説明

物品管理システム、方法、サーバ、ICタグリーダ及び物品管理プログラム

【課題】物品を効率良く正確に捜索できる物品管理システムを提供する。
【解決手段】物品3の第1物品IDと物品情報とを関連付ける物品データと、第1ユーザの第1ユーザIDと第1ユーザ情報とを関連付けるユーザデータと、第1エリアの第1エリアIDと第1エリア情報とを関連付ける第1エリアデータと、第1物品IDに第1ユーザID及び第1エリアIDを関連付ける物品状況データとを格納する物品管理サーバ10と、出力部を備えるICタグリーダ20と、物品3に取り付けられた物品識別用ICタグ30とを具備する。物品管理サーバ10は、第1物品ID、物品情報、第1ユーザ情報及び第1エリア情報をICタグリーダ20へ送信し、出力部はこれらを出力する。物品識別用ICタグ30は、第2物品IDを送信し、ICタグリーダ20は、第1物品IDと第2物品IDとに基づいて第1物品の存在を検知する。出力部は、物品3が検知されたことを出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品を管理するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、多種多量の物品を管理するために様々なシステム及び方法が考えられている。特許文献1には、物品に装着したIC(Integrated Circuit)タグを利用して、的確、確実に貸出しサービスを行う物品の貸出し管理支援システムが開示されている。この物品の貸出し管理支援システムは、物品の貸出しを希望する利用者が、店舗のホームページにアクセスして物品の有無や収納位置を問い合わせた場合、店舗内の物品識別システムが物品に装着した非接触ICタグを検知して物品の有無の検索を行ってから回答することを特徴としている。
【0003】
【特許文献1】特開2003−182848号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
機械加工が必要な製品を生産する場合、多類多量の加工用治具が使用される。特に、製品が多品種である場合は、使用される加工用治具の種類及び数は膨大になる。従って、加工用治具を捜索している者は、膨大な数の中から必要な加工用治具を見つけ出さなくてはならず、見つけ出すために時間が掛かり過ぎてしまう。しかも、形状が似ている加工用治具が複数ある場合には、加工用治具を捜索する者は必要な加工用治具を特定することも困難である。そこで、物品を効率良く正確に探し出せるシステム及び方法が求められている。更に、物品があるはずの場所にないときでも、物品を捜索しやすいことが必要である。
【0005】
本発明の目的は、物品を効率良く正確に捜索できる、物品管理システムを提供することにある。
本発明の他の目的は、物品の詳細な使用場所又は保管場所に基づいて、物品を効率良く捜索できる物品管理システムを提供することにある。
本発明の他の目的は、物品を使用している者を効率良く捜索して、物品を捜索しやすい物品管理システムを提供することにある。
本発明の他の目的は、物品の過去の使用者及び過去の使用場所を捜索できる物品管理システムを提供することにある。
本発明の他の目的は、物品が決められた場所と異なる場所へ移動した場合に、報知することが出来る物品管理システムを提供することにある。
本発明の更に他の目的は、物品の最新の状況を定期的に取得することができる物品管理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下に、発明を実施するための最良の形態で使用される符号を括弧付きで用いて、課題を解決するための手段を記載する。この符号は、特許請求の範囲の記載と発明を実施するための最良の形態の記載との対応を明らかにするために付加されたものであり、特許請求の範囲に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
【0007】
本発明の物品管理システム(1)は、物品(3)を識別する第1物品IDと物品(3)に関する物品情報とを関連付ける物品データと、第1ユーザを識別する第1ユーザIDと第1ユーザに関する第1ユーザ情報とを関連付けるユーザデータと、第1エリアを識別する第1エリアIDと第1エリアに関する第1エリア情報とを関連付ける第1エリアデータと、第1物品IDに第1ユーザID及び第1エリアIDを関連付ける物品状況データとを格納する物品管理サーバ(10)と、出力部(28)を備えるICタグリーダ(20)と、物品(3)に取り付けられた物品識別用ICタグ(30)とを具備する。物品管理サーバ(10)は、第1物品ID、物品情報、第1ユーザ情報及び第1エリア情報をICタグリーダ(20)へ送信し、出力部(28)は、物品情報、第1ユーザ情報及び第1エリア情報を出力する。物品識別用ICタグ(30)は、第2物品IDを送信し、ICタグリーダ(20)は、第1物品IDと第2物品IDとに基づいて第1物品の存在を検知する。出力部(28)は、物品(3)が検知されたことを出力する。
【0008】
このような物品管理システム(1)は、物品管理サーバ(10)が物品データと、ユーザデータと、エリアデータとを関連付けて、物品(3)の現在の貸出し及び保管状況を物品状況データとして一括して管理している。従って、ICタグリーダ(20)は、物品状況データ(第1物品IDを含む)に基づき、物品情報、第1ユーザ情報及び第1エリア情報を第1ユーザが認識ように出力出来る。また、物品(3)には第2物品IDを有する物品識別用ICタグ(30)が取り付けられているため、ICタグリーダ(20)は第1物品IDと第2物品IDとに基づいて物品(3)を検出して、出力することが出来る。
【0009】
本発明の物品管理システム(1)における物品管理サーバ(10)は、第1物品IDに第2ユーザIDと、第2エリアIDと、第1時間情報より前の時を示す第2時間情報とを関連付ける履歴データを格納する履歴データ管理部(107)を備える。物品管理サーバ(10)は、物品状況データに第1物品IDと第1時間情報とを関連付けて格納する。更に、物品管理サーバ(10)は、第2ユーザIDと第2ユーザに関する第2ユーザ情報とを関連づける第2ユーザデータと、第2エリアIDと第2エリアに関する第2エリア情報とを関連付ける第2エリアデータとを格納し、第2ユーザ情報及び第2エリア情報をICタグリーダ(20)へ送信する。出力部(28)は、第2ユーザ情報及び第2エリア情報を出力する。
【0010】
このような物品管理システム(1)は、履歴データ管理部(107)が物品(3)の過去の物品状況を示す履歴データを格納することが出来る。そして、ICタグリーダ(20)は、履歴データを出力して、第1ユーザに提供することが出来る。
【0011】
本発明の物品管理システム(1)は、第1ユーザに取り付けられ、第3ユーザID送信するユーザ識別用ICタグ(60)と、第1エリアに取り付けられ、第3エリアIDを送信するエリア識別用ICタグ(70)と、報知する報知装置(80)と、を更に具備する。物品管理サーバ(10)は、ICタグリーダ(20)が同時に受信した、第2物品IDと第3ユーザIDとの組合せが、物品状況データに含まれる第1物品IDと第1ユーザIDとの組合せと同じであるか否かと、ICタグリーダ(20)が同時に受信した、第2物品IDと第3エリアIDとの組合せが、物品状況データに含まれる第1物品IDと第1エリアIDとの組合せと同じであるか否かと、を比較する比較部(108)と、比較部(108)の比較結果が同じでない場合に、第1報知要求を報知装置(80)へ送信する報知制御部(109)とを備える。報知装置(80)は、第1報知要求に基づいて報知する。
【0012】
このような物品管理システム(1)は、ICタグリーダ(20)が同時に受信した第2物品IDと第3ユーザIDとの組合せと、物品状況データに含まれる第1物品IDと第1ユーザIDとの組合せとが同じでない場合、報知することが出来る。同様に、ICタグリーダ(20)が同時に受信した第2物品IDと第3エリアIDとの組合せと、物品状況データに含まれる第1物品IDと第1エリアIDとの組合せとが同じでない場合、報知することが出来る。
【0013】
本発明の物品管理システム(1)は、第1エリアに設置され、第1エリアIDを格納する固定式ICタグリーダ(90)を更に具備する。固定式ICタグリーダ(90)は、受信した第2物品IDと格納している第1エリアIDとを送信する。比較部(108)は、固定式ICタグリーダ(90)から受信した第2物品IDと第1エリアIDとの組合せと、物品状況データに含まれる第1物品IDと第1エリアIDとの組合せとが同じであるか否かを比較する。報知制御部(109)は、比較結果が同じでない場合に、第2報知要求を報知装置(80)へ送信する。報知装置(80)は、第2報知要求に基づいて報知する。
【0014】
このような物品管理システム(1)は、固定式ICタグリーダ(90)が第2物品IDを受信して、第1エリアIDと共に物品管理サーバ(10)へ送信することが出来る。比較部(108)は、固定式ICタグリーダ(90)から受信した第2物品IDと第1エリアIDとの組合せが、物品状況データの第1物品IDと第1エリアIDと異なる場合には、第2報知要求を送信する。そして、報知装置(80)は第2報知要求に基づいて報知する。従って、このような物品管理システム(1)は、物品(3)の使用又は保管状況が物品状況データと異なる場合に報知することが出来る。
【0015】
本発明の物品管理システム(1)は、第1エリアに設置され、第1エリアIDを格納する固定式ICタグリーダ(90)を更に具備する。固定式ICタグリーダ(90)は、受信した第2物品IDと格納している第1エリアIDとを送信する。物品管理サーバ(10)は、固定式ICタグリーダ(90)から受信した第2物品IDと第1エリアIDとを含む最新物品データを、物品状況データと関連づけて格納する。
【0016】
このような物品管理システム(1)は、固定式ICタグリーダ(90)が第2物品IDを受信して、第1エリアIDと共に物品管理サーバ(10)へ送信することが出来る。物品管理サーバ(10)は、物品(3)の最新状況データを取得可能となり、物品(3)の物品状況データと関連付けて格納することが出来る。
【0017】
本発明の物品管理方法は、物品管理サーバ(10)が物品(3)の物品状況データに基づいて、物品(3)を識別する第1物品IDと、物品(3)に関する物品情報と、第1ユーザに関する第1ユーザ情報と、第1エリアに関する第1エリア情報とを送信するステップを具備する。ここで、物品状況データは、第1物品IDと物品情報とを関連付ける物品データと、第1ユーザを識別する第1ユーザIDと第1ユーザ情報とを関連付けるユーザデータと、第1エリアを識別する第1エリアIDと第1エリア情報とを関連付ける第1エリアデータとに基づいて、第1物品IDに第1ユーザID及び第1エリアIDが関連付けられたデータである。そして、ICタグリーダ(20)が受信した物品情報、第1ユーザ情報及び第1エリア情報を出力するステップと、ICタグリーダ(20)が物品(3)に取り付けられた物品識別用ICタグ(30)から物品IDを受信するステップと、ICタグリーダ(20)が第1物品IDと第2物品IDとに基づいて第1物品の存在を検知するステップと、ICタグリーダ(20)が物品(3)の検知を出力するステップとを具備する。
【0018】
本発明の物品管理方法は、物品管理サーバ(10)が、第2ユーザに関する第2ユーザ情報及び第2エリアに関する第2エリア情報を送信するステップを更に具備する。ここで、第2ユーザ情報及び第2エリア情報は、物品状況データの第1物品IDと関連付けられた第1時間情報より前の時を示す第2時間情報と関連付けられた履歴データである。更に、ICタグリーダ(20)が、第2ユーザ情報及び第2エリア情報を出力するステップを具備する。
【0019】
本発明の物品管理方法は、ICタグリーダ(20)が第1ユーザに取り付けられたユーザ識別用ICタグ(60)が送信する第3ユーザID、又は第1エリアに取り付けられたエリア識別用ICタグ(70)が送信する第3エリアIDのうちの少なくとも一方と、第2物品IDとを同時に受信するステップと、物品管理サーバ(10)が同時に受信された第2物品IDと第3ユーザIDとの組合せが、物品状況データに含まれる第1物品IDと第1ユーザIDとの組合せと同じであるか否か、又は、同時に受信された第2物品IDと第3エリアIDとの組合せが、物品状況データに含まれる第1物品IDと第1エリアIDとの組合せと同じであるか否かとを比較するステップと、物品管理サーバ(10)が比較の結果が同じでない場合に、第1報知要求を送信するステップと、報知装置(80)が第1報知要求に基づいて報知するステップとを更に具備する。
【0020】
本発明の物品管理方法は、第1エリアに設置された固定式ICタグリーダ(90)が、受信した第2物品IDと格納している第1エリアIDとを送信するステップと、物品管理サーバ(10)が、固定式ICタグリーダから受信した第2物品IDと第1エリアIDとの組合せと、物品状況データに含まれる第1物品IDと第1エリアIDとの組合せとが同じであるか否かを比較するステップと、物品管理サーバ(10)が比較するステップの比較結果が同じでない場合に、第2報知要求を送信するステップと、報知装置(80)が第2報知要求に基づいて報知するステップとを更に具備する。
【0021】
本発明の物品管理方法は、第1エリアに設置された固定式ICタグリーダが、受信した第2物品IDと格納している第1エリアIDとを送信するステップと、物品管理サーバ(10)が、固定式ICタグリーダ(90)から受信した第2物品IDと第1エリアIDとを含む最新物品データを、物品状況データと関連づけて格納するステップとを更に具備する。
【発明の効果】
【0022】
本発明の物品管理システムは、物品を効率良く正確に捜索することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態による物品管理システム1を説明する。
【0024】
本発明の第1の実施の形態を説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態による物品管理システム1の構成例を示したブロック図である。図1を参照すると、物品管理システム1は、物品管理サーバ10と、ICタグリーダ20と、物品識別用ICタグ30と、端末装置40とを具備する。物品管理サーバ10と、ICタグリーダ20と、端末装置40とは、ネットワーク50を介して接続される。ネットワーク50への接続方法は、有線と無線とのどちらでもよい。
【0025】
物品管理サーバ10は、複数の物品3と、複数の物品3に係る複数のユーザと、複数の物品3に係る複数のエリアとの全てのデータを格納する。物品3に係るユーザは、物品3を使用しているユーザと、物品3を使用予定のユーザと、物品3を捜索するユーザと、物品3を管理するユーザとを含む。物品3に係るエリアは、物品3を使用しているエリアと、物品3を使用予定のエリアと、物品3を保管するエリアとを含む。また、物品管理サーバ10は、物品3と、ユーザと、エリアと、物品ステータスとに係る全てのデータを関連付けて、複数の物品3の現在の貸出し又は保管状況を格納する。物品ステータスは、物品3の「貸出中」又は「保管中」を示す。図2は、物品管理サーバ10の構成例を示したブロック図である。図2を参照すると、物品管理サーバ10は、物品データ管理部100と、ユーザデータ管理部101と、エリアデータ管理部102と、物品状況データ管理部103と、送受信部104と、入力部105と、出力部106とを備える。
【0026】
物品データ管理部100は、複数の物品3に関連する全ての物品データを格納する。物品データは、物品3を識別するための「物品ID」と、物品3に関する物品情報とを含む。物品情報は、物品の名称である「物品名称」と、物品3が特に加工用治具の場合に、加工用治具が対象とする部品「対象部品」との項目を含む。更に、物品データは、物品3に係るその他のデータを含んでいてもよい。また、物品データ管理部100は、入力部105からの入力及び端末装置40からの入力に基づいて、新たな物品3に係る物品データの登録と、登録済みの物品3に係る物品データの更新とを行う。
【0027】
ユーザデータ管理部101は、複数のユーザに関連する全てのユーザデータを格納する。ユーザデータは、ユーザを識別する「ユーザID」と、ユーザに関するユーザ情報とを含む。ユーザ情報は、ユーザの氏名である「氏名」と、ユーザの所属部署を示す「所属」との項目を含む。更に、ユーザデータは、ユーザに係るその他のデータを含んでいてもよい。また、ユーザデータ管理部101は、入力部105からの入力及び端末装置40からの入力に基づいて、新たなユーザに係るユーザデータの登録と、登録済みのユーザに係るユーザデータの更新とを行う。
【0028】
エリアデータ管理部102は、複数のエリアに関連する全てのエリアデータを格納する。エリアデータは、エリアを識別する「エリアID」と、エリアに関するエリア情報とを含む。エリア情報は、エリアに付けられた名称「エリア名称」と、エリアの中の更に詳細な位置を特定する「番地ID」と、番地につけられた名称「番地名称」との項目を含む。更に、エリアデータはエリアに係るその他のデータを含んでいてもよい。また、エリアデータ管理部102は、入力部105からの入力及び端末装置40からの入力に基づいて、新たなエリアに係るエリアデータの登録と、登録済みのエリアに係るエリアデータの更新とを行う。
【0029】
物品状況データ管理部103は、複数の物品3の現在の貸出し又は保管状況を示す物品状況データを格納する。物品状況データは、物品データと、ユーザデータと、エリアデータと、物品ステータスとが関連付けられたデータである。具体的に例示すると、物品状況データは、物品3の「物品ID」と、物品3の「名称」と、物品3を使用しているユーザの「氏名」と、物品3を使用している「エリア名称」と、物品ステータスの「貸出中」が関連付けられている。但し、物品状況データに含まれるデータはこれらに限定するものではない。また、物品状況データ管理部103は、入力部105からの入力、ICタグリーダ20から受信したデータ及び端末装置40から受信したデータに基づいて、新たな物品3に係る物品状況データの登録と、登録済みの物品状況データに係る更新とを行う。
【0030】
物品状況データ管理部103が格納する物品状況データを、捜索者が確認する方法を説明する。物品3の捜索者は、ICタグリーダ20又は端末装置40を操作して、捜索対象の物品3を含む物品状況データを取得する。例えば、物品3の捜索者は物品3の「物品ID」や「物品名称」を入力することで、物品状況データを取得出来る。捜索者は、物品状況データを参照して、物品3が貸出中であるのか否かと、物品3を誰が使用しているのかと、物品3は何処で使用又は保管されているのかとを確認することが出来る。
【0031】
また、物品状況データ管理部103は、ICタグリーダ20から「物品ID」を受信すると、受信したIDが含まれる物品状況データを抽出し、ICタグリーダ20へ送信する。例えば、物品状況データ管理部103が、ICタグリーダ20から「物品ID」を受信した場合は、受信した「物品ID」が含まれる物品情報(物品3の名称等)と、「物品ID」に関連付けられたユーザ情報(物品3を使用しているユーザの氏名等)と、エリア情報(エリア名称等)と、物品ステータスとを含む物品状況データを抽出し、ICタグリーダ20へ送信する。
【0032】
送受信部104は、物品管理システム1が具備する各装置から物品管理サーバ10へ送信されるデータを受信し、物品管理サーバ10の各部へ提供する。また、物品管理サーバ10の各部から取得したデータを、物品管理システム1が具備する各装置へ送信する。尚、本明細書中では、送受信部104の明示は省略する。
【0033】
入力部105は、物品管理サーバ10を操作する者が入力した情報を各部へ提供する。出力部106は、物品管理サーバ10の各部から取得した情報を、操作する者が認識できるように出力する。
【0034】
ICタグリーダ20は電波を送信し、電波に基づいて送信される物品識別用ICタグ30の「物品ID」を受信する。また、ICタグリーダ20は、物品3の捜索者の操作に基づき、物品管理サーバ10の物品状況データ管理部103から、捜索対象の物品3の物品状況データを受信する。図3は、ICタグリーダ20の構成例を示したブロック図である。図3を参照すると、ICタグリーダ20は、ICタグデータ取得部21と、物品状況データ取得部24と、判定部25と、物品状況データ更新部26と、入力部27と、出力部28とを備える。
【0035】
ICタグデータ取得部21は、電波を送信し、電波に基づいて送信される物品識別用ICタグ30の「物品ID」を受信する。ICタグデータ取得部21は、電波送信部22と、ID受信部23とを備える。
【0036】
電波送信部22は電波を送信する。電波送信部22が送信する電波に基づいて、物品識別用ICタグ30は、「物品ID」を送信する。ID受信部23は、物品識別用ICタグ30が送信する「物品ID」を受信する。ID受信部23は、「物品ID」が複数含まれていても受信することができる。ID受信部23は、受信した「物品ID」を物品状況データ取得部24及び判定部25へ提供する。
【0037】
物品状況データ取得部24は、ID受信部23より「物品ID」を取得する。物品状況データ取得部24は、取得した「物品ID」を物品管理サーバ10へ送信する。物品状況データ取得部24は、物品管理サーバ10の物品状況データ管理部103から、送信した「物品ID」が含まれる物品状況データを受信する。物品状況データ取得部24は、受信した物品状況データを出力部28へ提供する。出力部28は、受信した物品状況データを物品3の捜索者が認識できるように出力する。捜索者は、ICタグリーダ20が物品識別用ICタグ30から取得した情報に基づいて、物品3の情報を認識することが出来る。
【0038】
また、物品状況データ取得部24は、入力部27からの物品3の捜索者の操作に基づき、「物品ID」を取得する。そして、物品状況データ取得部24は、取得した「物品ID」を物品管理サーバ10へ送信する。物品状況データ取得部24は、物品状況データ管理部103から、送信した「物品ID」が含まれる物品状況データを受信する。物品状況データ取得部24は、受信した物品状況データを判定部25及び出力部28へ提供する。出力部28は、受信した物品状況データを物品3の捜索者が認識できるように出力する。これによって捜索者は、出力された物品3の物品状況データに基づいて物品3の現在の状況が把握出来るため、物品3を効率良く捜索することが出来る。
【0039】
判定部25は、物品状況データ取得部24から捜索者の入力操作に基づく「物品ID」を含む物品状況データを取得し、物品確認用データとして格納する。また、判定部25は、ID受信部23から物品識別用ICタグ30に基づく「物品ID」を取得する。判定部25は、物品確認用データに含まれる「物品ID」と、物品識別用ICタグ30に基づきID受信部23から取得した「物品ID」とが同じであるか否かを判定する。判定部25は、出力部28へ判定結果を提供する。出力部28は、捜索者が認識出来るように判定結果を出力する。即ち、捜索者は、この出力に基づいて、捜索している物品3であることを正確に認識することが出来る。また、判定部25は、同じであることを判定した場合、更新要求を物品状況データ更新部26へ提供することができる。更に、判定部25は、物品状況データを端末装置40の物品状況データ取得部41から受信してもよい。判定部25は、物品状況データ取得部41から受信した物品状況データを物品確認用データとして格納することが出来る。
【0040】
物品状況データ更新部26は、物品3に係る物品状況データを更新するための物品データ(例えば「物品ID」)と、ユーザデータ(例えば「ユーザID」)と、エリアデータ(例えば「エリアID」)とを、捜索者の入力に基づき格納する。物品状況更新部25は、物品3の捜索が終了したときの捜索者の操作、又は判定部25からの更新要求に基づいて、格納しているこれら物品データ、ユーザデータ、及びエリアデータとを物品状況データ管理部103へ送信する。尚、物品状況データ管理部103は、物品状況データ更新部26から受信したこのデータに基づいて物品状況データを更新する。
【0041】
入力部27は、ICタグリーダ20を操作する者が入力した情報を各部へ提供する。出力部28は、ICタグリーダ20の各部から取得した情報を、操作する者が認識できるように出力する。
【0042】
物品識別用ICタグ30は、物品データ管理部100が有する物品3に固有の「物品ID」を含む。物品識別用ICタグ30は、物品3に取り付けられ、ICタグリーダ20が送信した電波を受信する。物品識別用ICタグ30は、受信した電波に基づき「物品ID」を送信する。尚、物品識別用ICタグ30は、周知のICタグ技術を用いることが出来る。
【0043】
端末装置40は、ネットワーク50を介して物品管理サーバ10へ接続する。図4は、端末装置40の構成例を示したブロック図である。図4を参照すると、端末装置40は、物品状況データ取得部41と、データ更新部42と、入力部47と、出力部48とを備える。
【0044】
物品状況データ取得部41は、物品3の捜索者の操作に基づき、物品管理サーバ10の物品状況データ管理部103から、捜索対象の物品3の貸出し及び保管状況に係る物品状況データを受信する。物品状況データ取得部41は、受信した物品状況データを出力部48へ提供する。また、物品状況データ取得部41は、受信した物品状況データをICタグリーダ20の判定部25へ送信してもよい。出力部48は、受信した物品状況データを物品3の捜索者が認識できるように出力する。捜索者は、出力された物品3の物品状況データに基づいて物品3の現在の状況が把握出来るため、物品3を効率良く捜索することが出来る。
【0045】
データ更新部42は、物品状況データ管理部103が格納する、物品データ、ユーザデータ及びエリアデータを登録及び更新することが出来る。データ更新部42は、物品データ更新部43と、ユーザデータ更新部44と、エリアデータ更新部45と、物品状況データ更新部46とを備える。
【0046】
物品データ更新部43は、物品データ管理部100の物品データを登録及び変更することが出来る。ユーザデータ更新部44は、ユーザデータ管理部101のユーザデータを登録及び更新することが出来る。エリアデータ更新部45は、エリアデータ管理部102のエリアデータを登録及び更新することが出来る。
【0047】
物品状況データ更新部46は、捜索対象の物品3の物品状況データを更新することが出来る。物品状況データ更新部46は、捜索対象の物品3の物品状況データを更新するための物品データ(例えば「物品ID」)と、ユーザデータ(例えば「ユーザID」)と、エリアデータ(例えば「エリアID」)とを格納する。物品状況データ更新部46は、物品3の捜索が終了したときの捜索者の操作に基づいて、格納している物品データ、ユーザデータ及びエリアデータを物品状況データ管理部103へ送信する。尚、物品状況データ管理部103は、物品状況データ更新部46から受信したデータに基づいて物品状況データを更新する。
【0048】
入力部47は、端末装置40を操作する者が入力した情報を各部へ提供する。出力部48は、端末装置40の各部から取得した情報を、操作する者が認識できるように出力する。
【0049】
本発明の物品管理システム1は、ICタグリーダ20と、物品識別用ICタグ30と、端末装置40とを複数含んでいてもよい。
【0050】
本発明の実施の形態による物品管理システム1は、コンピュータを用いて実現可能である。図5は、物品管理システム1の実施の形態における、ハードウエア構成例を示すブロック図である。図5を参照すると、本発明の物品管理システム1は、CPU(Central Processing Unit;中央処理装置)200と、記憶装置201と、入力装置202と、出力装置203と、各装置を接続するバス204とを備えるコンピュータシステムで構成される。
【0051】
CPU200は、記憶装置201に格納されている本発明の物品管理システム1に係る演算処理及び制御処理を行う。記憶装置201は、ハードディスクやメモリなど、情報の記録を行う装置である。記憶装置201は、CD−ROMやDVD等のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体から読み取られたプログラム、入力装置202から入力された信号やプログラム、及びCPU200の処理結果を格納する。入力装置202は、マウス、キーボード、マイクロフォンなど、操作者がコマンド及び信号を入力することが出来る装置である。出力装置203は、ディスプレイ、スピーカなど、操作者に出力結果を認識させる装置である。尚、本発明はハードウエア構成例と示したものに限定されず、各部はハードウエアとソフトウエアとを単独又は組み合わせて実現することが出来る。
【0052】
図6は、本発明の物品管理システム1の第1の実施の形態による、捜索者が物品3を捜索する処理動作を示したフローチャートである。図6を参照して、本発明の第1の実施の形態による処理動作を説明する。
【0053】
ICタグリーダ20の物品状況データ更新部26又は端末装置40の物品状況データ更新部46は、捜索者の操作に基づき、物品3の捜索が終了したときに物品状況データを更新する物品データ、ユーザデータ及びエリアデータを格納する(ステップA01)。更新するデータは、物品3の「物品ID」と、捜索者の「ユーザID」と、捜索者が物品3を使用する「エリアID」が例示される。これらの「物品ID」、「ユーザID」及び「エリアID」は、物品3の捜索が終了したときに物品状況データ管理部103へ送信され、物品3の物品状況データを更新するために使用される。
【0054】
ICタグリーダ20の物品状況データ取得部24又は端末装置40の物品状況データ取得部41は、捜索者の操作に基づき、物品管理サーバ10へ捜索対象の物品3の「物品ID」を送信する(ステップA02)。
【0055】
物品管理サーバ10は、「物品ID」を受信する。物品状況データ管理部103は、捜索対象の物品3の「物品ID」を含む物品状況データを抽出し、ICタグリーダ20又は端末装置40へ送信する(ステップA03)。
【0056】
ICタグリーダ20の物品状況データ取得部24又は端末装置40の物品状況データ取得部41は、捜索対象の物品3の「物品ID」を含む物品状況データを受信する。物品状況データ取得部24又は物品状況データ取得部41は、物品状況データを判定部25へ提供する。判定部25は、物品状況データを物品確認用データとして格納する(ステップA04)。
【0057】
ICタグリーダ20の出力部28又は端末装置40の出力部48は、捜索対象の物品3の物品状況データを捜索者が認識出来るように出力する(ステップA05)。捜索者は、取得した物品3の物品状況データに基づいて物品3を捜索する。捜索者は、例えば物品3の物品ステータスが「貸出中」の場合は、物品3を使用しているユーザの「氏名」や使用している「エリア名称」に基づいて物品3が捜索出来る。また、物品3の物品ステータスが「保管中」の場合は、捜索者は、例えば物品3が保管されている「エリア名称」に基づいて物品3を捜索出来る。
【0058】
捜索者は、捜索対象の物品3と予測される物品3を見つけた場合、ICタグリーダ20を用いて物品3の確認を行う。ICタグリーダ20の電波送信部22は、捜索者の操作に基づき電波を送信する(ステップA06)。
【0059】
ICタグリーダ20のID受信部23は、送信した電波に基づいて、物品識別用ICタグ30が有する「物品ID」を受信する。ID受信部23は、受信した「物品ID」を物品状況データ取得部24及び判定部25へ提供する。そして、ICタグリーダ20の物品状況データ取得部24は、受信した「物品ID」を物品管理サーバ10の物品状況データ管理部103へ送信する。更に、判定部25は、物品確認用データの「物品ID」とID受信部23から受信した「物品ID」とが同じであるか否かを判定する(ステップA07)。
【0060】
物品状況データ管理部103は、ICタグリーダ20から受信した「物品ID」が含まれる物品状況データを抽出し、ICタグリーダ20へ送信する(ステップA08)。
【0061】
ICタグリーダ20の物品状況データ取得部24は、物品管理サーバ10から物品状況データを受信する。ICタグリーダ20の出力部28は、受信した物品状況データを捜索者が認識出来るように出力する。また、出力部28は、判定部25の判定結果を同様に出力する(ステップA09)。このとき、捜索者はICタグリーダ20の出力データを参照して、捜索対象の物品3であることを確認出来るため、正確に物品3を特定することが可能である。尚、判定部25は、物品確認用データの「物品ID」とID受信部23から受信した「物品ID」とが同じである判定結果の場合、更新要求を物品状況データ更新部26へ提供できる。
【0062】
ICタグリーダ20の物品状況データ更新部26又は端末装置40の物品状況データ更新部46は、物品3の捜索が終了した捜索者の操作に基づいて、物品3の物品状況データを更新するために、格納している「物品ID」、「ユーザID」及び「エリアID」を物品管理サーバ10へ送信する。もしくは、判定部25が更新要求を提供する場合は、物品状況データ更新部26は、格納している「物品ID」、「ユーザID」及び「エリアID」を物品管理サーバ10へ送信する。物品状況データ管理部103は、物品状況データの捜索が終了した物品3の物品データと、エリアデータと、ユーザデータとを、受信した「物品ID」、「エリアID」及び「ユーザID」に基づき更新する(ステップA10)。
【0063】
本発明の第1の実施の形態による物品管理システム1は、物品管理サーバ10が、物品3と、物品3に係るユーザと、物品3に係るエリアと、物品ステータスとを関連付けた物品状況データを一括して管理している。従って、物品3の捜索者は、物品3が貸出中であるか否かと、物品3を使用しているユーザと、物品3を使用又は保管しているエリアとの、物品3に関連する幅広い情報を一度に得ることが出来るため、物品3を効率良く捜索することが可能である。更に、捜索者は物品3に取り付けられた物品識別用ICタグ30によって物品3を特定することが出来るため、外観では判別し難い物品3でも正確に捜索することが出来る。即ち、本発明の物品管理システム1は、物品3を効率良く正確に捜索することが可能となる。
【0064】
次に、本発明の物品管理システム1の第2の実施の形態を説明する。本発明の物品管理システム1の第2の実施の形態は、物品3の過去の貸出し状況を取得できる機能を第1の実施の形態に更に加えたものである。物品3の過去の貸出し状況は、過去に物品3を使用したユーザと、過去に物品3を使用したエリアと、貸出し時間とを含む。第2の実施の形態による、物品3の過去の貸出し状況を取得できる機能は、物品管理サーバ10の構成に基づくものである。従って、物品管理サーバ10の構成について以下説明をする。その他の構成は、第1の実施の形態と同様であるため、同じ構成には同じ符号を用いて説明を省略するが、第1の実施の形態に新たに追加される機能について説明を加える。
【0065】
本発明の第2の実施の形態による物品管理サーバ10は、第1の実施の形態と同様に、複数の物品3と、複数の物品3に係る複数のユーザと、複数の物品3に係る複数のエリアとの全てのデータを格納する。更に、物品管理サーバ10は、各々のデータと、物品状況ステータスとを関連付けた複数の物品3の現在の貸出し及び保管状況に、貸出し時間を関連付けて格納する。更に、本発明の第2の実施の形態の物品管理サーバ10は、複数の物品3の過去の貸出し状況を格納する。複数の物品3の過去の貸出し状況は、貸出し時間が関連付けられている。図7は、本発明の第2の実施の形態による物品管理サーバ10の構成例を示したブロック図である。図7を参照すると、物品管理サーバ10は、物品データ管理部100と、ユーザデータ管理部101と、エリアデータ管理部102と、物品状況データ管理部103と、送受信部104と、入力部105と、出力部106と、履歴データ管理部107とを備える。
【0066】
物品データ管理部100と、ユーザデータ管理部101と、エリアデータ管理部102と、送受信部104と、入力部105と、出力部106とは、第1の実施の形態と同様であるため説明を省略する。
【0067】
物品状況データ管理部103は、第1の実施の形態と同様に、物品3の現在の貸出し及び保管状況を示す物品状況データを格納する。更に、物品状況データ管理部103は、物品状況データに、物品3の貸出し時間を関連付けてを格納する。物品3の貸出し時間は、ユーザの入力に基づき設定される。また、物品状況データ管理部103は、第1の実施の形態と同様に、ICタグリーダ20又は端末装置40から「物品ID」を受信すると、受信したIDが含まれる物品状況データ抽出し、ICタグリーダ20へ送信する。本発明の第2の実施の形態では、更に物品状況データ管理部103は、物品3の捜索が終了した後で物品3に関連するデータを更新するとき、更新される前の物品データ、ユーザデータ、エリアデータ及び物品3の貸出し時間を履歴データ管理部107へ提供する。提供するデータは、「物品ID」、「物品名称」、「ユーザID」、「氏名」、「エリアID」、「エリア名称」及び「貸出し時間」が例示される。
【0068】
履歴データ管理部107は、過去に物品3を使用したユーザと、過去に物品3を使用したエリアと、物品3の貸出し時間との履歴を格納する。履歴データ管理部107が格納する物品3の貸出し時間は、物品状況データ管理部103が格納する貸出し時間よりも前の時間を示す。履歴データ管理部107は、物品状況データが更新される前の物品データ、ユーザデータ、エリアデータ及び物品3の貸出し時間を物品状況データ管理部103から取得し、履歴データとして格納する。履歴データは、「物品ID」、「物品名称」、「ユーザID」、「氏名」、「エリアID」、「エリア名称」及び「貸出し時間」が例示される。履歴データ管理部107は、ICタグリーダ20又は端末装置40から物品3の物品データ、例えば「物品ID」や「物品名称」、を受信すると、受信した物品データを含む履歴データをICタグリーダ20又は端末装置40へ送信する。
【0069】
ICタグリーダ20の物品状況データ取得部24及び端末装置40の物品状況データ取得部41は、履歴データを受信する。そして、出力部28及び出力部48は、履歴データを出力する。尚、捜索者は、履歴データに基づいて、過去に物品3を使用したユーザと、過去に物品3が使用されていたエリアを確認することが出来る。また、物品状況データ取得部24及び物品状況データ取得部41は、判定部25へ提供することが出来る。判定部25は、第1の実施の形態と同様に、履歴データを物品確認用データとして格納する。
【0070】
図8は、本発明の物品管理システム1の第2の実施の形態による、捜索者が履歴データに基づいて物品3を捜索する処理動作を示したフローチャートである。図8を参照して、本発明の第2の実施の形態による、処理動作を説明する。
【0071】
ICタグリーダ20の物品状況データ更新部26又は端末装置40の物品状況データ更新部46は、捜索者の操作に基づき、物品3の捜索が終了したときに物品状況データを更新する物品データ、ユーザデータ及びエリアデータを格納する(ステップB01)。
【0072】
ICタグリーダ20の物品状況データ取得部24又は端末装置40の物品状況データ取得部41は、捜索者の操作に基づき、物品管理サーバ10へ捜索対象の物品3の履歴データを取得するための「物品ID」を送信する(ステップB02)。
【0073】
物品管理サーバ10は、「物品ID」を受信する。履歴データ管理部107は、物品3の「物品ID」を含む履歴データを抽出し、ICタグリーダ20又は端末装置40へ送信する(ステップB03)。
【0074】
ICタグリーダ20の物品状況データ取得部24又は端末装置40の物品状況データ取得部41は、物品3の「物品ID」を含む履歴データを受信する。物品状況データ取得部24又は物品状況データ取得部41は、履歴データを判定部25へ提供する。判定部25は、物品状況データを物品確認用データとして格納する(ステップB04)。
【0075】
ICタグリーダ20の出力部28又は端末装置40の出力部48は、物品3の履歴データを捜索者が認識出来るように出力する(ステップB05)。捜索者は、取得した物品3の履歴データに基づいて物品3を捜索する。具体的には、捜索者は物品3を過去に使用していたユーザや、過去に物品3が使用されていたエリアに基づいて物品3が捜索出来る。
【0076】
捜索者は、捜索対象の物品3と予測される物品3を見つけた場合、ICタグリーダ20を用いて物品3の確認を行う。物品3の確認方法は、前述した図6のステップA06からステップA09を行う(ステップB06)。
【0077】
捜索者はICタグリーダ20の出力データを参照して、捜索対象の物品3であることを確認する。ICタグリーダ20の物品状況データ更新部26又は端末装置40の物品状況データ更新部46は、物品3の捜索が終了した捜索者の操作に基づいて、物品3の物品状況データを更新するために、格納している「物品ID」、「ユーザID」及び「エリアID」を物品管理サーバ10へ送信する。もしくは、判定部25が更新要求を提供する場合は、物品状況データ更新部26は、格納している「物品ID」、「ユーザID」及び「エリアID」を物品管理サーバ10へ送信する。物品状況データ管理部103は、物品状況データの捜索が終了した物品3の物品データと、エリアデータと、ユーザデータとを、受信した「物品ID」、「エリアID」及び「ユーザID」に基づき更新する(ステップB07)。
【0078】
物品状況データ管理部103は、捜索が終了した更新前の物品3の、物品データ(例えば「物品ID」、「物品名称」)と、ユーザデータ(例えば「ユーザID」、「氏名」)と、エリアデータ(例えば「エリアID」、「エリア名称」)とを履歴データ管理部107へ提供する。履歴データ管理部107は、捜索が終了した物品3のこれらデータを履歴データに格納する(ステップB08)。
【0079】
本発明の第2の実施の形態による物品管理システム1は、物品3の過去の貸出し状況を提供することが出来る。従って、物品3の捜索者は、現在の物品の貸出し及び保管状況から物品3を見つけることが出来なくても、過去の貸出し状況に基づいて更に捜索することが可能になる。即ち、本発明の物品管理システム1は、履歴データに基づいて物品3を更に捜索し易くすることが出来る。
【0080】
次に、本発明の第3の実施の形態による物品管理システム1を説明する。本発明の物品管理システム1の第3の実施の形態は、物品3が決められた場所から移動した場合、又は物品3を使用する予定でない者が使用している場合に報知することが可能である。第3の実施の形態は、この報知する機能を第1及び第2の実施の形態に更に加えたものである。第3の実施の形態による、第1及び第2の実施の形態と異なる構成について以下説明をする。尚、第1及び第2の実施の形態と同じ構成には同じ符号を用いるものとし、同じ機能の説明は省略する。
【0081】
図9は、本発明の第3の実施の形態による物品管理システム1の構成例を示した図である。図9を参照すると、物品管理システム1は、物品管理サーバ10と、ICタグリーダ20と、物品識別用ICタグ30と、端末装置40と、ユーザ識別用ICタグ60と、エリア識別用ICタグ70と、報知装置80とを具備する。物品管理サーバ10と、ICタグリーダ20と、端末装置40と、報知装置80とは、ネットワーク50を介して接続される。ネットワーク50への接続方法は、有線と無線とのどちらでもよい。
【0082】
物品識別用ICタグ30と、端末装置40とは第1及び第2の実施の形態と同様であるため、説明を省略する。
【0083】
本発明の第3の実施の形態による物品管理サーバ10を説明する。第3の実施の形態は、第1及び第2の実施の形態に報知する機能を追加したものであるが、本説明では第1の実施の形態に報知する機能が追加された場合の説明をする。図10は、本発明の第3の実施の形態による、物品管理サーバ10の構成例を示したブロック図である。図10を参照すると、物品管理サーバ10は、物品データ管理部100と、ユーザデータ管理部101と、エリアデータ管理部102と、物品状況データ管理部103と、送受信部104と、入力部105と、出力部106と、比較部108と、報知制御部109とを備える。
【0084】
物品データ管理部100と、ユーザデータ管理部101と、エリアデータ管理部102と、送受信部104と、入力部105と、出力部106とは、第1の実施の形態と同様であるため説明を省略する。
【0085】
物品状況データ管理部103は、本発明の第1の実施の形態と同様の機能の他に、更に次の機能を有する。物品状況データ管理部103は、ICタグリーダ20から「物品ID」を取得すると、「物品ID」が含まれる物品状況データを抽出し、比較部108へ提供する。
【0086】
比較部108は、ICタグリーダ20から送信される「物品ID」と、「ユーザID」と、エリアID」のうちで「物品ID」を含む2つ以上のID、例えば「物品ID」及び「ユーザID」の組合せ、「物品ID」及び「エリアID」の組合せ、「物品ID」と「ユーザID」と「エリアID」との組合せ、を受信する。比較部108は、各IDを同時に受信した場合に組合せであると認識する。尚、比較部108が同時と認識する方法は、比較部108がタイマを有して一定時間以内に受信したIDを同時とする方法や、ICタグリーダ20が同時に受信したことを比較部108へ各IDと共に提供する方法が考えられる。また、比較部108はICタグリーダ20から受信した「物品ID」と同じ「物品ID」を含む物品状況データを、物品状況データ管理部103から取得する。そして、比較部108はICタグリーダ20から受信した「物品ID」を含む2つ以上のIDと、物品状況データ管理部103から取得した同じ「物品ID」を含む物品状況データとが同じであるか否かを比較する。比較部108は、比較の結果が同じでない場合、報知制御部109へ報知の要求を提供する。比較部108は、比較の結果が同じである場合、報知制御部109へ報知の要求を行わない。
【0087】
報知制御部109は、比較部108から報知の要求を取得する。報知制御部109は、報知の要求を取得すると、報知装置80へ送信する。
【0088】
ICタグリーダ20は、第1及び第2の実施の形態と同様の機能の他に、更に次の機能を有する。ICタグリーダ取得部21は、電波を送信すると、電波に基づいて送信されるユーザ識別用ICタグ60の「ユーザID」及びエリア識別用ICタグ70の「エリアID」を受信する。ID受信部23は、「ユーザID」と「エリアID」とを、「物品ID」同様に、複数含まれていても受信することができる。ID受信部23は、受信した「物品ID」、「ユーザID」及び「エリアID」を物品状況データ取得部24へ提供する。物品状況データ取得部24は、取得した各IDを物品管理サーバ10へ送信する。物品状況データ取得部24は、物品管理サーバ10の物品状況データ管理部103から、送信した「物品ID」、「ユーザID」及び「エリアID」の各々が含まれる物品状況データを受信する。ICタグリーダ20の出力部28は、受信した物品状況データを物品3の捜索者が認識できるように出力する。尚、ICタグリーダ20がタイマを有して、一定時間以内に受信したIDを同時に受信したIDとして、物品管理サーバ10へ提供してもよい。
【0089】
ユーザ識別用ICタグ60は、ユーザデータ管理部101が有するユーザに固有の「ユーザID」を含む。ユーザ識別用ICタグ60は、ユーザに取り付けられ、ICタグリーダ20が送信した電波を受信する。ユーザ識別用ICタグ60は、受信した電波に基づき「ユーザID」を送信する。
【0090】
エリア識別用ICタグ70は、エリアデータ管理部102が有するエリアに固有の「エリアID」を含む。更に、エリア識別用ICタグ70はエリアの中で更に詳細な位置を示す「番地ID」を含んでいてもよい。エリア識別用ICタグ70は、所定のエリアに取り付けられ、ICタグリーダ20が送信した電波を受信する。エリア識別用ICタグ70は、受信した電波に基づき「エリアID」を送信する。エリア識別用ICタグ70は、受信した電波に基づき「番地ID」を送信してもよい。尚、ユーザ識別用ICタグ60と、エリア識別用ICタグ70とは、物品識別用ICタグ30と同様に、周知のICタグ技術を用いることが出来る。更に、本発明の物品管理システム1は、ユーザ識別用ICタグ60と、エリア識別用ICタグ70とを複数含んでいてもよい。
【0091】
報知装置80は、人が認識できる様に報知する装置である。報知の方法は、音声、光、表示、バイブレーションが例示される。報知装置80は、報知制御部109から報知の要求を受信すると報知する。尚、報知装置80は、物品管理サーバ10、ICタグリーダ20、物品識別用ICタグ30、端末装置40、ユーザ識別用ICタグ60及びエリア識別用ICタグ70に含まれていてもよい。
【0092】
図11は、本発明の物品管理システム1の第3の実施の形態による、報知装置80が報知する処理動作を示したフローチャートである。図11を参照して、本発明の第3の実施の形態による、処理動作を説明する。尚、ここでは、物品3の管理者がICタグリーダ20を操作して、物品3が正しいユーザに使用されているのか、物品3が正しいエリアで使用されているのかを監視する場合を説明する。また、ICタグリーダ20の判定部25は、物品確認用データを格納していないとする。
【0093】
ICタグリーダ20の電波受信部22は、物品3の管理者の操作に基づいて、電波を送信する(ステップC01)。
【0094】
ICタグリーダ20のID受信部23は、少なくとも物品識別用ICタグ30の「物品ID」を受信し、更に、ユーザ識別用ICタグ60の「ユーザID」とエリア識別用ICタグ70の「エリアID」とのどちらか一方又は両方を同時に受信する(ステップC02)。
【0095】
ICタグリーダ20のID受信部23は、受信した各IDを物品状況データ取得部24へ提供する。物品状況データ取得部24は各IDを物品管理サーバ10へ送信する(ステップC03)。
【0096】
物品状況データ管理部103は、受信した「物品ID」を含む物品状況データを抽出する。物品状況データ管理部103は、「物品ID」を含む物品状況データを比較部108へ提供する(ステップC04)。
【0097】
比較部108は、ICタグリーダ20の物品状況データ取得部24が送信した「物品ID(A001とする)」を受信する。更に、比較部108は、物品状況データ取得部24が送信した「ユーザID(B001とする)」と、「エリアID(C001とする)」との一方又は両方を受信する。また、比較部108は同じ「物品ID(A001)」を含む物品状況データを、物品状況データ管理部103から取得する。そして、比較部108はICタグリーダ20の物品状況データ取得部24から受信した「物品ID(A001)」と、「ユーザID(B001)」と、「エリアID(C001)」と、物品状況データ管理部103から取得した同じ「物品ID(A001)」を含む物品状況データとを比較する。物品状況データは、「物品ID(A001)」に関連して、「ユーザID(B002とする)」と、「エリアID(C002とする)」を有しているとする。比較部108は、同じ「物品ID(A001)」に関連する、「ユーザID(B001)」と「ユーザID(B002)」が同じでIDであるか否かを比較する。同様に、比較部108は、「エリアID(C001)」と「エリアID(C002)」とが同じIDであるか否かを比較する(ステップC05)。
【0098】
ステップC05における比較の結果が同じである場合は、報知を行わないため処理を終了する。ステップC05における比較の結果が異なる場合は、ステップC07へ進む(ステップC06)。
【0099】
比較部108は、比較の結果が異なる場合、報知制御部109へ報知の要求を提供する。報知制御部109は、報知の要求を取得すると、報知装置80へ報知の要求を送信する。報知装置80は報知要求を受信し、報知する(ステップC07)。
【0100】
本発明の第3の実施の形態による物品管理システム1は、物品3の現在の貸出し及び保管状況を示している物品状況データと、ICタグリーダ20で受信した各IDとが異なる場合、報知することが出来る。従って、本発明の物品管理システム1は、物品3が決められた場所から移動した場合、又は物品3を使用する予定でない者が使用している場合に報知することが可能となる。即ち、本発明の物品管理システム1は、物品3の移動及び使用を制限することができ、物品3の紛失及び盗難を防ぐ効果を奏する。
【0101】
次に、本発明の第4の実施の形態を説明する。本発明の第4の実施の形態は、本発明の第1及び第2の実施の形態に、固定式ICタグリーダ90を更に加えたしたものである。本発明の第4の実施の形態による物品管理システム1は、固定式ICタグリーダ90を加えることで、物品3の最新状況を管理することが可能である。第4の実施の形態による、第1及び第2の実施の形態と異なる構成について以下説明をする。尚、第1及び第2の実施の形態と同じ構成には同じ符号を用いるものとし、同じ機能の説明は省略する。
【0102】
図12は、本発明の第4の実施の形態による物品管理システム1の構成例を示したブロック図である。図12を参照すると、物品管理システム1は、物品管理サーバ10と、ICタグリーダ20と、固定式ICタグリーダ90と、物品識別用ICタグ30と、端末装置40とを具備する。物品管理サーバ10と、ICタグリーダ20と、固定式ICタグリーダ90と、端末装置40とは、ネットワーク50を介して接続される。ネットワーク50への接続方法は、有線と無線とのどちらでもよい。
【0103】
ICタグリーダ20と、物品識別用ICタグ30と、端末装置40とは第1及び第2の実施の形態と同様であるため、説明を省略する。
【0104】
固定式ICタグリーダ90は、物品3に係るエリアに基づいて設置され、物品3に係る「エリアID」を有している。固定式ICタグリーダ90は、電波を定期的に送信する。固定式ICタグリーダ90が電波を送信するタイミングは、予め固定式ICタグリーダ90に格納される。固定式ICタグリーダ90は、電波に基づいて送信される物品識別用ICタグ30の「物品ID」を受信する。このとき、固定式ICタグリーダ90は、「物品ID」が複数含まれていても受信することができる。固定式ICタグリーダ90は、受信した「物品ID」と、格納している「エリアID」とを物品管理サーバ10へ送信する。つまり、固定式ICタグリーダ90は、定期的に物品3が何処にあるかを物品管理サーバ10へ送信することが出来る。尚、固定式ICタグリーダ90は、エリアが複数ある場合は各エリアに設置されていることが好ましい。
【0105】
物品管理サーバ10は、物品状況データ管理部103の機能が異なる。その他の物品管理サーバ10に係る、物品データ管理部100と、ユーザデータ管理部101と、エリアデータ管理部102と、送受信部104と、入力部105と、出力部106とは、第1及び第2の実施の形態と同様であるため説明を省略する。
【0106】
物品状況データ管理部103は、固定式ICタグリーダ90から「物品ID」と「エリアID」とを定期的に受信する。物品状況データ管理部103は、固定式ICタグリーダ90から取得した「物品ID」と「エリアID」とを物品3の最新状況データとし、現在の物品3の貸出し及び保管状況を管理する物品状況データと関連付けて格納する。物品状況データ管理部103は、ICタグリーダ20又は端末装置40からの物品状況データの取得要求に応じて、物品状況データ及び最新状況データを送信する。尚、ICタグリーダ20又は端末装置40は、物品3の物品状況データと最新状況データとを受信し出力する。
【0107】
本発明の第4の実施の形態による物品管理システム1は、「エリアID」を有する固定式ICタグリーダ90が、定期的に物品3の「物品ID」を取得することが出来るため、物品3の最新の状況を提供することが出来る。従って、物品3の捜索者は、現在の物品3の貸出し及び保管状況に加え、更に最新状況データに基づいて、効率良く的確に物品3を捜索することが可能になる。
【0108】
次に、本発明の第5の実施の形態を説明する。本発明の第5の実施の形態は、本発明の第3の実施の形態に、固定式ICタグリーダ90を更に加えたしたものである。本発明の第5の実施の形態は、固定式ICタグリーダ90を加えることで、物品3の状況を定期的に取得し、物品3に異常が起きた場合は報知することが可能である。
【0109】
図13は、本発明の第5の実施の形態による物品管理システム1の構成例を示したブロック図である。図13を参照すると、物品管理システム1は、物品管理サーバ10と、ICタグリーダ20と、固定式ICタグリーダ90と、物品識別用ICタグ30と、端末装置40と、ユーザ識別用ICタグ60と、エリア識別用ICタグ70と、報知装置80を具備する。物品管理サーバ10と、ICタグリーダ20と、固定式ICタグリーダ90と、端末装置40と、報知装置80は、ネットワーク50を介して接続される。ネットワーク50への接続方法は、有線と無線とのどちらでもよい。
【0110】
ICタグリーダ20と、物品識別用ICタグ30と、端末装置40と、ユーザ識別用ICタグ60と、エリア識別用ICタグ70と、報知装置80とは、第3の実施の形態と同様であるため説明を省略する。固定式ICタグリーダ90は、第4の実施の形態と同様であるため説明を省略する。
【0111】
物品管理サーバ10は、物品状況データ管理部103、比較部108の機能が第3の実施の形態と異なる。その他の物品管理サーバ10に係る、物品データ管理部100と、ユーザデータ管理部101と、エリアデータ管理部102と、送受信部104と、入力部105と、出力部106と、報知制御部109は、第3の実施の形態と同様であるため説明を省略する。
【0112】
物品状況データ管理部103は、固定式ICタグリーダ90から「物品ID」と「エリアID」とを定期的に受信する。物品状況データ管理部103は、現在の物品3の貸出し及び保管状況を管理する物品状況データに、固定式ICタグリーダ90から取得した「物品ID」と「エリアID」を物品3の最新状況データとして関連付けて格納する。物品状況データ管理部103は、物品3の物品状況データと最新状況データとを比較部108へ送信する。
【0113】
比較部108は、物品状況データ管理部103から、物品3の物品状況データと、最新状況データとを受信する。比較部108は、物品3の物品状況データと、最新状況データとを比較する。比較部108は、最新状況データの「物品ID」の「エリアID」と、物品状況データに格納されている同じ「物品ID」の「エリアID」とが、同じであるか否かを比較する。比較部108は、比較の結果が同じでない場合、報知制御部109へ報知の要求を提供する。比較部108は、比較の結果が同じである場合、報知制御部109へ報知の要求を行わない。
【0114】
本発明の第5の実施の形態による物品管理システム1は、「エリアID」を有する固定式ICタグリーダ90が、定期的に物品3の「物品ID」を取得して物品3の最新状況を提供すると共に、物品3の管理に異常が起きた場合に逸早く報知することが出来る。従って、本発明の物品管理システム1は、定期的に物品3があるはずの場所から移動した場合に報知することが出来るため、物品3の紛失及び盗難を防ぐ効果を一層向上させることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0115】
【図1】図1は、本発明の第1の実施の形態による物品管理システム1の構成例を示したブロック図である。
【図2】図2は、物品管理サーバ10の構成例を示したブロック図である。
【図3】図3は、ICタグリーダ20の構成例を示したブロック図である。
【図4】図4は、端末装置40の構成例を示したブロック図である。
【図5】図5は、物品管理システム1の実施の形態における、ハードウエア構成例を示すブロック図である。
【図6】図6は、本発明の物品管理システム1の第1の実施の形態による、捜索者が物品3を捜索する処理動作を示したフローチャートである。
【図7】図7は、本発明の第2の実施の形態による物品管理サーバ10の構成例を示したブロック図である。
【図8】図8は、本発明の物品管理システム1の第2の実施の形態による、捜索者が履歴データに基づいて物品3を捜索する処理動作を示したフローチャートである。
【図9】図9は、本発明の第3の実施の形態による物品管理システム1の構成例を示した図である。
【図10】図10は、本発明の第3の実施の形態による、物品管理サーバ10の構成例を示したブロック図である。
【図11】図11は、本発明の物品管理システム1の第3の実施の形態による、報知装置80が報知する処理動作を示したフローチャートである。
【図12】図12は、本発明の第4の実施の形態による物品管理システム1の構成例を示したブロック図である。
【図13】図13は、本発明の第5の実施の形態による物品管理システム1の構成例を示したブロック図である。
【符号の説明】
【0116】
1 物品管理システム
3 物品
10 物品管理サーバ
20 ICタグリーダ
21 ICタグデータ取得部
22 電波送信部
23 ID受信部
24 物品状況データ取得部
25 判定部
26 物品状況データ更新部
27 入力部
28 出力部
30 物品識別用ICタグ
40 端末装置
41 物品状況データ取得部
42 データ更新部
43 物品データ更新部
44 ユーザデータ更新部
45 エリアデータ更新部
46 物品状況データ更新部
47 入力部
48 出力部
50 ネットワーク
60 ユーザ識別用ICタグ
70 エリア識別用ICタグ
80 報知装置
90 固定式ICタグリーダ
100 物品データ管理部
101 ユーザデータ管理部
102 エリアデータ管理部
103 物品状況データ管理部
104 送受信部
105 入力部
106 出力部
107 履歴データ管理部
108 比較部
109 報知制御部
200 CPU
201 記憶装置
202 入力装置
203 出力装置
204 バス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を識別する第1物品IDと前記物品に関する物品情報とを関連付ける物品データと、第1ユーザを識別する第1ユーザIDと前記第1ユーザに関する第1ユーザ情報とを関連付けるユーザデータと、第1エリアを識別する第1エリアIDと前記第1エリアに関する第1エリア情報とを関連付ける第1エリアデータと、前記第1物品IDに前記第1ユーザID及び前記第1エリアIDを関連付ける物品状況データとを格納する物品管理サーバと、
出力部を備えるICタグリーダと、
前記物品に取り付けられた物品識別用ICタグと、
を具備し、
前記物品管理サーバは、前記第1物品ID、前記物品情報、前記第1ユーザ情報及び前記第1エリア情報を前記ICタグリーダへ送信し、
前記出力部は、前記物品情報、前記第1ユーザ情報及び前記第1エリア情報を出力し、
前記物品識別用ICタグは、第2物品IDを送信し、
前記ICタグリーダは、前記第1物品IDと前記第2物品IDとに基づいて前記第1物品の存在を検知し、
前記出力部は、前記物品が検知されたことを出力する
物品管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の物品管理システムであって、
前記物品管理サーバは、
前記第1物品IDに第2ユーザIDと、第2エリアIDと、第1時間情報より前の時を示す第2時間情報とを関連付ける履歴データを格納する履歴データ管理部
を備え、
前記物品管理サーバは、
前記物品状況データに前記第1物品IDと前記第1時間情報とを関連付けて格納し、更に、前記第2ユーザIDと第2ユーザに関する第2ユーザ情報とを関連づける第2ユーザデータと、前記第2エリアIDと第2エリアに関する第2エリア情報とを関連付ける第2エリアデータとを格納し、前記第2ユーザ情報及び前記第2エリア情報を前記ICタグリーダへ送信し、
前記出力部は、前記第2ユーザ情報及び前記第2エリア情報を出力する
物品管理システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の物品管理システムであって、
前記第1ユーザに取り付けられ、第3ユーザID送信するユーザ識別用ICタグと、
前記第1エリアに取り付けられ、第3エリアIDを送信するエリア識別用ICタグと、
報知する報知装置と、
を更に具備し、
前記物品管理サーバは、
前記ICタグリーダが同時に受信した、前記第2物品IDと前記第3ユーザIDとの組合せが、前記物品状況データに含まれる前記第1物品IDと前記第1ユーザIDとの組合せと同じであるか否かと、前記ICタグリーダが同時に受信した、前記第2物品IDと前記第3エリアIDとの組合せが、前記物品状況データに含まれる前記第1物品IDと前記第1エリアIDとの組合せと同じであるか否かと、を比較する比較部と、
前記比較部の比較結果が同じでない場合に、第1報知要求を前記報知装置へ送信する報知制御部と
を備え、
前記報知装置は、前記第1報知要求に基づいて報知する
物品管理システム。
【請求項4】
請求項3に記載の物品管理システムであって、
前記第1エリアに設置され、前記第1エリアIDを格納する固定式ICタグリーダ
を更に具備し、
前記固定式ICタグリーダは、受信した前記第2物品IDと格納している前記第1エリアIDとを送信し、
前記比較部は、前記固定式ICタグリーダから受信した前記第2物品IDと前記第1エリアIDとの組合せと、前記物品状況データに含まれる前記第1物品IDと前記第1エリアIDとの組合せとが同じであるか否かを比較し、
前記報知制御部は、比較結果が同じでない場合に、第2報知要求を前記報知装置へ送信し、
前記報知装置は、前記第2報知要求に基づいて報知する
物品管理システム。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の物品管理システムであって、
前記第1エリアに設置され、前記第1エリアIDを格納する固定式ICタグリーダ
を更に具備し、
前記固定式ICタグリーダは、受信した前記第2物品IDと格納している前記第1エリアIDとを送信し、
前記物品管理サーバは、前記固定式ICタグリーダから受信した前記第2物品IDと前記第1エリアIDとを含む最新物品データを、前記物品状況データと関連づけて格納する
物品管理システム。
【請求項6】
物品管理サーバが、物品の物品状況データに基づいて、前記物品を識別する第1物品IDと、前記物品に関する物品情報と、第1ユーザに関する第1ユーザ情報と、第1エリアに関する第1エリア情報とを送信するステップと、前記物品状況データは、前記第1物品IDと前記物品情報とを関連付ける物品データと、前記第1ユーザを識別する第1ユーザIDと前記第1ユーザ情報とを関連付けるユーザデータと、前記第1エリアを識別する第1エリアIDと前記第1エリア情報とを関連付ける第1エリアデータとに基づいて、前記第1物品IDに前記第1ユーザID及び前記第1エリアIDが関連付けられたデータであり、
ICタグリーダが、受信した前記物品情報、前記第1ユーザ情報及び前記第1エリア情報を出力するステップと、
前記ICタグリーダが、前記物品に取り付けられた物品識別用ICタグから、第2物品IDを受信するステップと、
前記ICタグリーダが、前記第1物品IDと前記第2物品IDとに基づいて前記第1物品の存在を検知するステップと、
前記ICタグリーダが、前記物品が検知されたことを出力するステップと
を具備する
物品管理方法。
【請求項7】
請求項6に記載の物品管理方法であって、
前記物品管理サーバが、第2ユーザに関する第2ユーザ情報及び第2エリアに関する第2エリア情報を送信するステップと、前記第2ユーザ情報及び前記第2エリア情報は、前記物品状況データの前記第1物品IDと関連付けられた第1時間情報より前の時を示す第2時間情報と関連付けられた履歴データであり、
前記ICタグリーダが、前記第2ユーザ情報及び前記第2エリア情報を出力するステップと、
を更に具備する
物品管理方法。
【請求項8】
請求項6又は7に記載の物品管理方法であって、
前記ICタグリーダが、前記第1ユーザに取り付けられたユーザ識別用ICタグが送信する第3ユーザID、又は前記第1エリアに取り付けられたエリア識別用ICタグが送信する第3エリアIDのうちの少なくとも一方と、前記第2物品IDとを、同時に受信するステップと、
前記物品管理サーバが、同時に受信された前記第2物品IDと前記第3ユーザIDとの組合せが、前記物品状況データに含まれる前記第1物品IDと前記第1ユーザIDとの組合せと同じであるか否か、又は、同時に受信された前記第2物品IDと前記第3エリアIDとの組合せが、前記物品状況データに含まれる前記第1物品IDと前記第1エリアIDとの組合せと同じであるか否かと、を比較するステップと、
前記物品管理サーバが、前記比較するステップの比較結果が同じでない場合に、第1報知要求を送信するステップと、
前記第1報知要求に基づいて報知するステップと、
を更に具備する
物品管理方法。
【請求項9】
請求項8に記載の物品管理方法であって、
前記第1エリアに設置された固定式ICタグリーダが、受信した前記第2物品IDと格納している前記第1エリアIDとを送信するステップと、
前記物品管理サーバが、前記固定式ICタグリーダから受信した前記第2物品IDと前記第1エリアIDとの組合せと、前記物品状況データに含まれる前記第1物品IDと前記第1エリアIDとの組合せとが同じであるか否かを比較するステップと、
前記物品管理サーバが、前記比較するステップの比較結果が同じでない場合に、第2報知要求を送信するステップと、
前記第2報知要求に基づいて報知するステップと、
を更に具備する
物品管理方法。
【請求項10】
請求項6又は7に記載の物品管理方法であって、
前記第1エリアに設置された固定式ICタグリーダが、受信した前記第2物品IDと格納している前記第1エリアIDとを送信するステップと、
前記物品管理サーバが、前記固定式ICタグリーダから受信した前記第2物品IDと前記第1エリアIDとを含む最新物品データを、前記物品状況データと関連づけて格納するステップと、
を更に具備する
物品管理方法。
【請求項11】
請求項1乃至5の何れか一項で使用される
物品管理サーバ。
【請求項12】
請求項1乃至5の何れか一項で使用される
ICタグリーダ。
【請求項13】
物品を識別する第1物品IDを送信するステップと、
前記第1物品IDを含む物品状況データに基づいた、前記第1物品IDと、前記物品に関する物品情報と、第1ユーザに関する第1ユーザ情報と、第1エリアに関する第1エリア情報とを受信するステップと、前記物品状況データは、前記第1物品IDと前記物品情報とを関連付ける物品データと、前記第1ユーザを識別する第1ユーザIDと前記第1ユーザ情報とを関連付けるユーザデータと、前記第1エリアを識別する第1エリアIDと前記第1エリア情報とを関連付ける第1エリアデータとに基づいて、前記第1物品IDに前記第1ユーザID及び前記第1エリアIDが関連付けられたデータであり、
前記物品情報、前記第1ユーザ情報及び前記第1エリア情報を出力するステップと、
前記物品に取り付けられた物品識別用ICタグから、第2物品IDを受信するステップと、
前記第1物品IDと前記第2物品IDとに基づいて前記第1物品の存在を検知するステップと、
前記物品が検知されたことを出力するステップと
を具備する
物品管理方法。
【請求項14】
請求項13に記載の物品管理方法であって、
前記第1物品IDを送信するステップと、
前記第1物品IDに関連付けられた第2ユーザに関する第2ユーザ情報及び第2エリアに関する第2エリア情報を受信するステップと、前記前記第2ユーザ情報及び前記第2エリア情報は、前記物品状況データの前記第1物品IDと関連付けられた第1時間情報より前の時を示す第2時間情報と関連付けられた履歴データであり、
前記第2ユーザ情報及び前記第2エリア情報を出力するステップと、
を更に具備する
物品管理方法。
【請求項15】
請求項13又は請求項14に記載の方法をコンピュータに実行させる
物品管理プログラム。
【請求項16】
ICタグリーダが同時に受信した、第1ユーザに取り付けられたユーザ識別用ICタグが送信する第3ユーザID、又は第1エリアに取り付けられたエリア識別用ICタグが送信する第3エリアIDのうちの少なくとも一方と、物品に取り付けられた物品識別用ICタグが送信する第2物品IDとを、受信するステップと、
前記第2物品IDと前記第3ユーザIDとの組合せが、前記物品の物品状況データに含まれる前記物品を識別する第1物品IDと前記第1ユーザを識別する第1ユーザIDとの組合せと同じであるか否か、又は、同時に受信された前記第2物品IDと前記第3エリアIDとの組合せが、前記物品状況データに含まれる前記第1物品IDと前記第1エリアを識別する第1エリアIDとの組合せと同じであるか否かと、を比較するステップと、前記物品状況データは、前記第1物品IDと前記物品に関する物品情報とを関連付ける物品データと、前記第1ユーザIDと前記第1ユーザに関する第1ユーザ情報とを関連付ける第1ユーザデータと、前記第1エリアIDと前記第1エリアに関する第1エリア情報とを関連付ける第1エリアデータとに基づいて、前記第1物品IDに前記第1ユーザID及び前記第1エリアIDが関連付けられたデータであり、
前記比較するステップの比較結果が同じでない場合に、第1報知要求を送信するステップと、
を具備する
物品管理方法。
【請求項17】
請求項16に記載の物品管理方法であって、
前記第1エリアに設置された固定式ICタグリーダが送信した前記第2物品IDと前記第1エリアIDとを受信するステップと、
前記固定式ICタグリーダから受信した前記第2物品IDと前記第1エリアIDとの組合せと、前記物品状況データに含まれる前記第1物品IDと前記第1エリアIDとの組合せとが同じであるか否かを比較するステップと、
前記比較するステップの比較結果が同じでない場合に、第2報知要求を送信するステップと、
を更に具備する
物品管理方法。
【請求項18】
請求項16又は請求項17に記載の方法をコンピュータに実行させる
物品管理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2010−89870(P2010−89870A)
【公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−259672(P2008−259672)
【出願日】平成20年10月6日(2008.10.6)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【Fターム(参考)】