説明

画像処理方法、そのプログラム及び画像処理装置

【課題】各国言語ごとの表示用画像の保守・管理の負担をより低減すると共に、より確認しやすい表示内容を提示する。
【解決手段】ユーザーPC20(画像処理装置)は、第1機種設定情報31に格納された有効項目の情報などを用いて、第1国印刷ドライバー30の自機種(プリンター50)の有効項目に対応する項目画像を、所定国の言語で作成された第1国用共通リソース38(共通設定項目格納データ)から読み出し、第1国用共通リソース38に含まれる有効項目でない項目の空間を詰めて有効項目の項目画像を配置し、表示用画像を作成して表示出力する。この第1国用共通リソース38には、同一製造会社における電子機器の第1国言語で作成された項目画像をすべて格納している。このように、所定国の言語において、機種ごとに表示用画像を別々に作成することを抑制可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理方法、そのプログラム及び画像処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像処理装置としては、ユーザへの表示が発生した場合、取得した表示言語情報の種別に応じて表示用の各国言語リソースを検索し、利用すべき表示言語に合致したライブラリを抽出することにより、複数の表示言語を切り替えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−142600号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この特許文献1に記載された装置のように、複数言語に対応するアプリケーションプログラムでは、各国言語毎に表示画像を提供することが多い。しかしながら、画像処理装置の機種毎に機能的な面で設定内容に違いが生じることがあり、各機種に対応する機能毎に表示する画像を提供する必要が生じる。即ち、機能の違いにより別の表示画像を用意する必要があると共に、更に各国言語毎にも別の表示画像を用意する必要が生じ、その数が飛躍的に増え、保守・管理が困難になる問題があった。また、各国言語ごとに表示画像を切り替えるに際して、表示内容をより見やすくする必要があった。
【0005】
本発明は、各国言語ごとの表示用画像の保守・管理の負担をより低減すると共に、より確認しやすい表示内容を提示することができる画像処理方法、そのプログラム及び画像処理装置を提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
【0007】
本発明の画像処理方法は、
画像を表示する表示手段と、自機種に対応付けられた設定項目である有効項目を格納した設定情報と所定国の言語により作成され複数機種に対応する複数の設定項目の情報及び該設定項目の画像である項目画像を格納した共通設定項目格納データとを記憶する記憶手段と、を備えた画像処理装置を利用した画像処理方法であって、
(a)前記設定項目の情報を前記共通設定項目格納データから読み出すステップと、
(b)前記読み出した設定項目の情報と前記設定情報に格納された有効項目の情報とを用いて前記共通設定項目格納データに含まれる前記有効項目でない項目の空間を詰めて前記有効項目の配置位置を設定するステップと、
(c)前記設定した配置位置に前記項目画像を配置して表示用画像を作成し該作成した表示用画像を前記表示手段に表示出力するステップと、
を含むものである。
【0008】
この画像処理方法では、設定項目の情報を前記共通設定項目格納データから読み出し、読み出した設定項目の情報と設定情報に格納された有効項目の情報とを用いて共通設定項目格納データに含まれる有効項目でない項目の空間を詰めて有効項目の配置位置を設定し、設定した配置位置に項目画像を配置して表示用画像を作成し、この作成した表示用画像を表示出力する。このため、所定国の言語において、機種ごとに表示用画像を別々に作成することが抑制可能である。したがって、各国言語ごとの表示用画像の保守・管理の負担をより低減することができる。また、有効項目でない項目の空間を詰めて項目画像を配置するため、より確認しやすい表示内容を提示することができる。ここで「自機種」とは、画像処理装置自体であってもよいし、画像処理装置が通信して画面表示する所定の電子機器の所定機種であってもよい。また、「設定項目の情報」には、例えば設定項目の総数、全体の画像サイズ、各設定項目の基本配置位置などの情報が含まれるものとしてもよい。
【0009】
本発明の画像処理方法において、前記記憶手段は、所定の電子機器を自機種とする有効項目を格納した設定情報を記憶しており、(d)前記所定の電子機器の状態情報を該電子機器から取得し、該取得した状態情報に基づいて、前記設定情報に含まれる設定項目のうち、利用可能になった設定項目を前記有効項目に変更し、利用不能になった設定項目を前記有効項目でない項目に変更して該設定情報を更新するステップ、を含むものとしてもよい。こうすれば、電子機器の状態を反映した項目画像が表示されるため、より確実な表示内容を提示することができる。
【0010】
本発明の画像処理方法において、前記ステップ(b)では、前記有効項目の項目画像の上端を直前の項目画像の下端に合わせると共に、前記有効項目でない項目の上端を直前の項目画像の上端に合わせる処理を行うことにより、前記有効項目でない項目の空間を詰めて上下方向に前記有効項目の配置位置を設定するものとしてもよい。こうすれば、比較的簡単な処理で有効項目でない項目の空間を詰めることができ、表示用画像の保守・管理の負担を低減しやすい。
【0011】
本発明の画像処理方法において、前記ステップ(b)では、前記有効項目の項目画像の左端を直前の項目画像の右端に合わせると共に、前記有効項目でない項目の左端を直前の項目画像の左端に合わせる処理を行うことにより、前記有効項目でない項目の空間を詰めて左右方向に前記有効項目の配置位置を設定するものとしてもよい。こうすれば、比較的簡単な処理で有効項目でない項目の空間を詰めることができ、表示用画像の保守・管理の負担を低減しやすい。
【0012】
本発明の画像処理方法において、前記共通設定項目格納データは、前記表示用画像における各項目画像の配置列の情報を格納しており、前記ステップ(b)では、前記格納している配置列の順番に前記有効項目の配置位置を設定するものとしてもよい。こうすれば、比較的簡単な処理で項目画像を配置することができ、表示用画像の保守・管理の負担を低減しやすい。このとき、前記共通設定項目格納データは、画面上に上下方向に配置する設定項目、左右方向に配置する設定項目がマトリックス状に基本配置位置として定められているものとしてもよい。
【0013】
本発明の画像処理方法において、前記記憶手段は、自機種に対応付けられた印刷装置への印刷処理に関する設定項目である有効項目を格納した前記設定情報と、前記所定国の言語により作成され複数機種の印刷装置に対応する印刷処理に関する複数の設定項目及び前記項目画像を格納した前記共通設定項目格納データと、を記憶しており、前記ステップ(c)では、印刷装置への印刷処理に関する表示用画像を作成し前記表示手段に表示出力するものとしてもよい。こうすれば、印刷装置への印刷処理に関する設定に対して、各国言語ごとの表示用画像の保守・管理の負担をより低減すると共に、より確認しやすい表示内容を提示することができる。
【0014】
なお、本発明の画像処理方法において、前記記憶手段は、所定の電子機器を自機種とする有効項目を格納した設定情報を記憶しており、前記ステップ(c)では、前記所定の電子機器に対応する項目画像を配置した表示用画像を表示出力するものとしてもよい。こうすれば、電子機器のより確認しやすい表示内容を提示することができる。
【0015】
本発明のプログラムは、上述した画像処理方法の各ステップを1以上のコンピュータに実現させるためのものである。このプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体(例えばハードディスク、ROM、FD、CD、DVDなど)に記憶されていてもよいし、伝送媒体(インターネットやLANなどの通信網)を介してあるコンピュータから別のコンピュータへ配信されてもよいし、その他どのような形で授受されてもよい。このプログラムを一つのコンピュータに実行させるか又は複数のコンピュータに各ステップを分担して実行させれば、上述した画像処理方法の各ステップが実行されるため、この画像処理方法と同様の作用効果が得られる。
【0016】
本発明の画像処理装置は、
画像を表示する表示手段と、
自機種に対応付けられた設定項目である有効項目を格納した設定情報と所定国の言語により作成され複数機種に対応する複数の設定項目の情報及び該設定項目の画像である項目画像を格納した共通設定項目格納データとを記憶する記憶手段と、
前記設定項目の情報を前記共通設定項目格納データから読み出し、前記読み出した設定項目の情報と前記設定情報に格納された有効項目の情報とを用いて前記共通設定項目格納データに含まれる前記有効項目でない項目の空間を詰めて前記有効項目の配置位置を設定し、前記設定した配置位置に前記項目画像を配置して表示用画像を作成し該作成した表示用画像を前記表示手段に表示出力する制御手段と、
を備えたものである。
【0017】
この画像処理装置では、上述した画像処理方法と同様に、各国言語ごとの表示用画像の保守・管理の負担をより低減すると共に、より確認しやすい表示内容を提示することができる。なお、この画像処理装置において、上述した画像処理方法の種々の態様を採用してもよいし、上述した画像処理方法の各機能を実現するような構成を追加してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】プリンターシステム10の構成の概略を示す構成図。
【図2】第1国用共通リソース38の説明図。
【図3】表示画面作成処理ルーチンの一例を表すフローチャート。
【図4】上下方向の項目画像の配置方法の説明図。
【図5】表示用画像80の作成ステップの説明図。
【図6】表示用画像80の説明図。
【図7】表示用画像82の説明図。
【図8】機種設定情報と共通UI処理プログラムによる画像作成の説明図。
【図9】別の項目画像の配置方法の説明図。
【図10】機種設定情報更新ルーチンの一例を表すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0019】
次に、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。図1は、本発明の一実施形態であるプリンターシステム10の構成の概略を示す構成図である。本実施形態のプリンターシステム10は、図1に示すように、データを処理して画面表示するユーザーパソコン(PC)20と、ユーザーPC20から印刷ジョブを受けて印刷処理を実行するプリンター50,60とを備えている。ユーザーPC20は、プリンター50やプリンター60(本発明の電子機器)の表示用画像に用いる項目画像をHDD25に格納しており、これらの電子機器に対応する設定項目の画像を配置した表示用画像を表示出力する画像処理装置として構成されている。なお、プリンターシステム10では、図示しないLANに図示しない複数のプリンターが接続されており、プリンター50,60を含む複数のプリンターのうちのいずれかを選択して印刷処理を実行可能となっている。
【0020】
ユーザーPC20は、ユーザーが使用する画像処理装置として構成されたパソコンである。このユーザーPC20は、各種制御を実行するCPU22や各種制御プログラムを記憶するフラッシュROM23、データを一時記憶するRAM24などを備えたコントローラー21と、各種アプリケーションプログラムや各種データファイルを記憶する大容量メモリーであるHDD25と、を備えている。HDD25には、第1機種のプリンター(例えばプリンター50)での印刷時などに起動し、所定の第1国の言語(例えば日本語)で画面表示される第1国印刷ドライバー30が格納されている。また、HDD25には、第1機種とは異なる第2機種のプリンター(例えばプリンター60)での印刷時などに起動し、第1国言語で画面表示される第1国印刷ドライバー40が格納されている。また、HDD25には、第1機種のプリンターでの印刷時などに起動し、第1国とは異なる第2国の言語(例えば英語)で画面表示される第2国印刷ドライバー42が格納されている。また、HDD25には、第2機種のプリンターでの印刷時などに起動し、第2国の言語で画面表示される第2国印刷ドライバー44が格納されている。即ち、ユーザーPC20は、複数国の言語で複数機種のプリンターを利用可能に設定されている。
【0021】
第1国印刷ドライバー30は、第1機種設定情報31や共通ユーザーインターフェイス(UI)処理プログラム32、第1国用共通リソース38、印刷実行プログラム39などにより構成されている。第1機種設定情報31は、自機種に対応付けられた設定項目を有効項目として格納している。即ち、第1機種設定情報31には、自機種で利用可能な機能に対応する設定項目の情報を格納している。ここで、「設定項目」とは、例えば印刷処理を行うに際して設定する項目のほか、ヘルプに関する項目やメンテナンスに関する項目、プリンターの状態取得に関する項目などが含まれる。共通UI処理プログラム32は、第1機種設定情報31と第1国用共通リソース38とを用いて所定国の言語による印刷ドライバーの表示画面を表示させるものである。この共通UI処理プログラム32は、読出モジュール33、設定モジュール34、配置モジュール35及び出力モジュール36などにより構成されている。読出モジュール33は、第1国用共通リソース38に格納されている設定項目に関する情報や第1機種設定情報31に格納された有効項目を読み出す機能を有している。第1国用共通リソース38に格納されている設定項目に関する情報は、例えば、各々の画面における1画面に配置される設定項目の総数や、各々の画面の全体の画像サイズ、各設定項目の基本配置位置などの情報としてもよい。設定モジュール34は、有効項目でない項目の空間を詰める際の移動量を計算し有効項目の配置位置を設定する機能を有している。配置モジュール35は、項目画像を配置して表示用画面を作成する機能を有している。出力モジュール36は、表示用画像をディスプレイ26に表示出力する機能を有している。なお、第1機種設定情報31及び共通UI処理プログラム32は、第1国印刷ドライバー30の所定国の言語には関わらずに作成されている。第1国用共通リソース38は、第1国の言語により作成された、複数機種に対応する複数の項目画像を格納している。図2は、HDD25に記憶されている第1国用共通リソース38の説明図である。図2に示すように、第1国用共通リソース38では、設定項目である、項目A1〜A4,B1〜B3,C1〜C4,D1〜D2や、特別項目である、入力値を確定する「OK」や入力値をキャンセルする「Cancel」などが1画面として格納されている。この第1国用共通リソース38では、画面上に上下方向に配置する項目、左右方向に配置する項目がマトリックス状に基本配置位置として定められている。この第1国用共通リソース38には、マトリックス状の項目数(jmax,imax)、表示する画像の全体のサイズ、格納されている各項目画像の基本配置位置及びサイズなどの情報が設定項目の情報として各項目画像と共に格納されている。ここでは、第1国用共通リソース38は、プリンター50の発売時期にリリースされた、同一製造会社におけるプリンターの第1国言語で作成された項目画像をすべて格納しているものとした。したがって、第1国言語においては、第1国用共通リソース38があれば、同時期にリリースされた全機種に対応可能である。印刷実行プログラム39は、共通UI処理プログラム32での表示画面で設定された内容を用いてプリンター50と印刷実行に関する情報をやりとりするものである。
【0022】
第1国印刷ドライバー40は、第2機種設定情報41や共通UI処理プログラム32、第1国用共通リソース38、印刷実行プログラム49などにより構成されている。ここで、共通UI処理プログラム32は第1国用共通リソース38の言語に関わらず、且つ第1国用共通リソース38には全機種の項目画像が含まれていることから、第1国印刷ドライバー40は、共通UI処理プログラム32及び第1国用共通リソース38を第1国印刷ドライバー30と共用している(図1の点線参照)。なお、第2機種設定情報41はプリンター60(第2機種)の機能に対応した有効項目の情報を格納しており、印刷実行プログラム49はプリンター60と印刷実行に関する情報をやりとりするよう構成されている。この第2機種設定情報41及び印刷実行プログラム49は、基本的な内容が第1機種設定情報31及び印刷実行プログラム39と共通している。第2国印刷ドライバー42は、第1機種設定情報31や共通UI処理プログラム32、第2国用共通リソース48、印刷実行プログラム39などにより構成されている。ここで、第2国印刷ドライバー42は、第1国印刷ドライバー30と表示する言語は異なるがプリンター機種は同じであり対応する機能が同じであるため、第1機種設定情報31、共通UI処理プログラム32及び印刷実行プログラム39を第1国印刷ドライバー30と共用している(図1の点線参照)。なお、第2国用共通リソース48は、プリンター60の発売時期にリリースされた、同一製造会社におけるすべてのプリンターの第2国言語で作成された項目画像を格納しているものとした。この第2国用共通リソース48は、マトリックス状に基本配置位置が定められているなど、基本的な構造が第1国用共通リソース38と共通している。第2国印刷ドライバー44は、第2機種設定情報41や共通UI処理プログラム32、第2国用共通リソース48、印刷実行プログラム49などにより構成されている。ここで、第2国印刷ドライバー44は、上述の理由により、第2機種設定情報41、共通UI処理プログラム32、第2国用共通リソース48及び印刷実行プログラム49を、第1国印刷ドライバー30、第1国印刷ドライバー40及び第2国印刷ドライバー42と共用している。
【0023】
また、ユーザーPC20は、各種情報を表示画面27に表示するディスプレイ26や、ユーザーが各種指令を入力するキーボード及びマウス等の入力装置28などを備えている。このユーザーPC20は、ディスプレイ26に表示されたカーソル等をユーザーが入力装置28を介して入力操作するとその入力操作に応じた動作を実行する機能を有している。コントローラー21やHDD25、ディスプレイ26及び入力装置28は、バス29によって電気的に接続され、各種制御信号やデータのやり取りができるよう構成されている。このユーザーPC20は、インストールされたプログラムによりプリンター50,60に対して印刷処理を指令したりプリンター50,60の情報を表示したりする。
【0024】
プリンター50は、各種処理プログラムを記憶したROMと一時的にデータを記憶するRAMとを備え、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして装置全体の制御を司るコントローラー51と、記録紙Sへ画像を印刷処理する印刷機構52と、を備えている。コントローラー51や印刷機構52は、図示しないバスによって電気的に接続されている。印刷機構52は、図示しないが、各色のインクに圧力をかけ、この加圧されたインクを記録紙Sに吐出して印刷処理を実行するインクジェット方式の機構である。なお、インクへ圧力をかける機構は、圧電素子の変形によるものとしてもよいしヒーターの熱による気泡の発生によるものとしてもよい。あるいは、印刷機構52は、ドットインパクト方式、電子写真方式及び熱転写方式などのいずれであってもよい。
【0025】
プリンター60は、各種処理プログラムを記憶したROMと一時的にデータを記憶するRAMとを備え、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして装置全体の制御を司るコントローラー61と、記録紙Sへ画像を印刷処理する印刷機構62と、原稿を読み取って画像データを作成する読取機構64と、を備えている。読取機構64は、読取センサを固定し原稿を搬送して読み取ることが可能であると共に、読取センサを移動し原稿を載置して読み取ることが可能に構成されている。なお、プリンター60のコントローラー61や印刷機構62などはプリンター50と同様の構成であるものとしてその説明を省略する。
【0026】
次に、こうして構成された本実施形態のプリンターシステム10の動作、特に、印刷ドライバーを起動して画面表示する際の動作について説明する。ここでは、ユーザーPC20からプリンター50に対して印刷指令を行う際に第1国印刷ドライバー30を起動し画面表示を行う場合について具体的に説明する。図3は、CPU22によって実行される表示画面作成処理ルーチンの一例を表すフローチャートである。このルーチンは、HDD25に記憶された第1国印刷ドライバー30に格納されており、第1国印刷ドライバー30が起動されたあとCPU22によって実行される。
【0027】
このルーチンを実行すると、CPU22は、まず、読出モジュール33により、第1国用共通リソース38に格納されている設定項目に関する情報と、第1機種設定情報31に格納されている有効項目の情報とを読み出す(ステップS100)。ここでは、第1国用共通リソース38からマトリックス状の項目数(jmax,imax)、表示する画像の全体のサイズ、格納されている各項目画像の基本配置位置及びサイズなどの情報を読み出すものとした。項目数としては、第1国用共通リソース38に含まれている各列の項目の数を読み出す。例えば、図2に示した第1国用共通リソース38では、1列目が項目A1〜A4の4つ、2列目が項目B1〜B3の3つ、というように項目数を読み出す。次に、CPU22は、項目番号(j,i)を初期化しそれぞれに値「1」をセットし(ステップS110)、項目の配置位置を把握するテーブルをRAM24に登録し、このテーブルの端部位置の初期化を行う(ステップS120)。このテーブルは、有効項目でない項目を詰める際の移動量や各有効項目の項目画像の配置位置などを格納するものである。端部位置の初期化は、左端且つ上端位置を端部位置の初期値とする処理を行うものとした。ここで、項目番号(j,i)の「i」は上下方向の番号、「j」は左右方向の番号に対応するものとした。したがって、図2の第1国用共通リソース38において、項目番号(1,1)は項目A1に該当し、項目番号(1,2)は項目A2に該当する。
【0028】
次に、CPU22は、第1国用共通リソース38に格納されている項目(j,i)が有効項目であるか否かを第1機種設定情報31に格納されている有効項目の情報を用いて判定する(ステップS130)。現在処理中の項目(j,i)が有効項目であるときには、設定モジュール34により、項目(j,i)の上端が直前の項目画像の下端と同じになる移動量を計算し、計算した値をテーブルに格納する(ステップS140)。一方、現在処理中の項目(j,i)が有効項目でないときには、項目(j,i)の上端が直前の項目画像の上端と同じになる移動量を計算する(ステップS150)。次に、CPU22は、現在処理中の項目の配置位置(上端、下端)につきテーブルを更新し現在処理中の項目の配置状態を記憶させる(ステップS160)。ここで、項目の配置状態としては、項目(j,i)の有効・無効の情報も含むものとした。なお、初期状態では、配置位置の上端位置、下端位置は、画面の最上部に同じく設定されている。次に、CPU22は、項目番号iが項目数imaxよりも小さいか否かを判定する(ステップS170)。即ち、第1国用共通リソース38において、現在の列が終了したか否かを判定する。項目番号iが項目数imaxよりも小さいときには、現在の列が終了していないものとして項目番号iを1インクリメントし(ステップS180)、ステップS130以降の処理を繰り返し実行する。
【0029】
ここで、ステップS100〜S180の処理について具体的に説明する。図4は、上下方向の項目画像の配置方法の説明図である。図4では、有効項目を実線で示し、有効項目でないものを点線で示した。第1国用共通リソース38に含まれるすべての項目を表示した表示用画像は、図4の上段に示した基本配置位置のものとなる。この表示用画像にはプリンター50の利用不能な機能が含まれていることから、ここでは、利用可能な有効項目を第1機種設定情報31から読み出し、不要な項目を詰めた表示用画像を作成するのである。まず、CPU22は、項目A1が有効項目でないことから、この項目A1の上端が直前の項目画像の上端(ここでは初期位置)となるように移動量を計算し、上端位置及び下端位置の座標を更新する。なお、下端位置は、初期位置(画面の最上部)のままである。次に、項目A2が有効項目であることから、項目A2を直前の項目画像の下端(ここでは初期位置)と同じになるように移動量を計算する。このとき、項目A2の移動により小さくなった画像領域を項目A2の移動量より求めて、それを項目A列のリサイズ量としてテーブルに格納する。同様の処理を項目A3、項目A4と、その列の項目が終了するまで繰り返し行うのである。
【0030】
一方、ステップS170で項目番号iが項目数imax以上であるときには、現在の列が終了したものとして、項目番号jが項目数jmaxよりも小さいか否かを判定する(ステップS190)。即ち、第1国用共通リソース38の全体が終了したか否かを判定するのである。項目番号jが項目数jmaxよりも小さいときには、まだ処理していない次の列があるものとして項目番号jを1インクリメントし(ステップS200)、ステップS130以降の処理を繰り返し実行する。
【0031】
そして、項目番号jが項目数jmax以上であるときには、全体の処理が終了したものとして、CPU22は、項目番号jに値「1」をセットし(ステップS200)、j番目の列に有効項目があるか否かをテーブルに登録されている情報に基づいて判定する(ステップS220)。j番目の列に有効項目があるときには、CPU22は、j番項目の左端が直前の項目画像の右端と同じになる移動量を計算する(ステップS230)。一方、j番目の列に有効項目がないときには、j番項目の左端が直前の項目画像の左端と同じになる移動量を計算する(ステップS240)。続いて、CPU22は、現在処理中の項目列の配置位置(左端、右端)につきテーブルを更新し現在処理中の項目の配置状態を記憶させ(ステップS250)、項目番号jが項目数jmaxより小さいか否かに基づいて各列を左右方向に詰める処理が終わったか否かを判定する(ステップS260)。項目番号jが項目数jmaxより小さいときには、CPU22は、各列を左右方向に詰める処理が終わっていないものとして項目番号jを1インクリメントし(ステップS270)、ステップS220以降の処理を繰り返す。
【0032】
一方、ステップS260で項目番号jが項目数jmax以上であるときには、各列を左右方向に詰める処理が終わったものとして、OKボタンやCancelボタンなどの特別項目の移動量を計算すると共に全体のリサイズ量を計算し、各項目画像を配置した表示用画像を作成する(ステップS280)。特別項目の移動は、テーブルに格納されている各列・各行の移動量に基づいて、一番外側になるものを採用して行うものとした。また、全体のリサイズ量は、第1国用共通リソース38の最初のサイズから、各列・各行の一番外側に配置される設定項目の移動量を差し引いて求めることができる。そして、CPU22は、作成した表示用画像を出力モジュール36によりディスプレイ26へ表示出力し(ステップS290)、このルーチンを終了する。なお、次の画面や前の画面への切替指示があったときには、その画面に応じて表示画面作成処理ルーチンのステップS100以降の処理を行うものとする。
【0033】
ここで、ステップS130〜S290の処理の概要について説明する。図5は、表示用画像80の作成ステップの説明図である。図6は、表示用画像80の説明図であり、図7は、表示用画像82の説明図である。まず、左列の上段を初期位置とし、第1国用共通リソース38の設定項目の情報を取得する(ステップS100〜S120、図5上段)。次に、第1機種設定情報31を用いて有効項目を把握しつつ、有効項目の項目画像を上方に詰めて配置位置を決定する処理を上下方向の列ごとに行っていく(ステップS130〜S200、図5の2段目)。このとき、各列の上下方向のリサイズ量をテーブルに記憶する(ステップS160、図5の2段目、点線参照)。続いて、項目画像がその列にあるか否かに基づいて左右方向に詰める処理を行う(ステップS210〜S270、図5の3段目)。このとき、各列の左右方向のリサイズ量をテーブルに記憶する(ステップS250、図5の3段目、一点鎖線参照)。そして、各列・各行の設定項目のうち一番外側になるものを採用して、それに合わせて特別項目を移動し、表示用画像80を作成するのである(図5下段)。このように、複数機種の項目画像が格納された第1国用共通リソース38から必要な項目画像だけを表示用画像に配置するのである。図6に示すように、例えば、プリンター50が項目A2,A4,B1,D1の機能を有し、これらが有効項目であるときには、第1国用共通リソース38に格納されたデータのうち、項目A2,A4を上下に配置し、項目A,B,Dを左右に配置した表示用画像を作成するのである。また、図7に示すように、例えば、プリンター60が項目A2,A3,A4,B1,D1,D2の機能を有し、これらが有効項目であるときには、第1国用共通リソース38に格納されたデータのうち、項目A2,A3,A4及び項目D1,D2を上下に配置し、項目A,B,Dを左右に配置した表示用画像82を作成するのである。なお、これらの項目画像は、その項目に応じた印刷に関する処理が対応付けられており、項目画像がカーソル81により選択されるとそれに応じた処理が印刷実行プログラム39により実行されるようになっている。
【0034】
図8は、機種設定情報と共通UI処理プログラムによって表示用画像を作成する説明図である。一般に、機種毎に利用可能な機能が異なることから、製造会社は、機種毎に表示用画像を用意しなければならない。更に、各国言語も異なることから、機種と言語との組み合わせにより、膨大な表示用画像を用意しなければならない。ここでは、図8に示すように、複数機種の項目画像を格納した第1国用共通リソースと、各機種毎に用意された機種設定情報とを用い、共通UI処理プログラムによって各機種毎の表示用画像を作成するのである。この機種設定情報及び共通UI処理プログラムは、各国言語に関係せずに作成されている。したがって、各国言語毎に共通リソースを作成する必要はあるものの、機種設定情報や共通UI処理プログラムを共用することができ、各国言語ごとの表示用画像の保守・管理の負担をより低減することができる。特に、項目内容の変更については、各機種ごとに対応せず共通リソースの修正で足りることが多いため、各機種、各言語毎に対応する必要が少なく、保守・管理の負担がより少ない。また、各国言語ごとに項目画像に含まれる文の長さが異なり項目画像の大きさが異なってしまうことがあるが、有効項目でない項目の空間を詰めて項目画像を配置し表示用画像を作成するため、各言語による項目画像の大きさを考慮する必要が少なく、表示用画像の作成・保守・管理の負担がより少ない。また、有効項目でない項目の空間を詰めて項目画像を配置することによって、より確認しやすい表示内容を提示することができる。
【0035】
ここで、本実施形態の構成要素と本発明の構成要素との対応関係を明らかにする。本実施形態の表示画像作成処理ルーチンのステップS100の処理が本発明のステップ(a)の処理に相当し、ステップS110〜S270の処理が本発明のステップ(b)の処理に相当し、ステップS280,S290の処理が本発明のステップ(c)の処理に相当する。また、本実施形態のディスプレイ26が本発明の表示手段に相当し、RAM24及びHDD25が記憶手段に相当し、コントローラー21、読出モジュール33、設定モジュール34、配置モジュール35及び出力モジュール36が制御手段に相当する。また、第1機種設定情報31及び第2機種設定情報41が設定情報に相当し、第1国用共通リソース38及び第2国用共通リソース48が共通設定項目格納データに相当する。
【0036】
以上説明したユーザーPC20によれば、設定項目の情報を第1国用共通リソース38(共通設定項目格納データ)から読み出し、読み出した設定項目の情報と第1機種設定情報31から読み出した有効項目の情報とを用いて第1国用共通リソース38に含まれる有効項目でない項目の空間を詰めて有効項目の項目画像を配置し、表示用画像を作成して表示出力する。このように、第1国の複数の機種の項目画像が第1国用共通リソース38に格納されており、各国言語ごとに共通リソースを作成する必要はあるが、機種ごとに表示用画像を別々に作成することは抑制可能である。したがって、各国言語ごとの表示用画像の保守・管理の負担をより低減することができる。また、有効項目でない項目の空間を詰めて項目画像を配置するため、より確認しやすい表示内容を提示することができる。
【0037】
また、有効項目の項目画像の上端を直前の項目画像の下端に合わせると共に、有効項目でない項目の上端を直前の項目画像の上端に合わせる処理を行い項目画像を上下方向に配置するため、比較的簡単な処理で有効項目でない項目の空間を詰めることができ、表示用画像の保守・管理の負担を低減しやすい。更に、有効項目の項目画像の左端を直前の項目画像の右端に合わせると共に、有効項目でない項目の左端を直前の項目画像の左端に合わせる処理を行い項目画像を左右方向に配置するため、比較的簡単な処理で有効項目でない項目の空間を詰めることができ、表示用画像の保守・管理の負担を低減しやすい。更にまた、第1国用共通リソース38は、表示用画像における各項目画像の上下方向及び左右方向の配置列の情報を格納しており、格納している配置列の上下方向に項目画像を配置したのち、配置列の左右方向の項目画像を詰める処理を行うため、比較的簡単な処理で項目画像を配置することができ、表示用画像の保守・管理の負担を低減しやすい。そして、第1国印刷ドライバー30であるため、印刷装置への印刷処理に関する設定に対して、各国言語ごとの表示用画像の保守・管理の負担をより低減すると共に、より確認しやすい表示内容を提示することができる。
【0038】
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
【0039】
例えば、上述した実施形態では、各項目が独立した表示用画像を作成するものとしたが、小項目と大項目とがある表示用画像を作成するものに適用してもよい。図9は、別の項目画像の配置方法の説明図である。図9では、第1国用共通リソースには、項目A〜Dのうち、項目Bに小項目である複数の項目B1〜B3が格納されている(図9左)。この場合には、項目Bの小項目に上述した表示画面作成処理ルーチンを適用し、有効項目でない小項目の空間を詰めて項目Bの表示用画像を作成する(図9中央)。次に、項目A〜Dに対して上述した表示画面作成処理ルーチンを適用し、有効項目の項目画像を配置した表示用画像を作成する(図9右)。こうすれば、サブルーチンとして表示画面作成処理ルーチンを更に用いることができるため、表示用画像の保守・管理の負担をより低減することができる。
【0040】
上述した実施形態では、第1機種設定情報31の内容が変更されないものとして説明したが、第1機種設定情報31の有効項目の内容をプリンター50の状態に応じて変更してもよい。ここでは、ユーザーPC20の第1国印刷ドライバー30及びプリンター50を用いて具体的に説明する。まず、プリンター50のコントローラー51は、現在の状態を含む状態情報を所定のタイミングで更新する。なお、所定のタイミングは、例えば、電源オン時などの不定期的なタイミングや1時間毎などの定期的なタイミングとしてもよい。状態情報に含まれる情報としては、例えば、追加可能なオプション機構の情報や印刷機構のエラーなどとしてもよい。オプション機構としては、例えば、両面印刷可能になる両面印刷ユニット、記録紙を自動供給するシートフィーダー、印刷後の用紙を1部毎にまとめるソーター、ロール紙をカットするオートカッター、画像を読み取る読取機構などが挙げられる。印刷機構のエラーとしては、印刷機構の故障や、紙ジャム、記録紙切れなどが挙げられる。次に、ユーザーPC20のCPU22が第1国印刷ドライバー30を起動する。図10は、機種設定情報更新ルーチンの一例を表すフローチャートである。このルーチンは、例えば第1国印刷ドライバー30に格納され、第1国印刷ドライバー30が起動されたあと実行される。このルーチンを実行すると、CPU22は、プリンター50の状態情報を取得し(ステップS300)、取得した状態情報に基づいて第1機種設定情報31に含まれるもののうち変更された設定項目を検索し(ステップS310)、利用可能になった設定項目を有効項目に変更し、利用不能になった設定項目を有効項目でない項目に変更して第1機種設定情報31を更新し(ステップS320)、このルーチンを終了する。ここで、例えば、オプション機構は新たに取り付けられたり、取り外されたりすることがあるが、このような構成が変更されても、第1国用共通リソース38には大部分の機種の設定項目(機能)が格納されていることから、その構成の設定などを実行可能とすることができる。そして、こうすれば、プリンターの状態を反映した項目画像が表示されるため、より確実な表示内容を提示することができる。
【0041】
上述した実施形態では、項目画像の上端及び左端を直前の項目画像の端部に合わせるものとしたが、有効項目でない項目画像の空間を詰めるものとすれば、特にこれに限定されない。また、上述した実施形態では、上下方向と左右方向とで空間を詰めて表示用画像を作成するものとしたが、上下方向及び左右方向の少なくとも一方の空間を詰めるものとしてもよい。また、上下左右方向に各項目画像をずらすことを許容して空間を詰めるものとしてもよい。即ち、上述した実施形態では、上下方向の列に配置された項目画像は、1列の状態で左右方向に詰めるものとしたが、特にこれに限定されず、1列をバラバラにして詰めるものとしてもよい。また、上述した実施形態では、上下方向に空間を詰めたあとに、左右方向に空間を詰めて表示用画像を作成するものとしたが、左右方向に空間を詰めたあとに上下方向に詰めてもよい。また、上から下へ順番に空間を詰め、左から右へ順番に空間を詰めるものとしたが、下から上へ順番に空間を詰めてもよいし、右から左へ順番に空間を詰めるものとしてもよい。特に処理する方向や順番は限定されない。
【0042】
上述した実施形態では、設定項目が上下・左右方向のマトリックス状に基本配置位置として定められた第1国用共通リソース38としたが、特にこれに限定されず、上下方向だけでもよいし、左右方向だけ定められているものとしてもよい。また、上述した実施形態では、設定項目の情報として、マトリックス状の項目数(imax,jmax)、表示する画像の全体のサイズ、格納されている各項目画像の基本配置位置及びサイズなどが第1国用共通リソース38に格納されているものとしたが、この設定項目の情報のいずれか1以上を第1機種設定情報31側に格納するものとしてもよい。
【0043】
上述した実施形態では、第1国用共通リソース38の1つのファイルに各設定項目の情報と項目画像とを格納したものとしたが、設定項目の情報を格納した共通設定項目格納データ及び項目画像を格納した共通設定項目格納データのように、設定項目の情報と項目画面とを別のファイルに格納したものとしてもよい。
【0044】
上述した実施形態では、印刷処理に関する項目画像を配置した表示用画像について説明したが、複数の機種があり各国言語で項目画像を表示するものであれば特に限定されず、例えば、読取機構64のドライバー画面や、ヘルプ画面などに適用してもよい。また、プリンター50の項目画像をユーザーPC20で表示するものとしたが、第1国印刷ドライバー30と同様の機能をコントローラー51に記憶し、コントローラー51によって表示用画像を作成し、プリンター50の備えるディスプレイ上に表示するものとしてもよい。この場合、プリンター50が本発明の画像処理装置となる。また、電子機器をプリンターとして説明したが、特にこれに限定されず、例えば、FAX装置や携帯電話などの通信機器としてもよいし、デジタルテレビやレコーダーなどの映像機器、デジタルカメラやデジタルビデオなどの撮影機器、家庭用及び携帯用のゲーム機器、などとしてもよい。また、上述した実施形態では、ユーザーPC20(画像処理装置)として説明したが、画像処理方法としてもよいし、表示画像作成処理プログラムとしてもよい。
【符号の説明】
【0045】
10 プリンターシステム、20 ユーザーPC、21 コントローラー、22 CPU、23 フラッシュROM、24 RAM、25 HDD、26 ディスプレイ、27 表示画面、28 入力装置、29 バス、30,40 第1国印刷ドライバー、31 第1機種設定情報、32 共通ユーザーインターフェイス(UI)処理プログラム、33 読出モジュール、34 設定モジュール、35 配置モジュール、36 出力モジュール、38 第1国用共通リソース、39,49 印刷実行プログラム、42,44 第2国印刷ドライバー、48 第2国用共通リソース、50,60 プリンター、51,61 コントローラー、52,62 印刷機構、64 読取機構、80,82 表示用画像、81 カーソル。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を表示する表示手段と、自機種に対応付けられた設定項目である有効項目を格納した設定情報と所定国の言語により作成され複数機種に対応する複数の設定項目の情報及び該設定項目の画像である項目画像を格納した共通設定項目格納データとを記憶する記憶手段と、を備えた画像処理装置を利用した画像処理方法であって、
(a)前記設定項目の情報を前記共通設定項目格納データから読み出すステップと、
(b)前記読み出した設定項目の情報と前記設定情報に格納された有効項目の情報とを用いて前記共通設定項目格納データに含まれる前記有効項目でない項目の空間を詰めて前記有効項目の配置位置を設定するステップと、
(c)前記設定した配置位置に前記項目画像を配置して表示用画像を作成し該作成した表示用画像を前記表示手段に表示出力するステップと、
を含む画像処理方法。
【請求項2】
請求項1に記載の画像処理方法であって、
前記記憶手段は、所定の電子機器を自機種とする有効項目を格納した設定情報を記憶しており、
(d)前記所定の電子機器の状態情報を該電子機器から取得し、該取得した状態情報に基づいて、前記設定情報に含まれる設定項目のうち、利用可能になった設定項目を前記有効項目に変更し、利用不能になった設定項目を前記有効項目でない項目に変更して該設定情報を更新するステップ、を含む画像処理方法。
【請求項3】
前記ステップ(b)では、前記有効項目の項目画像の上端を直前の項目画像の下端に合わせると共に、前記有効項目でない項目の上端を直前の項目画像の上端に合わせる処理を行うことにより、前記有効項目でない項目の空間を詰めて上下方向に前記有効項目の配置位置を設定する、請求項1又は2に記載の画像処理方法。
【請求項4】
前記ステップ(b)では、前記有効項目の項目画像の左端を直前の項目画像の右端に合わせると共に、前記有効項目でない項目の左端を直前の項目画像の左端に合わせる処理を行うことにより、前記有効項目でない項目の空間を詰めて左右方向に前記有効項目の配置位置を設定する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像処理方法。
【請求項5】
前記共通設定項目格納データは、前記表示用画像における各項目画像の配置列の情報を格納しており、
前記ステップ(b)では、前記格納している配置列の順番に前記有効項目の配置位置を設定する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像処理方法。
【請求項6】
前記記憶手段は、自機種に対応付けられた印刷装置への印刷処理に関する設定項目である有効項目を格納した前記設定情報と、前記所定国の言語により作成され複数機種の印刷装置に対応する印刷処理に関する複数の設定項目及び前記項目画像を格納した前記共通設定項目格納データと、を記憶しており、
前記ステップ(c)では、印刷装置への印刷処理に関する表示用画像を作成し前記表示手段に表示出力する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像処理方法。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像処理方法の各ステップを1以上のコンピューターに実現させるプログラム。
【請求項8】
画像を表示する表示手段と、
自機種に対応付けられた設定項目である有効項目を格納した設定情報と所定国の言語により作成され複数機種に対応する複数の設定項目の情報及び該設定項目の画像である項目画像を格納した共通設定項目格納データとを記憶する記憶手段と、
前記設定項目の情報を前記共通設定項目格納データから読み出し、前記読み出した設定項目の情報と前記設定情報に格納された有効項目の情報とを用いて前記共通設定項目格納データに含まれる前記有効項目でない項目の空間を詰めて前記有効項目の配置位置を設定し、前記設定した配置位置に前記項目画像を配置して表示用画像を作成し該作成した表示用画像を前記表示手段に表示出力する制御手段と、
を備えた画像処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−113132(P2011−113132A)
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−266525(P2009−266525)
【出願日】平成21年11月24日(2009.11.24)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】