画像処理装置
【課題】表示部に表示する文字列を個別に修正するための手段を提供する。
【解決手段】印刷処理の設定内容に関する文字列を並べ、その設定内容を変更するための画面を表示する表示部と、前記表示部に表示され変更する設定内容を入力する操作部とを備え、受け付けた画像データに基づき媒体に印刷処理を行う画像処理装置であって、前記表示部によって表示される画面に配する文字列の情報を記憶する記憶手段を有し、印刷処理の実行前に表示した文字列を並べ、並んでいる文字列を修正する入力を受け付ける文字列修正画面を前記表示部に表示し、文字列修正画面で入力された内容に従って前記記憶手段に記憶している文字列の情報を修正することを特徴とする。
【解決手段】印刷処理の設定内容に関する文字列を並べ、その設定内容を変更するための画面を表示する表示部と、前記表示部に表示され変更する設定内容を入力する操作部とを備え、受け付けた画像データに基づき媒体に印刷処理を行う画像処理装置であって、前記表示部によって表示される画面に配する文字列の情報を記憶する記憶手段を有し、印刷処理の実行前に表示した文字列を並べ、並んでいる文字列を修正する入力を受け付ける文字列修正画面を前記表示部に表示し、文字列修正画面で入力された内容に従って前記記憶手段に記憶している文字列の情報を修正することを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置に関し、特にその表示部に表示する文字列を修正する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の画像処理装置は、様々なメッセージデータによって構成される言語ファイルを情報処理装置から受信した場合、その受信した言語ファイルを格納領域に格納しておき、本装置の出荷時にデフォルトで使用する言語ファイルの代わりに、格納領域に格納した言語ファイルのメッセージデータに基づいて、液晶ディスプレイ等の表示部に表示させる当該装置の状態や設定内容等のメッセージを表示している(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−074023号公報(段落「0039」−段落「0051」、図6)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来の技術においては、情報処理装置から言語ファイルを受信したときは、デフォルトで使用する言語ファイルの代わりにその受信した言語ファイルをもとに表示部に表示させるメッセージを変更するようにしているが、画像処理装置の利用者にとっては表示されるメッセージの内、特定のメッセージの内容を変えるような修正を行うことが出来ないという問題がある。
本発明は、上記の問題点を解決するための手段を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記課題を解決するために、印刷処理の設定内容に関する文字列を並べ、その設定内容を変更するための画面を表示する表示部と、前記表示部に表示され変更する設定内容を入力する操作部とを備え、受け付けた画像データに基づき媒体に印刷処理を行う画像処理装置であって、前記表示部によって表示される画面に配する文字列の情報を記憶する記憶手段を有し、印刷処理の実行前に表示した文字列を並べ、並んでいる文字列を修正する入力を受け付ける文字列修正画面を前記表示部に表示し、文字列修正画面で入力された内容に従って前記記憶手段に記憶している文字列の情報を修正することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
これにより、本発明は、特定の文言を修正する操作を行うことができるようになるので、画像処理装置の使用者にとっての利便性が向上するという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】実施例1の画像処理装置を示すブロック図
【図2】記憶部が記憶している文字列データ例を示す説明図
【図3】コピーモードの設定画面を示す説明図
【図4】実施例1の印刷処理から文字列修正を行うまでの流れを示すフローチャート
【図5】コピーモードの設定画面の文字列リスト例
【図6】実施例1の文字列修正画面を示す説明図
【図7】実施例1の文字列リスト作成処理を示すフローチャート
【図8】実施例1の文字列修正の手順を示すフローチャート
【図9】実施例2の複合機を示すブロック図
【図10】実施例2の印刷処理から文字列修正を行うまでの流れを示すフローチャート
【図11】実施例2の修正対象の文字列に印がつけられたコピーモードの設定画面を示す説明図
【図12】修正文字列番号リストを示す説明図
【図13】実施例2の文字列リストを示す説明図
【図14】実施例2の文字列修正画面を示す説明図
【図15】実施例2の修正文字列番号リスト作成処理を示すフローチャート
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下に、図面を参照して本発明による画像処理装置の実施例について説明する。
【実施例1】
【0009】
図1は実施例1の複合機を示すブロック図である。
図1において、1は画像処理装置としての複合機であり、印刷用紙へのコピー(印刷処理)や、インターネット回線に接続して電子メールを送信するメール送信等の各種ジョブを実行するための機能を搭載する。
2は制御部であり、記憶部3が格納する制御プログラムに従って各部を制御し、複合機1による印刷処理や、本発明によるメッセージ修正に関する処理を遂行する。
【0010】
3は記憶部であり、制御プログラムを格納する他、制御部2による処理結果や後述の操作パネル部8に表示させる印刷処理等の各処理の設定内容を変更するための各種設定画面で表示するユーザインターフェースに使われる機能やボタンの名称、ステータス表示、絵エラー表示、オペレーション表示等で使用する文言等の文字列の情報を文字列データとして記憶する。
【0011】
また、記憶部3は、後述の操作パネル部8が過去に表示した画面の履歴を表示画面履歴情報とし表示日時の順番で蓄積して記憶すると共に、表示画面履歴情報に含まれる過去に表示した画面で表示された文字列を文字列リストとして記憶する。
文字列リストの文字列は、その記憶日時に関連付けて記憶されており、本実施例では文字列リストには100個分の文字列が記憶されるようになっている。
【0012】
5は給紙部であり、制御部2による制御に従って、装置内に設けられ印刷用紙を収納する複数のトレイの内、何れか一つのトレイからそこに収納されている印刷用紙を繰出して搬送する複数のローラやベルト等からなる用紙搬送機構を動作させる。
6は印刷部であり、複合機1の図示しない原稿載置面に載置されたコピーする原稿から印刷データとしてのイメージデータを読み取る原稿読取機構と、印刷ヘッドや紙送り機構等の印刷機構を備え、制御部2による制御に従って印刷データに基づいて印刷用紙に印刷を行う機能を有する。
【0013】
7はデータ通信部であり、LAN等の回線を介して本複合機1と接続するパーソナルコンピュータ等の端末とデータの送受信を行うための機能を有する。
8は操作パネル部であり、オペレーションパネルであってLCD等の表示部8aと、表示部8a上に配したタッチパネル等の入力部8bとから構成される。
【0014】
9は解析部であり、制御部2と制御プログラムとによって実現され、データ通信部7によって端末から受信した各種データを解析するデータ解析部9aと、記憶部3が記憶する文字列データを修正する場合における修正対象となる文字列の一覧を示す文字列リストを作成する修正文字列管理部9bと、複合機1の使用者が文字列リストから選択し修正内容を入力した文字列の内容に従い記憶部3に記憶されている文字列データを修正する文字列修正部9cとからなる。
【0015】
ここで、図2は記憶部が記憶している文字列データ例を示す説明図である。
記憶部3が記憶している文字列データは、図2に示すようにコピーモード、スキャンモード、コピー枚数、標準設定等の文字列および各文字列に対応する識別子としての文字列番号とで構成されている。
本実施例では、文字列「コピーモード」に対応する文字列番号を「1」、文字列「スキャンモード」に対応する文字列番号を「2」、文字列「コピー枚数」に対応する文字列番号を「3」とする等、文字列ごとに文字列番号が割り振られている。
【0016】
図3はコピーモードの設定画面を示す説明図である。
複合機1の制御部2は、ユーザが操作パネル部8を操作入力することによってコピー機能に関する設定内容の変更等を行うコピーモードの設定画面を操作パネル部8に表示し、表示するコピーモードの設定画面には図3に示すように複合機1が現在コピーを実行できる状態か否かを示す「ステータス」の項目、印刷枚数を示す「枚数」の項目、原稿サイズやトレイ選択等の項目を並べて表示する「標準設定」の項目、その他「詳細設定」、「入力設定」、「出力設定」等の項目が表示される。
【0017】
上述した構成の作用について、図4に示す実施例1の印刷処理から文字列修正を行うまでの流れを示すフローチャートを用い、Sで示すステップに従って説明する。
複合機1を利用してコピーを行う使用者は、操作パネル部8の入力部8bを操作してコピーモードの設定画面を表示させ、そのコピーモードの設定画面上で印刷枚数等の設定内容を入力し、入力した設定内容を確定させる操作を行う。
そして、使用者は原稿を複合機1の図示しない原稿載置面にセットして印刷を開始させる入力操作をする。
【0018】
S1、複合機1の制御部2は、上記の使用者による入力部8bの操作に従って表示した各種画面の履歴を表示画面履歴情報に含めて記憶部3に記憶する。ここでは上記したようにコピーモードの設定画面を表示したので、コピーモードの設定画面を表示したことが表示画面履歴情報として記憶される。
S2、制御部2は、記憶した表示画面履歴情報を参照することで、コピーモードの設定画面を表示したことを確認する。そして解析部9の修正文字列管理部9bがそのコピーモードの設定画面で表示される文字列を記憶部3の文字列リストに追加することで、新たな文字列リストを作成し、記憶部3に記憶している文字列リストの内容を更新する。
【0019】
ここで、図5はコピーモードの設定画面の文字列リスト例である。
本実施例で解析部9が作成する文字列リストは、図5に示すように「コピーモード」、「ステータス」、「枚数」等のコピーモードの設定画面で表示された文字列と、その表示された各文字列に対応する文字列番号とによって構成される。
なお、文字列リストの作成の詳細については新たなフローチャートを用いて後述する。
【0020】
S3、制御部2は、印刷部6の原稿読取機構によってセットされた原稿から印刷データを読み取る。
S4、制御部2は、読み取った印刷データをもとに印刷部6によって印刷処理を実行する。
S5、制御部2は、操作パネル部8が表示した画面中のメッセージ等の文字列を修正するか否かを問う文言と、文字列の修正を決定する“Yes”キー、文字列を修正しないことを決定する“No”キー等を配した修正可否画面を操作パネル部8の表示部8aに表示する。
【0021】
本実施例では、具体的にステップS1において表示画面履歴情報として記憶したコピーモードの設定画面に表示された文字列が修正対象となる。
使用者は表示された画面に従って“Yes”キー、“No”キーの何れかを入力部8bによって入力する。
【0022】
S6、制御部2は、“Yes”キーが入力された場合はステップS8に移行し、“No”キーが入力された場合はステップS7に進む。
S7、制御部2は、“No”キーが入力されたことを認識すると、文字列の修正を行わないものと判断して文字列修正処理を終了する。
【0023】
図6は実施例1の文字列修正画面を示す説明図である。
S8、制御部2は、“Yes”キーが入力されたことを認識すると、記憶している文字列リストをもとに図6に示すように、「文字列修正モード」等の文字列を修正する画面であることを示す文言、「文字列リストの中で、修正するものにチェックをし、修正後の文字列を入力してください。すべての修正が完了したら、『更新』ボタンを押してください。」等のように文字列の修正手順を示す文言、上記の文字列リストの文字列等が並ぶ文字列表示領域、“戻る”ボタン、“進む”ボタン、“キャンセル”ボタン、“更新”ボタン等を配した文字列修正画面を操作パネル部8に表示する。
【0024】
文字列表示領域には、文字列リストの文字列番号と文字列の他、各文字列に対応するチェックボックス、「修正後文字列」で示す対象の文字列を修正した修正後文字列を入力する入力欄を配置して構成される。
文字列修正画面に配されている“戻る”および“進む”ボタンは文字列リストの中で、文字列修正画面内に表示しきれなかった分の文字列を表示させるボタンであり、“進む”ボタンは、既に表示している文字列から、未だ表示していない文字列を表示させるように、文字列表示領域の表示内容を切り替えるためのものである。
【0025】
一方、“戻る”ボタンは、“進む”ボタンによって切り替えた表示内容を戻すためのボタンである。
“キャンセル”ボタンは、文字列修正処理を取り消すためのボタンであり、“更新”ボタンは、文字列表示領域のチェックボックスへの入力と、修正後文字列の欄に入力した内容で文字列の修正を決定するためのボタンである。
【0026】
S9、使用者がチェックボックスにチェック入力を行った文字列に対して修正内容を入力し、“更新”ボタンを入力すると、制御部2はその入力を認識し、後述する図8のフローチャートに従って、修正後文字列に入力された内容に従って対象の文字列データを修正する処理を行い、文字列修正処理を終了する。
【0027】
次に上記ステップS2において作成する文字列リストについて、その作成処理の詳細を図7の実施例1の文字列リスト作成処理を示すフローチャートを用い、SAで示すステップに従って説明する。
【0028】
SA1、制御部2は、記憶部3に記憶している表示画面履歴情報を読み出すと共に、その表示画面履歴情報の日時をもとに新たに表示した画面を認識、つまり本実施例ではコピーモードの設定画面を新たに表示したことを認識し、そのコピーモードの設定画面に関連する文字列データを記憶部3から読み出す。
【0029】
SA2、制御部2がコピーモードの設定画面の文字列データを読み出すと、修正文字列管理部9bは、そのコピーモードの設定画面の文字列データから文字列の数を認識し、その認識した文字列の数と、記憶部3が記憶している文字列リスト中の文字列の数とを加える。そして、制御部2は文字列の合計が所定数(例えば100個)に達しているか否かを判断し、100個未満である場合はステップSA4に移行し、100個を超えている場合はステップSA3に進む。
ここで、所定数は記憶部3が記憶する文字列リストで管理する文字列の数を例えば100個と定めたためであり、その数は100に限らずいくつであってもよい。
【0030】
SA3、制御部2は、文字列の合計が100個を超えていると判断すると、合計数が100個となるように、文字列リストの文字列の内、最も古い日時の文字列を削除し、ステップSA4に進む。
例えば、文字列の合計が101個となっている場合は、文字列リストにおいて記憶日時が最も古い文字列を1個削除する。
【0031】
SA4、修正文字列管理部9bは、上記で読み出したコピーモードの設定画面の文字列データから、各文字列とその文字列番号とを抽出する。
SA5、修正文字列管理部9bは、抽出した文字列と文字列番号とを記憶部3が記憶している文字列リストに追加することで、本実施例において利用する文字列リストの作成を終了する。
【0032】
次に、上記ステップS8で表示した文字列修正画面の“更新”ボタンが入力された後、実行する文字列の修正の詳細について図8の実施例1の文字列修正の手順を示すフローチャートを用い、SBで示すステップに従って説明する。
SB1、制御部2は、文字列修正画面の“更新”ボタンの入力を認識すると、文字列修正画面の各文字列のチェックボックスへ入力状態の確認を行い、どの文字列に対してチェックボックスが入力されているかを確認する。
【0033】
SB2、制御部2は、チェックボックスに入力されたものがあるか否かを判断し、どの文字列のチェックボックスにも入力がなされていないと判断したときは修正する文字列のチェックボックスの入力および修正後文字列の欄への入力を促す文言を配した画面を表示し、再び文字列修正画面を操作パネル部8に表示し、改めて“更新”ボタンの入力を待ち入力されたタイミングで上記ステップSB1に戻る。
一方、制御部2は、チェックボックスへの入力がなされた文字列があることを認識したときはステップSB3に進む。
【0034】
SB3、制御部2は、チェックボックスに入力がなされた文字列の文字列番号と、その修正後文字列の欄に入力されている修正後文字列とを取得する。
つまり、図6に示す文字列修正画面で入力された場合であれば、制御部2は、チェックボックスに入力がなされている文字列番号「3」とその修正後文字列「コピー枚数」、文字列番号「31」とその修正後文字列「読込み設定」、文字列番号「45」とその修正後文字列「印刷設定」を取得する。
【0035】
SB4、文字列修正部9cは、取得した文字列番号をもとに記憶部3が記憶している文字列データの文字列を読み出し、読み出した文字列を取得した修正後文字列へと変更させる文字列データの内容を更新させる。
例えば、図6の文字列修正画面に入力された内容に従う場合、文字列修正部9cは文字列番号「3」に対応する文字列「枚数」を「コピー枚数」に変更し、文字列番号「31」に対応する文字列「入力設定」を「読込み設定」に変更し、文字列番号「45」に対応する文字列「出力設定」を「印刷設定」に変更する。
【0036】
SB5、制御部2は、文字列リストに表示した文字列の修正を終了してよいか否かを確認する文言と、終了するための終了ボタン、再度文字列修正画面を表示するための再確認ボタンを配した修正確認画面を操作パネル部8に表示する。
SB6、制御部2は、修正確認画面の再確認ボタンが押下されたときは再び文字列修正画面を操作パネル部8に表示し、改めて“更新”ボタンの入力を待ち入力されたタイミングで上記ステップSB1に戻り、終了ボタンが押下されたときは、文字列修正処理を終了する。
【0037】
以上説明したように、本実施例では、複合機の操作パネル部に表示した画面の各文字列を文字列リストとして記憶しておき、その文字列リストの各文字列を文字列修正画面に表示し、各文字列について修正をするか否かを決めていくことが出来るので、使用者にとっては表示される文言の修正をより細かく行うことができ、利便性が向上する。
さらに、文字列修正画面に表示する文字列が、操作パネル部に表示した画面の履歴を基に作成した文字列リストを用いて決定するので、使用者にとっては印刷処理等の実行直前に表示された画面の文言の文字列を容易に見つけることができるので、修正する文字列を特定する労力と時間を低減することができる。
【実施例2】
【0038】
本実施例は、上記実施例1に対して、操作パネル部8に表示した各種設定画面中の文字列のうち、使用者が修正を希望する文字列を修正対象として特定する入力を入力部8bの操作によって受け付けるようにし、該文字列をその設定画面の中で印をつけた状態で表示し、後で表示する文字列修正画面では当該印が付いていた文字列だけを表示する点が相違する。
つまり、本実施例では各種設定画面等を表示したときに、そこに配された文字列のうち、使用者に修正させる文字列を決定させておき、後に表示する文字列修正画面で使用者に決定させた文字列を表示し、修正させるものである。
【0039】
図9は実施例2の複合機を示すブロック図である。
なお、上記実施例1と同様の部分は、同一の符号を付してその説明を省略する。
図9において、10は本実施例の解析部であり、制御部2と制御プログラムとによって実現され、上記実施例1と同様のデータ解析部9a、修正文字列管理部9b、文字列修正部9cに加え、使用者が修正させる文字列として印をつけた文字列を認識すると共に、その文字列の文字列番号を修正文字列番号リストに登録する修正文字列登録部10aからなる。
【0040】
また、本実施例の記憶部3は、修正文字列登録部10aが文字列番号を登録する修正文字列番号リストを記憶する。
この修正文字列番号リストは、その登録日時に関連付けて文字列番号を登録しており、一度登録した文字列番号を削除しないで残すようにしており、100個の文字列番号を登録するようにし、100個を超える分については登録日時が古い順に削除していくものとする。
【0041】
上記構成による作用について、図10の実施例2の印刷処理から文字列修正を行うまでの流れを示すフローチャートを用い、SCで示すステップに従って説明する。
複合機1を利用してコピーを行う使用者は、操作パネル部8の入力部8bによってコピーモードの設定画面を表示させるための操作を行う。
【0042】
SC1、複合機1の制御部2は、使用者の入力部8bによる操作に従って、コピーモードの設定画面を操作パネル部8に表示する。
使用者は、表示されたコピーモードの設定画面上で印刷枚数等の設定内容を入力すると共に、表示されている文字列を修正するときには、該当する文字列に対して印をつけるための入力操作を行う。
具体的には、タッチパネル上から修正したい文字列を5秒押圧することで、表示部8aに×マークによる印が表示されるようになっている。
【0043】
ここで、図11は実施例2の修正対象の文字列に印がつけられたコピーモードの設定画面を示す説明図である。
図11に示すように、使用者が「枚数」、「入力設定」、「出力設定」の各文字列を修正対象とするためにそれぞれの文字列をタッチパネル上から5秒以上押圧したときには、該当する文字列の前に×マークで示す印が表示される。
【0044】
SC2、制御部2は、記憶部3の文字列データを参照することで印のついた文字列の文字列番号を取得し、修正文字列登録部10aが取得した文字列番号を修正文字列番号リストに登録させ、文字列番号を登録した修正文字列番号リストを記憶部3に記憶させる。
【0045】
ここで、図12は修正文字列番号リストを示す説明図である。
上記ステップSC1で示したように、使用者がコピーモードの設定画面上で「枚数」、「入力設定」、「出力設定」について、印をつける操作を行ったときは各文字列の文字列番号である「3」、「31」、「45」を文字列データから抽出して取得し、取得した文字列番号をもとに図12に示すように修正文字列番号リストを構成し、記憶部3に記憶させる。
【0046】
なお、修正文字列番号リストの作成については新たなフローチャートを用いて後述する。
使用者は設定画面への入力が終了すると、原稿を複合機1の図示しない原稿載置面にセットして印刷を開始させる入力操作をする。
【0047】
SC3、制御部2は、印刷部6の原稿読取機構によってセットされた原稿から印刷データを読み取る。
SC4、制御部2は、読み取った印刷データをもとに印刷部6によって印刷処理を実行する。
【0048】
SC5、制御部2は、文字列を修正するか否かを問う文言と、文字列の修正を決定する“Yes”キー、文字列を修正しないことを決定する“No”キー等を配した修正可否画面を操作パネル部8の表示部8aに表示する。
使用者は表示された画面に従って“Yes”キー、“No”キーの何れかを入力部8bによって入力する。
【0049】
SC6、制御部2は、“Yes”キーが入力された場合はステップSC8に移行し、“No”キーが入力された場合はステップSC7に進む。
SC7、制御部2は、“No”キーが入力されたことを認識すると、文字列の修正を行わないものと判断して文字列修正処理を終了する。
【0050】
SC8、制御部2は、“Yes”キーが入力されたことを認識すると、記憶している修正文字列番号リストを読み出し、その修正文字列番号リストをもとに文字列リストを作成する。
具体的には、修正文字列番号リストから文字列番号を抽出し、その抽出した文字列番号をもとに文字列データから該当する文字列を読み出す。そして解析部9の修正文字列管理部9bは読み出した文字列と抽出した文字列番号とを組み合わせることで、文字列リストを作成する。
【0051】
ここで、図13は実施例2の文字列リストを示す説明図である。
例えば、修正文字列番号リストに「3」、「31」、「45」の3つの文字列番号があるときは、制御部2は、文字列データから文字列番号「3」に対応する文字列「枚数」、文字列番号「31」に対応する文字列「入力設定」、文字列「45」に対応する文字列「出力設定」を読み出し、図13に示すように文字列番号とそれに対応する文字列とから文字列リストを作成する。
【0052】
ここで、図14は実施例2の文字列修正画面を示す説明図である。
SC9、制御部2は、作成した文字列リストをもとに図14に示すように、「文字列修正モード」等の文字列を修正する画面であることを示す文言、「文字列リストの中で、修正するものにチェックをし、修正後の文字列を入力してください。すべての修正が完了したら、『更新』ボタンを押してください。」等のように文字列の修正手順を示す文言、上記の文字列リストの文字列等が並ぶ文字列表示領域、“戻る”ボタン、“進む”ボタン、“キャンセル”ボタン、“更新”ボタン等を配した文字列修正画面を操作パネル部8に表示する。
【0053】
文字列表示領域には、文字列リストの文字列番号と文字列の他、各文字列に対応するチェックボックス、「修正後文字列」で示す対象の文字列を修正した修正文字列を入力する入力欄を配置して構成される。
【0054】
SC10、使用者がチェックボックスにチェック入力を行った文字列に対して修正内容を入力し、“更新”ボタンを入力すると、制御部2はその入力を認識し、上記実施例1と同様にして文字列データを修正する処理を行い、文字列修正処理を終了する。
【0055】
次に上記ステップSC2で作成する修正文字列番号リストにおいて、文字列データから文字列番号を取得した後の処理の詳細について、図15の実施例2の修正文字列番号リスト作成処理を示すフローチャートを用い、SDで示すステップに従って説明する。
【0056】
SD1、制御部2は、使用者が修正を希望する文字列に印をつける操作を行ったとき、記憶部3に記憶している文字列データを参照することで、印のつけられた文字列に対応する文字列番号を取得する。
SD2、制御部2は、取得した文字列番号の個数と、記憶部3に記憶している修正文字列番号リストの文字列の個数とを足し合わせ、その合計が100個を超えるか否かを判断し、100個を超えるときはステップSD3に進み、100個以下のときはステップSD4に移行する。
【0057】
SD3、制御部2は、文字列番号の合計が100個を超えていると判断すると、合計数が100個となるように、修正文字列番号リストから登録日時が最も古い文字列番号を削除し、ステップSD4に進む。
例えば、文字列番号の合計が103個となった場合は、文字列番号リストの登録日時が最も古い文字列番号を3個削除する。
【0058】
SD4、修正文字列登録部10aは、取得した文字列番号を記憶部3が記憶している文字列番号リストに登録することで、本実施例において利用する文字列番号リストの作成を終了する。
【0059】
以上説明したように、本実施例では、上記実施例1の効果に加えて、表示した画面の文字列に使用者が直接印をつけることを可能とし、印がついた文字列だけを文字列修正画面に表示して修正させるようにするので、使用者にとっては修正する文字列を特定することがより容易となるため、使用者にとっての操作性が向上し、修正の作業の簡便化を図ることができる。
【符号の説明】
【0060】
1 複合機
2 制御部
3 記憶部
5 給紙部
6 印刷部
7 データ通信部
8 操作パネル部
8a 表示部
8b 入力部
9、10 解析部
9a データ解析部
9b 修正文字列管理部
9c 文字列修正部
10a 修正文字列登録部
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置に関し、特にその表示部に表示する文字列を修正する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の画像処理装置は、様々なメッセージデータによって構成される言語ファイルを情報処理装置から受信した場合、その受信した言語ファイルを格納領域に格納しておき、本装置の出荷時にデフォルトで使用する言語ファイルの代わりに、格納領域に格納した言語ファイルのメッセージデータに基づいて、液晶ディスプレイ等の表示部に表示させる当該装置の状態や設定内容等のメッセージを表示している(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−074023号公報(段落「0039」−段落「0051」、図6)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来の技術においては、情報処理装置から言語ファイルを受信したときは、デフォルトで使用する言語ファイルの代わりにその受信した言語ファイルをもとに表示部に表示させるメッセージを変更するようにしているが、画像処理装置の利用者にとっては表示されるメッセージの内、特定のメッセージの内容を変えるような修正を行うことが出来ないという問題がある。
本発明は、上記の問題点を解決するための手段を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記課題を解決するために、印刷処理の設定内容に関する文字列を並べ、その設定内容を変更するための画面を表示する表示部と、前記表示部に表示され変更する設定内容を入力する操作部とを備え、受け付けた画像データに基づき媒体に印刷処理を行う画像処理装置であって、前記表示部によって表示される画面に配する文字列の情報を記憶する記憶手段を有し、印刷処理の実行前に表示した文字列を並べ、並んでいる文字列を修正する入力を受け付ける文字列修正画面を前記表示部に表示し、文字列修正画面で入力された内容に従って前記記憶手段に記憶している文字列の情報を修正することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
これにより、本発明は、特定の文言を修正する操作を行うことができるようになるので、画像処理装置の使用者にとっての利便性が向上するという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】実施例1の画像処理装置を示すブロック図
【図2】記憶部が記憶している文字列データ例を示す説明図
【図3】コピーモードの設定画面を示す説明図
【図4】実施例1の印刷処理から文字列修正を行うまでの流れを示すフローチャート
【図5】コピーモードの設定画面の文字列リスト例
【図6】実施例1の文字列修正画面を示す説明図
【図7】実施例1の文字列リスト作成処理を示すフローチャート
【図8】実施例1の文字列修正の手順を示すフローチャート
【図9】実施例2の複合機を示すブロック図
【図10】実施例2の印刷処理から文字列修正を行うまでの流れを示すフローチャート
【図11】実施例2の修正対象の文字列に印がつけられたコピーモードの設定画面を示す説明図
【図12】修正文字列番号リストを示す説明図
【図13】実施例2の文字列リストを示す説明図
【図14】実施例2の文字列修正画面を示す説明図
【図15】実施例2の修正文字列番号リスト作成処理を示すフローチャート
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下に、図面を参照して本発明による画像処理装置の実施例について説明する。
【実施例1】
【0009】
図1は実施例1の複合機を示すブロック図である。
図1において、1は画像処理装置としての複合機であり、印刷用紙へのコピー(印刷処理)や、インターネット回線に接続して電子メールを送信するメール送信等の各種ジョブを実行するための機能を搭載する。
2は制御部であり、記憶部3が格納する制御プログラムに従って各部を制御し、複合機1による印刷処理や、本発明によるメッセージ修正に関する処理を遂行する。
【0010】
3は記憶部であり、制御プログラムを格納する他、制御部2による処理結果や後述の操作パネル部8に表示させる印刷処理等の各処理の設定内容を変更するための各種設定画面で表示するユーザインターフェースに使われる機能やボタンの名称、ステータス表示、絵エラー表示、オペレーション表示等で使用する文言等の文字列の情報を文字列データとして記憶する。
【0011】
また、記憶部3は、後述の操作パネル部8が過去に表示した画面の履歴を表示画面履歴情報とし表示日時の順番で蓄積して記憶すると共に、表示画面履歴情報に含まれる過去に表示した画面で表示された文字列を文字列リストとして記憶する。
文字列リストの文字列は、その記憶日時に関連付けて記憶されており、本実施例では文字列リストには100個分の文字列が記憶されるようになっている。
【0012】
5は給紙部であり、制御部2による制御に従って、装置内に設けられ印刷用紙を収納する複数のトレイの内、何れか一つのトレイからそこに収納されている印刷用紙を繰出して搬送する複数のローラやベルト等からなる用紙搬送機構を動作させる。
6は印刷部であり、複合機1の図示しない原稿載置面に載置されたコピーする原稿から印刷データとしてのイメージデータを読み取る原稿読取機構と、印刷ヘッドや紙送り機構等の印刷機構を備え、制御部2による制御に従って印刷データに基づいて印刷用紙に印刷を行う機能を有する。
【0013】
7はデータ通信部であり、LAN等の回線を介して本複合機1と接続するパーソナルコンピュータ等の端末とデータの送受信を行うための機能を有する。
8は操作パネル部であり、オペレーションパネルであってLCD等の表示部8aと、表示部8a上に配したタッチパネル等の入力部8bとから構成される。
【0014】
9は解析部であり、制御部2と制御プログラムとによって実現され、データ通信部7によって端末から受信した各種データを解析するデータ解析部9aと、記憶部3が記憶する文字列データを修正する場合における修正対象となる文字列の一覧を示す文字列リストを作成する修正文字列管理部9bと、複合機1の使用者が文字列リストから選択し修正内容を入力した文字列の内容に従い記憶部3に記憶されている文字列データを修正する文字列修正部9cとからなる。
【0015】
ここで、図2は記憶部が記憶している文字列データ例を示す説明図である。
記憶部3が記憶している文字列データは、図2に示すようにコピーモード、スキャンモード、コピー枚数、標準設定等の文字列および各文字列に対応する識別子としての文字列番号とで構成されている。
本実施例では、文字列「コピーモード」に対応する文字列番号を「1」、文字列「スキャンモード」に対応する文字列番号を「2」、文字列「コピー枚数」に対応する文字列番号を「3」とする等、文字列ごとに文字列番号が割り振られている。
【0016】
図3はコピーモードの設定画面を示す説明図である。
複合機1の制御部2は、ユーザが操作パネル部8を操作入力することによってコピー機能に関する設定内容の変更等を行うコピーモードの設定画面を操作パネル部8に表示し、表示するコピーモードの設定画面には図3に示すように複合機1が現在コピーを実行できる状態か否かを示す「ステータス」の項目、印刷枚数を示す「枚数」の項目、原稿サイズやトレイ選択等の項目を並べて表示する「標準設定」の項目、その他「詳細設定」、「入力設定」、「出力設定」等の項目が表示される。
【0017】
上述した構成の作用について、図4に示す実施例1の印刷処理から文字列修正を行うまでの流れを示すフローチャートを用い、Sで示すステップに従って説明する。
複合機1を利用してコピーを行う使用者は、操作パネル部8の入力部8bを操作してコピーモードの設定画面を表示させ、そのコピーモードの設定画面上で印刷枚数等の設定内容を入力し、入力した設定内容を確定させる操作を行う。
そして、使用者は原稿を複合機1の図示しない原稿載置面にセットして印刷を開始させる入力操作をする。
【0018】
S1、複合機1の制御部2は、上記の使用者による入力部8bの操作に従って表示した各種画面の履歴を表示画面履歴情報に含めて記憶部3に記憶する。ここでは上記したようにコピーモードの設定画面を表示したので、コピーモードの設定画面を表示したことが表示画面履歴情報として記憶される。
S2、制御部2は、記憶した表示画面履歴情報を参照することで、コピーモードの設定画面を表示したことを確認する。そして解析部9の修正文字列管理部9bがそのコピーモードの設定画面で表示される文字列を記憶部3の文字列リストに追加することで、新たな文字列リストを作成し、記憶部3に記憶している文字列リストの内容を更新する。
【0019】
ここで、図5はコピーモードの設定画面の文字列リスト例である。
本実施例で解析部9が作成する文字列リストは、図5に示すように「コピーモード」、「ステータス」、「枚数」等のコピーモードの設定画面で表示された文字列と、その表示された各文字列に対応する文字列番号とによって構成される。
なお、文字列リストの作成の詳細については新たなフローチャートを用いて後述する。
【0020】
S3、制御部2は、印刷部6の原稿読取機構によってセットされた原稿から印刷データを読み取る。
S4、制御部2は、読み取った印刷データをもとに印刷部6によって印刷処理を実行する。
S5、制御部2は、操作パネル部8が表示した画面中のメッセージ等の文字列を修正するか否かを問う文言と、文字列の修正を決定する“Yes”キー、文字列を修正しないことを決定する“No”キー等を配した修正可否画面を操作パネル部8の表示部8aに表示する。
【0021】
本実施例では、具体的にステップS1において表示画面履歴情報として記憶したコピーモードの設定画面に表示された文字列が修正対象となる。
使用者は表示された画面に従って“Yes”キー、“No”キーの何れかを入力部8bによって入力する。
【0022】
S6、制御部2は、“Yes”キーが入力された場合はステップS8に移行し、“No”キーが入力された場合はステップS7に進む。
S7、制御部2は、“No”キーが入力されたことを認識すると、文字列の修正を行わないものと判断して文字列修正処理を終了する。
【0023】
図6は実施例1の文字列修正画面を示す説明図である。
S8、制御部2は、“Yes”キーが入力されたことを認識すると、記憶している文字列リストをもとに図6に示すように、「文字列修正モード」等の文字列を修正する画面であることを示す文言、「文字列リストの中で、修正するものにチェックをし、修正後の文字列を入力してください。すべての修正が完了したら、『更新』ボタンを押してください。」等のように文字列の修正手順を示す文言、上記の文字列リストの文字列等が並ぶ文字列表示領域、“戻る”ボタン、“進む”ボタン、“キャンセル”ボタン、“更新”ボタン等を配した文字列修正画面を操作パネル部8に表示する。
【0024】
文字列表示領域には、文字列リストの文字列番号と文字列の他、各文字列に対応するチェックボックス、「修正後文字列」で示す対象の文字列を修正した修正後文字列を入力する入力欄を配置して構成される。
文字列修正画面に配されている“戻る”および“進む”ボタンは文字列リストの中で、文字列修正画面内に表示しきれなかった分の文字列を表示させるボタンであり、“進む”ボタンは、既に表示している文字列から、未だ表示していない文字列を表示させるように、文字列表示領域の表示内容を切り替えるためのものである。
【0025】
一方、“戻る”ボタンは、“進む”ボタンによって切り替えた表示内容を戻すためのボタンである。
“キャンセル”ボタンは、文字列修正処理を取り消すためのボタンであり、“更新”ボタンは、文字列表示領域のチェックボックスへの入力と、修正後文字列の欄に入力した内容で文字列の修正を決定するためのボタンである。
【0026】
S9、使用者がチェックボックスにチェック入力を行った文字列に対して修正内容を入力し、“更新”ボタンを入力すると、制御部2はその入力を認識し、後述する図8のフローチャートに従って、修正後文字列に入力された内容に従って対象の文字列データを修正する処理を行い、文字列修正処理を終了する。
【0027】
次に上記ステップS2において作成する文字列リストについて、その作成処理の詳細を図7の実施例1の文字列リスト作成処理を示すフローチャートを用い、SAで示すステップに従って説明する。
【0028】
SA1、制御部2は、記憶部3に記憶している表示画面履歴情報を読み出すと共に、その表示画面履歴情報の日時をもとに新たに表示した画面を認識、つまり本実施例ではコピーモードの設定画面を新たに表示したことを認識し、そのコピーモードの設定画面に関連する文字列データを記憶部3から読み出す。
【0029】
SA2、制御部2がコピーモードの設定画面の文字列データを読み出すと、修正文字列管理部9bは、そのコピーモードの設定画面の文字列データから文字列の数を認識し、その認識した文字列の数と、記憶部3が記憶している文字列リスト中の文字列の数とを加える。そして、制御部2は文字列の合計が所定数(例えば100個)に達しているか否かを判断し、100個未満である場合はステップSA4に移行し、100個を超えている場合はステップSA3に進む。
ここで、所定数は記憶部3が記憶する文字列リストで管理する文字列の数を例えば100個と定めたためであり、その数は100に限らずいくつであってもよい。
【0030】
SA3、制御部2は、文字列の合計が100個を超えていると判断すると、合計数が100個となるように、文字列リストの文字列の内、最も古い日時の文字列を削除し、ステップSA4に進む。
例えば、文字列の合計が101個となっている場合は、文字列リストにおいて記憶日時が最も古い文字列を1個削除する。
【0031】
SA4、修正文字列管理部9bは、上記で読み出したコピーモードの設定画面の文字列データから、各文字列とその文字列番号とを抽出する。
SA5、修正文字列管理部9bは、抽出した文字列と文字列番号とを記憶部3が記憶している文字列リストに追加することで、本実施例において利用する文字列リストの作成を終了する。
【0032】
次に、上記ステップS8で表示した文字列修正画面の“更新”ボタンが入力された後、実行する文字列の修正の詳細について図8の実施例1の文字列修正の手順を示すフローチャートを用い、SBで示すステップに従って説明する。
SB1、制御部2は、文字列修正画面の“更新”ボタンの入力を認識すると、文字列修正画面の各文字列のチェックボックスへ入力状態の確認を行い、どの文字列に対してチェックボックスが入力されているかを確認する。
【0033】
SB2、制御部2は、チェックボックスに入力されたものがあるか否かを判断し、どの文字列のチェックボックスにも入力がなされていないと判断したときは修正する文字列のチェックボックスの入力および修正後文字列の欄への入力を促す文言を配した画面を表示し、再び文字列修正画面を操作パネル部8に表示し、改めて“更新”ボタンの入力を待ち入力されたタイミングで上記ステップSB1に戻る。
一方、制御部2は、チェックボックスへの入力がなされた文字列があることを認識したときはステップSB3に進む。
【0034】
SB3、制御部2は、チェックボックスに入力がなされた文字列の文字列番号と、その修正後文字列の欄に入力されている修正後文字列とを取得する。
つまり、図6に示す文字列修正画面で入力された場合であれば、制御部2は、チェックボックスに入力がなされている文字列番号「3」とその修正後文字列「コピー枚数」、文字列番号「31」とその修正後文字列「読込み設定」、文字列番号「45」とその修正後文字列「印刷設定」を取得する。
【0035】
SB4、文字列修正部9cは、取得した文字列番号をもとに記憶部3が記憶している文字列データの文字列を読み出し、読み出した文字列を取得した修正後文字列へと変更させる文字列データの内容を更新させる。
例えば、図6の文字列修正画面に入力された内容に従う場合、文字列修正部9cは文字列番号「3」に対応する文字列「枚数」を「コピー枚数」に変更し、文字列番号「31」に対応する文字列「入力設定」を「読込み設定」に変更し、文字列番号「45」に対応する文字列「出力設定」を「印刷設定」に変更する。
【0036】
SB5、制御部2は、文字列リストに表示した文字列の修正を終了してよいか否かを確認する文言と、終了するための終了ボタン、再度文字列修正画面を表示するための再確認ボタンを配した修正確認画面を操作パネル部8に表示する。
SB6、制御部2は、修正確認画面の再確認ボタンが押下されたときは再び文字列修正画面を操作パネル部8に表示し、改めて“更新”ボタンの入力を待ち入力されたタイミングで上記ステップSB1に戻り、終了ボタンが押下されたときは、文字列修正処理を終了する。
【0037】
以上説明したように、本実施例では、複合機の操作パネル部に表示した画面の各文字列を文字列リストとして記憶しておき、その文字列リストの各文字列を文字列修正画面に表示し、各文字列について修正をするか否かを決めていくことが出来るので、使用者にとっては表示される文言の修正をより細かく行うことができ、利便性が向上する。
さらに、文字列修正画面に表示する文字列が、操作パネル部に表示した画面の履歴を基に作成した文字列リストを用いて決定するので、使用者にとっては印刷処理等の実行直前に表示された画面の文言の文字列を容易に見つけることができるので、修正する文字列を特定する労力と時間を低減することができる。
【実施例2】
【0038】
本実施例は、上記実施例1に対して、操作パネル部8に表示した各種設定画面中の文字列のうち、使用者が修正を希望する文字列を修正対象として特定する入力を入力部8bの操作によって受け付けるようにし、該文字列をその設定画面の中で印をつけた状態で表示し、後で表示する文字列修正画面では当該印が付いていた文字列だけを表示する点が相違する。
つまり、本実施例では各種設定画面等を表示したときに、そこに配された文字列のうち、使用者に修正させる文字列を決定させておき、後に表示する文字列修正画面で使用者に決定させた文字列を表示し、修正させるものである。
【0039】
図9は実施例2の複合機を示すブロック図である。
なお、上記実施例1と同様の部分は、同一の符号を付してその説明を省略する。
図9において、10は本実施例の解析部であり、制御部2と制御プログラムとによって実現され、上記実施例1と同様のデータ解析部9a、修正文字列管理部9b、文字列修正部9cに加え、使用者が修正させる文字列として印をつけた文字列を認識すると共に、その文字列の文字列番号を修正文字列番号リストに登録する修正文字列登録部10aからなる。
【0040】
また、本実施例の記憶部3は、修正文字列登録部10aが文字列番号を登録する修正文字列番号リストを記憶する。
この修正文字列番号リストは、その登録日時に関連付けて文字列番号を登録しており、一度登録した文字列番号を削除しないで残すようにしており、100個の文字列番号を登録するようにし、100個を超える分については登録日時が古い順に削除していくものとする。
【0041】
上記構成による作用について、図10の実施例2の印刷処理から文字列修正を行うまでの流れを示すフローチャートを用い、SCで示すステップに従って説明する。
複合機1を利用してコピーを行う使用者は、操作パネル部8の入力部8bによってコピーモードの設定画面を表示させるための操作を行う。
【0042】
SC1、複合機1の制御部2は、使用者の入力部8bによる操作に従って、コピーモードの設定画面を操作パネル部8に表示する。
使用者は、表示されたコピーモードの設定画面上で印刷枚数等の設定内容を入力すると共に、表示されている文字列を修正するときには、該当する文字列に対して印をつけるための入力操作を行う。
具体的には、タッチパネル上から修正したい文字列を5秒押圧することで、表示部8aに×マークによる印が表示されるようになっている。
【0043】
ここで、図11は実施例2の修正対象の文字列に印がつけられたコピーモードの設定画面を示す説明図である。
図11に示すように、使用者が「枚数」、「入力設定」、「出力設定」の各文字列を修正対象とするためにそれぞれの文字列をタッチパネル上から5秒以上押圧したときには、該当する文字列の前に×マークで示す印が表示される。
【0044】
SC2、制御部2は、記憶部3の文字列データを参照することで印のついた文字列の文字列番号を取得し、修正文字列登録部10aが取得した文字列番号を修正文字列番号リストに登録させ、文字列番号を登録した修正文字列番号リストを記憶部3に記憶させる。
【0045】
ここで、図12は修正文字列番号リストを示す説明図である。
上記ステップSC1で示したように、使用者がコピーモードの設定画面上で「枚数」、「入力設定」、「出力設定」について、印をつける操作を行ったときは各文字列の文字列番号である「3」、「31」、「45」を文字列データから抽出して取得し、取得した文字列番号をもとに図12に示すように修正文字列番号リストを構成し、記憶部3に記憶させる。
【0046】
なお、修正文字列番号リストの作成については新たなフローチャートを用いて後述する。
使用者は設定画面への入力が終了すると、原稿を複合機1の図示しない原稿載置面にセットして印刷を開始させる入力操作をする。
【0047】
SC3、制御部2は、印刷部6の原稿読取機構によってセットされた原稿から印刷データを読み取る。
SC4、制御部2は、読み取った印刷データをもとに印刷部6によって印刷処理を実行する。
【0048】
SC5、制御部2は、文字列を修正するか否かを問う文言と、文字列の修正を決定する“Yes”キー、文字列を修正しないことを決定する“No”キー等を配した修正可否画面を操作パネル部8の表示部8aに表示する。
使用者は表示された画面に従って“Yes”キー、“No”キーの何れかを入力部8bによって入力する。
【0049】
SC6、制御部2は、“Yes”キーが入力された場合はステップSC8に移行し、“No”キーが入力された場合はステップSC7に進む。
SC7、制御部2は、“No”キーが入力されたことを認識すると、文字列の修正を行わないものと判断して文字列修正処理を終了する。
【0050】
SC8、制御部2は、“Yes”キーが入力されたことを認識すると、記憶している修正文字列番号リストを読み出し、その修正文字列番号リストをもとに文字列リストを作成する。
具体的には、修正文字列番号リストから文字列番号を抽出し、その抽出した文字列番号をもとに文字列データから該当する文字列を読み出す。そして解析部9の修正文字列管理部9bは読み出した文字列と抽出した文字列番号とを組み合わせることで、文字列リストを作成する。
【0051】
ここで、図13は実施例2の文字列リストを示す説明図である。
例えば、修正文字列番号リストに「3」、「31」、「45」の3つの文字列番号があるときは、制御部2は、文字列データから文字列番号「3」に対応する文字列「枚数」、文字列番号「31」に対応する文字列「入力設定」、文字列「45」に対応する文字列「出力設定」を読み出し、図13に示すように文字列番号とそれに対応する文字列とから文字列リストを作成する。
【0052】
ここで、図14は実施例2の文字列修正画面を示す説明図である。
SC9、制御部2は、作成した文字列リストをもとに図14に示すように、「文字列修正モード」等の文字列を修正する画面であることを示す文言、「文字列リストの中で、修正するものにチェックをし、修正後の文字列を入力してください。すべての修正が完了したら、『更新』ボタンを押してください。」等のように文字列の修正手順を示す文言、上記の文字列リストの文字列等が並ぶ文字列表示領域、“戻る”ボタン、“進む”ボタン、“キャンセル”ボタン、“更新”ボタン等を配した文字列修正画面を操作パネル部8に表示する。
【0053】
文字列表示領域には、文字列リストの文字列番号と文字列の他、各文字列に対応するチェックボックス、「修正後文字列」で示す対象の文字列を修正した修正文字列を入力する入力欄を配置して構成される。
【0054】
SC10、使用者がチェックボックスにチェック入力を行った文字列に対して修正内容を入力し、“更新”ボタンを入力すると、制御部2はその入力を認識し、上記実施例1と同様にして文字列データを修正する処理を行い、文字列修正処理を終了する。
【0055】
次に上記ステップSC2で作成する修正文字列番号リストにおいて、文字列データから文字列番号を取得した後の処理の詳細について、図15の実施例2の修正文字列番号リスト作成処理を示すフローチャートを用い、SDで示すステップに従って説明する。
【0056】
SD1、制御部2は、使用者が修正を希望する文字列に印をつける操作を行ったとき、記憶部3に記憶している文字列データを参照することで、印のつけられた文字列に対応する文字列番号を取得する。
SD2、制御部2は、取得した文字列番号の個数と、記憶部3に記憶している修正文字列番号リストの文字列の個数とを足し合わせ、その合計が100個を超えるか否かを判断し、100個を超えるときはステップSD3に進み、100個以下のときはステップSD4に移行する。
【0057】
SD3、制御部2は、文字列番号の合計が100個を超えていると判断すると、合計数が100個となるように、修正文字列番号リストから登録日時が最も古い文字列番号を削除し、ステップSD4に進む。
例えば、文字列番号の合計が103個となった場合は、文字列番号リストの登録日時が最も古い文字列番号を3個削除する。
【0058】
SD4、修正文字列登録部10aは、取得した文字列番号を記憶部3が記憶している文字列番号リストに登録することで、本実施例において利用する文字列番号リストの作成を終了する。
【0059】
以上説明したように、本実施例では、上記実施例1の効果に加えて、表示した画面の文字列に使用者が直接印をつけることを可能とし、印がついた文字列だけを文字列修正画面に表示して修正させるようにするので、使用者にとっては修正する文字列を特定することがより容易となるため、使用者にとっての操作性が向上し、修正の作業の簡便化を図ることができる。
【符号の説明】
【0060】
1 複合機
2 制御部
3 記憶部
5 給紙部
6 印刷部
7 データ通信部
8 操作パネル部
8a 表示部
8b 入力部
9、10 解析部
9a データ解析部
9b 修正文字列管理部
9c 文字列修正部
10a 修正文字列登録部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷処理の設定内容に関する文字列を並べ、その設定内容を変更するための画面を表示する表示部と、前記表示部に表示され変更する設定内容を入力する操作部とを備え、受け付けた画像データに基づき媒体に印刷処理を行う画像処理装置であって、
前記表示部によって表示される画面に配する文字列の情報を記憶する記憶手段を有し、
印刷処理の実行前に表示した文字列を並べ、並んでいる文字列を修正する入力を受け付ける文字列修正画面を前記表示部に表示し、文字列修正画面で入力された内容に従って前記記憶手段に記憶している文字列の情報を修正することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像処理装置において、
印刷処理を実行するまでに前記表示部に表示した画面の履歴を前記記憶手段に記憶しておき、印刷処理実行後に前記記憶手段に記憶した履歴をもとに、印刷処理の実行前に表示した文字列を特定し、その特定した文字列を前記文字列修正画面に表示することを特徴とする画像処理装置。
【請求項3】
請求項1に記載の画像処理装置において、
前記表示部に表示している文字列を修正対象として特定するための入力を受け付け、その入力によって特定された文字列を前記記憶手段に記憶しておき、
前記文字列修正画面で、並べる文字列を前記記憶手段に記憶している前記文字列とすることを特徴とする画像処理装置。
【請求項4】
請求項1、請求項2または請求項3に記載の画像処理装置において、
前記表示部に表示する文字列は、ユーザインターフェースに使われる機能やボタンの名称、ステータス表示、エラー表示、オペレーション表示に関する文言であることを特徴とする画像処理装置。
【請求項1】
印刷処理の設定内容に関する文字列を並べ、その設定内容を変更するための画面を表示する表示部と、前記表示部に表示され変更する設定内容を入力する操作部とを備え、受け付けた画像データに基づき媒体に印刷処理を行う画像処理装置であって、
前記表示部によって表示される画面に配する文字列の情報を記憶する記憶手段を有し、
印刷処理の実行前に表示した文字列を並べ、並んでいる文字列を修正する入力を受け付ける文字列修正画面を前記表示部に表示し、文字列修正画面で入力された内容に従って前記記憶手段に記憶している文字列の情報を修正することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像処理装置において、
印刷処理を実行するまでに前記表示部に表示した画面の履歴を前記記憶手段に記憶しておき、印刷処理実行後に前記記憶手段に記憶した履歴をもとに、印刷処理の実行前に表示した文字列を特定し、その特定した文字列を前記文字列修正画面に表示することを特徴とする画像処理装置。
【請求項3】
請求項1に記載の画像処理装置において、
前記表示部に表示している文字列を修正対象として特定するための入力を受け付け、その入力によって特定された文字列を前記記憶手段に記憶しておき、
前記文字列修正画面で、並べる文字列を前記記憶手段に記憶している前記文字列とすることを特徴とする画像処理装置。
【請求項4】
請求項1、請求項2または請求項3に記載の画像処理装置において、
前記表示部に表示する文字列は、ユーザインターフェースに使われる機能やボタンの名称、ステータス表示、エラー表示、オペレーション表示に関する文言であることを特徴とする画像処理装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2012−174244(P2012−174244A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−39084(P2011−39084)
【出願日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【Fターム(参考)】
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