説明

画像再生制御装置、画像再生制御方法及び画像再生制御プログラム

【課題】液晶表示部で表示される画像の切り替え時に、切り替え前の画像が残像として残ることを抑制できると共に、表示される画像にノイズが入ることを抑制できる画像再生制御装置、画像再生制御方法及び画像再生制御プログラムを提供する。
【解決手段】画像再生制御装置の制御部は、液晶ディスプレイに表示させる画像を動画以外の画像から動画に切り替える場合(ステップS12が否定判定であって、ステップS13が肯定判定)、液晶ディスプレイに供給する画像信号のフレーム周波数を、動画以外の画像用の周波数から動画用の周波数に変更する(ステップS15)。また、制御部は、液晶ディスプレイに表示させる画像を動画から動画以外の画像に切り替える場合(ステップS12,S16が共に肯定判定)、液晶ディスプレイに供給する画像信号のフレーム周波数を、動画用の周波数から動画以外の画像用の周波数に変更する(ステップS18)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも画像に関する情報を含む画像ファイルを再生する画像再生制御装置、画像再生制御方法及び画像再生制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、パーソナルコンピューターや携帯電話などの電子機器において画像を表示させるための表示装置として、フラットパネル型の液晶ディスプレイ(LCD)を有する液晶表示装置が知られている。こうした液晶表示装置では、所定のフレーム周波数(例えば60Hz(ヘルツ))を有する画像信号が画像再生表示装置から液晶ディスプレイに供給されることにより、該画像信号に応じた画像が液晶ディスプレイに表示される(特許文献1,2,3参照)。
【0003】
ところで、液晶ディスプレイでは、動画以外の画像の一例である静止画像(「第1画像」という。)を表示させた後、第1画像とは異なる他の画像(「第2画像」という。)を表示させることがある。このとき、第1画像の表示時間が長時間(例えば「30分」)であると、第2画像が表示される液晶ディスプレイには、第2画像と重なって第1画像が残像(「焼きつき」ともいう。)として残ることがあった。この残像は、第1画像の表示中に液晶ディスプレイに蓄えられた電荷を、第1画像から第2画像に切り替える際に放電しきれないために発生するものである。こうした残像の発生を抑制可能な方法としては、フレーム周波数を高周波にする方法がある。
【0004】
このように、液晶ディスプレイに供給される画像信号のフレーム周波数を高周波化すると、フレーム周波数が低周波であった場合に比して、第1画像が表示される液晶ディスプレイから電荷を放電させる回数が多くなる。そのため、液晶ディスプレイで表示される画像を第1画像から第2画像に切り替える際には、第1画像の表示中に蓄えられた電荷をほとんど放電してから第2画像用の画像信号が供給される。その結果、第2画像が表示される液晶ディスプレイに第1画像が残像として残ることが抑制される。すなわち、第1画像に基づく残像を液晶表示装置のユーザーが視認しにくくなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−315765号公報
【特許文献2】特開2002−175063号公報
【特許文献3】特開2004−233949号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、メモリーカードなどの記憶装置内に記憶された圧縮動画ファイル(画像ファイル)を再生させる場合、画像再生制御装置内のデコード処理部(例えばDSP(Digital Signal Processor))は、記憶装置から圧縮動画ファイルを読み出してデコード(decode)処理を行う。また、デコード処理部からは、デコード処理済みの画像データがバスを介して画像再生制御装置内蔵のRAMに転送される。その後、RAMに一時記憶された各画像データは、フレーム周波数に応じた周期毎に順番に読み出され、液晶ディスプレイに出力される。その結果、液晶ディスプレイでは、圧縮動画ファイルに応じた動画が表示される。
【0007】
ところが、フレーム周波数が高周波になると、デコード処理部での処理量が増大すると共に、バスを介した画像データの転送量が増大する。その結果、デコード処理が間に合わなかったり、RAMからの画像データの読み出しが間に合わなかったりすることがある。したがって、フレーム周波数の高周波化に伴う画像再生制御装置の内部処理量の増大に伴い、動画が表示される液晶表示装置に、ノイズが入るおそれがあった。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、液晶表示部で表示される画像の切り替え時に、切り替え前の画像が残像として残ることを抑制できると共に、表示される画像にノイズが入ることを抑制できる画像再生制御装置、画像再生制御方法及び画像再生制御プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明の画像再生制御装置は、画像ファイルに応じた画像信号を生成し、動画及び動画以外の画像を表示可能な液晶表示部に前記画像信号を供給することにより、前記画像ファイルを再生する画像再生制御装置であって、再生する画像ファイルを切り替える際に、動画用の第1画像ファイルから動画以外の画像用の第2画像ファイルへの切り替え又は前記第2画像ファイルから前記第1画像ファイルへの切り替えであるか否かを判定する画像切替判定手段と、該画像切替判定手段によって前記第1画像ファイルから前記第2画像ファイルへの切り替え又は前記第2画像ファイルから前記第1画像ファイルへの切り替えであると判定される場合、切り替え後の画像ファイルに応じた画像信号のフレーム周波数を、切り替え前の画像ファイルに応じた画像信号のフレーム周波数とは異なる周波数に変更する切替時周波数変更手段と、該切替時周波数変更手段によるフレーム周波数の変更後、前記切り替え後の画像ファイルに応じた画像信号を前記液晶表示部に供給する画像信号供給手段と、を備える。
【0010】
上記構成によれば、液晶表示部に表示される画像が動画から動画以外の画像に切り替る場合、又は、動画以外の画像から動画に切り替る場合、画像再生制御装置から液晶表示部に供給される画像信号のフレーム周波数が変更される。すなわち、動画用の第1画像ファイルに応じた画像信号は、動画を液晶表示部に表示させるために適切なフレーム周波数を有する。また、動画以外の画像用の第2画像ファイルに応じた画像信号は、動画以外の画像を液晶表示部に表示させるために適切なフレーム周波数を有する。そのため、液晶表示部で表示される画像を切り替える際に、切り替え前の画像が残像として残ることが抑制される。また、画像再生制御装置の液晶表示に関わる内部処理量は、フレーム周波数に応じた処理量となる。そのため、画像ファイルの種類(即ち、第1画像ファイルであるか第2画像ファイルであるか)に応じたフレーム周波数が設定されることにより、画像再生制御装置の液晶表示に関わる内部処理量が液晶表示部に表示させる画像の種類に応じた適切な処理量となるため、液晶表示部で表示される画像にノイズが入ることが抑制される。したがって、液晶表示部で表示される画像の切り替え時に、切り替え前の画像が残像として残ることを抑制できると共に、表示される画像にノイズが入ることを抑制できる。
【0011】
本発明の画像再生制御装置において、前記画像信号供給手段は、前記第1画像ファイルから前記第2画像ファイルへの切り替え又は前記第2画像ファイルから前記第1画像ファイルへの切り替えであると判定される場合、切り替え前の画像ファイルに応じた画像信号の供給を停止し、前記液晶表示部での画像の表示を中止させた後、切り替え後の画像ファイルに応じた画像信号を前記液晶表示部に供給する。
【0012】
上記構成によれば、液晶表示部に表示される画像が動画から動画以外の画像に切り替る場合、又は、動画以外の画像から動画に切り替る場合、液晶表示部への画像信号の供給が一時停止され、液晶表示部から画像が一時的に消える。その後、切り替え後の画像を表示させるために必要な画像信号が液晶表示部に供給される。そのため、液晶表示部に供給される画像信号のフレーム周波数の変更を伴う画像の切り替え時に、ユーザーに不快感を与えるような乱れた画像が液晶表示部に一時的に表示されることが抑制される。
【0013】
本発明の画像再生制御装置は、前記第2画像ファイルに基づく画像のコントラストの大きさを取得するコントラスト取得手段と、前記第2画像ファイルに応じた画像信号を前記液晶表示部に供給する場合、前記コントラスト取得手段によって取得されたコントラストが大きいほど、前記第2画像ファイルに応じた画像信号のフレーム周波数を高周波に設定するコントラスト対応周波数設定手段と、をさらに備える。
【0014】
一般に、コントラストの大きな画像が長時間表示された後に、液晶表示部で表示される画像を切り替えた際には、切り替え前の画像が残像として残りやすい傾向がある。そこで、本発明では、第2画像ファイルに応じた画像信号のフレーム周波数は、第2画像ファイルに基づく画像のコントラストの大きさに対応した周波数に設定される。そのため、コントラストの大きな動画以外の画像が表示された後に、他の画像を表示させる際に、切り替え前の画像が残像として残ることが好適に抑制される。また、コントラストが比較的小さい画像を液晶表示部に表示させる際には、画像再生制御装置の液晶表示に関わる内部処理量の増大が抑制される。
【0015】
本発明の画像再生制御装置は、前記第1画像ファイルに応じた画像信号のフレーム周波数を、前記第1画像ファイルが非圧縮ファイルであるときには前記第1画像ファイルが圧縮ファイルである場合に比して高周波に設定する動画時周波数設定手段をさらに備える。
【0016】
一般に、第1画像ファイルが圧縮ファイルである場合には、第1画像ファイルをデコード処理する必要がある一方、第1画像ファイルが非圧縮ファイルである場合には、第1画像ファイルをデコード処理する必要がない。すなわち、非圧縮ファイルを再生させる場合の画像再生制御装置の内部処理量は、圧縮ファイルを再生させる場合に比して少ない。そこで、本発明では、非圧縮ファイルを再生させる際の画像信号のフレーム周波数を、圧縮ファイルを再生させる際の画像信号のフレーム周波数よりも高周波に設定する。そのため、非圧縮ファイルを再生させる際には、フレーム周波数が高周波であっても画像再生制御装置の内部処理量が余り多くないことから、液晶表示部の画面にノイズが入ることが抑制される。また、圧縮ファイルを再生させる際には、フレーム周波数が低周波に設定されるため、画像再生制御装置の内部処理が確実に実行される状態で画像信号が液晶表示部に供給される。そのため、動画を液晶表示部で表示させる際に、液晶表示部の画面にノイズが入ることが抑制される。
【0017】
本発明の画像再生制御装置は、前記第1画像ファイルに応じた画像信号のフレーム周波数を、前記第1画像ファイルのビットレート(Bit Rate)が高いほど低周波に設定するビットレート対応周波数設定手段をさらに備える。
【0018】
一般に、画像ファイルのビットレートが高いほど、画像再生制御装置内部処理量が多くなる傾向がある。そこで、本発明では、第1画像ファイルを再生させる場合、画像信号のフレーム周波数は、第1画像ファイルのビットレートが高いほど低周波に設定される。そのため、第1画像ファイルのビットレートが高くても、画像再生制御装置の内部処理が確実に実行される状態で画像信号が液晶表示部に供給される。そのため、動画を液晶表示部で表示させる際に、液晶表示部の画面にノイズが入ることが抑制される。
【0019】
本発明の画像再生制御装置において、前記切替時周波数変更手段は、前記第1画像ファイルに応じた画像信号のフレーム周波数を、前記第2画像ファイルに応じた画像信号のフレーム周波数よりも低周波に変更する。
【0020】
上記構成によれば、第2画像ファイルを再生させる場合よりも画像再生制御装置の内部処理量が多い第1画像ファイルを再生させる場合、画像信号のフレーム周波数は、第2画像ファイルを再生させる場合に比して低周波に設定される。そのため、第1画像ファイルの再生時に、液晶表示部に表示される動画にノイズが入ることが抑制される。また、第2画像ファイルを再生させる場合、画像信号のフレーム周波数は、第1画像ファイルを再生させる場合に比して高周波に設定される。そのため、第2画像ファイルに基づく画像(動画以外の画像)が液晶表示部に長時間表示された後に、他の画像が表示される場合に、切り替え前の画像が残像として液晶表示部に残ることが抑制される。
【0021】
本発明の画像再生制御方法は、画像ファイルに応じた画像信号を生成させ、動画及び動画以外の画像を表示可能な液晶表示部に前記画像信号を供給させることにより、前記画像ファイルを再生させる画像再生制御方法であって、再生させる画像ファイルを切り替える際に、動画用の第1画像ファイルから動画以外の画像用の第2画像ファイルへの切り替え又は前記第2画像ファイルから前記第1画像ファイルへの切り替えであるか否かを判定させる画像切替判定ステップと、該画像切替判定ステップで前記第1画像ファイルから前記第2画像ファイルへの切り替え又は前記第2画像ファイルから前記第1画像ファイルへの切り替えであると判定した場合、切り替え後用の画像ファイルに応じた画像信号のフレーム周波数を、切り替え前用の画像ファイルに応じた画像信号のフレーム周波数とは異なる周波数に変更させる切替時周波数変更ステップと、該切替時周波数変更ステップの実行後、前記切り替え後用の画像ファイルに応じた画像信号を前記液晶表示部に供給させる画像信号供給ステップと、を有する。
【0022】
上記構成によれば、液晶表示装置に表示される画像が動画から動画以外の画像に切り替る場合、又は、動画以外の画像から動画に切り替る場合、液晶表示部に供給する画像信号のフレーム周波数が変更される。すなわち、動画用の第1画像ファイルに応じた画像信号は、動画を液晶表示部に表示させるために適切なフレーム周波数を有する。また、動画以外の画像用の第2画像ファイルに応じた画像信号は、動画以外の画像を液晶表示部に表示させるために適切なフレーム周波数を有する。そのため、液晶表示部で表示する画像を切り替える際に、切り替え前の画像が残像として残ることが抑制される。また、画像ファイルから画像信号を生成し、該画像信号を液晶表示部に供給する制御装置内での内部処理量は、画像ファイルの種類(即ち、第1画像ファイルであるか第2画像ファイルであるか)に応じた適切な処理量となるため、液晶表示部で表示される画像にノイズが入ることが抑制される。したがって、液晶表示部で表示する画像の切り替え時に、切り替え前の画像が残像として残ることを抑制できると共に、表示される画像にノイズが入ることを抑制できる。
【0023】
本発明の画像再生制御プログラムは、画像ファイルに応じた画像信号を生成し、動画及び動画以外の画像を表示可能な液晶表示部に前記画像信号を供給することにより、前記画像ファイルを再生するコントローラーが実行する画像再生制御プログラムであって、前記コントローラーに、再生する画像ファイルを切り替える際に、動画用の第1画像ファイルから動画以外の画像用の第2画像ファイルへの切り替え又は前記第2画像ファイルから前記第1画像ファイルへの切り替えであるか否かを判定させる画像切替判定ステップと、該画像切替判定ステップで前記第1画像ファイルから前記第2画像ファイルへの切り替え又は前記第2画像ファイルから前記第1画像ファイルへの切り替えであると判定した場合、画像信号のフレーム周波数を設定するための設定値を変更させる切替時設定値変更ステップと、該切替時設定値変更ステップの実行後、切り替え後用の画像ファイルに応じた画像信号を前記液晶表示部に供給させる画像信号供給ステップと、を実行させる。
【0024】
上記構成によれば、液晶表示部に表示される画像が動画から動画以外の画像に切り替る場合、又は、動画以外の画像から動画に切り替る場合、コントローラーから液晶表示部に供給される画像信号のフレーム周波数が変更される。すなわち、動画用の第1画像ファイルに応じた画像信号は、動画を液晶表示部に表示させるために適切なフレーム周波数を有する。また、動画以外の画像用の第2画像ファイルに応じた画像信号は、動画以外の画像を液晶表示部に表示させるために適切なフレーム周波数を有する。そのため、液晶表示部で表示する画像を切り替える際に、切り替え前の画像が残像として残ることが抑制される。また、コントローラーの内部処理量は、画像ファイルの種類(即ち、第1画像ファイルであるか第2画像ファイルであるか)に応じた適切な処理量となるため、液晶表示部で表示される画像にノイズが入ることが抑制される。したがって、液晶表示部で表示する画像の切り替え時に、切り替え前の画像が残像として残ることを抑制できると共に、表示される画像にノイズが入ることを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】第1の実施形態における液晶表示装置のブロック図。
【図2】メインCPUのブロック図。
【図3】第1の実施形態の画像再生制御処理ルーチンを説明するフローチャート。
【図4】第2の実施形態の画像再生制御処理ルーチンの一部を説明するフローチャート。
【図5】第3の実施形態の画像再生制御処理ルーチンの一部を説明するフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0026】
(第1の実施形態)
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図3に基づいて説明する。
図1に示すように、本実施形態の液晶表示装置11は、液晶表示部としての液晶ディスプレイ(「LCD」ともいう。)12と、該液晶ディスプレイ12での表示態様を制御する画像再生制御装置13とを備えている。液晶ディスプレイ12では、画像再生制御装置13によって選択された画像ファイルに応じた画像信号が供給されることにより、該画像信号に応じた画像が表示される。
【0027】
画像再生制御装置13は、液晶ディスプレイ12の表示態様を制御するコントローラーとしてのメインCPU14と、該メインCPU14と電気的に接続されるサブCPU15、ROM16及びRAM17とを備えている。また、画像再生制御装置13は、メインCPU14と電気的に接続されるブリッジチップ18と、該ブリッジチップ18と電気的に接続される変換チップ19と、該変換チップ19と電気的に接続されるハードディスク(HDD)20とを備えている。さらに、画像再生制御装置13には、メインCPU14と電気的に接続されるプログラマブルロジックデバイス(FPGA)21と、メインCPU14と電気的に接続される色補正IC(Integrated Circuit)22とが設けられている。
【0028】
サブCPU15は、ユーザーによって操作される入力部23と電気的に接続されており、ユーザーによる入力部23の操作態様に応じた処理を行なう。例えば、サブCPU15は、再生させる画像ファイルを切り替える旨の入力信号が入力部23から入力された場合、その旨を示す信号をメインCPU14に出力する。
【0029】
ROM16には、メインCPU14によって実行される各種制御処理(後述する画像再生制御処理など)、及び予め設定された表示画面(電源立ち上げ時に表示させる画面など)等が予め記憶されている。こうした各制御処理は、メインCPU14によって適宜読み出されて実行される。RAM17には、液晶表示装置11の図示しない電源がオンである間に適宜書き換えられる各種情報(例えば、再生中の画像ファイルに関する画像データ)が一時記憶される。
【0030】
ブリッジチップ18は、ROM16及びプログラマブルロジックデバイス21と電気的に接続されると共に、USB(Universal Serial Bus)ポート24と電気的に接続されている。USBポート24に図示しない外部装置(例えば、電子カメラやパーソナルコンピューター)が電気的に接続され、外部装置の図示しない記憶部に記憶された画像ファイルを再生させる場合、外部装置側から読み出された画像ファイルは、ブリッジチップ18を介してメインCPU14に転送される。また、プリンタなどの記録装置が外部装置としてUSBポート24に接続され、後述するハードディスク20に記憶される画像ファイルに基づく画像(この場合、静止画)を印刷させる場合、ハードディスク20からは、ブリッジチップ18を介して画像ファイルが外部装置側に転送される。さらに、USBポート24と電気的に接続された外部装置とハードディスク20との間で画像ファイルなどの各種ファイルをコピーや移動させる場合、当該ファイルは、メインCPU14を介することなくブリッジチップ18を介して送受信される。
【0031】
変換チップ19は、画像ファイルなどの各種ファイルの転送方式を変換するためのチップである。
ハードディスク20には、画像ファイルが適宜記憶される。画像ファイルは、動画を液晶ディスプレイ12に表示させるための画像ファイルと、動画以外の画像を表示させるための画像ファイルに分類される。なお、本実施形態では、動画用の画像ファイルの種類を「第1画像ファイル」というと共に、動画以外の画像用の画像ファイルの種類を「第2画像ファイル」という。また、第1画像ファイルに分類される画像ファイルは、多数の画像データが圧縮されてなる圧縮ファイルと、多数の画像ファイルが圧縮されていない非圧縮ファイルとに更に分類される。また、第2画像ファイルに分類される画像ファイルは、少なくとも一つの画像データから構成されている。ちなみに、第1画像ファイルの規格としては、「MPEG4」、「MotionJPEG」及び「H.264」等の規格がある。
【0032】
プログラマブルロジックデバイス21は、必要に応じて内部の論理回路を定義又は変更可能なデバイスであって、スロット25に挿入されたメモリーカード26と電気的に接続される。本実施形態において、プログラマブルロジックデバイス21は、メモリーカード26がスロット25に挿入されているか否かに関する情報をメインCPU14に出力するように構成されている。また、プログラマブルロジックデバイス21は、スロット25に挿入されたメモリーカード26に記憶された画像ファイルを再生させる旨の信号がメインCPU14から入力された場合、メモリーカード26から画像ファイルを読み出してメインCPU14側に転送する。
【0033】
色補正IC22は、メインCPU14から出力された画像信号の色調を変換し、変換後の画像信号を液晶ディスプレイ12に供給する。
ここで、本実施形態の液晶ディスプレイ12では、動画及び動画以外の画像を表示可能である。「動画以外の画像」とは、写真などの静止画だけではなく、画面上での動きが非常に少ない画像の総称である。例えば、動画以外の画像には、例えば音楽ファイルを再生する際に液晶ディスプレイ12に表示される画像(「音楽用画像」ともいう。)、複数の静止画や資料などを順番に表示させるスライドショーのような画像、外部装置との接続を示す画面、メモリーカード26からハードディスク20(若しくはハードディスク20からメモリーカード26)への画像ファイルのコピー時に表示される画面、RAWデータの現像時に表示される画面、及び再生させる画像ファイルを選択させる際に表示される画面などが含まれる。
【0034】
音楽用画像とは、再生中の曲名、歌手名及び再生開始からの経過時間などを液晶ディスプレイ12に表示する画像であって、経過時間は随時更新される。こうした経過時間は、スライドショーの実行時に画像の一部として表示される。また、メモリーカード26からハードディスク20(若しくはハードディスク20からメモリーカード26)への画像ファイルのコピー時に表示される画面、及びRAWデータの現像時に表示される画面には、処理(「タスク」ともいう。)の進行状況を示すプログレスバー(Progress Bar;「プログレスメーター」ともいう。)が表示される。このプログレスバーの表示は、処理の進行状況に応じて変化する。
【0035】
次に、メインCPU14について図2に基づき説明する。
図2に示すように、メインCPU14は、マイクロプロセッサーなどから構築され、サブCPU15からの入力信号などに基づきメインCPU14を統括的に制御する制御部30と、該制御部30とバス31を介して電気的に接続されるデータ転送処理部32とを備えている。また、メインCPU14は、制御部30及びデータ転送処理部32と電気的に接続され、且つ音声や画像などの処理に特化したDSPなどから構築されるデコード処理部33と、制御部30とバス31を介して電気的に接続され、且つデータ転送処理部32からの各種データや各種信号が入力される供給部34とを備えている。
【0036】
データ転送処理部32には、ROM16、USBポート24と電気的に接続された外部装置、ハードディスク20及びメモリーカード26から、液晶ディスプレイ12に表示させる画像の画像ファイルが転送される。そして、転送された画像ファイルが後述するデコード処理を行なう必要がない場合、データ転送処理部32は、画像ファイルを構成する画像データをRAM17に一時記憶させる。また、転送された画像ファイルが後述するデコード処理を行なう必要がある場合、データ転送処理部32は、画像ファイルをデコード処理部33に転送する。そして、データ転送処理部32は、デコード処理部33にてデコード処理された画像データが順次転送されてくると、該画像データをRAM17に一時記憶させる。すなわち、RAM17には、再生する若しくは再生予定の画像ファイルを構成する画像データが記憶される。この状態で、データ転送処理部32は、後述するフレーム周波数に対応するタイミングで、RAM17に一時記憶された画像データを読み出して供給部34に転送する。なお、データ転送処理部32では、転送されてきた画像ファイルの拡張子を識別し、該画像ファイルの種類が第2画像ファイルであるか、圧縮された第1画像ファイルであるか、又は圧縮されていない第1画像ファイルであるかを確認する。
【0037】
デコード処理部33は、データ転送処理部32から転送されてきた画像ファイル(本実施形態では、多数の画像データが圧縮されてなる第1画像ファイル)に対してデコード処理を行なう。すなわち、画像データが解凍される。そして、デコード処理部33は、デコード処理された画像データをデータ転送処理部32に順次転送する。この際の画像データの転送レートは、後述する画像信号のフレーム周波数が高いほど高くなる。すなわち、フレーム周波数が高いほど、データ転送処理部32及びデコード処理部33での処理量が多くなる。
【0038】
供給部34は、制御部30によって設定される設定値としてのレジスタR(図3参照)の数値に基づき、再生させる画像ファイルに応じたフレーム周波数を設定する。このレジスタRは、メインCPU14内の図示しないクロックコントローラーが用いるレジスタである。そして、供給部34は、図示しないクロックコントローラーが出力するクロック信号を用い、画像データの転送タイミングを図っている。すなわち、供給部34は、データ転送処理部32から転送されてくる画像データを、フレーム周波数に応じたタイミングで色補正IC22に順次出力する。その結果、液晶ディスプレイ12には、供給部34から色補正IC22を介して供給される画像信号に応じた画像が表示される。なお、画像信号とは、フレーム周波数に応じたタイミングで画像データが順次転送されるような信号のことを示す。
【0039】
次に、本実施形態のメインCPU14(特に、制御部30)が実行する各種制御処理ルーチンのうち、画像ファイルを再生させるために実行する画像再生制御処理ルーチン(画像再生制御プログラム)を図3に示すフローチャートに基づき説明する。
【0040】
さて、制御部30は、予め設定された所定周期毎(本実施形態では10msec.(ミリ秒)毎)に画像再生制御処理ルーチンを実行する。この画像再生制御処理ルーチンにおいて、制御部30は、液晶ディスプレイ12に表示させる画像を切り替えるか否かを判定する(ステップS10)。例えば、ユーザーによる入力部23の操作に基づき、再生させる画像ファイルを切り替える場合には、切り替え後に再生させる画像ファイル(「切り替え後の画像ファイル」ともいう。)を特定する制御信号がサブCPU15から制御部30に入力されたか否かで判定される。また、画像再生制御装置13内における処理(例えば、メモリーカード26からハードディスク20への画像ファイルのコピー)の終了によって、再生させる画像ファイルを切り替える場合には、上記処理が完了したか否かによって判定される。
【0041】
ステップS10の判定結果が否定判定である場合、制御部30は、再生させる画像ファイルの切り替えを行なわないため、画像再生制御処理ルーチンを一旦終了する。一方、ステップS10の判定結果が肯定判定である場合、制御部30は、切り替え後の画像ファイルを、該画像ファイルが記憶される記憶部(ROM16、メモリーカード26及びハードディスク20など)からデータ転送処理部32に読み出させる(ステップS11)。続いて、制御部30は、液晶ディスプレイ12で表示中の画像(「切り替え前の画像」ともいう。)が動画であるか否かを判定する(ステップS12)。具体的には、制御部30は、再生中の画像ファイル(「切り替え前の画像ファイル」ともいう。)の拡張子を識別し、切り替え前の画像ファイルの種類が第1画像ファイルであるか否かを判定する。
【0042】
ステップS12の判定結果が否定判定である場合、制御部30は、切り替え前の画像ファイルの種類が第2画像ファイルであるため、切り替え後の画像が動画であるか否かを判定する(ステップS13)。すなわち、ステップS12,S13では、切り替え前の画像ファイルの種類が第2画像ファイルである場合に、切り替え後の画像ファイルの種類が第1画像ファイルであるか否かが判定される。したがって、本実施形態では、制御部30が、画像切替判定手段としても機能する。
【0043】
ステップS13の判定結果が肯定判定である場合、制御部30は、再生する画像ファイルの種類が第2画像ファイルから第1画像ファイルに切り替るため、切り替え前の画像ファイルに応じた画像信号の供給を一時停止させ、切り替え前の画像ファイルに基づく画像を液晶ディスプレイ12から消す(ステップS14)。続いて、制御部30は、画像ファイルに応じた画像信号のフレーム周波数を第1画像ファイル用に低周波(例えば40Hz(ヘルツ))に変更する処理を行う(ステップS15)。すなわち、供給部34は、画像信号のフレーム周波数を設定するためのレジスタRを有しており、該レジスタRに記憶される数値が変更されるとフレーム周波数が変更される。そこで、制御部30は、第1画像ファイル用の数値である第1の値R1をレジスタRに記憶させる。この点で、本実施形態では、制御部30及び供給部34によって、切替時周波数変更手段が構成される。また、制御部30及び供給部34が、切替時設定値変更ステップを実行する。また、ステップS15が、切替時周波数変更ステップとして機能する。その後、制御部30は、その処理を後述するステップS19に移行する。一方、ステップS13の判定結果が否定判定である場合、制御部30は、切り替え前の画像ファイル及び切り替え後の画像ファイルの種類が共に第2画像ファイルであるため、フレーム周波数を変更することなく、画像再生制御処理ルーチンを一旦終了する。
【0044】
すなわち、再生させる画像ファイルの種類を切り替える場合、液晶ディスプレイ12への画像信号の供給を一時停止させる旨の制御信号が、制御部30から供給部34に出力される。すると、供給部34は、上記制御信号の入力に基づき、切り替え前の画像ファイルに応じた画像信号の液晶ディスプレイ12側への供給を停止する。その結果、液晶ディスプレイ12では、画像再生制御装置13側からの画像信号の供給の停止に伴って切り替え前の画像ファイルに基づく画像が消える。このとき、画像再生制御装置13内では、フレーム周波数設定用のレジスタRの数値が、切り替え後の画像ファイルの種類に応じた値に変更される。
【0045】
その一方で、ステップS12の判定結果が肯定判定である場合、制御部30は、再生中の画像ファイルの種類が第1画像ファイルであるため、切り替え後の画像が動画でないか否か(即ち、動画以外の画像であるか否か)を判定する(ステップS16)。すなわち、ステップS12,S16では、切り替え前の画像ファイルの種類が第1画像ファイルである場合に、切り替え後の画像ファイルの種類が第2画像ファイルであるか否かが判定される。したがって、本実施形態では、ステップS12,S13,S16が、画像切替判定ステップに相当する。
【0046】
ステップS16の判定結果が肯定判定である場合、制御部30は、切り替え前の画像ファイルに応じた画像信号の液晶ディスプレイ12への供給を一時停止させる旨の制御信号を供給部34に出力する(ステップS17)。すると、供給部34は、切り替え前の画像ファイルに応じた画像信号の液晶ディスプレイ12側への供給を停止する。続いて、制御部30は、再生する画像ファイルの種類が第1画像ファイルから第2画像ファイルに切り替るため、画像ファイルに応じた画像信号のフレーム周波数を第2画像ファイル用に高周波(例えば64Hz)に変更させる(ステップS18)。この場合、制御部30は、第2画像ファイル用の数値として第2の値R2を供給部34のレジスタRに記憶させる。したがって、本実施形態では、ステップS18もまた、切替時周波数変更ステップに相当する。その後、制御部30は、その処理を後述するステップS19に移行する。
【0047】
一方、ステップS16の判定結果が否定判定である場合、制御部30は、切り替え前の画像ファイル及び切り替え後の画像ファイルの種類が共に第1画像ファイルであるため、フレーム周波数を変更することなく、画像再生制御処理ルーチンを一旦終了する。
【0048】
ステップS19において、制御部30は、切り替え後の画像ファイルを構成する画像データをデータ転送処理部32にRAM17から順次読み出させ、該読み出させた画像データを供給部34に転送させる。この供給部34は、データ転送処理部32から転送されてくる画像データを、設定されたフレーム周波数に応じたタイミングで色補正IC22に供給する。すなわち、再生させる画像ファイルに応じた画像信号が、色補正IC22を介して液晶ディスプレイ12に供給される。したがって、本実施形態では、供給部34が、画像信号供給手段として機能する。また、メインCPU14を構成する供給部34が、画像信号供給ステップを実行する。また、ステップS19が、画像信号供給ステップに相当する。その後、制御部30は、画像再生制御処理ルーチンを一旦終了する。なお、切り替え前の画像ファイルの種類と切り替え後の画像ファイルの種類とが同一である場合、切り替え前の画像ファイルに応じた画像信号に連続して切り替え後の画像ファイルに応じた画像信号が色補正IC22を介して液晶ディスプレイ12に供給される。
【0049】
こうした画像再生制御処理ルーチンが繰り返し実行されることにより、液晶ディスプレイ12には、ユーザーによって選択された画像ファイルに基づいた画像が表示される。しかも、動画を表示させる場合には、液晶ディスプレイ12に供給される画像信号のフレーム周波数が、動画以外の画像を表示させる場合よりも低周波に設定される。そのため、液晶ディスプレイ12で単位時間あたりに表示されるフレーム数は、動画以外の画像を表示させる場合よりも動画を表示させる場合の方が少なくなる。すなわち、本実施形態では、動画を表示させる際のフレーム周波数を、動画以外の画像を表示させる際のフレーム周波数と同一にする場合に比して、デコード処理部33におけるデコード処理に応じた負荷、及びデータ転送処理部32によるRAM17からの画像データの読み出しに関する負荷が低減される。その結果、デコード処理が間に合わなかったり、RAM17からの画像データの読み出しが間に合わなかったりすることが解消され、動画が表示される液晶ディスプレイにノイズが入ることが抑制される。
【0050】
また、動画以外の画像(例えば、静止画)を液晶ディスプレイ12に表示させる場合のフレーム周波数は、動画を表示させる場合よりも高周波に設定される。そのため、動画以外の画像を液晶ディスプレイ12に長時間(例えば「30分」)表示させた後に他の画像を表示させても、他の画像(切り替え後の画像)が表示される液晶ディスプレイ12には、切り替え前の画像が残像として残ることが抑制される。すなわち、液晶ディスプレイ12に表示させる画像の種類(本実施形態では、動画又は動画以外の画像)に応じたフレーム周波数に設定された画像信号を液晶ディスプレイ12に供給することにより、ユーザーに不快感を与えるような画像が液晶ディスプレイ12に表示されることが抑制される。
【0051】
なお、画像ファイルのフォーマットによっては、本実施形態の液晶表示装置11ではサポートされていない場合もある。こうした場合、制御部30は、液晶ディスプレイ12に対して、ユーザーによって選択された画像ファイルのフォーマットはサポートしていない(即ち、画像ファイルを再生できない)旨を表示させる。こうした表示を行なわせるための画像信号のフレーム周波数は、動画以外の画像を表示させる際の周波数に設定される。
【0052】
したがって、本実施形態では、以下に示す効果を得ることができる。
(1)再生させる画像ファイルの種類が変更される場合、画像再生制御装置13から液晶ディスプレイ12に供給される画像信号のフレーム周波数が変更される。すなわち、再生させる画像ファイルの種類が第2画像ファイルから第1画像ファイルに切り替えられる場合、フレーム周波数は、動画を液晶ディスプレイ12に表示させるために適切な周波数に設定される。また、再生させる画像ファイルの種類が第1画像ファイルから第2画像ファイルに切り替えられる場合、フレーム周波数は、動画以外の画像を液晶ディスプレイ12に表示させるために適切な周波数に設定される。そのため、液晶ディスプレイ12で表示される画像を切り替える際に、切り替え前の画像が残像として残ることが抑制される。また、メインCPU14内での液晶表示に関わる内部処理量は、フレーム周波数に応じた処理量となる。そのため、再生する画像ファイルの種類に応じたフレーム周波数の設定により、メインCPU14の内部処理量が液晶ディスプレイ12に表示させる画像の種類に応じた適切な処理量となる結果、液晶ディスプレイ12で表示される画像にノイズが入ることが抑制される。したがって、液晶ディスプレイ12で表示される画像の切り替え時に、切り替え前の画像が残像として残ることを抑制できると共に、表示される画像にノイズが入ることを抑制できる。
【0053】
(2)もし仮に、再生させる画像ファイルの種類が変更される場合に、切り替え前の画像ファイルに応じた画像信号に連続して切り替え後の画像ファイルに応じた画像信号が液晶ディスプレイ12に供給されると、画像信号のフレーム周波数の変更に伴い、液晶ディスプレイ12に乱れた画像が一時的に表示されるおそれがある。具体的には、一時的に、液晶ディスプレイ12の一部には切り替え前の画像が表示される一方、液晶ディスプレイ12の残りには切り替え後の画像が表示されるおそれがある。この場合、こうした画像の乱れを視認したユーザーが不快に感じるおそれがある。
【0054】
その点、本実施形態では、再生させる画像ファイルの種類が変更される場合、液晶ディスプレイ12への画像信号の供給が一時停止され、液晶ディスプレイ12から画像が一瞬消える。その後、切り替え後の画像を表示させるために必要な画像信号が液晶ディスプレイ12に供給される。そのため、液晶ディスプレイ12に供給される画像信号のフレーム周波数の変更を伴う画像の切り替え時に、ユーザーに不快感を与えるような乱れた画像が一時的に表示されることを抑制できる。
【0055】
(3)再生させる画像ファイルの種類が第1画像ファイルである場合、当該画像ファイルに応じた画像信号のフレーム周波数は、第2画像ファイルに分類される画像ファイルを再生させる場合に比して低周波に設定される。そのため、メインCPU14の内部処理(デコード処理やRAM17からの画像データの読み出し)の遅れが抑制される結果、液晶ディスプレイ12に表示される動画に、メインCPU14の内部処理の遅れに起因したノイズが入ることを抑制できる。しかも、液晶ディスプレイ12に動画が長時間表示された後に、他の画像に切り替えられたとしても、他の画像が表示される液晶ディスプレイ12に、切り替え前の動画が残像として残る可能性はほとんどない。
【0056】
(4)また、動画再生時におけるフレーム周波数は、第2画像ファイルに分類される画像ファイルの再生時のフレーム周波数に比して低周波となるため、メインCPU14の液晶表示に関わる内部処理量の増大が抑制される。したがって、動画再生時におけるメインCPU14内における消費電力の増大を抑制できると共に、メインCPU14からの発熱量の低減に貢献できる。
【0057】
(5)また、再生させる画像ファイルの種類が第2画像ファイルである場合、当該画像ファイルに応じた画像信号のフレーム周波数は、第1画像ファイルに分類される画像ファイルを再生させる場合に比して高周波に設定される。そのため、液晶ディスプレイ12に動画以外の画像が長時間表示された後に他の画像が表示される場合であっても、液晶ディスプレイ12の画素毎のコンデンサに蓄電された電荷がほとんど放電された後に、液晶ディスプレイ12に他の画像を表示させるための画像信号が供給される。したがって、切り替え後の画像が表示される液晶ディスプレイ12に、切り替え前の画像が残像として残ることを抑制できる。しかも、動画以外の画像を液晶ディスプレイ12に表示させる場合は、動画を表示させる場合に比してメインCPU14の内部処理量が少ない。また、動画用の画像ファイルは圧縮ファイルであることが多く、デコード処理に伴う負荷が非常に多い一方、動画以外用の画像ファイルは非圧縮ファイルであることが多く、デコード処理に伴う負荷が少ない。そのため、フレーム周波数を高周波に設定しても、液晶ディスプレイ12に表示される動画以外の画像に、メインCPU14の内部処理の遅れに起因したノイズが入ることはない。
【0058】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を図4に従って説明する。なお、第2の実施形態は、画像再生制御処理ルーチンの内容が第1の実施形態と一部異なっている。したがって、以下の説明においては、第1の実施形態と相違する部分について主に説明するものとし、第1の実施形態と同一又は相当する部材構成には同一符号を付して重複説明を省略するものとする。
【0059】
本実施形態のメインCPU14(特に、制御部30)が実行する画像再生制御処理ルーチン(画像再生制御プログラム)を図4に示すフローチャートに基づき説明する。なお、本実施形態の画像再生制御処理ルーチンでは、上記ステップS16の判定結果が肯定判定である場合、切り替え後の画像のコントラストに応じて、切り替え後の画像を表示させる際のフレーム周波数が設定される。
【0060】
さて、画像再生制御処理ルーチンにおいて、ステップS16の判定結果が肯定判定である場合、制御部30は、切り替え後の画像ファイルを再生した場合における切り替え後の画像のコントラストCstを取得する(ステップS30)。具体的には、制御部30は、切り替え後の画像において最も暗い部分の輝度と、最も明るい部分の輝度との差を算出し、該算出結果に基づきコントラストCstを取得する。したがって、本実施形態では、制御部30が、コントラスト取得手段としても機能する。続いて、制御部30は、ステップS30にて取得したコントラストCstが予め設定されたコントラスト閾値KCstを超えたか否かを判定する(ステップS31)。動画以外の画像のうちコントラストCstの大きな画像を液晶ディスプレイ12に表示させた場合、液晶ディスプレイ12に表示する画像を他の画像に切り替えた直後には、切り替え前の画像が残像として残りやすい。そこで、本実施形態では、コントラスト閾値KCstを超えたコントラストCstを有する画像を、残像として残りやすい画像と設定する。なお、コントラスト閾値KCstは、実験やシミュレーションなどによって予め設定された値である。
【0061】
ステップS31の判定結果が肯定判定(Cst>KCst)である場合、制御部30は、切り替え後の画像が残像として残りやすい画像であると判断する。すなわち、制御部30は、切り替え前の画像ファイルに応じた画像信号の液晶ディスプレイ12への供給を一時停止させる旨の制御信号を供給部34に出力する(ステップS32)。すると、供給部34は、切り替え前の画像ファイルに応じた画像信号の液晶ディスプレイ12側への供給を停止する。続いて、制御部30は、フレーム周波数設定用のレジスタRの数値を第2の値R2に設定する(ステップS33)。そのため、切り替え後の画像を液晶ディスプレイ12に表示させる際の画像信号のフレーム周波数は、切り替え前の画像(動画)を表示させる際に比して高周波(例えば64Hz)に設定される。したがって、本実施形態では、制御部30が、コントラスト対応周波数設定手段としても機能する。その後、制御部30は、その処理を上記ステップS19に移行する。
【0062】
一方、ステップS31の判定結果が否定判定(Cst≦KCst)である場合、制御部30は、切り替え後の画像は残像として残りやすい画像ではないと判断する。すなわち、制御部30は、切り替え前の画像ファイルに応じた画像信号の液晶ディスプレイ12への供給を一時停止させる旨の制御信号を供給部34に出力する(ステップS34)。すると、供給部34は、切り替え前の画像ファイルに応じた画像信号の液晶ディスプレイ12側への供給を停止する。続いて、制御部30は、フレーム周波数設定用のレジスタRの数値を、第2の値R2とは異なる第3の値R3に設定する(ステップS35)。この第3の値R3は、該値(=R3)に応じたフレーム周波数が第1の値R1に応じたフレーム周波数よりも高周波であって且つ第2の値R2に応じたフレーム周波数よりも低周波となるような値である。その後、制御部30は、その処理を上記ステップS19に移行する。
【0063】
したがって、本実施形態では、上記第1の実施形態における効果(1)〜(5)に加え、さらに以下に示す効果を得ることができる。
(6)一般に、コントラストCstの大きな画像が液晶ディスプレイ12に長時間表示された後に、液晶ディスプレイ12で表示される画像を切り替えた際には、切り替え前の画像が残像として残りやすい傾向がある。そこで、本実施形態では、コントラストCstがコントラスト閾値KCstを超える画像を液晶ディスプレイ12に表示させる場合、画像信号のフレーム周波数は、コントラストCstがコントラスト閾値KCst以下である場合に比して高周波に設定される。そのため、このようなフレーム周波数を有する画像信号に基づく画像(動画以外の画像)を液晶ディスプレイ12に表示させた後、該画像とは異なる他の画像に表示を切り替えた場合、切り替え前の画像が残像として残ることを抑制できる。
【0064】
また、コントラストCstがコントラスト閾値KCst以下となる画像(動画以外の画像)を長時間表示させても、当該画像から他の画像に切り替えた際に、切り替え前の画像が残像として残る可能性は、切り替え前の画像のコントラストCstがコントラスト閾値KCstを超える場合に比して低い。そこで、本実施形態では、コントラストCstがコントラスト閾値KCst以下となる画像(動画以外の画像)を表示させる場合、画像信号のフレーム周波数は、コントラストCstがコントラスト閾値KCstを超える場合に比して低周波に設定される。このときのフレーム周波数は、動画を液晶ディスプレイ12に表示させる場合のフレーム周波数よりは高周波である。そのため、コントラストCstがコントラスト閾値KCst以下となる画像(動画以外の画像)を長時間表示させた後に、他の画面に表示を切り替えたとしても、切り替え前の画像が残像として残ることを抑制できる。また、フレーム周波数をコントラストCstがコントラスト閾値KCstを超える場合に比して低周波に設定するため、メインCPU14の液晶表示に関わる内部処理量を低減できると共に、メインCPU14からの発熱量の低減に貢献できる。
【0065】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態を図5に従って説明する。なお、第3の実施形態は、画像再生制御処理ルーチンの内容が第1及び第2の各実施形態と一部異なっている。したがって、以下の説明においては、第1及び第2の各実施形態と相違する部分について主に説明するものとし、第1及び第2の各実施形態と同一又は相当する部材構成には同一符号を付して重複説明を省略するものとする。
【0066】
本実施形態のメインCPU14(特に、制御部30)が実行する画像再生制御処理ルーチン(画像再生制御プログラム)を図5に示すフローチャートに基づき説明する。なお、本実施形態の画像再生制御処理ルーチンでは、上記ステップS13の判定結果が肯定判定である場合、画像ファイルが圧縮ファイルであるか否か及び画像ファイルのビットレート(Bit Rate)に応じて、切り替え後の画像を表示させる際のフレーム周波数が設定される。
【0067】
さて、画像再生制御処理ルーチンにおいて、ステップS13の判定結果が肯定判定である場合、制御部30は、切り替え後の画像ファイルが圧縮ファイルであるか否かを判定する(ステップS40)。この判定結果が肯定判定である場合、制御部30は、切り替え後の画像ファイルが圧縮ファイルであるため、その処理を上記ステップS14,S15と同等の処理を順番に行なう(ステップS41,S42)。その後、制御部30は、その処理を上記ステップS19に移行する。
【0068】
一方、ステップS40の判定結果が否定判定である場合、制御部30は、切り替え後の画像ファイルが非圧縮ファイルであるため、切り替え後の画像ファイルのビットレートBRが予め設定されたビットレート閾値KBRを超えるか否かを判定する(ステップS43)。切り替え後の画像ファイルのビットレートBRが高いほど、画像ファイル再生時におけるメインCPU14の内部処理量が多くなる。換言すると、動画であっても画像ファイルのビットレートBRが比較的低い場合には、メインCPU14の内部処理量が少ない。そこで、本実施形態では、ビットレート閾値KBRを超えるビットレートBRを有する画像ファイルを、ビットレートBRの高いファイルという一方、ビットレート閾値KBR以下のビットレートBRを有する画像ファイルを、ビットレートBRの低いファイルという。なお、ビットレート閾値KBRは、実験やシミュレーションなどによって予め設定された値である。
【0069】
ステップS43の判定結果が肯定判定(BR>KBR)である場合、制御部30は、切り替え前の画像ファイルに応じた画像信号の液晶ディスプレイ12への供給を一時停止させる旨の制御信号を供給部34に出力する(ステップS44)。すると、供給部34は、切り替え前の画像ファイルに応じた画像信号の液晶ディスプレイ12側への供給を停止する。続いて、制御部30は、切り替え後の画像ファイルのビットレートBRが高いため、フレーム周波数設定用のレジスタRの数値を、第1の値R1とは異なる第4の値R4に設定する(ステップS45)。この場合、切り替え後の画像を液晶ディスプレイ12に表示させる際の画像信号のフレーム周波数は、画像ファイルが圧縮ファイルである場合に比して、デコード処理を行なう必要がない分、メインCPU14の内部処理量が少ないため、高周波(例えば50Hz)に設定される。したがって、本実施形態では、制御部30が、動画時周波数設定手段としても機能する。その後、制御部30は、その処理を上記ステップS19に移行する。
【0070】
一方、ステップS43の判定結果が否定判定(BR≦KBR)である場合、制御部30は、切り替え前の画像ファイルに応じた画像信号の液晶ディスプレイ12への供給を一時停止させる旨の制御信号を供給部34に出力する(ステップS46)。すると、供給部34は、切り替え前の画像ファイルに応じた画像信号の液晶ディスプレイ12側への供給を停止する。続いて、制御部30は、切り替え後の画像ファイルのビットレートBRが低いため、フレーム周波数設定用のレジスタRの数値を、第1の値R1及び第4の値R4とは異なる第5の値R5に設定する(ステップS47)。この場合、切り替え後の画像を液晶ディスプレイ12に表示させる際の画像信号のフレーム周波数は、画像ファイルのビットレートBRが高い場合に比して、メインCPU14の内部処理量が少ないため、高周波(例えば55Hz)に設定される。したがって、本実施形態では、制御部30が、ビットレート対応周波数設定手段としても機能する。その後、制御部30は、その処理を上記ステップS19に移行する。
【0071】
したがって、本実施形態では、上記第1及び第2の各実施形態における効果(1)〜(5)に加え、さらに以下に示す効果を得ることができる。
(7)一般に、切り替え後の画像ファイルが圧縮ファイルである場合には、再生時に画像ファイルをデコード処理する必要がある一方、切り替え後の画像ファイルが非圧縮ファイルである場合には、再生時に画像ファイルをデコード処理する必要がない。すなわち、非圧縮ファイルの画像ファイルを再生させる場合のメインCPU14の内部処理量は、圧縮ファイルの画像ファイルを再生させる場合に比して少ない。そこで、本実施形態では、非圧縮ファイルの画像ファイルを再生させる際の画像信号のフレーム周波数は、圧縮ファイルの画像ファイルを再生させる際の画像信号のフレーム周波数よりも高周波に設定される。そのため、非圧縮ファイルの画像ファイルを再生させる際には、フレーム周波数が高周波であってもメインCPU14の内部処理量が余り多くないことから、メインCPU14の内部処理の遅れに起因したノイズが液晶ディスプレイ12の画面に入ることを抑制できる。また、液晶ディスプレイ12で表示される画像が他の画像に切り替えられた場合に、切り替え前の画像が残像として残ることも抑制できる。
【0072】
また、圧縮ファイルの画像ファイルを再生させる際には、フレーム周波数が低周波に設定されるため、メインCPU14の内部処理が確実に実行される状態で画像信号が液晶ディスプレイ12に供給される。そのため、動画を液晶ディスプレイ12で表示させる際に、メインCPU14の内部処理の遅れの発生が抑制されるため、液晶ディスプレイ12の画面にノイズが入ることを抑制できる。
【0073】
(8)一般に、再生させる画像ファイルのビットレートBRが高いほど、メインCPU14の内部処理量が多くなる傾向がある。そこで、本実施形態では、動画用の画像ファイルを再生させる場合、画像信号のフレーム周波数は、画像ファイルのビットレートBRが高い場合には低周波に設定される。そのため、画像ファイルのビットレートBRが高くても、メインCPU14の内部処理が確実に実行される状態で画像信号が液晶ディスプレイ12に供給される。そのため、動画を液晶ディスプレイ12で表示させる際に、液晶ディスプレイ12の画面にノイズが入ることを抑制できる。
【0074】
なお、上記各実施形態は以下のような別の実施形態に変更してもよい。
・第3の実施形態において、切り替え後の画像ファイルが圧縮ファイルである場合においても、切り替え後の画像ファイルのビットレートBRに応じて、画像信号のフレーム周波数を設定してもよい。
【0075】
・第3の実施形態において、ステップS42の判定処理を省略してもよい。この場合、切り替え後の画像ファイルが非圧縮ファイルである(即ち、ステップS40が否定判定である)ときには、切り替え後の画像信号のフレーム周波数を、切り替え後の画像ファイルが圧縮ファイルである場合に比して高周波に設定することが望ましい。
【0076】
・第2の実施形態において、図5のフローチャートに示す各処理をそれぞれ実行してもよい。
・第1の実施形態において、ステップS16の判定結果が否定判定である場合に、図5のフローチャートに示す各処理をそれぞれ実行してもよい。また、ステップS13の判定結果が否定判定である場合に、図4のフローチャートに示す各処理をそれぞれ実行してもよい。
【0077】
・各実施形態において、再生させる画像ファイルを切り替える場合には、液晶ディスプレイ12への画像の表示を一時停止させなくてもよい。すなわち、切り替え前の画像ファイルに応じた画像信号(「第1画像信号」ともいう。)に連続して切り替え後の画像ファイルに応じた画像信号(「第2画像信号」ともいう。)を液晶ディスプレイ12に供給してもよい。ただし、第1画像信号の供給によって液晶ディスプレイ12の画面全体に第1画像信号に基づく画像が完全に表示された状態で、第2画像信号を供給することが望ましい。
【0078】
・各実施形態において、画像ファイルは、画像に関する情報だけではなく、音楽や会話などに関する情報も含んだファイルであってもよい。こうした画像ファイルを再生させると、液晶表示装置11では、画像ファイルに応じた画像が液晶ディスプレイ12に表示されると共に、画像ファイルに応じた音声が図示しないスピーカーから出力される。
【0079】
・各実施形態において、再生させる画像ファイルが第2画像ファイルである場合、液晶ディスプレイ12で画像を認識させるための画像データと該画像データの次の画像データとの間に、別のデータを挿入させるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0080】
12…液晶表示部としての液晶ディスプレイ、13…画像再生制御装置、14…コントローラーとしてのメインCPU、30…画像切替判定手段、切替時周波数変更手段、コントラスト取得手段、コントラスト対応周波数設定手段、動画時周波数設定手段、ビットレート対応周波数設定手段としての制御部、34…切替時周波数変更手段、画像信号供給手段としての供給部、BR…ビットレート、Cst…コントラスト、R…設定値としてのレジスタ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像ファイルに応じた画像信号を生成し、動画及び動画以外の画像を表示可能な液晶表示部に前記画像信号を供給することにより、前記画像ファイルを再生する画像再生制御装置であって、
再生する画像ファイルを切り替える際に、動画用の第1画像ファイルから動画以外の画像用の第2画像ファイルへの切り替え又は前記第2画像ファイルから前記第1画像ファイルへの切り替えであるか否かを判定する画像切替判定手段と、
該画像切替判定手段によって前記第1画像ファイルから前記第2画像ファイルへの切り替え又は前記第2画像ファイルから前記第1画像ファイルへの切り替えであると判定される場合、切り替え後の画像ファイルに応じた画像信号のフレーム周波数を、切り替え前の画像ファイルに応じた画像信号のフレーム周波数とは異なる周波数に変更する切替時周波数変更手段と、
該切替時周波数変更手段によるフレーム周波数の変更後、前記切り替え後の画像ファイルに応じた画像信号を前記液晶表示部に供給する画像信号供給手段と、を備えることを特徴とする画像再生制御装置。
【請求項2】
前記画像信号供給手段は、前記第1画像ファイルから前記第2画像ファイルへの切り替え又は前記第2画像ファイルから前記第1画像ファイルへの切り替えであると判定される場合、切り替え前の画像ファイルに応じた画像信号の供給を停止し、前記液晶表示部での画像の表示を中止させた後、切り替え後の画像ファイルに応じた画像信号を前記液晶表示部に供給することを特徴とする請求項1に記載の画像再生制御装置。
【請求項3】
前記第2画像ファイルに基づく画像のコントラストの大きさを取得するコントラスト取得手段と、
前記第2画像ファイルに応じた画像信号を前記液晶表示部に供給する場合、前記コントラスト取得手段によって取得されたコントラストが大きいほど、前記第2画像ファイルに応じた画像信号のフレーム周波数を高周波に設定するコントラスト対応周波数設定手段と、をさらに備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像再生制御装置。
【請求項4】
前記第1画像ファイルに応じた画像信号のフレーム周波数を、前記第1画像ファイルが非圧縮ファイルであるときには前記第1画像ファイルが圧縮ファイルである場合に比して高周波に設定する動画時周波数設定手段をさらに備えることを特徴とする請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載の画像再生制御装置。
【請求項5】
前記第1画像ファイルに応じた画像信号のフレーム周波数を、前記第1画像ファイルのビットレートが高いほど低周波に設定するビットレート対応周波数設定手段をさらに備えることを特徴とする請求項1〜請求項4のうち何れか一項に記載の画像再生制御装置。
【請求項6】
前記切替時周波数変更手段は、前記第1画像ファイルに応じた画像信号のフレーム周波数を、前記第2画像ファイルに応じた画像信号のフレーム周波数よりも低周波に変更することを特徴とする請求項1〜請求項5のうち何れか一項に記載の画像再生制御装置。
【請求項7】
画像ファイルに応じた画像信号を生成させ、動画及び動画以外の画像を表示可能な液晶表示部に前記画像信号を供給させることにより、前記画像ファイルを再生させる画像再生制御方法であって、
再生させる画像ファイルを切り替える際に、動画用の第1画像ファイルから動画以外の画像用の第2画像ファイルへの切り替え又は前記第2画像ファイルから前記第1画像ファイルへの切り替えであるか否かを判定させる画像切替判定ステップと、
該画像切替判定ステップで前記第1画像ファイルから前記第2画像ファイルへの切り替え又は前記第2画像ファイルから前記第1画像ファイルへの切り替えであると判定した場合、切り替え後用の画像ファイルに応じた画像信号のフレーム周波数を、切り替え前用の画像ファイルに応じた画像信号のフレーム周波数とは異なる周波数に変更させる切替時周波数変更ステップと、
該切替時周波数変更ステップの実行後、前記切り替え後用の画像ファイルに応じた画像信号を前記液晶表示部に供給させる画像信号供給ステップと、を有することを特徴とする画像再生制御方法。
【請求項8】
画像ファイルに応じた画像信号を生成し、動画及び動画以外の画像を表示可能な液晶表示部に前記画像信号を供給することにより、前記画像ファイルを再生するコントローラーが実行する画像再生制御プログラムであって、
前記コントローラーに、
再生する画像ファイルを切り替える際に、動画用の第1画像ファイルから動画以外の画像用の第2画像ファイルへの切り替え又は前記第2画像ファイルから前記第1画像ファイルへの切り替えであるか否かを判定させる画像切替判定ステップと、
該画像切替判定ステップで前記第1画像ファイルから前記第2画像ファイルへの切り替え又は前記第2画像ファイルから前記第1画像ファイルへの切り替えであると判定した場合、画像信号のフレーム周波数を設定するための設定値を変更させる切替時設定値変更ステップと、
該切替時設定値変更ステップの実行後、切り替え後用の画像ファイルに応じた画像信号を前記液晶表示部に供給させる画像信号供給ステップと、を実行させることを特徴とする画像再生制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−187192(P2010−187192A)
【公開日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−29846(P2009−29846)
【出願日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】