説明

画像処理装置、画像処理方法、およびその方法をコンピュータに実行させるプログラム

【課題】様々な条件に応じて最適な変倍率を配分することにより、ユーザの用途に応じた幅広い要求に対応できるようにする。
【解決手段】ユーザは、原稿を原稿読取装置1にセットし、変倍率配分に関する動作モード[M]と変倍率[Z]やその他の諸設定、および利用アプリケーション開始の入力を操作表示装置10から行い、CPU6に通知される。CPU6は、利用アプリケーションの動作プロセスのプログラムを実行し、ユーザが選択した動作モード[M]と変倍率[Z]に対して、第1の画像データ処理装置2の変倍処理部の変倍率[Z1]と、第2の画像データ処理装置4の変倍処理部の変倍率[Z2]の最適な配分を決定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、画像処理装置、画像処理方法、プログラムに関し、読み取った画像データを蓄積する前と後にそれぞれ変倍処理を行う画像処理装置、画像処理方法、およびその方法をコンピュータに実行させるプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、例えば特許文献1に見られるように、外部のパーソナルコンピュータ(PC)等へ画像を送信する際に、高精細な画質が得られる画像処理装置が提案されている。
【0003】
また、特許文献2では、複数の解像度への解像度変換を行い、メモリ容量を削減し且つ画像処理速度を低下なしに簡単構成で実現可能な画像処理装置が提案されている。
【0004】
さらに、特許文献3では、描画条件に従う画像品位を維持し、かつ、処理速度の低下をも防止して、ユーザが望む品位で拡大縮小が施された出力結果を効率よく得ることを可能とした描画制御装置(プリンタ)が提案されている。
【0005】
また、特許文献4では、画像処理装置内のメモリ装置に蓄積された画像データをパソコン等の外部へ送信する際に、ユーザが変倍率(解像度)を指定することのできる画像処理システムが提案されている。
【0006】
【特許文献1】特開2006−270816号公報
【特許文献2】特開2005−109857号公報
【特許文献3】特開2003−191535号公報
【特許文献4】特開2005−269379号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1〜3にあっては、第1の変倍手段と第2の変倍処理手段とを備えているという点については同じであるが、様々な条件に応じて最適な変倍率を決定する仕組みが無いため、ユーザの用途(使い方、環境)に応じた幅広い要求に対して対応できないという問題がある。
【0008】
また、上記特許文献4にあっては、画像記憶手段に蓄積された画像データに対して変倍処理することができる変倍処理手段を備えている点については同じであるが、やはり、様々な条件に応じて最適な変倍率を決定する仕組みが無く、ユーザの用途(使い方、環境)に応じた幅広い要求に対して対応することができないという問題がある。
【0009】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、様々な条件に応じて最適な変倍率を配分することにより、ユーザの用途に応じた幅広い要求に対応することができる画像処理装置、画像処理方法、およびその方法をコンピュータに実行させるプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1にかかる発明は、入力した画像データを第1の変倍率で変倍処理する第1の変倍処理手段と、前記第1の変倍処理手段で変倍処理された画像データを記憶する画像記憶手段と、前記画像記憶手段からの画像データを第2の変倍率で変倍処理する第2の変倍処理手段と、前記第1の変倍処理手段、前記画像記憶手段、または前記第2の変倍処理手段からの画像データを出力する画像出力手段と、前記画像出力手段から画像データを出力する際の変倍率を設定する変倍率設定手段と、画質を優先するか、生産性を優先するか、画質と生産性のバランスを優先するかといった動作モードを選択する動作モード選択手段と、前記動作モード選択手段によって選択された動作モードと、前記変倍率設定手段によって設定された変倍率とに基づいて、前記第1の変倍率と前記第2の変倍率の配分を制御する変倍率配分制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0011】
また、請求項2にかかる発明は、請求項1に記載の画像処理装置であって、前記変倍率配分制御手段は、前記動作モード選択手段によって画質優先モードが選択され、前記画像記憶手段に記憶された画像データを用いて記憶時と異なる変倍率で変倍処理するよう前記変倍率設定手段で設定した場合、前記第1の変倍率を等倍とし、前記第2の変倍率を前記変倍率設定手段で設定した変倍率となるように配分を制御することを特徴とする。
【0012】
また、請求項3にかかる発明は、請求項1に記載の画像処理装置であって、前記変倍率配分制御手段は、前記動作モード選択手段によって前記画像出力手段から出力する際の生産性優先モードが選択され、前記変倍率設定手段で設定された変倍率で前記画像出力手段から画像データを出力する場合、前記第1の変倍率を前記変倍率設定手段で設定された変倍率とし、前記第2の変倍率が等倍となるように配分を制御することを特徴とする。
【0013】
また、請求項4にかかる発明は、請求項3に記載の画像処理装置であって、前記変倍率配分制御手段は、前記動作モード選択手段によって拡大時における生産性優先モードが選択され、前記変倍率設定手段で設定された変倍率が拡大相当の変倍率の場合、前記第1の変倍率を等倍とし、前記第2の変倍率を前記変倍率設定手段で設定した変倍率となるように配分を制御することを特徴とする。
【0014】
また、請求項5にかかる発明は、請求項1に記載の画像処理装置であって、前記変倍率配分制御手段は、前記変倍率設定手段で設定された出力時の変倍率に基づいて、いくつかに区分した範囲ごとに解像度を割り当てて定型解像度を求める定型解像度決定手段を有し、前記動作モード選択手段によって画質と生産性のバランスを優先するバランス優先モードを選択した場合、前記定型解像度決定手段によって求めた定型解像度で蓄積するように、前記第1の変倍率と前記第2の変倍率の配分を制御することを特徴とする。
【0015】
また、請求項6にかかる発明は、請求項5に記載の画像処理装置であって、前記定型解像度決定手段は、解像度を割り当てる際に、範囲の区分と割り当てる解像度とを調整可能にする調整手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0016】
また、請求項7にかかる発明は、請求項5に記載の画像処理装置であって、前記変倍率配分制御手段は、画像データの縦横方向の独立変倍時に、前記動作モード選択手段によって画質優先モードが選択され、出力解像度が主走査方向と副走査方向で異なる場合、両方向とも高い解像度に設定された方向の出力解像度に対する前記定型解像度決定手段によって求めた定型解像度で蓄積するように、前記第1の変倍率と前記第2の変倍率の配分を制御することを特徴とする。
【0017】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項8にかかる発明は、入力した画像データを第1の変倍率で変倍処理する第1の変倍処理ステップと、前記第1の変倍処理ステップで変倍処理された画像データを記憶する画像記憶ステップと、前記画像記憶ステップで記憶された画像データを第2の変倍率で変倍処理する第2の変倍処理ステップと、前記第1の変倍処理ステップ、前記画像記憶ステップ、または前記第2の変倍処理ステップから画像データを出力する際の変倍率を設定する変倍率設定ステップと、画質を優先するか、生産性を優先するか、画質と生産性のバランスを優先するかといった動作モードを選択する動作モード選択ステップと、前記動作モード選択ステップによって選択された動作モードと、前記変倍率設定ステップによって設定された変倍率とに基づいて、前記第1の変倍率と前記第2の変倍率の配分を制御する変倍率配分制御ステップと、を含むことを特徴とする。
【0018】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項9にかかる発明は、請求項8に記載の画像処理方法の各ステップをコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータが実行するためのプログラムである。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、入力した画像データを第1の変倍処理手段を使って第1の変倍率で変倍処理を行い、変倍処理された画像データを画像記憶手段に記憶させ、画像記憶手段からの画像データを第2の変倍処理手段を使って第2の変倍率で変倍処理を行い、第1の変倍処理手段、画像記憶手段、第2の変倍処理手段からの画像データを画像出力手段から出力する際の変倍率を変倍率設定手段により設定し、動作モード選択手段により画質を優先するか、生産性を優先するか、画質と生産性のバランスを優先するかの動作モードを選択し
て、変倍率配分制御手段により動作モード選択手段で選択された動作モードと変倍率設定手段で設定された変倍率とに基づいて第1の変倍率と第2の変倍率の配分を制御する。このように、様々な動作モードに応じて2つの変倍処理手段の変倍率の配分を最適化することができるため、ユーザの使い方や環境といった様々な用途に応じて広い要求に対応することが可能になるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる画像処理装置、画像処理方法、およびその方法をコンピュータに実行させるプログラムの最良な実施の形態を詳細に説明する。なお、この実施の形態では画像処理装置として画像形成装置、特に複写機、スキャナ、プリンタ、およびファクシミリ装置等の複数の機能を複合したデジタル複合機(MFP:Multi Function Peripheral)を用いた例について説明する。
【0021】
図1は、本発明の実施の形態にかかる画像処理装置の主要部の概略構成を説明するブロック図であり、図2は、図1の第1の画像データ処理装置の構成例を示すブロック図であり、図3は、図1の第2の画像データ処理装置の構成例を示すブロック図であり、図4は、図1のCPUの構成例を示すブロック図であり、図5は、図4の定型解像度決定部で解像度を割り当てる範囲の区分と割り当てる解像度とを示す図であり、図6は、図4の定型解像度決定部で決定された定型解像度の調整値を示す図であり、図7は、本発明の実施の形態にかかる概略動作を説明するフローチャートである。
【0022】
図1に示す画像処理装置(MFP)100は、画像読取手段としての画像読取装置1、第1の変倍処理手段を含む第1の画像データ処理装置2、バス制御装置3、第2の変倍処理手段を含む第2の画像データ処理装置4、画像記憶手段としてのハードディスクドライブ(HDD)5、動作モード選択手段、変倍率設定手段、変倍率配分制御手段、定型解像度決定手段、および調整手段などを含むCPU6、画像記憶手段としてのメモリ7、プロッタI/F装置8、画像出力手段としてのプロッタ装置9、操作表示装置10、回線I/F装置11、外部I/F装置12、SB13、およびROM14などにより構成されている。そして、このMFP100は、電話回線を介して外部装置のFAX15、あるいはネットワークを介してPC16と接続されている。
【0023】
画像読取装置1は、CCD(Charge Coupled Device)などの光電変換素子からなるラインセンサと、A/Dコンバータと、それらの駆動回路とを具備し、読み取り位置にセットされた原稿をスキャンすることで得られる原稿の濃淡情報から、ここではRGBの各8ビットの画像データを生成して出力するものである。また、この実施の形態における画像読取装置1は、副走査方向に走査する速度を変えることによって副走査方向の画像の変倍率を変えることが可能なものである(副走査メカ変倍)。なお、この実施の形態における画像読取装置1の等倍時の読取り解像度は、600dpiとしている。
【0024】
第1の画像データ処理装置2は、例えば図2に示すように、画像データを変倍処理(解像度変換)する変倍処理手段としての変倍処理部21と、その他の処理部22,23とを備えている。これらの各構成部は、画像読取装置1からの画像データに対して様々な条件に応じた適切な処理を施すことができる。その他の処理部22,23は、画像読取装置1からの画像データに対して、変倍処理以外の画像処理、例えば、γ処理、フィルタ処理、あるいは色変換処理などを施すものである。
【0025】
バス制御装置3は、当該MFP100に必要な画像データや制御コマンドなどの各種データをやり取りするデータバスの制御装置であり、複数種のバス規格間のブリッジ機能も備えている。ここでは、第1の画像データ処理装置2、第2の画像データ処理装置4、CPU6との間をPCI−Expressバスで接続し、HDDとの間をATAバスで接続することでASIC化している。
【0026】
第2の画像データ処理装置4は、例えば図3に示すように、画像データを変倍処理(解像度変換)する変倍処理手段としての変倍処理部41と、その他の処理部42,43とを備えている。これらによってメモリ7に蓄積された画像データ(第1の画像データ処理装置4で適切な処理が施された画像データ)に対して更に適切な処理を施すことができる。その他の処理部42,43は、第1の画像データ処理装置2で適切な処理が施された画像データに対し、変倍処理以外の画像処理として、例えばフィルタ処理、色変換処理(RGB→CMYK)、あるいは階調処理などを施すものである。
【0027】
HDD5は、PCなどにも使用されている電子データを保存するための大容量記憶装置である。このMFP100では、主に画像データおよび画像データの付帯情報などを蓄積する。ここでは、IDE(Integrated Drive Electronics)を拡張して規格化されたATA(AT Attachment)バス接続のハードディスクを使用している。このHDD5は、メモリ7と共に画像データを蓄積する機能を果たしている。
【0028】
CPU6は、このMFP100全体の制御を司るマイクロプロセッサである。ここでは、近年普及してきたCPUコア単体に機能を追加したIntegrated CPUを使用する。例えば、PMC社のRM11100のような、汎用規格I/Fとの接続機能や、クロスバースイッチを使ったこれらバス接続機能がインテグレートされたCPUを使用する。
【0029】
メモリ7は、複数種のバス規格間をブリッジする際の速度差、あるいは接続された部品自体の処理速度差などを吸収するために、一時的にやりとりするデータを記憶したり、CPU6がMFP100を制御する際にプログラムや中間処理データを一時的に記憶したりする揮発性メモリである。CPU6には、高速処理を求めるため、通常起動時にROM14に記憶されたブートプログラムにてシステムを起動し、その後は高速にアクセス可能なメモリ7に展開されたプログラムによって処理が行われる。この実施の形態では規格化されたPCに使用されているDIMM(Double Inline Memory Module)を使用する。
【0030】
プロッタI/F装置8は、画像処理された画像データを出力するもので、CPU6に統合された汎用規格I/F経由で送られてくるCMYK(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)からなる画像データを受け取ると、プロッタ装置9への専用I/Fに出力するバスブリッジ処理を行う。ここで使用されている汎用規格I/Fは、PCI−Expressバスである。
【0031】
プロッタ装置9は、CMYKからなる画像データをプロッタI/F装置8から受け取ると、例えばレーザービームを用いた電子写真プロセスを使い、受け取った画像データを可視画像として用紙(転写紙)に印刷出力するものである。
【0032】
操作表示装置10は、当該MFP100とユーザとの間のインターフェースであり、LCD(液晶表示装置)とキースイッチなどから構成され、MFP100の各種状態や操作方法をLCDに表示して、ユーザからのキースイッチ入力を検知する。この実施の形態では、PCI−Expressバスを介してCPU6と接続する。また、ここでは、変倍率の配分を決定するための一条件として、図4に示すCPU6の動作モード選択部61にてユーザに選択させるようにしている。以下、これを動作モード選択という。
【0033】
回線I/F装置11は、PCI−Expressバスと電話回線とを接続する装置であり、この装置によって当該MFP100は電話回線を介してFAX15などとの間で各種データのやり取りを行うことが可能になる。この回線I/F装置11は、画像出力手段としての機能を果たしている。
【0034】
外部I/F装置12は、PCI−ExpressバスとPC16などの外部装置とを接続する装置であり、この装置によって当該MFP100はPC16との間で各種データのやり取りを行うことが可能になる。ここでは、その接続I/Fにネットワーク(イーサネット(登録商標))を使用している。すなわち、当該MFP100は、外部I/F装置12を介してネットワークに接続されており、この外部I/F装置12が画像出力手段としての機能を果たしている。
【0035】
SB(South Bridge)13は、PCに使用されるチップセットのひとつで、サウスブリッジと呼ばれる汎用の電子デバイスである。主にPCI−ExpressとISAブリッジを含むCPUシステムを構築する際によく使用されるバスのブリッジ機能を汎用回路化したもので、ここではROM14との間をブリッジしている。
【0036】
ROM14は、CPU6が当該MFP100の制御を行う際のプログラム(ブートプログラムを含む)が格納されるメモリである。
【0037】
FAX15は、通常のファクシミリ装置であり、電話回線を介して当該MFP100との間で画像データを授受するものである。
【0038】
PC16は、外部機器としてのパーソナルコンピュータであり、このPCにインストールされたアプリケーションソフトやドライバを介して、ユーザは当該MFP100に対し各種制御や画像データの入出力処理を行うものである。
【0039】
以上のように、MFP100が構成され、このMFP100がユーザへ提供するアプリケーション機能としては、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ配信機能、FAX送信機能、D−BOX(ドキュメントボックス)出力機能、コピー+D−BOX機能、スキャナ配信+D−BOX機能、FAX送信+D−BOX機能等がある。
【0040】
〔コピー機能〕
画像読取装置1が原稿画像を読み取り、その画像データを第1の画像データ処理装置2および第2の画像データ処理装置4により画像処理を施した後、それをプロッタ装置9に送って、用紙上に可視画像として印刷させる。
【0041】
〔プリンタ機能〕
PC16からネットワークを介して入力された文字コードや描画データ等の印刷データを画像データに展開してプロッタ装置9に送り、用紙上に可視画像として印刷させる。
【0042】
〔スキャナ配信機能〕
画像読取装置1が原稿画像を読み取り、その画像データを外部I/F装置12によって電子メール等で予め設定されたPC16などの外部機器へ配信させる。
【0043】
〔D−BOX出力機能〕
HDD5に蓄積されている画像データをプロッタ装置9に送り、用紙上に可視画像として印刷させたり、外部I/F装置12によって電子メール等で予め設定されたPC16等の外部機器へ配信させたり、回線I/F装置11によって予め設定されたFAX15等の外部機器へFAX送信させたりする。
【0044】
〔コピー+D−BOX機能〕
画像読取装置1に原稿の画像を読み取らせ、その画像データをHDD5に蓄積しながらその画像データをプロッタ装置9に送り、用紙上に可視画像として印刷させる。
【0045】
〔スキャナ配信+D−BOX機能〕
画像読取装置1が原稿画像を読み取り、その画像データをHDD5に蓄積しながら、その画像データを外部I/F装置12によって電子メール等で予め設定されたPC16等の外部機器に配信させる。
【0046】
〔FAX送信+D−BOX機能〕
画像読取装置1が原稿画像を読み取り、その画像データをHDD5に蓄積しながら、その画像データを回線I/F装置11によって予め設定されたFAX15等の外部機器へFAX送信させる。
【0047】
(第1の実施の形態)
図4に示すように、CPU6は、動作モード選択手段としての動作モード選択部61と、変倍率設定手段としての変倍率設定部62と、変倍率配分制御手段としての変倍率配分制御部63とを備えている。
【0048】
第1の実施の形態の特徴は、図2に示す第1の変倍処理手段としての変倍処理部21と、図3に示す第2の変倍処理手段としての変倍処理部41との変倍率の配分を、ユーザが任意に選択した動作モードと、画像データを出力する際の変倍率に応じて制御する点にある。動作モード例としては、ここでは画質を優先するモードと生産性を優先するモードのいずれかを選択する場合である。
【0049】
図4のCPU6の動作モード選択部61は、動作モード選択画面を図1の操作表示装置10の操作画面上に表示すると、ユーザが操作表示装置10を介して動作モードを選択する。画像データを出力する際の変倍率は、図4のCPU6の変倍率設定部62により設定される。変倍率配分制御部63は、動作モード選択部61で選択された動作モードと、変倍率設定部62により設定された変倍率に基づいて、変倍処理部21と変倍処理部41との変倍率の配分が最適となるように制御する。
【0050】
第1の実施の形態では、任意に利用するアプリケーション利用時の動作について説明する。まず、ユーザは、原稿を図1の原稿読取装置1にセットし、変倍率配分に関する動作モード[M]と変倍率[Z]やその他の諸設定、および利用アプリケーション開始の入力を操作表示装置10により行う。
【0051】
操作表示装置10は、ユーザから入力された情報に基づいて、装置内部の制御コマンドデータに変換して発行する。発行された制御コマンドデータは、PCI−Expressバスを介してCPU6に通知される。
【0052】
CPU6は、利用アプリケーション開始の制御コマンドデータに従って利用アプリケーションの動作プロセスのプログラムを実行し、ユーザが選択した動作モード[M]と変倍率[Z]に対して、第1の画像データ処理装置2の変倍処理部21の変倍率[Z1]と、第2の画像データ処理装置4の変倍処理部41の変倍率[Z2]の最適な配分を決定する。
【0053】
なお、第1の画像データ処理装置2側に配分された変倍率[Z1]の副走査方向に対して、さらに画像読取装置1が副走査方向に走査する速度を変えることにより、副走査方向の画像の変倍率を変える副走査メカ変倍を用いて最適に配分することも可能である。その際、利用するアプリケーションに必要なその他の諸設定や動作も行うようにする。以下、動作プロセスに従って具体的に説明する。
【0054】
図1に示す画像読取装置1で原稿を走査して得られた画像データは、第1の画像データ処理装置2に最適に配分された変倍率[Z1]で変換すると共に、その他の必要な処理を施してバス制御装置3に送られる。バス制御装置3は、第1の画像データ処理装置2からの画像データを受け取ると、CPU6を介してメモリ7に蓄積する。なお、利用アプリケーションがD−BOXに蓄積されている場合は、メモリ7に蓄積されている画像データをHDD5に蓄積する(これを処理Aとし、以下で参照する)。
【0055】
メモリ7に蓄積された画像データは、CPU6およびバス制御装置3を介して、第2の画像データ処理装置4に送られる。第2の画像データ処理装置4は、受け取った画像データに対して、最適に配分された変倍率[Z2]での変換と、その他の必要な処理を施して再びメモリ7に出力される。
【0056】
利用アプリケーションが印刷系であるならば、メモリ7に蓄積された画像データをCPU6およびプロッタI/F装置8を介してプロッタ装置9に送られる。プロッタ装置9は、受け取った画像データを転写紙に出力し、原稿のコピーを生成する。
【0057】
また、利用アプリケーションが外部への送信系であるならば、メモリ7に蓄積された画像データをCPU6および回線I/F装置11、または外部I/F装置12を介してMFP100の外部へ送信される。
【0058】
次に、上記処理Aにおいて、HDD5に蓄積された画像データをユーザが任意の条件で再度出力する場合、すなわち蓄積した画像データを再利用する場合について説明する。まず、ユーザは、D−BOXに蓄積されたデータを変倍率[ZZ]で出力することを要求する。HDD5に蓄積された画像データは、CPU6を介してメモリ7に蓄積する。このメモリ7に蓄積された画像データは、CPU6およびバス制御装置3を介して、第2の画像データ処理装置4に送られる。第2の画像データ処理装置4では、受け取った画像データに対して、変倍率[Z2]での変換とその他の必要な処理を施して出力する。この変倍率[Z2]は、D−BOXに蓄積されたデータの変倍率[ZZ]と、メモリ7に蓄積された画像データの解像度から換算した変倍率である。そして、バス制御装置3は、第2の画像データ処理装置4からの画像データを受け取ると、CPU6を介してメモリ7に蓄積する。
【0059】
このメモリ7に蓄積された画像データは、利用アプリケーションが印刷系であるならば、CPU6およびプロッタI/F装置8を介して、プロッタ装置9に送られる。プロッタ装置9は、受け取った画像データを転写紙に出力し、原稿のコピーを生成する。利用アプリケーションが外部への送信系であるならば、CPU6および回線I/F装置11、または外部I/F装置12を介してMFP100の外部へ送信される。
【0060】
上記動作において、変倍率配分制御部63における変倍率の配分制御フローを図7で見ると、動作モードの選択時に画質優先モードが選択され(ステップS100で画質優先)、縦横独立変倍時でない場合は(ステップS101でNO)、画像データの記憶時と異なる変倍率で変倍処理しない場合は(ステップS102でNO)、第1の画像データ処理装置2の変倍率を設定倍率とし、第2の画像データ処理装置4の変倍率を等倍率とする配分制御が行われる(ステップS104)。
【0061】
このように、第1の実施の形態によれば、ユーザが動作モード選択部61で任意に選択した動作モードと、変倍率設定部62で設定された出力時の変倍率とに基づいて、変倍率配分制御部63により変倍処理部21と変倍処理部41の変倍率が最適に配分されるため、ユーザの用途(使い方、環境)に応じた幅広い要求に対応可能な画像処理装置とすることができる。
【0062】
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態の特徴は、蓄積された画像データを蓄積時と異なる変倍率で出力する際に、画質を高画質にする点にある。変倍率の配分制御の条件としては、蓄積された画像データを蓄積時と異なる条件で再度出力する際に、画質優先モードを選択する場合である。ここでは、画像データの50%縮小コピーを行い、D−BOXへ蓄積する際の動作について説明する。
【0063】
まず、ユーザは、図1の画像読取装置1に原稿をセットし、操作表示装置10を使ってCPU6の動作モード選択部61の画質優先モードを選択し、その他の諸設定を行って、50%縮小コピーとD−BOXへの蓄積開始入力を行う。
【0064】
操作表示装置10は、ユーザから入力された情報を機器内部の制御コマンドデータに変換して発行する。発行された制御コマンドデータは、PCI−Expressバスを介してCPU6に通知される。CPU6は、コピー+D−BOX蓄積サービスを開始する制御コマンドデータに従って、コピー+D−BOX蓄積サービスの動作プロセスのプログラムを実行し、ユーザが指定した変倍率[Z:50%]に対して、第1の画像データ処理装置2の変倍処理部21の変倍率[Z1:100%(等倍)]、第2の画像データ処理装置4の変倍処理部41の変倍率[Z2:50%]とするよう配分する。以下、動作プロセスに従って順に説明する。
【0065】
画像読取装置1により原稿を走査して得られた画像データは、第1の画像データ処理装置2で、[Z1:100%(等倍)]への変倍処理と、その他の必要な処理とが施されてバス制御装置3に送られる。
【0066】
バス制御装置3は、第1の画像データ処理装置2で変倍処理(ここでは、等倍)された画像データを受け取ると、CPU6を介してメモリ7に蓄積する。さらに、メモリ7に蓄積された画像データをHDD5に蓄積する(これを処理Bとし、以下で参照する)。この時のメモリ7およびHDD5に蓄積する画像データの解像度は600dpi(等倍の読取解像度)とする。
【0067】
続いて、メモリ7に蓄積された画像データは、CPU6およびバス制御装置3を介して、第2の画像データ処理装置4に送られる。第2の画像データ処理装置4は、受け取った画像データに対して、適切に配分された変倍率[Z2:50%]への変換と、その他の必要な処理を施して出力する。
【0068】
バス制御装置3は、第2の画像データ処理装置4から出力された画像データを受け取ると、CPU6を介してメモリ7に蓄積する。このメモリ7に蓄積された画像データは、CPU6およびプロッタI/F装置8を介して、プロッタ装置9に送られる。プロッタ装置9は、受け取った画像データを転写紙に出力し、原稿のコピーを生成する。
【0069】
上記した処理Bにおいて、HDD5に蓄積された画像データをユーザが前回利用時とは異なる条件で再度出力する場合(後で再利用する場合)について以下説明する。まず、ユーザがD−BOXに蓄積されたデータを200dpiでスキャナ配信することを要求すると、HDD5に蓄積された画像データはCPU6を介してメモリ7に蓄積される。このメモリ7に蓄積された画像データは、CPU6およびバス制御装置3を介して、第2の画像データ処理装置4に送られる。第2の画像データ処理装置4は、受け取った画像データに対して、変倍率[Z2:33%(200dpi化)]への変換と、その他の必要な処理を施して出力する。
【0070】
バス制御装置3は、第2の画像データ処理装置4で処理された画像データを受け取ると、CPU6を介してメモリ7に蓄積する。メモリ7に蓄積された画像データは、CPU6および外部I/F装置12を介してMFP100の外部へ送信される。
【0071】
上記動作において、変倍率配分制御部63における変倍率の配分制御フローを図7で見ると、動作モードの選択時に画質優先モードが選択され(ステップS100で画質優先)、縦横独立変倍時ではなく(ステップS101でNO)、画像データの記憶時と異なる変倍率で変倍処理する場合は(ステップS102でYES)、第1の画像データ処理装置2の変倍率を等倍率とし、第2の画像データ処理装置4の変倍率を設定倍率とする配分制御が行われる(ステップS103)。
【0072】
このように、第2の実施の形態によれば、等倍の読取解像度で画像データを蓄積させ、蓄積した画像データを蓄積時と異なる条件で再度出力するよう変倍率配分制御部62の変倍率を配分制御するため、蓄積した画像データの出力解像度を設定し直したとしても実質的な変倍処理は1度だけで済むので、画質の劣化が少なく、常に高画質な画像データを出力することができる。
【0073】
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態の特徴は、画像データを出力する際に、画質を劣化させずに生産性(スループット)を向上させることができる点にある。変倍率の配分制御の条件としては、画像データを出力する際に、ユーザが生産性優先モードを選択する場合である。ここでは、画像データの50%縮小コピーを行う時の動作について説明する。
【0074】
まず、ユーザは、図1の画像読取装置1に原稿をセットし、操作表示装置10を使ってCPU6の動作モード選択部61の生産性モード優先を選択し、その他の諸設定を行って、50%縮小コピーの開始入力を行う。
【0075】
操作表示装置10は、ユーザから入力された情報を機器内部の制御コマンドデータに変換して発行する。発行された制御コマンドデータは、PCI−Expressバスを介してCPU6に通知される。CPU6は、サービス開始の制御コマンドデータに従って、コピー動作プロセスのプログラムを実行し、ユーザが指定した変倍率[Z:50%]に対して、第1の画像データ処理装置2の変倍処理部21の変倍率[Z1:50%]、第2の画像データ処理装置4の変倍処理部41の変倍率[Z2:100%(等倍)]とするよう配分する。
【0076】
なお、この第3の実施の形態では、第1の画像データ処理装置2側に配分された変倍率[Z1:50%]に対して、さらに、副走査方向を画像読取装置1の副走査メカ変倍の変倍率[50%]とし、第1の画像データ処理装置2の変倍処理部21の変倍率[Z1:副走査方向100%]として配分する場合について記載する。以下、動作プロセスに従って順に説明する。
【0077】
画像読取装置1により副走査メカ変倍の変倍率を[50%]として原稿をスキャンして得られた画像データは、第1の画像データ処理装置2において[Z1:主走査方向50%/副走査方向100%]への変倍処理と、その他の必要な処理とが施されてバス制御装置3に送られる。
【0078】
バス制御装置3は、第1の画像データ処理装置2からの画像データを受け取ると、CPU6を介してメモリ7に蓄積する。この時のメモリ7に蓄積される画像データの解像度は300dpi(出力解像度:50%縮小相当)となる。
【0079】
続いて、メモリ7に蓄積された画像データは、CPU6およびバス制御装置3を介して、第2の画像データ処理装置4に送られる。第2の画像データ処理装置4は、受け取った画像データに対して、適切に配分された変倍率[Z2:100%(等倍)]への変換と、その他の必要な処理を施して出力する。
【0080】
バス制御装置3は、第2の画像データ処理装置4から出力された画像データを受け取ると、CPU6を介してメモリ7に蓄積する。このメモリ7に蓄積された画像データは、CPU6およびプロッタI/F装置8を介して、プロッタ装置9に送られる。プロッタ装置9は、受け取った画像データを転写紙に出力し、原稿のコピーを生成する。
【0081】
上記動作において、変倍率配分制御部63における変倍率の配分制御フローを図7で見ると、動作モードの選択時に生産性優先モードが選択され(ステップS100で生産性優先)、設定変倍率が縮小である場合は(ステップS105でYES)、第1の画像データ処理装置2の変倍率を設定倍率とし、第2の画像データ処理装置4の変倍率を等倍率とする配分制御が行われる(ステップS106)。
【0082】
このように、第3の実施の形態によれば、出力解像度で蓄積するように変倍率を配分するため、縮小(低解像度化)の出力解像度が設定された場合、第1の画像データ処理装置以降で扱う画像データのサイズが小さくなり、第1の画像データ処理装置以降の処理負荷が低減して、処理速度を向上させることができる。これを、図1のハードウェア構成で見ると、バス制御装置3におけるバスの負荷が低減することにより、処理速度が向上することになる。また、画像読取装置1のメカ変倍と組み合わせることによって、さらなる処理速度の向上が見込める。画質面については、蓄積した画像データを蓄積時と異なる条件で再度出力する場合を除けば、実質的な変倍処理は1度で済むので、画質が劣化することなく、高画質な画像データを出力することができる。
【0083】
(第4の実施の形態)
第4の実施の形態の特徴は、画像データを拡大して出力する際に、生産性(スループット)を向上させることができる点にある。変倍率の配分制御の条件としては、画像データを拡大して出力する際に、ユーザが生産性優先モードを選択する場合である。ここでは、画像データを200%拡大コピーする時の動作について説明する。
【0084】
まず、ユーザは、図1の画像読取装置1に原稿をセットし、操作表示部10を使ってCPU6の動作モード選択部61の生産性優先モードを選択し、その他の諸設定を行って、200%拡大コピーの開始入力を行う。なお、この第4の実施の形態では、上記第3の実施の形態の動作モードである生産性優先を選択していることを前提とし、さらに第4の実施の形態の動作モードを選択することとした。
【0085】
操作表示装置10は、ユーザから入力された情報を機器内部の制御コマンドデータに変換して発行する。発行された制御コマンドデータは、PCI−Expressバスを介してCPU6に通知される。CPU6は、コピー開始の制御コマンドデータに従って、コピー動作プロセスのプログラムを実行し、ユーザが指定した変倍率[Z:200%]に対して、第1の画像データ処理装置2の変倍処理部21の変倍率[Z1:100%(等倍)]、第2の画像データ処理装置4の変倍処理部41の変倍率[Z2:200%]とするよう配分する。以下、動作プロセスに従って順に説明する。
【0086】
画像読取装置1により原稿をスキャンして得られた画像データは、第1の画像データ処理装置2で、[Z1:100%(等倍)]への変倍処理と、その他の必要な処理とが施されてバス制御装置3に送られる。
【0087】
バス制御装置3は、第1の画像データ処理装置2からの画像データを受け取ると、CPU6を介してメモリ7に蓄積する。この時のメモリ7に蓄積される画像データの解像度は600dpi(等倍の読取解像度)となる。
【0088】
続いて、メモリ7に蓄積された画像データは、CPU6およびバス制御装置3を介して、第2の画像データ処理装置4に送られる。第2の画像データ処理装置4は、受け取った画像データに対して、適切に配分された変倍率[Z2:200%]への変換と、その他の必要な処理を施して出力する。
【0089】
バス制御装置3は、第2の画像データ処理装置4から出力された画像データを受け取ると、CPU6を介してメモリ7に蓄積する。このメモリ7に蓄積された画像データは、CPU6およびプロッタI/F装置8を介して、プロッタ装置9に送られる。プロッタ装置9は、受け取った画像データを転写紙に出力し、原稿のコピーを生成する。
【0090】
上記動作において、変倍率配分制御部63における変倍率の配分制御フローを図7で見ると、動作モードの選択時に生産性優先モードが選択され(ステップS100で生産性優先)、設定変倍率が縮小でない場合は(ステップS105でNO)、第1の画像データ処理装置2の変倍率を等倍率とし、第2の画像データ処理装置4の変倍率を設定倍率とする配分制御が行われる(ステップS107)。
【0091】
このように、第4の実施の形態によれば、画像拡大相当の変倍において画質劣化させることなく生産性を向上することが可能となり、上記第3の実施の形態の効果をさらに改善することができる。これは、第3の実施の形態では、常に出力解像度で蓄積するように変倍率を配分していたため、拡大相当の変倍率が出力解像度として設定されると、第1の画像データ処理装置2以降で扱う画像データのサイズは読取解像度よりも大きくなり、第1の画像データ処理装置2以降の処理負荷が増大することで処理速度が低下してしまう。これに対して、この第4の実施の形態では、拡大相当の場合に等倍の読取解像度で蓄積するよう変倍率を配分するので、画像データのサイズにより処理速度を低下させることなく出力することが可能となる。また、画質面に関しては、出力解像度を再設定しても実質的な変倍処理が1度で済むことから、画質を劣化させずに高画質な画像データを出力することができる。
【0092】
(第5の実施の形態)
第5の実施の形態の特徴は、画質優先モードと生産性優先モードにはそれぞれ相反するメリットとデメリットがあるため、それぞれのバランスをとるようにした点にある。ここでは、解像度が270dpiでスキャナ配信を行うと共に、D−BOXに蓄積する場合の動作について説明する。
【0093】
まず、ユーザは、図1の画像読取装置1に原稿をセットし、操作表示部10を使ってCPU6の動作モード選択部61のバランス優先モードを選択し、その他の諸設定を行って、解像度270dpiのスキャナ配信とD−BOXへの蓄積開始入力を行う。
【0094】
操作表示装置10は、ユーザから入力された情報を機器内部の制御コマンドデータに変換し発行する。発行された制御コマンドデータは、PCI−Expressバスを介してCPU6に通知される。CPU6は、スキャナ配信+D−BOX蓄積サービスを開始する制御コマンドデータに従って、スキャナ配信+D−BOX蓄積サービスの動作プロセスのプログラムを実行し、ユーザが指定した変倍率[Z:45%(270dpi化)]に対して、図4の定型解像度決定部64で求めた定型解像度で蓄積するように、第1の画像データ処理装置2の変倍処理部21の変倍率と、第2の画像データ処理装置4の変倍処理部41の変倍率を配分する。
【0095】
この第5の実施形態では、図4の定型解像度決定部64における解像度を割当てる際の範囲の区分と、割当てる解像度とを図5のようにした。この図5に従って、第1の画像データ処理装置2の変倍処理部21の変倍率[Z1:50%(300dpi化)]、第2の画像データ処理装置4の変倍処理部41の変倍率[Z2:90%(270dpi化)]とするよう配分する。
【0096】
また、第5の実施の形態では、第1の画像データ処理装置2側に配分された変倍率[45%(270dpi化)]に対して、さらに、副走査方向を画像読取装置1の副走査メカ変倍の変倍率[45%]、第1の画像データ処理装置2の変倍処理部21の変倍率[Z1:副走査方向100%]に配分した場合とする。以下、動作プロセスに従って順に説明する。
【0097】
画像読取装置1で副走査メカ変倍の変倍率[45%(270dpi化)]として原稿を走査して得られた画像データは、第1の画像データ処理装置2において[Z1:45%(270dpi化)/副走査方向100%]への変倍処理と、その他の必要な処理とが施されてバス制御装置3に送られる。
【0098】
バス制御装置3は、第1の画像データ処理装置2からの画像データを受け取ると、CPU6を介してメモリ7に蓄積する。さらに、メモリ7に蓄積された画像データをHDD5に蓄積する(これを処理Cとし、以下で参照する)。この時のメモリ7およびHDD5に蓄積する画像データの解像度は300dpiとする。
【0099】
続いて、メモリ7に蓄積された画像データは、CPU6およびバス制御装置3を介して、第2の画像データ処理装置4に送られる。第2の画像データ処理装置4は、受け取った画像データに対して、適切に配分された変倍率[Z2:50%]への変換と、その他の必要な処理を施して出力する。
【0100】
バス制御装置3は、第2の画像データ処理装置4から出力された画像データを受け取ると、CPU6を介してメモリ7に蓄積する。このメモリ7に蓄積された画像データは、CPU6および回線I/F装置11を介して当該MFP100の外部へ送信される。
【0101】
上記した処理Cにおいて、HDD5に蓄積された画像データをユーザが前回利用時とは異なる条件で再度出力する場合(後で再利用する場合)については、基本的に上記第2の実施の形態における処理Bと同じであるので重複説明を省略する。
【0102】
上記動作において、変倍率配分制御部63における変倍率の配分制御フローを図7で見ると、動作モードの選択時にバランス優先モードが選択され(ステップS100でバランス優先)、定型解像度決定部64で定めた定型解像度で画像データをHDD5に蓄積するように第1および第2の画像データ処理装置の変倍率の配分を決定する(ステップS108)。
【0103】
このように、第5の実施の形態によれば、画質優先と生産性優先とのバランスを取ることが可能となる。例えば、画質優先モードの場合は、どのような変倍率であっても等倍の読取解像度で蓄積するように変倍率を配分するため、画質を向上させるメリットはあるが、縮小相当の変倍率の場合には処理速度が低下するというデメリットがある。また、生産性優先モードの場合は、どのような変倍率であっても出力解像度で蓄積するように変倍率を配分するため、処理速度が向上するメリットはあるが、蓄積する画像データの解像度が出力解像度の種類分だけ存在することになり、画質の面から見るとデメリットとなる。このように、画質優先モードと生産性優先モードは、それぞれ相反するメリットとデメリットがあるため、そのバランスを取ることによって、ユーザの用途に応じた効果を得ることができる。
【0104】
(第6の実施の形態)
第6の実施の形態の特徴は、上記第5の実施の形態において定型解像度決定部64で解像度を割り当てる際の範囲の区分と割当てる解像度を、MFP100の操作表示部10を使ってユーザが予め設定することにより調整可能とした点にある。
【0105】
まず、ユーザは、図6に示すような「範囲の区分」と「割当てる解像度」の設定値を操作表示装置10に入力する。そして、ユーザは、図1の画像読取装置1に原稿をセットし、操作表示部10を使ってCPU6の動作モード選択部61のバランス優先モードを選択し、その他の諸設定を行って、解像度270dpiのスキャナ配信とD−BOXへの蓄積開始入力を行う。
【0106】
操作表示装置10は、ユーザから入力された情報を機器内部の制御コマンドデータに変換し発行する。発行された制御コマンドデータは、PCI−Expressバスを介してCPU6に通知される。CPU6は、スキャナ配信+D−BOX蓄積サービスを開始する制御コマンドデータに従って、スキャナ配信+D−BOX蓄積サービスの動作プロセスのプログラムを実行し、ユーザが指定した変倍率[Z:45%(270dpi化)]に対して、図4の定型解像度決定部64で求めた定型解像度で蓄積するように、第1の画像データ処理装置2の変倍処理部21の変倍率と、第2の画像データ処理装置4の変倍処理部41の変倍率を配分する。そして、予め設定した調整値である図5に従って、第1の画像データ処理装置2の変倍処理部21の変倍率[Z1:100%(等倍:600dpi化)]、第2の画像データ処理装置4の変倍処理部41の変倍率[Z2:45%(270dpi化)]とするよう配分する。以下、動作プロセスに従って順に説明する。
【0107】
画像読取装置1で副走査メカ変倍の変倍率[45%(270dpi化)]として原稿を走査して得られた画像データは、第1の画像データ処理装置2において[Z1:100%(等倍)]への変倍処理と、その他の必要な処理とが施されてバス制御装置3に送られる。
【0108】
バス制御装置3は、第1の画像データ処理装置2からの画像データを受け取ると、CPU6を介してメモリ7に蓄積する。さらに、メモリ7に蓄積された画像データをHDD5に蓄積する(これを処理Dとし、以下で参照する)。この時のメモリ7およびHDD5に蓄積する画像データの解像度は600dpiとする。
【0109】
続いて、メモリ7に蓄積された画像データは、CPU6およびバス制御装置3を介して、第2の画像データ処理装置4に送られる。第2の画像データ処理装置4は、受け取った画像データに対して、適切に配分された変倍率[Z2:45%]への変換と、その他の必要な処理を施して出力する。
【0110】
バス制御装置3は、第2の画像データ処理装置4から出力された画像データを受け取ると、CPU6を介してメモリ7に蓄積する。このメモリ7に蓄積された画像データは、CPU6および回線I/F装置11を介して当該MFP100の外部へ送信される。
【0111】
上記した処理Dにおいて、HDD5に蓄積された画像データをユーザが前回利用時とは異なる条件で再度出力する場合(後で再利用する場合)については、基本的に上記第2の実施の形態における処理Bと同じであるので重複説明を省略する。
【0112】
上記動作において、変倍率配分制御部63における変倍率の配分制御フローを図7で見ると、動作モードの選択時にバランス優先モードが選択され(ステップS100でバランス優先)、定型解像度決定部64で定めた定型解像度で画像データをHDD5に蓄積するように第1および第2の画像データ処理装置の変倍率の配分を決定した後(ステップS108)。範囲の区分と割り当てる解像度を調整する場合は調整を行った後(ステップS109)、ステップS108に戻る。
【0113】
このように、第6の実施の形態によれば、上記第5の実施の形態における定型解像度決定部64で解像度を割り当てる際の範囲の区分と割当てる解像度とを、ユーザにより調整可能としたことにより、さらに幅広い要求へ対応可能な画像処理装置とすることができる。
【0114】
(第7の実施の形態)
第7の実施の形態の特徴は、縦横方向の独立変倍時において画質を優先させるようにした点にある。ここでは、縦40%×横80%で縮小コピーを行うと共に、D−BOXに蓄積する場合の動作について説明する。
【0115】
まず、ユーザは図1の画像読取装置1に原稿をセットし、操作表示装置10を使ってCPU6の動作モード選択部61の縦横方向の独立変倍時における画質優先モードを選択し、その他の諸設定を行って、縦40%×横80%の縮小コピーとD−BOXへの蓄積開始入力を行う。なお、第7の実施の形態では、上記第5の実施の形態の動作モードであるバランス優先を選択していることを前提とし、さらに本実施の形態の動作モードを選択することとした。また、縦40%×横80%については、主走査方向を40%、副走査方向を80%と捉えている。
【0116】
操作表示装置10は、ユーザから入力された情報を機器内部の制御コマンドデータに変換し発行する。発行された制御コマンドデータは、PCI−Expressバスを介してCPU6に通知される。CPU6は、サービス開始の制御コマンドデータに従って、コピー+D−BOX蓄積サービスの動作プロセスのプログラムを実行し、ユーザが指定した変倍率[Z:主走査方向40%/副走査方向80%]に対して、第1の画像データ処理装置2の変倍処理部21の変倍率[Z1:主走査方向80%/副走査方向80%]、第2の画像データ処理装置4の変倍処理部41の変倍率[Z2:主走査方向50%/副走査方向100%(等倍)]とするよう配分する。
【0117】
なお、第7の実施の形態では、第1の画像データ処理装置2側に配分された変倍率[Z1:主走査方向80%/副走査方向80%]に対して、さらに、副走査方向を画像読取装置1の副走査メカ変倍の変倍率[80%]、第1の画像データ処理装置2の変倍処理部21の変倍率[Z1:副走査方向100%]に配分した場合で説明する。以下、動作プロセスに従って順に説明する。
【0118】
画像読取装置1による副走査メカ変倍の変倍率を[80%]として原稿を操作して得られた画像データは、第1の画像データ処理装置2で、[Z1:主走査方向80%/副走査方向100%]への変倍処理と、その他の必要な処理とが施されてバス制御装置3に送られる。
【0119】
バス制御装置3は、第1の画像データ処理装置2からの画像データを受け取ると、CPU6を介してメモリ7に蓄積する。さらに、メモリ7に蓄積された画像データをHDD5に蓄積する(これを処理Eとし、以下で参照する)。この時のメモリ7およびHDD5に蓄積する画像データの解像度は、主走査/副走査方向ともに480dpi(副走査方向の出力解像度:80%縮小相当)とする。
【0120】
続いて、メモリ7に蓄積された画像データは、CPU6およびバス制御装置3を介して、第2の画像データ処理装置4に送られる。第2の画像データ処理装置4は、受け取った画像データに対して、適切に配分された変倍率[Z2:主走査方向50%/副走査方向100%(等倍)]への変換と、その他の必要な処理を施して出力する。
【0121】
バス制御装置3は、第2の画像データ処理装置4からの画像データを受け取ると、CPU6を介してメモリ7に蓄積する。このメモリ7に蓄積された画像データは、CPU6およびプロッタI/F装置8を介して、プロッタ装置9に送られる。プロッタ装置9は、受け取った画像データを転写紙に出力し、原稿のコピーを生成する。
【0122】
上記した処理Eにおいて、HDD5に蓄積された画像データをユーザが前回利用時とは異なる条件で再度出力する場合(後で再利用する場合)については、基本的に上記第2の実施の形態における処理Bと同じであるので重複説明を省略する。
【0123】
上記動作において、変倍率配分制御部63における変倍率の配分制御フローを図7で見ると、動作モードの選択時に画質優先モードが選択され(ステップS100で画質優先)、縦横独立変倍時の場合は(ステップS101でYES)、走査方向と副走査方向で高い解像度に設定された方向の出力解像度で両方向とも記憶させるように、第1および第2の画像データ処理装置2,3の変倍率の配分を決定する(ステップS110)。
【0124】
このように、第7の実施の形態によれば、画像データを主副走査で異なる変倍とする場合であっても画質を優先させることが可能となる。例えば、上記第5の実施の形態では、変倍率によらずに常に定型解像度で蓄積するように変倍率を配分するため、主副走査で異なる変倍率が出力解像度として設定された場合に、蓄積する画像データの解像度が主副走査で異なることから、画質が劣化することがあった。これに対し、第7の実施の形態では、主副走査で異なる変倍の場合には、高い方向の解像度で両方向ともに蓄積するように変倍率を配分するため、蓄積する画像データの解像度が主副走査で同じとなり、画質を向上させることができる。
【0125】
なお、上記各実施の形態にかかる画像処理装置で実行されるプログラムは、図1に示すROM14等に予め組み込まれて提供される。
【0126】
本実施の形態にかかる画像処理装置で実行されるプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0127】
さらに、本実施の形態にかかる画像処理装置で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施の形態にかかる画像処理装置で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0128】
本実施の形態にかかる画像処理装置で実行されるプログラムは、上述した各部(動作モード選択部61、変倍率設定部62、変倍率配分制御部63、定型解像度決定部64、調整部65等)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)6が上記ROM14からプログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、動作モード選択部61、変倍率設定部62、変倍率配分制御部63、定型解像度決定部64、調整部65等が主記憶装置上に生成されるようになっている。
【図面の簡単な説明】
【0129】
【図1】本発明の実施の形態にかかる画像処理装置の主要部の概略構成を説明するブロック図である。
【図2】図1の第1の画像データ処理装置の構成例を示すブロック図である。
【図3】図1の第2の画像データ処理装置の構成例を示すブロック図である。
【図4】図1のCPUの構成例を示すブロック図である。
【図5】図4の定型解像度決定部で解像度を割り当てる範囲の区分と割り当てる解像度とを示す図である。
【図6】図4の定型解像度決定部で決定された定型解像度の調整値を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態にかかる概略動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0130】
1 画像読取装置
2 第1の画像データ処理装置
3 バス制御装置
4 第2の画像データ処理装置
5 HDD
6 CPU
7 メモリ
8 プロッタI/F装置
9 プロッタ装置
10 操作表示装置
11 回線I/F装置
12 外部I/F装置
13 SB
14 ROM
21 変倍処理装置
22,23 その他の処理部
41 変倍処理部
42,43 その他の処理部
61 動作モード選択部
62 変倍率設定部
63 変倍率配分制御部
64 定型解像度決定部
65 調整部
100 デジタル複合機(MFP)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力した画像データを第1の変倍率で変倍処理する第1の変倍処理手段と、
前記第1の変倍処理手段で変倍処理された画像データを記憶する画像記憶手段と、
前記画像記憶手段からの画像データを第2の変倍率で変倍処理する第2の変倍処理手段と、
前記第1の変倍処理手段、前記画像記憶手段、または前記第2の変倍処理手段からの画像データを出力する画像出力手段と、
前記画像出力手段から画像データを出力する際の変倍率を設定する変倍率設定手段と、
画質を優先するか、生産性を優先するか、画質と生産性のバランスを優先するかといった動作モードを選択する動作モード選択手段と、
前記動作モード選択手段によって選択された動作モードと、前記変倍率設定手段によって設定された変倍率とに基づいて、前記第1の変倍率と前記第2の変倍率の配分を制御する変倍率配分制御手段と、
を備えたことを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記変倍率配分制御手段は、前記動作モード選択手段によって画質優先モードが選択され、前記画像記憶手段に記憶された画像データを用いて記憶時と異なる変倍率で変倍処理するよう前記変倍率設定手段で設定した場合、前記第1の変倍率を等倍とし、前記第2の変倍率を前記変倍率設定手段で設定した変倍率となるように配分を制御することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記変倍率配分制御手段は、前記動作モード選択手段によって前記画像出力手段から出力する際の生産性優先モードが選択され、前記変倍率設定手段で設定された変倍率で前記画像出力手段から画像データを出力する場合、前記第1の変倍率を前記変倍率設定手段で設定された変倍率とし、前記第2の変倍率が等倍となるように配分を制御することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記変倍率配分制御手段は、前記動作モード選択手段によって拡大時における生産性優先モードが選択され、前記変倍率設定手段で設定された変倍率が拡大相当の変倍率の場合、前記第1の変倍率を等倍とし、前記第2の変倍率を前記変倍率設定手段で設定した変倍率となるように配分を制御することを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記変倍率配分制御手段は、前記変倍率設定手段で設定された出力時の変倍率に基づいて、いくつかに区分した範囲ごとに解像度を割り当てて定型解像度を求める定型解像度決定手段を有し、前記動作モード選択手段によって画質と生産性のバランスを優先するバランス優先モードを選択した場合、前記定型解像度決定手段によって求めた定型解像度で蓄積するように、前記第1の変倍率と前記第2の変倍率の配分を制御することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記定型解像度決定手段は、解像度を割り当てる際に、範囲の区分と割り当てる解像度とを調整可能にする調整手段をさらに備えたことを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記変倍率配分制御手段は、画像データの縦横方向の独立変倍時に、前記動作モード選択手段によって画質優先モードが選択され、出力解像度が主走査方向と副走査方向で異なる場合、両方向とも高い解像度に設定された方向の出力解像度に対する前記定型解像度決定手段によって求めた定型解像度で蓄積するように、前記第1の変倍率と前記第2の変倍率の配分を制御することを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
【請求項8】
入力した画像データを第1の変倍率で変倍処理する第1の変倍処理ステップと、
前記第1の変倍処理ステップで変倍処理された画像データを記憶する画像記憶ステップと、
前記画像記憶ステップで記憶された画像データを第2の変倍率で変倍処理する第2の変倍処理ステップと、
前記第1の変倍処理ステップ、前記画像記憶ステップ、または前記第2の変倍処理ステップから画像データを出力する際の変倍率を設定する変倍率設定ステップと、
画質を優先するか、生産性を優先するか、画質と生産性のバランスを優先するかといった動作モードを選択する動作モード選択ステップと、
前記動作モード選択ステップによって選択された動作モードと、前記変倍率設定ステップによって設定された変倍率とに基づいて、前記第1の変倍率と前記第2の変倍率の配分を制御する変倍率配分制御ステップと、
を含むことを特徴とする画像処理方法。
【請求項9】
請求項8に記載の画像処理方法の各ステップをコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータが実行するためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−219055(P2009−219055A)
【公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−63205(P2008−63205)
【出願日】平成20年3月12日(2008.3.12)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】