説明

生体内DHA合成促進剤

【課題】 酸化されやすいDHAを魚油として摂取するのではなく、生体内でDHAの合成を促進する生体内DHA合成促進剤を提供し、これにより生体へのDHAの補給を代替することにある。
【解決手段】 生体内DHA合成促進剤に関する検討を鋭意に進め、入手が容易でかつ大量・安定・安価なワカメ端物を原料に用いることでフコキサンチンを多く含む海藻油又は純度99%以上のフコキサンチンを得ることが出来た。そして、これらが生体内DHA合成促進剤としての機能を有することを種々の動物実験により確認した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、生体内でDHA(ドコサヘキサエン酸)の合成を促進する促進剤に関し、特に褐藻又は珪藻から抽出したフコキサンチン又はフコキサンチンを含有する海藻油を生体内のDHA合成の促進剤とする生体内DHA合成促進剤に関するものである。
【背景技術】
【0002】
脂質はタンパク質や炭水化物と共に3大栄養素の一つに数えられており、ヒトが生きていく上で必要不可欠な成分である。生体脂質の主要成分としては、トリグリセリド(TG;中性脂肪)、リン脂質、コレステロールなどがあげられ、それぞれ生体を構成する重要な要素である。例えば、リン脂質やコレステロールは細胞膜の主成分であり、特にリン脂質は膜の構造を維持するのに不可欠な構成要素である。
【0003】
リン脂質には、分子内に不飽和結合を複数有する高度不飽和脂肪酸(PUFA)が含まれており、これ等の脂肪酸は単にエネルギー源として重要なだけでなく、様々な生体機能も有する。特に、DHA(ドコサヘキサエン酸;22:6n-3)は様々な生体機能性(抗動脈硬化、血圧低下、血漿脂質濃度低下、抗アレルギー、抗肥満、抗癌作用)を示し、生体を正常に維持する上で必須な成分である。従って、ヒトはDHAを含む食品を日常摂取する必要がある。
【0004】
DHAは生体内でα−リノレン酸から複雑な酵素系を経て合成される。しかし、その変換率は僅か0.02〜4%であり、α−リノレン酸を多く含むアマニ油やシソ油或いはある程度多量に含む大豆油を摂取しても、DHAの生体内での生成量は不十分である。
【0005】
一方、DHAは水産物油に多く含まれているため、DHAの補給には水産物又は魚油が利用される。しかし、魚食に対する馴染みがない欧米人に対しては、我が国のように水産物をそのまま口にすることで水産脂質を摂取できる習慣がないため、魚油又はDHAを含む食品を開発する必要がある。
【0006】
ここで、魚油又はDHAを含む食品を開発する上で大きな問題がある。それは、DHAや魚油は酸化され易く、酸化により風味劣化が起こり、栄養価も低下し易いという問題である。DHAが酸化し易いのは、分子内に二重結合(不飽和結合)を多数有するためであり、DHAの酸化で生じた過酸化物は体内に吸収されると毒性をも示す場合がある。魚油の酸化防止には様々な方法が用いられるが、DHAを多く含む魚油に対する効果的な酸化防止法は見つかっていない。
【0007】
一方、フコキサンチンは、褐藻や珪藻中に広く分布する色素成分であり、β−カロテンと並んで資源量的に豊富なカロテノイドの一つといえる。図1は、フコキサンチンの化学構造式を示す。β−カロテンとは異なり親水性基を複数有している。これまでに、フコキサンチンによる強い抗癌活性(非特許文献1)、神経芽腫細胞への増殖抑制作用、抗酸化作用が知られている。
【0008】
非特許文献1によれば、フコキサンチンの抗癌活性は、癌細胞の核内転写因子(PPARγ:proxisome proliferator activated receptor γ)の働きの増大と密接な関係を持ち、PPARγのリガンドとして知られる薬剤、トログリタゾンよりも遙かに強い増殖抑制作用を呈する。この場合、トログリタゾンとフコキサンチンとを併用することにより、大腸癌細胞の増殖がそれぞれ単独で添加するよりもより強く抑制されることとなる。
【0009】
さらに、フコキサンチンはマウスやラットに対して抗肥満活性を示すことが報告されている(非特許文献2)。非特許文献2によれば、フコキサンチンが脂肪細胞に対する分化抑制作用を示すことが明らかになり、ワカメ油投与による動物実験での体重及びWAT(白色脂肪組織)の減少は、フコキサンチンによる脂肪細胞への分化の抑制と、WAT中のPPARγに支配されたUCP1(脱共役蛋白質)の発現による脂肪燃焼に拠ることが明らかになった。こうした活性を有する食品由来成分はこれまでに発見されていない。
【0010】
なお、特許文献1は、フコキサンチンの精製方法に関する発明であり、海藻類から純度の高いフキコサンチンを得る方法が開示されている。また、特許文献2は、フコキサンチンを用いた抗酸化剤及び抗酸化方法に関する発明であり、珪藻類等の藻類から抽出したフコキサンチンの抗酸化能に着目して、これを食品、化粧品及び医薬品に用いて抗酸化剤とするものである。
【0011】
ここで、抗酸化剤としての作用とは、次のような作用を言う。体内で必要な酸素の一部は、体内に取り入れられた後に、酸化力の強い活性酸素となる。この活性酸素は細胞を傷つけたり、体内の脂肪を酸化して有害な過酸化脂質に変えたりする。この過酸化脂質が血液をどろどろにして動脈硬化や高血圧を引き起こす。このような活性酸素の働きを抑制する物質を抗酸化剤という。
【0012】
上述のように、フコキサンチンには強い抗癌活性、神経芽腫細胞への増殖抑制作用、抗酸化作用があることは報告されているものの、これまでに生体内での脂質代謝に及ぼすフコキサンチンの作用に関する知見はない。
【0013】
【非特許文献1】M. Hosokawa, M. Kudo, H. Maeda, H. Kohno, T. Tanaka, and K.Miyashita,” Fucoxanthin induces apoptosis and enhances the antiproliferative effect of the PPARg ligand, troglitazone, on colon cancer cells”, Biochimica et Biophysica Acta, 1675, 113-119 (2004).
【非特許文献2】H. Maeda, M. Hosokawa, T. Sashima, T. Funayama, and K. Miyashita, ”Fucoxanthin from edible seaweed, Undaria pinntifida, shows antiobesity effect through UCP1 expression in white adipose tissues.”, Biochem. Biophys. Res. Comm., 332, 392-397 (2005).
【特許文献1】特開2004−75634号公報
【特許文献2】特開平7−224278号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
前述のように、DHAを多く含む魚油の酸化防止法の開発は極めて困難である。一方、大豆油などの食用油に含まれるα−リノレン酸は、そのごく一部がDHAに生体内で変換する。従って、生体内でのα−リノレン酸からDHAへの変換を促進する成分が発見できれば、その成分を大豆油などに混合することでDHAの生体内での濃度を上昇させることが可能であるが、こうした成分はいまだ発見されていない。
【0015】
そこで、本願発明の目的は、酸化されやすいDHAを魚油として摂取するのではなく、フコキサンチン若しくはフコキサンチン含有素材により生体内でのDHAの合成活性を上昇させ、これにより生体へのDHAの補給を代替することにある。
【0016】
本願発明では、生体内でのDHA合成の促進物質として、褐藻又は珪藻中に特異的に含まれるカロテノイドであるフコキサンチンを提供することを目的とし、併せて生体内でのDHA合成の促進物質であるフコキサンチンを含有する海藻油や食品素材、医薬品、飼料などを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本願発明の生体内DHA合成促進剤は、フコキサンチンを生体内のDHA合成の促進剤としたことを特徴とする。また、フコキサンチンを含有する海藻油を生体内のDHA合成の促進剤としたことを特徴とする。即ち、本願発明では、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、入手が容易でかつ大量・安定・安価なワカメ端物を原料に用いることで、フコキサンチンを多く含む海藻油又は純度99%以上のフコキサンチンを得た。そして、これらを動物に投与して各種の実験を行い、フコキサンチン及びフコキサンチンを含有する海藻油は、生体内でDHAの合成を促進する作用があることを明確にした。
【0018】
また、本願発明の生体内DHA合成促進剤は、フコキサンチン又はフコキサンチンを含有する海藻油を食品素材、医薬品又は飼料に添加して成ることを特徴とする。前記食品素材は植物油であっても良い。フコキサンチンを食品素材、医薬品又は飼料に添加することで、生体内DHA合成促進剤の機能を有する食品素材、医薬品、飼料を提供することが出来る。この場合、含有するフコキサンチン又はフコキサンチンを含有する海藻油の量により生体内DHA合成促進の作用の強さを制御することが出来るので、目的に応じてその量を適宜調整することが可能である。本出願では、フコキサンチンを添加した食品素材、医薬品、飼料も生体内DHA合成促進剤と称している。
【0019】
本願発明の生体内DHA合成促進剤は、前記フコキサンチンは褐藻又は珪藻から抽出したことを特徴とする。褐藻又は珪藻の内でも特にワカメ端物を用いることで、フコキサンチンを多く含む海藻油又は純度99%以上のフコキサンチンを大量に且つ安価で得ることができた。なお、ワカメ端物は入手が容易でかつ大量・安定・安価であるので、生体内DHA合成促進剤を大量かつ安価に提供することが可能となった。
【発明の効果】
【0020】
酸化されやすいDHAを魚油として摂取するのではなく、フコキサンチン又はフコキサンチンを含有する海藻油により生体内でのDHAの合成活性を上昇させ、これにより生体へのDHAを補給を代替することが可能となった。
【0021】
また、このフコキサンチン又はフコキサンチンを含有する海藻油を食品素材、医療品、飼料に添加することで、生体内DHA合成促進の機能を有する食品素材、医療品、飼料などを提供することが出来るので、とりわけ機能性食品素材の市場を拡大することに大きく寄与することが予想される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本願発明を実施するための最良の形態について、表を参照しながら詳細に説明する。
【0023】
(フコキサンチンの取得)
本願発明では、入手が容易でかつ大量・安定・安価なワカメ端物を原料に用いることで、フコキサンチンを多く含む海藻油または純度99%以上のフコキサンチンを得た。なお、フコキサンチン自体の生成方法は、上記の特許文献、非特許文献などに詳細に記載されているので、ここでは説明を省略する。
【0024】
(動物と飼料)
動物実験1と動物実験2にはKK-Ayマウス(雌;3週齢)を用いた。動物実験3にはICRマウス(雄;5週齢)を用いた。試験餌料はAIN-93G組成にしたがって調製した。飼料中の脂質は動物実験1と2では13.1%にした。また、動物実験3では7.0%にした。表1〜4に、各実験での脂質成分の飼料中の含量を示した。飼料は、調製後直ちに真空パックして給餌まで−20℃下に保存した。飼料脂質の脂肪酸組成は表5〜7に示した。
【0025】
【表1】

【表2】

【表3】

【表4】

【表5】

【表6】

【表7】

【0026】
(飼育と分析)
1週間対照群用の飼料により予備飼育を行い、成長に異常のない固体を各群6匹ずつ体重にばらつきがないように群わけした。滅菌ウッドチップ床敷を入れたプラスチックゲージに群ごとに2匹ずつ入れて飼育した。飼育室の温度は23±1℃、湿度50%、明暗を12時間周期とした。飼料及び水は自由摂取とし、3週間実験試料による飼育を行った。
【0027】
給餌期間終了後、12時間の絶食を行った。ついで、エーテル麻酔下で首よりEDTA下採血を行った。臓器は採血後直ちに摘出し、生理食塩水でよく洗い充分に脱血した。肝臓は秤量の後、分析に供するまで‐40℃下に保存した。
【0028】
(肝臓脂質の抽出とメチルエステル化)
肝臓から有機溶媒(クロロホルム/メタノール)にて脂質を抽出した。脂質重量を測定後、一部をフタ付き遠沈管(1)に取り、これにベンゼン1mlと7%BF3-メタノール溶液3mlを加えた。窒素置換してフタをした後、ブロックヒーターで90℃、15分間加熱した。放冷後、蒸留水2mlとヘキサン2mlを加え激しく振とうした。下層(ヘキサン層)を別のフタ付遠沈管(2)に取り、上層(水層)にヘキサン2mlを再び加え、激しく振とうした。下層をフタ付遠沈管(2)に移し、3回洗浄を行った。その後、無水硫酸ナトリウムで脱水し、得られたメチルエステルをケイ酸カラムクロマトグラムで精製し、脂肪酸メチルエステルを得た。なお、ケイ酸カラムクロマトグラムは、カラムの先に脱脂綿を詰め、ヘキサン中に懸濁させたケイ酸(Silica Gel 60)5gをカラムへ流し込むことにより調製した。展開溶媒には、ヘキサン(30ml)、5%ジエチルエーテル‐ヘキサン溶液(100ml)を用い、5%ジエチルエーテル‐ヘキサン溶液画分を分取してエバポレーターで濃縮した。
【0029】
(脂肪酸分析)
得られた脂肪酸メチルエステルを約2%(w/v)のヘキサン溶液とし、この溶液1μlをガスクロマトグラフへ注入し、以下の条件で分析を行った。
装置:島津製作所製 GC-14B型 ガスクロマトグラフ
カラム:Fused Sillica Capillary Column Omegawax 320
(30m×0.32mmi.d.)
[Supelco Inc., Bellefonte,PA,USA]
カラム温度:180〜240℃(2℃/min)
注入口温度:250℃
検出器温度:240℃
【0030】
(実験1)
マウスにコントロール(大豆油13.1%)およびワカメ脂質(0.5%と1.9%)を投与した場合、摂餌量や肝臓脂質含量などに有意差は認められなかった。一方、肝臓の脂肪酸含量はワカメ脂質投与でコントロールに比べてDHA(22:6n-3)含量が最も大きく変動した(表8)。ワカメ脂質1.9%ではコントロールの2倍以上となった。
【表8】

【0031】
(実験2)
ワカメ脂質には糖脂質とフコキサンチンが主要な構成成分として含まれていた(表2)。そこで、フコキサンチンと糖脂質をワカメ脂質からクロマトグラフィーで分別し、表3に示した組成の脂質をマウスに投与した。その結果、ワカメ糖脂質にはDHAの前駆体となる18:3n-3、18:4n-3、20:5n-3が他の群よりも多く含まれていたために(合計で20.8%;表6)、これらの脂肪酸の生体内での代謝産物としてのDHAがコントロールよりも多く検出された(表9)。
【表9】

【0032】
一方、フコキサンチン投与ではこうしたDHAの前駆体がコントロールとほぼ同じ(約6%)にもかかわらず(表6)、肝臓中のDHA含量はコントロールの2倍以上であった(表9)。以上より、フコキサンチンには、大豆油に含まれているn-3系脂肪酸(α−リノレン酸;18:3n-3)からDHAへの生体内変換に関わる酵素系を活性化する作用のあることが明らかにされた。
【0033】
表8で示されたワカメ脂質投与による肝臓中でのDHAの増大も、ワカメ糖脂質に含まれるn-3系脂肪酸(18:4n-3や20:5n-3など)の影響よりも、含まれるフコキサンチンによる生体内でのDHA合成酵素の活性化によるところが大きいと判断された。
【0034】
(実験3)
さらに、ICRマウスに、ラードと大豆油を基本の飼料油とし、ラードの一部をワカメ脂質、フコキサンチン、ワカメ糖脂質に置換した場合、フコキサンチン投与により肝臓中でのDHAの含量がコントロールの2倍以上となった(表10)。
【表10】

【0035】
DHAの供給源としては魚油が多用される。表11にイワシ油(1と2)をマウス(KK-Ay)の飼料に対して2%投与した場合の肝臓脂質の脂肪酸組成を示した。イワシ油(1)とイワシ油(2)にはEPA(20:5n-3)とDHA(22:6n-3)がそれぞれ15.3%と12.6%および29.4%と11.8%含まれていた。これらの魚油摂取で肝臓中のDHAはコントロールよりも増大した(表11)。
【表11】

【0036】
これは、イワシ油中のDHAの直接的な肝臓への移行、または、DHAの最も有効な前駆体であるEPAからの誘導によると考えられた。一方、同じ条件で実施されたフコキサンチン(0.17%)またはフコキサンチンを含むワカメ脂質(1.9%)のマウス投与では、肝臓脂質中にDHAがイワシ油投与と匹敵する量(表9と表8)蓄積された。したがって、フコキサンチンまたはフコキサンチンを含むワカメ脂質と大豆油の混合物は魚油投与と同等の肝臓でのDHA蓄積を示すことが判明した。
【0037】
動物実験の結果より、フコキサンチンには生体内での18:3n-3(α−リノレン酸)からDHAへの変換酵素の活性化作用のあることが初めて明らかにされた。18:3n-3は大豆油などの植物油に含まれる一般的な脂肪酸である。したがって、植物油とフコキサンチンまたはフコキサンチンを含むワカメ脂質などとの混合物を投与することで、生体内でのDHA合成系を活性化し、魚油を摂取せずとも体内のDHA含量を増大させることができる。
【0038】
アマニ油やシソ油は18:3n-3を50%以上含有するので、これらの植物油とフコキサンチンまたはフコキサンチンを含むワカメ脂質などの混合物を投与することで、大豆油の場合よりも生体内でのDHA含量を増大させることが可能である。
【0039】
ワカメ糖脂質にはフコキサンチンの他、DHAの前駆体となるn-3系脂肪酸が含まれているのでこの形態も生体内でのDHA含量を増大させるのに好ましい形態である。
【0040】
DHAは様々な必須な生体機能を示すが食品では水産物のみに含まれる。したがって、水産物の摂取が少ない場合のDHA補給の代替として、植物油とフコキサンチンまたはフコキサンチンを含むワカメ脂質などの混合物が提供できる。フコキサンチンを食品素材に添加した生体内DHA合成促進剤は新たな機能製食品素材であり、機能性食品素材の市場を拡大することに大きく寄与することが予想される。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本願発明の生体内DHA合成促進剤は、褐藻又は珪藻から抽出したフコキサンチンとそれを含有する海藻油、食品素材、医薬品又は飼料であり、特にフコキサンチンを添加した食品素材は機能性食品素材として用いられるものである。従って、産業上は食品、とりわけ機能性食品素材の分野で活用することが可能であり、その他にも医学、農業の分野で応用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】フコキサンチンの構造式を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フコキサンチンを生体内のDHA合成の促進剤としたことを特徴とする生体内DHA合成促進剤。
【請求項2】
フコキサンチンを含有する海藻油を生体内のDHA合成の促進剤としたことを特徴とする生体内DHA合成促進剤。
【請求項3】
フコキサンチン又はフコキサンチンを含有する海藻油を食品素材、医薬品又は飼料に添加して成ることを特徴とする生体内DHA合成促進剤。
【請求項4】
前記食品素材は、植物油であることを特徴とする請求項3に記載の生体内DHA合成促進剤。
【請求項5】
前記フコキサンチンは褐藻又は珪藻から抽出したことを特徴とする請求項1又は3に記載の生体内DHA合成促進剤。

【図1】
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【公開番号】特開2007−77067(P2007−77067A)
【公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−266467(P2005−266467)
【出願日】平成17年9月14日(2005.9.14)
【出願人】(504173471)国立大学法人 北海道大学 (971)
【出願人】(505152756)協同組合マリンテック釜石 (7)
【Fターム(参考)】