瓦素地及びその製造方法
【課題】棚板47上に載置したとき安定して自立する瓦素地及びその製造方法を提供すること。
【解決方法】瓦素地10は、瓦素地本体10の一端面に少なくとも3個の凸部27,28,29を設けて構成し、該凸部27,28,29の突出端面を接地することにより瓦素地10が棚板47上に自立するようにした。また、瓦素地10に設けられた各凸部27,28,29の突出端面は、成形チップ機構50によって瓦素地10の自立に適した寸法、形状に成形するようにした。
【解決方法】瓦素地10は、瓦素地本体10の一端面に少なくとも3個の凸部27,28,29を設けて構成し、該凸部27,28,29の突出端面を接地することにより瓦素地10が棚板47上に自立するようにした。また、瓦素地10に設けられた各凸部27,28,29の突出端面は、成形チップ機構50によって瓦素地10の自立に適した寸法、形状に成形するようにした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、瓦素地及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、瓦は瓦原料をプレス加工して所要形状の瓦素地に成型するプレス工程、瓦素地を乾燥させる乾燥工程、乾燥した瓦素地に釉薬を施す施釉工程、施釉した瓦素地を焼成する焼成工程を経て製造される。
【0003】
瓦製造工程における焼成工程では瓦素地を平焼き、斜め焼き、自立焼成の3種類のうちいずれかの方法で焼成される。平焼きでは一個のさやに瓦素地を一枚平面的に寝かせ、このさやを段積みにして焼成する。斜め焼きでは複数本のセッターを一枚の棚板に斜めに立設し、各セッターに瓦素地をもたれ掛けさせて、瓦素地を棚板に斜めに立てかけ、この状態で焼成する。また、自立焼成では一枚の棚板に複数枚の瓦素地を自立するように載置して焼成する。
【0004】
斜め焼きや平焼きではセッターやさやを用い、瓦素地と共にセッターやさやも同時に焼成する。そのため、燃費がかかり製造コストが高くなる。
一方、自立焼成はセッターやさやを用いないので、燃費を節約できる。しかしながら、多数枚の瓦素地をセッター等の支持手段を用いずに一枚の棚板上に載置して自立させる作業は甚だ面倒で手間がかかり、作業性が悪い。
【特許文献1】引用なし
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明はかかる問題点に鑑み、棚板上に載置したとき安定して自立する瓦素地及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため請求項1に記載の発明に係る瓦素地は、瓦素地本体の一端面に凸部を設け、該凸部の突出端面を接地することにより棚板上に自立するように構成したことを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、瓦素地本体の一端面に凸部を設け、該凸部の突出端面を接地することにより棚板上に自立するように構成した瓦素地の製造方法であって、瓦素地本体の一端面に前記凸部を形成する工程と、前記凸部の突出端面を瓦素地の自立に適した寸法、形状に成形する工程を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
請求項1に記載の発明に係る瓦素地は、瓦素地本体の一端面、例えば尻側端面に設けた凸部の突出端面が棚板に接地するように載置することにより安定した自立が可能となる。
【0009】
また、請求項2に記載の発明によれば、瓦素地本体の端面に設けた凸部の突出端面の突出寸法、形状を自立に適した寸法、形状に成形するので、より一層瓦素地の安定した自立が可能となる。
【実施例】
【0010】
以下に本発明を図面に基づき説明するに、図1は本発明の一実施形態に係る屋根用桟瓦素地10の正面図、図2は同屋根用桟瓦素地の平面図、図3は同屋根用桟瓦素地の左側面図、図4は同屋根用桟瓦素地の表面を示す斜視図である。当該桟瓦素地10の本体は逆椀型の山部11,12と山部12の左右に形成された二筋の平坦な谷部13,14を連ねた波形の断面形状を有し、桟部15と尻部16との角隅に桟側切込部17が、また差込部18と頭部19との角隅に差込側切込部20が形成されている。
【0011】
差込部18は谷部13に連ねて設けられ、上向きに反り返るように成形されている。差込部18の表面には斜めに複数本の排水溝18aが形成されている。差込部18の側縁から尻部16の側縁にかけては連続して水返し21が突設されている。山部11,12と谷部13,14の頭部19側端部には水垂れ22が成形されている。山部11,12の尻側頂部付近に釘穴23,24が形成されている。
【0012】
各谷部の尻部端面には桟掛け部25,26が2箇所設けられ、瓦本体10の裏面側へ突出している。この桟掛け部25,26の端面と山部12の尻側端面の計3箇所に凸条27,28,29が形成されている。図3に示すように、山部12の凸条28は瓦本体10の表面寄りに位置し、桟掛け部25,26の凸条27,29は瓦本体10の裏面寄りに位置して設けられている。また、各凸条は瓦本体の表裏方向に延びている。
【0013】
上記した3個の凸条27,28,29はその突出端面が平坦でかつ同一平面上に位置するように、図5及び図6に示す凸部成形装置40によって成形される。この成形装置40は、瓦素地10の表面形状を成形する上型41と対をなして瓦素地10の裏面形状を成形する下型42に付設され、下型42に固定された一対の空気圧式アクチュエータ43と、ガイドレール44に沿ってアクチュエータ43で往復動する可動プレート45と、可動プレート45に取り付けられた成形チップ機構50を備えている。
【0014】
図7に詳細を示すように、成形チップ機構50は可動プレート45に固着した固定ブラケット51と、固定ブラケット51に軸52で回動可能に組み付けた揺動ブラケット53と、揺動ブラケット53に固着した成形チップ54から構成され、成形チップ54の先端面は平坦な形状に加工されている。
【0015】
上記した屋根用桟瓦素地10は、下型42と上型41で表裏両面を所定形状に成形した後、図8に示すように、上型41を下型42から退避させ、吸盤46で吸着してベルトコンベアまで移送し、ベルトコンベアで次の乾燥工程へと搬送される。上下の型41,42で成形した桟瓦素地10は吸盤46に吸着して移送する前に凸条27,28,29の突出端面の形状や突出寸法を自立に適するように成形チップ機構50によって加工される。すなわち、上型41を下型42から退避させ、下型42上の桟瓦素地10に吸盤46を押圧して下型42に桟瓦素地10を固定した状態でアクチュエータ43によって可動プレート45を桟瓦素地10に向けて移動させ、成形チップ54を凸条27,28,29の突出端面に押圧して突出端面を圧縮成形する。
【0016】
凸条27,28,29の突出端面である頂部の突出寸法が3個の凸条27,28,29間で若干のバラツキがあってもの図7の2点鎖線で示すように成形チップ54が揺動するので、所要の圧力で凸条27,28,29を加圧圧縮することにより、3個の凸条27,28,29の頂部は平坦に成形され同一平面上に位置する。
【0017】
各凸条27,28,29の頂部の突出寸法及び形状を成形チップ機構50で調整加工した桟瓦素地10は乾燥後、図9に示すように一枚の棚板47に複数枚の桟瓦素地10を凸条27,28,29が接地するように立てて載置する。各桟瓦素地10は凸条27,28,29の頂部が平坦にかつ、同一平面に位置するように成形されているので、容易に自立させることができる。複数枚の桟瓦素地10を自立するように載置した棚板47は焼成炉へ搬送されて焼成される。
【0018】
本実施形態に係る屋根用桟瓦素地10の構造及び製造方法は以上の通りであって、3個の凸条27,28,29による3点支持によって棚板47上に自立するので、安定した自立が可能となる。また、瓦素地本体10の端面に設けた各凸条27,28,29の突出端面の突出寸法、形状をそれぞれが同一平面上に位置するようにチップ成形機構50で圧縮成形するので、確実かつ安定した自立が可能となる。
【0019】
なお、本実施例では、成形チップ54として、桟瓦素地10の尻側端面16と平行に加圧面54aを有するチップ54を用いたが、図10に示す成形チップ55のように尻側端面16に対して、傾斜した加圧面55aを有するチップや、図11に示すように凸に湾曲した加圧面56aを有するチップ56、あるいは図12に示すように尻側端面16と平行な面の中心部に凹部57aを形成したチップ57を用いることも可能である。桟瓦10の全体形状によっては凸条27,28,29の突出端面の形状を尻側端面16と平行な平坦面に成形するより、これらの成形チップ55,56,57で凸条27,28,29の突出端面を加圧圧縮することにより、突出端面を傾斜面、凸湾曲面、あるいは凹部を有する平行面に成形したほうがより、自立が安定することも考えられる。
【0020】
また、本実施例では凸条27,28,29の突出端面を加圧圧縮して所要の寸法、形状に成形したが、加圧圧縮加工に代えて切削加工により成形することも可能である。さらにまた、凸部27,28,29の個数は3個が好ましいが、これより多く設けることもできる。
【0021】
さらにまた、本実施例では山部11,12と谷部13,14から成る波形断面の本体10を有する桟瓦について説明したが、本発明は本体が平坦な平瓦に適用することも可能である。
【0022】
また、本実施例では凸条27,28,29の突出端面の形状や寸法を自立に適するように成形する工程を吸盤46で吸着して次工程へ移送する前に行っているが、本体10の表裏両面を上型41と下型42で成形するとき同時に行うことも、また次工程に移送した後に行うことも可能である。
【0023】
また、本実施例では3個の凸部27,28,29を設けたが、凸部を設ける瓦本体10の端面の形状によっては1個もしくは2個或いは4個以上の凸部を設けるほうが、より瓦の安定自立を図ることができる場合もある。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の一実施例に係る屋根用桟瓦素地を示す正面図である。
【図2】同屋根用桟瓦素地を示す平面図である。
【図3】同屋根用桟瓦素地を示す側面図である。
【図4】同屋根用桟瓦素地の表面を示す斜視図である。
【図5】同屋根用桟瓦素地の成形金型と成形チップ機構の概略の構造を示す側面図である。
【図6】成形チップ機構の概略の構造を示す平面図である。
【図7】成形チップの作動を示す部分拡大側面図である。
【図8】成形チップ機構の作動説明図である。
【図9】棚板上に自立した屋根用桟瓦素地を示す側面図である。
【図10】成形チップの第2実施例を示す側面図である。
【図11】成形チップの第3実施例を示す側面図である。
【図12】成形チップの第4実施例を示す側面図である。
【符号の説明】
【0025】
10…桟瓦
27,28,29…凸条
50…成形チップ機構
54…成形チップ
【技術分野】
【0001】
本発明は、瓦素地及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、瓦は瓦原料をプレス加工して所要形状の瓦素地に成型するプレス工程、瓦素地を乾燥させる乾燥工程、乾燥した瓦素地に釉薬を施す施釉工程、施釉した瓦素地を焼成する焼成工程を経て製造される。
【0003】
瓦製造工程における焼成工程では瓦素地を平焼き、斜め焼き、自立焼成の3種類のうちいずれかの方法で焼成される。平焼きでは一個のさやに瓦素地を一枚平面的に寝かせ、このさやを段積みにして焼成する。斜め焼きでは複数本のセッターを一枚の棚板に斜めに立設し、各セッターに瓦素地をもたれ掛けさせて、瓦素地を棚板に斜めに立てかけ、この状態で焼成する。また、自立焼成では一枚の棚板に複数枚の瓦素地を自立するように載置して焼成する。
【0004】
斜め焼きや平焼きではセッターやさやを用い、瓦素地と共にセッターやさやも同時に焼成する。そのため、燃費がかかり製造コストが高くなる。
一方、自立焼成はセッターやさやを用いないので、燃費を節約できる。しかしながら、多数枚の瓦素地をセッター等の支持手段を用いずに一枚の棚板上に載置して自立させる作業は甚だ面倒で手間がかかり、作業性が悪い。
【特許文献1】引用なし
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明はかかる問題点に鑑み、棚板上に載置したとき安定して自立する瓦素地及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため請求項1に記載の発明に係る瓦素地は、瓦素地本体の一端面に凸部を設け、該凸部の突出端面を接地することにより棚板上に自立するように構成したことを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、瓦素地本体の一端面に凸部を設け、該凸部の突出端面を接地することにより棚板上に自立するように構成した瓦素地の製造方法であって、瓦素地本体の一端面に前記凸部を形成する工程と、前記凸部の突出端面を瓦素地の自立に適した寸法、形状に成形する工程を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
請求項1に記載の発明に係る瓦素地は、瓦素地本体の一端面、例えば尻側端面に設けた凸部の突出端面が棚板に接地するように載置することにより安定した自立が可能となる。
【0009】
また、請求項2に記載の発明によれば、瓦素地本体の端面に設けた凸部の突出端面の突出寸法、形状を自立に適した寸法、形状に成形するので、より一層瓦素地の安定した自立が可能となる。
【実施例】
【0010】
以下に本発明を図面に基づき説明するに、図1は本発明の一実施形態に係る屋根用桟瓦素地10の正面図、図2は同屋根用桟瓦素地の平面図、図3は同屋根用桟瓦素地の左側面図、図4は同屋根用桟瓦素地の表面を示す斜視図である。当該桟瓦素地10の本体は逆椀型の山部11,12と山部12の左右に形成された二筋の平坦な谷部13,14を連ねた波形の断面形状を有し、桟部15と尻部16との角隅に桟側切込部17が、また差込部18と頭部19との角隅に差込側切込部20が形成されている。
【0011】
差込部18は谷部13に連ねて設けられ、上向きに反り返るように成形されている。差込部18の表面には斜めに複数本の排水溝18aが形成されている。差込部18の側縁から尻部16の側縁にかけては連続して水返し21が突設されている。山部11,12と谷部13,14の頭部19側端部には水垂れ22が成形されている。山部11,12の尻側頂部付近に釘穴23,24が形成されている。
【0012】
各谷部の尻部端面には桟掛け部25,26が2箇所設けられ、瓦本体10の裏面側へ突出している。この桟掛け部25,26の端面と山部12の尻側端面の計3箇所に凸条27,28,29が形成されている。図3に示すように、山部12の凸条28は瓦本体10の表面寄りに位置し、桟掛け部25,26の凸条27,29は瓦本体10の裏面寄りに位置して設けられている。また、各凸条は瓦本体の表裏方向に延びている。
【0013】
上記した3個の凸条27,28,29はその突出端面が平坦でかつ同一平面上に位置するように、図5及び図6に示す凸部成形装置40によって成形される。この成形装置40は、瓦素地10の表面形状を成形する上型41と対をなして瓦素地10の裏面形状を成形する下型42に付設され、下型42に固定された一対の空気圧式アクチュエータ43と、ガイドレール44に沿ってアクチュエータ43で往復動する可動プレート45と、可動プレート45に取り付けられた成形チップ機構50を備えている。
【0014】
図7に詳細を示すように、成形チップ機構50は可動プレート45に固着した固定ブラケット51と、固定ブラケット51に軸52で回動可能に組み付けた揺動ブラケット53と、揺動ブラケット53に固着した成形チップ54から構成され、成形チップ54の先端面は平坦な形状に加工されている。
【0015】
上記した屋根用桟瓦素地10は、下型42と上型41で表裏両面を所定形状に成形した後、図8に示すように、上型41を下型42から退避させ、吸盤46で吸着してベルトコンベアまで移送し、ベルトコンベアで次の乾燥工程へと搬送される。上下の型41,42で成形した桟瓦素地10は吸盤46に吸着して移送する前に凸条27,28,29の突出端面の形状や突出寸法を自立に適するように成形チップ機構50によって加工される。すなわち、上型41を下型42から退避させ、下型42上の桟瓦素地10に吸盤46を押圧して下型42に桟瓦素地10を固定した状態でアクチュエータ43によって可動プレート45を桟瓦素地10に向けて移動させ、成形チップ54を凸条27,28,29の突出端面に押圧して突出端面を圧縮成形する。
【0016】
凸条27,28,29の突出端面である頂部の突出寸法が3個の凸条27,28,29間で若干のバラツキがあってもの図7の2点鎖線で示すように成形チップ54が揺動するので、所要の圧力で凸条27,28,29を加圧圧縮することにより、3個の凸条27,28,29の頂部は平坦に成形され同一平面上に位置する。
【0017】
各凸条27,28,29の頂部の突出寸法及び形状を成形チップ機構50で調整加工した桟瓦素地10は乾燥後、図9に示すように一枚の棚板47に複数枚の桟瓦素地10を凸条27,28,29が接地するように立てて載置する。各桟瓦素地10は凸条27,28,29の頂部が平坦にかつ、同一平面に位置するように成形されているので、容易に自立させることができる。複数枚の桟瓦素地10を自立するように載置した棚板47は焼成炉へ搬送されて焼成される。
【0018】
本実施形態に係る屋根用桟瓦素地10の構造及び製造方法は以上の通りであって、3個の凸条27,28,29による3点支持によって棚板47上に自立するので、安定した自立が可能となる。また、瓦素地本体10の端面に設けた各凸条27,28,29の突出端面の突出寸法、形状をそれぞれが同一平面上に位置するようにチップ成形機構50で圧縮成形するので、確実かつ安定した自立が可能となる。
【0019】
なお、本実施例では、成形チップ54として、桟瓦素地10の尻側端面16と平行に加圧面54aを有するチップ54を用いたが、図10に示す成形チップ55のように尻側端面16に対して、傾斜した加圧面55aを有するチップや、図11に示すように凸に湾曲した加圧面56aを有するチップ56、あるいは図12に示すように尻側端面16と平行な面の中心部に凹部57aを形成したチップ57を用いることも可能である。桟瓦10の全体形状によっては凸条27,28,29の突出端面の形状を尻側端面16と平行な平坦面に成形するより、これらの成形チップ55,56,57で凸条27,28,29の突出端面を加圧圧縮することにより、突出端面を傾斜面、凸湾曲面、あるいは凹部を有する平行面に成形したほうがより、自立が安定することも考えられる。
【0020】
また、本実施例では凸条27,28,29の突出端面を加圧圧縮して所要の寸法、形状に成形したが、加圧圧縮加工に代えて切削加工により成形することも可能である。さらにまた、凸部27,28,29の個数は3個が好ましいが、これより多く設けることもできる。
【0021】
さらにまた、本実施例では山部11,12と谷部13,14から成る波形断面の本体10を有する桟瓦について説明したが、本発明は本体が平坦な平瓦に適用することも可能である。
【0022】
また、本実施例では凸条27,28,29の突出端面の形状や寸法を自立に適するように成形する工程を吸盤46で吸着して次工程へ移送する前に行っているが、本体10の表裏両面を上型41と下型42で成形するとき同時に行うことも、また次工程に移送した後に行うことも可能である。
【0023】
また、本実施例では3個の凸部27,28,29を設けたが、凸部を設ける瓦本体10の端面の形状によっては1個もしくは2個或いは4個以上の凸部を設けるほうが、より瓦の安定自立を図ることができる場合もある。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の一実施例に係る屋根用桟瓦素地を示す正面図である。
【図2】同屋根用桟瓦素地を示す平面図である。
【図3】同屋根用桟瓦素地を示す側面図である。
【図4】同屋根用桟瓦素地の表面を示す斜視図である。
【図5】同屋根用桟瓦素地の成形金型と成形チップ機構の概略の構造を示す側面図である。
【図6】成形チップ機構の概略の構造を示す平面図である。
【図7】成形チップの作動を示す部分拡大側面図である。
【図8】成形チップ機構の作動説明図である。
【図9】棚板上に自立した屋根用桟瓦素地を示す側面図である。
【図10】成形チップの第2実施例を示す側面図である。
【図11】成形チップの第3実施例を示す側面図である。
【図12】成形チップの第4実施例を示す側面図である。
【符号の説明】
【0025】
10…桟瓦
27,28,29…凸条
50…成形チップ機構
54…成形チップ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
瓦素地本体の一端面に凸部を設け、該凸部の突出端面を接地することにより棚板上に自立するように構成したことを特徴とする瓦素地。
【請求項2】
瓦素地本体の一端面に凸部を設け、該凸部の突出端面を接地することにより棚板上に自立するように構成した瓦素地の製造方法であって、瓦素地本体の一端面に前記凸部を形成する工程と、前記凸部の突出端面を瓦素地の自立に適した寸法、形状に成形する工程を含むことを特徴とする瓦素地の製造方法。
【請求項1】
瓦素地本体の一端面に凸部を設け、該凸部の突出端面を接地することにより棚板上に自立するように構成したことを特徴とする瓦素地。
【請求項2】
瓦素地本体の一端面に凸部を設け、該凸部の突出端面を接地することにより棚板上に自立するように構成した瓦素地の製造方法であって、瓦素地本体の一端面に前記凸部を形成する工程と、前記凸部の突出端面を瓦素地の自立に適した寸法、形状に成形する工程を含むことを特徴とする瓦素地の製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2009−107320(P2009−107320A)
【公開日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−284927(P2007−284927)
【出願日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【出願人】(593106952)野安製瓦株式会社 (7)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【出願人】(593106952)野安製瓦株式会社 (7)
【Fターム(参考)】
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