説明

画像処理装置及びその制御方法、プログラム、記憶媒体

【課題】オブジェクトを含む複数のファイルを合成して合成ファイルを生成する場合に、出力に影響を与えることなく合成ファイルのデータサイズを低減させる画像処理装置を提供する。
【解決手段】本画像処理装置は、複数のファイルを合成する際に、当該複数のファイルに含まれるオブジェクト(画像等)が他のオブジェクトの背面に隠れるか否かを判定する。さらに、本画像処理装置は、背面に隠れるオブジェクトをリンク情報として合成ファイルに合成し、当該オブジェクトに対応する実画像データを別ファイルに保存する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のファイルを1つのファイルに合成する画像処理装置及びその制御方法、プログラム、記憶媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ネットワークに接続された画像処理装置から他の画像処理装置へ画像データを転送する際に、解像度に依存しない画像データ形式(以下、ベクタデータと称する。)を使用する技術が知られている。このように画像データ形式としてベクタデータを使用することにより、印刷時の解像度変換による画像劣化を防止することができる。また、画像データに付加される付加情報データ(以下、メタデータと称する。)を画像検索に活用したり、印刷処理のヒント情報として使用したりする技術も知られている。
【0003】
さらに、画像データを画像処理装置内の二次記憶装置にファイルとして保存しておけば、操作者が好きな時間に取り出して繰り返し出力することができる。以下では、このように再利用を目的として画像処理装置の二次記憶装置に画像データをファイル形式で保存する機能をボックス機能と称し、ファイルシステムをボックスと称する。ボックス内に保存するファイルには、ベクタデータやメタデータを使用することができる。また、ボックス内のファイルを合成することもできる。
【0004】
例えば、特許文献1には、複数の画像データからそれぞれ一部分を抜き出し、1つの画像データに合成する技術が提案されている。また、特許文献1には、合成ファイルに実画像データを格納せず、別ファイルに保存された実画像データを参照するためのリンク情報を埋め込む技術が提案されている。これにより、合成したファイルのサイズを低減させることができる。
【特許文献1】特開2000−57314号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した従来技術には、以下に記載する問題がある。例えば、特許文献1に記載の技術では、複数のファイルの一部の領域を抜き出して新たな合成ファイルを生成しており、当該合成ファイルには操作者の要望を満たすだけの十分な情報が含まれないことがある。さらに、合成ファイルの画像データとして、全ての部分領域を他のファイルへのリンク情報とした場合、当該合成ファイルを出力する際の処理が複雑になるという問題もある。即ち、合成ファイルを出力する際に、全ての領域の実画像データをリンク先から取得する処理を行わなければならず、システムに負荷がかかるとともに、処理に時間がかかってしまう。
【0006】
本発明は、上述の問題に鑑みて成されたものであり、オブジェクトを含む複数のファイルを合成して合成ファイルを生成する場合に、出力に影響を与えることなく合成ファイルのデータサイズを低減させる画像処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、例えば、画像処理装置として実現できる。本画像処理装置は、複数のファイルを合成した合成ファイルを生成する生成手段と、生成手段によって合成ファイルが生成される際に、複数のファイルに含まれるオブジェクトのうち、少なくとも1つのオブジェクトが合成ファイルを出力するときに可視化されるか否かを判定する判定手段と、判定手段による判定の結果に基づいて、可視化されないと判定されたオブジェクトの実画像データを別ファイルとして保存する第1の保存手段と、別ファイルに保存された実画像データを示す情報をリンク情報として合成ファイルに保存する第2の保存手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、例えば、画像処理装置の制御方法として実現できる。制御方法は、複数のファイルを合成した合成ファイルを生成する生成ステップと、生成ステップにおいて合成ファイルが生成される際に、複数のファイルに含まれるオブジェクトのうち、少なくとも1つのオブジェクトが合成ファイルを出力するときに可視化されるか否かを判定する判定ステップと、判定ステップにおける判定の結果に基づいて、可視化されないと判定されたオブジェクトの実画像データを別ファイルとして保存する第1の保存ステップと、別ファイルに保存された実画像データを示す情報をリンク情報として合成ファイルに保存する第2の保存ステップとを実行することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、例えば、オブジェクトを含む複数のファイルを合成して合成ファイルを生成する場合に、出力に影響を与えることなく合成ファイルのデータサイズを低減させる画像処理装置を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下に本発明の一実施形態を示す。以下で説明される個別の実施形態は、本発明の上位概念、中位概念及び下位概念など種々の概念を理解するために役立つであろう。また、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲によって確定されるのであって、以下の個別の実施形態によって限定されるわけではない。
【0011】
<第1の実施形態>
以下では、図1乃至図21を参照して第1の実施形態について説明する。以下では、本発明に係る画像処理装置の一例として1Dカラー系のMFP(Multi Function Peripheral:マルチファンクション周辺機器)を用いて説明する。
【0012】
<画像処理装置の構成>
図1は、第1の実施形態に係るMFP100の構成例を示す断面図である。MFP100は、スキャナ部101、レーザ露光部103、作像部104、定着部102及び給紙搬送部105を備える。
【0013】
スキャナ部101は、原稿台に置かれた原稿に対して、照明を当てて原稿画像を光学的に読み取り、その像を電気信号に変換して画像データを作成する。レーザ露光部103は、画像データに応じて変調されたレーザ光などの光線を等角速度で回転する回転多面鏡(ポリゴンミラー)に入射させ、反射走査光として感光ドラムに照射する。
【0014】
作像部104は、感光ドラムを回転駆動し、帯電器によって帯電させ、レーザ露光部103によって感光ドラム上に形成された潜像をトナーによって現像化し、そのトナー像をシートに転写する。その際に転写されずに感光ドラム上に残った微小トナーを回収するといった一連の電子写真プロセスを実行して作像する。その際、シートが転写ベルトの所定位置に巻きつき、4回転する間に、マゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)のトナーを持つそれぞれの現像ユニット(現像ステーション)が入れ替わりで順次前述の電子写真プロセスを繰り返し実行する。4回転の後、4色のフルカラートナー像を転写されたシートは、転写ドラムを離れ、定着部102へ搬送される。
【0015】
定着部102は、ローラやベルトの組み合わせによって構成され、ハロゲンヒータなどの熱源を内蔵し、作像部104によってトナー像が転写されたシート上のトナーを、熱と圧力によって溶解、定着させる。
【0016】
給紙搬送部105は、シートカセットやペーパーデッキに代表されるシート収納庫を1つ以上持っており、プリンタ制御部の指示に応じてシート収納庫に収納された複数のシートの中から一枚分離し、作像部104、定着部102へ搬送する。シートは作像部104の転写ドラムに巻きつけられ、4回転した後に定着部102へ搬送される。4回転する間に前述のYMCK各色のトナー像がシートに転写される。また、シートの両面に画像形成する場合は、定着部102を通過したシートを再度作像部104へ搬送する搬送経路を通るように制御する。
【0017】
プリンタ制御部は、MFP全体を制御するMFP制御部と通信し、当該MFP制御部からの指示に応じて制御を実行する。さらに、プリンタ制御部は、上述のスキャナ部101、レーザ露光部103、作像部104、定着部102、給紙搬送部105の各部の状態を管理する。
【0018】
<コントローラユニットの構成>
図2は、第1の実施形態に係るコントロールユニット200のハードウェア構成を示すブロック図である。MFP100に備えられるコントロールユニット200は、画像入力デバイスであるスキャナ201と、画像出力デバイスであるプリンタエンジン202とに接続され、画像データの読み取りやプリント出力のための制御を行う。また、コントロールユニット200は、LAN10や公衆回線204と接続することで、LAN10又は公衆回線204を介して、画像情報やデバイス情報を入出力するための制御を行う。
【0019】
コントロールユニット200は、CPU205、RAM206、ROM207、HDD208、操作部I/F209、操作部210、ネットワークI/F211、モデム212、システムバス213、イメージバスI/F214及び画像バス215を備える。さらに、コントロールユニット200は、ラスタイメージプロセッサ(RIP)216、デバイスI/F217、スキャナ画像処理部218、プリンタ画像処理部219、画像編集用画像処理部220及びカラーマネージメントモジュール(CMM)230を備える。
【0020】
CPU205は、MFP100全体を制御するための中央処理装置である。また、CPU205は、本発明の特徴的な構成として、生成手段、判定手段、第1の保存手段、第2の保存手段、検索手段、第1の表示制御手段、第2の表示制御手段、確認手段及び更新手段として機能する。各手段については後述する。
【0021】
RAM206は、CPU205が動作するためのシステムワークメモリであり、入力された画像データを一時記憶するための画像メモリでもある。さらに、ROM207は、ブートROMであり、システムのブートプログラムが格納されている。HDD208は、ハードディスクドライブであり、各種処理のためのシステムソフトウェア及び入力された画像データ等を格納する。操作部I/F209は、画像データ等を表示可能な表示装置を有する操作部210に対するインタフェース部であり、操作部210に対して操作画面データを出力する。また、操作部I/F209は、操作部210から操作者が入力した情報をCPU205に伝える役割をする。ネットワークインタフェース211は、例えばLANカード等で実現され、LAN10に接続して外部装置との間で情報の入出力を行う。さらにまた、モデム212は、公衆回線204に接続し、外部装置との間で情報の入出力を行う。これらのユニットがシステムバス213上に配置されている。
【0022】
イメージバスI/F214は、システムバス213と画像データを高速で転送する画像バス215とを接続するためのインタフェースであり、データ構造を変換するバスブリッジである。画像バス215上には、ラスタイメージプロセッサ216、デバイスI/F217、スキャナ画像処理部218、プリンタ画像処理部219、画像編集用画像処理部220及びCMM230が接続される。
【0023】
RIP216は、ページ記述言語(PDL)コードや後述するベクトルデータをイメージに展開する。デバイスI/F部217は、スキャナ201及びプリンタエンジン202と、コントロールユニット200とを接続し、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。
【0024】
また、スキャナ画像処理部218は、スキャナ201から入力された画像データに対して、補正、加工、編集等の各種処理を行う。プリンタ画像処理部219は、プリント出力する画像データに対して、プリンタエンジン202に応じた補正、解像度変換等の処理を行う。画像編集用画像処理部220は、画像データの回転や、画像データの圧縮伸長処理等の各種画像処理を行う。CMM230は、画像データに対して、プロファイルやキャリブレーションデータに基づいた、色変換処理(色空間変換処理とも称す。)を施す専用ハードウェアモジュールである。プロファイルとは、機器に依存した色空間で表現したカラー画像データを機器に依存しない色空間(例えばLabなど)に変換するための関数のような情報である。キャリブレーションデータとは、カラー複合機3におけるスキャナ201やプリンタエンジン202の色再現特性を修正するためのデータである。
【0025】
<コントローラソフトウェア構成>
図3は、第1の実施形態に係るコントロールユニット200のソフトウェア構成を示すブロック図である。ここでは、主に本発明に関する制御ブロックについて説明する。しかしながら、コントロールユニット200の制御ブロックは、図3に示す構成に限定されず、他の制御ブロックを含んで構成されてもよい。
【0026】
コントロールユニット200には、プリンタI/F部301、プロトコル制御部302、ベクタデータ生成部303、メタデータ生成部304、PDL解析部305、データ描画部306が備えられている。また更に、コントロールユニット200には、パネル入出力制御部308、スキャン制御部310及び印刷制御部311も備えられている。また、コントロールユニット200には、ページメモリ307及びドキュメント記憶部309が接続される。
【0027】
プリンタI/F部301は、外部との入出力を制御する。プロトコル制御部302は、ネットワークプロトコルを解析・送信することによって外部との通信を制御する。
【0028】
ベクタデータ生成部303は、ビットマップイメージから解像度に依存しない描画記述であるベクタデータを生成(ベクタライズ)する。
【0029】
メタデータ生成部304は、ベクタライズの過程で得られる副次情報をメタデータとして生成する。メタデータとは、描画処理には必要のない検索用の付加的なデータ(付加情報)を示す。
【0030】
PDL解析部305は、PDLを解析し、より処理しやすい形式の中間コード(DL:DisplayList)に変換する。PDL解析部305において生成された中間コードはデータ描画部306に渡されて処理される。データ描画部306は上記中間コードをビットマップデータに展開するものであり、展開されたビットマップデータはページメモリ307に逐次描画される。ページメモリ307は、レンダラが展開するビットマップデータを一次的に保持する揮発性のメモリである。
【0031】
パネル入出力制御部308は操作パネルからの入出力を制御するものである。
【0032】
ドキュメント記憶部309は、入力文書の一塊(ジョブ)単位にベクタデータ、DisplayList、メタデータを包含するデータファイルを記憶する手段であり、ハードディスク等の二次記憶装置によって実現される。なお、このデータファイルを本実施形態では「ドキュメント」と称す。
【0033】
スキャン制御部310はスキャナから入力した画像データに対して、補正、加工、編集などの各種処理を行う。印刷制御部311は、ページメモリ307の内容をビデオ信号に変換処理し、プリンタエンジン202へ画像転送を行なう。プリンタエンジン202は、受け取ったビデオ信号を記録紙に視画像形成して可視化するための印刷機構部である。
【0034】
<コントローラユニットのデータ処理>
次に、図4乃至図7を参照して、ドキュメントを構成するベクタデータ、DL、メタデータがどのように生成されるかについて説明する。図4乃至図6は、第1の実施形態に係るコントロールユニット200のデータフローを示す図である。
【0035】
図4は、コピー動作時のデータフローを示す。まず、原稿露光部にセットされた紙原稿は、スキャン処理401によってビットマップデータに変換される。次に、ベクタライズ処理402とメタデータ生成処理404によってビットマップデータからそれぞれ解像度に依存しないベクタデータとそれに付随するメタデータが生成される。ベクタデータ、メタデータの具体な生成方法については後述する。
【0036】
次に、ドキュメント生成処理403によってベクタデータとメタデータが関連付けられたドキュメントが生成される。続いて、DL生成処理405によりドキュメント中のベクタデータからDLが生成される。生成されたDLは、ドキュメント生成処理406によってドキュメントの中に格納されるとともに、レンダリング処理407に送られてビットマップに展開される。
【0037】
展開されたビットマップは、印刷処理408によって紙媒体に記録されて印刷物となる。なお、出力された印刷物をまた原稿露光部にセットすればスキャン処理401からの処理を行うことができる。
【0038】
図5は、図4で示したメタデータ生成処理404の具体的なデータフローを示す。まず、領域分割処理501にてビットマップから領域分割を行う。領域分割とは、入力されたビットマップ画像データを解析し、画像に含まれるオブジェクトの塊毎に領域に分割し、各領域の属性を判定して分類する処理である。属性としては、文字(TEXT)、画像(PHOTO)、線(LINE)、図形(PICTURE)、表(TABLE)等の種類がある。
【0039】
ここで、図7を参照して、領域分割の一例を説明する。図7は、入力画像に対して領域分割を行った場合の一例を示す図である。入力画像51に対して領域分割を行った結果が判定結果52である。判定結果52で、点線で囲った部分が画像を解析した結果のオブジェクトの1単位を表し、各オブジェクトに対して付されている属性の種類が領域分割の判定結果である。
【0040】
図5の説明に戻る。属性毎に分類された領域の中から文字属性の領域は、OCR処理502により文字認識処理され、文字列に変換される。つまり、この文字列は、紙面に印字されている文字列である。
【0041】
一方、属性毎に分類された領域の中から画像属性の領域は画像情報抽出処理503を通して画像情報に変換される。画像情報とは画像の特徴を現す文字列であり、例えば「花」や「顔」といった文字列を示す。画像情報の抽出には、画像特徴量(画像を構成するピクセルの周波数や濃度など)検出や顔認識などの一般的な画像処理技術を用いることができる。
【0042】
生成された文字列及び画像情報がフォーマット変換処理504によって後述するデータフォーマットに整えられ、メタデータが生成される。
【0043】
図6は、PDL(Page Description Language)プリント時のデータフローを示す。PDLプリントとは、PC上のアプリケーションソフトから印刷を指示した場合にPC上のプリンタドライバによって生成されたページ記述言語(PDL)を受け取って出力するプリンタ動作のことを示す。
【0044】
まず、受信したPDLデータがPDLデータ解析処理601によって解析され、ベクタデータが生成される。次に、DL生成処理602によりベクタデータからDLが生成される。生成されたDLは、ドキュメントの中に格納されるとともにレンダリング処理603に送られてビットマップに展開される。展開されたビットマップは、印刷処理604によって紙媒体に記録されて印刷物となる。この過程で生成されるベクタデータ及びDLは、ドキュメント生成処理606によってドキュメントに格納される。
【0045】
さらに、レンダリング処理603が生成したビットマップからは、メタデータ生成処理605(図5で説明した処理と同様の処理を示す。)により、コピー動作時と同様に文字列や画像情報がメタデータとして生成され、ドキュメントに格納される。
【0046】
また、PDLにはLIPS(LBP Image Processing System)やPS(PostScript)など様々な種類が存在するが、PDLによっては文字列情報を有するものもある。この場合、PDLデータ解析時に文字列からメタデータが生成され、ドキュメントに格納される。
【0047】
次に、図8を参照して、ドキュメント生成処理と印刷処理について説明する。図8は、第1の実施形態に係るドキュメント生成処理の処理手順を示すフローチャートである。ドキュメント生成処理は、ビットマップデータを受けてベクタデータ、DL、メタデータで構成されるドキュメントを生成する処理を示す。以下で説明する処理は、コントロールユニット200のCPU205によって、又はCPU205による制御下のコントロールユニット200内のいずれかのユニットによって実行される。
【0048】
まず、ステップS801において、CPU205は、上述した領域分割処理を行う。次に、ステップS802において、CPU205は、領域の種別(属性)をTEXT,GRAPHIC,IMAGEに分類し、それぞれに対して別々の処理を行う。図7では属性をTEXT,PHOTO,LINE,PICTURE,TABLEに分類した例を示したが、ここでは、図7に示す属性のうち、PHOTO,PICUREをIMAGEに分類し、LINE、TABLEをGRAPHICに分類する。
【0049】
領域属性がTEXTの場合、CPU205は、処理をステップS803に遷移させる。ステップS803において、CPU205は、OCR処理を実行する、その後、ステップS804において、CPU205は、文字列の抽出を行う。さらに、ステップS805において、CPU205は、文字列をメタデータに変換し、処理をステップS806に遷移させて、認識した文字輪郭をベクタデータに変換する。
【0050】
上述した文字列から生成されるメタデータは、文字コードの羅列である。また、文字コードの羅列は、キーワード検索に必要な情報となる。しかし、OCR処理では文字コードは認識できても、「明朝」「ゴシック」等の書体、「10pt」「12pt」等の文字のサイズ、「イタリック」「ボールド」等の文字修飾までは認識できない。したがって、描画用には文字コードを用いるのではなく文字輪郭をベクタデータとして保持する必要がある。
【0051】
S802で領域属性がIMAGEである場合、CPU205は、処理をステップS807に遷移させて画像情報抽出処理を行う。
【0052】
ステップS807において、CPU205は、画像特徴量検出や顔認識などの一般的な画像処理技術を用いて画像の特徴を検知する。続いて、ステップS808において、CPU205は、検知した画像の特長を文字列に変換する。この変換は、特徴パラメータと文字列のテーブルを保持しておけば容易に行うことができる。その後、ステップS809において、CPU205は、文字列をメタデータへ変換する。
【0053】
このように、IMAGEの領域属性に対してはベクトル化は行わず、イメージデータをそのままベクタデータに保持する。
【0054】
S802で領域属性がGRAPHICである場合、CPU205は、処理をステップS810に遷移させてベクトル化処理を行う。
【0055】
次に、図9を参照して、ドキュメント印刷処理について説明する。図9は、第1の実施形態に係るドキュメント印刷処理の処理手順を示すフローチャートである。ドキュメント印刷処理は、生成されたドキュメントを印刷出力する処理である。以下で説明する処理は、コントロールユニット200のCPU205によって、又はCPU205による制御下のコントロールユニット200内のいずれかのユニットによって実行される。
【0056】
まず、ステップS901において、CPU205は、ドキュメントデータを受け取る。続いて、ステップS902において、CPU205は、ドキュメント中のベクタデータからDLを生成する。次に、ステップS903において、CPU205は、生成したDLをドキュメントに追加し、ステップS904でDLをビットマップにレンダリングする。最後に、ステップS905において、CPU205は、紙媒体への印刷処理を行い、処理を終了する。
【0057】
次に、図10を参照して、PDLからのドキュメント生成・印刷処理について説明する。図10は、第1の実施形態に係るドキュメント生成・印刷処理の処理手順を示すフローチャートである。ドキュメント生成・印刷処理は、PDLデータを受けてドキュメントを生成、印刷出力する処理である。以下で説明する処理は、コントロールユニット200のCPU205によって、又はCPU205による制御下のコントロールユニット200内のいずれかのユニットによって実行される。
【0058】
まず、ステップS1001において、CPU205は、PDLデータを解析する。さらに、ステップS1002において、CPU205は、PDLデータの解析中に、文字列情報などのメタデータがPDLデータに包含されているか否かを判定する。メタデータが含まれている場合、CPU205は、処理をステップS1009に遷移させ、PDLの情報をメタデータに追加する。
【0059】
一方、ステップS1002で文字列情報などのメタデータ以外のデータについては、ステップS1003に進んでベクタデータに変換した後、ステップS1004に進んでドキュメントを生成する。次に、ステップS1005において、CPU205は、DLを生成し、ステップS1006に進んで生成したDLをドキュメントに追加する。ここまでのフローでドキュメントの生成処理が終了する。その後、ステップS1007及びS1008において、CPU205は、レンダリング処理を実行し、紙媒体への印刷処理を行い、全ての処理を終了する。
【0060】
<ドキュメントデータ構造>
次に、図11乃至図13を参照して、ドキュメントの構造について説明する。図11乃至図13は、第1の実施形態に係るドキュメントの構造を示す図である。
【0061】
図11は、ドキュメントのデータ構造を示す。ドキュメントは、複数ページからなるデータであり、大きく分けるとベクタデータ1111、メタデータ1112及びDL1113から構成されており、ドキュメントヘッダ(1101)を先頭とする階層構造である。
【0062】
ベクタデータ1111は、さらに、ページヘッダ1102、サマリ情報1103及びオブジェクト1104を含む。また、メタデータ1112は、さらに、ページ情報1105及び詳細情報1106を含む。DL1113は、さらに、ページヘッダ1107及び描画展開用のインストラクション1108を含む。ドキュメントヘッダ1101には、ベクタデータの格納場所とDLの格納場所が記述されているためベクタデータとDLはドキュメントヘッダ1101によって関連付けられている。
【0063】
ベクタデータ1111は、印刷解像度に依存しない解像度非依存データである。したがって、ページヘッダ1102には、ページの大きさや向きなどのレイアウト情報が記述される。オブジェクト1104には、ライン、多角形、ベジェ曲線などの描画データが一つずつリンクされており、複数のオブジェクトがまとめてサマリ情報1103に関連付けられている。サマリ情報1103は、複数のオブジェクトの特徴をまとめて表現するものであり、図7で説明した分割領域の属性情報などが記述される。
【0064】
メタデータ1112は、描画処理には関係しない検索用の付加情報である。ページ情報1105領域には、例えば、メタデータがビットマップデータから生成されたものか、又は、PDLデータから生成されたものかを示すページ情報が含まれる。また、詳細情報1106には、OCR情報や画像情報として生成された文字列(文字コード列)が含まれる。
【0065】
また、ベクタデータ1111のサマリ情報1103からは、メタデータが参照されており、サマリ情報1103から詳細情報1106を見つけることができる。
【0066】
DL1113は、レンダラがビットマップ展開するための中間コードである。ページヘッダ1107には、ページ内の描画情報(インストラクション)の管理テーブルなどが記述される。また、インストラクション1108には、解像度依存な描画情報が含まれる。
【0067】
図13は、ドキュメントデータの具体例を示す。図13に示す例では、1ページ目のサマリ情報が、「TEXT」と「IMAGE」を有しているとする。また、「TEXT」のサマリ情報には、H,e,l,l,o(オブジェクト1301)とW,o,r,l,d (オブジェクト1302)の文字輪郭がベクタデータとしてリンクされている。
【0068】
さらに、サマリ情報からは「Hello」「World」という文字コード列(メタデータ1304)が参照されている。また、「IMAGE」のサマリ情報には、蝶の写真画像(JPEG)1303がリンクされている。また、サマリ情報からは「butterfly」という画像情報(メタデータ1305)が参照されている。
【0069】
したがって、例えば「World」という検索キーワードでページ中のテキストを検索する場合は以下の手順で検出される。まず、ドキュメントヘッダからベクタページデータを順次取得し、ページヘッダにリンクされているサマリ情報から「TEXT」にリンクされているメタデータを検索する。
【0070】
図12は、図11で説明したデータ構造がメモリ上及びファイル上にどのように配置されるかを示している。1201はメモリの内容を示し、1202はファイルの内容を示す。
【0071】
1201に示すように、ドキュメントは、ベクタデータ領域、メタデータ領域及びDL領域がメモリ上の任意のアドレスに配置される。一方、1202に示すように、ドキュメントは、ベクタデータ領域、メタデータ領域及びDL領域が1つのファイルにシリアライズされる。
【0072】
<ドキュメント合成処理>
次に、図14乃至図21を参照して、本発明の特徴となるドキュメント合成処理について説明する。まず、以下では、合成するドキュメントをボックスに保存するための操作について説明する。ここでは、リモートコピーでのボックス保存の例を示す。リモートコピーとは、例えば、画像処理装置で読み取った原稿画像を他の画像処理装置で印刷出力する動作を示す。即ち、コピー動作におけるスキャン動作とプリント動作とがネットワーク上の異なる機器で行われる処理である。
【0073】
図14は、MFP100の操作部210へ表示される表示画面1401の一例を示す図である。表示画面1401は、操作者がリモートコピーを指示する場合に画像処理装置の操作部210に表示される。また、表示画面1401は、ユーザ(操作者)が操作画面においてリモートコピーモードボタン1402を押下した場合に表示される。
【0074】
操作者がプリンタ選択ボタン1403を押下すると、リモートコピーの出力先として指定可能な画像処理装置のプルダウンリストが表示される。操作者はそのリストの中から所望の画像処理装置の選択が可能である。操作者が選択した画像処理装置の名称が1404の表示領域へ表示される。リモートコピーの出力先として指定可能なリモート機器のリストは、予め機器内に保持される。
【0075】
1405は、リモートコピー指定時の、ボックスへの保存選択を行うためのボックス保存選択ボタンを示す。このボックス保存選択ボタン1405は、トグル制御になっており、一回押下すると選択された状態となり、もう一回押下すると選択を解除した状態となる。図14は選択された状態を示している。このボックス保存を選択した状態でリモートコピーを実行すると、リモートコピー先でデータがボックスに保存される。
【0076】
倍率指定ボタン1408は、リモートコピー時に原稿画像に適用される拡大・縮小倍率を指定するためのボタンである。操作者の指定した拡大・縮小倍率は、表示領域1409へ表示される。用紙選択ボタン1406は、印刷出力を行う用紙を選択するためのボタンである。印刷出力を行う用紙として選択された用紙サイズは、表示領域1407へ表示される。ここでは、「AUTO」が選択されており、原稿のスキャン時に原稿サイズを検知するとともに、操作者の指定した拡大・縮小倍率を考慮することにより、最適な出力用紙が自動的に選択されることを示している。
【0077】
表示領域1410には、リモートコピー時のコピー部数が表示されている。コピー部数は、操作者が不図示のハードキーを操作することにより設定可能である。フィニッシング設定ボタン1411は、フィニッシャ設定を行うためのボタンである。このフィニッシング設定ボタン1411を押下することにより、不図示のフィニッシャ設定画面が表示され、ソートやステイプル、パンチャー等の印刷後の用紙に対する各種フィニッシィングに関する設定を行うことできる。両面指定ボタン1412は、両面コピーの指定を行うためのボタンである。応用機能設定ボタン1413は、応用機能設定を行うためのボタンである。応用機能設定ボタン1413を押下することにより、「ページ連写」、「製本」、「縮小レイアウト」設定など、複合機が有する高度な応用機能の設定を行うことができる。カラーモード設定ボタン1414は、カラーモードの設定を行うためのボタンである。
【0078】
図15は、第1の実施形態に係るドキュメント合成処理を設定するための表示画面1500を示す図である。表示画面1500は、操作者がボックスに保存したファイル(ドキュメント)の結合を指示するために、操作部210に表示される画面の一例を示す。
【0079】
1501は、ボックス内に格納されたファイルを一覧表示するための表示部である。1502は、ファイルの合成を指示するための合成ボタンを示す。操作者が表示部1501の画面上で複数のファイルを選択した状態で合成ボタン1502を押下することにより、選択されたファイルが合成されて一つのファイルが生成される。
【0080】
1503は、編集ボタンを示す。表示部1501でファイルが選択された状態で編集ボタン1503が押下されると、任意の編集作業が行われてファイルが更新される。1504は検索ボタンを示す。操作者がファイルを検索したい場合、検索ボタン1504を押下し任意の文字列を入力することで、ボックス内のファイルが検索されて、結果が表示部1501に一覧表示される。
【0081】
次に、図16を参照して、ドキュメント(ファイル)の合成処理の動作について説明する。図16は、第1の実施形態に係るドキュメントの合成処理の動作を示すフローチャートである。以下で説明する処理は、コントロールユニット200のCPU205によって、又はCPU205による制御下のコントロールユニット200内のいずれかのユニットによって実行される。
【0082】
まずステップS1601において、CPU205は、操作者がドキュメントの合成ボタン1502を押下することにより、ドキュメントの合成指示を受ける。さらに、CPU205は、合成の詳細を設定するための設定画面1701を操作部210に表示させる。
【0083】
ステップS1602において、CPU205は、設定画面1701を介して操作者からのドキュメント合成に関する設定を取得する。さらに、ステップS1603において、CPU205は、設定画面1701を介して設定された情報に従って、ドキュメントの合成処理を実行する。
【0084】
図17は、第1の実施形態に係るドキュメント合成の設定画面1701の一例を示す図である。操作者は、この設定画面1701を操作してドキュメント合成の詳細な指示を設定することができる。また、設定画面1701は、図15に示す表示画面1500の合成ボタン1502が押下された場合に表示される。
【0085】
1702及び1703は、合成するドキュメント名称を示す。本実施形態では、図17に示す「ドキュメントP」と「ドキュメントQ」の合成を例にとって説明する。1704は、ドキュメントPのプレビューを示し、1707はドキュメントQのプレビューを示す。ドキュメントPは、星型のオブジェクト1705と、「ABC」というテキストのオブジェクト1706とを含んで構成される。ドキュメントQは、四角のオブジェクト1708と、円形のオブジェクト1709とを含んで構成される。
【0086】
1710、1711、1712、1713はそれぞれのドキュメントを前景とするか背景とするかを選択するためのボタンを示す。ボタン1710を選択すると、ボタン1711、1712が非選択状態、ボタン1713が選択状態となる。ボタン1711を選択すると、ボタン1710、1713が非選択状態、ボタン1712が選択状態となる。ボタン1712を選択すると、ボタン1710、1713が非選択状態、ボタン1711が選択状態となる。ボタン1713を選択すると、ボタン1710が選択状態、ボタン1711、1712が非選択状態となる。図17においては、ボタン1710を選択した例を示している。
【0087】
1714は、合成ボタンを示し、当該ボタンを押下することによりS1603の合成処理が実行される。図17の状態で合成ボタン1714を押下した場合、ドキュメントPが背景となり、ドキュメントQが前景として合成されるため、合成後のドキュメントは後述する図18に示すようになる。また、1715はキャンセルボタンを示し、このボタンが押下されると図15の表示画面1500に戻る。
【0088】
図18は、第1の実施形態に係るドキュメントの合成結果を示す図である。ドキュメント1801は、図17に示すドキュメントP及びドキュメントQを合成したドキュメントを示す。図18に示すように、ドキュメントを合成すると、星形のオブジェクト1705は四角オブジェクト1708の背面に隠れてしまう。
【0089】
次に、図19を参照して、本実施形態に係るドキュメントの合成処理の処理フローについて説明する。図19は、第1の実施形態に係るドキュメントの合成処理の処理手順を示すフローチャートである。本実施形態によれば、複数のドキュメントを合成する場合に、少なくとも1つのオブジェクトが合成ファイルを出力するときに可視化されるか否かを判定し、可視化されないオブジェクトをリンクとして合成する。この場合、リンクとして合成されたオブジェクトに対応する実画像データは、別ファイルに保存される。以下で説明する処理は、コントロールユニット200のCPU205によって、又はCPU205による制御下のコントロールユニット200内のいずれかのユニットによって実行される。
【0090】
まず、ステップ1901において、CPU205は、合成するドキュメントを構成するオブジェクトに対する処理を行う。次に、ステップ1902において、CPU205は、オブジェクトが他のオブジェクトの背面に配置されるか否かを判定する。ここで、背面に配置されないと判定すると、次のオブジェクトの処理に移行する。一方、背面に配置されると判定すると、ステップ1903に移行する。
【0091】
ステップ1903において、CPU205は、背面に配置されると判定されたオブジェクトを別ファイルのリンクリストに設定する。リンクリストは、現在処理中のMFP100内に格納されてもよい。また、リンクリストは、現在処理中のMFP100に接続されたメモリに格納されてもよい。また、リンクリストは、現在処理中のMFP100とネットワークを介して接続された他の処理装置内に格納されてもよい。次に、ステップ1904において、CPU205は、合成するドキュメントにオブジェクトがリンクリストに移動したことを情報をリンク情報として挿入する。
【0092】
次に、図20及び図21を参照して、ドキュメント合成処理の具体例を説明する。図20は、第1の実施形態に係る合成前のドキュメントデータを示す図である。図20には、図17で説明したものと同じドキュメント(P、Q)を合成してドキュメント(PQ)を生成する場合の合成前のドキュメントデータを示している。
【0093】
2001は、テキストのオブジェクト1706のベクタデータ(CharData1−1)を示す。2002は、グラフィックのオブジェクト1705のベクタデータ(GraphicData1−1)を示す。2005は、ドキュメントPのメタデータを示す。
【0094】
2003は、グラフィックのオブジェクト1708のベクタデータ(GraphicData2−1)を示す。2004は、グラフィックのオブジェクト1709のベクタデータ(GraphicData2−2)を示す。2006は、ドキュメントQのメタデータを示す。
【0095】
図21は、第1の実施形態に係る合成後のドキュメントデータを示す図である。図21には、図17で説明したものと同じドキュメント(P、Q)を合成してドキュメント(PQ)を生成する場合の合成後のドキュメントデータを示している。
【0096】
図20のテキストオブジェクト2001は、そのままテキストオブジェクト2101として合成される。グラフィックオブジェクト2002は、S1902の処理でグラフィックオブジェクト2003の背面に配置されると判定されるため、リンク情報2102が挿入される。また、2110は、ドキュメントPQのメタデータを示す。
【0097】
また、リンクリスト2108が生成され、リンク情報2102は「Link #1」2105に実体が置かれている。リンクの実体2105は、ドキュメント名称(PQ)と、ベクタデータGraphicData(1−1)2106と、依存情報と、メタデータ2107とを含む。依存情報は、リンクの実体2105がどのオブジェクトの背面に配置されているかという情報と、どのオブジェクトの前面に配置されているかという情報とを含む。グラフィックオブジェクト2003は、そのままグラフィックのオブジェクト2103として合成される。グラフィックオブジェクト2004は、そのままグラフィックの円形オブジェクト2104として合成される。
【0098】
以上説明したように、本実施形態に係る画像処理装置は、複数のファイルを合成する際に、当該複数のファイルに含まれるオブジェクト(画像等)が他のオブジェクトの背面に隠れるか否かを判定する。さらに、画像処理装置は、背面に完全に隠れるオブジェクトをリンクとして合成ファイルに合成し、当該オブジェクトに対応する実画像データを別ファイルに保存する。これにより、本画像処理装置は、合成ファイルを出力する際に、他のオブジェクトに隠れるオブジェクトの実画像データに代えてリンク情報を保存することで、合成ファイルの出力に影響を与えることなく、合成ファイルのデータサイズを低減することができる。また、合成ファイルの出力に必要な実画像データについては、合成ファイルに保存されるため、出力時の処理負荷を低減することができる。なお、上述した説明では、他のオブジェクトの背面に完全に隠れるオブジェクトを、合成ファイルを出力する際に可視化されないオブジェクトとして判定する場合について述べたが、他の態様であっても構わない。即ち、例えば、合成ファイルに含まれる各オブジェクトに対して、当該オブジェクトを出力するか否かを示す属性を設定することが考えられる。このような場合に、合成ファイルに含まれる少なくとも1つのオブジェクトに対して、該オブジェクトを出力しないことを示す属性が設定されている場合に、該オブジェクトは可視化されないと判定してもよい。即ち、少なくとも1つのオブジェクトに対して、出力しないことを示す属性が設定されている場合には、上述した方法で実画像データの代わりにリンク情報を保存することができる。また更には、合成ファイルに含まれる各オブジェクトの色属性に基づいて、該オブジェクトが可視化されるか否かを判定してもよい。即ち、オブジェクトに対して透明又は背景と同一の色属性が設定されている場合には、たとえそのオブジェクトが出力されたとしても実際にはユーザからは識別されず、つまり可視化されない。このため、透明又は背景と同一の色属性が設定されているオブジェクトについても、上述した方法で実画像データの代わりにリンク情報を保存することもできる。
【0099】
<第2の実施形態>
次に、図22乃至図25を参照して、第2の実施形態について説明する。第1の実施形態では、ドキュメントの合成処理について説明したが、本実施形態ではドキュメントの編集処理について説明する。
【0100】
図22は、第2の実施形態に係るドキュメントの編集処理の処理手順を示すフローチャートである。ここでは、操作者が図15の編集ボタン1503を押下し、ドキュメントを編集する場合の処理フローを示している。以下で説明する処理は、コントロールユニット200のCPU205によって、又はCPU205による制御下のコントロールユニット200内のいずれかのユニットによって実行される。
【0101】
ステップS2201において、CPU205は、ユーザ操作があったか否かを判定する。ここで、ユーザ操作がなかった場合、CPU205は、処理を終了させる。一方、ユーザ操作があった場合、CPU205は、処理をステップS2202に遷移させる。
【0102】
ステップS2202において、CPU205は、操作したオブジェクトの依存関係(位置関係)を確認する。依存関係の確認とは、ユーザ操作によってオブジェクト配置(重なりの有無)に変更があったか否かを確認することを示す。続いて、ステップS2203において、CPU205は、依存関係があったか否かを判定する。ここで、依存関係がなかった場合、CPU205は、処理を終了させる。一方、依存関係があった場合、CPU205は、処理をステップS2204に遷移させる。ステップS2204において、CPU205は、依存関係のあったオブジェクトに関するリンク情報を更新する。
【0103】
次に、図23乃至図25を参照して、ドキュメント編集処理の具体例について説明する。図23は、第2の実施形態に係る合成したドキュメントを編集するための編集画面2301を示す図である。編集画面2301は、例えば、図21で合成したドキュメントPQを編集するために、図15の編集ボタン1503を押下したときに操作部210に表示される画面である。
【0104】
2302は、編集するドキュメント名称を表す。ここでは、「ドキュメントPQ」となる。本実施形態においては、図21に示す「ドキュメントPQ」の編集を一例に説明する。2303は、ドキュメントPQのプレビューを示す。ドキュメントPQは四角のオブジェクト2304と、円形のオブジェクト2305と、「ABC」というテキストのオブジェクト2306とを含む。四角のオブジェクト2304の背面には、図示しない星型のオブジェクトが隠されている。
【0105】
2307は、オブジェクトを移動するためのボタンである。2308は削除ボタンであり、このボタンを押下することによりオブジェクトを削除することができる。2309は挿入ボタンであり、このボタンを押下することによりオブジェクトを挿入することができる。2310は終了ボタンであり、このボタンを押下することにより今までの編集を適用してドキュメントの編集を終了することができる。2311はキャンセルボタンであり、このボタンを押下することにより今までの編集を適用せずにドキュメントの編集を終了することができる。
【0106】
図24は、第2の実施形態に係る編集後のドキュメントデータを示す図である。図24に示すドキュメントデータは、編集画面2301を操作して四角のオブジェクト2304を削除したときのドキュメントデータである。図21に示すテキストオブジェクト2101は、四角オブジェクト2103の削除処理に依存関係がないため、そのままテキストオブジェクト2401として残る。また、円形オブジェクト2104も四角オブジェクト2103の削除処理に依存関係がないため、そのまま円形オブジェクト2403として残る。
【0107】
リンク情報2102は、四角オブジェクト2103の削除処理に依存する。したがって、四角オブジェクト2103が削除された場合、四角オブジェクト2103との依存関係が確認される。この処理は、リンクリスト2108に対して、四角オブジェクト2103の名称GraphicData(2−1)を検索し、該当するリンク実体の依存関係を確認することにより実現される。本実施形態においては、リンクリスト2108を構成するリンク実体のうち、リンクの実体2105がオブジェクト2103に依存することが分かり、さらにGraphicData(2−1)が背面に配置されていることが分かる。
【0108】
以上により、四角オブジェクト2103を削除した場合はリンク情報2102をリンク実体に置き換えることが必要である。その結果、リンク情報2102は星型オブジェクトの実体2402に置き換えられる。図25は、第2の実施形態に係るドキュメントの編集処理を実行した後のドキュメントを示す図である。図25に示すように、四角オブジェクト2103を削除した後のドキュメントPQには、それまではリンク情報として付与されていた星型オブジェクトが配置される。
【0109】
以上説明したように、本実施形態に係る画像処理装置は、合成ファイルが編集された場合、例えば、あるオブジェクトが削除された場合に、当該オブジェクトの依存関係を確認する。そして、確認した依存関係(位置関係)に基づいて、合成ファイルとともにリンク情報を更新する。このように、本画像処理装置は、生成後の合成ファイルを容易に編集することができ、リンク情報及び付加情報(イン情報を含む。)に基づいて、編集に応じたデータの更新をすることができる。
【0110】
<第3の実施形態>
次に、図26乃至図29を参照して、第3の実施形態について説明する。本実施形態では、ドキュメントの検索処理について説明する。
【0111】
図26は、第3の実施形態に係るドキュメントの検索処理の処理手順を示すフローチャートである。検索処理は、操作者によって図15の検索ボタン1504が押下された場合に実行される。以下で説明する処理は、コントロールユニット200のCPU205によって、又はCPU205による制御下のコントロールユニット200内のいずれかのユニットによって実行される。
【0112】
ステップS2601において、CPU205は、操作者が入力した検索キーワード(文字コード)及び検索条件に基づいて、検索キーワードを含むドキュメントを検索する。次に、ステップS2602において、CPU205は、MFP100の操作部210に検索結果を表示する。
【0113】
次に、図27乃至図29を参照して、ドキュメント検索処理の具体例について説明する。図27は、第3の実施形態に係るドキュメントの検索画面2701を示す図である。検索画面2701は、図15に示す検索ボタン1504が押下された場合に表示される。操作者は検索画面2701を操作してドキュメントの検索を行うことができる。
【0114】
2702は、検索の対象とする文字列を操作者が任意に入力できるテキストボックスを示す。図27の例では、操作者が「start」という文字列を入力済みである。2703は、オブジェクトの重なりにより、出力としては見えないオブジェクトを検索対象にするか否かを選択するためのチェックボックスを示す。図27では、操作者がチェックボックスを選択している状態を示す。
【0115】
2704は、検索開始ボタンであり、このボタンを押下することにより、操作者が設定した設定でドキュメント検索が行われる。2705は、キャンセルボタンであり、このボタンを押下することにより、図15の表示画面1500に戻る。
【0116】
図28は、第3の実施形態に係るドキュメントの検索処理を実行した後の表示画面2800を示す図である。表示画面2800は、検索画面2701の状態で検索開始ボタン2704を押下したときの検索結果を示している。ここでは、検索にヒットした2つのドキュメントP、PQが表示されている。
【0117】
ここで、図27の条件で、図21に示すドキュメントPQを検索する処理について詳細に説明する。オブジェクトの検索は、メタデータを対象に行われる。まず、メタデータ2110の検索を行うが、「star」の文字列にはヒットしない。次に、2703のチェックボックスにチェックが入っているため、リンクリスト2108のメタデータ2107の検索を行う。メタデータ2107には、文字列「star」が含まれるため、図27に示す条件での検索結果では、ドキュメントPQがヒットすることとなる。一方、2703のチェックボックスにチェックが入っていない場合は、リンクリスト2108のメタデータ2107の検索を行わないため、検索結果は図29に示すようになる。図29は、第3の実施形態に係るドキュメントの検索処理を実行した後の表示画面2900を示す図である。図29に示すように、チェックボックス2703が選択されていない状態での検索結果は、ドキュメントPQはヒットせず、ドキュメントPのみがヒットすることとなる。
【0118】
以上説明したように、本実施形態に係る画像処理装置は、合成されるオブジェクトとともに、オブジェクト毎の付加情報が合成ファイル又は別ファイルに保存されてもよい。ここで、付加情報とは、例えば、オブジェクトごとの特徴を表す文字コードであってもよい。この場合、本画像処理装置は、文字コードを検索キーワードとして、操作が所望するオブジェクトを検索することができる。また、合成ファイルにオブジェクトの付加情報が含まれていない場合であっても、リンク情報を用いて操作者が所望するオブジェクトを検索することができる。
【0119】
なお、本発明は上記実施形態に限らず様々な変形が可能である。例えば、合成ファイルに含まれる全てのオブジェクトの付加情報(メタデータ)が合成ファイルとは別のファイルに含まれてもよい。これにより、合成ファイルのデータサイズをより低減することができる。
【0120】
<第4の実施形態>
次に、図30乃至図32を参照して、第4の実施形態について説明する。第1の実施形態では、ドキュメントの合成処理について、あるオブジェクトが他のオブジェクトの背面に隠れるか否かを判定して合成処理を行っていた。しかし、本実施形態では、メタデータのサイズがある閾値を越えるか否かを判定して、ドキュメントの合成処理を行う例について説明する。
【0121】
図30は、第4の実施形態に係るドキュメントの合成処理の処理手順を示すフローチャートである。ここでは、メタデータのサイズが予め定められた閾値を越えるか否かを判定しながらドキュメントの合成処理を行う手順について説明する。以下で説明する処理は、コントロールユニット200のCPU205によって、又はCPU205による制御下のコントロールユニット200内のいずれかのユニットによって実行される。
【0122】
まず、ステップS3001において、CPU205は、合成するドキュメントを構成するオブジェクトに対して処理を行う。次に、ステップS3002において、CPU205は、メタデータの合計サイズを算出する。続いて、ステップS3003において、CPU205は、算出したサイズが予め定められた閾値を超えているか否かを判定する。この閾値は、予め設定された固定値であってもよいし、HDDの容量を考慮して動的に決定された値でもよい。本発明においては、特に閾値の算出方法については規定しない。
【0123】
合計サイズが閾値よりも小さい場合、CPU205は、次のオブジェクトの処理に移行させる。一方、合計サイズが閾値以上の場合、CPU205は、処理をステップS3004に遷移させる。ステップS3004において、CPU205は、合成するオブジェクトのメタデータを別ファイルのリンクリストとして設定する。このリンクリストは、現在処理中のMFP100内に格納されてもよいし。現在処理中のMFP100に接続されたメモリに格納されてもよい。また、このリンクリストは、現在処理中のMFP100とネットワークを介して接続された別の処理装置内に格納されてもよい。次に、ステップS3005において、CPU205は、合成するドキュメントにメタデータがリンクリストに移動したことを表すリンク情報を挿入する。以上の処理を対象のドキュメントに含まれる全てのオブジェクトに対して行う。
【0124】
次に、図31及び図32を参照して、本実施形態によるドキュメント合成処理の詳細について説明する。図31は、第4の実施形態に係るドキュメント合成前のドキュメントデータを示す図である。
【0125】
3101はテキストのオブジェクト1706のベクタデータ(CharData1−1)を示する。3102は、グラフィックのオブジェクト1705のベクタデータ(GraphicData1−1)を示す。3105は、ドキュメントPのメタデータを示す。3103は、グラフィックのオブジェクト1708のベクタデータ(GraphicData2−1)を示す。3104は、グラフィックのオブジェクト1709のベクタデータ(GraphicData2−2)を示す。3106は、ドキュメントQのメタデータを示す。
【0126】
図32は、第4の実施形態に係るドキュメントの合成後のドキュメントデータを示す図である。テキストオブジェクト2001、グラフィックオブジェクト2002、及びグラフィックオブジェクト2003は閾値判定の結果、メタデータの合計サイズが閾値より小さいため単純にオブジェクトが合成されている。しかし、グラフィックオブジェクト2004の合成の際に、メタデータの合計サイズが閾値を越えたために、グラフィックオブジェクト2004のメタデータのみリンクリスト3205に実体が置かれている。なお、リンク情報はSummary3206に格納されている。
【0127】
以上説明したように、本実施形態に係る画像処理装置は、合成ファイルに含まれるオブジェクトごとの付加情報が予め定められた閾値を超えるか否かを判定し、超える場合にはそのデータサイズ分の付加情報を別ファイルへ保存する。これにより、本画像処理装置は、合成ファイルのデータサイズを一定以内に収めることができ、より好適に合成ファイルのデータサイズを低減させることができる。なお、以上の説明では、図19に示すフローチャートに基づく処理と図30に示すフローチャートに基づく処理とは別々に実行される例について説明したが、これらを組み合わせて実施するようにしても構わない。即ち、図19に示すフローチャートに沿って実画像データからリンク情報への置き換えを行う処理と並行して、図30に示すフローチャートに沿ったメタデータのサイズ確認及びメタデータへのリンク情報の挿入の処理を行うようにしても良い。
【0128】
<その他の実施形態>
以上、実施形態例を詳述したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラム若しくは記憶媒体(記録媒体)等としての実施態様をとることが可能である。具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0129】
尚、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラム(実施形態では図に示すフローチャートに対応したプログラム)を、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給する。そして、そのシステムあるいは装置のコンピュータが該供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合を含む。
【0130】
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
【0131】
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等の形態であっても良い。
【0132】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、以下のようなものがある。フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM,DVD−R)。
【0133】
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページからハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。すなわち、ホームページに接続し、該ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをダウンロードする。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明に含まれるものである。
【0134】
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納してユーザに配布する。そして、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせる。そして、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
【0135】
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される。その他にも、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
【0136】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後にも前述した実施形態の機能が実現される。すなわち、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行うことによっても前述した実施形態の機能が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0137】
【図1】第1の実施形態に係るMFP100の構成例を示す断面図である。
【図2】第1の実施形態に係るコントロールユニット200のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】第1の実施形態に係るコントロールユニット200のソフトウェア構成を示すブロック図である。
【図4】、
【図5】、
【図6】第1の実施形態に係るコントールユニット200のデータフローを示す図である。
【図7】入力画像に対して領域分割を行った場合の一例を示す図である。
【図8】第1の実施形態に係るドキュメント生成処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図9】第1の実施形態に係るドキュメント印刷処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図10】第1の実施形態に係るドキュメント生成・印刷処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図11】、
【図12】、
【図13】第1の実施形態に係るドキュメントの構造を示す図である。
【図14】MFP100の操作部210へ表示される表示画面1401の一例を示す図である。
【図15】第1の実施形態に係るドキュメント合成処理を設定するための表示画面1500を示す図である。
【図16】第1の実施形態に係るドキュメント合成処理の動作を示すフローチャートである。
【図17】第1の実施形態に係るドキュメント合成の設定画面1701の一例を示す図である。
【図18】第1の実施形態に係るドキュメントの合成結果を示す図である。
【図19】第1の実施形態に係るドキュメントの合成処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図20】第1の実施形態に係る合成前のドキュメントデータを示す図である。
【図21】第1の実施形態に係る合成後のドキュメントデータを示す図である。
【図22】第2の実施形態に係るドキュメントの編集処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図23】第2の実施形態に係る合成したドキュメントを編集するための編集画面2301を示す図である。
【図24】第2の実施形態に係る編集後のドキュメントデータを示す図である。
【図25】第2の実施形態に係るドキュメントの編集処理を実行した後のドキュメントを示す図である。
【図26】第3の実施形態に係るドキュメントの検索処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図27】第3の実施形態に係るドキュメントの検索画面2701を示す図である。
【図28】第3の実施形態に係るドキュメントの検索処理を実行した後の表示画面2800を示す図である。
【図29】第3の実施形態に係るドキュメントの検索処理を実行した後の表示画面2900を示す図である。
【図30】第4の実施形態に係るドキュメントの合成処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図31】第4の実施形態に係るドキュメント合成前のドキュメントデータを示す図である。
【図32】第4の実施形態に係るドキュメントの合成後のドキュメントデータを示す図である。
【符号の説明】
【0138】
200:コントロールユニット
201:スキャナ
202:プリンタエンジン
210:操作部
302:プロトコル制御部
303:ベクタデータ生成部
304:メタデータ生成部
305:PDL解析部
306:データ描画部
307:ページメモリ
308:パネル入出力制御部
309:ドキュメント記憶部
310:スキャン制御部
311:印刷制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のファイルを合成した合成ファイルを生成する生成手段と、
前記生成手段によって前記合成ファイルが生成される際に、前記複数のファイルに含まれるオブジェクトのうち、少なくとも1つのオブジェクトが該合成ファイルを出力するときに可視化されるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による判定の結果に基づいて、前記可視化されないと判定されたオブジェクトの実画像データを別ファイルとして保存する第1の保存手段と、
前記別ファイルに保存された実画像データを示す情報をリンク情報として前記合成ファイルに保存する第2の保存手段と
を備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記判定手段は、
前記合成ファイルに含まれる少なくとも1つのオブジェクトが、該合成ファイルにおいて他のオブジェクトの背面に配置されている場合に、該オブジェクトは可視化されないと判定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記判定手段は、
前記合成ファイルに含まれる少なくとも1つのオブジェクトに対して、該オブジェクトを出力しないことを示す属性が設定されている場合に、該オブジェクトは可視化されないと判定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記判定手段は、
前記合成ファイルに含まれる少なくとも1つのオブジェクトに対して、透明又は背景と同一の色属性が設定されている場合に、該オブジェクトは可視化されないと判定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記合成ファイル及び前記別ファイルには、それぞれ、保存する実画像データに対応するオブジェクトの付加情報がさらに保存されることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記別ファイルには、前記合成ファイルに含まれるオブジェクトの付加情報がさらに保存されることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記付加情報には、前記オブジェクトごとの特徴を表す文字コードが含まれ、
前記文字コードを検索キーワードとして、ファイルを構成するオブジェクトを検索する検索手段をさらに備えることを特徴する請求項5又は6に記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記検索キーワード及び検索条件を操作者に入力させるための検索画面を前記画像処理装置の表示装置に表示する第1の表示制御手段をさらに備え、
前記検索条件には、前記第1の保存手段によって保存されたオブジェクトを検索対象にするか否かを示す情報が含まれることを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置。
【請求項9】
前記合成ファイルの編集を操作者に指示させるための編集画面を前記画像処理装置の表示装置に表示する第2の表示制御手段と、
前記編集画面を介して、前記合成ファイルに含まれる少なくとも1つのオブジェクトを削除する指示が入力された場合に、削除する当該オブジェクトと他のオブジェクトとの依存関係を確認する確認手段と、
確認された前記依存関係に基づいて、前記合成ファイル及び前記リンク情報を更新する更新手段と
をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
【請求項10】
前記依存関係とは、削除される前記オブジェクトと他のオブジェクトとの位置関係であり、
前記別ファイルには、保存する実画像データとともに、該実画像データに対応するオブジェクトが前記他のオブジェクトの背面又は前面に配置されているかを示す位置関係の情報が保存されることを特徴とする請求項9に記載の画像処理装置。
【請求項11】
前記判定手段は、
前記オブジェクトごとの付加情報の合計サイズが予め定められた閾値を超えるか否かを判定することにより、前記別ファイルにリンクするオブジェクトをさらに判定することを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
【請求項12】
前記合成ファイルは、少なくとも印刷解像度に非依存である解像度非依存データを含むことを特徴とする請求項1乃至11の何れか1項に記載の画像処理装置。
【請求項13】
前記合成ファイルは、少なくとも印刷解像度に非依存である解像度非依存データからビットマップデータへ変換するための中間コードを含むことを特徴とする請求項1乃至12の何れか1項に記載の画像処理装置。
【請求項14】
複数のファイルを合成した合成ファイルを生成する生成ステップと、
前記生成ステップにおいて前記合成ファイルが生成される際に、前記複数のファイルに含まれるオブジェクトのうち、少なくとも1つのオブジェクトが該合成ファイルを出力するときに可視化されるか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップにおける判定の結果に基づいて、前記可視化されないと判定されたオブジェクトの実画像データを別ファイルとして保存する第1の保存ステップと、
前記別ファイルに保存された実画像データを示す情報をリンク情報として前記合成ファイルに保存する第2の保存ステップと
を実行することを特徴とする画像処理装置の制御方法。
【請求項15】
請求項14に記載の画像処理装置の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項16】
請求項14に記載の画像処理装置の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【公開番号】特開2009−282709(P2009−282709A)
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−133544(P2008−133544)
【出願日】平成20年5月21日(2008.5.21)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】