説明

画像処理システム、情報処理装置および画像処理方法

【課題】記憶されている素材データから符号化された記録データを安定して作成する。
【解決手段】画像処理システム1に、要求する素材データと当該素材データに対して施すデータ処理との対応関係を示す少なくとも1つのシナリオデータと当該少なくとも1つのシナリオデータにおいて要求される素材データとを事前に記憶するデジタルスチルカメラ2と、商用電源から電力の供給を受ける情報処理装置4とを設ける。デジタルスチルカメラ2に記憶されている少なくとも1つのシナリオデータの中からユーザによって選択される対象シナリオデータを特定し、特定された対象シナリオデータに基づいて、当該対象シナリオデータにおいて要求される素材データに施されるべきデータ処理を特定しつつ、特定したデータ処理を当該素材データに施して編集データを生成し、商用電源から電力の供給を受けつつ、生成された編集データを符号化して記録データを生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザによって取得された画像データを含む素材データを加工して、符号化された記録データを生成する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、カメラ付きの携帯電話やデジタルスチルカメラが広く普及し、一般的なユーザが手軽にデジタル画像データを楽しむようになってきた。そして、これらの画像データを単にディスプレイに静止画として表示させて楽しむだけでなく、音声データや文字データと合成してナレーションを入れたり、様々な特殊効果を施した画像データとして表示させるなど、表示形態が多様化してきた。
【0003】
従来より、デジタルスチルカメラで撮像した複数の静止画像データを、撮影順に一定時間間隔で表示してスライドショーのような動画像を表示させるための編集データ(ビデオストリーム)を作成する技術が知られている。
【0004】
一方で、動画像を配したブログの作成、動画投稿サイトへのアップロード、あるいはDVDへの書き込みなど、動画像の利用形態も多様化している。すなわち、編集データを作成したその場で単に視聴するだけでなく、編集データを符号化して保存用の記録データ(例えばMPEGファイル等)を作成しておきたいという要請が強くなっている。
【0005】
【特許文献1】特開2007−306426号公報
【特許文献2】特開2008−042256号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、動画像に係る編集データを作成しつつ、これを符号化して記録データを作成するとなると画像処理における演算量や当該画像処理に要する時間が増大するという問題があった。特に、デジタルスチルカメラのように携帯されることが前提となる携帯端末装置では、常に安定した電源供給が望めるわけではなく、画像処理の途中でバッテリがなくなる危険性があるなど、画像処理における消費電力が問題になる。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、携帯端末装置に記憶されている素材データから符号化された記録データを安定して作成することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するため、請求項1の発明は、素材データに基づいて符号化された記録データを作成する画像処理システムであって、要求する素材データと前記素材データに対して施すデータ処理との対応関係を示す少なくとも1つのシナリオデータと前記少なくとも1つのシナリオデータにおいて要求される素材データとを事前に記憶する携帯端末装置と、商用電源から電力の供給を受ける情報処理装置と、とを備え、前記携帯端末装置に記憶されている少なくとも1つのシナリオデータの中からユーザによって選択される対象シナリオデータを特定する特定手段と、前記特定手段により特定された対象シナリオデータに基づいて、前記対象シナリオデータにおいて要求される素材データに施されるべきデータ処理を特定しつつ、特定したデータ処理を前記素材データに施して編集データを生成する生成手段と、前記商用電源から電力の供給を受けつつ、前記生成手段により生成された編集データを符号化して記録データを生成する符号化手段とをさらに備えることを特徴とする。
【0009】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明に係る画像処理システムであって、前記携帯端末装置は前記商用電源から電力の供給を受ける受給手段をさらに備え、前記符号化手段は、前記携帯端末装置に設けられており、かつ、前記受給手段が前記商用電源から電力の供給を受けているときに記録データの生成を行うことを特徴とする。
【0010】
また、請求項3の発明は、請求項1または2の発明に係る画像処理システムであって、前記符号化手段は、前記情報処理装置に設けられていることを特徴とする。
【0011】
また、請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかの発明に係る画像処理システムであって、前記符号化手段により生成された記録データを復号化して再生データを生成する復号化手段と、前記復号化手段により生成された再生データを表示する第1表示手段とをさらに備えることを特徴とする。
【0012】
また、請求項5の発明は、請求項1ないし4のいずれかの発明に係る画像処理システムであって、前記生成手段により生成された編集データを表示する第2表示手段をさらに備えることを特徴とする。
【0013】
また、請求項6の発明は、請求項1ないし5のいずれかの発明に係る画像処理システムであって、前記携帯端末装置は被写体を撮像して画像データを生成する撮像手段を備え、前記素材データは、前記撮像手段により生成された画像データを含むことを特徴とする。
【0014】
また、請求項7の発明は、商用電源からの電力供給を受ける情報処理装置であって、要求する素材データと前記素材データに対して施すデータ処理との対応関係を示す少なくとも1つのシナリオデータと前記少なくとも1つのシナリオデータにおいて要求される素材データとを事前に記憶する記憶手段と、前記少なくとも1つのシナリオデータの中からユーザによって選択される対象シナリオデータを特定する特定手段と、前記特定手段により特定された対象シナリオデータに基づいて、前記対象シナリオデータにおいて要求される素材データに施されるべきデータ処理を特定しつつ、特定したデータ処理を前記素材データに施して編集データを生成する生成手段と、前記生成手段により生成された編集データを符号化して記録データを生成する符号化手段とを備えることを特徴とする。
【0015】
また、請求項8の発明は、素材データに基づいて符号化された記録データを作成する画像処理方法であって、要求する素材データと前記素材データに対して施すデータ処理との対応関係を示す少なくとも1つのシナリオデータと前記少なくとも1つのシナリオデータにおいて要求される素材データとを事前に記憶する工程と、記憶されている少なくとも1つのシナリオデータの中からユーザによって選択される対象シナリオデータを特定する工程と、特定された対象シナリオデータに基づいて、前記対象シナリオデータにおいて要求される素材データに施されるべきデータ処理を特定しつつ、特定したデータ処理を前記素材データに施して編集データを生成する工程と、商用電源から電力の供給を受けつつ、生成された編集データを符号化して記録データを生成する工程とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
請求項1ないし8に記載の発明は、要求する素材データと当該素材データに対して施すデータ処理との対応関係を示す少なくとも1つのシナリオデータと当該少なくとも1つのシナリオデータにおいて要求される素材データとを事前に記憶し、記憶されている少なくとも1つのシナリオデータの中からユーザによって選択される対象シナリオデータを特定し、特定された対象シナリオデータに基づいて、対象シナリオデータにおいて要求される素材データに施されるべきデータ処理を特定しつつ、特定したデータ処理を素材データに施して編集データを生成して、商用電源から電力の供給を受けつつ、生成された編集データを符号化して記録データを生成することにより、安定した電力供給を受けることができ、安定して処理を行うことができる。また、シナリオデータを選択するだけで、所望の記録データを容易に作成することができる。
【0017】
請求項2に記載の発明は、携帯端末装置が商用電源から電力の供給を受ける受給手段をさらに備え、符号化手段は、携帯端末装置に設けられており、かつ、受給手段が商用電源から電力の供給を受けているときに記録データの生成を行うことにより、情報処理装置への負荷を低減できる。
【0018】
請求項3に記載の発明は、消費電力の大きい処理を行う構成を、商用電源に接続されている情報処理装置に設けることによって、より安定した処理を実現できる。
【0019】
請求項4に記載の発明は、符号化手段により生成された記録データを復号化して再生データを生成する復号化手段と、復号化手段により生成された再生データを表示する第1表示手段とをさらに備えることにより、画像処理システムにおいて再生データを楽しむことができる。
【0020】
請求項5に記載の発明は、生成手段により生成された編集データを表示する第2表示手段をさらに備えることにより、例えば、記録データを生成しつつ内容を確認できる。あるいは、記録データを生成せず再生データに相当する画像および音声を楽しむことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の好適な実施の形態について、添付の図面を参照しつつ、詳細に説明する。
【0022】
<1. 実施の形態>
図1は、本発明に係る画像処理システム1を含む情報処理システムを示す図である。情報処理システムは、画像処理システム1(デジタルスチルカメラ2)と、例えばコンテンツプロバイダ等に設置されるサーバ装置5とが互いにネットワーク8を介して接続される構成となっている。
【0023】
なお、ネットワーク8としては、インターネットや公衆網等が該当する。また、サーバ装置5の台数は1台に限定されるものではなく、例えば複数のサーバ装置5がネットワーク8に接続されていてもよい。
【0024】
サーバ装置5は、データベース50を備えた一般的なコンピュータとして構成されており、先述のようにネットワーク8に接続されている。サーバ装置5のデータベース50には、シナリオ元データ52、GUIデータ53および素材データ54(以下、これらを「コンテンツデータ51」と総称する場合がある。)が予め保存されている。なお、コンテンツデータ51は、シナリオ元データ52、GUIデータ53および素材データ54を全て含んでいる必要はなく、それらのうちのいずれかであってもよい。
【0025】
コンテンツデータ51は、画像処理に関する専門知識を有するオペレータ(イラストレータやカメラマン、プログラマ等)によって予め作成されたデータである。したがって、コンテンツデータ51は、一般ユーザによって作成されるデータに比べて品質の高いデータとして提供される。コンテンツデータ51のうちのシナリオ元データ52およびGUIデータ53は、画像処理システム1(デジタルスチルカメラ2)において実行されるデータであって、例えば、スクリプト言語等で記述されるテキストデータである。
【0026】
シナリオ元データ52は、結婚式やゴルフコンペ、運動会、卒業式といった様々なテーマごとにそれぞれ制作されており、対応するテーマと関連づけられて保存されている。したがって、ユーザは具体的なテーマを選択するだけで、個々のシナリオ元データ52の内容を詳細に理解していなくても、所望の編集データを作成するためのシナリオ元データ52を複数のシナリオ元データ52の中から容易に指定することが可能である。
【0027】
なお、シナリオ元データ52と関連づけられるテーマは、上記に挙げたものに限定されるものではないが、ユーザが状況に応じて容易に思いつき、かつ、内容を容易に想像できるものが好ましい。また、編集データとは、ユーザが作成しようとする目的のデータであって、本実施の形態では画像(静止画像または動画像)や音声を表現した未圧縮のストリーム情報である。
【0028】
また、各シナリオ元データ52には対応するGUIデータ53が関連づけられている。対応づけられるGUIデータ53は、各シナリオ元データ52にとって専用のGUIデータ53であってもよいし、複数のシナリオ元データ52において共通に使用される汎用のGUIデータ53であってもよい。このようにシナリオ元データ52にGUIデータ53が関連づけられていることにより、ユーザはテーマを選択するだけで、シナリオ元データ52を指定できるとともに、当該シナリオ元データ52に必要なGUIデータ53も特定される。
【0029】
シナリオ元データ52には、目的の編集データに必要な編集前データ(画像データや音声データ、フォントデータ等)の識別子が記述されるとともに、各編集前データに対して実行すべきデータ処理が各編集前データごとに記述される。すなわち、シナリオ元データ52には、編集前データの識別子とデータ処理とが互いに関連づけられて記述される。
【0030】
シナリオ元データ52に記述されるデータ処理として、例えば、画像を表現した編集前データについて、どのような画像効果(Effect)を施すか、どのような画像合成(Synthesis)を行うか、あるいはどのように画像移行(Transition)させるか等が想定され、対応する編集前データに応じて画像処理の専門家であるオペレータによって選択され記述される。また、音声を表現した編集前データについても、再生のタイミングや音量等に関する設定情報(データ処理)が記述される。
【0031】
なお、シナリオ元データ52に識別子が記述される編集前データのうち、オペレータが制作したデータ(サーバ装置5に存在する素材データ54)については、当該シナリオ元データ52において当該素材データ54との関連づけが既にされている。したがって、シナリオ元データ52が特定されると、特定されたシナリオ元データ52において使用される素材データ54も編集前データとして特定される。
【0032】
このように、コンテンツプロバイダは、ユーザがテーマを選択するだけで、サーバ装置5上の必要なシナリオ元データ52、GUIデータ53および素材データ54が容易に特定されるように、それぞれの関連づけを行って提供する。
【0033】
GUIデータ53は、対応するシナリオ元データ52に応じて、適切なGUIをデジタルスチルカメラ2のユーザに提供するものである。すなわち、GUIデータ53を実行することにより、デジタルスチルカメラ2は、シナリオ元データ52において要求される編集前データを素材データ90(図2)の中から特定するための特定情報を入力するようにユーザに対して要求し、デジタルスチルカメラ2におけるユーザ操作を支援する。例えば、対応するシナリオ元データ52で要求されている編集前データのうち、ユーザが指定(選択)しなければならないデータについては、その入力を促したり、当該編集前データとして適切な素材データ90をユーザが容易に指定できるように、当該編集前データに関する情報を表示したりする。
【0034】
素材データ54は、デジタルスチルカメラ2において加工される素材となるデータであって、画像データや音声データ、フォントデータ等である。素材データ54に含まれる画像データとしては、例えば、アニメキャラクタや映画の名場面、名所を撮影した風景画像、イラスト画像等であり、静止画像に限らず動画像であってもよい。また、音声データとしては、例えば、声優や俳優の声、BGM、動物の鳴き声、楽器の音、効果音等であり、現実に録音されたデータであってもよいし、機械的に合成された音を出力するためのデータであってもよい。素材データ54は、各シナリオ元データ52に最適なデータとして、専門家のオペレータによって制作され収集されたデータである。
【0035】
図1に示すように、画像処理システム1は、携帯端末装置として構成されるデジタルスチルカメラ2と、商用電源から電力の供給を受ける情報処理装置4とを備えている。そして、画像処理システム1は、デジタルスチルカメラ2と情報処理装置4とがクレードル32を介して接続された構成となっている。
【0036】
先述のように、デジタルスチルカメラ2とサーバ装置5とは互いにデータ通信によるデータの送受信が可能である。すなわち、本実施の形態における画像処理システム1はデジタルスチルカメラ2によってネットワーク8に接続されているが、もちろん情報処理装置4がネットワーク8に接続されていてもよい。
【0037】
図2は、デジタルスチルカメラ2の構成を示すブロック図である。図2に示すように、サーバ装置5からダウンロードされたシナリオ元データ52、GUIデータ53および素材データ54は、記録メディア9に格納される。
【0038】
なお、撮像データ91および録音データ92は、デジタルスチルカメラ2においてユーザにより撮像または録音され生成されるユーザ由来(サーバ装置5から提供されるデータではないという意味)のデータである。したがって、記録メディア9に記憶される素材データ90は、図2に示すように、オペレータによって制作される素材データ54の他に、撮像データ91および録音データ92を含んでいる。先述のように、素材データ54はシナリオ元データ52によって特定されダウンロードされたデータであるから、シナリオ元データ52において要求されている編集前データである。しかし、撮像データ91および録音データ92はシナリオ元データ52とは無関係に取得されたデータを含んでおり、これらのうちのいずれが編集前データとなるかを記録メディア9上で区別することは本実施の形態においてはできない。すなわち、本実施の形態においては、素材データ90は編集前データ以外のデータを含んでいる。
【0039】
また、デジタルスチルカメラ2は、図1に示すように可搬性の記録メディア9を着脱可能に設計されており、当該記録メディア9に記憶されているデータを読み出して利用したり、デジタルスチルカメラ2において生成したデータ(あるいはダウンロードしたデータ)を当該記録メディア9に記憶させたりすることが可能である。本実施の形態では記録メディア9としてSDカードを採用するが、記録メディア9はこれに限定されるものではなく、例えばPCカードやメモリスティック等であっもよい。
【0040】
デジタルスチルカメラ2は、各種データに関する演算処理を行うCPU20と、各種データを必要に応じて適宜記憶する記憶部21とを備えており、一般的なコンピュータとしても構成されている。
【0041】
CPU20は、記憶部21のRAMを一時的なワーキングエリアとして使用しつつ、記憶部21のROMに格納されているプログラム210に従って動作することにより、デジタルスチルカメラ2の各構成を制御する。なお、CPU20は、サーバ装置5からダウンロードされて記録メディア9に格納されているシナリオ元データ52およびGUIデータ53を実行する機能も有しているが詳細は後述する。
【0042】
デジタルスチルカメラ2は、各種データを取り込むための構成として、ユーザによって操作される操作部22と、周囲の音声を電気信号に変換することにより録音を行うマイク23と、入射する光を電気信号に変換することにより撮像を行う撮像部24とを備える。
【0043】
操作部22は、ユーザがデジタルスチルカメラ2に対して指示を入力するために使用される。操作部22は、例えば、デジタルスチルカメラ2(撮像部24)に撮像を行わせるための指示を入力するシャッターボタン、デジタルスチルカメラ2の動作に必要な設定データ等を入力するためのボタン類、あるいは文字データを入力するためのキー等で構成されている。特に、本実施の形態では、操作部22は、ユーザが、所望のテーマ(シナリオ元データ52)を選択するときや、記録メディア9に記憶されている素材データ90から編集前データを特定するための特定情報を入力するとき等に操作される。
【0044】
マイク23は、先述のように、音声を電気信号に変換する機能を備えており、マイク23によって取得された電気信号はA/D変換された後、例えば、後述するA/Vコーデック271に伝達される。
【0045】
撮像部24は、レンズ等の光学系と、光学系によって導かれた光を受光して電気信号に変換する複数の光電変換素子(例えばCCD素子)とを備えている。複数の光電変換素子は、アレイ状に配列されており、それぞれが撮像時に受光した光の光量に応じた電気信号を出力する。撮像部24は、ユーザが操作部22(シャッターボタン)を操作することにより撮像を行う。そして、1度の撮像によって複数の光電変換素子から得られたそれぞれの出力信号はA/D変換や色補正等がされた後、1枚の画像を表現したデジタルデータとして、例えば、後述するJPEGコーデック270に伝達される。
【0046】
デジタルスチルカメラ2は、各種データを出力するための構成として、音声データに基づいて生成される電気信号により音声を再生するスピーカ25と、画像データに基づいて画像を表示する液晶パネル26とを備える。
【0047】
スピーカ25は、録音データ92、編集データに含まれる音声ストリーム情報、あるいは再生データ(後述)を構成する音声データ等に基づいて音声を再生するための装置である。
【0048】
液晶パネル26は、CPU20からの制御によって必要なデータを画像として表示する表示装置として構成されている。例えば、液晶パネル26は記録メディア9内に記憶されている素材データ90(画像を表現したデータ)や、作成された編集データのうちの映像に関するデータを再生表示するだけでなく、CPU20からの指示に従って所定のメッセージ(文字)等を表示する機能も有している。
【0049】
特に、本実施の形態における液晶パネル26は、CPU20がGUIデータ53を実行することにより提供されるGUI画面や編集データに含まれる画像ストリーム情報、あるいは再生データを構成する画像データ等を表示する機能を有している。
【0050】
さらに、デジタルスチルカメラ2は、データ変換部27、画像処理部28、カードスロット29、通信部30およびフレキシブル端子31を備えている。
【0051】
データ変換部27は、論理回路(ハードウェア)から主に構成され、JPEGコーデック270と、A/Vコーデック271とを備えている。
【0052】
JPEGコーデック270は、画像データのデータ形式をJPEG形式に変換(エンコード)する機能と、JPEG形式の画像データをデコードして例えば液晶パネル26に伝達し表示させる機能とを有している。例えば、JPEGコーデック270は、撮像部24から伝達される画像データをJPEG形式に圧縮された静止画像データに変換して撮像データ91を生成する。JPEGコーデック270により生成された撮像データ91は、記録メディア9に転送され記憶される。
【0053】
A/Vコーデック271は、マイク23によって取得されたデータのデータ形式を例えばMP3形式等にエンコードして録音データ92を生成し記録メディア9に記録させる。また、逆に録音データ92をデコードし例えばスピーカ25に伝達する。また、A/Vコーデック271は、画像データおよび音声データのデータ形式を、例えばMPEG形式等にエンコード(符号化)して記録データ94を生成し記録メディア9に伝達する機能と、MPEG形式等の記録データ94をデコードしてスピーカ25や液晶パネル26に伝達する。
【0054】
詳細は図示しないが画像処理部28は、画像データを解析して被写体の動きや形状等を判定する画像認識回路と、画像の合成や補間、変換等の様々な加工を行う画像加工回路とを備えている。
【0055】
カードスロット29は、デジタルスチルカメラ2に記録メディア9を装着する機能を提供するハードウェアインタフェースである。カードスロット29に記録メディア9が装着されることにより、デジタルスチルカメラ2は記録メディア9を記憶装置として使用することが可能となる。
【0056】
通信部30は、デジタルスチルカメラ2を無線通信によりネットワーク8に接続する機能を有している。これにより、デジタルスチルカメラ2は、いつでも(後述するクレードル32に装着されていないときでも)サーバ装置5からコンテンツデータ51をダウンロードすることが可能である。
【0057】
図1に示すように、本実施の形態におけるデジタルスチルカメラ2は、無線通信機能によって必要に応じてネットワーク8に接続することが可能とされており、携帯型の装置として構成されている。このような無線通信機能を実現する通信部30の構成としては、WiFi(Wireless Fidelity)や赤外線通信といった通信規格を採用することが可能である。
【0058】
フレキシブル端子31は、デジタルスチルカメラ2とクレードル32とを着脱自在に接続するための端子である。詳細は図示しないが、クレードル32にはUSB(Universal Serial Bus)端子が設けられており、USBケーブルを介して情報処理装置4とUSB接続が可能とされている。したがって、本実施の形態におけるデジタルスチルカメラ2は、専用のクレードル32に装着されることにより、フレキシブル端子31、クレードル32およびUSBケーブルを介して情報処理装置4とUSB接続される。
【0059】
このようにデジタルスチルカメラ2と情報処理装置4とがUSB接続されることにより、デジタルスチルカメラ2は、情報処理装置4との間でデータ通信が可能となる。なお、情報処理装置4がネットワーク8に接続する機能を有している場合には、デジタルスチルカメラ2と情報処理装置4との間のデータ通信は、ネットワーク8を介して行われてもよい。
【0060】
USB接続はデバイスに電源を供給することが可能な規格である。そして、情報処理装置4は携帯型の装置ではなく、商用電源に常時接続された装置として構成されている。したがって、デジタルスチルカメラ2をUSBのバスパワードデバイスとして構成することにより、情報処理装置4およびフレキシブル端子31を介してデジタルスチルカメラ2に当該商用電源から電力の供給を行うことが可能となる。すなわち、フレキシブル端子31は、本発明における受給手段に相当する。なお、デジタルスチルカメラ2がフレキシブル端子31およびクレードル32を介して接続可能な構成としては、USB端子で接続される情報処理装置4以外に、例えば、テレビやオーディオ機器、NANDフラッシュメモリやDRAM等の記録媒体等であってもよい。
【0061】
デジタルスチルカメラ2は、クレードル32から取り外された場合でも内部に備えるバッテリ(図示せず)によって動作することが可能な携帯端末装置として構成されている。デジタルスチルカメラ2に限らず、撮像装置は商用電源が存在しないような屋外でも自由に撮像が行えるように、携帯型の装置として構成されるのが一般的である。
【0062】
図3は、デジタルスチルカメラ2の機能ブロックをデータの流れとともに示す図である。図3に示す要求部100、シナリオ解析部101、画像生成部102および音声生成部103は、主にCPU20が記憶部21に記憶されているプログラム210に従って動作することにより実現される機能ブロックである。
【0063】
なお、以下の説明では、ユーザによって「テーマ」が既に選択されており、当該選択されたテーマに応じて特定された1つのシナリオ元データ52がサーバ装置5からダウンロードされているものとする。すなわち、図3は、ユーザが操作部22を操作することにより、既にシナリオ元データ52の特定は完了し、特定されたシナリオ元データ52に関連づけられているGUIデータ53および素材データ54も既にダウンロードされ、記録メディア9に記憶されている状態を示している。
【0064】
要求部100は、GUIデータ53を参照しつつ、そこに記述されている内容に従って、デジタルスチルカメラ2のユーザに対して必要な情報を入力するように促すGUIを提供する。すなわち、要求部100は、液晶パネル26にメニュー画面や入力画面等を表示させることにより、シナリオ元データ52において要求される編集前データを特定するための特定情報を入力するようにユーザに対して要求する機能を有している。
【0065】
シナリオ元データ52に記述されている編集前データの識別子とは、いわば編集データにおける役名である。そして、各役名にどの俳優(素材データ90)を具体的に割り当てるかは、ユーザが特定情報を入力することにより決定される。ユーザがGUIデータ53によって提供されるGUIに従って入力することにより、編集前データの識別子(役名)と素材データ90の識別子(俳優名)とが関連づけられる。
【0066】
したがって、ユーザは、液晶パネル26に表示されるGUI画面によって要求される情報を、当該GUI画面に従って操作部22を操作して入力するだけで、専門的な知識を有していなくても、編集データを作成するために必要な指示をデジタルスチルカメラ2に与えることが可能である。
【0067】
また、本実施の形態における要求部100は、すでに記録メディア9に記憶されている素材データ90から編集前データとなるデータを選択するように要求するだけではなく、素材収集指示情報をGUI画面に表示することにより、ユーザに対して、編集前データとなる新たな素材データ90を取得するように要求する。例えば、既に撮像され撮り溜めされた過去の撮像データ91を選択させるだけでなく、新たに撮像を行って撮像データ91を取得するよう要求する。
【0068】
すなわち、要求部100は、例えば、撮像指示情報を液晶パネル26に表示させることにより撮像部24よる撮像をユーザに対して要求するとともに、その要求に応じて行われる撮像により生成される撮像データ91を、シナリオ元データ52において要求される編集前データとして特定するための特定情報を生成する。撮像指示情報は、新たな撮像を行うように指示するメッセージだけでなく、どのような場面、被写体を撮像すればよいか等を指示するメッセージ等を含めることも可能である。
【0069】
なお、要求部100は、GUI画面に従って、ユーザが撮像(あるいは録音)を行って新たに取得したデータを記録メディア9に記憶させる機能も有している。図3では図示していないが、マイク23および撮像部24から要求部100に入力される新たなデータは、JPEGコーデック270またはA/Vコーデック271を介して記録メディア9に転送され素材データ90として記憶される。
【0070】
ユーザからの指示に従って選択あるいは新たに取得された各素材データ90は、シナリオ元データ52において宣言されている各編集前データとしてユーザに指定されたものとみなされ、互いに関連づけが行われて、その情報が要求部100からシナリオ解析部101に伝達される。すなわち、全ての編集前データに関するユーザの指定が完了した段階で、要求部100は、シナリオ元データ52で要求される編集前データの識別子と、記録メディア9に記憶されている各素材データ90の記録メディア9上の識別子(例えば記録メディア9における各素材データ90のファイル名)とを関連づけた情報(以下、「素材指定情報」と称する)をシナリオ解析部101に伝達する。先に示した例えで言えば、素材指定情報とは、役名と俳優名とを関連づけたリスト情報となる。
【0071】
シナリオ解析部101は、要求部100から伝達される素材指定情報とシナリオ元データ52とに基づいて、記録メディア9に記憶された素材データ90の中から当該シナリオ元データ52において要求される編集前データを特定する。
【0072】
また、シナリオ解析部101は、編集前データとして特定された素材データ90の識別子と、編集前データに対して実行すべきデータ処理を示す識別子とを、それぞれに関連づけられている編集前データの識別子を仲立ちにして、互いに関連づけ、シナリオデータ93を作成し、記録メディア9に記憶させる。すなわち、シナリオデータ93とは、シナリオ元データ52と、素材指定情報とに基づいてシナリオ解析部101によって作成されるデータであって、要求する素材データ90と当該素材データに対して施すデータ処理との対応関係を示すデータである。
【0073】
このようなシナリオデータが作成されることによって、編集データを作成するために要求される全ての素材データ90が特定され、かつ、各素材データ90に対するデータ処理が特定される。なお、デジタルスチルカメラ2では、様々な場面においてシナリオデータ93が作成される。すなわち、記録メディア9に記憶されているシナリオデータ93は一つとは限らず、複数のシナリオデータ93が存在している場合がある。以下の説明では、複数のシナリオデータ93のうち、作成しようとする編集データに対応したシナリオデータ93を特に「対象シナリオデータ93」と称する。
【0074】
画像生成部102は、対象シナリオデータ93(より詳しくは映像に係る対象シナリオデータ93)を参照しつつ、そこに記述されている素材データ90の識別子に基づいて記録メディア9から該当する素材データ90を読み出す。そして、当該対象シナリオデータ93において当該素材データ90に関連づけられているデータ処理の識別子に応じて、当該素材データ90にデータ処理を施して編集データ(より詳しくは編集データのうちの映像に係るデータ)を生成する。画像生成部102は、生成した映像に係る編集データを液晶パネル26あるいはA/Vコーデック271に伝達する。なお、画像生成部102が素材データ90にデータ処理を施すに当たっては、画像処理部28を適宜使用しつつ実行する。
【0075】
音声生成部103は、対象シナリオデータ93(より詳しくは音声に係る対象シナリオデータ93)を参照しつつ、そこに記述されている素材データ90の識別子に基づいて記録メディア9から該当する素材データ90を読み出す。そして、当該対象シナリオデータ93において当該素材データ90に関連づけられているデータ処理の識別子に応じて、当該素材データ90にデータ処理を施して編集データ(より詳しくは編集データのうちの音声に係るデータ)を生成する。音声生成部103は、生成した音声に係る編集データをスピーカ25あるいはA/Vコーデック271に伝達する。
【0076】
以上がデジタルスチルカメラ2の構成および機能の説明である。次に、デジタルスチルカメラ2を用いて、予めシナリオデータ93と素材データ90とを作成して記録メディア9に記憶させておく方法について説明する。
【0077】
図4は、デジタルスチルカメラ2におけるシナリオデータ作成処理を示す流れ図である。なお、図4に示す状態となるまでに、サーバ装置5には、オペレータによって作成されたコンテンツデータ51が記憶されているものとする。すなわち、画像処理の専門家であるオペレータがシナリオ元データ52を予め作成する工程は、図4に示す各工程の前に既に完了しているものとする。
【0078】
まず、ユーザはデジタルスチルカメラ2の操作部22を操作して、所望する状況に応じてテーマを入力する。例えば、結婚式を撮像した素材データ90を編集して編集データを作成しようとする場合、ユーザはテーマとして「結婚式」を入力する。より詳細には、ユーザはサーバ装置5のネットワーク8におけるアドレス等も入力する。
【0079】
これに応じてデジタルスチルカメラ2は通信部30およびネットワーク8を介してサーバ装置5にアクセスし、入力されたテーマ「結婚式」をサーバ装置5に伝達する。サーバ装置5はデジタルスチルカメラ2から伝達されたテーマ「結婚式」をキーワードとしてデータベース50を検索し、当該テーマに関連づけられているシナリオ元データ52を、GUIデータ53および素材データ54とともにデジタルスチルカメラ2に送信する。これによって、コンテンツデータ51(シナリオ元データ52、GUIデータ53および素材データ54)がデジタルスチルカメラ2にダウンロードされ(ステップS1)、記録メディア9に記憶される。
【0080】
ダウンロードが完了すると、ユーザは操作部22を操作して編集作業の開始を指示する(ステップS2)。この指示に応じて、デジタルスチルカメラ2の要求部100が記録メディア9に格納されたGUIデータ53を参照し、ユーザに必要な入力を促すGUI画面を液晶パネル26に表示させる(ステップS3)。
【0081】
このとき、要求部100は、要求される編集前データに関するデータを表示するとともに、当該編集前データとして、既に記録メディア9に記憶されている素材データ90から選択するか否かを選択するようにユーザに対して要求するメッセージを表示する(ステップS4)。
【0082】
ユーザは、既に記録メディア9に記憶されている素材データ90を指定する場合は、ステップS4において「選択する」旨を入力する。これにより要求部100はステップS4においてYesと判定し、その時点で記録メディア9に記憶されている素材データ90を一覧表示した選択画面をGUI画面として液晶パネル26に表示する(ステップS5)。選択画面が表示されると、ユーザは、一覧表示された素材データ90から適当なデータを特定するための特定情報を入力することにより、編集前データとしての素材データ90を選択する(ステップS6)。
【0083】
これにより、素材データ90の中からシナリオ元データ52において要求される編集前データが1つ特定され、素材指定情報の1レコードが作成される。なお、ステップS6が実行される場合とは、要求される素材データ90のうちの1つが既に記録メディア9に記憶されていたことを示す。
【0084】
一方、ユーザが新たに素材データ90を取得しようと所望する場合は、ステップS4において「選択しない」旨を入力する。これにより要求部100はステップS4においてNoと判定し、GUI画面として取得画面を液晶パネル26に表示させる(ステップS7)。取得画面が表示されると、ユーザは取得画面に表示される撮像指示情報(または録音指示情報)に従って、撮像(または録音)を行うように操作部22を操作し、これにより撮像(または録音)が行われる(ステップS8)。
【0085】
ステップS8により取得された素材データ90は、要求部100によって、シナリオ元データ52において要求される編集前データの1つとして特定され、素材指定情報の1レコードが作成される。また、このとき取得された素材データ90は記録メディア9に記憶される。すなわち、ステップS8が実行されることにより、1つの編集データを作成するために要求される素材データ90のうち、未だ記録メディア9に記憶されていなかった(作成されていなかった)素材データ90が新たに1つ作成され記憶されたことになる。
【0086】
ステップS6またはステップS8によって素材指定情報の1レコードが作成される度に、要求部100は、GUIデータ53を参照することにより、全ての編集前データが特定されたか否かを判定する(ステップS9)。要求部100は、シナリオ元データ52において要求されている編集前データ(GUIデータ53にも記述されている)のうち、未だ特定されていない編集前データが存在する場合はステップS9においてNoと判定し、ステップS3からの処理を繰り返す。
【0087】
一方、全ての編集前データが特定されていれば、要求部100はステップS9においてYesと判定する。これにより、1つの編集データにおいて要求される全ての素材データ90が記録メディア9に記憶されたことになる。
【0088】
全て編集前データが特定されると(ステップS9においてYes)、シナリオ解析部101がシナリオ元データ52を参照しつつ、編集前データとして特定された各素材データ90と、各素材データ90に対して実行すべきデータ処理との関連づけを行い(ステップS10)、シナリオデータ93を生成し記憶する(ステップS10)。
【0089】
以上のように、デジタルスチルカメラ2は、編集データを作成するためのシナリオデータ93と、当該シナリオデータ93において要求される素材データ90のうちコンテンツデータ51に含まれない素材データ90とを作成して記憶しておくことが可能である。また、素材データ54についてはダウンロードにより予め記憶しておくことが可能である。
【0090】
なお、図4に示すシナリオデータ作成処理を複数回繰り返すことによって、複数のシナリオデータ93と、それぞれにおいて要求される素材データ90とを記憶しておくことも可能である。
【0091】
図5は、情報処理装置4の構成を示すブロック図である。図5に示すように、情報処理装置4は、電源ケーブル(図示せず)を介して商用電源7に常時接続される据え置き型の装置として構成されている。
【0092】
情報処理装置4は、各種データに関する演算処理を行うCPU40と、各種データを必要に応じて適宜記憶する記憶部41とを備えており、一般的なコンピュータとして構成されている。
【0093】
CPU40は、記憶部41のRAMを一時的なワーキングエリアとして使用しつつ、記憶部41のROMに格納されているプログラム410に従って動作することにより、情報処理装置4の各構成を制御する。なお、CPU40の機能および動作についての詳細は後述する。
【0094】
情報処理装置4は、操作部42、スピーカ43、液晶ディスプレイ44、カードスロット46およびUSB端子47を備えている。
【0095】
操作部42は、ユーザが情報処理装置4に対して指示を入力するために使用される。操作部42は、例えば、情報処理装置4に対する指示を入力するためのボタン類、あるいは文字データを入力するためのキー等で構成されている。特に、本実施の形態では、操作部42は、ユーザが、デジタルスチルカメラ2に記憶されている複数のシナリオデータ93の一覧を要求したり、当該一覧から対象シナリオデータ93を選択するための指示を入力するために操作される。
【0096】
スピーカ43は、音声データに基づいて音声を再生する機能を有する。特に、スピーカ43は、編集データに含まれる音声ストリーム情報あるいは再生データを構成する音声データ等に基づいて音声を再生する。
【0097】
液晶ディスプレイ44は、CPU40からの制御によって必要なデータを画像として表示する表示装置として構成されている。特に、本実施の形態における液晶ディスプレイ44は、編集データに含まれる画像ストリーム情報あるいは再生データを構成する画像データ等を表示する機能を有している。
【0098】
カードスロット46は、情報処理装置4に記録メディア9を装着する機能を提供するハードウェアインタフェースである。カードスロット46に記録メディア9が装着されることにより、情報処理装置4は記録メディア9を記憶装置として使用することが可能となる。
【0099】
USB端子47は、USBケーブルを介して情報処理装置4とクレードル32とをUSB接続するためのインタフェースである。先述のように、USB接続は電源を供給する機能を有しており、図5に示すように、USB端子47には商用電源7からの電力供給がされている。なお、詳細は図示していないが、USB端子47と商用電源7との間には、様々な回路が存在しており、適宜、電圧や電流、あるいは、交流/直流等が変換される。
【0100】
図6は、情報処理装置4の機能ブロックをデータの流れとともに示す図である。図6に示すシナリオ特定部400、データ管理部401、画像生成部402、音声生成部403およびコーデック部404は、主にCPU40がプログラム410に従って動作することによって実現される機能ブロックである。
【0101】
シナリオ特定部400は、デジタルスチルカメラ2に存在する複数のシナリオデータ93の中から、作成する記録データ94に対応するシナリオデータ93(対象シナリオデータ93)を特定する機能を有する。シナリオ特定部400が対象シナリオデータ93を特定する手法については後述する。
【0102】
データ管理部401は、コーデック部404によって記録データ94が作成されたときに、記憶部41に記憶されている対象シナリオデータ93および素材データ90を削除する機能を有する。
【0103】
画像生成部402は、対象シナリオデータ93(より詳しくは映像に係る対象シナリオデータ93)を参照しつつ、そこに記述されている素材データ90の識別子に基づいて記憶部41から該当する素材データ90を読み出す。そして、当該対象シナリオデータ93において当該素材データ90に関連づけられているデータ処理の識別子に応じて、当該素材データ90にデータ処理を施して編集データ(より詳しくは編集データのうちの映像に係るデータ)を生成する。画像生成部402は、生成した映像に係る編集データを液晶ディスプレイ44あるいはコーデック部404に伝達する。すなわち、画像生成部402は、デジタルスチルカメラ2における画像生成部102および画像処理部28の機能を有する。
【0104】
音声生成部403は、対象シナリオデータ93(より詳しくは音声に係る対象シナリオデータ93)を参照しつつ、そこに記述されている素材データ90の識別子に基づいて記憶部41から該当する素材データ90を読み出す。そして、当該対象シナリオデータ93において当該素材データ90に関連づけられているデータ処理の識別子に応じて、当該素材データ90にデータ処理を施して編集データ(より詳しくは編集データのうちの音声に係るデータ)を生成する。音声生成部403は、生成した音声に係る編集データをスピーカ43あるいはコーデック部404に伝達する。すなわち、音声生成部403は、デジタルスチルカメラ2における音声生成部103と同様の機能を有する。
【0105】
コーデック部404は、画像生成部402および音声生成部403から伝達される編集データ(例えばストリーム情報)に、符号化処理を行って記録データ94を作成し、記憶部41に記憶させる機能を有する。また、コーデック部404は、記録データ94の作成を完了したことを示す信号をデータ管理部401に伝達する。さらに、コーデック部404は、記録データ94に復号化処理を行って再生データを作成し、スピーカ43および液晶ディスプレイ44に伝達する機能を有する。
【0106】
以上が画像処理システム1の構成および機能の説明である。次に、画像処理システム1によって、素材データ90に基づいて符号化された記録データ94を作成する方法について説明する。
【0107】
図7は、画像処理システム1の動作を示す流れ図である。なお、図7に示す処理が開始されるまでに、デジタルスチルカメラ2において図4に示したシナリオデータ作成処理が少なくとも1回以上実行され、デジタルスチルカメラ2に装着されている記録メディア9には、少なくとも1つのシナリオデータ93と、当該少なくとも1つのシナリオデータ93において要求される素材データ90が既に記憶されているものとする。また、デジタルスチルカメラ2がクレードル32に装着され、かつ、クレードル32と情報処理装置4のUSB端子47とが接続されているものとする。
【0108】
画像処理システム1の情報処理装置4は、記録データ94を新たに作成するよう指示されるか、既に作成され記憶されている記録データ94を再生するよう指示されるか、終了が指示されるかを監視(以下、単に「監視状態」と称する。)している(ステップS21,S23,S25)。本実施の形態では、このような指示は、ユーザが情報処理装置4の操作部42を操作して入力するものとする。
【0109】
監視状態において記録データ94を作成するに指示がユーザにより入力されると、情報処理装置4のCPU40はステップS21においてYesと判定し、記録データ生成処理を開始する(ステップS22)。
【0110】
図8は、記録データ94を作成する記録データ生成処理(画像処理方法)を示す流れ図である。
【0111】
記録データ生成処理が開始されると、シナリオ特定部400がシナリオ特定工程を実行する(ステップS31)。
【0112】
シナリオ特定工程では、シナリオ特定部400がデジタルスチルカメラ2に記憶されているシナリオデータ93の一覧を送信するように、USB端子47を介して、デジタルスチルカメラ2に要求する。この要求に応じてデジタルスチルカメラ2のCPU20が、記録メディア9に記憶されているシナリオデータ93のリストをフレキシブル端子31を介して情報処理装置4に向けて送信する。シナリオデータ93のリストを受信すると、シナリオ特定部400は、受信したシナリオデータ93のリストを液晶ディスプレイ44に表示させる。
【0113】
ユーザは、液晶ディスプレイ44に表示されたシナリオデータ93のリストを確認しながら、作成したい記録データ94に対応するシナリオデータ93を操作部42を操作することにより選択する。ユーザの選択により入力された情報に基づいて、シナリオ特定部400は、リスト(記録メディア9に記憶されている複数のシナリオデータ93)から1つのシナリオデータ93(対象シナリオデータ93)を特定する。
【0114】
なお、表示されるリストとしては、各シナリオデータ93において要求される素材データ90から代表となるサムネイル画像を作成したものや、シナリオ元データ52を選択する際に用いた「テーマ」に基づいて作成したもの等が考えられる。
【0115】
次に、情報処理装置4のCPU40は、記録データ94を作成するために必要な指示をユーザに入力させるための指示入力工程を実行する(ステップS32)。このときに入力される情報としては、例えば、記録データ94を情報処理装置4で作成するかデジタルスチルカメラ2で作成するかを指定する情報、記録データ94を作成している間にプレビュー画面を表示するか否かを指定する情報、あるいは記録データ94の符号化形式を選択する情報等が考えられる。
【0116】
必要な指示が入力されると、CPU40は、ステップS32において入力された情報に基づいて、記録データ94を情報処理装置4で作成するか否かを判定する(ステップS33)。
【0117】
ユーザにより、デジタルスチルカメラ2が選択されていた場合、CPU40は、ステップS31で特定した対象シナリオデータ93を示す識別子とともに、記録データ94を作成するように指示する作成要求を、USB端子47を介して、デジタルスチルカメラ2に向けて送信する(ステップS34)。
【0118】
この作成要求を受信したデジタルスチルカメラ2では、画像生成部102および音声生成部103が、先述の識別子によって特定される対象シナリオデータ93に基づいて、当該対象シナリオデータ93において要求される素材データ90に施されるべきデータ処理を特定しつつ、特定したデータ処理を当該素材データ90に施して演算により編集データを生成する(ステップS35)。
【0119】
このとき、ユーザによってプレビューを行うように指示されている場合(そのような指示を示す情報がステップS32で入力され作成要求に含まれている場合)、画像生成部102および音声生成部103は、生成した編集データ(画像ストリーム情報および音声ストリーム情報)をA/Vコーデック271だけではなく、液晶パネル26およびスピーカ25にも伝達する。これによって、液晶パネル26には生成された編集データの画像が表示され、スピーカ25からは生成された編集データの音声が再生される。
【0120】
さらに、生成された編集データをA/Vコーデック271が所定の規則に従って符号化して記録データ94を生成(エンコード)する(ステップS36)。本実施の形態では、デジタルスチルカメラ2が作成要求を受信した場合とは、デジタルスチルカメラ2がUSB端子47にUSB接続されている場合である。したがって、このときデジタルスチルカメラ2(A/Vコーデック271を含む)は、商用電源7から電力の供給を受けつつ、記録データ94を生成することができる。
【0121】
すなわち、電力の安定供給を確保しつつ記録データ94を生成することができるので、比較的多くの電力を消費する処理であるにも関わらず、処理中にデジタルスチルカメラ2が電源断になったり、動作が不安定になったりすることを防止できる。
【0122】
また、撮像部24を備えるデジタルスチルカメラ2は、一般に、画像処理に特化したハードウェア(画像処理部28およびA/Vコーデック271)を備えているため、デジタルスチルカメラ2において記録データ94を生成することにより、トータルの処理時間を短縮することができる。
【0123】
また、記録データ94をデジタルスチルカメラ2で生成することにより、情報処理装置4のCPU40を占有することがない。一般に、ユーザが記録データ94を生成したいと所望する状況では、デジタルスチルカメラ2による撮像等が望まれることは想定しにくい。したがって、他の処理を行わない可能性の高いデジタルスチルカメラ2(CPU20およびA/Vコーデック271)に記録データ94を生成させることによって、システム全体の処理効率が向上する。
【0124】
なお、作成要求を受信してからステップS36を実行するまでに、デジタルスチルカメラ2において、充分な電力の供給がされているか否かをCPU20が判定する工程を設けて、その判定結果に応じてステップS36を実行するように構成してもよい。
【0125】
さらに作成された記録データ94は、フレキシブル端子31を介して、情報処理装置4に向けて送信される(ステップS37)。
【0126】
なお、より詳しくはステップS36,S37の処理は、前工程で処理された分のデータずつ処理を行う工程である。また、記録メディア9に保存するように指示されている場合には、情報処理装置4に送信せずに、記録メディア9に保存してもよい。あるいは、記録メディア9の空き領域に応じて、情報処理装置4に送信するか、記録メディア9に保存するかを決定してもよい。
【0127】
一方、ユーザにより情報処理装置4において記録データ94を生成するように選択されていた場合、CPU40はステップS33においてYesと判定し、ステップS31で特定された対象シナリオデータ93を示す識別子とともに、送信要求をデジタルスチルカメラ2に対して送信する(ステップS38)。送信要求とは、対象シナリオデータ93と、当該対象シナリオデータ93において要求される素材データ90とを情報処理装置4に向けて送信するようにデジタルスチルカメラ2に要求する情報である。
【0128】
送信要求を受信したデジタルスチルカメラ2のCPU20は、送信要求に添付されている識別子に基づいて、記録メディア9に記憶されている複数のシナリオデータ93の中から、対象シナリオデータ93を特定して記録メディア9から読み出し、情報処理装置4に向けて送信する。また、当該対象シナリオデータ93において要求される素材データ90についても記録メディア9から読み出して情報処理装置4に向けて送信する。
【0129】
対象シナリオデータ93と素材データ90とを受信すると、情報処理装置4では、画像生成部402および音声生成部403が、受信した対象シナリオデータ93に基づいて、当該対象シナリオデータ93において要求される素材データ90に施されるべきデータ処理を特定しつつ、特定したデータ処理を当該素材データ90に施して演算により編集データを生成する(ステップS39)。
【0130】
このとき、ユーザによってプレビューを行うように指示されている場合、画像生成部402および音声生成部403は、生成した編集データをコーデック部404だけではなく、液晶ディスプレイ44およびスピーカ43にも伝達する。これによって、液晶ディスプレイ44には生成された編集データの画像が表示され、スピーカ43からは生成された編集データの音声が再生される。
【0131】
さらに、生成された編集データをコーデック部404が所定の規則に従って符号化して記録データ94を生成(エンコード)する(ステップS40)。本実施の形態では、情報処理装置4は商用電源7から電力の供給を受けている。したがって、このとき情報処理装置4(コーデック部404を含む)は、商用電源7から電力の供給を受けつつ、記録データ94を生成することができる。
【0132】
すなわち、電力の安定供給を確保しつつ記録データ94を生成することができるので、比較的多くの電力を消費する処理であるにも関わらず、処理中にが電源断になったり、動作が不安定になったりすることを防止できる。
【0133】
全ての素材データ90に対する全てのデータ処理が終了し、記録データ94の生成が完了すると、データ管理部401が記憶部41に記憶されている対象シナリオデータ93と素材データ90とを削除する(ステップS41)。
【0134】
画像データや音声データには一般に著作権が存在するため、複製の作成には制限がある。本実施の形態における画像処理システム1は、データ管理部401が記録データ94の作成が完了した後には、目的を遂げた素材データ90を削除することにより、不正な複製を抑制することができる。なお、データ管理部401は、コンテンツデータ51に含まれるデータのみ削除するように構成されていてもよい。また、データ管理部401は、デジタルスチルカメラ2において記録データ94が生成された場合にも、適宜、対象シナリオデータ93や素材データ90を削除してもよい。
【0135】
ステップS37またはステップS41が実行されると、記録データ94は記憶部41に記憶され保存される。このとき、記録データ94は不揮発性の記憶領域(例えばハードディスク)に記憶されることが好ましい。また、カードスロット46にSDカードが装着されている場合には、当該SDカードに保存してもよい。
【0136】
ステップS42が実行されると、画像処理システム1は記録データ生成処理を終了して、図7に示す処理に戻る。
【0137】
監視状態において記録データ94を再生する指示が入力されると、CPU40は、ステップS23においてYesと判定し、既に作成されている記録データ94の一覧を液晶ディスプレイ44に表示させる。この表示を確認したユーザが再生したい記録データ94を操作部42を操作して選択すると、コーデック部404が選択された記録データ94を復号化して再生データを生成しつつ、スピーカ43および液晶ディスプレイ44に生成した再生データを伝達する。
【0138】
これにより、再生データにおける映像が液晶ディスプレイ44に再生されるとともに、再生データにおける音声がスピーカ43に再生される(ステップS24)。
【0139】
なお、再生する装置としてデジタルスチルカメラ2が選択されていた場合には、A/Vコーデック271が選択された記録データ94を復号化して再生データを生成しつつ、スピーカ25および液晶パネル26に生成した再生データを伝達する。
【0140】
これにより、情報処理装置4において実行される場合と同様に、再生データにおける映像が液晶パネル26に再生されるとともに、再生データにおける音声がスピーカ25に再生される(ステップS24)。
【0141】
したがって、ユーザは、情報処理装置4またはデジタルスチルカメラ2に再生データを再生させることができ、所望の動画像を楽しむことができる。なお、画像処理システム1が監視状態において、終了する旨の指示がユーザによって入力されると、情報処理装置4のCPU40は、処理を終了する。
【0142】
以上のように、本実施の形態における画像処理システム1は、素材データ90に基づいて符号化された記録データ94を作成するシステムとして構成されており。要求する素材データ90と当該素材データ90に対して施すデータ処理との対応関係を示す少なくとも1つのシナリオデータ93と当該少なくとも1つのシナリオデータ93において要求される素材データ90とを事前に記憶するデジタルスチルカメラ2と、商用電源7から電力の供給を受ける情報処理装置4とを備え、デジタルスチルカメラ2に記憶されている少なくとも1つのシナリオデータ93の中からユーザによって選択される対象シナリオデータ93を特定し、特定された対象シナリオデータ93に基づいて、当該対象シナリオデータ93において要求される素材データ90に施されるべきデータ処理を特定しつつ、特定したデータ処理を当該素材データ90に施して編集データを生成し、商用電源7から電力の供給を受けつつ、生成された編集データを符号化して記録データ94を生成することにより、電力消費が大きい処理にもかかわらず、安定して記録データ94を生成することができる。
【0143】
また、シナリオデータ93を選択するだけで、所望の記録データ94を容易に作成して楽しむことができる。
【0144】
なお、本実施の形態におけるデータ管理部401は、記録データ94が作成されたときに積極的に記憶部41からシナリオデータ93および素材データ90を削除すると説明した。しかし、これらのデータが揮発性の記憶装置(例えばRAM)に記憶されているときには、記録データ94が作成された時点で当該記憶領域を開放するだけでもよい。その場合であっても、開放された記憶領域には他のデータによる上書きがされるか、あるいは、情報処理装置4の電源断によってこれらのデータは自然に削除される。
【0145】
<2. 変形例>
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく様々な変形が可能である。
【0146】
例えば、上記実施の形態では携帯端末装置としてデジタルスチルカメラ2を例に説明したが、撮像機能を備えた携帯電話であってもよい。
【0147】
また、上記実施の形態における機能ブロックはプログラム210,410(ソフトウェア)によって実現される例で説明したが、これらの機能ブロックによって実現される機能の一部または全部を専用の論理回路(ハードウェア)として実現してもよい。一方、上記実施の形態において論理回路により構成されると説明したデータ変換部27の各構成や画像処理部28の一部または全部をソフトウェアによって実現するように構成してもよい。
【0148】
また、上記に示した処理の内容(図4および図7)はあくまでも例示であって、同様の効果が得られるならば、処理の手順等が適宜変更されてもよい。例えば、デジタルスチルカメラ2または情報処理装置4において、編集データのプレビューだけを行い、記録データ94の作成を行わないような処理工程を設けてもよい。
【0149】
また、記録データ94をデジタルスチルカメラ2に生成させるか、情報処理装置4に生成させるかの選択は、ユーザの指示によって行われると説明した。しかし、例えば、デジタルスチルカメラ2と情報処理装置4との処理能力(記録データ94を生成する能力)を比較して情報処理装置4が自動的に判定するように構成してもよい。あるいは、デジタルスチルカメラ2に対して電源が充分に確保されているか否かによって判定してもよい。
【0150】
また、デジタルスチルカメラ2で使用されるコンテンツデータ51はサーバ装置5によってネットワーク8を介して提供されると説明したが、例えば、記録メディア9によって提供されてもよい。すなわち、コンテンツデータ51を記憶した記録メディア9が店頭等において配布され、これをデジタルスチルカメラ2に装着して利用してもよい。
【0151】
また、デジタルスチルカメラ2に装着されていた記録メディア9(対象シナリオデータ93および素材データ90が記憶されている)を、情報処理装置4のカードスロット46に装着した場合には、デジタルスチルカメラ2と情報処理装置4とがUSB接続されていなくても情報処理装置4によって記録データ94を作成してもよい。
【0152】
また、クレードル32またはデジタルスチルカメラ2に電源アダプタを介して商用電源7に接続する端子が設けられており、かつ、デジタルスチルカメラ2が電源アダプタを介して商用電源7に接続されている場合には、デジタルスチルカメラ2に情報処理装置4が接続されていなくても、デジタルスチルカメラ2において記録データ94が作成されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0153】
【図1】本発明に係る画像処理システムを含む情報処理システムを示す図である。
【図2】デジタルスチルカメラの構成を示すブロック図である。
【図3】デジタルスチルカメラの機能ブロックをデータの流れとともに示す図である。
【図4】デジタルスチルカメラにおけるシナリオデータ作成処理を示す流れ図である。
【図5】情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【図6】情報処理装置の機能ブロックをデータの流れとともに示す図である。
【図7】画像処理システムの動作を示す流れ図である。
【図8】記録データを作成する記録データ生成処理を示す流れ図である。
【符号の説明】
【0154】
1 画像処理システム
102,402 画像生成部
103,403 音声生成部
2 デジタルスチルカメラ
20,40 CPU
21,41 記憶部
210,410 プログラム
22,42 操作部
23 マイク
24 撮像部
25,43 スピーカ
26 液晶パネル
271 A/Vコーデック
28 画像処理部
29 カードスロット
30 通信部
31 フレキシブル端子
32 クレードル
4 情報処理装置
400 シナリオ特定部
401 データ管理部
404 コーデック部
44 液晶ディスプレイ
47 USB端子
9 記録メディア
90 素材データ
91 撮像データ
92 録音データ
93 シナリオデータ
94 記録データ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
素材データに基づいて符号化された記録データを作成する画像処理システムであって、
要求する素材データと前記素材データに対して施すデータ処理との対応関係を示す少なくとも1つのシナリオデータと前記少なくとも1つのシナリオデータにおいて要求される素材データとを事前に記憶する携帯端末装置と、
商用電源から電力の供給を受ける情報処理装置と、
とを備え、
前記携帯端末装置に記憶されている少なくとも1つのシナリオデータの中からユーザによって選択される対象シナリオデータを特定する特定手段と、
前記特定手段により特定された対象シナリオデータに基づいて、前記対象シナリオデータにおいて要求される素材データに施されるべきデータ処理を特定しつつ、特定したデータ処理を前記素材データに施して編集データを生成する生成手段と、
前記商用電源から電力の供給を受けつつ、前記生成手段により生成された編集データを符号化して記録データを生成する符号化手段と、
をさらに備えることを特徴とする画像処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の画像処理システムであって、
前記携帯端末装置は前記商用電源から電力の供給を受ける受給手段をさらに備え、
前記符号化手段は、前記携帯端末装置に設けられており、かつ、前記受給手段が前記商用電源から電力の供給を受けているときに記録データの生成を行うことを特徴とする画像処理システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載の画像処理システムであって、
前記符号化手段は、前記情報処理装置に設けられていることを特徴とする画像処理システム。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれかに記載の画像処理システムであって、
前記符号化手段により生成された記録データを復号化して再生データを生成する復号化手段と、
前記復号化手段により生成された再生データを表示する第1表示手段と、
をさらに備えることを特徴とする画像処理システム。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかに記載の画像処理システムであって、
前記生成手段により生成された編集データを表示する第2表示手段をさらに備えることを特徴とする画像処理システム。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれかに記載の画像処理システムであって、
前記携帯端末装置は被写体を撮像して画像データを生成する撮像手段を備え、
前記素材データは、前記撮像手段により生成された画像データを含むことを特徴とする画像処理システム。
【請求項7】
商用電源からの電力供給を受ける情報処理装置であって、
要求する素材データと前記素材データに対して施すデータ処理との対応関係を示す少なくとも1つのシナリオデータと前記少なくとも1つのシナリオデータにおいて要求される素材データとを事前に記憶する記憶手段と、
前記少なくとも1つのシナリオデータの中からユーザによって選択される対象シナリオデータを特定する特定手段と、
前記特定手段により特定された対象シナリオデータに基づいて、前記対象シナリオデータにおいて要求される素材データに施されるべきデータ処理を特定しつつ、特定したデータ処理を前記素材データに施して編集データを生成する生成手段と、
前記生成手段により生成された編集データを符号化して記録データを生成する符号化手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項8】
素材データに基づいて符号化された記録データを作成する画像処理方法であって、
要求する素材データと前記素材データに対して施すデータ処理との対応関係を示す少なくとも1つのシナリオデータと前記少なくとも1つのシナリオデータにおいて要求される素材データとを事前に記憶する工程と、
記憶されている少なくとも1つのシナリオデータの中からユーザによって選択される対象シナリオデータを特定する工程と、
特定された対象シナリオデータに基づいて、前記対象シナリオデータにおいて要求される素材データに施されるべきデータ処理を特定しつつ、特定したデータ処理を前記素材データに施して編集データを生成する工程と、
商用電源から電力の供給を受けつつ、生成された編集データを符号化して記録データを生成する工程と、
を有することを特徴とする画像処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−253710(P2009−253710A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−99880(P2008−99880)
【出願日】平成20年4月8日(2008.4.8)
【出願人】(591128453)株式会社メガチップス (322)
【Fターム(参考)】