説明

画像処理装置及び方法、及び撮像装置

【課題】 回転処理の一時記憶メモリ(ワークレジスタ)を削減し、縦位置で撮影した画像の回転処理にかかる時間を短縮し、横位置で撮影した画像と同等の再生処理時間で、表示装置に縦位置で再生表示できるようにすること。
【解決手段】 複数の光電変換素子が2次元に配設され、入射光量に応じて電気信号を出力する撮像素子を有する撮像部(13)により撮像された画像データを処理する画像処理装置であって、前記撮像部の姿勢情報を入力する姿勢検出部(8)と、前記姿勢検出部により入力された前記撮像部の姿勢情報が縦位置である場合に、前記画像データを、複数領域に分割した所定画素数単位毎に順次回転処理する回転処理部(7)と、前記回転処理部により処理された画像データを前記所定画素数単位で順次符号化する符号化部(10)とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置及び方法、及び撮像装置に関し、特に詳しくは、撮像装置により撮像された画像に対して、撮像装置の姿勢に応じた処理を行う画像処理装置及び方法、及び撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、デジタルカメラなどの撮像装置により撮影された画像の処理を行う画像処理装置は、撮影された画像の画像データを圧縮後、または圧縮せずにそのまま記録部へ記録し、また、再生時には記録部から画像データを読み出し、圧縮データであれば伸張した後、また、圧縮していなければそのまま、撮影時のカメラの姿勢に何ら関係なく、モニタの表示画面に表示していた。
【0003】
図10は撮影時のカメラの姿勢と、表示される画像との関係を表したものである。図10(a)は撮影時にカメラのファインダーから覗いた撮影領域の観察画像であり、ここでは撮影領域が横長になるようなカメラの姿勢(横位置)で撮影する時の様子を示している。この例では、カメラを右方向に90°回転させた状態である。図10(b)は、図10(a)に示すように横位置で撮影した時に撮像素子から出力される画像データの概念を示す図であり、この画像を、例えばTV等の表示装置へ表示した時の様子が図10(c)である。この場合、表示された画像の上下方向が、撮影時にファインダーから除いた観察画像の上下方向と同じであることが判る。
【0004】
また、図11は図10と同様に、撮影時のカメラの姿勢と、表示される画像の関係を表したものである。図11(a)は撮影時にカメラのファインダーから覗いた撮影領域の観察画像であり、ここでは撮影領域が縦長になるようなカメラの姿勢(縦位置)で撮影する時の様子を示している。図11(b)は、図11(a)に示すように縦位置で撮影した時に撮像素子から出力される画像データの概念を示す図であり、この画像を、例えばTV等の表示装置へ表示した時の様子が図11(c)である。この場合、撮影時に撮影者がカメラのファインダーから覗いた観察画像の上下方向に対して、90°回転した表示となっている。
【0005】
図10(c)と図11(c)を比較すると、横位置で撮影した場合の図10(c)は、表示された画像の上下方向が正しいのでこのまま違和感なく鑑賞することができるが、縦位置で撮影した場合の図11(c)では、画像が左方向に90°回転し上下方向が違っているので、このままでは鑑賞しにくい。
【0006】
これに対し、特許文献1では、カメラの姿勢検出センサで撮影時のカメラの姿勢を検出し、検出されたカメラの姿勢に応じてフレームメモリに格納された画像データの読み出す順序を変えることで、撮影時の観察画像の上下方向と、表示時の画像の上下方向が同じになるような画像を表す圧縮画像データを生成することが提案されている。
【0007】
また、特許文献2では、カメラの撮像領域における長手方向が縦位置か横位置かを検出するカメラ位置検出部と、縦位置用と横位置用の2種類の量子化テーブルを設け、量子化テーブル選択部はカメラ位置に従って量子化テーブルを選択し、量子化処理回路に出力する。そしてDCT処理回路から出力されたDCT係数を、量子化処理回路において選択された量子化テーブルを用いて量子化することが提案されている。
【0008】
【特許文献1】特開平10−233993号公報
【特許文献2】特開平10−336660号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、例えば画像データに付加されている撮影時の姿勢情報に従って、縦位置で撮影した画像を違和感なく鑑賞できるように、表示の際に右方向へ90°あるいは270°(つまり、左方向へ90°)の回転処理を行う場合、回転処理に時間がかかる。この回転処理に係る時間は、画像情報すなわち画素数が多くなればさらに増大するため、再生表示のためのスイッチ操作部材を操作してから表示されるまでの待ち時間が増大することになる。
【0010】
本発明は上記問題点を鑑みてなされたものであり、回転処理の一時記憶メモリ(ワークレジスタ)を削減し、縦位置で撮影した画像の回転処理にかかる時間を短縮し、横位置で撮影した画像と同等の再生処理時間で、表示装置に縦位置で再生表示できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、複数の光電変換素子が2次元に配設され、入射光量に応じて電気信号を出力する撮像素子を有する撮像装置により撮像された画像データを処理する本発明の画像処理装置は、前記撮像装置の姿勢情報を入力する姿勢情報入力手段と、前記姿勢情報入力手段により入力された前記撮像装置の姿勢情報が縦位置である場合に、前記画像データを、複数領域に分割した所定画素数単位毎に順次回転処理する回転手段と、前記回転手段により処理された画像データを前記所定画素数単位で順次符号化する符号化手段とを有する。
【0012】
また、複数の光電変換素子が2次元に配設され、入射光量に応じて電気信号を出力する撮像素子により画像を撮像する本発明の撮像装置は、前記撮像装置の姿勢を検出する姿勢検出手段と、前記姿勢検出手段により検出された前記撮像装置の姿勢が縦位置である場合に、前記画像データを、複数領域に分割した所定画素数単位毎に順次回転させる回転手段と、前記回転手段により処理された画像データを前記所定画素数単位で順次符号化する符号化手段とを有する。
【0013】
また、複数の光電変換素子が2次元に配設され、入射光量に応じて電気信号を出力する撮像素子を有する撮像装置により撮像された画像データを処理する本発明の画像処理方法は、前記撮像装置の姿勢情報を入力する姿勢情報入力工程と、前記姿勢情報入力工程で入力された前記撮像装置の姿勢情報が縦位置である場合に、前記画像データを、複数領域に分割した所定画素数単位毎に順次回転処理する回転工程と、前記回転工程で処理された画像データを前記所定画素数単位で順次符号化する符号化工程とを有する。
【0014】
また、別の構成によれば、複数の光電変換素子が2次元に配設され、入射光量に応じて電気信号を出力する撮像素子を有する撮像装置により撮像された画像データを処理する本発明の画像処理装置は、前記撮像装置の姿勢情報を入力する姿勢情報入力手段と、前記姿勢情報入力手段により入力された前記撮像装置の姿勢情報が縦位置である場合に、前記画像データを、複数領域に分割した所定画素数単位毎に順次90°回転処理する回転手段とを有する。
【0015】
また、複数の光電変換素子が2次元に配設され、入射光量に応じて電気信号を出力する撮像素子を有する撮像装置により撮像された画像データを処理する本発明の画像処理方法は、前記撮像装置の姿勢情報を入力する姿勢情報入力工程と、前記姿勢情報入力工程で入力された前記撮像装置の姿勢情報が縦位置である場合に、前記画像データを、複数領域に分割した所定画素数単位毎に順次90°回転処理する回転工程とを有する。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、回転処理のためのワークレジスタを削減して効率的な回転処理を行うと共に、縦位置で撮影した画像の回転処理にかかる時間を短縮し、横位置で撮影した画像と同等の再生処理時間で、表示装置に縦位置で再生表示できるようにすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、添付図面を参照して本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。
【0018】
<第1の実施形態>
本発明の第1の実施形態について説明する。
【0019】
図1は、本発明の第1の実施形態であるデジタルカメラ等の撮像装置の概略構成を示すブロック図である。
【0020】
図1において、13はCCDエリアセンサ等からなる撮像部、141は撮像部13からの画像信号を処理する原画処理部、142は第1メモリ、7は回転処理部、10は符号化部、143は第2メモリ、9は複数の画像データを保存する容量を有する不揮発性の記憶部材からなる記憶部、8は画像処理装置の姿勢を検出する姿勢検出部、140は画像処理全体の制御を行うマイコン(PRS)、144は表示メモリ、6はLCDなどの表示部である。また、スイッチ101、102、103、104を有し、後述するように画像データの入出力を切り換える。PRS140は、たとえば、内部にCPU(中央演算処理部)、RAM、ROM、EEPROM(電気的消去可能プログラマブルROM)、入出力ポ−ト等が配置された、ワンチップのコンピュ−タであり、ROMに格納されたシ−ケンスプログラムに基づいて、一連の動作を行う。
【0021】
なお、本発明は後述する回転処理部7に特徴があるので、図1では、PRS140の制御下にあることを明確化すべく回転処理部7に対してのみ矢印を付加しているが、図1中の他の部分もPRS140の制御下にある。
【0022】
撮像部13はCCDエリアセンサ等の撮像素子とこれを駆動するセンサ駆動部とからなり、不図示の光学系を通じて被写体からの光束が撮像素子上に結像されると、撮像素子はこの光束を光電変換し、電気的信号として原画処理部141へ出力する。原画処理部141はA/D変換機能を備え、撮像部13からの電気信号をA/D変換した後、ローパスフィルタによりノイズ成分を除去し、画素および色補間処理、ホワイトバランスやガンマ補正等、いわゆる絵作りに関する一連の画像処理を行い、RGBの各色成分に分けて出力する。
【0023】
原画処理部141から出力された信号は、スイッチ101によりRGBの各色成分毎に第1メモリ142へ格納される一方、表示メモリ144にも送られて、カメラに備えられたLCD表示部6に表示される。
【0024】
1画面分の画像データがRGBの各色成分として第1メモリ142へ格納されると、スイッチ102を介してRGBの各色成分毎に、順に回転処理部7に送られる。回転処理部7は、ワークレジスタA71、データ列変換部72、ワークレジスタB73、及び、ワークレジスタA71またはワークレジスタB73の出力を選択して出力するスイッチ74を含む。ワークレジスタA71及びワークレジスタB73は、RGBの色成分に分離された後、第1メモリ142へ格納されている画像データの各色成分の内、いずれかの色成分について64画素分を格納する容量を有する。
【0025】
回転処理部7では、撮像時のデジタルカメラの姿勢に応じて各色成分毎に画像データを処理し、符号化部10に出力する。デジタルカメラの横位置、縦位置の判断は姿勢検出部8により行い、PRS140はこの姿勢検出部8からの出力を受けて、回転処理部7の制御内容を切り換える。横位置で撮影された時には、スイッチ102を介してワークレジスタA71に入力した画像データは、スイッチ74を介して符号化部10へ出力される。一方、縦位置で撮影された時には、スイッチ102を介してワークレジスタA71へ入力した画像データは、データ列変換部72とワークレジスタB73を経由し、後述する処理がなされた後にスイッチ74を介して符号化部10へ出力される。
【0026】
符号化部10で行われる符号化圧縮処理としては、ここでは例としてJPEG形式に基づいたDCT(離散コサイン変換)及びHuffman変換を行う。なお、DCT及びHuffman変換自身は公知であるので、その説明は省略する。なお、本発明は符号化圧縮方法により限定されるものではなく、公知の方法を用いることが可能であって、DCT(離散コサイン変換)及びHuffman変換の他に、例えば、離散ウェーブレット変換など、符号化圧縮方法に応じた処理が適宜行われる。
【0027】
符号化部10で符号化圧縮処理後、各色の画像データはスイッチ103を介して、各色毎に第2メモリ143に一時的に記憶される。上述した、第1メモリ142からの画像読み出し、回転処理部7による処理、及び符号化部10による符号化処理は、まず1画面分のR成分で繰り返し、さらに1画面分のG成分、1画面分のB成分というように、各色毎に1画面分ずつ符号化処理を行う。この処理の前後、PRS140は必要に応じて符号化画像データに対して任意の形式のヘッダ及び/またはフッタ(たとえば撮影日時情報等)を生成し、画像データと共に第2メモリ143上に記録する。
【0028】
第2メモリ143上に記録された各色毎の画像データと任意の形式のヘッダ及び/またはフッタは、スイッチ104を介して記憶部9へ出力される。
【0029】
記憶部9は、複数の画像データの保存を行うことができる容量を有する不揮発性の記憶部材であって、本撮像装置に対して着脱可能である。従って、本撮像装置に装着した状態で第2メモリ143からの画像データをスイッチ104を介して記憶し、これを1つまたは複数の画面分行った後に、本撮像装置から取り外し、本撮像装置と同じデータ形式で読み出し可能な別のシステムや装置に装着して記憶されているデータの再生や編集、保存を行うことができる。
【0030】
次に図2〜図6を参照して、回転処理動作について説明する。ここではまず、横位置で撮影した場合であって、回転処理動作を行わない場合について説明する。
【0031】
図2はカメラを横位置で撮影した場合の処理を示し、撮影時の被写体領域と図1の撮像部13の出力画像と、第1メモリ142及び第2メモリ143の記憶内容との関係を示している。ここでは、撮影時の姿勢に基づく信号処理内容の差が明確となるように、複数の文字が書き込まれている平面を被写体領域とした場合について説明する。
【0032】
図2(a)において、破線で囲まれた領域は「A〜S」および「て〜あ」なる文字情報がある平面からなる被写体領域を示す。また実線で囲まれた領域はカメラファインダーからの観察領域であって、撮像領域と一致している。ここでは「A〜H」および「く〜あ」なる文字情報は撮像領域の外にあり、撮像されない。図2(b)は撮像素子から出力される画像データの概念図であって、「A〜H」および「く〜あ」なる文字情報が撮像されていないことが判る。
【0033】
この撮像された画像の画像データは、撮像素子から読み出された順に、原画処理部141の一連の処理によりR、G、Bの各色成分に分離され、第1メモリ142に各色成分毎に記憶される。
【0034】
図2(c)は、8×8画素を1単位として第1メモリ142から読み出す順番を示しており、横位置で撮影した場合、第1メモリ142から読み出す順番は矢印で示すように、その撮像している8×8画素の領域が「I」〜「P」、「Q」〜「S」〜「て」〜「ち」、「た」〜「け」という順に行う。このように、8×8画素を単位として、ラスタスキャンからジグザグスキャンへ変換して第1メモリ142からの読み出しを行う。なお、撮像素子からの読み出し単位を8×8画素としているのは、符号化部10および回転処理とのインターフェースに起因し、特に、符号化部10における符号化圧縮の処理単位で行うことが処理の速度から鑑みて好ましい。
【0035】
第1メモリ142から読み出した画像データは、回転処理部7内のワークレジスタA71に転送された後、スイッチ74を介して符号化部10へ送られ、符号化処理の後、第2メモリ143へ格納される。この時、スイッチ74は「0」側を選択し、ワークレジスタA71からの出力データを選択するようになっている。
【0036】
上述した順番で読み出した場合に、第2メモリ143へ格納された時の画像データの様子を図2(d)に示す。
【0037】
図2に示すように、カメラを横位置で撮影した場合には、例えば「け」は第1メモリ142と第2メモリ143へ格納された時とも右下端にあり、同じようにして「I」は左上端にあり、8×8画素からなる複数のブロックのメモリ上の相対位置関係は変わらない。なお、第2メモリ143には符号化処理後のデータが格納されるので、この図2(d)は、第1メモリ142の内容と比較し易く示した第2メモリ143の内容についての概念図である。
【0038】
また、画像信号を第1メモリ142から読み出し、第2メモリ143へ格納するまでの処理は、R成分、G成分、B成分の各色成分について、1画面分ずつ順に行っているものとする。
【0039】
このように、横位置で撮影した場合には、ワークレジスタA71は第1メモリ142から符号化部10へデータを送る際の一時記憶メモリの機能として符号化処理に関わる処理速度向上の役割を果たしている。
【0040】
次に、縦位置で撮影した場合の処理について、図3を参照して説明する。図3では、カメラを右に90°回転して縦位置で撮影しているものとし、図2(a)の撮像領域の上辺が、図3(a)の撮像領域の右辺に対応する。また、図2と同様に破線で囲まれた「A〜S」および「て〜あ」なる文字情報がある平面からなる被写体領域を撮影しているものとし、図3(a)の実線で囲まれた領域はカメラファインダーからの観察領域を示す。縦位置では「A、I、Q、H、P」及び「た、く、ち、け、あ」なる文字情報が撮像領域の外にあり、撮像されない。
【0041】
この撮像された画像の画像データは、撮像素子から読み出された順に、原画処理部141の一連の処理によりR、G、Bの各色成分毎に分離され、第1メモリ142に記憶される。図3(a)に示す撮像領域の見かけ上の1水平ラインは、例えば1ライン目では「B、C、D、E、F、G」であるが、実際には図2(a)の撮像領域の上辺に対応するラインから読み出されるので、図3(b)に示すように「G、O、…、つ、こ、い」のようになる。この結果、図3(a)に示す撮像領域の見かけ上の各水平ラインのデータが、第1メモリ142の各カラムに順に格納されている格好となる。更に、撮像された各文字は左に90°回転したものとなる。
【0042】
図3(c)は、8×8画素を1単位として第1メモリ142から読み出す順番を示しており、図3(b)の左下端部にあたる「B」なる撮像内容である8×8画素ブロックから読み出しを始め、右上端部にあたる「い」なる撮像内容を読み出し最後の8×8画素ブロックとする。このように、8×8画素を単位として、ラスタスキャンからジグザグスキャンへ変換して第1メモリ142からの読み出しを行うが、読み出す順番を、横位置で撮影した場合とは異なるように制御する。
【0043】
第1メモリ142から読み出した画像データは、回転処理部7内のワークレジスタA71に転送されたる。図3(d)は、第1メモリ142から読み出された8×8画素単位のデータ順を示す概念図である。図3(d)に示すように、読み出した8×8画素単位の画像データは、左方向に90°回転したデータであるので、データ列変換部72により各8×8画素毎に右90°の回転処理を行って、ワークレジスタB73に格納する。
【0044】
ここで、図4から図6を参照して、回転処理部7における縦位置で撮影が行われた場合の8×8画素分の画像データの回転処理について説明する。
【0045】
図4は第1メモリ142から読み出した8×8画素の画像データをワークレジスタA71へ格納する処理を説明する図である。
【0046】
まず、第1メモリ142から図3(c)に示す読み出し順で8×8画素単位で画像データが読み出されるが、ワークレジスタA71には、図3(d)に示すようにまだ回転処理が行われていない状態で、各画素の行順に続けて画像データが記憶される。図4では、画素の配列順位を判り易くするために、「△」などのシンボルを当てはめている。また、図4において、H1〜H8は画素単位内の行を示し、nは8×8画素単位のブロックの左上の画素が、図3(b)に示す全体画像において、左から何番目の画素にあたるかを示す。例えば、図3(b)において「G」の文字情報を撮像した領域の場合には、図4のnは「1」であり、「O」であればnは「9」となる。
【0047】
図5は、データ列変換部72により行われる回転処理を説明する図である。図5に示すように、図4で説明したようにして、8×8画素単位のH1〜H8がワークレジスタ71Aの第1〜第64格納領域に格納される。
【0048】
ワークレジスタA71の第1〜第64格納領域に各画素のデータが格納された後、まず、図5(a)に示すように、H1〜H8の各行の先頭位置にある画素のデータのみを、H8行目からH1行目までワークレジスタB72に転送する。具体的には、まず、H8行目の先頭位置にある画素のデータを読み出してワークレジスタB73の第1レジスタに格納し、次に、H7行目の先頭位置にある画素のデータを第2レジスタに格納すると言うように、H1行目の先頭位置にある画素のデータまで順次転送する。つまり、第(8N+1)格納領域にあるデータを、N=7から0の順に転送し、ワークレジスタB73の第1〜第8レジスタに格納する。
【0049】
同様にして、図5(b)に示すように、H1〜H8の各行の先頭から2番目の位置にある画素のデータのみをワークレジスタB73に転送する。つまり、第(8N+2)格納領域にあるデータを、N=7から0の順に転送し、ワークレジスタB73の第9〜第16レジスタに格納する。
【0050】
同様の処理を各行の最後の位置にある画素のデータを転送するまで繰り返し、図5(c)に示すように、H1〜H8の各行の先頭から第8の位置にある画素のデータのみをワークレジスタB73に転送する。つまり、第(8N+8)格納領域にあるデータを、N=7から0の順に転送し、ワークレジスタB73の第57〜第64レジスタに格納する。
【0051】
上述したようにして、ワークレジスタA71の画像データをワークレジスタB73の第64レジスタまで格納した状態を図6に示す。図4と比較すると、この時点で、右方向へ90°の回転処理が完了していることが分かる。
【0052】
このように、ワークレジスタB73に回転後の8×8画素の画像データが揃うと、符号化部10へ出力され、順次符号化圧縮処理が施され、第2メモリ143に格納される。なおこの時、スイッチ74は「1」側を選択し、ワークレジスタB73からの出力データを選択するようになっている。
【0053】
上述した縦位置での撮像時の処理においては、ワークレジスタA71は第1メモリ142からデータ列変換部72へデータを送る際の一時記憶メモリの機能として処理速度向上の役割を果たし、ワークレジスタB73はデータ列変換部72から符号化部10へデータを送る際の一時記憶メモリの機能として処理速度向上の役割を果たすとともに、第1メモリ142から符号化処理に関わる処理速度向上の役割も果たしている。
【0054】
図3(e)は第2メモリ143へ格納された際の8×8画素ブロックの配置イメージを示す。なお、第2メモリ143へ格納された際の「配置イメージ」と呼ぶのは、符号化部10において符号化圧縮処理が行われるために、実際には第2メモリ143上には異なる形態で画像データが格納されるからである。
【0055】
第2メモリ143では、上記回転処理及び符号化圧縮処理された8×8画素ブロックの画像データを順次保存する。これにより、例えば、図3(b)に示すように撮像時に左下端にあった「B」は、図3(e)に示すように第2メモリ143上では左上端となり、図3(b)において左上端にある「G」は、図3(e)に示すように第2メモリ143上では1行目の6列目となる。
【0056】
また、図3(b)に示すように撮像時に左下端から2番目にあった「J」と、その上にあった「K」は、それぞれ図3(e)に示すように、第2メモリ143の右上端から2番目と右上端にそれぞれ格納される。
【0057】
このように、第2メモリ143へは、図3(e)に示す順番で画像データが記憶されるため、図3(b)に示す撮像時とは8×8画素からなる各ブロックの相対位置関係が異なる。
【0058】
また、第2メモリ143において符号化された画像情報のヘッダーに撮影時の姿勢情報を付加することで、再生する画像の撮影時の姿勢が判るようになっているので、図3(e)に示すように画像データを記憶しても、正しい幅及び高さを有する縦位置の画像を再生することができる。
【0059】
なお、符号化処理で必要となる、圧縮率や記録する映像の大きさ及び出力データ形式等の設定は、例えば、撮影前に撮影者によって設定されていた値を、シャッタースイッチが押された時点でPRS140が符号化部10へ送ることで行う。
【0060】
また、上記第1の実施形態では8×8画素毎に回転処理を行ったが、所定の単位で回転処理を行うようにすれば、大きなワークレジスタを必要とすることなく、回転処理が可能となる。なお、後段の符号化部10とのインターフェースに対応するレジスタ容量にすることで、最適な容量となり、効率的に符号化処理を含む処理を行うことができる。
【0061】
図7は、本第1の実施形態においてカメラを縦位置にて撮影した場合の、撮影時の観測状態及び撮像素子からの出力画像、TV等の表示装置への表示の内容を示す。
【0062】
図7(a)は、カメラ接眼部からファイダを覗いた場合の撮影領域の観察画像を示し、 AFP1〜AFP3は3つの測距点を示している。ここでは、測距点 AFP3で焦点調節している。図7(b)は、撮像素子から出力される画像データの概念図、図7(c)はTV等の表示装置に表示された表示画像を示している。
【0063】
図7は、カメラを縦位置にて撮影した場合であるため、図7(b)で示すように撮像素子から出力される画像は左方向に90°の横倒しになっているが、これを上述した本第1の実施形態の方法で右方向に90°回転処理を行った後の出力画像は、図7(c)のようになる。
【0064】
通常、モニタの画面は横長であるので、90°回転処理を行った後の出力画像は、高さがモニタ画面の高さと一致するように縮小処理を行ってから表示される。その場合、モニタ画面の左右に無い空き領域ができるが、その領域に例えば、単色表示を行うようにしても良い。
【0065】
上記通り、本第1の実施形態によれば、撮影時のカメラの姿勢に応じて、縦位置で撮影した画像データを回転処理した後に圧縮符号化して記憶装置へ記録するため、表示再生の際の回転処理が不要になり、縦位置表示のための処理にかかる時間を短縮することができる。
【0066】
また、画像データを回転処理する回転処理単位領域と符号化処理を行う単位領域の大きさを共通化したので、回転処理と符号化を単位領域毎に連続に行うことができ、装置が簡単になるとともに、撮像から符号化までの処理時間を短縮することができる。また、撮像素子の高画素化にも対応することができる。
【0067】
<第2の実施形態>
以下、本発明の第2の実施形態を図面を参照して説明する。
【0068】
上記第1の実施形態では、回転処理後に符号化を行っていた。これに対し、本第2の実施形態では、回転処理後の符号化処理を無くしたものである。
【0069】
図8は第2の実施形態における撮像装置の構成を示す。図8は図1から符号化部10を取り除いたものであり、他の構成は第1の実施形態の図1と同じであるので、ここではその説明を省略する。
【0070】
このように、撮像部13から出力される画像情報の大きさもによるが、第2の実施形態によれば、符号化処理を無くすことにより、回転処理された画像を画像の劣化なく記憶部9へ送ることができる。
【0071】
上記通り、本第2の実施形態によれば、撮影時のカメラの姿勢に応じて、縦位置で撮影した画像データを回転処理した後に記憶装置へ記録するため、表示再生の際の回転処理が不要になり、縦位置表示のための処理にかかる時間を短縮することができる。また、符号化処理を行わないため、画質の劣化無く画像を記憶し、再生表示することができる。
【0072】
<第3の実施形態>
以下、本発明の第3の実施形態を図面を参照して説明する。
【0073】
第1の実施形態では、回転処理後に符号化した後、一度メモリへ格納してから記憶部9へ出力するものであった。これに対し、本第3の実施形態では、回転処理後にメモリへ格納した後、符号化処理を行い、符号化処理後の出力をメモリに一旦格納すること無く、記憶部9へ出力する。
【0074】
図9に第3の実施形態における画像処理装置の構成を示す。
【0075】
図9では図1の構成から第2メモリ143を取り除き、FIFOメモリを2つ挿入した構成である。また、FIFOメモリを2つ挿入したことに伴って、いずれかのFIFOメモリを選択するスイッチが2つ追加されている。それ以外の構成は、第1の実施形態の図1と同じであるので、ここではその説明を省略し、FIFOメモリから後段の処理について説明する。
【0076】
縦位置で撮影を行った場合、第1の実施形態で説明したようにして回転処理部7によりR、G、Bの各色成分について、そのいずれかから、8×8画素を1単位とする回転処理を行い、その出力はスイッチ301を介して2つのFIFOメモリ302または303のいずれか一方に入力される。
【0077】
8×8画素分のデータの格納が完了すると、スイッチ301はもう一方のFIFOメモリへ出力先を切り換える。そして次の回転処理が行われるとその出力が切り換えた先のFIFOメモリへ格納され、既に格納完了しているFIFOメモリは、スイッチ304を介して順次符号化部10へその内容を出力する。符号化部10に入力された画像データは、符号化されて記憶部9に出力される。
【0078】
FIFOメモリ302、303はそれぞれ64画素分(8×8画素分)の容量を持ち、2つのFIFOメモリ302、303がスイッチ301、302により交互に切り換わって、パイプライン処理の如く動作する。
【0079】
また、この時、第1メモリ142から符号化部10までの1画素あたりの処理速度は同じにする必要があるため、いずれかの最も速度の遅いブロックに支配される処理速度で処理が行われるが、回転処理部7から符号化部10の受け渡しを行うメモリがFIFOメモリであるから、コスト的なメリットが得られる。
【0080】
上記の通り、本第3の実施形態によれば、撮影時のカメラの姿勢に応じて、縦位置で撮影した画像データを回転処理した後に圧縮符号化して記憶装置へ記録するため、表示再生の際の回転処理が不要になり、縦位置表示のための処理にかかる時間を短縮することができる。
【0081】
なお、上記第1から第3の実施形態において、回転処理を行う対象の信号は、RGBの色成分でなくとも、本発明の機能が達成できる信号であればどのようなものであっても良いことは言うまでもない。
【0082】
また、本発明は、デジタルカメラに限らず、カメラ以外の光学機器や他の装置などの、2次元に配設された光電変換素子により撮像されて得られた画像信号を変換して、最終的に例えばモニタやプリンタ等の出力装置へ出力するものであれば適用することができる。
【0083】
また、画像の回転も時計方向に90°のみではなく、反時計方向に90°への回転処理へも容易に対応することが可能であることは、当業者には明らかである。
【0084】
また、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インターフェイス機器、カメラヘッドなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラなど)に適用してもよい。
【0085】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。ここでプログラムコードを記憶する記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、ROM、RAM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、CD−ROM、CD−R、DVD、光ディスク、光磁気ディスク、MOなどが考えられる。また、LAN(ローカル・エリア・ネットワーク)やWAN(ワイド・エリア・ネットワーク)などのコンピュータネットワークを、プログラムコードを供給するために用いることができる。
【0086】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】本発明の第1の実施形態におけるデジタルカメラの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態における横位置での撮影時の読み出し処理を説明する概略図である。
【図3】本発明の第1の実施形態における縦位置での撮影時の回転処理動作を伴う読み出し処理を説明する概略図である。
【図4】本発明の第1の実施形態における縦位置での撮影時のワークレジスタAへの読み出し制御を説明する概略図である。
【図5】本発明の第1の実施形態における回転処理動作を説明する概略図である。
【図6】本発明の第1の実施形態における回転処理動作を説明する概略図である。
【図7】本発明の第1の実施形態における縦位置で撮影した時の観察画像と、画像データと、再生表示画像との関係を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施形態におけるデジタルカメラの構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の第3の実施形態におけるデジタルカメラの構成を示すブロック図である。
【図10】従来の横位置で撮影した時の観察画像と、画像データと、再生表示画像との関係を示す図である。
【図11】従来の縦位置で撮影した時の観察画像と、画像データと、再生表示画像との関係を示す図である。
【符号の説明】
【0088】
6 表示部
7 回転処理部
8 姿勢検出部
9 記憶部
10 符号化部
13 撮像部
71 ワークレジスタA
72 データ列変換部
73 ワークレジスタB
74 スイッチ
101〜104 スイッチ
140 マイコン
141 原画処理部
142 第1メモリ
143 第2メモリ
144 表示メモリ
301、304 スイッチ
302、303 FIFOメモリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の光電変換素子が2次元に配設され、入射光量に応じて電気信号を出力する撮像素子を有する撮像装置により撮像された画像データを処理する画像処理装置であって、
前記撮像装置の姿勢情報を入力する姿勢情報入力手段と、
前記姿勢情報入力手段により入力された前記撮像装置の姿勢情報が縦位置である場合に、前記画像データを、複数領域に分割した所定画素数単位毎に順次回転処理する回転手段と、
前記回転手段により処理された画像データを前記所定画素数単位で順次符号化する符号化手段とを有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記撮像装置から出力される画像データを1フレーム分記憶するメモリを更に有し、
前記回転手段は、前記メモリに記憶された画像データを、当該画像データの画像の上から下方向に前記所定画素数単位で順に読み出し、読み出した所定画素数単位の画像データに対して回転処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記回転手段は、前記姿勢情報入力手段により入力された前記撮像装置の姿勢情報が横位置である場合に、縦位置の場合とは異なる読み出し順で、前記画像の上から下方向に前記所定画素数単位で順に読み出し、回転処理を行わずにそのまま出力することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記回転手段は、
前記回転処理に先立って、前記所定画素数単位分の画像データを記憶する、前記所定画素単位分の容量を有する第1の記憶手段と、
前記回転処理後の画像データを記憶する、前記所定画素数単位分の容量を有する第2の記憶手段と
を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記符号化手段により符号化された画像データを記録する記録手段を更に有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項6】
複数の光電変換素子が2次元に配設され、入射光量に応じて電気信号を出力する撮像素子により画像を撮像する撮像装置であって、
前記撮像装置の姿勢を検出する姿勢検出手段と、
前記姿勢検出手段により検出された前記撮像装置の姿勢が縦位置である場合に、前記画像データを、複数領域に分割した所定画素数単位毎に順次回転させる回転手段と、
前記回転手段により処理された画像データを前記所定画素数単位で順次符号化する符号化手段とを有することを特徴とする撮像装置。
【請求項7】
複数の光電変換素子が2次元に配設され、入射光量に応じて電気信号を出力する撮像素子を有する撮像装置により撮像された画像データを処理する画像処理方法であって、
前記撮像装置の姿勢情報を入力する姿勢情報入力工程と、
前記姿勢情報入力工程で入力された前記撮像装置の姿勢情報が縦位置である場合に、前記画像データを、複数領域に分割した所定画素数単位毎に順次回転処理する回転工程と、
前記回転工程で処理された画像データを前記所定画素数単位で順次符号化する符号化工程とを有することを特徴とする画像処理方法。
【請求項8】
請求項7に記載の画像処理方法をコンピュータで実行させるためのプログラム。
【請求項9】
請求項8に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項10】
複数の光電変換素子が2次元に配設され、入射光量に応じて電気信号を出力する撮像素子を有する撮像装置により撮像された画像データを処理する画像処理装置であって、
前記撮像装置の姿勢情報を入力する姿勢情報入力手段と、
前記姿勢情報入力手段により入力された前記撮像装置の姿勢情報が縦位置である場合に、前記画像データを、複数領域に分割した所定画素数単位毎に順次90°回転処理する回転手段とを有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項11】
複数の光電変換素子が2次元に配設され、入射光量に応じて電気信号を出力する撮像素子を有する撮像装置により撮像された画像データを処理する画像処理方法であって、
前記撮像装置の姿勢情報を入力する姿勢情報入力工程と、
前記姿勢情報入力工程で入力された前記撮像装置の姿勢情報が縦位置である場合に、前記画像データを、複数領域に分割した所定画素数単位毎に順次90°回転処理する回転工程とを有することを特徴とする画像処理方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2006−50218(P2006−50218A)
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−228014(P2004−228014)
【出願日】平成16年8月4日(2004.8.4)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】