画像形成システム、画像形成装置、制御装置、印刷ジョブ生成装置、およびプログラム
【課題】印刷ジョブにおいて印刷設定として指定された用紙が画像形成装置に保持されていない場合において、後続の印刷ジョブを効率的に処理する。
【解決手段】給紙トレイ情報記憶部24に記憶された給紙トレイ情報から、ジョブ分割部252において印刷ジョブの用紙設定が給紙トレイ情報に一致するページからなる印刷ジョブと記録材情報に一致しないページを含む印刷ジョブとに分割する。そして、ジョブ分割部252にて分割された給紙トレイ情報に一致するページからなる印刷ジョブを画像形成部29に出力し、記録材情報に一致しないページを含む印刷ジョブをサブジョブ記憶部253に記憶して、次の印刷ジョブに対する印刷処理を行う。
【解決手段】給紙トレイ情報記憶部24に記憶された給紙トレイ情報から、ジョブ分割部252において印刷ジョブの用紙設定が給紙トレイ情報に一致するページからなる印刷ジョブと記録材情報に一致しないページを含む印刷ジョブとに分割する。そして、ジョブ分割部252にて分割された給紙トレイ情報に一致するページからなる印刷ジョブを画像形成部29に出力し、記録材情報に一致しないページを含む印刷ジョブをサブジョブ記憶部253に記憶して、次の印刷ジョブに対する印刷処理を行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成システム、画像形成装置、制御装置、印刷ジョブ生成装置、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、一般のオフィス等においては、複数の端末装置とプリンタ等の画像形成装置とをネットワーク環境下で接続して、端末装置からプリンタの共有使用または選択使用を可能とする画像形成システムが構築されている。
このような画像形成システムでは、複数の端末装置から画像形成装置に対して同時に印刷ジョブが出力された場合に、通常、画像形成装置での受信順で印刷ジョブの処理が行われる。その際に、受信順に印刷ジョブを処理すると、全体の処理に長い時間を要する場合がある。
例えば特許文献1には、送られた印刷ジョブが何れの印刷優先順位グループに該当するかを解析して、解析結果に基づき、印刷ジョブを該当する印刷優先順位グループに振り分けるとともに、後処理を含めた印刷時間を算出し、各グループ内で印刷時間の短い順で印刷順序を決定する技術が記載されている。
【0003】
【特許文献1】特開2007−196475号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで一般に、印刷ジョブにおいて印刷設定として指定された記録材(用紙)が画像形成装置に保持されていない場合がある。その場合には、対応した用紙が無い時点で印刷ジョブが停止され、対応した用紙がセットされるまで後続の印刷ジョブの処理が止まってしまい印刷ジョブを効率的に処理することができないことがある。
本発明は、印刷ジョブにおいて印刷設定として指定された用紙が画像形成装置に保持されていない場合において、後続の印刷ジョブを継続して処理することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、画像が形成される記録材の設定がページ毎に対応付けられた印刷ジョブを生成する印刷ジョブ生成手段と、前記印刷ジョブ生成手段にて生成された前記印刷ジョブの入力を受け付ける印刷ジョブ受付手段と、前記印刷ジョブ受付手段にて受け付けた前記印刷ジョブに基づいて前記記録材に画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段に保持された記録材情報を記憶する情報記憶手段と前記情報記憶手段に記憶された前記記録材情報から、前記印刷ジョブ受付手段にて受け付けた前記印刷ジョブの前記記録材の設定が当該記録材情報に一致するページからなる当該印刷ジョブと当該記録材情報に一致しないページを含む当該印刷ジョブとに分割するジョブ分割手段と、前記記録材情報に一致するページからなる前記分割された印刷ジョブを前記画像形成手段に出力する出力手段と、前記記録材情報と一致しないページを含む前記分割された印刷ジョブを記憶する分割ジョブ記憶手段と、前記分割された印刷ジョブについての前記画像形成手段への出力および前記分割ジョブ記憶手段への記憶の何れか一方または双方が行われた場合に、前記印刷ジョブ受付手段にて受け付けた次の前記印刷ジョブに対する印刷処理を行う処理手段とを備えたことを特徴とする画像形成システムである。
【0006】
請求項2に記載の発明は、前記画像形成手段は、前記印刷ジョブに基づき画像形成された前記記録材を集積する複数の集積部材を有し、前記印刷ジョブ受付手段にて受け付けた前記印刷ジョブ毎に前記複数の集積部材の何れか一または複数を割り当てる集積部材割当手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の画像形成システムである。
請求項3に記載の発明は、前記集積部材割当手段は、前記ジョブ分割手段が前記印刷ジョブを分割した場合に、当該分割された当該印刷ジョブ毎に前記複数の集積部材の何れか一または複数を割り当てることを特徴とする請求項2記載の画像形成システムである。
請求項4に記載の発明は、前記集積部材割当手段にて前記印刷ジョブ毎に割り当てられた前記集積部材または分割された当該印刷ジョブ毎に割り当てられた当該集積部材を、当該印刷ジョブまたは分割された当該印刷ジョブに対応付けて表示する集積部材表示手段をさらに備えたことを特徴とする請求項2または3記載の画像形成システムである。
請求項5に記載の発明は、前記分割ジョブ記憶手段から当該分割ジョブ記憶手段に記憶された前記分割された印刷ジョブを取得する分割ジョブ取得手段をさらに備え、前記分割ジョブ取得手段は、前記情報記憶手段にて記憶された前記記録材情報が更新された場合に、前記分割された印刷ジョブを取得して前記ジョブ分割手段に送り、当該ジョブ分割手段は、当該分割ジョブ取得手段から送られた当該分割された印刷ジョブに対する前記分割をさらに実行することを特徴とする請求項1記載の画像形成システムである。
請求項6に記載の発明は、前記分割ジョブ記憶手段に記憶された前記分割された印刷ジョブの先頭ページに対応付けて付加された前記記録材の設定を表示し、ユーザに対して当該記録材の設定に一致する記録材を前記画像形成手段に保持させるように指示する指示表示手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の画像形成システムである。
【0007】
請求項7に記載の発明は、画像が形成される記録材の設定がページ毎に対応付けられた印刷ジョブを記憶する印刷ジョブ記憶手段と、前記印刷ジョブ記憶手段から前記印刷ジョブを取得する印刷ジョブ取得手段と、前記印刷ジョブ取得手段にて取得した前記印刷ジョブに基づいて前記記録材に画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段に保持された記録材情報を記憶する情報記憶手段と、前記情報記憶手段に記憶された前記記録材情報から、前記印刷ジョブ取得手段にて取得した前記印刷ジョブの前記記録材の設定が当該記録材情報に一致するページからなる前記印刷ジョブと当該記録材情報に一致しないページを含む当該印刷ジョブとに分割するジョブ分割手段と、前記記録材情報に一致するページからなる前記分割された印刷ジョブを前記画像形成手段に出力する出力手段と、前記記録材情報と一致しないページを含む前記分割された印刷ジョブを記憶する分割ジョブ記憶手段と、前記分割された印刷ジョブについての前記画像形成手段への出力および前記分割ジョブ記憶手段への記憶の何れか一方または双方が行われた場合に、前記印刷ジョブ取得手段にて取得した次の前記印刷ジョブに対する印刷処理を行う処理手段とを備えたことを特徴とする画像形成装置である。
【0008】
請求項8に記載の発明は、前記画像形成手段は、前記印刷ジョブに基づき画像形成された前記記録材を集積する複数の集積部材を有し、前記印刷ジョブ取得手段にて取得した前記印刷ジョブ毎に前記複数の集積部材の何れか一または複数を割り当てる集積部材割当手段をさらに備えたことを特徴とする請求項7記載の画像形成装置である。
請求項9に記載の発明は、前記集積部材割当手段は、前記ジョブ分割手段が前記印刷ジョブを分割した場合に、当該分割された当該印刷ジョブ毎に前記複数の集積部材の何れか一または複数を割り当てることを特徴とする請求項8記載の画像形成装置である。
請求項10に記載の発明は、前記画像形成手段は、保持された前記記録材が交換された場合に前記情報記憶手段に記憶された記録材情報を更新し、前記ジョブ分割手段は、前記情報記憶手段にて記憶された前記記録材情報が更新された場合に、前記分割された印刷ジョブを前記印刷ジョブ記憶手段から取得し、当該分割された印刷ジョブに対する前記分割をさらに実行することを特徴とする請求項7記載の画像形成装置である。
請求項11に記載の発明は、前記分割ジョブ記憶手段に記憶された前記分割された印刷ジョブの先頭ページに対応付けられた前記記録材の設定を表示し、ユーザに対して当該記録材の設定に一致する記録材を前記画像形成手段に保持させるように指示する指示表示手段をさらに備えたことを特徴とする請求項7記載の画像形成装置である。
【0009】
請求項12に記載の発明は、画像が形成される記録材の設定がページ毎に対応付けられた印刷ジョブを記憶する印刷ジョブ記憶手段から当該印刷ジョブを取得する印刷ジョブ取得手段と、取得した前記印刷ジョブに基づいて前記記録材に画像を形成する画像形成手段に保持された記録材情報を記憶する情報記憶手段と、前記情報記憶手段に記憶された前記記録材情報から、前記印刷ジョブ取得手段にて取得した前記印刷ジョブの前記記録材の設定が当該記録材情報に一致するページからなる当該印刷ジョブと当該記録材情報に一致しないページを含む当該印刷ジョブとに分割するジョブ分割手段と、前記記録材情報に一致するページからなる前記分割された印刷ジョブを前記画像形成手段に出力させ、当該記録材情報に一致しないページを含む当該分割された印刷ジョブを記憶手段に記憶させる制御を行う制御手段とを備え、前記制御手段は、前記分割された印刷ジョブについての前記画像形成手段への出力および前記記憶手段への記憶の何れか一方または双方を行った場合に、前記印刷ジョブ取得手段にて取得した次の前記印刷ジョブに対する印刷処理を行わせることを特徴とする制御装置である。
【0010】
請求項13に記載の発明は、前記制御手段は、前記印刷ジョブ取得手段にて取得された前記印刷ジョブを前記画像形成手段にて画像形成された前記記録材を集積する複数の集積部材の何れか一または複数に割り当て、当該画像形成手段に出力された前記分割された印刷ジョブに基づき画像形成された当該記録材を当該印刷ジョブに割り当てた当該集積部材に集積させることを特徴とする請求項12記載の制御装置である。
請求項14に記載の発明は、前記制御手段は、前記ジョブ分割手段にて分割された前記印刷ジョブ毎に前記複数の集積部材の何れか一または複数を割り当て、前記画像形成手段に出力された前記分割された印刷ジョブに基づき画像形成された前記記録材を当該分割された印刷ジョブに割り当てた当該集積部材に集積させることを特徴とする請求項13記載の制御装置である。
請求項15に記載の発明は、前記ジョブ分割手段は、前記情報記憶手段にて記憶された前記記録材情報が更新されたことを把握した場合に、前記分割された印刷ジョブを前記印刷ジョブ記憶手段から取得し、当該分割された印刷ジョブに対する前記分割をさらに実行することを特徴とする請求項12記載の制御装置である。
請求項16に記載の発明は、前記制御手段は、前記分割された印刷ジョブを前記記憶手段に記憶させた場合に、当該分割された印刷ジョブの先頭ページ毎に対応付けられた前記記録材の設定を表示手段に表示させて、ユーザに対して当該記録材の設定に一致する記録材を前記画像形成手段に保持させるように指示することを特徴とする請求項12記載の制御装置である。
【0011】
請求項17に記載の発明は、画像が形成される記録材の設定がページ毎に対応付けられた印刷ジョブを生成する印刷ジョブ生成部と、前記印刷ジョブ生成部にて生成された前記印刷ジョブに基づいて前記記録材に画像を形成する画像形成装置に保持された記録材情報を記憶する情報記憶手段と、前記情報記憶手段に記憶された前記記録材情報から、前記印刷ジョブ生成部にて生成された前記印刷ジョブの前記記録材の設定が当該記録材情報に一致するページからなる当該印刷ジョブと当該記録材情報に一致しないページを含む当該印刷ジョブとに分割するジョブ分割手段と、前記記録材情報に一致するページからなる前記分割された印刷ジョブを前記画像形成装置に出力させ、当該記録材情報に一致しないページを含む当該分割された印刷ジョブを記憶手段に記憶させる制御を行う制御手段とを備え、前記制御手段は、前記分割された印刷ジョブについての前記画像形成装置への出力および前記記憶手段への記憶の何れか一方または双方を行った場合に、前記印刷ジョブ生成部にて生成された次の前記印刷ジョブに対する印刷処理を行わせることを特徴とする印刷ジョブ生成装置である。
【0012】
請求項18に記載の発明は、コンピュータに、画像が形成される記録材の設定がページ毎に対応付けられた印刷ジョブを取得する機能と、取得した前記印刷ジョブに基づき画像を形成する画像形成手段に保持された記録材情報を記憶する情報記憶手段から当該記録材情報を取得する機能と、前記記録材情報から、前記印刷ジョブの前記記録材の設定が当該記録材情報に一致するページからなる当該印刷ジョブと当該記録材情報に一致しないページを含む当該印刷ジョブとに分割する機能と、前記記録材情報に一致するページからなる前記分割された印刷ジョブを前記画像形成手段に出力させる機能と、前記記録材情報と一致しないページを含む前記分割された印刷ジョブを記憶手段に記憶させる機能と、前記分割された印刷ジョブについての前記画像形成手段への出力および前記記憶手段への記憶の何れか一方または双方を行った場合に、取得した次の前記印刷ジョブに対する印刷処理を行わせる機能とを実現させることを特徴とするプログラムである。
【発明の効果】
【0013】
本発明の請求項1によれば、印刷ジョブにおいて印刷設定として指定された用紙が画像形成装置に保持されていない場合において、本発明を採用しない場合に比べ、後続の印刷ジョブを継続して処理することができる。
本発明の請求項2によれば、印刷ジョブが分割されて画像形成された場合に、同一の印刷ジョブによって画像形成された記録材は所定の集積部材に集積されるので、本発明を採用しない場合に比べ、ユーザにとって同一の印刷ジョブによる記録材をまとめて集積部材から取り出すことが容易となる。
本発明の請求項3によれば、印刷ジョブが分割されて画像形成された場合に、同一の印刷ジョブの中の分割された印刷ジョブによって画像形成された記録材は所定の集積部材の所定の領域に集積されるので、本発明を採用しない場合に比べ、ユーザにとって同一の印刷ジョブによる記録材をまとめて集積部材から取り出すことが容易となる。
【0014】
本発明の請求項4によれば、本発明を採用しない場合に比べ、ユーザは印刷ジョブがどこの集積部材に集積されるかを容易に把握することができる。
本発明の請求項5によれば、画像形成手段に保持された記録材が交換され、分割ジョブ記憶手段に記憶された分割された印刷ジョブについての画像形成が可能となった場合に、本発明を採用しない場合に比べ、分割された印刷ジョブの中の画像形成が可能となった部分についての画像形成を促進することができる。
本発明の請求項6によれば、分割ジョブ記憶手段に分割された印刷ジョブが記憶されている場合に、ユーザに対して画像形成手段に必要な用紙を通知でき、本発明を採用しない場合に比べ、分割された印刷ジョブに関する画像形成を促進することができる。
【0015】
本発明の請求項7によれば、印刷ジョブにおいて印刷設定として指定された用紙が画像形成装置に保持されていない場合において、本発明を採用しない場合に比べ、後続の印刷ジョブを継続して処理することができる。
本発明の請求項8によれば、印刷ジョブが分割されて画像形成された場合に、同一の印刷ジョブによって画像形成された記録材は所定の集積部材に集積されるので、本発明を採用しない場合に比べ、ユーザにとって同一の印刷ジョブによる記録材をまとめて集積部材から取り出すことが容易となる。
本発明の請求項9によれば、印刷ジョブが分割されて画像形成された場合に、同一の印刷ジョブの中の分割された印刷ジョブによって画像形成された記録材は所定の集積部材の所定の領域に集積されるので、本発明を採用しない場合に比べ、ユーザにとって同一の印刷ジョブによる記録材をまとめて集積部材から取り出すことが容易となる。
【0016】
本発明の請求項10によれば、画像形成手段に保持された記録材が交換され、分割ジョブ記憶手段に記憶された分割された印刷ジョブについての画像形成が可能となった場合に、本発明を採用しない場合に比べ、分割された印刷ジョブの中の画像形成が可能となった部分についての画像形成を促進することができる。
本発明の請求項11によれば、分割ジョブ記憶手段に分割された印刷ジョブが記憶されている場合に、ユーザに対して画像形成手段に必要な用紙を通知でき、本発明を採用しない場合に比べ、分割された印刷ジョブに関する画像形成を促進することができる。
【0017】
本発明の請求項12によれば、印刷ジョブにおいて印刷設定として指定された用紙が画像形成装置に保持されていない場合において、本発明を採用しない場合に比べ、後続の印刷ジョブを継続して処理することができる。
本発明の請求項13によれば、印刷ジョブが分割されて画像形成された場合に、同一の印刷ジョブによって画像形成された記録材は所定の集積部材に集積されるので、本発明を採用しない場合に比べ、ユーザにとって同一の印刷ジョブによる記録材をまとめて集積部材から取り出すことが容易となる。
本発明の請求項14によれば、印刷ジョブが分割されて画像形成された場合に、同一の印刷ジョブの中の分割された印刷ジョブによって画像形成された記録材は所定の集積部材の所定の領域に集積されるので、本発明を採用しない場合に比べ、ユーザにとって同一の印刷ジョブによる記録材をまとめて集積部材から取り出すことが容易となる。
【0018】
本発明の請求項15によれば、画像形成手段に保持された記録材が交換され、分割ジョブ記憶手段に記憶された分割された印刷ジョブについての画像形成が可能となった場合に、本発明を採用しない場合に比べ、分割された印刷ジョブの中の画像形成が可能となった部分についての画像形成を促進することができる。
本発明の請求項16によれば、分割ジョブ記憶手段に分割された印刷ジョブが記憶されている場合に、ユーザに対して画像形成手段に必要な用紙を通知でき、本発明を採用しない場合に比べ、分割された印刷ジョブに関する画像形成を促進することができる。
【0019】
本発明の請求項17によれば、印刷ジョブにおいて印刷設定として指定された用紙が画像形成装置に保持されていない場合において、本発明を採用しない場合に比べ、後続の印刷ジョブを継続して処理することができる。
本発明の請求項18によれば、印刷ジョブにおいて印刷設定として指定された用紙が画像形成装置に保持されていない場合において、本発明を採用しない場合に比べ、後続の印刷ジョブを継続して処理することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
[実施の形態1]
図1は、本実施の形態の画像形成システム100の全体構成を示す概略図である。図1に示した画像形成システム100では、例えばユーザの作業スペース(例えば、デスク)等に設置された端末装置1A〜1C(以下、「端末装置1」とも総称する)と、端末装置1A〜1Cにて生成された印刷ジョブに従って記録紙等の媒体(用紙)上に画像を形成する画像形成装置の一例である画像形成装置2とが、通信回線の一例であるLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネット等のネットワーク3を介して双方向に通信可能に接続されている。通信回線としては、電話回線や衛星通信回線(例えば、デジタル衛星放送における空間伝送路)を含んでもよい。なお、ネットワーク3上には通常、複数の端末装置1と複数の画像形成装置2とが接続可能であるが、図1に示した構成では、その一例として、3台の端末装置1A〜1Cと1台の画像形成装置2とが接続されている場合を示している。
【0021】
図2は、端末装置1の構成の一例を示したブロック図である。図2に示したように、端末装置1(1A〜1C)は、印刷ジョブ生成手段(印刷ジョブ生成装置)の一例であって、端末装置1全体の動作を制御する制御部11、所定のアプリケーションソフトに従って文書データを生成する文書データ生成部12、文書データやプログラム等が記憶される記憶部13、文書データ生成部12にて生成された文書データや記憶部13に記憶された文書データから画像形成装置2に対する印刷命令(コマンド)である印刷ジョブを生成する印刷ジョブ生成部の一例としてのプリンタドライバ14、ユーザからの指示入力を受け付けるユーザインタフェース部15、プリンタドライバ14にて生成された印刷ジョブをネットワーク3を介して画像形成装置2に送信する通信部16を備えている。ここで、端末装置1としては、例えばパーソナルコンピュータ(PC)が用いられる。
端末装置1の上記した機能部は、ソフトウェアとハードウェア資源とが協働することにより実現される。具体的には、端末装置1の図示しないCPUが、所定のプログラムを記憶部13から主記憶装置(例えばRAM)に読み込み、制御部11、文書データ生成部12、プリンタドライバ14の各機能を実現する処理を行う。
なお、本明細書にて用いる「文書」の文言は、テキストの他に、例えば、写真、図形等の画像をも含むものである。
【0022】
端末装置1においては、制御部11は、ユーザインタフェース部15にて受け付けたユーザからの指示入力に基づき、文書データのページに対応付けて付加された印刷設定をプリンタドライバ14に対して指示する。それにより、プリンタドライバ14は、印刷に使用される用紙のサイズ/紙種や、拡大縮小率、Nアップ(複数Nのページを用紙の1ページに割り付ける印刷)の指定、余白領域の大きさ等の印刷設定情報をページに対応付けて生成し、文書データにページに対応付けた印刷設定情報が付加された印刷ジョブを生成する。
【0023】
次に、画像形成装置2について説明する。
図3は、本実施の形態の画像形成システム100に適用される画像形成装置2の構成の一例を示したブロック図である。図3に示した画像形成装置2は、例えばデジタルカラープリンタであって、ネットワーク3を介して端末装置1から送信された印刷ジョブの入力を受け付ける印刷ジョブ受付手段の一例としての通信部21、通信部21にて受信した印刷ジョブを受け入れ印刷ジョブの受入順を管理する印刷ジョブ受入管理部22、印刷ジョブ受入管理部22にて受け入れられた印刷ジョブを記憶する印刷ジョブ記憶手段の一例としての印刷ジョブ記憶部23、印刷ジョブ記憶部23に記憶された印刷ジョブを処理する印刷ジョブ処理部25を備えている。
また画像形成装置2は、印刷ジョブに従って画像形成を行う画像形成手段の一例としての画像形成部29、画像形成部29の給紙トレイ(後段の図4参照)に保持されている記録材(用紙)のサイズ/紙種に関する情報としての記録材情報の一例である給紙トレイ情報を記憶する情報記憶手段の一例としての給紙トレイ情報記憶部24、画像形成装置2全体の動作を制御する制御部26、ユーザからの指示入力の受付やユーザへの指示情報等の表示を行うユーザインタフェース部27、印刷ジョブ処理部25での処理プログラムや制御部26での制御プログラム等が記憶される外部記憶部28を備えている。なお、情報記憶手段に記憶される記録材情報は、記録材(用紙)のサイズ/紙種に関する情報だけでなく、記録材(用紙)の指定に関連した情報として例えば給紙トレイを指定する情報であってもよい。
【0024】
図4は、画像形成部29の構成を示した図である。図4に示したように、画像形成部29は、印刷ジョブに従って用紙上に画像を形成する例えば電子写真方式の画像形成エンジン部291、様々なサイズ/紙種の用紙を保持して印刷ジョブに設定された用紙を画像形成エンジン部291に供給する用紙保持部292、画像形成エンジン部291にて画像形成された用紙を例えば印刷ジョブ毎に集積する排紙集積部293を備えている。
用紙保持部292には、異なるサイズ/紙種の用紙P1〜P4をそれぞれ保持する用紙トレイTray_1〜Tray_4が配置されている。用紙トレイTray_1〜Tray_4それぞれに保持された用紙P1〜P4のサイズ/紙種は、画像形成部29から給紙トレイ情報記憶部24に記憶される。
また、排紙集積部293には、画像形成エンジン部291にて画像形成された用紙が集積される集積部材の一例としての排紙ビンBin_1〜Bin_8が配置されている。そして、制御部26による動作制御の下で上下方向に移動して、排紙ビンBin_1〜Bin_8のそれぞれに例えば印刷ジョブ毎の画像形成済みの用紙が集積される。
【0025】
印刷ジョブ処理部25は、上記の図3に示したように、サブジョブ記憶部253から印刷ジョブを読み出して取得する印刷ジョブ取得手段の一例としての印刷ジョブ取得部251、印刷ジョブ取得部251等にて取得した印刷ジョブ等を給紙トレイ情報記憶部24に記憶された給紙トレイ情報に応じて分割するジョブ分割部252を備える。
また、ジョブ分割部252にて分割された印刷ジョブ(以下、「サブジョブ」ともいう)を記憶する分割ジョブ記憶手段(記憶手段)の一例としてのサブジョブ記憶部253、印刷処理を制御する印刷制御部254、ジョブ分割部252またはサブジョブ記憶部253からサブジョブを取得して画像処理部256またはジョブ分割部252に送るサブジョブ取得部255、サブジョブ取得部255から送られたサブジョブに対して画像処理を施して画像形成部29に送る画像処理部256を備えている。
【0026】
印刷制御部254は、制御手段および処理手段の一例であって、印刷ジョブ受入管理部22から印刷ジョブの受入順に関する情報を取得する。そして、印刷ジョブ取得部251に対して印刷ジョブ記憶部23から印刷ジョブの受入順で印刷ジョブを読み出すように指示する。それにより、印刷ジョブ取得部251は、印刷ジョブ記憶部23から印刷ジョブの受入順に印刷ジョブを読み出し、ジョブ分割部252に送り出す。
また印刷制御部254は、集積部材割当手段の一例でもあって、印刷ジョブ受入管理部22から印刷ジョブの受入順に関する情報を取得した際に、各印刷ジョブに対して画像形成部29の排紙集積部293に設けられた排紙ビンBin_1〜Bin_8の一をそれぞれ割り当てる。例えば印刷ジョブが印刷ジョブ受入管理部22に印刷ジョブ1、印刷ジョブ2、印刷ジョブ3の順に受け入れられた場合に、印刷ジョブ1に排紙ビンBin_1、印刷ジョブ2に排紙ビンBin_2、印刷ジョブ3に排紙ビンBin_3を割り当てる。そして、印刷制御部254は、各印刷ジョブに割り当てられた排紙ビンに関する情報を制御部26に通知する。それにより、制御部26は、各印刷ジョブに従って画像形成された用紙を各印刷ジョブそれぞれに割り当てられた排紙ビンに搬送するように制御する。
さらに印刷制御部254は、例えばサブジョブ記憶部253に記憶されたサブジョブの数やデータ量に応じて、印刷ジョブ受入管理部22に対して印刷ジョブの受入を制限する。すなわち、例えば、印刷ジョブ記憶部23に記憶された印刷ジョブの数やデータ量が所定値を超えた状態の場合には、印刷ジョブ受入管理部22での印刷ジョブの受入を制限する。また、サブジョブ記憶部253に記憶されたサブジョブの数やデータ量が所定値を超えた状態の場合に、印刷ジョブ受入管理部22での印刷ジョブの受入を制限するように構成してもよい。
【0027】
ジョブ分割部252は、ジョブ分割手段の一例であって、印刷ジョブ取得部251から印刷ジョブを受け取ると、印刷ジョブに付加された印刷設定情報から、印刷に使用されるページ毎の用紙のサイズ/紙種を読み出す。また、給紙トレイ情報記憶部24から画像形成部29に関する給紙トレイ情報を取得する。それにより、用紙保持部292の用紙トレイTray_1〜Tray_4が保持する用紙P1〜P4のサイズ/紙種を認識する。そして、印刷ジョブの先頭ページから順に各ページに設定されている用紙のサイズ/紙種が用紙保持部292の用紙トレイTray_1〜Tray_4に保持された用紙P1〜P4のサイズ/紙種と一致するか否かを判定する。そして、印刷ジョブに設定されている用紙のサイズ/紙種が用紙保持部292に保持された用紙P1〜P4のサイズ/紙種と一致しなくなるページを判別し、そのページ以降の印刷ジョブ(用紙P1〜P4のサイズ/紙種と一致しなくなるページを含む印刷ジョブ)と、そのページの1ページ前までの用紙P1〜P4のサイズ/紙種と一致する印刷ジョブ(用紙P1〜P4のサイズ/紙種と一致するページからなる印刷ジョブ)とを分割し、それぞれを「サブジョブ」とする。
そして、用紙保持部292に保持された用紙P1〜P4のサイズ/紙種と一致するサブジョブに関してはサブジョブ取得部255に送る。また、用紙保持部292に保持された用紙P1〜P4のサイズ/紙種と一致しないページ以降のサブジョブに関してはサブジョブ記憶部253に送る。
また、ジョブ分割部252は、サブジョブ取得部255を介してサブジョブ記憶部253からサブジョブを取得して、上記と同様に、サブジョブを分割してさらにサブジョブを設定する。
【0028】
ここで、図5は、ジョブ分割部252が印刷ジョブをサブジョブに分割する際の処理の手順の一例を示したフローチャートである。
図5に示したように、ジョブ分割部252は、印刷ジョブ取得部251から印刷ジョブを受け取ると(ステップ101)、印刷ジョブの先頭ページ(ページP=1)に設定された用紙のサイズ/紙種を読み出す(ステップ102)。そして、印刷ジョブに付加された印刷設定情報と給紙トレイ情報記憶部24から取得した給紙トレイ情報とに基づき、先頭ページに設定された用紙のサイズ/紙種が用紙保持部292の用紙トレイTray_1〜Tray_4に保持された用紙P1〜P4のサイズ/紙種の何れかと一致するか否かを判定する(ステップ103)。
ステップ103での判定の結果、先頭ページに設定された用紙のサイズ/紙種が用紙保持部292に保持された用紙P1〜P4の何れとも一致しない場合には、ステップ101にて取得した印刷ジョブ全体をサブジョブとして(ステップ104)、そのサブジョブをサブジョブ記憶部253に送る(ステップ105)。
その場合に、ジョブ分割部252は、先頭ページに設定された用紙のサイズ/紙種に関する情報をサブジョブに対応付けて印刷制御部254に通知する。
【0029】
一方、ステップ103での判定の結果、先頭ページに設定された用紙のサイズ/紙種が用紙保持部292に保持された用紙P1〜P4の何れかに一致する場合には、先頭ページが最終ページでなければ(ステップ106)、次のページ(P→P+1)に設定された用紙のサイズ/紙種を読み出し(ステップ107)、そのページに設定された用紙のサイズ/紙種に変更があるかないかを判定する(ステップ108)。
先頭ページが最終ページであれば(ステップ106)、ステップ101にて取得した印刷ジョブ全体をサブジョブとして(ステップ109)、そのサブジョブをサブジョブ取得部255に送る(ステップ110)。
【0030】
ステップ108にてそのページに設定された用紙のサイズ/紙種に変更がない場合には、ステップ106に戻る。そして、そのページが最終ページでなければ(ステップ106)、次のページ(P→P+1)に設定された用紙のサイズ/紙種を読み出し(ステップ107)、そのページでのステップ108での判定を行う。そして、サイズ/紙種に変更があった場合には(ステップ108)、そのページに設定された用紙のサイズ/紙種が用紙保持部292に保持された用紙P1〜P4のサイズ/紙種の何れかと一致するか否かを判定する(ステップ111)。
ステップ111での判定の結果、用紙のサイズ/紙種に変更があったページに設定された用紙のサイズ/紙種が用紙保持部292に保持された用紙P1〜P4の何れかと一致する場合には、ステップ106に戻る。そして、そのページが最終ページでなければ(ステップ106)、次のページ(P→P+1)に設定された用紙のサイズ/紙種を読み出し(ステップ107)、そのページでのステップ108での判定を行う。そして、サイズ/紙種に変更があった場合には(ステップ108)、そのページでのステップ111での判定を行う。
【0031】
一方、ステップ111での判定の結果、用紙のサイズ/紙種に変更があったページに設定された用紙のサイズ/紙種が用紙保持部292に保持された用紙P1〜P4の何れとも一致しない場合には、用紙のサイズ/紙種に変更があったページ(P)から最終ページまでの印刷ジョブと、先頭ページからその前のページ(P−1)までの印刷ジョブとに分割して、それぞれをサブジョブとする(ステップ112)。
そして、先頭ページからその前のページ(P−1)までのサブジョブをサブジョブ取得部255に送り、用紙のサイズ/紙種に変更があったページ(P)から最終ページまでのサブジョブをサブジョブ記憶部253に送る(ステップ113)。
その場合に、ジョブ分割部252は、サブジョブ記憶部253に送ったサブジョブの先頭ページ(ページ(P))に設定された用紙のサイズ/紙種に関する情報をサブジョブに対応付けて印刷制御部254に通知する。
【0032】
ジョブ分割部252は、例えば図5に示したような処理により、印刷ジョブ取得部251から受け取った印刷ジョブをサブジョブに分割する。そして、分割したサブジョブの中で、用紙のサイズ/紙種が用紙保持部292に保持された用紙P1〜P4の何れかに一致するサブジョブについては、サブジョブ取得部255に送る。また、分割したサブジョブの中で、用紙のサイズ/紙種が用紙保持部292に保持された用紙P1〜P4の何れとも一致しないサブジョブについては、サブジョブ記憶部253に記憶する。
その際に、ジョブ分割部252は、サブジョブ取得部255に送ったサブジョブのデータ量と、サブジョブ記憶部253に記憶したサブジョブのデータ量とに関する情報を印刷制御部254に通知しておく。
なお、ジョブ分割部252がサブジョブ記憶部253に記憶されたサブジョブをサブジョブに分割する際も、図5に示した処理と同様の処理を行う。
【0033】
次に、印刷ジョブ処理部25では、ジョブ分割部252からサブジョブ取得部255にサブジョブが送られると、印刷制御部254は、サブジョブ取得部255に送られたサブジョブを画像処理部256に送るように指示する。それにより、サブジョブ取得部255から画像処理部256にサブジョブが送られ、画像処理部256にてサブジョブに応じた画像処理が施されて画像形成部29(図4参照)に送られる。したがって、サブジョブ取得部255は、サブジョブを画像処理部256に出力する出力手段としても機能する。
ここでの画像処理部256にて画像処理されたサブジョブは、上記したように、印刷設定された用紙のサイズ/紙種が用紙保持部292に保持された用紙P1〜P4の何れかに一致するものである。そのため、画像形成部29では、ページ毎に設定された用紙のサイズ/紙種に一致する用紙P1〜P4の何れかが選択されて、画像形成処理が行われる。
その際に、印刷制御部254により、サブジョブの元となる印刷ジョブ毎に画像形成部29の排紙集積部293に設けられた排紙ビンBin_1〜Bin_8がそれぞれ割り当てられている。そのため、制御部26による制御の下で、画像形成部29にて画像形成処理されたサブジョブは、割り当てられた所定の排紙ビンに集積される。
【0034】
印刷制御部254は、サブジョブをサブジョブ取得部255から画像処理部256に送るように指示した後、印刷ジョブ取得部251に対して印刷ジョブ記憶部23から印刷ジョブの受入順に次の印刷ジョブを読み出すように指示する。それにより、印刷ジョブ取得部251は印刷ジョブ記憶部23から次の印刷ジョブを読み出し、ジョブ分割部252、サブジョブ取得部255、および画像処理部256での上記した処理が再び実行される。
そして、印刷制御部254は、印刷ジョブ記憶部23に記憶された所定数またはすべての印刷ジョブの処理が完了すると、サブジョブ記憶部253に記憶されたサブジョブの処理を開始する。それにより、サブジョブ取得部255に対してサブジョブ記憶部253に記憶されたサブジョブを記憶した順に読み出し、ジョブ分割部252に送るよう指示する。
【0035】
加えて、印刷制御部254は、サブジョブ取得部255にて読み出したサブジョブの先頭ページ(ページ(P))に設定された用紙のサイズ/紙種に関する情報を制御部26に通知する。それにより、制御部26は、用紙保持部292に保持された用紙P1〜P4の何れかを、サブジョブ取得部255が読み出したサブジョブの先頭ページ(ページ(P))に設定されたサイズ/紙種の用紙に交換するようにユーザに指示する表示を指示表示手段の一例としてのユーザインタフェース部27に行うように設定する。その場合に、印刷制御部254は、用紙P1〜P4の中で使用されない用紙を把握しておき、制御部26に対して用紙P1〜P4の中から交換する用紙を指定するようにしてもよい。
それによって、ユーザが用紙保持部292の用紙P1〜P4の何れかをサブジョブの先頭ページ(ページ(P))に設定されたサイズ/紙種の用紙に差し替えると、画像形成部29はそれを検知して、給紙トレイ情報記憶部24の内容を更新する。それにより、ジョブ分割部252は、給紙トレイ情報記憶部24にて更新された給紙トレイ情報を用いて、サブジョブ取得部255から送られたサブジョブに対して上記の図5に示した処理を行う。
【0036】
印刷ジョブ処理部25では、上記のようなサブジョブに対する処理を繰り返して行う。そして、サブジョブ記憶部253に記憶された所定数またはすべてのサブジョブの処理が完了すると、それに引き続いて、印刷ジョブ受入管理部22に対して、印刷ジョブ記憶部23への印刷ジョブの受入を指示する。さらには、印刷ジョブ取得部251に対して印刷ジョブ記憶部23から印刷ジョブの受入順に印刷ジョブを読み出すように指示する。
それにより、印刷ジョブ記憶部23に記憶された印刷ジョブに対する次のサイクルの処理が開始されることとなる。
【0037】
続いて、本実施の形態の印刷ジョブ処理部25にて行われる印刷ジョブの処理の手順について具体例を示しながら説明する。
図6は、ここでの説明に用いる具体例での各種設定を示した図である。図6において、画像形成部29の用紙保持部292の用紙トレイTray_1には用紙P1としてA4サイズの普通紙、用紙トレイTray_2には用紙P2としてレターサイズの普通紙、用紙トレイTray_3には用紙P3としてB4サイズの普通紙、用紙トレイTray_4には用紙P4としてA3サイズの普通紙がそれぞれ保持されている。また、排紙集積部293には排紙ビンBin_1〜Bin_8が設けられている。その設定状態で、印刷ジョブ記憶部23に3つの印刷ジョブ1〜印刷ジョブ3が記憶されたとする。そして、印刷ジョブ1でのページ毎の用紙に関する印刷設定は、1ページ目がA4サイズの厚紙、2ページ目〜101ページ目がA4サイズの普通紙、102ページ目がA4サイズの厚紙であるとする。また、印刷ジョブ2でのページ毎の用紙に関する印刷設定は、1ページ目〜100ページ目がA4サイズの普通紙、101ページ目がA4サイズのタブ紙(1辺に見出しが形成された用紙)、102ページ目〜201ページ目がA4サイズの普通紙であるとする。また、印刷ジョブ3でのページ毎の用紙に関する印刷設定は、1ページ目〜100ページ目(全体)がレターサイズの普通紙であるとする。
【0038】
次の図7は、印刷ジョブ処理部25にて行われる印刷ジョブの処理の手順の一例を示したフローチャートである。以下に、図6の具体例を用いながら図7のフローチャートを用いて説明する。
まず、印刷ジョブ処理部25の印刷制御部254は、印刷ジョブ受入管理部22から取得した印刷ジョブの受入順に関する情報に基づき、印刷ジョブ取得部251に対して印刷ジョブ記憶部23から印刷ジョブを例えば受入順に読み出すように指示する(ステップ201)。すなわち、印刷制御部254は、印刷ジョブ取得部251に対し、最も早く受け入れた印刷ジョブ1を印刷ジョブ記憶部23から読み出すように指示する。
それに従って、印刷ジョブ取得部251は、印刷制御部254から指示された印刷ジョブ(印刷ジョブ1)を印刷ジョブ記憶部23から読み出す(ステップ202)。そして印刷制御部254は、読み出した印刷ジョブ(印刷ジョブ1)に対して画像形成部29の排紙集積部293に設けられた排紙ビン(排紙ビンBin_1)を割り当てる(ステップ203)。
一方、印刷ジョブ取得部251は、印刷ジョブ記憶部23から読み出した印刷ジョブ(印刷ジョブ1)をジョブ分割部252に送り出す(ステップ204)。
【0039】
ジョブ分割部252は、印刷ジョブ取得部251から取得した印刷ジョブ(印刷ジョブ1)を上記した図5に示した分割処理によりサブジョブに分割する(ステップ205)。
具体的には、印刷ジョブ1の先頭ページ(1ページ目)に設定された用紙のサイズ/紙種を読み出す(図5のステップ102参照)。印刷ジョブ1の1ページ目の用紙設定は、A4厚紙である。そのため、用紙保持部292に保持された用紙P1〜P4の何れとも一致しないので、印刷ジョブ1全体をサブジョブとして設定する(図5のステップ104参照)。
【0040】
続いて、ジョブ分割部252は、ステップ205にて分割(設定)したサブジョブを画像形成部29にて画像形成処理が可能なものと画像形成処理のできないものとに振り分ける。すなわち、ジョブ分割部252は、図5の分割処理の結果に基づいて、サブジョブが画像形成処理が可能なものか画像形成処理のできないものかを判定する(ステップ206)。
そして、ジョブ分割部252は、画像形成処理の可能なサブジョブを、サブジョブ取得部255に送る。サブジョブ取得部255は、画像形成処理の可能なサブジョブを画像処理部256に送り、画像処理部256にて画像処理が施される。そして、画像処理されたサブジョブは、画像処理部256から画像形成部29に送られる(ステップ207)。それにより、画像形成部29にて画像形成処理が行われて、サブジョブの元の印刷ジョブに割り当てられた排紙ビンに集積される。
一方、ジョブ分割部252は、画像形成処理のできないサブジョブをサブジョブ記憶部253に送り、記憶する(ステップ208)。
具体的には、印刷ジョブ1に関しては、印刷ジョブ1全体がサブジョブとして設定され、サブジョブ(印刷ジョブ1全体)の1ページ目が用紙保持部292に保持された用紙P1〜P4の何れとも一致しない。そのため、ステップ205にて画像形成処理のできないサブジョブと判定され、ステップ208にてサブジョブ記憶部253に記憶される(図5のステップ105参照)。
その場合に、ジョブ分割部252は、サブジョブ記憶部253に記憶するサブジョブ(印刷ジョブ1全体)の先頭ページに設定された用紙のサイズ/紙種に関する情報(A4厚紙)をサブジョブに対応付けて印刷制御部254に通知する(ステップ209)。
【0041】
印刷ジョブ処理部25での印刷ジョブ(印刷ジョブ1)についての上記した処理が終了した後、印刷制御部254は、引き続いて、印刷ジョブ記憶部23に処理対象となる印刷ジョブがあるか否かを判定する(ステップ210)。
この場合に、印刷制御部254は、印刷ジョブ受入管理部22から印刷ジョブ1〜印刷ジョブ3の受入順に関する情報を取得しているので、印刷ジョブ2および印刷ジョブ3が印刷ジョブ記憶部23に処理対象として記憶されていることを認識している。そのため、ステップ201に戻って、印刷制御部254は、印刷ジョブ取得部251に対して印刷ジョブ記憶部23から例えば受入順が次の印刷ジョブ(2番目に受け入れた印刷ジョブ2)を読み出すように指示する。それに従って、印刷ジョブ取得部251は、指示された印刷ジョブ(印刷ジョブ2)を印刷ジョブ記憶部23から読み出す(ステップ202)。
そして、印刷制御部254は、読み出した印刷ジョブ(印刷ジョブ2)に対して排紙集積部293の排紙ビンBin_2を割り当て(ステップ203)、印刷ジョブ取得部251は、印刷ジョブ記憶部23から読み出した印刷ジョブ2をジョブ分割部252に送り出す(ステップ204)。
【0042】
引き続くステップ205において、ジョブ分割部252が、印刷ジョブ取得部251から取得した印刷ジョブ(印刷ジョブ2)を上記した図5に示した分割処理によりサブジョブに分割する。
具体的には、印刷ジョブ2の先頭ページ(1ページ目)に設定された用紙のサイズ/紙種を読み出す(図5のステップ102参照)。印刷ジョブ2の1ページ目の用紙設定は、A4普通紙である。そのため、用紙保持部292に保持された用紙P1に一致するので、それに続くページにおいて用紙設定に変更がないか否かを判定していく(図5のステップ108参照)。そして、101ページ目において用紙設定がA4タブ紙に変更されるので、101ページ目の用紙設定について、用紙保持部292に保持された用紙P1〜P4のサイズ/紙種と一致するか否かを判定する(図5のステップ111参照)。A4タブ紙は、用紙保持部292に保持された用紙P1〜P4の何れとも一致しない。そのため、印刷ジョブ2を1ページ目から100ページ目までと、101ページ目から201ページ目(最終ページ)までとに分割し、それぞれをサブジョブに設定する(図5のステップ112参照)。
【0043】
続くステップ206にて、ジョブ分割部252は、図5の分割処理の結果に基づいて、分割されたサブジョブが画像形成処理が可能なものか画像形成処理のできないものかを判定する。この場合には、印刷ジョブ2の1ページ目から100ページ目までのサブジョブは、用紙設定が用紙保持部292に保持された用紙P1に一致するものである。そのため、ステップ206にて、ジョブ分割部252は、印刷ジョブ2の1ページ目から100ページ目までのサブジョブを画像形成処理が可能なサブジョブと判定する。それにより、印刷ジョブ2の1ページ目から100ページ目までのサブジョブは、サブジョブ取得部255に送られ、画像処理部256にて画像処理が施された後、画像形成部29に送られる(ステップ207)。この場合には、印刷ジョブ2の1ページ目から100ページ目までのサブジョブに関する画像が形成された用紙は、排紙集積部293の排紙ビンBin_2に集積される。
【0044】
一方、印刷ジョブ2の101ページ目から201ページ目までのサブジョブは、先頭ページ(101ページ目)の用紙設定が用紙保持部292に保持された用紙P1〜P4の何れとも一致しない。そのため、ステップ206にて、ジョブ分割部252は、印刷ジョブ2の101ページ目から201ページ目までのサブジョブを画像形成処理のできないサブジョブと判定する。そして、サブジョブ記憶部253に送り、記憶する(ステップ208、図5のステップ113参照)。その場合に、ジョブ分割部252は、サブジョブ記憶部253に送るサブジョブの先頭ページ(101ページ目)に設定された用紙のサイズ/紙種(A4タブ紙)に関する情報をサブジョブに対応付けて印刷制御部254に通知する(ステップ209)。
【0045】
印刷ジョブ処理部25での印刷ジョブ(印刷ジョブ2)についての上記した処理が終了した後、印刷制御部254は、引き続いて、印刷ジョブ記憶部23に処理対象となる印刷ジョブがあるか否かを判定する(ステップ210)。
この場合に、印刷制御部254は、印刷ジョブ記憶部23に処理対象としての印刷ジョブ3が記憶されていることを認識している。そのため、ステップ201に戻って、印刷制御部254は、印刷ジョブ取得部251に対して印刷ジョブ記憶部23から例えば受入順が次の印刷ジョブ(最後に受け入れた印刷ジョブ3)を読み出すように指示する。それに従って、印刷ジョブ取得部251は、指示された印刷ジョブ(印刷ジョブ3)を印刷ジョブ記憶部23から読み出す(ステップ202)。
そして、印刷制御部254は、読み出した印刷ジョブ(印刷ジョブ3)に対して排紙集積部293の排紙ビンBin_3を割り当て(ステップ203)、印刷ジョブ取得部251は、印刷ジョブ記憶部23から読み出した印刷ジョブ3をジョブ分割部252に送り出す(ステップ204)。
【0046】
引き続くステップ205において、ジョブ分割部252が、印刷ジョブ取得部251から取得した印刷ジョブ(印刷ジョブ3)を上記した図5に示した分割処理によりサブジョブに分割する。
具体的には、印刷ジョブ3の先頭ページ(1ページ目)に設定された用紙のサイズ/紙種を読み出す(図5のステップ102参照)。印刷ジョブ3の1ページ目の用紙設定は、レターサイズ普通紙である。そのため、用紙保持部292に保持された用紙P2に一致するので、それに続くページにおいて用紙設定に変更がないか否かを判定していく(図5のステップ108参照)。そして、最終ページまで用紙設定の変更がないので、ステップ101にて取得した印刷ジョブ全体をサブジョブとして設定する(図5のステップ109参照)。
【0047】
続くステップ206にて、ジョブ分割部252は、図5の分割処理の結果に基づき、分割されたサブジョブが画像形成処理が可能なものか画像形成処理のできないものかを判定する。
印刷ジョブ3に関しては、印刷ジョブ3全体がサブジョブとして設定され、サブジョブ(印刷ジョブ3全体)の用紙設定が用紙保持部292に保持された用紙P2と一致する。それにより、サブジョブ(印刷ジョブ3全体)は、サブジョブ取得部255に送られ、画像処理部256にて画像処理が施された後、画像形成部29に送られる(ステップ207)。この場合には、サブジョブ(印刷ジョブ3全体)に関する画像が形成された用紙は、排紙集積部293の排紙ビンBin_3に集積される。
【0048】
印刷ジョブ処理部25での印刷ジョブ(印刷ジョブ3)についての上記した処理が終了した後、印刷制御部254は、引き続いて、印刷ジョブ記憶部23に処理対象となる印刷ジョブがあるか否かを判定する(ステップ210)。
この場合、印刷制御部254は、印刷ジョブ記憶部23に記憶されている印刷ジョブがすべて印刷ジョブ取得部251から読み出され、印刷ジョブ記憶部23には処理対象が記憶されていないことを認識している。そのため、次にサブジョブ記憶部253に処理対象となるサブジョブが記憶されているか否かを判定する(ステップ211)。
そして、サブジョブ記憶部253に処理対象となるサブジョブが記憶されていると判定された場合に、サブジョブ記憶部253に記憶されたサブジョブを処理する(ステップ212)。サブジョブ記憶部253に記憶されたサブジョブの処理に関しては、後段で説明する。
一方、サブジョブ記憶部253に処理対象となるサブジョブが記憶されていないと判定された場合、または、ステップ212でのサブジョブの処理が終了した場合には、印刷ジョブ記憶部23に記憶された印刷ジョブの処理を終了する。
印刷ジョブ記憶部23に記憶された印刷ジョブの処理が終了すると、印刷ジョブ処理部25は印刷ジョブ受入管理部22に対して、印刷ジョブ記憶部23への印刷ジョブの受入を指示する。それにより、次に印刷ジョブ記憶部23に記憶された印刷ジョブに対する図7に示した処理が開始される。
【0049】
次に、図7のステップ212において実行されるサブジョブ記憶部253に記憶されたサブジョブの処理について述べる。
図8および図9は、印刷ジョブ処理部25にて行われるサブジョブの処理の手順の一例を示したフローチャートである。ここでも、図6の具体例を用いながら説明する。
図7のフローチャートの説明で示したように、図6の具体例では、サブジョブ記憶部253には、印刷ジョブ1全体からなるサブジョブと、印刷ジョブ2の101ページ目から201ページ目までのサブジョブとが記憶されている。これらのサブジョブが記憶される際に、印刷ジョブ処理部25の印刷制御部254には、図7のステップ209において、ジョブ分割部252からサブジョブ記憶部253に記憶されるサブジョブの先頭ページに設定された用紙のサイズ/紙種に関する情報がサブジョブに対応付けて通知される。
そのため、図6の具体例に関する図7の処理において、印刷制御部254は、サブジョブ記憶部253にサブジョブが記憶されていることを認識している。それによって、図7のステップ211にてサブジョブ記憶部253にサブジョブが記憶されていると判定し、ステップ212の処理を実行することとなる。
【0050】
図8および図9に示したように、印刷ジョブ処理部25にて行われるサブジョブの処理では、まず、印刷制御部254は、分割ジョブ取得手段の一例であるサブジョブ取得部255に対して、ジョブ分割部252から取得したサブジョブの先頭ページに設定された用紙のサイズ/紙種に関する情報に対応付けられたサブジョブを、サブジョブ記憶部253への記憶順にサブジョブ記憶部253から読み出すように指示する(ステップ301)。ここでは、印刷制御部254は、サブジョブ記憶部253から印刷ジョブ1全体からなるサブジョブ(サブジョブ1とする)を読み出し、取得するように指示する。それにより、サブジョブ取得部255は、印刷制御部254から指示されたサブジョブ(サブジョブ1)を取得する(ステップ302)。そして、サブジョブ取得部255は、取得したサブジョブ(サブジョブ1)をジョブ分割部252に送る(ステップ303)。
【0051】
また、印刷制御部254は、サブジョブ取得部255にて読み出したサブジョブ(サブジョブ1)の先頭ページに設定された用紙のサイズ/紙種に関する情報を制御部26に通知する(ステップ304)。それにより、制御部26は、画像形成部29の用紙保持部292の用紙トレイTray_1〜Tray_4に保持された用紙P1〜P4の何れかを、読み出したサブジョブの先頭ページに設定されたサイズ/紙種の用紙への交換をユーザに指示する表示をユーザインタフェース部27に行う(ステップ305)。その場合に、印刷制御部254は、用紙P1〜P4の中で使用されない用紙を把握しておき、制御部26に対して用紙P1〜P4な中で交換する用紙を指定するようにしてもよい。
【0052】
ステップ305による表示により、ユーザが用紙保持部292の用紙P1〜P4の何れかをサブジョブの先頭ページに設定されたサイズ/紙種の用紙に差し替えることで、給紙トレイ情報記憶部24の内容が更新される。そのため、印刷制御部254は、サブジョブ(サブジョブ1)を取得したジョブ分割部252に対して、給紙トレイ情報記憶部24の内容が更新されたか否かを監視するように指示する。それにより、ジョブ分割部252は、給紙トレイ情報記憶部24の内容が更新されたか否かを監視する(ステップ306)。
【0053】
そして、給紙トレイ情報記憶部24の内容が更新された場合には、ジョブ分割部252は、更新された給紙トレイ情報を用いて、サブジョブ取得部255から送られたサブジョブ(サブジョブ1)に対して上記の図5に示した分割処理を行う(ステップ307)。
具体的には、用紙保持部292の用紙P3がB4サイズの普通紙からA4サイズの厚紙に変更されたとする。ここで図10は、図6の具体例において、用紙保持部292の用紙P3がA4サイズの厚紙に変更された状態で、サブジョブ1の処理が行われる時点での各種設定を示した図である。
図10を参照すると、ジョブ分割部252によるサブジョブ1に対する上記の図5に示した分割処理では、サブジョブ1の1ページ目は、用紙設定が用紙保持部292に保持された用紙P3に一致するものである。次の2ページ目から101ページ目までは、用紙設定が用紙保持部292に保持された用紙P1に一致するものである。さらに、次の102ページ目(最終ページ)は、用紙設定が用紙保持部292に保持された用紙P3に一致するものである。そのため、ジョブ分割部252は、ステップ303にて取得したサブジョブ1全体をサブジョブとして設定する(図5のステップ109参照)。
【0054】
続いて、ジョブ分割部252は、図5の分割処理の結果に基づき、分割されたサブジョブ(サブジョブ1全体)が画像形成処理が可能なものか画像形成処理のできないものかを判定する(ステップ308)。
そして、ジョブ分割部252は、画像形成処理の可能なサブジョブを、サブジョブ取得部255に送る。サブジョブ取得部255は、画像形成処理の可能なサブジョブを画像処理部256に送り、画像処理部256にて画像処理が施される。そして、画像処理されたサブジョブは、画像処理部256から画像形成部29に送られる(ステップ309)。それにより、画像形成部29にて画像形成処理が行われて、サブジョブの元の印刷ジョブに割り当てられた排紙ビンに集積される。
一方、ジョブ分割部252は、画像形成処理のできないサブジョブをサブジョブ記憶部253に送り、記憶する(ステップ310)。
その場合に、ジョブ分割部252は、サブジョブ記憶部253に記憶するサブジョブの先頭ページに設定された用紙のサイズ/紙種に関する情報をサブジョブに対応付けて印刷制御部254に通知する(ステップ311)。
具体的には、サブジョブ(サブジョブ1全体)に関しては、用紙設定が用紙保持部292に保持された用紙P1およびP3と一致する。それにより、サブジョブ(サブジョブ1全体)を画像形成処理が可能なサブジョブと判定する。そして、サブジョブ(サブジョブ1全体)は、サブジョブ取得部255に送られ、画像処理部256にて画像処理が施された後、画像形成部29に送られる(ステップ309)。この場合には、サブジョブ(サブジョブ1全体)に関する画像が形成された用紙は、排紙集積部293のサブジョブ1の元となる印刷ジョブ1に割り当てられた排紙ビンBin_1に集積される。
【0055】
印刷ジョブ処理部25でのサブジョブ(サブジョブ1)についての上記した処理が終了した後、印刷制御部254は、引き続いて、サブジョブ記憶部253に処理対象となるサブジョブがあるか否かを判定する(ステップ312)。
印刷制御部254は、ジョブ分割部252から取得したサブジョブの先頭ページに設定された用紙のサイズ/紙種に関する情報から、サブジョブ記憶部253に処理対象となるサブジョブがあるか否かを判定する。ここでは、印刷ジョブ2の101ページ目から201ページ目までのサブジョブがサブジョブ記憶部253に記憶されていることが認識されている。そのため、ステップ301に戻って、印刷制御部254は、サブジョブ取得部255に対して、ジョブ分割部252から取得したサブジョブの先頭ページに設定された用紙のサイズ/紙種に関する情報に対応付けられたサブジョブを、サブジョブ記憶部253への例えば記憶順に読み出すように指示する。すなわち、印刷制御部254は、サブジョブ記憶部253から印刷ジョブ2の101ページ目から201ページ目までのサブジョブ(サブジョブ2とする)を読み出し、取得するように指示する。それにより、サブジョブ取得部255は、印刷制御部254から指示されたサブジョブ(サブジョブ2)を取得する(ステップ302)。そして、サブジョブ取得部255は、取得したサブジョブ(サブジョブ2)をジョブ分割部252に送る(ステップ303)。
【0056】
また、印刷制御部254は、サブジョブ取得部255にて読み出したサブジョブ(サブジョブ2)の先頭ページ(印刷ジョブ2の101ページ目)に設定された用紙のサイズ/紙種に関する情報(A4タブ紙)を制御部26に通知する(ステップ304)。それにより、制御部26は、画像形成部29の用紙保持部292の用紙トレイTray_1〜Tray_4に保持された用紙P1〜P4の何れかを、A4タブ紙への交換を指示する表示をユーザインタフェース部27に行う(ステップ305)。
【0057】
印刷制御部254は、サブジョブ(サブジョブ2)を取得したジョブ分割部252に対して、ユーザが用紙保持部292の用紙P1〜P4の何れかをA4タブ紙に差し替え、給紙トレイ情報記憶部24の内容が更新されたか否かを監視するように指示する。それにより、ジョブ分割部252は、給紙トレイ情報記憶部24の内容が更新されたか否かを監視する(ステップ306)。
給紙トレイ情報記憶部24の内容が更新された場合には、ジョブ分割部252は、更新された給紙トレイ情報を用いて、サブジョブ取得部255から送られたサブジョブ(サブジョブ2)に対して上記の図5に示した分割処理を行う(ステップ307)。
【0058】
具体的には、用紙保持部292の用紙P4がA3サイズの普通紙からA4サイズのタブ紙に変更されたものとする。ここで図11は、図6の具体例において、用紙保持部292の用紙P4がA4サイズのタブ紙に変更された状態で、サブジョブ2の処理が行われる時点での各種設定を示した図である。
図11を参照すると、ジョブ分割部252でのサブジョブ2に対する上記の図5に示した分割処理では、サブジョブ2の先頭ページ(印刷ジョブ2の101ページ目)は、用紙設定が用紙保持部292に保持された用紙P4に一致するものである。次のページ以降(印刷ジョブ2の102ページ目から201ページ目(最終ページ)まで)は、用紙設定が用紙保持部292に保持された用紙P1に一致するものである。そのため、ジョブ分割部252は、ステップ303にて取得したサブジョブ2全体をサブジョブとして設定する(図5のステップ109参照)。
【0059】
続くステップ308にて、ジョブ分割部252は、図5の分割処理の結果に基づき、分割されたサブジョブ(サブジョブ2)が画像形成処理が可能なものか画像形成処理のできないものかを判定する。
具体的には、サブジョブ2に関しては、用紙設定が用紙保持部292に保持された用紙P1およびP4と一致する。それにより、サブジョブ2を画像形成処理が可能なサブジョブと判定する。そして、サブジョブ2は、サブジョブ取得部255に送られ、画像処理部256にて画像処理が施された後、画像形成部29に送られる(ステップ309)。この場合には、サブジョブ(サブジョブ2)に関する画像が形成された用紙は、排紙集積部293のサブジョブ2の元となる印刷ジョブ2に割り当てられた排紙ビンBin_2に集積される。
【0060】
印刷ジョブ処理部25でのサブジョブ(サブジョブ2)についての上記した処理が終了した後、印刷制御部254は、引き続いて、サブジョブ記憶部253に処理対象となるサブジョブがあるか否かを判定する(ステップ312)。
この場合には、印刷制御部254は、サブジョブ記憶部253に記憶されているサブジョブがすべてサブジョブ取得部255から読み出され、サブジョブ記憶部253には処理対象が記憶されていないことを認識している。そのため、次に、前のステップ307にて新たなサブジョブが設定され、サブジョブ記憶部253に処理対象となる新たなサブジョブが記憶されたか否かを判定する(ステップ313)。
そして、サブジョブ記憶部253に処理対象となる新たなサブジョブが記憶されたと判定された場合には、ステップ301に戻って、サブジョブ記憶部253に新たに記憶されたサブジョブを処理する。
一方、サブジョブ記憶部253に処理対象となるサブジョブが記憶されていないと判定された場合、または、ステップ307にて新たなサブジョブが設定されなかった場合には、サブジョブ記憶部253に記憶されたサブジョブの処理を終了する。
【0061】
上記したように、本実施の形態の画像形成システム100では、画像形成装置2において複数の印刷ジョブを受信した場合には、各印刷ジョブに付加された用紙のサイズ/紙種に関する印刷設定が、画像形成装置2に保持される用紙のサイズ/紙種と一致するか否かの観点から各印刷ジョブを分割して、分割された印刷ジョブをサブジョブとする。そして、サブジョブに設定されている用紙に関する印刷設定が画像形成装置2に保持される用紙と一致するサブジョブに関しては、画像形成処理が可能であると判定して画像形成処理を実行する。その一方で、サブジョブに設定されている用紙に関する印刷設定が画像形成装置2に保持される用紙と一致しないサブジョブに関しては、画像形成処理ができないと判定する。そして、画像形成装置2にサブジョブに設定されている用紙に関する印刷設定と一致するサイズ/紙種の用紙が設置された時点で、画像形成処理を実行する。
【0062】
例えば、印刷ジョブのページ毎に異なる印刷設定を設けることができる形式で印刷ジョブが生成された場合に、最初に受信した印刷ジョブの先頭に画像形成装置2に保持されていない用紙設定が施されている場合には、画像形成処理ができない。また、その場合に、印刷ジョブの順番を入れ替えることも可能であるが、入れ替えられた印刷ジョブの途中で画像形成装置2に保持されていない用紙設定に変更されていると、画像形成装置2に保持されていない用紙設定に変更されたページ以降の当該印刷ジョブ、および当該印刷ジョブ以降の印刷ジョブの画像形成処理は継続できない。
しかし、本実施の形態の画像形成システム100では、各印刷ジョブ毎に、用紙に関する印刷設定が画像形成装置2に保持される用紙と一致する先頭ページからのページ範囲内で画像形成処理が継続される。それにより、一の印刷ジョブの途中で画像形成装置2に保持されていない用紙設定に変更されたとしても、画像形成処理は次の印刷ジョブに移行される。そして、移行された次の印刷ジョブにおいて先頭ページから画像形成装置2に保持されていない用紙設定に変更されるページまで画像形成処理が継続される。それにより、画像形成装置2に保持された用紙のサイズ/紙種の範囲内で、複数の印刷ジョブが効率的に処理される。
【0063】
なお、本実施の形態の画像形成システム100では、画像形成装置2に備えた情報記憶手段の一例としての給紙トレイ情報記憶部24と、画像形成装置2の印刷ジョブ処理部25に備えたジョブ分割手段の一例としてのジョブ分割部252と、分割ジョブ記憶手段(記憶手段)の一例としてのサブジョブ記憶部253と、印刷処理を制御する制御手段の一例としての印刷制御部254とを端末装置1に備えた構成としてもよい。
【0064】
以上説明したように、本実施の形態の画像形成システム100においては、画像形成装置2において複数の印刷ジョブを受信した場合には、各印刷ジョブに付加された用紙のサイズ/紙種に関する印刷設定と、画像形成装置2に保持される用紙のサイズ/紙種とに基づいて、各印刷ジョブを分割して、分割された印刷ジョブをサブジョブとする。そして、サブジョブに設定されている用紙に関する印刷設定が画像形成装置2に保持される用紙と一致するサブジョブに関しては、画像形成処理を実行する。その一方で、サブジョブに設定されている用紙に関する印刷設定が画像形成装置2に保持される用紙と一致しないサブジョブに関しては、画像形成装置2にサブジョブに設定されている用紙に関する印刷設定と一致するサイズ/紙種の用紙が設置された時点で、画像形成処理を実行する。
それにより、画像形成装置2に保持された用紙のサイズ/紙種に対応させて、複数の印刷ジョブが効率的に処理される。
【0065】
[実施の形態2]
実施の形態1では、画像形成装置2において受信された複数の印刷ジョブ毎にそれぞれ排紙集積部293に設けられた排紙ビンを割り当てる構成を説明した。本実施の形態では、印刷ジョブを分割したサブジョブ毎に排紙ビンを割り当てる構成について説明する。なお、実施の形態1と同様な構成については同様な符号を用い、ここではその詳細な説明を省略する。
【0066】
図12は、各印刷ジョブに付加された用紙のサイズ/紙種に関する印刷設定が画像形成装置2に保持される用紙のサイズ/紙種と一致するか否かの観点から各印刷ジョブを分割し、分割して設定されたサブジョブに対して、サブジョブ毎に排紙ビンを割り当てる構成の具体例を説明する図である。
図12では、各印刷ジョブに付加された用紙のサイズ/紙種それぞれにサブジョブが設定された場合を想定している。すなわち、図12に示した例では、印刷ジョブ1では、A4サイズの厚紙に対して排紙ビンBin_1、A4サイズの普通紙に対して排紙ビンBin_2、A4サイズの厚紙に対して排紙ビンBin_3がそれぞれ割り当てられる。また、印刷ジョブ2では、A4サイズの普通紙に対して排紙ビンBin_4、A4サイズのタブ紙に対して排紙ビンBin_5、A4サイズの普通紙に対して排紙ビンBin_6がそれぞれ割り当てられる。また、印刷ジョブ3では、全体が同一の用紙設定であるため、一の排紙ビンBin_7が割り当てられる。
【0067】
このように、サブジョブ毎に排紙ビンが割り当てられることで、サブジョブ毎に印刷順が異なっても、ユーザは各印刷ジョブ毎に、排紙ビンに集積された用紙を上から順に重ねることで、各印刷ジョブでのページ順が揃えられる。
【0068】
上記のようにサブジョブ毎に排紙ビンを割り当てるには、実施の形態1にて示した印刷ジョブ処理部25にて行われる印刷ジョブの処理では、次のように処理される。
まず、図7に示した印刷ジョブの処理において、ステップ203の排紙ビンの割当処理では、印刷ジョブ記憶部23から読み出した印刷ジョブに対して画像形成部29の排紙集積部293に設けられた排紙ビン(Bin_1〜Bin_8)をそれぞれ所定数割り当てる。
そして、印刷ジョブの処理およびサブジョブの処理において図5に示した分割処理により設定されたサブジョブに対して、各印刷ジョブに割り当てられた所定数の排紙ビンの中から、順に一を割り当てる。例えば、各印刷ジョブに割り当てられた所定数の排紙ビンの中から画像形成順に上部に配置された排紙ビンから割り当てていく。
その際に、各印刷ジョブ毎に割り当てた排紙ビンが設定されたサブジョブの数よりも少なかった場合には、例えば各印刷ジョブ毎に割り当てた排紙ビンの最下部の排紙ビンに、複数のサブジョブによる用紙を集積するように構成してもよい。また、その場合に、各サブジョブ相互の間に、合紙を挿入するように構成してもよい。
【0069】
さらに、各印刷ジョブに対して所定数ずつ割り当てる排紙ビンの数が足りなくなる場合には、排紙集積部293に設けられた排紙ビンの数に対応させて、一または複数の印刷ジョブに対して、実施の形態1の場合と同様に、一の排紙ビンを割り当てるように構成してもよい。その場合に、各サブジョブ相互の間に、合紙を挿入するように構成してもよい。
また、各サブジョブ毎に一の排紙ビンが割り当てられた場合には、集積部材表示手段(表示手段)の一例としてのユーザインタフェース部27において、各サブジョブの元となった印刷ジョブに設定された複数の排紙ビンを表示し、複数の排紙ビンから用紙を取り出す際の順番を示すように構成してもよい。同様に、各印刷ジョブ毎に一の排紙ビンが割り当てられた場合にも、各印刷ジョブ毎に割り当てられた一の排紙ビンをユーザインタフェース部27において表示するように構成してもよい。
【0070】
上記したように、本実施の形態では、サブジョブ毎に排紙ビンを割り当てる。それにより、サブジョブ毎に印刷順が異なっても、ユーザは各印刷ジョブ毎に、排紙ビンに集積された用紙を上から順に重ねることで、各印刷ジョブでのページ順が揃えられる。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本実施の形態の画像形成システムの全体構成を示す概略図である。
【図2】端末装置の構成の一例を示したブロック図である。
【図3】画像形成装置の構成の一例を示したブロック図である。
【図4】画像形成部の構成を示した図である。
【図5】ジョブ分割部が印刷ジョブをサブジョブに分割する際の処理の手順の一例を示したフローチャートである。
【図6】印刷ジョブの処理の手順の説明に用いる具体例での各種設定を示した図である。
【図7】印刷処理部にて行われる印刷ジョブの処理の手順の一例を示したフローチャートである。
【図8】印刷処理部にて行われるサブジョブの処理の手順の一例を示したフローチャートの前半部である。
【図9】印刷処理部にて行われるサブジョブの処理の手順の一例を示したフローチャートの後半部である。
【図10】サブジョブ1の処理が行われる時点での各種設定の具体例を示した図である。
【図11】サブジョブ2の処理が行われる時点での各種設定の具体例を示した図である。
【図12】サブジョブ毎に排紙ビンを割り当てる構成の具体例を説明する図である。
【符号の説明】
【0072】
1(1A〜1C)…端末装置、2…画像形成装置、3…ネットワーク、21…通信部、22…印刷ジョブ受入管理部、23…印刷ジョブ記憶部、24…給紙トレイ情報記憶部、25…印刷ジョブ処理部、26…制御部、27…ユーザインタフェース部、29…画像形成部、251…印刷ジョブ取得部、252…ジョブ分割部、253…サブジョブ記憶部、254…印刷制御部、255…サブジョブ取得部、256…画像処理部、292…用紙保持部、293…排紙集積部
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成システム、画像形成装置、制御装置、印刷ジョブ生成装置、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、一般のオフィス等においては、複数の端末装置とプリンタ等の画像形成装置とをネットワーク環境下で接続して、端末装置からプリンタの共有使用または選択使用を可能とする画像形成システムが構築されている。
このような画像形成システムでは、複数の端末装置から画像形成装置に対して同時に印刷ジョブが出力された場合に、通常、画像形成装置での受信順で印刷ジョブの処理が行われる。その際に、受信順に印刷ジョブを処理すると、全体の処理に長い時間を要する場合がある。
例えば特許文献1には、送られた印刷ジョブが何れの印刷優先順位グループに該当するかを解析して、解析結果に基づき、印刷ジョブを該当する印刷優先順位グループに振り分けるとともに、後処理を含めた印刷時間を算出し、各グループ内で印刷時間の短い順で印刷順序を決定する技術が記載されている。
【0003】
【特許文献1】特開2007−196475号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで一般に、印刷ジョブにおいて印刷設定として指定された記録材(用紙)が画像形成装置に保持されていない場合がある。その場合には、対応した用紙が無い時点で印刷ジョブが停止され、対応した用紙がセットされるまで後続の印刷ジョブの処理が止まってしまい印刷ジョブを効率的に処理することができないことがある。
本発明は、印刷ジョブにおいて印刷設定として指定された用紙が画像形成装置に保持されていない場合において、後続の印刷ジョブを継続して処理することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、画像が形成される記録材の設定がページ毎に対応付けられた印刷ジョブを生成する印刷ジョブ生成手段と、前記印刷ジョブ生成手段にて生成された前記印刷ジョブの入力を受け付ける印刷ジョブ受付手段と、前記印刷ジョブ受付手段にて受け付けた前記印刷ジョブに基づいて前記記録材に画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段に保持された記録材情報を記憶する情報記憶手段と前記情報記憶手段に記憶された前記記録材情報から、前記印刷ジョブ受付手段にて受け付けた前記印刷ジョブの前記記録材の設定が当該記録材情報に一致するページからなる当該印刷ジョブと当該記録材情報に一致しないページを含む当該印刷ジョブとに分割するジョブ分割手段と、前記記録材情報に一致するページからなる前記分割された印刷ジョブを前記画像形成手段に出力する出力手段と、前記記録材情報と一致しないページを含む前記分割された印刷ジョブを記憶する分割ジョブ記憶手段と、前記分割された印刷ジョブについての前記画像形成手段への出力および前記分割ジョブ記憶手段への記憶の何れか一方または双方が行われた場合に、前記印刷ジョブ受付手段にて受け付けた次の前記印刷ジョブに対する印刷処理を行う処理手段とを備えたことを特徴とする画像形成システムである。
【0006】
請求項2に記載の発明は、前記画像形成手段は、前記印刷ジョブに基づき画像形成された前記記録材を集積する複数の集積部材を有し、前記印刷ジョブ受付手段にて受け付けた前記印刷ジョブ毎に前記複数の集積部材の何れか一または複数を割り当てる集積部材割当手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の画像形成システムである。
請求項3に記載の発明は、前記集積部材割当手段は、前記ジョブ分割手段が前記印刷ジョブを分割した場合に、当該分割された当該印刷ジョブ毎に前記複数の集積部材の何れか一または複数を割り当てることを特徴とする請求項2記載の画像形成システムである。
請求項4に記載の発明は、前記集積部材割当手段にて前記印刷ジョブ毎に割り当てられた前記集積部材または分割された当該印刷ジョブ毎に割り当てられた当該集積部材を、当該印刷ジョブまたは分割された当該印刷ジョブに対応付けて表示する集積部材表示手段をさらに備えたことを特徴とする請求項2または3記載の画像形成システムである。
請求項5に記載の発明は、前記分割ジョブ記憶手段から当該分割ジョブ記憶手段に記憶された前記分割された印刷ジョブを取得する分割ジョブ取得手段をさらに備え、前記分割ジョブ取得手段は、前記情報記憶手段にて記憶された前記記録材情報が更新された場合に、前記分割された印刷ジョブを取得して前記ジョブ分割手段に送り、当該ジョブ分割手段は、当該分割ジョブ取得手段から送られた当該分割された印刷ジョブに対する前記分割をさらに実行することを特徴とする請求項1記載の画像形成システムである。
請求項6に記載の発明は、前記分割ジョブ記憶手段に記憶された前記分割された印刷ジョブの先頭ページに対応付けて付加された前記記録材の設定を表示し、ユーザに対して当該記録材の設定に一致する記録材を前記画像形成手段に保持させるように指示する指示表示手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の画像形成システムである。
【0007】
請求項7に記載の発明は、画像が形成される記録材の設定がページ毎に対応付けられた印刷ジョブを記憶する印刷ジョブ記憶手段と、前記印刷ジョブ記憶手段から前記印刷ジョブを取得する印刷ジョブ取得手段と、前記印刷ジョブ取得手段にて取得した前記印刷ジョブに基づいて前記記録材に画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段に保持された記録材情報を記憶する情報記憶手段と、前記情報記憶手段に記憶された前記記録材情報から、前記印刷ジョブ取得手段にて取得した前記印刷ジョブの前記記録材の設定が当該記録材情報に一致するページからなる前記印刷ジョブと当該記録材情報に一致しないページを含む当該印刷ジョブとに分割するジョブ分割手段と、前記記録材情報に一致するページからなる前記分割された印刷ジョブを前記画像形成手段に出力する出力手段と、前記記録材情報と一致しないページを含む前記分割された印刷ジョブを記憶する分割ジョブ記憶手段と、前記分割された印刷ジョブについての前記画像形成手段への出力および前記分割ジョブ記憶手段への記憶の何れか一方または双方が行われた場合に、前記印刷ジョブ取得手段にて取得した次の前記印刷ジョブに対する印刷処理を行う処理手段とを備えたことを特徴とする画像形成装置である。
【0008】
請求項8に記載の発明は、前記画像形成手段は、前記印刷ジョブに基づき画像形成された前記記録材を集積する複数の集積部材を有し、前記印刷ジョブ取得手段にて取得した前記印刷ジョブ毎に前記複数の集積部材の何れか一または複数を割り当てる集積部材割当手段をさらに備えたことを特徴とする請求項7記載の画像形成装置である。
請求項9に記載の発明は、前記集積部材割当手段は、前記ジョブ分割手段が前記印刷ジョブを分割した場合に、当該分割された当該印刷ジョブ毎に前記複数の集積部材の何れか一または複数を割り当てることを特徴とする請求項8記載の画像形成装置である。
請求項10に記載の発明は、前記画像形成手段は、保持された前記記録材が交換された場合に前記情報記憶手段に記憶された記録材情報を更新し、前記ジョブ分割手段は、前記情報記憶手段にて記憶された前記記録材情報が更新された場合に、前記分割された印刷ジョブを前記印刷ジョブ記憶手段から取得し、当該分割された印刷ジョブに対する前記分割をさらに実行することを特徴とする請求項7記載の画像形成装置である。
請求項11に記載の発明は、前記分割ジョブ記憶手段に記憶された前記分割された印刷ジョブの先頭ページに対応付けられた前記記録材の設定を表示し、ユーザに対して当該記録材の設定に一致する記録材を前記画像形成手段に保持させるように指示する指示表示手段をさらに備えたことを特徴とする請求項7記載の画像形成装置である。
【0009】
請求項12に記載の発明は、画像が形成される記録材の設定がページ毎に対応付けられた印刷ジョブを記憶する印刷ジョブ記憶手段から当該印刷ジョブを取得する印刷ジョブ取得手段と、取得した前記印刷ジョブに基づいて前記記録材に画像を形成する画像形成手段に保持された記録材情報を記憶する情報記憶手段と、前記情報記憶手段に記憶された前記記録材情報から、前記印刷ジョブ取得手段にて取得した前記印刷ジョブの前記記録材の設定が当該記録材情報に一致するページからなる当該印刷ジョブと当該記録材情報に一致しないページを含む当該印刷ジョブとに分割するジョブ分割手段と、前記記録材情報に一致するページからなる前記分割された印刷ジョブを前記画像形成手段に出力させ、当該記録材情報に一致しないページを含む当該分割された印刷ジョブを記憶手段に記憶させる制御を行う制御手段とを備え、前記制御手段は、前記分割された印刷ジョブについての前記画像形成手段への出力および前記記憶手段への記憶の何れか一方または双方を行った場合に、前記印刷ジョブ取得手段にて取得した次の前記印刷ジョブに対する印刷処理を行わせることを特徴とする制御装置である。
【0010】
請求項13に記載の発明は、前記制御手段は、前記印刷ジョブ取得手段にて取得された前記印刷ジョブを前記画像形成手段にて画像形成された前記記録材を集積する複数の集積部材の何れか一または複数に割り当て、当該画像形成手段に出力された前記分割された印刷ジョブに基づき画像形成された当該記録材を当該印刷ジョブに割り当てた当該集積部材に集積させることを特徴とする請求項12記載の制御装置である。
請求項14に記載の発明は、前記制御手段は、前記ジョブ分割手段にて分割された前記印刷ジョブ毎に前記複数の集積部材の何れか一または複数を割り当て、前記画像形成手段に出力された前記分割された印刷ジョブに基づき画像形成された前記記録材を当該分割された印刷ジョブに割り当てた当該集積部材に集積させることを特徴とする請求項13記載の制御装置である。
請求項15に記載の発明は、前記ジョブ分割手段は、前記情報記憶手段にて記憶された前記記録材情報が更新されたことを把握した場合に、前記分割された印刷ジョブを前記印刷ジョブ記憶手段から取得し、当該分割された印刷ジョブに対する前記分割をさらに実行することを特徴とする請求項12記載の制御装置である。
請求項16に記載の発明は、前記制御手段は、前記分割された印刷ジョブを前記記憶手段に記憶させた場合に、当該分割された印刷ジョブの先頭ページ毎に対応付けられた前記記録材の設定を表示手段に表示させて、ユーザに対して当該記録材の設定に一致する記録材を前記画像形成手段に保持させるように指示することを特徴とする請求項12記載の制御装置である。
【0011】
請求項17に記載の発明は、画像が形成される記録材の設定がページ毎に対応付けられた印刷ジョブを生成する印刷ジョブ生成部と、前記印刷ジョブ生成部にて生成された前記印刷ジョブに基づいて前記記録材に画像を形成する画像形成装置に保持された記録材情報を記憶する情報記憶手段と、前記情報記憶手段に記憶された前記記録材情報から、前記印刷ジョブ生成部にて生成された前記印刷ジョブの前記記録材の設定が当該記録材情報に一致するページからなる当該印刷ジョブと当該記録材情報に一致しないページを含む当該印刷ジョブとに分割するジョブ分割手段と、前記記録材情報に一致するページからなる前記分割された印刷ジョブを前記画像形成装置に出力させ、当該記録材情報に一致しないページを含む当該分割された印刷ジョブを記憶手段に記憶させる制御を行う制御手段とを備え、前記制御手段は、前記分割された印刷ジョブについての前記画像形成装置への出力および前記記憶手段への記憶の何れか一方または双方を行った場合に、前記印刷ジョブ生成部にて生成された次の前記印刷ジョブに対する印刷処理を行わせることを特徴とする印刷ジョブ生成装置である。
【0012】
請求項18に記載の発明は、コンピュータに、画像が形成される記録材の設定がページ毎に対応付けられた印刷ジョブを取得する機能と、取得した前記印刷ジョブに基づき画像を形成する画像形成手段に保持された記録材情報を記憶する情報記憶手段から当該記録材情報を取得する機能と、前記記録材情報から、前記印刷ジョブの前記記録材の設定が当該記録材情報に一致するページからなる当該印刷ジョブと当該記録材情報に一致しないページを含む当該印刷ジョブとに分割する機能と、前記記録材情報に一致するページからなる前記分割された印刷ジョブを前記画像形成手段に出力させる機能と、前記記録材情報と一致しないページを含む前記分割された印刷ジョブを記憶手段に記憶させる機能と、前記分割された印刷ジョブについての前記画像形成手段への出力および前記記憶手段への記憶の何れか一方または双方を行った場合に、取得した次の前記印刷ジョブに対する印刷処理を行わせる機能とを実現させることを特徴とするプログラムである。
【発明の効果】
【0013】
本発明の請求項1によれば、印刷ジョブにおいて印刷設定として指定された用紙が画像形成装置に保持されていない場合において、本発明を採用しない場合に比べ、後続の印刷ジョブを継続して処理することができる。
本発明の請求項2によれば、印刷ジョブが分割されて画像形成された場合に、同一の印刷ジョブによって画像形成された記録材は所定の集積部材に集積されるので、本発明を採用しない場合に比べ、ユーザにとって同一の印刷ジョブによる記録材をまとめて集積部材から取り出すことが容易となる。
本発明の請求項3によれば、印刷ジョブが分割されて画像形成された場合に、同一の印刷ジョブの中の分割された印刷ジョブによって画像形成された記録材は所定の集積部材の所定の領域に集積されるので、本発明を採用しない場合に比べ、ユーザにとって同一の印刷ジョブによる記録材をまとめて集積部材から取り出すことが容易となる。
【0014】
本発明の請求項4によれば、本発明を採用しない場合に比べ、ユーザは印刷ジョブがどこの集積部材に集積されるかを容易に把握することができる。
本発明の請求項5によれば、画像形成手段に保持された記録材が交換され、分割ジョブ記憶手段に記憶された分割された印刷ジョブについての画像形成が可能となった場合に、本発明を採用しない場合に比べ、分割された印刷ジョブの中の画像形成が可能となった部分についての画像形成を促進することができる。
本発明の請求項6によれば、分割ジョブ記憶手段に分割された印刷ジョブが記憶されている場合に、ユーザに対して画像形成手段に必要な用紙を通知でき、本発明を採用しない場合に比べ、分割された印刷ジョブに関する画像形成を促進することができる。
【0015】
本発明の請求項7によれば、印刷ジョブにおいて印刷設定として指定された用紙が画像形成装置に保持されていない場合において、本発明を採用しない場合に比べ、後続の印刷ジョブを継続して処理することができる。
本発明の請求項8によれば、印刷ジョブが分割されて画像形成された場合に、同一の印刷ジョブによって画像形成された記録材は所定の集積部材に集積されるので、本発明を採用しない場合に比べ、ユーザにとって同一の印刷ジョブによる記録材をまとめて集積部材から取り出すことが容易となる。
本発明の請求項9によれば、印刷ジョブが分割されて画像形成された場合に、同一の印刷ジョブの中の分割された印刷ジョブによって画像形成された記録材は所定の集積部材の所定の領域に集積されるので、本発明を採用しない場合に比べ、ユーザにとって同一の印刷ジョブによる記録材をまとめて集積部材から取り出すことが容易となる。
【0016】
本発明の請求項10によれば、画像形成手段に保持された記録材が交換され、分割ジョブ記憶手段に記憶された分割された印刷ジョブについての画像形成が可能となった場合に、本発明を採用しない場合に比べ、分割された印刷ジョブの中の画像形成が可能となった部分についての画像形成を促進することができる。
本発明の請求項11によれば、分割ジョブ記憶手段に分割された印刷ジョブが記憶されている場合に、ユーザに対して画像形成手段に必要な用紙を通知でき、本発明を採用しない場合に比べ、分割された印刷ジョブに関する画像形成を促進することができる。
【0017】
本発明の請求項12によれば、印刷ジョブにおいて印刷設定として指定された用紙が画像形成装置に保持されていない場合において、本発明を採用しない場合に比べ、後続の印刷ジョブを継続して処理することができる。
本発明の請求項13によれば、印刷ジョブが分割されて画像形成された場合に、同一の印刷ジョブによって画像形成された記録材は所定の集積部材に集積されるので、本発明を採用しない場合に比べ、ユーザにとって同一の印刷ジョブによる記録材をまとめて集積部材から取り出すことが容易となる。
本発明の請求項14によれば、印刷ジョブが分割されて画像形成された場合に、同一の印刷ジョブの中の分割された印刷ジョブによって画像形成された記録材は所定の集積部材の所定の領域に集積されるので、本発明を採用しない場合に比べ、ユーザにとって同一の印刷ジョブによる記録材をまとめて集積部材から取り出すことが容易となる。
【0018】
本発明の請求項15によれば、画像形成手段に保持された記録材が交換され、分割ジョブ記憶手段に記憶された分割された印刷ジョブについての画像形成が可能となった場合に、本発明を採用しない場合に比べ、分割された印刷ジョブの中の画像形成が可能となった部分についての画像形成を促進することができる。
本発明の請求項16によれば、分割ジョブ記憶手段に分割された印刷ジョブが記憶されている場合に、ユーザに対して画像形成手段に必要な用紙を通知でき、本発明を採用しない場合に比べ、分割された印刷ジョブに関する画像形成を促進することができる。
【0019】
本発明の請求項17によれば、印刷ジョブにおいて印刷設定として指定された用紙が画像形成装置に保持されていない場合において、本発明を採用しない場合に比べ、後続の印刷ジョブを継続して処理することができる。
本発明の請求項18によれば、印刷ジョブにおいて印刷設定として指定された用紙が画像形成装置に保持されていない場合において、本発明を採用しない場合に比べ、後続の印刷ジョブを継続して処理することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
[実施の形態1]
図1は、本実施の形態の画像形成システム100の全体構成を示す概略図である。図1に示した画像形成システム100では、例えばユーザの作業スペース(例えば、デスク)等に設置された端末装置1A〜1C(以下、「端末装置1」とも総称する)と、端末装置1A〜1Cにて生成された印刷ジョブに従って記録紙等の媒体(用紙)上に画像を形成する画像形成装置の一例である画像形成装置2とが、通信回線の一例であるLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネット等のネットワーク3を介して双方向に通信可能に接続されている。通信回線としては、電話回線や衛星通信回線(例えば、デジタル衛星放送における空間伝送路)を含んでもよい。なお、ネットワーク3上には通常、複数の端末装置1と複数の画像形成装置2とが接続可能であるが、図1に示した構成では、その一例として、3台の端末装置1A〜1Cと1台の画像形成装置2とが接続されている場合を示している。
【0021】
図2は、端末装置1の構成の一例を示したブロック図である。図2に示したように、端末装置1(1A〜1C)は、印刷ジョブ生成手段(印刷ジョブ生成装置)の一例であって、端末装置1全体の動作を制御する制御部11、所定のアプリケーションソフトに従って文書データを生成する文書データ生成部12、文書データやプログラム等が記憶される記憶部13、文書データ生成部12にて生成された文書データや記憶部13に記憶された文書データから画像形成装置2に対する印刷命令(コマンド)である印刷ジョブを生成する印刷ジョブ生成部の一例としてのプリンタドライバ14、ユーザからの指示入力を受け付けるユーザインタフェース部15、プリンタドライバ14にて生成された印刷ジョブをネットワーク3を介して画像形成装置2に送信する通信部16を備えている。ここで、端末装置1としては、例えばパーソナルコンピュータ(PC)が用いられる。
端末装置1の上記した機能部は、ソフトウェアとハードウェア資源とが協働することにより実現される。具体的には、端末装置1の図示しないCPUが、所定のプログラムを記憶部13から主記憶装置(例えばRAM)に読み込み、制御部11、文書データ生成部12、プリンタドライバ14の各機能を実現する処理を行う。
なお、本明細書にて用いる「文書」の文言は、テキストの他に、例えば、写真、図形等の画像をも含むものである。
【0022】
端末装置1においては、制御部11は、ユーザインタフェース部15にて受け付けたユーザからの指示入力に基づき、文書データのページに対応付けて付加された印刷設定をプリンタドライバ14に対して指示する。それにより、プリンタドライバ14は、印刷に使用される用紙のサイズ/紙種や、拡大縮小率、Nアップ(複数Nのページを用紙の1ページに割り付ける印刷)の指定、余白領域の大きさ等の印刷設定情報をページに対応付けて生成し、文書データにページに対応付けた印刷設定情報が付加された印刷ジョブを生成する。
【0023】
次に、画像形成装置2について説明する。
図3は、本実施の形態の画像形成システム100に適用される画像形成装置2の構成の一例を示したブロック図である。図3に示した画像形成装置2は、例えばデジタルカラープリンタであって、ネットワーク3を介して端末装置1から送信された印刷ジョブの入力を受け付ける印刷ジョブ受付手段の一例としての通信部21、通信部21にて受信した印刷ジョブを受け入れ印刷ジョブの受入順を管理する印刷ジョブ受入管理部22、印刷ジョブ受入管理部22にて受け入れられた印刷ジョブを記憶する印刷ジョブ記憶手段の一例としての印刷ジョブ記憶部23、印刷ジョブ記憶部23に記憶された印刷ジョブを処理する印刷ジョブ処理部25を備えている。
また画像形成装置2は、印刷ジョブに従って画像形成を行う画像形成手段の一例としての画像形成部29、画像形成部29の給紙トレイ(後段の図4参照)に保持されている記録材(用紙)のサイズ/紙種に関する情報としての記録材情報の一例である給紙トレイ情報を記憶する情報記憶手段の一例としての給紙トレイ情報記憶部24、画像形成装置2全体の動作を制御する制御部26、ユーザからの指示入力の受付やユーザへの指示情報等の表示を行うユーザインタフェース部27、印刷ジョブ処理部25での処理プログラムや制御部26での制御プログラム等が記憶される外部記憶部28を備えている。なお、情報記憶手段に記憶される記録材情報は、記録材(用紙)のサイズ/紙種に関する情報だけでなく、記録材(用紙)の指定に関連した情報として例えば給紙トレイを指定する情報であってもよい。
【0024】
図4は、画像形成部29の構成を示した図である。図4に示したように、画像形成部29は、印刷ジョブに従って用紙上に画像を形成する例えば電子写真方式の画像形成エンジン部291、様々なサイズ/紙種の用紙を保持して印刷ジョブに設定された用紙を画像形成エンジン部291に供給する用紙保持部292、画像形成エンジン部291にて画像形成された用紙を例えば印刷ジョブ毎に集積する排紙集積部293を備えている。
用紙保持部292には、異なるサイズ/紙種の用紙P1〜P4をそれぞれ保持する用紙トレイTray_1〜Tray_4が配置されている。用紙トレイTray_1〜Tray_4それぞれに保持された用紙P1〜P4のサイズ/紙種は、画像形成部29から給紙トレイ情報記憶部24に記憶される。
また、排紙集積部293には、画像形成エンジン部291にて画像形成された用紙が集積される集積部材の一例としての排紙ビンBin_1〜Bin_8が配置されている。そして、制御部26による動作制御の下で上下方向に移動して、排紙ビンBin_1〜Bin_8のそれぞれに例えば印刷ジョブ毎の画像形成済みの用紙が集積される。
【0025】
印刷ジョブ処理部25は、上記の図3に示したように、サブジョブ記憶部253から印刷ジョブを読み出して取得する印刷ジョブ取得手段の一例としての印刷ジョブ取得部251、印刷ジョブ取得部251等にて取得した印刷ジョブ等を給紙トレイ情報記憶部24に記憶された給紙トレイ情報に応じて分割するジョブ分割部252を備える。
また、ジョブ分割部252にて分割された印刷ジョブ(以下、「サブジョブ」ともいう)を記憶する分割ジョブ記憶手段(記憶手段)の一例としてのサブジョブ記憶部253、印刷処理を制御する印刷制御部254、ジョブ分割部252またはサブジョブ記憶部253からサブジョブを取得して画像処理部256またはジョブ分割部252に送るサブジョブ取得部255、サブジョブ取得部255から送られたサブジョブに対して画像処理を施して画像形成部29に送る画像処理部256を備えている。
【0026】
印刷制御部254は、制御手段および処理手段の一例であって、印刷ジョブ受入管理部22から印刷ジョブの受入順に関する情報を取得する。そして、印刷ジョブ取得部251に対して印刷ジョブ記憶部23から印刷ジョブの受入順で印刷ジョブを読み出すように指示する。それにより、印刷ジョブ取得部251は、印刷ジョブ記憶部23から印刷ジョブの受入順に印刷ジョブを読み出し、ジョブ分割部252に送り出す。
また印刷制御部254は、集積部材割当手段の一例でもあって、印刷ジョブ受入管理部22から印刷ジョブの受入順に関する情報を取得した際に、各印刷ジョブに対して画像形成部29の排紙集積部293に設けられた排紙ビンBin_1〜Bin_8の一をそれぞれ割り当てる。例えば印刷ジョブが印刷ジョブ受入管理部22に印刷ジョブ1、印刷ジョブ2、印刷ジョブ3の順に受け入れられた場合に、印刷ジョブ1に排紙ビンBin_1、印刷ジョブ2に排紙ビンBin_2、印刷ジョブ3に排紙ビンBin_3を割り当てる。そして、印刷制御部254は、各印刷ジョブに割り当てられた排紙ビンに関する情報を制御部26に通知する。それにより、制御部26は、各印刷ジョブに従って画像形成された用紙を各印刷ジョブそれぞれに割り当てられた排紙ビンに搬送するように制御する。
さらに印刷制御部254は、例えばサブジョブ記憶部253に記憶されたサブジョブの数やデータ量に応じて、印刷ジョブ受入管理部22に対して印刷ジョブの受入を制限する。すなわち、例えば、印刷ジョブ記憶部23に記憶された印刷ジョブの数やデータ量が所定値を超えた状態の場合には、印刷ジョブ受入管理部22での印刷ジョブの受入を制限する。また、サブジョブ記憶部253に記憶されたサブジョブの数やデータ量が所定値を超えた状態の場合に、印刷ジョブ受入管理部22での印刷ジョブの受入を制限するように構成してもよい。
【0027】
ジョブ分割部252は、ジョブ分割手段の一例であって、印刷ジョブ取得部251から印刷ジョブを受け取ると、印刷ジョブに付加された印刷設定情報から、印刷に使用されるページ毎の用紙のサイズ/紙種を読み出す。また、給紙トレイ情報記憶部24から画像形成部29に関する給紙トレイ情報を取得する。それにより、用紙保持部292の用紙トレイTray_1〜Tray_4が保持する用紙P1〜P4のサイズ/紙種を認識する。そして、印刷ジョブの先頭ページから順に各ページに設定されている用紙のサイズ/紙種が用紙保持部292の用紙トレイTray_1〜Tray_4に保持された用紙P1〜P4のサイズ/紙種と一致するか否かを判定する。そして、印刷ジョブに設定されている用紙のサイズ/紙種が用紙保持部292に保持された用紙P1〜P4のサイズ/紙種と一致しなくなるページを判別し、そのページ以降の印刷ジョブ(用紙P1〜P4のサイズ/紙種と一致しなくなるページを含む印刷ジョブ)と、そのページの1ページ前までの用紙P1〜P4のサイズ/紙種と一致する印刷ジョブ(用紙P1〜P4のサイズ/紙種と一致するページからなる印刷ジョブ)とを分割し、それぞれを「サブジョブ」とする。
そして、用紙保持部292に保持された用紙P1〜P4のサイズ/紙種と一致するサブジョブに関してはサブジョブ取得部255に送る。また、用紙保持部292に保持された用紙P1〜P4のサイズ/紙種と一致しないページ以降のサブジョブに関してはサブジョブ記憶部253に送る。
また、ジョブ分割部252は、サブジョブ取得部255を介してサブジョブ記憶部253からサブジョブを取得して、上記と同様に、サブジョブを分割してさらにサブジョブを設定する。
【0028】
ここで、図5は、ジョブ分割部252が印刷ジョブをサブジョブに分割する際の処理の手順の一例を示したフローチャートである。
図5に示したように、ジョブ分割部252は、印刷ジョブ取得部251から印刷ジョブを受け取ると(ステップ101)、印刷ジョブの先頭ページ(ページP=1)に設定された用紙のサイズ/紙種を読み出す(ステップ102)。そして、印刷ジョブに付加された印刷設定情報と給紙トレイ情報記憶部24から取得した給紙トレイ情報とに基づき、先頭ページに設定された用紙のサイズ/紙種が用紙保持部292の用紙トレイTray_1〜Tray_4に保持された用紙P1〜P4のサイズ/紙種の何れかと一致するか否かを判定する(ステップ103)。
ステップ103での判定の結果、先頭ページに設定された用紙のサイズ/紙種が用紙保持部292に保持された用紙P1〜P4の何れとも一致しない場合には、ステップ101にて取得した印刷ジョブ全体をサブジョブとして(ステップ104)、そのサブジョブをサブジョブ記憶部253に送る(ステップ105)。
その場合に、ジョブ分割部252は、先頭ページに設定された用紙のサイズ/紙種に関する情報をサブジョブに対応付けて印刷制御部254に通知する。
【0029】
一方、ステップ103での判定の結果、先頭ページに設定された用紙のサイズ/紙種が用紙保持部292に保持された用紙P1〜P4の何れかに一致する場合には、先頭ページが最終ページでなければ(ステップ106)、次のページ(P→P+1)に設定された用紙のサイズ/紙種を読み出し(ステップ107)、そのページに設定された用紙のサイズ/紙種に変更があるかないかを判定する(ステップ108)。
先頭ページが最終ページであれば(ステップ106)、ステップ101にて取得した印刷ジョブ全体をサブジョブとして(ステップ109)、そのサブジョブをサブジョブ取得部255に送る(ステップ110)。
【0030】
ステップ108にてそのページに設定された用紙のサイズ/紙種に変更がない場合には、ステップ106に戻る。そして、そのページが最終ページでなければ(ステップ106)、次のページ(P→P+1)に設定された用紙のサイズ/紙種を読み出し(ステップ107)、そのページでのステップ108での判定を行う。そして、サイズ/紙種に変更があった場合には(ステップ108)、そのページに設定された用紙のサイズ/紙種が用紙保持部292に保持された用紙P1〜P4のサイズ/紙種の何れかと一致するか否かを判定する(ステップ111)。
ステップ111での判定の結果、用紙のサイズ/紙種に変更があったページに設定された用紙のサイズ/紙種が用紙保持部292に保持された用紙P1〜P4の何れかと一致する場合には、ステップ106に戻る。そして、そのページが最終ページでなければ(ステップ106)、次のページ(P→P+1)に設定された用紙のサイズ/紙種を読み出し(ステップ107)、そのページでのステップ108での判定を行う。そして、サイズ/紙種に変更があった場合には(ステップ108)、そのページでのステップ111での判定を行う。
【0031】
一方、ステップ111での判定の結果、用紙のサイズ/紙種に変更があったページに設定された用紙のサイズ/紙種が用紙保持部292に保持された用紙P1〜P4の何れとも一致しない場合には、用紙のサイズ/紙種に変更があったページ(P)から最終ページまでの印刷ジョブと、先頭ページからその前のページ(P−1)までの印刷ジョブとに分割して、それぞれをサブジョブとする(ステップ112)。
そして、先頭ページからその前のページ(P−1)までのサブジョブをサブジョブ取得部255に送り、用紙のサイズ/紙種に変更があったページ(P)から最終ページまでのサブジョブをサブジョブ記憶部253に送る(ステップ113)。
その場合に、ジョブ分割部252は、サブジョブ記憶部253に送ったサブジョブの先頭ページ(ページ(P))に設定された用紙のサイズ/紙種に関する情報をサブジョブに対応付けて印刷制御部254に通知する。
【0032】
ジョブ分割部252は、例えば図5に示したような処理により、印刷ジョブ取得部251から受け取った印刷ジョブをサブジョブに分割する。そして、分割したサブジョブの中で、用紙のサイズ/紙種が用紙保持部292に保持された用紙P1〜P4の何れかに一致するサブジョブについては、サブジョブ取得部255に送る。また、分割したサブジョブの中で、用紙のサイズ/紙種が用紙保持部292に保持された用紙P1〜P4の何れとも一致しないサブジョブについては、サブジョブ記憶部253に記憶する。
その際に、ジョブ分割部252は、サブジョブ取得部255に送ったサブジョブのデータ量と、サブジョブ記憶部253に記憶したサブジョブのデータ量とに関する情報を印刷制御部254に通知しておく。
なお、ジョブ分割部252がサブジョブ記憶部253に記憶されたサブジョブをサブジョブに分割する際も、図5に示した処理と同様の処理を行う。
【0033】
次に、印刷ジョブ処理部25では、ジョブ分割部252からサブジョブ取得部255にサブジョブが送られると、印刷制御部254は、サブジョブ取得部255に送られたサブジョブを画像処理部256に送るように指示する。それにより、サブジョブ取得部255から画像処理部256にサブジョブが送られ、画像処理部256にてサブジョブに応じた画像処理が施されて画像形成部29(図4参照)に送られる。したがって、サブジョブ取得部255は、サブジョブを画像処理部256に出力する出力手段としても機能する。
ここでの画像処理部256にて画像処理されたサブジョブは、上記したように、印刷設定された用紙のサイズ/紙種が用紙保持部292に保持された用紙P1〜P4の何れかに一致するものである。そのため、画像形成部29では、ページ毎に設定された用紙のサイズ/紙種に一致する用紙P1〜P4の何れかが選択されて、画像形成処理が行われる。
その際に、印刷制御部254により、サブジョブの元となる印刷ジョブ毎に画像形成部29の排紙集積部293に設けられた排紙ビンBin_1〜Bin_8がそれぞれ割り当てられている。そのため、制御部26による制御の下で、画像形成部29にて画像形成処理されたサブジョブは、割り当てられた所定の排紙ビンに集積される。
【0034】
印刷制御部254は、サブジョブをサブジョブ取得部255から画像処理部256に送るように指示した後、印刷ジョブ取得部251に対して印刷ジョブ記憶部23から印刷ジョブの受入順に次の印刷ジョブを読み出すように指示する。それにより、印刷ジョブ取得部251は印刷ジョブ記憶部23から次の印刷ジョブを読み出し、ジョブ分割部252、サブジョブ取得部255、および画像処理部256での上記した処理が再び実行される。
そして、印刷制御部254は、印刷ジョブ記憶部23に記憶された所定数またはすべての印刷ジョブの処理が完了すると、サブジョブ記憶部253に記憶されたサブジョブの処理を開始する。それにより、サブジョブ取得部255に対してサブジョブ記憶部253に記憶されたサブジョブを記憶した順に読み出し、ジョブ分割部252に送るよう指示する。
【0035】
加えて、印刷制御部254は、サブジョブ取得部255にて読み出したサブジョブの先頭ページ(ページ(P))に設定された用紙のサイズ/紙種に関する情報を制御部26に通知する。それにより、制御部26は、用紙保持部292に保持された用紙P1〜P4の何れかを、サブジョブ取得部255が読み出したサブジョブの先頭ページ(ページ(P))に設定されたサイズ/紙種の用紙に交換するようにユーザに指示する表示を指示表示手段の一例としてのユーザインタフェース部27に行うように設定する。その場合に、印刷制御部254は、用紙P1〜P4の中で使用されない用紙を把握しておき、制御部26に対して用紙P1〜P4の中から交換する用紙を指定するようにしてもよい。
それによって、ユーザが用紙保持部292の用紙P1〜P4の何れかをサブジョブの先頭ページ(ページ(P))に設定されたサイズ/紙種の用紙に差し替えると、画像形成部29はそれを検知して、給紙トレイ情報記憶部24の内容を更新する。それにより、ジョブ分割部252は、給紙トレイ情報記憶部24にて更新された給紙トレイ情報を用いて、サブジョブ取得部255から送られたサブジョブに対して上記の図5に示した処理を行う。
【0036】
印刷ジョブ処理部25では、上記のようなサブジョブに対する処理を繰り返して行う。そして、サブジョブ記憶部253に記憶された所定数またはすべてのサブジョブの処理が完了すると、それに引き続いて、印刷ジョブ受入管理部22に対して、印刷ジョブ記憶部23への印刷ジョブの受入を指示する。さらには、印刷ジョブ取得部251に対して印刷ジョブ記憶部23から印刷ジョブの受入順に印刷ジョブを読み出すように指示する。
それにより、印刷ジョブ記憶部23に記憶された印刷ジョブに対する次のサイクルの処理が開始されることとなる。
【0037】
続いて、本実施の形態の印刷ジョブ処理部25にて行われる印刷ジョブの処理の手順について具体例を示しながら説明する。
図6は、ここでの説明に用いる具体例での各種設定を示した図である。図6において、画像形成部29の用紙保持部292の用紙トレイTray_1には用紙P1としてA4サイズの普通紙、用紙トレイTray_2には用紙P2としてレターサイズの普通紙、用紙トレイTray_3には用紙P3としてB4サイズの普通紙、用紙トレイTray_4には用紙P4としてA3サイズの普通紙がそれぞれ保持されている。また、排紙集積部293には排紙ビンBin_1〜Bin_8が設けられている。その設定状態で、印刷ジョブ記憶部23に3つの印刷ジョブ1〜印刷ジョブ3が記憶されたとする。そして、印刷ジョブ1でのページ毎の用紙に関する印刷設定は、1ページ目がA4サイズの厚紙、2ページ目〜101ページ目がA4サイズの普通紙、102ページ目がA4サイズの厚紙であるとする。また、印刷ジョブ2でのページ毎の用紙に関する印刷設定は、1ページ目〜100ページ目がA4サイズの普通紙、101ページ目がA4サイズのタブ紙(1辺に見出しが形成された用紙)、102ページ目〜201ページ目がA4サイズの普通紙であるとする。また、印刷ジョブ3でのページ毎の用紙に関する印刷設定は、1ページ目〜100ページ目(全体)がレターサイズの普通紙であるとする。
【0038】
次の図7は、印刷ジョブ処理部25にて行われる印刷ジョブの処理の手順の一例を示したフローチャートである。以下に、図6の具体例を用いながら図7のフローチャートを用いて説明する。
まず、印刷ジョブ処理部25の印刷制御部254は、印刷ジョブ受入管理部22から取得した印刷ジョブの受入順に関する情報に基づき、印刷ジョブ取得部251に対して印刷ジョブ記憶部23から印刷ジョブを例えば受入順に読み出すように指示する(ステップ201)。すなわち、印刷制御部254は、印刷ジョブ取得部251に対し、最も早く受け入れた印刷ジョブ1を印刷ジョブ記憶部23から読み出すように指示する。
それに従って、印刷ジョブ取得部251は、印刷制御部254から指示された印刷ジョブ(印刷ジョブ1)を印刷ジョブ記憶部23から読み出す(ステップ202)。そして印刷制御部254は、読み出した印刷ジョブ(印刷ジョブ1)に対して画像形成部29の排紙集積部293に設けられた排紙ビン(排紙ビンBin_1)を割り当てる(ステップ203)。
一方、印刷ジョブ取得部251は、印刷ジョブ記憶部23から読み出した印刷ジョブ(印刷ジョブ1)をジョブ分割部252に送り出す(ステップ204)。
【0039】
ジョブ分割部252は、印刷ジョブ取得部251から取得した印刷ジョブ(印刷ジョブ1)を上記した図5に示した分割処理によりサブジョブに分割する(ステップ205)。
具体的には、印刷ジョブ1の先頭ページ(1ページ目)に設定された用紙のサイズ/紙種を読み出す(図5のステップ102参照)。印刷ジョブ1の1ページ目の用紙設定は、A4厚紙である。そのため、用紙保持部292に保持された用紙P1〜P4の何れとも一致しないので、印刷ジョブ1全体をサブジョブとして設定する(図5のステップ104参照)。
【0040】
続いて、ジョブ分割部252は、ステップ205にて分割(設定)したサブジョブを画像形成部29にて画像形成処理が可能なものと画像形成処理のできないものとに振り分ける。すなわち、ジョブ分割部252は、図5の分割処理の結果に基づいて、サブジョブが画像形成処理が可能なものか画像形成処理のできないものかを判定する(ステップ206)。
そして、ジョブ分割部252は、画像形成処理の可能なサブジョブを、サブジョブ取得部255に送る。サブジョブ取得部255は、画像形成処理の可能なサブジョブを画像処理部256に送り、画像処理部256にて画像処理が施される。そして、画像処理されたサブジョブは、画像処理部256から画像形成部29に送られる(ステップ207)。それにより、画像形成部29にて画像形成処理が行われて、サブジョブの元の印刷ジョブに割り当てられた排紙ビンに集積される。
一方、ジョブ分割部252は、画像形成処理のできないサブジョブをサブジョブ記憶部253に送り、記憶する(ステップ208)。
具体的には、印刷ジョブ1に関しては、印刷ジョブ1全体がサブジョブとして設定され、サブジョブ(印刷ジョブ1全体)の1ページ目が用紙保持部292に保持された用紙P1〜P4の何れとも一致しない。そのため、ステップ205にて画像形成処理のできないサブジョブと判定され、ステップ208にてサブジョブ記憶部253に記憶される(図5のステップ105参照)。
その場合に、ジョブ分割部252は、サブジョブ記憶部253に記憶するサブジョブ(印刷ジョブ1全体)の先頭ページに設定された用紙のサイズ/紙種に関する情報(A4厚紙)をサブジョブに対応付けて印刷制御部254に通知する(ステップ209)。
【0041】
印刷ジョブ処理部25での印刷ジョブ(印刷ジョブ1)についての上記した処理が終了した後、印刷制御部254は、引き続いて、印刷ジョブ記憶部23に処理対象となる印刷ジョブがあるか否かを判定する(ステップ210)。
この場合に、印刷制御部254は、印刷ジョブ受入管理部22から印刷ジョブ1〜印刷ジョブ3の受入順に関する情報を取得しているので、印刷ジョブ2および印刷ジョブ3が印刷ジョブ記憶部23に処理対象として記憶されていることを認識している。そのため、ステップ201に戻って、印刷制御部254は、印刷ジョブ取得部251に対して印刷ジョブ記憶部23から例えば受入順が次の印刷ジョブ(2番目に受け入れた印刷ジョブ2)を読み出すように指示する。それに従って、印刷ジョブ取得部251は、指示された印刷ジョブ(印刷ジョブ2)を印刷ジョブ記憶部23から読み出す(ステップ202)。
そして、印刷制御部254は、読み出した印刷ジョブ(印刷ジョブ2)に対して排紙集積部293の排紙ビンBin_2を割り当て(ステップ203)、印刷ジョブ取得部251は、印刷ジョブ記憶部23から読み出した印刷ジョブ2をジョブ分割部252に送り出す(ステップ204)。
【0042】
引き続くステップ205において、ジョブ分割部252が、印刷ジョブ取得部251から取得した印刷ジョブ(印刷ジョブ2)を上記した図5に示した分割処理によりサブジョブに分割する。
具体的には、印刷ジョブ2の先頭ページ(1ページ目)に設定された用紙のサイズ/紙種を読み出す(図5のステップ102参照)。印刷ジョブ2の1ページ目の用紙設定は、A4普通紙である。そのため、用紙保持部292に保持された用紙P1に一致するので、それに続くページにおいて用紙設定に変更がないか否かを判定していく(図5のステップ108参照)。そして、101ページ目において用紙設定がA4タブ紙に変更されるので、101ページ目の用紙設定について、用紙保持部292に保持された用紙P1〜P4のサイズ/紙種と一致するか否かを判定する(図5のステップ111参照)。A4タブ紙は、用紙保持部292に保持された用紙P1〜P4の何れとも一致しない。そのため、印刷ジョブ2を1ページ目から100ページ目までと、101ページ目から201ページ目(最終ページ)までとに分割し、それぞれをサブジョブに設定する(図5のステップ112参照)。
【0043】
続くステップ206にて、ジョブ分割部252は、図5の分割処理の結果に基づいて、分割されたサブジョブが画像形成処理が可能なものか画像形成処理のできないものかを判定する。この場合には、印刷ジョブ2の1ページ目から100ページ目までのサブジョブは、用紙設定が用紙保持部292に保持された用紙P1に一致するものである。そのため、ステップ206にて、ジョブ分割部252は、印刷ジョブ2の1ページ目から100ページ目までのサブジョブを画像形成処理が可能なサブジョブと判定する。それにより、印刷ジョブ2の1ページ目から100ページ目までのサブジョブは、サブジョブ取得部255に送られ、画像処理部256にて画像処理が施された後、画像形成部29に送られる(ステップ207)。この場合には、印刷ジョブ2の1ページ目から100ページ目までのサブジョブに関する画像が形成された用紙は、排紙集積部293の排紙ビンBin_2に集積される。
【0044】
一方、印刷ジョブ2の101ページ目から201ページ目までのサブジョブは、先頭ページ(101ページ目)の用紙設定が用紙保持部292に保持された用紙P1〜P4の何れとも一致しない。そのため、ステップ206にて、ジョブ分割部252は、印刷ジョブ2の101ページ目から201ページ目までのサブジョブを画像形成処理のできないサブジョブと判定する。そして、サブジョブ記憶部253に送り、記憶する(ステップ208、図5のステップ113参照)。その場合に、ジョブ分割部252は、サブジョブ記憶部253に送るサブジョブの先頭ページ(101ページ目)に設定された用紙のサイズ/紙種(A4タブ紙)に関する情報をサブジョブに対応付けて印刷制御部254に通知する(ステップ209)。
【0045】
印刷ジョブ処理部25での印刷ジョブ(印刷ジョブ2)についての上記した処理が終了した後、印刷制御部254は、引き続いて、印刷ジョブ記憶部23に処理対象となる印刷ジョブがあるか否かを判定する(ステップ210)。
この場合に、印刷制御部254は、印刷ジョブ記憶部23に処理対象としての印刷ジョブ3が記憶されていることを認識している。そのため、ステップ201に戻って、印刷制御部254は、印刷ジョブ取得部251に対して印刷ジョブ記憶部23から例えば受入順が次の印刷ジョブ(最後に受け入れた印刷ジョブ3)を読み出すように指示する。それに従って、印刷ジョブ取得部251は、指示された印刷ジョブ(印刷ジョブ3)を印刷ジョブ記憶部23から読み出す(ステップ202)。
そして、印刷制御部254は、読み出した印刷ジョブ(印刷ジョブ3)に対して排紙集積部293の排紙ビンBin_3を割り当て(ステップ203)、印刷ジョブ取得部251は、印刷ジョブ記憶部23から読み出した印刷ジョブ3をジョブ分割部252に送り出す(ステップ204)。
【0046】
引き続くステップ205において、ジョブ分割部252が、印刷ジョブ取得部251から取得した印刷ジョブ(印刷ジョブ3)を上記した図5に示した分割処理によりサブジョブに分割する。
具体的には、印刷ジョブ3の先頭ページ(1ページ目)に設定された用紙のサイズ/紙種を読み出す(図5のステップ102参照)。印刷ジョブ3の1ページ目の用紙設定は、レターサイズ普通紙である。そのため、用紙保持部292に保持された用紙P2に一致するので、それに続くページにおいて用紙設定に変更がないか否かを判定していく(図5のステップ108参照)。そして、最終ページまで用紙設定の変更がないので、ステップ101にて取得した印刷ジョブ全体をサブジョブとして設定する(図5のステップ109参照)。
【0047】
続くステップ206にて、ジョブ分割部252は、図5の分割処理の結果に基づき、分割されたサブジョブが画像形成処理が可能なものか画像形成処理のできないものかを判定する。
印刷ジョブ3に関しては、印刷ジョブ3全体がサブジョブとして設定され、サブジョブ(印刷ジョブ3全体)の用紙設定が用紙保持部292に保持された用紙P2と一致する。それにより、サブジョブ(印刷ジョブ3全体)は、サブジョブ取得部255に送られ、画像処理部256にて画像処理が施された後、画像形成部29に送られる(ステップ207)。この場合には、サブジョブ(印刷ジョブ3全体)に関する画像が形成された用紙は、排紙集積部293の排紙ビンBin_3に集積される。
【0048】
印刷ジョブ処理部25での印刷ジョブ(印刷ジョブ3)についての上記した処理が終了した後、印刷制御部254は、引き続いて、印刷ジョブ記憶部23に処理対象となる印刷ジョブがあるか否かを判定する(ステップ210)。
この場合、印刷制御部254は、印刷ジョブ記憶部23に記憶されている印刷ジョブがすべて印刷ジョブ取得部251から読み出され、印刷ジョブ記憶部23には処理対象が記憶されていないことを認識している。そのため、次にサブジョブ記憶部253に処理対象となるサブジョブが記憶されているか否かを判定する(ステップ211)。
そして、サブジョブ記憶部253に処理対象となるサブジョブが記憶されていると判定された場合に、サブジョブ記憶部253に記憶されたサブジョブを処理する(ステップ212)。サブジョブ記憶部253に記憶されたサブジョブの処理に関しては、後段で説明する。
一方、サブジョブ記憶部253に処理対象となるサブジョブが記憶されていないと判定された場合、または、ステップ212でのサブジョブの処理が終了した場合には、印刷ジョブ記憶部23に記憶された印刷ジョブの処理を終了する。
印刷ジョブ記憶部23に記憶された印刷ジョブの処理が終了すると、印刷ジョブ処理部25は印刷ジョブ受入管理部22に対して、印刷ジョブ記憶部23への印刷ジョブの受入を指示する。それにより、次に印刷ジョブ記憶部23に記憶された印刷ジョブに対する図7に示した処理が開始される。
【0049】
次に、図7のステップ212において実行されるサブジョブ記憶部253に記憶されたサブジョブの処理について述べる。
図8および図9は、印刷ジョブ処理部25にて行われるサブジョブの処理の手順の一例を示したフローチャートである。ここでも、図6の具体例を用いながら説明する。
図7のフローチャートの説明で示したように、図6の具体例では、サブジョブ記憶部253には、印刷ジョブ1全体からなるサブジョブと、印刷ジョブ2の101ページ目から201ページ目までのサブジョブとが記憶されている。これらのサブジョブが記憶される際に、印刷ジョブ処理部25の印刷制御部254には、図7のステップ209において、ジョブ分割部252からサブジョブ記憶部253に記憶されるサブジョブの先頭ページに設定された用紙のサイズ/紙種に関する情報がサブジョブに対応付けて通知される。
そのため、図6の具体例に関する図7の処理において、印刷制御部254は、サブジョブ記憶部253にサブジョブが記憶されていることを認識している。それによって、図7のステップ211にてサブジョブ記憶部253にサブジョブが記憶されていると判定し、ステップ212の処理を実行することとなる。
【0050】
図8および図9に示したように、印刷ジョブ処理部25にて行われるサブジョブの処理では、まず、印刷制御部254は、分割ジョブ取得手段の一例であるサブジョブ取得部255に対して、ジョブ分割部252から取得したサブジョブの先頭ページに設定された用紙のサイズ/紙種に関する情報に対応付けられたサブジョブを、サブジョブ記憶部253への記憶順にサブジョブ記憶部253から読み出すように指示する(ステップ301)。ここでは、印刷制御部254は、サブジョブ記憶部253から印刷ジョブ1全体からなるサブジョブ(サブジョブ1とする)を読み出し、取得するように指示する。それにより、サブジョブ取得部255は、印刷制御部254から指示されたサブジョブ(サブジョブ1)を取得する(ステップ302)。そして、サブジョブ取得部255は、取得したサブジョブ(サブジョブ1)をジョブ分割部252に送る(ステップ303)。
【0051】
また、印刷制御部254は、サブジョブ取得部255にて読み出したサブジョブ(サブジョブ1)の先頭ページに設定された用紙のサイズ/紙種に関する情報を制御部26に通知する(ステップ304)。それにより、制御部26は、画像形成部29の用紙保持部292の用紙トレイTray_1〜Tray_4に保持された用紙P1〜P4の何れかを、読み出したサブジョブの先頭ページに設定されたサイズ/紙種の用紙への交換をユーザに指示する表示をユーザインタフェース部27に行う(ステップ305)。その場合に、印刷制御部254は、用紙P1〜P4の中で使用されない用紙を把握しておき、制御部26に対して用紙P1〜P4な中で交換する用紙を指定するようにしてもよい。
【0052】
ステップ305による表示により、ユーザが用紙保持部292の用紙P1〜P4の何れかをサブジョブの先頭ページに設定されたサイズ/紙種の用紙に差し替えることで、給紙トレイ情報記憶部24の内容が更新される。そのため、印刷制御部254は、サブジョブ(サブジョブ1)を取得したジョブ分割部252に対して、給紙トレイ情報記憶部24の内容が更新されたか否かを監視するように指示する。それにより、ジョブ分割部252は、給紙トレイ情報記憶部24の内容が更新されたか否かを監視する(ステップ306)。
【0053】
そして、給紙トレイ情報記憶部24の内容が更新された場合には、ジョブ分割部252は、更新された給紙トレイ情報を用いて、サブジョブ取得部255から送られたサブジョブ(サブジョブ1)に対して上記の図5に示した分割処理を行う(ステップ307)。
具体的には、用紙保持部292の用紙P3がB4サイズの普通紙からA4サイズの厚紙に変更されたとする。ここで図10は、図6の具体例において、用紙保持部292の用紙P3がA4サイズの厚紙に変更された状態で、サブジョブ1の処理が行われる時点での各種設定を示した図である。
図10を参照すると、ジョブ分割部252によるサブジョブ1に対する上記の図5に示した分割処理では、サブジョブ1の1ページ目は、用紙設定が用紙保持部292に保持された用紙P3に一致するものである。次の2ページ目から101ページ目までは、用紙設定が用紙保持部292に保持された用紙P1に一致するものである。さらに、次の102ページ目(最終ページ)は、用紙設定が用紙保持部292に保持された用紙P3に一致するものである。そのため、ジョブ分割部252は、ステップ303にて取得したサブジョブ1全体をサブジョブとして設定する(図5のステップ109参照)。
【0054】
続いて、ジョブ分割部252は、図5の分割処理の結果に基づき、分割されたサブジョブ(サブジョブ1全体)が画像形成処理が可能なものか画像形成処理のできないものかを判定する(ステップ308)。
そして、ジョブ分割部252は、画像形成処理の可能なサブジョブを、サブジョブ取得部255に送る。サブジョブ取得部255は、画像形成処理の可能なサブジョブを画像処理部256に送り、画像処理部256にて画像処理が施される。そして、画像処理されたサブジョブは、画像処理部256から画像形成部29に送られる(ステップ309)。それにより、画像形成部29にて画像形成処理が行われて、サブジョブの元の印刷ジョブに割り当てられた排紙ビンに集積される。
一方、ジョブ分割部252は、画像形成処理のできないサブジョブをサブジョブ記憶部253に送り、記憶する(ステップ310)。
その場合に、ジョブ分割部252は、サブジョブ記憶部253に記憶するサブジョブの先頭ページに設定された用紙のサイズ/紙種に関する情報をサブジョブに対応付けて印刷制御部254に通知する(ステップ311)。
具体的には、サブジョブ(サブジョブ1全体)に関しては、用紙設定が用紙保持部292に保持された用紙P1およびP3と一致する。それにより、サブジョブ(サブジョブ1全体)を画像形成処理が可能なサブジョブと判定する。そして、サブジョブ(サブジョブ1全体)は、サブジョブ取得部255に送られ、画像処理部256にて画像処理が施された後、画像形成部29に送られる(ステップ309)。この場合には、サブジョブ(サブジョブ1全体)に関する画像が形成された用紙は、排紙集積部293のサブジョブ1の元となる印刷ジョブ1に割り当てられた排紙ビンBin_1に集積される。
【0055】
印刷ジョブ処理部25でのサブジョブ(サブジョブ1)についての上記した処理が終了した後、印刷制御部254は、引き続いて、サブジョブ記憶部253に処理対象となるサブジョブがあるか否かを判定する(ステップ312)。
印刷制御部254は、ジョブ分割部252から取得したサブジョブの先頭ページに設定された用紙のサイズ/紙種に関する情報から、サブジョブ記憶部253に処理対象となるサブジョブがあるか否かを判定する。ここでは、印刷ジョブ2の101ページ目から201ページ目までのサブジョブがサブジョブ記憶部253に記憶されていることが認識されている。そのため、ステップ301に戻って、印刷制御部254は、サブジョブ取得部255に対して、ジョブ分割部252から取得したサブジョブの先頭ページに設定された用紙のサイズ/紙種に関する情報に対応付けられたサブジョブを、サブジョブ記憶部253への例えば記憶順に読み出すように指示する。すなわち、印刷制御部254は、サブジョブ記憶部253から印刷ジョブ2の101ページ目から201ページ目までのサブジョブ(サブジョブ2とする)を読み出し、取得するように指示する。それにより、サブジョブ取得部255は、印刷制御部254から指示されたサブジョブ(サブジョブ2)を取得する(ステップ302)。そして、サブジョブ取得部255は、取得したサブジョブ(サブジョブ2)をジョブ分割部252に送る(ステップ303)。
【0056】
また、印刷制御部254は、サブジョブ取得部255にて読み出したサブジョブ(サブジョブ2)の先頭ページ(印刷ジョブ2の101ページ目)に設定された用紙のサイズ/紙種に関する情報(A4タブ紙)を制御部26に通知する(ステップ304)。それにより、制御部26は、画像形成部29の用紙保持部292の用紙トレイTray_1〜Tray_4に保持された用紙P1〜P4の何れかを、A4タブ紙への交換を指示する表示をユーザインタフェース部27に行う(ステップ305)。
【0057】
印刷制御部254は、サブジョブ(サブジョブ2)を取得したジョブ分割部252に対して、ユーザが用紙保持部292の用紙P1〜P4の何れかをA4タブ紙に差し替え、給紙トレイ情報記憶部24の内容が更新されたか否かを監視するように指示する。それにより、ジョブ分割部252は、給紙トレイ情報記憶部24の内容が更新されたか否かを監視する(ステップ306)。
給紙トレイ情報記憶部24の内容が更新された場合には、ジョブ分割部252は、更新された給紙トレイ情報を用いて、サブジョブ取得部255から送られたサブジョブ(サブジョブ2)に対して上記の図5に示した分割処理を行う(ステップ307)。
【0058】
具体的には、用紙保持部292の用紙P4がA3サイズの普通紙からA4サイズのタブ紙に変更されたものとする。ここで図11は、図6の具体例において、用紙保持部292の用紙P4がA4サイズのタブ紙に変更された状態で、サブジョブ2の処理が行われる時点での各種設定を示した図である。
図11を参照すると、ジョブ分割部252でのサブジョブ2に対する上記の図5に示した分割処理では、サブジョブ2の先頭ページ(印刷ジョブ2の101ページ目)は、用紙設定が用紙保持部292に保持された用紙P4に一致するものである。次のページ以降(印刷ジョブ2の102ページ目から201ページ目(最終ページ)まで)は、用紙設定が用紙保持部292に保持された用紙P1に一致するものである。そのため、ジョブ分割部252は、ステップ303にて取得したサブジョブ2全体をサブジョブとして設定する(図5のステップ109参照)。
【0059】
続くステップ308にて、ジョブ分割部252は、図5の分割処理の結果に基づき、分割されたサブジョブ(サブジョブ2)が画像形成処理が可能なものか画像形成処理のできないものかを判定する。
具体的には、サブジョブ2に関しては、用紙設定が用紙保持部292に保持された用紙P1およびP4と一致する。それにより、サブジョブ2を画像形成処理が可能なサブジョブと判定する。そして、サブジョブ2は、サブジョブ取得部255に送られ、画像処理部256にて画像処理が施された後、画像形成部29に送られる(ステップ309)。この場合には、サブジョブ(サブジョブ2)に関する画像が形成された用紙は、排紙集積部293のサブジョブ2の元となる印刷ジョブ2に割り当てられた排紙ビンBin_2に集積される。
【0060】
印刷ジョブ処理部25でのサブジョブ(サブジョブ2)についての上記した処理が終了した後、印刷制御部254は、引き続いて、サブジョブ記憶部253に処理対象となるサブジョブがあるか否かを判定する(ステップ312)。
この場合には、印刷制御部254は、サブジョブ記憶部253に記憶されているサブジョブがすべてサブジョブ取得部255から読み出され、サブジョブ記憶部253には処理対象が記憶されていないことを認識している。そのため、次に、前のステップ307にて新たなサブジョブが設定され、サブジョブ記憶部253に処理対象となる新たなサブジョブが記憶されたか否かを判定する(ステップ313)。
そして、サブジョブ記憶部253に処理対象となる新たなサブジョブが記憶されたと判定された場合には、ステップ301に戻って、サブジョブ記憶部253に新たに記憶されたサブジョブを処理する。
一方、サブジョブ記憶部253に処理対象となるサブジョブが記憶されていないと判定された場合、または、ステップ307にて新たなサブジョブが設定されなかった場合には、サブジョブ記憶部253に記憶されたサブジョブの処理を終了する。
【0061】
上記したように、本実施の形態の画像形成システム100では、画像形成装置2において複数の印刷ジョブを受信した場合には、各印刷ジョブに付加された用紙のサイズ/紙種に関する印刷設定が、画像形成装置2に保持される用紙のサイズ/紙種と一致するか否かの観点から各印刷ジョブを分割して、分割された印刷ジョブをサブジョブとする。そして、サブジョブに設定されている用紙に関する印刷設定が画像形成装置2に保持される用紙と一致するサブジョブに関しては、画像形成処理が可能であると判定して画像形成処理を実行する。その一方で、サブジョブに設定されている用紙に関する印刷設定が画像形成装置2に保持される用紙と一致しないサブジョブに関しては、画像形成処理ができないと判定する。そして、画像形成装置2にサブジョブに設定されている用紙に関する印刷設定と一致するサイズ/紙種の用紙が設置された時点で、画像形成処理を実行する。
【0062】
例えば、印刷ジョブのページ毎に異なる印刷設定を設けることができる形式で印刷ジョブが生成された場合に、最初に受信した印刷ジョブの先頭に画像形成装置2に保持されていない用紙設定が施されている場合には、画像形成処理ができない。また、その場合に、印刷ジョブの順番を入れ替えることも可能であるが、入れ替えられた印刷ジョブの途中で画像形成装置2に保持されていない用紙設定に変更されていると、画像形成装置2に保持されていない用紙設定に変更されたページ以降の当該印刷ジョブ、および当該印刷ジョブ以降の印刷ジョブの画像形成処理は継続できない。
しかし、本実施の形態の画像形成システム100では、各印刷ジョブ毎に、用紙に関する印刷設定が画像形成装置2に保持される用紙と一致する先頭ページからのページ範囲内で画像形成処理が継続される。それにより、一の印刷ジョブの途中で画像形成装置2に保持されていない用紙設定に変更されたとしても、画像形成処理は次の印刷ジョブに移行される。そして、移行された次の印刷ジョブにおいて先頭ページから画像形成装置2に保持されていない用紙設定に変更されるページまで画像形成処理が継続される。それにより、画像形成装置2に保持された用紙のサイズ/紙種の範囲内で、複数の印刷ジョブが効率的に処理される。
【0063】
なお、本実施の形態の画像形成システム100では、画像形成装置2に備えた情報記憶手段の一例としての給紙トレイ情報記憶部24と、画像形成装置2の印刷ジョブ処理部25に備えたジョブ分割手段の一例としてのジョブ分割部252と、分割ジョブ記憶手段(記憶手段)の一例としてのサブジョブ記憶部253と、印刷処理を制御する制御手段の一例としての印刷制御部254とを端末装置1に備えた構成としてもよい。
【0064】
以上説明したように、本実施の形態の画像形成システム100においては、画像形成装置2において複数の印刷ジョブを受信した場合には、各印刷ジョブに付加された用紙のサイズ/紙種に関する印刷設定と、画像形成装置2に保持される用紙のサイズ/紙種とに基づいて、各印刷ジョブを分割して、分割された印刷ジョブをサブジョブとする。そして、サブジョブに設定されている用紙に関する印刷設定が画像形成装置2に保持される用紙と一致するサブジョブに関しては、画像形成処理を実行する。その一方で、サブジョブに設定されている用紙に関する印刷設定が画像形成装置2に保持される用紙と一致しないサブジョブに関しては、画像形成装置2にサブジョブに設定されている用紙に関する印刷設定と一致するサイズ/紙種の用紙が設置された時点で、画像形成処理を実行する。
それにより、画像形成装置2に保持された用紙のサイズ/紙種に対応させて、複数の印刷ジョブが効率的に処理される。
【0065】
[実施の形態2]
実施の形態1では、画像形成装置2において受信された複数の印刷ジョブ毎にそれぞれ排紙集積部293に設けられた排紙ビンを割り当てる構成を説明した。本実施の形態では、印刷ジョブを分割したサブジョブ毎に排紙ビンを割り当てる構成について説明する。なお、実施の形態1と同様な構成については同様な符号を用い、ここではその詳細な説明を省略する。
【0066】
図12は、各印刷ジョブに付加された用紙のサイズ/紙種に関する印刷設定が画像形成装置2に保持される用紙のサイズ/紙種と一致するか否かの観点から各印刷ジョブを分割し、分割して設定されたサブジョブに対して、サブジョブ毎に排紙ビンを割り当てる構成の具体例を説明する図である。
図12では、各印刷ジョブに付加された用紙のサイズ/紙種それぞれにサブジョブが設定された場合を想定している。すなわち、図12に示した例では、印刷ジョブ1では、A4サイズの厚紙に対して排紙ビンBin_1、A4サイズの普通紙に対して排紙ビンBin_2、A4サイズの厚紙に対して排紙ビンBin_3がそれぞれ割り当てられる。また、印刷ジョブ2では、A4サイズの普通紙に対して排紙ビンBin_4、A4サイズのタブ紙に対して排紙ビンBin_5、A4サイズの普通紙に対して排紙ビンBin_6がそれぞれ割り当てられる。また、印刷ジョブ3では、全体が同一の用紙設定であるため、一の排紙ビンBin_7が割り当てられる。
【0067】
このように、サブジョブ毎に排紙ビンが割り当てられることで、サブジョブ毎に印刷順が異なっても、ユーザは各印刷ジョブ毎に、排紙ビンに集積された用紙を上から順に重ねることで、各印刷ジョブでのページ順が揃えられる。
【0068】
上記のようにサブジョブ毎に排紙ビンを割り当てるには、実施の形態1にて示した印刷ジョブ処理部25にて行われる印刷ジョブの処理では、次のように処理される。
まず、図7に示した印刷ジョブの処理において、ステップ203の排紙ビンの割当処理では、印刷ジョブ記憶部23から読み出した印刷ジョブに対して画像形成部29の排紙集積部293に設けられた排紙ビン(Bin_1〜Bin_8)をそれぞれ所定数割り当てる。
そして、印刷ジョブの処理およびサブジョブの処理において図5に示した分割処理により設定されたサブジョブに対して、各印刷ジョブに割り当てられた所定数の排紙ビンの中から、順に一を割り当てる。例えば、各印刷ジョブに割り当てられた所定数の排紙ビンの中から画像形成順に上部に配置された排紙ビンから割り当てていく。
その際に、各印刷ジョブ毎に割り当てた排紙ビンが設定されたサブジョブの数よりも少なかった場合には、例えば各印刷ジョブ毎に割り当てた排紙ビンの最下部の排紙ビンに、複数のサブジョブによる用紙を集積するように構成してもよい。また、その場合に、各サブジョブ相互の間に、合紙を挿入するように構成してもよい。
【0069】
さらに、各印刷ジョブに対して所定数ずつ割り当てる排紙ビンの数が足りなくなる場合には、排紙集積部293に設けられた排紙ビンの数に対応させて、一または複数の印刷ジョブに対して、実施の形態1の場合と同様に、一の排紙ビンを割り当てるように構成してもよい。その場合に、各サブジョブ相互の間に、合紙を挿入するように構成してもよい。
また、各サブジョブ毎に一の排紙ビンが割り当てられた場合には、集積部材表示手段(表示手段)の一例としてのユーザインタフェース部27において、各サブジョブの元となった印刷ジョブに設定された複数の排紙ビンを表示し、複数の排紙ビンから用紙を取り出す際の順番を示すように構成してもよい。同様に、各印刷ジョブ毎に一の排紙ビンが割り当てられた場合にも、各印刷ジョブ毎に割り当てられた一の排紙ビンをユーザインタフェース部27において表示するように構成してもよい。
【0070】
上記したように、本実施の形態では、サブジョブ毎に排紙ビンを割り当てる。それにより、サブジョブ毎に印刷順が異なっても、ユーザは各印刷ジョブ毎に、排紙ビンに集積された用紙を上から順に重ねることで、各印刷ジョブでのページ順が揃えられる。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本実施の形態の画像形成システムの全体構成を示す概略図である。
【図2】端末装置の構成の一例を示したブロック図である。
【図3】画像形成装置の構成の一例を示したブロック図である。
【図4】画像形成部の構成を示した図である。
【図5】ジョブ分割部が印刷ジョブをサブジョブに分割する際の処理の手順の一例を示したフローチャートである。
【図6】印刷ジョブの処理の手順の説明に用いる具体例での各種設定を示した図である。
【図7】印刷処理部にて行われる印刷ジョブの処理の手順の一例を示したフローチャートである。
【図8】印刷処理部にて行われるサブジョブの処理の手順の一例を示したフローチャートの前半部である。
【図9】印刷処理部にて行われるサブジョブの処理の手順の一例を示したフローチャートの後半部である。
【図10】サブジョブ1の処理が行われる時点での各種設定の具体例を示した図である。
【図11】サブジョブ2の処理が行われる時点での各種設定の具体例を示した図である。
【図12】サブジョブ毎に排紙ビンを割り当てる構成の具体例を説明する図である。
【符号の説明】
【0072】
1(1A〜1C)…端末装置、2…画像形成装置、3…ネットワーク、21…通信部、22…印刷ジョブ受入管理部、23…印刷ジョブ記憶部、24…給紙トレイ情報記憶部、25…印刷ジョブ処理部、26…制御部、27…ユーザインタフェース部、29…画像形成部、251…印刷ジョブ取得部、252…ジョブ分割部、253…サブジョブ記憶部、254…印刷制御部、255…サブジョブ取得部、256…画像処理部、292…用紙保持部、293…排紙集積部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像が形成される記録材の設定がページ毎に対応付けられた印刷ジョブを生成する印刷ジョブ生成手段と、
前記印刷ジョブ生成手段にて生成された前記印刷ジョブの入力を受け付ける印刷ジョブ受付手段と、
前記印刷ジョブ受付手段にて受け付けた前記印刷ジョブに基づいて前記記録材に画像を形成する画像形成手段と、
前記画像形成手段に保持された記録材情報を記憶する情報記憶手段と、
前記情報記憶手段に記憶された前記記録材情報から、前記印刷ジョブ受付手段にて受け付けた前記印刷ジョブの前記記録材の設定が当該記録材情報に一致するページからなる当該印刷ジョブと当該記録材情報に一致しないページを含む当該印刷ジョブとに分割するジョブ分割手段と、
前記記録材情報に一致するページからなる前記分割された印刷ジョブを前記画像形成手段に出力する出力手段と、
前記記録材情報と一致しないページを含む前記分割された印刷ジョブを記憶する分割ジョブ記憶手段と、
前記分割された印刷ジョブについての前記画像形成手段への出力および前記分割ジョブ記憶手段への記憶の何れか一方または双方が行われた場合に、前記印刷ジョブ受付手段にて受け付けた次の前記印刷ジョブに対する印刷処理を行う処理手段と
を備えたことを特徴とする画像形成システム。
【請求項2】
前記画像形成手段は、前記印刷ジョブに基づき画像形成された前記記録材を集積する複数の集積部材を有し、
前記印刷ジョブ受付手段にて受け付けた前記印刷ジョブ毎に前記複数の集積部材の何れか一または複数を割り当てる集積部材割当手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の画像形成システム。
【請求項3】
前記集積部材割当手段は、前記ジョブ分割手段が前記印刷ジョブを分割した場合に、当該分割された当該印刷ジョブ毎に前記複数の集積部材の何れか一または複数を割り当てることを特徴とする請求項2記載の画像形成システム。
【請求項4】
前記集積部材割当手段にて前記印刷ジョブ毎に割り当てられた前記集積部材または分割された当該印刷ジョブ毎に割り当てられた当該集積部材を、当該印刷ジョブまたは分割された当該印刷ジョブに対応付けて表示する集積部材表示手段をさらに備えたことを特徴とする請求項2または3記載の画像形成システム。
【請求項5】
前記分割ジョブ記憶手段から当該分割ジョブ記憶手段に記憶された前記分割された印刷ジョブを取得する分割ジョブ取得手段をさらに備え、
前記分割ジョブ取得手段は、前記情報記憶手段にて記憶された前記記録材情報が更新された場合に、前記分割された印刷ジョブを取得して前記ジョブ分割手段に送り、当該ジョブ分割手段は、当該分割ジョブ取得手段から送られた当該分割された印刷ジョブに対する前記分割をさらに実行することを特徴とする請求項1記載の画像形成システム。
【請求項6】
前記分割ジョブ記憶手段に記憶された前記分割された印刷ジョブの先頭ページに対応付けて付加された前記記録材の設定を表示し、ユーザに対して当該記録材の設定に一致する記録材を前記画像形成手段に保持させるように指示する指示表示手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の画像形成システム。
【請求項7】
画像が形成される記録材の設定がページ毎に対応付けられた印刷ジョブを記憶する印刷ジョブ記憶手段と、
前記印刷ジョブ記憶手段から前記印刷ジョブを取得する印刷ジョブ取得手段と、
前記印刷ジョブ取得手段にて取得した前記印刷ジョブに基づいて前記記録材に画像を形成する画像形成手段と、
前記画像形成手段に保持された記録材情報を記憶する情報記憶手段と、
前記情報記憶手段に記憶された前記記録材情報から、前記印刷ジョブ取得手段にて取得した前記印刷ジョブの前記記録材の設定が当該記録材情報に一致するページからなる前記印刷ジョブと当該記録材情報に一致しないページを含む当該印刷ジョブとに分割するジョブ分割手段と、
前記記録材情報に一致するページからなる前記分割された印刷ジョブを前記画像形成手段に出力する出力手段と、
前記記録材情報と一致しないページを含む前記分割された印刷ジョブを記憶する分割ジョブ記憶手段と、
前記分割された印刷ジョブについての前記画像形成手段への出力および前記分割ジョブ記憶手段への記憶の何れか一方または双方が行われた場合に、前記印刷ジョブ取得手段にて取得した次の前記印刷ジョブに対する印刷処理を行う処理手段と
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
前記画像形成手段は、前記印刷ジョブに基づき画像形成された前記記録材を集積する複数の集積部材を有し、
前記印刷ジョブ取得手段にて取得した前記印刷ジョブ毎に前記複数の集積部材の何れか一または複数を割り当てる集積部材割当手段をさらに備えたことを特徴とする請求項7記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記集積部材割当手段は、前記ジョブ分割手段が前記印刷ジョブを分割した場合に、当該分割された当該印刷ジョブ毎に前記複数の集積部材の何れか一または複数を割り当てることを特徴とする請求項8記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記画像形成手段は、保持された前記記録材が交換された場合に前記情報記憶手段に記憶された記録材情報を更新し、
前記ジョブ分割手段は、前記情報記憶手段にて記憶された前記記録材情報が更新された場合に、前記分割された印刷ジョブを前記印刷ジョブ記憶手段から取得し、当該分割された印刷ジョブに対する前記分割をさらに実行することを特徴とする請求項7記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記分割ジョブ記憶手段に記憶された前記分割された印刷ジョブの先頭ページに対応付けられた前記記録材の設定を表示し、ユーザに対して当該記録材の設定に一致する記録材を前記画像形成手段に保持させるように指示する指示表示手段をさらに備えたことを特徴とする請求項7記載の画像形成装置。
【請求項12】
画像が形成される記録材の設定がページ毎に対応付けられた印刷ジョブを記憶する印刷ジョブ記憶手段から当該印刷ジョブを取得する印刷ジョブ取得手段と、
取得した前記印刷ジョブに基づいて前記記録材に画像を形成する画像形成手段に保持された記録材情報を記憶する情報記憶手段と、
前記情報記憶手段に記憶された前記記録材情報から、前記印刷ジョブ取得手段にて取得した前記印刷ジョブの前記記録材の設定が当該記録材情報に一致するページからなる当該印刷ジョブと当該記録材情報に一致しないページを含む当該印刷ジョブとに分割するジョブ分割手段と、
前記記録材情報に一致するページからなる前記分割された印刷ジョブを前記画像形成手段に出力させ、当該記録材情報に一致しないページを含む当該分割された印刷ジョブを記憶手段に記憶させる制御を行う制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記分割された印刷ジョブについての前記画像形成手段への出力および前記記憶手段への記憶の何れか一方または双方を行った場合に、前記印刷ジョブ取得手段にて取得した次の前記印刷ジョブに対する印刷処理を行わせることを特徴とする制御装置。
【請求項13】
前記制御手段は、前記印刷ジョブ取得手段にて取得された前記印刷ジョブを前記画像形成手段にて画像形成された前記記録材を集積する複数の集積部材の何れか一または複数に割り当て、当該画像形成手段に出力された前記分割された印刷ジョブに基づき画像形成された当該記録材を当該印刷ジョブに割り当てた当該集積部材に集積させることを特徴とする請求項12記載の制御装置。
【請求項14】
前記制御手段は、前記ジョブ分割手段にて分割された前記印刷ジョブ毎に前記複数の集積部材の何れか一または複数を割り当て、前記画像形成手段に出力された前記分割された印刷ジョブに基づき画像形成された前記記録材を当該分割された印刷ジョブに割り当てた当該集積部材に集積させることを特徴とする請求項13記載の制御装置。
【請求項15】
前記ジョブ分割手段は、前記情報記憶手段にて記憶された前記記録材情報が更新されたことを把握した場合に、前記分割された印刷ジョブを前記印刷ジョブ記憶手段から取得し、当該分割された印刷ジョブに対する前記分割をさらに実行することを特徴とする請求項12記載の制御装置。
【請求項16】
前記制御手段は、前記分割された印刷ジョブを前記記憶手段に記憶させた場合に、当該分割された印刷ジョブの先頭ページ毎に対応付けられた前記記録材の設定を表示手段に表示させて、ユーザに対して当該記録材の設定に一致する記録材を前記画像形成手段に保持させるように指示することを特徴とする請求項12記載の制御装置。
【請求項17】
画像が形成される記録材の設定がページ毎に対応付けられた印刷ジョブを生成する印刷ジョブ生成部と、
前記印刷ジョブ生成部にて生成された前記印刷ジョブに基づいて前記記録材に画像を形成する画像形成装置に保持された記録材情報を記憶する情報記憶手段と、
前記情報記憶手段に記憶された前記記録材情報から、前記印刷ジョブ生成部にて生成された前記印刷ジョブの前記記録材の設定が当該記録材情報に一致するページからなる当該印刷ジョブと当該記録材情報に一致しないページを含む当該印刷ジョブとに分割するジョブ分割手段と、
前記記録材情報に一致するページからなる前記分割された印刷ジョブを前記画像形成装置に出力させ、当該記録材情報に一致しないページを含む当該分割された印刷ジョブを記憶手段に記憶させる制御を行う制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記分割された印刷ジョブについての前記画像形成装置への出力および前記記憶手段への記憶の何れか一方または双方を行った場合に、前記印刷ジョブ生成部にて生成された次の前記印刷ジョブに対する印刷処理を行わせることを特徴とする印刷ジョブ生成装置。
【請求項18】
コンピュータに、
画像が形成される記録材の設定がページ毎に対応付けられた印刷ジョブを取得する機能と、
取得した前記印刷ジョブに基づき画像を形成する画像形成手段に保持された記録材情報を記憶する情報記憶手段から当該記録材情報を取得する機能と、
前記記録材情報から、前記印刷ジョブの前記記録材の設定が当該記録材情報に一致するページからなる当該印刷ジョブと当該記録材情報に一致しないページを含む当該印刷ジョブとに分割する機能と、
前記記録材情報に一致するページからなる前記分割された印刷ジョブを前記画像形成手段に出力させる機能と、
前記記録材情報と一致しないページを含む前記分割された印刷ジョブを記憶手段に記憶させる機能と、
前記分割された印刷ジョブについての前記画像形成手段への出力および前記記憶手段への記憶の何れか一方または双方を行った場合に、取得した次の前記印刷ジョブに対する印刷処理を行わせる機能と
を実現させることを特徴とするプログラム。
【請求項1】
画像が形成される記録材の設定がページ毎に対応付けられた印刷ジョブを生成する印刷ジョブ生成手段と、
前記印刷ジョブ生成手段にて生成された前記印刷ジョブの入力を受け付ける印刷ジョブ受付手段と、
前記印刷ジョブ受付手段にて受け付けた前記印刷ジョブに基づいて前記記録材に画像を形成する画像形成手段と、
前記画像形成手段に保持された記録材情報を記憶する情報記憶手段と、
前記情報記憶手段に記憶された前記記録材情報から、前記印刷ジョブ受付手段にて受け付けた前記印刷ジョブの前記記録材の設定が当該記録材情報に一致するページからなる当該印刷ジョブと当該記録材情報に一致しないページを含む当該印刷ジョブとに分割するジョブ分割手段と、
前記記録材情報に一致するページからなる前記分割された印刷ジョブを前記画像形成手段に出力する出力手段と、
前記記録材情報と一致しないページを含む前記分割された印刷ジョブを記憶する分割ジョブ記憶手段と、
前記分割された印刷ジョブについての前記画像形成手段への出力および前記分割ジョブ記憶手段への記憶の何れか一方または双方が行われた場合に、前記印刷ジョブ受付手段にて受け付けた次の前記印刷ジョブに対する印刷処理を行う処理手段と
を備えたことを特徴とする画像形成システム。
【請求項2】
前記画像形成手段は、前記印刷ジョブに基づき画像形成された前記記録材を集積する複数の集積部材を有し、
前記印刷ジョブ受付手段にて受け付けた前記印刷ジョブ毎に前記複数の集積部材の何れか一または複数を割り当てる集積部材割当手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の画像形成システム。
【請求項3】
前記集積部材割当手段は、前記ジョブ分割手段が前記印刷ジョブを分割した場合に、当該分割された当該印刷ジョブ毎に前記複数の集積部材の何れか一または複数を割り当てることを特徴とする請求項2記載の画像形成システム。
【請求項4】
前記集積部材割当手段にて前記印刷ジョブ毎に割り当てられた前記集積部材または分割された当該印刷ジョブ毎に割り当てられた当該集積部材を、当該印刷ジョブまたは分割された当該印刷ジョブに対応付けて表示する集積部材表示手段をさらに備えたことを特徴とする請求項2または3記載の画像形成システム。
【請求項5】
前記分割ジョブ記憶手段から当該分割ジョブ記憶手段に記憶された前記分割された印刷ジョブを取得する分割ジョブ取得手段をさらに備え、
前記分割ジョブ取得手段は、前記情報記憶手段にて記憶された前記記録材情報が更新された場合に、前記分割された印刷ジョブを取得して前記ジョブ分割手段に送り、当該ジョブ分割手段は、当該分割ジョブ取得手段から送られた当該分割された印刷ジョブに対する前記分割をさらに実行することを特徴とする請求項1記載の画像形成システム。
【請求項6】
前記分割ジョブ記憶手段に記憶された前記分割された印刷ジョブの先頭ページに対応付けて付加された前記記録材の設定を表示し、ユーザに対して当該記録材の設定に一致する記録材を前記画像形成手段に保持させるように指示する指示表示手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の画像形成システム。
【請求項7】
画像が形成される記録材の設定がページ毎に対応付けられた印刷ジョブを記憶する印刷ジョブ記憶手段と、
前記印刷ジョブ記憶手段から前記印刷ジョブを取得する印刷ジョブ取得手段と、
前記印刷ジョブ取得手段にて取得した前記印刷ジョブに基づいて前記記録材に画像を形成する画像形成手段と、
前記画像形成手段に保持された記録材情報を記憶する情報記憶手段と、
前記情報記憶手段に記憶された前記記録材情報から、前記印刷ジョブ取得手段にて取得した前記印刷ジョブの前記記録材の設定が当該記録材情報に一致するページからなる前記印刷ジョブと当該記録材情報に一致しないページを含む当該印刷ジョブとに分割するジョブ分割手段と、
前記記録材情報に一致するページからなる前記分割された印刷ジョブを前記画像形成手段に出力する出力手段と、
前記記録材情報と一致しないページを含む前記分割された印刷ジョブを記憶する分割ジョブ記憶手段と、
前記分割された印刷ジョブについての前記画像形成手段への出力および前記分割ジョブ記憶手段への記憶の何れか一方または双方が行われた場合に、前記印刷ジョブ取得手段にて取得した次の前記印刷ジョブに対する印刷処理を行う処理手段と
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
前記画像形成手段は、前記印刷ジョブに基づき画像形成された前記記録材を集積する複数の集積部材を有し、
前記印刷ジョブ取得手段にて取得した前記印刷ジョブ毎に前記複数の集積部材の何れか一または複数を割り当てる集積部材割当手段をさらに備えたことを特徴とする請求項7記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記集積部材割当手段は、前記ジョブ分割手段が前記印刷ジョブを分割した場合に、当該分割された当該印刷ジョブ毎に前記複数の集積部材の何れか一または複数を割り当てることを特徴とする請求項8記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記画像形成手段は、保持された前記記録材が交換された場合に前記情報記憶手段に記憶された記録材情報を更新し、
前記ジョブ分割手段は、前記情報記憶手段にて記憶された前記記録材情報が更新された場合に、前記分割された印刷ジョブを前記印刷ジョブ記憶手段から取得し、当該分割された印刷ジョブに対する前記分割をさらに実行することを特徴とする請求項7記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記分割ジョブ記憶手段に記憶された前記分割された印刷ジョブの先頭ページに対応付けられた前記記録材の設定を表示し、ユーザに対して当該記録材の設定に一致する記録材を前記画像形成手段に保持させるように指示する指示表示手段をさらに備えたことを特徴とする請求項7記載の画像形成装置。
【請求項12】
画像が形成される記録材の設定がページ毎に対応付けられた印刷ジョブを記憶する印刷ジョブ記憶手段から当該印刷ジョブを取得する印刷ジョブ取得手段と、
取得した前記印刷ジョブに基づいて前記記録材に画像を形成する画像形成手段に保持された記録材情報を記憶する情報記憶手段と、
前記情報記憶手段に記憶された前記記録材情報から、前記印刷ジョブ取得手段にて取得した前記印刷ジョブの前記記録材の設定が当該記録材情報に一致するページからなる当該印刷ジョブと当該記録材情報に一致しないページを含む当該印刷ジョブとに分割するジョブ分割手段と、
前記記録材情報に一致するページからなる前記分割された印刷ジョブを前記画像形成手段に出力させ、当該記録材情報に一致しないページを含む当該分割された印刷ジョブを記憶手段に記憶させる制御を行う制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記分割された印刷ジョブについての前記画像形成手段への出力および前記記憶手段への記憶の何れか一方または双方を行った場合に、前記印刷ジョブ取得手段にて取得した次の前記印刷ジョブに対する印刷処理を行わせることを特徴とする制御装置。
【請求項13】
前記制御手段は、前記印刷ジョブ取得手段にて取得された前記印刷ジョブを前記画像形成手段にて画像形成された前記記録材を集積する複数の集積部材の何れか一または複数に割り当て、当該画像形成手段に出力された前記分割された印刷ジョブに基づき画像形成された当該記録材を当該印刷ジョブに割り当てた当該集積部材に集積させることを特徴とする請求項12記載の制御装置。
【請求項14】
前記制御手段は、前記ジョブ分割手段にて分割された前記印刷ジョブ毎に前記複数の集積部材の何れか一または複数を割り当て、前記画像形成手段に出力された前記分割された印刷ジョブに基づき画像形成された前記記録材を当該分割された印刷ジョブに割り当てた当該集積部材に集積させることを特徴とする請求項13記載の制御装置。
【請求項15】
前記ジョブ分割手段は、前記情報記憶手段にて記憶された前記記録材情報が更新されたことを把握した場合に、前記分割された印刷ジョブを前記印刷ジョブ記憶手段から取得し、当該分割された印刷ジョブに対する前記分割をさらに実行することを特徴とする請求項12記載の制御装置。
【請求項16】
前記制御手段は、前記分割された印刷ジョブを前記記憶手段に記憶させた場合に、当該分割された印刷ジョブの先頭ページ毎に対応付けられた前記記録材の設定を表示手段に表示させて、ユーザに対して当該記録材の設定に一致する記録材を前記画像形成手段に保持させるように指示することを特徴とする請求項12記載の制御装置。
【請求項17】
画像が形成される記録材の設定がページ毎に対応付けられた印刷ジョブを生成する印刷ジョブ生成部と、
前記印刷ジョブ生成部にて生成された前記印刷ジョブに基づいて前記記録材に画像を形成する画像形成装置に保持された記録材情報を記憶する情報記憶手段と、
前記情報記憶手段に記憶された前記記録材情報から、前記印刷ジョブ生成部にて生成された前記印刷ジョブの前記記録材の設定が当該記録材情報に一致するページからなる当該印刷ジョブと当該記録材情報に一致しないページを含む当該印刷ジョブとに分割するジョブ分割手段と、
前記記録材情報に一致するページからなる前記分割された印刷ジョブを前記画像形成装置に出力させ、当該記録材情報に一致しないページを含む当該分割された印刷ジョブを記憶手段に記憶させる制御を行う制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記分割された印刷ジョブについての前記画像形成装置への出力および前記記憶手段への記憶の何れか一方または双方を行った場合に、前記印刷ジョブ生成部にて生成された次の前記印刷ジョブに対する印刷処理を行わせることを特徴とする印刷ジョブ生成装置。
【請求項18】
コンピュータに、
画像が形成される記録材の設定がページ毎に対応付けられた印刷ジョブを取得する機能と、
取得した前記印刷ジョブに基づき画像を形成する画像形成手段に保持された記録材情報を記憶する情報記憶手段から当該記録材情報を取得する機能と、
前記記録材情報から、前記印刷ジョブの前記記録材の設定が当該記録材情報に一致するページからなる当該印刷ジョブと当該記録材情報に一致しないページを含む当該印刷ジョブとに分割する機能と、
前記記録材情報に一致するページからなる前記分割された印刷ジョブを前記画像形成手段に出力させる機能と、
前記記録材情報と一致しないページを含む前記分割された印刷ジョブを記憶手段に記憶させる機能と、
前記分割された印刷ジョブについての前記画像形成手段への出力および前記記憶手段への記憶の何れか一方または双方を行った場合に、取得した次の前記印刷ジョブに対する印刷処理を行わせる機能と
を実現させることを特徴とするプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2009−259056(P2009−259056A)
【公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−108346(P2008−108346)
【出願日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
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