物品反転搬送用ベルトコンベアおよび物品外観検査装置
【課題】物品を反転搬送可能である搬送用ベルトコンベア、及び物品の表面と裏面を撮像して外観検査が可能な外観検査装置を提供する。
【解決手段】無端ベルト2が左右一対のローラを有する上側ローラ群と、左右一対のローラを有する下側ローラ群とに張架されており、上側ローラ群の左側ローラ3ulと下側ローラ群の右側ローラ3srとの間で、無端ベルトの一部分が半回転捩れつつ張架されてベルト区間Aが形成され、下側ローラ群の左側ローラ3slと上側ローラ群の右側ローラ3urとの間で、無端ベルトの一部分が半回転捩れつつ張架されてベルト区間Bが形成されており、ベルト区間Aとベルト区間Bの交差しているベルトのベルト面間に被搬送物品4を挟持しつつ反転させる反転搬送部5が形成されているベルトコンベア、及び該ベルトコンベアに、反転搬送部より上流側の物品を撮像する手段と、下流側の反転された物品を撮像する手段とを付設している。
【解決手段】無端ベルト2が左右一対のローラを有する上側ローラ群と、左右一対のローラを有する下側ローラ群とに張架されており、上側ローラ群の左側ローラ3ulと下側ローラ群の右側ローラ3srとの間で、無端ベルトの一部分が半回転捩れつつ張架されてベルト区間Aが形成され、下側ローラ群の左側ローラ3slと上側ローラ群の右側ローラ3urとの間で、無端ベルトの一部分が半回転捩れつつ張架されてベルト区間Bが形成されており、ベルト区間Aとベルト区間Bの交差しているベルトのベルト面間に被搬送物品4を挟持しつつ反転させる反転搬送部5が形成されているベルトコンベア、及び該ベルトコンベアに、反転搬送部より上流側の物品を撮像する手段と、下流側の反転された物品を撮像する手段とを付設している。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品を搬送途中に挟持しつつ反転させる物品反転搬送用ベルトコンベアおよび物品を反転搬送しつつ外観を撮像して、物品の傷み、よごれ等の有無を検査する物品外観検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、物品を搬送途中に挟持して反転させる物品反転搬送用ベルトコンベアとして、特許文献1に開示された「反転装置」が知られている。特許文献1の「反転装置」は、軽量物や薄い物を挟持搬送して上下に反転させるものであり、搬送路が側面視略U字状に形成された搬送面を有するループ状のベルトコンベアと、前記ベルトコンベアにおける略U字状の搬送面のうち少なくとも略円弧状部分の外方域に、これと並設状態にある搬送面を有したループ状のベルトコンベアと、両方のベルトコンベアの搬送面のうち少なくとも一方に設けた軟質弾性層とを具備し、前記した両方のベルトコンベアの搬送面における少なくとも略円弧状部分により被搬送物を挟持搬送するようにしている。
【0003】
しかしながら、この反転装置は、両ベルトコンベアの側面視略U字状を保持するのに、複雑な構造を採用しており、部品も多く設備費用が高価となるという問題がある。また、複雑な構造をしているため、物品の大きさに対応するために物品を挟持するベルト間の間隔を調節するのが困難であるという問題がある。
【0004】
また、特許文献2に開示されるような「物品反転搬送装置」も知られている。該「物品反転搬送装置」は、物品を送り込む搬入側ベルトコンベアと送り出す搬出側ベルトコンベアとを備え、搬入側ベルトコンベア及び搬出側ベルトコンベアの両ベルトを一つの兼用ローラの外周に掛架して、両ベルト間に物品を挟持反転させる側面視略半円弧状の反転搬送部を形成し、この反転搬送部に送り込まれて反転された物品が搬出側ベルトコンベア上に載置された略水平直線軌道で搬入側ベルトコンベアから離脱されて送り出される物品反転搬送装置において、反転搬送部における搬出側ベルトコンベアの角速度αを搬入側ベルトコンベアの角速度βよりも高速に設定したものである。
【0005】
しかしながら、搬入側ベルトコンベア及び搬出側ベルトコンベアの両ベルトを一つの兼用ローラの外周に掛架しているので、例えば、カップラーメンなど壊れやすい物品を反転搬送する場合、反転搬送部で物品が潰れてしまう恐れがあり、また反転搬送する物品も小さいものに限定されるという問題がある。また、ベルトコンベアを2つ必要とし、各ベルトコンベアに駆動手段を必要とするため設備費用が高価となるという問題がある。
【0006】
従来から、物品を搬送途中に反転させて物品の表と裏を検査する物品外観検査装置として、特許文献3の「小物物品の外観検査装置」が知られている。該「小物物品の外観検査装置」は、略水平に配置された上面に小物物品を吸着力を付勢しつつ列状に搬送する第1の無端ベルトと、前記第1の無端ベルトの水平な上面を搬送中の小物物品を、その上方から外観検査用に撮像する第1の撮像手段と、前記第1の無端ベルトの搬送下流側の反転動作部分の下端部近傍にて前記吸着力の付勢を解除する吸着力解除手段と、前記第1の無端ベルトの下方に位置して前記第1の無端ベルトとは逆向きに動かされ、前記吸着力解除手段により吸着力の付勢を解除されて第1の無端ベルトから離脱した小物物品を、第1の無端ベルト上面を搬送中とは上下反転した状態で受け取り吸着力を付勢しつつ下流側に列状に搬送する第2の無端ベルトと、第1の無端ベルト上面の上流端部より水平方向に突出する第2の無端ベルト上面の下流部分において、搬送中の小物物品を上方から外観検査用に撮像する第2の撮像手段と、を含んで構成している。
【0007】
しかしながら、小物物品を反転搬送するために、小物物品をバキュームによって吸引して無端ベルトに吸着するため、構成が複雑であり、またバキュームの為のエネルギーを必要とし、運転コストが大きくなるという問題がある。
【0008】
【特許文献1】特開平6−80234号公報
【特許文献2】特開2003−155113号公報
【特許文献3】特開平9−288061号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記問題点のない物品反転搬送用ベルトコンベアおよび物品外観検査装置を開発すべく鋭意研究した結果なされたもので、その課題は、ベルトが1本の無端ベルトからなり構成がシンプルであり、様々な大きさの物品や壊れやすい物品を反転搬送可能であるという物品反転搬送用ベルトコンベア、および、ベルトが1本の無端ベルトからなり構成がシンプルであり、様々な大きさの物品や壊れやすい物品の表面と裏面を撮像して容易に外観検査が可能な物品外観検査装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この目的は、
「[1] 無端ベルトを、少なくとも左右一対のローラを有する上側ローラ群と、少なくとも左右一対のローラを有する下側ローラ群とに張架してなるベルトコンベアであって、
上側ローラ群の左右一対のローラの左側ローラと下側ローラ群の左右一対のローラの右側ローラとの間で、前記無端ベルトの一部分が半回転捩れつつ張架されてベルト区間Aが形成されており、下側ローラ群の左右一対のローラの左側ローラと上側ローラ群の左右一対のローラの右側ローラとの間で、前記無端ベルトの一部分が半回転捩れつつ張架されてベルト区間Bが形成されており、
前記ベルト区間Aにおける半回転捩れを前記ベルト区間Aの下流側から見たときの半回転捩れの回転方向と、前記ベルト区間Bにおける半回転捩れを前記ベルト区間Bの下流側から見たときの半回転捩れの回転方向とが同じであり、ベルト区間Aにおけるベルトとベルト区間Bにおけるベルトとが、ベルト面が向かい合うように交差しており、該向かい合うように交差しているベルト面間に被搬送物品を挟持しつつ反転させる反転搬送部が形成されていることを特徴とする物品反転搬送用ベルトコンベア。
[2] 無端ベルトが、2回転捩った1本のベルトの両端同士を接続することにより形成した無端ベルトであって、ベルト区間Aにおけるベルトとベルト区間Bにおけるベルトとが、前記無端ベルトの同一面で向かい合うように交差していることを特徴とする[1]記載の物品反転搬送用ベルトコンベア。
[3] 上側ローラ群と下側ローラ群のローラのうち少なくとも1つのローラが駆動ローラであることを特徴とする[1]または[2]記載の物品反転搬送用ベルトコンベア。
[4] ベルト区間Aにおけるベルトに当接した補助ローラおよび/またはベルト区間Bにおけるベルトに当接した補助ローラを設けており、反転搬送部より上流側のベルトおよび/または反転搬送部より下流側のベルトの水平性が向上していることを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載の物品反転搬送用ベルトコンベア。
[5] 上側ローラ群の左右一対のローラの左側ローラが、ベルト区間Bにおけるベルトに、ベルト区間Aにおけるベルトを介して当接しており、上側ローラ群の左右一対のローラの右側ローラが、ベルト区間Aにおけるベルトに、ベルト区間Bにおけるベルトを介して当接しており、前記2つの当接している位置の間に反転搬送部が形成されていることを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載の物品反転搬送用ベルトコンベア。
[6] [1]〜[5]のいずれかに記載の物品反転搬送用ベルトコンベアに、前記反転搬送部より上流側のベルト上の被搬送物品を、その上方から撮像する第1の撮像手段と、前記反転搬送部より下流側のベルト上の反転された被搬送物品を、その上方から撮像する第2の撮像手段とを付設していることを特徴とする物品外観検査装置。」
により達成される。
【発明の効果】
【0011】
本発明の物品反転搬送用ベルトコンベアは、ベルトが1本の無端ベルトからなり構成がシンプルであり、様々な大きさの物品や壊れやすい物品を反転搬送することができる。
また、本発明の物品外観検査装置は、ベルトが1本の無端ベルトからなり構成がシンプルであり、様々な大きさの物品や壊れやすい物品の表面と裏面を撮像して容易に外観検査することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の物品反転搬送用ベルトコンベアおよび本発明の物品外観検査装置における物品反転搬送用ベルトコンベアは、少なくとも下記(1)〜(3)の要件を満たす形態であれば良い。
(1)無端ベルトを、少なくとも左右一対のローラを有する上側ローラ群と、少なくとも左右一対のローラを有する下側ローラ群とに張架してなるベルトコンベアであること。
(2)上側ローラ群の左右一対のローラの左側ローラと下側ローラ群の左右一対のローラの右側ローラとの間で、前記無端ベルトの一部分が半回転捩れつつ張架されてベルト区間Aが形成されており、下側ローラ群の左右一対のローラの左側ローラと上側ローラ群の左右一対のローラの右側ローラとの間で、前記無端ベルトの一部分が半回転捩れつつ張架されてベルト区間Bが形成されていること。
(3)前記ベルト区間Aにおける半回転捩れを前記ベルト区間Aの下流側から見たときの半回転捩れの回転方向と、前記ベルト区間Bにおける半回転捩れを前記ベルト区間Bの下流側から見たときの半回転捩れの回転方向とが同じであり、ベルト区間Aにおけるベルトとベルト区間Bにおけるベルトとが、ベルト面が向かい合うように交差しており、該向かい合うように交差しているベルト面間に被搬送物品を挟持しつつ反転させる反転搬送部が形成されていること。
なお、本発明の物品反転搬送用ベルトコンベアおよび本発明の物品外観検査装置における物品反転搬送用ベルトコンベアにおいて、ローラは、プーリの意を含む。
【0013】
本発明の物品反転搬送用ベルトコンベアおよび本発明の物品外観検査装置における物品反転搬送用ベルトコンベアにおいて、ベルト区間Aのベルトが左から右へと走行している場合、ベルト区間Bのベルトは左から右へと走行する。逆に、ベルト区間Aのベルトが右から左へと走行している場合、ベルト区間Bのベルトは右から左へと走行する。ベルト区間Aのベルトの交差位置における走行方向ベクトルをaとし、ベルト区間Bのベルトの交差位置における走行方向ベクトルをbとすると、走行方向ベクトルaと走行方向ベクトルbとのなす角θ(ベルト区間Aのベルトとベルト区間Bのベルトとの、ベルトコンベア側方に開放している側の交差角)は、被搬送物品を挟持して反転する安定性の点で0度以上30度以下であり、好ましくは0度以上10度以下である。したがって、走行方向ベクトルaと走行方向ベクトルbとの内積は正である。
【0014】
本発明の物品反転搬送用ベルトコンベアおよび本発明の物品外観検査装置における物品反転搬送用ベルトコンベアにおいて、無端ベルトは弾性材料でできていることが好ましく、弾性材料の材質としては、合成ゴム,天然ゴム等のゴム、熱可塑性エラストマー、ゴム含浸クロス、ゴム積層クロス、熱可塑性エラストマー含浸クロス、熱可塑性エラストマー積層クロス、合成樹脂含浸クロス、および合成樹脂積層クロスが例示される。また、本発明の物品反転搬送用ベルトコンベアおよび本発明の物品外観検査装置における物品反転搬送用ベルトコンベアにおいて、被搬送物品として、錠剤、菓子類、固形食品、容器、食器、成形品、理化学器具、医療器具、電気・電子部品、および機械部品が例示される。
【0015】
本発明の物品反転搬送用ベルトコンベアについて、各実施形態を示した図を用いて詳細に説明する。
【0016】
図1は、本発明の第1実施形態である物品反転搬送用ベルトコンベアの正面図である。
図2は、図1の物品反転搬送用ベルトコンベアのベルト区間と無端ベルトの走行軌道を示した図である。点線が無端ベルトの走行軌道である。
図3は、図1の物品反転搬送用ベルトコンベアを右側方からみたときのX0位置〜X6位置におけるベルト1aの断面、ベルト1bの断面、被搬送物品を示した図である。
【0017】
図1、図2に示すように、第1実施形態の物品反転搬送用ベルトコンベアは、無端ベルト1を、左右一対のローラ(3ul、3ur)を有する上側ローラ群3uと、左右一対のローラ(3sl、3sr)を有する下側ローラ群3sとに張架してなるベルトコンベアP1であって、
上側ローラ群3uの左右一対のローラの左側ローラ3ulと下側ローラ群3sの左右一対のローラの右側ローラ3srとの間で、前記無端ベルト1の一部分が半回転捩れつつ張架されてベルト区間Aが形成されており、下側ローラ群3sの左右一対のローラの左側ローラ3slと上側ローラ群3uの左右一対のローラの右側ローラ3urとの間で、前記無端ベルト1の一部分が半回転捩れつつ張架されてベルト区間Bが形成されており、
前記ベルト区間Aにおける半回転捩れを前記ベルト区間Aの下流側から見たときの半回転捩れの回転方向と、前記ベルト区間Bにおける半回転捩れを前記ベルト区間Bの下流側から見たときの半回転捩れの回転方向とが同じであり、ベルト区間Aにおけるベルト1aとベルト区間Bにおけるベルト1bとが、ベルト面が向かい合うように交差しており、該向かい合うように交差しているベルト面間に被搬送物品4を挟持しつつ反転させる反転搬送部5が形成されている。
【0018】
図3に示すように、X0位置、X1位置付近でベルトA上に載置された被搬送物品4は、X2位置付近でベルトAとベルトBに挟持され、反転されつつX4位置付近まで挟持され、その後ベルトB上に受け渡され、X5位置を経てX6位置付近で反転が完了する。
【0019】
第1実施形態の物品反転搬送用ベルトコンベアの各ローラに張架される前の状態の無端ベルト1は、捩りのないベルトであるので、上記の通り各ローラに張架すると、図1に示すように、上側ローラ群3uの左右一対のローラ間のベルト区間Cにおいて、半回転の捩りが形成され、下側ローラ群3sの左右一対のローラ間のベルト区間Dにおいて、1回転半の捩りが形成される。本発明の物品反転搬送用ベルトコンベアおよび本発明の物品外観検査装置における物品反転搬送用ベルトコンベアにおいて、このように各ローラに張架される前の状態の無端ベルト1に捩りのない場合の形態は、この形態に限定されるものではなく、例えば、上側ローラ群3uの左右一対のローラ間のベルト区間Cにおいて、1回転の捩りが形成され、下側ローラ群3sの左右一対のローラ間のベルト区間Dにおいて、1回転半の捩りが形成される形態がある。
【0020】
図1、図2に示すように、第1実施形態の物品反転搬送用ベルトコンベアにおいて、ベルト区間Aのベルト1aが左から右へと走行している場合、ベルト区間Bのベルト1bは左から右へと走行する。逆に、ベルト区間Aのベルト1aが右から左へと走行している場合、ベルト区間Bのベルト1bは右から左へと走行する。ベルト区間Aのベルト1aの交差位置6における走行方向ベクトルaと、ベルト区間Bのベルト1bの交差位置6における走行方向ベクトルbとのなす角θ(ベルト1aとベルト1bとの、ベルトコンベア側方に開放している側の交差角)は、被搬送物品を挟持して反転する安定性の点で0度以上30度以下であり、好ましくは0度以上10度以下である。したがって、走行方向ベクトルaと走行方向ベクトルbとの内積は正である。
【0021】
第1実施形態の物品反転搬送用ベルトコンベアにおいて、ローラ3ulが駆動ローラである。本発明の物品反転搬送用ベルトコンベアおよび本発明の物品外観検査装置における物品反転搬送用ベルトコンベアは、ベルトが無端ベルト1本であるので駆動ローラは少なくとも1つあれば良く、上側ローラ群のローラ、下側ローラ群のローラ、その他の無端ベルトに当接するローラの少なくともいずれか1つのローラを駆動ローラとすれば良い。構成の簡潔性の点で、上側ローラ群のローラと下側ローラ群のローラの少なくともいずれか1つのローラを駆動ローラとすることが好ましい。
【0022】
第1実施形態の物品反転搬送用ベルトコンベアにおいて、駆動ローラの回転方向がローラ3ulに示す矢印の方向であるので、無端ベルト1は、図1中黒塗り矢印の方向に走行し、被搬送物品4は左から右(白抜き矢印の方向)に搬送されるが、駆動ローラの回転方向が逆であれば、被搬送物品4は右から左へと搬送される。いずれの搬送方向の場合でも、被搬送物品4は反転搬送可能である。よって、本発明の物品反転搬送用ベルトコンベアおよび本発明の物品外観検査装置における物品反転搬送用ベルトコンベアにおいて、無端ベルトの走行方向は、特に限定されるものではない。
【0023】
次に本発明の第2実施形態の物品反転搬送用ベルトコンベアについて、図4〜図7を用いて詳細に説明する。
図4は、2回転捩った1本のベルトkの平面図である。
図5は、本発明の第2実施形態である物品反転搬送用ベルトコンベアの正面図である。
図6は、図5の物品反転搬送用ベルトコンベアのベルト区間と無端ベルトの走行軌道を示した図である。点線が無端ベルトの走行軌道である。
図7は、図5の物品反転搬送用ベルトコンベアを右側方からみたときのX0位置〜X6位置におけるベルト2aの断面、ベルト2bの断面、被搬送物品を示した図である。
【0024】
図5、図6に示すように、第2実施形態である物品反転搬送用ベルトコンベアは、2回転捩った1本のベルトk(図4参照)の両端同士を接続することにより形成した無端ベルト2を、左右一対のローラ(3ul、3ur)を有する上側ローラ群3uと、左右一対のローラ(3sl、3sr)を有する下側ローラ群3sとに張架してなるベルトコンベアP2であって、
上側ローラ群3uの左右一対のローラの左側ローラ3ulと下側ローラ群3sの左右一対のローラの右側ローラ3srとの間で、前記無端ベルト2の一部分が半回転捩れつつ張架されてベルト区間Aが形成されており、下側ローラ群3sの左右一対のローラの左側ローラ3slと上側ローラ群3uの左右一対のローラの右側ローラ3urとの間で、前記無端ベルト2の一部分が半回転捩れつつ張架されてベルト区間Bが形成されており、
前記ベルト区間Aにおける半回転捩れを前記ベルト区間Aの下流側から見たときの半回転捩れの回転方向と、前記ベルト区間Bにおける半回転捩れを前記ベルト区間Bの下流側から見たときの半回転捩れの回転方向とが同じであり、ベルト区間Aにおけるベルト2aとベルト区間Bにおけるベルト2bとが、前記無端ベルトの同一面で向かい合うように交差しており、該向かい合うように交差しているベルト面間に被搬送物品4を挟持しつつ反転させる反転搬送部5が形成されている。
【0025】
図7に示すように、X0位置、X1位置付近でベルトA上に載置された被搬送物品4は、X2位置付近でベルトAとベルトBに挟持され、反転されつつX4位置付近まで挟持され、その後ベルトB上に受け渡され、X5位置を経てX6位置付近で反転が完了する。
【0026】
第2実施形態である物品反転搬送用ベルトコンベアでは、2回転捩った1本のベルトkの両端同士を接続することにより形成した無端ベルト2を上記の通り各ローラに張架するので、第1実施形態の物品反転搬送用ベルトコンベアのようにベルト区間Cやベルト区間Dにおいてベルトに捩りが形成されない。よって、ベルトに余計な応力がかからないのでベルトの耐久性が向上する。
【0027】
図5、図6に示すように、第2実施形態の物品反転搬送用ベルトコンベアにおいて、ベルト区間Aのベルト2aが左から右へと走行している場合、ベルト区間Bのベルト2bは左から右へと走行する。逆に、ベルト区間Aのベルト2aが右から左へと走行している場合、ベルト区間Bのベルト2bは右から左へと走行する。ベルト区間Aのベルト2aの交差位置6における走行方向ベクトルaと、ベルト区間Bのベルト2bの交差位置6における走行方向ベクトルbとのなす角θ(ベルト2aとベルト2bとの、ベルトコンベア側方に開放している側の交差角)は、被搬送物品を挟持して反転する安定性の点で0度以上30度以下であり、好ましくは0度以上10度以下である。したがって、走行方向ベクトルaと走行方向ベクトルbとの内積は正である。
【0028】
第2実施形態の物品反転搬送用ベルトコンベアにおいて、ローラ3ulが駆動ローラである。本発明の物品反転搬送用ベルトコンベアおよび本発明の物品外観検査装置における物品反転搬送用ベルトコンベアは、ベルトが無端ベルト1本であるので駆動ローラは少なくとも1つあれば良く、上側ローラ群のローラ、下側ローラ群のローラ、その他の無端ベルトに当接するローラの少なくともいずれか1つのローラを駆動ローラとすれば良い。構成の簡潔性の点で、上側ローラ群のローラ、下側ローラ群のローラの少なくともいずれか1つのローラを駆動ローラとすることが好ましい。
【0029】
第2実施形態の物品反転搬送用ベルトコンベアにおいて、駆動ローラの回転方向がローラ3ulに示す矢印の方向であるので、無端ベルト2は、図5中黒塗り矢印の方向に走行し、被搬送物品4は左から右(白抜き矢印の方向)に搬送されるが、駆動ローラの回転方向が逆であれば、被搬送物品4は右から左へと搬送される。いずれの搬送方向の場合でも、被搬送物品4は反転搬送可能である。よって、本発明の物品反転搬送用ベルトコンベアおよび本発明の物品外観検査装置における物品反転搬送用ベルトコンベアにおいて、無端ベルトの走行方向は、特に限定されるものではない。
【0030】
次に本発明の第3実施形態の物品反転搬送用ベルトコンベアについて、図8、図9を用いて詳細に説明する。
図8は、本発明の第3実施形態である物品反転搬送用ベルトコンベアの正面図である。
図9は、図8の物品反転搬送用ベルトコンベアを右側方からみたときのX0位置〜X6位置におけるベルト2aの断面、ベルト2bの断面、被搬送物品を示した図である。
【0031】
図8、図9に示すように、第3実施形態である物品反転搬送用ベルトコンベアは、ベルト区間Aにおけるベルトに当接した補助ローラおよびベルト区間Bにおけるベルトに当接した補助ローラを設けており、反転搬送部より上流側のベルトおよび反転搬送部より下流側のベルトの水平性が向上している以外、第2実施形態である物品反転搬送用ベルトコンベアと同一である。第3実施形態において、反転搬送部より上流側のベルトとは、X0位置〜X2位置であり、反転搬送部より下流側のベルトとは、X4位置〜X6位置である。
【0032】
例えば、第3実施形態において、上側ローラ群3uの左右一対のローラや下側ローラ群3sの左右一対のローラが、左右で大きさが異なる場合は、ベルト区間Aにおけるベルトに当接した補助ローラまたはベルト区間Bにおけるベルトに当接した補助ローラを設けて、反転搬送部より上流側のベルトまたは反転搬送部より下流側のベルトの水平性を向上させても良い。
【0033】
したがって、本発明の物品反転搬送用ベルトコンベアおよび本発明の物品外観検査装置における物品反転搬送用ベルトコンベアにおいて、ベルト区間Aにおけるベルトに当接した補助ローラおよび/またはベルト区間Bにおけるベルトに当接した補助ローラを設けて、反転搬送部より上流側のベルトおよび/または反転搬送部より下流側のベルトの水平性を向上させても良い。
【0034】
このように、補助ローラを設けることにより、ベルト区間Aのベルトの交差位置における走行方向ベクトルaと、ベルト区間Bのベルトの交差位置における走行方向ベクトルbとのなす角θは、小さくなり、反転搬送部より上流側のベルトおよび反転搬送部より下流側のベルトの水平性が向上する。なお、補助ローラの代わりにプーリを設置してもよい。
【0035】
次に本発明の第4実施形態の物品反転搬送用ベルトコンベアについて、図10、図11を用いて詳細に説明する。
図10は、本発明の第4実施形態である物品反転搬送用ベルトコンベアの正面図である。
図11は、図10の物品反転搬送用ベルトコンベアを右側方からみたときのX0位置〜X6位置におけるベルト2aの断面、ベルト2bの断面、被搬送物品を示した図である。
【0036】
図10、図11に示すように、第4実施形態である物品反転搬送用ベルトコンベアは、ベルト区間Aにおけるベルト上面に当接した補助ローラおよびベルト区間Bにおけるベルト上面に当接した補助ローラを設けており、反転搬送部より上流側のベルトおよび反転搬送部より下流側のベルトの水平性が向上している以外、第2実施形態である物品反転搬送用ベルトコンベアと同一である。第4実施形態において、反転搬送部より上流側のベルトとは、X0位置〜X2位置であり、反転搬送部より下流側のベルトとは、X4位置〜X6位置である。
【0037】
ベルト区間Aにおけるベルト上面に当接した補助ローラおよびベルト区間Bにおけるベルト上面に当接した補助ローラを設けるので、これら補助ローラは、被搬送物品にぶつからないように、例えば、ベルト幅方向中央付近には当接せず、ベルト幅方向の両サイドのみに当接する構造の補助ローラであることが好ましいが、ベルトが弾性体である場合、ベルト上面のベルト幅方向全体に当接する補助ローラでも良い。
【0038】
このように、補助ローラを設けることにより、ベルト区間Aのベルトの交差位置における走行方向ベクトルaと、ベルト区間Bのベルトの交差位置における走行方向ベクトルbとのなす角θは、小さくなり、反転搬送部より上流側のベルトおよび反転搬送部より下流側のベルトの水平性が向上する。
【0039】
次に本発明の第5実施形態の物品反転搬送用ベルトコンベアについて、図12、図13を用いて詳細に説明する。
図12は、本発明の第5実施形態である物品反転搬送用ベルトコンベアの正面図である。
図13は、図12の物品反転搬送用ベルトコンベアを右側方からみたときのX0位置〜X6位置におけるベルト2aの断面、ベルト2bの断面、被搬送物品を示した図である。
【0040】
図12、図13に示すように、第5実施形態である物品反転搬送用ベルトコンベアは、上側ローラ群の左右一対のローラの左側ローラが、ベルト区間Bにおけるベルトに、ベルト区間Aにおけるベルトを介して当接しており、上側ローラ群の左右一対のローラの右側ローラが、ベルト区間Aにおけるベルトに、ベルト区間Bにおけるベルトを介して当接しており、前記2つの当接している位置の間に反転搬送部が形成されている以外、第2実施形態である物品反転搬送用ベルトコンベアと同一である。
【0041】
このように、上側ローラ群の左右一対のローラの左側ローラが、ベルト区間Bにおけるベルトに、ベルト区間Aにおけるベルトを介して当接しており、上側ローラ群の左右一対のローラの右側ローラが、ベルト区間Aにおけるベルトに、ベルト区間Bにおけるベルトを介して当接していることにより、前記2つの当接している位置の間に反転搬送部が形成されて、ベルト区間Aのベルトの交差位置における走行方向ベクトルaと、ベルト区間Bのベルトの交差位置における走行方向ベクトルbとのなす角θは、略0度となる。走行方向ベクトルaと、ベルト区間Bのベルトの交差位置における走行方向ベクトルbとのなす角θが非常に小さいので、より安定して被搬送物品を挟持しつつ反転することができる。なお、このような形態の物品反転搬送用ベルトコンベアにおいては、ベルトが弾性体であることが好ましい。
【0042】
次に本発明の物品外観検査装置について、図14を用いて詳細に説明する。
本発明の物品外観検査装置は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の物品反転搬送用ベルトコンベアに、前記反転搬送部より上流側のベルト上の被搬送物品を、その上方から撮像する第1の撮像手段と、前記反転搬送部より下流側のベルト上の反転された被搬送物品を、その上方から撮像する第2の撮像手段とを付設していることを特徴とする。
【0043】
図14は、本発明の物品外観検査装置の一実施形態の正面図である。
図14に示すように、該物品外観検査装置の一実施形態は、上記本発明の第3実施形態である物品反転搬送用ベルトコンベアに、前記反転搬送部5より上流側のベルト上の被搬送物品4を、その上方から撮像する第1の撮像用カメラ7aと、前記反転搬送部5より下流側のベルト上の反転された被搬送物品4を、その上方から撮像する第2の撮像用カメラ7bとを付設している。該物品外観検査装置の一実施形態において、反転搬送部より上流側のベルトとは、X0位置〜X2位置であり、反転搬送部より下流側のベルトとは、X4位置〜X6位置である。
第1の撮像用カメラは、第2の撮像用カメラとともに、被搬送物品の斜め上方に位置してもよく、2個以上であってもよい。
【0044】
本発明の物品外観検査装置は、本発明の物品反転搬送用ベルトコンベアを利用するので、様々な大きさの物品や壊れやすい物品の表面と裏面を撮像して容易に外観検査が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明の物品反転搬送用ベルトコンベアは、本発明の物品外観検査装置の本体として有用であり、生産ラインや貯蔵庫などから搬出される多数の物品の連続的な反転搬送に有用である。本発明の物品外観検査装置は、様々な大きさの物品や壊れやすい物品の連続的な外観検査に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の第1実施形態である物品反転搬送用ベルトコンベアP1の正面図である。図中黒塗矢印は、ベルトの移動方向を示し、図中白抜矢印は、被搬送物品4の搬送方向を示す。
【図2】図1の物品反転搬送用ベルトコンベアP1のベルト区間と無端ベルト1の走行軌道を示した図である。
【図3】図1の物品反転搬送用ベルトコンベアP1を右側方からみたときのX0位置〜X6位置におけるベルト1aの断面、ベルト1bの断面、被搬送物品4を示した図である。
【図4】2回捩った1本のベルトkの平面図である。
【図5】本発明の第2実施形態である物品反転搬送用ベルトコンベアP2の正面図である。図中黒塗矢印は、ベルトの移動方向を示し、図中白抜矢印は、被搬送物品4の搬送方向を示す。
【図6】図5の物品反転搬送用ベルトコンベアP2のベルト区間と無端ベルト2の走行軌道を示した図である。
【図7】図5の物品反転搬送用ベルトコンベアP2を右側方からみたときのX0位置〜X6位置におけるベルト2aの断面、ベルト2bの断面、被搬送物品4を示した図である。
【図8】本発明の第3実施形態である物品反転搬送用ベルトコンベアP3の正面図である。図中黒塗矢印は、ベルトの移動方向を示し、図中白抜矢印は、被搬送物品4の搬送方向を示す。
【図9】図8の物品反転搬送用ベルトコンベアP3を右側方からみたときのX0位置〜X6位置におけるベルト2aの断面、ベルト2bの断面、被搬送物品4を示した図である。
【図10】本発明の第4実施形態である物品反転搬送用ベルトコンベアP4の正面図である。図中黒塗矢印は、ベルトの移動方向を示し、図中白抜矢印は、被搬送物品4の搬送方向を示す。
【図11】図10の物品反転搬送用ベルトコンベアP4を右側方からみたときのX0位置〜X6位置におけるベルト2aの断面、ベルト2bの断面、被搬送物品4を示した図である。
【図12】本発明の第5実施形態である物品反転搬送用ベルトコンベアP5の正面図である。図中黒塗矢印は、ベルトの移動方向を示し、図中白抜矢印は、被搬送物品4の搬送方向を示す。
【図13】図12の物品反転搬送用ベルトコンベアP5を右側方からみたときのX0位置〜X6位置におけるベルト2aの断面、ベルト2bの断面、被搬送物品4を示した図である。
【図14】本発明の物品外観検査装置の一実施形態Gの正面図である。図中黒塗矢印は、ベルトの移動方向を示し、図中白抜矢印は、被搬送物品4の搬送方向を示す。
【符号の説明】
【0047】
A 上側ローラ群3uの左右一対のローラの左側ローラ3ulと下側ローラ群3sの左右一対のローラの右側ローラ3srとの間のベルト区間
B 下側ローラ群3sの左右一対のローラの左側ローラ3slと上側ローラ群3uの左右一対のローラの右側ローラ3urとの間のベルト区間
C 上側ローラ群3uの左右一対のローラ間のベルト区間
D 下側ローラ群3sの左右一対のローラ間のベルト区間
P1 物品反転搬送用ベルトコンベア
P2 物品反転搬送用ベルトコンベア
P3 物品反転搬送用ベルトコンベア
P4 物品反転搬送用ベルトコンベア
P5 物品反転搬送用ベルトコンベア
G 物品外観検査装置
k 2回捩った1本のベルト
kl 2回捩った1本のベルトkの端部
kr 2回捩った1本のベルトkの端部
θ 走行方向ベクトルaと走行方向ベクトルbとのなす角θ(ベルトAとベルトBとの、ベルトコンベア側方に開放している側の交差角)
1 無端ベルト
1a ベルト区間Aのベルト
1b ベルト区間Bのベルト
2 無端ベルト
2a ベルト区間Aのベルト
2b ベルト区間Bのベルト
3ul 上側1対のローラのうちの左側ローラ
3ur 上側1対のローラのうちの右側ローラ
3sl 下側1対のローラのうちの左側ローラ
3sr 下側1対のローラのうちの右側ローラ
4 被搬送物品
5 反転搬送部
6 交差位置
7a 第1の撮像用カメラ
7b 第2の撮像用カメラ
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品を搬送途中に挟持しつつ反転させる物品反転搬送用ベルトコンベアおよび物品を反転搬送しつつ外観を撮像して、物品の傷み、よごれ等の有無を検査する物品外観検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、物品を搬送途中に挟持して反転させる物品反転搬送用ベルトコンベアとして、特許文献1に開示された「反転装置」が知られている。特許文献1の「反転装置」は、軽量物や薄い物を挟持搬送して上下に反転させるものであり、搬送路が側面視略U字状に形成された搬送面を有するループ状のベルトコンベアと、前記ベルトコンベアにおける略U字状の搬送面のうち少なくとも略円弧状部分の外方域に、これと並設状態にある搬送面を有したループ状のベルトコンベアと、両方のベルトコンベアの搬送面のうち少なくとも一方に設けた軟質弾性層とを具備し、前記した両方のベルトコンベアの搬送面における少なくとも略円弧状部分により被搬送物を挟持搬送するようにしている。
【0003】
しかしながら、この反転装置は、両ベルトコンベアの側面視略U字状を保持するのに、複雑な構造を採用しており、部品も多く設備費用が高価となるという問題がある。また、複雑な構造をしているため、物品の大きさに対応するために物品を挟持するベルト間の間隔を調節するのが困難であるという問題がある。
【0004】
また、特許文献2に開示されるような「物品反転搬送装置」も知られている。該「物品反転搬送装置」は、物品を送り込む搬入側ベルトコンベアと送り出す搬出側ベルトコンベアとを備え、搬入側ベルトコンベア及び搬出側ベルトコンベアの両ベルトを一つの兼用ローラの外周に掛架して、両ベルト間に物品を挟持反転させる側面視略半円弧状の反転搬送部を形成し、この反転搬送部に送り込まれて反転された物品が搬出側ベルトコンベア上に載置された略水平直線軌道で搬入側ベルトコンベアから離脱されて送り出される物品反転搬送装置において、反転搬送部における搬出側ベルトコンベアの角速度αを搬入側ベルトコンベアの角速度βよりも高速に設定したものである。
【0005】
しかしながら、搬入側ベルトコンベア及び搬出側ベルトコンベアの両ベルトを一つの兼用ローラの外周に掛架しているので、例えば、カップラーメンなど壊れやすい物品を反転搬送する場合、反転搬送部で物品が潰れてしまう恐れがあり、また反転搬送する物品も小さいものに限定されるという問題がある。また、ベルトコンベアを2つ必要とし、各ベルトコンベアに駆動手段を必要とするため設備費用が高価となるという問題がある。
【0006】
従来から、物品を搬送途中に反転させて物品の表と裏を検査する物品外観検査装置として、特許文献3の「小物物品の外観検査装置」が知られている。該「小物物品の外観検査装置」は、略水平に配置された上面に小物物品を吸着力を付勢しつつ列状に搬送する第1の無端ベルトと、前記第1の無端ベルトの水平な上面を搬送中の小物物品を、その上方から外観検査用に撮像する第1の撮像手段と、前記第1の無端ベルトの搬送下流側の反転動作部分の下端部近傍にて前記吸着力の付勢を解除する吸着力解除手段と、前記第1の無端ベルトの下方に位置して前記第1の無端ベルトとは逆向きに動かされ、前記吸着力解除手段により吸着力の付勢を解除されて第1の無端ベルトから離脱した小物物品を、第1の無端ベルト上面を搬送中とは上下反転した状態で受け取り吸着力を付勢しつつ下流側に列状に搬送する第2の無端ベルトと、第1の無端ベルト上面の上流端部より水平方向に突出する第2の無端ベルト上面の下流部分において、搬送中の小物物品を上方から外観検査用に撮像する第2の撮像手段と、を含んで構成している。
【0007】
しかしながら、小物物品を反転搬送するために、小物物品をバキュームによって吸引して無端ベルトに吸着するため、構成が複雑であり、またバキュームの為のエネルギーを必要とし、運転コストが大きくなるという問題がある。
【0008】
【特許文献1】特開平6−80234号公報
【特許文献2】特開2003−155113号公報
【特許文献3】特開平9−288061号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記問題点のない物品反転搬送用ベルトコンベアおよび物品外観検査装置を開発すべく鋭意研究した結果なされたもので、その課題は、ベルトが1本の無端ベルトからなり構成がシンプルであり、様々な大きさの物品や壊れやすい物品を反転搬送可能であるという物品反転搬送用ベルトコンベア、および、ベルトが1本の無端ベルトからなり構成がシンプルであり、様々な大きさの物品や壊れやすい物品の表面と裏面を撮像して容易に外観検査が可能な物品外観検査装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この目的は、
「[1] 無端ベルトを、少なくとも左右一対のローラを有する上側ローラ群と、少なくとも左右一対のローラを有する下側ローラ群とに張架してなるベルトコンベアであって、
上側ローラ群の左右一対のローラの左側ローラと下側ローラ群の左右一対のローラの右側ローラとの間で、前記無端ベルトの一部分が半回転捩れつつ張架されてベルト区間Aが形成されており、下側ローラ群の左右一対のローラの左側ローラと上側ローラ群の左右一対のローラの右側ローラとの間で、前記無端ベルトの一部分が半回転捩れつつ張架されてベルト区間Bが形成されており、
前記ベルト区間Aにおける半回転捩れを前記ベルト区間Aの下流側から見たときの半回転捩れの回転方向と、前記ベルト区間Bにおける半回転捩れを前記ベルト区間Bの下流側から見たときの半回転捩れの回転方向とが同じであり、ベルト区間Aにおけるベルトとベルト区間Bにおけるベルトとが、ベルト面が向かい合うように交差しており、該向かい合うように交差しているベルト面間に被搬送物品を挟持しつつ反転させる反転搬送部が形成されていることを特徴とする物品反転搬送用ベルトコンベア。
[2] 無端ベルトが、2回転捩った1本のベルトの両端同士を接続することにより形成した無端ベルトであって、ベルト区間Aにおけるベルトとベルト区間Bにおけるベルトとが、前記無端ベルトの同一面で向かい合うように交差していることを特徴とする[1]記載の物品反転搬送用ベルトコンベア。
[3] 上側ローラ群と下側ローラ群のローラのうち少なくとも1つのローラが駆動ローラであることを特徴とする[1]または[2]記載の物品反転搬送用ベルトコンベア。
[4] ベルト区間Aにおけるベルトに当接した補助ローラおよび/またはベルト区間Bにおけるベルトに当接した補助ローラを設けており、反転搬送部より上流側のベルトおよび/または反転搬送部より下流側のベルトの水平性が向上していることを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載の物品反転搬送用ベルトコンベア。
[5] 上側ローラ群の左右一対のローラの左側ローラが、ベルト区間Bにおけるベルトに、ベルト区間Aにおけるベルトを介して当接しており、上側ローラ群の左右一対のローラの右側ローラが、ベルト区間Aにおけるベルトに、ベルト区間Bにおけるベルトを介して当接しており、前記2つの当接している位置の間に反転搬送部が形成されていることを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載の物品反転搬送用ベルトコンベア。
[6] [1]〜[5]のいずれかに記載の物品反転搬送用ベルトコンベアに、前記反転搬送部より上流側のベルト上の被搬送物品を、その上方から撮像する第1の撮像手段と、前記反転搬送部より下流側のベルト上の反転された被搬送物品を、その上方から撮像する第2の撮像手段とを付設していることを特徴とする物品外観検査装置。」
により達成される。
【発明の効果】
【0011】
本発明の物品反転搬送用ベルトコンベアは、ベルトが1本の無端ベルトからなり構成がシンプルであり、様々な大きさの物品や壊れやすい物品を反転搬送することができる。
また、本発明の物品外観検査装置は、ベルトが1本の無端ベルトからなり構成がシンプルであり、様々な大きさの物品や壊れやすい物品の表面と裏面を撮像して容易に外観検査することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の物品反転搬送用ベルトコンベアおよび本発明の物品外観検査装置における物品反転搬送用ベルトコンベアは、少なくとも下記(1)〜(3)の要件を満たす形態であれば良い。
(1)無端ベルトを、少なくとも左右一対のローラを有する上側ローラ群と、少なくとも左右一対のローラを有する下側ローラ群とに張架してなるベルトコンベアであること。
(2)上側ローラ群の左右一対のローラの左側ローラと下側ローラ群の左右一対のローラの右側ローラとの間で、前記無端ベルトの一部分が半回転捩れつつ張架されてベルト区間Aが形成されており、下側ローラ群の左右一対のローラの左側ローラと上側ローラ群の左右一対のローラの右側ローラとの間で、前記無端ベルトの一部分が半回転捩れつつ張架されてベルト区間Bが形成されていること。
(3)前記ベルト区間Aにおける半回転捩れを前記ベルト区間Aの下流側から見たときの半回転捩れの回転方向と、前記ベルト区間Bにおける半回転捩れを前記ベルト区間Bの下流側から見たときの半回転捩れの回転方向とが同じであり、ベルト区間Aにおけるベルトとベルト区間Bにおけるベルトとが、ベルト面が向かい合うように交差しており、該向かい合うように交差しているベルト面間に被搬送物品を挟持しつつ反転させる反転搬送部が形成されていること。
なお、本発明の物品反転搬送用ベルトコンベアおよび本発明の物品外観検査装置における物品反転搬送用ベルトコンベアにおいて、ローラは、プーリの意を含む。
【0013】
本発明の物品反転搬送用ベルトコンベアおよび本発明の物品外観検査装置における物品反転搬送用ベルトコンベアにおいて、ベルト区間Aのベルトが左から右へと走行している場合、ベルト区間Bのベルトは左から右へと走行する。逆に、ベルト区間Aのベルトが右から左へと走行している場合、ベルト区間Bのベルトは右から左へと走行する。ベルト区間Aのベルトの交差位置における走行方向ベクトルをaとし、ベルト区間Bのベルトの交差位置における走行方向ベクトルをbとすると、走行方向ベクトルaと走行方向ベクトルbとのなす角θ(ベルト区間Aのベルトとベルト区間Bのベルトとの、ベルトコンベア側方に開放している側の交差角)は、被搬送物品を挟持して反転する安定性の点で0度以上30度以下であり、好ましくは0度以上10度以下である。したがって、走行方向ベクトルaと走行方向ベクトルbとの内積は正である。
【0014】
本発明の物品反転搬送用ベルトコンベアおよび本発明の物品外観検査装置における物品反転搬送用ベルトコンベアにおいて、無端ベルトは弾性材料でできていることが好ましく、弾性材料の材質としては、合成ゴム,天然ゴム等のゴム、熱可塑性エラストマー、ゴム含浸クロス、ゴム積層クロス、熱可塑性エラストマー含浸クロス、熱可塑性エラストマー積層クロス、合成樹脂含浸クロス、および合成樹脂積層クロスが例示される。また、本発明の物品反転搬送用ベルトコンベアおよび本発明の物品外観検査装置における物品反転搬送用ベルトコンベアにおいて、被搬送物品として、錠剤、菓子類、固形食品、容器、食器、成形品、理化学器具、医療器具、電気・電子部品、および機械部品が例示される。
【0015】
本発明の物品反転搬送用ベルトコンベアについて、各実施形態を示した図を用いて詳細に説明する。
【0016】
図1は、本発明の第1実施形態である物品反転搬送用ベルトコンベアの正面図である。
図2は、図1の物品反転搬送用ベルトコンベアのベルト区間と無端ベルトの走行軌道を示した図である。点線が無端ベルトの走行軌道である。
図3は、図1の物品反転搬送用ベルトコンベアを右側方からみたときのX0位置〜X6位置におけるベルト1aの断面、ベルト1bの断面、被搬送物品を示した図である。
【0017】
図1、図2に示すように、第1実施形態の物品反転搬送用ベルトコンベアは、無端ベルト1を、左右一対のローラ(3ul、3ur)を有する上側ローラ群3uと、左右一対のローラ(3sl、3sr)を有する下側ローラ群3sとに張架してなるベルトコンベアP1であって、
上側ローラ群3uの左右一対のローラの左側ローラ3ulと下側ローラ群3sの左右一対のローラの右側ローラ3srとの間で、前記無端ベルト1の一部分が半回転捩れつつ張架されてベルト区間Aが形成されており、下側ローラ群3sの左右一対のローラの左側ローラ3slと上側ローラ群3uの左右一対のローラの右側ローラ3urとの間で、前記無端ベルト1の一部分が半回転捩れつつ張架されてベルト区間Bが形成されており、
前記ベルト区間Aにおける半回転捩れを前記ベルト区間Aの下流側から見たときの半回転捩れの回転方向と、前記ベルト区間Bにおける半回転捩れを前記ベルト区間Bの下流側から見たときの半回転捩れの回転方向とが同じであり、ベルト区間Aにおけるベルト1aとベルト区間Bにおけるベルト1bとが、ベルト面が向かい合うように交差しており、該向かい合うように交差しているベルト面間に被搬送物品4を挟持しつつ反転させる反転搬送部5が形成されている。
【0018】
図3に示すように、X0位置、X1位置付近でベルトA上に載置された被搬送物品4は、X2位置付近でベルトAとベルトBに挟持され、反転されつつX4位置付近まで挟持され、その後ベルトB上に受け渡され、X5位置を経てX6位置付近で反転が完了する。
【0019】
第1実施形態の物品反転搬送用ベルトコンベアの各ローラに張架される前の状態の無端ベルト1は、捩りのないベルトであるので、上記の通り各ローラに張架すると、図1に示すように、上側ローラ群3uの左右一対のローラ間のベルト区間Cにおいて、半回転の捩りが形成され、下側ローラ群3sの左右一対のローラ間のベルト区間Dにおいて、1回転半の捩りが形成される。本発明の物品反転搬送用ベルトコンベアおよび本発明の物品外観検査装置における物品反転搬送用ベルトコンベアにおいて、このように各ローラに張架される前の状態の無端ベルト1に捩りのない場合の形態は、この形態に限定されるものではなく、例えば、上側ローラ群3uの左右一対のローラ間のベルト区間Cにおいて、1回転の捩りが形成され、下側ローラ群3sの左右一対のローラ間のベルト区間Dにおいて、1回転半の捩りが形成される形態がある。
【0020】
図1、図2に示すように、第1実施形態の物品反転搬送用ベルトコンベアにおいて、ベルト区間Aのベルト1aが左から右へと走行している場合、ベルト区間Bのベルト1bは左から右へと走行する。逆に、ベルト区間Aのベルト1aが右から左へと走行している場合、ベルト区間Bのベルト1bは右から左へと走行する。ベルト区間Aのベルト1aの交差位置6における走行方向ベクトルaと、ベルト区間Bのベルト1bの交差位置6における走行方向ベクトルbとのなす角θ(ベルト1aとベルト1bとの、ベルトコンベア側方に開放している側の交差角)は、被搬送物品を挟持して反転する安定性の点で0度以上30度以下であり、好ましくは0度以上10度以下である。したがって、走行方向ベクトルaと走行方向ベクトルbとの内積は正である。
【0021】
第1実施形態の物品反転搬送用ベルトコンベアにおいて、ローラ3ulが駆動ローラである。本発明の物品反転搬送用ベルトコンベアおよび本発明の物品外観検査装置における物品反転搬送用ベルトコンベアは、ベルトが無端ベルト1本であるので駆動ローラは少なくとも1つあれば良く、上側ローラ群のローラ、下側ローラ群のローラ、その他の無端ベルトに当接するローラの少なくともいずれか1つのローラを駆動ローラとすれば良い。構成の簡潔性の点で、上側ローラ群のローラと下側ローラ群のローラの少なくともいずれか1つのローラを駆動ローラとすることが好ましい。
【0022】
第1実施形態の物品反転搬送用ベルトコンベアにおいて、駆動ローラの回転方向がローラ3ulに示す矢印の方向であるので、無端ベルト1は、図1中黒塗り矢印の方向に走行し、被搬送物品4は左から右(白抜き矢印の方向)に搬送されるが、駆動ローラの回転方向が逆であれば、被搬送物品4は右から左へと搬送される。いずれの搬送方向の場合でも、被搬送物品4は反転搬送可能である。よって、本発明の物品反転搬送用ベルトコンベアおよび本発明の物品外観検査装置における物品反転搬送用ベルトコンベアにおいて、無端ベルトの走行方向は、特に限定されるものではない。
【0023】
次に本発明の第2実施形態の物品反転搬送用ベルトコンベアについて、図4〜図7を用いて詳細に説明する。
図4は、2回転捩った1本のベルトkの平面図である。
図5は、本発明の第2実施形態である物品反転搬送用ベルトコンベアの正面図である。
図6は、図5の物品反転搬送用ベルトコンベアのベルト区間と無端ベルトの走行軌道を示した図である。点線が無端ベルトの走行軌道である。
図7は、図5の物品反転搬送用ベルトコンベアを右側方からみたときのX0位置〜X6位置におけるベルト2aの断面、ベルト2bの断面、被搬送物品を示した図である。
【0024】
図5、図6に示すように、第2実施形態である物品反転搬送用ベルトコンベアは、2回転捩った1本のベルトk(図4参照)の両端同士を接続することにより形成した無端ベルト2を、左右一対のローラ(3ul、3ur)を有する上側ローラ群3uと、左右一対のローラ(3sl、3sr)を有する下側ローラ群3sとに張架してなるベルトコンベアP2であって、
上側ローラ群3uの左右一対のローラの左側ローラ3ulと下側ローラ群3sの左右一対のローラの右側ローラ3srとの間で、前記無端ベルト2の一部分が半回転捩れつつ張架されてベルト区間Aが形成されており、下側ローラ群3sの左右一対のローラの左側ローラ3slと上側ローラ群3uの左右一対のローラの右側ローラ3urとの間で、前記無端ベルト2の一部分が半回転捩れつつ張架されてベルト区間Bが形成されており、
前記ベルト区間Aにおける半回転捩れを前記ベルト区間Aの下流側から見たときの半回転捩れの回転方向と、前記ベルト区間Bにおける半回転捩れを前記ベルト区間Bの下流側から見たときの半回転捩れの回転方向とが同じであり、ベルト区間Aにおけるベルト2aとベルト区間Bにおけるベルト2bとが、前記無端ベルトの同一面で向かい合うように交差しており、該向かい合うように交差しているベルト面間に被搬送物品4を挟持しつつ反転させる反転搬送部5が形成されている。
【0025】
図7に示すように、X0位置、X1位置付近でベルトA上に載置された被搬送物品4は、X2位置付近でベルトAとベルトBに挟持され、反転されつつX4位置付近まで挟持され、その後ベルトB上に受け渡され、X5位置を経てX6位置付近で反転が完了する。
【0026】
第2実施形態である物品反転搬送用ベルトコンベアでは、2回転捩った1本のベルトkの両端同士を接続することにより形成した無端ベルト2を上記の通り各ローラに張架するので、第1実施形態の物品反転搬送用ベルトコンベアのようにベルト区間Cやベルト区間Dにおいてベルトに捩りが形成されない。よって、ベルトに余計な応力がかからないのでベルトの耐久性が向上する。
【0027】
図5、図6に示すように、第2実施形態の物品反転搬送用ベルトコンベアにおいて、ベルト区間Aのベルト2aが左から右へと走行している場合、ベルト区間Bのベルト2bは左から右へと走行する。逆に、ベルト区間Aのベルト2aが右から左へと走行している場合、ベルト区間Bのベルト2bは右から左へと走行する。ベルト区間Aのベルト2aの交差位置6における走行方向ベクトルaと、ベルト区間Bのベルト2bの交差位置6における走行方向ベクトルbとのなす角θ(ベルト2aとベルト2bとの、ベルトコンベア側方に開放している側の交差角)は、被搬送物品を挟持して反転する安定性の点で0度以上30度以下であり、好ましくは0度以上10度以下である。したがって、走行方向ベクトルaと走行方向ベクトルbとの内積は正である。
【0028】
第2実施形態の物品反転搬送用ベルトコンベアにおいて、ローラ3ulが駆動ローラである。本発明の物品反転搬送用ベルトコンベアおよび本発明の物品外観検査装置における物品反転搬送用ベルトコンベアは、ベルトが無端ベルト1本であるので駆動ローラは少なくとも1つあれば良く、上側ローラ群のローラ、下側ローラ群のローラ、その他の無端ベルトに当接するローラの少なくともいずれか1つのローラを駆動ローラとすれば良い。構成の簡潔性の点で、上側ローラ群のローラ、下側ローラ群のローラの少なくともいずれか1つのローラを駆動ローラとすることが好ましい。
【0029】
第2実施形態の物品反転搬送用ベルトコンベアにおいて、駆動ローラの回転方向がローラ3ulに示す矢印の方向であるので、無端ベルト2は、図5中黒塗り矢印の方向に走行し、被搬送物品4は左から右(白抜き矢印の方向)に搬送されるが、駆動ローラの回転方向が逆であれば、被搬送物品4は右から左へと搬送される。いずれの搬送方向の場合でも、被搬送物品4は反転搬送可能である。よって、本発明の物品反転搬送用ベルトコンベアおよび本発明の物品外観検査装置における物品反転搬送用ベルトコンベアにおいて、無端ベルトの走行方向は、特に限定されるものではない。
【0030】
次に本発明の第3実施形態の物品反転搬送用ベルトコンベアについて、図8、図9を用いて詳細に説明する。
図8は、本発明の第3実施形態である物品反転搬送用ベルトコンベアの正面図である。
図9は、図8の物品反転搬送用ベルトコンベアを右側方からみたときのX0位置〜X6位置におけるベルト2aの断面、ベルト2bの断面、被搬送物品を示した図である。
【0031】
図8、図9に示すように、第3実施形態である物品反転搬送用ベルトコンベアは、ベルト区間Aにおけるベルトに当接した補助ローラおよびベルト区間Bにおけるベルトに当接した補助ローラを設けており、反転搬送部より上流側のベルトおよび反転搬送部より下流側のベルトの水平性が向上している以外、第2実施形態である物品反転搬送用ベルトコンベアと同一である。第3実施形態において、反転搬送部より上流側のベルトとは、X0位置〜X2位置であり、反転搬送部より下流側のベルトとは、X4位置〜X6位置である。
【0032】
例えば、第3実施形態において、上側ローラ群3uの左右一対のローラや下側ローラ群3sの左右一対のローラが、左右で大きさが異なる場合は、ベルト区間Aにおけるベルトに当接した補助ローラまたはベルト区間Bにおけるベルトに当接した補助ローラを設けて、反転搬送部より上流側のベルトまたは反転搬送部より下流側のベルトの水平性を向上させても良い。
【0033】
したがって、本発明の物品反転搬送用ベルトコンベアおよび本発明の物品外観検査装置における物品反転搬送用ベルトコンベアにおいて、ベルト区間Aにおけるベルトに当接した補助ローラおよび/またはベルト区間Bにおけるベルトに当接した補助ローラを設けて、反転搬送部より上流側のベルトおよび/または反転搬送部より下流側のベルトの水平性を向上させても良い。
【0034】
このように、補助ローラを設けることにより、ベルト区間Aのベルトの交差位置における走行方向ベクトルaと、ベルト区間Bのベルトの交差位置における走行方向ベクトルbとのなす角θは、小さくなり、反転搬送部より上流側のベルトおよび反転搬送部より下流側のベルトの水平性が向上する。なお、補助ローラの代わりにプーリを設置してもよい。
【0035】
次に本発明の第4実施形態の物品反転搬送用ベルトコンベアについて、図10、図11を用いて詳細に説明する。
図10は、本発明の第4実施形態である物品反転搬送用ベルトコンベアの正面図である。
図11は、図10の物品反転搬送用ベルトコンベアを右側方からみたときのX0位置〜X6位置におけるベルト2aの断面、ベルト2bの断面、被搬送物品を示した図である。
【0036】
図10、図11に示すように、第4実施形態である物品反転搬送用ベルトコンベアは、ベルト区間Aにおけるベルト上面に当接した補助ローラおよびベルト区間Bにおけるベルト上面に当接した補助ローラを設けており、反転搬送部より上流側のベルトおよび反転搬送部より下流側のベルトの水平性が向上している以外、第2実施形態である物品反転搬送用ベルトコンベアと同一である。第4実施形態において、反転搬送部より上流側のベルトとは、X0位置〜X2位置であり、反転搬送部より下流側のベルトとは、X4位置〜X6位置である。
【0037】
ベルト区間Aにおけるベルト上面に当接した補助ローラおよびベルト区間Bにおけるベルト上面に当接した補助ローラを設けるので、これら補助ローラは、被搬送物品にぶつからないように、例えば、ベルト幅方向中央付近には当接せず、ベルト幅方向の両サイドのみに当接する構造の補助ローラであることが好ましいが、ベルトが弾性体である場合、ベルト上面のベルト幅方向全体に当接する補助ローラでも良い。
【0038】
このように、補助ローラを設けることにより、ベルト区間Aのベルトの交差位置における走行方向ベクトルaと、ベルト区間Bのベルトの交差位置における走行方向ベクトルbとのなす角θは、小さくなり、反転搬送部より上流側のベルトおよび反転搬送部より下流側のベルトの水平性が向上する。
【0039】
次に本発明の第5実施形態の物品反転搬送用ベルトコンベアについて、図12、図13を用いて詳細に説明する。
図12は、本発明の第5実施形態である物品反転搬送用ベルトコンベアの正面図である。
図13は、図12の物品反転搬送用ベルトコンベアを右側方からみたときのX0位置〜X6位置におけるベルト2aの断面、ベルト2bの断面、被搬送物品を示した図である。
【0040】
図12、図13に示すように、第5実施形態である物品反転搬送用ベルトコンベアは、上側ローラ群の左右一対のローラの左側ローラが、ベルト区間Bにおけるベルトに、ベルト区間Aにおけるベルトを介して当接しており、上側ローラ群の左右一対のローラの右側ローラが、ベルト区間Aにおけるベルトに、ベルト区間Bにおけるベルトを介して当接しており、前記2つの当接している位置の間に反転搬送部が形成されている以外、第2実施形態である物品反転搬送用ベルトコンベアと同一である。
【0041】
このように、上側ローラ群の左右一対のローラの左側ローラが、ベルト区間Bにおけるベルトに、ベルト区間Aにおけるベルトを介して当接しており、上側ローラ群の左右一対のローラの右側ローラが、ベルト区間Aにおけるベルトに、ベルト区間Bにおけるベルトを介して当接していることにより、前記2つの当接している位置の間に反転搬送部が形成されて、ベルト区間Aのベルトの交差位置における走行方向ベクトルaと、ベルト区間Bのベルトの交差位置における走行方向ベクトルbとのなす角θは、略0度となる。走行方向ベクトルaと、ベルト区間Bのベルトの交差位置における走行方向ベクトルbとのなす角θが非常に小さいので、より安定して被搬送物品を挟持しつつ反転することができる。なお、このような形態の物品反転搬送用ベルトコンベアにおいては、ベルトが弾性体であることが好ましい。
【0042】
次に本発明の物品外観検査装置について、図14を用いて詳細に説明する。
本発明の物品外観検査装置は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の物品反転搬送用ベルトコンベアに、前記反転搬送部より上流側のベルト上の被搬送物品を、その上方から撮像する第1の撮像手段と、前記反転搬送部より下流側のベルト上の反転された被搬送物品を、その上方から撮像する第2の撮像手段とを付設していることを特徴とする。
【0043】
図14は、本発明の物品外観検査装置の一実施形態の正面図である。
図14に示すように、該物品外観検査装置の一実施形態は、上記本発明の第3実施形態である物品反転搬送用ベルトコンベアに、前記反転搬送部5より上流側のベルト上の被搬送物品4を、その上方から撮像する第1の撮像用カメラ7aと、前記反転搬送部5より下流側のベルト上の反転された被搬送物品4を、その上方から撮像する第2の撮像用カメラ7bとを付設している。該物品外観検査装置の一実施形態において、反転搬送部より上流側のベルトとは、X0位置〜X2位置であり、反転搬送部より下流側のベルトとは、X4位置〜X6位置である。
第1の撮像用カメラは、第2の撮像用カメラとともに、被搬送物品の斜め上方に位置してもよく、2個以上であってもよい。
【0044】
本発明の物品外観検査装置は、本発明の物品反転搬送用ベルトコンベアを利用するので、様々な大きさの物品や壊れやすい物品の表面と裏面を撮像して容易に外観検査が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明の物品反転搬送用ベルトコンベアは、本発明の物品外観検査装置の本体として有用であり、生産ラインや貯蔵庫などから搬出される多数の物品の連続的な反転搬送に有用である。本発明の物品外観検査装置は、様々な大きさの物品や壊れやすい物品の連続的な外観検査に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の第1実施形態である物品反転搬送用ベルトコンベアP1の正面図である。図中黒塗矢印は、ベルトの移動方向を示し、図中白抜矢印は、被搬送物品4の搬送方向を示す。
【図2】図1の物品反転搬送用ベルトコンベアP1のベルト区間と無端ベルト1の走行軌道を示した図である。
【図3】図1の物品反転搬送用ベルトコンベアP1を右側方からみたときのX0位置〜X6位置におけるベルト1aの断面、ベルト1bの断面、被搬送物品4を示した図である。
【図4】2回捩った1本のベルトkの平面図である。
【図5】本発明の第2実施形態である物品反転搬送用ベルトコンベアP2の正面図である。図中黒塗矢印は、ベルトの移動方向を示し、図中白抜矢印は、被搬送物品4の搬送方向を示す。
【図6】図5の物品反転搬送用ベルトコンベアP2のベルト区間と無端ベルト2の走行軌道を示した図である。
【図7】図5の物品反転搬送用ベルトコンベアP2を右側方からみたときのX0位置〜X6位置におけるベルト2aの断面、ベルト2bの断面、被搬送物品4を示した図である。
【図8】本発明の第3実施形態である物品反転搬送用ベルトコンベアP3の正面図である。図中黒塗矢印は、ベルトの移動方向を示し、図中白抜矢印は、被搬送物品4の搬送方向を示す。
【図9】図8の物品反転搬送用ベルトコンベアP3を右側方からみたときのX0位置〜X6位置におけるベルト2aの断面、ベルト2bの断面、被搬送物品4を示した図である。
【図10】本発明の第4実施形態である物品反転搬送用ベルトコンベアP4の正面図である。図中黒塗矢印は、ベルトの移動方向を示し、図中白抜矢印は、被搬送物品4の搬送方向を示す。
【図11】図10の物品反転搬送用ベルトコンベアP4を右側方からみたときのX0位置〜X6位置におけるベルト2aの断面、ベルト2bの断面、被搬送物品4を示した図である。
【図12】本発明の第5実施形態である物品反転搬送用ベルトコンベアP5の正面図である。図中黒塗矢印は、ベルトの移動方向を示し、図中白抜矢印は、被搬送物品4の搬送方向を示す。
【図13】図12の物品反転搬送用ベルトコンベアP5を右側方からみたときのX0位置〜X6位置におけるベルト2aの断面、ベルト2bの断面、被搬送物品4を示した図である。
【図14】本発明の物品外観検査装置の一実施形態Gの正面図である。図中黒塗矢印は、ベルトの移動方向を示し、図中白抜矢印は、被搬送物品4の搬送方向を示す。
【符号の説明】
【0047】
A 上側ローラ群3uの左右一対のローラの左側ローラ3ulと下側ローラ群3sの左右一対のローラの右側ローラ3srとの間のベルト区間
B 下側ローラ群3sの左右一対のローラの左側ローラ3slと上側ローラ群3uの左右一対のローラの右側ローラ3urとの間のベルト区間
C 上側ローラ群3uの左右一対のローラ間のベルト区間
D 下側ローラ群3sの左右一対のローラ間のベルト区間
P1 物品反転搬送用ベルトコンベア
P2 物品反転搬送用ベルトコンベア
P3 物品反転搬送用ベルトコンベア
P4 物品反転搬送用ベルトコンベア
P5 物品反転搬送用ベルトコンベア
G 物品外観検査装置
k 2回捩った1本のベルト
kl 2回捩った1本のベルトkの端部
kr 2回捩った1本のベルトkの端部
θ 走行方向ベクトルaと走行方向ベクトルbとのなす角θ(ベルトAとベルトBとの、ベルトコンベア側方に開放している側の交差角)
1 無端ベルト
1a ベルト区間Aのベルト
1b ベルト区間Bのベルト
2 無端ベルト
2a ベルト区間Aのベルト
2b ベルト区間Bのベルト
3ul 上側1対のローラのうちの左側ローラ
3ur 上側1対のローラのうちの右側ローラ
3sl 下側1対のローラのうちの左側ローラ
3sr 下側1対のローラのうちの右側ローラ
4 被搬送物品
5 反転搬送部
6 交差位置
7a 第1の撮像用カメラ
7b 第2の撮像用カメラ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無端ベルトを、少なくとも左右一対のローラを有する上側ローラ群と、少なくとも左右一対のローラを有する下側ローラ群とに張架してなるベルトコンベアであって、
上側ローラ群の左右一対のローラの左側ローラと下側ローラ群の左右一対のローラの右側ローラとの間で、前記無端ベルトの一部分が半回転捩れつつ張架されてベルト区間Aが形成されており、下側ローラ群の左右一対のローラの左側ローラと上側ローラ群の左右一対のローラの右側ローラとの間で、前記無端ベルトの一部分が半回転捩れつつ張架されてベルト区間Bが形成されており、
前記ベルト区間Aにおける半回転捩れを前記ベルト区間Aの下流側から見たときの半回転捩れの回転方向と、前記ベルト区間Bにおける半回転捩れを前記ベルト区間Bの下流側から見たときの半回転捩れの回転方向とが同じであり、ベルト区間Aにおけるベルトとベルト区間Bにおけるベルトとが、ベルト面が向かい合うように交差しており、該向かい合うように交差しているベルト面間に被搬送物品を挟持しつつ反転させる反転搬送部が形成されていることを特徴とする物品反転搬送用ベルトコンベア。
【請求項2】
無端ベルトが、2回転捩った1本のベルトの両端同士を接続することにより形成した無端ベルトであって、ベルト区間Aにおけるベルトとベルト区間Bにおけるベルトとが、前記無端ベルトの同一面で向かい合うように交差していることを特徴とする請求項1記載の物品反転搬送用ベルトコンベア。
【請求項3】
上側ローラ群と下側ローラ群のローラのうち少なくとも1つのローラが駆動ローラであることを特徴とする請求項1または請求項2記載の物品反転搬送用ベルトコンベア。
【請求項4】
ベルト区間Aにおけるベルトに当接した補助ローラおよび/またはベルト区間Bにおけるベルトに当接した補助ローラを設けており、反転搬送部より上流側のベルトおよび/または反転搬送部より下流側のベルトの水平性が向上していることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の物品反転搬送用ベルトコンベア。
【請求項5】
上側ローラ群の左右一対のローラの左側ローラが、ベルト区間Bにおけるベルトに、ベルト区間Aにおけるベルトを介して当接しており、上側ローラ群の左右一対のローラの右側ローラが、ベルト区間Aにおけるベルトに、ベルト区間Bにおけるベルトを介して当接しており、前記2つの当接している位置の間に反転搬送部が形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の物品反転搬送用ベルトコンベア。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の物品反転搬送用ベルトコンベアに、前記反転搬送部より上流側のベルト上の被搬送物品を、その上方から撮像する第1の撮像手段と、前記反転搬送部より下流側のベルト上の反転された被搬送物品を、その上方から撮像する第2の撮像手段とを付設していることを特徴とする物品外観検査装置。
【請求項1】
無端ベルトを、少なくとも左右一対のローラを有する上側ローラ群と、少なくとも左右一対のローラを有する下側ローラ群とに張架してなるベルトコンベアであって、
上側ローラ群の左右一対のローラの左側ローラと下側ローラ群の左右一対のローラの右側ローラとの間で、前記無端ベルトの一部分が半回転捩れつつ張架されてベルト区間Aが形成されており、下側ローラ群の左右一対のローラの左側ローラと上側ローラ群の左右一対のローラの右側ローラとの間で、前記無端ベルトの一部分が半回転捩れつつ張架されてベルト区間Bが形成されており、
前記ベルト区間Aにおける半回転捩れを前記ベルト区間Aの下流側から見たときの半回転捩れの回転方向と、前記ベルト区間Bにおける半回転捩れを前記ベルト区間Bの下流側から見たときの半回転捩れの回転方向とが同じであり、ベルト区間Aにおけるベルトとベルト区間Bにおけるベルトとが、ベルト面が向かい合うように交差しており、該向かい合うように交差しているベルト面間に被搬送物品を挟持しつつ反転させる反転搬送部が形成されていることを特徴とする物品反転搬送用ベルトコンベア。
【請求項2】
無端ベルトが、2回転捩った1本のベルトの両端同士を接続することにより形成した無端ベルトであって、ベルト区間Aにおけるベルトとベルト区間Bにおけるベルトとが、前記無端ベルトの同一面で向かい合うように交差していることを特徴とする請求項1記載の物品反転搬送用ベルトコンベア。
【請求項3】
上側ローラ群と下側ローラ群のローラのうち少なくとも1つのローラが駆動ローラであることを特徴とする請求項1または請求項2記載の物品反転搬送用ベルトコンベア。
【請求項4】
ベルト区間Aにおけるベルトに当接した補助ローラおよび/またはベルト区間Bにおけるベルトに当接した補助ローラを設けており、反転搬送部より上流側のベルトおよび/または反転搬送部より下流側のベルトの水平性が向上していることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の物品反転搬送用ベルトコンベア。
【請求項5】
上側ローラ群の左右一対のローラの左側ローラが、ベルト区間Bにおけるベルトに、ベルト区間Aにおけるベルトを介して当接しており、上側ローラ群の左右一対のローラの右側ローラが、ベルト区間Aにおけるベルトに、ベルト区間Bにおけるベルトを介して当接しており、前記2つの当接している位置の間に反転搬送部が形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の物品反転搬送用ベルトコンベア。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の物品反転搬送用ベルトコンベアに、前記反転搬送部より上流側のベルト上の被搬送物品を、その上方から撮像する第1の撮像手段と、前記反転搬送部より下流側のベルト上の反転された被搬送物品を、その上方から撮像する第2の撮像手段とを付設していることを特徴とする物品外観検査装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2010−30727(P2010−30727A)
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−193756(P2008−193756)
【出願日】平成20年7月28日(2008.7.28)
【出願人】(592253116)株式会社ハマダエンジニアリング (1)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年7月28日(2008.7.28)
【出願人】(592253116)株式会社ハマダエンジニアリング (1)
【Fターム(参考)】
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