波装置540の電源が切れており、紫外線光照射装置550の電源が切れており、化学物質塗布器560がもはや化学物質を吐出しない)という判断(例えば、筐体504a及び/又は空洞514内に配置されたセンサを介して)するまでドア502、503が開くことを許可しない。
【0089】
様々な実施例で、ただ1つの汚染除去サイクルは、約45及び60分の間で実行されても良い。その時間間隔の間、ただ1つの汚染除去サイクルの約30分間は、適切な温度まで筐体504a及び/又は空洞514内の温度を暖めることを含んでも良い。時間のバランス(例えば、約15〜30分の間)は、処理の他の部分(例えば、化学物質の提供、マイクロ波エネルギーの提供、及び/又は紫外線光の提供)であっても良い。
【0090】
様々な実施例で、ただ1つの汚染除去サイクルは、特定の順番で実行するステップを有する。例えば、サイクルは、開かれる少なくとも一つのドア(例えば、「汚れた」ドア又は「汚染された」ドア)の少なくとも1つによって始めても良い。その後、物品は、空洞内に配置され、ドアは閉められ、ドアはロックされ、ドアの閉め及びロックは確認され、そして次に、システムの電源が入れられる。システムの電源オンと実質的に同時に、指示ライトは、システムに電源が入れられたことを示し、電源がシステムに供給される一方で、指示器は、電源が入れられたことを示し続ける。ドアのロックの次に来る少しの遅延の後に(例えば、約10秒)、熱処理装置は、空洞内の空気を暖め始める。空洞内の空気は連続的に例えば30分間暖められる。空洞内の空気が目標温度(例えば、目標温度の2%以内)に届いた及び/又は約30分間経過後(例えば、5分増減含む)頃、マイクロ波エネルギー、紫外線光、及び/又は、化学物質は空洞内に提供される。マイクロ波エネルギー、紫外線光、及び/又は化学物質は、連続的に及び/又は断続的に約10分間空洞に提供される。例えば、マイクロ波エネルギーは、連続的に空洞内に10分間提供され、一定の紫外線光は空洞内に10分間提供され、パルス状(断続的)紫外線光は空洞内に10分間提供され、及び/又は化学物質は断続的に空洞内に提供される(例えば、2分間隔で約15ミリリットルいっぺんに)。マイクロ波エネルギー、紫外線光、及び/又は化学物質は10分間空洞内に提供された後で、マイクロ波エネルギー、紫外線光、及び/又は化学物質は動作を停止する。マイクロ波エネルギー、紫外線光、及び/又は化学物質が動作停止したとほぼ同じとき、流体交換システムは、空洞から空気、化学物質及び/又はいかなる汚染物質を取り除く。流体交換システムは、例えば約5分間動作する。流体交換システムがその仕事を完了すると、システムの様々な部分で電源が落とされ、少なくとも1つのドア(例えば、「清潔な」ドア又は「汚染された」ドア)はロックがはずされ、少なくとも1つのドアは開けられ、そして物品は空洞から取り除かれる。
【0091】
システム500の有利な点は、汚染生物の殺菌及び/又は化学汚染物質の失活のための以前のシステムと比較して多くの点がある。例えば、システム500は、相対的に小さく、そして容易に配置可能で、事務所に設定して使用可能である。ある実施例では、システム500は、約711mm(28インチ)×831mm(32.7インチ)×777mm(30.6インチ)の寸法を有し、約128kg(285ポンド)の重さを有する。他の実施例では、システム500は、約762mm(30インチ)×531mm(20.9インチ)×797mm(31.38)インチの寸法を有する。そのある程度の小型性ゆえ、システム500は持ち運び可能であり、車輪や移動手段に容易に配置可能である。ある程度の小型性ゆえ、システム500は積み重ね可能で、例えば、床スペースの使用を最小化する一方で、縦スペースの利用を最大化する。
【0092】
システム500の更なる利点は、労働安全衛生局(OSHA)を超えるレベルの炭素菌又は他の胞子を殺すことができることである。例えば、OSHAは、炭素菌又は他の胞子の殺菌速度を、10の6乗のオーダーで要求する。しかし、システム500の殺菌速度は、少なくとも10の7乗のオーダーでここに記述され、10の8乗まで有効で、10の9乗ですら可能である。
【0093】
システム500は、少なくとも110/120Vの約20アンペア未満で約50/60Hz切り替わる電流を消費する。このように、それは、アメリカ合衆国の標準ソケットに単にプラグインするだけである。システム500は、15アンペアを約1920ワット消費する。システム500の使用は、他のタイプの出力(例えば、ヨーロッパ及びアジアの少なくとも部分で使用される220V出力)でのしようは、変換機がシステム500に組み込まれ、システム500の1つ以上の部分が交換され、又は、220V出力に少なくとも互換性があることがわかるであろう。
【0094】
システム500は、使用が容易であり、一度システム500がプラグインされると、第1ドア502は開き、物品はドラム513に配置され、第1ドアは閉められ、それからプロセスが始まる。プロセスが完了すると、第2ドアが開き、物品がドラム513から取り除かれ、第2のドアが閉められ、プロセスが終わる。
【0095】
システム500の別な利点は、使用者に有害ではないことである。例えば、マイクロ波、紫外線光、及び/又は熱は少なくとも部分的にシステム500での使用では保護されており、使用者は、システム500の隣でマイクロ波、紫外線光、及び/又は熱はからの有害な影響に苦しむことなく立つことができる。さらに、システム500は、水溶液で、毒性を有さない化学物質を使用し、化学物質がさらされても、使用者は実質的に完璧ではないが危害は加えられない。システム500は、OSHA、FDA、及びEPAの規制要求に合うように構成される。
【0096】
様々な実施例で、システム100、500及びここで記載された方法は、全種類の物品を汚染除去するために使用可能である。例えば、システム100、500は、紙、食物、及び/又は医薬品製造物を汚染除去するために使用可能である。
【0097】
本発明の他の実施例は、明細書の考慮及びここに開示される発明において当業者には明白であろう。次の請求の範囲によって示される発明の真の範囲と精神と共に、明細書及び例は説明にのみ考慮されることが意図されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体を規定するハウジング、
前記筐体に配置され且つ空洞を規定する回転可能なドラム、
前記空洞と流体で通じる少なくとも1つの開口、
前記少なくとも1つの開口を覆い実質的にそれを通す流体を防ぐように構成される少なくとも1つのドア、
空洞内で空気の温度を上げるように構成される加熱装置、
前記空洞にマイクロ波エネルギーを提供するように構成されるマイクロ装置、
前記空洞に紫外線光を提供するように構成される複数の紫外線光照射装置、及び、
前記空洞に化学物質を配置するように構成される化学物質塗布器を有することを特徴とする物品処理装置。
【請求項2】
前記ハウジングは、アモルファス・マグネシウム・シリケートファイバーの層を含む請求項1に記載の物品処理装置。
【請求項3】
前記ドラムを回転するように構成される少なくとも1つのベルトをさらに有する請求項1に記載の物品処理装置。
【請求項4】
前記少なくとも1つの開口は、少なくとも2つの開口を含み、
前記少なくとも2つの開口の1は、前記空洞内に物品を配置することを許可するように構成され、前記少なくとも2つの開口の2は、前記空洞から前記物品を取り除くことを許可するように構成される請求項1に記載の物品処理装置。
【請求項5】
前記加熱装置は、少なくとも120℃に前記空洞内の空気の温度を上げるように構成される請求項1に記載の物品処理装置。
【請求項6】
前記加熱装置は、少なくとも130℃に前記空洞内の空気の温度を上げるように構成される請求項5に記載の物品処理装置。
【請求項7】
前記複数の紫外線光照射装置は、各々が断続的な速度で紫外線光を照射するように構成され、且つ、少なくとも1つは実質的に一定の割合で紫外線光を照射するように構成される一定紫外線光ライトである2つのパルス紫外線光ライトを含む請求項1に記載の物品処理装置。
【請求項8】
前記複数の紫外線光照射装置は、約190ナノメートル及び2000ナノメートルの間の波長を有する紫外線光を照射するように構成される請求項1に記載の物品処理装置。
【請求項9】
前記化学物質塗布器は、前記空洞内に前記化学物質のミストを生成するように構成される請求項1に記載の物品処理装置。
【請求項10】
前記化学物質塗布器は254ナノメートル(10マイクロインチ)のオーダーの直径を有する化学物質の霧化した液滴を生成するように構成される請求項1に記載の物品処理装置。
【請求項11】
前記化学物質塗布器は、前記空洞内に前記化学物質を注入するように構成される請求項1に記載の物品処理装置。
【請求項12】
前記少なくとも1つのドアを前記ハウジングに外れ止めするように構成される複数の外れ止めをさらに有し、
前記複数の外れ止めが前記少なくとも1つのドアを前記ハウジングに固定していない場合、電気が前記熱処理装置、マイクロ波装置、及び紫外線光照射装置に供給されないように構成される請求項1に記載の物品処理装置。
【請求項13】
前記複数の外れ止めの1は、機械式外れ止めであり、前記複数の外れ止めの2は、磁石の外れ止めである請求項12に記載の物品処理装置。
【請求項14】
0.252m(9立方フィート)未満の体積を有する請求項1に記載の物品処理装置。
【請求項15】
約110V及び約120Vの間、約50Hz及び約60Hzの間、約20アンペアで動作する電源によって給電されるように構成される請求項1に記載の物品処理装置。
【請求項16】
請求項1に記載の前記物品処理装置、及び、
前記物品処理装置に電力を出力するように構成される電源を有する車両。
【請求項17】
少なくとも1つの開口を規定するハウジング、前記少なくとも1つの開口と流体で通じる筐体、前記少なくとも1つの開口を覆うように構成される少なくとも1つのドア、前記筐体内にあり且つ空洞を規定する回転可能なドラムを有する装置内の物品を汚染除去する方法であって、
前記少なくとも1つの開口を介して前記空洞内に物品を配置し、
前記ハウジングに外れ止めされる少なくとも1つのドアを確認し、
前記ドラムを回転し、
前記空洞内の空気を加熱し、
前記空洞にマイクロ波エネルギーを提供し、
複数の紫外線光照射装置から前記空洞に紫外線光を提供し、
前記空洞に化学物質を配置し、
前記少なくとも1つのドアを開け、及び、
前記少なくとも1つのドアを介して前記空洞から物品を取り除くことを特徴とする方法。
【請求項18】
前記少なくとも1つのドアに機械的に外れ止めすることをさらに有する請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記少なくとも1つのドアに磁石で外れ止めすることをさらに有する請求項17に記載の方法。
【請求項20】
1分につき約20回転する速度で前記ドラムを回転することをさらに有する請求項17に記載の方法。
【請求項21】
1分につき約30回転する速度で前記ドラムを回転することをさらに有する請求項17に記載の方法。
【請求項22】
前記空洞内の空気を120℃に上げることをさらに有する請求項17に記載の方法。
【請求項23】
前記空洞内の空気を130℃に上げることをさらに有する請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記空洞内の空気を130℃に上げた後で、前記空洞内に化学物質を配置することをさらに有する請求項23に記載の方法。
【請求項25】
2.4GHzの周波数、約500及び約1000ワット間の出力電源で、前記空洞にマイクロ波エネルギーを提供することをさらに有する請求項17に記載の方法。
【請求項26】
前記複数の紫外線光照射装置の1から前記空洞にパルス紫外線光を提供し、且つ、
実質的に一定割合で前記複数の紫外線光照射装置の2から前記空洞に紫外線光を提供することをさらに有する請求項17に記載の方法。
【請求項27】
約190ナノメートル及び2000ナノメートルの間の波長を有する紫外線光を前記空洞に提供することをさらに有する請求項17に記載の方法。
【請求項28】
前記空洞内に前記化学物質のミストを生成することをさらに有する請求項17に記載の方法。
【請求項29】
254ナノメートル(10マイクロインチ)のオーダーの直径を有する化学物質の霧化した液滴を生成することをさらに有する請求項17に記載の方法。
【請求項30】
前記化学物質塗布器は、前記空洞内に前記化学物質を注入するように構成されることをさらに有する請求項17に記載の方法。
【請求項31】
前記少なくとも1つの開口は、第1開口及び第2開口であり、
前記物品は前記空洞内に前記第1開口を介して配置され、前記第2開口を介して前記空洞から取り除かれる請求項17に記載の方法。
【請求項32】
前記少なくとも1つの開口を規定するハウジング、前記少なくとも1つのドア、前記ドラム、及び約110V及び約120Vの間、約50Hz及び約60Hzの間、約20アンペアまでで動作するように構成される電源を有する車両を提供することをさらに有する請求項17に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図5E】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−6041(P2013−6041A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−185246(P2012−185246)
【出願日】平成24年8月24日(2012.8.24)
【分割の表示】特願2007−554186(P2007−554186)の分割
【原出願日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【出願人】(505042767)バイオディフェンス コーポレイション (3)
【Fターム(参考)】