説明

画像データ処理装置および画像データ処理方法

【課題】メモリ部品内に冗長化分のメモリセルを配置するとメモリ部品が大きくなるという問題などを解決するとともに、ユーザが不良メモリセルによる画素値の異常を視認できない程度に、不良メモリセルによる画素値の異常を殆ど目立たないようにすることができる「画像データ処理装置および画像データ処理方法」を提供する。
【解決手段】ある画素の画素値の書き込みに割り当てられた複数のメモリセルの1つが不良メモリセルであった場合、画素値を示す複数ビットのうち最下位ビットの値を不良メモリセルに割り当てて画素値を複数のメモリセルに書き込むとともに、不良メモリセルに記憶された値を画素値の最下位ビットの値として読み出すようにしている。これにより、メモリ部品内に不良メモリセルが存在していても、不良メモリセルに記憶されるのは、常に、画素値の最下位ビットの値となるようにしている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像データ処理装置および画像データ処理方法に関し、例えば、デジタルカメラに用いて好適な画像データ処理装置および画像データ処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
画像メモリとして使用するメモリ部品は、画像データを構成する画素の画素値を記憶する複数のメモリセルから構成されている。メモリセルの中には読み書きが良好でない不良メモリセルが存在する場合がある。不良メモリセルが存在する場合、不良メモリセルの読み書き時に生じ得るビット反転によって画素値が異常となり、ディスプレイや記録媒体などに出力された画像において、画素値の異常が目立つことがある。例えば、ある画像のある画素の画素値の最上位ビットがビット反転した場合、画素値は本来の値の2倍または2分の1となるので、ディスプレイなどに出力された画像において、画素値の異常が目立ちやすくなる。
【0003】
そこで、一般に、不良メモリセルによって画素値が異常とならぬように、メモリ部品内に、必要数分のメモリセルに加えて、歩留まり率を考慮した冗長化分のメモリセルを配置し、不良メモリセルに代えて冗長化分のメモリセルに画像データを記憶させるようにしている。冗長化分のメモリセルを配置したメモリ部品は、出荷前において、製造段階にて生じ得る不良メモリセルの有無が検査される。検査によって不良メモリセルが発見されたメモリ部品は、製造段階にて生じた不良メモリセルに代えて冗長化分のメモリセルに画像データが記憶されるように、ヒユーズの切断などの処置が施される。
【0004】
なお、出荷後に生じ得る不良メモリセルに代えて冗長化分のメモリセルに画像データを記憶させることもできる。例えば、不揮発性メモリの書き換え限界による不良を検出し、不良が検出された場合、未使用領域にデータを格納する記憶保護方式が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平5−216774号公報
【0005】
しかしながら、ディスプレイなどに出力される画像において画素値が異常とならぬようにメモリ部品内に冗長化分のメモリセルを配置する場合、冗長化によってメモリ部品が大きくなるという問題がある。また、メモリセルの冗長化に伴うコスト(例えば、冗長化分のメモリセルの最適数の算出に関する費用および時間、不良メモリセルの有無の検査に関する費用および時間、不良メモリセルに代えて冗長化分のメモリセルに画像データが記憶されるようする処置に関する費用および時間)がかかるという問題がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、このような問題を解決するために成されたものである。すなわち、メモリ部品内に冗長化分のメモリセルを配置する場合に生じる問題(メモリ部品が大きくなるという問題、および、冗長化に伴うコストがかかるという問題)を解決するとともに、不良メモリセルによる画素値の異常を目立たないようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記した課題を解決するために、本発明では、ある画素の画素値の書き込みに割り当てられた複数のメモリセルの1つが不良メモリセルであった場合、当該画素値を示す複数ビットの複数の書込メモリセルの書込配置順を調整して、複数ビットのうち下位ビットの何れかのビットのビット値を不良メモリセルに書き込むようにしている。また、ある画素の画素値の読み出しに割り当てられた複数のメモリセルの1つが不良メモリセルであった場合、上記書込配置順が調整される前の元のビット配置順となるように複数の読出メモリセルの読出配置順を調整して、複数の読出メモリセルから当該画素値を示す複数ビットのビット値を読み出すようにしている。
【発明の効果】
【0008】
これにより、メモリ部品内に不良メモリセルが存在していても、不良メモリセルに記憶されるのは、常に、画素値の下位ビットの値なので、ディスプレイなどに出力される画像を見たユーザが、異常を視認できない程度に、不良メモリセルの画素値の異常を目立たないようにすることができる。つまり、メモリ部品内に冗長化分のメモリセルを予め配置することなく、不良メモリセルによる画素値の異常を目立たないようにすることができる。従って、メモリ部品内に冗長化分のメモリセルを配置する場合に生じる問題(メモリ部品が大きくなるという問題、および、冗長化に伴うコストがかかるという問題)を生じさせず、かつ、不良メモリセルによる画素値の異常を目立たないようにすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態の画像データ処理装置100を適用したデジタルカメラ10の構成例を示す図である。図2は、画像データ記憶部110の一例を模式的に示す図である。図3は、不良メモリセル情報の一例を模式的に示す図である。デジタルカメラ10は、図1に示すように、画像データ処理装置100、撮像部200および表示部210を備える。
【0010】
撮像部200は、光学レンズ(非図示)とCCD(非図示)とを有する。光学レンズは、被写体の光学像をCCDの感光面上に結像する。CCDは、結像された被写体の光学像を光電変換によって、被写体に係る画素信号(アナログ値)に変換する。CCDは、被写体に係る画素信号を画像データ処理装置100(後述する画像信号入力部150)に出力する。
【0011】
画像データ処理装置100は、画像データ記憶部110、不良メモリセル情報記憶部120、書込部130、読出部140、画像信号入力部150および画像信号出力部160を備える。なお、書込部130、読出部140、画像信号入力部150および画像信号出力部160は、例えばDSP(Digital Signal Processor)により構成する。
【0012】
画像データ記憶部110は、図2に示すように、複数のメモリセル(図2においてその1つをaにより示す)を配置して構成される。画像データ記憶部110は、複数のメモリセルが画像データを構成する画素の画素値を記憶することによって、画像データを記憶する。各メモリセルは、1ビットの情報を記憶する。各メモリセルは、メモリセル番号(例えば、メモリセルのアドレス)により特定される。図2の1000、1106および1201は、メモリセル番号の一例である。なお、説明上、図2に示すメモリセル1行分であるnビットは、画像データを構成する画素の画素値のビット数nと同一としている。nは、例えば8ビットである。また、図2において「×」を付したメモリセル(メモリセル番号「1106」「1201」により特定されたメモリセル)は、画素値の読書時にビット反転などが生じ得る不良であるメモリセル(以下、「不良メモリセル」という)を示す。
【0013】
不良メモリセル情報記憶部120は、画像データ記憶部110内の不良メモリセルに関する不良メモリセル情報を記憶する。具体的には、不良メモリセル情報記憶部120は、不良メモリセル情報として、画像データ記憶部110内の不良メモリセルを特定するメモリセル番号(以下、「不良メモリセル番号」という)とローテート数(後述)とを対応付けて記憶する。例えば、不良メモリセル情報記憶部120は、図3に示すように、図2に「×」を付して示した不良メモリセルを特定する不良メモリセル番号「1106」とローテート数「1」とを対応付けて記憶し、不良メモリセル番号「1201」とローテート数「6」とを対応付けて記憶する。なお、画像データ処理装置100の出荷前に、不良メモリセルの検出処理が行われ、その結果見つかった不良メモリセルに関する不良メモリセル情報が、不良メモリセル情報記憶部120に記憶される。
【0014】
画像信号入力部150は、撮像部200(CCD)から被写体に係る画素信号を取得する。画像信号入力部150は、各画素の画素信号をそれぞれnビットに量子化することにより、被写体に係る画像データを構成する複数の画素の画素値(デジタル値)を生成する。そして、画像信号入力部150は、画像データを構成する全部の画素の画素値(各画素値はnビット)を書込部130(後述する書込制御部134)に供給する。
【0015】
書込部130は、書込メモリセル番号取得部132、書込制御部134を備える。書込メモリセル番号取得部132は、画像データ記憶部110内の複数のメモリセルのなかから画像データを構成する一の画素の画素値を示すn個のビット値の書き込みに割り当てるn個のメモリセル(以下、「書込メモリセル」という)をそれぞれ特定するn個のメモリセル番号(以下、「書込メモリセル番号」という)を取得する。書込メモリセル番号取得部132は、画像データを構成する全部の画素について、各画素に係るn個の書込メモリセル番号を取得し、書込制御部134に供給する。
【0016】
書込制御部134は、画像データを構成する全部の画素について、各画素の画素値を画像信号入力部150から取得する。また、書込制御部134は、画像データを構成する全部の画素について、各画素に係るn個の書込メモリセル番号を書込メモリセル番号取得部132から取得する。そして、書込制御部134は、画像データを構成する全部の画素について、各画素の画素値を書込メモリセルに書き込む。このとき、書込制御部134は、画素値を書込メモリセルに書き込む際に、その画素に係るn個の書込メモリセル番号により特定されるn個の書込メモリセルの1つが、不良メモリセル情報記憶部120に記憶された不良メモリセル番号により特定される不良メモリセルであるか否かを判断する。
【0017】
書込制御部134は、ある画素に係るn個の書込メモリセル番号により特定されるn個の書込メモリセルの全てが、不良メモリセルでないと判断した場合、画像データ記憶部110内におけるn個の書込メモリセルの配置順(以下、「書込メモリセル配置順」という)に、その画素の画素値を示すnビットの最上位ビットから最下位ビットまでをn個の書込メモリセルに書き込む。なお、書込メモリセル配置順の一例は、書込メモリセル番号の昇順または降順である。
【0018】
一方、書込制御部134は、ある画素に係るn個の書込メモリセル番号により特定されるn個の書込メモリセルの1つが、不良メモリセルであると判断した場合、その画素の画素値を示すn個のビット値のうち最下位ビットのビット値が不良メモリセルに割り当てられるようにn個のビット値を一定数ローテーションさせた書込ローテーション順に、その画素の画素値を示すnビットの最上位ビットから最下位ビットまでをn個の書込メモリセルに書き込む。
【0019】
より詳細には、書込制御部134は、ある画素に係るn個の書込メモリセル番号により特定されるn個の書込メモリセルの1つが、不良メモリセルであると判断した場合、まず、その不良メモリセル番号に対応付けて不良メモリセル情報記憶部120に記憶されているローテート数を取得する。ここで、ローテート数は、ある画素の画素値を示すn個のビット値のうち最下位ビットのビット値を不良メモリセルに割り当てるべく、n個のビット値をローテーションさせる数である。
【0020】
次に、書込制御部134は、取得したローテート数分、n個のビット値をローテーションさせて書込ローテーション順を得る。そして、書込制御部134は、得られた書込ローテーション順に、その画素の画素値を示すnビットの最上位ビットから最下位ビットまでをn個の書込メモリセルに書き込む。このようにして、書込制御部134は、画像データを構成する全部の画素について、各画素の画素値を書込メモリセルに書き込む。
【0021】
なお、書込制御部134は、以下のような書込制御を行ってもよい。すなわち、書込制御部134は、ある画像データを構成するある画素に係るn個の書込メモリセル番号により特定されるn個の書込メモリセルの1つが、不良メモリセルであると判断した場合、書込メモリセル配置順での不良メモリセルの順番が上位X番目迄(例えば、上位4番目迄)に該当するか否かを更に判断する。書込制御部134は、書込メモリセル配置順での不良メモリセルの順番が上位X番目迄に該当しないと判断したときは、書込ローテーション順に代えて書込メモリセル配置順に、その画素の画素値を示すnビットの最上位ビットから最下位ビットまでをn個の書込メモリセルに書き込む。
【0022】
ここで、不良メモリセルの順番が上位X番目迄に該当しないときに、書込ローテーション順に代えて書込メモリセル配置順に画素値の書き込みを行っているのは、上位X番目迄より下位側の位置に不良メモリセルが存在する場合は、書込メモリセル配置順でそのまま画素値を書き込んでも、画素値の異常がユーザの見た目に目立ちにくいからである。したがって、Xの値は、画素値をそのまま書き込んでも異常が目立たない範囲で、nより小さい任意の値を設定すれば良い。好ましくは、Xはn/2以下の値とする。書込メモリセル配置順に画素値を書き込む場合は、ローテーションの処理を行わなくても済むというメリットがある。
【0023】
読出部140は、読出メモリセル番号取得部142、読出制御部144を備える。読出メモリセル番号取得部142は、画像データ記憶部110内の複数のメモリセルのなかから画像データを構成する一の画素の画素値を示すn個のビット値の読み出しに割り当てるn個のメモリセル(以下、「読出メモリセル」という)をそれぞれ特定するn個のメモリセル番号(以下、「読出メモリセル番号」という)を取得する。読出メモリセル番号取得部142は、画像データを構成する全部の画素について、各画素に係るn個の読出メモリセル番号を取得し、読出制御部144に供給する。
【0024】
読出制御部144は、画像データを構成する全部の画素について、各画素に係るn個の読出メモリセル番号を読出メモリセル番号取得部142から取得する。そして、読出制御部144は、画像データを構成する全部の画素について、各画素の画素値を画像データ記憶部110の読出メモリセルから読み出す。このとき、読出制御部144は、画素値を読出メモリセルから読み出す際に、その画素に係るn個の読出メモリセル番号により特定されるn個の読出メモリセルの1つが、不良メモリセル情報記憶部120に記憶された不良メモリセル番号により特定される不良メモリセルであるか否かを判断する。
【0025】
読出制御部144は、ある画素に係るn個の読出メモリセル番号により特定されるn個の読出メモリセルの全てが、不良メモリセルでないと判断した場合、画像データ記憶部110内におけるn個の読出メモリセルの配置順(以下、「読出メモリセル配置順」という)に、その画素の画素値を示すnビットの最上位ビットから最下位ビットまでをn個の読出メモリセルから読み出す。なお、読出メモリセル配置順の一例は、読出メモリセル番号の昇順または降順である。
【0026】
一方、読出制御部144は、ある画素に係るn個の読出メモリセル番号により特定されるn個の読出メモリセルの1つが、不良メモリセルであると判断した場合、書込制御部134によりローテーションが行われる前の元のビット配列順となるようにn個のビット値を一定数ローテーションさせた読出ローテーション順に、その画素の画素値を示すnビットの最上位ビットから最下位ビットまでをn個の読出メモリセルから読み出す。
【0027】
より詳細には、読出制御部144は、ある画素に係るn個の読出メモリセル番号により特定されるn個の読出メモリセルの1つが、不良メモリセルであると判断した場合、まず、その不良メモリセル番号に対応付けて不良メモリセル情報記憶部120に記憶されているローテート数を取得する。
【0028】
次に、読出制御部144は、取得したローテート数分、n個のビット値を書込時とは逆の方向にローテーションさせながら、n個の読出メモリセルからn個のビット値を読み出す。例えば、n個の読出メモリセルに記憶されているn個のビット値を読出メモリセル配置順のまま読み出した後、その読み出したn個のビット値を読出ローテーション順に並び替えて出力する。このようにして、読出制御部144は、画像データを構成する全部の画素について、各画素の画素値を読出メモリセルから読み出す。読出制御部144は、各画素の画素値を画像信号出力部160に供給する。
【0029】
なお、読出制御部144は、ある画素に係るn個の読出メモリセル番号により特定されるn個の読出メモリセルの1つが、不良メモリセルであると判断した場合、読出メモリセル配置順での不良メモリセルの順番が上位X番目迄に該当するか否かを更に判断する。読出制御部144は、読出メモリセル配置順での不良メモリセルの順番が上位X番目迄に該当しないと判断したときは、読出ローテーション順に代えて読出メモリセル配置順に、その画素の画素値を示すnビットの最上位ビットから最下位ビットまでをn個の読出メモリセルから読み出してもよい。
【0030】
画像信号出力部160は、画像データを構成する全部の画素について、各画素の画素値を読出制御部144から取得する。画像信号出力部160は、画像データを構成する全部の画素の画素値から表示部210への出力信号(アナログ値)を生成する。画像信号出力部160は、出力信号を表示部210に供給する。表示部210は、画像信号出力部160から出力信号を取得して被写体に係る画像を表示する。
【0031】
以下、上記のように構成したデジタルカメラ10において画素値を書き込む動作について説明する。図4は、画素値を書き込む動作の一例を示すフローチャートである。図5から図7は、画素値が書き込まれる様子を模式的に示す図である。なお、図4に示すフローチャートの開始時において、画像データ記憶部110は図2に示す不良メモリセルを有し、不良メモリセル情報記憶部120は図3に示す不良メモリセル情報を記憶しているものとする。また、画像データの各画素の画素値は8ビットであるものとする。
【0032】
図4において、書込制御部134は、画像データを構成する一の画素の画素値を画像信号入力部150から取得する(ステップS100)。書込メモリセル番号取得部132は、画像データ記憶部110内の複数のメモリセルのなかから当該取得した画素に係る8個の書込メモリセル番号を取得し、当該8個の書込メモリセル番号を書込制御部134に供給する。書込制御部134は、当該8個の書込メモリセル番号を書込メモリセル番号取得部132から取得する(ステップS110)。
【0033】
書込制御部134は、当該8個の書込メモリセル番号により特定される8個の書込メモリセルの1つが、不良メモリセル情報記憶部120に記憶された不良メモリセル番号により特定される不良メモリセルであるか否かを判断する(ステップS120)。
【0034】
当該8個の書込メモリセル番号により特定される8個の書込メモリセルの全てが、不良メモリセルでないと書込制御部134にて判断した場合(ステップS120:No)、書込制御部134は、書込メモリセル配置順に、当該画素の画素値を示す8ビットの最上位ビットから最下位ビットまでを当該8個の書込メモリセルに書き込む(ステップS150)。
【0035】
例えば、書込制御部134が、ステップS100において、図5(a)に示す画素値「225」を示す8個のビット値「11100001」を画像信号入力部150から取得し、ステップS110において、図5(b)に示す8個の書込メモリセル番号「1000」〜「1007」を書込メモリセル番号取得部132から取得したとする。この場合、書込制御部134は、図5(b)に示す8個の書込メモリセル番号「1000」〜「1007」により特定される8個の書込メモリセルが不良メモリセルを含まないと判断する(ステップS120:No)。この判断に基づいて、書込制御部134は、図5(c)に示すように書込メモリセル配置順に従って、当該画素の画素値を示す8ビットの最上位ビットから最下位ビットまでを当該8個の書込メモリセルに書き込む(ステップS150)。
【0036】
一方、当該8個の書込メモリセル番号により特定される当該8個の書込メモリセルの1つが、不良メモリセルであると書込制御部134にて判断した場合には(ステップS120:Yes)、書込制御部134は、書込メモリセル配置順での不良メモリセルの順番が上位4番目迄に該当するか否かを更に判断する(ステップS130)。書込メモリセル配置順での不良メモリセルの順番が上位4番目迄に該当しないと書込制御部134にて判断した場合(ステップS130:No)、上述のステップS150を実行する。
【0037】
例えば、書込制御部134が、ステップS100において、図6(a)に示す画素値「225」を示す8個のビット値「11100001」を画像信号入力部150から取得し、ステップS110において、図6(b)に示す8個の書込メモリセル番号「1100」〜「1107」を書込メモリセル番号取得部132から取得したとする。この場合、書込制御部134は、図6(b)に示す8個の書込メモリセル番号「1100」〜「1107」により特定される8個の書込メモリセルが1つの不良メモリセル(書込メモリセル番号「1106」の書込メモリセル)を含むと判断する(ステップS120:Yes)。
【0038】
更に、書込制御部134は、書込メモリセル配置順(書込メモリセル番号の昇順)での不良メモリセルの順番が上位4番目迄に該当しない(上位の7番目に該当する)と判断する(ステップS130:No)。この判断に基づいて、書込制御部134は、図6(c)に示すように書込メモリセル配置順に従って、当該画素の画素値を示す8ビットの最上位ビットから最下位ビットまでを当該8個の書込メモリセルに書き込む(ステップS150)。
【0039】
一方、書込メモリセル配置順での不良メモリセルの順番が上位4番目迄に該当すると書込制御部134にて判断した場合(ステップS130:Yes)、書込制御部134は、まず、その不良メモリセル番号に対応付けて不良メモリセル情報記憶部120に記憶されているローテート数を取得する。次に、書込制御部134は、取得したローテート数分、当該画素の8ビットの画素値をローテーションさせて書込ローテーション順を得る。そして、書込制御部134は、得られた書込ローテーション順に、当該画素の画素値を示す8ビットの最上位ビットから最下位ビットまでを当該画素値を当該8個の書込メモリセルに書き込む(ステップS140)。
【0040】
例えば、書込制御部134が、ステップS100において、図7(a)に示す画素値「225」を示す8個のビット値「11100001」を画像信号入力部150から取得し、ステップS110において、図7(b)に示す8個の書込メモリセル番号「1200」〜「1207」を書込メモリセル番号取得部132から取得したとする。この場合、書込制御部134は、図7(b)に示す8個の書込メモリセル番号「1200」〜「1207」により特定される8個の書込メモリセルが1つの不良メモリセル(書込メモリセル番号「1201」の書込メモリセル)を含むと判断する(ステップS120:Yes)。更に、書込制御部134は、書込メモリセル配置順(書込メモリセル番号の昇順)での不良メモリセルの順番が上位4番目迄に該当する(上位の2番目に該当する)と判断する(ステップS130:Yes)。
【0041】
この判断に基づいて、書込制御部134は、まず、当該不良メモリセル番号「1201」に対応付けて図3に示す不良メモリセル情報記憶部120に記憶されたローテート数「6」を取得する。次に、書込制御部134は、図7(c)に示すように、取得したローテート数「6」分、当該画素の8ビットの画素値を左側にローテーションさせる。そして、書込制御部134は、図7(c)に示す書込ローテーション順に、当該画素の画素値を示す8ビットの最上位ビットから最下位ビットまでを当該8個の書込メモリセルに書き込む(ステップS140)。これにより、8個の書込メモリセルには、第1ビット(MSB)側から第8ビット(LSB)側に「01111000」の並び順で8個のビット値が書き込まれる。
【0042】
ステップS140またはステップS150に続いて、書込制御部134は、画像データを構成する全部の画素について、各画素の画素値を書込メモリセルに書き込んだか否かを判断する(ステップS160)。そして、画像データを構成する全部の画素について、各画素の画素値を書込メモリセルに書き込んでいないと書込制御部134にて判断した場合(ステップS160:No)、ステップS100に戻る。なお、書込制御部134は、再度実行するステップS100において画像データを構成する次の画素の画素値を画像信号入力部150から取得し、再度実行するステップS110において当該画素に係る8個の書込メモリセル番号を書込メモリセル番号取得部132から取得する。
【0043】
一方、画像データを構成する全部の画素について、各画素の画素値を書込メモリセルに書き込んだと書込制御部134にて判断した場合(ステップS160:Yes)、本フローチャートは終了する。
【0044】
次に、デジタルカメラ10において画素値を読み出す動作について説明する。図8は、画素値を読み出す動作の一例を示すフローチャートである。図9から図11は、画素値が読み出される様子を模式的に示す図である。なお、図8に示すフローチャートの開始時において、画像データ記憶部110は図2に示す不良メモリセルを有し、不良メモリセル情報記憶部120は図3に示す不良メモリセル情報を記憶しているものとする。また、画像データの各画素の画素値は8ビットであるものとする。
【0045】
図8において、読出メモリセル番号取得部142は、画像データ記憶部110内の複数のメモリセルのなかから、画像データを構成する一の画素に係る8個の読出メモリセル番号を取得し、当該8個の読出メモリセル番号を読出制御部144に供給する。読出制御部144は、当該8個の読出メモリセル番号を読出制御部144から取得する(ステップS210)。
【0046】
読出制御部144は、当該8個の読出メモリセル番号により特定される8個の読出メモリセルの1つが、不良メモリセル情報記憶部120に記憶された不良メモリセル番号により特定される不良メモリセルであるか否かを判断する(ステップS220)。
【0047】
当該8個の読出メモリセル番号により特定される8個の読出メモリセルの全てが、不良メモリセルでないと読出制御部144にて判断した場合(ステップS220:No)、読出制御部144は、読出メモリセル配置順に、当該画素の画素値を示す8ビットの最上位ビットから最下位ビットまでを当該8個の読出メモリセルから読み出す(ステップS250)。
【0048】
例えば、読出制御部144が、ステップS210において、図9(a)に示す8個の読出メモリセル番号「1000」〜「1007」を読出メモリセル番号取得部142から取得したとする。この場合、読出制御部144は、図9(a)に示す8個の読出メモリセル番号「1000」〜「1007」により特定される8個の読出メモリセルが不良メモリセルを含まないと判断する(ステップS220:No)。この判断に基づいて、読出制御部144は、図9(b)に示すように読出メモリセル配置順に従って、当該画素の画素値を示す8個のビット値「11100001」を当該8個の読出メモリセルから読み出す(ステップS250)。
【0049】
一方、当該8個の読出メモリセル番号により特定される当該8個の読出メモリセルの1つが、不良メモリセルであると読出制御部144にて判断した場合には(ステップS220:Yes)、読出制御部144は、読出メモリセル配置順での不良メモリセルの順番が上位4番目迄に該当するか否かを更に判断する(ステップS230)。読出メモリセル配置順での不良メモリセルの順番が上位4番目迄に該当しないと読出制御部144にて判断した場合(ステップS230:No)、上述のステップS250を実行する。
【0050】
例えば、読出制御部144が、ステップS210において、図10(a)に示す8個の読出メモリセル番号「1100」〜「1107」を読出メモリセル番号取得部142から取得したとする。この場合、読出制御部144は、図10(a)に示す8個の読出メモリセル番号「1100」〜「1107」により特定される8個の読出メモリセルが1つの不良メモリセル(読出メモリセル番号「1106」の読出メモリセル)を含むと判断する(ステップS220:Yes)。更に、読出制御部144は、読出メモリセル配置順(読出メモリセル番号の昇順)での不良メモリセルの順番が上位4番目迄に該当しない(上位の7番目に該当する)と判断する(ステップS230:No)。
【0051】
この判断に基づいて、読出制御部144は、図10(b)に示すように読出メモリセル配置順に従って、当該画素の画素値を示す8個のビット値「11100001」を当該8個の読出メモリセルから読み出す(ステップS250)。
【0052】
一方、読出メモリセル配置順での不良メモリセルの順番が上位4番目迄に該当すると読出制御部144にて判断した場合(ステップS230:Yes)、読出制御部144は、まず、その不良メモリセル番号に対応付けて不良メモリセル情報記憶部120に記憶されているローテート数を取得する。次に、読出制御部144は、取得したローテート数分、当該画素の8ビットの画素値をローテーションさせた読出ローテーション順に従って、当該画素の画素値を示す8ビットの最上位ビットから最下位ビットまでを当該8個の読出メモリセルから読み出す(ステップS240)。
【0053】
例えば、読出制御部144が、ステップS210において、図11(a)に示す8個の読出メモリセル番号「1200」〜「1207」を読出メモリセル番号取得部142から取得したとする。この場合、読出制御部144は、図11(a)に示す8個の読出メモリセル番号「1200」〜「1207」により特定される8個の読出メモリセルが1つの不良メモリセル(読出メモリセル番号「1201」の読出メモリセル)を含むと判断する(ステップS220:Yes)。更に、読出制御部144は、読出メモリセル配置順(読出メモリセル番号の昇順)での不良メモリセルの順番が上位4番目迄に該当する(上位の2番目に該当する)と判断する(ステップS230:Yes)。
【0054】
この判断に基づいて、読出制御部144は、まず、当該不良メモリセル番号「1201」に対応付けて図3に示す不良メモリセル情報記憶部120に記憶されたローテート数「6」を取得する。次に、読出制御部144は、取得したローテート数「6」分、図11(b)に示すように、8個の読出メモリセルに記憶されている8個のビット値を右側にローテーションさせた読出ローテーション順に従って、当該8個の読出メモリセルから8個のビット値を読み出す。これにより、8個の読出メモリセルに「01111000」の並び順で記憶されている画素値を、元のビット配置順に並べ直した状態で「11100001」のように読み出す(ステップS240)。
【0055】
ステップS240またはステップS250に続いて、読出制御部144は、画像データを構成する全部の画素について、各画素の画素値を読出メモリセルから読み出したか否かを判断する(ステップS260)。そして、画像データを構成する全部の画素について、各画素の画素値を読出メモリセルから読み出していないと読出制御部144にて判断した場合(ステップS260:No)、ステップS210に戻る。なお、読出制御部144は、再度実行するステップS210において画像データを構成する次の画素に係る8個の読出メモリセル番号を読出メモリセル番号取得部142から取得する。
【0056】
一方、画像データを構成する全部の画素について、各画素の画素値を読出メモリセルから読み出したと読出制御部144にて判断した(ステップS260:Yes)、本フローチャートは終了する。なお、読出制御部144は、各画素の画素値を画像信号出力部160に供給する。各画素の画素値を取得した画像信号出力部160は、画像データを構成する全部の画素の画素値から表示部210への出力信号を生成し、生成したし出力信号を表示部210に供給する。表示部210は、画像信号出力部160から出力信号を取得して画像を表示する。
【0057】
次に、本実施形態の画像データ処理装置の他の構成について説明する。図12は、本実施形態の他の例である画像データ処理装置102を適用したデジタルカメラ12の構成例を示す図である。デジタルカメラ12は、図12に示すように、画像データ処理装置102、撮像部200、表示部210および電源部220を備える。
【0058】
電源部220は、操作部(非図示)を介して、デジタルカメラ12の使用者からデジタルカメラ12に電力を供給すべき旨の要求を受け付けた場合に、デジタルカメラ12に電力を供給する。なお、撮像部200および表示部210は、図1に示すデジタルカメラ10内のそれぞれと同一の機能なので説明を省略する。
【0059】
画像データ処理装置102は、画像データ記憶部110、不良メモリセル情報記憶部120、書込部130、読出部140、画像信号入力部150、画像信号出力部160および不良メモリ情報書込部170を備える。書込部130、読出部140、画像信号入力部150、画像信号出力部160および不良メモリ検出部170は、例えばDSPにより構成する。なお、画像データ記憶部110、不良メモリセル情報記憶部120、書込部130、読出部140、画像信号入力部150および画像信号出力部160は、図1に示す画像データ処理装置100内のそれぞれと同一の機能なので説明を省略する。
【0060】
不良メモリ情報書込部170は、電源部220から電力が供給されたときに、画像データ記憶部110内に不良メモリセルがあるか否かを判断する。不良メモリ情報書込部170は、画像データ記憶部110内に不良メモリセルがあると判断した場合には、不良メモリセルを特定する不良メモリセル番号とローテート数とを対応付けて不良メモリセル情報記憶部120に書き込む。このようにすれば、出荷前から生じている不良メモリセルだけでなく、出荷後に生じた不良メモリセルに対しても上記実施形態と同様の処理を適用することができる。
【0061】
なお、不良メモリ情報書込部170が、電源部220から電力が供給されたときに不良メモリセル番号とローテート数とを不良メモリセル情報記憶部120に書き込むことに代えて、書込制御部134が画素値を画像データ記憶部110に書き込むときに、不良メモリ情報書込部170により不良メモリセル情報記憶部120に記憶されていた不良メモリセル番号に対応付けてローテート数を、書込制御部134が書き込んでもよい。
【0062】
以上、本実施形態によれば、画像データ記憶部110内に不良メモリセルが存在する場合、従来であれば、画素値の上位ビットの値が不良メモリセルに記憶されてしまうようなときに、当該上位ビットの値に代えて当該画素値の最下位ビットの値が不良メモリセルに記憶されるようになる。換言すれば、画素値の上位ビットの値が不良メモリセルに記憶されることがなくなる。これにより、表示部210に出力される画像を見たユーザが画像の異常を殆ど視認できない程度に、画素値の異常を目立たないようにすることができる。従って、画像データ記憶部110内に冗長化分のメモリセルを配置する場合に生じる問題(画像データ記憶部110、または、画像データ処理装置100、102が大きくなってしまうという問題、および、冗長化に伴うコストがかかるという問題)を生じさせず、かつ、不良メモリセルによる画素値の異常を目立たないようにすることができる。
【0063】
なお、図4に示すフローチャートにおいて、ステップS130の判断処理を省略してもよい。ステップS130の判断処理を省略した場合、書込制御部134は、8個の書込メモリセルが1つの不良メモリセルを含むと判断した場合(ステップS120:Yes)、単に、画素値を8個の書込メモリセルに書込ローテーション順に書き込むステップS140の書込処理を実行する。
【0064】
なお、図4に示すフローチャートにおいて、ステップS130の判断処理を省略する場合、整合性をとるため、図8に示すフローチャートにおいて、ステップS230の判断処理を省略する。なお、ステップS230の判断処理を省略した場合、読出制御部144は、8個の読出メモリセルが1つの不良メモリセルを含むと判断した場合(ステップS220:Yes)、単に、8個の読出メモリセルから画素値を読出ローテーション順に読み出すステップS240の読出処理を実行する。
【0065】
また、図4、図8に示すフローチャートにおいて、単色256階調の画像データの一例として画素値が8ビットの例を説明したが、RGBの各色256階調の画像データの場合には、例えば、R値、G値、B値のそれぞれについて、同様に処理をすることができる。
【0066】
また、書込メモリセル番号取得部132による書込メモリセル番号の取得に関して、書込メモリセル番号取得部132は、一の画素の画素値を示すn個のビット値を書き込むn個の書込メモリセルのそれぞれを特定するn個の書込メモリセル番号を取得すると説明したが、これに限定されない。例えば、書込メモリセル番号取得部132は、メモリセル番号が連続する複数のメモリセルに上記n個のビット値を書き込む場合には、n個の書込メモリセル番号を取得することに代えて、n個の書込メモリセル番号のうち書込メモリセル番号が最小である1個の書込メモリセル番号のみを取得してもよい。読出メモリセル番号取得部142による読出メモリセル番号の取得に関しても同様である。
【0067】
なお、書込メモリセル番号取得部132が1個の書込メモリセル番号のみを取得する場合、書込制御部134は、当該1個の書込メモリセル番号と当該1個の書込メモリセル番号に続くn−1個の書込メモリセルとにより特定されるn個の書込メモリセルが不良メモリセル番号により特定される不良メモリセルを含むか否かを判断する。読出制御部144についても同様である。
【0068】
また、上記実施形態では、指定された8個の書込メモリセルまたは読出メモリセルの中に1つの不良メモリセルが含まれるときに、当該不良メモリセルの位置が上位X番目迄に該当するか否かを判断し、上位X番目迄に該当しないときは8個のビット値のローテーションは行わないようにしたが、この例に限定されるものではない。例えば、上位X番目迄よりも下位側の位置に存在する不良メモリセルについては、不良メモリセル情報記憶部120において不良メモリセル番号に対応付けて記憶するローテート数を「0」としても良い。このようにすれば、不良メモリセルの位置が上位X番目迄に該当するか否かの判断は不要となる。
【0069】
また、上記実施形態では、最も好適な例として、画素値を示す複数ビットのうち最下位ビットの値を不良メモリセルに割り当てて画素値を複数の書込メモリセルに書き込むようにしたが、必ずしも最下位ビットである必要はない。すなわち、画素値がビット反転しても異常が目立ちにくいn/2個の下位ビットのうち何れか1つ(最下位からY番目(Y≦n/2)のビット)の値を不良メモリセルに割り当てるようにしても良い。例えば、図2に示す例の場合、不良メモリセル番号「1201」に対応付けて記憶するローテート数は「6」に限らず、「3」〜「5」の何れかの値であっても良い。
【0070】
その他、上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその精神、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本実施形態の画像データ処理装置を適用したデジタルカメラの構成例を示す図である。
【図2】画像データ記憶部の一例を模式的に示す図である。
【図3】不良メモリセル情報の一例を模式的に示す図である。
【図4】画素値を書き込む動作の一例を示すフローチャートである。
【図5】画素値が書き込まれる様子を模式的に示す図である。
【図6】画素値が書き込まれる様子を模式的に示す図である。
【図7】画素値が書き込まれる様子を模式的に示す図である。
【図8】画素値を読み出す動作の一例を示すフローチャートである。
【図9】画素値が読み出される様子を模式的に示す図である。
【図10】画素値が読み出される様子を模式的に示す図である。
【図11】画素値が読み出される様子を模式的に示す図である。
【図12】本実施形態の他の例である画像データ処理装置を適用したデジタルカメラの構成例を示す図である。
【符号の説明】
【0072】
10 デジタルカメラ
12 デジタルカメラ
100 画像データ処理装置
102 画像データ処理装置
110 画像データ記憶部
120 不良メモリセル情報記憶部
130 書込部
132 書込メモリセル番号取得部
134 書込制御部
140 読出部
142 読出メモリセル番号取得部
144 読出制御部
150 画像信号入力部
160 画像信号出力部
170 不良メモリセル情報書込部
200 撮像部
210 表示部
220 電源部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1ビットの情報を記憶するメモリセルを複数個配置した画像データ記憶部と、
上記画像データ記憶部内の上記複数のメモリセルのうち画像データを構成する一の画素の画素値の書き込みに割り当てられた複数の書込メモリセルの1つが不良であるか否かを判断し、上記複数の書込メモリセルの1つが不良であると判断した場合、上記画素値を示す複数ビットの上記複数の書込メモリセルの書込配置順を調整して、上記複数ビットのうち下位ビットの何れかのビットのビット値を不良である書込メモリセルに書き込む書込部と、
上記画像データ記憶部内の上記複数のメモリセルのうち画像データを構成する一の画素の画素値の読み出しに割り当てられた複数の読出メモリセルの1つが不良であるか否かを判断し、上記複数の読出メモリセルの1つが不良であると判断した場合、上記書込配置順が調整される前の元のビット配置順となるように上記複数の読出メモリセルの読出配置順を調整して、上記複数の読出メモリセルから上記画素値を示す複数ビットのビット値を読み出す読出部とを備えたことを特徴とした画像データ処理装置。
【請求項2】
上記書込部は、上記複数の書込メモリセルの全てが不良でないと判断した場合、上記複数の書込メモリセルの配置順である書込メモリセル配置順に、上記画素値を示す複数ビットの最上位ビットから最下位ビットまでを上記複数の書込メモリセルに書き込む一方、上記複数の書込メモリセルの1つが不良であると判断した場合には、上記下位ビットの何れかのビットのビット値が上記不良である書込メモリセルに割り当てられるように上記画素値を示す複数ビットを一定数ローテーションさせた書込ローテーション順に、上記画素値を示す複数ビットの最上位ビットから最下位ビットまでを上記複数の書込メモリセルに書き込み、
上記読出部は、上記複数の読出メモリセルの全てが不良でないと判断した場合、上記複数の読出メモリセルの配置順である読出メモリセル配置順に、上記画素値を示す複数ビットの最上位ビットから最下位ビットまでを上記複数の読出メモリセルから読み出す一方、上記複数の読出メモリセルの1つが不良であると判断した場合には、上記元のビット配置順となるように上記画素値を示す複数ビットを一定数ローテーションさせた読出ローテーション順に、上記画素値を示す複数ビットの最上位ビットから最下位ビットまでを上記複数の読出メモリセルから読み出すことを特徴とした請求項1に記載の画像データ処理装置。
【請求項3】
上記書込部は、上記複数の書込メモリセルの1つが不良であると判断した場合、上記不良である書込メモリセルの上記書込メモリセル配置順での順番が上位X番目迄に該当するか否かを更に判断し、上記上位X番目迄に該当しないと判断したときは、上記書込ローテーション順に代えて上記書込メモリセル配置順に、上記画素値を示す複数ビットの最上位ビットから最下位ビットまでを上記複数の書込メモリセルに書き込み、
上記読出部は、上記複数の読出メモリセルの1つが不良であると判断した場合、不良である読出メモリセルの上記読出メモリセル配置順での順番が上位X番目迄に該当するか否かを更に判断し、上記上位X番目迄に該当しないと判断したときは、上記読出ローテーション順に代えて上記読出メモリセル配置順に、上記画素値を示す複数ビットの最上位ビットから最下位ビットまでを上記複数の読出メモリセルから読み出すことを特徴とした請求項2に記載の画像データ処理装置。
【請求項4】
上記画像データ記憶部内の不良のメモリセルである不良メモリセルを特定する不良メモリセル番号を含む不良メモリセル情報を記憶する不良メモリセル情報記憶部を更に備え、
上記書込部は、上記不良メモリセル情報記憶部を参照し、上記複数の書込メモリセルの1つが上記不良メモリセルであるか否かを判断し、
上記読出部は、上記不良メモリセル情報記憶部を参照し、上記複数の読出メモリセルの1つが上記不良メモリセルであるか否かを判断することを特徴とした請求項1から3の何れか1項に記載の画像データ処理装置。
【請求項5】
上記画像データ記憶部内に上記不良メモリセルがあるか否かを判断し、上記画像データ記憶部内に上記不良メモリセルがあると判断した場合に、不良メモリセルを特定する上記不良メモリセル番号を含む上記不良メモリセル情報を上記不良メモリセル情報記憶部に書き込む不良メモリセル情報書込部を更に備えることを特徴とした請求項4に記載の画像データ処理装置。
【請求項6】
1ビットの情報を記憶する複数のメモリセルに画像データを書き込むとともに、上記複数のメモリセルから画像データを読み出す画像データ処理方法であって、
上記複数のメモリセルのうち画像データを構成する一の画素の画素値の書き込みに割り当てられた複数の書込メモリセルの1つが不良であるか否かを判断し、上記複数の書込メモリセルの1つが不良であると判断した場合、上記画素値を示す複数ビットの上記複数の書込メモリセルの書込配置順を調整して、上記複数ビットのうち下位ビットの何れかのビットのビット値を不良である書込メモリセルに書き込む書込ステップと、
上記複数のメモリセルのうち画像データを構成する一の画素の画素値の読み出しに割り当てられた複数の読出メモリセルの1つが不良であるか否かを判断し、上記複数の読出メモリセルの1つが不良であると判断した場合、上記書込配置順が調整される前の元のビット配置順となるように上記複数の読出メモリセルの読出配置順を調整して、上記複数の読出メモリセルから上記画素値を示す複数ビットのビット値を読み出す読出ステップとを備えたことを特徴とした画像データ処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−98853(P2009−98853A)
【公開日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−268922(P2007−268922)
【出願日】平成19年10月16日(2007.10.16)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】