説明

画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム

【課題】
開示の画像処理装置は、受け付けた画像処理要求について代替手段を用いて同等の機能を提供する際、該代替手段を的確、かつ、効率良く選択・提示することができる。
【解決手段】
開示の画像処理装置は、他の画像処理装置に関するハードウェア情報及びソフトウェア情報を取得する他機情報取得手段と、自己が備えるハードウェアと他の画像処理装置が備えるハードウェアとに互換性が有るか否かを判定するHW互換性判定手段と、自己が備えるソフトウェアと前記他の画像処理装置が備えるソフトウェアとに互換性が有るか否かを判定するSW互換性判定手段と、自己が受け付けたジョブに関する画像処理を、他の画像処理装置に実行させる代替処理実行手段と、を有することを特徴とする画像処理装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、処理要求を受け付けた画像処理装置に代わり、代替機に該処理を実行させるための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザが使用している複合機が急に動かなくなった場合、ユーザの業務を阻害しないことが非常に重要である。複合機が何らかの不具合で動作しなくなること自体問題であるが、短時間でその不具合から機器を復帰させることが難しい場合には、ユーザの業務を継続できる何らかの代替手段を提供する必要がある。そこで、複合機に求められる対応は幾つか考えられるが、例えば、出力側の複合画像処理装置で出力が出来ない場合にも、代替機を利用して画像出力を継続して行い、遠隔地に対しての画像の出力を同コストで行うことを保証するリカバリー方法が提案されている(特許文献1)。
【特許文献1】特開2001−339561号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、画像処理のジョブを受け付けた画像処理装置と上記代替機とでは、各機器が備えるハードウェア構成が異なることに加え、各機能を実行するために各機器が備えるソフトウェア構成が異なる。これに起因して、代替機として利用できる機器に制限が有るにも関わらず、該代替機を選択する基準が全く示されていないという問題がある。
【0004】
従って、本発明では、受け付けた画像処理要求について代替手段を用いて同等の機能を提供する際、該代替手段を的確、かつ、効率良く選択・提示する画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
開示の画像処理装置の一形態においては、自己が備えるハードウェアに関するハードウェア情報及び自己が備えるソフトウェアに関するソフトウェア情報を有する画像処理装置であって、通信ネットワークを介して接続される他の画像処理装置に関する前記ハードウェア情報及び前記ソフトウェア情報を取得する他機情報取得手段と、自己のハードウェア情報と前記他の画像処理装置に関するハードウェア情報とを比較して、自己が備えるハードウェアと前記他の画像処理装置が備えるハードウェアとに互換性が有るか否かを判定するHW互換性判定手段と、前記HW互換性判定手段により互換性があると判定された場合、自己のソフトウェア情報と前記他の画像処理装置に関するソフトウェア情報とを比較して、自己が備えるソフトウェアと前記他の画像処理装置が備えるソフトウェアとに互換性が有るか否かを判定するSW互換性判定手段と、前記SW互換性判定手段により互換性が有ると判定された場合、自己が受け付けたジョブに関する画像処理を、前記他の画像処理装置に実行させる代替処理実行手段と、を有することを特徴とする。
【0006】
また、開示の画像処理装置の一形態において、当該画像処理装置及び前記他の画像処理装置は、個々に、ユーザによる操作に応じて前記ジョブの受け付けを行う操作部と該ジョブに対応する画像処理を行うコントローラ部とを有し、該各操作部及び該各コントローラ部は、それぞれ異なる中央演算装置を有し、それぞれ異なるオペレーティングシステムの下で動作し、前記代替処理実行手段は、当該画像処理装置の有する前記操作部で受け付けた前記ジョブを、前記他の画像処理装置の有する前記コントローラ部に通知することを特徴とする。
【0007】
また、開示の画像処理装置の一形態において、前記代替処理実行手段は、前記自己が受け付けたジョブに関する画像処理の一部である出力処理を、前記他の画像処理装置に実行させることを特徴とする。
【0008】
また、開示の画像処理装置の一形態において、前記操作部は、前記SW互換性判定手段を備えることを特徴とする。
【0009】
また、開示の画像処理装置の一形態において、当該画像処理装置が備える機能毎に異なる前記ソフトウェアを有し、前記SW互換性判定手段は、前記ソフトウェア毎に、比較及び判定を行い、前記代替処理実行手段は、前記SW互換性判定手段によって互換性が有ると判定された前記ソフトウェアに対応する画像処理を、前記他の画像処理装置に実行させることを特徴とする。
【0010】
また、開示の画像処理装置の一形態において、前記機能毎に、前記操作部はユーザインタフェースソフトウェアを有し、前記コントローラ部は画像処理ソフトウェアを有し、該ユーザインタフェースソフトウェアと該画像処理ソフトウェアとが対になって該機能を実現する場合、前記SW互換性判定手段は、前記ユーザインタフェースソフトウェアに関し比較、判定を行うことを特徴とする。
【0011】
また、開示の画像処理装置の一形態において、前記出力処理が複数有る場合、前記代替処理実行手段は、ユーザによる前記出力処理の選択を受け付け、受け付けた該選択に応じた出力処理を前記他の画像処理装置に実行させることを特徴とする。
【0012】
また、開示の画像処理装置の一形態において、前記SW互換性判定手段は、当該画像処理装置が備えるソフトウェアと前記他の画像処理装置が備えるソフトウェアとの同一性及び該ソフトウェアのバージョン情報に基づいて、互換性が有るか否かを判定することを特徴とする。
【0013】
また、開示の画像処理装置の一形態において、当該画像処理装置が有する前記ハードウェア情報は、互換可能なハードウェアに関するリスト情報を含み、前記HW互換性判定手段は、前記互換可能なハードウェアに関するリスト情報の中に、前記他の画像処理装置が備えるハードウェアが含まれる場合に、互換性があると判定することを特徴とする。
【0014】
また、開示の画像処理装置の一形態において、当該画像処理装置において発生した障害を検出する障害検出手段を有することを特徴とする。
【0015】
上記特徴に基づき、開示の画像処理装置は、受け付けた画像処理要求について代替手段を用いて同等の機能を提供する際、該代替手段を的確、かつ、効率良く選択・提示することができる。
【発明の効果】
【0016】
開示の画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラムによれば、受け付けた画像処理要求について代替手段を用いて同等の機能を提供する際、該代替手段を的確、かつ、効率良く選択・提示することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図面を参照しながら、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
(本実施の形態に係る画像処理装置の動作原理)
図1−3を用いて、本実施の形態に係る画像処理装置100の動作原理について説明する。図1は、画像処理装置100の概要を説明するための図である。図1で示すように、通信ネットワークを介して、他の画像処理装置300、PC(Personal Computer)端末400、機器管理サーバ500と接続されている。
【0018】
画像処理装置100は、PC端末400又はユーザからジョブを受け付け、該ジョブに係る画像処理を実行するが、例えば、該画像処理を実行中に何らかの原因で処理が停止した場合等、画像処理装置100は、画像処理装置300にこの停止した画像処理を実行させる。その際、画像処理装置100は、代替機として使用する画像処理装置300を選定する要件として、第1に双方のハードウェア互換性をチェックし、さらに、第2に双方のソフトウェア互換性をチェックして、2つのチェックを通過した画像処理装置300を代替機として選定する。
【0019】
画像処理装置100が行わせる代替処理は、処理途中の画像データを画像処理装置300から出力させ、又は記憶装置に格納させる処理でも良く、画像処理装置100から画像処理装置300を遠隔操作する処理でも良い。
【0020】
また、画像処理装置100が互換性チェックの際使用するハードウェア及びソフトウェアに関する情報は、外部の機器管理サーバ500から取得する形態であっても、個々の画像処理装置300から取得する形態であっても良い。
【0021】
図2は、画像処理装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。図2で示すように、画像処理装置100は、CPU(Central Processing Unit)210、ROM(Read-Only memory)220、RAM(Random Access Memory)230、HDD(Hard Disc Drive)240、通信I/F(InterFace)250、表示装置260、スキャナ270、プロッタ280を有する。なお、画像処理装置100は、各ハードウェアを複数有する形態としても良い。
【0022】
CPU210は、ROM220に記憶されたプログラムを実行する装置であり、RAM230に展開(ロード)されたデータを、プログラムの命令に従って演算処理し、画像処理装置100の全体を制御する。ROM220は、CPU210が実行するプログラムやデータを記憶している。RAM230は、CPU210でROM220に記憶されたプログラムを実行する際に、実行するプログラムやデータが展開(ロード)され、演算の間、演算データを一時的に保持する。HDD240は、基本ソフトウェアであるOS(Operating System)や本実施の形態に係るアプリケーションプログラムなどを、関連するデータとともに記憶する装置である。
【0023】
通信I/F250は、無線又は有線の通信ネットワークを介して接続された他の通信制御機能を備えた周辺機器(例えば、画像処理装置300、PC端末400、機器管理サーバ500等)と情報(データ)を送受信するためのインタフェースである。本実施の形態に係る画像処理装置100は、通信I/F250を介してLANに接続され、TCP/IP(Transmission Control Protocol / Internet Protocol)などの通信プロトコルに従って、LANに接続された画像処理装置300と各種データの送受信を行う。
【0024】
表示装置260は、ハードキーによるキースイッチやLCD(Liquid Crystal Display)等で構成され、画像処理装置100が有する機能をユーザが利用する際や各種設定を行う際のユーザインタフェースとして機能する装置である。また、スキャナ270は、原稿を読み取り、画像データを取得するための装置であり、プロッタ280は、画像データを印刷媒体上に出力するための装置である。
【0025】
画像処理装置100が有する各手段は、CPU210が、ROM220又はHDD240に記憶された各手段に対応するプログラムを実行することにより実現される形態としても良いし、当該各手段に関する処理をハードウェアで実現する形態としても良い。
【0026】
図3は、画像処理装置100の動作原理を説明するための図である。図3で示すように、画像処理装置100は、通信ネットワークを介して、他の画像処理装置300、機器管理サーバ500と接続されている。ここで、画像処理装置300は、自身のハードウェア構成に関するHW情報330、自身のソフトウェア構成に関するSW情報335、操作部310、コントローラ部320、通信I/F340、HDD350、プロッタ360を有する。
【0027】
操作部310は、ユーザによる入力操作を受け付ける機能を有し、いわゆる、ユーザインタフェースとして機能する処理部である。一方、コントローラ部320は、操作部310が受け付けた入力操作に従い、通信I/F340、HDD350、プロッタ360を制御して、画像処理を実行する処理部である。また、操作部310とコントローラ部320とは、それぞれ別のCPUで制御され、それぞれ別のOS下で動作する。
【0028】
また、機器管理サーバ500は、通信ネットワークで接続される画像処理装置個々のハードウェア構成に関するHW情報、及びソフトウェア構成に関するSW情報を有するが、必須の構成要件ではない。
【0029】
図3で示すように、画像処理装置100は、操作部110、コントローラ部120、HW情報130、SW情報135、障害検知手段140、他機情報取得手段150、HW互換性判定手段160、SW互換性判定手段170、代替処理実行手段180を有する。
【0030】
操作部110は、ユーザによる入力操作を受け付ける機能を有し、いわゆる、ユーザインタフェースとして機能する処理部である。一方、コントローラ部120は、操作部110が受け付けた入力操作に従い、通信I/F250、HDD240、プロッタ270を制御して、画像処理を実行する処理部である。また、操作部110とコントローラ部120とは、それぞれ別のCPUで制御され、それぞれ別のOS下で動作する。
【0031】
そして、操作部110は、SW互換性判定手段170、代替処理実行手段180を有する形態としても良い。
【0032】
HW情報130は、画像処理装置100のハードウェア構成に関する情報であり、SW情報135は、画像処理装置100のソフトウェア構成に関する情報である。ここで、HW情報130、SW情報135は、例えば、図4で示すような形態であっても良く、この場合、HW情報130、SW情報135は1つの情報(テーブル)として構成される。
【0033】
障害検出手段140は、画像処理装置100内で生じた何らかの障害(画像処理を実行できない状態)を検出する。また、障害検出手段140は、検出結果を他機情報取得手段150に通知する形態としても良い。
【0034】
他機情報取得手段150は、画像処理装置300又は機器管理サーバ500からHW情報330及びSW情報335を取得する。また、他機情報取得手段150は、障害検出手段140により障害が検出されたことをトリガーとして、HW情報330及びSW情報335を取得する形態としても良い。
【0035】
HW互換性判定手段160は、HW情報130とHW情報330とを比較して、画像処理装置100の備えるハードウェアと画像処理装置300の備えるハードウェアとが互換性を有するか否かを判定する。例えば、HW互換性判定手段160は、画像処理装置300の備えるハードウェアが画像処理装置100の備えるハードウェアより上位の機器であれば(上位互換性を有するのであれば)、互換性を有すると判定する。
【0036】
また、HW情報130及びHW情報330が図4で示すような形態であれば、HW情報130内の「互換が取れる機器のモデル」欄の情報と、HW330内の「接続機器」欄の情報とが一致した場合、HW互換性判定手段160は、互換性を有すると判定するようにしても良い。このような処理によって、機器連携が可能か否か簡単に判断することができる。
【0037】
SW互換性判定手段170は、SW情報135とSW情報335とを比較して、画像処理装置100の備えるソフトウェアと画像処理装置300の備えるソフトウェアとが互換性を有するか否かを判定する。例えば、SW互換性判定手段170は、画像処理装置300の備えるソフトウェアが画像処理装置100の備えるソフトウェアより上位のバージョンであれば(上位互換性を有するのであれば)、互換性を有すると判定する。
【0038】
また、SW情報135及びSW情報335が図4で示すような形態であれば、HW互換性判定手段160は、SW情報130内の「搭載プログラム」欄の情報とSW335内の「搭載プログラム」欄の情報とを比較して、互換性を有するか否かを判定するようにしても良い。その場合、HW互換性判定手段160は、個々のソフトウェアに関して互換性があるか否かを判定する形態であっても良く、全てのソフトウェアに互換性がある場合に限り、互換性有りと判定する形態であっても良い。
【0039】
さらに、SW互換性判定手段170は、HW互換性判定手段160によって互換性を有すると判定された場合に、上記比較、判定処理を実施するようにしても良い。
【0040】
画像処理装置100及び画像処理装置300は、提供する機能(例えば、コピー処理、プリント処理、FAX処理、HDD格納処理等)毎にソフトウェアを有し、各機能を実現させるソフトウェアは、操作部110、310側のソフトウェアとコントローラ部120、320側のソフトウェアとの2つの対で構成される場合、SW互換性判定手段170は、操作部110、310側のソフトウェアについてのみ、比較し、互換性の有無を判定する形態都としても良い。その場合も、HW互換性判定手段160は、個々のソフトウェアに関して互換性があるか否かを判定する形態であっても良く、全てのソフトウェアに互換性がある場合に限り、互換性有りと判定する形態であっても良い。
【0041】
代替処理実行手段180は、HW互換性判定手段160及びSW互換性判定手段170の双方とも互換性有りと判定した場合、操作部110で受け付けたジョブを、コントローラ部320を制御して代替処理を実行させる。ここで、代替処理は、ジョブに係る出力画像を、通信I/F340を介してFAX又は電子メール送信する処理であっても良く、HDD350に格納させる処理であっても良く、プロッタ360にて印刷媒体上に出力させる処理であっても良い。
【0042】
また、代替処理実行手段180は、操作部110からの制御信号によってコントローラ部320を制御し、ユーザによる遠隔操作を行う処理であっても良い。
【0043】
上記の動作原理に基づいて、開示の画像処理装置100は、受け付けた画像処理要求について代替手段を用いて同等の機能を提供する際、該代替手段を的確、かつ、効率良く選択・提示することができる。
【0044】
(本実施の形態に係る画像処理装置による処理例)
ここでは、図5−22を用いて、画像処理装置100による処理例を説明する。
(1)画像処理装置100による障害発生時の全般的処理
図5は、画像処理装置100による障害発生時の全般的処理を説明するフローチャートである。ここでは、画像処理装置100による障害発生時の全体的な処理の流れを説明する。
【0045】
S10で障害検出手段140が、画像処理装置100内に障害が発生したことを検出し、他機情報取得手段150に通知する。S20で他機情報取得手段150及びHW互換性判定手段160が、代替処理を行う画像処理装置300を検索し、ユーザに対し、代替処理を実行させる候補を提示する。
【0046】
S30でユーザが代替機を使用して代替処理を行うことを選択した場合(S30でYesの場合)、S40に移行し、一方、代替処理を行うことを選択しない場合(S30でNoの場合)、S50で画像処理装置100が、所定の通知先、例えば、サービスセンタ等に「画像処理装置100に障害が発生した」旨を通知し、S100で画像処理装置100が処理を終了する。
【0047】
S40でユーザが処理途中の画像データを何らかの手段で出力させることを選択する場合(S40でYesの場合)、S60に移行し、出力させることを選択しない場合(S40でNoの場合)、S70に移行する。
【0048】
S60でSW互換性判定手段170が、自機100と代替機300とのソフトウェア互換性を判定し、代替処理実行手段180が、該互換性の判定結果に基づいて、画像データの出力設定画面をユーザに提示し、ユーザは、該設定画面を用いて出力設定を行う。そして、S80で代替処理実行手段180が、ユーザの出力設定に従い、画像処理装置300を使用した代替処理を実行し、S100で画像処理装置100が処理を終了する。
【0049】
S70で画像処理装置100が、処理途中の画像データを破棄し、S90でSW互換性判定手段170が、自機100と代替機300とのソフトウェア互換性を判定し、代替処理実行手段180が、該互換性の判定結果に基づいて、操作部110からコントローラ部320を制御し画像処理を実行する遠隔操作を行い、S100で画像処理装置100が処理を終了する。ここで、ユーザは、操作部110に対して入力操作を行うこととなる。
【0050】
(2)画像処理装置100による代替機検索処理
図6は、画像処理装置100による代替機検索処理を説明するフローチャートである。ここでは、画像処理装置100による代替機検索処理の流れを詳細に説明する。
【0051】
S110で画像処理装置100が、代替機検索処理を開始する。S120でHW互換性判定手段160が、操作部110から自機100のHW情報130を取得する。この場合、HW情報130は、操作部110が有することを前提とするが、操作部110がHW情報130を有さない場合、HW互換性判定手段160は、画像処理装置100内のHW情報130を格納する他の場所から、該HW情報130を取得する。
【0052】
S130で他機情報取得手段150が、自機100と接続する画像処理装置300を検出し、接続される画像処理装置300をリスト化する。S140で他機情報取得手段150が、S130にてリスト化した画像処理装置300のHW情報330を、機器管理サーバ500又は各装置300から取得する。ここで、HW情報330は、図4で示すような形態であるものとする。
【0053】
S150で他機情報取得手段150が、取得したHW情報330内の「他機からの操作受け入れ」欄を参照し、画像処理装置300が他機からの操作が可能か否かを検出する。S150で他機情報取得手段150が、画像処理装置300が他機からの操作が可能と検出した場合(S150でYesの場合)、S160に移行し、画像処理装置300が他機からの操作が可能と検出しない場合(S150でNoの場合)、SS180に移行する。このような処理によって、管理者が代替機としての利用の許可を制御することができる。
【0054】
S160でHW互換性判定手段160が、自機100の備えるハードウェアと他機300の備えるハードウェアとが互換性を有するか否かを判定する。ここでは、HW互換性判定手段160は、HW情報130内の「互換が取れる機器のモデル」欄の情報と、HW330内の「接続機器」欄の情報とが一致した場合、HW互換性判定手段160は、互換性を有すると判定する。
【0055】
S160でHW互換性判定手段160が、互換性があると判定した場合(S160でYesの場合)、S170でHW互換性判定手段160が、互換性があると判定した代替機候補300を代替機リストに加え、S180に移行する。一方、S160でHW互換性判定手段160が、互換性があると判定しない場合(S160でNoの場合)、S180に移行する。
【0056】
S180でHW互換性判定手段160による互換性判定を行っていない画像処理装置300が有る場合(S180でYesの場合)、S140に移行し、S130でリスト化した全ての画像処理装置300に対し互換性判定を行った場合(S180でNoの場合)、S190に移行する。S190でHW互換性判定手段160が、S170にて作成した代替機リストを操作部110に通知し、S200で画像処理装置100が処理を終了する。
【0057】
(3)画像処理装置100による代替手段をユーザに提示する処理
図7は、画像処理装置100による代替手段をユーザに提示する処理を説明するフローチャートである。ここでは、画像処理装置100による代替手段をユーザに提示する処理の流れを詳細に説明する。
【0058】
S210で画像処理装置100が処理を開始する。S220でSW互換性判定手段170が、SW情報135を読み出し、S230でSW互換性判定手段170が、S190にて通知された代替機リストに掲載された装置300に関するSW情報335を読み出す。SW335は、各装置300又は機器管理サーバ500から読み出しても良く、既に画像処理装置100に通知されている場合、自機100内の格納場所から読み出しても良い。S240でSW互換性判定手段170が、操作部110、310側のソフトウェアに関するSW情報135、335のみを抽出し、リスト化する。例えば、SW情報135、335は、図4で示す「搭載プログラム」欄に記載の情報である。
【0059】
S250で処理途中の画像データが有る場合(S250でYesの場合)、S260でSW互換性判定手段170が、S240で抽出したSW情報335のうち、出力処理に関連するソフトウェアのみを抽出し、リスト化する。S250で処理途中の画像データが無い場合(S250でNoの場合)、S270の処理に移行する。
【0060】
S270でSW互換性判定手段170が、S240又はS260で作成したリストソフトウェアとSW情報135とを比較し、他機300で有するソフトウェアを自機100で有するか否かを判定する。S270でSW互換性判定手段170が、有すると判定した場合(S270でYesの場合)、S280でSW互換性判定手段170が、S270で有すると判定したソフトウェアについて互換性があるか否かを判定する。S270でSW互換性判定手段170が、有さないと判定した場合(S270でNoの場合)、S310に移行する。
【0061】
S280でSW互換性判定手段170が、互換性が有ると判定場合した場合(S280でYesの場合)、S290で代替処理実行手段180が、互換性が有ると判定した他機300に係るHW情報330を取得する。このHW情報330は、処理途中である画像データの出力条件を変更する場合等に使用する。S300で代替処理実行手段180が、代替機である他機300で処理可能な機能を表示装置260に表示する。この様な処理によって、ユーザインタフェースを表示してソフトウェアが予期せぬ動作をすることを防止することができる。
【0062】
S280でSW互換性判定手段170が、互換性が無いと判定場合した場合(S280でNoの場合)、S310に移行する。S310でSW情報135の中でSW互換性判定手段170が比較、判定するソフトウェアが他に有る場合(S310でYesの場合)、S270に移行し、一方、無い場合(S310でNoの場合)、S320で画像処理装置100は処理を終了する。
【0063】
(4)画像処理装置100による代替処理
ここでは、画像処理装置100による代替処理全体を、シーケンス図と操作画面例とを用いて詳細に説明する。また、図8に、以下の説明で使用する構成の簡易ブロック図を示す。図9は、画像処理装置100による通常のコピー処理を説明するシーケンス図である。
【0064】
S410でユーザにより印刷ボタンが押下されると、操作部110がユーザの操作を受け付け、S420で操作部110からコントローラ120へコピー処理の依頼が通知される。S430でコントローラ120がスキャナ270を制御して原稿の画像データを取得し、S440でコントローラ120が取得した画像データを画像一次蓄積ユニット(RAM230)に蓄積する。そして、S450でコントローラ120が、プロッタ280を制御して一次蓄積ユニットに蓄積する画像データを印刷媒体上に出力し、S460でコントローラ120が一次蓄積ユニットに蓄積する画像データを開放(消去)する。そして、S470でコントローラ120が操作部110にコピー処理が終了した旨を通知し、S480で操作部110がユーザに対し表示装置260を通じてコピー処理が終了した旨を通知する。以上が、画像処理装置100による通常のコピー処理である。
【0065】
次に、図10を用いて、画像処理装置100によって行われる、障害を検知し、代替機候補をユーザに提示するまでの処理について説明する。図10は、画像処理装置100によって行われる、障害を検知し、代替機候補をユーザに提示するまでの処理を示すシーケンス図である。
【0066】
S490でユーザが操作部110に対し、例えば、コピー処理要求のような、何らかの操作を行った後、S500で操作部110の障害検出手段140が、コントローラ120の障害を検出する。S510で操作部110の障害検出手段140が、他機情報取得手段150に対し、代替機検索の要求を通知すると共に、図11で示すような操作画面を表示装置260に表示する。それに応じて、S520で他機情報取得手段150及びHW互換性判定手段160が、図6を用いて説明した代替機検索処理を実行する。
【0067】
S530でHW互換性判定手段160が、図6のS170にて作成した代替機リストを操作部110に通知し、S540で操作部110が、表示装置260を介して、S530で通知を受けた代替機リストをユーザに提示する。そして、S550で操作部110が、ユーザの代替機使用要求を受け付ける。
【0068】
例えば、S540で操作部110は、図11で示すような操作画面を表示装置260に表示した場合、S550でユーザは図11中の「代替機使用」を押下すると、操作画面は上記代替機リストを表示する操作画面(図12)へ移行する。続けて、ユーザが図12の操作画面中でマシン名「4fL」を選択すると、図13のように、マシン名「4fL」の機器が配置される場所等の情報を提示し、ユーザの確認を要求する操作画面に移行する。ユーザの確認が済めば、S550で操作部110がユーザの代替機の使用要求を受け付ける。
【0069】
S560で操作部110が、代替機300のコントローラ部320に接続する。そして、S570で操作部110が、コントローラ120を介して、画像蓄積ユニット230に処理途中の画像データが存在するか否かを調査し、S580で操作部110のSW互換性判定手段170が、図7を用いて説明した代替手段をユーザに提示する処理を行う。S590で操作部110が、表示装置260を介して、ユーザに代替手段を提示する。
【0070】
例えば、S570で操作部110は処理途中の画像データを検出した場合、操作部110は、図14で示すような操作画面を表示装置260に表示し、ユーザの選択を受け付ける。これは、図5で示すフローチャートのS40における処理に該当する。そして、ユーザは、図14で示すように、代替機を使用して処理途中の画像データを出力させることを選択することを前提に説明する。
【0071】
その後、S580及びS590で操作部110は、図15で示すような操作画面を表示装置260に表示する。図15は、処理途中の画像データを、代替機300を利用して出力処理をさせるにあたり、該画像データを「FAX送信」するか、「印刷出力」するか、「HDD350蓄積」するか、通信I/F340を介して「電子メール送信」するかを選択することができることを示している。つまり、SW互換性判定手段170は、操作部110のソフトウェアと操作部310のソフトウェアを比較した結果、「FAX送信」「印刷出力」「HDD350蓄積」「電子メール送信」する処理に関するソフトウェアについて互換性が有ると判定したことを示している。この様な処理によって、代替機で利用することができる機能を表示させることができる。また、ユーザは、代替機利用時に意図的に出力方法を変更することができる。
【0072】
次に、図16を用いて、画像処理装置100によって行われる、代替機300を利用したFAX送信処理について説明する。図16は、画像処理装置100によって行われる、代替機300を利用したFAX送信処理を示すシーケンス図である。ここでは、図15で示す操作画面において、ユーザがFAX送信を選択した後の処理について説明する。
【0073】
S600で操作部110が、ユーザによるFAX送信処理に係る出力設定を受け付け、S610で操作部110が、受け付けた出力設定を、通信I/F250を介して、コントローラ部320に通知する。ここで、出力設定とは、宛先情報、画像データの画質や出力(送信)サイズ等である。
【0074】
S620でユーザが設定した宛先情報が代替機300において使用できるか否かの問合せを行い、S630でコントローラ部320が、代替機300のアドレス帳にユーザが設定した宛先情報が含まれるか否かを検索する。S640でコントローラ部320が、代替機300のアドレス帳に該当する宛先情報が無い場合、その旨を操作部110に通知し、S650で操作部110が、同様にその旨を表示装置260に表示する。例えば、表示装置260には、図17で示す操作画面が表示される。こうすることで、誤った宛先に送信してしまうという事故を防止することができる。
【0075】
また、自機100と代替機300とで、宛先情報がサーバ等で共有されていれば、S640−S660の処理は不要である。画像形成装置100が任意の宛先に対しFAX送信や電子メール送信を実行している際に障害が発生した場合で、代替機となる画像形成装置300がその宛先を認識できる場合は代替機で自発的に宛先を読み込むことで、代替機に対し宛先情報を入力することなく、目的の宛先に対して出力を行うことが出来る。
【0076】
S660でユーザは新たにFAXを送信する宛先を入力し、操作部110がそれを受け付け、S670で操作部110が、S660で受け付けた宛先をコントローラ部320に通知し、コントローラ部320が、通知を受けた宛先をFAX送信先として設定する。
【0077】
S680でユーザはFAX送信ボタンを押下し、操作部110が当該操作を受け付ける。S690で操作部110が、一次蓄積ユニット230から処理途中の画像データを回収し、S700で操作部110が、コントローラ部320に対し、FAX送信依頼と回収した画像データとを通知し、S710でコントローラ部320が、通知を受けた画像データを、代替機300の画像一次蓄積ユニットに配置する。
【0078】
S720でコントローラ部320が、代替機300のFCU(Facsimile Control Unit)を制御して、画像一次蓄積ユニットに配置した画像データをFAX送信し、S730でコントローラ部320が、代替機300の画像一次蓄積ユニットに配置した画像データを開放(消去)する。
【0079】
S740でコントローラ部320が、操作部110に対し、FAX送信処理が終了した旨を通知し、S750で操作部110が、自機100の画像一次蓄積ユニット230に蓄積される画像データを開放(消去)し、S760で操作部110が、表示装置260を介して、ユーザに、FAX送信処理が終了した旨を通知する。
【0080】
この様な処理によって、画像処理装置100に障害が発生した場合でも、代替機300による代替処理が可能となる。
【0081】
次に、図18を用いて、代替機300を利用したFAX送信処理を実行中に、自機100が故障から復帰した場合の処理について説明する。図18は、代替機300を利用したFAX送信処理を実行中に、自機100が故障から復帰した場合の処理を示すシーケンス図である。ここでは、図16を用いて説明したFAX送信に続く処理として説明する。したがって、当初、表示装置260には、図19で示すようなFAX送信中である旨を示す操作画面が表示されている状態である。
【0082】
S770でコントローラ120が、自機100の機能復帰を検出し、その旨を操作部110に通知する。S780で操作部110が、表示装置260に、自機100の機能が復帰した旨を表示する。S780で表示装置260には、図20で示すような操作画面が表示される。
【0083】
S790でユーザによって自機100による処理に切り替える選択が行われた場合、操作部110がその選択を受け付け、S800で操作部110が、コントローラ部320との接続を切断し、S810で操作部110が、コントローラ120と接続する。そして、S820で操作部110が、図21で示すような通常の操作画面を表示装置260に表示する。こうすることで、ユーザは即座に自機100の操作に切り替えることができる。
【0084】
次に、図22を用いて、画像処理装置100によって行われる、代替機300を利用したコピー処理について説明する。図22は、画像処理装置100によって行われる、代替機300を利用したコピー処理を示すシーケンス図である。ここでは、図15で示す操作画面において、ユーザがプリンタ出力を選択した後の処理について説明する。
【0085】
S830で操作部110が、ユーザによるコピー処理に係る出力設定を受け付け、S840で操作部110が、受け付けた出力設定を、通信I/F250を介して、コントローラ部320に通知する。ここで、出力設定とは、画像データの画質や出力サイズ等である。S850でユーザは図15中の「プリンタ出力」を押下し、操作部110が当該操作を受け付ける。
【0086】
S860で操作部110が、画像一次蓄積ユニット230から処理途中の画像データを回収し、S870で操作部110が、コントローラ部320に対し、コピー処理依頼と回収した画像データとを通知し、S880でコントローラ部320が、通知を受けた画像データを、代替機300の画像一次蓄積ユニットに配置する。
【0087】
S890でコントローラ部320が、代替機300のプロッタ360を制御して、画像一次蓄積ユニットに配置した画像データを印刷し、S900でコントローラ部320が、代替機300の画像一次蓄積ユニットに配置した画像データを開放(消去)する。
【0088】
S910でコントローラ部320が、操作部110に対し、コピー処理が終了した旨を通知し、S920で操作部110が、自機100の画像一次蓄積ユニット230に蓄積される画像データを開放(消去)し、S930で操作部110が、表示装置260を介して、ユーザに、コピー(プリンタ出力)処理が終了した旨を通知する。
【0089】
この様な処理によって、画像処理装置100に障害が発生した場合でも、代替機300による代替処理が可能となる。
【0090】
(総括)
開示の画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラムによれば、受け付けた画像処理要求について代替手段を用いて同等の機能を提供する際、該代替手段を的確、かつ、効率良く選択・提示することができる。
以上、本発明の実施の形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲において、種々の変形・変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】本実施の形態に係る画像処理装置の概要を説明するための図である。
【図2】本実施の形態に係る画像処理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図3】本実施の形態に係る画像処理装置の動作原理を説明するための図である。
【図4】本実施の形態に係るHW情報及びSW情報の一例を示す図である。
【図5】本実施の形態に係る画像処理装置による代替処理全体を示すフローチャートである。
【図6】本実施の形態に係る画像処理装置による代替機検索処理を示すフローチャートである。
【図7】本実施の形態に係る画像処理装置による代替手段をユーザに提示する処理を示すフローチャートである。
【図8】本実施の形態に係る画像処理装置の簡易ブロック図である。
【図9】本実施の形態に係る画像処理装置による通常のコピー処理を示すシーケンス図である。
【図10】本実施の形態に係る画像処理装置によって行われる、障害を検知し、代替機候補をユーザに提示する処理を示すシーケンス図である。
【図11】本実施の形態に係る画像処理装置で表示する操作画面の一例である。
【図12】本実施の形態に係る画像処理装置で表示する操作画面の一例である。
【図13】本実施の形態に係る画像処理装置で表示する操作画面の一例である。
【図14】本実施の形態に係る画像処理装置で表示する操作画面の一例である。
【図15】本実施の形態に係る画像処理装置で表示する操作画面の一例である。
【図16】本実施の形態に係る画像処理装置100によって行われる、代替機300を利用したFAX送信処理を示すシーケンス図である。
【図17】本実施の形態に係る画像処理装置で表示する操作画面の一例である。
【図18】本実施の形態に係る画像処理装置が故障から復帰した場合の処理を示すシーケンス図である。
【図19】本実施の形態に係る画像処理装置で表示する操作画面の一例である。
【図20】本実施の形態に係る画像処理装置で表示する操作画面の一例である。
【図21】本実施の形態に係る画像処理装置で表示する操作画面の一例である。
【図22】本実施の形態に係る画像処理装置100によって行われる、代替機300を利用したコピー処理を示すシーケンス図である。
【符号の説明】
【0092】
100 画像処理装置
110 操作部
120 コントローラ部
130 HW情報
135 SW情報
140 障害検出手段
150 他機情報取得手段
160 HW互換性判定手段
170 SW互換性判定手段
180 代替処理実行手段
210 CPU
220 ROM
230 RAM
240 HDD
250 通信I/F
260 表示装置
270 スキャナ
280 プロッタ
300 他の画像処理総理(代替機)
310 操作部
320 コントローラ部
330 HW情報
335 SW情報
340 通信I/F
350 HDD
360 プロッタ
400 PC端末
500 機器管理サーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自己が備えるハードウェアに関するハードウェア情報及び自己が備えるソフトウェアに関するソフトウェア情報を有する画像処理装置であって、
通信ネットワークを介して接続される他の画像処理装置に関する前記ハードウェア情報及び前記ソフトウェア情報を取得する他機情報取得手段と、
自己のハードウェア情報と前記他の画像処理装置に関するハードウェア情報とを比較して、自己が備えるハードウェアと前記他の画像処理装置が備えるハードウェアとに互換性が有るか否かを判定するHW互換性判定手段と、
前記HW互換性判定手段により互換性があると判定された場合、
自己のソフトウェア情報と前記他の画像処理装置に関するソフトウェア情報とを比較して、自己が備えるソフトウェアと前記他の画像処理装置が備えるソフトウェアとに互換性が有るか否かを判定するSW互換性判定手段と、
前記SW互換性判定手段により互換性が有ると判定された場合、
自己が受け付けたジョブに関する画像処理を、前記他の画像処理装置に実行させる代替処理実行手段と、を有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
当該画像処理装置及び前記他の画像処理装置は、個々に、ユーザによる操作に応じて前記ジョブの受け付けを行う操作部と該ジョブに対応する画像処理を行うコントローラ部とを有し、
該各操作部及び該各コントローラ部は、それぞれ異なる中央演算装置を有し、それぞれ異なるオペレーティングシステムの下で動作し、
前記代替処理実行手段は、当該画像処理装置の有する前記操作部で受け付けた前記ジョブを、前記他の画像処理装置の有する前記コントローラ部に通知することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記代替処理実行手段は、前記自己が受け付けたジョブに関する画像処理の一部である出力処理を、前記他の画像処理装置に実行させることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記操作部は、前記SW互換性判定手段を備えることを特徴とする請求項2又は3に記載の画像処理装置。
【請求項5】
当該画像処理装置が備える機能毎に異なる前記ソフトウェアを有し、
前記SW互換性判定手段は、前記ソフトウェア毎に、比較及び判定を行い、
前記代替処理実行手段は、前記SW互換性判定手段によって互換性が有ると判定された前記ソフトウェアに対応する画像処理を、前記他の画像処理装置に実行させることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記機能毎に、前記操作部はユーザインタフェースソフトウェアを有し、前記コントローラ部は画像処理ソフトウェアを有し、該ユーザインタフェースソフトウェアと該画像処理ソフトウェアとが対になって該機能を実現する場合、
前記SW互換性判定手段は、前記ユーザインタフェースソフトウェアに関し比較、判定を行うことを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記出力処理が複数有る場合、
前記代替処理実行手段は、ユーザによる前記出力処理の選択を受け付け、受け付けた該選択に応じた出力処理を前記他の画像処理装置に実行させることを特徴とする請求項3乃至6の何れか一に記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記SW互換性判定手段は、当該画像処理装置が備えるソフトウェアと前記他の画像処理装置が備えるソフトウェアとの同一性及び該ソフトウェアのバージョン情報に基づいて、互換性が有るか否かを判定することを特徴とする請求項1乃至7の何れか一に記載の画像処理装置。
【請求項9】
当該画像処理装置が有する前記ハードウェア情報は、互換可能なハードウェアに関するリスト情報を含み、
前記HW互換性判定手段は、前記互換可能なハードウェアに関するリスト情報の中に、前記他の画像処理装置が備えるハードウェアが含まれる場合に、互換性があると判定することを特徴とする請求項1乃至8の何れか一に記載の画像処理装置。
【請求項10】
当該画像処理装置において発生した障害を検出する障害検出手段を有することを特徴とする請求項1乃至9の何れか一に記載の画像処理装置。
【請求項11】
自己が備えるハードウェアに関するハードウェア情報及び自己が備えるソフトウェアに関するソフトウェア情報を有する画像処理装置の画像処理方法であって、
他機情報取得手段が、通信ネットワークを介して接続される他の画像処理装置に関する前記ハードウェア情報及び前記ソフトウェア情報を取得するステップと、
HW互換性判定手段が、自己のハードウェア情報と前記他の画像処理装置に関するハードウェア情報とを比較して、自己が備えるハードウェアと前記他の画像処理装置が備えるハードウェアとに互換性が有るか否かを判定するステップと、
前記HW互換性判定手段により互換性があると判定された場合、
SW互換性判定手段が、自己のソフトウェア情報と前記他の画像処理装置に関するソフトウェア情報とを比較して、自己が備えるソフトウェアと前記他の画像処理装置が備えるソフトウェアとに互換性が有るか否かを判定するステップと、
前記SW互換性判定手段により互換性が有ると判定された場合、
代替処理実行手段が、自己が受け付けたジョブに関する画像処理を、前記他の画像処理装置に実行させるステップと、を有することを特徴とする画像処理方法。
【請求項12】
当該画像処理装置及び前記他の画像処理装置は、個々に、ユーザによる操作に応じて前記ジョブの受け付けを行う操作部と該ジョブに対応する画像処理を行うコントローラ部とを有し、
該各操作部及び該各コントローラ部は、それぞれ異なる中央演算装置を有し、それぞれ異なるオペレーティングシステムの下で動作し、
前記代替処理実行手段は、当該画像処理装置の有する前記操作部で受け付けた前記ジョブを、前記他の画像処理装置の有する前記コントローラ部に通知することを特徴とする請求項11に記載の画像処理方法。
【請求項13】
前記代替処理実行手段は、前記自己が受け付けたジョブに関する画像処理の一部である出力処理を、前記他の画像処理装置に実行させることを特徴とする請求項11又は12に記載の画像処理方法。
【請求項14】
前記操作部は、前記SW互換性判定手段を備えることを特徴とする請求項12又は13に記載の画像処理方法。
【請求項15】
当該画像処理装置が備える機能毎に異なる前記ソフトウェアを有し、
前記SW互換性判定手段は、前記ソフトウェア毎に、比較及び判定を行い、
前記代替処理実行手段は、前記SW互換性判定手段によって互換性が有ると判定された前記ソフトウェアに対応する画像処理を、前記他の画像処理装置に実行させることを特徴とする請求項11乃至14の何れか一に記載の画像処理方法。
【請求項16】
前記機能毎に、前記操作部はユーザインタフェースソフトウェアを有し、前記コントローラ部は画像処理ソフトウェアを有し、該ユーザインタフェースソフトウェアと該画像処理ソフトウェアとが対になって該機能を実現する場合、
前記SW互換性判定手段は、前記ユーザインタフェースソフトウェアに関し比較、判定を行うことを特徴とする請求項15に記載の画像処理方法。
【請求項17】
前記出力処理が複数有る場合、
前記代替処理実行手段は、ユーザによる前記出力処理の選択を受け付け、受け付けた該選択に応じた出力処理を前記他の画像処理装置に実行させることを特徴とする請求項13乃至16の何れか一に記載の画像処理方法。
【請求項18】
前記SW互換性判定手段は、当該画像処理装置が備えるソフトウェアと前記他の画像処理装置が備えるソフトウェアとの同一性及び該ソフトウェアのバージョン情報に基づいて、互換性が有るか否かを判定することを特徴とする請求項11乃至17の何れか一に記載の画像処理方法。
【請求項19】
当該画像処理装置が有する前記ハードウェア情報は、互換可能なハードウェアに関するリスト情報を含み、
前記HW互換性判定手段は、前記互換可能なハードウェアに関するリスト情報の中に、前記他の画像処理装置が備えるハードウェアが含まれる場合に、互換性があると判定することを特徴とする請求項11乃至18の何れか一に記載の画像処理方法。
【請求項20】
コンピュータに、請求項11乃至19の何れか一に記載の画像処理方法を実行させるための画像処理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2010−124237(P2010−124237A)
【公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−296033(P2008−296033)
【出願日】平成20年11月19日(2008.11.19)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】