説明

現像ロール及びこれを用いた現像装置並びに画像形成装置

【課題】小径の現像ロールで、使用済み二成分現像剤の剥離性を良好に保ち、かつ、現像剤の層厚規制ギャップを広く確保して現像剤へのストレスを抑制する。
【解決手段】現像ロールの構成要素である磁石部材が、現像剤による現像領域に対応して設けられる現像磁極と、この現像磁極に対して現像剤搬送方向上流側に設けられ且つ現像磁極とは異極性の現像前磁極と、現像磁極に対して現像剤搬送方向下流側に設けられ且つ現像磁極とは異極性の現像後磁極とからなる3つの磁極を有し、現像磁極及び現像前磁極の法線方向磁束密度ピーク位置の開き角度をθ、現像前磁極及び現像後磁極の法線方向磁束密度ピーク位置の開き角度をθ、現像磁極及び現像後磁極の法線方向磁束密度ピーク位置の開き角度をθとした場合に、θ>90°、かつ、θ+θ>θの関係を満たす。この現像ロールを用いた現像装置、画像形成装置をも対象とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、現像ロール及びこれを用いた現像装置並びに画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、例えば磁性の層厚規制部材を用い、この層厚規制部材の先端には現像スリーブの回転方向下流側に向かって現像スリーブの周面に近づく面を設け、適切な量の現像剤を安定供給し、現像剤に対するストレスを低減するようした現像装置が開示されている。
また、特許文献2には、層厚規制部材として層厚規制ロールを用い、この層厚規制ロールと現像ロールとの中心を結ぶ直線と現像ロールの層厚規制用磁極の磁束密度ピーク位置と略一致させ、かつ、層厚規制ロールの外径Dと層厚規制用磁極幅Wとの間でD≦Wを満たし、現像剤の層厚規制を良好に行うようにした現像装置が開示されている。
更に、特許文献3には、一成分現像装置において3磁極構成の現像ロールを使用した態様が開示されている。
【0003】
【特許文献1】特開平11−161007号公報(発明の実施の形態,図2)
【特許文献2】特開2003−005529号公報(発明の実施の形態,図3)
【特許文献3】特許3410329号公報(発明の実施の形態,図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、小径の現像ロールで、使用済み二成分現像剤の剥離性を良好に保ち、かつ、現像剤の層厚規制ギャップを広く確保して現像剤へのストレスを抑制することを技術的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に係る発明は、非磁性材料にて形成されると共にトナー及び磁性キャリアが含まれる現像剤を保持搬送する現像スリーブと、この現像スリーブ内に固定的に設けられ且つ複数の磁極が配列される磁石部材とを備えた現像ロールであって、前記磁石部材が、現像剤による現像領域に対応して設けられる現像磁極と、この現像磁極に対して現像剤搬送方向上流側に設けられ且つ現像磁極とは異極性の現像前磁極と、現像磁極に対して現像剤搬送方向下流側に設けられ且つ現像磁極とは異極性の現像後磁極とからなる3つの磁極を有し、現像磁極及び現像前磁極の法線方向磁束密度ピーク位置の開き角度をθ、現像前磁極及び現像後磁極の法線方向磁束密度ピーク位置の開き角度をθ、現像磁極及び現像後磁極の法線方向磁束密度ピーク位置の開き角度をθとした場合に、θ>90°、かつ、θ+θ>θの関係を満たすことを特徴とする現像ロールである。
【0006】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る現像ロールにおいて、磁石部材が現像前磁極及び現像後磁極間に形成される反発磁界の法線方向磁束密度を5mT以下に抑えることを特徴とする現像ロールである。
請求項3に係る発明は、請求項1に係る現像ロールにおいて、θ>θの関係を満たすことを特徴とする現像ロールである。
請求項4に係る発明は、請求項1に係る現像ロールにおいて、θ>θを満たすことを特徴とする現像ロールである。
請求項5に係る発明は、請求項1に係る現像ロールにおいて、θ>θを満たすことを特徴とする現像ロールである。
請求項6に係る発明は、請求項1に係る現像ロールにおいて、θ>θ>θを満たすことを特徴とする現像ロールである。
【0007】
請求項7に係る発明は、請求項1に係る現像ロールにおいて、磁石部材が、法線方向磁束密度ピーク値が現像前磁極、現像後磁極に比べて大きい現像磁極を有することを特徴とする現像ロールである。
請求項8に係る発明は、請求項1に係る現像ロールにおいて、磁石部材が、磁極幅が現像前磁極、現像後磁極に比べて大きい現像磁極を有することを特徴とする現像ロールである。
【0008】
請求項9に係る発明は、トナー及び磁性キャリアが含まれる現像剤が収容可能な現像容器と、この現像容器に設けられる現像ロールとを備えた現像装置であって、現像ロールが、非磁性材料にて形成されて前記現像剤を保持搬送する現像スリーブと、この現像スリーブ内に固定的に設けられ且つ複数の磁極が配列される磁石部材とを備え、前記磁石部材が、現像剤による現像領域に対応して設けられる現像磁極と、この現像磁極に対して現像剤搬送方向上流側に設けられ且つ現像磁極とは異極性の現像前磁極と、現像磁極に対して現像剤搬送方向下流側に設けられ且つ現像磁極とは異極性の現像後磁極とからなる3つの磁極を有し、現像磁極及び現像前磁極の法線方向磁束密度ピーク位置の開き角度をθ、現像前磁極及び現像後磁極の法線方向磁束密度ピーク位置の開き角度をθ、現像磁極及び現像後磁極の法線方向磁束密度ピーク位置の開き角度をθとした場合に、θ>90°、かつ、θ+θ>θの関係を満たすことを特徴とする現像装置である。
【0009】
請求項10に係る発明は、請求項9に係る現像装置において、現像ロールのうち現像前磁極に対応した部位に現像剤の層厚が規制される層厚規制部材を配設したことを特徴とする現像装置である。
請求項11に係る発明は、請求項9に係る現像装置において、現像ロールのうち現像前磁極及び現像後磁極間に位置する法線方向磁束密度最小領域に対応した部位に現像剤が供給される現像剤供給部材を配設したことを特徴とする現像装置である。
【0010】
請求項12に係る発明は、像が保持可能な像保持体と、この像保持体に対向して設けられ且つ像保持体上に形成される静電潜像をトナー及び磁性キャリアが含まれる現像剤にて可視像化する現像装置とを備えた画像形成装置であって、前記現像装置が、前記現像剤が収容可能な現像容器と、この現像容器に設けられる現像ロールとを備え、前記現像ロールが、非磁性材料にて形成されて前記現像剤を保持搬送する現像スリーブと、この現像スリーブ内に固定的に設けられ且つ複数の磁極が配列される磁石部材とを備え、前記磁石部材が、現像剤による現像領域に対応して設けられる現像磁極と、この現像磁極に対して現像剤搬送方向上流側に設けられ且つ現像磁極とは異極性の現像前磁極と、現像磁極に対して現像剤搬送方向下流側に設けられ且つ現像磁極とは異極性の現像後磁極とからなる3つの磁極を有し、現像磁極及び現像前磁極の法線方向磁束密度ピーク位置の開き角度をθ、現像前磁極及び現像後磁極の法線方向磁束密度ピーク位置の開き角度をθ、現像磁極及び現像後磁極の法線方向磁束密度ピーク位置の開き角度をθとした場合に、θ>90°、かつ、θ+θ>θの関係を満たすことを特徴とする画像形成装置である。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に係る発明によれば、小径の現像ロールで、使用済み二成分現像剤の剥離性を良好に保ち、かつ、現像剤の層厚規制ギャップを広く確保して現像剤へのストレスを抑制することができる。
請求項2に係る発明によれば、同極性の反発磁極間に良好な反発磁界を形成することが可能になり、使用済み現像剤の剥離性能を良好に保つことができる。このため、反発磁界が大き過ぎることに伴って生ずる現像履歴を有効に防止することができる。
請求項3に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べて、同極性の反発磁極間に形成される反発磁界による仮想磁極である逆極性のゴースト磁極を抑制することができ、もって、現像履歴を有効に防止することができる。
【0012】
請求項4に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べて、現像領域通過後の領域に磁界を集中させ、現像剤に対する磁気拘束力を有効にさせることができる。このため、現像剤の磁性キャリアの転移を有効に防止することができる。
請求項5に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べて、現像領域通過後の領域に磁界を集中させ、現像剤に対する磁気拘束力を有効に作用させることができると共に、現像前磁極の磁極幅を広げて高い磁束密度を確保し易くすることができる。
請求項6に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べて、現像前磁極の磁極幅を広くできると共に、同極性の反発磁極間に形成される反発時間による仮想磁極であるゴースト磁極を抑制でき、しかも、現像領域通過後の領域での現像剤に対する磁気拘束力を有効に作用させることができる。
【0013】
請求項7に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べて、現像領域での現像剤に対する磁気拘束力を大きく設定することができ、その分、現像領域での磁性キャリアの転移付着を抑制することができる。
請求項8に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べて、現像領域での現像剤に対する磁気拘束力の及ぶ範囲を幅広く設定することができるので、現像領域での磁性キャリアの転移付着を抑制することができる。
請求項9に係る発明によれば、小径の現像ロールで、使用済み二成分現像剤の剥離性を良好に保ち、かつ、現像剤の層厚規制ギャップを広く確保して現像剤へのストレスを抑制することが可能な現像装置を提供することができる。
【0014】
請求項10に係る発明によれば、現像剤の層厚規制を有効に行うことができる。
請求項11に係る発明によれば、現像剤の供給性を確保すると共に、現像剤の供給動作に伴って現像ロール上の未使用現像剤の剥離動作を補助することができる。
請求項12に係る発明によれば、小径の現像ロールで、使用済み二成分現像剤の剥離性を良好に保ち、かつ、現像剤の層厚規制ギャップを広く確保して現像剤へのストレスを抑制することが可能な現像装置が組み込まれた画像形成装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
先ず、本発明が適用される実施の形態モデルの概要について説明する。
◎実施の形態モデルの概要
図1(a)は本発明を具現化する実施の形態モデルに係る画像形成装置の概要を示す。
同図において、画像形成装置は感光体ドラム等の像保持体11と、この像保持体11に対向して設けられ且つ像保持体11上に形成される静電潜像をトナー及び磁性キャリアが含まれる現像剤Gにて可視像化する現像装置12とを備えている。
ここで、現像装置12の代表的モデルの一つは、前記現像剤Gが収容可能な現像容器8と、この現像容器8に設けられる現像ロール1とを備え、前記現像ロール1が、非磁性材料にて形成されて前記現像剤Gを保持搬送する現像スリーブ2と、この現像スリーブ2内に固定的に設けられ且つ複数の磁極が配列される磁石部材3とを備えている。
特に、本実施の形態では、図1(b)に示すように、前記磁石部材3が、現像剤Gによる現像領域nに対応して設けられる現像磁極4と、この現像磁極4に対して現像剤搬送方向上流側に設けられ且つ現像磁極4とは異極性の現像前磁極5と、現像磁極4に対して現像剤搬送方向下流側に設けられ且つ現像磁極4とは異極性の現像後磁極6とからなる3つの磁極を有し、現像磁極4及び現像前磁極5の法線方向磁束密度ピーク位置の開き角度をθ、現像前磁極5及び現像後磁極6の法線方向磁束密度ピーク位置の開き角度をθ、現像磁極4及び現像後磁極6の法線方向磁束密度ピーク位置の開き角度をθとした場合に、θ>90°、かつ、θ+θ>θの関係を満たすものである。
【0016】
更に、図1(a)に示す現像装置12においては、符号13は現像ロール1上の現像剤Gの層厚を規制する層厚規制部材であり、層厚を規制するものであれば板状部材、ロール部材など適宜選定して差し支えない。
この層厚規制部材13の好ましいレイアウトとしては、現像前磁極5を層厚規制磁極として有効に働かせるという観点からすれば、現像ロール1のうち現像前磁極5に対応した部位に配設する態様が挙げられる。
更にまた、符号14は現像容器8内の現像剤Gを現像ロール1に供給する現像剤供給部材であり、回転羽根部材やロール部材など適宜選定して差し支えない。
この現像剤供給部材14の好ましいレイアウトとしては、現像ロール1のうち現像前磁極5及び現像後磁極6間に位置する法線方向磁束密度最小領域に対応した部位に配設する態様が挙げられる。
また、符号15は現像容器8内に補給された新規トナー(又は現像剤)と既存の現像剤Gとを撹拌搬送する現像剤撹拌搬送部材であり、現像ロール1に供給する現像剤Gの帯電特性を略均一にしようとするものである。
【0017】
このような技術的手段において、画像形成装置を小型化する上で現像ロール1を小径化することが必要になる。本実施の形態では、現像ロール1(具体的には現像スリーブ2)としては例えば外径が12mm以下の小径のものを主対象とする。
一般的に、現像ロールの小径化は二成分現像剤に対する機械的ストレスの増大を招くことが多い。これは、通常、現像スリーブ上の二成分現像剤の層厚を規制する層厚規制部材と現像スリーブとのギャップ(層厚規制ギャップ)及び前記層厚規制部材に略対向して配置される層厚規制磁極の作用によって所望の現像剤層厚を得るのであるが、現像ロールの小径化に伴って磁石ロールなどの磁石部材を小径化する場合、前記層厚規制ギャップを狭くしないと、現像剤搬送量が多くなり過ぎ、所望の現像剤搬送量が得られないからである。その結果、層厚規制ギャップの狭化によって現像剤に与えられる機械的なストレスは増大する傾向にある。
つまり、現像ロールの小径化に伴う層厚規制ギャップの狭化要因の一つとしては、通常、現像剤の磁気ブラシが疎で穂立ちが立った状態で層厚規制すると層厚規制ギャップを広く設定できるのに対し、小径の現像ロールでは、小径の磁石部材の隣接磁極間の距離(スリーブ上の周面距離)が接近することで、現像剤の磁気ブラシが短く形成され直ぐに寝てしまい、それに付随して、磁気ブラシが高密度に形成され層厚規制部材付近の現像剤充填率が高くなってしまうことが挙げられる。
【0018】
本実施の形態では、小径の磁石部材3を用いたとしても、現像磁極4、現像前磁極5及び現像後磁極6の3つの磁極構成であるため、隣接磁極間の距離を広く確保することが可能になり、その分、現像剤Gの磁気ブラシを疎で穂立ちが立った状態にすることが可能であり、その分、層厚規制ギャップを広く設定することができる。
そして、現像前磁極5、現像後磁極6はいずれも現像磁極と異極性であるから、現像前磁極5、現像磁極4、現像後磁極6の間では現像剤Gの搬送動作が行われ、現像前磁極5と現像後磁極6との間では反発磁界7が形成され、現像剤Gの剥離動作が行われる。
【0019】
本実施の形態において、「θ>90°」を必要な要件とした理由は以下の通りである。
「θ>90°」ということは現像前磁極5が現像磁極4から開き角度θが90°を超えて離間していることを示す。このため、現像前磁極5の磁極幅を広げることができ、現像前磁極5による法線方向磁束密度分布を大きくできることから、現像剤の穂立ちをより立たせて、長い穂立ちを形成することが可能になる。
更に、「θ+θ>θ(但し、θ>90°)」という要件は現像前磁極5に対し現像磁極4、現像後磁極6が離れていることを意味し、現像前磁極5による磁場が前後の磁極4,6による磁場からの影響を受け難く、現像前磁極5による法線方向磁束密度分布を大きいまま確保することができる。
このため、現像前磁極5を層厚規制磁極とし、この現像前磁極5に対応した部位に層厚規制部材13を設けるようにすれば、現像剤Gの層厚を規制するに当たり、現像剤Gの穂立ちを立たせた状態で層厚規制することが可能になり、その分、層厚規制ギャップを広くすることが可能である。
【0020】
また、磁石部材3による3磁極構成の好ましいレイアウトについては、同極性の現像前磁極5及び現像後磁極6間に形成される反発磁界7の法線方向磁束密度を5mT以下に抑えることが挙げられる。本態様によれば、反発磁界7による仮想磁極であるゴースト磁極の影響が少ないことから、反発磁界7による現像剤Gの剥離動作が安定する。
更に、現像磁極4,現像前磁極5及び現像後磁極6の好ましいレイアウトとしては、更に、θ>θ、あるいは、θ>θ、あるいは、θ>θの関係を満たすことが好ましく、特に、θ>θ>θの関係を満たすことが好ましい。
更にまた、磁石部材3の好ましい態様としては、法線方向磁束密度ピーク値が現像前磁極5、現像後磁極6に比べて大きい現像磁極4を有するものや、磁極幅が現像前磁極5、現像後磁極6に比べて大きい現像磁極4を有するものが挙げられる。
【0021】
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明をより詳細に説明する。
◎実施の形態1
−画像形成装置の全体構成−
図2は本発明が適用された画像形成装置の実施の形態1(本例ではフルカラープリンタ)を示すものである。尚、図2中の矢印は、各回転部材の回転方向を示す。
このフルカラープリンタは、図2に示すように、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロ(Y)、ブラック(K)用の各感光体ドラム21(21C,21M,21Y,21K)と、これら感光体ドラム21に接触する一次帯電用の帯電装置22(22C,22M,22Y,22K)と、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロ(Y)、ブラック(K)の各色のレーザ光23(23C,23M,23Y,23K)を照射する図示しないレーザ光学ユニット等の露光装置と、各色成分トナーが含まれる二成分現像剤を収容した現像装置24(24C,24M,24Y,24K)と、上記4つの感光体ドラム21のうちの2つの感光体ドラム21C,21Mに接触する第1の一次中間転写ドラム31及び他の2つの感光体ドラム21Y,21Kに接触する第2の一次中間転写ドラム32と、上記第1、第2の一次中間転写ドラム31,32に接触する二次中間転写ドラム33と、この二次中間転写ドラム33に接触する最終転写ロール34とで、その主要部が構成されている。
【0022】
各感光体ドラム21は、共通の接平面Lを有するように一定の間隔をおいて配置されている。また、第1の一次中間転写ドラム31及び第2の一次中間転写ドラム32は、各回転軸が該感光体ドラム21軸に対し平行かつ所定の対象面を境界とした面対象の関係にあるように配置されている。更に、二次中間転写ドラム33は、該感光体ドラム21と回転軸が平行であるように配置されている。
色毎の画像情報に応じた信号は、図示しない画像処理ユニットによりラスタライジングされて図示しない露光装置としてのレーザ光学ユニットに入力される。このレーザ光学ユニットでは、色毎のレーザ光23が変調され、対応する色の感光体ドラム21に夫々照射される。
【0023】
上記各感光体ドラム21の周囲では、周知の電子写真方式による各色の画像形成プロセスが行なわれる。
まず、上記感光体ドラム21としては所定の直径(例えば20mm)のOPC感光体を用いた感光体ドラムが用いられ、これらの感光体ドラム21は所定のプロセス速度(例えば95mm/sec)の回転速度で回転駆動される。
上記感光体ドラム21の表面は、図2に示すように、帯電装置22に所定の帯電レベル(例えば約−800V)のDC電圧を印加することによって、所定レベルに一様に帯電される。尚、この実施の形態では、上記帯電装置22に対してDC成分のみを印加しているが、AC成分をDC成分に重畳するように構成することもできる。
【0024】
このようにして一様な表面電位を具備した感光体ドラム21の表面には、露光装置としてのレーザ光学ユニットによって各色に対応したレーザ光23が照射され、色毎の入力画像情報に応じた静電潜像が形成される。レーザ光学ユニットで静電潜像が書き込まれることにより、感光体ドラム21上の画像露光部の表面電位は所定レベル(例えば−60V以下程度)にまで除電される。
また、上記感光体ドラム21の表面に形成された各色に対応した静電潜像は、対応する色の現像装置24によって現像され、各感光体ドラム21上に各色のトナー像として可視化される。
【0025】
次に、上記各感光体ドラム21上に形成された各色のトナー像は、第1の一次中間転写ドラム31及び第2の一次中間転写ドラム32上に、静電的に一次転写される。感光体ドラム21C,21M上に形成されたシアン(C)およびマゼンタ(M)色のトナー像は、第1の一次中間転写ドラム31上に、感光体ドラム21Y,21K上に形成されたイエロ(Y)、ブラック(K)色のトナー像は、第2の一次中間転写ドラム32上に、それぞれ転写される。
この後、第1、第2の一次中間転写ドラム31,32上に形成された単色又は二重色のトナー像は、二次中間転写ドラム33上に静電的に二次転写される。
従って、二次中間転写ドラム33上には、単色像からシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロ(Y)、ブラック(K)色の四重色像までの最終的なトナー像が形成されることになる。
【0026】
最後に、上記二次中間転写ドラム33上に形成された単色像から四重色像までの最終的なトナー像は、最終転写ロール34によって、用紙搬送路を通る用紙Pに三次転写される。この用紙Pは、不図示の紙送り工程を経て用紙搬送ロール41を通過し、二次中間転写ドラム33と最終転写ロール34とのニップ部に送り込まれる。この最終転写工程の後、用紙P上に形成された最終的なトナー像は、定着装置42によって定着され、一連の画像形成プロセスが完了する。
【0027】
尚、本実施の形態において、一次中間転写ドラム31,32及び二次中間転写ドラム33には夫々のドラム表面の異物(残留トナーや異物)を一時的に保持するリフレッシャとしての一次中間ブラシロール51,52、及び、二次中間ブラシロール53が接触配置されている。また、最終転写ロール34には例えばブレードクリーニング方式を採用したクリーニング装置54(54a:ブレード)が設けられている。
【0028】
−現像装置−
本実施の形態において、現像装置24は、トナー及びキャリアが含まれる二成分現像剤Gを収容し且つ感光体ドラム21に向かって開口する現像容器101を有し、この現像容器101の開口101aに面した箇所に現像剤が保持搬送可能な現像ロール102を配設し、この現像ロール102の近傍には現像ロール102上の現像剤層が規制される層厚規制部材(トリマ)103を設けたものである。尚、層厚規制部材103としては、ロール部材のものが示されているが、これに限られるものではなく、例えば板状部材であってもよい。
更に、この現像装置24は、現像容器101の現像ロール102の背面側には仕切壁106にて仕切られ且つ仕切壁106の長手方向両端部に通孔(図示せず)が開設された循環搬送経路107を設け、この循環搬送経路107の各直線経路内には夫々現像剤撹拌搬送用の撹拌搬送部材104,105を配設し、更に、現像ロール102と撹拌搬送部材104との間には現像ロール102への現像剤供給用の例えば回転羽根からなる現像剤供給部材108を配設したものである。
【0029】
また、本実施の形態では、現像ロール102は、回転可能な非磁性部材(例えばアルミニウム又はステンレスなど)からなる現像スリーブ111と、この現像スリーブ111内に設けられる磁石ロール112とを備えている。
ここで、磁石ロール112は、図3及び図4に示すように、複数の磁極(3磁極構成)を有している。本実施の形態において、磁石ロール112への磁極の形成方法としては、例えばバインダーをゴム又は樹脂としたフェライト系磁性粉を分散させたラバーマグネット、あるいは、プラスチックマグネットをロール本体である金属製シャフトに固定する方法や、着磁装置を用いてロール本体である金属製シャフトに磁極を着磁する方法などが挙げられる。
【0030】
本実施の形態では、磁石ロール112の感光体ドラム21に対向する部位には所定範囲の現像領域nを形成する現像磁極121(例えばS磁極)が配置され、この現像磁極121に対して現像剤搬送方向上流側には現像磁極121とは異極性の層厚規制磁極122(例えばN)が配置される一方、現像磁極121に対して現像剤搬送方向下流側には現像磁極121とは異極性の搬送磁極123(例えばN磁極)が配置されている。
そして、現像磁極121及び層厚規制磁極122の法線方向磁束密度ピーク位置の開き角度をθ、層厚規制磁極122及び搬送磁極123の法線方向磁束密度ピーク位置の開き角度をθ、現像磁極121及び搬送磁極123の法線方向磁束密度ピーク位置の開き角度をθとした場合に、各磁極121〜123のレイアウトはθ>90°、かつ、θ+θ>θの関係を満たす設定されている。
特に、本実施の形態では、各磁極121〜123のレイアウトはθ>θ>θの関係をも満たすように設定されている。
【0031】
更に、本実施の形態では、各磁極121〜123の法線方向磁束密度分布は、図4(b)に示すように、現像磁極121の法線方向磁束密度ピーク値が層厚規制磁極122、搬送磁極123のそれよりも大きく設定されたものになっており、更にまた、現像磁極121の磁極幅も層厚規制磁極122、搬送磁極123のそれよりも大きく設定されている。尚、図4(b)中、Wvは法線方向磁束密度分布を示し、Whは接線方向磁束密度分布を示す。
また、本実施の形態では、同極性の層厚規制磁極122及び搬送磁極123間に形成される反発磁界125の法線方向磁束密度は5mT以下に抑えられている。
更に、本実施の形態では、層厚規制部材103は層厚規制磁極122に対応した部位に配設されており、また、現像剤供給部材108は層厚規制磁極122及び搬送磁極123間に形成される反発磁界125の法線方向磁束密度最小領域Mに対応した部位に配設されている。
【0032】
次に、図3及び図4を用いて現像装置24の作動について説明する。
今、現像装置24内の現像剤Gは撹拌搬送部材104,105に撹拌搬送され、現像剤供給部材108を介して現像ロール102に供給される。
このとき、現像剤搬送方向下流側に位置する層厚規制磁極122がピックアップ磁極として働き、現像ロール102に供給された現像剤Gは現像ロール102表面に保持搬送される。特に、本実施の形態では、現像剤供給部材108に対応する現像ロール102は反発磁界125の法線方向磁束密度最小領域Mに対応した部位であるから、現像剤供給部材108による現像剤Gの供給性は反発磁界125によって損なわれることはない。
【0033】
次いで、現像ロール102上に供給された現像剤Gは現像スリーブ111の回転に伴って層厚規制部材103に至る。
この層厚規制部材103に対応する層厚規制磁極122は現像磁極121及び搬送磁極123から離間配置されていることから、磁極幅を広く設定することが可能である。このため、層厚規制磁極122にて比較的高い磁束密度を確保することが可能になり、その分、現像剤Gの磁気ブラシを疎で穂立ちが立った状態にすることができ、層厚規制ギャップgを広く設定することが可能である。
よって、層厚規制部材103を通過する現像剤Gは広い層厚規制ギャップgにて少ないストレスで層厚規制される。
【0034】
層厚規制された現像剤Gは現像スリーブ111の回転に伴って現像領域nに到達し、現像磁極121の作用にて現像に供される。
特に、本実施の形態では、現像磁極121は他の磁極122,123に比べて磁極幅、法線方向磁束密度ピーク値が最も大きく設定されていることから、現像領域nは広く、しかも、現像剤Gに対する磁気拘束力も大きく確保される。このため、現像磁極121による現像性は良好に保たれる共に、感光体ドラム21へのキャリアの転移は有効に抑えられる。
この後、現像領域nを通過した未使用現像剤は搬送磁極123を通過する。
このとき、層厚規制磁極122と同極性の搬送磁極123はピックオフ磁極として働くため、現像ロール102上の未使用現像剤は反発磁界125の作用によって現像ロール102から剥離される。特に、本実施の形態では、現像剤供給部材108による現像剤の供給動作に伴って現像ロール102上の未使用現像剤は現像ロール102から効率よく剥離される。
【0035】
このような現像動作過程において、本実施の形態では、特に、θ>θの関係を満たすように設定されている。
本態様にあっては、図5(a)に示すように、θが狭まることで、同極性の層厚規制磁極122(例えばN磁極)及び搬送磁極123(例えばN磁極)間の反発磁界125を小さくすることができ、この反発磁界125による仮想磁極であるゴースト磁極130(図5(b)参照)の発生を抑制することが可能である。
これに対し、図5(b)に示す比較の態様(θ≦θ)にあっては、θが広がることで、同極性の層厚規制磁極122(例えばN磁極)及び搬送磁極123(例えばN磁極)間の反発磁界125が大きくなり、この反発磁界125による仮想磁極であるゴースト磁極130(例えばS’磁極)が発生し易くなる。このゴースト磁極130の法線方向磁束密度は5mTを超えるもので、最大で8mT程度になる。
このとき、このゴースト磁極130の存在により、現像剤の剥離性能が低下するほか、ゴースト磁極130と同極性の現像磁極の磁力にも影響が及び、現像磁極121の法線方向磁束密度の低下が見られる。
【0036】
また、本実施の形態では、θ>θの関係を満たすように設定されている。
本態様にあっては、図6(a)に示すように、θが狭まることで、現像領域n通過後の現像剤搬送方向下流側、つまり、異極性の現像磁極121(例えばS磁極)及び搬送磁極123(例えばN磁極)間に磁界を集中させることにより、現像剤に対する磁気拘束力を有効に作用させることができる。
これに対して、図6(b)に示す比較の形態(θ≦θ)にあっては、θが広がることで、現像領域n通過後の現像剤搬送方向下流側付近の接線方向磁束密度Whが低下し、感光体ドラム21付近での現像剤Gに対する磁気拘束力が小さくなる。
【0037】
更に、本実施の形態では、3つの磁極構成にしたため、小径の現像ロール102において、磁石ロール112の各磁極121〜123の磁極幅を広く設定することが可能である。このため、磁極の形成方法として、着磁装置を用いた面倒な方法を採用しなくても、ラバーマグネットやプラスチックマグネットなどの磁石ピースを貼り付ける方法を採用したとしても、磁石ロール112の成形精度や組立精度を維持することが可能である。
また、一つ一つの磁極の磁極幅を広くすることができるため、夫々高い磁束密度を確保し易い。このため、高磁力が必要な希土類磁性粉を必ずしも使用しなくても、高い磁束未佐渡を確保することが可能になり、その分、材料の選定に当たりコストの低減を図ることも可能である。
【実施例】
【0038】
◎実施例1,2及び比較例1〜6
今、実施の形態1に係る画像形成装置を用い、現像ロール構成の異なる実施例1,2を作成し、性能試験を行った。
尚、実施例1,2の性能を評価するために、実施の形態1に含まれない現像ロール構成の比較例1〜6を作成し、実施例1,2と同様な性能試験を行った。
ここで、試験条件について述べると以下の通りである。
層厚規制部材:φ5の外径の非磁性ロール
二成分現像剤:平均粒径6.5μmの非磁性トナー、平均粒径35μmの磁性キャリア(フェライト粒子の表面に樹脂をコーティングした比重4.6g/cmの樹脂コートキャリア)、トナー濃度は8%の現像剤を使用
現像ロール:外径φ12、肉厚0.5mmの非磁性スリーブ内に、直径5mmの金属軸に外径約10mmの扇状磁石ピースを配置した態様
層厚規制磁極:磁極幅、磁極数、法線方向ピーク磁束密度を規定(図7参照)
【0039】
結果を図7に示す。
図7において、「磁極幅」とは、層厚規制磁極の幅を現像スリーブ上に投影した時の相当幅を中心角で表したものを意味し、また、「磁極幅」が小さいものは磁極数を5極構成(図8(b)参照)とし、大きいものは磁極数を3極構成(図8(a)参照)として作製した。更に、ゴースト磁極については、5mT以下か否かの二つのケースに分けて作製した。更にまた、「層厚規制ギャップ」とは現像ロール上で所定の現像剤層厚(例えば475g/m)を得るために必要な算出値。この「層厚規制ギャップ」を広げることが可能であれば、現像剤に与えるストレスを低減できるという評価になる。
【0040】
例えば実施例1の現像ロールの磁束密度分布及びその磁気プロファイルを図9,図10に示す。また、実施例2は、実施例1に比べて更に磁石幅を広くとった場合であり、その分、ゴースト磁極の大きさが大きくなっている点が相違する。
更に、図7において、「現像履歴」とは、現像域を通過した現像スリーブ上の現像剤を現像スリーブから引き剥がして現像ロールの背面側の撹拌搬送部材との混合する現像剤フローがうまくいかない時に、直前の画像が次の画像作製に影響を与える現象を意味する。
この性能試験において、現像履歴の評価方法を図11に示す。
同図において、A4用紙に縦帯(幅20mm)画像を16枚プリント後、A4用紙全面に印字密度50%のハーフトーンをプリントし、縦帯のゴースト/履歴(縦帯状画像の履歴が次の画像中に濃度低下・ゴーストとして現れるか否か)を評価する。
評価基準は図11に示す通りである。
更に、図7において、「総合評価」は層厚規制ギャップと現像履歴の両方の観点を考慮した場合の評価を示す。
尚、総合評価の評価基準は以下の通りである。
○:実用上問題無し
△:実用上懸念がある
×:実用上問題あり
【0041】
図7によれば、実施例1,2は現像履歴の発生は全く問題なく、また、総合評価も良好であった。
これに対し、比較例1〜6については、一部現像履歴については良好なものは見られるものの、層厚規制ギャップを十分に広く確保できず、総合評価の点で不良であることが理解される。
より具体的に評価すると、層厚規制磁極の磁極幅が広がるにつれて層厚規制ギャップの設定値が広がり、層厚規制部材を通過する現像剤に対するストレスは抑制される。従って、層厚規制磁極の磁極幅を広くするためには3極構成の現像ロールの方が好ましいことが理解される。
一方、5極構成の現像ロールに対して3極構成の現像ロールは、現像履歴に多大な影響を及ぼすゴースト磁極の抑え込みが難しいが、実施例1,2に示されるように、磁極位置、角度の最適化を図るようにすれば、層厚規制ギャップの広化と現像履歴の解消とを両立する可能であることが確認された。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】(a)は本発明が適用される実施の形態モデルに係る現像ロール及びこれを用いた現像装置並びに画像形成装置の概要を示す説明図、(b)は(a)で用いられる磁石部材の磁極構成例を示す説明図である。
【図2】実施の形態1に係る画像形成装置の全体構成を示す説明図である。
【図3】実施の形態1で用いられる現像装置の詳細を示す説明図である。
【図4】(a)は実施の形態1で用いられる現像ロールを示す説明図、(b)は磁石ロールの磁極構成例を示す説明図である。
【図5】(a)は実施の形態1で用いられる磁石ロール磁極構成例のうち好ましい態様を示す説明図、(b)はその構成を有さない態様を示す説明図である。
【図6】(a)は実施の形態1で用いられる磁石ロール磁極構成例のうち好ましい別の態様を示す説明図、(b)はその構成を有さない態様を示す説明図である。
【図7】実施例1,2及び比較例1〜6の性能評価を示す説明図である。
【図8】(a)は3極構成の磁石ロールの一例、(b)は5極構成の磁石ロールの一例を示す説明図である。
【図9】実施例1に係る磁石ロールの法線方向磁束密度分布を示す説明図である。
【図10】実施例1に係る磁石ロールの磁気プロファイルを示す説明図である。
【図11】現像履歴の発生テスト方法を示す説明図である。
【符号の説明】
【0043】
1…現像ロール,2…現像スリーブ,3…磁石部材,4…現像磁極,5…現像前磁極,6…現像後磁極,7…反発磁界,8…現像容器,11…像保持体,12…現像装置,13…層厚規制部材,14…現像剤供給部材,15…現像剤撹拌搬送部材,G…現像剤,n…現像領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
非磁性材料にて形成されると共にトナー及び磁性キャリアが含まれる現像剤を保持搬送する現像スリーブと、この現像スリーブ内に固定的に設けられ且つ複数の磁極が配列される磁石部材とを備えた現像ロールであって、
前記磁石部材は、現像剤による現像領域に対応して設けられる現像磁極と、この現像磁極に対して現像剤搬送方向上流側に設けられ且つ現像磁極とは異極性の現像前磁極と、現像磁極に対して現像剤搬送方向下流側に設けられ且つ現像磁極とは異極性の現像後磁極とからなる3つの磁極を有し、
現像磁極及び現像前磁極の法線方向磁束密度ピーク位置の開き角度をθ、現像前磁極及び現像後磁極の法線方向磁束密度ピーク位置の開き角度をθ、現像磁極及び現像後磁極の法線方向磁束密度ピーク位置の開き角度をθとした場合に、θ>90°、かつ、θ+θ>θの関係を満たすことを特徴とする現像ロール。
【請求項2】
請求項1記載の現像ロールにおいて、
磁石部材は現像前磁極及び現像後磁極間に形成される反発磁界の法線方向磁束密度を5mT以下に抑えることを特徴とする現像ロール。
【請求項3】
請求項1記載の現像ロールにおいて、
θ>θの関係を満たすことを特徴とする現像ロール。
【請求項4】
請求項1記載の現像ロールにおいて、
θ>θを満たすことを特徴とする現像ロール。
【請求項5】
請求項1記載の現像ロールにおいて、
θ>θを満たすことを特徴とする現像ロール。
【請求項6】
請求項1記載の現像ロールにおいて、
θ>θ>θを満たすことを特徴とする現像ロール。
【請求項7】
請求項1記載の現像ロールにおいて、
磁石部材は法線方向磁束密度ピーク値が現像前磁極、現像後磁極に比べて大きい現像磁極を有することを特徴とする現像ロール。
【請求項8】
請求項1記載の現像ロールにおいて、
磁石部材は磁極幅が現像前磁極、現像後磁極に比べて大きい現像磁極を有することを特徴とする現像ロール。
【請求項9】
トナー及び磁性キャリアが含まれる現像剤が収容可能な現像容器と、この現像容器に設けられる現像ロールとを備えた現像装置であって、
現像ロールは、非磁性材料にて形成されて前記現像剤を保持搬送する現像スリーブと、この現像スリーブ内に固定的に設けられ且つ複数の磁極が配列される磁石部材とを備え、
前記磁石部材は、現像剤による現像領域に対応して設けられる現像磁極と、この現像磁極に対して現像剤搬送方向上流側に設けられ且つ現像磁極とは異極性の現像前磁極と、現像磁極に対して現像剤搬送方向下流側に設けられ且つ現像磁極とは異極性の現像後磁極とからなる3つの磁極を有し、
現像磁極及び現像前磁極の法線方向磁束密度ピーク位置の開き角度をθ、現像前磁極及び現像後磁極の法線方向磁束密度ピーク位置の開き角度をθ、現像磁極及び現像後磁極の法線方向磁束密度ピーク位置の開き角度をθとした場合に、θ>90°、かつ、θ+θ>θの関係を満たすことを特徴とする現像装置。
【請求項10】
請求項9記載の現像装置において、
現像ロールのうち現像前磁極に対応した部位に現像剤の層厚が規制される層厚規制部材を配設したことを特徴とする現像装置。
【請求項11】
請求項9記載の現像装置において、
現像ロールのうち現像前磁極及び現像後磁極間に位置する法線方向磁束密度最小領域に対応した部位に現像剤が供給される現像剤供給部材を配設したことを特徴とする現像装置。
【請求項12】
像が保持可能な像保持体と、この像保持体に対向して設けられ且つ像保持体上に形成される静電潜像をトナー及び磁性キャリアが含まれる現像剤にて可視像化する現像装置とを備えた画像形成装置であって、
前記現像装置は、前記現像剤が収容可能な現像容器と、この現像容器に設けられる現像ロールとを備え、
前記現像ロールは、非磁性材料にて形成されて前記現像剤を保持搬送する現像スリーブと、この現像スリーブ内に固定的に設けられ且つ複数の磁極が配列される磁石部材とを備え、
前記磁石部材は、現像剤による現像領域に対応して設けられる現像磁極と、この現像磁極に対して現像剤搬送方向上流側に設けられ且つ現像磁極とは異極性の現像前磁極と、現像磁極に対して現像剤搬送方向下流側に設けられ且つ現像磁極とは異極性の現像後磁極とからなる3つの磁極を有し、
現像磁極及び現像前磁極の法線方向磁束密度ピーク位置の開き角度をθ、現像前磁極及び現像後磁極の法線方向磁束密度ピーク位置の開き角度をθ、現像磁極及び現像後磁極の法線方向磁束密度ピーク位置の開き角度をθとした場合に、θ>90°、かつ、θ+θ>θの関係を満たすことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2008−102208(P2008−102208A)
【公開日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−282865(P2006−282865)
【出願日】平成18年10月17日(2006.10.17)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】