説明

画像処理装置

【課題】
後処理装置でジャムが発生している場合、後処理装置が接続されている印刷装置本体にて、ジャム解除手順書を印刷し、ユーザが出力されたジャム解除手順書を手元で参照しながら効率よくジャム解除作業をする。
【解決手段】
印刷装置本体部と、前記印刷装置本体部に接続された後処理装置と、前記印刷装置本体部におけるジャムを検知する本体検知部と、前記後処理装置におけるジャムを検知する後処理検知部と、前記本体検知部にてジャムが検知されていない場合で、かつ前記後処理検知部にてジャムが検出されている場合には、ジャムを解除する手順が記載されたジャム解除手順書を前記印刷装置本体部にて印刷するように制御する制御部と、を備えることを特徴とする画像処理装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷装置本体部及び印刷装置本体部に接続された後処理装置を備える画像処理装置において、後処理装置にて、ジャムが発生している場合、印刷装置本体部からジャムを解除する手順が記載されたジャム解除手順書を印刷する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来技術として、複写機でジャムが発生した場合に、ネットワーク上の他の複写機において、ジャムの除去手順を出力できるかを検知し、他の複写機からジャムの除去手順書を出力する画像処理装置等が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−114298号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献においては、複写機は、LAN(Local Area Network)上で複数台設置されている必要がある。このように、オフィスにおいてネットワークに接続された複写機が2台以上配置される場合には、複数の複写機同士が近接して配置される場合もある一方、ユーザの利便性を考慮して、比較的広いオフィス内の一端と他端に配置されるように、遠隔的に配置される場合も少なくない。
【0005】
ネットワーク上の複写機同士が遠隔的に配置されている場合には、ユーザが、ジャム処理を行う対象以外の他の複写機に、ジャム解除手順書が印刷された印刷物を取りに行くのは手間であり、大変な作業となる。
【0006】
さらに、印刷装置本体におけるジャム処理であれば、ジャム解除手順が表示されるタッチパネルがユーザから視認可能な範囲にあるため、比較的簡便にジャム解除をすることができる。しかしながら、印刷装置本体部及びこの印刷装置本体部に後処理装置が接続された状態においては、印刷装置本体部におけるジャム解除よりも、後処理装置におけるジャム解除は、複雑な場合が多い。
【0007】
概して、後処理装置は、印刷された用紙を3つ折りにする動作をする紙折り装置、背表紙に糊をつけて冊子を製本するくるみ製本装置、印刷された用紙束に対してステープル動作を行うステープラ、印刷された用紙束に対して穴あけ動作を行うパンチ、などの多種多様に存在する。特に、これらの後処理においては、印刷装置本体と異なり、複数存在する用紙搬送路が視認できる状態にない場合が多く、これら後処理装置において、ジャム解除を行う場合には、操作マニュアルやタッチパネルなどを参照しながら行うことが必要不可欠となる。これらの理由により、ユーザは、複数存在する用紙搬送経路上で用紙を見逃し、さらには有効にジャム解除できない場合、ジャム解除に多大な時間を費やすことになり、効率化を図れない問題があった。
【0008】
本発明は、後処理装置でジャムが発生している場合、後処理装置が接続されている印刷装置本体にて、ジャム解除手順書を印刷し、ユーザが出力されたジャム解除手順書を手元で参照しながら効率よくジャム解除作業をすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)
印刷装置本体部と、
前記印刷装置本体部に接続された後処理装置と、
前記印刷装置本体部におけるジャムを検知する本体検知部と、
前記後処理装置におけるジャムを検知する後処理検知部と、
前記本体検知部にてジャムが検知されていない場合で、かつ前記後処理検知部にてジャムが検出されている場合には、ジャムを解除する手順が記載されたジャム解除手順書を前記印刷装置本体部にて印刷するように制御する制御部と、
を備えることを特徴とする画像処理装置。
【0010】
(2)
前記本体検知部及び前記後処理検知部の検知結果に基づいて、ジャム状態及び解除条件を表示する表示部と、
をさらに備え、
前記制御部は、前記表示部に表示されたジャム状態及び解除条件の印刷可否を選択できるように制御すること
を特徴とする(1)記載の画像処理装置。
【0011】
(3)
印刷装置本体部と、
前記印刷装置本体部に接続された後処理装置と、
前記印刷装置本体部におけるジャムを検知する本体検知部と、
前記後処理装置におけるジャムを検知する後処理検知部と、を使用したジャム解除手順書印刷方法であって、
前記本体検知部にてジャムが検知されていない場合で、かつ前記後処理検知部にてジャムが検出されている場合には、ジャムを解除する手順が記載されたジャム解除手順書を前記印刷装置本体部にて印刷するように制御する制御工程と、
有するジャム解除手順書印刷方法。
【0012】
(4)
印刷装置本体部と、
前記印刷装置本体部に接続された後処理装置と、
前記印刷装置本体部におけるジャムを検知する本体検知部と、
前記後処理装置におけるジャムを検知する後処理検知部と、
前記本体検知部にてジャムが検知されていない場合で、かつ前記後処理検知部にてジャムが検出されている場合には、ジャムを解除する手順が記載されたジャム解除手順書を前記印刷装置本体部にて印刷するように制御する制御部と、
を備える画像処理装置上で実行されるプログラム。
【発明の効果】
【0013】
本発明の第一の画像処理装置によれば、後処理装置でジャムが発生している場合、後処理装置が接続されている印刷装置本体にて、ジャム解除手順書を印刷し、ユーザが出力されたジャム解除手順書を手元で参照しながら効率よくジャム解除作業をすることができる。
【0014】
本発明の第二の画像処理装置によれば、ジャムが起きた際にジャム解除手順書を出力するか、または必要に応じて出力可否を選択するか、を選ぶことができるので、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0015】
本発明の第一のジャム解除手順書印刷方法によれば、後処理装置でジャムが発生している場合、後処理装置が接続されている印刷装置本体にて、ジャム解除手順書を印刷し、ユーザが出力されたジャム解除手順書を手元で参照しながら効率よくジャム解除作業をすることができる。
【0016】
本発明の第一のプログラムによれば、後処理装置でジャムが発生している場合、後処理装置が接続されている印刷装置本体にて、ジャム解除手順書を印刷し、ユーザが出力されたジャム解除手順書を手元で参照しながら効率よくジャム解除作業をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本実施形態おける印刷装置本体部及び後処理装置を示す全体構成図である。
【図2】本実施形態における制御構成を示すブロック図である。
【図3】本実施形態における操作画面に表示される操作画面の一例を示す図である。
【図4】ジャムが発生した場合、ジャムを検知し、ジャム解除手順書を印刷装置本体部で出力する場合のモジュール構成を示す図である。
【図5】ジャムが発生した場合、ジャムを検知し、ジャム解除手順書を印刷装置本体部で出力する場合の動作を示すフロー図である。
【図6】ジャムが発生した場合の操作画面の一例を示す図である。
【図7】ジャム解除手順書の一例を示す図である。
【図8】ジャムが発生した場合の操作画面の遷移状態の一例を示す図である。
【図9】ジャム解除手順書を常に出力するか否かを選択する画面の一例である。
【0018】
< 以下、画像処理装置の基本説明>
図1は、本実施形態おける印刷装置本体部1000及び印刷装置本体部に接続された後処理装置群1400を示す画像処理装置である印刷システム100の全体構成図である。
【0019】
図1に示すように、印刷装置本体部1000は、後処理装置群1400が接続されている。後処理装置群1400は、くるみ製本を行う製本後処理装置1200、封書に対して内容物を封緘する封書作成後処理装置1100、折り動作、パンチ、またはステープル動作を行うマルチ後処理装置1300で構成される。本実施形態において、印刷装置本体部1000に対して、製本後処理装置1200、封書作成後処理装置1100、及びマルチ後処理装置1300が接続され、全体として画像処理装置100が構成される。
【0020】
<印刷装置本体部1000の説明>
印刷装置本体部1000は、印刷装置本体部1000の外部に配置される外部給紙ユニット1002に設置された用紙または印刷装置本体部1000の筐体内部に配置される内部給紙ユニット1003から用紙が給紙され、用紙搬送路1001に送られる。そして、搬送された用紙は、印刷部1004により画像が記録され、画像が記録された用紙が、用紙搬送路1005に搬送され、排紙台1006により排出されるか、ジョブによっては後処理装置群1400に搬送される。また、印刷装置本体部1000は、印刷装置本体部上面に操作部であるタッチパネル1008を備える。ユーザは、タッチパネル1008を用いて、画像処理装置100に対して、種々の印刷動作を指示することができる。
【0021】
<製本後処理装置1200の説明>
本実施形態において、印刷装置本体部1000により印刷された用紙は、ジョブとしてくるみ製本が指示された場合には、製本後処理装置1200にて、製本される。製本後処理装置1200は、印刷装置本体部1000により印刷された用紙が用紙搬送経路1201に搬送される。本実施形態においては、外部給紙ユニット1002に製本の表紙用紙となる用紙が設置され、内部給紙ユニット1003に製本内の本文となる本文用紙が設置される。印刷装置本体部1000で印刷された本文用紙が用紙搬送路1201に搬送されると、本文スタックユニット1203にて、本文が所定枚数だけスタックされる。また、印刷装置本体部1000で印刷された製本の表紙用紙が用紙搬送路1201に搬送されると、製本ユニット1205にて、製本される直前状態で待機される。そして、糊付けユニット1207は、本文スタックユニット1203でスタックされた本文及び製本ユニット1205で待機された表紙用紙に対して、糊付け動作を行う。さらに、本文及び表紙により作成されたくるみ製本は、製本排出ユニット1209にて、排出される。
【0022】
<封書作成後処理装置1100の説明>
本実施形態において、印刷装置本体部1000により印刷された用紙は、印刷ジョブとして封入封緘が指示された場合には、封書作成後処理装置1100にて、内容物が封入された封書が作成される。封書作成後処理装置1100は、印刷装置本体部1000により印刷された用紙が用紙搬送経路1101に搬送される。本実施形態においては、外部給紙ユニット1002に封筒として形成される封筒フォームが設置され、内部給紙ユニット1003に封筒フォーム内の内容物となる用紙が設置される。印刷装置本体部1000で印刷された内容物が用紙搬送路1101に搬送されると、内容物折りユニット1103にて、ユーザの所望に応じて、3つ折り動作がなされる。また、印刷装置本体部1000で給紙された封筒フォームが用紙搬送路1101に搬送されると、封筒フォーム折りユニット1105にて、内容物が封緘される直前状態の封筒フォームが形成される。そして、それぞれが封緘ユニット1107に搬送され、封緘ユニット1107は、内容物折りユニット1103で折られた用紙を、封筒フォーム折りユニット1105で形成された封筒フォームの内部に封緘する。そして、内容物が挿入された封筒は、不図示の糊付け動作がなされ、封筒排出ユニット1109にて、排出される。
【0023】
<マルチ後処理装置1300の説明>
本実施形態において、印刷装置本体部1000により印刷された用紙は、印刷ジョブとして折り動作、パンチ、ステープルのいずれかが指示された場合には、マルチ後処理装置1300にて、後処理動作がなされる。マルチ後処理装置1300は、印刷装置本体部1000により印刷された用紙が用紙搬送経路1301に搬送される。折り動作が指定された場合には、折りユニット1303にて用紙を3つに折る3つ折りが施され、3つ折り排出ユニット1309に排出される。
【0024】
また、ステープル動作が指定された場合には、ステープルユニット1305にて、用紙が所定枚数だけスタックされ、所望枚数に応じて、ステープル動作がなされそのままステープルユニット1305にて排出される。また、パンチ動作が指定された場合には、パンチユニット1311にて、用紙が所定枚数だけスタックされ、所望枚数に応じて、パンチ動作がなされ排出ユニット1307に排出される。さらに、パンチ動作に加え、ステープル動作も指定されていた場合には、パンチユニット1311にて用紙が所定枚数だけスタックされ、所望枚数に応じて、パンチ動作がなされ、ステープルユニット1305にて、ステープル動作がなされそのままステープルユニット1305にて排出される。
【0025】
なお、本実施形態において、印刷装置本体部1000に対して用紙搬送方向に沿って、くるみ製本装置1200、封書作成装置1100、マルチ後処理装置1300が、接続されている形態について説明したが、これに限られず、印刷装置本体部1000にそれぞれが直接的に接続されていてもよい。図1に示すように、概して、オフィス用途向けに、多機能な後処理装置が付加されると、搬送経路が長くなり、比較的装置全体の長さが長い用紙搬送路を備える画像処理装置100のように構成される。たとえば、後処理装置群1400でジャムが発生すると、後処理装置の複雑な経路構成により、ユーザは、操作パネル1008を常に確認しながらジャム解除を行わねばならず、ユーザにとって手間であり、大変な作業である。
【0026】
図2は、本実施形態における制御装置200を示すブロック図である。図2に示すように、制御装置200は、制御部205を備え、コンピュータ201やスキャナ部203に接続されている。コンピュータ201やスキャナ部203は、印刷対象とされるジョブを制御装置200に供給するために備えられる。
制御部205は、コンピュータ201やスキャナ部203から供給されたジョブが出力される。また、内部給紙部は207、外部給紙部209、排紙部211、印刷部213は、それぞれ制御部を介して制御されるように構成される。また、操作パネル215は、制御部に接続され、ユーザが入力した所望の情報を制御部の記憶部217に記憶する。
【0027】
印刷装置本体ジャム検知部219は、図1に示すような用紙搬送経路1001及び用紙搬送路1005上のジャム、外部給紙ユニット1002及び内部給紙ユニット1003のジャム、印刷部1004におけるジャム、排紙ユニット1006におけるジャムにより、装置動作を一旦止めなければいけない状態か否かを検出し、制御部205に信号を伝達する。さらに、伝達された制御部205は、操作パネル部215を介して、ジャム状態をユーザに報知させる。なお、本実施形態におけるジャムとは、画像処理装置100のうち、印刷装置本体部1000または後処理装置群1400にて、用紙搬送路上または各ユニット上で用紙が詰まることにより、各装置の動作が停止することをいう。
【0028】
制御部205には、さらに、後処理装置群1400のそれぞれの動作部が接続されている。封書作成処理部221は、封書作成後処理装置1100を構成する図示しない駆動ユニットなどである。製本後処理部223は、製本後処理装置1200を構成する駆動ユニットなどである。マルチ後処理部225は、図1に示すようにマルチ後処理装置1300を構成する駆動ユニットなどである。封書作成処理部221、製本後処理部223、マルチ後処理部225は、制御部205を介して制御される。それぞれの後処理装置において、封書作成ジャム検知部227、製本後処理ジャム検知部229、マルチ後処理ジャム検知部231が備えられている。
【0029】
なお、後処理検知部は、これら封書作成ジャム検知部227、製本後処理ジャム検知部229、マルチ後処理ジャム検知部231であり、印刷装置本体部1000に接続された後処理装置に配置されるジャム検知部である。これらの装置においては、それぞれ、ジャムが検知された場合に、制御部205に信号が伝達され、印刷装置本体部1000の操作パネル上に報知される。
【0030】
制御部205は、上記ジャムによるジャム解除パターンを記憶部217に記憶している。ジャムが、印刷装置本体部1000及び後処理装置群1400において検知された場合に、ジャム箇所が特定され、記憶部217に記憶されているジャム解除情報が、操作パネル上に表示される。
【0031】
図3は、本実施形態におけるタッチパネル1008の表示画面の一例を示す図である。タッチパネル1008は、図示するようなLCD(Liquid Crystal Display)で構成された表示画面である。図3(a)に示すように、印刷装置本体部1000に設置されたタッチパネルには、PCからのジョブを印刷するプリンタータブ301、図示しない画像読取スキャナ部からの画像情報をコピーするコピータブ303、図示しない画像読取スキャナ部から画像情報を読み取るスキャナタブ305が表示されている。まず、ユーザは、ログインする必要があれば、ログインボタン307からログインを行い、所望のモードを選択することができる。
【0032】
ここで、ユーザがコピータブ303を選択した場合を例にとって説明する。図3(b)に示すように、コピーモードが選択されると、「コピーできます」が表示されている状態となり、コピーモード画面309に表示画面が遷移する。図3(b)に示すように、ユーザは、モノクロかフルカラーなどを選択可能なカラーモード、画像情報の拡大または縮小をする変倍モード、原稿の種類や読取濃度調整用としての対応するキー、用紙トレイの用紙種類、片面または両面印刷の選択、印刷部数等を設定し、コピーをすることができる。
【0033】
なお、操作画面309
は、印刷装置本体部1000及び後処理装置群1400のステータスを表示する領域である。本実施形態において、例えば、ジャムなどのアラームメッセージや、ジョブのプリント中であることを示すステータスメッセージを表示することができる。
【0034】
次に、図4を参照して、ジャムが発生した場合におけるジャム解除手順書を出力するモジュール構成を示す図である。
【0035】
図4に示すように、ジャム解除手順印刷可否設定モジュール(401)でジャム解除手順印刷可否の設定を行い、ジャム検知モジュール(403)でジャムを検知し、ジャム発生箇所管理モジュール(404)で、ジャム発生箇所が特定される。排紙ユニット検知モジュール(405)で印刷装置本体からジャム解除手順書を排紙可能か検知し、ジャム解除手順印刷判断モジュール(407)で印刷出力するジャム解除手順書管理データ(409)を取得し、印刷実行モジュール(411)からジャム解除手順書を印刷実行するかを判断し、当該モジュールで印刷を実行する。
【0036】
次に、図5を参照して、本実施形態におけるジャムが発生した場合の動作フローを説明する。図5に示すように、印刷装置本体部1000または後処理装置群1400のいずれかでジャムが発生したことが検知される。具体的には、印刷装置本体部1000における印刷装置本体ジャム検知部219、各種後処理装置における封書作成ジャム検知部227、製本ジャム検知部229、マルチ後処理ジャム検知部231にて、ジャムが検知される(ステップ501)。次に、印刷装置本体部1000でジャムが検知されたか否かが判断される(ステップ503)。印刷装置本体部1000でジャムが検知された場合(ステップ503でYesの場合)、ユーザは、印刷装置本体部1000のジャム解除動作を行い、印刷装置本体部1000におけるジャム解除動作を完了させる(ステップ505)。印刷装置本体部1000でジャムが検知されていない場合(ステップ503でNoの場合)、各種後処理装置でジャムが検知されたか否かが検知される(ステップ507)。
【0037】
ここで、図6に示すように、各種後処理装置のいずれかでジャムが検知された場合(ステップ507でYesの場合)、ユーザには、ジャム解除手順書を印刷するか否かがタッチパネルで示される(ステップ509)。本実施形態においては、図中「2」の箇所でジャムが発生している。ユーザは、ジャム解除手順書を印刷する場合(ステップ509にてYesの場合)、ジャム解除手順書が印刷装置本体部1000にて印刷される(ステップ511)。
【0038】
そして、図7に示すようなジャム解除手順書が出力される。ユーザは、印刷されたジャム解除手順書を印刷装置本体部1000の排紙台に取りに行き、このジャム解除手順書に基づいて、各種後処理装置のジャム解除動作を行う(ステップ511)。
【0039】
図7は、実際に表示されるジャム解除手順書の一例である。本実施形態においては、後処理装置における封書作成装置1100の内容物折りユニットにおけるジャム解除手順を示す一例である。図6に示すように、各種後処置装置においても、1乃至4の表示記号により、ジャム箇所が特定されている。本実施形態において、図中「2」の箇所でジャムが発生している状態を示している。ユーザは、「2」の部分をタッチすると、図7の手順1乃至7に示すように、具体的なジャム処理方法を示すようなジャム解除手順書が出力される。本実施形態においては、後処理装置における折りローラについてジャムが発生している状況である。図7の手順1に示すように、ユーザは、まず、後処理装置の扉を開ける。そして、図7の手順2に示すように、3つ折りトレイユニット(2d)を引き出す。また、図7の手順3に示すように、ユーザは、3つ折りトレイユニットおける用紙搬送をガイドするガイド板(2e)を開く。また、ユーザは、ガイド板2eを用紙搬送方向下流側に向って開き、詰まっている用紙を取り除く。図7の手順4に示すように、ユーザは、用紙を取り除きにくい場合には、ガイド板2eを元に戻し、ガイド部2fを持ち上げて固定する。そして、図7の手順5に示すように、ユーザは、つまみ2cを矢印1方向の反時計回りに回転させながら、詰まった用紙を取り除くように解除する。そして、図7の手順6に示すように、ユーザは、ガイド部2fを元に戻し、さらに、3つ折りトレイユニット2dを元に戻す。次に、図7の手順7に示すように、後処理装置の扉を閉めて、ジャム解除を終了とする。図7の手順1乃至7に示されるように、これらの内容は、ステップ509において、Noが選択された場合、図8(a)乃至(d)に示すように、図7のジャム解除手順書と同様の内容がタッチパネル部において、画面が遷移されて表示される。ユーザは、タッチパネルを参照しながら、各種後処理装置のジャム解除を実行する(ステップ513)。
【0040】
次に、すべての装置でジャムが解除されたことが確認されると(ステップ515)、通常の印刷動作に移行する(ステップ517)。
【0041】
なお、図9に示すように、ジャム解除手順の印刷について、設定画面より、予め、無効または有効を設定してもよい。本実施形態においては、ジャム解除手順書を常に印刷装置本体部1000に印刷をする設定にすることにより、あらかじめ、ジャム解除手順書が出力可能であって、ジャム解除手順書を印刷するか否かの確認する手間を省くことが可能である。
【0042】
なお、他の実施形態として、後処理装置群1400の少なくともいずれかひとつにて、ジャムが発生している場合、図示しない携帯電話などのモバイル端末に、ジャム解除方法を印刷装置本体部1000が無線通信機能を利用して送信してもよい。ユーザは、モバイル端末にて、ジャム解除方法を閲覧しながら、後処理装置のジャムを有効に解除することができる。
【0043】
また、印刷装置本体部1000のタッチパネル1008が着脱可能に構成されていてもよい。タッチパネル1008には、印刷装置本体部1000や後処理装置群1400のジャムが発生している箇所、そのジャム解除方法が表示される。ユーザは、後処理装置1400にて、ジャムが発生している場合、タッチパネル1008を印刷装置本体部1000から取り外し、取り外したタッチパネル1008を閲覧しながら、後処理装置におけるジャムを解除することができる。
【符号の説明】
【0044】
100 画像処理装置
1000 印刷装置本体部
1400 後処理装置群
1200 製本後処理装置
1100 封書作成後処理装置
1300 マルチ後処理装置
1001 用紙搬送路
1002 外部給紙ユニット
1003 内部給紙ユニット
1004 印刷部
1005 用紙搬送路
1006 排紙台
1008 タッチパネル
1201 用紙搬送経路
1203 本文スタックユニット
1205 製本ユニット
1207 糊付けユニット
1209 製本排出ユニット
1101 用紙搬送経路
1103 内容物折りユニット
1105 封筒フォーム折りユニット
1107 封緘ユニット
1109 封筒排出ユニット
1301 用紙搬送路
1303 3つ折りユニット
1305 ステープルユニット
1307 排出ユニット
1309 3つ折り排出ユニット
1311 パンチユニット
200 制御装置
205 制御部
201 コンピュータ
203 スキャナ部
207 内部給紙部
209 外部給紙部
211 排紙部
213 印刷部
215 操作パネル
217 記憶部
219 印刷装置本体ジャム検知部
221 封書作成後処理部
223 製本後処理部
225 マルチ後処理部
227 封書作成ジャム検知部
229 製本後処理ジャム検知部
231 マルチ後処理ジャム検知部
301 プリンタータブ
303 コピータブ
305 スキャナタブ
307 ログインボタン
309 コピーモード画面
401 ジャム解除手順印刷可否設定モジュール
403 ジャム検知モジュール
404 ジャム発生箇所管理モジュール
405 排紙ユニット検知モジュール
407 ジャム解除手順印刷判断モジュール
409 ジャム解除手順書管理データ
411 印刷実行モジュール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷装置本体部と、
前記印刷装置本体部に接続された後処理装置と、
前記印刷装置本体部におけるジャムを検知する本体検知部と、
前記後処理装置におけるジャムを検知する後処理検知部と、
前記本体検知部にてジャムが検知されていない場合で、かつ前記後処理検知部にてジャムが検出されている場合には、ジャムを解除する手順が記載されたジャム解除手順書を前記印刷装置本体部にて印刷するように制御する制御部と、
を備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記本体検知部及び前記後処理検知部の検知結果に基づいて、ジャム状態及び解除条件を表示する表示部と、
をさらに備え、
前記制御部は、前記表示部に表示されたジャム状態及び解除条件の印刷可否を選択できるように制御すること
を特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項3】
印刷装置本体部と、
前記印刷装置本体部に接続された後処理装置と、
前記印刷装置本体部におけるジャムを検知する本体検知部と、
前記後処理装置におけるジャムを検知する後処理検知部と、を使用したジャム解除手順書印刷方法であって、
前記本体検知部にてジャムが検知されていない場合で、かつ前記後処理検知部にてジャムが検出されている場合には、ジャムを解除する手順が記載されたジャム解除手順書を前記印刷装置本体部にて印刷するように制御する制御工程と、
有するジャム解除手順書印刷方法。
【請求項4】
印刷装置本体部と、
前記印刷装置本体部に接続された後処理装置と、
前記印刷装置本体部におけるジャムを検知する本体検知部と、
前記後処理装置におけるジャムを検知する後処理検知部と、
前記本体検知部にてジャムが検知されていない場合で、かつ前記後処理検知部にてジャムが検出されている場合には、ジャムを解除する手順が記載されたジャム解除手順書を前記印刷装置本体部にて印刷するように制御する制御部と、
を備える画像処理装置上で実行されるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−52521(P2013−52521A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−190384(P2011−190384)
【出願日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【出願人】(000250502)理想科学工業株式会社 (1,191)
【Fターム(参考)】