説明

画像処理装置、制御方法、画像処理システム、及びプログラム

【課題】プルプリント印刷システムにおける割り込み印刷を効率良く実行することができる画像処理装置及びその制御方法、プログラムを提供する。
【解決手段】ユーザ識別情報と対応付けて印刷データを管理する印刷管理サーバと通信可能な画像処理装置が、画像処理装置にログインするべくユーザ識別情報を受け付ける受付手段と、受付手段で受け付けた第1のユーザのユーザ識別情報に対応する第1のユーザの印刷データの印刷をする印刷手段と、受付手段で第2のユーザのユーザ識別情報を受け付けた場合、第1のユーザの印刷データが印刷中であるか否かを判定する印刷判定手段と、印刷判定手段で第1のユーザの印刷データが印刷中であると判定された場合、第1のユーザのユーザ識別情報の再受付に応じて、第2のユーザのユーザ識別情報に対応する第2のユーザの印刷データを割り込んで印刷する割込印刷手段を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、制御方法、画像処理システム、及びプログラムに関し、特に、ユーザ識別情報を受け付けることによってログイン処理を行う画像処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、識別情報が記憶されている記憶媒体がリーダにより読み取られることによってログイン処理を行う画像処理装置において、識別情報に基づき印刷処理を行い、リーダにより読み取られる識別情報の違いに基づき、割り込み処理を行なうシステムが考えられている。
例えば、特許文献1には、カード認証を使って処理を割り込ませるときに、割り込むユーザに割り当てられた設定を反映した処理を容易に実行することができる印刷システムが開示されている。
【0003】
【特許文献1】特開2008−137329号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の印刷システムにおいては、カード認証を行なうことで印刷処理の割り込みは可能であるが、印刷者の承諾なしに割り込み者の判断で割り込み印刷が開始されてしまい、印刷者が意図せずに印刷が中断されてしまうという課題がある。特に「プルプリント(蓄積印刷)」の印刷システムにおいて、管理サーバに蓄積しているジョブを一覧表示してユーザが所望するジョブを選択し印刷を行うことが可能であるため、割り込み者が複数ジョブ印刷を行うと割込まれた印刷者が許可なしに長時間待たされるといった課題がある。
【0005】
そこで、本発明の目的は、現在印刷している第1のユーザと異なる第2のユーザのユーザ識別情報を受け付けた場合、第2のユーザの印刷データを割り込み印刷させる際に、現在印刷している第1のユーザの識別情報の再受付を行うことで、利便性の高い割り込み印刷をさせることができる仕組みを提供する。
また、割り込み印刷の際にも、現在印刷している第1のユーザと異なる第2のユーザで画像処理装置にログインし、割り込み印刷したい印刷データを選択させることで、利便性の高い割り込み印刷をさせることができる仕組みを提供する。
さらに、割り込み印刷後に、自動で第1のユーザの再ログインをさせることで、利便性の高い割り込み印刷をさせることができる仕組みを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前述した目的を達成するために第1の発明は、ユーザ識別情報と対応付けて印刷データを管理する印刷管理サーバと通信可能な画像処理装置であって、前記画像処理装置にログインするべくユーザ識別情報を受け付ける受付手段と、前記受付手段で受け付けた第1のユーザのユーザ識別情報に対応する前記第1のユーザの印刷データの印刷をする印刷手段と、前記受付手段で第2のユーザのユーザ識別情報を受け付けた場合、前記第1のユーザの印刷データが印刷中であるか否かを判定する印刷判定手段と、前記印刷判定手段で前記第1のユーザの印刷データが印刷中であると判定された場合、前記第1のユーザのユーザ識別情報の再受付に応じて、前記第2のユーザのユーザ識別情報に対応する前記第2のユーザの印刷データの割り込み印刷をする割込印刷手段と、を備えることを特徴とする画像処理装置である。
【0007】
上記の構成によって、現在印刷している第1のユーザと異なる第2のユーザが割り込み印刷する際、印刷中の第1のユーザのユーザ識別情報の再受付を行うことが必要になるので、無条件で割り込み印刷がなされることがなくなり、割り込み印刷の利便性が向上する。
【0008】
第1の発明の画像処理装置は、前記印刷判定手段で前記第1のユーザの印刷データが印刷中であると判定された場合、前記第1のユーザのユーザ識別情報の再受付をさせるよう促す再受付通知手段を更に備える。
【0009】
これにより、印刷中の第1のユーザの承諾が必要であることを第2のユーザに確認させることができる。
【0010】
第1の発明の画像処理装置は、前記割込印刷手段で前記第2のユーザの印刷データの割り込み印刷をする前に、前記第1のユーザの印刷データの印刷を中断する印刷中断手段を更に備える。
【0011】
また、前記割込印刷手段で前記第2のユーザの印刷データの割り込み印刷をした後に、前記印刷中断手段で中断した前記第1のユーザの印刷データの印刷を再開する印刷再開手段を更に備える。
【0012】
第1の発明の画像処理装置は、前記第2のユーザの印刷データの割り込み印刷をすることが可能か否かを判定する割込印刷可否判定手段を更に備え、前記割込印刷手段は、前記割込印刷可否判定手段で前記第2のユーザの印刷データの割り込み印刷をすることが可能と判定された場合、前記第1のユーザのユーザ識別情報の再受付なしに、前記第2のユーザの印刷データの割り込み印刷をする。
【0013】
上記の構成により、第2のユーザの印刷データが割り込んで印刷可能と判定される場合には、第1のユーザの承諾を得ずに割り込み印刷を行うことができるようになるので、割り込み印刷の利便性が向上する。
【0014】
第1の発明の画像処理装置は、前記受付手段で受け付けた前記第1のユーザのユーザ識別情報に対応する前記第1のユーザを前記画像処理装置にログインさせるログイン手段と、前記受付手段で前記第2のユーザのユーザ識別情報を受け付けた場合、前記第1のユーザが前記画像処理装置にログイン中であるか否かを判定するログイン判定手段と、前記ログイン判定手段によって前記第1のユーザが前記画像処理装置にログイン中であると判定される場合、前記第1のユーザをログアウトさせるログアウト手段と、前記第2のユーザの印刷データから割り込み印刷をする印刷データを指定させるべく、前記第2のユーザを割り込んでログインさせる割込ログイン手段と、を更に備える。
【0015】
上記の構成により、割り込み印刷を行う際に、印刷を行うデータを選択すべく画像処理装置にログインできるようになるので、割り込み印刷の利便性が向上する。
【0016】
また、前記第2のユーザの印刷データの割り込み印刷をした後、前記第1のユーザを自動的に再びログインさせる再ログイン手段を更に備える。
【0017】
上記の構成により、第2のユーザの割り込み印刷後に、自動で第1のユーザの再ログインさせることができるので、割り込み印刷の利便性が向上する。
【0018】
また、前記ログアウト手段は、前記第1のユーザのログアウト時の前記画像処理装置の操作画面の画面情報を記憶し、前記再ログイン手段は、前記第1のユーザが再びログインした際に前記画面情報に基づいて前記画像処理装置の操作画面を再び表示する。
【0019】
上記の構成により、割り込み印刷前の状態の操作画面に戻って割り込み印刷前の印刷操作を再開することができるので、割り込み印刷の利便性が向上する。
【0020】
第1の発明の画像処理装置は、前記受付手段で受け付けたユーザ識別情報に対応するユーザの印刷データの一覧を取得すべく、印刷データ一覧の取得要求を行う印刷データ一覧取得要求手段と、前記印刷データ一覧の取得要求に応じて受信した前記印刷データ一覧を表示する印刷データ一覧表示手段と、前記印刷データ一覧表示手段で表示した前記印刷データ一覧から、印刷データを指定する印刷データ指定手段と、を更に備え、前記印刷手段および前記割込印刷手段は、前記印刷データ一覧の印刷データのうち、前記印刷データ指定手段で指定された印刷データの印刷をする。
【0021】
上記の構成により、ユーザが印刷したいデータを選択して印刷することができる。特に割り込み印刷を行うユーザも印刷したい印刷データを選択できるので、割り込み印刷の利便性が向上する。
【0022】
また、前記印刷データ一覧表示手段で表示した前記印刷データ一覧の印刷データについて、別の印刷データの割り込み印刷をすることが可能か否かを設定する割込印刷可否設定手段を更に備える。
【0023】
上記の構成により、例えば第1のユーザが割り込み印刷をさせたくない印刷データについて割り込み不可とすることなどができ、割り込み印刷の利便性が向上する。
【0024】
第2の発明は、ユーザ識別情報と対応付けて印刷データを管理する印刷管理サーバと通信可能な画像処理装置における制御方法であって、前記画像処理装置が、前記画像処理装置にログインするべくユーザ識別情報を受け付ける受付工程と、前記画像処理装置が、前記受付工程で受け付けた第1のユーザのユーザ識別情報に対応する前記第1のユーザの印刷データの印刷をする印刷工程と、前記画像処理装置が、前記受付工程で第2のユーザのユーザ識別情報を受け付けた場合、前記第1のユーザの印刷データが印刷中であるか否かを判定する印刷判定工程と、前記画像処理装置が、前記印刷判定工程で前記第1のユーザの印刷データが印刷中であると判定された場合、前記第1のユーザのユーザ識別情報の再受付に応じて、前記第2のユーザのユーザ識別情報に対応する前記第2のユーザの印刷データの割り込み印刷をする割込印刷工程と、を備えることを特徴とする制御方法である。
【0025】
第3の発明は、ユーザ識別情報と対応付けて印刷データを管理する印刷管理サーバと、前記印刷サーバと通信可能な画像処理装置からなる画像処理システムであって、前記画像処理装置は、前記画像処理装置にログインするべくユーザ識別情報を受け付ける受付手段と、前記受付手段で受け付けた第1のユーザのユーザ識別情報に対応する前記第1のユーザの印刷データの印刷をする印刷手段と、前記受付手段で第2のユーザのユーザ識別情報を受け付けた場合、前記第1のユーザの印刷データが印刷中であるか否かを判定する印刷判定手段と、前記印刷判定手段で前記第1のユーザの印刷データが印刷中であると判定された場合、前記第1のユーザのユーザ識別情報の再受付に応じて、前記第2のユーザのユーザ識別情報に対応する前記第2のユーザの印刷データの割り込み印刷をする割込印刷手段と、を備え、前記印刷管理サーバは、前記印刷手段による印刷指示、もしくは前記割込印刷手段による割込印刷指示に応じて、印刷データを前記画像処理装置に送信する送信手段を備えることを特徴とする画像処理システムである。
【0026】
第4の発明は、ユーザ識別情報と対応付けて印刷データを管理する印刷管理サーバと、前記印刷サーバと通信可能な画像処理装置からなる画像処理システムにおける制御方法であって、前記画像処理装置が、前記画像処理装置にログインするべくユーザ識別情報を受け付ける受付工程と、前記画像処理装置が、前記受付工程で受け付けた第1のユーザのユーザ識別情報に対応する前記第1のユーザの印刷データの印刷をする印刷工程と、前記画像処理装置が、前記受付工程で第2のユーザのユーザ識別情報を受け付けた場合、前記第1のユーザの印刷データが印刷中であるか否かを判定する印刷判定工程と、前記画像処理装置が、前記印刷判定工程で前記第1のユーザの印刷データが印刷中であると判定された場合、前記第1のユーザのユーザ識別情報の再受付に応じて、前記第2のユーザのユーザ識別情報に対応する前記第2のユーザの印刷データの割り込み印刷をする割込印刷工程と、前記印刷管理サーバが、前記印刷工程での印刷指示、もしくは前記割込印刷工程での割込印刷指示に応じて、印刷データを前記画像処理装置に送信する送信工程と、を備えることを特徴とする制御方法である。
【0027】
第5の発明は、画像処理装置を第1の発明の画像処理装置として機能させるためのプログラムである。
【0028】
第6の発明は、第4の発明の制御方法によって画像処理装置および印刷管理サーバの制御を行うためのプログラムである。
【発明の効果】
【0029】
本発明により、現在印刷している第1のユーザと異なる第2のユーザのユーザ識別情報を受け付けた場合、第2のユーザの印刷データを割り込み印刷させる際に、現在印刷している第1のユーザの識別情報の再受付を行うことで、利便性の高い割り込み印刷をさせることができる。
【0030】
また、割り込み印刷の際にも、現在印刷している第1のユーザと異なる第2のユーザで画像処理装置にログインし、割り込み印刷したい印刷データを選択させることで、利便性の高い割り込み印刷をさせることができる。
さらに、割り込み印刷後に、自動で第1のユーザの再ログインをさせることで、利便性の高い割り込み印刷をさせることができる。
【0031】
以上により、例えばプルプリント印刷システムにおける割り込み印刷での利便性を向上させることができる。特に、印刷中のユーザの割り込み承諾を得ることが可能となるので、プルプリント印刷システムにおいて意図せずに印刷中のユーザの印刷が中断されることを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の画像処理装置を適用可能なプリントシステム(画像処理システム)1の構成の一例を示すシステム構成図である。
【0033】
図1に示すように、プリントシステム1の事業所A10は、1または複数のクライアントPC100(例えば、ユーザ毎)、1または複数のプリントサーバ200(例えば、社屋の階毎に設置)、1または複数の複合機(画像処理装置)300(例えば、社屋の階毎に設置)、印刷管理サーバ400、1または複数のログインサービスPC500(例えば、社屋の階毎に設置)、ディレクトリサービスサーバ600、ICカード認証サーバ800がローカルエリアネットワーク(LAN)700を介して接続される構成となっている。
【0034】
クライアントPC100には、プリンタドライバがインストールされており、このプリンタドライバは、アプリケーションプログラムから受け取ったデータに基づいて印刷データを生成し、該印刷データをプリントサーバ200等へ送信し、プリントサーバ200の所定の格納場所(スプール領域)に格納させることができる。
【0035】
プリントサーバ200は、クライアントPC100から受信した印刷データに対応する書誌情報データを生成し、印刷管理サーバ400に送信して、該印刷管理サーバ400の所定の格納場所に格納させることができる。また、プリントサーバ200は、外部から受信したLPR(Line PRinter daemon protocol)を実行するためのコマンドに基づいて、上記所定の格納場所に格納している印刷データを複合機300へ転送制御する。
なお、書誌情報データは、クライアントPC100のプリンタドライバで印刷する際に印刷データのヘッダーに含まれている、ログインユーザ名、印刷データ格納サーバIPアドレス、タイムスタンプ等の書誌情報から生成されるものである。
【0036】
印刷管理サーバ400は、書誌情報DB(データベース)を備え、プリントサーバ200内に蓄積された印刷データに対応する書誌情報をプリントサーバ200から受信し、書誌情報DBにより記憶管理する。
また、印刷管理サーバ400は、複合機300からの印刷要求(書誌情報DBで管理される書誌情報に対応する印刷データの印刷要求)に応じて、書誌情報内に記載されたIPアドレスに対応する装置であるプリントサーバ200に対して該印刷データの印刷指示を行う。
【0037】
ICカード認証サーバ800は、ICカード認証用テーブル(後述する図5に示す)を記憶し、複合機300からのICカードによる認証依頼に応じて、該ICカード認証用テーブルを用いて認証処理を行う。
【0038】
ログインサービスPC500は、複合機300のログインサービスとして、ディレクトリサービスサーバ600で記憶管理されている、クライアントPC100のログインユーザ名、パスワード(例えば、マイクロソフト社のWindows(登録商標)のログインユーザ名、パスワード)に基づく認証処理(SSO(Single−Sign−ON))を行うものであり、例えば、キヤノン社のセキュリティエージェント(SecurityAgent)サービスを搭載したパーソナルコンピュータである。
【0039】
ディレクトリサービスサーバ600は、ネットワーク上に存在するサーバ、クライアント、プリンタ等のハードウェア資源や、それらを使用するユーザの属性(クライアントPC100のログインユーザ名、パスワード(例えば、マイクロソフト社のWindows(登録商標)のログインユーザ名、パスワード)を含む)、アクセス権等の情報を一元記憶管理するものであり、例えば、アクティブディレクトリ(Active
Directory)機能を搭載したサーバである。
【0040】
また、プリントシステム1は、上述した構成の事業所A10と、1または複数のクライアントPC100、1または複数のプリントサーバ200、1または複数の複合機300がLAN700を介して接続される構成の1または複数の事業所B20とが、WAN(Wide Area Network)900を介して接続される構成であってもよい。
【0041】
なお、複合機300内にICカード認証用テーブル(図5)を別に持たせ、ICカード認証サーバで認証ができない場合、該複合機300内にICカード認証用テーブルを用いて認証するように構成する。
【0042】
また、ICカード認証サーバ800にICカード認証を行わせるように構成したが、印刷管理サーバ400と一体として構成してもよく、さらにICカード認証サーバ800がログインサービスPC500と連携しログインサービスPC500で認証を実行させるようにしてもよい。その際、印刷管理サーバ400は、ログインサービスPC500で認証がなされ正規のユーザと判断できればICカード認証用テーブルを参照しないものとする。
【0043】
図1では、プリントサーバ200、印刷管理サーバ400及びICカード認証サーバ800が別個の筐体で示されているが、全てのサーバまたは任意の2つのサーバを同一筐体内に構成することも可能であり、本発明に係るプリントシステム1を運用する形態に応じて各種構成をとることが可能である。例えば、プリントサーバ200と印刷管理サーバ400とを、1つの筐体である印刷管理サーバとして動作させても、本実施の形態と同様に効果を得られる。
【0044】
次に、図2を用いて、図1に示したクライアントPC100、プリントサーバ200、印刷管理サーバ400、ログインサービスPC500、ディレクトリサービスサーバ600、ICカード認証サーバ800に適用可能な情報処理装置のハードウェア構成について説明する。
図2は、図1に示したクライアントPC100、プリントサーバ200、印刷管理サーバ400、ログインサービスPC500、ディレクトリサービスサーバ600、ICカード認証サーバ800に適用可能な情報処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0045】
図2において、CPU(Central Processing Unit)201は、システムバス204に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。また、ROM(Read Only Memory)202、あるいは外部メモリ211には、CPU201の制御プログラムであるBIOS(Basic Input/Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)、各サーバ或いは各PCの実行する機能を実現するために必要な後述する各種プログラム等が記憶されている。
【0046】
RAM(Random Access Memory)203は、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。CPU201は、処理の実行に際して必要なプログラム等をROM202あるいは外部メモリ211からRAM203にロードして、該ロードしたプログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
【0047】
入力コントローラ205は、キーボード(KB)209や不図示のマウス等のポインティングデバイス等からの入力を制御する。ビデオコントローラ206は、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ(CRT)210等の表示器への表示を制御する。なお、図2では、CRT210と記載しているが、表示器はCRTだけでなく、液晶ディスプレイ等の他の表示器であってもよい。これらは必要に応じて管理者が使用するものである。
【0048】
メモリコントローラ207は、ブートプログラム、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル、各種データ等を記憶するハードディスク(HD)のような外部記憶装置や、フレキシブルディスク(FD)、或いはPCMCIA(Personal Computer Memory Card International Association)カードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ等の外部メモリ211へのアクセスを制御する。
【0049】
通信I/F(インタフェース)コントローラ208は、図1に示したLAN700のようなネットワークを介して外部機器と接続、通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)を用いた通信等が可能である。
なお、CPU201は、例えばRAM203内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、CRT210上での表示を可能としている。また、CPU201は、CRT210上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
【0050】
本発明を実現するための後述する各種プログラムは、外部メモリ211に記録されており、必要に応じてRAM203にロードすることによりCPU201によって実行されるものである。さらに、上記プログラムの実行時に用いられる定義ファイル及び各種情報テーブル等も、外部メモリ211に格納されており、これらについての詳細な説明も後述する。
【0051】
次に、図3を用いて、本発明の画像処理装置としての複合機300を制御するコントローラユニット316のハードウェア構成について説明する。
図3は、図1に示した複合機300のコントローラユニット316のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0052】
図3において、コントローラユニット316は、画像出力デバイスとして機能するプリンタ312と接続する一方、図1に示したLAN700のようなLANや、PSTN(Public Switched Telephone Networks)またはISDN(Integrated Services Digital Network)等の公衆回線(WAN)と接続することで、画像データやデバイス情報の入出力を行う。
【0053】
コントローラユニット316において、CPU301はシステム全体を制御するプロセッサである。RAM302は、CPU301が動作するためのシステムワークメモリであり、プログラムを記録するためのプログラムメモリや、画像データを一時記録するための画像メモリでもある。
ROM303は、システムのブートプログラムや各種制御プログラムが格納されている。HDD(Hard Disk Drive)304は外部記憶装置で、システムを制御するための各種プログラム、画像データ等を格納する。また、HDD304には、図5に示すICカード認証用テーブル50が格納されている。
【0054】
操作部I/F307は、操作部(UI)308とのインタフェース部であり、操作部308に表示する画像データを操作部308に対して出力する。また、操作部I/F307は、操作部308から本システム使用者が入力したユーザ情報等の情報をCPU301に伝える役割をする。
なお、操作部308はタッチパネルを有する表示部を備え、該表示部に表示されたボタンを、ユーザが押下(指等でタッチ)することにより、各種指示を行うことができる。
ネットワークI/F305は、LAN700等のネットワークに接続し、データの入出力を行う。
モデム(MODEM)306は、公衆回線網に接続し、FAXの送受信等のデータの入出力を行う。
外部I/F318は、USB(Universal Serial Bus)、IEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)1394、プリンタポート、RS−232C(Recommended Standard 232 Version C)等の外部入力を受け付けるインタフェース部であり、認証で必要となるICカードの読み取り用のカードリーダ319が外部I/F部318に接続されている。そして、CPU301は、この外部I/F318を介してカードリーダ319によるICカードからの情報読み取りを制御し、該ICカードから読み取られた情報を取得可能である。
以上のデバイスがシステムバス309上に配置される。
【0055】
イメージバスI/F320は、システムバス309と画像データを高速で転送する画像バス315とを接続し、データ構造を変換するバスブリッジである。
画像バス315は、PCI(Peripheral ComponentInterconnect)バスまたはIEEE1394で構成される。画像バス315上には以下のデバイスが配置される。
RIP(Raster Image Processor)310は、例えば、PDL(Page Description Language)コード等のベクトルデータをビットマップイメージに展開する。
【0056】
プリンタI/F311は、プリンタ312とコントローラユニット316を接続し、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。また、313はスキャナインタフェース(スキャナI/F)で、スキャナ314とコントローラユニット316を接続し、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。
画像処理部317は、入力画像データに対して、補正、加工、編集を行ったり、プリント出力画像データに対して、プリンタの補正、解像度変換等を行ったりする。これに加えて、画像処理部317は、画像データの回転や、多値画像データに対してはJPEG、2値画像データはJBIG、MMR、MH等の圧縮伸張処理を行う。
スキャナ314は、原稿となる紙上の画像を照明し、CCDラインセンサで走査することで、ラスタイメージデータとして電気信号に変換する。原稿用紙は原稿フィーダのトレイにセットし、装置使用者が操作部308から読み取り起動指示することにより、CPU301がスキャナ314に指示を与え、フィーダは原稿用紙を1枚ずつフィードし原稿画像の読み取り動作を行う。
【0057】
プリンタ部312は、ラスタイメージデータを用紙上の画像に変換する部分であり、その方式は、感光体ドラムや感光体ベルトを用いた電子写真方式、微少ノズルアレイからインクを吐出して用紙上に直接画像を印字するインクジェット方式等があるが、どの方式でも構わない。プリント動作の起動は、CPU301からの指示によって開始する。なお、プリンタ部312には、異なる用紙サイズまたは異なる用紙向きを選択できるように複数の給紙段を持ち、それに対応した用紙カセットがある。
【0058】
操作部308は、複合機の場合はLCD(Liquid Crystal Display)表示部を有し、LCD上にタッチパネルシートが貼られており、システムの操作画面を表示するとともに、表示してあるキーが押されるとその位置情報を操作部I/F307を介してCPU301に伝える。
また、操作部308は、各種操作キーとして、例えば、スタートキー、ストップキー、IDキー、リセットキー等を備える。ここで、操作部308のスタートキーは、原稿画像の読み取り動作を開始する時などに用いる。スタートキーの中央部には、緑と赤の2色LEDがあり、その色によってスタートキーが使える状態にあるかどうかを示す。また、操作部308のストップキーは、稼働中の動作を止める働きをする。また、操作部308のIDキーは、使用者のユーザIDを入力する時に用いる。リセットキーは、操作部からの設定を初期化する時に用いる。
一方のプリンタの場合は、複合機と比較して小さなLCD表示部を有し、矢印キーなどの簡単なハードキーのみを備える。
【0059】
カードリーダ319は、CPU301からの制御により、ICカード(例えば、ソニー社のフェリカ(FeliCa)(登録商標))内に記憶されている情報を読み取り、該読み取った情報を外部I/F318を介してCPU301へ通知する。
なお、ICカードを用いるため、カードリーダ319を備えるように構成したが、ICカード以外に指紋や指静脈を用いた認証を用いることも可能である。その場合、カードリーダ319は指紋リーダ、指静脈リーダに置き換えることで実現可能である。
以上のような構成によって、プリンタ300は、LAN700から受信した印刷データをプリンタ312により印刷出力することができる。
また、スキャナ314から読み込んだ画像データをモデム306により、公衆回線上にFAX送信したり、公衆回線からFAX受信した画像データをプリンタ部312により出力することできる。
【0060】
次に、図4から図17を用いて、本発明のプリントシステム1における印刷処理の流れを説明する。
【0061】
本発明のプリントシステム1における印刷処理の流れについては、2つの実施形態を参照しながら説明を行う。それは、ユースケースが2人の場合(第1実施形態)と、ユースケースが3人以上の場合(第2実施形態)である。ただし、どちらの場合も、プリントシステム1の構成は上で説明したものを用いる。
【0062】
[第1実施形態]
まず、ユースケースが2人の場合の本発明のプリントシステム1における印刷処理の流れについて、図4から図14を用いて説明する。
図4は、書誌情報データ40の一例を示すデータ構成図、図5は、ICカード認証用テーブル50の一例を示すデータ構成図、図6は、プリントシステム1における印刷処理の全体の流れを示すフローチャート、図7は、メモリデータの一例を示す第1のデータ構成図、図8は、メモリデータの一例を示す第2のデータ構成図、図9は、ユーザ画面の一例を示す第1の図、図10は、割り込み制御処理手順の一例を示す第1のフローチャート、図11は、割り込み制御処理手順の一例を示す第2のフローチャート、図12は、ユーザ画面の一例を示す第2の図、図13は、ユーザ画面の一例を示す第3の図、図14は、ユーザ画面の一例を示す第4の図である。
【0063】
図6に示すフローチャートにおいて、まず、ユーザは、クライアントPC100にログインし、該クライアントPC100で実行されるアプリケーションプログラムから上記印刷先設定されたプリンタドライバに対応する論理プリンタへの印刷指示を行う。
この印刷指示に応じて、クライアントPC100のアプリケーションプログラムは、グラフィックエンジンを介して、プリンタドライバにデータを送信する。クライアントPC100のプリンタドライバは、該アプリケーションプログラムからグラフィックエンジンを介して受け取ったデータに基づいて印刷データを生成する(ステップS601)。そして、クライアントPC100は、生成した印刷データをプリントサーバ200に送信し(ステップS602)、プリントサーバ200はこの印刷データを所定の格納場所に格納させる(ステップS603)。
なお、クライアントPC100からプリントサーバ200への送信は、例えばLPR印刷の仕組みを用いて送信される。また、プリントサーバ200は、上記所定の格納場所に印刷データが格納されても、この時点では印刷装置への送信は行わない。
【0064】
次に、プリントサーバ200は、クライアントPC100から受信して上記所定の格納場所に格納された上記印刷データから、図4に示す書誌情報データ400を抽出、生成する(ステップS604)。プリントサーバ200は、該抽出、生成した書誌情報データ40を印刷管理サーバ400に送信し(ステップS605)、ネットワーク上でのファイル共有の仕組みを用いて、印刷管理サーバ400の所定の格納場所(予め設定されているディレクトリ)に格納させる(ステップS606)。
【0065】
ここで、図4を参照して、書誌情報データについて説明する。
図4に示すように、書誌情報データ40は、ログインユーザ名401、印刷データ格納サーバIPアドレス402、印刷データのパス403、ドキュメント名404、部数405、ページ406、エラー有無407、タイムスタンプ408、割り込み印刷可否409、割り込み許可ジョブ数410等の情報から構成される。
【0066】
ログインユーザ名401は、例えばクライアントPC100のログインユーザ名を示す。
印刷データ格納サーバIPアドレス402は、対応する印刷データを格納するプリントサーバ200のIPアドレスを示す。
印刷データのパス403は、対応する印刷データの格納場所を示すフルパスを示す。
【0067】
ドキュメント名404は、対応する印刷データのドキュメント名を示す。
部数405は、対応する印刷データの印刷部数を示す。
ページ406は、対応する印刷データのページ数を示す。
エラー有無407は、対応する印刷データの印刷でエラーがあったか否かを示すものであり、書誌情報データが作成されたタイミングでは「無」となっている。
タイムスタンプ408は、プリントサーバ200で印刷データを受信した際に付与されるものであり、対応する印刷データを受信した日時を示す。
【0068】
割り込み印刷可否409は、ステップS601において、印刷指示を行う際に設定するもので、そのジョブ(印刷データ)の印刷中に該ジョブに対する割り込み可否を設定するものである。
割り込み許可ジョブ数410も、ステップS601において印刷指示を行う際に設定するもので、割り込み印刷可否409で「割り込み許可」に設定した場合に割り込み可能な最大ジョブ数を設定するものである。なお、この実施例では最大ジョブ数としているが、最大ページ数などで判断しても良い。
【0069】
以下、プリントシステム1の全体の説明に戻る。
印刷管理サーバ400は、上記所定のディレクトリを監視し、該所定のディレクトリにプリントサーバ200から書誌情報データ40が格納されると、該書誌情報データ40を解析し、書誌情報データ40を印刷管理サーバ400の外部記憶装置上に構築される書誌情報DBに登録する。なお、図4の割り込み印刷可否409、割り込み許可ジョブ数410は、印刷管理サーバ400で生成するようにしてもよい。
【0070】
一方、複合機300は、カードリーダ319により読み取り可能なICカードを検知すると、該ICカード内の個人認証情報を読み取り(ステップS607)、該読み取った個人認証情報を認証要求としてICカード認証サーバ800に送信する(ステップS608)。個人認証情報は、認証に用いられる情報であり該ICカードの製造番号でも良い。
なお、ICカードを持っていることを正とする運用の場合、ICカード内にログインユーザ名(ユーザ識別情報)を保持しており、後述するステップS608〜ステップS611の処理を行わない構成をとることも可能である。
【0071】
ICカード認証サーバ800は、複合機300より個人認証情報を受信すると(ステップS609)、ICカード認証サーバ800の外部記憶装置上に記憶される図5に示すICカード認証用テーブル50に基づいて該個人認証情報の認証処理を行い、認証結果を複合機300に返信する(ステップS610)。なお、認証処理に成功した場合には、認証結果として、クライアントPC100のログインユーザ名を送信するものとする。
なお、認証処理をICカード認証サーバ800で実施せず、複合機300内に認証情報を保持して、複合機300内で認証を行うように構成しても良い。
【0072】
ここで図5を参照して、ICカード認証用テーブルについて説明する。
図5に示すように、ICカード認証用テーブル50は、カード製造番号501、ユーザ名502、メールアドレス503、部門ID504、部門パスワード505、管理者権限506等の情報から構成される。
【0073】
カード製造番号501は、例えばICカードの製造番号を示す。
ユーザ名502は、クライアントPC100のログインユーザ名を示す。
メールアドレス503は、ログインユーザ名に関連付けている電子メールアドレスを示す。
部門ID504は、ログインユーザが所属する部門の部門IDを示す。
部門パスワード505は、部門ID504による認証を行なう際のパスワードを示す。
管理者権限506は、ログインユーザの管理者権限有無を示す。
【0074】
印刷権限507は、プルプリント印刷を行なう際の印刷権限を示す。該権限が高い場合は、印刷中のユーザに割り込み印刷の承諾を得なくても、強制的に割り込み印刷が行うことができる。権限のレベルは、数値でレベル分けしても良いし、管理職、一般職などのカテゴリで管理しても良い。
【0075】
以下、プリントシステムの全体の説明に戻る。
複合機300は、ICカード認証サーバ800から、認証に成功した旨の認証結果としてユーザ名502(ユーザ識別情報)を受信(受け付け)する(ステップS611)。
【0076】
ここで、図7、図8を参照して、複合機300のRAM302のデータについて一例を示す。
【0077】
図7に示すように、RAM302のデータは、ユーザ情報701、割り込みページ数702、ユーザ画面操作情報703から構成される。
ユーザ情報701は、ユーザ認証に必要な情報を有する。本実施形態では、ユーザ名502を記憶する。
割り込みページ数702は、印刷データの印刷を中断された場合に中断されたページを記憶させるものである。(デフォルト0ページ)
ユーザ画面操作情報703はログインしていたユーザのパネルの操作情報を記憶する。(デフォルトユーザ画面)
【0078】
図7の情報は、図8に示す、通常ログインユーザ、割り込みログインユーザ、印刷ログインユーザ等の各記憶領域に保持されているものとする。
なお、ユーザ情報701は、認証を行ったユーザのユーザ名(ユーザ識別情報)を記憶し、通常印刷の場合は、図8に示すように、通常ログインとしてRAM302(識別情報記憶手段)に記憶させ、割り込み印刷の場合は割り込みログインとしてRAM302(識別情報記憶手段)に記憶する。
印刷ログインは現在印刷を行っているユーザの情報を記憶するものである。
【0079】
以下、プリントシステムの全体の説明に戻る。
【0080】
続いて、複合機300は、ステップS612において存在チェック処理を行なう。
なお、ステップS611で認証成功であった場合に、ステップS612の処理に移るように構成したが、複合機300には、FAXを送信するFAX送信機能、スキャン機能、コピー機能、印刷機能等が備わっているため、認証成功であった場合に、印刷機能(例えば、プルプリント機能)が選択(実行)された場合に、ステップS612の処理に移るように構成することが可能である。
複合機300を利用するのは印刷機能を利用する場合だけではないため、上記処理を行うことにより、印刷機能を利用しない場合に不要な割り込み処理に移行しないようにすることができ、利便性の高い仕組みを提供することができる。
また、ステップS612での処理は図10にて後述するが、ステップS612の終了後、印刷を行おうとするユーザは図8の通常ログインユーザ及び印刷ログインユーザ、もしくは割り込みログインユーザ及び印刷ログインユーザとしてRAM302に記憶されることになる。
次に、複合機300は、印刷管理サーバ400に印刷データ一覧要求(取得要求)を送信する(ステップS613)。なお、印刷データ一覧要求には、ユーザ名が含まれているものとする。
また、図4に示した書誌情報データ40内のログインユーザ名401と図5に示したICカード認証用テーブル50のユーザ名502は同一フォーマットとし、このユーザ情報の紐付けにより印刷データの一覧が取得できるようにしておく。
【0081】
印刷管理サーバ400は、複合機300から印刷データ一覧要求を受信する(ステップS614)と、該印刷データ一覧要求に含まれるユーザ名で書誌情報DBを検索して、該ユーザ名に対応する印刷データ一覧(ジョブリスト)を生成し、複合機300に返信する(ステップS615)。
尚、印刷データ一覧にはユーザ名、タイムスタンプ、ドキュメント名、印刷日時、割り込み可否情報、割り込み許可印刷データ数情報等が含まれる。
【0082】
複合機300は、印刷管理サーバ400から印刷データ一覧を受信する(ステップS616)と、該印刷データ一覧を操作部308のUI上に表示する。
【0083】
ここで、図9を参照して、印刷データ一覧を表示する表示画面(通常モード画面)について説明する。
図9に示す画面には、印刷データをタッチ選択可能に表示する一覧表示部や印刷を指示する印刷指示部等が含まれる。
図9において、901は割り込み設定部で、印刷データの割込印刷可否(他のユーザの印刷データを割り込み印刷させるか否か)を設定することが可能である。なお、デフォルト設定は禁止となっている。
【0084】
そして、図9に示す画面上でユーザにより印刷データが選択され、印刷指示がなされる(ステップS617)と、複合機300は、ステップS617において選択された印刷データの印刷要求(印刷指示)を印刷管理サーバ400に送信する(ステップS618)。
なお、この印刷要求は、ユーザ名、印刷データのタイムスタンプを含むものとする。また、印刷要求した印刷データの割り込み印刷可否情報をRAM302に記憶しておく。
また、複合機300のIPアドレスを印刷要求の際に一緒に送信するものとする。
また、ステップS617では、図9の割り込み設定部901において、印刷データの割込印刷可否の設定をあわせて行っておく。
【0085】
印刷管理サーバ400は、複合機300から印刷データの印刷要求を受信する(ステップS619)と、該印刷要求がなされた印刷データの書誌情報を、ユーザ名、印刷データのタイムスタンプをキーにして書誌情報DBから検索し、該検索した書誌情報から該当する印刷データを格納しているプリントサーバ200を特定し、該プリントサーバ200に該当する印刷データの印刷要求を送信する(ステップS620)。
なお、上記印刷要求は、該当するタイムスタンプやドキュメント名を含む印刷コマンドである。これとともに、複合機300のIPアドレスを送信する。
また、上述のタイムスタンプは、ステップS603においてプリントサーバ200が印刷データを受信した際に付与される。
【0086】
プリントサーバ200は、印刷管理サーバ400から印刷要求を受信すると(ステップS621)、該印刷要求に基づいて印刷データを複合機300に送信する(ステップS622)。複合機300は、印刷データを受信して、受信した印刷データをLPR印刷により印刷し(ステップS623)、印刷を完了させる(ステップS624)。
【0087】
以下、図10から図14を参照して、本実施形態のプルプリントシステムにおける割り込み制御処理について説明する。
【0088】
なお、以降説明する複合機300の割り込み制御処理は、複合機300のCPU301がROM303又はHDD304に格納されるプログラムをRAM302上にロード等して実行することにより実現される。
【0089】
図6のステップS612で行う処理では、まず、図10に示すフローチャートにおけるステップS1001にて、複合機300に現在通常ログインしているユーザ(第1のユーザ)が存在するか否か、すなわち、第1のユーザが通常ログインしているか否かを判定する(ステップS1001)。この判定は、図8の通常ログイン801の記憶領域にユーザ情報701が存在するか否かで判定する。
【0090】
通常ログイン801の記憶領域にユーザ情報701が存在する場合、複合機300は第1のユーザが通常ログイン状態と判定し、処理をステップS1002へ移す。通常ログイン801の記憶領域にユーザ情報701が存在しなければ、通常ログイン状態でないと判定し、処理を後述するステップS1006−1へ移す。
ユーザ情報701が存在するとは、図8の804のようにユーザAが通常ユーザとして既に複合機300にログインしている場合である。つまり、ここでの第1のユーザとは図8の804の通常ログイン801のユーザAのことを示す。このとき、印刷しようとするユーザ(第2のユーザ)は割り込み印刷を行うユーザBとなる。
【0091】
ステップS1002では、RAM302の第1のユーザのユーザ情報に対応するユーザ画面操作情報703に、現在操作部308に表示されている画面情報を記憶する(ステップS1002)。
この画面情報とは、例えば画面のIDなどを記憶し、割り込み処理が終わった場合に、通常ログインユーザが操作していた画面に戻すために記憶するものである。
なお、画面IDは例えば、操作部308に表示する複合機301のHDD304に記憶されている画面(リソースデータ)と対応している。
【0092】
続いて、複合機300から第1のユーザをログアウトさせる(ステップS1003)。なお、このログアウトでは、通常ログイン801のユーザ情報701は削除されない。
次に、割り込み印刷を行うユーザ(第2のユーザ)を割り込みユーザとして複合機300にログインさせ(ステップS1004)、RAM302(識別情報記憶手段)の割り込みログイン802のユーザ情報701に第2のユーザのユーザ名(ユーザ情報)を記憶する(ステップS1005)。
【0093】
次に、ステップS1008において、第1のユーザ(通常ログインのユーザ)が印刷中であるかを判断する(印刷判定する)。第1のユーザが印刷中であれば、処理を後述するステップS1010へ移し、そうでなければ処理をステップS1009へ移す。印刷中かの判断は、図8の印刷ログイン803のユーザ情報701に該当するユーザ名が存在するか否かで判定する。
例えば、図8の805のように、印刷ログイン803にユーザAが存在すれば、第1のユーザが印刷中であると判断し、ステップS1010へ処理を移す。
一方、図8の805の印刷ログイン803にユーザAが存在しなければ、ステップS1009へ処理を移す。ステップS1009の処理へ移る場合、印刷はされていないので割り込み処理はしなくてもよい。
【0094】
ステップS1009では、RAM302の印刷ログイン803のユーザ情報701に第2のユーザのユーザ名を記憶し処理を終了する。その後は、前述の図6のステップS613へ処理を移し、以降印刷を行う流れとなる。
【0095】
さて、ステップS1006−1では、図8に示すRAM302の印刷ログイン803のユーザ情報701にユーザ名が存在するか否かの判定で、第1のユーザ(通常ログインのユーザ)が印刷中であるか否かを判定する(印刷判定する)。
この判定は、例えば自動ログアウト等により第1のユーザが通常ログインしていない場合であっても、第1のユーザの印刷データの印刷処理は継続していることがあるため行う処理である。
【0096】
第1のユーザが印刷している場合は、ステップS1006−2へ処理を移し、第1のユーザが印刷していない場合は、後述のステップS1006へ処理を移す。
ステップS1006へ処理が移る場合は、通常ログインしているユーザも、印刷中のユーザも存在しない場合で、印刷しようとするユーザ(第2のユーザ)が複合機300に通常ログインできる状態である。
【0097】
ステップS1006−2では、第2のユーザを割り込み印刷を行う割り込みログインユーザとして複合機300にログインさせる。
なお、この処理では、通常ログインしているユーザが存在しないため、ログインのさせ方は、通常ログインと同様に動作させてもよい。
【0098】
続いて、S1006−3では、図8に示すRAM302の割り込みログイン802のユーザ情報701に、ステップS611で受信した認証結果に含まれる第2のユーザのユーザ名(ユーザ情報)を記憶する。その後、後述するステップS1010へ処理を移す。
なお、この場合、図8の通常ログイン801のユーザ情報701にはユーザ名が入っていない状態となる。
【0099】
一方、ステップS1006では、印刷しようとするユーザ(第2のユーザ)を通常ログインユーザとしてログインさせる。つまり、この場合は印刷しようとするユーザは図8の804の通常ログイン801のユーザAとなる。なお、本実施形態のログインは、ステップS611で受け付けたユーザ名を複合機300に備えるOS(オペレーティングシステム)に通知(ログイン指示)することで、複合機300の機能をユーザがアクセス可能にするために、当該ユーザ名で複合機300にログインすることを意味する。
【0100】
続いて、ステップS1007にて、図8に示すRAM302の通常ログイン801のユーザ情報701に通常ログインのユーザとして第2のユーザのユーザ名を記憶する。
その後、前述したステップS1009に処理を移す。
【0101】
さて、ステップS1010では、割り込み処理を行う。割り込み処理の詳細は後述する。
なお、ステップS1010に進む場合のログインユーザの状態は図8の805に示す状態、もしくは印刷ログインにユーザAが、割り込みログインにユーザBが記憶されている状態である。
【0102】
ステップS1010の割り込み処理の終了後、図8の割り込みログイン802のユーザ情報701、印刷ログイン803のユーザ情報701には第2のユーザのユーザ名(ユーザ情報)が記憶されているが、これを削除する(ステップS1011)。
なお、割り込みログイン802に対応するデータ70全体を削除するようにしてもよい。
【0103】
また、第2のユーザのユーザ名を削除するとともに、第2のユーザ(割込みログインのユーザ)をログアウトする。
なお、本実施の形態では、図8に示す割り込みログイン802及び印刷ログイン803の割り込みページ数702、ユーザ画面操作情報703は通常ログイン801で使用される記憶領域であり、データが記憶されていないため、ステップS1011で削除しないように本実施の形態では構成されている。
【0104】
続いて、ステップS1012にて、第1のユーザが通常ログイン状態であった場合は、ステップS1013に進む。そうでない場合は処理を終了する。第1のユーザが通常ログイン状態であったか否かの判断は、図8の通常ログイン801のユーザ情報701にユーザ名が存在するか否かで判断する。
【0105】
次に、ステップS1013では、図8に示すRAM302に記憶された通常ログイン801のユーザ画面操作情報703からステップS1002で記憶した画面情報を、ユーザ情報701からユーザ名を取得する(ステップS1013)。
続いて、ステップS1013で取得したユーザ名で第1のユーザの再ログイン処理を行う(ステップS1014)。
その後、ステップS1013で取得した画面情報に対応する画面を操作部308に表示させ、第1のユーザのログアウト前の表示状態に戻し(ステップS1015)、処理を終了する。処理の終了後は、第1のユーザが再表示された画面情報から複合機300の操作を再開し、印刷を行う流れとなる。
【0106】
ステップS1013〜ステップS1015の処理を行うことによって、第1のユーザが再度ICカードをかざして再ログインする必要がなくなり、複合機の操作の利便性が向上する。
【0107】
図10のステップS1010で行う処理では、まず、図11に示すフローチャートにおけるステップS1101にて、第2のユーザ(割り込みログインのユーザ)のユーザ名をキーに印刷管理サーバ400から該当する印刷データ一覧(ジョブリスト)を取得し(ステップS1101)、図12に示す第2のユーザの割り込みモード画面を表示する(ステップS1102)。
なお、印刷データ一覧を取得するための処理は図6のステップS613〜ステップS616と同様の処理である。
【0108】
ここで、図12を参照して、割り込み印刷時の印刷データ一覧を表示する表示画面について説明する。
図12は、図9と同様の画面であり、印刷データをタッチ選択可能に一覧表示する表示部や印刷を指示する印刷指示部等が含まれる。
図12において、1201は割り込み設定部で、印刷データの割込印刷可否(他のユーザの印刷データを割り込み印刷させるか否か)を設定することが可能である。なお、デフォルト設定は禁止となっている。
【0109】
割り込みモード画面にてIDハードキーが押下された場合は割り込み処理を終了する。そうでない場合はS1104に進む(ステップS1103)。
なお、IDハードキーが押下され(ステップS1103でYES)、割り込み印刷を終了した後は、第2のユーザをログアウトさせるため、第2のユーザのユーザ情報(図8の806の割り込みログイン802のユーザ情報701と、印刷ログイン803のユーザ情報701の「ユーザB」)を削除するよう前述した図10のS1011に処理を移す。
【0110】
ステップS1104では、印刷を行うべく、割り込みモード画面より所望の印刷データを選択する(ステップS1104)。
その後、図12の割り込み設定部1201にて、選択した印刷データに対する割込印刷可否の設定を行う(ステップS1105、デフォルトは割り込み禁止の設定)。
【0111】
次に、第1のユーザの印刷データが割り込み禁止に設定されているかを判断し(ステップS1106、割り込み可否判定)、割り込み禁止の場合、ステップS1107に処理を進める。そうでない場合は後述するステップS1114に処理を進める。割り込み禁止を設定しているか否かは前述の図6のステップS618で記憶した割込印刷可否の設定を参照することで判断する。
ここで、第1のユーザが印刷要求した印刷データに1つ以上割り込み禁止設定があった場合には、S1106へ処理が移るものとする。
【0112】
ステップS1107では、図13の1301に示す承諾確認画面を表示する。これは、第1のユーザが印刷データに割り込み禁止の設定をしている場合は、第1のユーザの承諾をもらう必要があるためである。
図13の承諾確認画面1301では、割り込みできない印刷データを表示する表示部や、第1のユーザの承認を受けるかどうかを確認するメッセージ(「割り込みできないjobがあります。承認をもらいますか?」等)、承認を受けるか受けないかを入力する入力部等が表示される。
【0113】
第1のユーザに承諾をもらう場合(図13にて「はい」ボタン押下)、処理をステップS1109に進める。承諾をもらわない場合(図13にて「いいえ」ボタン押下)は割り込み処理を終了する(ステップS1108)。割り込み処理を終了した場合は、前述した図10のS1011に処理を移す。
【0114】
ステップS1109では、第1のユーザのユーザ名をRAM302に記憶されている、印刷ログイン803のユーザ情報701から取得し(ステップS11009)、その後、図14の1401に示す承諾実行画面(再受付通知手段)を表示する(ステップS1110)。
図14の承諾実行画面1401では、第1のユーザの承認を促すメッセージ(「ユーザAさんのICカードをかざしてください」等)等が表示される。
【0115】
複合機300は、割り込みの承諾を得るために、ICカードがかざされたかを確認する(ステップS1111)。なお、一定時間カードがかざされなかった場合は、割り込み処理を終了するものとする。この場合も、前述した図10のS1011に処理を移す。
ICカードがかざされた場合は、処理をステップS1112に進める。ICカードがかざされたかの判断は、ICカードに含まれる個人認証情報(カード製造番号)が取得できたか否かで判断する。
【0116】
ステップS1112では、ステップS1111で取得できた個人認証情報(カード製造番号)を用いて、前述の図6におけるステップS607〜S611の認証処理を実行し、ユーザ名を得る(受け付ける)(ステップS1112)。
【0117】
次に、ステップS1112で得られたユーザ名とステップS1109で取得したユーザ名が一致したか否かを判断し、認証を行う(ステップS1113)。一致した場合は、印刷中の第1のユーザのICカードがかざされたと判断して、認証成功とし、ステップS1114へ処理を移す。認証に失敗した場合は、ステップS1108に戻り、その後、図14の承諾実行画面を表示する。
なお、前述の図6のステップS607で取得した個人認証情報(カード製造番号)とステップS611で取得したユーザ名を対応付けて複合機300で管理するようにしておき、ステップS1112のICカード認証サーバ800での認証処理を省略することとしてもよい。
【0118】
ステップS1114では、第1のユーザの印刷データの印刷を停止する(ステップS1114)。印刷データの印刷停止は、現在印刷中のページを印刷完了後に停止するものとし、停止されたページ数を割り込みページ数として図8の通常ログイン801の割り込みページ数702に記憶させる。
【0119】
続いて、第2のユーザ(割り込みログインのユーザ)の印刷データの印刷を実行する(ステップS1115)。印刷データの印刷実行は、ステップS1104で図12の割り込みモード画面により選択された印刷データに対して図6のステップS618〜ステップS623の処理を実行することで実現する。
つまり、ステップS1104で図12により選択(指定)された印刷データを取得し、現在印刷中の印刷を中断して、該取得した印刷データの割り込み印刷を行う。
なお、第2のユーザの印刷データの印刷を実行すると、図8の印刷ログイン803のユーザ情報701に第2のユーザのユーザ名を記憶する。具体的には、図8の806のように印刷ログイン803に「ユーザB」が記憶される。
【0120】
第2のユーザの印刷が終了すると、割り込みページ数として通常ログイン801の割り込みページ数702に記憶されたページ数を取得し、その取得したページ数から印刷中であった第1のユーザの印刷データの印刷を再開し(ステップS1116)、処理を終了する。
【0121】
本実施形態では、印刷中のユーザ(第1のユーザ)の印刷データが割り込み禁止に設定されている場合、割り込み印刷を行うユーザ(第2のユーザ)が印刷を行うためには、印刷中の第1のユーザの承諾を得ることが必要になる(ステップS1108)。これにより、無条件で割り込み印刷をさせることがなくなり、利便性の高い割り込み印刷を実現することができる。
また、割り込み印刷を行う第2のユーザは、現在印刷している第1のユーザと異なる第2のユーザで画像処理装置にログインし、割り込み印刷したい印刷データを選択することができる(ステップS1104)。これにより、割り込み印刷において利便性を高めることができる。
さらに、第2のユーザの割り込み印刷終了後、第1のユーザは自動的に再ログインされる(ステップS1014)。これも、割り込み印刷の利便性の向上に寄与する。
【0122】
[第2実施形態]
次に、ユースケースが3人以上の場合の本発明のプリントシステム1における印刷処理の流れを説明する。
第1実施形態では、図10のフローチャートに示したように1人のユーザの割り込みができるように構成されているが、第2実施形態では、複数人のユーザの割り込みができるように構成する。
なお、第2実施形態と第1実施形態の違いは割り込み制御処理にあり、図6に示すような通常の印刷処理に関しては共通する。よって、通常の印刷処理にあたる部分については第1実施形態と同じ図6のフローチャートを用いて説明する。
【0123】
複数人のユーザの割り込み処理を、2人のユーザが割り込みをする場合の例を挙げて図15〜図17を用いて説明する。
図15は、割り込み制御処理手順の一例を示す第3のフローチャート、図16は、割り込み制御処理手順の一例を示す第4のフローチャート、図17は、割り込み制御処理手順の一例を示す第5のフローチャートである。
本実施形態は2人のユーザが割り込みをする場合の処理であり、図8の813の状態で、通常ログイン807のユーザがユーザA(第1のユーザ)で、割り込みログイン(1)808のユーザがユーザB(第2のユーザ)、印刷ログイン810のユーザがユーザBの状態で、ユーザBが割り込みログイン中で、ユーザC(第3のユーザ)が更に割り込み印刷をかける際の処理である。以降の説明は、この状態を前提として行う。
【0124】
図15のフローチャートに示す処理を実行する前には、まず第3のユーザがカードリーダ319にICカードをかざす。すると、複合機300は、図6のステップS607〜ステップS611の処理によって認証結果(第3のユーザのユーザ名)を受信(受け付け)し、その後、図15のステップS1501の処理に移る。
【0125】
ステップS1501において、複合機300は、現在操作部308に表示されている第2のユーザの操作画面の画面情報を図8の割り込みログイン(1)808のユーザ画面操作情報703に記憶する。
続いて、複合機300から第2のユーザの割り込みログインをログアウトさせる(ステップS1502)。なお、このログアウトでは、割り込みログイン(1)808のユーザ情報701は削除されない。
【0126】
次に、割り込み印刷を行うユーザ(第3のユーザ)を複合機300に割り込みログインさせ(ステップS1503)、図8に示すRAM302の割り込みログイン(2)809のユーザ情報701に第3のユーザ(割り込みユーザ)のユーザ名(ユーザ情報)を記憶する(ステップS1504)。ユーザ名は、先ほどの認証結果に含まれるものである。
なお、ステップS1504の処理を実行した際の状態は図8の814の状態となる。
【0127】
次に、ステップS1505において、第2のユーザが印刷中であるかを判断する。第2のユーザが印刷中であれば、処理をステップS1507に進め、そうでなければ処理をステップS1506へ移す。印刷中かの判断は、図8の印刷ログイン810のユーザ情報701に第2のユーザのユーザ名が存在するか否かで判定する。
【0128】
ステップS1506では、図8に示すRAM302の印刷ログイン810のユーザ情報701に、第3のユーザのユーザ名を記憶し処理を終了する。その後は、前述の図6のステップS613に処理を移し、以降印刷を行う流れとなる。
【0129】
一方、ステップS1507では、割り込み処理を行う。割り込み処理の詳細は後述する。
【0130】
ステップS1507の割り込み印刷の終了後、図8の割り込みログイン(2)809のユーザ情報701、印刷ログイン810のユーザ情報701には第3のユーザのユーザ名(ユーザ情報)が記憶されているが、これを削除する(ステップS1508)。
なお、割り込みログイン(2)809に対応するデータ70全体を削除するようにしてもよい。
また、第3のユーザのユーザ名を削除するとともに、第3のユーザをログアウトする。
【0131】
続いて、ステップS1509にて、第2のユーザが割り込みログイン状態であった場合は、ステップS1510に進む。そうでない場合は処理を終了する。第2のユーザが割り込みログイン状態であったか否かの判断は、図8の割り込みログイン(1)808のユーザ情報701にユーザ名が存在するか否かで判断する。
【0132】
次に、ステップS1510では、RAM302に記憶された割り込みログイン(1)808のユーザ画面操作情報703からステップS1501で記憶した画面情報を、ユーザ情報701からユーザ名を取得する(ステップS1510)。
続いて、ステップS1510で取得したユーザ名で第2のユーザの再ログイン処理を行う(ステップS1511)。
その後、ステップS1510で取得した画面情報に対応する画面を操作部308に表示させ、第2のユーザのログアウト前の表示状態に戻し(ステップS1512)、処理を終了する。処理の終了後は、第1のユーザが再表示された画面情報から複合機300の操作を再開し、印刷を行う流れとなる。
なお、ステップS1511とステップS1512の処理は、前述した図11のステップS1014とステップS1015の処理と同様である。
【0133】
ステップS1510〜ステップS1512の処理を行うことによって、第2のユーザが再度ICカードをかざして再ログインする必要がなくなり、複合機の操作の利便性が向上する。
【0134】
図16、図17は割り込み印刷処理を示すフローチャートである。
【0135】
図11では割り込みユーザが1人のケースであったため、通常ログインのユーザ(第1のユーザ)の認証をえるようにしたが、図16では、割り込みユーザが2人のケースであるため、通常ログインユーザ(第1のユーザ)と割り込みログイン(1)ユーザ(第2のユーザ)の認証処理を得るように構成する。
【0136】
図15のステップS1507で行う処理では、まず、図16に示すフローチャートにおけるステップS1601にて、第3のユーザ(割り込みログイン(2)のユーザ)のユーザ名をキーに印刷管理サーバ400から該当する印刷データ一覧(ジョブリスト)を取得する(ステップS1601)。図11のステップS1101の処理に対応し、第2のユーザを第3のユーザに置き換えた処理となる。
続いて、図12に示す割り込みモード画面を表示する(ステップS1602)。図11のステップS1102の処理に対応する。
【0137】
割り込みモード画面にてIDハードキーが押下された場合は割り込み処理を終了する。そうでない場合はステップS1604に進む(ステップS1603)。図11のS1103の処理に対応する。
なお、IDハードキーが押下され(ステップS1603でYES)、割り込み印刷を終了した後は、第3のユーザをログアウトさせるため、第3のユーザのユーザ情報(図8の815の割り込みログイン(2)809のユーザ情報701と、印刷ログイン810のユーザ情報701の「ユーザC」)を削除するよう前述した図15のS1508に処理を移す。
【0138】
ステップS1604では、印刷すべく、割り込みモード画面より所望の印刷データを選択する(ステップS1604)。図11のステップS1104の処理に対応し、第2のユーザを第3のユーザに置き換えた処理となる。
その後、図12の割り込み設定部1201にて、選択した印刷データに対する割込印刷可否の設定を行う(ステップS1605、デフォルトは割り込み禁止の設定)。これは図11のステップS1105の処理に対応する。
【0139】
次に、第2のユーザの印刷データが割り込み禁止に設定されているかを判断し(ステップS1606)、割り込み禁止の場合、ステップS1607に処理を進める。そうでない場合は後述するステップS1608に処理を進める。図11のステップS1106の処理に対応し、第1のユーザを第2のユーザに置き換えた処理となる。
ここで、第2のユーザが印刷要求した印刷データに1つ以上割り込み禁止設定があった場合には、S1607へ処理が移るものとする。
【0140】
ステップS1607では、第2のユーザの承諾処理を行う。承諾処理の詳細は後述する。
【0141】
ステップS1607における承諾処理の終了後、処理はステップS1608に進む。
ステップ1608では、第1のユーザの印刷データが割り込み禁止に設定されているかを判断し(ステップS1608)、割り込み禁止の場合、ステップS1609に処理を進める。そうでない場合は後述するステップS1610に処理を進める。図11のS1106の処理に対応する。
【0142】
ステップS1609では、第1のユーザの承諾処理を行う。承諾処理の詳細は後述する。
【0143】
ステップS1609における承諾処理の終了後、処理はステップS1610に進む。
ステップS1610では、第2のユーザの印刷データの印刷を停止する(ステップS1610)。図11のステップS1114の処理に対応し、第1のユーザを第2のユーザに置き換えた処理となる。
印刷データの印刷停止は、現在印刷中のページを印刷完了後に停止するものとし、停止されたページ数を割り込みページ数として図8の割り込みログイン(1)808の割り込みページ数702に記憶させる。
【0144】
続いて、第3のユーザ(割り込みログイン(2)のユーザ)の印刷データの印刷を実行する(ステップS1611)。印刷データの印刷実行は、図12において選択された印刷データに対して図6のステップS618〜ステップS623の処理を実行することで実現する。なお、第3のユーザの印刷データの印刷を実行すると、図8の印刷ログイン810のユーザ情報701に第3のユーザのユーザ名を記憶する。具体的には、図8の815のように印刷ログイン810に「ユーザC」が記憶される。図11のステップS1115の処理に対応し、第2のユーザを第3のユーザに置き換えた処理となる。
【0145】
第3のユーザの印刷が終了すると、割り込みページ数として図8の割り込みログイン(1)808の割り込みページ数702に記憶されたページ数を取得し、その取得したページ数から印刷中であった第2のユーザの印刷データの印刷を再開し(ステップS1612)、処理を終了する。図11のS1116の処理に対応し、第1のユーザを第2のユーザに置き換えた処理となる。
なお、第2のユーザの印刷が終了した場合には、第1のユーザの印刷を開始する。
【0146】
図17を参照しながら、図16のステップS1607における第2のユーザの承諾処理について説明を行う。
図16のステップS1607で行う処理では、まず、図17に示すフローチャートにおけるステップS1701にて、図13の1301に示す承諾確認画面を表示する。これは、第2のユーザが印刷データに割り込み禁止の設定をしている場合は、第2のユーザの承諾をもらう必要があるためである。図11のステップS1107の処理に対応し、第1のユーザを第2のユーザに置き換えた処理となる。
【0147】
第2のユーザに承諾をもらう場合(図13にて「はい」ボタン押下)、処理をステップS1703に進める。承諾をもらわない場合(図13にて「いいえ」ボタン押下)は割り込み処理を終了する(ステップS1702)。割り込み処理を終了した場合は、前述した図15のS1508に処理を移す。図11のS1108の処理に対応し、第1のユーザを第2のユーザに置き換えた処理となる。
【0148】
ステップS1703では、第2のユーザのユーザ名をRAM302に記憶されている、印刷ログイン810のユーザ情報701から取得し(ステップS1703)、その後、図14の1401に示す承諾実行画面を表示する(ステップS1704)。図11のステップS1109、S1110の処理に対応し、第1のユーザを第2のユーザに置き換えた処理となる。
【0149】
複合機300は、割り込みの承諾を得るために、ICカードがかざされたかを確認する(ステップS1705)。なお、一定時間カードがかざされなかった場合は、割り込み印刷を終了する。この場合も、前述した図15のS1508に処理を移す。
ICカードがかざされた場合は、処理をステップS1706に進める。ICカードがかざされたかの判断は、ICカードに含まれる個人認証情報(カード製造番号)が取得できたか否かいなかで判断する。図11のステップS1111の処理に対応する。
【0150】
ステップS1706では、ステップS1705で取得できた個人認証情報(カード製造番号)を用いて、前述の図6におけるステップS607〜S611の認証処理を実行し、ユーザ名を得る(受け付ける)(ステップS1706)。図11のステップS1112の処理に対応する。
【0151】
次に、ステップS1706で得られたユーザ名とステップS1703で取得したユーザ名が一致したか否かを判断し、認証を行う(ステップS1707)。一致した場合は、印刷中の第2のユーザのICカードがかざされたと判断して、認証成功とし、承諾処理を終了する。承諾処理の終了後は、処理を前述の図16のステップS1608へ移す。一方、認証に失敗した場合は、ステップS1702に戻り、その後、図14の承諾実行画面を表示する。図11のS1113の処理に対応し、第1のユーザを第2のユーザに置き換えた処理となる。
【0152】
なお、図16のステップS1609の承諾処理は図11のステップS1107〜S1113の処理と同様のため説明を省略する。
【0153】
本実施形態においても、第1実施形態と同様の点で、利便性の高い割り込み印刷を行うことができる。すなわち、割り込み印刷を行う際のユーザ承諾、割り込み印刷する印刷データの選択、割り込み印刷終了後、割り込み印刷前に印刷していたユーザの自動再ログイン等が可能である。これらにより、割り込み印刷の利便性を向上させることができる。
さて、3人以上のユースケースにおいても、割り込み制御処理は第2実施形態と同様に考えることができる。すなわち、新しく割り込み印刷を行うものは、必要に応じて印刷中のユーザ(印刷ログインユーザ)をはじめ、複合機300にログインしているユーザの承諾を得て、割り込み印刷を行うことができる。割り込み印刷の終了後は、それまで印刷していたユーザの再ログインが自動で行われ、印刷が再開される。このとき、新しく割り込み印刷を行うユーザは、事前に割り込みログインして割り込み印刷をする印刷データを選択することが可能である。
【0154】
最後に、第1実施形態及び第2実施形態で割り込み印刷する場合には、印刷中の1つの印刷データ(1ジョブ)の途中で印刷中断するように構成したが、印刷中の1つの印刷データ(1ジョブ)が終了して、その印刷データに続いて印刷される印刷データの印刷を中断するように構成することも可能である。
【0155】
以上、実施形態の2つの例を詳述したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0156】
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係る画像処理装置等の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【図面の簡単な説明】
【0157】
【図1】本発明の画像処理装置を適用可能なプリントシステム1の構成の一例を示すシステム構成図
【図2】クライアントPC100、プリントサーバ200、印刷管理サーバ400、ログインサービスPC500、ディレクトリサービスサーバ600、ICカード認証サーバ800に適用可能な情報処理装置のハードウェア構成を示すブロック図
【図3】複合機300のコントローラユニット316のハードウェア構成の一例を示すブロック図
【図4】書誌情報データ40の一例を示すデータ構成図
【図5】ICカード認証用テーブル50の一例を示すデータ構成図
【図6】プリントシステム1における印刷処理の全体の流れを示すフローチャート
【図7】メモリデータの一例を示す第1のデータ構成図
【図8】メモリデータの一例を示す第2のデータ構成図
【図9】ユーザ画面の一例を示す第1の図
【図10】割り込み制御処理手順の一例を示す第1のフローチャート
【図11】割り込み制御処理手順の一例を示す第2のフローチャート
【図12】ユーザ画面の一例を示す第2の図
【図13】ユーザ画面の一例を示す第3の図
【図14】ユーザ画面の一例を示す第4の図
【図15】割り込み制御処理手順の一例を示す第3のフローチャート
【図16】割り込み制御処理手順の一例を示す第4のフローチャート
【図17】割り込み制御処理手順の一例を示す第5のフローチャート
【符号の説明】
【0158】
1………プリントシステム
10………事業所A
20………事業所B
100………クライアントPC
200………プリントサーバ
300………複合機
400………印刷管理サーバ
500………ログインサービスPC
600………ディレクトリサービスサーバ
700………LAN
800………ICカード認証サーバ
900………WAN

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ識別情報と対応付けて印刷データを管理する印刷管理サーバと通信可能な画像処理装置であって、
前記画像処理装置にログインするべくユーザ識別情報を受け付ける受付手段と、
前記受付手段で受け付けた第1のユーザのユーザ識別情報に対応する前記第1のユーザの印刷データの印刷をする印刷手段と、
前記受付手段で第2のユーザのユーザ識別情報を受け付けた場合、前記第1のユーザの印刷データが印刷中であるか否かを判定する印刷判定手段と、
前記印刷判定手段で前記第1のユーザの印刷データが印刷中であると判定された場合、前記第1のユーザのユーザ識別情報の再受付に応じて、前記第2のユーザのユーザ識別情報に対応する前記第2のユーザの印刷データの割り込み印刷をする割込印刷手段と、
を備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記印刷判定手段で前記第1のユーザの印刷データが印刷中であると判定された場合、前記第1のユーザのユーザ識別情報の再受付をさせるよう促す再受付通知手段を更に備えることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記割込印刷手段で前記第2のユーザの印刷データの割り込み印刷をする前に、前記第1のユーザの印刷データの印刷を中断する印刷中断手段を更に備えることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記割込印刷手段で前記第2のユーザの印刷データの割り込み印刷をした後に、前記印刷中断手段で中断した前記第1のユーザの印刷データの印刷を再開する印刷再開手段を更に備えることを特徴とする請求項3記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記第2のユーザの印刷データの割り込み印刷をすることが可能か否かを判定する割込印刷可否判定手段を更に備え、
前記割込印刷手段は、前記割込印刷可否判定手段で前記第2のユーザの印刷データの割り込み印刷をすることが可能と判定された場合、前記第1のユーザのユーザ識別情報の再受付なしに、前記第2のユーザの印刷データの割り込み印刷をすることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記受付手段で受け付けた前記第1のユーザのユーザ識別情報に対応する前記第1のユーザを前記画像処理装置にログインさせるログイン手段と、
前記受付手段で前記第2のユーザのユーザ識別情報を受け付けた場合、前記第1のユーザが前記画像処理装置にログイン中であるか否かを判定するログイン判定手段と、
前記ログイン判定手段によって前記第1のユーザが前記画像処理装置にログイン中であると判定される場合、前記第1のユーザをログアウトさせるログアウト手段と、
前記第2のユーザの印刷データから割り込み印刷をする印刷データを指定させるべく、前記第2のユーザを割り込んでログインさせる割込ログイン手段と、
を更に備えることを特徴とする、請求項1記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記第2のユーザの印刷データの割り込み印刷をした後、前記第1のユーザを自動的に再びログインさせる再ログイン手段を更に備えることを特徴とする請求項6記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記ログアウト手段は、前記第1のユーザのログアウト時の前記画像処理装置の操作画面の画面情報を記憶し、
前記再ログイン手段は、前記第1のユーザが再びログインした際に前記画面情報に基づいて前記画像処理装置の操作画面を再び表示することを特徴とする請求項7記載の画像処理装置。
【請求項9】
前記受付手段で受け付けたユーザ識別情報に対応するユーザの印刷データの一覧を取得すべく、印刷データ一覧の取得要求を行う印刷データ一覧取得要求手段と、
前記印刷データ一覧の取得要求に応じて受信した前記印刷データ一覧を表示する印刷データ一覧表示手段と、
前記印刷データ一覧表示手段で表示した前記印刷データ一覧から、印刷データを指定する印刷データ指定手段と、
を更に備え、
前記印刷手段および前記割込印刷手段は、前記印刷データ一覧の印刷データのうち、前記印刷データ指定手段で指定された印刷データの印刷をすることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項10】
前記印刷データ一覧表示手段で表示した前記印刷データ一覧の印刷データについて、別の印刷データの割り込み印刷をすることが可能か否かを設定する割込印刷可否設定手段を更に備えることを特徴とする請求項9記載の画像処理装置。
【請求項11】
ユーザ識別情報と対応付けて印刷データを管理する印刷管理サーバと通信可能な画像処理装置における制御方法であって、
前記画像処理装置が、前記画像処理装置にログインするべくユーザ識別情報を受け付ける受付工程と、
前記画像処理装置が、前記受付工程で受け付けた第1のユーザのユーザ識別情報に対応する前記第1のユーザの印刷データの印刷をする印刷工程と、
前記画像処理装置が、前記受付工程で第2のユーザのユーザ識別情報を受け付けた場合、前記第1のユーザの印刷データが印刷中であるか否かを判定する印刷判定工程と、
前記画像処理装置が、前記印刷判定工程で前記第1のユーザの印刷データが印刷中であると判定された場合、前記第1のユーザのユーザ識別情報の再受付に応じて、前記第2のユーザのユーザ識別情報に対応する前記第2のユーザの印刷データの割り込み印刷をする割込印刷工程と、
を備えることを特徴とする制御方法。
【請求項12】
ユーザ識別情報と対応付けて印刷データを管理する印刷管理サーバと、前記印刷サーバと通信可能な画像処理装置からなる画像処理システムであって、
前記画像処理装置は、
前記画像処理装置にログインするべくユーザ識別情報を受け付ける受付手段と、
前記受付手段で受け付けた第1のユーザのユーザ識別情報に対応する前記第1のユーザの印刷データの印刷をする印刷手段と、
前記受付手段で第2のユーザのユーザ識別情報を受け付けた場合、前記第1のユーザの印刷データが印刷中であるか否かを判定する印刷判定手段と、
前記印刷判定手段で前記第1のユーザの印刷データが印刷中であると判定された場合、前記第1のユーザのユーザ識別情報の再受付に応じて、前記第2のユーザのユーザ識別情報に対応する前記第2のユーザの印刷データの割り込み印刷をする割込印刷手段と、
を備え、
前記印刷管理サーバは、前記印刷手段による印刷指示、もしくは前記割込印刷手段による割込印刷指示に応じて、印刷データを前記画像処理装置に送信する送信手段を備えることを特徴とする画像処理システム。
【請求項13】
ユーザ識別情報と対応付けて印刷データを管理する印刷管理サーバと、前記印刷サーバと通信可能な画像処理装置からなる画像処理システムにおける制御方法であって、
前記画像処理装置が、前記画像処理装置にログインするべくユーザ識別情報を受け付ける受付工程と、
前記画像処理装置が、前記受付工程で受け付けた第1のユーザのユーザ識別情報に対応する前記第1のユーザの印刷データの印刷をする印刷工程と、
前記画像処理装置が、前記受付工程で第2のユーザのユーザ識別情報を受け付けた場合、前記第1のユーザの印刷データが印刷中であるか否かを判定する印刷判定工程と、
前記画像処理装置が、前記印刷判定工程で前記第1のユーザの印刷データが印刷中であると判定された場合、前記第1のユーザのユーザ識別情報の再受付に応じて、前記第2のユーザのユーザ識別情報に対応する前記第2のユーザの印刷データの割り込み印刷をする割込印刷工程と、
前記印刷管理サーバが、前記印刷工程での印刷指示、もしくは前記割込印刷工程での割込印刷指示に応じて、印刷データを前記画像処理装置に送信する送信工程と、
を備えることを特徴とする制御方法。
【請求項14】
画像処理装置を請求項1から請求項10のいずれかの画像処理装置として機能させるためのプログラム。
【請求項15】
請求項13記載の制御方法によって画像処理装置および印刷管理サーバの制御を行うためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2010−146485(P2010−146485A)
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−325807(P2008−325807)
【出願日】平成20年12月22日(2008.12.22)
【出願人】(592135203)キヤノンITソリューションズ株式会社 (528)
【Fターム(参考)】