説明

画像処理装置および画像処理方法

【課題】初期化時間を短くし、かつメインメモリへのアクセス量を低減させることにより、処理効率の向上を図ること。
【解決手段】文書ファイルを解釈してビットマップデータに展開する描画装置107と、ビットマップデータを記憶するRGBバンド画像メモリ領域105dと、記憶されたビットマップデータに対応し、各画素が上書きされたかを示す初期化フラグを記憶する初期化バンドフラグメモリ領域105cと、初期化フラグを初期化(ON)させる初期化フラグON手段と、描画装置107において描画処理時に初期化フラグ記憶手段に記憶された描画画素に対応する初期化フラグをOFFさせる初期化フラグOFF手段と、初期化フラグとビットマップデータを読み込み、初期化フラグの値でビットマップデータを変換し符号化する符号化装置109と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置および画像処理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ページプリンタでは印字動作の開始時にページメモリの初期化を行い、その後、描画が行われるのが一般的である。このページメモリの初期化はたとえばカラープリンタの場合、多値RGB(24bit)ページの全てに対して白色でクリアすることである。
【0003】
近年の印刷装置の高解像度化に伴い、この初期化すべきページメモリのサイズが増加の一途をたどっている。たとえば、用紙サイズA4・記録密度600DPI(dot per inch)・フルカラー画像の場合では1ページで約128MBであり、たとえば、用紙サイズA3・記録密度1200DPI・フルカラー画像の場合では約512MBとなり、初期化にかかる処理時間が無視できなくなってきている。そのために、たとえば、特許文献1では、ページメモリ単位に初期化フラグを設けて、そのページが何か描画されたか,あるいは描画されていないかを判断し初期フラグがOFFした初期状態であれば、初期化を行わないことにより、無駄な初期化動作を避け、高速化を図っている。また、特許文献2では、画像処理装置が画像処理するデータを読み込むときに、読み出した後に引き続きクリアデータを書き込むことにより、画像処理と初期化を同時に行うことが開示されている。
【0004】
また、近年のCPUや、画像処理装置の高速化のために、メモリへの高速要求が大きくなり、近年のDRAM(dynamic random acces memory)はほとんどが、シンクロナスDRAM(外部バスインターフェースが一定周期のクロック信号に同期して動作するよう改良されたDRAM。66MHz、100MHz、133MHzの外部クロックに同期して動作する。)へ変化していき、指定したアドレスから複数個のデータが順次パイプラインで出力される。
【0005】
また、近年の半導体技術の発達は、半導体プロセスを進歩させ、ゲート長が短くなり、1つのLSIの中に、CPUや画像装置や、大容量のメモリや、ROMなどを搭載するSOC(System On a Chip)の技術が可能となってきたが、各装置の高速化は、1つのメインメモリのデータの奪い合いが大きくなってきた。たとえば、高速な画像処理装置が高速に動き出すと、大量のデータをメインメモリから読み書きが始まるために、CPUはメインメモリからデータがなかなかもらえなくなる。このためにできるだけメモリのアクセス量を低下する必要があり、カラープリンタにおいては、大量なデータのRGBページデータの初期化も問題となってきている。
【0006】
【特許文献1】特開2005−319670号公報
【特許文献2】特開平8−22411号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記に示されるような従来の技術にあっては、複数ページの大量印刷での定型印刷や、テキスト文書や表罫などの単純なページ構成の場合などでは、空白部分が多いにもかかわらず、ページごとに初期化が行われており、無駄な処理が発生している。また、ページ全面を用いた写真画像などでは、結局その画像で上書きされるため、そのページの初期化すら不要となる。100PPM(1分間あたりのA4横サイズの印刷速度)を超えるような超高速機などでは、この処理時間も無視することができない。
【0008】
特許文献1においては、C、M、Y、K版ごとページ単位にそのプレーンに書かれているか、書かれていないかで判断されるが大抵の文章は何か書かれており、1ドットでも書かれていれば、この効果はなくなる。また、特許文献2においては、近年の主流であるシンクロナスDRAMにおいては、読み出しと同時にクリアする機能を有していない。また、無理に複数ワードの読み出し後に、複数ワードの書き込みを行う場合は、別に初期化を行うことになんら変わりがない。
【0009】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、初期化時間を短くし、かつメインメモリへのアクセス量を低減させることにより、処理効率の向上を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1にかかる発明は、文書ファイルを解釈してビットマップデータに展開する描画手段と、前記ビットマップデータを記憶する画像記憶手段と、前記画像記憶手段に記憶されたビットマップデータに対応し、各画素が上書きされたかを示す初期化フラグを記憶する初期化フラグ記憶手段と、前記初期化フラグ記憶手段により記憶された初期化フラグを初期化(ON)させる初期化フラグON手段と、前記描画手段において、描画処理時に、前記初期化フラグ記憶手段に記憶された描画画素に対応する初期化フラグをOFFさせる初期化フラグOFF手段と、前記初期化フラグ記憶手段により記憶された初期化フラグと前記画像記憶手段に記憶されたビットマップデータを読み込み、初期化フラグの値でビットマップデータを変換し符号化する画像符号化手段と、を備えることを特徴とする。
【0011】
また、請求項2にかかる発明は、さらに、ビットマップデータを前記画像記憶手段に描画する前に、読み込みが発生するかを判断する読み込み判断手段と、前記読み込み判断手段により読み込みが発生すると判断されたときに、前記初期化フラグ記憶手段から対応する初期化フラグを読み込み、この初期化フラグがONしていれば、前記画像記憶手段の色データを使用しない初期化フラグ判定手段と、備えることを特徴とする。
【0012】
また、請求項3にかかる発明は、前記読み込み判断手段の読み込みが発生するかの判断は、前記描画手段においてROP演算にデイスティネーション画像の演算子が入っているかにより判断することを特徴とする。
【0013】
また、請求項4にかかる発明は、文書ファイルを解釈してビットマップデータに展開する描画手段と、前記ビットマップデータを記憶する画像記憶手段と、前記画像記憶手段に記憶されたビットマップデータに対応し、各画素が上書きされたかを示す初期化フラグを記憶する初期化フラグ記憶手段と、前記初期化フラグ記憶手段により記憶された初期化フラグを初期化(ON)させる初期化フラグON手段と、前記描画手段において、描画処理時に、前記初期化フラグ記憶手段に記憶された描画画素に対応する初期化フラグをOFFさせる初期化フラグOFF手段と、前記初期化フラグ記憶手段により記憶された初期化フラグと前記画像記憶手段に記憶されたビットマップデータを読み込み、初期化フラグの値でビットマップデータを変換し画像処理を行う画像処理手段と、備えることを特徴とする。
【0014】
また、請求項5にかかる発明は、前記描画手段は、ビットマップデータを前記画像記憶手段に描画する前に、読み込みが発生するかを判断する読み込み判断手段と、前記読み込み判断手段により、読み込みが発生すると判断されたときに、前記初期化フラグ記憶手段から対応する初期化フラグを読み込み、この初期化フラグがONしていれば、前記画像記憶手段の色データを使用しない初期化フラグ判定手段と、を備えることを特徴とする。
【0015】
また、請求項6にかかる発明は、前記読み込み判断手段の読み込みが発生するかの判断は、前記描画手段においてROP演算にデイスティネーション画像の演算子が入っているかにより判断することを特徴とする。
【0016】
また、請求項7にかかる発明は、さらに、色変換処理手段と階調処理手段とを有することを特徴とする。
【0017】
また、請求項8にかかる発明は、文書ファイルを解釈してビットマップデータに展開する描画手段と、前記ビットマップデータを記憶する画像記憶手段と、前記画像記憶手段に記憶されたビットマップデータに対応し、各画素が上書きされたかを示す初期化フラグを記憶する初期化フラグ記憶手段と、前記初期化フラグ記憶手段により記憶された初期化フラグを初期化(ON)させる初期化フラグON手段と、前記描画手段において、描画処理時に、前記初期化フラグ記憶手段に記憶された描画画素に対応する初期化フラグをOFFさせる初期化フラグOFF手段と、前記初期化フラグ記憶手段により記憶された初期化フラグと前記画像記憶手段に記憶されたビットマップデータを読み込み、初期化フラグの値でビットマップデータを変換する初期化フラグ変換手段と、前記初期化フラグ変換手段により変換されたビットマップデータを記憶する変換後画像記憶手段と、前記変換後画像記憶手段により記憶された変換後画像データを読み込み、画像処理を行う画像処理手段と、を備えることを特徴とする。
【0018】
また、請求項9にかかる発明は、さらに、ビットマップデータを前記画像記憶手段に描画する前に、読み込みが発生するかを判断する読み込み判断手段と、前記読み込み判断手段により、読み込みが発生すると判断されたときに、前記初期化フラグ記憶手段から対応する初期化フラグを読み込み、この初期化フラグがONしていれば、前記画像記憶手段の色データを使用しない初期化フラグ判定手段と、備えることを特徴とする。
【0019】
また、請求項10にかかる発明は、前記読み込み判断手段の読み込みが発生するか判断は、前記描画手段においてROP演算にデイスティネーション画像の演算子が入っているかにより判断することを特徴とする。
【0020】
また、請求項11にかかる発明は、さらに、色変換処理手段と階調処理手段とを有することを特徴とする。
【0021】
また、請求項12にかかる発明は、文書ファイルを解釈してビットマップデータに展開する描画手段と、前記ビットマップデータを記憶する画像記憶手段と、前記画像記憶手段に記憶されたビットマップデータに対応し、各画素が上書きされたかを示す初期化フラグを記憶する初期化フラグ記憶手段と、を備える画像処理装置の画像処理方法であって、初期化フラグON手段により前記初期化フラグ記憶手段により記憶された初期化フラグを初期化(ON)させる初期化フラグON工程と、初期化フラグOFF手段により、前記描画手段において、描画処理時に、前記初期化フラグ記憶手段に記憶された描画画素に対応する初期化フラグをOFFさせる初期化フラグOFF工程と、画像符号化手段により前記初期化フラグ記憶手段に記憶された初期化フラグと前記画像記憶手段に記憶されたビットマップデータを読み込み、初期化フラグの値でビットマップデータを変換し符号化する画像符号化手段と、を含むことを特徴とする。
【0022】
また、請求項13にかかる発明は、文書ファイルを解釈してビットマップデータに展開する描画手段と、前記ビットマップデータを記憶する画像記憶手段と、前記画像記憶手段に記憶されたビットマップデータに対応し、各画素が上書きされたかを示す初期化フラグを記憶する初期化フラグ記憶手段と、を備える画像処理装置の画像処理方法であって、初期化フラグON手段により前記初期化フラグ記憶手段により記憶された初期化フラグを初期化(ON)させる初期化フラグON工程と、初期化フラグOFF手段により前記描画手段において、描画処理時に、前記初期化フラグ記憶手段に記憶された描画画素に対応する初期化フラグをOFFさせる初期化フラグOFF工程と、画像処理手段により前記初期化フラグ記憶手段により記憶された初期化フラグと前記画像記憶手段に記憶されたビットマップデータを読み込み、初期化フラグの値でビットマップデータを変換し画像処理を行う画像処理工程と、を含むことを特徴とする。
【0023】
また、請求項14にかかる発明は、文書ファイルを解釈してビットマップデータに展開する描画手段と、前記ビットマップデータを記憶する画像記憶手段と、前記画像記憶手段に記憶されたビットマップデータに対応し、各画素が上書きされたかを示す初期化フラグを記憶する初期化フラグ記憶手段と、を備える画像処理装置の画像処理方法であって、初期化フラグON手段により前記初期化フラグ記憶手段により記憶された初期化フラグを初期化(ON)させる初期化フラグON工程と、初期化フラグOFF手段により前記描画手段において、描画処理時に、前記初期化フラグ記憶手段に記憶された描画画素に対応する初期化フラグをOFFさせる初期化フラグOFF工程と、初期化フラグ変換手段により前記初期化フラグ記憶手段に記憶された初期化フラグと前記画像記憶手段に記憶されたビットマップデータを読み込み、初期化フラグの値でビットマップデータを変換する初期化フラグ変換工程と、変換後画像記憶手段に前記初期化フラグ変換手段により変換されたビットマップデータを記憶する変換後画像記憶工程と、画像処理手段により前記変換後画像記憶手段に記憶された変換後画像データを読み込み、画像処理を行う画像処理工程と、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0024】
本発明は、画像データとは別に、各画素に対応する初期化フラグを設け、初期化時に画像データをクリアするのではなく、初期化フラグをクリアすることにより、初期化時間を短くし、かつメインメモリへのアクセス量を低減させることができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる画像処理装置および画像処理方法の最良な実施の形態を詳細に説明する。
【0026】
(実施の形態1)
以下、図面を参照して本発明の形態を説明する。図1は、この発明を実施した多色画像形成装置の機構部の構成例を示す図である。この多色画像形成装置において、符号1は像担持体であるベルト状の感光体であり、その感光体1は回転ローラ2、3により回動可能に支持され、その各回転ローラ2、3の駆動により矢示A方向に回動される。感光体1の外周部には、帯電手段である帯電装置4、除電ランプL、感光体1用のクリーニングブレード15Aが配置されている。帯電装置4の下流位置には、光書込手段であるレーザ書き込みユニット5より発せられるレーザ光が照射される光書き込み部がある。
【0027】
光書き込み部より下流位置には、複数の現像ユニット(現像手段)が切り換え自在に支持された多色現像装置6が配置されている。多色現像装置6は、収容するトナーの色毎に、イエロー現像ユニット、マゼンタ現像ユニット、シアン現像ユニットを備えている。多色現像装置6の上部には、黒色トナーを収容したブラック現像ユニット7が備えられている。
【0028】
これらの各現像ユニットのいずれか1つが対応する色の現像タイミングに同期し、現像可能な位置に移動する。多色現像装置6は、円周上120度の回転によっていずれかの現像ユニットを選択する機能を有している。そして、これらの現像ユニットが稼動するときには、ブラック現像ユニット7は感光体1より離間した位置に移動する。その移動は、カム45の回転により行なわれる。
【0029】
レーザ書き込みユニット5は、図示しないレーザ光源から複数色の画像形成信号(書き込み情報)に応じたレーザ光を順次発生させ、ポリゴンモータ5Aによって回転されるポリゴンミラー5Bを用いてそのレーザ光を周期的に偏向させ、fθレンズ5Cおよびミラー5Dなどを経て、帯電された感光体1の表面を走査してその表面に静電潜像を形成させる。
【0030】
感光体1の表面に形成される静電潜像は、対応する現像ユニットからのトナーによって現像され、トナー画像が形成・保持される。中間転写ベルト10は、感光体1に隣接しており、回転ローラ11、12により矢示B方向に回動可能に支持されている。感光体1上のトナー画像は、中間転写ベルト10の裏側にある転写ブラシ(第1の転写手段)13により、その中間転写ベルト10の表面に転写される。
【0031】
感光体1の表面は1色毎にクリーニングブレード15Aによりクリーニングされ、その表面に所定色のトナー画像が形成される。そして、その都度中間転写ベルト10の1回動毎にその表面の同じ位置に感光体1上のトナー画像が転写されて、中間転写ベルト10上に複数色のトナー画像が重ね合わせられて保持される。その後、そのトナー画像は用紙やプラスチック等の記録媒体に転写される。
【0032】
用紙への転写に際しては、給紙装置(給紙カセット)17に収納されている用紙が給紙ローラ18によって繰り出されて搬送ローラ19により搬送され、レジストローラ対20に付き当てられた状態で一旦停止された後、トナー画像の転写位置が正規のものとなるようにタイミングがとられて中間転写ベルト10と転写ローラ(第2の転写手段)14のニップに再搬送される。そして、その用紙は転写ローラ14の作用により中間転写ベルト10上の複数色のトナー画像が一括転写された後、定着装置50に送られ、そこでトナー像が定着された後、排紙ローラ対51により本体フレーム9の上部の排紙スタック部52に排出される。
【0033】
中間転写ベルト10には、回転ローラ11の部位に中間転写ベルト10用のクリーニング装置16が設けられ、クリーニングブレード16Aがクリーニングブレード接離用アーム16Cを介して接離自在の構成となっている。このクリーニングブレード16Aは、感光体1からトナー画像を受け取る工程では、中間転写ベルト10から離れ、中間転写ベルト10より用紙にトナー画像が転写された後に接触するようになっていて、用紙にトナー画像が転写された後の残留トナーをかきとる。クリーニングブレードは、すでに記したように、感光体1用と中間転写ベルト10用がある。これらブレードがかきとった廃トナーは、回収容器15に収納する。その回収容器15は適宜交換される。中間転写ベルト10用のクリーニング装置16の内部に設けられたオーガ16Bが、クリーニングブレード16Aでかきとられた廃トナーを搬送し、図示しない搬送手段で回収容器15に送るようになっている。
【0034】
符号31はユニット化されたプロセスカートリッジで、感光体1、帯電装置4、中間転写ベルト10、クリーニング装置16、用紙搬送路を形成する搬送ガイド30などを一体に組み込み、寿命到来時に交換できるように構成されている。プロセスカートリッジ31の交換のほかに、多色現像装置6、ブラック現像ユニット7なども寿命到来時に交換するが、その交換性やジャム紙の処理を容易にするため、本体の一部の前フレーム8は支軸9Aを中心に開閉可能に回動できる構造にしてある。
【0035】
図1の左側には、電装・制御装置60が収納されている。その上方には、ファン58が備えられており、機内の温度過昇防止のために排風する。図の右側には、比較的小規模な別の給紙装置59が備えられている。なお、この実施形態では、中間転写体として中間転写ベルト10を使用したが、中間転写ドラムを使用することもできる。
【0036】
つぎに、以上のように構成されたカラープリンタにおける画像処理装置の詳細な構成および動作について説明する。図2は、図1における電装・制御装置の構成を示すブロック図である。符号101はCPU(central processing unit)であり、プリンタ機器を全体の制御を行っている。符号102はCPU I/Fであり、メモリアービター(ARB)103に接続され、CPU101とメモリコントローラ104間のI/Fを処理する。符号103はメモリアービターであり、CPU101、通信処理装置113、描画装置107、復号装置110、初期化フラグ変換装置108などとメモリとのアクセスを制御する。符号104はメモリコントローラであり、メインメモリ105を制御する。符号105はメインメモリであり、CPU101からの描画コマンドや、CPU101のプログラムやバンドデータや、ページの圧縮データなどの各種データなどを格納する。符号106はバンド初期化装置であり、メインメモリ105の初期化バンドフラグメモリ領域の初期化フラグを全てONさせる。なお、RGBバンド画像メモリ領域は初期化しない。
【0037】
また、符号107は描画装置であり、メインメモリ105の描画コマンドを読み込み、メインメモリ105のRGBバンド画像メモリ領域へ描画し、それに対応する初期化バンドフラグメモリ領域の初期化フラグをOFFさせていく。描画が終了すると描画されていない部分の初期化フラグがONされたまま残る。符号108は初期化フラグ変換装置であり、メインメモリ105の初期化バンドフラグメモリ領域から初期化フラグをRGBバンド画像メモリ領域からRGB情報を受け取り、初期化フラグがONしている場合に白データを初期化フラグがOFFしている場合にRGB情報を符号化装置109へ転送する。符号109は符号化装置であり、初期化フラグ変換装置108から受け取ったRGBデータを符号化し、メインメモリ105のRGB符号ページメモリ領域へ符号データを送る。符号110は復号装置であり、プリンタエンジン114に同期して、符号化装置109により符号化された符号を受け取り、復号し、画像処理装置111へ転送する。符号111は画像処理装置であり、復号装置110で復号された画像を画像処理しエンジンコントローラ112へ転送する。符号112はエンジンコントローラであり、プリンタエンジン114を制御する。符号114はプリンタエンジンである。符号113は通信制御装置であり、ネットワークによりPC115からのPDLを受け取りメインメモリ105へ転送する。符号115はPC(パーソナルコンピュータ)である。
【0038】
図3は、本発明の実施の形態にかかる画像処理の流れを示すブロック図である。この図3において、メインメモリ105のPDLメモリ領域105aには通信処理装置113から送られたPDL(ページ記述言語)を記憶する。バンド初期化装置106は初期化バンドフラグメモリ領域105cのバンド分の初期化フラグをONさせる。描画装置107はCPU101から描画コマンドを受け取り、RGBバンド画像メモリ領域105dへRGBのバンド画像を描画し、その描画位置に対応する初期化フラグをOFFさせ、初期化バンドフラグメモリ領域105cへ書き込む。メインメモリ105は描画装置107から描画されたRGBバンド画像を記憶する。初期化フラグ変換装置108はRGBバンド画像メモリ領域105dからRGBバンド画像を読み込み初期化バンドフラグメモリ領域105cから初期化フラグを読み込み、初期化フラグの値によりRGB値を変換し、符号化装置109へ転送する。符号化装置109は初期化フラグ変換装置108から受け取ったRGB値を符号化し、RGBページメモリ領域105eへ転送する。メインメモリ105のRGBページ符号メモリ領域105eでページ符号を記憶する。復号装置110は符号を復号し、画像処理装置111へ転送する。画像処理装置111は、復号されたデータを画像処理し、プリンタエンジン114へ転送する。そして、この画像処理後のデータにしたがってプリンタエンジン114でプリント出力する。
【0039】
図4にメインメモリ105のフォーマット例を示す。この図4に示すように、PDLメモリ領域105aはPC115からのPDL(ページ記述言語)を格納する。描画コマンドメモリ領域105bは、描画コマンドデータを格納する。RGBバンド画像メモリ領域105dは、RGBバンドデータを格納する。初期化バンドフラグメモリ領域105cは、初期化フラグを格納する。RGBページ符号メモリ領域105eは、符号化された1ページ分のバンドの符号データを複数ページ分格納する領域である。プログラム領域105pはCPU101のプログラムを格納する。
【0040】
図5に図4におけるRGBバンド画像メモリ領域105dのメモリフォーマットと初期化バンドフラグメモリ領域105cのメモリフォーマットを示す。RGBバンド画像メモリ領域105dは画素単位にRGB情報をもつ。初期化バンドフラグメモリ領域105cは、RGBバンドメモリに対応した、初期化フラグを有しており、このように1bitのフラグである。
【0041】
図6に画像処理の概念図を示す。この図6において、符号115はPCであり、PDL(ページ記述言語)を生成し、ネットワークを介してプリンタへ転送する。符号113はプリンタの通信処理装置であり、PC115からのPDLを受け取りメインメモリ105のPDLメモリ領域105aへ格納する。符号101はCPUであり、PC115からのPDLを解析し、描画装置107の描画コマンドを生成し、メインメモリ105の描画コマンドメモリ領域105bへ描画コマンドを書き込む。図8に描画コマンドの例を示す。符号106はバンド初期化装置であり、描画処理の前にメインメモリ105の初期化バンドフラグメモリ領域105cのバンド分の初期化フラグをONさせる。符号107は描画装置であり、描画コマンドを読み込み、RGBバンド画像メモリ領域105dにRGBデータを描画しそのときに初期化バンドフラグメモリ領域105cの初期化フラグをOFFさせる。図10に詳細なフローを示す。
【0042】
また、符号108は初期化フラグ変換装置であり、描画が終了したRGBバンド画像メモリ領域105dのRGBバンド画像と初期化バンドフラグメモリ領域105cの初期化フラグを読み込み、初期化フラグがOFFしていればRGBバンド画像を符号化装置109へ転送し、ONしていれば、白データを符号化装置へ転送する。図11に詳細なフローを示す。符号109は符号化装置であり、初期化フラグ変換装置108により変換されたRGBデータを受け取り符号化を行い、メインメモリ105のRGBページ符号メモリ領域105eへ書き込む。符号110は復号装置であり、プリンタエンジン114に同期してメインメモリのRGBページ符号メモリ領域105eの符号を復号し、画像処理装置111へ転送する。符号111は画像処理装置であり、復号装置110からの復号されたRGBデータを受け取り、色変換や階調処理を行い、エンジンコントローラ112へ転送する。符号112はエンジンコントローラであり、画像処理装置111から受け取った画像をプリンタエンジン114へ転送する。
【0043】
図7は、バンド初期化処理例を示す説明図である。ここではまず、初期化バンドフラグの初期化フラグをONさせ、初期化する。このときRGBバンド領域は初期化しない。(何も書き込まない。)つぎにRGBバンドに描画処理を行う。このとき対応する初期化フラグをOFFする。この処理をバンドの描画が終了するまで行う。全て描画されたRGBバンドと初期化フラグを読み込み、初期化フラグがONしていれば、白に変換し、OFFしていれば、RGBバンドの値を符号化装置109へ転送する。これにより、RGBバンドを初期化することなく、正しく描画されたデータを符号化装置109へ転送することができる。
【0044】
図8に図2の描画装置107が処理する描画コマンドの例を示す。(A)はバンド初期化コマンドであり、バンドの先頭アドレスとバンドの高さと幅を定義している。(B)は四角形描画コマンドであり、指定された色で指定された四角形の左上の座標から右下の座標までの四角形を描画する。(C)は3角形描画コマンドであり、指定された色で指定された三角形の頂点座標から三角形を描画する。(D)はROP(論理演算)設定コマンドであり、図9のROP演算を設定する。(E)はバンド終了コマンドであり、定義したバンドの描画の終了を意味する。
【0045】
図9に論理演算の詳細を示す。符号Sはソースを意味し、図8の(B),(C)のグラフィックス描画コマンドの描画する色情報であり、符号Dはデイスティネーションで描画するRGBバンド領域の色情報を示す。たとえば、0x33はソースの色を反転し、RGBバンド領域へ描画し、0x88は描画するRGBバンド領域の色情報を読み込み、ソースの色とOR処理し、RGBバンド領域へ描画する。
【0046】
図10は、図2の描画装置107の処理動作を示すフローチャートである。この図10において、まず、図8のような描画コマンドを読み込み(ステップS11)、描画コマンドは設定コマンドであるか否かを判断する(ステップS12)。ここで設定コマンドであると判断した場合、パラメータを設定し(ステップS25)、設定コマンドでなければ、さらに終了コマンドであるかを判断する(ステップS13)。ここで終了コマンドであれば、描画処理を終了し、終了コマンドでなければ、描画処理で図9のROP処理に“DIS”(デイスティネーション)があるか否かを判断する(ステップS14)。これは、RGBバンド領域の色情報を読み込みがあるかを判断している。ここで、リードのない場合、RGBバンド画像メモリ領域105dに図9のROP演算により処理された色を描画し(ステップS15)、描画画素に対応する初期化フラグをOFFする(ステップS16)。続いて、全て描画したか否かを判断し(ステップS17)、描画が完了していない場合、ステップS15の処理へ戻る。一方、ステップS17において描画が全て完了している場合、ステップS11へ戻り、次の描画コマンドを読み込む。
【0047】
ステップS14においてリードがある場合、まず、描画画素に対応する初期化フラグを読み込み(ステップS18)。読み込まれた初期化フラグがONであるか否かを判断する(ステップS19)。このステップS19において初期化フラグがOFFしている場合、これはその画素を以前に描画し、新たな色情報がRGBバンドにあることを意味する。そのために、RGBバンド領域の色情報を読み込み(ステップS20)、上記色情報を使用し、図9のROP演算により処理された色を描画する(ステップS21)。ステップS19において初期化フラグがONしている場合、これはその画素を以前に描画していないために、RGBバンドは読まずとも、初期値の白であることを意味するので、白色を使用し、図9のROP演算により処理された色を描画する(ステップS22)。このとき、実際はRGBバンドは初期化されていないために無意味な色が入っているので、初期化フラグをOFFし(ステップS23)、その画素に新たな色が書かれたことを示す。続いて、全て描画したか判断し(ステップS24)、描画が完了していない場合、ステップS18の処理へ戻る。完了している場合、ステップS11へ戻り、次の描画コマンドを読み込む。
【0048】
図11は、図2の初期化フラグ変換装置108の処理動作を示すフローチャートである。まず、メインメモリ105の初期化バンドフラグメモリ領域105cから初期化フラグを読み込む(ステップS31)。続いて、メインメモリ105のRGBバンド画像メモリ領域105dから色情報を読み込み(ステップS32)、初期化フラグを判断する(ステップS33)。ここで初期化フラグがONしている場合は、描画処理でその画素に何も描画されていないために初期値の白を図2の符号化装置109へ転送する(ステップS35)。一方、ステップS33において初期化フラグがOFFしている場合は、描画処理でその画素に描画されたためにRGBバンド領域の色情報を符号化装置109へ転送する(ステップS34)。つぎに全てのバンド領域を処理したか否かを判断し(ステップS36)、全てのバンド領域の画像を符号化装置109へ転送した場合は、処理を終了し、未だの場合は、ステップS31の処理へ戻る。
【0049】
図12は、図2の符号化装置109の内部構成を示すブロック図である。この図12において、符号201はバッファー(BUF)であり、図2の初期化フラグ変換装置108からの変換された画像データを一時格納する。符号202はJPEG符号化装置であり、バッファー201の画像データをJPEG(Joint Photographic Experts Group)規格に基づき符号化し、バッファー203へ転送する。符号203はバッファーであり、JPEG符号化装置202により符号化された符号を一時格納する。符号204はメモリアドレス生成装置であり、JPEG符号化装置202により符号化された符号をメインメモリ105へ書き込むためのアドレスを生成する。符号205は符号化書き込み装置であり、メモリアドレス生成装置204からのアドレスでバッファー203の符号を図2のメモリARB103を介してメインメモリ105のRGBページ符号メモリ領域105eへ書き込む。符号206はコントローラであり、この符号化装置109を制御する。
【0050】
図13は、図2の復号装置110の内部構成を示すブロック図である。この図13において、符号211は符号読み込み装置であり、図2のメモリARB103を介して、メインメモリ105のRGBページ符号メモリ領域105eから符号データを読み込む。符号212はバッファーであり、符号読み込み装置211で読み込まれた符号データを一時格納する。符号213はJPEG復号装置であり、バッファー212に格納された符号をJPEG規格にしたがって復号し、バッファー214へ転送する。符号214はバッファーであり、JPEG復号装置213で生成された画像データを一時格納する。符号215はメモリアドレス生成装置であり、符号をメインメモリ105へ読み込むためのアドレスを生成する。符号216はコントローラであり、この復号装置110を制御する。
【0051】
図14は、図2の画像処理装置111の内部構成を示すブロック図である。この図14において、符号221は格子点データ記憶装置であり、色変換処理装置224が演算する格子点データを格納する。符号222はガンマ-テーブル記憶装置であり、色変換処理装置224が演算するガンマ-データを格納する。符号223はしきい値マトリックス記憶装置であり、階調処理装置226が演算するしきい値を格納する。符号224は色変換装置であり、復号装置110から受け取ったRGBデータから、格子点データ記憶装置221から格子点データを読み込み、RGB→CMY変換を行い、BGUCR処理(墨生成・下地処理)を行い、ガンマ-テーブル記憶装置222のガンマ-テーブルを読み込みガンマ処理を実行し、多値CMYKライン記憶装置225へC(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー),K(ブラック)版ごとに書き込む。
【0052】
符号225は多値CMYKライン記憶装置であり、画像処理された多値のC、M、Y、Kデータを記憶する。符号226は階調処理装置であり、色変換装置224から受け取ったC、M、Y、Kデータからしきい値マトリックス記憶装置223からしきい値データを読み込み、階調処理を行い、少値CMYKライン記憶装置227へ画像処理された少値C,M,Y,Kデータを書き込む。符号227は少値CMYKライン記憶装置であり、少値C、M、Y、Kデータをライン分記憶しており、図2のエンジンコントローラ112へ転送する。
【0053】
(実施の形態2)
つぎに上述した構成とは異なる実施の形態2について説明する。図15は、実施の形態2にかかる図1の電装・制御装置の構成を示すブロック図である。この図15の構成は図2の構成に対して復号装置110をなくし、この復号装置110の位置に初期化フラグ変換装置108を移設し、さらに符号化装置109を削除した構成となっている。また、図2のバンド初期化装置106の代わりに図15ではページ初期化装置116を設ける。よって、ここでの各ブロックについては同一符号を付してある。その構成・動作について重複部分を含め説明する。
【0054】
図15において、ページ初期化装置116はメインメモリ105の初期化ページフラグメモリ領域105fの初期化フラグをONさせる。なお、RGBページ画像メモリ領域105gは初期化しない。描画装置107は、メインメモリ105の描画コマンドを読み込み、RGBページ画像メモリ領域105gへ描画し、それに対応する初期化ページフラグメモリ領域105fの初期化フラグをOFFさせていく。描画が終了すると、描画されていない部分の初期化フラグがONされたまま残る。初期化フラグ変換装置108は、メインメモリ105の初期化ページフラグメモリ領域105fから初期化フラグを、RGBページ画像メモリ領域105gからRGB情報を受け取り、初期化フラグがONしている場合に白データを初期化フラグがOFFしている場合にRGB情報を画像処理装置111へ転送する。画像処理装置111は、初期化フラグ変換装置108で変換された画像を画像処理しエンジンコントローラ112へ転送する。
【0055】
図16は、本発明の実施の形態2にかかる全体の画像処理の流れを示すブロック図である。メインメモリ105のPDLメモリ領域105aには通信処理装置113から送られたPDLを記憶する。CPU101はPDLメモリ領域105aからPDLを読み込み、PDLを解析して、メインメモリ105の描画コマンド領域へ描画コマンドを生成する。ページ初期化装置116は、初期化ページフラグメモリ領域105fのページ分の初期化フラグをONさせる。そして、メインメモリの初期化ページフラグメモリ領域105fを記憶する。描画装置107は、CPU101から描画コマンドを受け取り、RGBページ画像メモリ領域105gへRGBのページ画像を描画し、その描画位置に対応する初期化フラグをOFFさせ初期化ページフラグメモリ領域105fへ書き込む。メインメモリ105は描画装置107から描画されたRGBページ画像を記憶する。初期化フラグ変換装置108はRGBページ画像メモリ領域105gからRGBページ画像を読み込み、初期化ページフラグメモリ領域105fから初期化フラグを読み込み、初期化フラグの値によりRGB値を変換し、画像処理装置111へ転送する。画像処理装置111は、初期化フラグ変換装置108で変換されたデータを画像処理し、プリンタエンジン114へ転送する。プリンタエンジン114でプリント出力する。
【0056】
図17に図15のメインメモリのフォーマット例を示す。この図17において、PDLメモリ領域105aにはPC115からのPDLを格納する。描画コマンドメモリ領域105bには、描画コマンドデータを格納する。初期化ページフラグメモリ領域105fには、初期化フラグを格納する。RGBページ画像メモリ領域105gには、RGBページデータを格納する。プログラム領域105pは図15のCPU101のプログラムを格納する。
【0057】
図18は、本発明の実施の形態2にかかる処理の概念を示すブロック図である。この図18において、符号115はPCであり、PDL(ページ記述言語)を生成し、ネットワークを介してプリンタへ転送する。符号113はプリンタの通信処理装置であり、PC115からのPDLを受け取りメインメモリ105のPDLメモリ領域105aへ格納する。符号105はメインメモリであり、PDLや描画コマンドやRGBページ画像やプログラムや初期化フラグや、各種のワークデータなどを記憶する。符号101はCPUであり、PC115からのPDLを解析し、描画装置107の描画コマンドを生成し、メインメモリ105の描画コマンドメモリ領域105bへ描画コマンドを書き込む。符号116はページ初期化装置であり、描画処理の前にメインメモリ105の初期化ページフラグメモリ領域105fのページ分の初期化フラグをONさせる。符号107は描画装置であり、 描画コマンドを読み込み、RGBページ画像メモリ領域105gにRGBデータを描画しその時に初期化ページフラグ領域の初期化フラグをOFFさせる。符号108は初期化フラグ変換装置であり、描画が終了したRGBページ画像メモリ領域105gのRGBページ画像と初期化ページフラグメモリ領域105fの初期化フラグを読み込み、初期化フラグがOFFしていればRGBページ画像を画像処理装置111へ転送し、一方、ONしていれば、白データを画像処理装置111へ転送する。符号111は画像処理装置であり、初期化フラグ変換装置108からの復号されたRGBデータを受け取り、色変換や階調処理を行い、エンジンコントローラ112へ転送する。符号112はエンジンコントローラであり、画像処理装置111から受け取った画像をプリンタエンジン114へ転送する。
【0058】
図19は、本発明の実施の形態2にかかる初期化フラグ変換装置の処理動作を示すフローチャートである。まず、図15のメインメモリ105の初期化ページフラグメモリ領域105fから初期化フラグを読み込む(ステップS41)。続いて、メインメモリ105のRGBページ画像メモリ領域105gから色情報を読み込み(ステップS42)、初期化フラグがONであるか否かを判断する(ステップS43)。ここで初期化フラグがONしている場合は、描画処理でその画素に何も描画されていないために初期値の白を画像処理装置111へ転送する(ステップS45)。一方、ステップS43の判断で初期化フラグがOFFしている場合は、描画処理でその画素に描画されたためにRGBページ色情報を画像処理装置111へ転送する(ステップS44)。そして、全てのページ領域について処理したか否かを判断する(ステップS46)。全てのページ画像を画像処理装置111へ転送した場合は、処理を終了し、未だの場合は、ステップS41の処理へ戻る。
【0059】
(実施の形態3)
つぎに上述した構成とは異なる実施の形態3について説明する。図20は、実施の形態3にかかる図1の電装・制御装置の構成を示すブロック図である。ここでの各ブロックについては図15と同一符号を付してある。その構成・動作について重複部分を含め説明する。
【0060】
図20において、符号101はCPUであり、プリンタ機器を全体の制御を行っている。符号102はCPUI/Fであり、メモリARB103に接続され、CPU101とメモリコントローラ104間のI/Fを処理する。符号103はメモリアービターであり、CPU101、通信処理装置113、描画装置107、初期化フラグ変換装置108などとメモリとのアクセスを制御する。符号104はメモリコントローラであり、メインメモリ105を制御する。符号105はメインメモリであり、CPU101からの描画コマンドや、CPU101のプログラムやページデータなどの各種データなどを格納する。符号116はページ初期化装置であり、メインメモリ105の初期化ページフラグメモリ領域105fの初期化フラグを全てONさせる。初期フラグ変換前RGBページ画像メモリ領域105hは初期化しない。符号107は描画装置であり、メインメモリ105の描画コマンドを読み込み、メインメモリ105の初期フラグ変換前RGBページ画像メモリ領域105hへ描画し、それに対応する初期化ページフラグメモリ領域105fの初期化フラグをOFFさせていく。描画が終了すると、描画されていない部分の初期化フラグがONされたまま残る。
【0061】
符号108は初期化フラグ変換装置であり、メインメモリ105の初期化ページフラグメモリ領域105fから初期化フラグを初期フラグ変換前RGBページメモリ領域105hからRGB情報を受け取り、初期化フラグがONしている場合に白データを、初期化フラグがOFFしている場合にRGB情報をメインメモリ105の初期フラグ変換後RGBページメモリ領域105iへ転送する。符号111は画像処理装置であり、メインメモリ105の初期フラグ変換後RGBページメモリ領域105iからRGB情報を読み込み、画像処理しエンジンコントローラ112へ転送する。符号112はエンジンコントローラであり、プリンタエンジン114を制御する。符号114はプリンタエンジンである。符号113は通信処理装置であり、ネットワークによりPC115からのPDLを受け取りメインメモリ105へ転送する。符号115はPC(パーソナルコンピュータ)である。
【0062】
図21は、本発明の実施の形態3にかかる全体の画像処理の流れを示すブロック図である。メインメモリ105のPDLメモリ領域105aには通信処理装置113から送られたPDLを記憶する。CPU101はPDLメモリ領域105aからPDLを読み込み、PDLを解析して、メインメモリ105の描画コマンド領域へ描画コマンドを生成する。ページ初期化装置116は、初期化ページフラグメモリ領域105fのページ分の初期化フラグをONさせる。初期化ページフラグメモリ領域105fには、メインメモリ105の初期化ページフラグ領域を記憶する。描画装置107は、CPU101から描画コマンドを受け取り、RGBページ画像メモリ領域105gの初期フラグ変換前RGBページ画像メモリ領域へ初期フラグ変換前RGBのページ画像を描画し、その描画位置に対応する初期化フラグをOFFさせRGBページ画像メモリ領域105gの初期フラグ変換前RGBページ画像メモリ領域へ書き込む。メインメモリ105は描画装置107から描画された初期フラグ変換前RGBページ画像を記憶する。初期化フラグ変換装置108は、RGBページ画像メモリ領域105gの初期フラグ変換前RGBページ画像メモリ領域から初期フラグ変換前RGBページ画像を読み込み、さらに初期化フラグを読み込み、初期化フラグの値によりRGB値を変換し、メインメモリ105におけるRGBページ画像メモリ領域105gの初期フラグ変換後RGBページメモリ領域へ転送する。画像処理装置111は、メインメモリ105におけるRGBページ画像メモリ領域105jの初期フラグ変換後RGBページメモリ領域からRGB情報を読み込み、画像処理しエンジンコントローラ112へ転送する。プリンタエンジン114でプリント出力する。
【0063】
図22に図20のメインメモリ105のファーマットを示す。PDLメモリ領域105aにはPC115からのPDLを格納する。描画コマンド格納メモリ領域105bには、描画コマンドデータを格納する。初期フラグ変換前RGBページ画像メモリ領域105hには、初期フラグ変換前のRGBページデータを格納する。初期フラグ変換後RGBページ画像メモリ領域105iには、初期フラグ変換後のRGBページデータを格納する。初期化ページフラグメモリ領域105fには、初期化フラグを格納する。プログラム領域105pには図20のCPU101のプログラムを格納する。
【0064】
図23は、本発明の実施の形態3にかかる処理の概念を示すブロック図である。この図23において、符号115はPCであり、PDL(ページ記述言語)を生成し、ネットワークを介してプリンタへ転送する。符号113はプリンタの通信処理装置であり、PC115からのPDLを受け取りメインメモリ105のPDLメモリ領域105aへ格納する。符号105はメインメモリであり、PDLや描画コマンドやRGBページ画像やプログラムや初期化フラグや、各種のワークデータなどを記憶する。符号101はCPUであり、PC115からのPDLを解析し、描画装置107の描画コマンドを生成し、メインメモリ105の描画コマンドメモリ領域105bへ描画コマンドを書き込む。符号116はページ初期化装置であり、描画処理の前にメインメモリ105の初期化ページフラグメモリ領域105fのページ分の初期化フラグをONさせる。符号107は描画装置であり、描画コマンドを読み込み、初期フラグ変換前RGBページ画像メモリ領域105hにRGBデータを描画しそのときに初期化ページフラグ領域の初期化フラグをOFFさせる。
【0065】
符号108は初期化フラグ変換装置であり、描画が終了した初期フラグ変換前RGBページ画像メモリ領域105hのRGBページ画像と初期化ページフラグメモリ領域105fの初期化フラグを読み込み、初期化フラグがOFFしていればRGBページ画像をメインメモリ105の初期フラグ変換後RGBページ画像メモリ領域105iへ転送する。ONしていれば、白データをメインメモリ105の初期フラグ変換後RGBページ画像メモリ領域105iへ転送する。符号111は画像処理装置であり、メインメモリ105の初期フラグ変換後RGBページ画像メモリ領域105iからRGBデータを読み込み色変換や階調処理を行い、エンジンコントローラ112へ転送する。符号112はエンジンコントローラであり、画像処理装置111から受け取った画像をプリンタエンジン114へ転送する。符号114はプリンタエンジンである。
【0066】
図24は、本発明の実施の形態3にかかる初期化フラグ変換装置の処理動作を示すフローチャートである。まず、図20のメインメモリ105の初期化ページフラグメモリ領域105fから初期化フラグを読み込む(ステップS51)。続いて、メインメモリ105の初期フラグ変換前RGBページ画像メモリ領域105hから色情報を読み込む(ステップS52)。さらに初期化フラグがONであるか否かを判断し(ステップS53)、ここで初期化フラグがONしている場合は、描画処理でその画素に何も描画されていないために初期値の白を図20のメインメモリ105の初期フラグ変換後RGBページ画像メモリ領域105iへ転送する(ステップS55)。一方、ステップS53の判断で初期化フラグがOFFしている場合は、描画処理でその画素に描画されたためにRGBページ色情報を図20のメインメモリ105の初期フラグ変換後RGBページ画像メモリ領域105iへ転送する(ステップS54)。その後、全てのページ領域を処理したか否かを判断し(ステップS56)、全てのページ画像を画像処理装置111へ転送した場合は、処理を終了し、未だの場合は、ステップS51の処理へ戻る。
【0067】
なお、上述してきた例では、初期値の色を白色での実施の形態であったが、他の色でも、同様に行うことが可能である。また、初期値の色をレジスタなどで自由に変更することも、同様に行うことが可能である。また、この例では、RGBの画像での実施の形態であったが、CMYやCMYKやLab均等色空間の多値データでも、同様に行うことが可能である。また、CMYのC版のみの場合のように、1つの版の多値でも、RGBのRのみの多値の場合でも、どうように考えることができる。
【0068】
以上説明してきたようにこの実施の形態によれば、RGBのページデータ(もしくはバンドデータ)とは別に、各画素に対応する初期化フラグを設け、初期時にRGBデータをクリアするのではなく、初期化フラグをクリアすることにより、初期化時間を短くし、かつメインメモリへのアクセス量を低減させることが可能となる。図5のRGBフォーマットと初期化バンドフラグを比較すると、初期化バンドフラグは、約1/4で容量であり、初期化のメモリアクセスも1/4になる。
【産業上の利用可能性】
【0069】
以上のように、本発明にかかる画像処理装置および画像処理方法は、デジタル複写機、デジタルカメラ、プリンタなどに有用であり、特に、画像処理時に初期化時間を短くし、かつメインメモリへのアクセス量を低減させて処理効率の向上を図る画像処理装置、方法に適している。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】この発明を実施した多色画像形成装置の機構部の構成例を示す図である。
【図2】図1における電装・制御装置の構成(その1)を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態1にかかる画像処理の流れを示すブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態1にかかるメインメモリのフォーマット例を示す説明図である。
【図5】本発明の実施の形態1にかかるRGBバンドメモリおよび初期化バンドフラグメモリのフォーマット例を示す説明図である。
【図6】本発明の実施の形態1にかかる処理の概念を示すブロック図である。
【図7】本発明の実施の形態1にかかるバンド初期化の処理例を示す説明図である。
【図8】本発明の実施の形態にかかる描画コマンド例を示す説明図である。
【図9】本発明の実施の形態にかかるROP演算例を示す図表である。
【図10】本発明の実施の形態1にかかる描画処理を示すフローチャートである。
【図11】本発明の実施の形態1にかかる符号化フラグ変換処理を示すフローチャートである。
【図12】本発明の実施の形態1にかかる符号化装置の内部構成を示すブロック図である。
【図13】本発明の実施の形態1にかかる復号装置の内部構成を示すブロック図である。
【図14】本発明の実施の形態1にかかる画像処理装置の内部構成を示すブロック図である。
【図15】図1における電装・制御装置の構成(その2)を示すブロック図である。
【図16】本発明の実施の形態2にかかる画像処理の流れを示すブロック図である。
【図17】本発明の実施の形態2にかかるメインメモリのフォーマット例を示す説明図である。
【図18】本発明の実施の形態2にかかる処理の概念を示すブロック図である。
【図19】本発明の実施の形態2にかかる初期化フラグ変換処理を示すフローチャートである。
【図20】図1における電装・制御装置の構成(その3)を示すブロック図である。
【図21】本発明の実施の形態3にかかる画像処理の流れを示すブロック図である。
【図22】本発明の実施の形態3にかかるメインメモリのフォーマット例を示す説明図である。
【図23】本発明の実施の形態3にかかる処理の概念を示すブロック図である。
【図24】本発明の実施の形態3にかかる初期化フラグ変換処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0071】
101 CPU
105 メインメモリ
105a PDLメモリ領域
105b 描画コマンドメモリ領域
105c 初期化バンドフラグメモリ領域
105d RGBバンド画像メモリ領域
105e RGBページ符号メモリ領域
105f 初期化ページフラグメモリ領域
105g RGBページ画像メモリ領域
105h 初期フラグ変換前RGBページ画像メモリ領域
105i 初期フラグ変換後RGBページ画像メモリ領域
106 バンド初期化装置
107 描画装置
108 初期化フラグ変換装置
109 符号化装置
110 復号装置
111 画像処理装置
112 エンジンコントローラ
114 プリンタエンジン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
文書ファイルを解釈してビットマップデータに展開する描画手段と、
前記ビットマップデータを記憶する画像記憶手段と、
前記画像記憶手段に記憶されたビットマップデータに対応し、各画素が上書きされたかを示す初期化フラグを記憶する初期化フラグ記憶手段と、
前記初期化フラグ記憶手段により記憶された初期化フラグを初期化(ON)させる初期化フラグON手段と、
前記描画手段において、描画処理時に、前記初期化フラグ記憶手段に記憶された描画画素に対応する初期化フラグをOFFさせる初期化フラグOFF手段と、
前記初期化フラグ記憶手段により記憶された初期化フラグと前記画像記憶手段に記憶されたビットマップデータを読み込み、初期化フラグの値でビットマップデータを変換し符号化する画像符号化手段と、
を備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
さらに、
ビットマップデータを前記画像記憶手段に描画する前に、読み込みが発生するかを判断する読み込み判断手段と、
前記読み込み判断手段により読み込みが発生すると判断されたときに、前記初期化フラグ記憶手段から対応する初期化フラグを読み込み、この初期化フラグがONしていれば、前記画像記憶手段の色データを使用しない初期化フラグ判定手段と、
備えることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記読み込み判断手段の読み込みが発生するかの判断は、前記描画手段においてROP演算にデイスティネーション画像の演算子が入っているかにより判断することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
文書ファイルを解釈してビットマップデータに展開する描画手段と、
前記ビットマップデータを記憶する画像記憶手段と、
前記画像記憶手段に記憶されたビットマップデータに対応し、各画素が上書きされたかを示す初期化フラグを記憶する初期化フラグ記憶手段と、
前記初期化フラグ記憶手段により記憶された初期化フラグを初期化(ON)させる初期化フラグON手段と、
前記描画手段において、描画処理時に、前記初期化フラグ記憶手段に記憶された描画画素に対応する初期化フラグをOFFさせる初期化フラグOFF手段と、
前記初期化フラグ記憶手段により記憶された初期化フラグと前記画像記憶手段に記憶されたビットマップデータを読み込み、初期化フラグの値でビットマップデータを変換し画像処理を行う画像処理手段と、
備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項5】
前記描画手段は、
ビットマップデータを前記画像記憶手段に描画する前に、読み込みが発生するかを判断する読み込み判断手段と、
前記読み込み判断手段により、読み込みが発生すると判断されたときに、前記初期化フラグ記憶手段から対応する初期化フラグを読み込み、この初期化フラグがONしていれば、前記画像記憶手段の色データを使用しない初期化フラグ判定手段と、
を備えることを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記読み込み判断手段の読み込みが発生するかの判断は、前記描画手段においてROP演算にデイスティネーション画像の演算子が入っているかにより判断することを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
【請求項7】
さらに、色変換処理手段と階調処理手段とを有することを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
【請求項8】
文書ファイルを解釈してビットマップデータに展開する描画手段と、
前記ビットマップデータを記憶する画像記憶手段と、
前記画像記憶手段に記憶されたビットマップデータに対応し、各画素が上書きされたかを示す初期化フラグを記憶する初期化フラグ記憶手段と、
前記初期化フラグ記憶手段により記憶された初期化フラグを初期化(ON)させる初期化フラグON手段と、
前記描画手段において、描画処理時に、前記初期化フラグ記憶手段に記憶された描画画素に対応する初期化フラグをOFFさせる初期化フラグOFF手段と、
前記初期化フラグ記憶手段により記憶された初期化フラグと前記画像記憶手段に記憶されたビットマップデータを読み込み、初期化フラグの値でビットマップデータを変換する初期化フラグ変換手段と、
前記初期化フラグ変換手段により変換されたビットマップデータを記憶する変換後画像記憶手段と、
前記変換後画像記憶手段により記憶された変換後画像データを読み込み、画像処理を行う画像処理手段と、
を備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項9】
さらに、
ビットマップデータを前記画像記憶手段に描画する前に、読み込みが発生するかを判断する読み込み判断手段と、
前記読み込み判断手段により、読み込みが発生すると判断されたときに、前記初期化フラグ記憶手段から対応する初期化フラグを読み込み、この初期化フラグがONしていれば、前記画像記憶手段の色データを使用しない初期化フラグ判定手段と、
備えることを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置。
【請求項10】
前記読み込み判断手段の読み込みが発生するか判断は、前記描画手段においてROP演算にデイスティネーション画像の演算子が入っているかにより判断することを特徴とする請求項9に記載の画像処理装置。
【請求項11】
さらに、色変換処理手段と階調処理手段とを有することを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置。
【請求項12】
文書ファイルを解釈してビットマップデータに展開する描画手段と、
前記ビットマップデータを記憶する画像記憶手段と、
前記画像記憶手段に記憶されたビットマップデータに対応し、各画素が上書きされたかを示す初期化フラグを記憶する初期化フラグ記憶手段と、
を備える画像処理装置の画像処理方法であって、
初期化フラグON手段により前記初期化フラグ記憶手段により記憶された初期化フラグを初期化(ON)させる初期化フラグON工程と、
初期化フラグOFF手段により、前記描画手段において、描画処理時に、前記初期化フラグ記憶手段に記憶された描画画素に対応する初期化フラグをOFFさせる初期化フラグOFF工程と、
画像符号化手段により前記初期化フラグ記憶手段に記憶された初期化フラグと前記画像記憶手段に記憶されたビットマップデータを読み込み、初期化フラグの値でビットマップデータを変換し符号化する画像符号化手段と、
を含むことを特徴とする画像処理方法。
【請求項13】
文書ファイルを解釈してビットマップデータに展開する描画手段と、
前記ビットマップデータを記憶する画像記憶手段と、
前記画像記憶手段に記憶されたビットマップデータに対応し、各画素が上書きされたかを示す初期化フラグを記憶する初期化フラグ記憶手段と、
を備える画像処理装置の画像処理方法であって、
初期化フラグON手段により前記初期化フラグ記憶手段により記憶された初期化フラグを初期化(ON)させる初期化フラグON工程と、
初期化フラグOFF手段により前記描画手段において、描画処理時に、前記初期化フラグ記憶手段に記憶された描画画素に対応する初期化フラグをOFFさせる初期化フラグOFF工程と、
画像処理手段により前記初期化フラグ記憶手段により記憶された初期化フラグと前記画像記憶手段に記憶されたビットマップデータを読み込み、初期化フラグの値でビットマップデータを変換し画像処理を行う画像処理工程と、
を含むことを特徴とする画像処理方法。
【請求項14】
文書ファイルを解釈してビットマップデータに展開する描画手段と、
前記ビットマップデータを記憶する画像記憶手段と、
前記画像記憶手段に記憶されたビットマップデータに対応し、各画素が上書きされたかを示す初期化フラグを記憶する初期化フラグ記憶手段と、
を備える画像処理装置の画像処理方法であって、
初期化フラグON手段により前記初期化フラグ記憶手段により記憶された初期化フラグを初期化(ON)させる初期化フラグON工程と、
初期化フラグOFF手段により前記描画手段において、描画処理時に、前記初期化フラグ記憶手段に記憶された描画画素に対応する初期化フラグをOFFさせる初期化フラグOFF工程と、
初期化フラグ変換手段により前記初期化フラグ記憶手段に記憶された初期化フラグと前記画像記憶手段に記憶されたビットマップデータを読み込み、初期化フラグの値でビットマップデータを変換する初期化フラグ変換工程と、
変換後画像記憶手段に前記初期化フラグ変換手段により変換されたビットマップデータを記憶する変換後画像記憶工程と、
画像処理手段により前記変換後画像記憶手段に記憶された変換後画像データを読み込み、画像処理を行う画像処理工程と、
を含むことを特徴とする画像処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2009−269341(P2009−269341A)
【公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−123326(P2008−123326)
【出願日】平成20年5月9日(2008.5.9)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】