説明

画像保護装置、撮像装置及びプログラム

【課題】プライバシー保護の対象に指定した画像領域の画像は、他の画像に置き換えられる。このため、事後的に画像領域の画像を確認する必要が生じても、保護領域内の画像を確認することができない。
【解決手段】画像保護装置として、(a)画像の保護機能に関する設定状態を判定する設定状態判定部と、(b)保護機能が有効状態である場合、入力画像のうち指定された画像領域を選択的に可逆符号化し、対応部分の画像の確認を困難な状態に変換する保護処理部とを有するものを提案する。これにより、第三者による画像の確認を困難な状態に変換できる一方で、事後的に画像の確認が必要な場合には、元の画像への復元も可能とできる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
1つの発明は、入力画像のうち指定された画像領域の画像を選択的に保護する機能を実現する画像保護装置に関する。
また、1つの発明は、画像に加えられた保護処理を解除する機能を実現する画像保護装置に関する。
ここでの入力画像には、撮像画像、再生画像その他の画像を含む。なお、この発明は、画像保護装置を搭載した撮像装置としても実現される。また、この発明は、画像保護機能を提供するプログラムとしても実現される。
【背景技術】
【0002】
現在、防犯や犯罪証拠の保全を目的として、監視カメラの設置が求められている。例えば、建物、施設、場所への設定が求められている。被写体は、人、動物その他の生物に限られず、不動産や自然物も含まれる。
従来装置の場合、プライバシー保護のため、保護対象とする画像範囲をマスク画像と置換する。マスク画像には、例えば黒色パターン、灰色パターン、白色パターン、色付きパターンその他が用いられる。
しかし、従来装置の場合には、事件や事故に関連してマスク画像で置換された領域の画像を確認したくとも、既に元の画像は存在しない。このため、重要な情報の復元が不可能であった。
そこで、出力側でのマスキング処理は行わず、受信側で選択的にマスキングする技術が提案されている。すなわち、原画像はそのまま出力し、受信システム側で選択的に指定された範囲をマスキングする技術が提案されている。
【特許文献1】特開2004−80669号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、この手法は、受信システムが選択マスキング機能に対応していることを前提とする。このため、受信システムが選択マスキング機能に対応しない場合、プライバシー保護を実現できない場合がある。
また、受信システムが選択マスキング機能に対応する場合でも、第三者が選択マスキング機能の実行を選択しなければ、プライバシーを保護することができない。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明者は、以上の技術的課題に着目し、以下の技術手法を提案する。
すなわち、画像保護装置として、(a)画像の保護機能に関する設定状態を判定する設定状態判定部と、(b)保護機能が有効状態である場合、入力画像のうち指定された画像領域を選択的に可逆符号化し、対応部分の画像の確認を困難な状態に変換する保護処理部とを有するものを提案する。
なお、この画像保護装置は、複数種類の可逆符号化方式を有し、そのいずれか一つ又は複数の組み合わせにより、指定された画像領域を可逆符号化できることが望ましい。
また、この画像保護装置は、撮像方向の移動情報に基づいて、可逆符号化する画像領域を移動させることが望ましい。これにより、撮像方向の移動にかかわらず、保護対象とする被写体に対する保護を継続できる。
また、保護対象とする被写体の動きに基づいて、可逆符号化する画像領域を移動させることが望ましい。これにより、画面内で保護対象とする被写体に対する保護を継続できる。
また、画像保護装置として、(a)画像の保護機能に関する設定状態を判定する設定状態判定部と、(b)保護機能の解除が指示されている場合、入力画像のうち画像の確認が困難な状態に可逆符号化された画像領域を、可逆符号化方式に対応する復号化方式により元の状態に復号化する保護解除部とを有するものを提案する。
なお、複数種類の可逆符号化方式に対応し、入力画像から取得した可逆符号化方式の情報に基づいて、対応部分の画像を元の状態に復元できることが望ましい。
【発明の効果】
【0005】
発明に係る技術手法の採用により、保護対象に指定された画像領域は符号化され、画像の確認を困難な状態に変換される。このため、受信システムの第三者による画像の確認を困難な状態に保つことができる。
また、この発明に係る技術手法の場合、指定された画像領域の符号化に可逆符号化方式を使用する。従って、符号化時に使用した符号化方式に対応する復号化方式を知るものだけが、保護されていた元の画像を復元することができる。
このように、符号化方法と復号化方法が対応しなければ、保護対象に指定された画像領域を確認することができない。そのため、保護対象とする画像の安全性を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、発明に係る技術手法を採用する画像保護装置の実施形態例を説明する。
なお、本明細書で特に図示又は記載されない部分には、当該技術分野の周知又は公知技術を適用する。
また以下に説明する実施形態は、発明の一つの実施形態であって、これらに限定されるものではない。
【0007】
(A)実施例1
(a)装置の構成
図1に、画像保護装置の1つの構成例を示す。画像保護装置1は、設定状態判定部3と、プライバシー保護部5と、デジタル/アナログ変換部7と(以下、「D/A変換部7」という。)を構成要素に有する。
設定状態判定部3は、ユーザーインターフェースの操作や設定を通じて、画像の保護が要求されているか否かを判定する処理デバイスである。ユーザーインターフェースには、例えばボタン、スイッチ、GUIその他を使用する。また、設定情報の記憶には、半導体記憶装置やハードディスクその他の記録媒体を使用する。
なお、設定状態判定部3は、2種類の判定機能を搭載する。一つは、入力画像に保護を加えるか否かについての設定状態を判定する機能である。別の一つは、入力画像から保護を解除するか否かについての設定状態を判定する機能である。
設定状態判定部3は、判定結果を保護機能信号Sswとして出力する。プライバシー保護部5に保護処理の実行又は解除を指示する場合、設定状態判定部3は、保護機能信号Sswを“オン”状態に制御する。一方、入力画像をそのまま出力する場合、設定状態判定部3は、保護機能信号Sswを“オフ”状態に制御する。
【0008】
プライバシー保護部5は、入力画像のうち指定された画像領域を処理対象とする信号処理デバイスである。このプライバシー保護部5は、入力画像に保護を加える場合、保護処理部として機能し、入力画像に加えられた保護を解除する場合、保護解除部として機能する。
なお、処理対象とする画像領域(以下、「保護領域」という。)は、保護領域データSp により与えられる。保護領域データSp は、外部装置や設定情報を記憶する記憶デバイスを通じて与えられる。
プライバシー保護部5には、輝度信号Vy と色信号Vc のそれぞれ用に信号処理部5A及び5Bが搭載されている。
信号処理部5A及び5Bは、保護領域について、予め定めた保護処理を選択的に加えるデバイスである。なお、信号処理部5A及び5Bは、保護領域以外の画像信号(輝度信号Vy と色信号Vc )には処理を加えない。
ここで、予め定めた保護処理の実行又は停止は、設定状態判定部3から与えられる保護機能信号Sswにより制御される。保護処理は、画像の保護が要求されたとき、又は、保護の解除が要求されたときに実行される。
【0009】
信号処理部5A及び5Bが実行する保護処理は、可逆符号化処理又はその復号処理である。
例えば、保護処理として、入力信号を2の補数で置き換える処理(ポジ/ネガ変換処理に対応する。)、輝度信号Vy と色信号Vc を置き換える処理、ビット位置を入れ替える処理その他の可逆符号化処理を適用する。また、保護処理には、これら処理の組み合わせたものも含む。
ここで、ビット位置の入れ替え処理には、例えば上位側の数ビットと下位側の数ビットを入れ替える処理、事前に定めたシャフリングパターンに基づくビットデータの入れ替え処理が含まれる。
これらの保護処理により、保護領域の画像は、確認するのが困難な(分かり難い程度を含む。)状態に変換される。
この実施例の場合、適用する可逆符号化処理は、輝度信号Vy と色信号Vc の置換である。このため、信号処理部5Aと信号処理部5Bの間に双方向の矢印を表している。
なお、信号処理部5A及び5Bが使用する可逆符号化処理は予め定められており、対応する処理デバイスが予め格納されているものとする。
D/A変換部7は、プライバシー保護部5から出力されたデジタル信号形式の画像信号をアナログ信号形式に変換するデバイスである。もっとも、保護処理の加えられた画像信号をデジタル信号形式のまま出力する場合には、D/A変換部7を搭載する必要はない。図1は、2種類の信号形式に対応する場合について表している。
なお、不図示であるが、プライバシー保護部5とD/A変換部7には、同期パルスが与えられる。
【0010】
図2に、保護領域を与える保護領域データSp を与える2点を例示する。図2は、画像保護装置1の出力信号をモニタ上に表示した画面例に対応する。
保護領域データSp は、保護領域11のスタート点13と、その対角座標であるエンド点15とで与えられる。
保護領域の指定には、例えば、図3に示す座標入力装置を使用する。マウス21を通じたポインタの位置情報は、位置検出部23で検出される。位置検出部23で検出されたポインタの位置情報は、モニタの画面上に表示される。
位置検出部23は、水平方向ドットカウンタ23A、垂直ラインカウンタ23B、位置入力部23Cで構成される。
水平方向ドットカウンタ23Aは、マウスのX方向への移動をパルスの計数により検出するカウンタである。垂直ラインカウンタ23Bは、マウスのY方向への移動をパルスの計数により検出するカウンタである。位置入力部23Cは、スイッチ21Aのクリックを検出するデバイスである。
【0011】
保護領域11の指定は、例えば以下のように行う。まず、操作者が画面上のポインタをスタート点13として用いる位置に移動し、スイッチ21Aをクリックする。スイッチ21Aのクリックは、位置入力部23Cにより検出される。位置入力部23Cは、その時点のX座標とY座標を2つのカウンタを通じて特定する。
次に、操作者は、スイッチ21Aをクリックしたままポインタを対角方向に移動し、エンド点として用いる位置でクリック状態を停止する。スイッチ21Aのクリックを停止した位置は、位置入力部23Cにより検出される。位置入力部23Cは、その時点のX座標とY座標を2つのカウンタを通じて特定する。
これらの操作を通じ、保護領域が指定される。なお、最初にエンド点を指定し、次にスタート点を指定しても良い。また、左下隅の位置と右上隅の位置が入力された場合には、これらの座標値を基に、スタート点とエンド点の座標値を算出すれば良い。
【0012】
(b)処理動作
図4に、画像保護装置1を用いた保護処理を概念的に示す。
まず、撮像カメラで撮像された画像信号が画像保護装置1に入力された場合について説明する。なお、保護領域は既に設定されているものとする。
図4(A)は、保護処理を加えない場合の画面例である。この場合、保護機能信号Sswは“オン”状態である。
保護機能信号Sswは、設定状態判定部3を通じてプライバシー保護部5に与えられ、プライバシー保護部5の処理動作を規定する。すなわち、プライバシー保護部5は、撮像カメラから入力された輝度信号Vy と色信号Vc を入力時のまま出力する。
【0013】
図4(B)は、保護処理を加える場合の画面例である。この場合、保護機能信号Sswは“オフ”状態である。
保護機能信号Sswは、設定状態判定部3を通じてプライバシー保護部5に与えられ、プライバシー保護部5の処理動作を規定する。この場合、プライバシー保護部5は、保護領域データSp で指定された保護領域31に対応する画像信号が入力されると、その輝度信号Vy と色信号Vc を入れ替えて出力する。
この際、原画像の情報は、位置が入れ替わっているだけで、情報が無くなったのではない。ただし、輝度信号Vy と色信号Vc の入れ替えにより、図4(B)に示すように、保護領域内の画像の詳細を確認することはできない。
なお、保護領域以外の画像部分は、入力時のまま出力される。
【0014】
次に、保護処理の加えられた画像信号が画像保護装置1に入力された場合について説明する。
図5(A)が、保護処理を解除しない場合の画面例となる。この場合、保護機能信号Sswは“オフ”状態である。
保護機能信号Sswは、設定状態判定部3を通じてプライバシー保護部5に与えられ、プライバシー保護部5の処理動作が規定される。すなわち、プライバシー保護部5は、撮像カメラから入力された輝度信号Vy と色信号Vc を入力時のまま出力する。従って、保護処理の加えられている保護領域31の画像は確認できない状態のままである。
【0015】
図5(B)が、保護処理を解除した場合の画面例となる。この場合、保護機能信号Sswは“オン”状態である。
保護機能信号Sswは、設定状態判定部3を通じてプライバシー保護部5に与えられ、プライバシー保護部5の処理動作が規定される。すなわち、プライバシー保護部5は、保護領域データSp で指定された保護領域31に対応する画像信号が入力されると、その輝度信号Vy と色信号Vc を入れ替えて出力する。
結果的に、元の輝度信号Vy と色信号Vc が復元され、保護領域31の画像の確認が可能となる。
【0016】
なお、保護処理の解除時に、保護領域データSp が与えられない場合、プライバシー保護部5は画面全体を処理対象として、輝度信号Vy と色信号Vc を入れ替えて出力する。結果的に、図5(C)に示すように、保護領域31の画像だけが確認可能となり、他の画像領域は確認が困難な状態に変換される。
また、保護処理の解除に使用する可逆符号化方法が、保護処理を加える際に使用した画像保護装置の可逆符号化方法と異なる限り、図5(D)に示すように、保護領域31の画像は正常な画像に復元することができない。
また、保護処理の解除機能を搭載しない画像処理装置の場合には、保護処理の解除処理自体が存在しない。従って、保護処理の加えられた画像信号が誤って流出した場合でも画像の内容を確認されることはない。
【0017】
(c)効果
以上のように、保護領域の保護に可逆符号化技術を適用したことにより、保護領域に事後的に確認したい事象が発生した場合でも、適切な復号処理を適用することで必要とする画像を完全に復元できる。
また、この保護処理の場合には、保護領域に改変が加えられるため、誤って第三者に流出した場合でも、画像の内容を確認されるおそれがない。
また、保護処理を加えた際の符号化方法を知り得ない限り、第三者が自由に画像の内容を確認することはできない。このため、プライバシーの保護機能を強化できる。
【0018】
(B)実施例2
(a)装置の構成
図6に、画像保護装置の他の構成例を示す。図6には、図1との対応部分に同一符号を付して示すものとする。
画像保護装置41は、設定状態判定部3と、プライバシー保護部43と、D/A変換部7を構成要素に有する。すなわち、プライバシー保護部43以外の構成は、図1の場合と同じである。以下では、プライバシー保護部43について説明する。
プライバシー保護部43は、複数の保護処理に対応し、そのいずれか一つを選択的に使用して保護処理を実行する点で、前述のプライバシー保護部5と異なっている。このプライバシー保護部43は、ポジ/ネガ変換処理、輝度信号Vy と色信号Vc の置換処理、ビット位置の置換処理、その組み合わせ処理に対応するものとする。
プライバシー保護部43には、これら複数の可逆符号化方式に対応した複数の処理デバイスが予め格納されているものとする。これらの処理デバイスは、輝度信号Vy と色信号Vc に対応する信号処理部43Aと43Bに対応して設けられる。
プライバシー保護部43には、これら複数の処理デバイスによる処理を、方式選択信号Ssel1に基づいて選択的に切り替える機能が搭載されている。
【0019】
方式選択信号Ssel1は、外部装置や設定情報を記憶する記憶デバイスを通じて与えられる。
ここで、保護処理に用いる可逆符号化方式は、任意に選択された一つの方式でも良い。この選択は、ユーザーインターフェースを通じて行うこともできるし、画像保護装置41内に用意した乱数発生器を通じて行うこともできる。
なお、保護処理は、選択した符号化方式を固定的に使用しても良いし、符号化方式を何度も切り替えても良い。
また、切替タイミングには、任意のタイミングで切り替える方法(ユーザーインターフェースを通じてタイミングを指定する場合を含む。)、定期的又は周期的に切り替える方法がある。
【0020】
また、使用する符号化方式の選択方法も、ユーザーインターフェースを通じて選択する方法、ランダムに切り替える方法、予め定められた順番に切り替える方法その他がある。
なお、符号化方式をランダムに切り替える場合、方式選択信号Ssel1は、乱数発生器が発生する乱数を通じて与えられる。乱数には疑似乱数を含む。
プライバシー保護部43は、これらの手法により切り替えた符号化方式の履歴を処理した画像信号の管理情報(メタデータ)として管理情報メモリに保存する機能を有している。従って、復号時には、管理情報を参照することにより、符号化時と同じ符号化方式による画像の保護を解除可能である。
また、この管理情報は必要に応じて読み出し、他の画像保護装置による復号処理に使用しても良い。この仕組みの採用により、画像の安全性を一段と高めることができる。
(b)効果
以上のように、画像の保護処理に使用する可逆符号化方式を複数用意することにより、画像の復号を難しくできる。これにより、プライバシーの保護機能を高めることができる。
【0021】
(C)実施例3
(a)装置の構成
図7に、画像保護装置の他の構成例を示す。図7には、図1との対応部分に同一符号を付して示すものとする。
画像保護装置51は、設定状態判定部3と、プライバシー保護部5と、D/A変換部7と、データ記憶装置53と、入力選択スイッチ55、57、59とで構成される。すなわち、データ記憶装置53と、入力選択スイッチ55、57、59以外の構成は、図1の場合と同じである。以下では、データ記憶装置53と、入力選択スイッチ55、57、59について説明する。
データ記憶装置53は、プライバシー保護部5から出力された画像信号を記憶媒体に保存する記憶デバイスである。
すなわち、保護領域に保護処理が加えられている画像信号と、保護領域に保護処理が加えられていない又は保護処理が解除された画像信号とのいずれかが保存される記憶デバイスである。
なお、画像信号の保存は、同期パルスに同期して実行される。また、画像信号と共に保護領域データSp も保存される。また、復号時の検索用に記録日時その他の管理情報も同時に保存される。
【0022】
記憶媒体には、例えば磁気テープ、磁気ディスクその他の磁気記録媒体、光学的に情報を読み出す方式の光ディスク、半導体メモリその他の各種メディアが用いられる。
なお、記憶媒体は画像保護装置51の装置本体に対して着脱自在でも良い。勿論、記憶媒体は、内部記憶装置でも良い。また、記憶媒体は、画像保護装置51と外部接続された外部記憶装置に搭載されたものでも良い。
入力選択スイッチ55は、輝度信号Vy の入力切り替え用のスイッチである。ここでは、主信号系の輝度信号Vy と再生系の輝度信号Vy(PB) の切り替えに使用される。
入力選択スイッチ57は、色信号Vc の入力切り替え用のスイッチである。ここでは、主信号系の色信号Vc と再生系の色信号Vc(PB) の切り替えに使用される。
入力選択スイッチ59は、保護領域データSp の入力切り替え用のスイッチである。ここでは、外部入力又は装置内の設定に基づく保護領域データSp と画像信号と共に再生された保護領域データSp(PB)
との切り替えに使用される。
なお、これら入力選択スイッチ55、57及び59の切替は、主信号系と再生系とで入力を切り替える入力切替信号Ssel2により実現される。
【0023】
(b)処理動作
続いて、この実施例の処理動作について説明する。
まず、入力切替信号Ssel2が主信号系を指示している場合について説明する。
この場合は、実施例1と全く同じである。すなわち、保護機能信号Sswに応じ、主信号系から入力される輝度信号Vy と色信号Vc に対する保護処理(解除処理を含む。)が選択的に実行される。
なお、保護領域に保護処理が加えられる場合には、画像信号と共に保護領域データSp がデータ記憶装置53に記憶される。一方、保護領域に保護処理が加えられない場合や保護処理が解除された場合には、画像信号だけがデータ記憶装置53に記憶される。
【0024】
次に、入力切替信号Ssel2が再生系を指示している場合について説明する。
この場合は、再生アドレスで特定された位置の再生輝度信号Vy(PB) 、再生色信号Vc(PB) 及び保護領域データSp(PB) がデータ記憶装置53から読み出され、入力選択スイッチ55、57及び59を通じてプライバシー保護部5に入力される。
入力された再生輝度信号Vy(PB) 及び再生色信号Vc(PB) に対する保護処理の内容は、実施例1と同じである。例えば、保護処理の追加や保護処理の解除を実現できる。勿論、入力された画像信号を入力時のまま出力することもできる。
(c)効果
以上のように、処理対象とする画像信号を主信号系と再生系とで自由に選択できるため、画像に対する保護処理の作業効率を向上できる。特に、保護領域の位置を何度も調整する場合に好適である。例えば、保護領域の編集機能を搭載する画像保護装置に好適である。
【0025】
(D)実施例4
図8に、画像保護装置の他の構成例を示す。図8には、図7との対応部分に同一符号を付して示すものとする。
画像保護装置61は、実施例3の構成に、保護領域の自動追従機能を追加した点を特徴とする。以下では、この実施例に特有な構成である保護領域追従部63について説明する。
保護領域追従部63は、撮像方向の変更(いわゆる、パン/チルト)に追従して、保護領域の位置をずらすための処理デバイスである。
図9に、その追従動作を示す。図9では、撮像中の撮像方向の移動を太い矢印で示す。また、移動前の保護領域71の位置を破線で示し、移動後の保護領域71の位置を実線で示す。なお、保護領域71の移動を細い矢印で示す。
【0026】
2つの矢印を見比べて分かるように、保護領域追従部63は、撮像方向の移動とは反対方向に保護領域71の位置を移動させる。これは、保護対象が撮像方向の移動により画面中央から画面隅に相対移動するためである。
保護領域追従部63は、保護領域データSp と撮像方向の変更情報Sm を入力し、保護領域の位置を変更した保護領域データSp’ を生成する。ここで、変更情報Sm は、撮像時の撮像方向が単位時間に移動した方向と移動量を与える情報である。変更後の保護領域データSp’
は、入力選択スイッチ59の一方の入力端子に与えられる。
(b)効果
以上のように、保護領域の自動追従機能を搭載することにより、保護領域の設定後に撮像方向が変更される場合にも、これに追従して保護領域の位置を移動させることができる。この結果、保護領域を再設定する作業を省略することができる。
【0027】
(E)実施例5
図10に、画像保護装置の他の構成例を示す。図10にも、図7との対応部分に同一符号を付して示すものとする。
画像保護装置81は、実施例3の構成に、保護領域の自動設定機能を追加した点を特徴とする。以下では、この実施例に特有な構成である保護領域設定部83について説明する。
保護領域設定部83は、画面内で動きのある領域を保護領域に自動設定する機能を実現する処理デバイスである。保護領域設定部83は、動き検出部83Aと、フレームメモリ83Bと、動き座標抽出部83Cとを構成要素とする。
ここで、動き検出部83Aには、入力選択スイッチ55、57で選択された輝度信号Vy(Vy(PB))と色信号Vc(Vc(PB))が入力される。動き検出部83Aは、これらの信号と、フレームメモリ83Bに格納されている数フレーム分の信号とを比較し、動きのある領域部分を検出する。検出結果は、動き座標抽出部83Cに与えられる。
なお、判断基準に応じて動きのある領域部分として検出される範囲を自由に設定できる。例えば、動きベクトルの閾値を大きくすれば、比較的大きい動きのある領域部分だけを検出することが可能である。
【0028】
動き座標抽出部83Cは、検出された領域部分の座標を求め、これを保護領域データSp” とする。動き座標抽出部83Cで生成された保護領域データSp” は、入力選択スイッチ59の一つの入力端子に入力される。
なお、入力選択スイッチ59による入力端子の切替は、主信号系と再生系と自動設定系との3つで入力を切り替える入力切替信号Ssel3により実現される。
図11に、この保護領域設定部83を用いる場合の保護領域の設定例を示す。図11(A)は、動きのある複数の領域部分が保護領域91に設定された状態を示す。また、図11(B)は、被写体の移動に伴い保護領域91が追従するように移動している様子を表している。
(b)効果
以上のように、動きのある領域部分を自動的に保護領域に設定できる機能を搭載することにより、動きのある被写体を保護する際の作業負担を低減することができる。また、被写体の動きに応じて保護領域を移動させることもできる。
【0029】
(F)システム例
図12に、以上説明した画像保護装置の応用例を示す。図12は、画像保護装置のセキュリティカメラシステム101への応用例を示す。
セキュリティカメラシステム101は、ネットワーク103に、撮像画像の送信側システム(撮像カメラ105、107、109及び画像処理装置111)と、撮像画像の受信側システム(記憶装置113及びモニタ115)を接続した構成でなる。
このうち、撮像カメラ105は、フロントエンド信号処理部105Aと、画像保護装置1と、送信部105Bを筐体内に格納した装置構成でなる。撮像カメラ105で撮像された画像信号には前述した保護処理が加えられ、ネットワーク103に送信される。
また、撮像カメラ107は、フロントエンド信号処理部107Aと、画像保護装置51と、送信部107Bを筐体内に格納した装置構成でなる。やはり、撮像カメラ107で撮像された画像信号には前述した保護処理が加えられ、ネットワーク103に送信される。
【0030】
また、撮像カメラ109は、フロントエンド信号処理部109Aと、送信部109Bを筐体内に格納した装置構成でなる。撮像カメラ109は、画像保護装置を搭載していないが、その後段に画像処理装置111が接続されており、その内部に画像保護装置61と81が搭載されている。従って、ネットワーク103には、保護処理の加えられた画像信号が送信される。
なお、これら画像信号のうちあるものは、ネットワーク103を通じて接続された記憶装置113に蓄積され、またあるものはモニタ115に表示される。
かかるシステム構成とすることにより、プライバシーの高い画像をネットワークを通じて伝送する場合にも、プライバシーや秘密を守ることができる。
【0031】
(F)他の実施形態
(a)前述の実施例では、輝度信号Vy と色信号Vc を画像信号として入力したが、RGB信号を入力する場合、輝度信号と色差信号を入力する場合にも適用できる。この場合、可逆符号化処理において、R(赤色)信号、G(緑色)信号、B(青色)信号を入れ替えたり、色差信号を入れ替えても良い。
なお、実施例で説明した信号形式に変換した上で、前述した実施例と同様の処理を適用しても良い。勿論、輝度信号Vy と色信号Vc をRGB信号の形式に変更し、又は、輝度信号と色差信号の形式に変更しても良い。
(b)前述の実施例では、保護処理に対応する処理デバイスがプライバシー保護部5にハードウェアとして予め格納されている場合について述べたが、対応する保護処理をソフトウェア的に実現しても良い。この場合、保護処理に使用する処理モジュールがコンピュータ上で実行される。
【0032】
(c)前述の実施例では、保護領域データSp を保護領域の指定に使用したが、非保護領域の指定に使用しても良い。この場合、保護領域データSp で指定された領域を除く領域が保護領域となる。
(d)前述の実施例では、画像保護装置をセキュリティカメラシステムに応用する場合について説明したが、放送システム、通信システムの分野にも適用できる。
(e)前述の実施例では、送信側システムにのみ画像保護装置を搭載する場合について説明したが、受信側システムに画像保護装置を搭載することもできる。
(f)前述の実施例では、保護処理に使用した可逆符号化方式の情報は画像保護装置内に保持する場合について説明したが、画像信号と共に出力可能としても良い。この仕組みを採用することにより、符号化時とは違う画像保護装置によっても保護処理の解除を可能にできる。なお、無制限での保護処理の解除を防ぐためには、何らかの認証を条件とすることが望ましい。
(g)前述の実施例では、動き検出部83Aで検出された動きのある部分領域を保護領域に設定したが、動き検出部83Aで検出された動きベクトルに基づいて保護領域の位置を移動させても良い。このような手法を採用しても、保護対象の移動に追従するように保護領域を移動させることができる。
【0033】
(h)前述の実施例では、画像保護装置を撮像カメラに搭載する場合について説明したが、画像処理装置であれば、どのような装置にも搭載することができる。
例えば、コンピュータ、印刷装置、ビデオカメラ、デジタルカメラ、ゲーム機器、スキャナ、携帯情報端末(携帯型のコンピュータ、携帯電話機、携帯型ゲーム機、電子書籍等)、時計、画像再生装置(例えば、光ディスク装置、ホームサーバー)、モニタ、テレビジョン受像器、発明に係る機能を搭載した処理ボードや処理カードにも搭載できる。
いずれの画像処理装置も、筐体と、信号処理部と、外部インターフェースとを共通構成とし、商品形態に応じた周辺装置が組み合わされて構成される。例えば、ビデオカメラやデジタルカメラであれば、前述の構成に加え、カメラユニットや撮像された映像データを記憶媒体に保存するための書き込み回路を有する。
また例えば、携帯電話機その他の通信機能を有する電子機器であれば、前述の構成に加え、送受信回路やアンテナを有する。
(i)前述の実施例には、発明の趣旨の範囲内で様々な変形例が考えられる。また、本明細書の記載に基づいて創作される各種の変形例及び応用例も考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】画像保護装置例を示す図である。
【図2】保護領域と保護領域データとの関係を示す図である。
【図3】座標入力装置の一例を示す図である。
【図4】保護処理を加える前後の画像の表示例を示す図である。
【図5】保護処理の解除前後の画像の表示例を示す図である。
【図6】複数種類の保護処理機能を搭載する画像保護装置例を示す図である。
【図7】画像信号の入力切替機能を搭載する画像保護装置例を示す図である。
【図8】撮像方向の変更に対する自動設定機能を搭載する画像保護装置例を示す図である。
【図9】撮像方向の変更に対する保護領域の自動追従例を示す図である。
【図10】保護領域の自動設定機能を搭載する画像保護装置例を示す図である。
【図11】保護領域の自動設定例を示す図である。
【図12】セキュリティカメラシステムへの応用例を示す図である。
【符号の説明】
【0035】
1、51、61、81 画像保護装置
3 設定状態判定部
5 プライバシー保護部
5A、5B 信号処理部
63、83 保護領域追従部
101 セキュリティカメラシステム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像の保護機能に関する設定状態を判定する設定状態判定部と、
前記保護機能が有効状態である場合、入力画像のうち指定された画像領域を選択的に可逆符号化し、対応部分の画像の確認を困難な状態に変換する保護処理部と
を有することを特徴とする画像保護装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像保護装置において、
前記保護処理部は、複数種類の可逆符号化方式に対応し、そのいずれか一つ又は複数の組み合わせにより、指定された画像領域を可逆符号化する
ことを特徴とする画像保護装置。
【請求項3】
請求項2に記載の画像保護装置において、
前記保護処理部は、選択的に使用した可逆符号化方式の情報を画像信号に追加する
ことを特徴とする画像保護装置。
【請求項4】
請求項1に記載の画像保護装置は、
撮像方向の移動情報を取得する移動情報取得部と、
取得された移動情報に基づいて、保護対象とする被写体に追従するように、前記可逆符号化する画像領域を移動させる符号化領域移動部と
を有することを特徴とする画像保護装置。
【請求項5】
請求項1に記載の画像保護装置は、
保護対象とする被写体の動きを検出する動き検出部と、
取得された移動情報に基づいて、保護対象とする被写体に追従するように、前記可逆符号化する画像領域を移動する符号化領域移動部と
を有することを特徴とする画像保護装置。
【請求項6】
画像の保護機能に関する設定状態を判定する設定状態判定部と、
前記保護機能の解除が指示されている場合、入力画像のうち画像の確認が困難な状態に可逆符号化された画像領域を、可逆符号化方式に対応する復号化方式により元の状態に復号化する保護解除部と
を有することを特徴とする画像保護装置。
【請求項7】
請求項6に記載の画像保護装置において、
前記保護解除部は、複数種類の可逆符号化方式に対応し、入力画像から取得した可逆符号化方式の情報に基づいて、対応部分の画像を元の状態に復元する
ことを特徴とする画像保護装置。
【請求項8】
撮像画像を画像信号の形式で出力する画像出力部と、
画像の保護機能に関する設定状態を判定する設定状態判定部と、
前記保護機能が有効状態である場合、前記画像出力部からの入力画像のうち指定された画像領域を選択的に可逆符号化し、対応部分の画像の確認を困難な状態に変換する保護処理部と
を有することを特徴とする保護機能付き撮像装置。
【請求項9】
請求項8に記載の撮像装置において、
画像の保護機能に関する設定状態を判定する設定状態判定部と、
前記保護機能の解除が指示されている場合、入力画像のうち保護領域を選択的に復号化し、対応部分の画像を元の状態に復元する保護解除部と
を有することを特徴とする保護機能付き撮像装置。
【請求項10】
コンピュータに、
画像の保護機能に関する設定状態を判定する処理と、
前記保護機能が有効状態である場合、入力画像のうち指定された画像領域を選択的に可逆符号化し、対応部分の画像の確認を困難な状態に変換する処理と
を実行させることを特徴とするプログラム。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像の保護機能に関する設定状態を判定する設定状態判定部と、
前記設定状態判定部により前記保護機能が有効状態であると判定された場合、入力された画像のうち指定された画像領域を選択的に可逆符号化し、指定された画像領域に対応する部分の画像の確認を困難な状態に変換する保護処理部と
を有することを特徴とする画像保護装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像保護装置において、
前記保護処理部は、複数種類の可逆符号化方式に対応し、そのいずれか一つ又は複数の組み合わせにより、指定された画像領域を可逆符号化する
ことを特徴とする画像保護装置。
【請求項3】
請求項2に記載の画像保護装置において、
前記保護処理部は、選択的に使用した可逆符号化方式の情報を画像信号に追加する
ことを特徴とする画像保護装置。
【請求項4】
請求項1に記載の画像保護装置において
撮像方向の移動情報を取得する移動情報取得部と、
前記移動情報取得部により取得された移動情報に基づいて、保護対象とする被写体に追従するように、前記可逆符号化する画像領域を移動させる符号化領域移動部と
を有することを特徴とする画像保護装置。
【請求項5】
請求項1に記載の画像保護装置において
保護対象とする被写体の動きを検出する動き検出部と、
前記動き検出部により検出された動きに基づいて、保護対象とする被写体に追従するように、前記可逆符号化する画像領域を移動する符号化領域移動部と
を有することを特徴とする画像保護装置。
【請求項6】
画像の保護機能に関する設定状態を判定する設定状態判定部と、
前記設定状態判定部により前記保護機能が解除されていると判定された場合、入力された画像のうち画像の確認が困難な状態に可逆符号化された画像領域を、可逆符号化方式に対応する復号化方式により元の状態に復号化する保護解除部と
を有することを特徴とする画像保護装置。
【請求項7】
請求項6に記載の画像保護装置において、
前記保護解除部は、複数種類の可逆符号化方式に対応し、入力された画像から取得した可逆符号化方式の情報に基づいて、可逆符号化された画像領域に対応する部分の画像を元の状態に復元する
ことを特徴とする画像保護装置。
【請求項8】
被写体を撮像することによって得られる撮像画像を変換して、画像を出力する画像出力部と、
画像の保護機能に関する設定状態を判定する設定状態判定部と、
前記設定状態判定部により前記保護機能が有効状態であると判定された場合、前記画像出力部から出力された画像のうち指定された画像領域を選択的に可逆符号化し、指定された画像領域に対応する部分の画像の確認を困難な状態に変換する保護処理部と
を有することを特徴とする撮像装置
【請求項9】
被写体を撮像することによって得られる撮像画像を変換して、画像を出力する画像出力部と、
画像の保護機能に関する設定状態を判定する設定状態判定部と、
前記設定状態判定部により前記保護機能が解除されていると判定された場合、前記画像出力部から出力された画像のうち保護領域を選択的に復号化し、復号化した部分の画像を元の状態に復元する保護解除部と
を有することを特徴とする撮像装置
【請求項10】
画像の保護機能に関する設定状態を判定する処理と、
前記処理により前記保護機能が有効状態であると判定された場合、入力された画像のうち指定された画像領域を選択的に可逆符号化し、指定された画像領域に対応する部分の画像の確認を困難な状態に変換する処理と
を有することを特徴とする画像保護方法。
【請求項11】
画像の保護機能に関する設定状態を判定する処理と、
前記処理により前記保護機能が解除されていると判定された場合、入力された画像のうち画像の確認が困難な状態に可逆符号化された画像領域を、可逆符号化方式に対応する復号化方式により元の状態に復号化する処理と
を有することを特徴とする画像保護方法。
【請求項12】
被写体を撮像することによって得られる撮像画像を変換して、画像を出力する処理と、
画像の保護機能に関する設定状態を判定する処理と、
前記処理により前記保護機能が有効状態であると判定された場合、前記処理で出力された画像のうち指定された画像領域を選択的に可逆符号化し、指定された画像領域に対応する部分の画像の確認を困難な状態に変換する処理と
を有することを特徴とする撮像方法。
【請求項13】
被写体を撮像することによって得られる撮像画像を変換して、画像を出力する処理と、
画像の保護機能に関する設定状態を判定する処理と、
前記処理により前記保護機能が解除されていると判定された場合、前記処理で出力された画像のうち保護領域を選択的に復号化し、復号化した部分の画像を元の状態に復元する処理と
を有することを特徴とする撮像方法
【請求項14】
画像の保護機能に関する設定状態を判定する処理と、
前記処理により前記保護機能が有効状態であると判定された場合、入力された画像のうち指定された画像領域を選択的に可逆符号化し、指定された画像領域に対応する部分の画像の確認を困難な状態に変換する処理と
をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項15】
画像の保護機能に関する設定状態を判定する処理と、
前記処理により前記保護機能が解除されていると判定された場合、入力された画像のうち画像の確認が困難な状態に可逆符号化された画像領域を、可逆符号化方式に対応する復号化方式により元の状態に復号化する処理と
をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項16】
被写体を撮像することによって得られる撮像画像を変換して、画像を出力する処理と、
画像の保護機能に関する設定状態を判定する処理と、
前記処理により前記保護機能が有効状態であると判定された場合、前記処理で出力された画像のうち指定された画像領域を選択的に可逆符号化し、指定された画像領域に対応する部分の画像の確認を困難な状態に変換する処理と
をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項17】
被写体を撮像することによって得られる撮像画像を変換して、画像を出力する処理と、
画像の保護機能に関する設定状態を判定する処理と、
前記処理により前記保護機能が解除されていると判定された場合、前記処理で出力された画像のうち保護領域を選択的に復号化し、復号化した部分の画像を元の状態に復元する処理と
をコンピュータに実行させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−25060(P2006−25060A)
【公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−199944(P2004−199944)
【出願日】平成16年7月7日(2004.7.7)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】