説明

画像処理装置

【課題】適切なキズ補正により高品質な画像を得ることを可能とする画像処理装置を提供すること。
【解決手段】実施形態によれば、周辺画素抽出部21は、複数の周辺画素の信号値を抽出する。並べ替え部22は、周辺画素抽出部21で抽出された信号値を信号レベルの順に並べ替えて出力する。キズ判定部25、26は、複数の周辺画素の信号値のうちのいずれかと、対象画素の信号値との比較により、対象画素のキズ判定を実施する。キズ判定レベル設定部23、24は、キズ判定レベル31、32を設定する。キズ判定レベル31、32は、キズ判定部25、26におけるキズ判定の基準とする。キズ判定レベル設定部23、24は、信号レベルの順に応じて、複数の周辺画素から第1の参照画素及び第2の参照画素を特定する。キズ判定レベル設定部23、24は、第1の参照画素の信号値と第2の参照画素の信号値との差分に応じてキズ判定レベル31、32を可変とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、画像処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、固体撮像装置は、高画素化による画素の微細化が進行している。このような状況下において、固体撮像装置は、正常に機能していない画素によるデジタル画像信号の欠損部分(以下、適宜「キズ」と称する)の発生が問題視されるようになっている。固体撮像装置の製造時の欠陥検査において規定より多くの画素欠陥が認められた場合は不良品として扱われることになるが、規定が厳格であるほど、固体撮像装置の歩留まりを低下させ製造コストを増加させることとなる。そこで、従来、固体撮像装置は、キズ補正回路における信号処理によってキズを目立たなくする手法が積極的に採用されている。
【0003】
キズ補正回路は、キズ補正の対象とする対象画素と、対象画素の周辺に位置する周辺画素とで信号レベルを比較することで、対象画素がキズであるか否かを判別する。従来、対象画素及び複数の周辺画素のうち、対象画素がキズである場合のみならず、対象画素と周辺画素の一つとがキズである、いわゆる二画素キズの場合にも対処可能とするキズ補正回路も知られている。キズ補正の効果を高めるためにキズ判定レベルを厳格にすることは、多くの画素に対するキズ補正が可能となる一方、誤補正による解像度低下を生じさせ易くすることになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−134941号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の一つの実施形態は、適切なキズ補正により高品質な画像を得ることを可能とする画像処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一つの実施形態によれば、画像処理装置は、キズ補正部を有する。キズ補正部は、対象画素についてキズ補正を実施する。キズ補正部は、周辺画素抽出部、並べ替え部、キズ判定部及びキズ判定レベル設定部を有する。周辺画素抽出部は、複数の周辺画素の信号値を抽出する。周辺画素は、対象画素と同色用の画素であって対象画素の周辺に位置する。並べ替え部は、周辺画素抽出部で抽出された信号値を信号レベルの順に並べ替えて出力する。キズ判定部は、複数の周辺画素の信号値のうちのいずれかと、対象画素の信号値との比較により、対象画素のキズ判定を実施する。キズ判定レベル設定部は、キズ判定レベルを設定する。キズ判定レベルは、キズ判定部におけるキズ判定の基準とする。キズ判定レベル設定部は、信号レベルの順に応じて、複数の周辺画素から第1の参照画素及び第2の参照画素を特定する。キズ判定レベル設定部は、第1の参照画素の信号値と第2の参照画素の信号値の差分とに応じてキズ判定レベルを可変とする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】実施形態の画像処理装置を適用したデジタルカメラの構成を示すブロック図。
【図2】キズ補正回路の構成を示すブロック図。
【図3】対象画素及び周辺画素を説明する図。
【図4】並べ替え部における信号値の並べ替えの例を示す概念図。
【図5】白キズ判定レベル設定部における白キズ判定レベルの設定から、出力画素選択部における信号値の選択までの手順を説明する図。
【図6】信号値のレベルと白キズ判定レベルとの関係を説明する図。
【図7】信号値のレベルと白キズ判定レベルとの関係を説明する図。
【図8】黒キズ判定レベル設定部における黒キズ判定レベルの設定から、出力画素選択部における信号値の選択までの手順を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に添付図面を参照して、実施形態にかかる画像処理装置を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0009】
(実施形態)
図1は、実施形態の画像処理装置を適用したデジタルカメラの構成を示すブロック図である。デジタルカメラ1は、固体撮像装置2、記憶部3及び表示部4を有する。固体撮像装置2は、被写体像を撮像する。記憶部3は、固体撮像装置2により撮影された画像を格納する。表示部4は、固体撮像装置2により撮影された画像を表示する。表示部4は、例えば、液晶ディスプレイである。
【0010】
固体撮像装置2は、被写体像の撮像により、記憶部3及び表示部4へ画像信号を出力する。記憶部3は、ユーザの操作等に応じて、表示部4へ画像信号を出力する。表示部4は、固体撮像装置2あるいは記憶部3から入力される画像信号に応じて、画像を表示する。
【0011】
固体撮像装置2は、レンズユニット5、CMOS(complementary metal oxide semiconductor)センサ6及びデジタルシグナルプロセッサ(digital signal processor;DSP)7を有する。
【0012】
レンズユニット5は、被写体からの光を取り込み、CMOSセンサ6にて被写体像を結像させる。CMOSセンサ6は、レンズユニット5により取り込まれた光を信号電荷に変換し、被写体像を撮像する。CMOSセンサ6は、赤(R)、緑(G)、青(B)の信号値をベイヤー配列に対応する順序で取り込むことにより、画像信号を生成する。
【0013】
画像処理装置であるDSP7は、CMOSセンサ6からの画像信号に対して、種々の画像処理を施す。DSP7は、後述するキズ補正回路の他、例えば、画像信号の黒レベルを調整するためのオプティカルブラック(OB)クランプ回路や、画像信号のホワイトバランスを調整するためのホワイトバランス調整回路等を備える。
【0014】
図2は、キズ補正回路の構成を示すブロック図である。ラインメモリ10及びキズ補正回路11は、DSP7に設けられている。ラインメモリ10は、画像信号を一時的に貯え、5ライン(0H〜4H)の画像信号を出力する。キズ補正回路(キズ補正部)11は、対象画素についてキズ補正を実施する。
【0015】
図3は、対象画素及び周辺画素を説明する図である。ベイヤー配列は、Gr、R、Gb、Bの4画素を単位として構成されている。画像信号は、ラインごと(Gr/Rライン、Gb/Bライン)の信号としてキズ補正回路11へ入力される。
【0016】
キズ補正回路11は、垂直方向に5ライン(0H〜4H)、水平方向に5画素のマトリクスをなす25画素のうち中心の画素を、対象画素と設定する。周辺画素は、マトリクスのうち、対象画素と同色用の画素であって、対象画素の周辺に位置する。マトリクスには、1個の対象画素と8個の周辺画素とが含まれる。図示する例では、R用画素であるR22が対象画素であって、8個のR用画素R00、R02、R04、R20、R24、R40、R42、R44が周辺画素である。
【0017】
キズ補正回路11は、周辺画素抽出部21、並べ替え部22、白キズ判定レベル設定部23、黒キズ判定レベル設定部24、白キズ判定部25、黒キズ判定部26、置換画素選択部27及び出力画素選択部28を備える。
【0018】
周辺画素抽出部21は、シフトレジスタを使用することにより、5ライン(0H〜4H)の画像信号から8個の周辺画素の信号値を抽出し、同時化させる。並べ替え部22は、周辺画素抽出部21で抽出された信号値を信号レベルの順に並べ替える。
【0019】
図4は、並べ替え部における信号値の並べ替えの例を示す概念図である。並べ替え部22は、8個の周辺画素の信号値を信号レベルの順に並べ替えて出力する。
【0020】
例えば、図3に示す周辺画素について、信号レベルが小さいほうからR44、R42、R24、R04、R40、R00、R02、R20の順であったとする。並べ替え部22は、信号レベルの昇順に、各周辺画素の信号値を第1番目(P1)から第8番目(P8)まで並べ替えて出力する。第1番目の信号値P1は、各周辺画素の信号値の最小値である。第8番目の信号値P8は、各周辺画素の信号値の最大値である。
【0021】
白キズ判定部25は、対象画素の白キズ判定を実施し、白キズフラグ33を出力する。白キズは、画素が正常に機能する場合に比べて高い輝度が検出されるようなキズとする。白キズ判定レベル設定部23は、白キズ判定部25における白キズ判定の基準とする白キズ判定レベル31を設定する。
【0022】
黒キズ判定部26は、対象画素の黒キズ判定を実施し、黒キズフラグ34を出力する。黒キズは、画素が正常に機能する場合に比べて低い輝度が検出されるようなキズとする。黒キズ判定レベル設定部24は、黒キズ判定部26における黒キズ判定の基準とする黒キズ判定レベル32を設定する。
【0023】
置換画素選択部27は、白キズ置き換え信号値35と黒キズ置き換え信号値36とを、各周辺画素の信号値P1〜P8の中から選択し、出力する。白キズ置き換え信号値35は、対象画素が白キズであると白キズ判定部25が判定した場合に対象画素に置き換える信号値とする。黒キズ置換信号値36は、対象画素が黒キズであると黒キズ判定部26が判定した場合に対象画素に置き換える信号値とする。
【0024】
出力画素選択部28は、白キズ判定部25からの白キズフラグ33及び黒キズ判定部26からの黒キズフラグ34に従って、対象画素に適用する信号値を、ラインメモリ10から読み出した信号値P0、白キズ置換信号値35及び黒キズ置換信号値36の中から選択する。信号値P0は、キズ補正前の対象画素の信号値とする。出力画素選択部28は、キズ補正の対象外とする対象画素には、元の信号値P0をそのまま適用する。キズ補正回路11は、出力画素選択部28で選択された信号値を出力信号29とする。
【0025】
ここで、キズ補正回路11による白キズの補正について説明する。図5は、白キズ判定レベル設定部における白キズ判定レベルの設定から、出力画素選択部における信号値の選択までの手順を説明する図である。白キズ判定レベル設定部23は、信号レベル差分P7−P3に応じた白キズ判定レベル31を算出可能とする。
【0026】
信号値P7の周辺画素は、8個の周辺画素のうち、並べ替え部22において信号レベルが第7番目とされた第1の白キズ用参照画素である。信号値P3の周辺画素は、8個の周辺画素のうち、並べ替え部22において信号レベルが第3番目とされた第2の白キズ用参照画素である。白キズ判定レベル設定部23は、第1の白キズ用参照画素とする信号レベル順位m(この例ではm=7)と、第2の白キズ用参照画素とする信号レベル順位n(この例ではn=3)とが予め設定されている。m、nは、マトリクスに含まれる周辺画素の個数(この例では8)以下の自然数であって、m>nとする。白キズ判定レベル設定部23は、信号レベルの順に応じて、複数の周辺画素から第1の白キズ用参照画素及び第2の白キズ用参照画素を特定する。
【0027】
白キズ判定レベル設定部23は、第1白キズ判定レベル(WSLV)及び第2白キズ判定レベル(WSLV_new)のうちの一方を選択し、白キズ判定レベル31として出力する。白キズ判定レベル設定部23は、例えば、以下の式(1)により、WSLV_newを算出する。
WSLV_new=(P7−P3)×WSLV[7:0]/64 ・・・(1)
【0028】
白キズ判定レベル設定部23は、WSLV_newの算出に信号レベル差分P7−P3を使用することで、画像の輝度分布に応じてWSLV_newを動的に変化させる。また、白キズ判定レベル設定部23は、信号レベル差分P7−P3にWSLV[7:0]を係数として乗算することで、WSLV[7:0]に応じてWSLV_newを調整可能とする。
【0029】
WSLV[7:0]をd64とした場合、WSLV[7:0]/64=1となり、WSLV_newは(P7−P3)の1倍となる。WSLV[7:0]をd255とした場合、WSLV[7:0]/64≒4であるため、WSLV_newは(P7−P3)のおよそ4倍となる。WSLV[7:0]をd32とした場合、WSLV[7:0]/64=1/2となり、WSLV_newは(P7−P3)の1/2倍となる。
【0030】
白キズ判定レベル設定部23は、WSLV[7:0]がd64より大きい場合、(P7−P3)より大きいWSLV_newを算出する。また、白キズ判定レベル設定部23は、WSLV[7:0]がd64より小さい場合、(P7−P3)より小さいWSLV_newを算出する。
【0031】
白キズ判定レベル設定部23は、周辺画素の信号値P1〜P8のうち、最小値P1及び最大値P8以外の信号値同士の差分(P7−P3)をWSLV_newの算出に使用する。二画素キズの場合は、最小値P1の周辺画素と最大値P8の周辺画素との少なくともいずれかがキズである可能性があることとなる。このため、白キズ判定レベル設定部23は、最小値P1及び最大値P8以外の信号値同士の差分(P7−P3)の採用により、キズである可能性がある周辺画素を除外して、WSLV_newを算出することが可能となる。
【0032】
図6及び図7は、信号値のレベルと白キズ判定レベルとの関係を説明する図である。図6及び図7のいずれも、横軸は信号レベルを表すものとする。図6は、信号レベル差分P7−P3が小さく、信号レベルの変化が平坦な部分における白キズ判定の場合を示している。信号レベル差分P7−P3が小さいほど、白キズ判定レベル設定部23で算出されるWSLV_newは小さい値となる。小さい値の白キズ判定レベル31を採用するほど、白キズ判定部25における白キズ判定の基準が厳格になることで、キズ補正回路11は、キズ補正の効果を高めることとなる。これにより、キズ補正回路11は、誤補正の可能性の低い平坦部分において効果的なキズ補正が可能となる。
【0033】
図7は、信号レベル差分P7−P3が大きく、信号レベルの変化が急峻なエッジ部分における白キズ判定の場合を示している。信号レベル差分P7−P3が大きいほど、白キズ判定レベル設定部23で算出されるWSLV_newは大きい値となる。大きい値の白キズ判定レベル31を採用するほど、白キズ判定部25における白キズ判定の基準が緩和されることで、キズ補正回路11は、キズ補正の効果を抑制させる。これにより、キズ補正回路11は、誤補正が生じ易いエッジ部分でのキズ補正を抑制させ、解像度の低下を抑制させることが可能となる。
【0034】
白キズ判定レベル設定部23は、白キズ判定コマンド38において予め設定された固定値に所定の係数MPを乗算することにより、WSLVを算出する。白キズ判定レベル設定部23は、例えば、以下の式(2)により、WSLVを算出する。
WSLV[7:0]={{(WSLV_max[7:0])−(WSLV_min[7:0])}×MP[7:0]/256}+WSLV_min[7:0] ・・・(2)
【0035】
式(2)において、WSLV_maxはWSLVの最大値、WSLV_minはWSLVの最小値とする。WSLV_max及びWSLV_minは、白キズ判定コマンド38に設定されている。MPは、例えば、被写体像の撮像におけるアナログゲイン37に連動する係数とする。アナログゲイン37が大きいほど、MPは小さい値とする。
【0036】
WSLV_max[7:0]をd255、WSLV_min[7:0]をd0とした場合において、MP[7:0]をd255とすると、WSLVは{(WSLV_max)−(WSLV_min)}のおよそ1倍(d255)となる。MP[7:0]をd64とすると、WSLVは{(WSLV_max)−(WSLV_min)}の1/4倍(d64)となる。白キズ判定レベル設定部23は、MP[7:0]がd255より小さい場合、{(WSLV_max)−(WSLV_min)}より小さいWSLVを算出する。
【0037】
キズ補正回路11は、白キズ判定レベル設定部23におけるWSLVの算出にMPを使用することで、キズ補正の効果を撮影状況に連動させることが可能となる。例えば、アナログゲイン37が大きいほど、MPは小さい値となり、白キズ判定レベル設定部23で算出されるWSLVも小さい値となる。キズ補正回路11は、低照度環境下にてアナログゲイン37を大きくするほど、より厳格な白キズ判定の実施により、キズ補正の効果を強めることが可能となる。
【0038】
MPは、アナログゲイン37に連動する係数である場合に限られず、例えば、CMOSセンサ6の温度、CMOSセンサ6における光量の蓄積時間等に連動する係数であっても良い。CMOSセンサ6の温度が高いほど、MPは小さい値とする。また、CMOSセンサ6における光量の蓄積時間が長いほど、MPは小さい値とする。
【0039】
白キズ判定レベル設定部23は、以上のようにして算出されたWSLV及びWSLV_newのうちの一方を、白キズ判定レベル選択コマンド41に応じて選択し、白キズ判定レベル31として出力する。白キズ判定レベル選択コマンド41は、例えば、白キズ判定コマンド38に含まれているものとする。
【0040】
白キズ判定部25は、対象画素の信号値P0、周辺画素の信号値P8及びP7、及び白キズ判定レベル31が入力され、対象画素が白キズであるか否かを判定する。白キズ判定部25は、白キズ判定において、以下に説明する第1の判定方法及び第2の判定方法のいずれを採用するかを選択する。
【0041】
第1の判定方法では、白キズ判定部25は、以下の式(3)を満足する場合に、対象画素が白キズであると判定する。また、第2の判定方法では、白キズ判定部25は、以下の式(4)を満足する場合に、対象画素が白キズであると判定する。なお、Wmは、周辺画素の信号値P1〜P8のうち、白キズ判定の比較対象として選定された信号値とする。比較対象Wmの選定については後述する。
P0>Wm ・・・(3)
P0−Wm>(白キズ判定レベル31) ・・・(4)
【0042】
白キズ判定部25は、第1の判定方法における比較結果44と、第2の判定方法における比較結果45とのいずれかを、判定方法選択コマンド43に応じて選択する。判定方法選択コマンド43は、例えば、白キズ判定コマンド38に含まれているものとする。
【0043】
白キズ判定部25は、比較対象Wmとして、信号値P8及び信号値P7のいずれかを選択する。白キズ判定部25による比較対象Wmの選択は、補正方法選択コマンド42に従う。補正選択コマンド42は、例えば、白キズ判定コマンド38に含まれているものとする。
【0044】
白キズ判定部25は、一画素のキズに対応可能とする補正方法選択コマンド42が設定されている場合、比較対象Wmとして信号値P8を選択する。白キズ判定部25は、二画素のキズに対応可能とする補正方法選択コマンド42が設定されている場合、比較対象Wmとして信号値P7を選択する。
【0045】
対象画素と、信号値P8の周辺画素とが白キズである場合、P0とP8とが近い値となることで、対象画素の白キズ判定がなされない場合が生じ得る。白キズ判定部25は、比較対象Wmとして信号値P7を選択する場合、対象画素と、信号値P8の周辺画素との二画素が白キズである場合における誤判定を抑制可能とし、白キズの残存を低減させることが可能となる。
【0046】
置換画素選択部27は、白キズ置換信号値35として、信号値P8及びP7のいずれかを選択し、出力する。白キズ判定部25において比較対象Wmとして信号値P8を選択している場合、置換画素選択部27は、白キズ置換信号値35として信号値P8を選択する。白キズ判定部25において比較対象Wmとして信号値P7を選択している場合、置換画素選択部27は、白キズ置換信号値35として信号値P7を選択する。
【0047】
白キズ判定部25は、対象画素が白キズであると判定した場合、白キズフラグ33をONとする。出力画素選択部28は、白キズフラグ33がONである場合、対象画素に適用する信号値として、白キズ置換信号値35を選択する。
【0048】
白キズ判定部25は、対象画素が白キズではないと判定した場合、白キズフラグ33をOFFとする。出力画素選択部28は、白キズフラグ33と後述する黒キズフラグ34とがいずれもOFFである場合、対象画素に適用する信号値として、元の信号値P0を選択する。なお、置換画素選択部35は、白キズ置換信号値35として信号値P8、P7以外の信号値、例えば、信号値P6、P5等を選択することとしても良い。
【0049】
上述のように、白キズ判定レベル設定部23は、式(1)によるWSLV_newの算出において、信号レベルが第7番目の周辺画素と第3番目の周辺画素とを参照対象としている。白キズ判定レベル設定部23は、かかる参照対象からは、信号レベルが最大である第8番目の周辺画素と信号レベルが最小である第1番目の周辺画素とを除外している。
【0050】
白キズ判定レベル設定部23は、白キズである可能性がある第8番目の周辺画素と黒キズである可能性がある第1番目の周辺画素とを除外することで、二画素キズである場合に、WSLV_newへキズの影響が及ぶことを防止する。これにより、白キズ判定部25は、キズの影響による不正確なキズ判定を低減させることができる。
【0051】
次に、キズ補正回路11による黒キズの補正について説明する。図8は、黒キズ判定レベル設定部における黒キズ判定レベルの設定から、出力画素選択部における信号値の選択までの手順を説明する図である。黒キズ判定レベル設定部24は、信号レベル差分P6−P2に応じた黒キズ判定レベル32を算出可能とする。
【0052】
信号値P6の周辺画素は、8個の周辺画素のうち、並べ替え部22において信号レベルが第6番目とされた第1の黒キズ用参照画素である。信号値P2の周辺画素は、8個の周辺画素のうち、並べ替え部22において信号レベルが第2番目とされた第2の黒キズ用参照画素である。黒キズ判定レベル設定部24は、第1の黒キズ用参照画素とする信号レベル順位m(この例ではm=6)と、第2の黒キズ用参照画素とする信号レベル順位n(この例ではn=2)とが予め設定されている。m、nは、マトリクスに含まれる周辺画素の個数(この例では8)以下の自然数であって、m>nとする。黒キズ判定レベル設定部24は、信号レベルの順に応じて、複数の周辺画素から第1の黒キズ用参照画素及び第2の黒キズ用参照画素を特定する。
【0053】
黒キズ判定レベル設定部24は、第1黒キズ判定レベル(BSLV)及び第2黒キズ判定レベル(BSLV_new)のうちの一方を選択し、黒キズ判定レベル32として出力する。黒キズ判定レベル設定部24は、例えば、以下の式(5)により、BSLV_newを算出する。
BSLV_new=(P6−P2)×BSLV[7:0]/64 ・・・(5)
【0054】
黒キズ判定レベル設定部24は、BSLV_newの算出に信号レベル差分P6−P2を使用することで、画像の輝度分布に応じてBSLV_newを動的に変化させる。また、黒キズ判定レベル設定部24は、信号レベル差分P6−P2にBSLV[7:0]を係数として乗算することで、BSLV[7:0]に応じてBSLV_newを調整可能とする。
【0055】
BSLV[7:0]をd64とした場合、BSLV[7:0]/64=1となり、BSLV_newは(P6−P2)の1倍となる。BSLV[7:0]をd255とした場合、BSLV[7:0]/64≒4であるため、BSLV_newは(P6−P2)のおよそ4倍となる。BSLV[7:0]をd32とした場合、BSLV[7:0]/64=1/2となり、BSLV_newは(P6−P2)の1/2倍となる。
【0056】
黒キズ判定レベル設定部24は、BSLV[7:0]がd64より大きい場合、(P6−P2)より大きいBSLV_newを算出する。また、黒キズ判定レベル設定部24は、BSLV[7:0]がd64より小さい場合、(P6−P2)より小さいBSLV_newを算出する。
【0057】
黒キズ判定レベル設定部24は、周辺画素の信号値P1〜P8のうち、最小値P1及び最大値P8以外の信号値同士の差分(P6−P2)をBSLV_newの算出に使用する。二画素キズの場合は、最小値P1の周辺画素と最大値P8の周辺画素との少なくともいずれかがキズである可能性があることとなる。このため、黒キズ判定レベル設定部24は、最小値P1及び最大値P8以外の信号値同士の差分(P6−P2)の採用により、キズである可能性がある周辺画素を除外して、BSLV_newを算出することが可能となる。
【0058】
例えば、信号レベルの変化が平坦な部分における黒キズ判定の場合、信号レベル差分P6−P2が小さい値となることで、黒キズ判定レベル設定部24で算出されるBSLV_newは小さい値となる。小さい値の黒キズ判定レベル32を採用するほど、黒キズ判定部26における黒キズ判定の基準が厳格になることで、キズ補正回路11は、キズ補正の効果を強めることが可能となる。これにより、キズ補正回路11は、誤補正の可能性の低い平坦部分において効果的なキズ補正が可能となる。
【0059】
信号レベルの変化が急峻なエッジ部分における黒キズ判定の場合、信号レベル差分P6−P2が大きい値となることで、黒キズ判定レベル設定部24で算出されるBSLV_newは大きい値となる。大きい値の黒キズ判定レベル32を採用するほど、黒キズ判定部26における黒キズ判定の基準が緩和されることで、キズ補正回路11は、キズ補正の効果を抑制させる。これにより、キズ補正回路11は、誤補正が生じ易いエッジ部分でのキズ補正を抑制させ、解像度の低下を抑制させることが可能となる。
【0060】
黒キズ判定レベル設定部24は、黒キズ判定コマンド39において予め設定された固定値に、白キズ判定の場合と同様に係数MPを乗算することにより、BSLVを算出する。黒キズ判定レベル設定部24は、例えば、以下の式(6)により、BSLVを算出する。
BSLV[7:0]={{(BSLV_max[7:0])−(BSLV_min[7:0])}×MP[7:0]/256}+BSLV_min[7:0] ・・・(6)
【0061】
式(6)において、BSLV_maxはBSLVの最大値、BSLV_minはBSLVの最小値とする。BSLV_max及びBSLV_minは、黒キズ判定コマンド39に設定されている。
【0062】
BSLV_max[7:0]をd255、BSLV_min[7:0]をd0とした場合において、MP[7:0]をd255とすると、BSLVは{(BSLV_max)−(BSLV_min)}のおよそ1倍(d255)となる。MP[7:0]をd64とすると、BSLVは{(BSLV_max)−(BSLV_min)}の1/4倍(d64)となる。黒キズ判定レベル設定部24は、MP[7:0]がd255より小さい場合、{(BSLV_max)−(BSLV_min)}より小さいBSLVを算出する。
【0063】
キズ補正回路11は、黒キズ判定レベル設定部24におけるBSLVの算出にMPを使用することで、白キズ判定の場合と同様に、キズ補正の効果を撮影状況に連動させることが可能となる。例えば、アナログゲイン37が大きいほど、MPは小さい値となり、黒キズ判定レベル設定部24で算出されるBSLVも小さい値となる。キズ補正回路11は、低照度環境下にてアナログゲイン37を大きくするほど、より厳格な黒キズ判定の実施により、キズ補正の効果を強めることが可能となる。
【0064】
黒キズ判定レベル設定部24は、以上のようにして算出されたBSLV及びBSLV_newのうちの一方を、黒キズ判定レベル選択コマンド51に応じて選択し、黒キズ判定レベル32として出力する。黒キズ判定レベル選択コマンド51は、例えば、黒キズ判定コマンド39に含まれているものとする。
【0065】
黒キズ判定部26は、対象画素の信号値P0、周辺画素の信号値P1及びP2、及び黒キズ判定レベル32が入力され、対象画素が黒キズであるか否かを判定する。黒キズ判定部26は、黒キズ判定において、以下に説明する第1の判定方法及び第2の判定方法のいずれを採用するかを選択する。
【0066】
第1の判定方法では、黒キズ判定部26は、以下の式(7)を満足する場合に、対象画素が黒キズであると判定する。また、第2の判定方法では、黒キズ判定部26は、以下の式(8)を満足する場合に、対象画素が黒キズであると判定する。なお、Bmは、周辺画素の信号値P1〜P8のうち、黒キズ判定の比較対象として選定された信号値とする。比較対象Bmの選定については後述する。
Bm>P0 ・・・(7)
Bm−P0>(黒キズ判定レベル32) ・・・(8)
【0067】
黒キズ判定部26は、第1の判定方法における比較結果54と、第2の判定方法における比較結果55とのいずれかを、判定方法選択コマンド53に応じて選択する。判定方法選択コマンド53は、例えば、黒キズ判定コマンド39に含まれているものとする。
【0068】
黒キズ判定部26は、比較対象Bmとして、信号値P1及び信号値P2のいずれかを選択する。黒キズ判定部26による比較対象Bmの選択は、補正方法選択コマンド52に従う。補正選択コマンド52は、例えば、黒キズ判定コマンド39に含まれているものとする。
【0069】
黒キズ判定部26は、一画素のキズに対応可能とする補正方法選択コマンド52が設定されている場合、比較対象Bmとして信号値P1を選択する。黒キズ判定部26は、二画素のキズに対応可能とする補正方法選択コマンド52が設定されている場合、比較対象Bmとして信号値P2を選択する。
【0070】
黒キズ判定部26は、比較対象Bmとして信号値P2を選択する場合、対象画素と、信号値P1の周辺画素との二画素が黒キズである場合における誤判定を抑制可能とし、黒キズの残存を低減させることが可能となる。
【0071】
置換画素選択部27は、黒キズ置換信号値36として、信号値P1及びP2のいずれかを選択し、出力する。黒キズ判定部26において比較対象Bmとして信号値P1を選択している場合、置換画素選択部27は、黒キズ置換信号値36として信号値P1を選択する。黒キズ判定部26において比較対象Bmとして信号値P2を選択している場合、置換画素選択部27は、黒キズ置換信号値36として信号値P2を選択する。
【0072】
黒キズ判定部26は、対象画素が黒キズであると判定した場合、黒キズフラグ34をONとする。出力画素選択部28は、黒キズフラグ34がONである場合、対象画素に適用する信号値として、黒キズ置換信号値36を選択する。
【0073】
黒キズ判定部26は、対象画素が黒キズではないと判定した場合、黒キズフラグ34をOFFとする。出力画素選択部28は、黒キズフラグ34及び白キズフラグ33がいずれもOFFである場合、対象画素に適用する信号値として、元の信号値P0を選択する。なお、置換画素選択部27は、黒キズ置換信号値36として信号値P1、P2以外の信号値、例えば、信号値P3、P4等を選択することとしても良い。
【0074】
上述のように、黒キズ判定レベル設定部24は、式(5)によるBSLV_newの算出において、信号レベルが第6番目の周辺画素と第2番目の周辺画素とを参照対象としている。黒キズ判定レベル設定部24は、かかる参照対象からは、信号レベルが最小である第1番目の周辺画素と信号レベルが最大である第8番目の周辺画素とを除外している。
【0075】
黒キズ判定レベル設定部24は、黒キズである可能性がある第1番目の周辺画素と白キズである可能性がある第8番目の周辺画素とを除外することで、二画素キズである場合に、BSLV_newへキズの影響が及ぶことを防止する。これにより、黒キズ判定部26は、キズの影響による不正確なキズ判定を低減させることができる。
【0076】
このように、キズ補正回路11は、第1の参照画素の信号値と第2の参照画素の信号値との差分を使用してキズ判定レベルを算出することで、絵柄に応じてキズ補正効果を動的に変化させる。また、キズ補正回路11は、キズである可能性のある周辺画素を除外して第1の参照画素及び第2の参照画素を設定することで、一画素キズ及び二画素キズへの対応によりキズ補正がなされる画素の数を維持しながら、解像度の低下と誤補正による画質の劣化を抑えることが可能となる。
【0077】
キズ補正回路11は、白キズ判定レベル設定部23における第1の白キズ用参照画素を、信号レベルが第7番目の周辺画素としているのに対し、黒キズ判定レベル設定部24における第1の黒キズ用参照画素を、信号レベルが第6番目の周辺画素としている。また、キズ補正回路11は、白キズ判定レベル設定部23における第2の白キズ用参照画素を、信号レベルが第3番目の周辺画素としているのに対し、黒キズ判定レベル設定部24における第2の黒キズ用参照画素を、信号レベルが第2番目の周辺画素としている。
【0078】
キズ補正回路11は、第1及び第2の白キズ用参照画素を高輝度側、第1及び第2の黒キズ用参照画素を低輝度側、と異ならせることで、白キズ判定に適した白キズ判定レベル31と、黒キズ判定に適した黒キズ判定レベル32とをそれぞれ算出することが可能となる。
【0079】
白キズ判定レベル設定部23は、第1の白キズ用参照画素とする信号レベル順位mと第2の白キズ用参照画素とする信号レベル順位nとの差m−n(この例ではm−n=4)をできるだけ大きくすることで、絵柄の輝度分布状態を白キズ判定レベル31に反映させることができる。
【0080】
なお、白キズ判定レベル設定部23における第1の白キズ用参照対象は、信号レベルが第7番目の周辺画素、第2の白キズ用参照対象は信号レベルが第3番目の周辺画素である場合に限られず、適宜変更しても良い。例えば、第2の白キズ用参照対象としては、信号レベルが第4番目の周辺画素、或いは第5番目の周辺画素を採用しても良い。
【0081】
黒キズ判定レベル設定部24は、第1の黒キズ用参照画素とする信号レベル順位mと第2の黒キズ用参照画素とする信号レベル順位nとの差m−n(この例ではm−n=4)をできるだけ大きくすることで、絵柄の輝度分布状態を黒キズ判定レベル32に反映させることができる。
【0082】
なお、黒キズ判定レベル設定部24における第1の黒キズ用参照対象は、信号レベルが第6番目の周辺画素、第2の黒キズ用参照対象は信号レベルが第2番目の周辺画素である場合に限られず、適宜変更しても良い。例えば、第1の黒キズ用参照対象としては、信号レベルが第5番目の周辺画素、或いは第4番目の周辺画素を採用しても良い。
【0083】
1個の対象画素に対する周辺画素の数が8個以外である場合も、白キズ判定レベル設定部23及び黒キズ判定レベル設定部24は、複数の周辺画素のうち信号値が最大である画素と信号値が最小である画素とを参照対象から除外することで、キズの影響による不正確なキズ判定を低減させる効果を得ることができる。キズ補正回路11は、白キズ補正及び黒キズ補正の双方を実施するものである場合に限られず、白キズ補正及び黒キズ補正のうちの少なくとも一方を実施するものであれば良いものとする。
【0084】
実施形態にかかる画像処理装置は、デジタルカメラ以外の電子機器、例えばカメラ付き携帯電話等に適用しても良い。
【0085】
本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0086】
7 DSP、11 キズ補正回路、21 周辺画素抽出部、22 並べ替え部、23 白キズ判定レベル設定部、24 黒キズ判定レベル設定部、25 白キズ判定部、26 黒キズ判定部、31 白キズ判定レベル、32 黒キズ判定レベル。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象画素についてキズ補正を実施するキズ補正部を有し、
前記キズ補正部は、
前記対象画素と同色用の画素であって前記対象画素の周辺に位置する複数の周辺画素の信号値を抽出する周辺画素抽出部と、
前記周辺画素抽出部で抽出された前記信号値を信号レベルの順に並べ替えて出力する並べ替え部と、
前記複数の周辺画素の信号値のうちのいずれかと、前記対象画素の信号値との比較により、前記対象画素のキズ判定を実施するキズ判定部と、
前記キズ判定部における前記キズ判定の基準とするキズ判定レベルを設定するキズ判定レベル設定部と、を有し、
前記キズ判定レベル設定部は、前記信号レベルの順に応じて、前記複数の周辺画素から第1の参照画素及び第2の参照画素を特定し、前記第1の参照画素の信号値と前記第2の参照画素の信号値との差分に応じて前記キズ判定レベルを可変とすることを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記第1の参照画素及び前記第2の参照画素は、いずれも、前記複数の周辺画素のうち前記信号レベルが最大である周辺画素以外の画素であって、かつ前記複数の周辺画素のうち前記信号レベルが最小である周辺画素以外の画素であることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記キズ判定レベル設定部は、被写体像の撮像におけるアナログゲイン、前記被写体像を撮像するイメージセンサの温度、及び前記イメージセンサにおける光量の蓄積時間の少なくともいずれかに連動する前記キズ判定レベルを算出することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記キズ判定レベル設定部は、
白キズ判定のための前記キズ判定レベルである白キズ判定レベルを設定する白キズ判定レベル設定部と、
黒キズ判定のための前記キズ判定レベルである黒キズ判定レベルを設定する黒キズ判定レベル設定部と、を含み、
前記白キズ判定レベル設定部は、前記白キズ判定レベルの設定のための前記第1の参照画素である第1の白キズ用参照画素の信号値と、前記白キズ判定レベルの設定のための前記第2の参照画素である第2の白キズ用参照画素の信号値との差分に応じて、前記白キズ判定レベルを可変とし、
前記黒キズ判定レベル設定部は、前記黒キズ判定レベルの設定のための前記第1の参照画素である第1の黒キズ用参照画素の信号値と、前記黒キズ判定レベルの設定のための前記第2の参照画素である第2の黒キズ用参照画素の信号値との差分に応じて、前記黒キズ判定レベルを可変とすることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記第1の白キズ用参照画素は、前記第1の黒キズ用参照画素よりも前記信号レベルが大きい周辺画素とし、
前記第2の白キズ用参照画素は、前記第2の黒キズ用参照画素よりも前記信号レベルが大きい周辺画素とすることを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−244291(P2012−244291A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−110489(P2011−110489)
【出願日】平成23年5月17日(2011.5.17)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】