説明

画像処理装置、画像処理方法、及び、コンピュータプログラム

【課題】プレビューの目的に応じたプレビュー画像を好適に生成して素早く表示する画像
処理装置等を提供すること。
【解決手段】読取手段によって読み取られた画像の原画像データを縮小してプレビュー
画像を生成するプレビュー画像生成手段と、プレビュー画像のプレビュー画像データをメ
モリに格納させ、さらに、プレビュー画像データをメモリから読み出すメモリ制御手段と
、メモリに格納されたプレビュー画像データを表示手段に転送する転送手段と、読み取り
の主走査方向と、画像の天方向と、の関係に係る情報を入力する情報入力手段と、プレビ
ュー画像の天を上にした左から右方向への走査を主走査とし、該プレビュー画像の天方向
から地方向へ向かう走査を副走査とする順に、プレビュー画像データの画素の並び順を変
更する、画像回転手段と、を有する画像処理装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、画像処理方法、及び、コンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、画像を読み取って得られた画像データを処理する画像処理装置において、読み取られた画像や処理される画像のプレビュー表示が行われることがある。例えば、特開2004−248057号公報(特許文献1)には、仕上がりイメージの選択画面に基づいて、操作者によって選択された仕上がりイメージに対応する複写モードの設定を行う画像形成装置の発明が開示されている。
【特許文献1】特開2004−248057号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記特許文献1に開示の画像形成装置では、プレビュー画像である仕上がりイメージをどのタイミングで生成して表示させるのかが考慮されていない。プレビュー画像は、入力された画像データに対して縮小する変倍処理を施し、さらに、必要に応じて、回転処理、2枚の画像を1枚にあわせて出力する集約処理等の加工処理や、パンチ、ステープル等の後処理等を、縮小された画像データに反映させて、生成される。そこで、例えばプレビュー画像を表示する毎に、縮小された画像データを生成していたのでは、プレビュー画像の表示に時間がかかる。
【0004】
また、操作者がプレビューを行う目的が、例えば画像の天地方向等を確認するような、大まかな画像によって実現できるものなのか、画像に含まれる文字の向き等を確認するような比較的詳細な画像によって実現されるものであるのかによって、画像データを縮小する際の縮小率が異なる。そこで、操作者による要求が発生する毎に、毎回、その要求に対応する縮小された画像データを生成したのでは、プレビュー画像を表示するまでに時間がかかるだけでなく、同様な処理を繰り返して行うこととなり、装置が有するリソースを効率的に使用することができなくなるという不具合が発生する。
【0005】
さらに、画像データを縮小する処理においては、文字領域か非文字領域か、又は、有彩色画像か無彩色画像か等の画像の性質によって、変倍処理の方法を異ならせることにより、より好適な縮小された画像データを生成することができるが、上記特許文献1ではそのようなことは考慮されていない。
【0006】
本発明は、上記の点に鑑みて、これらの問題を解消するために発明されたものであり、プレビューの目的に応じたプレビュー画像を好適に生成して素早く表示する画像処理装置、画像処理方法、及び、コンピュータプログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の画像処理装置は次の如き構成を採用した。
【0008】
本発明の画像処理装置は、読取手段によって読み取られた画像の原画像データを縮小してプレビュー画像を生成するプレビュー画像生成手段と、前記プレビュー画像のプレビュー画像データをメモリに格納させ、さらに、前記プレビュー画像データを前記メモリから読み出すメモリ制御手段と、前記メモリに格納されたプレビュー画像データを表示手段に転送する転送手段と、前記読み取りの主走査方向と、前記画像の天方向と、の関係に係る情報を入力する情報入力手段と、前記読取手段による前記画像の読み取りの主走査方向及び副走査方向が、それぞれ、前記プレビュー画像を該プレビュー画像の天を上にして前記表示手段に表示させる際の主走査方向及び副走査方向と一致しない場合に、前記プレビュー画像の天を上にした左から右方向への走査を主走査とし、該プレビュー画像の天方向から地方向へ向かう走査を副走査とする順に、前記プレビュー画像データの画素の並び順を変更する、画像回転手段と、を有する構成とすることができる。
【0009】
これにより、プレビューの目的に応じたプレビュー画像を好適に生成して素早く表示する画像処理装置を提供することができる。
【0010】
なお、上記課題を解決するため、本発明は、さらに、上記画像処理装置が備える各手段の機能を実行させる画像処理方法、又は、その画像処理方法コンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムとしてもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明の画像処理装置、画像処理方法、及び、コンピュータプログラムによれば、プレビューの目的に応じたプレビュー画像を好適に生成して素早く表示する画像処理装置、画像処理方法、及び、コンピュータプログラムを提供することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
〔本発明の実施の形態〕
図1は、本実施形態における画像の「天」と「地」とを説明する図である。図1のように、ユーザが画像を読む又は見る方向に画像を配した場合に、その画像の上方を「天」、下方を「地」という。また、本実施形態では、画像が読取装置によって読み取られ、又は、画像が表示装置によって表示される。読み取り又は表示の際に処理される画素の並び順のうち、読み取り又は表示の際に連続する画素の並びに沿うラインの方向を「主走査方向」といい、一のラインの処理が終了して次のラインの処理に移る際の方向を「副走査方向」という。図1では、主走査方向が3本の細線矢印で示され、副走査方向が太線矢印で示されている。
【0013】
図1では、読み取り又は表示の際には、主走査方向に1ライン分の画素が左から右へ向かって処理され、1ライン分の画素の処理が終了した後に、副走査方向に次ぎのラインの処理に移る。
【0014】
(読み取られた画像とメモリ上の配置との関係を説明する図)
図2は、本実施形態において、読み取られた画像とその画像の画像データのメモリ上の配置とを説明する図である。なお、図では、便宜上、メモリ上の配置を2次元的に表しているが、実際は、一のラインの画素に次のラインの画素が続く1次元のアドレスにより、画像データがメモリに格納されてよい。
【0015】
また、図2の例では、読み取って得られた画像データから、その画像のプレビュー画像を生成するための、縮小画像が生成され、メモリに格納されているが、本実施の形態では、縮小画像の他に、読み取って得られた画像データ(以下、「原画像データ」という。)も、メモリに格納される。
【0016】
図2(A)は、画像の天方向から読み取られて得られた画像データが、メモリ上に格納されることを説明する図である。図2(A)では、画像の天方向から読み取り処理が行われたため、取得される原画像データは、天方向から地方向に向かって、一ラインずつ画素が並ぶ。したがって、この原画像データから得られる縮小画像も、同様に、天方向から地方向に向かって、一ラインずつ画素が並ぶ構成となる。
【0017】
図2(B)は、画像の天方向とは異なる方向から読み取られて画像データが得られることを説明する図である。図2(B)では、例えば、天地方向を結ぶ線に並行な方向から、画像が読み取られる。したがって、取得される原画像データは、地方向から天方向に向かうラインが、一ラインずつ、天方向を上にして右へと進むように画素が並ぶ。そこで、この原画像データを縮小して得られる縮小画像b1も、同様に、地方向から天方向に向かうラインが、複数並ぶ構成となる。
【0018】
ところで、画像を表示する際には、読み取り処理と同様に、画像データを構成する画素を1つずつ、主走査方向に並べるラインを、副走査方向に複数ライン形成する。そこで、縮小画像b1をそのまま表示すると、天方向が表示装置の右側になり、操作者にとって見づらい表示になる。そこで、縮小画像b2のように、天方向が上になるよう、画像データを構成する画素の並べ替えを行う必要が生じる。この並べ替え処理は、画像を左方向に90度回転する処理と等しい。そこで、以下の実施の形態では、「並べ替え処理」を「回転処理」ともいう。
【0019】
(本実施形態の画像処理装置1の機能構成の例)
図3は、本実施形態の画像処理装置1の機能構成の例を説明する図である。図3の画像処理装置1は、例えば、読取手段100、プレビュー画像生成手段210、制御手段220、メモリ400、オペレーションパネル500、及び、記憶手段600を有する。
【0020】
読取手段100は、画像が形成された媒体上から、画像を読み取ってその画像の原画像データを取得する。読取手段100は、例えば、スキャナとして構成される。読取手段100は、またさらに、画像を読み取る際に、その画像に含まれる領域毎の属性を取得してもよい。領域毎の属性とは、例えば、その領域が、「文字領域」であるのか、「非文字領域」であるのかを表す情報であり、また例えば、その領域が、カラー、すなわち「有彩色領域」であるのか又はモノクロ、すなわち「無彩色領域」であるのかを表す情報である。
【0021】
プレビュー画像生成手段210は、読取手段100で取得された原画像データに対し、縮小する変倍処理を施して、縮小画像を生成する。プレビュー画像生成手段210は、さらに、原画像データに対して施される、加工処理や後処理等を、その縮小画像に反映させることにより、プレビュー画像を生成してよい。これにより、画像処理装置1から出力される画像のプレビュー画像を生成することができる。
【0022】
プレビュー画像生成手段210は、例えば、変倍手段211及び212を有する。変倍手段211及び変倍手段212は、何れも、縮小の変倍処理を行うが、変倍処理の方法が互いに異なる。そこで、読取手段100によって読み取られた領域の属性に係る情報に基づいて、領域毎に好適な変倍処理を行う変倍手段を選択することにより、プレビューの目的に応じたプレビュー画像を好適に生成することができる。より詳細には、例えば、文字領域に対しては、文字のつぶれや欠けが少ない変倍手段を選択し、カラー画像の領域に対しては、色バランスを好適にする変倍手段を選択する。
【0023】
なお、解像度の異なる複数のプレビュー画像を生成する場合には、各変倍手段が、複数の解像度のプレビュー画像を生成してもよく、また例えば、解像度毎に対応する変倍手段が設けられてもよい。
【0024】
制御手段220は、メモリ400又は記憶手段600へ各画像データを格納させ、オペレーションパネル500から入力される情報に基づく処理や、オペレーションパネル500に表示する画像データの転送等を行う。
【0025】
制御手段220は、例えば、メモリ制御手段221、画像回転手段223、及び、転送手段225を有する。メモリ制御手段221は、原画像データ及びプレビュー画像のデータを、メモリ400に格納する際の画素毎のアドレスを決定して、画像データをメモリ400に格納させる。
【0026】
画像回転手段223は、メモリ400上に格納されている画像データに対して回転処理を行う。この回転処理により、画像データの天方向を上にして、左上から右方向に向かうラインを、主走査線とし、そのラインが一つずつ下に進む方向を、副走査線とすることにより、オペレーションパネル500が有する表示手段520における画素毎の処理順と、画像データ内の画素の並び順とを同一にすることができる。
【0027】
なお、画像回転手段223は、制御手段220に設けられる他に、プレビュー画像生成手段210と、一の手段として設けられてもよい。より詳細には、例えば、読取手段100によって取得された画像データが処理される一のASICとして構成されてもよい。
【0028】
転送手段225は、メモリ400に格納されている画像データを、オペレーションパネル500が有する表示手段520、又は、記憶手段600等に転送する。転送手段225は、例えば、DMAコントローラとして構成されてよく、その場合には、例えば、メモリ制御手段221、又は、画像回転手段223の内部に設けられてもよい。
【0029】
メモリ400は、原画像データ、又は、プレビュー画像のデータが格納される記憶手段である。オペレーションパネル500は、画像処理装置1が有するユーザインタフェースであり、例えば、情報入力手段510及び表示手段520を有する。
【0030】
情報入力手段510は、画像処理装置1に対する、処理の実行の指示や、処理の内容等を設定するための情報が入力される。情報入力手段510は、またさらに、読取手段100によって読み取られる画像の、天方向と、読み取り処理の主走査方向との関係に係る情報が入力される。これにより、制御手段220が、入力された画像のプレビュー画像のデータに対し、回転処理を行うか否かを決定することができる。
【0031】
より詳細には、読取手段100が、画像の天から読み取りを開始する場合には、回転処理は行われない。読取手段100が、画像の天では無い端から読み取りを開始する場合には、回転処理により、メモリに格納される画像データが、画像の天方向から順に画素が並ぶように、画素順が並べ替えられる。
【0032】
表示手段520は、画像処理装置1の状態や、画像処理装置1によって処理される画像のプレビュー画像を表示する。表示手段520は、画像を構成する画素を、主走査方向に1ラインずつ並べることを、副走査方向に繰り返すことにより、画像の表示を実現する。
【0033】
なお、本実施の形態では、画像処理装置1が有する表示手段520に、プレビュー画像を表示する例について説明するが、本発明の実施の形態はこの例に限らない。画像処理装置1と接続されたパーソナルコンピュータ等によって制御される表示手段に、プレビュー画像を表示してもよい。
【0034】
記憶手段600は、原画像データ、及び、プレビュー画像のデータを記憶する手段であり、例えば、ハードディスク装置のように、電源の供給に関係無く、一度格納されたデータは、削除されるまで保持し続けられ、さらに、大容量のデータを格納する手段である。
【0035】
(画像制御装置の例)
図4は、読取装置10によって取得された画像データを処理する画像制御装置20の構成を説明する図である。画像制御装置20は、例えば、図3のプレビュー画像生成手段210及び制御手段220に対応する。
【0036】
画像制御装置20は、バスを介して、読取装置10、CPU30、メモリ40、及び、オペレーションパネル50と接続されている。画像制御装置20は、例えば、原画像転送部29、プレビュー小生成部21a、プレビュー大生成部21b、回転部23、及び、オペレーションパネル転送部25を有する。これらの各部は、データ転送バス及び起動・設定バスを介して接続されている。データ転送バスは、画像データが転送されるバスであり、起動・設定バスは、コマンドが伝送されるバスである。各部は、さらに、DMAコントローラを有する。これにより、データ転送バスを用いて、画像データを処理しながらDMA転送を行うことができる。
【0037】
原画像転送部29は、入力される原画像データをそのまま出力する。プレビュー小生成部21a及びプレビュー大生成部21bは、それぞれ、入力される原画像データから、プレビュー画像を生成する。ここで、プレビュー小生成部21aが生成するプレビュー画像は、プレビュー大生成部21bが生成するプレビュー画像よりも、解像度が低い。
【0038】
プレビュー小生成部21aによって生成されるプレビュー画像は、例えば、画像の上下や、後処理の位置等を確認するために供せられ、絵、図、写真等の非文字領域が多い画像のプレビュー画像として好適なものである。また、プレビュー大生成部21bによって生成されるプレビュー画像は、例えば、文字領域が多い画像を処理する際のプレビュー画像として好適なものである。
【0039】
以下の実施の形態では、プレビュー小生成部21aによって生成されるプレビュー画像を「プレビュー小」といい、プレビュー大生成部21bによって生成されるプレビュー画像を「プレビュー大」という。
【0040】
回転部23は、画像データに対して、回転処理を行う。オペレーションパネル転送部25は、メモリ上の画像データを、オペレーションパネル50に対して転送し、画像の表示を実現させる。
【0041】
メモリ40は、画像制御装置20によって処理される画像データ等が格納され、オペレーションパネル50は、プレビュー画像の表示及び指示の入力等を行う。
【0042】
CPU30は、画像制御装置20を次の手順で制御する。
(1)原画像転送部29、プレビュー小生成部21a、及び、プレビュー小生成部21bが有する各DMAコントローラに対して設定、起動を行う。
(2)読取装置10に対し、原画像データを転送する指示を出力する。
(3)原画像データの転送を実行させる。
(4)原画像データの転送が終了すると、原画像転送部29、プレビュー小生成部21a、及び、プレビュー小生成部21bが有する各DMAコントローラから、CPU30に対して完了通知が出力される。
(5)CPU30が、回転部23が有するDMAコントローラに対し設定、起動を行う。
(6)回転部23が、画像データの回転処理を行う。この処理は、メモリ40上に格納されている画像データが、画素の並び順を変更されながら、メモリ40上の別の領域に格納されることにより実現される。
(7)回転処理が終了すると、回転部23が有するDMAコントローラからCPU30に対して完了通知が出力される。
(8)CPU30が、オペレーションパネル転送部25が有するDMAコントローラに対して設定、起動を行う。
(9)オペレーションパネル転送部25が、メモリ40に格納されたプレビュー画像のデータを、オペレーションパネル50に対して転送する。
(10)オペレーションパネル50へのデータ転送が終了すると、オペレーションパネル転送部25が有するDMAコントローラからCPU30に対し、完了通知が出力される。
【0043】
(プレビュー画像を生成して表示する処理の例)
図5から図11は、プレビュー画像を生成して表示する処理の例を説明する図である。なお、図5から図11の例では、プレビュー画像がオペレーションパネル50に表示される例について説明するが、本発明の実施の形態は、この例に限らない。ネットワーク等を介して接続された表示手段に、プレビュー画像が表示されてもよく、その場合には、オペレーションパネル50へのDMA転送に代えて、ネットワークを介した通信によってプレビュー画像のデータが伝送されるとよい。
【0044】
(画像が天方向から読み取られる場合)
図5は、画像が読取装置10によって天方向から読み取られた場合に、プレビュー画像を生成する処理を説明する図である。
【0045】
図5のステップS101では、オペレーションパネル50からCPU30に対し、処理を開始する要求が出力される。この要求には、処理の内容も含まれる。ここでは、処理の内容は、画像の天方向から読み込まれること、プレビュー表示を行うこと、画像データをHDD60に格納すること、集約等の編集処理がないこと、等が含まれる。
【0046】
ステップS101に続いてステップS102に進み、CPU30が、処理の内容に基づいて、処理手順を決定する。ここでは、画像の入力とプレビュー画像の生成、プレビュー小のオペレーションパネルへの転送処理、プレビュー大のオペレーションパネルへの転送処理、の順に処理が実行されることが決定される。
【0047】
ステップS102に続いてステップS103に進み、CPU30から読取装置10に対し、原画像データの転送を開始する要求が出力される。ステップS103に続いてステップS104に進み、この要求に基づいて、読取装置10が読み取った画像の原画像データを、画像制御装置20に対して出力する。
【0048】
ステップS104に続いてステップS105に進み、画像制御装置20が、原画像データをメモリに格納し、さらに、プレビュー画像の生成を行う。ここでは、プレビュー小及びプレビュー大の解像度が異なる2つのプレビュー画像が生成され、そのデータが、それぞれ、メモリに格納される。ステップS105に続いてステップS106に進み、画像制御装置20からCPU30に対し、プレビュー画像の生成と画像データのメモリへの格納が完了した通知が出力される。
【0049】
ステップS106に続いてステップS107に進み、ステップS105で生成されたプレビュー小の画像データが、オペレーションパネル50に転送される。これにより、オペレーションパネル50が有する表示手段に、プレビュー小の画像が表示される。ステップS107に続いてステップS108に進み、ステップS105で生成されたプレビュー大の画像データが、オペレーションパネル50に転送される。これにより、オペレーションパネル50が有する表示手段に、プレビュー大の画像が表示される。
【0050】
図5の例では、オペレーションパネル50への転送処理を、先ずプレビュー小に対して行い、その後に、プレビュー大に対して行う。プレビュー小よりも処理に時間を要するプレビュー大を後で処理することにより、オペレーションパネルに、最初のプレビュー画像が表示されるまでの時間を短くすることができる。
【0051】
ステップS109以降の処理は、ステップS107又はステップS108で表示されたプレビュー画像に基づいて、操作者によって、そのプレビュー画像に対応する処理を実行することが決定され、その指示が入力されることに基づく。
【0052】
ステップS109では、オペレーションパネル50からCPU30に対し、プレビュー画像に対応する処理の実行が決定された通知が出力される。ステップS109に続いてステップS110に進み、CPU30が、ステップS109の通知に基づいて、処理手順を決定する。ここでは、原画像データ、プレビュー大、プレビュー小、の3つの画像データが、順にHDD60に格納されることが決定される。
【0053】
ステップS110に続いてステップS111に進み、CPU30から画像制御装置20に対し、画像データを転送する指示が出力される。ステップS112からステップS114は、ステップS111の指示に基づいて、それぞれ、原画像データ、プレビュー大、及び、プレビュー小の画像データが、画像制御装置20からHDD60に対して転送され、HDD60に格納される。なお、ステップS112からステップS114の処理は、その実行順を問わない。
【0054】
ステップS112からステップS114に続いてステップS115に進む。ステップS115以降の処理は、例えば、他のジョブが行われていない「アイドル」時間に実行されるとよい。ステップS115では、HDD60から画像制御装置20に対し、プレビュー小の画像データが転送される。ステップS115に続いてステップS116に進み、画像制御装置20が、プレビュー小がさらに縮小されたサムネイルの画像データを生成する。ステップS116に続いてステップS117に進み、画像制御装置20からHDD60に対し、サムネイルの画像データが出力される。
【0055】
なお、サムネイルとは、例えば、HDD60に格納された画像データの一覧を表示する際の縮小画像であり、プレビュー小よりもさらに低解像度の画像である。図5では、プレビュー小の画像データを、HDD60より読み出した後に、サムネイルを生成しているが、メモリ上にプレビュー小の画像データが格納されている場合には、HDD60から読み出すことに代えて、メモリ上の画像データを用いてよい。
【0056】
(画像が天方向とは異なる方向から読み取られる場合)
図6は、画像が読取装置10によって天方向とは異なる方向から読み取られた場合に、プレビュー画像を生成する処理を説明する図である。
【0057】
図6のステップS201では、オペレーションパネル50からCPU30に対し、処理を開始する要求が出力される。この要求には、処理の内容も含まれる。ここでは、処理の内容は、画像の天方向と異なる方向から読み込まれること、プレビュー表示を行うこと、画像データをHDD60に格納すること、集約等の編集処理がないこと、等が含まれる。
【0058】
ステップS201に続いてステップS202に進み、CPU30が、処理の内容に基づいて、処理手順を決定する。ここでは、画像の入力とプレビュー画像の生成、プレビュー小の回転処理とオペレーションパネルへの転送処理、プレビュー大の回転処理とオペレーションパネルへの転送処理、の順に処理が実行されることが決定される。
【0059】
ステップS202に続いてステップS203に進み、CPU30から読取装置10に対し、原画像データの転送を開始する要求が出力される。ステップS203に続いてステップS204に進み、この要求に基づいて、読取装置10が読み取った画像の原画像データを、画像制御装置20に対して出力する。
【0060】
ステップS204に続いてステップS205に進み、画像制御装置20が、原画像データをメモリに格納し、さらに、プレビュー画像の生成を行う。ここでは、プレビュー小及びプレビュー大の解像度が異なる2つのプレビュー画像が生成され、そのデータが、それぞれ、メモリに格納される。ステップS205に続いてステップS206に進み、画像制御装置20からCPU30に対し、プレビュー画像の生成と画像データのメモリへの格納が完了した通知が出力される。
【0061】
ステップS206に続いてステップS207に進み、CPU30から画像制御装置20に対し、プレビュー小を回転する指示が出力される。ステップS207に続いてステップS208に進み、画像制御装置20が、プレビュー小の画像データに対する回転処理を行う。この処理は、メモリ上に格納されたプレビュー小の画像データを読み出して、メモリ上の別の領域に格納するDMA転送によりにより実現される。ステップS208に続いてステップS209に進み、画像制御装置20からCPU30に対し、回転処理が完了した通知が出力される。
【0062】
ステップS209に続いてステップS210に進み、ステップS208で回転されたプレビュー小の画像データが、オペレーションパネル50に転送される。これにより、オペレーションパネル50が有する表示手段に、プレビュー小の画像が表示される。
【0063】
ステップS210に続くステップS211からステップS214の処理は、プレビュー大の画像データに対する回転処理及びオペレーションパネル50への転送処理であり、ステップS207からステップS210のプレビュー小に係る処理と同一であるので、ここでは説明を省略する。また、ステップS215からステップS223の処理は、図5のステップ109からステップS117の処理と同一であるので、ここでは説明を省略する。
【0064】
図6の例では、回転処理とオペレーションパネル50への転送処理を、先ずプレビュー小に対して行い、その後に、プレビュー大に対して行う。プレビュー小よりも処理に時間を要するプレビュー大を後で処理することにより、オペレーションパネルに、最初のプレビュー画像が表示されるまでの時間を短くすることができる。
【0065】
(コピー処理の例)
図5及び図6では、画像データをHDD60に格納する処理について説明したが、図7は、画像データをHDD60に格納することなく出力する処理の例を説明するシーケンス図である。HDD60に格納することなく出力する処理は、例えば、コピー処理等がある。
【0066】
図7のステップS301では、オペレーションパネル50からCPU30に対し、処理を開始する要求が出力される。この要求には、処理の内容も含まれる。ここでは、処理の内容は、画像の天方向と異なる方向から読み込まれること、プレビュー表示を行うこと、画像データはHDD60に格納しないこと、集約等の編集処理がないこと、等が含まれる。
【0067】
ステップS301に続くステップS302からステップS314の処理は、図6のステップS202からステップS214の処理と同一であるので、ここでは説明を省略する。
【0068】
ステップS314に続いてステップS315に進み、オペレーションパネル50からCPU30に対し、表示されたプレビュー画像に対応する処理を行うことが決定された旨の通知が出力される。ステップS315に続いてステップS316に進み、CPU30が、処理の手順を決定する。ここでは、画像データが出力されることが決定される。
【0069】
ステップS316に続いてステップS317に進み、CPU30から画像制御部20に対し、原画像データを転送する通知が出力される。ステップS317に続いてステップS318に進み、画像制御装置20から図示しない画像出力装置に対して、原画像データが転送され、出力処理が行われる。
【0070】
(天から読み込んで集約を行う例)
図8から図11は、集約を行う場合の例を説明する図である。図8及び図9は、画像の天方向から読み取られて得られた画像データを集約する場合の例であり、図10及び図11は、画像の天方向とは異なる方向から読み取られて得られた画像データを集約する場合の例である。なお、図中の○囲み数字は、その画像データに対応する、読み取られた原稿の1枚目、2枚目、等の順を表す。
【0071】
図8では、画像の天方向から読み取られて得られた原画像データから、縮小画像が生成される。ここでは、2枚の画像を1枚に集約する2in1の処理が行われるため、異なる原画像データから、それぞれ、縮小画像c1及び縮小画像c2が生成される。縮小画像c1及びc2は、メモリ上には、画像の天方向を上にした左上から右方向に向かう順に画素が並んで格納される。
【0072】
縮小画像c1及びc2から、集約されたプレビュー画像を生成する場合には、縮小画像c1及びc2のそれぞれに対し、縮小する変倍処理を施す。ここで、変倍処理された結果の画像データを書き込むメモリ上のアドレスを制御して、縮小画像c1に基づく画像データと、縮小画像c2に基づく画像データとが、画像c3のように並んで張り合わされた形態に、画素を並べる。この変倍のDMA転送により、集約されたプレビュー画像c3が生成される。
【0073】
図9は、図8の処理を説明するシーケンス図である。図9のステップS401では、オペレーションパネル50からCPU30に対し、処理を開始する要求が出力される。この要求には、処理の内容も含まれる。ここでは、処理の内容は、画像の天方向から読み込まれること、プレビュー表示を行うこと、画像データをHDD60に格納すること、集約を行うことこと、等が含まれる。
【0074】
ステップS401に続いてステップS402に進み、CPU30が、処理の内容に基づいて、処理手順を決定する。ここでは、画像の入力とプレビュー画像の生成が2枚続けて行われ、プレビュー小の生成と変倍処理、さらに、オペレーションパネルへの転送処理、プレビュー大の生成と変倍処理、さらに、オペレーションパネルへの転送処理、の順に処理が実行されることが決定される。
【0075】
ステップS402に続くステップS403からステップS410の処理は、原画像データを転送する指示と、その指示に基づく、縮小画像の生成の処理であり、ステップS403からステップS406が1枚目の画像に係る処理、ステップS407からステップS410が2枚目の画像に係る処理である。なお、ここで生成される縮小画像は、集約等の加工処理が反映された「プレビュー画像」を生成する際の、元となる画像であるが、以下の説明では、簡単のため、これらの縮小画像を、図5等の説明と同様に「プレビュー小」及び「プレビュー大」と称する。これらの処理は、図5のステップS103からステップS106の処理と同一であるので、ここでは説明を省略する。
【0076】
ステップS410に続いてステップS411に進み、CPU30から画像制御装置20に対し、1枚目の画像のプレビュー小を変倍する指示が出力される。ステップS411に続いてステップS412に進み、画像制御装置20が、1枚目の画像のプレビュー小をメモリから読み出して変倍処理を行い、メモリ上の別の位置に格納させる。
【0077】
このとき、後に変倍される2枚目の画像のプレビュー小と、図8のc3に示す関係に格納されるように、メモリ上のアドレスを制御する。より詳細には、図8のc3の如く、互いに左右に張り合わされる場合には、1次元で表されるメモリアドレスにおいて、主走査方向の1ライン分ずつ空けた構成にするとよい。また、上下に張り合わされる集約の場合のメモリ上のアドレスは、2枚目の画像のプレビュー小が、1枚目の画像のプレビュー小に続く構成でよい。
【0078】
ステップS412に続いてステップS413に進み、画像制御装置20からCPU30に対し、変倍処理が完了した通知が出力される。
【0079】
ステップS413に続くステップS414からステップS416の処理は、2枚目の画像のプレビュー小に係る処理であり、ステップS411からステップS413の1枚目の画像のプレビュー小に係る処理との相違は、ステップS415において変倍されたプレビュー小の格納アドレスが、ステップS412で変倍された1枚目のプレビュー小と、所定の関係になるように定められることである。
【0080】
より詳細には、互いに左右に張り合わされる集約の場合には、図8のc3の如く、1枚目のプレビュー小の1ライン目の画素に続いて、2枚目のプレビュー小の1ライン目の画素が続き、2ライン目以降も同様になる。また、互いに上下に張り合わされる集約の場合には、1枚目の画像のプレビュー小の直後に、2枚目の画像のプレビュー小が続く。
【0081】
ステップS416に続いてステップS417に進み、画像制御装置20からオペレーションパネル50に対し、完成した集約のプレビュー画像が転送され表示される。
【0082】
ステップS417に続くステップS418からステップS424の処理は、プレビュー大に係る処理であり、その内容は、ステップS411からステップS416のプレビュー小に係る処理と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0083】
以上の処理により、まず解像度の低いプレビュー小の集約されたプレビュー画像がオペレーションパネルに表示され、次に、解像度の高いプレビュー大の集約されたプレビュー画像がオペレーションパネルに表示される。これにより、操作者に対して、最初のプレビュー画像が表示されるまでの時間を短くすることができる。また、プレビュー小とプレビュー大とを表示することにより、操作者にとって、プレビューの目的に応じた、より好ましいプレビュー画像を提示することができる。
【0084】
ステップS424に続くステップS425からステップS430の処理は、1枚目の画像及び2枚目の画像の、原画像データ、プレビュー大、プレビュー小を、それぞれ、HDD60に格納させる処理であり、図5のステップS109からステップS114の処理から容易に理解できるので、ここでは説明を省略する。ステップS430に続くステップS431及びステップS432は、3枚目以降の画像に係る処理であり、1枚目及び2枚目の画像に係る処理と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0085】
(天とは異なる方向から読み込んで集約を行う例)
図10及び図11は、画像の天とは異なる方向から読み込まれて取得される画像データの集約を行う例を説明する図である。図10では、画像の天方向とは異なる方向から読み取られて得られた原画像データから、縮小画像が生成される。ここでは、2枚の画像を1枚に集約する2in1の処理が行われるため、異なる原画像データから、それぞれ、縮小画像d1及びd2が生成される。
【0086】
これらの縮小画像は、画素の並び順が、表示手段に表示する際に、画像の天が上にはならないようになっている。そこで、画素の並び順を変更する回転処理が行われる。ここで回転処理されて得られる結果の画像データを書き込むメモリ上のアドレスを制御することにより、縮小画像d1に基づく画像データと、縮小画像d2に基づく画像データとが、画像d3のように並んで張り合わされた形態に、画素を並べる。このDMA転送により、集約された画像d3が生成される。さらに、画像d3に対し、変倍処理を行うことにより、プレビュー画像d4が生成される。
【0087】
図10のように、まずDMA転送により回転処理を行いつつ集約を行い、その後に変倍処理を行うことにより、メモリアクセスを効率的に行うことができる。より詳細には、メモリ上に1次元に並んだ画素の読み出し及び書き込みは、並んだ画素をまとめて読み出し又は書き込む処理を行うため、図10のように、先に集約を行うことにより、変倍処理の際に連続して読み出される画素が増え、メモリアクセスを好適に行うことができるようになる。
【0088】
図11は、図10の処理を説明するシーケンス図である。図11のステップS501では、オペレーションパネル50からCPU30に対し、処理を開始する要求が出力される。この要求には、処理の内容も含まれる。ここでは、処理の内容は、画像の天とは異なる方向から読み込まれること、プレビュー表示を行うこと、画像データをHDD60に格納すること、集約を行うことこと、等が含まれる。
【0089】
ステップS501に続いてステップS502に進み、CPU30が、処理の内容に基づいて、処理手順を決定する。ここでは、画像の入力とプレビュー画像の生成が2枚続けて行われ、プレビュー小の生成と回転処理が1枚毎に行われた後に張り合わされた画像を変倍処理し、さらに、オペレーションパネルへ転送する。続いてプレビュー大について、プレビュー小と同様に実行されることが決定される。
【0090】
ステップS502に続くステップS503からステップS510の処理は、図9のステップS403からステップS410の処理と同一であるので、ここでは説明を省略する。
【0091】
ステップS510に続いてステップS511に進み、CPU30から画像制御装置20に対し、1枚目の画像のプレビュー小を回転させる指示が出力される。ステップS511に続いてステップS512に進み、画像制御装置20が、プレビュー小をメモリから読み出して、メモリ上の別の領域にアドレスを制御して書き込むDMA転送により、回転処理を実現する。
【0092】
ここで、書き込まれる際のメモリ上のアドレスは、例えば、図10のd3の如く、2枚目の画像のプレビュー小と互いに左右に張り合わされる集約の場合には、主走査方向の1ライン毎に、2枚目の画像のプレビュー小のデータのための領域が空けられているとよい。また例えば、互いに上下に張り合わされる集約の場合には、1枚目の画像のプレビュー小に続いて、2枚目の画像のプレビュー小が格納されるとよい。
【0093】
ステップS512に続いてステップS513に進み、画像制御装置20からCPU30に対し、回転処理が完了した通知が出力される。
【0094】
ステップS513に続くステップS514からステップS516の処理は、2枚目の画像のプレビュー小に係る処理であり、ステップS511からステップS513の1枚目の画像のプレビュー小に係る処理との相違は、ステップS515において回転されたプレビュー小の格納アドレスが、ステップS512で回転された1枚目のプレビュー小と、所定の関係になるように定められることである。
【0095】
より詳細には、互いに左右に張り合わされる集約の場合には、図10のd3の如く、1枚目のプレビュー小の1ライン目の画素に続いて、2枚目のプレビュー小の1ライン目の画素が続き、2ライン目以降も同様になる。また、互いに上下に張り合わされる集約の場合には、1枚目の画像のプレビュー小の直後に、2枚目の画像のプレビュー小が続く。
【0096】
ステップS516に続いてステップS517に進み、CPU30から画像制御装置20に対し、張り合わされたプレビュー小を変倍して縮小する指示が出力される。ステップS517に続いてステップS518に進み、画像制御装置20が、張り合わされたプレビュー小をメモリから読み出し、変倍処理してメモリ上の領域に書き込む。ステップS518に続いてステップS519に進み、画像制御装置20からCPU30に対し、変倍処理が完了した通知が出力される。これにより、例えば、図10のd4のように、集約されたプレビュー画像が生成される。
【0097】
ステップS519に続いてステップS520に進み、画像制御装置20からオペレーションパネル50に対し、集約されたプレビュー画像が転送され、オペレーションパネル上にプレビュー画像が表示される。
【0098】
ステップS520に続くステップS521からステップS530の処理は、プレビュー大に係る処理であり、ステップS511からステップS520のプレビュー小に係る処理と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0099】
また、ステップS530に続くステップS531からステップS538も、図9のステップS425からステップS432の処理と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0100】
(縮小画像を生成する処理の説明)
図12から図15は、縮小画像を生成する処理を説明する図である。図12は、画像制御装置20の構成の例であって、図4のうちの変倍処理に係る部分をより詳細に示したものである。図12の画像制御装置20は、例えば、原画像転送部29、プレビュー小生成部21a、及び、プレビュー大生成部21bを有する。
【0101】
原画像転送部29は、入力される原画像データを転送して出力するDMAコントローラである。プレビュー小生成部21a及びプレビュー大生成部21bは、それぞれ、解像度の異なる縮小画像を生成して出力する。なお、図では、縮小変倍器が2個の構成であるが、縮小画像の解像度毎に、複数設けられてよく、また、一の縮小変倍器が複数の解像度の縮小画像を生成してもよい。これにより、解像度の異なる複数の縮小画像を生成することができる。
【0102】
プレビュー小生成部21a及びプレビュー大生成部21bは、入力される原画像データに対し、入力される分離情報に基づいて、画像が有する領域毎にその領域の属性に対応する縮小方法を適用して縮小画像を生成する。なお、分離情報とは、画像が有する領域を識別するための情報と、その領域の属性に係る情報である。領域毎の属性とは、例えば、その領域が、「文字領域」であるのか、「非文字領域」であるのかを表す情報であり、また例えば、その領域が、カラー、すなわち「有彩色領域」であるのか又はモノクロ、すなわち「無彩色領域」であるのかを表す情報である。
【0103】
このように、領域毎にその属性に対応する縮小方法を提供するのは、以下の理由による。例えば、プレビュー画像やサムネイル画像を生成する際に、原画像データに対して一様な縮小変倍方式で処理を行うと、文字領域と画像領域の何れか一方に不具合が生じることがある。例えば、文字領域に適した縮小変倍方式を一様に行うと画像領域において粗い画像が出来上がる。また例えば、画像領域に適した縮小変倍方式を一様に行うと文字が潰れた画像ができてしまう。またさらに、カラー画像に対してRGB等の色コンポーネント毎に処理を行うと、カラー色のバランスが崩れることがある。
【0104】
そこで、領域の属性に応じて変倍方法を異ならせ、領域毎に適した変倍方法を適用することにより、より高画質なプレビュー画像やサムネイル画像を生成することができる。
【0105】
(複数の変倍手段を有する縮小変倍器の構成)
図13は、図12の縮小変倍器21の構成を説明する図である。プレビュー小生成部21aは、例えば、分離情報算出部213a、第一縮小変倍部211a、及び、第二縮小変倍部212a、及び、セレクタ214を有する。
【0106】
分離情報算出部213aは、原画像データに対応して入力される分離情報を解析し、その画素が属する領域の属性を取得する。分離情報は、例えば、画素毎に対応する1ビットの情報であり、文字領域であれば1、非文字領域であれば0等の値を有する。分離情報は、また例えば、無彩色領域であれば1、有彩色領域であれば0等の値を有してもよい。
【0107】
なお、分離情報算出部213aから出力される分離情報は、出力される縮小画像の画素毎に対応する値を有するとよい。そこで、例えば、文字領域か否かを判断する場合には変倍率に基づいて、文字情報量をカウントする。そのカウント量がある量、例えば、4分の1の縮小を行う場合に、4×4の領域内で2以上であった場合、文字領域と決定する。また例えば、有彩色領域か否かを判断する場合には、変倍率に基づいて、有彩情報量をカウントする。そのカウント量がある量、例えば、4分の1の縮小を行う場合に、4×4の領域内で4以上であった場合、有彩色領域と決定する。
【0108】
第一縮小変倍部211aと第二縮小変倍部211bとは、それぞれ互いに異なる縮小変倍方式によって、入力される原画像データを、入力される変倍率に基づいて変倍して縮小画像を生成する。セレクタ214は、第一縮小変倍部211a及び第二縮小変倍部212aから出力される画素毎に、分離情報算出部213aから出力される分離情報に基づいて、何れかの出力を選択する。
【0109】
(縮小変倍部の構成の例)
図14は、縮小変倍部の一例を説明する図である。図14の縮小変倍部211は、ラインバッファ201、算出器202、バッファ203、算出器204、及び、出力用バッファ205を有する。
【0110】
ラインバッファ201は、主走査方向のライン毎のデータを格納する。算出器202は、ライン毎の画素のデータに対し、入力される変倍率情報に基づいて、変倍処理を行う。例えば、原画像データに対して縦横が2分の1の縮小画像を生成する際には、2個の画素データから、1個の縮小された画素データを生成し、原画像データに対して縦横が4分の1の縮小画像を生成する際には、4個の画素データから、1個の縮小された画素データを生成する。
【0111】
バッファ203は、算出器204によって生成された縮小された画素データを格納する。算出器204は、複数ラインの縮小された画素データから、縮小画像の画素データを生成する。例えば、原画像データに対して縦横が2分の1の縮小画像を生成する際には、2ライン分の縮小された画素データから、1個の縮小画像の画素データを生成し、原画像データに対して縦横が4分の1の縮小画像を生成する際には、4ライン分の縮小された画素データから、1個の縮小画像の画素データを生成する。
【0112】
出力用バッファ205は、算出器204によって生成された縮小画像の画素データを格納する。なお、図14において、出力用バッファ205は、4ライン分の画素を格納することができる構成であり、ラインバッファ201は、8ライン分の画素を格納することができる構成である。したがって、原画像データに対して、縦横が2分の1の縮小画像を生成する際には、出力用バッファ205の全てのラインからの出力が縮小画像のデータとして取得されるとよい。また、原画像データに対して、縦横が4分の1の縮小画像を生成する際には、出力用バッファ205の2つのラインからの出力が縮小画像のデータとして取得されるとよい。またさらに、原画像データに対して、縦横が8分の1の縮小画像を生成する際には、出力用バッファ205の1つのラインからの出力が縮小画像のデータとして取得されるとよい。
【0113】
(領域の属性に対応する算出器の構成)
算出器202及び算出器204の処理の詳細について、以下説明する。縮小画像を生成する際には、例えば、次の2つのフィルタ処理がある。
(1)OR間引法・・・複数の画素の中から、ある条件により一の画素を選択し、その画素の値を縮小後の画素の値とする方法。最大値を有する画素を選択する方法、最小値を有する画素を選択する方法等がある。
(2)平均化法・・・・複数の画素の平均値を算出し、その値を、縮小後の画素の値とする方法。
【0114】
そこで、本実施の形態において、文字領域に対する縮小処理は、OR間引法を適用し、非文字領域に対する縮小処理は、平均化法を適用するとよい。これにより、文字領域において、文字の潰れや滲み等を低減することができ、非文字領域において、バランスのよい画像を得ることができる。
【0115】
より詳細には、例えば、第一縮小変倍部211aにおいて、算出器202及び算出器204を、OR算出器とし、第二縮小変倍部212aにおいて、算出器202及び算出器204を、平均算出器とし、セレクタ214は、文字領域の画素としては、第一縮小変倍部211aの出力を選択し、非文字領域の画素としては、第二縮小変倍部212aの出力を選択する。
【0116】
また、本実施の形態において、有彩色領域に対する縮小処理は、OR間引法と平均化法との両方を、それぞれ主走査方向と副走査方向とに適用するとよい。また、無彩色領域に対する縮小処理は、平均化法を適用するとよい。これにより、有彩色領域において、色バランスの良い滑らかな縮小画像を得ることができる。
【0117】
より詳細には、例えば、第一縮小変倍部211aにおいて、算出器202をOR算出器とし、算出器204を平均算出器とする。また第二縮小変倍部212aにおいて、算出器202及び算出器204を、平均算出器とする。セレクタ214は、有彩色領域の画素としては、第一変倍部211aの出力を選択し、無彩色領域の画素としては、第二変倍部212aの出力を選択する。なお、有彩色領域に対応する第一縮小変倍部211aにおいては、算出器202を平均算出器とし、算出器204をOR算出器としてもよい。
【0118】
(変倍処理のフロー)
図15は、図14の縮小変倍部における処理の例を説明するフロー図である。図15のステップS601では、ラインバッファ201に原画像データの入力が開始される。ここで、主走査方向のカウンタi及び副走査方向のカウンタjを0に初期化する。ステップS601に続いてステップS602に進み、主走査方向に対して、1回の変倍処理を行い、カウンタiを1インクリメントする。ステップS602に続いてステップS603に進み、カウンタiの値が、変倍率nに等しいか否かを判断する。なお、変倍率nは、縮小率の逆数であり、例えば、4分の1の縮小を行う際には、4である。カウンタiが変倍率nに等しい場合には、ステップS604に進み、そうではない場合には、ステップS602の処理を繰り返す。
【0119】
ステップS603に続くステップS604では、副走査方向に対して、1回の変倍処理を行い、カウンタjを1インクリメントする。ステップS604に続いてステップS605に進み、カウンタjの値が、変倍率nに等しいか否かを判断する。カウンタjが変倍率nに等しい場合には、ステップS605に進み、そうではない場合には、ステップS604の処理を繰り返す。ステップS605に続くステップS606では、縮小画像の一の画素データが出力される。
【0120】
以上の処理を、縮小画像の全ての画素が生成されるまで繰り返すことにより、縮小画像が生成される。
【0121】
(画像形成装置の構成の例)
図16は、本実施形態の画像処理装置を有する画像形成装置の構成の例を説明する図である。図16の画像形成装置は、画像入力部10a、画像処理装置20、演算処理部30a、メモリ40、主記憶部41、補助記憶部42、画像処理装置70、及び、画像出力部80を有する。
【0122】
画像入力部10aは、例えば、スキャナとして構成される。画像処理装置20は、画像入力部10aから入力される画像データに対して、画像変換や縮小する変倍を行う。画像処理装置20は、さらに、それらの画像処理の機能を実現する手段と、アービタ及びDMAコントローラを有したASICとして構成されてよい。
【0123】
演算処理部30aは、例えば、CPUとPCIコントローラとを有し、画像形成装置全体の制御を行う。メモリ40は、処理される画像データが格納される。主記憶部41は、RAM等の記憶手段であり、補助記憶部42は、HDD装置の記憶手段である。
【0124】
画像処理装置70は、画像出力部80に対して出力される画像データを処理する。画像処理装置70は、さらに、それらの画像処理の機能を実現する手段と、アービタ及びDMAコントローラを有したASICとして構成されてよい。画像出力部80は、例えば、プロッタとして構成される。
【0125】
(コンピュータの構成)
図17は、本実施形態の画像処理装置を実現するコンピュータの構成図である。図17のコンピュータは、主処理部900、入力デバイス910、表示装置920、プリンタ930、スキャナ940、及び、HDD990を有する。主処理部900は、コンピュータの機能を実現する主たる部分であり、CPU901、ROM908、及び、RAM909を有する。CPU901は、コンピュータプログラムをROM908等から読み出し、RAM909に展開することにより、本実施形態のコンピュータプログラムを実行する。ROM908は不揮発性のメモリであり、コンピュータプログラム等のCPU901によって実行されるプログラム、及び、画像処理装置の制御に必要なパラメータ等を保持する。RAM909は、CPU901が処理を行う際の、ワークメモリである。
【0126】
入力デバイス910は、例えば、キーボード等であり、操作者が指示の入力を行う際に使用する。表示装置920は、コンピュータの状態等の表示を行う。プリンタ930は、画像を媒体に形成して出力する装置であり、スキャナ940は、媒体上に形成された画像を光学的に読み取る装置である。HDD990は、画像のデータ等の大容量のデータを格納する。
【0127】
本実施形態のコンピュータプログラムは、HDD990、又は、ROM908に格納される他に、その他図示しないドライブ装置に挿入可能な記録媒体に格納されていてもよい。
【0128】
(本実施形態によって処理された画像の例)
図18は、本実施形態によって処理された画像の例を示す図である。なお、図18は、無彩色画像として示されているが、これらの画像は、全て有彩色画像である。
【0129】
図18(a)が、原画像データによる画像であり、図18(b)及び(c)が、縮小された画像データによる画像である。図18(b)は、平均化法によって縮小処理を行っている。一方、図18(c)は、主走査方向にOR間引法を適用し、副走査方向に平均化法を適用している。図18(b)よりも図18(c)が、カーブ部分の潰れが少ないことが判る。
【0130】
(画像データの輝度成分と色差成分とで間引き処理を異ならせる例)
図19は、画像データの輝度成分と色差成分とで間引き処理を異ならせる構成の画像処理装置を説明する図である。図19の画像処理装置1000は、入力されたカラーの原画像データに対し、間引き処理を行ってプレビュー画像を出力する。図19の画像処理装置1000は、RGB→YUV変換部1100、平均/OR間引部1210、単純間引部1220、変倍率設定部1230、YUV→RGB変換部1300を有する。
【0131】
RGB→YUV変換部1100は、RGB形式の原画像データを輝度成分と色差成分とからなるYUV形式に変換する。RGB→YUVの変換は、例えば、次の式(1)が用いられる。
【0132】
【数1】

RGB→YUV変換部1100から出力される画像データのうち、輝度成分は、平均/OR間引部1210に入力され、色差成分は、単純間引部1220に入力される。
【0133】
平均/OR間引部1210は、入力された輝度成分に対し、平均化法又はOR間引法による間引き処理を行って縮小された画像データを出力する。平均/OR間引部1210は、例えば、図13のプレビュー小生成部21aと同一の構成を有する。
【0134】
単純間引部1220は、入力された色差成分に対し、所定の間隔で画素を間引く単純間引き処理を行う。単純間引き処理は、出力する画像データに含まれないライン及び画素の情報が欠落するため、重要な情報を持つラインや画素等が選択されなかった場合には、画質の低下が大きくなる。重要な情報を持つラインや画素とは、例えば、1画素幅の細線に対応する画素の並びである。このような画素が選択されない場合には、細線が欠落する。しかしながら、色差成分は、画質の主観品質に及ぼす影響が輝度成分よりも少ないため、単純間引きにより色差成分における重要な情報が抜けた場合でも、生成されるプレビュー画像の画質への影響は非常に少ない。
【0135】
さらに、単純間引き処理は、平均化法やOR間引法による処理に比べて、装置の構成を簡易にし、ハードウェアで実現する場合には、その回路規模を縮小することができる。例えば、OR間引法や平均化法を実現する装置では、複数のラインにまたがった処理を行うため、ラインバッファが必要になるが、単純間引き処理を実現する際には、ラインバッファは不要となる。
【0136】
(2個のラインバッファにより平均間引き処理を実現することを示す図)
図20は、画像データを縦横それぞれ1/4に縮小する平均間引き処理を2個のラインバッファを用いて実現することを説明する図である。
【0137】
図20では、1ライン目の画像データの4画素毎の加算値がラインバッファAに入力される。ラインバッファAに入力される値の数は、変倍後の画像データの主走査方向の幅に等しい。1ライン目の処理に続いて、2ライン目の画像データの4画素毎の加算値と、変倍後の画像データの主走査方向の位相が等しいラインバッファAに格納されている値とが加算され、ラインバッファBに格納される。
【0138】
2ライン目の処理に続いて、3ライン目の画像データについても、2ライン目と同様に4画素毎にラインバッファBに格納されている値と加算され、その加算値がラインバッファAに格納される。3ライン目の処理の後、2ライン目と同様に、4ライン目の画像データの4画素毎の加算値と、ラインバッファAに格納されている値とが加算され、その結果の加算値に対し16で除算を行った結果が、1/4間引き処理後の画素となる。
【0139】
図19に戻り、変倍率設定部1230は、変倍率を設定し、平均/OR間引部1210及び単純間引部1220に出力する。平均/OR間引部1210及び単純間引部1220は、変倍率設定部1230によって設定された変倍率により変倍処理を行う。
【0140】
YUV→RGB変換部1300は、平均/OR間引部1210で変倍処理された輝度成分と、単純間引部1220で変倍処理された色差成分とからなるYUV形式の画像データを、RGB形式による画像データに変換し、プレビュー画像を出力する。
【0141】
画像処理装置1000による変倍処理によるプレビュー画像は、元画像の特徴を損なうことが少なく生成される。さらに、画像処理装置1000の構成により、間引き処理を実現する回路規模を縮小することができる。
【0142】
(画像データのデータフォーマットに対応する処理の例)
図21は、画像データのデータフォーマットに対応する処理を実現する画像処理装置の例を示す図である。図21の画像処理装置2000は、RGB→YUV変換部1100、平均/OR間引部1210、単純間引部1220、変倍率設定部1230、YUV→RGB変換部1300、8ビット化部2400、RGB→sRGB変換部2500、及び、フォーマット判定部2600を有する。図21の画像処理装置2000において、図19の画像処理装置1000と同一の機能を有する処理部は図19と同一の符号を付し、ここでは機能の説明を省略する。
【0143】
フォーマット判定部2600は、入力される原画像データの画素のビット深度を判定する。フォーマット判定部2600により判定された画素のビット深度の情報が、8ビット化部2400に出力される。入力される画像データのビット深度は、例えば、1つの色コンポーネントあたり、8ビット、4ビット、2ビット、又は、1ビット等である。フォーマット判定部2600は、さらに、入力される画像データがsRGBなのか否かを判定し、その結果の情報をRGB→sRGB変換部2500に出力する。
【0144】
8ビット化部2400は、フォーマット判定部2600によって判定された画素のビット深度の情報に基づいて、入力された原画像データの画素のビット深度が8ビットでは無い場合に、YUV→RGB変換部1300から出力されるRGB形式の画像データの画素のビット深度を8ビットにする。これにより、画像処理装置2000から出力されるプレビュー画像のデータを、JPEG圧縮に対応させることができる。
【0145】
RGB→sRGB変換部2500は、フォーマット判定部2600の判定に基づいて、入力された画像データのフォーマットがsRGB形式では無い場合に、8ビット化部2400から出力されるRGB形式の画像データをsRGB形式に変換する。
【0146】
以上、発明を実施するための最良の形態について説明を行ったが、本発明は、この最良の形態で述べた実施の形態に限定されるものではない。本発明の主旨をそこなわない範囲で変更することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0147】
【図1】本実施形態における画像の「天」と「地」とを説明する図。
【図2】読み取られた画像とメモリ上の配置との関係を説明する図。
【図3】本実施形態の画像処理装置1の機能構成の例を示す図。
【図4】画像制御装置の例を説明する図。
【図5】画像が天方向から読み取られる場合の処理を説明するシーケンス図。
【図6】画像が天方向とは異なる方向から読み取られる場合の処理を説明するシーケンス図。
【図7】画像データを蓄積することなく出力する処理の例を説明するシーケンス図。
【図8】画像の天方向から読み取って集約する例を説明する図。
【図9】画像の天方向から読み取って集約する処理を説明するシーケンス図。
【図10】画像の天方向とは異なる方向から読み取って集約する例を説明する図。
【図11】画像の天方向とは異なる方向から読み取って集約する処理を説明するシーケンス図。
【図12】縮小画像を生成する画像制御装置を説明する図。
【図13】複数の変倍手段を有する縮小変倍器の構成を説明する図。
【図14】縮小変倍部の一例を説明する図。
【図15】縮小変倍部における処理の例を説明するフロー図。
【図16】画像形成装置の構成の例。
【図17】本実施形態の画像処理装置を実現するコンピュータの構成例の図。
【図18】本実施形態によって処理された画像の例。
【図19】画像データの輝度成分と色差成分とで間引き処理を異ならせる例。
【図20】2個のラインバッファにより平均間引き処理を実現することを示す図。
【図21】画像データのデータフォーマットに対応する処理の例。
【符号の説明】
【0148】
1、1000、2000 画像処理装置
10 読取装置
10a 画像入力部
20 画像制御装置
21a プレビュー小生成部
21b プレビュー大生成部
23 回転部
25 オペレーションパネル転送部
29 原画像転送部
30 CPU
30a 演算処理部
40、400 メモリ
41 主記憶部
42 補助記憶部
50、500 オペレーションパネル
60 HDD
70 画像制御装置
80 画像出力部
100 読取手段
201 ラインバッファ
202、204 算出器
203 バッファ
205 出力用バッファ
210 プレビュー画像生成手段
211、212 変倍手段
211a 第一縮小変倍部
212a 第二縮小変倍部
213a 分離情報算出部
214 セレクタ
220 制御手段
221 メモリ制御手段
223 画像回転手段
225 転送手段
510 情報入力手段
520 表示手段
600 記憶手段
900 コンピュータの主処理部
901 CPU
908 ROM
909 RAM
910 入力デバイス
920 表示装置
930 プリンタ
940 スキャナ
990 HDD
1100 RGB→YUV変換部
1210 平均/OR間引部
1220 単純間引部
1230 変倍率設定部
1300 YUV→RGB変換部
2400 8ビット化部
2500 RGB→sRGB変換部
2600 フォーマット判定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
読取手段によって読み取られた画像の原画像データを縮小してプレビュー画像を生成するプレビュー画像生成手段と、
前記プレビュー画像のプレビュー画像データをメモリに格納させ、さらに、前記プレビュー画像データを前記メモリから読み出すメモリ制御手段と、
前記メモリに格納されたプレビュー画像データを表示手段に転送する転送手段と、
前記読み取りの主走査方向と、前記画像の天方向と、の関係に係る情報を入力する情報入力手段と、
前記読取手段による前記画像の読み取りの主走査方向及び副走査方向が、それぞれ、前記プレビュー画像を該プレビュー画像の天を上にして前記表示手段に表示させる際の主走査方向及び副走査方向と一致しない場合に、前記プレビュー画像の天を上にした左から右方向への走査を主走査とし、該プレビュー画像の天方向から地方向へ向かう走査を副走査とする順に、前記プレビュー画像データの画素の並び順を変更する、画像回転手段と、
を有する画像処理装置。
【請求項2】
前記プレビュー画像生成手段は、解像度の異なる複数のプレビュー画像を生成し、
前記画像回転手段は、解像度の小さいプレビュー画像のプレビュー画像データから順に画素の並び順を変更する請求項1記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記転送手段は、解像度の小さいプレビュー画像のプレビュー画像データから順に前記表示手段に転送する請求項2記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記画像が複数の場合に、前記プレビュー画像生成手段は、複数の前記画像毎に該画像が入力される順にプレビュー画像を生成し、
前記画像回転手段は、前記プレビュー画像データの画素の並び順を変更する処理を、一の前記画像のプレビュー画像が生成される毎に、実行する請求項1ないし3何れか一項に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記プレビュー画像データを記憶する記憶手段を有する請求項1ないし4何れか一項に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記読取手段は、さらに、前記画像内の領域毎の属性に係る情報を生成し、
前記プレビュー画像生成手段は、複数の変倍手段を有し、前記画像が読み取られて得られる原画像データに対し、前記領域毎に該領域の属性に係る情報に基づいて、前記複数の変倍手段のうちの何れか一の変倍手段を選択して実行させることにより、前記プレビュー画像を生成する請求項1ないし5何れか一項に記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記属性に係る情報は、当該領域が文字領域であるか否かを表す文字領域情報及び/又は当該領域が有彩色領域か無彩色領域かを表す彩色情報である請求項6記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記変倍手段のうちの第一の変倍手段は、前記読み取り手段による前記画像の読み取りの主走査方向及び副走査方向に対し、同一の変倍処理を行い、
前記変倍手段のうちの第二の変倍手段は、前記読み取り手段による前記画像の読み取りの主走査方向及び副走査方向に対し、異なる変倍処理を行い、
前記プレビュー画像生成手段は、
前記属性に係る情報が無彩色領域を表す情報の領域に対し、前記第一の変倍手段を選択して実行させ、
前記属性に係る情報が有彩色領域を表す情報の領域に対し、前記第二の変倍手段を選択して実行させる請求項7記載の画像処理装置。
【請求項9】
前記プレビュー画像生成手段は、前記原画像データの輝度成分に対応する変倍手段及び前記原画像データの色差成分に対応する変倍手段を有する請求項1ないし5何れか一項に記載の画像処理装置。
【請求項10】
読取手段によって読み取られた画像の原画像データを縮小してプレビュー画像を生成するプレビュー画像生成ステップと、
前記プレビュー画像のプレビュー画像データをメモリに格納させる格納ステップと、
前記プレビュー画像データを前記メモリから読み出す読み出しステップと、
前記メモリに格納されたプレビュー画像データを表示手段に転送する転送ステップと、
前記読み取りの主走査方向と、前記画像の天方向と、の関係に係る情報を入力する情報入力ステップと、
前記読取手段による前記画像の読み取りの主走査方向及び副走査方向が、それぞれ、前記プレビュー画像を該プレビュー画像の天を上にして前記表示手段に表示させる際の主走査方向及び副走査方向と一致しない場合に、前記プレビュー画像の天を上にした左から右方向への走査を主走査とし、該プレビュー画像の天方向から地方向へ向かう走査を副走査とする順に、前記プレビュー画像データの画素の並び順を変更する、画像回転ステップと、
を有する画像処理方法。
【請求項11】
前記プレビュー画像生成ステップにおいて、解像度の異なる複数のプレビュー画像を生成し、
前記画像回転ステップにおいて、解像度の小さいプレビュー画像のプレビュー画像データから順に画素の並び順を変更する請求項10記載の画像処理方法。
【請求項12】
前記転送ステップにおいて、解像度の小さいプレビュー画像のプレビュー画像データから順に前記表示手段に転送する請求項11記載の画像処理方法。
【請求項13】
前記画像が複数の場合に、前記プレビュー画像生成ステップにおいて、複数の前記画像毎に該画像が入力される順にプレビュー画像を生成し、
前記画像回転ステップにおいて、前記プレビュー画像データの画素の並び順を変更する処理を、一の前記画像のプレビュー画像が生成される毎に、実行する請求項10ないし12何れか一項に記載の画像処理方法。
【請求項14】
前記プレビュー画像データを記憶手段に格納させるステップを有する請求項10ないし13何れか一項に記載の画像処理方法。
【請求項15】
前記読取手段が、前記画像内の領域毎の属性に係る情報を生成するステップを有し、
前記プレビュー画像生成ステップにおいて、前記画像が読み取られて得られる原画像データに対し、前記領域毎に該領域の属性に係る情報に基づいて、複数の変倍手段のうちの何れか一の変倍手段を選択して実行させることにより、前記プレビュー画像を生成する請求項10ないし14何れか一項に記載の画像処理方法。
【請求項16】
前記属性に係る情報は、当該領域が文字領域であるか否かを表す文字領域情報及び/又は当該領域が有彩色領域か無彩色領域かを表す彩色情報である請求項15記載の画像処理方法。
【請求項17】
前記プレビュー画像生成ステップにおいて、
前記属性に係る情報が無彩色領域を表す情報の領域に対し、前記読み取り手段による前記画像の読み取りの主走査方向及び副走査方向に対し、同一の変倍処理を行う変倍手段を選択して実行させ、
前記属性に係る情報が有彩色領域を表す情報の領域に対し、前記読み取り手段による前記画像の読み取りの主走査方向及び副走査方向に対し、異なる変倍処理を行う変倍手段を選択して実行させる請求項16記載の画像処理方法。
【請求項18】
前記プレビュー画像生成ステップは、
前記原画像データの輝度成分に対応する変倍処理を行う第一の変倍ステップと、
前記原画像データの色差成分に対応する変倍処理を行う第二の変倍ステップと、
を有する請求項10ないし14何れか一項に記載の画像処理方法。
【請求項19】
請求項10ないし17何れか一項に記載の画像処理方法を、コンピュータに実行させるコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2009−169915(P2009−169915A)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−27911(P2008−27911)
【出願日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】