説明

現像装置

【課題】現像装置の小型化を図ると共に、組み付け精度によらずがたつきを防止する。
【解決手段】ブレードホルダ120は、層厚規制ブレード110と接触する第1挟持面121Aと、第1挟持面121Aとは異なる方向に延びる第1固定面122Aとを有する。ブレード補強板130は、第1挟持面121Aと対向し、層厚規制ブレード110と接触する第2挟持面131Aと、第2挟持面131Aとは異なる方向に延び、第1固定面122Aと対向する第2固定面132Aとを有する。ブレードホルダ120およびブレード補強板130とを組み付ける前の状態において、第2挟持面131A下端から第2挟持面131Aとは反対側のネジ取付穴135内面までの長さを、第1挟持面121Aから第1挟持面121Aとは反対側のボス部126側面までの長さよりも小さく設定している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、現像装置に関し、特に、現像ローラに摺接して現像剤の厚さを規制する層厚規制ブレードに関する。
【背景技術】
【0002】
現像装置に設けられるブレードとして、例えば、特許文献1(特開2008−51875号公報)には、筐体のブレード固定部に層厚規制ブレードを固定ネジで取り付けており、ネジを締め付ける面と層厚規制ブレードを挟持する面とを同一面上に設定している構成が開示されている。
【特許文献1】特開2008−51875号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、近年の画像形成装置の小型化により、その構成部材である現像装置や層厚規制ブレードなどについて小型化が要求されている。しかし、特許文献1では、層厚規制ブレードを保持するホルダにおいて、ネジを締め付ける面と層厚規制ブレードを挟持する面とを同一面上に設定している。そのため、現像装置全体が大きくなってしまい、層厚規制ブレードおよび現像装置の小型化の要求に十分に応えることはできていない。
【0004】
そこで、L字形状に折り曲げた一対のホルダにおいて、一方の平行な面で層厚規制ブレードを挟むと共に他方の平行な面でネジ止めをすることが考えられる。この状態で、現像装置の筐体に組み付けることで、層厚規制ブレードを挟む面が延びる寸法を小さくすることができ、小型化を図ることができる。
【0005】
しかし、ネジを締め付ける方向とホルダが層厚規制ブレードを挟む方向が異なり、さらに、ホルダを互いに平行に接触させているだけであるので、ネジの締め付け力によって層厚規制ブレードを挟む力が発生しにくく、がたつきが生じて画質の乱れが生じる恐れがある。
【0006】
そこで、本発明は、現像装置の小型化を図ると共に、層厚規制ブレードのがたつきを防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的を達成するために、請求項1記載の現像装置は、表面に現像剤を担持可能な現像ローラと、
前記現像ローラに摺接して現像剤の厚さを規制可能な層厚規制ブレードと、
前記現像ローラを支持するケーシングに前記層厚規制ブレードを取り付ける第1保持部材および第2保持部材とを備え、
前記第1保持部材は、前記層厚規制ブレードと接触する第1挟持面と、前記第1挟持面とは異なる方向に延びる第1固定面とを有し、
前記第2保持部材は、前記第1挟持面と対向し、前記層厚規制ブレードと接触する第2挟持面と、前記第2挟持面とは異なる方向に延び、前記第1固定面と対向する第2固定面とを有し、
前記各保持部材をネジ止めすることにより、前記第1挟持面と前記第2挟持面との間で前記層厚規制ブレードを挟持固定しており、
前記第1保持部材は、ネジの締め付け方向の下流側に配置されていると共に、前記第2保持部材はネジの締め付け方向上流側に配置され、前記第1固定面には、前記各保持部材をネジ止めするための第1貫通孔を形成すると共に、前記第1貫通孔の周縁から前記第2固定面に向けて立設するボス部を設け、前記第2固定面には、前記ボス部が嵌め合わされ、前記第1貫通孔と共にネジ止めされる第2貫通孔を設けており、
前記各保持部材を組み付ける前の状態において、前記第2固定面と前記第2挟持面とがなす角度を前記第1固定面と前記第1挟持面とがなす角度よりも小さく設定すると共に、
前記第2挟持面における前記層厚規制ブレードとの接触側端部から前記第2挟持面とは反対側の前記貫通孔内面までの長さを、前記第1挟持面から前記第1挟持面とは反対側の前記ボス部外周面までの長さよりも小さく設定していることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の現像装置は、請求項1において、前記第2保持部材は、前記第1保持部材よりも厚さを小さく設定したことを特徴としている。
【0009】
請求項3に記載の現像装置は、請求項1または請求項2において、前記ボス部の突出した長さは、前記第2貫通孔の高さよりも小さく設定したことを特徴としている。
【発明の効果】
【0010】
以上説明したことから明らかなように、請求項1に記載の現像装置によると、各挟持面と各固定面とが互いに異なる方向に延びているため、ネジで締め付ける面と層厚規制ブレードを挟持する面とを同一面上に設定している場合と比較し、層厚規制ブレードを挟持する挟持面が延びる方向の寸法を小さくすることができ、現像装置全体を小型化することができる。
【0011】
また、第2挟持面における層厚規制ブレードとの接触側端部から第2挟持面とは反対側の貫通孔内面までの長さを、第1挟持面から第1挟持面とは反対側のボス部側面までの長さよりも小さく設定している。そのため、第2保持部材の層厚規制ブレードとの接触部分が第1保持部材に沿って弾性変形した状態で、第2保持部材が第1保持部材に組みつけられる。第2保持部材には、元に戻ろうとする復元力が働くため、第2挟持面が第1挟持面に押さえつけられ、厚規制ブレードを挟み込む力が働く。よって、互いに平行な略L字形状の保持部材で層厚規制ブレードを挟む場合と比較し、厚規制ブレードを挟み込む力を大きくすることができるため、層厚規制ブレードのがたつきを抑えることができる。
【0012】
請求項2に記載の現像装置によると、第1保持部材と比較し、第2保持部材が弾性変形しやすいため、第2保持部材を第1保持部材に沿わせやすくなり、より厚規制ブレードを挟み込む力が働きやすくなる。
【0013】
請求項3に記載の現像装置によると、ネジ止めする際のネジの締め付け力が、ボス部に作用せず、第2保持部材の第2貫通孔の周縁にのみ作用するため、第1保持部材と第2保持部材とをしっかりネジ止めすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。図1はカラープリンタ(図示せず)に装着されるプロセスカートリッジ50およびLEDユニット40の構成を示す断面図である。
【0015】
プロセスカートリッジ50は、ドラムユニット51と、ドラムユニット51に対して着脱自在に装着される現像装置の一例としての現像ユニット61とを備えている。なお、カラープリンタには、複数のプロセスカートリッジが装着される。
【0016】
ドラムユニット51は、ドラムケース52と、このドラムケース52に回転可能に支持される感光ドラム53と、帯電器54とを主に備えている。ドラムケース52は、現像ユニット61が装着されることで、外部から感光ドラム53を臨める露光穴55が形成される。この露光穴55には、図1に示したように感光ドラム53の上方の面にLEDユニット40が対向して挿入される。
【0017】
LEDユニット40は、感光ドラム53の上方の面に対向して配置され、図1における下端に設けられた発光部(符号省略)から光を出射して感光ドラム53の表面を露光する。このLEDユニット40は、カラープリンタのアッパーカバー(図示せず)に固定されており、アッパーカバーを上方へ回動させることで、感光ドラム53との対向位置から上方へ退避する。
【0018】
現像ユニット61は、ケーシングとしての現像ケース62と、現像ケース62に回転可能に支持される現像ローラ63および供給ローラ64と、ブレードユニット100とを備え、現像剤としてのトナーを収容するトナー収容室65を有している。
【0019】
また、感光ドラム53に対向して転写ローラ74が配置されており、転写ローラ74には、転写時に定電流制御によって転写バイアスが印加される。
【0020】
このように構成されたプロセスカートリッジ50は、感光ドラム53の表面が、帯電器54により一様に帯電された後、LEDユニット40から出射される光により露光される。これにより、露光された部分の電位が下がって、感光ドラム53上に画像データに基づく静電潜像が形成される。また、トナー収容室65内のトナーが、供給ローラ64の回転により現像ローラ63に供給され、現像ローラ63の回転により現像ローラ63とブレードユニット100との間に進入して一定厚さの薄層として現像ローラ63上に担持される。
【0021】
現像ローラ63上に担持されたトナーは、現像ローラ63が感光ドラム53に対向して接触するときに、感光ドラム53上に形成された静電潜像に供給される。これにより、感光ドラム53上でトナーが選択的に担持されて静電潜像が可視像化され、反転現像によりトナー像が形成される。そして、用紙Pが感光ドラム53と転写ローラ74との間を通過することで、感光ドラム53上に形成されたトナー像が用紙P上に転写される。
【0022】
次に、ブレードユニット100の詳細な構成について説明する。図2はブレードユニット100の斜視図であり、図3はブレードユニット100の分解斜視図であり、図4はブレードユニット100の断面図である。
【0023】
なお、図2〜図6において、層厚規制ブレード110の層厚規制ブレード110と現像ローラ63とが摺接する側から後述するブレードホルダ120およびブレード補強板130に保持される側へ延びる方向を上下方向とする。層厚規制ブレード110の先端側(図2、図3において下側)は、層厚規制ブレード110と現像ローラ63とが摺接する側をいうものとする。また、層厚規制ブレード110の基端側(図2、図3において上側)は、層厚規制ブレード110が後述するブレードホルダ120およびブレード補強板130に保持される側をいうものとする。また、層厚規制ブレード110の先端側から基端側へ延びる方向を上下方向とする。
【0024】
図2および図3に示すように、ブレードユニット100は、層厚規制ブレード110と、第1保持部材としてのブレードホルダ120と、第2保持部材としてのブレード補強板130とを備えている。
【0025】
図2に示すように、層厚規制ブレード110は、ブレードホルダ120とブレード補強板130との間に挟まれて配置される。ブレードホルダ120は、図1に示すように、現像ケース62と接触するように配置され、ブレード補強板130は、現像ケース62と接触しない側、即ち、ブレードホルダ120を基準に現像ケース62とは反対側に配置される。
【0026】
層厚規制ブレード110は、図3に示すように、板状部材111と、板状部材111の下端側に設けられた押圧部材112とを備えている。板状部材111は、矩形の薄い金属板からなり、可撓性を有して現像ローラ63への付勢力を発生する。押圧部材112は、ゴム状の部材であり、現像ローラ63側に凸になるような断面で形成され、この部分が現像ローラ63と直接摺接して現像ローラ63の表面に担持されるトナーの厚さを規制する。
【0027】
板状部材111の上端側には、ブレードホルダ120に形成される突出部123に対向する位置に、位置決め開口113が形成されている。位置決め開口113は、板状部材111の長手方向(現像ローラ63の軸方向)の両端部と中央部に合計3つ形成されている。
【0028】
ブレードホルダ120は、図3に示すように、金属製の板状部材を折り曲げて形成されており、上下方向に延びる挟持部121と、挟持部121に対して略直角となる方向に延びる取付部122とから構成されている。
【0029】
挟持部121は、ブレード補強板130の挟持部131との間で層厚規制ブレード110の板状部材111を挟持する。挟持部121は、図3の手前側を向く面が層厚規制ブレード110の板状部材111と接触する第1挟持面121Aとなっている。
【0030】
第1挟持面121Aには、層厚規制ブレード110の位置決め開口113に挿嵌される突出部123が両端部と中央部に合計3つ形成されている。
【0031】
取付部122は、ブレード補強板130の取付部132の第2固定面132Aと対向する第1固定面122Aを有し、取付部132とともに現像ケース62に取り付けられる。
【0032】
本実施形態では、第1挟持面121Aと第1固定面122Aとがなす角度αは90度とし、ブレードホルダ120の厚さt1は1.6mmに設定している(図6参照)。
【0033】
取付部122の長手方向両端部には、現像ケース62に対してネジ止めするための略円形状の取付穴124が、それぞれ1つずつ形成されている。また、取付部122における一対の取付穴124の間には、ブレードホルダ120とブレード補強板130とを互いに結合させるための第1貫通孔としての複数のネジ取付穴125(図3では5個)が形成されている。取付穴124およびネジ取付穴125は、取付部122の長手方向に略等間隔で配置されている。
【0034】
ネジ取付穴125の周縁からは、円筒状のボス部126が突出している。ボス部126は、外周面をブレード補強板130のネジ取付穴135内周面と接触させた状態で、ネジ取付穴135に嵌合される(図4参照)。
【0035】
なお、前記したネジ取付穴125としては、ネジ溝が内周面に形成されたネジ穴であってもよいし、ネジが取り付けられる際にネジによってネジ溝が切られる円筒面を有する穴であってもよい。
【0036】
ブレード補強板130は、図3に示すように、金属製の板状部材を折り曲げて形成されており、上下方向に延びる挟持部131と、ブレードホルダ120の取付部122と対向して配置される取付部132とから構成されている。
【0037】
挟持部131は、ブレードホルダ120の挟持部121との間で層厚規制ブレード110の板状部材111を挟持する。挟持部131は、図3の奥側を向く面が層厚規制ブレード110の板状部材111と接触するとともに、ブレードホルダ120の第1挟持面121Aに対向する第2挟持面131Aとなっている。また、挟持部131の下端には、ブレードホルダ120の第1挟持面121Aに形成された各突出部123を避けるように略半円形状の切欠部133が形成されている。切欠部133は、挟持部131下端の長手方向(現像ローラ63の軸方向)の両端部と中央部に合計3つ形成されている。
【0038】
取付部132の下面は、ブレードホルダ120の取付部122の第1固定面122Aと接触する第2固定面132Aとなっている。本実施形態では、第2挟持面131Aと第2固定面132Aとがなす角度βは85度であり、第1挟持面121Aと第1固定面122Aとがなす角度αより小さく設定している。また、ブレード補強板130の厚さt2は0.5mmに設定しており、ブレードホルダ120の厚さt1より小さく設定している(図5参照)。
【0039】
取付部132には、ブレードホルダ120の一対の取付穴124と対向する位置に一対の取付穴134が形成されている。この取付穴134および取付穴124は、取付部132の長手方向(現像ローラ63の軸方向)に直交する方向を長軸とする略長円形状に形成されている。また、ブレードホルダ120のネジ取付穴125と対向する位置に複数ネジ取付穴135(図3では5個)が形成されている。ブレードホルダ120に形成されるボス部126の突出高さH1は、このネジ取付穴135の高さ、即ち板厚t2よりも小さく設定されている(図5参照)。
【0040】
ブレードホルダ120とブレード補強板130とを組み付けると、第2挟持面131Aとは反対側のネジ取付穴内周面114(図5参照)は、第1挟持面121Aとは反対側のボス部外周面115(図6参照)と接触して、ブレードホルダ120とブレード補強板130との相対移動が規制される。
【0041】
また、第2挟持面131Aの層厚規制ブレード110との接触側端部である下端部136から第2固定面132Aと平行な面に沿って伸ばし、ネジ取付穴内周面114から第2固定面132Aに対して垂直に下ろしてきた線までの長さL2を、第1挟持面121Aから外周面115までの長さL1よりも小さく設定している(図5、図6参照)。そのため、ブレードホルダ120とブレード補強板130とを組み付けるときは、ブレード補強板130の挟持部131を弾性変形させて、ブレード補強板130をブレードホルダ120に沿って弾性変形させる。なお、第2挟持面131Aの上端面からネジ取付穴内周面114までの長さL3は、第1挟持面121Aから外周面115までの長さL1より長く設定されている。
【0042】
また、ブレードホルダ120の第1挟持面121Aの上下方向の長さは、ブレード補強板130の第2挟持面131Aの上下方向の長さよりも長く形成されている。
【0043】
次に、ブレードユニット100の組み立てについて説明する。
【0044】
まず、ブレードホルダ120を公知の冶具に固定し、ブレードホルダ120に設けられた突出部123を層厚規制ブレード110に形成された位置決め開口113に挿通させて、層厚規制ブレード110をブレードホルダ120に装着する。次いで、ブレードホルダ120にブレード補強板130を配置させ、ブレード補強板130に形成された切欠部133に位置決め開口113から突出した突出部123を嵌め合わせる。この状態で、別の公知の治具で、ブレード補強板130をブレードホルダ120に向かって押し付け、ブレード補強板130の第2挟持面131Aと第2固定面132Aとを広げる。そして、ブレード補強板130の挟持部131を弾性変形させながら、ブレード補強板130をブレードホルダ120に沿わせる。そして、ブレードホルダ120に形成されたボス部126をブレード補強板130に形成されたネジ取付穴135に挿通させる。
【0045】
この状態で、ブレードホルダ120の各ネジ取付穴125にブレード補強板130側からネジ140を捩じ込み、ブレードホルダ120とブレード補強板130とを固定する。このとき、ブレード補強板130を弾性変形させているため、ブレード補強板130には図4の矢印方向に復元力が働き、ブレード補強板130の第2挟持面131Aがブレードホルダ120の第1挟持面121Aに押さえつけられ、層厚規制ブレード110を挟みこむ力が働く。よって、互いに平行な略L字形状の保持部材で層厚規制ブレード110を挟む場合と比較し、層厚規制ブレード110を挟みこむ力がより強固となり、層厚規制ブレードのがたつきを抑えることができる。
【0046】
また、ブレード補強板130は、ブレードホルダ120よりも厚さを小さく設定しているため、ブレードホルダ120と比較し、ブレード補強板130が弾性変形しやく、ブレード補強板130をブレードホルダ120に沿わせやすくなり、より厚規制ブレード110を挟み込む力が働きやすくなる。
【0047】
また、ボス部126の突出した長さをネジ取付穴135の高さ(板厚t2)よりも小さく設定しているため、ネジ止めする際のネジ140の締め付け力が、ボス部126に作用せず、ブレード補強板130のネジ取付穴135の周縁にのみ作用するため、ブレードホルダ120とブレード補強板130とをしっかりネジ止めすることができる。
【0048】
以上のようにして組み立てられたブレードユニット100は、図1に示すように、長手方向両端部に対向位置に形成された取付穴134、124を介して、現像ケース62にネジで固定される。ブレードユニット100は、現像ユニット61において、層厚規制ブレード110の押圧部材112が現像ローラ63と当接して配置される。画像形成時には、供給ローラ64から現像ローラ63上に供給されたトナーを、現像ローラ63の回転により現像ローラ63と層厚規制ブレード110の押圧部材112との間で一定の厚さに規制して現像ローラ63上に担持させる。
【0049】
このように、各挟持面121A、131Aと各固定面122A、132Aとが互いに異なる方向に延びているため、ネジで締め付ける面と層厚規制ブレードを挟持する面とを同一面上に設定している場合と比較し、各挟持面121A、131Aが延びる方向の寸法を小さくすることができ、現像ユニット61全体を小型化することができ、さらには、現像ユニット61を装着するカラープリンタを小型化することが可能となる。
【0050】
前記した実施形態では、現像装置の一例として、現像ローラ63、供給ローラ64およびブレードユニット100を備え、トナー収容室65を示したが、本発明の現像装置は、これに限定されるものではない。例えば、前記した各構成のうちトナー収容室を有さない現像装置(すなわち、現像剤カートリッジが着脱自在に装着される現像装置)であってもよいし、前記した各構成にさらに感光ドラムや帯電器を備える現像装置(いわゆるプロセスカートリッジ)であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明に係るプロセスカートリッジおよびLEDユニットの構成を示す断面図である。
【図2】本発明に係るブレードユニットの斜視図である。
【図3】本発明に係るブレードユニットの分解斜視図である。
【図4】本発明に係るブレードユニットの断面図である。
【図5】ブレード補強板の断面図である。
【図6】ブレードホルダの断面図である。
【符号の説明】
【0052】
61 現像ユニット
62 現像ケース
63 現像ローラ
100 ブレードユニット
110 層厚規制ブレード
113 位置決め開口
120 ブレードホルダ
121A 第1挟持面
122 取付部
122A 第1固定面
125 ネジ取付穴
126 ボス部
130 ブレード補強板
131A 第2挟持面
132 取付部
132A 第2固定面
133 切欠部
135 ネジ取付穴
140 ネジ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面に現像剤を担持可能な現像ローラと、
前記現像ローラに摺接して現像剤の厚さを規制可能な層厚規制ブレードと、
前記現像ローラを支持するケーシングに前記層厚規制ブレードを取り付ける第1保持部材および第2保持部材とを備え、
前記第1保持部材は、前記層厚規制ブレードと接触する第1挟持面と、前記第1挟持面とは異なる方向に延びる第1固定面とを有し、
前記第2保持部材は、前記第1挟持面と対向し、前記層厚規制ブレードと接触する第2挟持面と、前記第2挟持面とは異なる方向に延び、前記第1固定面と対向する第2固定面とを有し、
前記各保持部材をネジ止めすることにより、前記第1挟持面と前記第2挟持面との間で前記層厚規制ブレードを挟持固定しており、
前記第1保持部材は、ネジの締め付け方向の下流側に配置されていると共に、前記第2保持部材はネジの締め付け方向上流側に配置され、前記第1固定面には、前記各保持部材をネジ止めするための第1貫通孔を形成すると共に、前記第1貫通孔の周縁から前記第2固定面に向けて立設するボス部を設け、前記第2固定面には、前記ボス部が嵌め合わされ、前記第1貫通孔と共にネジ止めされる第2貫通孔を設けており、
前記各保持部材を組み付ける前の状態において、前記第2固定面と前記第2挟持面とがなす角度を前記第1固定面と前記第1挟持面とがなす角度よりも小さく設定すると共に、
前記第2挟持面における前記層厚規制ブレードとの接触側端部から前記第2挟持面とは反対側の前記貫通孔内面までの長さを、前記第1挟持面から前記第1挟持面とは反対側の前記ボス部外周面までの長さよりも小さく設定していることを特徴としている現像装置。
【請求項2】
前記第2保持部材は、前記第1保持部材よりも厚さを小さく設定した請求項1に記載の現像装置。
【請求項3】
前記ボス部の突出した長さは、前記第2貫通孔の高さよりも小さく設定した請求項1ままたは請求項2に記載の現像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−151891(P2010−151891A)
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−327148(P2008−327148)
【出願日】平成20年12月24日(2008.12.24)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】