説明

現金自動取引装置及び現金出金方法

【課題】ATMの大幅な変更を行なうことなく、更に、新券以外の紙幣の収納枚数に制限を受けることなく、新券を出金すること。
【解決手段】通帳記帳部14の通帳収納部の設置スペースに紙幣Pを収納した紙幣収納部を設置し、出金時に顧客の操作指示によって、前記通帳収納部31〜33に収納してある新券Pを前記通帳挿入排出口21から排出するよう制御する制御部8を有する。また、通帳記帳部44の磁気記録書込部22を利用して、紙幣認識を行なう。更に、封筒Eに新券Pを封入することにより、年月日を印字し、磁気ストライプを貼付して磁気情報を読取り、印字部25や磁気読取書込部を共用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金融機関の営業店等に設置される現金自動取引装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、金融機関の営業店等に設置される現金自動取引装置は、顧客からの現金の入金取引と、顧客に対する現金の出金取引を行なうことができる。しかしながら、顧客はいわゆる「ピン札」と呼ばれる新券紙幣が必要な場合がある。現在のところ、このような顧客の要望に対応可能とするための新券紙幣の出金機能を有する現金自動取引装置は少なく、顧客が新券紙幣の入手を希望する場合は、金融機関の窓口で交換する方法がほとんどである。一方、特許文献としては、現金自動取引装置から新券紙幣を出金するための装置が、特開2001−331843(特許文献1)に記載されている。特許文献1は現金自動取引装置から新券紙幣を出金するために紙幣入出金機にオプション紙葉類専用の収納部を設けるものである。
【0003】
しかしながら、新券紙幣の出金機能のない現金自動取引装置に新券紙幣の出金機能を設定する場合、紙幣入出金機の収納庫の一つを新券紙幣用に確保する必要がある。そのため新券紙幣以外の紙幣の収納枚数に制限を受けてしまうという問題があった。また、前記特許文献1に開示される現金自動取引装置の場合も同様に、紙幣入出金機内に専用の収納部を設けなければならず、紙幣入出金機に対する大幅な設計変更が必要である。そのため、同様に新券紙幣以外の紙幣の収納枚数が減ってしまうという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−331843号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、現金自動取引装置の大幅な変更を行なうことなく、更に、新券紙幣以外の紙幣の収納枚数に制限を受けることなく、顧客の要望に対応して新券紙幣を出金することができる現金自動取引装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために本発明は、現金の入出金取引を行ない、かつ通帳収納部に収納した通帳を搬送して通帳挿入排出口へ排出する通帳記帳部を有する現金自動取引装置において、前記通帳収納部の設置スペースに紙幣を収納した紙幣収納部を設置し、出金時に顧客の操作指示によって、前記紙幣収納部に収納してある紙幣を前記通帳挿入排出口から排出するよう制御する制御部を有することを特徴とする現金自動取引装置である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、通帳記帳部の通帳収納部に新規通帳を収納しない場合、前記通帳収納部の設置スペースに新券紙幣を収納した紙幣収納部を設置すれば、出金時に顧客の操作指示によって、紙幣を前記通帳挿入排出口から排出するよう制御するので、前記通帳記帳部の各機能を共用することができ、現金自動取引装置の大幅な変更を行なうことがない。更に、新券紙幣以外の紙幣の収納枚数に制限を受けることなく、新券紙幣を出金することができる現金自動取引装置を提供することができる。併せて、顧客の操作指示に基づいて、顧客に対して新券紙幣の出金を行なうことができるので、顧客へのサービス向上に寄与することができる。更に、現金自動取引装置に新規通帳の発行機能があるにもかかわらず、当該現金自動取引装置によっては新規通帳の発行を行なわないこととしている金融機関において、当該現金自動取引装置の新規通帳発行に係わるスペースを無駄にすることなく、有効利用を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】第1の実施の形態に関する通帳記帳部の断面図である。
【図2】第1の実施の形態に関する現金自動取引装置の外観図である。
【図3】第1の実施の形態に関する現金自動取引装置の構成図である。
【図4】第1の実施の形態に関する通帳記帳部の機能を示すブロック図である。
【図5】現金自動取引装置の顧客操作表示画面の表示例を示す説明図である。
【図6】新券紙幣の出金指示があった場合の通帳記帳部の動作を示すフローチャートである。
【図7】第2の実施の形態に関する通帳記帳部の機能を示すブロック図である。
【図8】新券紙幣の出金指示があった場合の通帳記帳部の動作を示すフローチャートである。
【図9】第3の実施の形態に関する通帳記帳部の断面図である。
【図10】第3の実施の形態に関する新券入り封筒と通帳の比較を示す説明図である。
【図11】第3の実施の形態に関する新券入り封筒を含むキャリアの説明図である。
【図12】新券紙幣の出金指示があった場合の通帳記帳部の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<第1の実施の形態>
以下本発明を実施するための形態について説明する。図2は第1の実施の形態に関する現金自動取引装置(以下ATMという)1の外観図である。ATM1は銀行等の金融機関又はコンビニエンスストア等に設置され、入出金取引等が可能である。ATM1は入出金取引において、顧客が操作し、かつ操作をガイドするための表示を行なうタッチパネル機能を備えたCRT又はLCD等からなる顧客操作表示画面2を有する。更に、ATM1は入出金取引等において、顧客の所有するキャッシュカードの挿入を受付けるカード挿入口3を有する。
【0010】
また、ATM1は、入出金取引等の結果を記録する通帳Pを受付ける通帳挿入排出口4を有する。通帳挿入排出口4から挿入された通帳に対し、後述する通帳記帳部14において入出金取引等の結果を印字した後、通帳挿入排出口4から排出する。また、後述する新規通帳Pを格納する場合には、新規通帳Pに所定の処理をした後に、当該通帳挿入排出口4から排出する。更に、後述するように新券紙幣Bを格納する場合には、顧客の指定に基づき当該通帳挿入排出口4から新券紙幣Bを排出する。
【0011】
更に、顧客に対して紙幣を投入又は返却するための接客口としての紙幣投入返却口5を有する。入金取引においては、顧客が当該紙幣投入返却口5に紙幣をセットすると、これをATM1が自動計数し、装置内部に取込む。出金取引においては、ATM1が図示しない紙幣格納部から紙幣を繰出し、当該紙幣投入返却口5に集積することにより、顧客が取出し可能とする。また、ATM1は同じく、硬貨を投入又は返却するための接客口としての硬貨投入返却口6を有する。入金取引において、顧客が当該硬貨投入返却口6に硬貨をセットすると、これをATM1が自動計数し、装置内部に取込む。出金取引においては、ATM1が図示しない硬貨格納部から硬貨を繰出し、当該硬貨投入返却口6に集積することにより、顧客が取出し可能とする。
【0012】
図3は第1の実施の形態に関するATM1の構成図である。ATM1は、金融機関事務センタ等に設置されるホストコンピュータ10と通信回線11を介して接続される。ATM1の通信部7は、通信回線11を介して接続されるホストコンピュータ10との間の通信を制御する。
【0013】
顧客操作表示部12は前記顧客操作表示画面2を制御する。顧客操作表示部12は情報入力用のキーとして機能するタッチパネルを顧客操作表示画面2に表示し、後述する取引選択画面、出金金額入力画面及び新券出金案内画面等を表示する。更に、顧客操作表示部12は、顧客によって指定された取引選択情報、出金金額情報、新券希望情報等を制御部8に出力する。
【0014】
カード読取印字部13は、顧客が前記カード挿入口3から挿入したキャッシュカードの磁気ストライプ又はICチップ等から顧客の氏名又は口座番号等の情報を読取る。更にカード読取印字部13は、前記キャッシュカードに関する更新情報の書込みを行なうと共に、取引内容を明細票(レシート)に印字する。
【0015】
通帳記帳部14は、顧客が前記通帳挿入排出口4から挿入した通帳Pを取込んで、当該通帳の磁気ストライプに記載されている顧客の氏名又は口座番号等の情報を読取る。また、通帳記帳部14は、現在の取引情報及び過去の未記帳分の取引情報を通帳に印字する。更に、通帳記帳部14は、新規通帳Pを発行するように制御されているか、又は新規通帳Pを発行しないように制御されている。新規通帳Pを発行する場合は通常の制御と同様である。一方、新規通帳Pを発行しない場合は、新券紙幣Bを出金可能に制御される。新券紙幣Bを出金する場合、後述する紙幣収納カセット31、32、33を利用して、当該紙幣収納カセット31、32、33に新券紙幣Bを金種毎にそれぞれ収納しておき、所定の処理を行なった後、後述する搬送部28等を利用して新券紙幣Bを排出するように制御するものである。
【0016】
紙幣入出金部15は、顧客により前記紙幣投入返却口5から投入される紙幣を真偽鑑別し、計数し、搬送して図示しない紙幣収納部に収納する。更に、顧客に支払われる出金紙幣を前記紙幣収納部より繰出し紙幣投入返却口5に集積する。硬貨入出金部16は顧客により前記硬貨投入返却口6から投入される硬貨を真偽鑑別し、計数し、搬送して図示しない硬貨収納部に収納し、又は顧客に支払われる硬貨を前記硬貨収納部より繰出し硬貨投入返却口6に集積する。
【0017】
制御部8はATM1の前記各部を制御する。当該制御部8は、半導体メモリ又は磁気ディスク等で構成された記憶部9と接続される。制御部8は記憶部9に記憶された制御プログラムにより動作する。また、制御部8は各処理に必要なデータを記憶部9に書き込むことができ、必要に応じて記憶部9から読み出すことができる。
【0018】
図1は第1の実施の形態に関する通帳記帳部14の断面図である。通帳記帳部14の前面部には、通帳Pを挿入排出すると共に新券紙幣Bを排出する通帳挿入排出口4を有する。通帳挿入排出口4には、この通帳挿入排出口4を開閉する図示しないシャッタと、通帳P又は新券紙幣Bの通過を検知する図示しないセンサが備えられている。前記センサが通帳P又は新券紙幣Bの通過を検知するとシャッタが開かれる。
【0019】
また、通帳記帳部14の内部には、複数の搬送ローラ対28−1と複数の搬送路28−2からなる搬送部28を有する。搬送ローラ対28−1は図示しないステッピングモータによって駆動され、通帳挿入排出口4より挿入された開帳状態の通帳Pを搬送路28−2を介して後方へ搬送する。更に図示しない通帳収納カセットに収納された新規通帳P又は紙幣収納カセット31、32、33に収納された新券紙幣Bを同じく搬送路28−2を介して通帳挿入排出口4へ搬送する。
【0020】
そして、通帳記帳部14の内部に挿入された開帳状態の通帳Pには、表紙又は裏表紙に図示しない磁気ストライプが貼着されており、搬送部28の前方に設けられた磁気読取書込部22が通帳Pの磁気ストライプを走査して、口座番号等の適否を読み取り照合する。この照合の結果、「適」と判断された通帳Pは搬送部28の更に後方へ搬送され、「不適」又は「読み取り不良」と判断された場合には前方へ搬送されて、通帳挿入排出口4から返却される。
【0021】
更に、搬送部28の磁気読取書込部22の後方には改頁機構部23が設けられる。改頁機構部23は開帳状態で搬送されてきた通帳Pの頁を必要に応じて捲るようになっている。更に、改頁機構部23に隣接して光学読取部24が設けられる。光学読取部24は通帳Pの開かれた頁の頁マーク又は印字済行等を読み取り、正しい頁が開かれているか、及び何行まで印字されているかを検査する。
【0022】
更に、光学読取部24の後方には印字部25が設けられている。光学読取部24による検査結果から、正しい頁が開かれていると判断された場合に、印字部25は印字済最終行の次の行から通帳未記帳分の取引情報の印字を行なう。光学読取部24による検査結果から、正しい頁が開かれていないと判断された場合には、搬送ローラ対28−1の回転により、通帳Pは改頁機構部23まで搬送され、改頁機構部23により再び頁捲り動作が行われる。
【0023】
搬送路28−2の後方には、新規通帳Pが集積収納された図示しない通帳収納カセット又は新券紙幣Bが集積収納された紙幣収納カセット31、32、33が複数設けられている。新規通帳を発行しないATM1の場合、図示しない通帳収納カセットの設置スペースに紙幣収納カセット31、32、33が設けられる。即ち、通帳収納カセットと紙幣収納カセット31、32、33は設置スペースを共用している。各紙幣収納カセット31、32、33は保守員によって着脱可能である。保守員はATM1の装置外で各紙幣収納カセット31、32、33に異なる種類の新券紙幣Bを装填する。
【0024】
各紙幣収納カセット31、32、33に垂直に集積収納された新券紙幣Bは、下端から一枚ずつ繰出し可能であり、紙幣収納カセット31、32、33の下端には、繰出し手段としての媒体繰出し部27a、27b、27cが設けられている。なお、各紙幣収納カセット31、32、33には、新券紙幣Bの有無を検知する図示しない媒体検知手段が配設されている。更に搬送路28−2の下方には、ATM1における取引記録が印字されて巻取られる控えジャーナル35及び取忘れ通帳P又は取忘れ新券紙幣Bを集積収納する媒体取込部29がそれぞれ配設されている。
【0025】
図4は第1の実施の形態に関する通帳記帳部14の機能を示すブロック図である。通帳記帳部14の挿入排出部21は、通帳挿入排出口4の図示しないセンサが通帳Pの挿入又は排出を検出すると、図示しないシャッタを開け、更に新券紙幣Bの排出を検出すると同様にシャッタを開ける。センサの検出結果は通帳記帳部制御部20に出力され、シャッタの開閉動作は通帳記帳部制御部20の制御によって行なわれる。
【0026】
磁気読取書込部22は、搬送路28−2を搬送される通帳Pに対して磁気ストライプを走査して磁気情報の読取書込を行なうが、本実施の形態においては、新券紙幣Bに対して何もしない。更に、改頁機構部23は開帳状態で搬送されてきた通帳Pの頁を必要に応じて捲るように動作するが、新券紙幣Bに対しては何もしない。更に、光学読取部24は通帳Pの開かれた頁の頁マーク又は印字済行等を読み取り、正しい頁が開かれているか、及び何行まで印字されているかを検査するが、本実施の形態においては、新券紙幣Bに対して何もしない。更に、印字部25は印字済最終行の次の行から通帳未記帳分の取引情報の印字を行なうが、本実施の形態においては、新券紙幣Bに対して何もしない。
【0027】
カセット判別部26は、新券紙幣Bが収納された複数の紙幣収納カセット31、32、33が正しい位置に装着されたか否か、どの収納カセットが装着されているか判別する。判別結果は、通帳記帳部制御部20へ出力される。媒体繰出部27は各紙幣収納カセット31、32、33に収納された新券紙幣Bを下端から一枚ずつ繰出し、搬送部28へ送り出す。媒体繰出部27は紙幣の厚さを検知しており、紙幣の重送を検知することができる。紙幣の重送検知の結果、重送していればリトライを行なう。また、搬送部28は、前述のように複数の搬送ローラ対28−1と複数の搬送路28−2からなり、搬送ローラ対28−1を回転することにより、通帳P又は新券紙幣Bを搬送路28−2に搬送する。なお、媒体取込部29は、顧客が取り忘れた通帳P又は新券紙幣Bを集積収納する。通帳記帳部制御部20は前記各部を制御する。また、紙幣収納カセット31、32、33に収納された新券紙幣Bは新券紙幣のみであるため、出金に際し、基本的には紙幣認識は不要とすることができる。
【0028】
次に、第1の実施の形態に関するATM1の動作について説明する。まず、ATM1の前に立った顧客は、顧客操作表示画面2に表示される取引選択画面から希望する取引を選択する。図5はATM1の顧客操作表示画面2の表示例を示す説明図である。
【0029】
前記制御部8は、前記顧客操作表示部12を制御して、同図(a)に示す取引選択画面に、入金キー41−1、出金キー41−2、残高照会キー41−3、振込みキー41−4、通帳記帳キー41−5を表示する。ここで顧客が出金キー41−2を押下すると、制御部8はこれを検知し、図示しない本人確認画面を表示する。本人確認が一致すると、制御部8は、同じく顧客操作表示部12を制御して、同図(b)に示す出金金額入力画面を表示する。
【0030】
顧客は金額表示欄42−2を確認しながらテンキー42−1を操作して、出金金額を入力する。そして、顧客は、新券紙幣Bを希望する場合は、新券希望キー42−3を押下する。なお、前記新券希望キー42−3は常に表示するものではなく、本発明に基づき新券紙幣Bを出金可能とした場合のみ表示するものである。制御部8は顧客操作表示部12から新券の出金指示を受信すると、通帳記帳部14に対し、新券紙幣Bの出金指示を出力する。
【0031】
図6は新券紙幣Bの出金指示があった場合の通帳記帳部14の動作を示すフローチャートである。通帳記帳部14の通帳記帳部制御部20は、制御部8から新券紙幣Bの出金指示を受信すると、媒体繰出部27を制御し、紙幣収納カセット31、32、33のうちの一つのから新券紙幣Bを1枚繰出す(S101)。媒体繰出部27が重送を検知した場合(S102)、紙幣Pを紙幣収納カセット31、32、33に戻し、リトライを行なう(S103)。通帳記帳部制御部20はこのリトライ回数が上限を超えたか否かチェックし(S104)、上限を超えた場合は制御部8にエラーを通知する(S111)。重送されていなければ、通帳記帳部制御部20は、搬送部28を制御して新券紙幣Bを通帳挿入排出口4へ搬送し、通帳挿入排出口4より排出する(S105)。
【0032】
通帳記帳部制御部20は、制御部8に対し通帳挿入排出口4に新券紙幣Bを排出することを出力する。すると制御部8は、前記顧客操作表示部12に対し、図5(C)に示す新券出金案内画面を表示するように指示する。当該新券出金案内画面は、ATM1の通帳挿入排出口4から新券紙幣Bが排出される絵43を表しているので、顧客は混乱することがない。
【0033】
このとき挿入排出部21の図示しないセンサは顧客が新券紙幣Bを抜き取ったか否か監視する(S106)。通帳記帳部制御部20は、紙幣の受取りが所定の時間以内行なわれたか否かチェックする(S107)。上限時間を超えても受取らない場合は、通帳記帳部制御部20は、搬送部28と媒体取込部29を制御し、新券紙幣Bを媒体取込部29へ搬送する(S110)。そして、ステップ106において、通帳記帳部制御部20は、新券紙幣Bが受取られた場合、図示しないカウンタの出金金額枚数に「1」を加算し(S108)、出金枚数が顧客指定の枚数か否かチェックする(S109)。このようにして、出金枚数が指定枚数に達するまで繰り返す。
【0034】
以上、第1の実施の形態によれば、通帳記帳部に紙幣収納カセット31、32、33を設置し、紙幣収納カセット31、32、33に新券紙幣Bを収納し、媒体の搬送部28を共用することができるので、媒体の繰出、搬送等の制御を媒体である新券紙幣Bに合わせて変更することにより、大幅な変更を行なうことがない。更に、新規通帳Pを発行しないATM1の場合、空いている通帳収納カセットの設置スペースを新券紙幣Bの紙幣収納カセットの設置スペースに利用することができる。その結果、既存のATM1に対し、新券紙幣以外の紙幣の収納枚数に制限を受けることなく、また、機構的にも大きな変更を加えることなく、新券紙幣Bの出金機能を付加することができる。
【0035】
<第2の実施の形態>
次に、第2の実施の形態に関するATM1について説明する。第2の実施の形態に関するATM1の構成については第1の実施の形態と同じであるので説明を省略する。図7は第2の実施の形態に関する通帳記帳部44の機能を示すブロック図である。通帳記帳部44の挿入排出部21は、図示しないセンサが通帳Pの挿入又は排出を検出すると、図示しないシャッタを開け、更に新券紙幣Bの排出を検出すると同様にシャッタを開ける。センサの検出結果は通帳記帳部制御部50に出力され、シャッタの開閉動作は通帳記帳部制御部50の制御によって行なわれる。
【0036】
磁気読取書込部22は搬送路28−2を搬送される通帳Pに対しては、磁気ストライプを走査して磁気情報の読取書込を行なうが、新券紙幣Bに対しては何もしない。更に、改頁機構部23は開帳状態で搬送されてきた通帳Pの頁を必要に応じて捲るように動作するが、新券紙幣Bに対しては何もしない。
【0037】
第2の実施の形態に関する光学読取部51はCCDセンサからなり、通帳Pの開かれた頁の頁マーク又は印字済行等を読み取り、正しい頁が開かれているか、及び何行まで印字されているかを検査する。更に、本実施の形態において、光学読取部51は、新券紙幣Bに対して簡易な紙幣認識を行なう。光学読取部51は、紙幣収納カセット31、32、33より搬送されてきた新券紙幣Bに対して、紙幣の画像を読取り、読取データを通帳記帳部制御部50へ出力する。通帳記帳部制御部50は更に前記制御部8へ読取りデータを送り、制御部8は正常な紙幣か否か判断する。制御部8が正常な紙幣であると判断しなかった場合は、制御部8は通帳記帳部制御部50を制御し、当該紙幣を通帳挿入排出口4には搬送せずに、通帳取込部29に取込む。
【0038】
印字部25は印字済最終行の次の行から通帳未記帳分の取引情報の印字を行なうが、本実施の形態においては、新券紙幣Bに対して何もしない。カセット判別部26は、新券紙幣Bが収納された複数の紙幣収納カセット31、32、33が正しい位置に装着されたか否か判別する。判別結果は、通帳記帳部制御部50へ出力される。媒体繰出部27は各紙幣収納カセット31、32、33に収納された新券紙幣Bを下端から一枚ずつ繰出し、搬送部28へ送り出す。媒体繰出部27は紙幣の重送を検知しており、重送していればリトライを行なう。また、搬送部28は、前述のように複数の搬送ローラ対28−1と複数の搬送路28−2からなり、搬送ローラ対28−1を回転することにより、通帳Pと新券紙幣Bを搬送路28−2に搬送する。なお、媒体取込部29は、顧客が取り忘れた通帳P又は新券紙幣Bを集積収納する。通帳記帳部制御部50は前記各部を制御する。
【0039】
次に、第2の実施の形態に関するATM1の動作について説明する。第2の実施の形態に関するATM1の動作の取引選択画面の表示から、新券紙幣Bの出金指示までは、第1の実施の形態と同じであるので説明を省略する。
【0040】
図8は新券紙幣Bの出金指示があった場合の通帳記帳部44の動作を示すフローチャートである。通帳記帳部44の通帳記帳部制御部50は、前記制御部8から新券紙幣Bの出金指示を受信すると、媒体繰出部27を制御し、紙幣収納カセット31、32、33から新券紙幣Bを1枚繰出す(S201)。媒体繰出部27が重送を検知した場合(S202)、紙幣Pを紙幣収納カセット31、32、33に戻し、リトライを行なう(S203)。通帳記帳部制御部50はこのリトライ回数が上限を超えたか否かチェックし(S204)、上限を超えた場合は制御部8にエラーを通知する(S214)。重送されていなければ、通帳記帳部制御部50は、搬送部28を制御して新券紙幣Bを通帳挿入排出口4へ搬送する(S205)。
【0041】
このとき、通帳記帳部制御部50は、光学読取部51を制御し、簡易紙幣認識のために新券紙幣Bの画像を読取る(S206)。通帳記帳部制御部50は、読取りデータを前記制御部8へ送り、前記制御部8の認識結果が不一致であれば(S207)、新券紙幣Bを通帳取込部29へ搬送する(S212)。
【0042】
ステップ207において、認識結果が一致であれば、通帳記帳部制御部50はそのまま搬送を継続する。そして、通帳記帳部制御部50は、制御部8に対し通帳挿入排出口4に新券紙幣Bを排出することを出力する。すると制御部8は、前記顧客操作表示部12に対し、図5(C)に示す新券出金案内画面を表示するように指示する。当該新券出金案内画面は、ATM1の通帳挿入排出口4から新券紙幣Bが排出される絵43を表しているので、顧客は混乱することがない。
【0043】
このとき挿入排出部21の図示しないセンサは顧客が新券紙幣Bを抜き取ったか否か監視する(S208)。通帳記帳部制御部50は、紙幣の受取りが所定の時間以内行なわれたか否かチェックする(S209)。上限時間を超えても受取らない場合は、通帳記帳部制御部50は、搬送部28と媒体取込部29を制御し、新券紙幣Bを媒体取込部29へ搬送する(S213)。そして、ステップ208において、通帳記帳部制御部50は、新券紙幣Bが受取られた場合、図示しないカウンタの出金金額枚数に「1」を加算し(S210)、出金枚数が顧客指定の枚数か否かチェックする(S211)。このようにして、出金枚数が指定枚数に達するまで繰り返す。
【0044】
以上のように、第2の実施の形態によれば、光学読取部51の出力によって、出金紙幣の簡易な認識を行なうこととしたので、保守者による収納カセットへの装填誤りがあった場合でも、これを検出することができる。更に、当該光学読取部51は通帳記帳部44の光学読取部51を共用することができるので、機構的にも大きな変更を加えることなく、新券紙幣Bの出金機能を付加することができる。
【0045】
<第3の実施の形態>
次に、第3の実施の形態に関するATM1について説明する。第3の実施の形態に関するATM1の構成については第1の実施の形態と同じであるので説明は省略する。また、第3の実施の形態に関する通帳記帳部54の機能を示すブロック図は、第1の実施の形態に関する通帳記帳部14の機能を示すブロック図とほぼ同じであるので、前述の図4の説明を援用する。前記第1の実施の形態においては新券紙幣Bを通帳記帳部14から1枚毎に排出するのに対し、第3の実施の形態では、新券紙幣Bを複数枚まとめて封筒に封入し、当該新券入り封筒Eを排出するものである。
【0046】
図9は第3の実施の形態に関する通帳記帳部54の断面図である。図1と同一の構成要素については同一の符号にて示し、説明を省略する。ここで磁気読取書込部52は、通帳Pの磁気ストライプを走査して、口座番号等の適否を読取り照合するのに加えて、後述するように、新券紙幣Bを封入する新券入り封筒Eに貼付された磁気ストライプを走査して、新券入り封筒Eの磁気情報を読取る。更に、印字部55は、前記光学読取部24による通帳Pに対する検査結果から正しい頁が開かれていると判断された場合に、印字済最終行の次の行から通帳未記帳分の取引情報の印字を行なう。更に、印字部55は新券紙幣Bが挿入された新券入り封筒Eに対し、後述する所定の事項の印字を行なう。
【0047】
搬送路28−2の後方には、新規通帳Pが集積収納された図示しない通帳収納カセット又は新券入り封筒Eが集積収納された紙幣収納カセット56、57、58、59が設けられている。新規通帳を発行しないATM1の場合、図示しない通帳収納カセットの設置スペースに紙幣収納カセット56〜59が設けられる。即ち、通帳収納カセットと紙幣収納カセット56〜59は設置スペースを共用している。各紙幣収納カセット56〜59は保守員によって着脱可能である。
【0048】
保守員はATM1の装置外で各紙幣収納カセット56〜59に異なる種類の新券入り封筒Eを装填する。新券入り封筒Eは、例えば紙幣収納カセット56には千円紙幣が5枚封入された新券入り封筒Eを、収納カセット57には千円紙幣が10枚封入された新券入り封筒Eを、収納カセット58には万円紙幣が5枚封入された新券入り封筒Eを、収納カセット59には万円紙幣が10枚封入された新券入り封筒Eをあらかじめ金額別に装填する。各紙幣収納カセット56〜59に垂直に複数個集積収納された新券入り封筒Eは、下端から一枚ずつ繰出し可能であり、紙幣収納カセット56〜59の下端には、繰出し手段としての媒体繰出し部27a、27b、27c、27dが設けられている。
【0049】
図10は新券入り封筒Eと通帳Pの比較を示す説明図である。同図(a)に示すように、新券入り封筒Eには新券紙幣Bが複数枚封入されている。新券入り封筒Eの表側には、封入されている新券紙幣Bの金種・枚数表示64が印刷され、裏側には磁気ストライプ63Eが貼付され、金種・枚数表示64と同じ情報が磁気記録されている。磁気ストライプ63Eは、同図(b)に示す通帳Pの磁気ストライプ63Pに対応する位置に貼付されている。これにより、出金時に前記磁気読取書込部52によって磁気情報を読取り可能となるので、制御部8による出金管理を行なうことができると共に、前記磁気読取書込部52を共用することができる。
【0050】
新券入り封筒Eは、前記通帳挿入排出口4に排出される状態では、新券入り封筒Eの表側に出金年月日61と顧客の口座番号62が印字されている。当該出金年月日61と顧客の口座番号62は、出金の際に前記印字部55によって印字される。このように出金年月日61と顧客の口座番号62を印字することにより、顧客が取り忘れた結果通帳取込部29に取り込んだ場合、後で行なう確認を容易にすることができる。出金年月日61と顧客の口座番号62を印字は、前記印字部55が行なうので、印字部55を共用することができる。
【0051】
また、新券入り封筒Eの幅Lは、通帳の幅Lと同じであることが望ましい。搬送ローラ対28−1により同図(b)に示す通帳Pを閉じた状態で搬送する場合は、前記搬送部28の搬送ローラ対28−1を新券入り封筒Eに適合させるために別途設ける必要がなく、通帳P用の搬送ローラ対28−1と共用することができるからである。
【0052】
図11は新券入り封筒Eを含むキャリアCの説明図である。通帳Pを開いた状態と同じ大きさ(幅と長さ)の台紙Dに、新券紙幣Pを封入した新券入り封筒Eを貼付してキャリアCとしたものである。前記キャリアCは、通帳Pの開いた状態と大きさが同じであるので、通帳記帳部54の図示しない通帳収納カセットが通帳Pを開いた状態で収納する場合、紙幣収納カセット56〜59を共用することができる。更に、出金年月日61と顧客の口座番号62を印字する場合にも、前記印字部55を共用することができる。更に、磁気ストライプ63Dを図示しない開帳状態の通帳Pの磁気ストライプ63Pに対応する位置に貼付することにより、出金時に前記磁気読取書込部52によって金種・枚数に関する磁気情報を読取り可能となるので、制御部8による出金管理を行なうことができると共に、記磁気読取書込部52を共用することができる。
【0053】
図12は新券紙幣Bの出金指示があった場合の通帳記帳部54の動作を示すフローチャートである。通帳記帳部54の通帳記帳部制御部20は、前記制御部8から新券紙幣Bの出金指示を受信すると、媒体繰出部27を制御し、紙幣収納カセット56〜59のうちの該当する金額が入った新券入り封筒Eのカセットから新券入り封筒Eを1枚繰出す(S301)。
【0054】
媒体繰出部27が重送を検知した場合(S302)、新券入り封筒Eをカセットに戻し、リトライを行なう(S303)。通帳記帳部制御部20はこのリトライ回数が上限を超えたか否かチェックし(S304)、上限を超えた場合は制御部8にエラーを通知する(S312)。重送されていなければ、通帳記帳部制御部20は、搬送部28を制御して新券入り封筒Eを通帳挿入排出口4へ搬送する(S305)。
【0055】
このとき、通帳記帳部制御部20は、印字情報を前記制御部8から受信することにより、前記印字部25を制御し、新券入り封筒Eの表面に出金年月日61と顧客の口座番号62を印字する。更に、磁気読取書込部22を制御し、磁気ストライプ63Eを読取ることにより、金種・枚数に関する磁気情報を制御部8へ出力する(S306)。
【0056】
そして、通帳記帳部制御部20は、制御部8に対し通帳挿入排出口4に新券入り封筒Eを排出することを出力する。すると制御部8は、前記顧客操作表示部12に対し、図5(C)に示す新券出金案内画面を表示するように指示する。このとき通帳挿入排出口4の図示しないセンサは顧客が新券入り封筒Eを抜き取ったか否か監視する(S307)。通帳記帳部制御部20は、新券入り封筒Eの受取りが所定の時間以内行なわれたか否かチェックする(S308)。上限時間を超えても受取らない場合は、通帳記帳部制御部20は、搬送部28と媒体取込部29を制御し、新券入り封筒Eを媒体取込部29へ搬送する(S311)。
【0057】
そして、ステップ307において、通帳記帳部制御部20は、新券入り封筒Eが受取られた場合、図示しないカウンタの出金封筒枚数に「1」を加算し(S309)、出金封筒枚数が顧客指定の枚数か否かチェックする(S310)。このようにして、出金封筒枚数が指定枚数に達するまで繰り返す。
【0058】
以上のように、第3の実施の形態によれば、顧客が指定した金額を前記新券入り封筒Eにまとめて封入してあるので、短時間で出金することができ、収納時の取り扱いも簡単にすることができる。更に新券紙幣が汚れにくいので、汚れに対して敏感な顧客に対しても、満足のいく紙幣品質を維持することができる。また、新券入り封筒Eの大きさを、通帳記帳部54の扱う通帳の大きさと同じにすれば、収納カセット及び搬送路を共用することができるという効果を有する。更に、新券入り封筒Eに出金年月日61と顧客の口座番号62を印字するように制御すれば、顧客が取り忘れた結果通帳取込部29に取り込んだ場合、後で確認を容易にすることができる。その際、通帳Pへの取引情報の印字のための印字部55を共用することができる。更に、新券入り封筒Eの表面に磁気ストライプ63を貼付し、封入した新券紙幣Bの金種・枚数表示64の情報と同じ情報を磁気記録すれば、出金管理を行なうことができると共に、磁気読取書込部22を共用することができる。
【0059】
更に、前記第1の実施の形態の説明において、光学読取部24は新券紙幣Bに対して何もしないことを説明したが、第3の実施の形態における光学読取部24は、新券入り封筒Eの金種・枚数表示64を読取ることにしてもよい。読取った金種・枚数表示64の情報を通帳記帳部制御部20の制御によって記録するようにすれば、出金管理を行なうことができると共に、光学読取部24を共用することができる。
【0060】
前記第1乃至第3の実施の形態において、新規通帳を収納する通帳収納カセットが複数ある場合、当該通帳収納カセットの設置スペース全てに紙幣収納カセット31、32、33を設置するのではなく、設置スペースの一部に紙幣収納カセット(例えば収納カセット33のみ)を設置する場合であってもよい。
【符号の説明】
【0061】
1 ATM
4 通帳挿入排出口
14、44、54 通帳記帳部
20、50 通帳記帳部制御部
21 挿入排出部
22 磁気読取書込部
23 改頁機構部
24 頁マーク読取書込部
25、55 印字部
26 カセット判別部
28 搬送部
29 通帳取込部
31、32、33 紙幣収納カセット
56〜59 紙幣収納カセット
P 通帳
B 新券紙幣
E 新券入り封筒
D 台紙
C キャリア



【特許請求の範囲】
【請求項1】
現金の入出金取引を行ない、かつ通帳収納部に収納した通帳を搬送して通帳挿入排出口へ排出する通帳記帳部を有する現金自動取引装置において、
前記通帳収納部の設置スペースに紙幣を収納した紙幣収納部を設置し、
出金時に顧客の操作指示によって、前記紙幣収納部に収納してある紙幣を前記通帳挿入排出口から排出するよう制御する制御部を有することを特徴とする現金自動取引装置。
【請求項2】
前記制御部は前記紙幣を排出するとき、前記通帳記帳部の搬送路を搬送して排出するように制御することを特徴とする請求項1記載の現金自動取引装置。
【請求項3】
前記通帳記帳部は通帳用の光学センサを有し、前記制御部は前記紙幣を排出するとき、前記光学センサを利用して前記紙幣に対する紙幣認識を行なうことを特徴とする請求項1記載の現金自動取引装置。
【請求項4】
前記紙幣は封筒に封入されていることを特徴とする請求項1記載の現金自動取引装置。
【請求項5】
前記通帳記帳部は通帳印字用の印字部を有し、かつ、前記制御部は前記紙幣を排出するとき、前記封筒に所定の事項を印字するように制御することを特徴とする請求項4記載の現金自動取引装置。
【請求項6】
前記通帳記帳部は磁気読取部を有し、かつ、封入されている紙幣の紙幣情報を記録した磁気ストライプを前記封筒に貼付し、更に、前記制御部は前記紙幣を排出するとき、前記磁気ストライプから前記紙幣情報を読取るように制御することを特徴とする請求項4記載の現金自動取引装置。
【請求項7】
封筒の幅は、前記通帳記帳部が扱う前記通帳の幅と同じであることを特徴とする請求項5又は6記載の現金自動取引装置。
【請求項8】
前記紙幣を封入する前記封筒を、前記通帳と同じ大きさの台紙に貼付して収納することを特徴とする請求項5又は6記載の現金自動取引装置。
【請求項9】
前記紙幣収納部は、前記通帳収納部と兼用可能としたことを特徴とする請求項5又は6記載の現金自動取引装置。
【請求項10】
前記紙幣は、新券紙幣であることを特徴とする請求項1乃至8いずれか一記載の現金自動取引装置。
【請求項11】
通帳収納部に収納する通帳を搬送部によって搬送する通帳搬送工程と、
通帳の磁気ストライプから磁気読取書込部によって磁気情報を読み取り書き込む磁気読取書込工程と、
通帳に印字された取引情報を光学センサによって読取る光学読取工程と、
印字部によって通帳に取引情報を印字する通帳印字工程と、
前記通帳収納部の設置スペースに別途設置した紙幣収納部から、収納紙幣を搬送し出金する紙幣出金工程を含むことを特徴とする現金出金方法。
【請求項12】
前記紙幣出金工程には、前記通帳搬送工程で使用する前記搬送路を利用して紙幣を搬送する紙幣搬送工程を含むことを特徴とする請求項11記載の現金出金方法。
【請求項13】
前記紙幣出金工程には、前記光学読取工程で使用する光学センサを利用して紙幣を読取り、かつ紙幣認識する紙幣認識工程を含むことを特徴とする請求項11記載の現金出金方法。
【請求項14】
前記紙幣出金工程において前記紙幣は封筒に封入された状態で収納かつ搬送され、更に、前記紙幣出金工程には、前記通帳印字工程で使用する前記印字部を利用して、前記封筒に所定の事項を印字する封筒印字工程を含むことを特徴とする請求項11記載の現金出金方法。
【請求項15】
前記紙幣出金工程において前記紙幣は封筒に封入された状態で収納かつ搬送され、かつ前記封筒には所定の情報が磁気記録された封筒磁気ストライプが貼付され、
更に、前記紙幣出金工程には、前記磁気読取書込工程で使用する前記磁気読取書込部を利用して、前記封筒磁気ストライプから前記所定の情報を読取る封筒磁気読取工程含むことを特徴とする請求項11記載の現金出金方法。
【請求項16】
前記紙幣は新券であることを特徴とする請求項11乃至15いずれか一記載の現金出金方法。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−182213(P2010−182213A)
【公開日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−26775(P2009−26775)
【出願日】平成21年2月6日(2009.2.6)
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【Fターム(参考)】