画像処理装置、負荷分散システム及び負荷分散プログラム
【課題】負荷分散を図りつつ、モジュールの利用に対する課金管理を容易に行うことができる画像処理装置、負荷分散システム及び負荷分散プログラムを提供することを目的とする。
【解決手段】画像処理装置11であって、機能の実行要求を行う実行要求手段と、自機に機能が無ければサービス管理サーバ13へモジュールのサーチを要求し、サーチ結果に基づき、機能に応じたモジュールを自機にインストールして機能を実行するか、又は、他機12に実行要求を委譲して機能を実行するモジュール管理手段とを有し、モジュール管理手段は、機能を実行するときに課金を行う利用課金及び機能に応じたモジュールをダウンロードするときに課金を行うダウンロード課金の何れの課金方式により課金処理を行うかの選択支援を行う利用課金管理手段を有することにより上記課題を解決する。
【解決手段】画像処理装置11であって、機能の実行要求を行う実行要求手段と、自機に機能が無ければサービス管理サーバ13へモジュールのサーチを要求し、サーチ結果に基づき、機能に応じたモジュールを自機にインストールして機能を実行するか、又は、他機12に実行要求を委譲して機能を実行するモジュール管理手段とを有し、モジュール管理手段は、機能を実行するときに課金を行う利用課金及び機能に応じたモジュールをダウンロードするときに課金を行うダウンロード課金の何れの課金方式により課金処理を行うかの選択支援を行う利用課金管理手段を有することにより上記課題を解決する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、負荷分散システム及び負荷分散プログラムに係り、特に機能を実現するモジュールの実行又はダウンロードに対して課金を行う画像処理装置、負荷分散システム及び負荷分散プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、複合機等の画像処理装置は、プラグイン(plug−in)等のモジュールをインストールすることで、機能の追加が可能となっている。また、近年、画像処理装置が多機能化したことに伴い、複数の画像処理装置が設置されたオフィス等では、同じ機能を提供できる画像処理装置が複数存在するといった状態も見られるようになった(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2006−197409号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、従来の画像処理装置では自機に無い機能を利用しようとする場合、機能に応じたモジュールをダウンロードするか、他機に有る機能を利用するか等、自機の状態や自機及び他機のパフォーマンス等を管理者等が、システム全体の負荷分散を考慮しつつ総合的に判断して決めなければならず、大変手間が掛かっていた。更に、従来の画像処理装置ではモジュールの利用に対して課金を行うものがあり、上記のように負荷分散システムにおいて、どのように課金管理を行うかが問題となっていた。
【0004】
本発明は、上記の点に鑑みなされたもので、負荷分散を図りつつ、モジュールの利用に対する課金管理を容易に行うことができる画像処理装置、負荷分散システム及び負荷分散プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本発明は、少なくともプロッタ部又はスキャナ部を備え、機能を実現するモジュールの実行又はダウンロードに対して課金を行う画像処理装置であって、前記機能の実行要求を行う実行要求手段と、自機に前記機能が無ければサービス管理サーバへ前記機能に応じたモジュールのサーチを要求し、そのサーチ結果に基づき、前記機能に応じたモジュールを自機にインストールして前記機能を実行するか、又は、他機に前記実行要求を委譲して前記機能を実行するモジュール管理手段とを有し、前記モジュール管理手段は、前記機能を実行するときに課金を行う利用課金及び前記機能に応じたモジュールをダウンロードするときに課金を行うダウンロード課金の何れの課金方式により課金処理を行うかの選択支援を行う利用課金管理手段を有することを特徴とする。
【0006】
なお、本発明の構成要素、表現または構成要素の任意の組合せを、方法、装置、システム、コンピュータプログラム、記録媒体、データ構造などに適用したものも本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、負荷分散を図りつつ、負荷分散を図りつつ、モジュールの利用に対する課金管理を容易に行うことができる画像処理装置、負荷分散システム及び負荷分散プログラムを提供することを目的とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
次に、本発明を実施するための最良の形態を、以下の実施例に基づき図面を参照しつつ説明していく。なお、本実施例では画像処理装置として複合機(MFP)を例に説明していくが、少なくともプロッタ部又はスキャナ部を備え、機能を実現するモジュールの実行又はダウンロードに対して課金を行う如何なる画像処理装置であってもよい。
【0009】
図1は本発明による負荷分散システムの一実施例のシステム構成図である。負荷分散システム1は、複合機11〜12,サービス管理サーバ13,パーソナルコンピュータ(PC)14,ネットワークを含む構成である。負荷分散システム1は、サービス管理サーバ13が、LANなどのネットワーク経由で複合機11〜12及びPC14とデータ通信可能に接続されている。なお、複合機11〜12及びPC14はサービス管理サーバ13を介して接続されている。
【0010】
図2は本発明による負荷分散システムの他の実施例のシステム構成図である。図2の負荷分散システム1は、複合機11〜12,サービス管理サーバ13,PC14が、ネットワーク経由で、それぞれデータ通信可能に接続されている。
【0011】
図1及び図2の負荷分散システム1は、操作者が複合機11を操作して、複合機11に有るモジュールを実行する場合、サービス管理サーバ13からモジュールを複合機11にダウンロードして実行する場合、サービス管理サーバ13,複合機12又はPC14に有るモジュールを実行する場合,サービス管理サーバ13からモジュールを複合機12又はPC14にダウンロードして実行する場合,複合機11からモジュールを複合機12又はPC14にダウンロードして実行する場合がある。
【0012】
なお、サービス管理サーバ13,複合機12又はPC14に有るモジュールを実行する場合,サービス管理サーバ13からモジュールを複合機12又はPC14にダウンロードして実行する場合は、複合機11からサービス管理サーバ13,複合機12又はPC14へ処理の委譲を行っている。
【0013】
次に、本発明の理解を容易とするため、図2の負荷分散システム1の幾つかの処理手順について、以下のシーケンス図に基づき簡単に説明する。なお、図1の負荷分散システム1の処理手順についても図2の負荷分散システム1と同様である。図3は負荷分散システムにおけるモジュールのサーチとダウンロードとを表したシーケンス図である。
【0014】
例えば複合機11は自機に無い機能を利用しようとする場合、ステップS1に進み、モジュールのサーチ要求をサービス管理サーバ13に対して行う。サービス管理サーバ13は自機が保管しているモジュール(内部モジュール)をサーチ(検索)する。
【0015】
ここではサービス管理サーバ13が、サーチ要求に応じたモジュールを保管しているものとする。ステップS2に進み、サービス管理サーバ13はサーチ結果を複合機11に送信する。
【0016】
ステップS3に進み、複合機11はサーチ結果に基づき、利用しようとする機能に応じたモジュールのダウンロード要求をサービス管理サーバ13に対して行う。ステップS4に進み、サービス管理サーバ13はダウンロード要求に応じたモジュールを複合機11にダウンロードする。複合機11はダウンロードしたモジュールをインストール後、インストールしたモジュールを実行する。
【0017】
図4は負荷分散システムにおけるモジュールのサーチと処理の委譲とを表したシーケンス図である。自機に無い機能を利用しようとする場合、複合機11はステップS11に進み、モジュールのサーチ要求をサービス管理サーバ13に対して行う。サーチ要求を受信すると、サービス管理サーバ13は自機が保管しているモジュールをサーチする。ここではサービス管理サーバ13が、サーチ要求に応じたモジュールを保管しているものとして説明する。ステップS12に進み、サービス管理サーバ13はサーチ結果を複合機11に送信する。
【0018】
ここでは、利用しようとする機能に応じたモジュールをインストールする為のプログラム実行基盤のメモリ上に空き領域が無いなどの理由で、処理の委譲を行うものとする。ステップS13に進み、複合機11はサービス管理サーバ13に対して処理の委譲に応じた処理要求を行う。ステップS14に進み、サービス管理サーバ13は処理要求に応じたモジュールを実行し、その実行結果を複合機11に送信する。
【0019】
図5は負荷分散システムにおけるモジュールのサーチと処理の委譲とを表したシーケンス図である。自機に無い機能を利用しようとする場合、複合機11はステップS21に進み、モジュールのサーチ要求をサービス管理サーバ13に対して行う。サーチ要求を受信すると、サービス管理サーバ13は自機が保管しているモジュールをサーチする。ここではサービス管理サーバ13が、サーチ要求に応じたモジュールを保管しているものとして説明する。ステップS22に進み、サービス管理サーバ13はサーチ結果を複合機11に送信する。
【0020】
ここでは、利用しようとする機能に応じたモジュールをインストールする為のプログラム実行基盤のメモリ上に空き領域が無いなどの理由で、処理の委譲を行うものとする。ステップS23に進み、複合機11はサービス管理サーバ13に対して処理の委譲に応じた処理要求を行う。ステップS24に進み、サービス管理サーバ13はPC14に対して処理の委譲を行う。サービス管理サーバ13は処理要求に応じたモジュールがPC14に無ければ、処理要求に応じたモジュールをPC14にダウンロードする。PC14はダウンロードしたモジュールをインストールする。PC14はステップS25に進み、処理の委譲に応じて処理を実行し、その実行結果を複合機11に送信する。図5ではPC14に処理の委譲を行う例を示したが、複合機12に処理の委譲を行う例も同様である。
【0021】
図6は負荷分散システムにおけるモジュールのサーチと処理の委譲とを表した他の例のシーケンス図である。自機に無い機能を利用しようとする場合、複合機11はステップS31に進み、モジュールのサーチ要求をサービス管理サーバ13に対して行う。
【0022】
サーチ要求を受信すると、サービス管理サーバ13は自機が保管しているモジュールをサーチする。ここではサービス管理サーバ13がサーチ要求に応じたモジュールを保管していないものとして説明する。ステップS32に進み、サービス管理サーバ13はサーチ結果を複合機11に送信する。
【0023】
ステップS33に進み、複合機11は利用しようとする機能に応じたモジュールを他機にコピー可能な場合、複合機12にモジュールをダウンロードする。ステップS34に進み、複合機11は複合機12に対して処理の委譲に応じた処理要求を行う。そして、複合機12はステップS35に進み、処理の委譲に応じて処理を実行し、その実行結果を複合機11に送信する。
【0024】
次に、図1又は図2の負荷分散システム1を構成する複合機11〜12,サービス管理サーバ13,PC14の詳細について説明する。図7は複合機11の一実施例のブロック構成図である。
【0025】
図7の複合機11は、アプリケーション部21,モジュール管理部22,1つ以上のモジュール23,プログラム実行基盤24,プロッタ部25,スキャナ部26を含む構成である。なお、図7のブロック構成図は本発明の説明に不要な部分を省略している。
【0026】
アプリケーション部21は、特定の目的の為に設計された、コピーアプリ,スキャナアプリ,プリンタアプリ等のソフトウェアを含む構成である。また、アプリケーション部21は、モジュール管理部22に対して処理要求など、各種要求を行う。
【0027】
モジュール管理部22は、プログラム実行基盤24のメモリ上にインストールされたモジュール23を管理するものである。モジュール管理部22は、モジュール23のインストールや削除を行う。プログラム実行基盤24は、モジュール23をインストールする為のモジュールインストール用メモリ領域を有し、そのモジュールインストール用メモリ領域に1つ以上のモジュール23をインストールされる。プロッタ部25及びスキャナ部26は、画像形成に掛かる処理を行うハードウェアリソースの一例である。
【0028】
図8はモジュール管理部の一実施例のブロック構成図である。図8のモジュール管理部22は、インターフェース(I/F)31,状態管理部32,機能管理部33,実行指示部34,モジュールサーチ部35及び利用課金管理部36を含む構成である。
【0029】
状態管理部32は、図9に示すような状態管理テーブルを保持している。図9は状態管理テーブルの一例の構成図である。図9の状態管理テーブルは、自機(複合機11)に有る各機能の状態を管理しているものである。図9の状態管理テーブルでは、機能の状態として正常,Busy,故障中を一例として示している。
【0030】
機能管理部33は図10に示すような機能管理テーブルを保持している。図10は機能管理テーブルの一例の構成図である。図10の機能管理テーブルは自機(複合機11)に有る機能,無い機能を管理しているものである。利用課金管理部36は課金方式の管理を行うものである。機能管理部33は利用課金管理部36からの要求に基づき、後述の初期化処理等を行う。なお、図8に示したI/F31,状態管理部32,機能管理部33,実行指示部34,モジュールサーチ部35,利用課金管理部36の詳細は後述する。
【0031】
図11はプログラム実行基盤の一実施例のブロック構成図である。図11のプログラム実行基盤24は、モジュール23をインストールする為のモジュールインストール用メモリ領域41を含む構成である。プログラム実行基盤24は、モジュールインストール用メモリ領域41に1つ以上のモジュール23がインストールされている。
【0032】
図12はプログラム実行基盤へモジュールを追加する処理及びプログラム実行基盤からモジュールを削除する処理を表したシーケンス図である。ステップS41に進み、アプリケーション部21は、モジュール23の追加をモジュール管理部22に要求する。
【0033】
モジュール管理部22は、ステップS42に進み、プログラム実行基盤24に対してモジュールインストール用メモリ領域41の空き領域の確認を要求する。プログラム実行基盤24は、モジュールインストール用メモリ領域41の空き領域があり、モジュール23のインストールが可能であるかを判定する。なお、ここでは、モジュールインストール用メモリ領域41の空き領域があり、モジュール23のインストールが可能であると判定されたものとする。
【0034】
ステップS43に進み、プログラム実行基盤24は、モジュールインストール用メモリ領域41の空き領域があり、モジュール23のインストールが可能であると、モジュール管理部22に通知する。ステップS44に進み、モジュール管理部22は、モジュールインストール用メモリ領域41の空き領域に対して、モジュール23のインストールを実行する。
【0035】
また、アプリケーション部21は、ステップS45に進み、モジュール23の削除をモジュール管理部22に要求する。ステップS46に進み、モジュール管理部22はプログラム実行基盤24のモジュールインストール用メモリ領域41から、削除を要求されたモジュール23を削除する。
【0036】
図13はモジュール管理部が行うモジュールのダウンロード又は処理の委譲の判定を示すフローチャートである。ステップS51に進み、モジュール管理部22は実行したい機能に応じたモジュール23が自機(複合機11)にあるか否かを判定する。実行したい機能に応じたモジュール23が自機にあれば、モジュール管理部22はステップS52に進み、自機のモジュール23を利用して実行したい機能を実行する。
【0037】
一方、実行したい機能に応じたモジュール23が自機になければ、モジュール管理部22はステップS53に進み、プログラム実行基盤24にモジュールインストール用メモリ領域41の空き領域があるか否かを判定する。
【0038】
モジュールインストール用メモリ領域41の空き領域があれば、モジュール管理部22はステップS54に進み、例えばサービス管理サーバ13から実行したい機能に応じたモジュール23をダウンロードし、プログラム実行基盤24のモジュールインストール用メモリ領域41の空き領域にインストールすることで、自機で機能を実行する。モジュールインストール用メモリ領域41の空き領域がなければ、モジュール管理部22はステップS55に進み、実行したい機能の処理を他機に委譲する。
【0039】
図14は、サービス管理サーバ13の一実施例のブロック構成図である。サービス管理サーバ13は、モジュール保管部51,内部モジュール検索部52,外部モジュール検索部53,利用課金管理部54,機能実行モジュール群55,プログラム実行基盤56を含む構成である。なお、図14のブロック構成図は、本発明の説明に不要な部分を省略している。
【0040】
モジュール保管部51は、ダウンロード可能な1つ以上のモジュール23を保管するものである。内部モジュール検索部52は、自機(サービス管理サーバ13)のモジュール保管部51に保管されているモジュール23を検索する。外部モジュール探索部53は他機のモジュール23を検索する。
【0041】
機能実行モジュール群55は、機能を実行するモジュール群である。プログラム実行基盤56は、モジュール23をインストールする為のモジュールインストール用メモリ領域を有しており、そのモジュールインストール用メモリ領域に1つ以上のモジュール23をインストールされる。なお、利用課金管理部54の詳細は後述する。
【0042】
図15は、PC14の一実施例のブロック構成図である。PC14は、WebサービスI/F61,1つ以上のWebサービス62,機能実行モジュール群63,機器リソース64,プログラム実行基盤65,利用課金管理部66を含む構成である。なお、図15のブロック構成図は本発明の説明に不要な部分を省略している。
【0043】
WebサービスI/F61は、1つ以上のWebサービス62のI/Fである。Webサービス62はWWW関連の技術を使用し、モジュール23による機能をネットワーク経由で利用させるものである。機能実行モジュール群63は、機能を実行するモジュール群である。機器リソース64は、PC14が備えるリソース(資源)である。プログラム実行基盤65はモジュール23をインストールする為のモジュールインストール用メモリ領域を有し、そのモジュールインストール用メモリ領域に1つ以上のモジュール23をインストールされる。なお、利用課金管理部66の詳細は後述する。
【0044】
図16は、複合機12の一実施例のブロック構成図である。図16の複合機12は、アプリケーション部71,WebサービスI/F72,1つ以上のWebサービス73,機能実行モジュール群74,機器リソース75,プログラム実行基盤76及び利用課金管理部77を含むように構成されている。なお、図16のブロック構成図は、本発明の説明に不要な部分を省略している。
【0045】
アプリケーション部71は、特定の目的の為に設計された、コピーアプリ,スキャナアプリ,プリンタアプリ等のソフトウェアを含む構成である。WebサービスI/F72は1つ以上のWebサービス73のI/Fである。Webサービス73はWWW関連の技術を使用し、モジュール23による機能をネットワーク経由で利用させるものである。機能実行モジュール群74は、機能を実行するモジュール群である。機器リソース75は複合機12が備えるリソース(資源)である。プログラム実行基盤76はモジュール23をインストールする為のモジュールインストール用メモリ領域を有し、そのモジュールインストール用メモリ領域に1つ以上のモジュール23をインストールされる。なお、利用課金管理部77の詳細は後述する。
【0046】
更に、本発明の理解を容易とするため、図2の負荷分散システム1の幾つかの処理手順について、以下のシーケンス図に基づき詳細に説明する。図17は自機(複合機11)に有る機能を利用して自機で処理する例を表したシーケンス図である。
【0047】
ステップS61に進み、アプリケーション部21は機能の実行をモジュール管理部22に要求する。モジュール管理部22のI/F31はアプリケーション部21からの要求を受信すると、ステップS62に進み、実行を要求された機能の有無の確認を機能管理部33に問い合わせる。
【0048】
ステップS63に進み、機能管理部33は保持している図10のような機能管理テーブルを参照し、実行を要求された機能の有無を確認する。ここでは、実行を要求された機能が有るものとする。
【0049】
ステップS64に進み、機能管理部33は実行を要求された機能の状態の確認を状態管理部32に問い合わせる。状態管理部32は、保持している図9のような状態管理テーブルを参照し、実行を要求された機能の状態を確認する。ここでは、実行を要求された機能の状態が「正常」であり、実行可能と判定されたものとする。
【0050】
ステップS65に進み、状態管理部32は実行を要求された機能の状態が実行可能である旨を機能管理部33に通知する。ステップS66に進み、機能管理部33は実行指示部34に要求実行を指示する。ステップS67に進み、実行指示部34は実行を要求された機能に応じてモジュール23を実行する。
【0051】
モジュール23による実行結果は、ステップS68〜S71において、モジュール管理部22の実行指示部34,機能管理部33,I/F31を介して、アプリケーション部21に応答される。
【0052】
図18はサービス管理サーバ13から自機(複合機11)に無い機能をダウンロードして自機で処理する例を表したシーケンス図である。
【0053】
ステップS81に進み、アプリケーション部21は機能の実行をモジュール管理部22に要求する。モジュール管理部22のI/F31はアプリケーション部21からの要求を受信すると、ステップS82に進み、実行を要求された機能の有無の確認を機能管理部33に問い合わせる。機能管理部33は、機能管理テーブルを参照し、実行を要求された機能の有無を確認する。ここでは、実行を要求された機能が無いものとする。
【0054】
ステップS83に進み、機能管理部33は実行を要求された機能が無い旨をI/F31に応答する。ステップS84に進み、I/F31は実行を要求された機能が無い旨をアプリケーション部21に応答する。なお、アプリケーション部21は、実行を要求された機能が無い旨を操作パネルに表示して操作者に通知するようにしてもよい。ステップS85に進み、アプリケーション部21は実行を要求した機能のサーチ要求をモジュール管理部22に対して行う。
【0055】
モジュール管理部22のI/F31はアプリケーション部21からのサーチ要求を受信すると、ステップS86に進み、モジュールサーチ部35に対して、実行を要求した機能のサーチ依頼を行う。
【0056】
モジュールサーチ部35は、ステップS87に進み、I/F31からのサーチ依頼に応じたモジュール23のダウンロードをサービス管理サーバ13に要求し、ステップS88に進み、サービス管理サーバ13からモジュール23をダウンロードする。なお、図18におけるモジュールサーチ部35は、サービス管理サーバ13に対するI/Fとしての役割を有している。
【0057】
ステップS89に進み、モジュールサーチ部35はサービス管理サーバ13からダウンロードによりモジュール23を取得した旨を機能管理部33へ通知する。ステップS90に進み、機能管理部33はダウンロードしたモジュール23のインストールをモジュールサーチ部35に指示する。
【0058】
ステップS91に進み、モジュールサーチ部35はダウンロードしたモジュール23をプログラム実行基盤24のモジュールインストール用メモリ領域41の空き領域にインストールする。その後のステップS92〜S97の処理は、図17のステップS66〜S71と同様である為、説明を省略する。
【0059】
図19は、サービス管理サーバ13から自機(複合機11)に無い機能を他機(PC14)にダウンロードして他機で処理する例を表したシーケンス図である。
【0060】
ステップS121に進み、アプリケーション部21は機能の実行をモジュール管理部22に要求する。モジュール管理部22のI/F31はアプリケーション部21からの要求を受信すると、ステップS122に進み、実行を要求された機能の有無の確認を機能管理部33に問い合わせる。機能管理部33は、保持している機能管理テーブルを参照し、実行を要求された機能の有無を確認する。ここでは、実行を要求された機能が無いものとする。
【0061】
ステップS123に進み、機能管理部33は実行を要求された機能が無い旨をI/F31に応答する。ステップS124に進み、I/F31は実行を要求された機能が無い旨をアプリケーション部21に応答する。なお、アプリケーション部21は、実行を要求された機能が無い旨を操作パネルに表示して操作者に通知するようにしてもよい。ステップS125に進み、アプリケーション部21は実行を要求した機能のサーチ要求をモジュール管理部22に対して行う。
【0062】
モジュール管理部22のI/F31はアプリケーション部21からのサーチ要求を受信すると、ステップS126に進み、モジュールサーチ部35に対して、実行を要求した機能のサーチ依頼を行う。
【0063】
モジュールサーチ部35は、ステップS127に進み、I/F31からのサーチ依頼に応じたモジュール23の他機(PC14)へのインストールをサービス管理サーバ13に要求する。ステップS128に進み、サービス管理サーバ13はモジュール23をPC14へインストールする。そして、ステップS129に進み、PC14はインストールされたモジュール23を実行する。モジュール23による実行結果はステップS130〜S135において、PC14からサービス管理サーバ13,複合機11のモジュール管理部22のモジュールサーチ部35,機能管理部33,I/F31を介して、アプリケーション部21に応答される。
【0064】
図20は自機(複合機11)に有る機能がbusy状態で、他機(MFP2)に処理を委譲して処理する例を表したシーケンス図である。
【0065】
ステップS141に進み、アプリケーション部21は機能の実行をモジュール管理部22に要求する。モジュール管理部22のI/F31はアプリケーション部21からの要求を受信すると、ステップS142に進み、実行を要求された機能の有無の確認を機能管理部33に問い合わせる。ステップS143に進み、機能管理部33は保持している機能管理テーブルを参照し、実行を要求された機能の有無を確認する。ここでは、実行を要求された機能が有るものとする。
【0066】
ステップS144に進み、機能管理部33は実行を要求された機能の状態の確認を状態管理部32に問い合わせる。状態管理部32は保持している状態管理テーブルを参照し、実行を要求された機能の状態を確認する。ここでは、実行を要求された機能の状態が「busy」であったものとする。ステップS145に進み、状態管理部32は実行を要求された機能の状態が「busy」である旨を機能管理部33に通知する。
【0067】
ステップS146に進み、機能管理部33は、実行を要求された機能の状態が「busy」である旨をアプリケーション部21に応答する。なお、アプリケーション部21は実行を要求された機能の状態が「busy」である旨を操作パネルに表示して操作者に通知するようにしてもよい。ステップS147に進み、アプリケーション部21は実行を要求した機能のサーチ要求をモジュール管理部22に対して行う。
【0068】
モジュール管理部22のI/F31はアプリケーション部21からのサーチ要求を受信すると、ステップS148に進み、モジュールサーチ部35に対して、実行を要求した機能のサーチ依頼を行う。モジュールサーチ部35は、ステップS149に進み、I/F31からのサーチ依頼に応じたモジュール23の処理を他機(複合機12)へ委譲する。
【0069】
ステップS150に進み、サービス管理サーバ13は、実行を要求された機能に応じて複合機12のモジュール23を実行する。そして、複合機12のモジュール23による実行結果は、ステップS151〜S154において、サービス管理サーバ13,モジュール管理部22のモジュールサーチ部35,I/F31を介して、アプリケーション部21に応答される。
【0070】
上記したように、本発明の負荷分散システム1には、様々なモジュール23の実行形態がある。したがって、本発明の負荷分散システム1ではモジュール23の実行形態に応じて課金方式を使い分けて課金管理を行うことが望ましい。課金方式には、利用課金及びダウンロード課金がある。利用課金は、モジュール23を利用するときに課金を行うものである。また、ダウンロード課金はモジュール23をダウンロードするときに課金を行うものである。
【0071】
なお、課金方式が利用課金の場合、モジュール23の利用に対して課金を行うのは、原則、モジュール23を実行する機器である。例えば複合機11がモジュール23を実行した場合は複合機11の利用課金管理部36が課金を行う。課金方式がダウンロード課金の場合、モジュール23のダウンロードに対して課金を行うのは、原則、モジュール23のダウンロード元であるサービス管理サーバ13である。
【0072】
ここでは利用課金及びダウンロード課金の特徴について簡単に説明する。利用課金は自機又は他機のモジュール23を実行する時に課金するものである。利用課金はモジュール23をダウンロードして自機で実行する場合、ダウンロードしたモジュール23を実行後に削除する。
【0073】
利用課金はモジュール23をダウンロードして自機で実行する場合、モジュール23を常駐させている訳ではないため、プログラム実行基盤のモジュールインストール用メモリ領域を効率的に利用できる。
【0074】
ダウンロード課金は、自機にモジュール23をダウンロードするときに課金するものである。ダウンロード課金は一度ダウンロードしたモジュール23を一定期間の間、削除しても無料で再ダウンロード可能とする。ダウンロード課金はダウンロードしたモジュール23の他機へのコピーの可否を設定できる。なお、ダウンロード課金はモジュール23を常駐させておく為のプログラム実行基盤のモジュールインストール用メモリ領域が必要である。
【0075】
(他機にモジュール23がある場合の利用課金)
図21は他機(複合機12)にモジュール23がある場合の利用課金を示すシーケンス図である。ステップS201に示すように、複合機11は複合機12にあるモジュール23へモジュール実行要求を行うとき、合わせて課金要求も行う。複合機12の利用課金管理部77はモジュール23の実行時に後述のような課金を行う。
【0076】
また、図22は他機(サービス管理サーバ13)にモジュール23がある場合の利用課金を示すシーケンス図である。ステップS211に示すように、複合機11はサービス管理サーバ13にあるモジュール23へモジュール実行要求を行うとき、合わせて課金要求も行う。サービス管理サーバ13の利用課金管理部54はモジュール23の実行時に後述のような課金を行う。
【0077】
(他機から自機にモジュール23をダウンロードする場合の利用課金)
図23は他機(サービス管理サーバ13)からモジュール23をダウンロードする場合の利用課金を示すシーケンス図である。
【0078】
ステップS221に進み、複合機11はモジュール23のダウンロード要求をサービス管理サーバ13に対して行う。ステップS222に進み、複合機11はモジュール23をサービス管理サーバ13からダウンロードする。ステップS223に進み、複合機11はダウンロードしたモジュール23をインストール後、モジュール23を実行する。複合機11の利用課金管理部36はモジュール23の実行時に後述のような課金を行う。処理が終わると、ステップS224に進み、ステップS223でインストールされたモジュール23は削除される。
【0079】
(他機から自機にモジュール23をダウンロードする場合のダウンロード課金)
図24は他機(サービス管理サーバ13)からモジュール23をダウンロードする場合のダウンロード課金を示すシーケンス図である。
【0080】
ステップS231に進み、複合機11はモジュール23のダウンロード要求をサービス管理サーバ13に対して行うとき、合わせて課金要求も行う。サービス管理サーバ13の利用課金管理部54はモジュール23のダウンロード時に後述のような課金を行う。
【0081】
ステップS232に進み、複合機11はモジュール23をサービス管理サーバ13からダウンロードする。ステップS233に進み、複合機11はダウンロードしたモジュール23をインストール後、モジュール23を実行する。処理が終わっても、インストールされたモジュール23は再利用可能である。
【0082】
(具体例)
図25は他機(サービス管理サーバ13)に自機(複合機11)のモジュール23を利用する地図印刷アプリ100がある場合の利用課金を示すシーケンス図である。
【0083】
ステップS241に進み、複合機11はサービス管理サーバ13の地図印刷アプリ100へ地図検索要求を行う。ステップS242に進み、地図印刷アプリ100は、地図検索要求に応じた地図検索を行い、その検索結果である地図画面を複合機11に送信する。ステップS243では複合機11が地図印刷実行をサービス管理サーバ13の地図印刷アプリ100へ要求する。
【0084】
ステップS244に進み、地図印刷アプリ100は印刷要求を複合機11の例えば印刷モジュール(図示せず)に対して行う。ステップS245に進み、複合機11は印刷要求に応じて印刷モジュールを実行する。複合機11の利用課金管理部36は印刷モジュールの実行時に後述のような課金を行う。
【0085】
(負荷分散システム1の接続構成に応じた課金方式の選択)
複合機11は、自機に無い機能を利用しようとする場合、前述したステップS1等に示すように、モジュール23のサーチ要求をサービス管理サーバ13に対して行う。複合機11はサーチ結果をサービス管理サーバ13から受信する。すると、複合機11の利用課金管理部36は図26に示すような課金方式選択テーブルを利用して、負荷分散システム1の接続構成に応じた課金方式を選択する。なお、負荷分散システム1の接続構成は既存の技術を使って自動的に検出させてもよいし、操作者が設定しておいてもよい。
【0086】
図26は課金方式選択テーブルを表した構成図である。図26の課金方式選択テーブルは図1及び図2に示した負荷分散システム1の接続構成毎に、モジュール23をサービス管理サーバ13からダウンロードする場合、又は他機のモジュール23を利用する場合の課金方式として、利用課金又はダウンロード課金が設定されている。
【0087】
図26の課金方式選択テーブルにおける接続構成1は図1の負荷分散システム1の接続構成を表している。図26の課金方式選択テーブルにおける接続構成2は図2の負荷分散システム2の接続構成を表している。
【0088】
接続構成1の場合、複合機11はサービス管理サーバ13経由でなければ複合機12やPC14等の他機にモジュール23をコピーできないため、モジュール23をサービス管理サーバ13から自機にダウンロードする場合の課金方式としてダウンロード課金が設定されている。
【0089】
また、接続構成2の場合、複合機11はサービス管理サーバ13経由でなくても複合機12やPC14等の他機にモジュール23をコピーできるため、モジュール23をサービス管理サーバ13から自機にダウンロードする場合の課金方式として利用課金が設定されている。なお、他機のモジュール23を利用する場合は接続構成1及び2に関係無く、課金方式として利用課金が設定されている。
【0090】
(課金モード選択画面による課金方式の選択)
複合機11は、例えば図27のような課金モード選択画面を利用して、課金方式及びモジュール23の実行形態を操作者に選択させることもできる。図27は課金モード選択画面の一例のイメージ図である。課金モード選択画面は、課金方式を操作者に選択させる課金方式選択欄と、モジュール23の実施形態を操作者に選択させる実施形態選択欄とを有している。
【0091】
図27(a)は課金方式(課金モード)として利用課金が選択されている場合の例を表している。図27(b)は課金方式としてダウンロード課金が選択されている場合の例を表している。課金モード選択画面は、課金方式が選択されると、その課金方式に応じた実施形態が選択可能となるように実施形態選択欄を表示する。
【0092】
例えば図27(a)の課金モード選択画面は課金方式選択欄に利用課金が選択されているため、利用課金に応じた実施形態として、ダウンロード,代替利用,コピー利用が選択可能となるように実施形態選択欄が表示されている。また、図27(b)の課金モード選択画面は課金方式選択欄にダウンロード課金が選択されているため、ダウンロード課金に応じた実施形態として、ダウンロードが選択可能となるように実施形態選択欄が表示されている。
【0093】
課金モード選択画面は利用課金管理部36によって生成される。利用課金管理部36は操作者によって課金モード選択画面上で課金方式が選択されると、図28に示すテーブルを利用して、課金方式に応じた実施形態を選択し、実施形態選択欄に表示する。図28は課金方式と、その課金方式に応じた実施形態とを対応付けるテーブルである。
【0094】
実施形態「ダウンロード」は、自機にダウンロードしてモジュール23を利用するものである。実施形態「代替利用」は、他機にダウンロードしてモジュール23を利用するものである。実施形態「他機にコピーして利用」は、自機にあるモジュール23を他機にコピーして利用するものである。なお、図28のテーブルは図27の課金モード選択画面に対応している。
【0095】
操作者は、課金方式及び実施形態を選択したあと、課金モード選択画面上の設定実行ボタンを押下することで、課金方式及び実施形態の設定に反映させることができる。課金方式及び実施形態の設定は、利用課金管理部36により管理される。
【0096】
(メモリ容量が小さい複合機における課金方式の選択)
例えば複合機11が低価格機である場合、複合機11のメモリ容量は小さいことが予想される。そこで、利用課金管理部36は図29に示すようなフローチャートに基づき課金方式を選択する。図29は課金方式の選択処理を表したフローチャートである。
【0097】
ステップS251に進み、利用課金管理部36はダウンロードしたモジュール23を再ダウンロード可能か否か判定する。再ダウンロード可能であれば、利用課金管理部36はステップS252に進み、課金モードとして利用課金を選択する。一方、再ダウンロード可能でなければ、利用課金管理部36はステップS253に進み、課金モードとしてダウンロード課金を選択する。
【0098】
メモリ容量が小さい複合機11では新たにモジュール23をダウンロードする際、他のモジュール23を削除する可能性が高いため、再ダウンロード可能であれば、課金モードとして利用課金を優先的に選択している。再ダウンロード可能でなければ、課金モードとしてダウンロード課金を選択している。なお、モジュール23を再ダウンロード可能なメモリ容量が小さい複合機11は、ダウンロード課金を図30のフローチャートに示すように実現する。
【0099】
図30はダウンロード課金を実現する仕組みを表したフローチャートである。複合機11は自機に無い機能を利用しようとする場合、前述したステップS1等に示すように、モジュール23のサーチ要求をサービス管理サーバ13に対して行う。複合機11はサーチ結果をサービス管理サーバ13から受信するとステップS261からステップS262に進む。複合機11の利用課金管理部36はサーチ結果に基づき、利用しようとしている該当機能に応じたモジュール23がサービス管理サーバ13に有るかを判定する。該当機能に応じたモジュール23がサービス管理サーバ13に無ければ、利用課金管理部36は図30のフローチャートの処理を終了する。
【0100】
該当機能に応じたモジュール23がサービス管理サーバ13に有れば、利用課金管理部36はステップS263に進み、ダウンロードするモジュール23のサイズをサービス管理サーバ13から取得する。ステップS264に進み、利用課金管理部36はモジュールインストール用メモリ領域41に、ダウンロードするモジュール23のサイズ分、空き容量があるかを判定する。
【0101】
空き容量が無ければ、利用課金管理部36はステップS265に進み、機能管理部33に指示してダウンロードするモジュール23のサイズ分、容量が開くまでダウンロード済みの他のモジュール23をモジュールインストール用メモリ領域41から削除する。
【0102】
空き容量が有れば、利用課金管理部36はステップS266に進み、モジュールサーチ部35に指示して該当機能に応じたモジュール23をサービス管理サーバ13からダウンロードする。
【0103】
ステップS267に進み、利用課金管理部36は選択された課金方式がダウンロード課金であるか否かを判定する。ダウンロード課金であれば、利用課金管理部36はステップS268に進み、図30に示したダウンロード履歴管理テーブルに、ダウンロードしたモジュール23があるか否かを判定する。
【0104】
ダウンロード履歴管理テーブルに、ダウンロードしたモジュール23が無ければ、利用課金管理部36はステップS269に進み、ダウンロード課金を実行する。ステップS270に進み、利用課金管理部36はダウンロード履歴管理テーブルに、ダウンロードしたモジュール23を登録する。
【0105】
なお、ステップS267においてダウンロード課金でないと判定した場合及びステップS268においてダウンロード履歴管理テーブルにダウンロードしたモジュール23が有ると判定した場合、利用課金管理部36は図30のフローチャートの処理を終了する。
【0106】
このように、図30のフローチャートは、モジュール23の再ダウンロード可能な例である為、再ダウンロードで課金を行わないように、ダウンロード履歴管理テーブルで管理している。
【0107】
(課金方式の自動選択)
複合機11は、自機に無い機能を利用しようとする場合、前述したステップS1等に示すように、モジュール23のサーチ要求をサービス管理サーバ13に対して行う。複合機11はサーチ結果をサービス管理サーバ13から受信する。すると、複合機11の利用課金管理部36は図31に示すフローチャートのように課金方式を自動選択する。
【0108】
図31は課金方式の自動選択処理を表したフローチャートである。ステップS281に進み、複合機11の利用課金管理部36はサーチ結果に基づき、利用しようとしている該当機能に応じたモジュール23が自機及び他機に有るかを判定する。該当機能に応じたモジュール23が自機及び他機に無ければ、利用課金管理部36は課金方式の自動選択処理を終了する。
【0109】
該当機能に応じたモジュール23が自機及び他機の少なくとも一方に有れば、利用課金管理部36はステップS282に進み、他機でモジュール23を利用する場合又は自機から他機にコピーできる場合であるかを判定する。
【0110】
他機でモジュール23を利用する場合又は他機にコピーできる場合であれば、利用課金管理部36はステップS283に進み、課金方式として利用課金を選択する。一方、他機でモジュール23を利用する場合又は他機にコピーできる場合でなければ、利用課金管理部36はステップS284に進み、課金方式としてダウンロード課金を選択する。
【0111】
(課金方式の切替時の初期化処理)
課金方式の切替時、利用課金管理部36は利用課金からダウンロード課金に変更する場合と、ダウンロード課金から利用課金に変更する場合とで、図32及び図33に示すように異なる初期化処理を行う。
【0112】
図32は利用課金からダウンロード課金に変更するときの初期化処理を表したイメージ図である。また、図33はダウンロード課金から利用課金に変更するときの初期化処理を表したイメージ図である。
【0113】
利用課金からダウンロード課金に変更するとき、利用課金管理部36はモジュール管理部22に指示し、プログラム実行基盤24のモジュールインストール用メモリ領域41から既存のモジュール23を削除する初期化処理を行う。
【0114】
ダウンロード課金から利用課金に変更するとき、利用課金管理部36はモジュール管理部22に指示し、プログラム実行基盤24のモジュールインストール用メモリ領域41にインストールされている既存のモジュール23を削除せず、そのまま利用するように初期化処理を行う。
【0115】
(利用課金管理部の課金処理)
利用課金の場合、利用課金管理部36は図34のような管理テーブルを用いて課金処理を行う。図34は、利用課金の場合の管理テーブルを表した構成図である。図34の管理テーブルは、利用者識別子,機能の利用回数を表すカウンタ値,利用者別合計をデータ項目として有する。
【0116】
利用課金管理部36は、機能を利用した時に「利用者識別子」及び「機能」に対応するカウンタ値をインクリメントすることで課金を行う。課金金額は、カウンタ値に各機能の単価を掛けることにより算出できる。単価の設定が利用環境によって異なるため、図34の管理テーブルではカウンタ値により課金管理を行っている。
【0117】
ダウンロード課金の場合、利用課金管理部36は図35の管理テーブルを用いて課金処理を行う。図35はダウンロード課金の場合の管理テーブルを表した構成図である。図35の管理テーブルは、機能に応じたモジュール23毎のダウンロード回数を表すカウンタ値をデータ項目として有する。
【0118】
利用課金管理部36は、機能に応じたモジュール23をダウンロードした時に、当該機能に応じたモジュールのダウンロード回数を表すカウンタ値をインクリメントすることで課金を行う。
【0119】
なお、ダウンロード履歴管理テーブルを利用している場合、利用課金管理部36は、機能に応じたモジュール23をダウンロードした時に、ダウンロード履歴管理テーブルにモジュール23が登録されていなければ、当該機能に応じたモジュールのダウンロード回数を表すカウンタ値をインクリメントすることで課金を行う。
【0120】
課金金額はカウンタ値に各機能の単価を掛けることにより算出できる。単価の設定が利用環境によって異なるため、図35の管理テーブルではカウンタ値により課金管理を行っている。
【0121】
本発明は、具体的に開示された実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0122】
【図1】本発明による負荷分散システムの一実施例のシステム構成図である。
【図2】本発明による負荷分散システムの他の実施例のシステム構成図である。
【図3】負荷分散システムにおけるモジュールのサーチとダウンロードとを表したシーケンス図である。
【図4】負荷分散システムにおけるモジュールのサーチと処理の委譲とを表したシーケンス図である。
【図5】負荷分散システムにおけるモジュールのサーチと処理の委譲とを表したシーケンス図である。
【図6】負荷分散システムにおけるモジュールのサーチと処理の委譲とを表した他の例のシーケンス図である。
【図7】複合機11の一実施例のブロック構成図である。
【図8】モジュール管理部の一実施例のブロック構成図である。
【図9】状態管理テーブルの一例の構成図である。
【図10】機能管理テーブルの一例の構成図である。
【図11】プログラム実行基盤の一実施例のブロック構成図である。
【図12】プログラム実行基盤へモジュールを追加する処理及びプログラム実行基盤からモジュールを削除する処理を表したシーケンス図である。
【図13】モジュール管理部が行うモジュールのダウンロード又は処理の委譲の判定を示すフローチャートである。
【図14】サービス管理サーバ13の一実施例のブロック構成図である。
【図15】PC14の一実施例のブロック構成図である。
【図16】複合機12の一実施例のブロック構成図である。
【図17】自機(複合機11)に有る機能を利用して自機で処理する例を表したシーケンス図である。
【図18】サービス管理サーバ13から自機(複合機11)に無い機能をダウンロードして自機で処理する例を表したシーケンス図である。
【図19】サービス管理サーバ13から自機(複合機11)に無い機能を他機(PC14)にダウンロードして他機で処理する例を表したシーケンス図である。
【図20】自機(複合機11)に有る機能がbusy状態で、他機(MFP2)に処理を委譲して処理する例を表したシーケンス図である。
【図21】他機(複合機12)にモジュール23がある場合の利用課金を示すシーケンス図である。
【図22】他機(サービス管理サーバ13)にモジュール23がある場合の利用課金を示すシーケンス図である。
【図23】他機(サービス管理サーバ13)からモジュール23をダウンロードする場合の利用課金を示すシーケンス図である。
【図24】他機(サービス管理サーバ13)からモジュール23をダウンロードする場合のダウンロード課金を示すシーケンス図である。
【図25】他機(サービス管理サーバ13)に自機(複合機11)のモジュール23を利用する地図印刷アプリ100がある場合の利用課金を示すシーケンス図である。
【図26】課金方式選択テーブルを表した構成図である。
【図27】課金モード選択画面の一例のイメージ図である。
【図28】課金方式と、その課金方式に応じた実施形態とを対応付けるテーブルである。
【図29】課金方式の選択処理を表したフローチャートである。
【図30】ダウンロード課金を実現する仕組みを表したフローチャートである。
【図31】課金方式の自動選択処理を表したフローチャートである。
【図32】利用課金からダウンロード課金に変更するときの初期化処理を表したイメージ図である。
【図33】ダウンロード課金から利用課金に変更するときの初期化処理を表したイメージ図である。
【図34】利用課金の場合の管理テーブルを表した構成図である。
【図35】ダウンロード課金の場合の管理テーブルを表した構成図である。
【符号の説明】
【0123】
1 負荷分散システム
11〜12 複合機
13 サービス管理サーバ
14 パーソナルコンピュータ(PC)
21 アプリケーション部
22 モジュール管理部
23 1つ以上のモジュール
24 プログラム実行基盤
25 プロッタ部
26 スキャナ部
31 インターフェース(I/F)
32 状態管理部
33 機能管理部
34 実行指示部
35 モジュールサーチ部
36,54,66,77 利用課金管理部
41 モジュールインストール用メモリ領域
51 モジュール保管部
52 内部モジュール検索部
53 外部モジュール検索部
55,63,74 機能実行モジュール群
56,65,76 プログラム実行基盤
61,72 WebサービスI/F
62,73 Webサービス
64,75 機能リソース
71 アプリケーション部
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、負荷分散システム及び負荷分散プログラムに係り、特に機能を実現するモジュールの実行又はダウンロードに対して課金を行う画像処理装置、負荷分散システム及び負荷分散プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、複合機等の画像処理装置は、プラグイン(plug−in)等のモジュールをインストールすることで、機能の追加が可能となっている。また、近年、画像処理装置が多機能化したことに伴い、複数の画像処理装置が設置されたオフィス等では、同じ機能を提供できる画像処理装置が複数存在するといった状態も見られるようになった(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2006−197409号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、従来の画像処理装置では自機に無い機能を利用しようとする場合、機能に応じたモジュールをダウンロードするか、他機に有る機能を利用するか等、自機の状態や自機及び他機のパフォーマンス等を管理者等が、システム全体の負荷分散を考慮しつつ総合的に判断して決めなければならず、大変手間が掛かっていた。更に、従来の画像処理装置ではモジュールの利用に対して課金を行うものがあり、上記のように負荷分散システムにおいて、どのように課金管理を行うかが問題となっていた。
【0004】
本発明は、上記の点に鑑みなされたもので、負荷分散を図りつつ、モジュールの利用に対する課金管理を容易に行うことができる画像処理装置、負荷分散システム及び負荷分散プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本発明は、少なくともプロッタ部又はスキャナ部を備え、機能を実現するモジュールの実行又はダウンロードに対して課金を行う画像処理装置であって、前記機能の実行要求を行う実行要求手段と、自機に前記機能が無ければサービス管理サーバへ前記機能に応じたモジュールのサーチを要求し、そのサーチ結果に基づき、前記機能に応じたモジュールを自機にインストールして前記機能を実行するか、又は、他機に前記実行要求を委譲して前記機能を実行するモジュール管理手段とを有し、前記モジュール管理手段は、前記機能を実行するときに課金を行う利用課金及び前記機能に応じたモジュールをダウンロードするときに課金を行うダウンロード課金の何れの課金方式により課金処理を行うかの選択支援を行う利用課金管理手段を有することを特徴とする。
【0006】
なお、本発明の構成要素、表現または構成要素の任意の組合せを、方法、装置、システム、コンピュータプログラム、記録媒体、データ構造などに適用したものも本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、負荷分散を図りつつ、負荷分散を図りつつ、モジュールの利用に対する課金管理を容易に行うことができる画像処理装置、負荷分散システム及び負荷分散プログラムを提供することを目的とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
次に、本発明を実施するための最良の形態を、以下の実施例に基づき図面を参照しつつ説明していく。なお、本実施例では画像処理装置として複合機(MFP)を例に説明していくが、少なくともプロッタ部又はスキャナ部を備え、機能を実現するモジュールの実行又はダウンロードに対して課金を行う如何なる画像処理装置であってもよい。
【0009】
図1は本発明による負荷分散システムの一実施例のシステム構成図である。負荷分散システム1は、複合機11〜12,サービス管理サーバ13,パーソナルコンピュータ(PC)14,ネットワークを含む構成である。負荷分散システム1は、サービス管理サーバ13が、LANなどのネットワーク経由で複合機11〜12及びPC14とデータ通信可能に接続されている。なお、複合機11〜12及びPC14はサービス管理サーバ13を介して接続されている。
【0010】
図2は本発明による負荷分散システムの他の実施例のシステム構成図である。図2の負荷分散システム1は、複合機11〜12,サービス管理サーバ13,PC14が、ネットワーク経由で、それぞれデータ通信可能に接続されている。
【0011】
図1及び図2の負荷分散システム1は、操作者が複合機11を操作して、複合機11に有るモジュールを実行する場合、サービス管理サーバ13からモジュールを複合機11にダウンロードして実行する場合、サービス管理サーバ13,複合機12又はPC14に有るモジュールを実行する場合,サービス管理サーバ13からモジュールを複合機12又はPC14にダウンロードして実行する場合,複合機11からモジュールを複合機12又はPC14にダウンロードして実行する場合がある。
【0012】
なお、サービス管理サーバ13,複合機12又はPC14に有るモジュールを実行する場合,サービス管理サーバ13からモジュールを複合機12又はPC14にダウンロードして実行する場合は、複合機11からサービス管理サーバ13,複合機12又はPC14へ処理の委譲を行っている。
【0013】
次に、本発明の理解を容易とするため、図2の負荷分散システム1の幾つかの処理手順について、以下のシーケンス図に基づき簡単に説明する。なお、図1の負荷分散システム1の処理手順についても図2の負荷分散システム1と同様である。図3は負荷分散システムにおけるモジュールのサーチとダウンロードとを表したシーケンス図である。
【0014】
例えば複合機11は自機に無い機能を利用しようとする場合、ステップS1に進み、モジュールのサーチ要求をサービス管理サーバ13に対して行う。サービス管理サーバ13は自機が保管しているモジュール(内部モジュール)をサーチ(検索)する。
【0015】
ここではサービス管理サーバ13が、サーチ要求に応じたモジュールを保管しているものとする。ステップS2に進み、サービス管理サーバ13はサーチ結果を複合機11に送信する。
【0016】
ステップS3に進み、複合機11はサーチ結果に基づき、利用しようとする機能に応じたモジュールのダウンロード要求をサービス管理サーバ13に対して行う。ステップS4に進み、サービス管理サーバ13はダウンロード要求に応じたモジュールを複合機11にダウンロードする。複合機11はダウンロードしたモジュールをインストール後、インストールしたモジュールを実行する。
【0017】
図4は負荷分散システムにおけるモジュールのサーチと処理の委譲とを表したシーケンス図である。自機に無い機能を利用しようとする場合、複合機11はステップS11に進み、モジュールのサーチ要求をサービス管理サーバ13に対して行う。サーチ要求を受信すると、サービス管理サーバ13は自機が保管しているモジュールをサーチする。ここではサービス管理サーバ13が、サーチ要求に応じたモジュールを保管しているものとして説明する。ステップS12に進み、サービス管理サーバ13はサーチ結果を複合機11に送信する。
【0018】
ここでは、利用しようとする機能に応じたモジュールをインストールする為のプログラム実行基盤のメモリ上に空き領域が無いなどの理由で、処理の委譲を行うものとする。ステップS13に進み、複合機11はサービス管理サーバ13に対して処理の委譲に応じた処理要求を行う。ステップS14に進み、サービス管理サーバ13は処理要求に応じたモジュールを実行し、その実行結果を複合機11に送信する。
【0019】
図5は負荷分散システムにおけるモジュールのサーチと処理の委譲とを表したシーケンス図である。自機に無い機能を利用しようとする場合、複合機11はステップS21に進み、モジュールのサーチ要求をサービス管理サーバ13に対して行う。サーチ要求を受信すると、サービス管理サーバ13は自機が保管しているモジュールをサーチする。ここではサービス管理サーバ13が、サーチ要求に応じたモジュールを保管しているものとして説明する。ステップS22に進み、サービス管理サーバ13はサーチ結果を複合機11に送信する。
【0020】
ここでは、利用しようとする機能に応じたモジュールをインストールする為のプログラム実行基盤のメモリ上に空き領域が無いなどの理由で、処理の委譲を行うものとする。ステップS23に進み、複合機11はサービス管理サーバ13に対して処理の委譲に応じた処理要求を行う。ステップS24に進み、サービス管理サーバ13はPC14に対して処理の委譲を行う。サービス管理サーバ13は処理要求に応じたモジュールがPC14に無ければ、処理要求に応じたモジュールをPC14にダウンロードする。PC14はダウンロードしたモジュールをインストールする。PC14はステップS25に進み、処理の委譲に応じて処理を実行し、その実行結果を複合機11に送信する。図5ではPC14に処理の委譲を行う例を示したが、複合機12に処理の委譲を行う例も同様である。
【0021】
図6は負荷分散システムにおけるモジュールのサーチと処理の委譲とを表した他の例のシーケンス図である。自機に無い機能を利用しようとする場合、複合機11はステップS31に進み、モジュールのサーチ要求をサービス管理サーバ13に対して行う。
【0022】
サーチ要求を受信すると、サービス管理サーバ13は自機が保管しているモジュールをサーチする。ここではサービス管理サーバ13がサーチ要求に応じたモジュールを保管していないものとして説明する。ステップS32に進み、サービス管理サーバ13はサーチ結果を複合機11に送信する。
【0023】
ステップS33に進み、複合機11は利用しようとする機能に応じたモジュールを他機にコピー可能な場合、複合機12にモジュールをダウンロードする。ステップS34に進み、複合機11は複合機12に対して処理の委譲に応じた処理要求を行う。そして、複合機12はステップS35に進み、処理の委譲に応じて処理を実行し、その実行結果を複合機11に送信する。
【0024】
次に、図1又は図2の負荷分散システム1を構成する複合機11〜12,サービス管理サーバ13,PC14の詳細について説明する。図7は複合機11の一実施例のブロック構成図である。
【0025】
図7の複合機11は、アプリケーション部21,モジュール管理部22,1つ以上のモジュール23,プログラム実行基盤24,プロッタ部25,スキャナ部26を含む構成である。なお、図7のブロック構成図は本発明の説明に不要な部分を省略している。
【0026】
アプリケーション部21は、特定の目的の為に設計された、コピーアプリ,スキャナアプリ,プリンタアプリ等のソフトウェアを含む構成である。また、アプリケーション部21は、モジュール管理部22に対して処理要求など、各種要求を行う。
【0027】
モジュール管理部22は、プログラム実行基盤24のメモリ上にインストールされたモジュール23を管理するものである。モジュール管理部22は、モジュール23のインストールや削除を行う。プログラム実行基盤24は、モジュール23をインストールする為のモジュールインストール用メモリ領域を有し、そのモジュールインストール用メモリ領域に1つ以上のモジュール23をインストールされる。プロッタ部25及びスキャナ部26は、画像形成に掛かる処理を行うハードウェアリソースの一例である。
【0028】
図8はモジュール管理部の一実施例のブロック構成図である。図8のモジュール管理部22は、インターフェース(I/F)31,状態管理部32,機能管理部33,実行指示部34,モジュールサーチ部35及び利用課金管理部36を含む構成である。
【0029】
状態管理部32は、図9に示すような状態管理テーブルを保持している。図9は状態管理テーブルの一例の構成図である。図9の状態管理テーブルは、自機(複合機11)に有る各機能の状態を管理しているものである。図9の状態管理テーブルでは、機能の状態として正常,Busy,故障中を一例として示している。
【0030】
機能管理部33は図10に示すような機能管理テーブルを保持している。図10は機能管理テーブルの一例の構成図である。図10の機能管理テーブルは自機(複合機11)に有る機能,無い機能を管理しているものである。利用課金管理部36は課金方式の管理を行うものである。機能管理部33は利用課金管理部36からの要求に基づき、後述の初期化処理等を行う。なお、図8に示したI/F31,状態管理部32,機能管理部33,実行指示部34,モジュールサーチ部35,利用課金管理部36の詳細は後述する。
【0031】
図11はプログラム実行基盤の一実施例のブロック構成図である。図11のプログラム実行基盤24は、モジュール23をインストールする為のモジュールインストール用メモリ領域41を含む構成である。プログラム実行基盤24は、モジュールインストール用メモリ領域41に1つ以上のモジュール23がインストールされている。
【0032】
図12はプログラム実行基盤へモジュールを追加する処理及びプログラム実行基盤からモジュールを削除する処理を表したシーケンス図である。ステップS41に進み、アプリケーション部21は、モジュール23の追加をモジュール管理部22に要求する。
【0033】
モジュール管理部22は、ステップS42に進み、プログラム実行基盤24に対してモジュールインストール用メモリ領域41の空き領域の確認を要求する。プログラム実行基盤24は、モジュールインストール用メモリ領域41の空き領域があり、モジュール23のインストールが可能であるかを判定する。なお、ここでは、モジュールインストール用メモリ領域41の空き領域があり、モジュール23のインストールが可能であると判定されたものとする。
【0034】
ステップS43に進み、プログラム実行基盤24は、モジュールインストール用メモリ領域41の空き領域があり、モジュール23のインストールが可能であると、モジュール管理部22に通知する。ステップS44に進み、モジュール管理部22は、モジュールインストール用メモリ領域41の空き領域に対して、モジュール23のインストールを実行する。
【0035】
また、アプリケーション部21は、ステップS45に進み、モジュール23の削除をモジュール管理部22に要求する。ステップS46に進み、モジュール管理部22はプログラム実行基盤24のモジュールインストール用メモリ領域41から、削除を要求されたモジュール23を削除する。
【0036】
図13はモジュール管理部が行うモジュールのダウンロード又は処理の委譲の判定を示すフローチャートである。ステップS51に進み、モジュール管理部22は実行したい機能に応じたモジュール23が自機(複合機11)にあるか否かを判定する。実行したい機能に応じたモジュール23が自機にあれば、モジュール管理部22はステップS52に進み、自機のモジュール23を利用して実行したい機能を実行する。
【0037】
一方、実行したい機能に応じたモジュール23が自機になければ、モジュール管理部22はステップS53に進み、プログラム実行基盤24にモジュールインストール用メモリ領域41の空き領域があるか否かを判定する。
【0038】
モジュールインストール用メモリ領域41の空き領域があれば、モジュール管理部22はステップS54に進み、例えばサービス管理サーバ13から実行したい機能に応じたモジュール23をダウンロードし、プログラム実行基盤24のモジュールインストール用メモリ領域41の空き領域にインストールすることで、自機で機能を実行する。モジュールインストール用メモリ領域41の空き領域がなければ、モジュール管理部22はステップS55に進み、実行したい機能の処理を他機に委譲する。
【0039】
図14は、サービス管理サーバ13の一実施例のブロック構成図である。サービス管理サーバ13は、モジュール保管部51,内部モジュール検索部52,外部モジュール検索部53,利用課金管理部54,機能実行モジュール群55,プログラム実行基盤56を含む構成である。なお、図14のブロック構成図は、本発明の説明に不要な部分を省略している。
【0040】
モジュール保管部51は、ダウンロード可能な1つ以上のモジュール23を保管するものである。内部モジュール検索部52は、自機(サービス管理サーバ13)のモジュール保管部51に保管されているモジュール23を検索する。外部モジュール探索部53は他機のモジュール23を検索する。
【0041】
機能実行モジュール群55は、機能を実行するモジュール群である。プログラム実行基盤56は、モジュール23をインストールする為のモジュールインストール用メモリ領域を有しており、そのモジュールインストール用メモリ領域に1つ以上のモジュール23をインストールされる。なお、利用課金管理部54の詳細は後述する。
【0042】
図15は、PC14の一実施例のブロック構成図である。PC14は、WebサービスI/F61,1つ以上のWebサービス62,機能実行モジュール群63,機器リソース64,プログラム実行基盤65,利用課金管理部66を含む構成である。なお、図15のブロック構成図は本発明の説明に不要な部分を省略している。
【0043】
WebサービスI/F61は、1つ以上のWebサービス62のI/Fである。Webサービス62はWWW関連の技術を使用し、モジュール23による機能をネットワーク経由で利用させるものである。機能実行モジュール群63は、機能を実行するモジュール群である。機器リソース64は、PC14が備えるリソース(資源)である。プログラム実行基盤65はモジュール23をインストールする為のモジュールインストール用メモリ領域を有し、そのモジュールインストール用メモリ領域に1つ以上のモジュール23をインストールされる。なお、利用課金管理部66の詳細は後述する。
【0044】
図16は、複合機12の一実施例のブロック構成図である。図16の複合機12は、アプリケーション部71,WebサービスI/F72,1つ以上のWebサービス73,機能実行モジュール群74,機器リソース75,プログラム実行基盤76及び利用課金管理部77を含むように構成されている。なお、図16のブロック構成図は、本発明の説明に不要な部分を省略している。
【0045】
アプリケーション部71は、特定の目的の為に設計された、コピーアプリ,スキャナアプリ,プリンタアプリ等のソフトウェアを含む構成である。WebサービスI/F72は1つ以上のWebサービス73のI/Fである。Webサービス73はWWW関連の技術を使用し、モジュール23による機能をネットワーク経由で利用させるものである。機能実行モジュール群74は、機能を実行するモジュール群である。機器リソース75は複合機12が備えるリソース(資源)である。プログラム実行基盤76はモジュール23をインストールする為のモジュールインストール用メモリ領域を有し、そのモジュールインストール用メモリ領域に1つ以上のモジュール23をインストールされる。なお、利用課金管理部77の詳細は後述する。
【0046】
更に、本発明の理解を容易とするため、図2の負荷分散システム1の幾つかの処理手順について、以下のシーケンス図に基づき詳細に説明する。図17は自機(複合機11)に有る機能を利用して自機で処理する例を表したシーケンス図である。
【0047】
ステップS61に進み、アプリケーション部21は機能の実行をモジュール管理部22に要求する。モジュール管理部22のI/F31はアプリケーション部21からの要求を受信すると、ステップS62に進み、実行を要求された機能の有無の確認を機能管理部33に問い合わせる。
【0048】
ステップS63に進み、機能管理部33は保持している図10のような機能管理テーブルを参照し、実行を要求された機能の有無を確認する。ここでは、実行を要求された機能が有るものとする。
【0049】
ステップS64に進み、機能管理部33は実行を要求された機能の状態の確認を状態管理部32に問い合わせる。状態管理部32は、保持している図9のような状態管理テーブルを参照し、実行を要求された機能の状態を確認する。ここでは、実行を要求された機能の状態が「正常」であり、実行可能と判定されたものとする。
【0050】
ステップS65に進み、状態管理部32は実行を要求された機能の状態が実行可能である旨を機能管理部33に通知する。ステップS66に進み、機能管理部33は実行指示部34に要求実行を指示する。ステップS67に進み、実行指示部34は実行を要求された機能に応じてモジュール23を実行する。
【0051】
モジュール23による実行結果は、ステップS68〜S71において、モジュール管理部22の実行指示部34,機能管理部33,I/F31を介して、アプリケーション部21に応答される。
【0052】
図18はサービス管理サーバ13から自機(複合機11)に無い機能をダウンロードして自機で処理する例を表したシーケンス図である。
【0053】
ステップS81に進み、アプリケーション部21は機能の実行をモジュール管理部22に要求する。モジュール管理部22のI/F31はアプリケーション部21からの要求を受信すると、ステップS82に進み、実行を要求された機能の有無の確認を機能管理部33に問い合わせる。機能管理部33は、機能管理テーブルを参照し、実行を要求された機能の有無を確認する。ここでは、実行を要求された機能が無いものとする。
【0054】
ステップS83に進み、機能管理部33は実行を要求された機能が無い旨をI/F31に応答する。ステップS84に進み、I/F31は実行を要求された機能が無い旨をアプリケーション部21に応答する。なお、アプリケーション部21は、実行を要求された機能が無い旨を操作パネルに表示して操作者に通知するようにしてもよい。ステップS85に進み、アプリケーション部21は実行を要求した機能のサーチ要求をモジュール管理部22に対して行う。
【0055】
モジュール管理部22のI/F31はアプリケーション部21からのサーチ要求を受信すると、ステップS86に進み、モジュールサーチ部35に対して、実行を要求した機能のサーチ依頼を行う。
【0056】
モジュールサーチ部35は、ステップS87に進み、I/F31からのサーチ依頼に応じたモジュール23のダウンロードをサービス管理サーバ13に要求し、ステップS88に進み、サービス管理サーバ13からモジュール23をダウンロードする。なお、図18におけるモジュールサーチ部35は、サービス管理サーバ13に対するI/Fとしての役割を有している。
【0057】
ステップS89に進み、モジュールサーチ部35はサービス管理サーバ13からダウンロードによりモジュール23を取得した旨を機能管理部33へ通知する。ステップS90に進み、機能管理部33はダウンロードしたモジュール23のインストールをモジュールサーチ部35に指示する。
【0058】
ステップS91に進み、モジュールサーチ部35はダウンロードしたモジュール23をプログラム実行基盤24のモジュールインストール用メモリ領域41の空き領域にインストールする。その後のステップS92〜S97の処理は、図17のステップS66〜S71と同様である為、説明を省略する。
【0059】
図19は、サービス管理サーバ13から自機(複合機11)に無い機能を他機(PC14)にダウンロードして他機で処理する例を表したシーケンス図である。
【0060】
ステップS121に進み、アプリケーション部21は機能の実行をモジュール管理部22に要求する。モジュール管理部22のI/F31はアプリケーション部21からの要求を受信すると、ステップS122に進み、実行を要求された機能の有無の確認を機能管理部33に問い合わせる。機能管理部33は、保持している機能管理テーブルを参照し、実行を要求された機能の有無を確認する。ここでは、実行を要求された機能が無いものとする。
【0061】
ステップS123に進み、機能管理部33は実行を要求された機能が無い旨をI/F31に応答する。ステップS124に進み、I/F31は実行を要求された機能が無い旨をアプリケーション部21に応答する。なお、アプリケーション部21は、実行を要求された機能が無い旨を操作パネルに表示して操作者に通知するようにしてもよい。ステップS125に進み、アプリケーション部21は実行を要求した機能のサーチ要求をモジュール管理部22に対して行う。
【0062】
モジュール管理部22のI/F31はアプリケーション部21からのサーチ要求を受信すると、ステップS126に進み、モジュールサーチ部35に対して、実行を要求した機能のサーチ依頼を行う。
【0063】
モジュールサーチ部35は、ステップS127に進み、I/F31からのサーチ依頼に応じたモジュール23の他機(PC14)へのインストールをサービス管理サーバ13に要求する。ステップS128に進み、サービス管理サーバ13はモジュール23をPC14へインストールする。そして、ステップS129に進み、PC14はインストールされたモジュール23を実行する。モジュール23による実行結果はステップS130〜S135において、PC14からサービス管理サーバ13,複合機11のモジュール管理部22のモジュールサーチ部35,機能管理部33,I/F31を介して、アプリケーション部21に応答される。
【0064】
図20は自機(複合機11)に有る機能がbusy状態で、他機(MFP2)に処理を委譲して処理する例を表したシーケンス図である。
【0065】
ステップS141に進み、アプリケーション部21は機能の実行をモジュール管理部22に要求する。モジュール管理部22のI/F31はアプリケーション部21からの要求を受信すると、ステップS142に進み、実行を要求された機能の有無の確認を機能管理部33に問い合わせる。ステップS143に進み、機能管理部33は保持している機能管理テーブルを参照し、実行を要求された機能の有無を確認する。ここでは、実行を要求された機能が有るものとする。
【0066】
ステップS144に進み、機能管理部33は実行を要求された機能の状態の確認を状態管理部32に問い合わせる。状態管理部32は保持している状態管理テーブルを参照し、実行を要求された機能の状態を確認する。ここでは、実行を要求された機能の状態が「busy」であったものとする。ステップS145に進み、状態管理部32は実行を要求された機能の状態が「busy」である旨を機能管理部33に通知する。
【0067】
ステップS146に進み、機能管理部33は、実行を要求された機能の状態が「busy」である旨をアプリケーション部21に応答する。なお、アプリケーション部21は実行を要求された機能の状態が「busy」である旨を操作パネルに表示して操作者に通知するようにしてもよい。ステップS147に進み、アプリケーション部21は実行を要求した機能のサーチ要求をモジュール管理部22に対して行う。
【0068】
モジュール管理部22のI/F31はアプリケーション部21からのサーチ要求を受信すると、ステップS148に進み、モジュールサーチ部35に対して、実行を要求した機能のサーチ依頼を行う。モジュールサーチ部35は、ステップS149に進み、I/F31からのサーチ依頼に応じたモジュール23の処理を他機(複合機12)へ委譲する。
【0069】
ステップS150に進み、サービス管理サーバ13は、実行を要求された機能に応じて複合機12のモジュール23を実行する。そして、複合機12のモジュール23による実行結果は、ステップS151〜S154において、サービス管理サーバ13,モジュール管理部22のモジュールサーチ部35,I/F31を介して、アプリケーション部21に応答される。
【0070】
上記したように、本発明の負荷分散システム1には、様々なモジュール23の実行形態がある。したがって、本発明の負荷分散システム1ではモジュール23の実行形態に応じて課金方式を使い分けて課金管理を行うことが望ましい。課金方式には、利用課金及びダウンロード課金がある。利用課金は、モジュール23を利用するときに課金を行うものである。また、ダウンロード課金はモジュール23をダウンロードするときに課金を行うものである。
【0071】
なお、課金方式が利用課金の場合、モジュール23の利用に対して課金を行うのは、原則、モジュール23を実行する機器である。例えば複合機11がモジュール23を実行した場合は複合機11の利用課金管理部36が課金を行う。課金方式がダウンロード課金の場合、モジュール23のダウンロードに対して課金を行うのは、原則、モジュール23のダウンロード元であるサービス管理サーバ13である。
【0072】
ここでは利用課金及びダウンロード課金の特徴について簡単に説明する。利用課金は自機又は他機のモジュール23を実行する時に課金するものである。利用課金はモジュール23をダウンロードして自機で実行する場合、ダウンロードしたモジュール23を実行後に削除する。
【0073】
利用課金はモジュール23をダウンロードして自機で実行する場合、モジュール23を常駐させている訳ではないため、プログラム実行基盤のモジュールインストール用メモリ領域を効率的に利用できる。
【0074】
ダウンロード課金は、自機にモジュール23をダウンロードするときに課金するものである。ダウンロード課金は一度ダウンロードしたモジュール23を一定期間の間、削除しても無料で再ダウンロード可能とする。ダウンロード課金はダウンロードしたモジュール23の他機へのコピーの可否を設定できる。なお、ダウンロード課金はモジュール23を常駐させておく為のプログラム実行基盤のモジュールインストール用メモリ領域が必要である。
【0075】
(他機にモジュール23がある場合の利用課金)
図21は他機(複合機12)にモジュール23がある場合の利用課金を示すシーケンス図である。ステップS201に示すように、複合機11は複合機12にあるモジュール23へモジュール実行要求を行うとき、合わせて課金要求も行う。複合機12の利用課金管理部77はモジュール23の実行時に後述のような課金を行う。
【0076】
また、図22は他機(サービス管理サーバ13)にモジュール23がある場合の利用課金を示すシーケンス図である。ステップS211に示すように、複合機11はサービス管理サーバ13にあるモジュール23へモジュール実行要求を行うとき、合わせて課金要求も行う。サービス管理サーバ13の利用課金管理部54はモジュール23の実行時に後述のような課金を行う。
【0077】
(他機から自機にモジュール23をダウンロードする場合の利用課金)
図23は他機(サービス管理サーバ13)からモジュール23をダウンロードする場合の利用課金を示すシーケンス図である。
【0078】
ステップS221に進み、複合機11はモジュール23のダウンロード要求をサービス管理サーバ13に対して行う。ステップS222に進み、複合機11はモジュール23をサービス管理サーバ13からダウンロードする。ステップS223に進み、複合機11はダウンロードしたモジュール23をインストール後、モジュール23を実行する。複合機11の利用課金管理部36はモジュール23の実行時に後述のような課金を行う。処理が終わると、ステップS224に進み、ステップS223でインストールされたモジュール23は削除される。
【0079】
(他機から自機にモジュール23をダウンロードする場合のダウンロード課金)
図24は他機(サービス管理サーバ13)からモジュール23をダウンロードする場合のダウンロード課金を示すシーケンス図である。
【0080】
ステップS231に進み、複合機11はモジュール23のダウンロード要求をサービス管理サーバ13に対して行うとき、合わせて課金要求も行う。サービス管理サーバ13の利用課金管理部54はモジュール23のダウンロード時に後述のような課金を行う。
【0081】
ステップS232に進み、複合機11はモジュール23をサービス管理サーバ13からダウンロードする。ステップS233に進み、複合機11はダウンロードしたモジュール23をインストール後、モジュール23を実行する。処理が終わっても、インストールされたモジュール23は再利用可能である。
【0082】
(具体例)
図25は他機(サービス管理サーバ13)に自機(複合機11)のモジュール23を利用する地図印刷アプリ100がある場合の利用課金を示すシーケンス図である。
【0083】
ステップS241に進み、複合機11はサービス管理サーバ13の地図印刷アプリ100へ地図検索要求を行う。ステップS242に進み、地図印刷アプリ100は、地図検索要求に応じた地図検索を行い、その検索結果である地図画面を複合機11に送信する。ステップS243では複合機11が地図印刷実行をサービス管理サーバ13の地図印刷アプリ100へ要求する。
【0084】
ステップS244に進み、地図印刷アプリ100は印刷要求を複合機11の例えば印刷モジュール(図示せず)に対して行う。ステップS245に進み、複合機11は印刷要求に応じて印刷モジュールを実行する。複合機11の利用課金管理部36は印刷モジュールの実行時に後述のような課金を行う。
【0085】
(負荷分散システム1の接続構成に応じた課金方式の選択)
複合機11は、自機に無い機能を利用しようとする場合、前述したステップS1等に示すように、モジュール23のサーチ要求をサービス管理サーバ13に対して行う。複合機11はサーチ結果をサービス管理サーバ13から受信する。すると、複合機11の利用課金管理部36は図26に示すような課金方式選択テーブルを利用して、負荷分散システム1の接続構成に応じた課金方式を選択する。なお、負荷分散システム1の接続構成は既存の技術を使って自動的に検出させてもよいし、操作者が設定しておいてもよい。
【0086】
図26は課金方式選択テーブルを表した構成図である。図26の課金方式選択テーブルは図1及び図2に示した負荷分散システム1の接続構成毎に、モジュール23をサービス管理サーバ13からダウンロードする場合、又は他機のモジュール23を利用する場合の課金方式として、利用課金又はダウンロード課金が設定されている。
【0087】
図26の課金方式選択テーブルにおける接続構成1は図1の負荷分散システム1の接続構成を表している。図26の課金方式選択テーブルにおける接続構成2は図2の負荷分散システム2の接続構成を表している。
【0088】
接続構成1の場合、複合機11はサービス管理サーバ13経由でなければ複合機12やPC14等の他機にモジュール23をコピーできないため、モジュール23をサービス管理サーバ13から自機にダウンロードする場合の課金方式としてダウンロード課金が設定されている。
【0089】
また、接続構成2の場合、複合機11はサービス管理サーバ13経由でなくても複合機12やPC14等の他機にモジュール23をコピーできるため、モジュール23をサービス管理サーバ13から自機にダウンロードする場合の課金方式として利用課金が設定されている。なお、他機のモジュール23を利用する場合は接続構成1及び2に関係無く、課金方式として利用課金が設定されている。
【0090】
(課金モード選択画面による課金方式の選択)
複合機11は、例えば図27のような課金モード選択画面を利用して、課金方式及びモジュール23の実行形態を操作者に選択させることもできる。図27は課金モード選択画面の一例のイメージ図である。課金モード選択画面は、課金方式を操作者に選択させる課金方式選択欄と、モジュール23の実施形態を操作者に選択させる実施形態選択欄とを有している。
【0091】
図27(a)は課金方式(課金モード)として利用課金が選択されている場合の例を表している。図27(b)は課金方式としてダウンロード課金が選択されている場合の例を表している。課金モード選択画面は、課金方式が選択されると、その課金方式に応じた実施形態が選択可能となるように実施形態選択欄を表示する。
【0092】
例えば図27(a)の課金モード選択画面は課金方式選択欄に利用課金が選択されているため、利用課金に応じた実施形態として、ダウンロード,代替利用,コピー利用が選択可能となるように実施形態選択欄が表示されている。また、図27(b)の課金モード選択画面は課金方式選択欄にダウンロード課金が選択されているため、ダウンロード課金に応じた実施形態として、ダウンロードが選択可能となるように実施形態選択欄が表示されている。
【0093】
課金モード選択画面は利用課金管理部36によって生成される。利用課金管理部36は操作者によって課金モード選択画面上で課金方式が選択されると、図28に示すテーブルを利用して、課金方式に応じた実施形態を選択し、実施形態選択欄に表示する。図28は課金方式と、その課金方式に応じた実施形態とを対応付けるテーブルである。
【0094】
実施形態「ダウンロード」は、自機にダウンロードしてモジュール23を利用するものである。実施形態「代替利用」は、他機にダウンロードしてモジュール23を利用するものである。実施形態「他機にコピーして利用」は、自機にあるモジュール23を他機にコピーして利用するものである。なお、図28のテーブルは図27の課金モード選択画面に対応している。
【0095】
操作者は、課金方式及び実施形態を選択したあと、課金モード選択画面上の設定実行ボタンを押下することで、課金方式及び実施形態の設定に反映させることができる。課金方式及び実施形態の設定は、利用課金管理部36により管理される。
【0096】
(メモリ容量が小さい複合機における課金方式の選択)
例えば複合機11が低価格機である場合、複合機11のメモリ容量は小さいことが予想される。そこで、利用課金管理部36は図29に示すようなフローチャートに基づき課金方式を選択する。図29は課金方式の選択処理を表したフローチャートである。
【0097】
ステップS251に進み、利用課金管理部36はダウンロードしたモジュール23を再ダウンロード可能か否か判定する。再ダウンロード可能であれば、利用課金管理部36はステップS252に進み、課金モードとして利用課金を選択する。一方、再ダウンロード可能でなければ、利用課金管理部36はステップS253に進み、課金モードとしてダウンロード課金を選択する。
【0098】
メモリ容量が小さい複合機11では新たにモジュール23をダウンロードする際、他のモジュール23を削除する可能性が高いため、再ダウンロード可能であれば、課金モードとして利用課金を優先的に選択している。再ダウンロード可能でなければ、課金モードとしてダウンロード課金を選択している。なお、モジュール23を再ダウンロード可能なメモリ容量が小さい複合機11は、ダウンロード課金を図30のフローチャートに示すように実現する。
【0099】
図30はダウンロード課金を実現する仕組みを表したフローチャートである。複合機11は自機に無い機能を利用しようとする場合、前述したステップS1等に示すように、モジュール23のサーチ要求をサービス管理サーバ13に対して行う。複合機11はサーチ結果をサービス管理サーバ13から受信するとステップS261からステップS262に進む。複合機11の利用課金管理部36はサーチ結果に基づき、利用しようとしている該当機能に応じたモジュール23がサービス管理サーバ13に有るかを判定する。該当機能に応じたモジュール23がサービス管理サーバ13に無ければ、利用課金管理部36は図30のフローチャートの処理を終了する。
【0100】
該当機能に応じたモジュール23がサービス管理サーバ13に有れば、利用課金管理部36はステップS263に進み、ダウンロードするモジュール23のサイズをサービス管理サーバ13から取得する。ステップS264に進み、利用課金管理部36はモジュールインストール用メモリ領域41に、ダウンロードするモジュール23のサイズ分、空き容量があるかを判定する。
【0101】
空き容量が無ければ、利用課金管理部36はステップS265に進み、機能管理部33に指示してダウンロードするモジュール23のサイズ分、容量が開くまでダウンロード済みの他のモジュール23をモジュールインストール用メモリ領域41から削除する。
【0102】
空き容量が有れば、利用課金管理部36はステップS266に進み、モジュールサーチ部35に指示して該当機能に応じたモジュール23をサービス管理サーバ13からダウンロードする。
【0103】
ステップS267に進み、利用課金管理部36は選択された課金方式がダウンロード課金であるか否かを判定する。ダウンロード課金であれば、利用課金管理部36はステップS268に進み、図30に示したダウンロード履歴管理テーブルに、ダウンロードしたモジュール23があるか否かを判定する。
【0104】
ダウンロード履歴管理テーブルに、ダウンロードしたモジュール23が無ければ、利用課金管理部36はステップS269に進み、ダウンロード課金を実行する。ステップS270に進み、利用課金管理部36はダウンロード履歴管理テーブルに、ダウンロードしたモジュール23を登録する。
【0105】
なお、ステップS267においてダウンロード課金でないと判定した場合及びステップS268においてダウンロード履歴管理テーブルにダウンロードしたモジュール23が有ると判定した場合、利用課金管理部36は図30のフローチャートの処理を終了する。
【0106】
このように、図30のフローチャートは、モジュール23の再ダウンロード可能な例である為、再ダウンロードで課金を行わないように、ダウンロード履歴管理テーブルで管理している。
【0107】
(課金方式の自動選択)
複合機11は、自機に無い機能を利用しようとする場合、前述したステップS1等に示すように、モジュール23のサーチ要求をサービス管理サーバ13に対して行う。複合機11はサーチ結果をサービス管理サーバ13から受信する。すると、複合機11の利用課金管理部36は図31に示すフローチャートのように課金方式を自動選択する。
【0108】
図31は課金方式の自動選択処理を表したフローチャートである。ステップS281に進み、複合機11の利用課金管理部36はサーチ結果に基づき、利用しようとしている該当機能に応じたモジュール23が自機及び他機に有るかを判定する。該当機能に応じたモジュール23が自機及び他機に無ければ、利用課金管理部36は課金方式の自動選択処理を終了する。
【0109】
該当機能に応じたモジュール23が自機及び他機の少なくとも一方に有れば、利用課金管理部36はステップS282に進み、他機でモジュール23を利用する場合又は自機から他機にコピーできる場合であるかを判定する。
【0110】
他機でモジュール23を利用する場合又は他機にコピーできる場合であれば、利用課金管理部36はステップS283に進み、課金方式として利用課金を選択する。一方、他機でモジュール23を利用する場合又は他機にコピーできる場合でなければ、利用課金管理部36はステップS284に進み、課金方式としてダウンロード課金を選択する。
【0111】
(課金方式の切替時の初期化処理)
課金方式の切替時、利用課金管理部36は利用課金からダウンロード課金に変更する場合と、ダウンロード課金から利用課金に変更する場合とで、図32及び図33に示すように異なる初期化処理を行う。
【0112】
図32は利用課金からダウンロード課金に変更するときの初期化処理を表したイメージ図である。また、図33はダウンロード課金から利用課金に変更するときの初期化処理を表したイメージ図である。
【0113】
利用課金からダウンロード課金に変更するとき、利用課金管理部36はモジュール管理部22に指示し、プログラム実行基盤24のモジュールインストール用メモリ領域41から既存のモジュール23を削除する初期化処理を行う。
【0114】
ダウンロード課金から利用課金に変更するとき、利用課金管理部36はモジュール管理部22に指示し、プログラム実行基盤24のモジュールインストール用メモリ領域41にインストールされている既存のモジュール23を削除せず、そのまま利用するように初期化処理を行う。
【0115】
(利用課金管理部の課金処理)
利用課金の場合、利用課金管理部36は図34のような管理テーブルを用いて課金処理を行う。図34は、利用課金の場合の管理テーブルを表した構成図である。図34の管理テーブルは、利用者識別子,機能の利用回数を表すカウンタ値,利用者別合計をデータ項目として有する。
【0116】
利用課金管理部36は、機能を利用した時に「利用者識別子」及び「機能」に対応するカウンタ値をインクリメントすることで課金を行う。課金金額は、カウンタ値に各機能の単価を掛けることにより算出できる。単価の設定が利用環境によって異なるため、図34の管理テーブルではカウンタ値により課金管理を行っている。
【0117】
ダウンロード課金の場合、利用課金管理部36は図35の管理テーブルを用いて課金処理を行う。図35はダウンロード課金の場合の管理テーブルを表した構成図である。図35の管理テーブルは、機能に応じたモジュール23毎のダウンロード回数を表すカウンタ値をデータ項目として有する。
【0118】
利用課金管理部36は、機能に応じたモジュール23をダウンロードした時に、当該機能に応じたモジュールのダウンロード回数を表すカウンタ値をインクリメントすることで課金を行う。
【0119】
なお、ダウンロード履歴管理テーブルを利用している場合、利用課金管理部36は、機能に応じたモジュール23をダウンロードした時に、ダウンロード履歴管理テーブルにモジュール23が登録されていなければ、当該機能に応じたモジュールのダウンロード回数を表すカウンタ値をインクリメントすることで課金を行う。
【0120】
課金金額はカウンタ値に各機能の単価を掛けることにより算出できる。単価の設定が利用環境によって異なるため、図35の管理テーブルではカウンタ値により課金管理を行っている。
【0121】
本発明は、具体的に開示された実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0122】
【図1】本発明による負荷分散システムの一実施例のシステム構成図である。
【図2】本発明による負荷分散システムの他の実施例のシステム構成図である。
【図3】負荷分散システムにおけるモジュールのサーチとダウンロードとを表したシーケンス図である。
【図4】負荷分散システムにおけるモジュールのサーチと処理の委譲とを表したシーケンス図である。
【図5】負荷分散システムにおけるモジュールのサーチと処理の委譲とを表したシーケンス図である。
【図6】負荷分散システムにおけるモジュールのサーチと処理の委譲とを表した他の例のシーケンス図である。
【図7】複合機11の一実施例のブロック構成図である。
【図8】モジュール管理部の一実施例のブロック構成図である。
【図9】状態管理テーブルの一例の構成図である。
【図10】機能管理テーブルの一例の構成図である。
【図11】プログラム実行基盤の一実施例のブロック構成図である。
【図12】プログラム実行基盤へモジュールを追加する処理及びプログラム実行基盤からモジュールを削除する処理を表したシーケンス図である。
【図13】モジュール管理部が行うモジュールのダウンロード又は処理の委譲の判定を示すフローチャートである。
【図14】サービス管理サーバ13の一実施例のブロック構成図である。
【図15】PC14の一実施例のブロック構成図である。
【図16】複合機12の一実施例のブロック構成図である。
【図17】自機(複合機11)に有る機能を利用して自機で処理する例を表したシーケンス図である。
【図18】サービス管理サーバ13から自機(複合機11)に無い機能をダウンロードして自機で処理する例を表したシーケンス図である。
【図19】サービス管理サーバ13から自機(複合機11)に無い機能を他機(PC14)にダウンロードして他機で処理する例を表したシーケンス図である。
【図20】自機(複合機11)に有る機能がbusy状態で、他機(MFP2)に処理を委譲して処理する例を表したシーケンス図である。
【図21】他機(複合機12)にモジュール23がある場合の利用課金を示すシーケンス図である。
【図22】他機(サービス管理サーバ13)にモジュール23がある場合の利用課金を示すシーケンス図である。
【図23】他機(サービス管理サーバ13)からモジュール23をダウンロードする場合の利用課金を示すシーケンス図である。
【図24】他機(サービス管理サーバ13)からモジュール23をダウンロードする場合のダウンロード課金を示すシーケンス図である。
【図25】他機(サービス管理サーバ13)に自機(複合機11)のモジュール23を利用する地図印刷アプリ100がある場合の利用課金を示すシーケンス図である。
【図26】課金方式選択テーブルを表した構成図である。
【図27】課金モード選択画面の一例のイメージ図である。
【図28】課金方式と、その課金方式に応じた実施形態とを対応付けるテーブルである。
【図29】課金方式の選択処理を表したフローチャートである。
【図30】ダウンロード課金を実現する仕組みを表したフローチャートである。
【図31】課金方式の自動選択処理を表したフローチャートである。
【図32】利用課金からダウンロード課金に変更するときの初期化処理を表したイメージ図である。
【図33】ダウンロード課金から利用課金に変更するときの初期化処理を表したイメージ図である。
【図34】利用課金の場合の管理テーブルを表した構成図である。
【図35】ダウンロード課金の場合の管理テーブルを表した構成図である。
【符号の説明】
【0123】
1 負荷分散システム
11〜12 複合機
13 サービス管理サーバ
14 パーソナルコンピュータ(PC)
21 アプリケーション部
22 モジュール管理部
23 1つ以上のモジュール
24 プログラム実行基盤
25 プロッタ部
26 スキャナ部
31 インターフェース(I/F)
32 状態管理部
33 機能管理部
34 実行指示部
35 モジュールサーチ部
36,54,66,77 利用課金管理部
41 モジュールインストール用メモリ領域
51 モジュール保管部
52 内部モジュール検索部
53 外部モジュール検索部
55,63,74 機能実行モジュール群
56,65,76 プログラム実行基盤
61,72 WebサービスI/F
62,73 Webサービス
64,75 機能リソース
71 アプリケーション部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくともプロッタ部又はスキャナ部を備え、機能を実現するモジュールの実行又はダウンロードに対して課金を行う画像処理装置であって、
前記機能の実行要求を行う実行要求手段と、
自機に前記機能が無ければサービス管理サーバへ前記機能に応じたモジュールのサーチを要求し、そのサーチ結果に基づき、前記機能に応じたモジュールを自機にインストールして前記機能を実行するか、又は、他機に前記実行要求を委譲して前記機能を実行するモジュール管理手段とを有し、
前記モジュール管理手段は、前記機能を実行するときに課金を行う利用課金及び前記機能に応じたモジュールをダウンロードするときに課金を行うダウンロード課金の何れの課金方式により課金処理を行うかの選択支援を行う利用課金管理手段を有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記利用課金管理手段は、自機と前記サービス管理サーバ及び前記他機との接続構成毎に前記モジュールを前記サービス管理サーバからダウンロードしたとき、又は他機に前記実行要求を委譲して前記機能を実行するときの前記課金方式が設定されたテーブルを利用して、課金処理を行う前記課金方式を選択することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記利用課金管理手段は、自機と前記他機とが前記サービス管理サーバを介して接続された接続構成である場合、前記モジュールを前記サービス管理サーバからダウンロードしたときダウンロード課金を選択し、他機に前記実行要求を委譲して前記機能を実行するとき利用課金を選択することを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記利用課金管理手段は、自機と前記他機とが前記サービス管理サーバを介さず接続された接続構成である場合、前記モジュールを前記サービス管理サーバからダウンロードしたとき、及び他機に前記実行要求を委譲して前記機能を実行するとき利用課金を選択することを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記利用課金管理手段は、操作者に前記利用課金及び前記ダウンロード課金の何れかを選択させる課金方式選択欄と、前記課金方式選択欄にて選択された前記課金方式に応じて前記操作者に前記機能に応じたモジュールを前記サービス管理サーバから自機又は他機にインストールして前記機能を実行するか、前記機能に応じたモジュールを自機から他機にコピーして前記機能を実行するかを選択させる実施形態選択欄とを有する課金方式選択画面を表示部に表示させ、
前記利用課金管理手段は、前記利用課金が選択されると、前記操作者に前記機能に応じたモジュールを前記サービス管理サーバから自機又は他機にインストールして前記機能を実行するか、前記機能に応じたモジュールを自機から他機にコピーして前記機能を実行するかを選択させるように前記実施形態選択欄を生成し、
前記ダウンロード課金が選択されると、前記操作者に前記機能に応じたモジュールを前記サービス管理サーバから自機にインストールして前記機能を実行することを選択させるように前記実施形態選択欄を生成することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記利用課金管理手段は、自機で前記モジュールを実行するプログラム実行基盤のメモリ容量が所定量以下であり、且つ、前記サービス管理サーバからダウンロードした前記モジュールを再ダウンロード可能である場合、課金処理を行う前記課金方式として前記利用課金を選択し、自機で前記モジュールを実行するプログラム実行基盤のメモリ容量が所定量以下であり、且つ、前記サービス管理サーバからダウンロードした前記モジュールを再ダウンロード可能でない場合、課金処理を行う前記課金方式として前記ダウンロード課金を選択することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記利用課金管理手段は、前記課金方式を前記利用課金から前記ダウンロード課金に変更する場合、前記利用課金によって課金処理が行われていた前記モジュールを削除するように前記機能の有無を管理する機能管理手段に指示することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記利用課金管理手段は、前記課金方式を前記ダウンロード課金から前記利用課金に変更する場合、前記利用課金によって課金処理が行われていた前記モジュールを、そのまま利用するように前記機能の有無を管理する機能管理手段に指示することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項9】
前記利用課金管理手段は、前記機能を実行した回数を管理している管理テーブルにより利用課金を行い、前記モジュールをダウンロードした回数を管理している管理テーブルによりダウンロード課金を行うことを特徴とする請求項1乃至8何れか一項記載の画像処理装置。
【請求項10】
少なくともプロッタ部又はスキャナ部を備え、機能を実現するモジュールの実行又はダウンロードに対して課金を行う複数の画像処理装置と、前記モジュールを前記画像処理装置に提供するサービス管理サーバとを有する負荷分散システムであって、
前記機能の実行要求を行う前記画像処理装置の実行要求手段と、
自機に前記機能が無ければサービス管理サーバへ前記機能に応じたモジュールのサーチを要求し、そのサーチ結果に基づき、前記機能に応じたモジュールを自機にインストールして前記機能を実行するか、又は、他機に前記実行要求を委譲して前記機能を実行する前記画像処理装置のモジュール管理手段と、
前記機能を実行するときに課金を行う利用課金及び前記機能に応じたモジュールをダウンロードするときに課金を行うダウンロード課金の何れの課金方式により課金処理を行うかの選択支援を行う前記画像処理装置の利用課金管理手段と
を有することを特徴とする負荷分散システム。
【請求項11】
前記利用課金管理手段は、自機と前記サービス管理サーバ及び前記他機との接続構成毎に前記モジュールを前記サービス管理サーバからダウンロードしたとき、又は他機に前記実行要求を委譲して前記機能を実行するときの前記課金方式が設定されたテーブルを利用して、課金処理を行う前記課金方式を選択することを特徴とする請求項10記載の負荷分散システム。
【請求項12】
前記利用課金管理手段は、自機と前記他機とが前記サービス管理サーバを介して接続された接続構成である場合、前記モジュールを前記サービス管理サーバからダウンロードしたときダウンロード課金を選択し、他機に前記実行要求を委譲して前記機能を実行するとき利用課金を選択することを特徴とする請求項11記載の負荷分散システム。
【請求項13】
前記利用課金管理手段は、自機と前記他機とが前記サービス管理サーバを介さず接続された接続構成である場合、前記モジュールを前記サービス管理サーバからダウンロードしたとき、及び他機に前記実行要求を委譲して前記機能を実行するとき利用課金を選択することを特徴とする請求項11記載の負荷分散システム。
【請求項14】
前記利用課金管理手段は、操作者に前記利用課金及び前記ダウンロード課金の何れかを選択させる課金方式選択欄と、前記課金方式選択欄にて選択された前記課金方式に応じて前記操作者に前記機能に応じたモジュールを前記サービス管理サーバから自機又は他機にインストールして前記機能を実行するか、前記機能に応じたモジュールを自機から他機にコピーして前記機能を実行するかを選択させる実施形態選択欄とを有する課金方式選択画面を表示部に表示させ、
前記利用課金管理手段は、前記利用課金が選択されると、前記操作者に前記機能に応じたモジュールを前記サービス管理サーバから自機又は他機にインストールして前記機能を実行するか、前記機能に応じたモジュールを自機から他機にコピーして前記機能を実行するかを選択させるように前記実施形態選択欄を生成し、
前記ダウンロード課金が選択されると、前記操作者に前記機能に応じたモジュールを前記サービス管理サーバから自機にインストールして前記機能を実行することを選択させるように前記実施形態選択欄を生成することを特徴とする請求項10記載の負荷分散システム。
【請求項15】
前記利用課金管理手段は、自機で前記モジュールを実行するプログラム実行基盤のメモリ容量が所定量以下であり、且つ、前記サービス管理サーバからダウンロードした前記モジュールを再ダウンロード可能である場合、課金処理を行う前記課金方式として前記利用課金を選択し、自機で前記モジュールを実行するプログラム実行基盤のメモリ容量が所定量以下であり、且つ、前記サービス管理サーバからダウンロードした前記モジュールを再ダウンロード可能でない場合、課金処理を行う前記課金方式として前記ダウンロード課金を選択することを特徴とする請求項10記載の負荷分散システム。
【請求項16】
前記利用課金管理手段は、前記課金方式を前記利用課金から前記ダウンロード課金に変更する場合、前記利用課金によって課金処理が行われていた前記モジュールを削除するように前記機能の有無を管理する機能管理手段に指示することを特徴とする請求項10記載の負荷分散システム。
【請求項17】
前記利用課金管理手段は、前記課金方式を前記ダウンロード課金から前記利用課金に変更する場合、前記利用課金によって課金処理が行われていた前記モジュールを、そのまま利用するように前記機能の有無を管理する機能管理手段に指示することを特徴とする請求項10記載の負荷分散システム。
【請求項18】
前記利用課金管理手段は、前記機能を実行した回数を管理している管理テーブルにより利用課金を行い、前記モジュールをダウンロードした回数を管理している管理テーブルによりダウンロード課金を行うことを特徴とする請求項10乃至17何れか一項記載の負荷分散システム。
【請求項19】
少なくともプロッタ部又はスキャナ部を備え、機能を実現するモジュールの実行又はダウンロードに対して課金を行う画像処理装置を、
前記機能の実行要求を行う実行要求手段と、
自機に前記機能が無ければサービス管理サーバへ前記機能に応じたモジュールのサーチを要求し、そのサーチ結果に基づき、前記機能に応じたモジュールを自機にインストールして前記機能を実行するか、又は、他機に前記実行要求を委譲して前記機能を実行するモジュール管理手段として機能させ、
前記モジュール管理手段は、前記機能を実行するときに課金を行う利用課金及び前記機能に応じたモジュールをダウンロードするときに課金を行うダウンロード課金の何れの課金方式により課金処理を行うかの選択支援を行う利用課金管理手段として機能させるための負荷分散プログラム。
【請求項1】
少なくともプロッタ部又はスキャナ部を備え、機能を実現するモジュールの実行又はダウンロードに対して課金を行う画像処理装置であって、
前記機能の実行要求を行う実行要求手段と、
自機に前記機能が無ければサービス管理サーバへ前記機能に応じたモジュールのサーチを要求し、そのサーチ結果に基づき、前記機能に応じたモジュールを自機にインストールして前記機能を実行するか、又は、他機に前記実行要求を委譲して前記機能を実行するモジュール管理手段とを有し、
前記モジュール管理手段は、前記機能を実行するときに課金を行う利用課金及び前記機能に応じたモジュールをダウンロードするときに課金を行うダウンロード課金の何れの課金方式により課金処理を行うかの選択支援を行う利用課金管理手段を有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記利用課金管理手段は、自機と前記サービス管理サーバ及び前記他機との接続構成毎に前記モジュールを前記サービス管理サーバからダウンロードしたとき、又は他機に前記実行要求を委譲して前記機能を実行するときの前記課金方式が設定されたテーブルを利用して、課金処理を行う前記課金方式を選択することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記利用課金管理手段は、自機と前記他機とが前記サービス管理サーバを介して接続された接続構成である場合、前記モジュールを前記サービス管理サーバからダウンロードしたときダウンロード課金を選択し、他機に前記実行要求を委譲して前記機能を実行するとき利用課金を選択することを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記利用課金管理手段は、自機と前記他機とが前記サービス管理サーバを介さず接続された接続構成である場合、前記モジュールを前記サービス管理サーバからダウンロードしたとき、及び他機に前記実行要求を委譲して前記機能を実行するとき利用課金を選択することを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記利用課金管理手段は、操作者に前記利用課金及び前記ダウンロード課金の何れかを選択させる課金方式選択欄と、前記課金方式選択欄にて選択された前記課金方式に応じて前記操作者に前記機能に応じたモジュールを前記サービス管理サーバから自機又は他機にインストールして前記機能を実行するか、前記機能に応じたモジュールを自機から他機にコピーして前記機能を実行するかを選択させる実施形態選択欄とを有する課金方式選択画面を表示部に表示させ、
前記利用課金管理手段は、前記利用課金が選択されると、前記操作者に前記機能に応じたモジュールを前記サービス管理サーバから自機又は他機にインストールして前記機能を実行するか、前記機能に応じたモジュールを自機から他機にコピーして前記機能を実行するかを選択させるように前記実施形態選択欄を生成し、
前記ダウンロード課金が選択されると、前記操作者に前記機能に応じたモジュールを前記サービス管理サーバから自機にインストールして前記機能を実行することを選択させるように前記実施形態選択欄を生成することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記利用課金管理手段は、自機で前記モジュールを実行するプログラム実行基盤のメモリ容量が所定量以下であり、且つ、前記サービス管理サーバからダウンロードした前記モジュールを再ダウンロード可能である場合、課金処理を行う前記課金方式として前記利用課金を選択し、自機で前記モジュールを実行するプログラム実行基盤のメモリ容量が所定量以下であり、且つ、前記サービス管理サーバからダウンロードした前記モジュールを再ダウンロード可能でない場合、課金処理を行う前記課金方式として前記ダウンロード課金を選択することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記利用課金管理手段は、前記課金方式を前記利用課金から前記ダウンロード課金に変更する場合、前記利用課金によって課金処理が行われていた前記モジュールを削除するように前記機能の有無を管理する機能管理手段に指示することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記利用課金管理手段は、前記課金方式を前記ダウンロード課金から前記利用課金に変更する場合、前記利用課金によって課金処理が行われていた前記モジュールを、そのまま利用するように前記機能の有無を管理する機能管理手段に指示することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項9】
前記利用課金管理手段は、前記機能を実行した回数を管理している管理テーブルにより利用課金を行い、前記モジュールをダウンロードした回数を管理している管理テーブルによりダウンロード課金を行うことを特徴とする請求項1乃至8何れか一項記載の画像処理装置。
【請求項10】
少なくともプロッタ部又はスキャナ部を備え、機能を実現するモジュールの実行又はダウンロードに対して課金を行う複数の画像処理装置と、前記モジュールを前記画像処理装置に提供するサービス管理サーバとを有する負荷分散システムであって、
前記機能の実行要求を行う前記画像処理装置の実行要求手段と、
自機に前記機能が無ければサービス管理サーバへ前記機能に応じたモジュールのサーチを要求し、そのサーチ結果に基づき、前記機能に応じたモジュールを自機にインストールして前記機能を実行するか、又は、他機に前記実行要求を委譲して前記機能を実行する前記画像処理装置のモジュール管理手段と、
前記機能を実行するときに課金を行う利用課金及び前記機能に応じたモジュールをダウンロードするときに課金を行うダウンロード課金の何れの課金方式により課金処理を行うかの選択支援を行う前記画像処理装置の利用課金管理手段と
を有することを特徴とする負荷分散システム。
【請求項11】
前記利用課金管理手段は、自機と前記サービス管理サーバ及び前記他機との接続構成毎に前記モジュールを前記サービス管理サーバからダウンロードしたとき、又は他機に前記実行要求を委譲して前記機能を実行するときの前記課金方式が設定されたテーブルを利用して、課金処理を行う前記課金方式を選択することを特徴とする請求項10記載の負荷分散システム。
【請求項12】
前記利用課金管理手段は、自機と前記他機とが前記サービス管理サーバを介して接続された接続構成である場合、前記モジュールを前記サービス管理サーバからダウンロードしたときダウンロード課金を選択し、他機に前記実行要求を委譲して前記機能を実行するとき利用課金を選択することを特徴とする請求項11記載の負荷分散システム。
【請求項13】
前記利用課金管理手段は、自機と前記他機とが前記サービス管理サーバを介さず接続された接続構成である場合、前記モジュールを前記サービス管理サーバからダウンロードしたとき、及び他機に前記実行要求を委譲して前記機能を実行するとき利用課金を選択することを特徴とする請求項11記載の負荷分散システム。
【請求項14】
前記利用課金管理手段は、操作者に前記利用課金及び前記ダウンロード課金の何れかを選択させる課金方式選択欄と、前記課金方式選択欄にて選択された前記課金方式に応じて前記操作者に前記機能に応じたモジュールを前記サービス管理サーバから自機又は他機にインストールして前記機能を実行するか、前記機能に応じたモジュールを自機から他機にコピーして前記機能を実行するかを選択させる実施形態選択欄とを有する課金方式選択画面を表示部に表示させ、
前記利用課金管理手段は、前記利用課金が選択されると、前記操作者に前記機能に応じたモジュールを前記サービス管理サーバから自機又は他機にインストールして前記機能を実行するか、前記機能に応じたモジュールを自機から他機にコピーして前記機能を実行するかを選択させるように前記実施形態選択欄を生成し、
前記ダウンロード課金が選択されると、前記操作者に前記機能に応じたモジュールを前記サービス管理サーバから自機にインストールして前記機能を実行することを選択させるように前記実施形態選択欄を生成することを特徴とする請求項10記載の負荷分散システム。
【請求項15】
前記利用課金管理手段は、自機で前記モジュールを実行するプログラム実行基盤のメモリ容量が所定量以下であり、且つ、前記サービス管理サーバからダウンロードした前記モジュールを再ダウンロード可能である場合、課金処理を行う前記課金方式として前記利用課金を選択し、自機で前記モジュールを実行するプログラム実行基盤のメモリ容量が所定量以下であり、且つ、前記サービス管理サーバからダウンロードした前記モジュールを再ダウンロード可能でない場合、課金処理を行う前記課金方式として前記ダウンロード課金を選択することを特徴とする請求項10記載の負荷分散システム。
【請求項16】
前記利用課金管理手段は、前記課金方式を前記利用課金から前記ダウンロード課金に変更する場合、前記利用課金によって課金処理が行われていた前記モジュールを削除するように前記機能の有無を管理する機能管理手段に指示することを特徴とする請求項10記載の負荷分散システム。
【請求項17】
前記利用課金管理手段は、前記課金方式を前記ダウンロード課金から前記利用課金に変更する場合、前記利用課金によって課金処理が行われていた前記モジュールを、そのまま利用するように前記機能の有無を管理する機能管理手段に指示することを特徴とする請求項10記載の負荷分散システム。
【請求項18】
前記利用課金管理手段は、前記機能を実行した回数を管理している管理テーブルにより利用課金を行い、前記モジュールをダウンロードした回数を管理している管理テーブルによりダウンロード課金を行うことを特徴とする請求項10乃至17何れか一項記載の負荷分散システム。
【請求項19】
少なくともプロッタ部又はスキャナ部を備え、機能を実現するモジュールの実行又はダウンロードに対して課金を行う画像処理装置を、
前記機能の実行要求を行う実行要求手段と、
自機に前記機能が無ければサービス管理サーバへ前記機能に応じたモジュールのサーチを要求し、そのサーチ結果に基づき、前記機能に応じたモジュールを自機にインストールして前記機能を実行するか、又は、他機に前記実行要求を委譲して前記機能を実行するモジュール管理手段として機能させ、
前記モジュール管理手段は、前記機能を実行するときに課金を行う利用課金及び前記機能に応じたモジュールをダウンロードするときに課金を行うダウンロード課金の何れの課金方式により課金処理を行うかの選択支援を行う利用課金管理手段として機能させるための負荷分散プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【公開番号】特開2009−70289(P2009−70289A)
【公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−240085(P2007−240085)
【出願日】平成19年9月14日(2007.9.14)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年9月14日(2007.9.14)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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