説明

現像装置及び画像形成装置

【課題】画像を安定させて形成することができるようにする。
【解決手段】現像剤担持体と、エッジ部分を備え、該エッジ部分を前記現像剤担持体と当接させて配設された現像ブレード16とを有する。そして、前記エッジ部分の曲率半径のうちの最小の曲率半径をRcとし、前記エッジ部分において前記現像剤担持体と当接する当接部分の曲率半径をRとしたとき、曲率半径Rcに対する曲率半径Rの比は、
1≦R/Rc≦1.2
にされる。この場合、トナーの付着量の変化を抑えることができ、時間の変化によらず、ほぼ均一な厚さのトナー層を形成することができる。したがって、画像を安定させて形成することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、現像装置及び画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、電子写真式のプリンタ、複写機、ファクシミリ装置等の画像形成装置においては、電子写真プロセスで画像が形成されるようになっている。前記電子写真プロセスは、感光体ドラムの表面を一様に、かつ、均一に帯電させる帯電ローラ、前記感光体ドラムの表面を露光して潜像としての静電潜像を形成する露光装置、前記静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する現像ローラ、前記トナーを帯電させて現像ローラに供給するトナー供給ローラ、前記現像ローラ上に均一な厚さのトナー層を形成する現像ブレード、前記感光体ドラム上に形成されたトナー像を用紙に転写する転写ローラ、及び転写されずに感光体ドラム上に残ったトナーを回収するクリーニング装置から成る。
【0003】
前記現像ブレードは、トナー層を形成するに当たり、現像ローラ上の余分なトナーを掻(か)き取り、トナー層を均一な厚さにする。そこで、前記トナーを掻き取りやすくするために、前記現像ブレードは板状の弾性部材をL字状に折り曲げることによって形成され、折り曲げられた部分、すなわち、エッジ部分が現像ローラに押し当てられる。
【0004】
前記エッジ部分と現像ローラとは、現像ローラの回転方向においてエッジ部分の頂点より下流側で当接させられる。しかも、前記エッジ部分の曲率半径は頂点で最も小さく、現像ローラの回転方向における下流側ほど大きくされる。したがって、前記頂点における曲率半径をRcとし、現像ブレードが現像ローラと当接する部分、すなわち、当接部分における曲率半径をRとしたとき、曲率半径Rcに対する曲率半径Rの比は、
1≦R/Rc
にされる。そして、前記曲率半径Rの大きさによって現像ローラ上のトナー層の厚さを調整することができる(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2001−305856号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記従来の画像形成装置においては、トナーの帯電状態によって前記当接部分が変動してしまう。この場合、前述されたように、エッジ部分の曲率半径は頂点で最も小さく、現像ローラの回転方向における下流側ほど大きくされるので、当接部分が変動するのに伴って、曲率半径Rも変化してしまう。その結果、現像ローラ上のトナー層の厚さも変化してしまうので、画像を安定させて形成することができなくなってしまう。
【0006】
本発明は、前記従来の画像形成装置の問題点を解決して、画像を安定させて形成することができる現像装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そのために、本発明の現像装置においては、現像剤担持体と、エッジ部分を備え、該エッジ部分を前記現像剤担持体と当接させて配設された現像ブレードとを有する。
【0008】
そして、前記エッジ部分の曲率半径のうちの最小の曲率半径をRcとし、前記エッジ部分において前記現像剤担持体と当接する当接部分の曲率半径をRとしたとき、曲率半径Rcに対する曲率半径Rの比は、
1≦R/Rc≦1.2
にされる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、現像装置においては、現像剤担持体と、エッジ部分を備え、該エッジ部分を前記現像剤担持体と当接させて配設された現像ブレードとを有する。
【0010】
そして、前記エッジ部分の曲率半径のうちの最小の曲率半径をRcとし、前記エッジ部分において前記現像剤担持体と当接する当接部分の曲率半径をRとしたとき、曲率半径Rcに対する曲率半径Rの比は、
1≦R/Rc≦1.2
にされる。
【0011】
この場合、曲率半径Rcに対する曲率半径Rの比は、
1≦R/Rc≦1.2
にされるので、トナーの付着量の変化を抑えることができ、時間の変化によらず、ほぼ均一な厚さのトナー層を形成することができる。したがって、画像を安定させて形成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。この場合、電子写真式の画像形成装置としてのプリンタ装置について説明する。
【0013】
図1は本発明の第1の実施の形態におけるプリンタ装置の概略図、図2は本発明の第1の実施の形態における現像ブレードを曲げ加工で形成したときのエッジ部分の断面図、図3は本発明の第1の実施の形態における現像ブレードを削り加工で形成したときのエッジ部分の断面図である。
【0014】
図において、11は像担持体としての感光体ドラムであり、該感光体ドラム11は、矢印A方向に回転自在に配設され、該感光体ドラム11の表面は、感光体ドラム11と対向させて、かつ、接触させて矢印B方向に回転自在に配設された帯電装置としての帯電ローラ12によって、負の極性の電荷が与えられ、一様に、かつ、均一に帯電させられる。続いて、感光体ドラム11の表面に、露光装置13によって印刷パターンに対応した光が照射され、感光体ドラム11の表面に静電潜像が形成される。
【0015】
また、20は現像器であり、該現像器20は、前記感光体ドラム11と対向させて、かつ、接触させて矢印C方向に回転自在に配設された現像剤担持体としての現像ローラ14、該現像ローラ14と接触させて矢印D方向に回転自在に配設された現像剤供給部材としてのトナー供給ローラ15、前記現像ローラ14と当接させて配設された現像ブレード16等を備え、該現像ブレード16は、現像ローラ14との接触及び摩擦によって、現像剤としてのトナーを負の極性に帯電させ、現像ローラ14の表面に均一な厚さの現像剤層としてのトナー層を形成する。そして、前記現像ブレード16は、前記トナーを感光体ドラム12に供給して現像を行い、現像剤像としての、かつ、可視像としてのトナー像を形成する。本実施の形態において、前記トナー供給ローラ15は現像ローラ14と接触させて配設されるようになっているが、非接触の状態で配設することもできる。
【0016】
前記感光体ドラム11の下方には、転写装置としての転写ローラ17が、感光体ドラム11と対向させて、かつ、接触させて矢印E方向に回転自在に配設され、該転写ローラ17は前記感光体ドラム11上のトナー像を、図示されない給紙装置から給紙され、矢印F方向に搬送される媒体としての用紙に転写する。なお、転写が行われた後に、感光体ドラム11の表面に残留したトナーは、クリーニング装置18によって回収される。そのために、該クリーニング装置18に、感光体ドラム11と対向させて、かつ、接触させてクリーニングブレード18aが配設され、前記クリーニング装置18によって回収されたトナーは、クリーニングブレード18aによって掻(か)き取られ、廃棄又は再利用される。
【0017】
前記トナー像が転写された用紙は、図示されない定着装置に送られ、該定着装置によってトナーが溶融させられ、用紙に押し付けられる。その結果、トナー像が用紙に定着させられる。このようにして、印刷が行われた後の用紙は、図示されない排紙装置によってプリンタ装置外に排紙される。
【0018】
なお、感光体ドラム11、帯電ローラ12、現像器20、クリーニング装置18等はユニット化されて、現像装置としてのプロセスカートリッジが構成され、該プロセスカートリッジは、本体、及び本体に対して着脱自在に配設されたトナーカートリッジから成る。
【0019】
ところで、前記現像ブレード16は、トナー層を形成するに当たり、現像ローラ14上の余分なトナーを掻き取り、トナー層を均一な厚さにする。そこで、前記トナーを掻き取りやすくするために、現像ブレード16は弾性部材から成る板材をL字状に折り曲げることによって形成され、現像ローラ14と対向する側の曲折部を表すエッジ部分が現像ローラ14に押し当てられる。なお、前記板材の材質は、SUS、リン青銅等の金属にされる。
【0020】
また、前記板材は、薄すぎると、耐久性が低くなるだけでなく、現像ローラ14への押付力が小さくなって、現像ローラ14上のトナーの付着量を調整するのが困難になり、厚すぎると、折曲げ精度が低下し、前記エッジ部分の頂点から現像ローラ14の回転方向における下流側に向けて、連続的に曲率半径が大きくなる形状にすることが困難になるだけでなく、エッジ部分において、現像ローラ14の回転方向における下流側と上流側とで、曲げ加工による伸張の差によって、クラックが発生することがある。
【0021】
そこで、前記板材の厚さは0.05〜0.5〔mm〕の範囲にされる。また、前記エッジ部分の曲率半径は、強度、経時的な耐久性等を考慮して、0.1〜1.0〔mm〕の範囲にされる。そして、現像ローラ14の回転方向における前記エッジ部分の頂点より下流側において、曲線部分で現像ローラ14に押し当てられる。
【0022】
そして、図2に示されるように、前記現像ブレード16のエッジ部分の曲率半径のうちの最も小さい曲率半径、すなわち、頂点p1における曲率半径をRcとし、現像ローラ14と現像ブレード16との当接部分p2における曲率半径をRとしたとき、曲率半径Rcに対する曲率半径Rの比は、
1≦R/Rc≦1.2Rc
にされる。なお、前記板材を折り曲げる工程で使用される金型は、曲率半径Rcで板材を折り曲げることができるように形成される。
【0023】
そして、板材を折り曲げると、板材の表面にしわが入るので、加工がされた後に研磨が行われ、板材の表面粗さが1〔μm〕以下にされる。このとき、研磨によって、当接部分p2の曲率半径Rを調整することができる。そして、研磨方法としては、バフ研磨法、サンドブラスト研磨法等があるが、バフ研磨法に比べてサンドブラスト研磨法は曲率半径Rを精度よく調整することができる。
【0024】
本実施の形態においては、金型を使用し、板材を曲率半径Rcで折り曲げることによって現像ブレード16を形成するようになっているので、曲率半径Rの精度を高くするのが困難である。
【0025】
そこで、曲げ加工に代えて、図3に示されるように、削り加工によって現像ブレード16を形成することができる。その場合、厚さが1〔mm〕以上の弾性部材が板材として使用され、曲げ加工に比べて大きな曲率半径Rで当接部分p2を形成することができる。また、当接部分p2の曲率半径Rが大きいほど、現像ローラ14と現像ブレード16との接触面積が大きくなるので、トナーを摩擦により帯電させやすくなる。さらに、曲率半径Rの精度を高くすることができる。なお、前記板材の材質は、SUS、リン青銅等の金属にされるが、シリコーンゴム、ウレタンゴム等の樹脂材料を使用することができる。この場合、カーボンブラック、イオン導電材等を樹脂材料に添加するとよい。
【0026】
次に、前記構成の現像ブレード16の動作について説明する。
【0027】
前記現像器20において、図示されないトナー収容部から供給されたトナーは、トナー供給ローラ15によって現像ローラ14に供給される。このとき、供給されたトナーは、現像ローラ14上に層状に付着するが、層の厚さは均一ではなく、ばらつきを有する。そして、現像ローラ14の回転に伴って、前記トナーは現像ローラ14と現像ブレード16との間を通過し、このとき、現像ブレード16のエッジ部分で余分なトナーが掻き取られることによって、厚さが均一にされたトナー層が形成される。
【0028】
この場合、該トナー層の厚さは、エッジ部分における当接部分p2の曲率半径Rによって決まる。そして、トナー層の厚さが均一にされたトナーは、感光体ドラム11の表面の静電潜像の部分に付着して、トナー像を形成する。
【0029】
ところで、前記エッジ部分における当接部分p2の位置は、設計上は変化しないが、搬送ローラ15によって供給されたトナーは、現像ローラ14上で帯電させられ、互いに反発するので、帯電量が大きいほど反発力が大きくなり、現像ブレード16を押し上げ、その結果、当接部分p2の位置がわずかに変化する。そして、当接部分p2の位置の変化量に対するエッジ部分の曲率半径の変化量の大きさは、頂点部p1の曲率半径Rcに対する当接部分p2の曲率半径Rの比R/Rcにほぼ比例する。
【0030】
次に、該比R/Rcと、初期トナー及び寿命トナーにおける現像ローラ14へのトナーの付着量との関係について説明する。なお、前記初期トナーは、外添剤が機能し、トナーの粒径のばらつきの小さいトナーをいい、寿命トナーは、経時によって外添剤が欠落又はトナーの粒子内に埋没し、外添剤の機能がほぼなくなり、トナーの粒径のばらつきが大きいトナーをいう。
【0031】
【表1】

【0032】
この場合、トナーの付着量は、1〔cm2 〕当たりのトナーの重量〔mg〕で表され、現像ローラ14の外周面に沿った形状の金属製の治具に両面テープを貼(は)り付け、正の極性のバイアス電圧を治具に印加して現像ローラ14に近づけたときに、治具に付着したトナーの重量を測定する。そして、現像ローラ14側に残されたトナーがある場合は、前述された工程を、現像ローラ14側に残されたトナーがなくなるまで、繰り返し行い、合計した値を付着量とする。
【0033】
表1から分かるように、比R/Rcを、
1≦R/Rc≦1.2
とすることによって、トナーの付着量の変化を0.1〔mg〕以下に抑えることができ、時間の変化によらず、ほぼ均一な厚さのトナー層を形成することができる。したがって、画像を安定させて形成することができる。
【0034】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。また、本実施の形態におけるプリンタ装置の構成については、前記第1の実施の形態におけるプリンタ装置の構成と同様であるので、図1を援用して説明する。
【0035】
図4は本発明の第2の実施の形態における現像ブレードを曲げ加工で形成したときのエッジ部分の断面図、図5は本発明の第2の実施の形態における現像ブレードを削り加工で形成したときのエッジ部分の断面図である。
【0036】
前記現像ブレード16を曲げ加工で形成する場合、図4に示されるように、現像ブレード16は弾性部材から成る板材をL字状に折り曲げることによって形成され、現像ブレード16を削り加工で形成する場合、図5に示されるように、現像ブレード16は弾性部材から成る板材を研磨することによって形成され、いずれも、曲げ角度θを
40≦θ≦100〔°〕
の範囲内にする。
【0037】
そして、現像ローラ14(図1)と対向する側の曲折部を表すエッジ部分の頂点p1の曲率半径Rcに対する当接部分p2の曲率半径Rの比は、
1≦R/Rc≦1.2
にされる。
【0038】
前記頂点p1と曲率半径Rcの円の中心とを結ぶ線を第1の法線とし、当接部分p2と曲率半径Rの円の中心とを結ぶ線を第2の法線とし、前記第1、第2の法線の成す角度を当接角度φとすると、前記現像ブレード16をプリンタ装置のフレームに取り付ける際の設置角度を一定とした場合、曲げ角度θが大きくなるのに伴って、
1≦R/Rc≦1.2
の関係が成立する当接角度φの有効範囲は小さくなる。
【0039】
次に、前記構成の現像ブレード16の動作について説明する。
【0040】
ところで、前記トナー供給ローラ15から現像ローラ14に供給されたトナーの帯電状態は、プリンタ装置の使用状況によって変化する。例えば、プリンタ装置を使用する時期の環境温度/湿度が高い場合は、トナーの帯電量が小さくなりやすく、環境温度/湿度が高い場合は、トナーの帯電量が大きくなりやすい。また、印刷を連続して行っている場合は、トナーの帯電量が大きくなるが、プリンタ装置を長期間放置すると、トナーの帯電量が小さくなる。そして、トナーの帯電状態によってトナー同士の反発力が変化するので、単位体積当たりのトナーの密度が変化し、当接部分p2の位置が変化してしまう。そして、前記現像ブレード16のエッジ部分の曲率半径は、頂点p1から離れるほど大きくなるので、当接部分p2の位置が変化したときの曲率半径の変化量が大きくなる。
【0041】
次に、現像ブレード16のエッジ部分の曲率半径Rと曲げ角度θとの関係について説明する。
【0042】
図6は本発明の第2の実施の形態における曲げ角度と当接部分の曲率半径との関係を示す図、図7は本発明の第2の実施の形態における曲げ角度が最大値を採る場合のエッジ部分の断面図、図8は本発明の第2の実施の形態における曲げ角度が最小値を採る場合のエッジ部分の断面図である。なお、図6において、横軸に曲げ角度θを、縦軸に曲率半径Rを採ってある。
【0043】
図6に示されるように、曲げ角度θが大きくなると、曲率半径Rが急激に大きくなる。そして、プリンタ装置の使用状況による曲率半径Rのばらつきを
1≦R/Rc≦1.2
の範囲内に抑えるために、曲げ角度θはより小さい方が好ましく、図7に示されるように、曲げ角度θが100〔°〕より大きくなると、プリンタ装置の使用状況の変化に対応することが困難になってしまう。すなわち、曲げ角度θが100〔°〕より大きくなると、当接角度φの有効範囲が狭くなり、現像ローラ14上で掻き取ったトナーを逃がす領域が狭くなってしまうので、現像ローラ14上へのトナーの付着量の変化が経時的に大きくなってしまう。そこで、曲げ角度θの最大値を100〔°〕にする。
【0044】
一方、曲げ角度θが小さくなるほど当接角度φの有効範囲は広くなる。ところが、図8に示されるように、曲げ角度θが40〔°〕より小さくなると、現像ブレード16を現像ローラ14に当接させて配設する際に、現像ブレード16を安定させて配設することができる範囲が狭くなる。前記現像ローラ14上のトナーを掻き取るためには、ある程度の押付力によって現像ブレード16を現像ローラ14に当接させる必要があるが、曲げ角度θを40〔°〕より小さくすると、トナーの掻取りに必要な接触面積を十分に確保することができず、また、適当な押付力を得るための現像ブレード16の設置角度が限られてしまう。そこで、曲げ角度θの最小値を40〔°〕にする。
【0045】
前記現像ブレード16の力の方向が頂点p1における前記第1の法線の方向に近づくほど、現像ブレード16は安定する。すなわち、該現像ブレード16は、長手部分を固定し、短手部分を自由にして現像ローラ14に当接させられるので、エッジ部分の曲げ角度θが小さくなるほど、現像ブレード16を固定する長手部分の設置角度が限られ、現像ブレード16を前記第2の法線の方向に近付けすぎてしまうと、現像ブレード16のエッジ部分に加わる力が不安定になり、現像ブレード16がねじれたり、現像ローラ14の回転に伴って、現像ブレード16がぶれたりして、現像ローラ14上に均一にトナー層を形成することが困難になってしまう。
【0046】
このように、本実施の形態においては、前記曲げ角度θが、
40〔°〕≦θ≦100〔°〕
の範囲内に収められるので、現像ブレード16を安定させて取り付けることができる有効範囲が広くなり、使用状況が変化しても、当接部分p2の位置のばらつきが発生するのを抑制することができる。
【0047】
なお、本発明は前記各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるプリンタ装置の概略図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における現像ブレードを曲げ加工で形成したときのエッジ部分の断面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態における現像ブレードを削り加工で形成したときのエッジ部分の断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態における現像ブレードを曲げ加工で形成したときのエッジ部分の断面図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態における現像ブレードを削り加工で形成したときのエッジ部分の断面図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態における曲げ角度と当接部分の曲率半径との関係を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態における曲げ角度が最大値を採る場合のエッジ部分の断面図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態における曲げ角度が最小値を採る場合のエッジ部分の断面図である。
【符号の説明】
【0049】
11 感光体ドラム
12 帯電ローラ
14 現像ローラ
16 現像ブレード
18 クリーニング装置
20 現像器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)現像剤担持体と、
(b)エッジ部分を備え、該エッジ部分を前記現像剤担持体と当接させて配設された現像ブレードとを有するとともに、
(c)前記エッジ部分の曲率半径のうちの最小の曲率半径をRcとし、前記エッジ部分において前記現像剤担持体と当接する当接部分の曲率半径をRとしたとき、曲率半径Rcに対する曲率半径Rの比は、
1≦R/Rc≦1.2
にされることを特徴とする現像装置。
【請求項2】
前記エッジ部分の曲げ角度θは、
40≦θ≦100〔°〕
にされる請求項1に記載の現像装置。
【請求項3】
前記請求項1又は2に記載の現像装置を備えた画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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