説明

球発射通路

【課題】糸付き球を用いた不正行為を確実に防止することが可能な球発射通路を提供する。
【解決手段】遊技盤の遊技領域に向けて発射された球を誘導する球発射通路であって、遊技盤上に配設される外ガイドレールと、外ガイドレールよりも遊技領域側において配設される内ガイドレールと、内ガイドレールの先端部より外ガイドレール側に延出する球戻り防止弁とを備え、球戻り防止弁の延出方向端部が遊技盤の前方へ向かって下方に傾斜する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ遊技機の遊技盤に形成された球発射通路に関し、特に不正な遊技球を用いて不正な賞球を得ることを確実に防止可能な球発射通路に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機の一例としてのパチンコ遊技機(以下、パチンコ機という)においては、様々な方法により不正な賞球を得るいわゆるゴト行為が多発しており、パチンコ機を設置する遊技店や、遊技者に不測な損害を与えていることが知られている。
このようなゴト行為として近年、遊技店によって貸し出される遊技球(以下、球という)に接着剤等を介して糸を付けた球(以下、糸付き球という)を自作し、球と繋がる糸を手で保持したまま、糸付き球をパチンコ機の発射機構に装填し、糸付き球を遊技領域内に発射するという「糸ゴト」と呼ばれる不正行為が横行するようになっている。
より詳細には、糸付き球が遊技領域に到達すると、球と繋がる糸が球発射通路の一部を構成する内ガイドレールに設けられた球戻り防止弁の先端部に引っ掛かった状態となる。
そして、不正行為者は、球戻り防止弁の先端部を支点として手で保持した糸を操作することにより、遊技領域内に到達した糸付き球を自在に操り、糸付き球を遊技盤に配設された始動入賞口や一般入賞口に取り込ませた上で、手に保持した糸を繰り返し引っ張ることにより(リフティング動作)、上記遊技部品の内部に設けられた入賞検出センサーにより糸付き球を繰り返し検出させ短時間で大量な不正な賞球を得る。
このようなゴト行為は、遊技店、或いは、一般遊技者に対して与える不利益が極めて甚大なものとなるため、当該ゴト行為に対応する具体策を講じることが望まれるが、根本的な解決策は見出されていないのが現状である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−122559号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、本発明は上記課題を解決すべく、糸付き球を用いた不正行為を確実に防止することが可能な球発射通路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決すべく本発明に係る構成として、遊技盤の遊技領域に向けて発射された球を誘導する球発射通路であって、遊技盤上に配設される外ガイドレールと、外ガイドレールよりも遊技領域側において配設される内ガイドレールと、内ガイドレールの先端部より外ガイドレール側に延出する球戻り防止弁とを備え、球戻り防止弁の延出方向端部が遊技盤の前方へ向かって下方に傾斜する構成とした。
本構成によれば、球戻り防止弁の延出方向端部が遊技盤表面より遊技盤の前方へ向かって下方に傾斜することから、遊技盤の遊技領域内に糸付き球が到達し、当該糸付き球と繋がる糸が球戻り防止弁の端部に引っ掛かった場合であっても、引っ掛かった糸が傾斜に沿って遊技盤の前側に誘導され、球戻り防止弁の端部から脱落するため、球戻り防止弁の端部に不正操作に必要な支点が作られることを確実に防止できる。
また、本発明に係る他の構成として、球戻り防止弁は、当該球戻り防止弁の遊技盤表面に対する突出高さが、遊技盤に配設される部品の遊技盤表面に対する突出高さよりも高い部分を含む構成とした。
本構成によれば、球戻り防止弁の遊技盤表面に対する突出高さが、遊技盤に配設される部品の遊技盤表面に対する突出高さよりも高い部分を含むことから、球戻り防止弁の端部から脱落する糸が遊技盤に配設された他の部品に引っ掛かり、新たな支点が作られる可能性を著しく低減させることが可能となる。
なお、上記の発明の概要は本発明の必要な特徴のすべてを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた発明となり得る。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】本発明に係る遊技機の外観を示す概略正面図である。
【図2】球戻り防止弁の近傍を示す図である。
【図3】他の実施形態に係る球戻り防止弁を示す模式図である。
【図4】他の実施形態に係る球戻り防止弁を示す模式図である。
【図5】他の実施形態に係る球戻り防止弁を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、発明の実施形態を通じて本発明を詳説するが、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明される特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らず、選択的に採用される構成を含むものである。
【0008】
図1は遊技機の一例としてのパチンコ機10の全体正面図である。同図を用いてパチンコ機10の概略について説明する。なお、本明細書において上下左右方向とは、図1における矢印で表される方向をいうものとする。
【0009】
パチンコ機10は、球が打ち出される遊技領域11Aを有し、内枠に対して脱着自在に取付けられる遊技盤11と、内枠を前後方向に開閉自在に軸支する外枠とを備える。遊技盤11の前方には、内枠の前後方向に開閉自在に軸支される窓12Aが設けられ、遊技盤11の前方が閉鎖される。また、パチンコ機10の下方には、発射ハンドル14が回転自在に取着され、発射ハンドル14が遊技者によって回転操作されることにより、図外の打ち出し機構が駆動する。打ち出し機構が駆動すると、上皿構造体16内に貯留された球が球発射通路20を通過して上方に打ち出され、遊技盤11の前面に取付けられた外ガイドレール18と内ガイドレール17とで囲繞された遊技領域11A内に進入する。
【0010】
球発射通路20は、遊技盤11の表面11B上における外ガイドレール18と、外ガイドレール18の一部区間に沿って外ガイドレール18よりも遊技領域11A側で遊技盤11の表面11B上に配設された内ガイドレール17と、内ガイドレール17の先端部30より外ガイドレール18側に延出する球戻り防止弁31とにより構成される。
外ガイドレール18及び内ガイドレール17は、金属、或いは、合成樹脂よりなる帯状板であって、遊技盤11の表面11Bに対して直交するように、かつ、互いに対峙して円弧状に配設される。
そして、図外の打ち出し機構により打ち出された球は、外ガイドレール18及び内ガイドレール17の間を通過し、外ガイドレール18及び内ガイドレール17の間を閉塞するように設けられた球戻り防止弁31を押し開けて、遊技領域11A内に到達する。
【0011】
図2に示すように、球戻り防止弁31は内ガイドレール17の先端部30近傍の位置で遊技盤11に固定される弁保持体38と、弁保持体38により片側が保持される弁体37とを有する。
弁保持体38は、例えば合成樹脂からなる部材であって、弁体37を保持する係止溝38Aと、遊技盤11に対して上下方向に貫通する複数の貫通孔38Bとを有する。
図2(b)に示すように貫通孔38Bには、固定手段としての釘38Cが挿通され、釘38Cが遊技盤11に打ち込まれることにより、弁保持体38が内ガイドレール17の表面に沿った状態で固定される。係止溝38Aは、巻回して形成された弁体37の根元37Aが挿通可能な円形溝と、当該円形溝の周囲から延長する直線状の溝とからなり、係止溝38Aに対して弁体37が挿通されると、弁体37の一部である根元37Aが係止溝38A内において保持される。
【0012】
弁体37は、弾性を有する金属、或いは、合成樹脂よりなる内ガイドレール17よりも薄肉の帯状板であって、弁保持体38により保持された状態において、逆くの字状に湾曲し、内ガイドレール17の先端部30から外ガイドレール18側に向かって延出する。
図2(c)に示すように、本実施形態においては弁体37の幅X1の寸法は、内ガイドレール17の幅X2の寸法と同一或いは、幅X2の寸法より小さくなるように設定され、弁保持体38により保持された状態において、遊技盤11の表面11Bより僅かに離間した状態で弾性変形自在に取付けられる。
【0013】
図2(b)に示すように、弁体37における弁保持体38側の根元37Aは、弁保持体38に設けられた係止溝38Aの孔径と対応する径となるように巻回して形成され、根元37Aを弁保持体38に設けられた係止溝38Aに対して挿入することにより、弁体37が弾性変形可能に弁保持体38によって保持される。
なお、弁体37を直接内ガイドレール17の先端部30に配設して、球戻り防止弁31を形成してもよい。
【0014】
図2(c)に示すように、弁体37における外ガイドレール18側の先端部37B、即ち、弁体37の延出方向側の先端部37Bは、窓12A側、即ち、遊技盤11の前方に向かって漸次下方に傾斜する剣先状の面として形成される。
【0015】
上記構成からなる球発射通路20に球が打ち出されると、打ち出された球は、遠心力により外ガイドレール18に沿って円弧状の軌跡を描いて遊技領域11A側に案内される。
そして、球が外ガイドレール18と内ガイドレール17の間を閉塞するように内ガイドレール17側から外ガイドレール18側に向かって延出する球戻り防止弁31の弁体37に接触すると、弁体37はその弾性力により遊技領域11A側に撓み、球が遊技領域11A内に進入することを許容し、球が通過したことにより弾性力により原位置に復帰する。
弁体37が原位置に復帰した状態において、弁体37の先端部37Bと外ガイドレール18との間隔は、1つの球の直径未満となるように設定される。
つまり、遊技領域11A側に打ち出された球は、必ず弁体37に接触した後に遊技領域11Aに進入し、一度遊技領域11Aに到達した球は、球発射通路20に戻ることはない。
【0016】
以下、図2の各図を参照して先端部37Bの作用について説明する。
図2に示すように、糸付き球Pが打ち出され、球発射通路20を経由して遊技領域11A内に到達すると、糸付き球Pと繋がれた糸Qは、糸付き球Pが遊技盤11上を流下することに伴い弁体37の先端部37Bに触れることとなるが、前述の通り、先端部37Bは、遊技盤11の前方に向かって下方に傾斜する面として形成されているため、先端部37Bに触れた糸Qは、遊技盤11の前方に向かって滑るように誘導され、図2(c)の鎖線で示すように先端部37Bから遊技盤11の下方に脱落することとなる。
即ち、本実施形態に係る球戻り防止弁31によれば弁体37の延出方向端部である先端部37Bが、遊技盤11の前方へ向かって下方に傾斜するように形成されたことにより、「糸ゴト」に必要となる支点を球戻り防止弁31に作られることを確実に防止でき、糸付き球Pを用いた不正行為を確実に防止することができる。
【0017】
以下、本発明に係る他の実施形態を遊技盤11に配設される複数の部品とともに説明する。図1に示すように、遊技盤11上には、球発射通路20を構成する内ガイドレール17や外ガイドレール18の他に、中央に開設された液晶表示機の取付け孔の周囲を取り囲むように設けられた盤面飾り70、盤面飾り70の側方に位置する普通図柄始動部品71、盤面飾り70の下方における中央に位置する始動入賞部品72、始動入賞部品72の下方における左右に位置する複数の一般入賞部品73、始動入賞部品72の下方における中央に位置する大入賞部品74、及び、遊技領域11A内を流下する球の流下方向を振り分ける多数の誘導釘75が配設される。
【0018】
盤面飾り70は、遊技領域11Aの中央を境として左右方向に下傾斜する屋根部70A;70Aと、当該屋根部70A;70Aから下方に延在する壁部70B;70Bを有する。盤面飾り70は、遊技盤11の表面11Bから前方に突出する合成樹脂等からなる部材であって、窓12Aが閉じられた状態において遊技領域11Aに打ち出された球が当該盤面飾り70よりも前側から流下することはできず、球は屋根部70A;70Aを経由して壁部70B;70Bに沿って流下する。
普通図柄始動部品71は、上下開放の門型に形成され、遊技盤11の前方に突出するゲート71Aを有する。ゲート71Aは、内部に近接センサ等の球検出器を有し、ゲート内を通過する球を検出可能である。また、窓12Aが閉じられた状態において普通図柄始動部品71の周囲を流下する球は、ゲート71Aよりも前側から流下することはできず、球はゲート71A内を通過するかゲート71Aを側方に逸れて流下する。
【0019】
始動入賞部品72は、遊技盤11上に配設されたベースプレート72Aから前方に向かって球一個分の直径以上離間して配置された前面板72Bと、前面板72Bの両側方を閉塞するように配置された一対の開閉体72Cとから構成される。
始動入賞部品72は、ベースプレート72Aと前面板72Bとの間の隙間(取り込み口)から球を取り込み可能な部品であって、始動入賞部品72の周囲を流下する球は、上方の隙間から内部に取り込まれるか、開閉体72Cが図外のソレノイドの駆動により左右方向に開放した状態において左右の隙間から内部に取り込まれる。また、球は、窓12Aが閉じられた状態において、遊技盤11表面より前方に離間する前面板72B、及び、開閉体72Cの前側から流下することはできない。
【0020】
一般入賞部品73は、遊技盤11の表面11Bから前方に突出する円筒状の部材であって、上方に開設された図外の取り込み口から球を取り込み可能である。また、窓12Aが閉じられた状態において一般入賞部品73の周囲を流下する球は、一般入賞部品の前側から流下することはできず、球は図外の取り込み口を経由して内部に取り込まれるか、一般入賞部品73を側方に逸れて流下する。
大入賞部品74は、遊技盤11に開設された図外の矩形な入賞口と当該入賞口を閉塞する開閉体74Aとから構成される。開閉体74Aは、入賞口の下方において軸支され、図外のソレノイドの駆動により、入賞口の下方を支点として前側に開放動作する。また、窓12Aが閉じられた状態において大入賞部品74の周囲を流下する球は、開閉体74Aが開放動作した状態において開閉体74Aの前側から流下することはなく、開閉体74Aに案内され入賞口内に取り込まれるか、大入賞部品74を逸れて流下する。
また、遊技盤11には、多数の誘導釘75が植設されており、遊技領域11A内に到達した球は、誘導釘75によって多様な方向に誘導されながら流下する。
以上説明したとおり、遊技盤11上には内ガイドレール17、外ガイドレール18の他、遊技盤11の表面11Bから所定の高さ(幅)前方に突出する遊技に関する多様な部品が配設されており、上述の実施形態に係る球戻り防止弁31から脱落した糸Qがこれらの部品に引っ掛かり、「糸ゴト」の支点となり得る要素が存在する。
なお、遊技盤11上に配設される部品は、上記部品に限られるものではなく、例えば球の方向を転換する風車部材、大当りの契機となる特定入賞口を有する役物機構等、窓12Aが閉じられた状態において、窓12Aとの間隔が球一個分の直径以下となる全ての部品を対象とするものである。
【0021】
以下、図3を参照して、他の実施形態に係る球戻り防止弁31について説明する。なお、以下の説明は、遊技盤11の表面11Bからの突出高さが最も高い誘導釘75を例とするものである。
図3は、球戻り防止弁31の弁体37の突出高さ(幅)と、遊技盤11に植設された任意の誘導釘75の突出高さとの関係を示し、本実施形態における弁体37の突出高さは、弁保持体38により、或いは、内ガイドレール17に直接配設された状態において、誘導釘75の突出高さよりも高くなるように配設される。
より詳細には、遊技盤11の表面11Bから弁体37の側面37Cまでの距離X3が、遊技盤11の表面11Bから誘導釘75の頭部75Aまでの距離X4よりも長くなるように設定し、遊技盤11に配設される全ての部品の内、弁体37の突出高さ(幅)が最も高くなるように配設する。
【0022】
弁体37を上記構成となるように配設することにより、傾斜面として形成された先端部37Bに沿って前方に誘導される糸Qは、遊技盤11に配設された多数の部品よりも遊技盤11の前方に離れた位置から脱落することとなり、糸Qが弁体37と窓12Aとの間を下方に向けて落下する際に遊技盤11上に配設された誘導釘75や他の部品に引っ掛かる可能性を著しく低減させることが可能となる。
よって、遊技盤11上において「糸ゴト」に必要な支点が作られることを防止でき、糸付き球Pを用いた不正行為を確実に防止することができる。
【0023】
図4は、他の実施形態に係る球戻り防止弁31と誘導釘75との関係を示す模式図である。同図において球戻り防止弁31の弁体37は、延出方向の一部の突出高さが誘導釘75の突出高さよりも高い点で上記実施形態と異なる。
より詳細には、弁体37は、遊技盤11の表面11Bから弁体37の側面37Cまでの距離X3が、遊技盤11の表面11Bから誘導釘75の頭部75Aまでの距離X4より長い幅広部50と、遊技盤11の表面11Bから弁体37の側面37Cまでの距離X3が、遊技盤11の表面11Bから誘導釘75の頭部75Aまでの距離X4より短い幅狭部51とからなり、延出方向に向かって拡幅する形状である。
【0024】
弁体37を上記形状としても傾斜面として形成された先端部37Bに沿って幅広部50の前方に誘導される糸Qは、遊技盤11に配設された誘導釘75や多数の部品よりも遊技盤11の前方に離れた位置から脱落することとなり、糸Qが弁体37と窓12Aとの間を下方に向けて落下する際に遊技盤11上に配設された他の部品に引っ掛かる可能性を著しく低減させることが可能となる。
【0025】
図5は、他の実施形態に係る球戻り防止弁31と誘導釘75との関係を示す模式図である。同図において球戻り防止弁31の弁体37は、延出方向の一点の突出高さが誘導釘75の突出高さよりも高い点で上記実施形態と異なる。
より詳細には、弁体37は、側面37Cの一部が下方に向かって漸次前方に傾斜する斜面55と、上方に向かって漸次前方に傾斜する斜面56により形成される略三角形状に形成され、遊技盤11の表面11Bから頂点Tまでの距離X3が、遊技盤11の表面11Bから誘導釘75の頭部75Aまでの距離X4よりも長く設定される。
【0026】
弁体37を上記形状としても、傾斜面として形成された先端部37Bから脱落した糸Qは、弁体37と窓12Aとの間を下方に向けて落下する際に、斜面55に沿って遊技盤11に配設された多数の部品よりも遊技盤11の前方に離れた頂点Tに誘導され、頂点Tから脱落することとなり、遊技盤11上に配設された誘導釘75や他の部品に引っ掛かる可能性を著しく低減させることが可能となる。
【0027】
上記他の形態からも明らかなように、球戻り防止弁31における弁体37は、その一部に遊技盤11に配設される部品の遊技盤11の表面11Bに対する突出高さよりも高い部分を含んでいれば良く、当該構成を採用することにより弁体37以外に配設された遊技盤11上の他の部品に糸Qが引っ掛かる可能性を著しく低減させることが可能となる。
【0028】
以上、各実施形態を通じて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に何ら限定されることはなく、多様な変更、改良を行い得ることが当業者において明らかである。また、そのような多様な変更、改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが特許請求の範囲の記載から明らかである。
【符号の説明】
【0029】
10 パチンコ機、11 遊技盤、11A 遊技領域、11B 遊技盤の表面、
17 内ガイドレール、18 外ガイドレール、20 球発射通路、30 先端部、
31 球戻り防止弁、37 弁体、P 糸付き球、Q 糸。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技盤の遊技領域に向けて発射された球を誘導する球発射通路であって、
前記遊技盤上に配設される外ガイドレールと、
前記外ガイドレールよりも前記遊技領域側において配設される内ガイドレールと、
前記内ガイドレールの先端部より前記外ガイドレール側に延出する球戻り防止弁とを備え、
前記球戻り防止弁の延出方向端部が前記遊技盤の前方へ向かって下方に傾斜することを特徴とする球発射通路。
【請求項2】
前記球戻り防止弁は、当該球戻り防止弁の遊技盤表面に対する突出高さが、前記遊技盤に配設される部品の遊技盤表面に対する突出高さよりも高い部分を含むことを特徴とする請求項1に記載の球発射通路。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate