画像形成システム及び画像形成装置
【課題】 画像形成システムの操作者の作業回数を増加させることなく、操作者に消耗品の残量に関する情報を確実に報知することができる画像形成システム及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】 画像形成システムは、工程管理マネージャ111・受注・入稿マネージャ112・メッセージマネージャ120等の各種マネージャ、MFP104、105、断裁機121・中綴じ製本機122等の後処理装置をネットワーク接続する。メッセージマネージャ120は、HDD1203に格納された消耗度テーブルから該当プリンタデバイスの用紙残量を読み出し、ジョブの実行で予想される該当プリンタデバイスの用紙消費量を計算し、用紙残量から予想用紙消費量を減算した結果、用紙残量が0を下回る場合は、ジョブ開始前に、オペレータのメンテナンスが必要である旨の警告メッセージをUI300に表示する。
【解決手段】 画像形成システムは、工程管理マネージャ111・受注・入稿マネージャ112・メッセージマネージャ120等の各種マネージャ、MFP104、105、断裁機121・中綴じ製本機122等の後処理装置をネットワーク接続する。メッセージマネージャ120は、HDD1203に格納された消耗度テーブルから該当プリンタデバイスの用紙残量を読み出し、ジョブの実行で予想される該当プリンタデバイスの用紙消費量を計算し、用紙残量から予想用紙消費量を減算した結果、用紙残量が0を下回る場合は、ジョブ開始前に、オペレータのメンテナンスが必要である旨の警告メッセージをUI300に表示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の工程からなる画像形成処理を実行可能な画像形成システム及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、感光体に形成した潜像を現像剤で現像し、現像した画像を用紙に転写し定着させることで印刷を行う画像形成装置がある。この種の画像形成装置の中には、用紙やトナー等の消耗品の交換時期が迫っている時に、表示装置(UI:User Interface)を介して警告メッセージを表示することで、オペレータに消耗品の交換タイミングを通知することができるものがある(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平10−315590号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、大量の印刷ジョブを同時に扱うPOD(Print On Demand)市場においては、印刷ジョブを実行している途中で、画像形成装置を長い間占有して消耗品を大量に消費させるような別の印刷ジョブが投入される場合があり、また、消耗品やメンテナンス品の在庫状況や仕入先の納期等の状況は刻々と変化する。これらの要因が逐次変化する、PODセンターに設置されている画像形成装置(PODマシン)においては、オペレータに通知する消耗品の交換タイミングをこれらの要因を踏まえて動的にスケジューリングし、後で決定する方が最適である。
【0004】
また、大量の印刷物の出力を短期間で求められるPODの世界では、画像形成装置におけるメンテナンス品の交換をいちいちサービスマンに頼っていては時間の損失になるので、ある程度の範疇のメンテナンス品に関してはオペレータ自身が交換作業を行うことでダウンタイムの削減を図っている。
【0005】
最近では、オペレータ自身が画像形成装置のメンテナンスを行うORC(Operator Replaceable Components)の管理、メンテナンス(エラー表示や清掃)、ORCの発注、交換作業履歴の取得、といったいわゆるオペレータメンテナンスに対する要求はますます増加してきている。
【0006】
このような環境の中で、オペレータに対して、消耗品の補給やメンテナンス品の交換等のメンテナンス時期、仕入先に対する消耗品やメンテナンス品の発注時期をオペレータの都合の良いタイミングで通知する仕組みがまさに今要望されている。
【0007】
本発明の目的は、画像形成システムの操作者の作業回数を増加させることなく、操作者に消耗品の残量に関する情報を確実に報知することができる画像形成システム及び画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の目的を達成するために、本発明は、複数の消耗品を使用して画像を形成する画像形成装置と、前記画像形成装置から前記複数の消耗品の残量に関する情報を受信する受信手段と、前記複数の消耗品のうち少なくともいずれか1つの残量に関する報知をする報知手段と、前記報知手段による報知を行うべき所定タイミングを設定する設定手段とを有し、前記報知手段は、前記複数の消耗品にかかる第1の消耗品の残量が第1の所定量に達し、かつ前記複数の消耗品にかかる第2の消耗品の残量が第2の所定量に達したと前記受信手段が受信した場合、前記設定手段が設定した前記所定タイミングとなったことに応じて、前記第1の消耗品及び前記第2の消耗品の残量に関する報知をすることを特徴とする。
【0009】
上述の目的を達成するために、本発明は、複数の消耗品を使用して画像を形成する画像形成装置であって、前記複数の消耗品の残量に関する情報を検知する検知手段と、前記複数の消耗品のうち少なくともいずれか1つの残量に関する報知をする報知手段と、前記報知手段による報知を行うべき所定タイミングを設定する設定手段とを有し、前記報知手段は、前記複数の消耗品にかかる第1の消耗品の残量が第1の所定量に達し、かつ前記複数の消耗品にかかる第2の消耗品の残量が第2の所定量に達したと前記検知手段が検知した場合、前記設定手段が設定した前記所定タイミングとなったことに応じて、前記第1の消耗品及び前記第2の消耗品の残量に関する報知をすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、画像形成システムの操作者の作業回数を増加させることなく、操作者に消耗品の残量に関する情報を確実に報知することができる画像形成システム及び画像形成装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0012】
[第1の実施の形態]
<システムの概要>
図1は、本実施の形態に係る画像形成システムの構成例を示すブロック図である。
【0013】
図1において、画像形成システムは、工程管理マネージャ111、受注・入稿マネージャ112、原稿編集マネージャ113、プルーフマネージャ114、クライアントコンピュータ103、ファイル保管マネージャ117、納品・発送マネージャ118、スキャナ106、スキャンマネージャ119、プリントマネージャ115、後処理マネージャ116、メッセージマネージャ120、MFP(Multi Function Peripheral:マルチファンクション周辺機器)104、105、断裁機121、中綴じ製本機122、くるみ製本機123、紙折機124、封入機125、帳合機126を備えている。
【0014】
画像形成システムを構成する各部はネットワーク101を介して接続されている。ネットワーク101は、図示のような複数系統(101a、101b及び101c)または一系統のどちらでも構わない。
【0015】
工程管理マネージャ111は、コンピュータやデバイス或いは本画像形成システムを流れる全てのジョブの工程を管理している。受注・入稿マネージャ112は、インターネット経由で入稿されるジョブの受付を行う。原稿編集マネージャ113は、入稿されたジョブ及びスキャナ106によって原稿から読み取られた画像データに基づくジョブ(或いはどちらか一方のジョブ)を、ユーザの要求どおりのページ順や配置に加工する。
【0016】
プルーフマネージャ114は、インターネットと通信可能に接続され、原稿編集されたジョブまたはその出力サンプルがユーザの意図どおりであるかどうかをインターネット等を介して確認させる(プルーフ処理(校正処理)する)。プリントマネージャ115は、印刷前処理(原稿編集処理、プルーフ処理)されたジョブに対してラスタライズ処理を施し、該プリントマネージャ115に接続されたMFP(カラーMFP104a、104b、白黒MFP105a、105b、105c)にプリント出力(印刷処理)させる。
【0017】
後処理マネージャ116は、ユーザの要求どおりの後処理(仕上げ処理)工程(断裁処理工程、中綴じ製本処理工程、くるみ製本処理工程、紙折処理工程、封入処理工程、帳合処理工程等)を実行するように、断裁機121、中綴じ製本機122、くるみ製本機123、紙折機124、封入機125、帳合機126を制御する。ファイル保管マネージャ117は、ユーザのジョブを保管したり再プリント依頼に応えたりするファイルサーバである。
【0018】
納品・発送マネージャ118は、インターネットと通信可能に接続され、作業者に対して出来上がった書類を納品するよう指示したり、納品した納品伝票や発送履歴などを管理したりする(納品処理する)役割を果たす。スキャンマネージャ119は、紙原稿での入稿などに対してスキャナ106で原稿を読み取り、原稿画像を電子データ化することができる。
【0019】
メッセージマネージャ120は、ネットワーク101上に接続されているMFPのメンテナンス情報、エラー情報、及び各メンテナンス品の仕入先のネットワークサーバ(不図示)に記憶されている在庫情報や納期情報を受信し、用紙・トナー・ステイプル等の消耗品の補充や、感光ドラム・帯電器・モータ等のメンテナンス品(メンテナンス対象部品)の交換等、いわゆるオペレータのメンテナンスが必要であること示す警告メッセージを、オペレータが要求するタイミングで表示装置(UI)を介して表示する。
【0020】
なお、工程管理マネージャ111〜メッセージマネージャ120をそれぞれ別個の情報処理装置で構成してもよいし、工程管理マネージャ111〜メッセージマネージャ120のいずれか複数の機能または全ての機能を単一の情報処理装置で実現するように構成してもよい。本実施の形態では、工程管理マネージャ111〜メッセージマネージャ120は、CPU、ROM、RAM、HD等を有するコンピュータとして構成されており、CPUがROMやHDまたはその他の記憶媒体に格納されたプログラムに基づいて各機能を実行するものである。
【0021】
以下、図1に示した画像形成システムの各マネージャの役割について詳細に説明する。
【0022】
<工程管理マネージャ111>
一般に、管理情報システム(MIS=Management Information System)と呼ばれる集中的管理システムでは、生産関連データの収集、加工、報告を通して経営計画と管理業務を支援し情報を蓄積すると共に、必要なとき必要な部署に情報を提供することができる。
【0023】
工程管理マネージャ111は、この管理情報システムの中心となるコンピュータであり、従来は、人の能力上の制約によって集中管理しきれなかった部分を、コンピュータによる情報のデータベース化により、情報を集中管理する役割を果たすものである。
【0024】
この工程管理マネージャ111に蓄えられたデータは、意思決定のアプリケーション(スケジューリング用のアプリケーション)により、特に生産物のスケジューリングを行って作業者が効率よく作業できるように作業工程を指示したり管理したりすることで、生産能力計画を高めることに利用される。
【0025】
<受注・入稿マネージャ112>
受注・入稿マネージャ112は、いわゆる電子商取引(EC=Electronic Commerce)の仲介役で、インターネット経由で受発注を行うためのコンピュータである。また、受注・入稿マネージャ112は、ユーザ側から見ると、デジタルストアフロント(Digital Store Front)と呼ばれるウェブページを利用した電子店舗があり、ここでユーザ認証を行った後に、所望のファイルを所望の設定と一緒に電子データとして受注・入稿マネージャ112に送付し、ジョブの発注を行うものである。
【0026】
図2は、受注・入稿マネージャ112とユーザ側のコンピュータとの通信及び受注・入稿マネージャ112による受注処理を示すフローチャートである。
【0027】
図2において、ステップS201〜ステップS211はユーザ側のウェブブラウザ(Web Browser)上での作業ステップを示し、ステップS223〜ステップS226は受注・入稿マネージャ112側での制御処理ステップを示す。
【0028】
ユーザはコンピュータ上でウェブブラウザを起動し(ステップS201)、該ウェブブラウザ上でURL(Uniform Resource Locator)アドレスを入力して、受注・入稿マネージャ112が有するウェブサーバ(Web Server)部221にアクセスを行う。
【0029】
このウェブサーバ部221は、Microsoft社のIIS(Internet Information Server)に代表されるウェブサーバプログラムであり、http(hyper text transfer protocol)を用いてユーザがウェブブラウザを介してURLアドレスを入力すると、ウェブブラウザにサービス画面(Webpage:図24〜図31に示す画面)を提供するものである。
【0030】
ユーザ側では、ウェブブラウザがウェブサーバ部221より提供されたサービス画面(図24に示す画面)を開き、登録済みのユーザは、ユーザID(例えば電子メール Address)、パスワード等を画面上で入力する。なお、登録されていない新たなユーザの場合は、未登録ユーザを画面上で選択する。ユーザは、ウェブサーバ部221より提供される受発注画面(図25〜図30に示す画面)を開く(ステップS202)。
【0031】
ユーザは、ウェブサーバ部221より順次提供されウェブブラウザ上に順次表示される受発注画面(図25〜図30に示す画面)より、カスタマ情報(新規ユーザの場合または登録済みのユーザは変更する場合)、ドキュメント情報(画像データのファイル名(複数選択可能))、ジョブ情報(ジョブチケット等)、後処理情報(フィニッシング処理等)、プルーフ及びアーカイブ情報、デリバリ情報等の各種印刷指示を入力する(ステップS203〜ステップS208)。
【0032】
このとき、ウェブサーバ部221では、各受発注画面(図25〜図30に示す各画面)でのユーザの入力項目に欠落や入力ミスがないかを逐次簡単に確認した上で、ジョブ仮発注画面(図31に示す画面)に遷移(提供)する。もし各受発注画面(図25〜図30に示す各画面)での入力項目に問題があれば、その都度ユーザにワーニング(警告)を報知し、ジョブの発注ミスがないようにする。なお、このウェブサーバ部221には、図24〜図31に示す各サービス画面及び上記入力項目のチェックプログラム等が予めアップロードされているものとする。
【0033】
次に、ウェブサーバ部221より提供されウェブブラウザ上に順次表示されるジョブ仮発注画面(図31に示す画面)上でユーザが仮発注を承認するまで(ステップS209)、上記入力作業を繰り返す。ジョブ仮発注画面(図31に示す画面)上でユーザが仮発注を承認すると(ステップS209でYes)、ウェブブラウザは、ユーザが選択したファイル(画像データ)及び各印刷指示を含むジョブを、ユーザ側から受注・入稿マネージャ112のホットフォルダ部222に送信する。このホットフォルダ部222はユーザ毎に設けられていてもよい。
【0034】
また、受注・入稿マネージャ112側では、常にホットフォルダ部222内のジョブの有無をポーリングにて監視しており(ステップS223、ステップS224)、ジョブがあると判断した場合には、そのジョブを受け付け可能か否かを確認する(ステップS225)。受注・入稿マネージャ112は、ジョブの受け付けが許可されれば(受け付け可能であれば)、ジョブの受け付けを行い(ステップS226)、該受け付けたジョブを工程管理マネージャ111に対して送信すると共に「受諾」のメッセージをユーザに対してウェブ画面で送信する(ステップS228)。一方、受注・入稿マネージャ112は、ジョブの受け付けが許可されなければ(受け付け可能でなければ)、「拒絶」のメッセージをユーザに対してウェブ画面で送信する(ステップS227)。
【0035】
また、ユーザ側コンピュータでは、ウェブブラウザ上にウェブサーバ部221より提供される「受諾」または「拒絶」のメッセージ画面を表示し(ステップS210、ステップS211)、本処理を終了する。
【0036】
<原稿編集マネージャ113>
原稿編集マネージャ113は、工程管理マネージャ111により原稿編集工程に管理されるジョブに関して、ユーザから送付された複数個のファイルをマージしたり、ページの挿入や削除を行ったり、ユーザの指示どおりにレイアウトしたり、或いは要求の後工程処理を予めビジュアル的に確認可能視覚化したりすることを目的としたものである。
【0037】
図3〜図5は、ユーザから送信されたファイルA〜F及びその出来上がり(編集後の)イメージの一例を示す図である。
【0038】
図3に示した例では、入稿されたユーザからのジョブは、ファイルA(File−A)〜ファイルC(File−C)から構成されている。そして、ファイルAは、ユーザによりそのままのサイズの出力を希望され、ファイルB、ファイルCは、ユーザにより2in1(1枚の用紙に2つの画像を配置するレイアウト)の出力を希望されている。このような場合、原稿編集時には出力サイズ等が必要となるため、ユーザはそれらのサイズを指示する必要がある。また、出力の順序を考慮しなければならない場合等も、ユーザはそれらの順序を原稿入稿時等に指示する必要がある。
【0039】
また、図4に示した例では、入稿されたユーザからのジョブは、ファイルD(File−D)という1つのファイルとなっている。そして、ファイルDは、ユーザによりタブ紙等の特定のメディアへの出力及びパンチ/ステイプル等の後処理を希望されている。このように、ジョブが1つのファイルにより入稿された場合であっても、タブ紙等の特定のメディアへの出力及びパンチ/ステイプル等の後処理を希望する場合には、原稿編集時に、タブ自身の情報やタブ紙等のメディア情報が必要であったり、パンチ/ステイプル等の後処理情報も必要となったりするため、ユーザはそれらの情報を原稿入稿時等に指示する必要がある。
【0040】
更に、図5に示した例では、入稿されたユーザからのジョブは、ファイルE(File−E)、ファイルF(File−F)から構成されている。そして、ファイルE、ファイルFは、ユーザによりくるみ製本(サイズが異なる用紙の製本)を希望されており、紙サイズが異なっている。このように、出力したい紙サイズが異なっている場合も、原稿編集時に紙サイズ等の情報が必要となるため、ユーザはそれらの情報を原稿入稿時等に指示する必要がある。
【0041】
なお、上述したようなユーザからの各種情報の指示は、上述した図2のステップS205、ステップS206等において、後述する図27、図29等の受発注画面から行われる。
【0042】
このように、ユーザの入稿ファイルそのものがユーザの出来上がりイメージと一致しているとは限らないため、画像形成システム側でユーザの指示に従って編集する必要があり、この編集処理を担当するのが原稿編集マネージャ113である。
【0043】
また、ユーザから送られてくる複数のファイルが同じアプリケーションや同じタイプのファイルとは限らないため、1つのファイルにする必要があるが、この1つのファイルに作り上げる処理もこの原稿編集マネージャ113が行うものとする。
【0044】
以上の原稿編集マネージャ113における編集処理は、原稿入稿時等にユーザから指示された編集情報等に基づいて原稿編集マネージャ113内のプログラムにより(作業者による編集作業無しに)、及びクライアントコンピュータ103からの作業者による各種アプリケーションを用いた編集作業により(或いは前記プログラムまたは前記編集作業により)行われる。
【0045】
<プルーフマネージャ114>
プルーフマネージャ114は、一般にレイアウトの確認と色味の確認という2つの目的で利用されることが多く、白黒原稿の場合は前者の確認のみとなるが、カラー原稿では前者及び後者両方の確認が必要となる。
【0046】
印刷業界では、カラーカンプ(Color Comprehensive Layout)と呼ばれる製版・印刷工程に入る前に広告主にプレゼンテーションすることを目的とした、色づけされた出力がある。最近では、DTP(Desk Top Publishing)やCEPS(Corporate Electronic Publishing Systems:企業内印刷・自動編集システム)で処理したデジタルカラー画像を、カラープリンタやカラープロッタで出力したカラーのハードコピーが上記カラーカンプに用いられている。
【0047】
また、プリンタを利用したオンデマンドプリント(必要なときに必要な部数を提供する印刷システム)では、カンプに相当するレイアウト確認と簡易的な色味確認も、プルーフに相当する詳細な色味確認も、同じカラープリンタ(或いは白黒プリンタ)にて行うことが可能であるため、これらの確認作業をこのプルーフマネージャ114で一括して処理する。
【0048】
図6は、プルーフマネージャ114とユーザ側のコンピュータとの通信及びプルーフマネージャ114によるプルーフ作成処理を示すフローチャートである。
【0049】
図6において、ステップS401〜ステップS409はユーザ側の作業ステップを示し、ステップS421〜ステップS429はプルーフマネージャ114側の制御処理ステップを示す。
【0050】
プルーフマネージャ114も、受注・入稿マネージャ112と同様にウェブサーバ部441を有している(図2に示した受注・入稿マネージャ112のウェブサーバ部221と共有でも構わない)。まず、プルーフマネージャ114は、工程管理マネージャ111によりプルーフ工程に管理されるジョブに関して、ユーザがプルーフを要求した(即ち、図2のステップS207のプルーフの設定(図29に示す画面での設定)で要求した)か否かを判断する(ステップS421)。
【0051】
プルーフマネージャ114は、プルーフが要求されていないと判断した場合には、そのまま処理を終了する。一方、プルーフマネージャ114は、プルーフが要求されていると判断した場合には、ステップS422以降に進み、要求されたプルーフ方法(校正表現方法)によってユーザ側にサービスを提供する(校正表現を行う)。
【0052】
即ち、プルーフマネージャ114は、校正表現方法としてサムネールのウェブ表示が求められているか否かを判断し(ステップS422)、サムネールのウェブ表示が求められていると判断した場合には、原稿編集マネージャ113よりサムネール画面を作成させ、該作成されたサムネール画像をウェブサーバ部1141にアップロードし、許可されたユーザのみ表示可能に設定する(ステップS423)。これにより、ユーザは出来上がりイメージをウェブブラウザ上で確認することができる(後述する図32〜図36に示す確認画面により確認可能である)。
【0053】
一方、プルーフマネージャ114は、ステップS422でサムネールのウェブ表示が求められていないと判断した場合またはステップS423の後、校正表現方法としてPDF(Portable Document Format)ファイルが要求されているか否かを判断する(ステップS424)。プルーフマネージャ114は、PDFファイルが要求されていると判断した場合には、Adobe社のAcrobat Distillerなどを利用して、PDFファイルを作成し(ステップS425)、ユーザの要求した方法でユーザに提示する。例えば、ウェブブラウザ上での閲覧や、ftpサイトにアップロード、或いはファイルサイズが小さければユーザへの電子メールに添付するように設定することも可能である。
【0054】
一方、プルーフマネージャ114は、ステップS424でPDFファイルが要求されていないと判断した場合またはステップS425の後、サムネール画像、PDFファイルをアップロードしたウェブサイトのURLの記載やPDFファイルの添付等を行った電子メールをユーザに対して送信する(ステップS430)。
【0055】
一方、この電子メールを受信した(ステップS401)ユーザは、サムネール表示を行いたい場合には(ステップS402でYes)、コンピュータ上でウェブブラウザを起動し、URLを入力すると共に、ウェブサーバ部441より提供される画面にユーザIDとパスワードを入力して(ステップS403)、ウェブサーバ部441よりサムネール画面を取得する。そして、ウェブサーバ1141より取得したサムネール画面(後述する図32〜図36)をコンピュータ上に表示して閲覧し(ステップS404)、ステップS405に進む。一方、ステップS402でサムネール表示を行わない場合は、そのままステップS405に進む。
【0056】
次に、ユーザがPDFファイルの入手を行う場合には(ステップS405でYes)、ウェブサーバ部441よりPDFファイルをユーザ側コンピュータにダウンロードし(ステップS406)、ステップS407に進む。一方、PDFファイルの入手を行わない場合は(ステップS405でNo)、そのままステップS407に進む。
【0057】
次に、ユーザはプルーフを確認し(ステップS408)、プルーフの確認がOKである(印刷工程への移行を指示する)と判断した場合には、そのままステップS410に進む。一方、プルーフの確認がOKでない(NG)(印刷工程へは移行せず再校正を指示する)と判断した場合には、ユーザはコンピュータ上でプルーフのNG箇所とコメントを入力し(ステップS409)、ステップS410に進む。
【0058】
次に、ユーザはコンピュータ上でプルーフの確認結果(印刷工程への移行指示、または、印刷工程へは移行せず再校正指示)を示す電子メールを作成し、プルーフマネージャ114に対して送信する(ステップS410)。なお、プルーフがNGの場合には、ユーザは、ステップS409で入力したプルーフのNG箇所とコメントのデータを電子メールに添付するか、電子メールの本文に記載するものとする。また、プルーフのOK/NGを示す情報は、電子メールの本文に記載するように構成してもよいし、電子メールの題名にOK/NGを示す文字列を記載するように構成してもよい。
【0059】
一方、プルーフマネージャ114は、この電子メールを受信すると(ステップS431)、プルーフの確認結果がOKであるか否かを判断し(ステップS432)、プルーフの確認結果がOKである(印刷工程への移行を指示する)と判断した場合には、本処理を終了し、印刷(プリント)工程に進むように、後述する図23に示すJDFデータを書き換える。なお、ステップS432の判断は、受信した電子メールの題名等からプログラムにより判断させるように構成してもよいし、電子メールを受信したことを担当者に通知し、該受信電子メールの内容から担当者に判断させ担当者に確認の有無を入力させるように構成してもよい。
【0060】
一方、プルーフマネージャ114は、ステップS432でプルーフの確認結果がOKでない(NG)(印刷工程へは移行せず再校正を指示する)と判断した場合には、画像形成システム側の作業者が、ユーザからのNG箇所のコメントに従って、再度、原稿編集処理、ドキュメント処理、校正刷り(プルーフプリント)の処理をやり直し(ステップS433)、ステップS421に戻る。
【0061】
なお、図6のステップS410ではユーザからプルーフの確認結果を電子メールでプルーフマネージャ114に送信しているが、ユーザからプルーフの確認結果を電話やFAX等で画像形成システム側の担当者に連絡するようにし、この連絡を受けた担当者がプルーフのOK/NGを判断し、OK/NGを入力するように構成してもよい。
【0062】
<プリントマネージャ115>
次に、図7を用いてプリントマネージャ115内のデータフローを説明する。
【0063】
図7は、プリントマネージャ115内のデータフローを示すブロック図である。
【0064】
図7において、まず、NIC(Network Interface Card)611やSCSI(Small Computer System Interface)612から入力された工程管理マネージャ111によりプリント工程に移行したジョブ(後述する図39、図40に示すプリント工程におけるジョブサブミット画面からプリント指示されたジョブ)は、入力デバイス制御部601よりサーバ(プリントマネージャ115)内に入力され、サーバに様々なクライアントアプリケーションを連結することにおいてその役割を果たす。
【0065】
入力デバイス制御部601は、入力としてPDL(Page Description Language:ページ記述言語)データとJCL(Job Control Language:ジョブ制御言語)データを受け付ける。それはプリンタとサーバに関する状態情報であって様々なクライアントに対応する。このモジュール(入力デバイス制御部601)の出力は、適切なPDLとJCLの構成要素すべてを結合する役割を持つ。
【0066】
次に、入力ジョブ制御部602は、ジョブの要求されたリストを管理し、サーバに提出される個々のジョブにアクセスするためにジョブリストを作成する。更に、このモジュール(入力ジョブ制御部602)には、ジョブのルートを決めるジョブルーティングと、分割してRIP(Raster Image Processor)するか否かを司るジョブスプリットと、ジョブの順序を決めるジョブスケジューリングの3つの機能がある。
【0067】
RIP部603は、複数個存在する。RIP部603は、RIP603a、RIP603b、RIP603cから構成され、必要に応じて更に増やすことも可能であるが、ここでは総称してRIP部603と表記する。RIPモジュール(RIP部603)は、様々なジョブのPDLをRIP処理して、適切なサイズと解像度のビットマップを作成する。RIP処理に関しては、PostScript(米国Adobe社の商標登録)をはじめ、PCL(Printer Command Language)、TIFF(Tagged Image File Format)、JPEG(Joint Photographic Experts Group)、PDFなど様々なフォーマットのラスタライズ処理が可能である。
【0068】
画像圧縮/データ変換部604は、RIP部603によって作り出されるビットマップイメージを圧縮したり、フォーマット変換を施したりする役割を果たし、それぞれのプリンタデバイスに適合した最適な画像イメージタイプを選び出す。画像圧縮/データ変換部604は、例えばジョブをページ単位で扱いたい場合には、TIFFやJPEGなどをRIP部603でラスタライズした後のビットマップデータにPDFヘッダを付けて、PDFデータとして編集するなどの処理を行う。
【0069】
出力ジョブ制御部605は、ジョブのページイメージを取って、それらがコマンド設定に基づいてどう扱われるのかを管理する。ページはプリンタデバイスにより印刷されたり、ハードディスク607にセーブされたりする。印刷後のジョブは、ハードディスク607に残すか否かを選択可能であり、印刷後のジョブがハードディスク607にセーブされた場合には、再呼び出しすることもできる。更に、このモジュール(出力ジョブ制御部605)は、ハードディスク607とメモリ(SDRAM)608との相互作用で管理する。
【0070】
出力デバイス制御部606は、印刷データをどのプリンタデバイスに出力するか、またどのプリンタデバイスをクラスタリング(プリンタデバイスを複数台接続して一斉にプリントする際のプリンタデバイスの組み合わせ)するかの制御を司り、選択されたプリンタデバイスのインタフェースに印刷データを送る。また、このモジュール(出力デバイス制御部606)は、MFP104(またはMFP105)の状態監視と装置状況をプリントマネージャ115に伝える役割も果たしている。
【0071】
なお、図7では、プリントマネージャ115は、RIP部603を有する形態で記述されているが、RIP部603は、実際には、MFP104(またはMFP105)に内蔵されたり、プリントマネージャ115とは別ユニットで存在したりすることもある。いずれにせよ、MFP104(またはMFP105)やRIP部603を含めて、入力したPDL情報をRIP処理してプリントするまでの工程を担当するのがプリントマネージャ115の役割となる。
【0072】
<プリンタドライバ>
ユーザにより入稿されるデータは、PDLデータ、PDFデータ、アプリケーションデータ、紙原稿の読取データなど様々である。ユーザにより入稿されるデータがPDLデータ(PSデータ、PCLデータ等)やPDFデータ等の場合は、プリント工程に移行された時点で、そのままプリントマネージャ115に送り込まれてもRIP処理が可能である。一方、ユーザにより入稿されるデータがアプリケーションデータの場合は、プリント工程に移行された時点で、作業者がクライアントコンピュータ103からプリンタドライバを用いてアプリケーションデータをプリント用のデータに変換する作業を行って、プリントマネージャ115に送信する必要がある。
【0073】
以下、プリンタドライバについて説明する。
【0074】
図8〜図10は、クライアントコンピュータ103上のプリンタドライバ画面の一例を示す図である。
【0075】
プリンタドライバは、プリント動作を指示するためのGUI(Graphic User Interface)(アプリケーション等から印刷指示したときに表示される印刷設定用のGUI上において、「プリンタ」に関するプロパティの表示指示を行った場合に表示されるGUI)で指示される。ユーザはプリンタドライバに対し所望の設定パラメータを指示することで、所望の画像イメージをプリンタデバイスなどの送信先に送ることが可能となる。
【0076】
図8において、701はプリンタドライバのウィンドウである。このプリンタドライバのウィンドウ701内の設定項目において、702はターゲットとなる出力先を選択する送信先選択カラムである。本実施の形態では、上記MFP104或いはMFP105が選択対象となる。703はジョブの中から出力ページを選択するページ設定カラムであり、クライアントコンピュータ103上で動作するアプリケーションソフトで作成された画像イメージのどのページを出力するかを決定する。
【0077】
704は部数を指定する部数設定カラムであり、カーソルを部数設定カラム704の位置に移動させ、図示の矢印(スクロールバーの矢印)をクリックすることで、部数の増減を設定することができる。707は送信先選択カラム702にて選択された送信先デバイスに関する詳細設定を行うためのプロパティキーであり、このプロパティキー707を指示することにより、図9、図10に示す画面が表示される。
【0078】
そして、所望の設定が済めば、OKキー705により印刷を開始する(プリントマネージャ115に印刷データを送信する(後述する図46参照))。取り消す場合には、キャンセルキー706の操作により印刷を取りやめる。
【0079】
図9、図10は、プロパティキー707をクリックした際の表示画面(GUI)である。
【0080】
図9、図10において、この表示画面には、例えば「Paper」、「Graphics」、「Device Options」、「PDL」等のタブ711〜714が設けられている。タブ711〜714をクリック(不図示のポインティングデバイス等で指示)することにより、「Paper」、「Graphics」、「Device Options」、「PDL」等の異なる設定内容の設定を行うことができる。
【0081】
図9では、「Paper」タブ711が例としてあげられており、ここでは紙サイズ715、面つけレイアウト716、紙の向き717、給紙段718、部数719等の設定を行うことができる。また、「Device Options」タブ713が選ばれると、そのデバイス固有の設定情報、例えばステイプルなどのフィニッシングの設定や、プリンタによる色味などのパラメータを変更する画像処理関連のより細かい調整を行うことが可能となる。
【0082】
図10に示すように、選択には機能731とその設定値732をそれぞれ所望の値に設定することとなる。733は、各設定値を初期値に戻すデフォルトキーである。
【0083】
また、図示は省略するが、上記同様にして、「Graphics」タブ712では、解像度やハーフトーン設定の選択を行うことができ、「PDL」タブ714では、PDLの出力形式などの選択を行うことができる。
【0084】
更に、OKキー720を押下(指示)すると、プロパティ設定を有効にして図8の画面に戻る。また、キャンセルキー721を押下(指示)すると、プロパティ設定を無効にして図8の画面に戻る。更に、適用キー722を押下(指示)すると、プロパティ画面のままでプロパティ設定を有効にする。
【0085】
<RIP部603>
次に、図11〜図14を参照しながらプリントマネージャ115のRIP部603の構成について説明する。
【0086】
図11は、RIP部603の構成例を示すブロック図である。
【0087】
図11において、RIP部603は、一般に、インタプリタ部801、レンダリング部802、スクリーニング部803の3つの部分から構成されている。
【0088】
インタプリタ部801は、PDLを翻訳してビットマップ展開を行う。レンダリング部802は、PDLの色描写を行う。そして、スクリーニング部803は、白黒MFP105への出力の場合には、二値化処理や予め決められた周期/角度のスクリーンの作成を行い、またカラーMFP104への出力の場合には、キャリブレーション用ガンマテーブルまで含めて作成を行う。
【0089】
以下、RIP部603の各部について詳細に説明する。
【0090】
まず、図12を参照しながらインタプリタ部801について説明する。
【0091】
インタプリタ部801は、PDLデータを解析する部分であり、Adobe社のPostScript(登録商標)言語に代表されるPDLは、以下(a)〜(c)の3要素に分類される。
(a)文字コードによる画像記述
(b)図形コードによる画像記述
(c)ラスタ画像データによる画像記述
即ち、PDLは、上記の要素を組み合わせで構成された画像を記述する言語であり、それで記述されたデータをPDLデータと呼ぶ。
【0092】
図12(a)は、インタプリタ部801に入力されるPDLデータの記述例を示す図、図12(b)は、インタプリタ部801による描画結果を示す図である。
【0093】
図12(a)は、図12(b)の描画結果のPDLデータ記述例に対応するものである。文字情報の例「R901の記述」は、L911〜L913で表され、文字の色、文字列、座標位置からなる。文字の色のカッコ内は順にCyan、Magenta、Yellow、Blackの濃度を表わしている。最小は「0.0」であり、最大は「1.0」である。L911では、文字を黒にすることを指定する例を示している。次に、L912では、変数String1に文字列“ABC”を代入していることを示している。
【0094】
次に、L913では、第1、第2パラメータが文字列をレイアウトする用紙上の開始位置座標のx座標とy座標を示し、第3パラメータが文字の大きさを示し、第4パラメータが文字の間隔を示し、第5パラメータがレイアウトすべき文字列を示している。要するにL913は、座標(0.0,0.0)のところから、大きさ「0.2」、間隔「0.3」で、文字列“ABC”をレイアウトするという指示となる。
【0095】
次に、図形情報の例「R902の記述」において、L921は、文字の色を指定したL911と同様の記述方法で線の色を指定しており、ここでは、Cyanが指定されている。次に、L922は、線を引くことを指定するためのものであり、第1、2パラメータが線の始端座標のそれぞれx、y座標を示し、第3、4パラメータが線の終端座標のそれぞれx、y座標を示し、第5パラメータは線の太さを示す。
【0096】
更に、ラスタ画像情報の例「R903の記述」において、L931は、ラスタ画像を変数image1に代入していることを示している。ここで、第1パラメータはラスタ画像の画像タイプ及び色成分数を示し、第2パラメータは1色成分あたりのビット数を示し、第3、第4パラメータはラスタ画像のx方向、y方向の画像サイズを示し、第5パラメータ以降がラスタ画像データを示す。ラスタ画像データの個数は、1画素を構成する色成分数、及びx方向、y方向の画像サイズの積となる。このL931では、CMYK画像は4つの色成分(Cyan、Magenta、Yellow、Black)から構成されるため、ラスタ画像データの個数は100(=4×5×5)個となる。
【0097】
次に、L932は、座標(0.0,0.5)のところから、「0.5×0.5」の大きさにimage1をレイアウトすることを示している。
【0098】
図12(b)は、図12(a)に示した1ページの中で3つの画像記述(「R901の記述」、「R902の記述」、「R903の記述」)を解釈して、ラスタ画像データに展開した様子を示したものである。
【0099】
図12(b)において、R901、R902、R903は、図12(a)に示したそれぞれのPDLデータ(「R901の記述」、「R902の記述」、「R903の記述」)を展開したものである。
【0100】
これらのラスタ画像データは、実際にはC、M、Y、K色成分毎にプリントマネージャ115のメモリ608(或いはハードディスク607)に展開されており、例えばR901の部分は、各CMYKのメモリに、C=0、M=0、Y=0、K=255が書かれており、R902の部分は、それぞれ、C=255、M=0、Y=0、K=0が書き込まれることになる。
【0101】
プリントマネージャ115内では、クライアントコンピュータ103(或いは他のコンピュータ)から送られてきたPDLデータは、PDLデータのままか、上記のようにラスタ画像に展開された形で、メモリ608(或いはハードディスク607)に書き込まれ、必要に応じて保存されている。
【0102】
次に、図13を参照しながらレンダリング部802について説明する。
【0103】
インタプリタ部801から出力される画像データには、グレースケール、RGB、CMYKのほか様々な色空間のものがあり、その他の色空間の場合には、一度CRD(Color Rendering Dictionary)にてCMYK空間に変換された後、カラーマッチングされる。
【0104】
図13は、レンダリング部802におけるカラーマッチングの一例を示す図である。
【0105】
図13において、カラーマッチングは、RGBまたはCMYKで入力されたデータに対してカラーマッチングが必要な場合(ステップS1301の判定でYes、またはステップS1302の判定でYes)、CMM(Color Matching Manager)部1004においてICCプロファイルによる色調整が行われる。ICCプロファイルは、ソースプロファイル1005とプリンタプロファイル1006から構成されている。
【0106】
ソースプロファイル1005は、RGB(またはCMYK)データを一度規格化されたL*a*b*の空間に変換し、このL*a*b*データを再度ターゲットとなるプリンタデバイスに適したCMYK空間に変換する。また、ソースプロファイル1005は、不図示のRGBプロファイルとCMYKプロファイルから構成されており、入力画像がRGB系画像(Microsoft社のアプリケーションソフトやJPEG画像、TIFF画像等)の場合には、RGBプロファイルが選択され、入力画像がCMYK系画像(Adobe社のPhotoshopやIllustratorの一部データなど)の場合には、CMYKプロファイルが選択される。
【0107】
次に、プリンタプロファイル1006は、各プリンタデバイスの色特性に合わせて作られており、RGB系画像の場合は、Perceptual(色味優先)やSaturation(鮮やかさ優先)を選択するのが好ましく、CMYK系画像の場合は、Colorimetric(色差最小)を選択して最適画像を出力することが多い。
【0108】
また、ICCプロファイルは、一般にルックアップテーブル形式で作られている。ソースプロファイル1005では、RGB(またはCMYK)データが入力されると一意にL*a*b*データに変換され、プリンタプロファイル1006では、L*a*b*データからプリンタデバイスにマッチしたCMYKに変換される。
【0109】
なお、RGBで入力されたデータに対してカラーマッチングが必要でない場合は、デフォルト色変換部1003においてRGBデータからプリンタデバイスにマッチしたCMYKに変換されて出力される。また、CMYKで入力されたデータに対してカラーマッチングが必要でない場合は、そのまま出力される。
【0110】
次に、図14を参照しながらスクリーニング部803内のガンマ補正に関して説明する。
【0111】
図14(a)〜(d)は、スクリーニング部803内のガンマ補正を説明する特性図である。
【0112】
図14(a)は、リニアなガンマテーブルに対応し、図14(b)は、プリンタデバイスの出力特性に対応し、図14(c)は、キャリブレーションされたガンマテーブルに対応し、図14(d)は、出力特性を加味したガンマテーブルに対応する。
【0113】
図14(a)〜(d)において、ガンマテーブルは、デフォルトで図14(a)に示すようなリニアなガンマ曲線が用意されており、プリンタデバイスの出力特性に応じてガンマテーブルを用意する。
【0114】
例えば、MFP104aの出力特性Gpが図14(b)に示すような値であった場合、その逆関数Gaである図14(c)に示す値を掛け合わせれば、出力特性は図14(a)に示すようにリニアな値に修正される(Ga×Gp=G0)。
【0115】
また、印刷ライクな(印刷した際に人間の視覚特性に合わせて輝度の変化が滑らかになるような)出力特性Gbに図14(d)に示すような特性を選びたければ、Ga×Gbのような値のテーブルを掛け合わせても良い。
【0116】
また、これらのガンマテーブルを作成するために、MFP104aのスキャナ部や濃度計などを利用するキャリブレーション機能も一般に知られている。
【0117】
<MFP104、MFP105の構成>
次に、図15〜図19を参照しながらMFP104、MFP105の構成について説明する。但し、MFP104とMFP105の差はフルカラーとモノクロの差であり、色処理以外の部分ではフルカラー機器がモノクロ機器の構成を包含することが多いため、ここではフルカラー機器に絞って説明し、必要に応じて随時モノクロ機器の説明を加えることとする。
【0118】
図15は、MFP104、MFP105の構成を示すブロック図である。
【0119】
図15において、MFP104、MFP105は、それぞれ、スキャナ部1201、スキャナIP部1202、FAX部1203、NIC部1204、専用I/F部1205、コア部1206、プリンタIP部1207、スクリーニング部1208、プリンタ部1209、オンラインフィニッシャ部1210を備えている。
【0120】
スキャナ部1201は、原稿画像の読み取りを行う。スキャナIP部1202は、原稿から読み取った画像データを画像処理する。FAX部1203は、ファクシミリなどに代表される電話回線を利用した画像の送受信を行う。NIC部1204は、ネットワークを利用して画像データや装置情報をやり取りする。専用I/F部1205は、フルカラーMFP104との情報交換を行う。そして、MFP104、105の使い方に応じてコア部1206で画像信号を一時保存したり、経路を決定したりする制御を行う。
【0121】
次に、コア部1206から出力された画像データは、プリンタIP部1207及びスクリーニング部1208を経由して画像形成を行うプリンタ部1209に送られる。プリンタ部1209でプリントアウトされた用紙はオンラインフィニッシャ部1210へ送り込まれ、用紙の仕分け処理や用紙の仕上げ処理が行われる。
【0122】
コア部1206は、バスの交通整理を行っており、MFPの使い方に応じて、以下の(1)〜(5)のようにパス切り替えを行う。また、データがネットワークを経由する際には、JPEG、JBIG(Joint Bi-lebel Image Experts Group)、ZIPなど圧縮データを使用することも一般に知られており、データがMFPに入った後、このコア部1206にて解凍(伸張)される。
(1)複写機能:スキャナ部1201→コア部1206→プリンタ部1209
(2)ネットワークスキャナ:スキャナ部1201→コア部1206→NIC部1204
(3)ネットワークプリンタ:NIC部1204→コア部1206→プリンタ部1209
(4)ファクシミリ送信機能:スキャナ部1201→コア部1206→FAX部1203
(5)ファクシミリ受信機能:FAX部1203→コア部1206→プリンタ部1209
プリンタIP部1207は、信号を画像形成装置のトナー色であるY、M、C、K信号にマトリクス演算する出力マスキング/UCR部、トナーの色味諸特性を考慮したルックアップテーブル(LUT)RAMを使って画像出力のためのC、M、Y、Kデータに変換するガンマ補正部、シャープネスまたはスムージングを施す空間フィルタ等から構成される。
【0123】
スクリーニング部1208は、誤差拡散、ディザ、或いはPWM(Pulse Width Modulation)などの処理を行う部分である。
【0124】
図16(a)は、スクリーニング部におけるPWM処理を行う構成を示すブロック図、図16(b)は、信号波形を示す図である。
【0125】
図16(a)において、1301は三角波発生部、1302は入力されるデジタル画像信号をアナログ信号に変換するD/A変換部である。三角波発生部1301からの信号(図16(b)に示す信号a)及びD/A変換部1302からの画像信号(図16(b)に示す信号b)は、コンパレータ1303で大小比較されて、図16(b)に示す信号cのような濃度に依存したパルス幅信号となってレーザ駆動部1304に送られる。
【0126】
なお、カラーの場合には図16(a)に示す構成が4つ(C、M、Y、Kそれぞれ)必要となり、C、M、Y、Kそれぞれが、それぞれの半導体レーザ1305でレーザビームに変換される。そして、ポリゴンミラー1413で、それぞれのレーザビームを走査して、それぞれの感光ドラム1417、1421、1425、1429に照射される。
【0127】
図17は、プリンタ部(カラープリンタ部)1209の構造を示す構成図である。図16と同一の構成要素には同一の符号を付してある。
【0128】
図17において、ポリゴンミラー1413は、4つの半導体レーザ1305より発光された4本のレーザ光を受ける。その内の1本はミラー1414、1415、1416を経て感光ドラム1417を走査露光し、次の1本はミラー1418、1419、1420をへて感光ドラム1421を走査露光し、次の1本はミラー1422、1423、1424をへて感光ドラム1425を走査露光し、最後の1本はミラー1426、1427、1428をへて感光ドラム1429を走査露光する。
【0129】
また、1430はイエロー(Y)のトナーを供給する現像器であり、レーザ光に従い、感光ドラム1417上にイエローのトナー像を形成する。1431はマゼンタ(M)のトナーを供給する現像器であり、レーザ光に従い、感光ドラム1421上にマゼンタのトナー像を形成する。1432はシアン(C)のトナーを供給する現像器であり、レーザ光に従い、感光ドラム1425上にシアンのトナー像を形成する。1433はブラック(K)のトナーを供給する現像器であり、レーザ光に従い、感光ドラム1429上にマゼンタのトナー像を形成する。以上4色(Y、M、C、K)のトナー像が感光ドラム1417、1421、1425、1429から用紙に転写され、フルカラーの出力画像を得ることができる。
【0130】
用紙カセット1434、1435及び手差しトレイ1436のいずれかより給紙された用紙は、レジストローラ1437を経て、転写ベルト1438上に吸着されて搬送される。給紙のタイミングと同期がとられて、予め感光ドラム1417、1421、1425、1429には各色のトナーが現像されており、用紙の搬送と共にトナーが用紙に転写される。
【0131】
各色のトナーが転写された用紙は、転写ベルト1438から分離され、搬送ベルト1439により搬送され、定着器1440によってトナーが定着される。定着器1440を抜けた用紙は、フラッパ1450により一旦下方向へ導かれて用紙後端がフラッパ1450を抜けた後、スイッチバックさせられて排出される。これにより、用紙はフェイスダウン状態で排出され、先頭頁から順にプリントしたときに正しいページ順となる。
【0132】
なお、4つの感光ドラム1417、1421、1425、1429は、距離dをおいて等間隔に配置されている。用紙は搬送ベルト1439により一定速度vで搬送されており、この用紙搬送タイミングと同期がとられて4つの半導体レーザ1305(図16)が駆動される。
【0133】
図18は、プリンタ部(モノクロプリンタ部)1209の構造を示す構成図である。図16と同一の構成要素には同一の符号を付してある。
【0134】
図18において、1413はポリゴンミラーであり、半導体レーザ1305より発光されたレーザ光を受ける。レーザ光はミラー1514、1515、1516を経て感光ドラム1517を走査露光する。また、1530は黒色のトナーを供給する現像器であり、レーザ光に従い、感光ドラム1517上にトナー像を形成する。
【0135】
用紙カセット1534、1535及び手差しトレイ1536のいずれかより給紙された用紙は、レジストローラ1537を経て転写ベルト1538上に吸着され、搬送される。給紙のタイミングと同期がとられて、予め感光ドラム1517にはトナー像が現像されており、用紙の搬送と共にトナー像が用紙に転写される。これにより、出力画像を得ることができる。
【0136】
トナーが転写された用紙は、転写ベルト1538から分離され、定着器1540によってトナーが定着される。定着器1540を抜けた用紙は、フラッパ1550により一旦下方向へ導かれて用紙後端がフラッパ1550を抜けた後、スイッチバックさせられて排出される。これにより、用紙はフェイスダウン状態で排出され、先頭頁から順にプリントしたときに正しいページ順となる。
【0137】
なお、本実施の形態ではプリンタ部1209がレーザビーム方式である場合を例に挙げて説明しているが、レーザビーム方式以外の電子写真方式(例えばLED方式)でも、液晶シャッタ方式、インクジェット方式、熱転写方式、昇華方式でも、その他のプリント方式でも、本発明を適用可能である。
【0138】
<オンラインフィニッシャ部1210>
図19は、オンラインフィニッシャ部1210の構成を示す構成図である。
【0139】
図19において、プリンタ部1209にオンラインフィニッシャ部1210が接続されている場合、プリンタ部1209の定着部から排出された用紙は、オンラインフィニッシャ部1210に入る。オンラインフィニッシャ部1210には、サンプルトレイ1601及びスタックトレイ1602が配設されており、用紙はジョブの種類や排出される枚数に応じてどちらかのトレイに切り替えて排出される。
【0140】
用紙のソート方式には2通りあり、複数のビンを備えて用紙を各ビンに振り分けるビンソート方式によるソーティングと、電子ソート機能を用いてビン(またはトレイ)を奥側/手前方向にシフトしてジョブ毎に出力用紙を振り分けるシフトソート方式によるソーティングを行うことができる。電子ソート機能は、コレートと呼ばれる。コア部1206が大容量のバッファメモリを備えていれば、このバッファメモリを利用してバッファリングしたページ順と排出順を変更するいわゆるコレート機能を用いることで電子ソート機能もサポートできる。
【0141】
次に、グループ機能は、ソート機能が用紙をジョブ毎に振り分けるのに対し、用紙をページ毎に仕分けする機能である。
【0142】
更に、用紙をスタックトレイ1602に排出する場合には、排出される前の用紙をジョブ毎に蓄えておき、用紙を排出する直前にステープラ1605にてバインドすることも可能である。
【0143】
オンラインフィニッシャ部1210には、その他、上記2つのトレイに至るまでに用紙をZ字状に折るためのZ折り機1604、ファイル用の2つ(または3つ)の穴開けを行うパンチャ1606が配設されており、ジョブの種類に応じてそれぞれの処理を行う。
【0144】
更に、サドルステッチャ1607は、用紙の中央部分を2ヶ所バインドした後に、用紙の中央部分をローラに噛ませることにより用紙を半折りし、パンフレットのようなブックレットを作成する処理を行う。サドルステッチャ1607で製本された用紙は、ブックレットトレイに排出される。
【0145】
また、インサータ1603は、トレイ1610にセットされた用紙をプリンタ部1209へ通さずにトレイ1601、1602のいずれかに送るためのものである。これにより、オンラインフィニッシャ部1210に送り込まれる用紙と用紙の間にインサータ1603にセットされた用紙をインサート(中差し)することができる。インサータ1603のトレイ1610には、ユーザにより用紙をフェイスアップの状態でセットするものとし、ピックアップローラ1611により最上部の用紙から順に給送する。
【0146】
従って、インサータ1603からの用紙はそのままトレイ1601、1602へ搬送することにより、フェイスダウン状態で排出する。用紙をサドルステッチャ1607へ送るときには、用紙を一度パンチャ1606側へ送り込んだ後、用紙をスイッチバックさせて送り込むことにより、用紙のフェースの向きを合わせる。
【0147】
次に、トリマ(裁断機)1612について説明する。
【0148】
サドルステッチャ1607においてブックレット(中綴じの小冊子)にされた用紙束は、このトリマ1612に挿入されてくる。その際に、まず、ブックレットの用紙束は、ローラで予め決められた長さ分だけ紙送りされ、カッタ部1613にて予め決められた長さだけ切断され、用紙束内の複数ページ間でばらばらになっていた端部がきれいに揃えられることとなる。そして、用紙束はブックレットホールド部1614に格納される。
【0149】
<後処理マネージャ116>
後処理マネージャ116は、オフラインフィニッシャを統括管理するコンピュータであり、MFP104(または105)からのプリント出力に対して、フィニッシング処理を行う様々なオフラインフィニッシャのステイタス管理、ジョブ指示などを担当する。
【0150】
後処理マネージャ116が管理するオフラインフィニッシャには、断裁機121、中綴じ製本機122、くるみ製本機123、紙折り機124、封入機125、帳合機(コレータ)126を初めとして様々なものがある。後処理マネージャ116は、これらのオフラインフィニッシャと予め決められたプロトコルで逐次ポーリングにてデバイスの状況やジョブの状況を把握し、ジョブの実行状況を管理する。
【0151】
<ファイル保管マネージャ117>
ファイル管理マネージャ117は、ユーザのファイルを保管しておき、後でリプリントの予約が入った場合などに対応するものである。ファイルの形態は、PDLファイルの場合と、Print Readyファイル(BitmapやTiffファイルが広く知られている)の片方または双方で保管できる。保管に当たっては、Print Readyファイルの保管は大きな容量のデータとなってしまうため、別の記憶メディア(CD−ROM、MO、ZIPなど)に記録したり、PDLファイルであっても古いものや容量の大きいものは同様に別メディアなどに保管したりする。また、ユーザが希望した場合には、ファイルを最終出力と一緒に送り返すことも可能である。
【0152】
一方、保管されたデータをユーザが再プリントしたい場合には、例えば後述する図29に示す画面のRestoreの項目で再度オーダすることもできる。
【0153】
<納品・発送マネージャ118>
納品・発送マネージャ118は、宅配便、クーリエ便、郵送等の配送サービスとリンクしたもので、出来上がった印刷物の配送のトラッキングナンバやエアウェイビルナンバ等から、現在の配送の状況や到着予定等を管理するコンピュータである。
【0154】
<スキャンマネージャ119>
スキャンマネージャ119は、スキャナ106やMFP104、105のスキャナ部を制御するためのもので、スキャナドライバを呼び出して、プレビューを行ったり、画像の読み込みを行ったり、或いはMFP104、105のプリンタ部と連携してクイックコピーを行ったりするためのコンピュータであり、ユーザからの入稿が紙原稿であった場合に作業者が紙原稿を電子化する際にも使用する。具体的には、まず、スキャンマネージャ119の制御によりスキャナドライバが起動する。
【0155】
図20は、スキャン動作を指示するためのスキャナドライバのGUIを示す図である。
【0156】
図20において、ユーザはスキャナドライバのGUI上で、ターゲットとなるスキャナをソースデバイス名1722で選択し、所望のパラメータ設定1724〜1733を行い、プレビューキー1736或いはスキャンキー1737をクリック(不図示のポインティングデバイス等で指示)すると画像の読み込みを開始する。なお、キャンセルキー1738をクリック(不図示のポインティングデバイス等で指示)すると、画像の読み込みを中止する。更に、プロパティキー1723をクリック(不図示のポインティングデバイス等で指示)すると、ソースデバイス名1722で選択されたスキャナのプロパティ設定画面が表示される。
【0157】
図21は、スキャナ部1201の構成を示す構成図である。
【0158】
図21において、原稿台ガラス1801には、読み取り対象の原稿1802が載置される。原稿1802は照明ランプ1803により照射され、その反射光はミラー1804、1805、1806を経てレンズ1807によりCCD1808上に結像される。ミラー1804、照明ランプ1803を含む第1ミラーユニット1810は速度vで移動し、ミラー1805、1806を含む第2ミラーユニット1811は速度v/2で移動することにより、原稿1802の全面を走査する。第1ミラーユニット1810及び第2ミラーユニット1811は、モータ1809により駆動される。CCD1808の出力は、図22の構成を有するデータ処理部1820に入力される。
【0159】
図22(a)は、カラースキャナのデータ処理部の構成を示すブロック図、図22(b)は、モノクロスキャナのデータ処理部の構成を示すブロック図である。
【0160】
図22(a)において、カラースキャナの場合、原稿から読み取られた画像は、CCDセンサ1808により電気信号に変換される。このCCDセンサ1808はRGB3ラインのカラーセンサであり、R、G、Bそれぞれの画像信号がA/D変換部1901に入力される。A/D変換部1901でゲイン調整、オフセット調整された後、各色信号毎に8ビットのデジタル画像信号R0、G0、B0に変換される。その後、シェーディング補正部1902で色ごとに、基準白色板の読み取り信号を用いたシェーディング補正が施される。
【0161】
更に、CCDセンサ1808の各色ラインセンサは、相互に所定の距離を隔てて配置されているため、ラインディレイ調整回路(ライン補間部)1903において、副走査方向の空間的ずれが補正される。次に、入力マスキング部1904は、CCDセンサ1808のR、G、Bフィルタの分光特性で決まる読取色空間をNTSC(National Television System Committee)の標準色空間に変換する部分であり、CCDセンサ1808の感度特性/照明ランプのスペクトル特性等の諸特性を考慮した装置固有の定数を用いた3×3のマトリックス演算を行い、入力された(R0、G0、B0)信号を標準的な(R、G、B)信号に変換する。
【0162】
また、輝度/濃度変換部(LOG変換部)1905は、ルックアップテーブル(LUT)RAMにより構成され、RGBの輝度信号をC1、M1、Y1の濃度信号に変換する。この濃度信号は、スキャンマネージャ119に取り込まれる。
【0163】
図22(b)において、モノクロスキャナの場合は、単色の1ラインCCDセンサ1808を用いて、原稿から読み取られた画像を電気信号に変換し、単色の画像信号としてA/D変換部1901に入力される。この画像信号は、A/D変換1901によりA/D変換され、シェーディング補正部1902によりシェーディング補正された後、スキャンマネージャ119に取り込まれる。
【0164】
なお、取り込まれた画像は、図20に示したスキャナドライバのプレビュー部1735にて確認することができ、また、画像データとしてスキャンマネージャ119内のメモリやハードディスクに格納される。
【0165】
<メッセージマネージャ120>
メッセージマネージャ120は、ネットワーク101上に接続されている各デバイスのメンテナンス情報、エラー情報、及び各メンテナンス品仕入先のネットワークサーバより在庫情報、納期情報を受信し、これらの情報を基に、ユーザが設定した希望する表示タイミングで、メンテナンスの警告メッセージをUIを介して表示する。メッセージマネージャ120の動作の詳細については後述する。
【0166】
<データフロー>
ここで、再び図1に戻り、本画像形成システムにおける実際のデータの流れを考える。図1に示すそれぞれのコンピュータ(マネージャ)とデバイスの間でデータの受け渡しが行われており、それら全てを管理しているのが工程管理マネージャ111である。
【0167】
そして、受け渡されているデータは、CIP3(International Cooperation For Integration of Prepress Press and Postpress:製版、印刷、後加工の印刷ワークフロー統合のための共同組織)におけるPPF(Print Production Format)と呼ばれるフォーマット、或いはCIP4(International Cooperation For Integration of Processes in Prepress Press and Postpress:製版、印刷、後加工の工程・処理統合のための共同組織)におけるJDF(Job Definition Format)と呼ばれる新たなフォーマットにより実現されている。
【0168】
PPFは、プリプレス(製版)、プレス(印刷)、ポストプレス(後加工)という印刷の全ワークフローを統合し、その各工程間で処理や管理のデータをやり取りするためのフォーマットであり、管理情報やインキの調整、断裁位置の指定など様々な情報を扱い、品質の安定化、ミスの低減、処理の高速化、生産設備の効率的運用を目的にしたPostScriptをベースにした標準フォーマットである。
【0169】
一方、JDFは、PPFのコントール性に加え、Adobe社が提案したPJTF(Portable Job Ticket Format)と呼ばれるプリプレスの作業情報やコントロール属性などが付加されたフォーマットであり、プリプレス、プレス、ポストプレスの情報統合性、プロダクションと工程管理マネージャ111との連携、及び現存するシステムとの互換性を掲げている。
【0170】
また、JDFでは、PJTFが得意とするJob Ticketと呼ばれる作業指示書の受け渡しを行うというアーキテクチャを踏襲しており、作業履歴、作業指示、管理情報等に対して、それぞれの工程で必要な処理を順次実行し、次工程に伝えていくという仕組みである。
【0171】
更に、JDFでは、Job Ticket(作業指示書)を構築する言語として、XML(eXtensible Markup Language:拡張可能なマーク付き言語)が利用されている。JDFでは、スキーマと呼ばれるXMLの要素や属性の配列を記述したテンプレートを定義しており、定義されたスキーマに従って、それぞれの工程でXMLデータの書き換えを行っている。この様子を示したものが図23である。
【0172】
図23は、各工程においてJDFデータの書き換えを行っている様子を示す図である。
【0173】
図23において、受注・入稿マネージャ112に入稿されたジョブ2101に対して、工程管理マネージャ111内に装備されているJDFアプリケーション2102がJDFデータを作成する。
【0174】
作成されたJDFデータは、工程管理マネージャ111、受注・入稿マネージャ112、原稿編集マネージャ113、プルーフマネージャ114、プリントマネージャ115、後処理マネージャ116、ファイル保管マネージャ117、納品・発送マネージャ118、或いはスキャンマネージャ119にて書き換えが行われる。
【0175】
図23の例では、プリントマネージャ115と後処理マネージャ116との間が図示されており、JDFデータのやり取りは、JDFパーサ2104(または2107)で翻訳されて、それぞれのマネージャ内で情報の追加、削除、修正がなされる。
【0176】
この情報のやり取りは、実際のプリント出力(紙出力)をオフライン処理(作業者が手作業で運ぶ)したとしても、JDFパーサ経由でそれぞれのデバイスからそれぞれのジョブ処理状況がJDFデータに書き込まれて、バケツリレー式に伝達され、それぞれのJDFデータを工程管理マネージャ111にて逐次管理することで、それぞれのジョブの状況を一覧で見ることができる。
【0177】
<ウェブ受発注>
次に、図24〜図31を参照しながらデジタルストアフロント(Digital Storefront)と呼ばれるウェブページを利用した電子店舗の一例について説明する。
【0178】
図24〜図31は、受注・入稿マネージャ112によるジョブ受注画面の一例を示す図である。
【0179】
図24〜図31において、ユーザは、クライアントコンピュータ103によりインターネットを経由して図24に示すようなウェブサイトを見ることができる(図2のステップS201、ステップS202)。予め登録されたユーザは、「Registered」を選択し、ID番号(ここでは電子メール Address)とパスワードを入力し、次へキー(Next)2209を指示することでウェブによる受発注が可能となり、図26に示す画面に移動する。
【0180】
新規で図24に示すウェブサイトを訪れたユーザの場合は、「New」を選択し、次へキー2209を指示することで、図25に示すような入力画面に移行する。
【0181】
図25に示す入力画面において、ユーザは必要事項(氏名、会社名、住所、電話番号、ファクシミリ番号、電子メールアドレス等)を入力して登録を行う(図2のステップS203)。なお、2210はキャンセルキーであり、このウェブサイトを終了するときに指示する。ここでは、単に必要事項を入力する例を挙げたが、セキュリティを高めるため、本人確認手続きや口座開設の手続きを踏むなど二重三重のチェックを行うことは広く知られている。
【0182】
次に、図26に示す画面において、ユーザはプリントしたい電子データをドラッグ及びドロップ等で添付し、必要に応じてコメント欄に要望事項を入力し、次へキー2209を指示する(図2のステップS204)ことにより、図27に示す画面に移行する。
【0183】
図27に示す画面において、ユーザはジョブチケットと呼ばれるジョブの設定情報を入力し(図2のステップS205)、次へキー2209を指示することにより、図28に示す画面に移行する。
【0184】
図28に示す画面において、ユーザは所望するフィニッシング処理を選択し(図2のステップS206)、次へキー2209を指示することにより、図29に示す画面に移行する。
【0185】
図29に示す画面において、ユーザはプルーフプリントの有無2220の選択、必要なプルーフモード(校正表現方法)(ウェブサイト上のサムネール2221、ftpサイト上のPDFファイル2222、PDFファイルの電子メール送信2223、PDFファイル入りのCD−ROMの郵送2224等の複数の校正表現手段からいずれか1つまたは複数選択)、アーカイブ情報等を入力して(図2のステップS207)、次へキー2209を指示することにより、図30に示す画面に移行する。
【0186】
図30に示す画面において、ユーザは希望納期の情報を入力し(図2のステップS208)、次へキー2209を指示することにより、図31に示す画面に移行する。
【0187】
図31に示す画面において、概略コストが示されることで、ユーザはその料金に納得すれば仮発注をかけることができる。ここで、概略コストは、新規ユーザとお得意先、ジョブの大きさ、コピー部数などのジョブチケットの内容、フィニッシング処理方法、プルーフの方法や個数、アーカイブやリプリント情報、或いは、納期の長短などに応じて算出されるものである。ユーザは仮発注前に概算により概略コストを見ることができるため、コストによるトラブルを避けることができる。
【0188】
もし、ユーザがコスト面で気に入らなければ、各情報タブ(図25のカスタマ情報タブ2201、ドキュメント情報タブ2202、ジョブ情報タブ2203、後処理情報タブ2204、プルーフ及びアーカイブ情報タブ2205、デリバリ情報タブ2206)、戻るキー2208、次へキー2209等を用いて、設定を入れ替えたりすることで、再度概略コストを算出させることも可能である。
【0189】
そして、ユーザはOKキー2211を押下(指示)することにより、仮発注処理を行うことができる(図2のステップS209でYes)。なお、仮発注処理のため、後述するプルーフ時にもジョブチケットの設定変更を行うことが可能である。
【0190】
このように、受注・入稿マネージャ112で受け付けられたジョブは、工程管理マネージャ111にその情報が伝えられ、それを受けて、工程管理マネージャ111はそのジョブの管理を開始し、そのジョブに対してJDFデータを発行する。
【0191】
<レイアウト確認>
プルーフマネージャ114では、図32〜図36に示すように、原稿編集マネージャ113による編集結果を表示した確認画面をウェブサーバ部441を介してユーザに提供している(図6のステップS402〜S406)。
【0192】
図32〜図36は、プルーフマネージャ114による確認画面の一例を示す図である。
【0193】
図32〜図36において、確認画面には、ページ順とプリント順の切り替えボタン2301、ページ単位のプロパティ(属性設定)キー2302、ドキュメント単位のプロパティキー2303、ジョブ単位でのプロパティキー2304が用意されている。これにより、ページ単位、ドキュメント単位、ジョブ単位で、紙サイズ、メディアタイプを切り替えたり、N−up(縮小レイアウト)の配置数、配置順等を決めたり、フィニッシングの有無やフィニッシングの種類等を設定することができる。
【0194】
また、ユーザから入稿された原稿が複数枚であった場合、しかも異なるタイプのアプリケーションやファイルであった場合でも、それらをドラッグ及びドロップしてドキュメント単位で確認画面上にサムネール表示することができる。
【0195】
例えば、図32、図33はページ順で表示した例に対応し、1章(Document−001)と14章は、2in1で配置されているが、それ以外は4in1で配置されており、章(ドキュメント)単位で配置数を変えている例である。
【0196】
また、図34はページ順とプリント順の切り替えボタン2301を切り替えてプリント順で表示した例に対応し、中綴じ(ブックレット)された場合のプリント配置を見ることができる。
【0197】
また、図35はタブ紙を利用してページ単位でメディアを切り替えた場合の例に対応し、同時にパンチ(穴あけ)処理の指示をした場合でも、サムネール上で穴の位置などが確認できる。
【0198】
また、図36はくるみ製本される場合の例に対応し、表紙が背表紙分大きな用紙が用いられている点が確認できる。
【0199】
なお、図32〜図36に示した確認画面の表示ウィンドウは、ファイル構造を示すフォルダ画面とサムネール画面から成り立っているが、サムネール画面の1つのページをダブルクリックすると、ページ単位でのプレビュー画像でページ単位の拡大表示も可能である。
【0200】
以上示した図32〜図36の確認画面、または不図示のPDFファイル(ウェブサーバ部441よりダウンロードしたPDFファイル)の表示画面において、ユーザは、プルーフを確認し、プルーフの確認がOKであるとユーザが判断する(図6のステップS408)。そして、プルーフの確認がOKであると判断した場合には、ユーザはプルールがOKである(印刷工程への移行を指示する)旨を示す電子メールを(プルーフマネージャ114に割り当てられた所定のアドレス、担当者のアドレス等)に送信する(図6のステップS410)。
【0201】
一方、プルーフの確認がOKでない(NG)と判断した場合には、ユーザはプルーフがNGである(印刷工程へは移行せず、再校正を指示する)旨とプルーフのNG箇所とコメントを入力した電子メールを送信する(図6のステップS409、ステップS410)。
【0202】
この電子メールを受けたプルーフマネージャ114は、プルーフの確認結果がOKである(印刷工程への移行を指示する)場合には(図6のステップS432でYes)、処理を終了し、印刷(プリント)工程に進む。一方、プルーフの確認結果がNGである(印刷工程へは移行せず、再校正を指示する)場合には(図6のステップS432でNo)、画像形成システム側の作業者が、ユーザからのNG箇所のコメントに従って、再度、原稿編集処理、ドキュメント処理、校正刷り(プルーフプリント)の処理をやり直す(図6のステップS433)。
【0203】
以下、工程管理マネージャ111により管理される工程について説明する。ここでは、特にプリントジョブについて説明する。
【0204】
<プリントジョブ>
図37〜図40は、プリントマネージャ115より提供されるプリント工程の管理画面を示す図である。
【0205】
図37は、プリント工程におけるジョブステイタス画面であり、図38は、プリント工程におけるデバイスステイタス画面であり、図39、図40は、プリント工程におけるジョブサブミット画面である。
【0206】
なお、ユーザは、クライアントコンピュータ103上のウェブブラウザのURLアドレス部に工程管理マネージャ111側のウェブサーバのIPアドレス(ここでは例えば、192.168.100.11とする。DNS(Domain Name System)がサポートされている環境ならばサーバ名称でも構わない)を入力すると、サービス画面が読み込まれるように予め設定されている。
【0207】
図37において、このサービスツール(サービス画面)には、各マネージャ間のスケジューリングを行うスケジューリングタブ2401、受注・入稿マネージャによる受注状況を確認するオーダリングタブ2402、原稿編集を担当するエディティングタブ2403、プルーフマネージャ114による顧客のプルーフの承認状況を管理するプルーフィングタブ2404、プリントジョブの管理やプリントジョブの投入を行うプリンティングタブ2405、後処理マネージャ116により後処理工程の管理を行うフィニッシングタブ2406、ファイル保管マネージャ117によりジョブのアーカイブ状況を管理するアーカイビングタブ2407、納品・発送マネージャ118により納品伝票や配達状況の管理を行うデリバリィタブ2408、そしてスキャンマネージャ119によりスキャンジョブを管理するスキャンタブ2409等が用意されている。
【0208】
ユーザがプリンティングタブ2405を選択すると、プリントマネージャ115側のウェブサーバ(工程管理マネージャ111側のウェブサーバと同一であってもよい)にアクセスして、図37に示すプリント工程におけるジョブステイタス画面が読み込まれるようになっている。
【0209】
図37〜図40に示すプリント工程管理画面(プリンティングタブ2405が選択されたサービス画面)には、ジョブ管理を行うジョブステイタスキー2411、MFP104や105の管理を行うデバイスステイタスキー2412、プリントジョブの投入を司るジョブサブミットキー2413、そしてプリンタやクラスタプリンタの登録など各種設定を行うコンフィギュレーションキー2414等が設けられている。
【0210】
図37は、ジョブステイタスキー2411が選択された場合に対応する画面であり、図38は、デバイスステイタスキー2412が選択された場合に対応する画面であり、図39、図40は、ジョブサブミットキー2413が選択された場合に対応する画面である。
【0211】
まず、図37に示すジョブステイタス画面において、2421はデバイス表示部であり、ネットワーク上のMFP等のデバイス名称、デバイスアイコン(ステイタスに応じてアイコンが変化する)、更に、それらのステイタスを示す文字(Ready、PaperJam、Printing等)を表示している。
【0212】
次に、2422はジョブステイタス表示部であり、サーバ内部にあるそれぞれのジョブの状態をモニタでき、Spooling(RIP前のデータを受信中)、Ripping(RIP中)、Wait to Print(Print待機中)、或いはPrinting(Print中)等で表現される。また、予めジョブ投入時にサーバ内部で待機を指示されているジョブに関しては、RIPされる前の状態でHoldとして保持されている。エラーやジャムが生じた場合には、その旨を表示しユーザに知らせる。プリント後は、次のジョブ履歴(フィニッシュドジョブ)に渡される。
【0213】
各ネットワークデバイスのステイタスは、所定期間毎にサーバが問い合わせる及び各ネットワークデバイスが自身のステイタスに変化があったときにサーバに通知する(或いはいずれか一方)ことで対処している。
【0214】
また、2423はジョブ履歴表示部であり、ジョブの履歴を見ることができ、正常終了の場合にはPrinted、途中キャンセル時にはCanceledが示される。
【0215】
更に、ジョブステイタス表示部2422、ジョブ履歴表示部2423において、2424は詳細キーであり、このキーをクリック(不図示のポインティングデバイス等で指示)すると、実行中のジョブや終了後のジョブの詳細状況を把握することができ、ジョブ名、ターゲットプリンタ、ジョブステイタス、ジョブプライオリティ、ジョブID、クライアント名の他、ジョブのページ数、部数、紙サイズ、出力予測時刻、或いはクライアントからのユーザへの要望事項などを記述しておくコメント等が表示される。但し、上記出力予測時刻はあくまでも予測時刻であり、現在のスプール順、RIP予測時間、或いは、プリンタの印刷速度などにより計算される。
【0216】
更に、ジョブステイタス表示部2422において、2425はコントロールキーであり、ジョブ1つずつに対して、ある特権を与えられたの者(例えば管理者)のみが制御可能なものである。左から順に、ジョブのキャンセル2425−1、ジョブの一時停止(ジョブのポーズまたはホールド)2425−2、ジョブの再開(ポーズジョブまたはホールドジョブのリリース)2425−3等を指示するためのものである。
【0217】
また、ジョブ履歴表示部2423において、2761はコントロールキーであり、ジョブ履歴表示部2424内のジョブに対して制御可能なものである。左から順に、ジョブのアーカイブ(ジョブをネットワーク上の別の場所に保管しておく機能)2761−1、ジョブの削除(ジョブのデリート)2761−2、ジョブの再プリント(リプリントジョブ)2761−2等を指示するためのものである。これらの指示に基づいて、ユーザはサーバを扱うことができる。
【0218】
また、MFP104、105等のプリンタデバイス内のネットワークインターフェース部分には、MIB(Management Information Base)と呼ばれる標準化されたデータベースが構築されている。SNMP(Simple Network Management Protocol)というネットワーク管理プロトコルを介してネットワーク上のクライアントコンピュータ103等と通信し、MFP104、105を始めとしてネットワーク上に接続されたプリンタデバイスの状態等の必要な情報の交換が可能である。
【0219】
例えば、MFP104、105の装備情報としてどのような機能を有するフィニッシャが接続されているかを検知したり、ステイタス情報として現在エラーやジャムが起きていないか/プリント中か/アイドル中かなどを検知したり、MFP104、105等のプリンタデバイスの装備情報、装置の状態、ネットワークの設定、ジョブの経緯、使用状況の管理、制御などあらゆる静的情報を入手することが可能となる。プリントマネージャ115がこのMIBを利用して、MFP104、105等のプリンタデバイスのステイタスを随時取り込み、それをHTMLファイルとして更新することで、クライアントコンピュータ103からは常にその状態を閲覧することができる。
【0220】
ユーザがデバイスステイタスキー2412をクリック(不図示のポインティングデバイス等で指示)すると、図38に示すデバイスステイタス画面が表示され、デバイスステイタス表示部2423により各プリンタデバイスに装備された用紙の紙サイズやその補充状況(各用紙スタッカもしくはカセットの用紙残量)を確認したり、各プリンタデバイスに装備されたフィニッシャなどのアクセサリ状況を予め確認したりすることが可能となる。但し、用紙残量については専用のセンサで検出するものであり、用紙1枚の精度で検出することは難しいので、例えば最小単位は10枚程度である。但し、用紙無しは確実に検出できる。
【0221】
2433は詳細キーであり、この詳細キー2433をクリック(不図示のポインティングデバイス等で指示)すると、プリンタデバイスの詳細状況(例えば、カラー/モノクロ、解像度、印刷速度等)が表示される。
【0222】
また、ジョブサブミットキー2414をクリック(不図示のポインティングデバイス等で指示)すると、図39に示すジョブサブミット画面が表示される。ジョブサブミット画面は、その利用方法は上述したプリンタドライバと同様であるが、クライアントコンピュータ103上のファイルをアプリケーションで開かずに(アプリケーション上で印刷指示しないで)、直接、プリントマネージャ115に投げ込む(印刷対象の文書ファイルに以下の付加情報を付随させて転送またはコピーする)ためのものである。
【0223】
通常、プリンタドライバは2つの役割を有する。その1つは、クライアントコンピュータ103上のアプリケーションでデータを立ち上げて、そのデータをPostScript(或いはPCL)などのPDLデータに変換する役割である。もう1つは、プリントマネージャ115(或いはプリンタ)にその変換されたデータを投げ込む役割である。これは、従来型のRIP処理が1種類のRIP処理にしか対応できていなかったためである。
【0224】
これに対して、ジョブサブミットは、役割的には、GUIを用いてジョブチケットと共にジョブを投げ込む処理だけなのである。近年、PSだけでなく様々なフォーマット(例えば、pdf、tif、jpgなど)のデータを同一のソフトウェアRIPモジュールでRIP処理可能なものが登場している。
【0225】
また、プリントマネージャ115内に複数種類のソフトウェアRIPモジュール(例えば、PSとPCL)を有し、データに応じてそのRIPモジュールを切り替えて使用することができるなど、1種類のPDLだけでなく、様々なフォーマット(例えば、pdfやtiff、jpgなど)や様々なPDLデータを直接プリントマネージャ115に送付しても、従来の単一のPDLデータ同様にRIP処理を行い、ビットマップデータに展開することが可能となった。
【0226】
また、仮に、MFP104、105等のプリンタデバイスが、インタフェースの都合で、ビットマップデータでなくPSデータのみを扱うタイプのRIP処理機能付きのプリンタデバイスである場合には、プリントマネージャ115は上記RIP処理にてビットマップデータに展開後、そのデータをJBIGやG4(CCITT)にて画像圧縮した後、それにPS等のヘッダ(PSデータであることを示すヘッダ)をつけて、そのプリンタデバイスに出力する。これにより、様々なプリンタデバイスに対してもこれらの各種フォーマットデータのプリントを実現することができる。
【0227】
ジョブサブミットで付加する設定項目として、2441はターゲットとなる出力先を選択する送信先選択カラムである。一般的には、送信先選択カラム2441で、MFP104、105或いは複数台のプリンタデバイスを仮想的に組み合わせたクラスタプリンタを設定することも可能である。なお、送信先選択カラム2441でクラスタプリンタが選択された際には、図40に示すようにそれぞれのプリンタデバイスに対して設定を行うことができるように、設定項目切り替えキー2442のGUIが変更される。
【0228】
2444はファイルを選択するカラムである。カラム2444で直接ファイル名をディレクトリと一緒に指示しても良いが、一般的にはその右のブラウズボタンによりサーバ自身のコンピュータ内(或いはネットワーク内)に存在するジョブファイルを選ぶことになる。
【0229】
上記の設定を行い、プリントキー2443をクリックすると、設定された内容と指定されたファイルがプリントマネージャ115に転送され、印刷ジョブとして追加(キューイング)されることになる。
【0230】
また、選択したファイルと一緒に送られる設定項目をジョブチケットと呼んでおり、2445に示すようなものがある。
【0231】
なお、図39、図40では、一般設定(General)における設定項目が表示されているが、設定項目切り替えキー2442により、設定項目の分類(一般設定、ジョブ制御、フィニッシング、画像処理設定、カラー設定)を切り替えると、図41〜図44に示すような異なる分類の設定項目(ジョブ制御、フィニッシング、画像処理設定、カラー設定等の設定項目)が表示される。それぞれ設定を行うと、ジョブチケットとして画像データと共にプリントマネージャ115に送信され、RIP処理、プリント処理、後処理等に利用される。
【0232】
本実施の形態では、それぞれ分類のジョブチケットの詳細設定項目としては例えば以下のようにいくつかに分類されており、様々な設定が可能となっている。
(1)一般設定(General):部数、紙サイズ、給紙段、メディアタイプ、両面の有無等(図39、図40の2445)
(2)ジョブ制御(Job Management):ジョブの優先順位、ジョブセーブの有無等(図41)
(3)フィニッシング(Finishing):ステイプル、パンチ、ブックレット等(図42)
(4)画像処理設定(Image Quality=IQ):シャープネス、ブライトネス、トナーリダクション設定等(図43)
(5)カラー設定(Color):ガンマ変換テーブルの設定、ICCプロファイルの設定等(図44)
また、上記(1)〜(5)に示したジョブチケットの詳細設定項目は、図40に示すように複数台のプリンタデバイスを組み合わせてプリントする場合には、それぞれのプリンタに対して設定可能である。
【0233】
更に、このジョブチケットは、それぞれのデバイスに固有の設定項目があるばかりでなく、予め用意しておけば操作を円滑に行うことができるという利点がある。そのため、ジョブチケットの呼び出しキー、任意に設定したジョブチケットを保存しておくセーブキー(ジョブチケットを再使用するため)、新しく名前を付けて保存できるセーブアズキー、ジョブチケットを削除するデリートキー(不図示)を備えたキー群2444が用意されている。なお、キー群2444は、プリントファイルを自分のコンピュータ或いは自分がアクセス可能なネットワーク上から選択するためのファイル名入力エリア、ブラウズキー等も備えている。
【0234】
また、ジョブチケットの設定をデフォルトの状態に戻せるように、ジョブチケットのリセットキー2446が用意されている。
【0235】
<プリントジョブ処理>
次に、図45、図46のフローチャートを参照しながらジョブサブミットやプリンタドライバよりプリントマネージャ115に投げ込まれたプリントジョブの処理について説明する。
【0236】
図45は、図39、図40に示したジョブサブミット画面からの操作によりプリントマネージャ115に投げ込まれたプリントジョブの処理を示すフローチャートである。
【0237】
図45において、ステップS2508〜ステップS2514はクライアントコンピュータ103側のウェブブラウザ(ジョブサブミット画面)上でのユーザの作業ステップを示し、ステップS2534〜ステップS2540はプリントマネージャ115側での制御処理ステップを示す。
【0238】
クライアントコンピュータ103は、図39、図40に示したジョブサブミットからファイルをプリントマネージャ115に投げ込む際には、まずウェブブラウザでプリントマネージャ115側にあるウェブサーバ(Web Server)部2531にアクセスする(ステップS2508)。
【0239】
詳細には、ユーザはクライアントコンピュータ103上でウェブブラウザを起動し、該ウェブブラウザ上でURLアドレスを入力し、プリントマネージャ115側のウェブサーバ部2531にアクセスを行うことで(工程管理マネージャ111側のウェブサーバから提供されたサービス画面において、プリンティングタブ2405(図37参照)を選択し、更にジョブサブミットキー2413を選択することで)、ジョブサブミット画面(図39に示したジョブサブミット画面)を開く(ステップS2509)。
【0240】
次に、ユーザは所望のプリントファイルを、クライアントコンピュータ103或いは自分がアクセス可能なネットワーク上にあるプリントファイルから選択する(ステップS2510)。このとき選択するファイルは、サーバがラスタライズ(RIP)可能ならば、必ずしもPSファイルでなくてもよく、PCLファイル、TIFFファイル、JPEGファイル、PDFファイルなどでもよい。
【0241】
更に、ユーザは出力したいプリンタ或いはクラスタプリンタをウェブブラウザ上で選択する(ステップS2511)。選択されたプリンタ名或いはクラスタ名はすぐさまプリントマネージャ115に知らされる。これに伴い、プリントマネージャ115側にて予め用意されていたデフォルト(或いは所望)のジョブチケット、ホットフォルダ名等を含むウェブページがクライアントコンピュータ103に通知され、ウェブブラウザ上に表示される(ステップS2512)。
【0242】
次に、ユーザは表示されたジョブチケットをプリントしたい所望の設定値にブラウザ上で変更し(ステップS2513)、プリントキー2443をクリック(不図示のポインティングデバイス等で指示)すると、選択されたジョブと所望のジョブチケットがプリントマネージャ115側のホットフォルダ部2532に送信される(プリントジョブのサブミット)(ステップS2514)。
【0243】
このとき、プリントマネージャ115側では、受信したジョブファイル(ここでは、PDLファイルの場合とアプリケーションファイルの場合の両方を総称してジョブファイルと呼ぶこととする)と、ジョブ設定情報(ジョブチケット)を、例えば別々の拡張子等で別々に管理している。
【0244】
また、プリントマネージャ115側では、複数のホットフォルダを順次ポーリングによって監視しており(ステップS2534)、ホットフォルダ部2532内にジョブがあれば(ステップS2535でYes)、ジョブが入力ジョブ制御部602に渡され(ステップS2536)、図7、図11に示したようにRIPが行われる(ステップS2537)。更に、ユーザが選択した所望のプリンタ(或いはクラスタプリンタ)のスプールキューテーブル2533が参照され(ステップS2538、ステップS2539)、そこに登録されている出力デバイスにプリントされる(各出力デバイスに印刷データを送信する)(ステップS2540)。
【0245】
図46は、図8〜図10に示したプリンタドライバ画面からの操作によりプリントマネージャ115に投げ込まれたプリントジョブの処理を示すフローチャートである。
【0246】
図46において、ステップS2501〜ステップS2507はクライアントコンピュータ103側のプリンタドライバ画面でのユーザの作業ステップを示し、ステップS2534〜ステップS2540はプリントマネージャ115側での制御処理ステップを示す。図45と同一のステップには同一のステップ番号を付してある。
【0247】
クライアントコンピュータ103はプリンタドライバからファイルをプリントマネージャ115に投げ込む際には、まず、クライアントコンピュータ103で動作するアプリケーションソフト(例えばワープロソフト等)から印刷指示を行い、その結果、プリンタドライバからジョブを投げ込む。詳細には、ユーザはクライアントコンピュータ103でアプリケーションソフトを立ち上げ(ステップS2501)、印刷対象となるファイルを開いて印刷指示を行う(図8に示したプリンタドライバ画面を開く)(ステップS2502)。
【0248】
次に、ユーザはプリンタまたはクラスタプリンタの選択を行い(ステップS2503)、プロパティ等を利用して所望の機能を設定する(ステップS2505)。ユーザがOKボタン705(図8)をクリック(不図示のポインティングデバイス等で指示)すると(ステップS2506)、クライアントコンピュータ103内でPDLデータの作成を開始する(ステップS2507)。
【0249】
クライアントコンピュータ103でPDLデータが出来上がると、PDLデータはすぐにプリントマネージャ115内にある所定のホットフォルダ部2532に送られる。この後のプリントマネージャ115内の処理は、上述したジョブサブミットの場合の処理と同様にプリントされる仕組みとなっており、説明は省略する。
【0250】
ここで、プリンタ或いはクラスタプリンタを選択するに当たっては、予めクライアントコンピュータ103内でPPD(PostScript Printer Description)ファイルなどを用意して、プリンタドライバを設定しておく必要がある。PPDファイルは、プリンタを制御するための設定項目とその初期値、或いは設定の組み合わせの可否などが記述されており、プリンタ或いはクラスタプリンタ毎に固有のファイルとして提供されることになる。そして、ユーザは、クライアントコンピュータ103内に、プリンタやクラスタプリンタ毎にPPDファイルとプリンタドライバをリンクさせて予め用意しておかなければならないことになる。
【0251】
<メッセージマネージャの動作詳細>
次に、メッセージマネージャ120の動作の詳細について説明する。
【0252】
図47は、メッセージマネージャ120の構成及び周辺装置であるプリンタデバイスを有する画像形成システムの接続形態を示すブロック図である。
【0253】
図47において、メッセージマネージャ120のジョブ受付部12001にプリントジョブがJDFデータとして入力されると、ジョブ受付部12001は、JDFデータよりプリントジョブがネットワーク101b上に接続されている画像形成装置であるプリンタデバイス(カラーMFP104a、カラーMFP104b、白黒MFP105a、白黒MFP105b、白黒MFP105c)のうち、どのプリンタデバイスで出力されるかを判断する。
【0254】
更に、ジョブ受付部12001は、該当するプリンタデバイスのメンテナンス情報(メンテナンス品に関わる情報)、エラー情報(ジャム等のエラーを示す情報)、能力値情報(トナーや用紙等の残量を示す情報)、各メンテナンス品の消耗度情報(消耗度を示す情報)をネットワーク101bを介して受信する。
【0255】
ここで、メンテナンス品とは、プリンタデバイス(カラーMFP104a、カラーMFP104b、白黒MFP105a、白黒MFP105b、白黒MFP105c)が用紙に画像を形成するために用いる消耗品である。具体的には、プリンタデバイスについては、例えば以下が消耗品に該当する。
(1)用紙カセット1434から画像を形成するために供給される用紙
(2)用紙上に画像を形成するために用いられる現像剤としての各色(Y、M、C、K)のトナー
(3)オンラインフィニッシャ部1210のステープラ1605が用いる用紙の接合(バインド)部材であるステイプル針
(4)トナーが転写された用紙上にトナーを熱定着させる定着器1540
なお、本実施形態においては、前述の現像剤として電子写真プロセスにて画像を形成する場合に用いられるトナーを挙げたが、インクジェット方式にて画像を形成する場合に用いられるインクも現像剤となり得る。
【0256】
メッセージマネージャ120のメッセージコントローラ12002は、ネットワーク101bを介して受信したプリンタデバイスのエラー情報、メンテナンス情報、能力値情報、消耗度情報を基に、UI300で表示する警告メッセージ(報知メッセージ)を設定したタイミングで表示(報知)するよう制御を行うものである。メッセージコントローラ12002は、プリンタデバイスから前述した複数の消耗品の残量に関する情報(例えば、用紙カセット1434に供給されている用紙の残枚数、現像器1430〜1433に供給可能なトナーの残容量、ステープラ1605が使用可能なステイプル針の残数)を複数のプリンタデバイス(カラーMFP104a、カラーMFP104b、白黒MFP105a、白黒MFP105b、白黒MFP105c)の各々から受信する。
【0257】
図48は、UI300で表示される警告メッセージを通知するタイミングを設定する処理を示すフローチャートである。
【0258】
図48において、オペレータは、メンテナンスが必要であることを示す警告メッセージをどのタイミングで表示するかのメッセージ通知タイミング設定をUI300を介して行う(ステップS501)。ステップ501でメッセージ通知タイミング設定を行う際に表示されるUI300上の画面を図49に示す。
【0259】
なお、UI300は、各プリンタデバイスに設けられ、プリンタデバイスの操作者(作業者)がプリンタデバイスに対して各種の設定等を行うために用いられるユーザインターフェース画面であるものとし、前述の複数の消耗品(用紙、トナー、ステイプル針)のうち少なくともいずれか1つの残量に関する情報(例えば、用紙カセット1434に供給されている用紙の残枚数、現像器1430〜1433に供給可能なトナーの残容量、ステープラ1605が使用可能なステイプル針の残数)をユーザに報知するための表示画面としても用いられるものとすることができる。
【0260】
また、UI300は、各プリンタデバイスに設けなくとも、ネットワーク101aを介して複数のプリンタデバイスに対して設けられているメッセージマネージャ120において複数のプリンタデバイスの各々に対してネットワーク101aを介して各種の設定等を行うために用いられるユーザインターフェース画面であるものとし、前述の複数の消耗品(用紙、トナー、ステイプル針)のうち少なくともいずれか1つの残量に関する情報(例えば、用紙カセット1434に供給されている用紙の残枚数、現像器1430〜1433に供給可能なトナーの残容量、ステープラ1605が使用可能なステイプル針の残数)をユーザに報知するための表示画面としても用いられるものとすることができる。
【0261】
なお、以下の説明においては、UI300は各プリンタデバイスに設けられるものではなく、メッセージマネージャ120において複数のプリンタデバイスの各々に対してネットワーク101aを介して各種の設定等を行うために用いられるユーザインターフェース画面であるものとして説明する。また、UI300は、LCD(Liquid Crystal Display)等を用いることができる。
【0262】
図49の例では、電源ON時、電源OFF時、ジョブ開始前時、ジョブ終了時、及びリアルタイム(メンテナンス要因やエラー要因が発生した際に直ちに表示させたい場合)の5つのタイミングについて、どの要因に対する警告メッセージを表示するかを設定できる場合を示している。
【0263】
ここで、電源ON時とは、例えばプリンタデバイスに設けられたメインスイッチをOFF状態からON状態に切り替えることで、商用電源からコンセントを介してプリンタデバイスの電源部(不図示)に入力される電源電圧を、プリンタデバイスの各部へ投入(供給)するタイミングをいう。また、電源OFF時とは、例えばプリンタデバイスに設けられたメインスイッチをON状態からOFF状態に切り替えることで、商用電源からコンセントを介してプリンタデバイスの電源部(不図示)に入力される電源電圧を、プリンタデバイスの各部へ供給するのを停止するタイミングをいう。
【0264】
また、ジョブ開始前とは、いずれかのプリンタデバイス(ここでは、カラーMFP104aとする)において、プリントマネージャ115にて管理されておりカラーMFP104aにて実行すべき旨がプリントマネージャ115により決定されたプリントジョブの実行が、カラーMFP104aにて開始される前のタイミングをいう。また、ジョブ終了時とは、いずれかのプリンタデバイス(ここでは、カラーMFP104aとする)において、プリントマネージャ115にて管理されておりカラーMFP104aにて実行すべき旨がプリントマネージャ115により決定されたプリントジョブの実行が、カラーMFP104aにて終了するタイミングをいう。
【0265】
図49における表示タイミングの内のいずれかを選択すると、図50〜図54に示すような各表示タイミング毎の表示メンテナンス要因選択画面がUI300上に表示される。
【0266】
図50は、電源ON時に警告メッセージを表示する項目を選択する画面を示す図である。
【0267】
図50の例では、項目として、用紙が全く無くなった場合の用紙補給(残量0)、トナーが全く無くなった場合のトナー補給(残量0)、ステイプルが全く無くなった場合のステイプル補給(残量0)、ローラ交換、オイル交換、用紙が残りわずかの場合の用紙補給(残量わずか)、トナーが残りわずかの場合のトナー補給(残量わずか)、ステイプルが残りわずかの場合のステイプル補給(残量わずか)等について選択する例を示している。
【0268】
ここで、用紙補給において残量わずかである場合とは、用紙カセット1434に積載されている用紙の枚数が所定枚数(例えば、用紙カセット1434に積載可能な最大積載枚数の5%)を下回った場合をいう。また、トナーにおいて残量わずかである場合とは、プリンタデバイス(ここでは、カラーMFP104aとする)が使用する特定色のトナー(ここでは、イエロー)の残容量が所定容量(例えば、イエローの現像器1430へイエロートナーを供給する不図示のイエロートナーボトルの満載容量の5%)を下回った場合をいう。また、ステイプル針において残量わずかである場合とは、プリンタデバイス(ここでは、カラーMFP104aとする)に接続されるオンラインフィニッシャ部1210のステープラ1605が使用するステイプル針の残数が所定数(例えば、ステープラ1605に供給し得るステイプル針の満載数の5%)を下回った場合をいう。
【0269】
オペレータメンテナンスでは、この他にも、モータ類、ドライバ類、感光ドラム、転写ドラム、帯電器、除電器類などMFPを構成する全ての寿命の存在する消耗品及びメンテナンス品についても、ORCとして含まれているので、対応するORC部品がそれ以外に存在する場合には、同一画面内に上記以外のORCの項目が追加表示される。ORCの場合は、部品名と共にその部品を示す番号を同時に表示することになるので、ORCの部品番号も併せて表示しても良い。
【0270】
図50の例では、用紙補給(残量わずか)、トナー補給(残量わずか)、ステイプル補給(残量わずか)の場合について警告メッセージを表示する場合を示している。
【0271】
図51は、電源OFF時に警告メッセージを表示する項目を選択する画面を示す図である。
【0272】
図51の例では、ローラ交換、オイル交換の場合について警告メッセージを表示する場合を示している。
【0273】
図52は、ジョブ開始前時に警告メッセージを表示する項目を選択する画面を示す図である。
【0274】
図52の例では、用紙補給(残量0)、トナー補給(残量0)、ステイプル補給(残量0)、電圧制御エラーの場合について警告メッセージを表示する場合を示している。
【0275】
図53は、ジョブ開始後時に警告メッセージを表示する項目を選択する画面を示す図である。
【0276】
図53の例では、用紙補給(残量0)、トナー補給(残量0)、ステイプル補給(残量0)、ジャムエラーの場合について警告メッセージを表示する場合を示している。
【0277】
図54は、リアルタイムで警告メッセージを表示する項目を選択する画面を示す図である。
【0278】
図54の例では、用紙補給(残量0)、トナー補給(残量0)、ステイプル補給(残量0)、温度制御エラーの場合について警告メッセージを表示する場合を示している。
【0279】
図48に戻り、メッセージマネージャ120のメッセージコントローラ12002は、ユーザがUI画面上で設定した各表示タイミング毎の表示項目の設定に従ってフラグテーブルを作成する(ステップ502)。
【0280】
図55(a)にメッセージコントローラ12002が作成するフラグテーブルを示す。フラグテーブルは、オペレータに通知すべき各イベントについて、ステップ501で設定した表示タイミングを示すフラグがセットされる。図55(a)の例では、電源ON時のみに表示する項目についてはフラグ1、電源OFF時のみに表示する項目についてはフラグ2、ジョブ開始前時のみに表示する項目についてはフラグ3、ジョブ終了時のみに表示する項目についてはフラグ4、リアルタイムで表示する項目についてはフラグ5、・・・、ジョブ開始前時、ジョブ終了時、リアルタイムのそれぞれのタイミングで表示する項目についてはフラグ20の場合を示している。
【0281】
例えば通知イベントリストのうち、No.6〜8の用紙補給(残量わずか)、トナー補給(残量わずか)、ステイプル補給(残量わずか)の項目については、電源ON時にのみ表示されるイベントであるため、フラグ1がセットされる。
【0282】
メッセージマネージャ120のメッセージコントローラ12002で作成したフラグテーブルは、HDD12003へ格納される。HDD12003には、フラグテーブルの他に、プリンタデバイス毎の各メンテナンス項目(消耗品、メンテナンス品)の消耗度や使用回数を示す消耗度テーブルや、プリンタデバイス毎に異なる能力値を示す能力値テーブルが格納される。
【0283】
図48に戻り、メッセージマネージャ120のメッセージコントローラ12002は、ユーザが設定したタイミング毎の通知すべきイベント情報をUI300上へ表示する(ステップS503)。
【0284】
UI300上で表示される内容は、上記作成されたフラグテーブルに従って決定される。図55(b)では、UI300上で表示される電源ON時に通知されるイベント情報が、図55(a)のフラグ1がセットされている通知イベントリストのうち、No.6〜8の用紙補給(残量わずか)、トナー補給(残量わずか)、ステイプル補給(残量わずか)の項目であるので、図55(b)のような画面を表示する結果となる例を示している。
【0285】
<各タイミング毎のメッセージ表示処理>
図56は、各表示タイミングにおけるイベント決定の順番を示すフローチャートである。
【0286】
図56において、メッセージマネージャ120のメッセージコントローラ12002は、プリンタデバイスの電源ON時(ステップS601)、ジョブ開始前時(ステップS602)、リアルタイム(ステップS603)、ジョブ終了時(ステップS604)、電源OFF時(ステップS605)の順番に従って各表示タイミングのイベントを決定し、オペレータにメッセージを通知するよう制御する。
【0287】
次に、各表示タイミング毎に通知すべきイベントを決定してUI300を介して警告メッセージを表示するまでの流れを説明する。
【0288】
<電源ON時の警告メッセージ表示処理>
図57は、電源ON時の警告メッセージ表示処理を示すフローチャートである。
【0289】
図57において、まず、メッセージマネージャ120のメッセージコントローラ12002は、複数のプリンタデバイス(カラーMFP104a、カラーMFP104b、白黒MFP105a、白黒MFP105b、白黒MFP105c)の電源スイッチがONされたかどうかをチェックしにいく(ステップS701)。メッセージコントローラ12002は、電源スイッチがONされるまでステップ701を繰り返す。メッセージコントローラ12002は、複数のプリンタデバイスのうち特定のプリンタデバイス(ここでは、カラーMFP104aとする)の電源スイッチがONされたことを確認すると、次に、電源ON時に通知すべきイベント(図50の例では、用紙の残量がわずかであること、トナーの残容量がわずかであること、ステイプル針の残数がわずかであること)を示すフラグがフラグテーブルにセットされているか否かを確認する(ステップS702、ステップS703)。電源ON時に通知するイベントを示すフラグがフラグテーブルにセットされている場合には、ステップ704へ移行する。電源ON時に通知するイベントを示すフラグがフラグテーブルにセットされていない場合には、警告メッセージ表示シーケンスは終了する。
【0290】
次に、メッセージコントローラ12002は、そのイベントに関わる情報をHDD12003より入手する(ステップS704)。例えばトナー補給(残量わずか)イベントが選択されている場合には、メッセージコントローラ12002は、HDD12003に格納されている消耗度テーブルより該当するプリンタデバイスのトナー残量を読み出す。
【0291】
次に、メッセージコントローラ12002は、そのイベントに関するオペレータのとるべき行動を決定する(ステップS705)。例えば複数の消耗品にかかる残量のうち、用紙補給(残量わずか)及びトナー補給(残量わずか)が選択されている場合には、メッセージコントローラ12002は、用紙の残量が所定枚数(例えば最大積載容量の5%)を下回っていること、及びトナーの残容量が所定容量(例えば満載容量の5%)を下回っていることを判定する。そして、メッセージコントローラ12002は、用紙の残量が所定枚数を下回っており、かつトナーの残容量が所定容量を下回っている場合には、カラーMFP104aの操作者に対して警告メッセージを表示する旨を決定する。
【0292】
なお、メッセージコントローラ12002は、用紙の残量が所定枚数(例えば最大積載容量の5%)を下回っていない場合やトナーの残容量が所定容量(例えば満載容量の5%)を下回っていない場合は、その下回っていないものについては何らの警告もしない旨か、下回っていない旨の表示(報知)をする旨を決定する。
【0293】
最後に、メッセージコントローラ12002は、ステップS705で決定した内容に従って警告メッセージをUI300上へ表示する(ステップS706)。
【0294】
<電源OFF時の警告メッセージ表示処理>
図58は、電源OFF時の警告メッセージ表示処理を示すフローチャートである。
【0295】
図58において、まず、メッセージマネージャ120のメッセージコントローラ12002は、プリンタデバイスの電源スイッチがOFFされたかどうかをチェックしにいく(ステップS801)。電源スイッチがOFFされるまでステップ801を繰り返す。メッセージコントローラ12002は、電源スイッチがOFFされたことを確認すると、次に、電源OFF時に通知するイベントを示すフラグがフラグテーブルにセットされているか否かを確認する(ステップS802、ステップS803)。電源OFF時に通知するイベントを示すフラグがフラグテーブルにセットされている場合には、ステップ804へ移行する。電源OFF時に通知するイベントを示すフラグがフラグテーブルにセットされていない場合には、警告メッセージ表示シーケンスは終了する。
【0296】
次に、メッセージコントローラ12002は、そのイベントに関わる情報をHDD12003より入手する(ステップS804)。例えばローラ交換イベントが選択されている場合には、メッセージコントローラ12002は、HDD12003に格納されている消耗度テーブルより該当するプリンタデバイスの使用回数を読み出す。
【0297】
次に、メッセージコントローラ12002は、そのイベントに関するオペレータのとるべき行動を決定する(ステップS805)。例えばローラ交換イベントが選択されている場合には、メッセージコントローラ12002は、ローラ交換時期と判断する予め設定されているプリント枚数の閾値を超えているか否かを判定し、超えている場合には警告メッセージを表示し、超えていない場合には表示しないかもしくはOKであること示すメッセージを表示するよう決定する。
【0298】
最後に、メッセージコントローラ12002は、ステップS805で決定した内容に従って警告メッセージをUI300上へ表示する(ステップS806)。
【0299】
<ジョブ開始前時の警告メッセージ表示処理>
図59は、ジョブ開始前時の警告メッセージ表示処理を示すフローチャートである。
【0300】
図59において、まず、メッセージマネージャ120のメッセージコントローラ12002は、画像形成システムを構成する複数のプリンタデバイスのうち特定のプリンタデバイス(ここでは、カラーMFP104aとする)に関して、順番待ちしているジョブが存在するかどうかをプリントマネージャ115にチェックしにいく(ステップS901)。メッセージコントローラ12002は、ステップS901の処理を、カラーMFP104aについての順番待ちしているジョブが現れるまでステップ901を繰り返す。メッセージコントローラ12002は、カラーMFP104aについての順番待ちしているジョブが現れたことを確認すると、ジョブ開始前時に通知するイベントを示すフラグがフラグテーブルにセットされているか否かを確認する(ステップS902、ステップS903)。ジョブ開始前時に通知するイベントを示すフラグがフラグテーブルにセットされている場合には、ステップ904へ移行する。ジョブ開始前時に通知するイベントを示すフラグがフラグテーブルにセットされていない場合には、警告メッセージ表示シーケンスは終了する。
【0301】
次に、メッセージコントローラ12002は、そのイベントに関わる情報をHDD12003より入手する(ステップS904)。例えば用紙補給(残量0)イベントが選択されている場合には、メッセージコントローラ12002は、HDD12003に格納されている消耗度テーブルより該当するプリンタデバイスの用紙残量を読み出す。
【0302】
次に、メッセージコントローラ12002は、そのイベントに関するオペレータのとるべき行動を決定する(ステップS905)。例えば用紙補給(残量0)イベントが選択されている場合には、メッセージコントローラ12002は、用紙残量が0でになっているか否かを判定し、0の場合には警告メッセージを表示し、0でない場合には表示しないかもしくはOKであること示すメッセージを表示するよう決定する。
【0303】
すなわち、メッセージコントローラ12002は、複数ページにかかる画像を形成するカラーMFP104aについてのプリントジョブがカラーMFP104aにより実行されることにより、UI300にて選択された消耗品(図52における用紙補給(残枚数0)、トナー補給(残容量0))のいずれかの残量が所定量(用紙については残枚数0、トナーについては残容量0)に達するか否かを判定する。
【0304】
そして、メッセージコントローラ12002は、プリントジョブをカラーMFP104aで実行することにより用紙の残量が0となり、かつトナーの残容量0となると判定した場合には、カラーMFP104aの操作者に対して警告メッセージを表示する旨を決定する。なお、メッセージコントローラ12002は、用紙の残量が0とならない場合やトナーの残容量が0とならない場合は、その0とならないものについては何らの警告もしない旨か、0とならない旨の表示(報知)をする旨を決定する。
【0305】
最後に、メッセージコントローラ12002は、ステップS905で決定した内容に従って警告メッセージをUI300上へ表示する(ステップS906)。
【0306】
<ジョブ終了時の警告メッセージ表示処理>
図60は、ジョブ終了時の警告メッセージ表示処理を示すフローチャートである。
【0307】
図60において、まず、メッセージマネージャ120のメッセージコントローラ12002は、終了していないジョブが存在するかどうかをチェックしにいく(ステップS1001)。終了していないジョブが無くなるまでステップ1001を繰り返す。メッセージコントローラ12002は、終了していないジョブが無くなったことを確認すると、次に、ジョブ終了時に通知するイベントを示すフラグがフラグテーブルにセットされているか否かを確認する(ステップS1002、ステップS1003)。ジョブ終了時に通知するイベントを示すフラグがフラグテーブルにセットされている場合には、ステップ1004へ移行する。ジョブ終了時に通知するイベントを示すフラグがフラグテーブルにセットされていない場合には、警告メッセージ表示シーケンスは終了する。
【0308】
次に、メッセージコントローラ12002は、そのイベントに関わる情報を入手する(ステップS1004)。例えばジャムエラーイベントが選択されている場合には、メッセージコントローラ12002は、該当するプリンタデバイスにおけるジャムエラーフラグを読み出す。
【0309】
次に、メッセージコントローラ12002は、そのイベントに関するオペレータのとるべき行動を決定する(ステップS1005)。例えばジャムエラーイベントが選択されている場合には、メッセージコントローラ12002は、ジャムエラーフラグが真であるか否かを判定し、真の場合には警告メッセージを表示し、真でない場合には表示しないかもしくはOKであること示すメッセージを表示するよう決定する。
【0310】
最後に、メッセージコントローラ12002は、ステップS1005で決定した内容に従って警告メッセージをUI300上へ表示する(ステップS1006)。
【0311】
<リアルタイム時の警告メッセージ表示処理>
図61は、リアルタイム時の警告メッセージ表示処理を示すフローチャートである。
【0312】
図61において、まず、メッセージマネージャ120のメッセージコントローラ12002は、プリンタデバイスでジョブが実行中であるかどうかをチェックしにいく(ステップS1101)。実行するジョブが現れるまでステップ1101を繰り返す。メッセージコントローラ12002は、ジョブが実行中であることを確認すると、次に、リアルタイムで通知すべきイベントが発生しているか否かをチェックする(ステップS1102)。
【0313】
例えば温度制御エラーイベントが選択されている場合には、該当するプリンタデバイスにおける温度制御エラーフラグを読み出す。オペレータに通知すべきイベントが発生していない場合には、ステップ1102を繰り返す。
【0314】
最後に、メッセージコントローラ12002は、警告メッセージをUI300上へ表示する(ステップS1103)。
【0315】
<メンテナンスのイベントを予想する際のメッセージ表示処理>
次に、図59のジョブ開始前時の警告メッセージ表示処理を基にジョブ開始前にメンテナンスに関わるイベントを予想して警告メッセージを表示する動作について説明する。
【0316】
図59において、まず、メッセージマネージャ120のメッセージコントローラ12002は、順番待ちしているジョブが存在するかどうかをチェックしにいく(ステップS901)。順番待ちしているジョブが現れるまでステップ901を繰り返す。メッセージコントローラ12002は、順番待ちしているジョブが現れたことを確認すると、次に、ジョブ開始前時に通知するイベントを示すフラグがフラグテーブルにセットされているか否かを確認する(ステップS902、ステップS903)。ジョブ開始前時に通知するイベントを示すフラグがフラグテーブルにセットされている場合には、ステップ904へ移行する。ジョブ開始前時に通知するイベントを示すフラグがフラグテーブルにセットされていない場合には、警告メッセージ表示シーケンスは終了する。
【0317】
次に、メッセージコントローラ12002は、そのイベントに関わる情報をHDD12003より入手する(ステップS904)。例えば用紙補給(残量0)イベントが選択されている場合には、メッセージコントローラ12002は、HDD12003に格納されている消耗度テーブルより該当するプリンタデバイスの用紙残量を読み出す。更に、メッセージコントローラ12002は、これから実行するジョブをプリントすることによって予想される該当プリンタデバイスの用紙消費量を計算する。
【0318】
次に、メッセージコントローラ12002は、そのイベントに関するオペレータのとるべき行動を決定する(ステップS905)。例えば用紙補給(残量0)イベントが選択されている場合には、メッセージコントローラ12002は、消耗度テーブルから読み出した用紙残量値から実行ジョブの予想用紙消費量を減算した結果、用紙残量が0を下回るか否かを判定する。メッセージコントローラ12002は、用紙残量が0を下回る場合には、用紙補給が必要である旨の警告メッセージを表示し、用紙残量が0を下回らない場合は、警告メッセージを表示しないかもしくはOKであること示すメッセージを表示するよう決定する。
【0319】
最後に、メッセージコントローラ12002は、ステップ905で決定した内容に従って警告メッセージをUI300上へ表示する(ステップS906)。
【0320】
本実施の形態では、画像形成システムを構成するプリンタデバイスの各メンテナンス項目(用紙/トナー/ステイプル等の消耗品の補給、感光ドラム/ローラ/モータ等のメンテナンス品の交換)について、オペレータのメンテナンスが必要であること示す警告メッセージを、オペレータの希望する表示タイミング毎にUI上へ表示することができるので、オペレータの都合に合わせた適切なタイミングでのメンテナンス時期を通知することができる。
【0321】
メッセージコントローラ12002は、プリンタデバイス毎に各プリンタデバイスが使用する複数の消耗品(用紙、トナー、ステイプル針等)の残量に関する情報を報知するための所定タイミングを設定するとともに、所定タイミングとして複数の異なるタイミング(電源ON時、電源OFF時、ジョブ開始前、ジョブ終了時)を設定することができる。また、メッセージコントローラ12002は、UI300からの入力に基づいて、複数の所定タイミング(電源ON時、電源OFF時、ジョブ開始前、ジョブ終了時)毎にプリンタデバイスの操作者に報知を行うべき消耗品を選択することができる。
【0322】
以上説明したように、本実施の形態によれば、プリンタデバイスに使用される複数の消耗品について所定の残量に達したら即座にプリンタデバイスの操作者に報知するのではなく、複数の消耗品について所定の残量に達した後、所定タイミング(電源ON時、電源OFF時、ジョブ開始前、ジョブ終了時)となったことに応じて消耗品の残量に関する報知をするので、例えば、第1の消耗品と第2の消耗品についての残量に関する報知を所定のタイミングにて同時に行うことが可能となるので、プリンタデバイスの操作者の作業負荷(作業回数)を少なくすることができる。
【0323】
[第2の実施の形態]
本発明の第2の実施の形態は、上述した第1の実施の形態に対して、以下に示す点において相違する。本実施の形態のその他の要素は、上述した第1の実施の形態(図1)の対応するものと同一なので、説明を省略する。
【0324】
上述した第1の実施の形態では、メッセージマネージャ120が警告メッセージを表示するか否かの判定を、ネットワーク101に接続されているプリンタデバイス(カラーMFP104a、カラーMFP104b、白黒MFP105a、白黒MFP105b、白黒MFP105c)のメンテナンス情報、エラー情報、能力値情報、各メンテナンス品の消耗度情報のみで行う場合を説明した。
【0325】
本実施の形態では、メッセージマネージャ120を、各種メンテナンス品を仕入れる仕入先ともネットワークで接続して、画像形成システムが設置されているPODセンター内のメンテナンス品の在庫情報、仕入先のメンテナンス品の在庫情報と納期情報も踏まえて、警告メッセージを表示するか否かの判定を行う構成について説明する。
【0326】
図62は、メッセージマネージャ120の構成及び周辺の接続形態を示す図である。なお、図47と同一の構成要素については同一の番号を付してある。
【0327】
図62において、メッセージマネージャ120のジョブ受付部12001にプリントジョブがJDFデータとして入力されると、ジョブ受付部12001は、JDFデータよりプリントジョブがネットワーク101b上に接続されているプリンタデバイス(カラーMFP104a、カラーMFP104b、白黒MFP105a、白黒MFP105b、白黒MFP105c)のうち、どのプリンタデバイスで出力されるかを判断し、該当するプリンタデバイスのメンテナンス情報、エラー情報、能力値情報、各メンテナンス品の消耗度情報をネットワーク101bを介して受信する。
【0328】
メッセージマネージャ120のメッセージコントローラ12002は、ネットワーク101bを介して上記プリンタデバイスと接続されるほか、更にネットワーク101aを介して各メンテナンス品を扱っている仕入先A201、仕入先B202、仕入先C203の各情報データベース、及び、画像形成システムが設置されているPODセンター内のメンテナンス品の在庫情報を管理している在庫管理DB400と接続されている。メッセージコントローラ12002は、各仕入れ先201〜203のメンテナンス品の在庫情報と納期情報をネットワーク101aを介して受信する。
【0329】
メッセージコントローラ12002は、上記ネットワーク101bを介して受信したプリンタデバイスのエラー情報、メンテナンス情報、能力値情報、消耗度情報、更には、上記ネットワーク101aを介して受信した各メンテナンス品の在庫情報、納期情報を基に、UI300で表示する警告メッセージを設定したタイミングで表示するよう制御を行う。
【0330】
また、メッセージコントローラ12002は、フラグテーブル、各プリンタデバイス毎の消耗度テーブル、能力値テーブルの他に、仕入先A201、仕入先B202、仕入先C203、及び在庫管理DB400よりネットワーク101aを介して入手した各メンテナンス項目毎の在庫情報テーブル、納期情報テーブルを生成し、HDD12003へ記憶する。
【0331】
<メンテナンス品の発注に関するメッセージ表示処理>
次に、PODセンター内のメンテナンス品の在庫情報、仕入れ先のメンテナンス品の在庫情報、及び納期情報を踏まえた各表示タイミング毎に、オペレータに通知すべきイベントを決定し、UI300を介して警告メッセージを表示するまでの流れを説明する。各表示タイミングの表示処理の手順については、上述した第1の実施の形態と全て同一であるので、ここでは電源ON時のメッセージ表示処理についてのみ説明する。
【0332】
<電源ON時のメッセージ表示処理>
図57は、電源ON時の警告メッセージ表示処理を示すフローチャートである。
【0333】
図57において、まず、メッセージマネージャ120のメッセージコントローラ12002は、プリンタデバイスの電源スイッチがONされたかどうかをチェックしにいく(ステップS701)。電源スイッチがONされるまでステップ701を繰り返す。メッセージコントローラ12002は、電源スイッチがONされたことを確認すると、次に、電源ON時に通知するイベントを示すフラグがフラグテーブルにセットされているか否かを確認する(ステップS702)。電源ON時に通知するイベントを示すフラグがフラグテーブルにセットされている場合には、ステップ704へ移行する。電源ON時に通知するイベントを示すフラグがフラグテーブルにセットされていない場合には、警告メッセージ表示シーケンスは終了する。
【0334】
次に、メッセージコントローラ12002は、そのイベントに関わる情報をHDD12003より入手する(ステップS704)。例えばトナーボトル発注イベントが選択されている場合には、メッセージコントローラ12002は、HDD12003に格納されているトナーボトルの在庫情報テーブルよりPODセンター内のトナーボトルの残数、仕入先のトナーボトルの残数を読み出し、及びトナーボトルの納期情報テーブルより仕入先のトナーボトルの納入日までの日数の各情報を読み出す。
【0335】
次に、メッセージコントローラ12002は、そのイベントに関するオペレータのとるべき行動を決定する(ステップS705)。例えばトナーボトル発注イベントが選択されている場合には、メッセージコントローラ12002は、まず始めに、PODセンター内のトナーボトル残数が予め設定している閾値を下回っているか否かを判定する。なお、閾値は各オペレータの判断で設定することが可能である。ここで、閾値について例えば2つの閾値1と閾値2を設けて、閾値1>閾値2となるように設定しておく。
【0336】
メッセージコントローラ12002は、トナーボトル残数が閾値1を下回っているが閾値2を下回っていない場合には、仕入先のトナーボトル残数とトナーボトル納入日までの日数を見てトナーボトルの発注が必要である旨の警告メッセージを表示するか否かを決定する。メッセージコントローラ12002は、トナーボトル残数が閾値2も下回っている場合には、仕入先のトナーボトル残数とトナーボトル納入日までの日数を加味せずに警告メッセージを表示するよう決定し、トナーボトル残数が閾値1を下回っていない場合には、警告メッセージを表示しないかもしくはOKであること示すメッセージを表示するよう決定する。
【0337】
最後に、メッセージコントローラ12002は、ステップ705で決定した内容に従って警告メッセージをUI300上へ表示する(ステップS706)。
【0338】
以上説明したように、本実施の形態によれば、画像形成システムが設置されているPODセンター内のメンテナンス品の在庫情報、仕入先のメンテナンス品の在庫情報及び納期情報を基に、メンテナンス品の発注が必要であることを示す警告メッセージを、オペレータの希望する表示タイミング毎にUI上へ表示することができるので、オペレータの都合に合わせた適切なタイミングでのメンテナンス品の発注時期を通知することができる。
【0339】
[第3の実施の形態]
本発明の第3の実施の形態は、上述した第1の実施の形態に対して、以下に示す点において相違する。本実施の形態のその他の要素は、上述した第1の実施の形態(図1)の対応するものと同一なので、説明を省略する。
【0340】
本実施の形態では、画像形成システムに入稿されるプリントジョブの状況が逐次変化することを踏まえると、プリントジョブの入稿状況や受注状況によってメンテナンスが必要なタイミングはリアルタイムで変わってくるので、プリントジョブの入稿状況や受注状況に応じてメンテナンスが必要なタイミングを予想して、警告メッセージを表示するタイミングを動的にスケジューリングする構成について説明する。
【0341】
<工程管理のスケジューリング>
まず始めに、画像形成システムにおけるスケジューリング機能に関して説明する。
【0342】
工程管理マネージャ111は、受注・入稿マネージャ112、原稿編集マネージャ113、プルーフマネージャ114、プリントマネージャ115、後処理マネージャ116、ファイル保管マネージャ117、納品・発送マネージャ118、スキャンマネージャ119等と通信を行い、それぞれのジョブの状況を管理すると共に、各マネージャ間の連携やスケジューリングも行うことができる。
【0343】
図63は、工程管理マネージャ111より提供されるジョブ生成画面を示す図である。
【0344】
オペレータがクライアントコンピュータ103上のウェブブラウザのURLアドレス部に、工程管理マネージャ111側のウェブサーバのIPアドレスを入力することにより、クライアントコンピュータ103上にジョブ生成画面が読み込まれるように予め設定されている。
【0345】
図63において、2911はクリエートジョブキーであり、ジョブ生成画面はこのクリエートジョブキー2911がクリック(不図示のポインティングデバイス等で指示)されている状態に対応する。ジョブ生成画面では、受注・入稿マネージャ112におけるジョブの受注が成立した場合、オペレータがそのジョブを受けて、そのジョブの優先度の選択(プライオリティ選択ボタン2930にて受注順優先(Order)、納期日程優先(Delivery)、コスト優先(Cost)、品質優先(Quality)から選択)を行うと共に、どのプリンタデバイスを用いるか、どのフィニッシャを用いるか等を決定し、それらを入力することができる。
【0346】
これにより、工程管理マネージャ111から新しいジョブを発行し、同時にJDFデータも発行し、工程管理マネージャ111上でのジョブ管理を開始する。
【0347】
2912はスケジューリングキーであり、このスケジューリングキー2912をクリック(不図示のポインティングデバイス等で指示)することにより、ジョブ生成画面での入力に基づいて工程管理マネージャ111がジョブのスケジューリング(後述する図68に示すスケジューリング処理)を行い、図64〜図67に示すジョブスケジューリング画面に表示する。
【0348】
2913はコンフィギュレーションキーであり、このコンフィギュレーションキー2913をクリック(不図示のポインティングデバイス等で指示)することにより、不図示のジョブコンフィギュレーション画面が表示される。
【0349】
図64〜図67は、工程管理マネージャ111より提供されるジョブスケジューリング画面を示す図である。図63と同一のものには同一の符号を付してある。
【0350】
図64において、ジョブスケジューリング画面では、それぞれのマネージャ(受注・入稿マネージャ112〜スキャンマネージャ119)で費やす時間に合わせたスケジュールが表示され、それぞれの連携を一目で確認できるように工夫されている。ジョブスケジューリング画面はジョブ単位で管理されており、ジョブID入力欄2915にジョブIDを入力すれば、そのジョブのスケジュールが周辺のジョブのスケジュールと一緒に表示される。
【0351】
このスケジュール表示は、工程管理マネージャ111により工程管理された各ジョブに対して各工程単位で行う。また、各工程に要する時間も表示している。
【0352】
例えば、ジョブID#039028(ジョブ番号)をジョブID入力欄2915に入力すると、そのジョブのスケジュールが表示される。即ち、そのジョブの受注から納品までが表示され、工程名称の左側の「+」または「−」のマークをクリック(不図示のポインティングデバイス等で指示)することで、それぞれの工程が詳細な工程を持っていれば展開して表示したり縮めて表示したりすることもできる。
【0353】
このジョブID#039028を見ると、それぞれの工程が順次進んでいるが、プリントマネージャ115から後処理マネージャ116にジョブが渡されるときにタイムラグが発生するのがわかる。これは、ジョブの受注順にスケジュールを組んでいるため(図64は図63のプライオリティ選択ボタン2930で受注順優先(Order)が選択されている場合に対応するので)、1つ前のジョブID#039027がジョブID#039028と同じ断裁機121とくるみ製本機123を利用しているためである。ジョブID#039028は、このジョブID#039027のフィニッシング工程の終了を待たなければ、ジョブID#039028の順番が回ってこないため、ここがボトルネックとなって納期が決まることとなる。
【0354】
ところが、顧客が納期をできるだけ早く依頼した場合、即ち、同じジョブID#039028のジョブを受けたとしても、他の仕掛かりジョブすべてを遅らせることができれば、上記図64に示した受け付け順のスケジュールの場合よりも早い納期で結果が出せるはずである。
【0355】
この場合、プライオリティキー(優先順位キー)2916を受注順優先(Order)から納期日程優先(Delivery)に変更することにより、図65に示す納期順のジョブスケジューリング画面が表示される。
【0356】
図65に示す納期日程優先(Delivery)のスケジュールでは、ジョブID#039028のジョブ(印刷物)が、図64に示した受注順優先(Order)のスケジュールに対して2日間も早く納品されるような例に対応する。
【0357】
工夫のポイントとしては、受注順優先(Order)のスケジュールでは1台のプリンタデバイス(MFP)からのプリントだったのに対して、納期日程優先(Delivery)のスケジュールでは3台のプリンタデバイスを組み合わせてクラスタを構成していることで、或いは後処理マネージャ116でも他のジョブより優先させることで時間短縮しており、その他のマネージャに関しても、作業員をより多く投入したり、時間外も稼動させたりするなどして、日程を縮めてスケジューリングさせることができる。
【0358】
しかしながら、逆にジョブID#039027のジョブの方は、プリンタデバイス(MFP)が3台ともジョブID#039028のジョブで使用されてしまったため、プリンタデバイス(MFP)の使用が終了するまで待たなくてはならず、他のジョブが犠牲になることを覚悟しなければいけない。
【0359】
次に、受注順優先(Order)、納期日程優先(Delivery)のスケジュールの他に、コスト優先(Cost)、品質優先(Quality)のスケジュールも同様に考えることができる。即ち、プライオリティキー(優先順位キー)2916に対して、受注順優先(Order)、納期日程優先(Delivery)の他に、コスト優先(Cost)、品質優先(Quality)等が設けてある。プライオリティキー(優先順位キー)2916をコスト優先(Cost)、品質優先(Quality)に変更することにより、図66に示すコスト優先のジョブスケジュール画面、図67に示す品質優先のジョブスケジューリング画面が表示される。
【0360】
このように、顧客の要求に合わせて、受注順優先(Order)、納期日程優先(Delivery)、コスト優先(Cost)、品質優先(Quality)に、全てのジョブをスケジューリングすることができる。
【0361】
図66に示すコスト優先(Cost)のジョブスケジュール画面では、ジョブID#039028のジョブがコスト優先でスケジューリングされたものであり、予めそれぞれの工程に対して余裕を持ってスケジューリングされている。後から入ってくるジョブが日程優先の場合ならば、そちらを優先させてもいいように、予め顧客には納期に対して余裕を持ってスケジューリングさせておくわけであり、これにより、顧客に対して割引度合いを高めるのである。
【0362】
しかしながら、いくらコスト優先であっても、後から来た日程優先のジョブに常に追い抜かれていては、納品できない可能性がでてくるので、遅れてもデッドラインとなる日程だけは予め決めてスケジューリングする必要がある。工程管理マネージャ111が上記デッドラインとなるユーザからの納期希望日からの日数を固定の所定日数として決定してもよいし、管理者が予め設定可能に構成してもよい。
【0363】
図67に示す品質優先のジョブスケジュール画面では、ジョブID#039028のジョブが品質優先でスケジューリングしされたものであり、それぞれの工程単位で確認作業を入れる等、例え納期が遅れても品質を確保する工程を入れる等してスケジューリングする必要がある。
【0364】
このように、プライオリティキー2916を切り替えることで、受注順優先、納期日程優先、コスト優先、品質優先等を切り替えてスケジューリングすることができる。更に、プリンタデバイスや作業者の稼働率などを優先して考える等、様々な方向からスケジューリングするように構成してもよい。
【0365】
図68は、工程管理マネージャ111によるスケジューリング処理の一例を示すフローチャートである。
【0366】
スケジューリング処理は、プライオリティに応じて他のジョブとスケジュールを調整する処理である。受注順をデフォルトとした場合を例に挙げて説明する。
【0367】
図68において、工程管理マネージャ111は、まず、受注順(Order順)にスケジュールを生成し(ステップS3001)、次に、コスト優先が選択されているか否かを判定する(ステップS3002)。工程管理マネージャ111は、コスト優先が選択されていると判断した場合には、他にジョブを譲れるように、日程や品質のパラメータを抑えるなどの処理を行ってスケジュールを調整し(日程/品質の優先順位を1つ下げ)(ステップS3003)、ステップS3004に進み、一方、コスト優先が選択されていないと判断した場合には、そのままステップS3004に進む。
【0368】
次に、工程管理マネージャ111は、品質優先が選択されているか否かを判定し(ステップS3004)、品質優先が選択されていると判断した場合には、品質の確認工程を追加してスケジュールを調整し(ステップS3005)、ステップS3006に進み、一方、品質優先が選択されていないと判断した場合には、そのままステップS3006に進む。
【0369】
次に、工程管理マネージャ111は、納期日程優先が選択されているか否かを判定し(ステップS3006)、納期日程優先が選択されていると判断した場合には、クラスタ(プリンタデバイスを複数台接続して一斉にプリントする処理)が可能か否かを判断する(ステップS3007)。工程管理マネージャ111は、クラスタが可能であると判断した場合には、クラスタプリントに再スケジュールし(ステップS3008)、ステップS3009に進み、一方、クラスタが不可能と判断した場合には、そのままステップS3009に進む。
【0370】
次に、工程管理マネージャ111は、仕掛かりジョブに順序入替可能なものがあるか否かを判断し(ステップS3009)、仕掛かりジョブに順序入替可能なものがあると判断した場合には、本ジョブと入替可能なジョブのスケジュールの入替を行ってスケジュールを調整し(ステップS3011)、スケジューリング処理を終了し、不図示のスケジュール表示処理を行う。一方、工程管理マネージャ111は、仕掛かりジョブに順序入替可能なものがないと判断した場合には、受注順(Order順)でスケジューリングし(ステップS3010)、スケジューリング処理を終了し、不図示のスケジュール表示処理を行う。
【0371】
このように、印刷業界及びPOD市場における工程を分類化して(ジョブに対して、受注・入稿、原稿編集、プルーフ、プリント、後処理、ファイル保管、納品・発送、或いは、スキャン等の工程に分類化して)、各工程を効率的な作業手順、順序、及び、他のジョブとの順序等を考慮して最適なスケジューリングを行うことで、効率的な工程管理を行うことができる。また、各工程に分類されたスケジュールを一覧表示することで、効率的な工程管理を行うことができる。
【0372】
<作業者のスケジューリング>
画像形成システムの上記プリンタデバイス中心にスケジューリングすることとは逆に、画像形成システム環境下で働く作業者の立場でのスケジューリングを行うこともできる。即ち、それぞれの作業者にそれぞれどの仕事をするかを割り当てたり(スケジューリングする)、或いはそれぞれの作業者にどの仕事をするのが効率的かを割り振ったり、或いは工程管理マネージャ111が作業者に対して次の仕事を指示したりすることで、全体の仕事を効率的に行うことが可能となる。
【0373】
図69は、工程管理マネージャ111より提供される作業者のジョブスケジュール画面を示す図である。
【0374】
図69において、作業者のジョブスケジュール画面は、作業者の立場からみた仕事の時間割に対応する。2919はワーカスケジュールキーであり、このワーカスケジュールキー2919は、図63〜図67に示した画面に新たに設けられたものである。このワーカスケジュールキー2919をクリック(不図示のポインティングデバイス等で指示)することにより、図69の作業者のジョブスケジュール画面が表示される。
【0375】
作業者のジョブスケジュール画面は、作業者(ワーカ)単位で管理されており、ワーカID入力欄2917にワーカIDを入力し、パスワード入力欄2918にパスワードを入力すれば、その作業者のスケジュールが周辺作業の作業者のスケジュールと一緒に表示される。
【0376】
例えば、作業者Aと作業者Bがこの作業環境において作業していた場合において、作業者Aは主にプリプレス部門、作業者Bは主にポストプレス部門だったとき、それぞれの役割に応じて、工程管理マネージャ111において作業者Aと作業者Bに作業工程が割り振られる。例えば、図69に示すようにスケジューリングされる。
【0377】
また、この作業環境において、作業者Cも作業者Bと同一のポストプレス担当だったときには、作業者Bと作業者Cはそれぞれ業務が重複しないように、工程管理マネージャ111において作業者Bと作業者Cがそれぞれ別のジョブを扱うようにジョブが割り振られる。
【0378】
そして、作業者はそれぞれ工程管理マネージャ111の指示に従って、それぞれの業務をこなすことで、全体の系が効率的に稼動することとなる。
【0379】
<メンテナンスのスケジューリング>
次に、ジョブの入稿状況と受注状況に応じてプリンタデバイスのメンテナンスの必要なタイミングを予想し、警告メッセージを表示するタイミングを動的にスケジューリングする動作について説明する。
【0380】
図70は、工程管理マネージャ111より提供される作業者のメンテナンススケジュール画面を示す図である。
【0381】
図70において、2920はメンテナンスキーであり、このメンテナンスキー2920をクリックすることにより、作業者のメンテナンスに関するメンテナンススケジュール画面が表示される。
【0382】
作業者のメンテナンススケジュール画面では、ジョブID#039027、ジョブID#039028、ジョブID#039029の各ジョブの終了後にトナー補給と用紙補給を行い、ジョブID#039030のジョブと続いて、ジョブID#039031のジョブと平行してトナーボトル発注と用紙発注を行い、ジョブID#039031のジョブの終了後に、ローラ交換を行う例を示している。
【0383】
図71は、ジョブID#039027のジョブの終了後に、大量プリント数を有するジョブID#039032の長いジョブが緊急で入稿された場合のスケジュール画面を示す図である。
【0384】
図71において、ジョブID#039032のジョブが入稿された時点で、工数管理マネージャ111は、全ての入稿されているジョブの内容を解析して、各メンテナンスが必要なタイミングを再計算し、スケジューリングし直した結果をスケジューリング画面へ表示する。
【0385】
その結果、トナー補給と用紙補給に関するメンテナンスは、ジョブID#039032のジョブを実行する前に行うようにスケジューリングされる。同様に、トナーボトル発注と用紙発注に関するメンテナンスは、ジョブID#039032のジョブと並行して行うようにスケジューリングされ、ローラ交換に関するメンテナンスは、ジョブID#039029のジョブの終了後に行うようにスケジューリングされる。
【0386】
<入稿状況、受注状況に応じたメッセージ表示処理>
次に、ジョブの入稿状況と受注状況を踏まえた各表示タイミング毎に、オペレータに通知すべきイベントを決定してUI300を介して警告メッセージを表示するまでの流れを説明する。
【0387】
本実施の形態では、メッセージマネージャ120のHDD12003に格納されている各プリンタデバイスの消耗度テーブル及び能力値テーブルは、新たなジョブが入稿するかもしくは受注される度に更新される。ここでは、ジョブ開始前時のメッセージ表示処理についてのみ説明する。
【0388】
<ジョブ開始前時のメッセージ表示処理>
図72は、ジョブ開始前時の警告メッセージ表示処理を示すフローチャートである。
【0389】
図72において、メッセージマネージャ120のメッセージコントローラ12002は、まず、入稿されているジョブが存在するかどうかをチェックしにいく(ステップS1201)。入稿ジョブが現れるまでステップ1201を繰り返す。メッセージコントローラ12002は、入稿ジョブが現れたことを確認すると、順番待ちしているジョブが存在するかどうかをチェックしにいく(ステップS1202)。順番待ちしているジョブが現れるまでステップ1202を繰り返す。
【0390】
メッセージコントローラ12002は、順番待ちしているジョブが現れたことを確認すると、次に、ジョブ開始前時に通知するイベントを示すフラグがフラグテーブルにセットされているか否かを確認する(ステップS1203、ステップS1204)。ジョブ開始前時に通知するイベントを示すフラグがフラグテーブルにセットされている場合には、ステップ1205へ移行する。ジョブ開始前時に通知するイベントを示すフラグがフラグテーブルにセットされていない場合には、警告メッセージ表示シーケンスは終了する。
【0391】
次に、メッセージコントローラ12002は、そのイベントに関わる情報をHDD12003より入手する(ステップS1205)。例えば用紙補給(残量0)イベントが選択されている場合には、メッセージコントローラ12002は、HDD12003に格納されている消耗度テーブルより該当するプリンタデバイスの用紙残量を読み出す。更に、メッセージコントローラ12002は、これから現在入稿されているジョブをプリントすることによって予想される該当プリンタデバイスの用紙消費量を計算する。
【0392】
次に、メッセージコントローラ12002は、そのイベントに関するオペレータのとるべき行動を決定する(ステップS1206)。例えば用紙補給(残量0)イベントが選択されている場合には、メッセージコントローラ12002は、消耗度テーブルから読み出した用紙残量値から入稿ジョブのトータルの予想用紙消費量を減算した結果、用紙残量が0を下回るか否かを判定する。メッセージコントローラ12002は、用紙残量が0を下回る場合には、用紙補給が必要である旨の警告メッセージを表示し、用紙残量が0を下回らない場合は、警告メッセージを表示しないかもしくはOKであること示すメッセージを表示するよう決定する。
【0393】
最後に、メッセージコントローラ12002は、ステップS1206で決定した内容に従って警告メッセージをUI300上へ表示する(ステップS1207)。ステップ1207まで進むと、再度ステップ1201へ戻り入稿ジョブの待ち状態となり、入稿ジョブが現れる度に上記同様の処理を繰り返す。すなわち、メッセージコントローラ12002は、受注・入稿マネージャ112が画像形成ジョブを受信(入稿)したことに応じて、消耗品の残量が所定量に達するか否かを判定する。
【0394】
上記図72のフローチャートでは、入稿されたジョブに対するメッセージマネージャ120の制御について説明したが、受注されたジョブという形で置き換えれば、同様の動作フローで受注状況に応じた制御を行うことができる。
【0395】
以上説明したように、本実施の形態によれば、画像形成システムを構成するプリンタデバイスの各メンテナンス項目(用紙/トナー/ステイプル等の消耗品の補給、感光ドラム/ローラ/モータ等のメンテナンス品の交換)について、オペレータのメンテナンスが必要であること示す警告メッセージを、ジョブの入稿状況や受注状況に応じて、オペレータの希望する表示タイミング毎にUI上へ表示することができるので、オペレータの都合に合わせた適切なタイミングでのメンテナンス時期を通知することができる。
【0396】
[他の実施の形態]
上記第1乃至第3の実施の形態では、メンテナンスに関わる警告メッセージを表示出力する構成を例に挙げたが、これに限定されるものではない。警告メッセージの表示出力と警告メッセージの音声出力を併用する構成、或いは、警告メッセージの音声出力のみ行う構成とすることも可能であり、オペレータに警告を通知できれば通知形態は任意である。
【0397】
上記第1乃至第3の実施の形態では、プリンタデバイスの印刷方式を電子写真方式(レーザビーム方式)とした場合を例に挙げたが、これに限定されるものではない。電子写真方式(レーザビーム方式)以外にも、電子写真方式(LED方式)、インクジェット方式、静電方式、熱転写方式など他の印刷方式に適用することが可能である。
【0398】
上記第1乃至第3の実施の形態では、図1に示す構成の画像形成システムを例に挙げたが、これに限定されるものではない。後処理装置(断裁機121〜帳合機126)の種類や設置数は、画像形成システムで生成する印刷物の形態に応じて適宜変更することが可能である。
【0399】
上記第1乃至第3の実施の形態では、複数のプリンタデバイス(カラーMFP104a、カラーMFP104b、白黒MFP105a、白黒MFP105b、白黒MFP105c)とメッセージマネージャ120、工程管理マネージャ111等からなる画像形成システムについて説明したが、プリンタデバイス単体にて上記の実施形態を実現するように構成することもできる。すなわち、プリンタデバイスの消耗品の残量に関する情報の検知や、上記の実施形態でメッセージマネージャ120が行っていた消耗品の残量に関する報知や、上記の実施形態でメッセージマネージャ120が行っていた報知を行うべき所定タイミングの設定を、プリンタデバイス内にて実現するように構成しても良い。例えば、カラーMFP104aに、図1におけるメッセージマネージャ120、受注・入稿マネージャ112、プリントマネージャ115、工程管理マネージャ111、後処理マネージャ116の機能を搭載することで、プリンタデバイス単体にて上記の実施形態を実現するように構成することができる。
【0400】
上記第1の実施の形態では、各表示タイミング毎の表示メンテナンス要因選択画面に表示する警告メッセージとして図50〜図54に示すような例を挙げたが、これに限定されるものではない。例えば表示メンテナンス要因選択画面に警告メッセージと共にアイコンを表示すれば(用紙補給の警告メッセージと共に用紙を示すアイコンを表示、トナー補給の警告メッセージと共にトナーボトルを示すアイコンを表示、等)、オペレータにおける視認性を高めることが可能となる。
【0401】
本発明は、上述した実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラム(上記各フローチャート)をコンピュータ又はCPUに供給し、そのコンピュータ又はCPUが該供給されたプログラムを読出して実行することによって、達成することができる。
【0402】
この場合、上記プログラムは、該プログラムを記録した記憶媒体から直接供給されるか、又はインターネット、商用ネットワーク、若しくはローカルエリアネットワーク等に接続される不図示の他のコンピュータやデータベース等からダウンロードすることにより供給される。
【0403】
上記プログラムの形態は、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラムコード、OS(オペレーティングシステム)に供給されるスクリプトデータ等の形態から成ってもよい。
【0404】
また、本発明は、上述した実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを記憶した記憶媒体をコンピュータ又はCPUに供給し、そのコンピュータ又はCPUが記憶媒体に記憶されたプログラムを読出して実行することによっても、達成することができる。
【0405】
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が上述した各実施の形態の機能を実現すると共に、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成する。
【0406】
プログラムコードを記憶する記憶媒体としては、例えば、ROM、RAM、NV−RAM、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク(登録商標)、光磁気ディスク、CD−ROM、MO、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−RW、DVD+RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード等がある。
【0407】
上述した実施の形態の機能は、コンピュータから読出されたプログラムコードを実行することによるばかりでなく、コンピュータ上で稼動するOS等がプログラムコードの指示に基づいて実際の処理の一部又は全部を行うことによっても実現することができる。
【0408】
更に、本発明は、前述した実施の形態を実現するソフトウェアのプログラムがネットワーク上のデータベース又はホームページから通信プログラムによりダウンロードされ、このプログラムを読出して実行することによって達成することができる。
【0409】
上記プログラムは、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続し、該ホームページからコンピュータプログラム自体、又は自動インストール機能を含む圧縮ファイルをハードディスク等の記憶媒体にダウンロードすることによっても供給することができる。
【0410】
また、上記プログラムは、プログラムコードを暗号化した上で格納したCD−ROM等の記憶媒体をユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせ、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムコードを実行してコンピュータにインストールさせることによっても供給することができる。
【0411】
上述した実施の形態の機能は、プログラムコードを複数のファイルに分割し、夫々のファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現することができる。即ち、本発明の機能処理をコンピュータで実現させるためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明を構成する。
【0412】
また、上述した実施の形態の機能は、記憶媒体から読出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボード又はコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備えられたメモリに書込まれた後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボード又は機能拡張ユニットに備えられたCPU又はMPU等が実際の処理の一部又は全部を実行することによっても実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0413】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る画像形成システムの構成例を示すブロック図である。
【図2】受注・入稿マネージャとユーザ側のコンピュータとの通信及び受注・入稿マネージャによる受注処理を示すフローチャートである。
【図3】ユーザから送信されたファイル及びその出来上がり(編集後の)イメージの一例を示す図である。
【図4】ユーザから送信されたファイル及びその出来上がり(編集後の)イメージの一例を示す図である。
【図5】ユーザから送信されたファイル及びその出来上がり(編集後の)イメージの一例を示す図である。
【図6】プルーフマネージャとユーザ側のコンピュータとの通信及びプルーフマネージャによるプルーフ作成処理を示すフローチャートである。
【図7】プリントマネージャ内のデータフローを示すブロック図である。
【図8】クライアントコンピュータ上のプリンタドライバ画面の一例を示す図である。
【図9】クライアントコンピュータ上のプリンタドライバ画面の一例を示す図である。
【図10】クライアントコンピュータ上のプリンタドライバ画面の一例を示す図である。
【図11】RIP部の構成例を示すブロック図である。
【図12】(a)はインタプリタ部に入力されるPDLデータの記述例を示す図、(b)はインタプリタ部による描画結果を示す図である。
【図13】レンダリング部におけるカラーマッチングの一例を示す図である。
【図14】(a)〜(d)はスクリーニング部内のガンマ補正を説明する特性図である。
【図15】MFPの構成を示すブロック図である。
【図16】(a)はスクリーニング部におけるPWM処理を行う構成を示すブロック図、(b)は信号波形を示す図である。
【図17】プリンタ部(カラープリンタ部)の構成を示す構成図である。
【図18】プリンタ部(モノクロプリンタ部)の構成を示す構成図である。
【図19】オンラインフィニッシャ部の構成を示す構成図である。
【図20】スキャン動作を指示するためのスキャナドライバのGUIを示す図である。
【図21】スキャナ部の構成を示す構成図である。
【図22】(a)はカラースキャナのデータ処理部の構成を示すブロック図、(b)はモノクロスキャナのデータ処理部の構成を示すブロック図である。
【図23】各工程においてJDFデータの書き換えを行っている様子を示す図である。
【図24】受注・入稿マネージャによるジョブ受注画面の一例を示す図である。
【図25】ジョブ受注画面の一例を示す図である。
【図26】ジョブ受注画面の一例を示す図である。
【図27】ジョブ受注画面の一例を示す図である。
【図28】ジョブ受注画面の一例を示す図である。
【図29】ジョブ受注画面の一例を示す図である。
【図30】ジョブ受注画面の一例を示す図である。
【図31】ジョブ受注画面の一例を示す図である。
【図32】プルーフマネージャによる確認画面の一例を示す図である。
【図33】確認画面の一例を示す図である。
【図34】確認画面の一例を示す図である。
【図35】確認画面の一例を示す図である。
【図36】確認画面の一例を示す図である。
【図37】プリントマネージャより提供されるプリント工程の管理画面を示す図である。
【図38】プリント工程の管理画面を示す図である。
【図39】プリント工程の管理画面を示す図である。
【図40】プリント工程の管理画面を示す図である。
【図41】ジョブ制御設定項目の一例を示す図である。
【図42】フィニッシング設定項目の一例を示す図である。
【図43】画像処理設定項目の一例を示す図である。
【図44】カラー設定項目の一例を示す図である。
【図45】ジョブサブミット画面からの操作によりプリントマネージャに投げ込まれたプリントジョブの処理を示すフローチャートである。
【図46】プリンタドライバ画面からの操作によりプリントマネージャに投げ込まれたプリントジョブの処理を示すフローチャートである。
【図47】メッセージマネージャの構成及び周辺装置であるプリンタデバイスを有する画像形成システムの接続形態を示す図である。
【図48】警告メッセージを通知するタイミングを設定する処理を示すフローチャートである。
【図49】メッセージ通知タイミング設定を行う際に表示されるUI上の画面を示す図である。
【図50】電源ON時の表示メンテナンス要因選択画面の一例を示す図である。
【図51】電源OFF時の表示メンテナンス要因選択画面の一例を示す図である。
【図52】ジョブ開始前時の表示メンテナンス要因選択画面の一例を示す図である。
【図53】ジョブ終了時の表示メンテナンス要因選択画面の一例を示す図である。
【図54】リアルタイム時の表示メンテナンス要因選択画面の一例を示す図である。
【図55】(a)はメッセージコントローラが作成するフラグテーブルの一例を示す図、(b)はUI画面上に表示される電源ON時に通知すべきイベント情報を示す図である。
【図56】各表示タイミングにおけるイベント決定の順番を示すフローチャートである。
【図57】電源ON時の警告メッセージ表示処理を示すフローチャートである。
【図58】電源OFF時の警告メッセージ表示処理を示すフローチャートである。
【図59】ジョブ開始前時の警告メッセージ表示処理を示すフローチャートである。
【図60】ジョブ終了時の警告メッセージ表示処理を示すフローチャートである。
【図61】リアルタイム時の警告メッセージ表示処理を示すフローチャートである。
【図62】本発明の第2の実施の形態に係るメッセージマネージャの構成及び周辺の接続形態を示す図である。
【図63】本発明の第3の実施の形態に係る工程管理マネージャより提供されるジョブ生成画面を示す図である。
【図64】ジョブスケジューリング画面を示す図である。
【図65】ジョブスケジューリング画面を示す図である。
【図66】ジョブスケジューリング画面を示す図である。
【図67】ジョブスケジューリング画面を示す図である。
【図68】工程管理マネージャによるスケジューリング処理の一例を示すフローチャートである。
【図69】工程管理マネージャより提供される作業者のジョブスケジュール画面を示す図である。
【図70】メンテナンススケジュール画面を示す図である。
【図71】緊急ジョブ入稿後のメンテナンススケジュール画面を示す図である。
【図72】ジョブ開始前時の警告メッセージ表示処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0414】
101a、101b ネットワーク
104a、104b カラーMFP(画像形成装置)
105a、105b、105c 白黒MFP(画像形成装置)
120 メッセージマネージャ
121 断裁機
122 中綴じ製本機
123 くるみ製本機
124 紙折機
125 封入機
126 帳合機
300 UI
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の工程からなる画像形成処理を実行可能な画像形成システム及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、感光体に形成した潜像を現像剤で現像し、現像した画像を用紙に転写し定着させることで印刷を行う画像形成装置がある。この種の画像形成装置の中には、用紙やトナー等の消耗品の交換時期が迫っている時に、表示装置(UI:User Interface)を介して警告メッセージを表示することで、オペレータに消耗品の交換タイミングを通知することができるものがある(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平10−315590号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、大量の印刷ジョブを同時に扱うPOD(Print On Demand)市場においては、印刷ジョブを実行している途中で、画像形成装置を長い間占有して消耗品を大量に消費させるような別の印刷ジョブが投入される場合があり、また、消耗品やメンテナンス品の在庫状況や仕入先の納期等の状況は刻々と変化する。これらの要因が逐次変化する、PODセンターに設置されている画像形成装置(PODマシン)においては、オペレータに通知する消耗品の交換タイミングをこれらの要因を踏まえて動的にスケジューリングし、後で決定する方が最適である。
【0004】
また、大量の印刷物の出力を短期間で求められるPODの世界では、画像形成装置におけるメンテナンス品の交換をいちいちサービスマンに頼っていては時間の損失になるので、ある程度の範疇のメンテナンス品に関してはオペレータ自身が交換作業を行うことでダウンタイムの削減を図っている。
【0005】
最近では、オペレータ自身が画像形成装置のメンテナンスを行うORC(Operator Replaceable Components)の管理、メンテナンス(エラー表示や清掃)、ORCの発注、交換作業履歴の取得、といったいわゆるオペレータメンテナンスに対する要求はますます増加してきている。
【0006】
このような環境の中で、オペレータに対して、消耗品の補給やメンテナンス品の交換等のメンテナンス時期、仕入先に対する消耗品やメンテナンス品の発注時期をオペレータの都合の良いタイミングで通知する仕組みがまさに今要望されている。
【0007】
本発明の目的は、画像形成システムの操作者の作業回数を増加させることなく、操作者に消耗品の残量に関する情報を確実に報知することができる画像形成システム及び画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の目的を達成するために、本発明は、複数の消耗品を使用して画像を形成する画像形成装置と、前記画像形成装置から前記複数の消耗品の残量に関する情報を受信する受信手段と、前記複数の消耗品のうち少なくともいずれか1つの残量に関する報知をする報知手段と、前記報知手段による報知を行うべき所定タイミングを設定する設定手段とを有し、前記報知手段は、前記複数の消耗品にかかる第1の消耗品の残量が第1の所定量に達し、かつ前記複数の消耗品にかかる第2の消耗品の残量が第2の所定量に達したと前記受信手段が受信した場合、前記設定手段が設定した前記所定タイミングとなったことに応じて、前記第1の消耗品及び前記第2の消耗品の残量に関する報知をすることを特徴とする。
【0009】
上述の目的を達成するために、本発明は、複数の消耗品を使用して画像を形成する画像形成装置であって、前記複数の消耗品の残量に関する情報を検知する検知手段と、前記複数の消耗品のうち少なくともいずれか1つの残量に関する報知をする報知手段と、前記報知手段による報知を行うべき所定タイミングを設定する設定手段とを有し、前記報知手段は、前記複数の消耗品にかかる第1の消耗品の残量が第1の所定量に達し、かつ前記複数の消耗品にかかる第2の消耗品の残量が第2の所定量に達したと前記検知手段が検知した場合、前記設定手段が設定した前記所定タイミングとなったことに応じて、前記第1の消耗品及び前記第2の消耗品の残量に関する報知をすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、画像形成システムの操作者の作業回数を増加させることなく、操作者に消耗品の残量に関する情報を確実に報知することができる画像形成システム及び画像形成装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0012】
[第1の実施の形態]
<システムの概要>
図1は、本実施の形態に係る画像形成システムの構成例を示すブロック図である。
【0013】
図1において、画像形成システムは、工程管理マネージャ111、受注・入稿マネージャ112、原稿編集マネージャ113、プルーフマネージャ114、クライアントコンピュータ103、ファイル保管マネージャ117、納品・発送マネージャ118、スキャナ106、スキャンマネージャ119、プリントマネージャ115、後処理マネージャ116、メッセージマネージャ120、MFP(Multi Function Peripheral:マルチファンクション周辺機器)104、105、断裁機121、中綴じ製本機122、くるみ製本機123、紙折機124、封入機125、帳合機126を備えている。
【0014】
画像形成システムを構成する各部はネットワーク101を介して接続されている。ネットワーク101は、図示のような複数系統(101a、101b及び101c)または一系統のどちらでも構わない。
【0015】
工程管理マネージャ111は、コンピュータやデバイス或いは本画像形成システムを流れる全てのジョブの工程を管理している。受注・入稿マネージャ112は、インターネット経由で入稿されるジョブの受付を行う。原稿編集マネージャ113は、入稿されたジョブ及びスキャナ106によって原稿から読み取られた画像データに基づくジョブ(或いはどちらか一方のジョブ)を、ユーザの要求どおりのページ順や配置に加工する。
【0016】
プルーフマネージャ114は、インターネットと通信可能に接続され、原稿編集されたジョブまたはその出力サンプルがユーザの意図どおりであるかどうかをインターネット等を介して確認させる(プルーフ処理(校正処理)する)。プリントマネージャ115は、印刷前処理(原稿編集処理、プルーフ処理)されたジョブに対してラスタライズ処理を施し、該プリントマネージャ115に接続されたMFP(カラーMFP104a、104b、白黒MFP105a、105b、105c)にプリント出力(印刷処理)させる。
【0017】
後処理マネージャ116は、ユーザの要求どおりの後処理(仕上げ処理)工程(断裁処理工程、中綴じ製本処理工程、くるみ製本処理工程、紙折処理工程、封入処理工程、帳合処理工程等)を実行するように、断裁機121、中綴じ製本機122、くるみ製本機123、紙折機124、封入機125、帳合機126を制御する。ファイル保管マネージャ117は、ユーザのジョブを保管したり再プリント依頼に応えたりするファイルサーバである。
【0018】
納品・発送マネージャ118は、インターネットと通信可能に接続され、作業者に対して出来上がった書類を納品するよう指示したり、納品した納品伝票や発送履歴などを管理したりする(納品処理する)役割を果たす。スキャンマネージャ119は、紙原稿での入稿などに対してスキャナ106で原稿を読み取り、原稿画像を電子データ化することができる。
【0019】
メッセージマネージャ120は、ネットワーク101上に接続されているMFPのメンテナンス情報、エラー情報、及び各メンテナンス品の仕入先のネットワークサーバ(不図示)に記憶されている在庫情報や納期情報を受信し、用紙・トナー・ステイプル等の消耗品の補充や、感光ドラム・帯電器・モータ等のメンテナンス品(メンテナンス対象部品)の交換等、いわゆるオペレータのメンテナンスが必要であること示す警告メッセージを、オペレータが要求するタイミングで表示装置(UI)を介して表示する。
【0020】
なお、工程管理マネージャ111〜メッセージマネージャ120をそれぞれ別個の情報処理装置で構成してもよいし、工程管理マネージャ111〜メッセージマネージャ120のいずれか複数の機能または全ての機能を単一の情報処理装置で実現するように構成してもよい。本実施の形態では、工程管理マネージャ111〜メッセージマネージャ120は、CPU、ROM、RAM、HD等を有するコンピュータとして構成されており、CPUがROMやHDまたはその他の記憶媒体に格納されたプログラムに基づいて各機能を実行するものである。
【0021】
以下、図1に示した画像形成システムの各マネージャの役割について詳細に説明する。
【0022】
<工程管理マネージャ111>
一般に、管理情報システム(MIS=Management Information System)と呼ばれる集中的管理システムでは、生産関連データの収集、加工、報告を通して経営計画と管理業務を支援し情報を蓄積すると共に、必要なとき必要な部署に情報を提供することができる。
【0023】
工程管理マネージャ111は、この管理情報システムの中心となるコンピュータであり、従来は、人の能力上の制約によって集中管理しきれなかった部分を、コンピュータによる情報のデータベース化により、情報を集中管理する役割を果たすものである。
【0024】
この工程管理マネージャ111に蓄えられたデータは、意思決定のアプリケーション(スケジューリング用のアプリケーション)により、特に生産物のスケジューリングを行って作業者が効率よく作業できるように作業工程を指示したり管理したりすることで、生産能力計画を高めることに利用される。
【0025】
<受注・入稿マネージャ112>
受注・入稿マネージャ112は、いわゆる電子商取引(EC=Electronic Commerce)の仲介役で、インターネット経由で受発注を行うためのコンピュータである。また、受注・入稿マネージャ112は、ユーザ側から見ると、デジタルストアフロント(Digital Store Front)と呼ばれるウェブページを利用した電子店舗があり、ここでユーザ認証を行った後に、所望のファイルを所望の設定と一緒に電子データとして受注・入稿マネージャ112に送付し、ジョブの発注を行うものである。
【0026】
図2は、受注・入稿マネージャ112とユーザ側のコンピュータとの通信及び受注・入稿マネージャ112による受注処理を示すフローチャートである。
【0027】
図2において、ステップS201〜ステップS211はユーザ側のウェブブラウザ(Web Browser)上での作業ステップを示し、ステップS223〜ステップS226は受注・入稿マネージャ112側での制御処理ステップを示す。
【0028】
ユーザはコンピュータ上でウェブブラウザを起動し(ステップS201)、該ウェブブラウザ上でURL(Uniform Resource Locator)アドレスを入力して、受注・入稿マネージャ112が有するウェブサーバ(Web Server)部221にアクセスを行う。
【0029】
このウェブサーバ部221は、Microsoft社のIIS(Internet Information Server)に代表されるウェブサーバプログラムであり、http(hyper text transfer protocol)を用いてユーザがウェブブラウザを介してURLアドレスを入力すると、ウェブブラウザにサービス画面(Webpage:図24〜図31に示す画面)を提供するものである。
【0030】
ユーザ側では、ウェブブラウザがウェブサーバ部221より提供されたサービス画面(図24に示す画面)を開き、登録済みのユーザは、ユーザID(例えば電子メール Address)、パスワード等を画面上で入力する。なお、登録されていない新たなユーザの場合は、未登録ユーザを画面上で選択する。ユーザは、ウェブサーバ部221より提供される受発注画面(図25〜図30に示す画面)を開く(ステップS202)。
【0031】
ユーザは、ウェブサーバ部221より順次提供されウェブブラウザ上に順次表示される受発注画面(図25〜図30に示す画面)より、カスタマ情報(新規ユーザの場合または登録済みのユーザは変更する場合)、ドキュメント情報(画像データのファイル名(複数選択可能))、ジョブ情報(ジョブチケット等)、後処理情報(フィニッシング処理等)、プルーフ及びアーカイブ情報、デリバリ情報等の各種印刷指示を入力する(ステップS203〜ステップS208)。
【0032】
このとき、ウェブサーバ部221では、各受発注画面(図25〜図30に示す各画面)でのユーザの入力項目に欠落や入力ミスがないかを逐次簡単に確認した上で、ジョブ仮発注画面(図31に示す画面)に遷移(提供)する。もし各受発注画面(図25〜図30に示す各画面)での入力項目に問題があれば、その都度ユーザにワーニング(警告)を報知し、ジョブの発注ミスがないようにする。なお、このウェブサーバ部221には、図24〜図31に示す各サービス画面及び上記入力項目のチェックプログラム等が予めアップロードされているものとする。
【0033】
次に、ウェブサーバ部221より提供されウェブブラウザ上に順次表示されるジョブ仮発注画面(図31に示す画面)上でユーザが仮発注を承認するまで(ステップS209)、上記入力作業を繰り返す。ジョブ仮発注画面(図31に示す画面)上でユーザが仮発注を承認すると(ステップS209でYes)、ウェブブラウザは、ユーザが選択したファイル(画像データ)及び各印刷指示を含むジョブを、ユーザ側から受注・入稿マネージャ112のホットフォルダ部222に送信する。このホットフォルダ部222はユーザ毎に設けられていてもよい。
【0034】
また、受注・入稿マネージャ112側では、常にホットフォルダ部222内のジョブの有無をポーリングにて監視しており(ステップS223、ステップS224)、ジョブがあると判断した場合には、そのジョブを受け付け可能か否かを確認する(ステップS225)。受注・入稿マネージャ112は、ジョブの受け付けが許可されれば(受け付け可能であれば)、ジョブの受け付けを行い(ステップS226)、該受け付けたジョブを工程管理マネージャ111に対して送信すると共に「受諾」のメッセージをユーザに対してウェブ画面で送信する(ステップS228)。一方、受注・入稿マネージャ112は、ジョブの受け付けが許可されなければ(受け付け可能でなければ)、「拒絶」のメッセージをユーザに対してウェブ画面で送信する(ステップS227)。
【0035】
また、ユーザ側コンピュータでは、ウェブブラウザ上にウェブサーバ部221より提供される「受諾」または「拒絶」のメッセージ画面を表示し(ステップS210、ステップS211)、本処理を終了する。
【0036】
<原稿編集マネージャ113>
原稿編集マネージャ113は、工程管理マネージャ111により原稿編集工程に管理されるジョブに関して、ユーザから送付された複数個のファイルをマージしたり、ページの挿入や削除を行ったり、ユーザの指示どおりにレイアウトしたり、或いは要求の後工程処理を予めビジュアル的に確認可能視覚化したりすることを目的としたものである。
【0037】
図3〜図5は、ユーザから送信されたファイルA〜F及びその出来上がり(編集後の)イメージの一例を示す図である。
【0038】
図3に示した例では、入稿されたユーザからのジョブは、ファイルA(File−A)〜ファイルC(File−C)から構成されている。そして、ファイルAは、ユーザによりそのままのサイズの出力を希望され、ファイルB、ファイルCは、ユーザにより2in1(1枚の用紙に2つの画像を配置するレイアウト)の出力を希望されている。このような場合、原稿編集時には出力サイズ等が必要となるため、ユーザはそれらのサイズを指示する必要がある。また、出力の順序を考慮しなければならない場合等も、ユーザはそれらの順序を原稿入稿時等に指示する必要がある。
【0039】
また、図4に示した例では、入稿されたユーザからのジョブは、ファイルD(File−D)という1つのファイルとなっている。そして、ファイルDは、ユーザによりタブ紙等の特定のメディアへの出力及びパンチ/ステイプル等の後処理を希望されている。このように、ジョブが1つのファイルにより入稿された場合であっても、タブ紙等の特定のメディアへの出力及びパンチ/ステイプル等の後処理を希望する場合には、原稿編集時に、タブ自身の情報やタブ紙等のメディア情報が必要であったり、パンチ/ステイプル等の後処理情報も必要となったりするため、ユーザはそれらの情報を原稿入稿時等に指示する必要がある。
【0040】
更に、図5に示した例では、入稿されたユーザからのジョブは、ファイルE(File−E)、ファイルF(File−F)から構成されている。そして、ファイルE、ファイルFは、ユーザによりくるみ製本(サイズが異なる用紙の製本)を希望されており、紙サイズが異なっている。このように、出力したい紙サイズが異なっている場合も、原稿編集時に紙サイズ等の情報が必要となるため、ユーザはそれらの情報を原稿入稿時等に指示する必要がある。
【0041】
なお、上述したようなユーザからの各種情報の指示は、上述した図2のステップS205、ステップS206等において、後述する図27、図29等の受発注画面から行われる。
【0042】
このように、ユーザの入稿ファイルそのものがユーザの出来上がりイメージと一致しているとは限らないため、画像形成システム側でユーザの指示に従って編集する必要があり、この編集処理を担当するのが原稿編集マネージャ113である。
【0043】
また、ユーザから送られてくる複数のファイルが同じアプリケーションや同じタイプのファイルとは限らないため、1つのファイルにする必要があるが、この1つのファイルに作り上げる処理もこの原稿編集マネージャ113が行うものとする。
【0044】
以上の原稿編集マネージャ113における編集処理は、原稿入稿時等にユーザから指示された編集情報等に基づいて原稿編集マネージャ113内のプログラムにより(作業者による編集作業無しに)、及びクライアントコンピュータ103からの作業者による各種アプリケーションを用いた編集作業により(或いは前記プログラムまたは前記編集作業により)行われる。
【0045】
<プルーフマネージャ114>
プルーフマネージャ114は、一般にレイアウトの確認と色味の確認という2つの目的で利用されることが多く、白黒原稿の場合は前者の確認のみとなるが、カラー原稿では前者及び後者両方の確認が必要となる。
【0046】
印刷業界では、カラーカンプ(Color Comprehensive Layout)と呼ばれる製版・印刷工程に入る前に広告主にプレゼンテーションすることを目的とした、色づけされた出力がある。最近では、DTP(Desk Top Publishing)やCEPS(Corporate Electronic Publishing Systems:企業内印刷・自動編集システム)で処理したデジタルカラー画像を、カラープリンタやカラープロッタで出力したカラーのハードコピーが上記カラーカンプに用いられている。
【0047】
また、プリンタを利用したオンデマンドプリント(必要なときに必要な部数を提供する印刷システム)では、カンプに相当するレイアウト確認と簡易的な色味確認も、プルーフに相当する詳細な色味確認も、同じカラープリンタ(或いは白黒プリンタ)にて行うことが可能であるため、これらの確認作業をこのプルーフマネージャ114で一括して処理する。
【0048】
図6は、プルーフマネージャ114とユーザ側のコンピュータとの通信及びプルーフマネージャ114によるプルーフ作成処理を示すフローチャートである。
【0049】
図6において、ステップS401〜ステップS409はユーザ側の作業ステップを示し、ステップS421〜ステップS429はプルーフマネージャ114側の制御処理ステップを示す。
【0050】
プルーフマネージャ114も、受注・入稿マネージャ112と同様にウェブサーバ部441を有している(図2に示した受注・入稿マネージャ112のウェブサーバ部221と共有でも構わない)。まず、プルーフマネージャ114は、工程管理マネージャ111によりプルーフ工程に管理されるジョブに関して、ユーザがプルーフを要求した(即ち、図2のステップS207のプルーフの設定(図29に示す画面での設定)で要求した)か否かを判断する(ステップS421)。
【0051】
プルーフマネージャ114は、プルーフが要求されていないと判断した場合には、そのまま処理を終了する。一方、プルーフマネージャ114は、プルーフが要求されていると判断した場合には、ステップS422以降に進み、要求されたプルーフ方法(校正表現方法)によってユーザ側にサービスを提供する(校正表現を行う)。
【0052】
即ち、プルーフマネージャ114は、校正表現方法としてサムネールのウェブ表示が求められているか否かを判断し(ステップS422)、サムネールのウェブ表示が求められていると判断した場合には、原稿編集マネージャ113よりサムネール画面を作成させ、該作成されたサムネール画像をウェブサーバ部1141にアップロードし、許可されたユーザのみ表示可能に設定する(ステップS423)。これにより、ユーザは出来上がりイメージをウェブブラウザ上で確認することができる(後述する図32〜図36に示す確認画面により確認可能である)。
【0053】
一方、プルーフマネージャ114は、ステップS422でサムネールのウェブ表示が求められていないと判断した場合またはステップS423の後、校正表現方法としてPDF(Portable Document Format)ファイルが要求されているか否かを判断する(ステップS424)。プルーフマネージャ114は、PDFファイルが要求されていると判断した場合には、Adobe社のAcrobat Distillerなどを利用して、PDFファイルを作成し(ステップS425)、ユーザの要求した方法でユーザに提示する。例えば、ウェブブラウザ上での閲覧や、ftpサイトにアップロード、或いはファイルサイズが小さければユーザへの電子メールに添付するように設定することも可能である。
【0054】
一方、プルーフマネージャ114は、ステップS424でPDFファイルが要求されていないと判断した場合またはステップS425の後、サムネール画像、PDFファイルをアップロードしたウェブサイトのURLの記載やPDFファイルの添付等を行った電子メールをユーザに対して送信する(ステップS430)。
【0055】
一方、この電子メールを受信した(ステップS401)ユーザは、サムネール表示を行いたい場合には(ステップS402でYes)、コンピュータ上でウェブブラウザを起動し、URLを入力すると共に、ウェブサーバ部441より提供される画面にユーザIDとパスワードを入力して(ステップS403)、ウェブサーバ部441よりサムネール画面を取得する。そして、ウェブサーバ1141より取得したサムネール画面(後述する図32〜図36)をコンピュータ上に表示して閲覧し(ステップS404)、ステップS405に進む。一方、ステップS402でサムネール表示を行わない場合は、そのままステップS405に進む。
【0056】
次に、ユーザがPDFファイルの入手を行う場合には(ステップS405でYes)、ウェブサーバ部441よりPDFファイルをユーザ側コンピュータにダウンロードし(ステップS406)、ステップS407に進む。一方、PDFファイルの入手を行わない場合は(ステップS405でNo)、そのままステップS407に進む。
【0057】
次に、ユーザはプルーフを確認し(ステップS408)、プルーフの確認がOKである(印刷工程への移行を指示する)と判断した場合には、そのままステップS410に進む。一方、プルーフの確認がOKでない(NG)(印刷工程へは移行せず再校正を指示する)と判断した場合には、ユーザはコンピュータ上でプルーフのNG箇所とコメントを入力し(ステップS409)、ステップS410に進む。
【0058】
次に、ユーザはコンピュータ上でプルーフの確認結果(印刷工程への移行指示、または、印刷工程へは移行せず再校正指示)を示す電子メールを作成し、プルーフマネージャ114に対して送信する(ステップS410)。なお、プルーフがNGの場合には、ユーザは、ステップS409で入力したプルーフのNG箇所とコメントのデータを電子メールに添付するか、電子メールの本文に記載するものとする。また、プルーフのOK/NGを示す情報は、電子メールの本文に記載するように構成してもよいし、電子メールの題名にOK/NGを示す文字列を記載するように構成してもよい。
【0059】
一方、プルーフマネージャ114は、この電子メールを受信すると(ステップS431)、プルーフの確認結果がOKであるか否かを判断し(ステップS432)、プルーフの確認結果がOKである(印刷工程への移行を指示する)と判断した場合には、本処理を終了し、印刷(プリント)工程に進むように、後述する図23に示すJDFデータを書き換える。なお、ステップS432の判断は、受信した電子メールの題名等からプログラムにより判断させるように構成してもよいし、電子メールを受信したことを担当者に通知し、該受信電子メールの内容から担当者に判断させ担当者に確認の有無を入力させるように構成してもよい。
【0060】
一方、プルーフマネージャ114は、ステップS432でプルーフの確認結果がOKでない(NG)(印刷工程へは移行せず再校正を指示する)と判断した場合には、画像形成システム側の作業者が、ユーザからのNG箇所のコメントに従って、再度、原稿編集処理、ドキュメント処理、校正刷り(プルーフプリント)の処理をやり直し(ステップS433)、ステップS421に戻る。
【0061】
なお、図6のステップS410ではユーザからプルーフの確認結果を電子メールでプルーフマネージャ114に送信しているが、ユーザからプルーフの確認結果を電話やFAX等で画像形成システム側の担当者に連絡するようにし、この連絡を受けた担当者がプルーフのOK/NGを判断し、OK/NGを入力するように構成してもよい。
【0062】
<プリントマネージャ115>
次に、図7を用いてプリントマネージャ115内のデータフローを説明する。
【0063】
図7は、プリントマネージャ115内のデータフローを示すブロック図である。
【0064】
図7において、まず、NIC(Network Interface Card)611やSCSI(Small Computer System Interface)612から入力された工程管理マネージャ111によりプリント工程に移行したジョブ(後述する図39、図40に示すプリント工程におけるジョブサブミット画面からプリント指示されたジョブ)は、入力デバイス制御部601よりサーバ(プリントマネージャ115)内に入力され、サーバに様々なクライアントアプリケーションを連結することにおいてその役割を果たす。
【0065】
入力デバイス制御部601は、入力としてPDL(Page Description Language:ページ記述言語)データとJCL(Job Control Language:ジョブ制御言語)データを受け付ける。それはプリンタとサーバに関する状態情報であって様々なクライアントに対応する。このモジュール(入力デバイス制御部601)の出力は、適切なPDLとJCLの構成要素すべてを結合する役割を持つ。
【0066】
次に、入力ジョブ制御部602は、ジョブの要求されたリストを管理し、サーバに提出される個々のジョブにアクセスするためにジョブリストを作成する。更に、このモジュール(入力ジョブ制御部602)には、ジョブのルートを決めるジョブルーティングと、分割してRIP(Raster Image Processor)するか否かを司るジョブスプリットと、ジョブの順序を決めるジョブスケジューリングの3つの機能がある。
【0067】
RIP部603は、複数個存在する。RIP部603は、RIP603a、RIP603b、RIP603cから構成され、必要に応じて更に増やすことも可能であるが、ここでは総称してRIP部603と表記する。RIPモジュール(RIP部603)は、様々なジョブのPDLをRIP処理して、適切なサイズと解像度のビットマップを作成する。RIP処理に関しては、PostScript(米国Adobe社の商標登録)をはじめ、PCL(Printer Command Language)、TIFF(Tagged Image File Format)、JPEG(Joint Photographic Experts Group)、PDFなど様々なフォーマットのラスタライズ処理が可能である。
【0068】
画像圧縮/データ変換部604は、RIP部603によって作り出されるビットマップイメージを圧縮したり、フォーマット変換を施したりする役割を果たし、それぞれのプリンタデバイスに適合した最適な画像イメージタイプを選び出す。画像圧縮/データ変換部604は、例えばジョブをページ単位で扱いたい場合には、TIFFやJPEGなどをRIP部603でラスタライズした後のビットマップデータにPDFヘッダを付けて、PDFデータとして編集するなどの処理を行う。
【0069】
出力ジョブ制御部605は、ジョブのページイメージを取って、それらがコマンド設定に基づいてどう扱われるのかを管理する。ページはプリンタデバイスにより印刷されたり、ハードディスク607にセーブされたりする。印刷後のジョブは、ハードディスク607に残すか否かを選択可能であり、印刷後のジョブがハードディスク607にセーブされた場合には、再呼び出しすることもできる。更に、このモジュール(出力ジョブ制御部605)は、ハードディスク607とメモリ(SDRAM)608との相互作用で管理する。
【0070】
出力デバイス制御部606は、印刷データをどのプリンタデバイスに出力するか、またどのプリンタデバイスをクラスタリング(プリンタデバイスを複数台接続して一斉にプリントする際のプリンタデバイスの組み合わせ)するかの制御を司り、選択されたプリンタデバイスのインタフェースに印刷データを送る。また、このモジュール(出力デバイス制御部606)は、MFP104(またはMFP105)の状態監視と装置状況をプリントマネージャ115に伝える役割も果たしている。
【0071】
なお、図7では、プリントマネージャ115は、RIP部603を有する形態で記述されているが、RIP部603は、実際には、MFP104(またはMFP105)に内蔵されたり、プリントマネージャ115とは別ユニットで存在したりすることもある。いずれにせよ、MFP104(またはMFP105)やRIP部603を含めて、入力したPDL情報をRIP処理してプリントするまでの工程を担当するのがプリントマネージャ115の役割となる。
【0072】
<プリンタドライバ>
ユーザにより入稿されるデータは、PDLデータ、PDFデータ、アプリケーションデータ、紙原稿の読取データなど様々である。ユーザにより入稿されるデータがPDLデータ(PSデータ、PCLデータ等)やPDFデータ等の場合は、プリント工程に移行された時点で、そのままプリントマネージャ115に送り込まれてもRIP処理が可能である。一方、ユーザにより入稿されるデータがアプリケーションデータの場合は、プリント工程に移行された時点で、作業者がクライアントコンピュータ103からプリンタドライバを用いてアプリケーションデータをプリント用のデータに変換する作業を行って、プリントマネージャ115に送信する必要がある。
【0073】
以下、プリンタドライバについて説明する。
【0074】
図8〜図10は、クライアントコンピュータ103上のプリンタドライバ画面の一例を示す図である。
【0075】
プリンタドライバは、プリント動作を指示するためのGUI(Graphic User Interface)(アプリケーション等から印刷指示したときに表示される印刷設定用のGUI上において、「プリンタ」に関するプロパティの表示指示を行った場合に表示されるGUI)で指示される。ユーザはプリンタドライバに対し所望の設定パラメータを指示することで、所望の画像イメージをプリンタデバイスなどの送信先に送ることが可能となる。
【0076】
図8において、701はプリンタドライバのウィンドウである。このプリンタドライバのウィンドウ701内の設定項目において、702はターゲットとなる出力先を選択する送信先選択カラムである。本実施の形態では、上記MFP104或いはMFP105が選択対象となる。703はジョブの中から出力ページを選択するページ設定カラムであり、クライアントコンピュータ103上で動作するアプリケーションソフトで作成された画像イメージのどのページを出力するかを決定する。
【0077】
704は部数を指定する部数設定カラムであり、カーソルを部数設定カラム704の位置に移動させ、図示の矢印(スクロールバーの矢印)をクリックすることで、部数の増減を設定することができる。707は送信先選択カラム702にて選択された送信先デバイスに関する詳細設定を行うためのプロパティキーであり、このプロパティキー707を指示することにより、図9、図10に示す画面が表示される。
【0078】
そして、所望の設定が済めば、OKキー705により印刷を開始する(プリントマネージャ115に印刷データを送信する(後述する図46参照))。取り消す場合には、キャンセルキー706の操作により印刷を取りやめる。
【0079】
図9、図10は、プロパティキー707をクリックした際の表示画面(GUI)である。
【0080】
図9、図10において、この表示画面には、例えば「Paper」、「Graphics」、「Device Options」、「PDL」等のタブ711〜714が設けられている。タブ711〜714をクリック(不図示のポインティングデバイス等で指示)することにより、「Paper」、「Graphics」、「Device Options」、「PDL」等の異なる設定内容の設定を行うことができる。
【0081】
図9では、「Paper」タブ711が例としてあげられており、ここでは紙サイズ715、面つけレイアウト716、紙の向き717、給紙段718、部数719等の設定を行うことができる。また、「Device Options」タブ713が選ばれると、そのデバイス固有の設定情報、例えばステイプルなどのフィニッシングの設定や、プリンタによる色味などのパラメータを変更する画像処理関連のより細かい調整を行うことが可能となる。
【0082】
図10に示すように、選択には機能731とその設定値732をそれぞれ所望の値に設定することとなる。733は、各設定値を初期値に戻すデフォルトキーである。
【0083】
また、図示は省略するが、上記同様にして、「Graphics」タブ712では、解像度やハーフトーン設定の選択を行うことができ、「PDL」タブ714では、PDLの出力形式などの選択を行うことができる。
【0084】
更に、OKキー720を押下(指示)すると、プロパティ設定を有効にして図8の画面に戻る。また、キャンセルキー721を押下(指示)すると、プロパティ設定を無効にして図8の画面に戻る。更に、適用キー722を押下(指示)すると、プロパティ画面のままでプロパティ設定を有効にする。
【0085】
<RIP部603>
次に、図11〜図14を参照しながらプリントマネージャ115のRIP部603の構成について説明する。
【0086】
図11は、RIP部603の構成例を示すブロック図である。
【0087】
図11において、RIP部603は、一般に、インタプリタ部801、レンダリング部802、スクリーニング部803の3つの部分から構成されている。
【0088】
インタプリタ部801は、PDLを翻訳してビットマップ展開を行う。レンダリング部802は、PDLの色描写を行う。そして、スクリーニング部803は、白黒MFP105への出力の場合には、二値化処理や予め決められた周期/角度のスクリーンの作成を行い、またカラーMFP104への出力の場合には、キャリブレーション用ガンマテーブルまで含めて作成を行う。
【0089】
以下、RIP部603の各部について詳細に説明する。
【0090】
まず、図12を参照しながらインタプリタ部801について説明する。
【0091】
インタプリタ部801は、PDLデータを解析する部分であり、Adobe社のPostScript(登録商標)言語に代表されるPDLは、以下(a)〜(c)の3要素に分類される。
(a)文字コードによる画像記述
(b)図形コードによる画像記述
(c)ラスタ画像データによる画像記述
即ち、PDLは、上記の要素を組み合わせで構成された画像を記述する言語であり、それで記述されたデータをPDLデータと呼ぶ。
【0092】
図12(a)は、インタプリタ部801に入力されるPDLデータの記述例を示す図、図12(b)は、インタプリタ部801による描画結果を示す図である。
【0093】
図12(a)は、図12(b)の描画結果のPDLデータ記述例に対応するものである。文字情報の例「R901の記述」は、L911〜L913で表され、文字の色、文字列、座標位置からなる。文字の色のカッコ内は順にCyan、Magenta、Yellow、Blackの濃度を表わしている。最小は「0.0」であり、最大は「1.0」である。L911では、文字を黒にすることを指定する例を示している。次に、L912では、変数String1に文字列“ABC”を代入していることを示している。
【0094】
次に、L913では、第1、第2パラメータが文字列をレイアウトする用紙上の開始位置座標のx座標とy座標を示し、第3パラメータが文字の大きさを示し、第4パラメータが文字の間隔を示し、第5パラメータがレイアウトすべき文字列を示している。要するにL913は、座標(0.0,0.0)のところから、大きさ「0.2」、間隔「0.3」で、文字列“ABC”をレイアウトするという指示となる。
【0095】
次に、図形情報の例「R902の記述」において、L921は、文字の色を指定したL911と同様の記述方法で線の色を指定しており、ここでは、Cyanが指定されている。次に、L922は、線を引くことを指定するためのものであり、第1、2パラメータが線の始端座標のそれぞれx、y座標を示し、第3、4パラメータが線の終端座標のそれぞれx、y座標を示し、第5パラメータは線の太さを示す。
【0096】
更に、ラスタ画像情報の例「R903の記述」において、L931は、ラスタ画像を変数image1に代入していることを示している。ここで、第1パラメータはラスタ画像の画像タイプ及び色成分数を示し、第2パラメータは1色成分あたりのビット数を示し、第3、第4パラメータはラスタ画像のx方向、y方向の画像サイズを示し、第5パラメータ以降がラスタ画像データを示す。ラスタ画像データの個数は、1画素を構成する色成分数、及びx方向、y方向の画像サイズの積となる。このL931では、CMYK画像は4つの色成分(Cyan、Magenta、Yellow、Black)から構成されるため、ラスタ画像データの個数は100(=4×5×5)個となる。
【0097】
次に、L932は、座標(0.0,0.5)のところから、「0.5×0.5」の大きさにimage1をレイアウトすることを示している。
【0098】
図12(b)は、図12(a)に示した1ページの中で3つの画像記述(「R901の記述」、「R902の記述」、「R903の記述」)を解釈して、ラスタ画像データに展開した様子を示したものである。
【0099】
図12(b)において、R901、R902、R903は、図12(a)に示したそれぞれのPDLデータ(「R901の記述」、「R902の記述」、「R903の記述」)を展開したものである。
【0100】
これらのラスタ画像データは、実際にはC、M、Y、K色成分毎にプリントマネージャ115のメモリ608(或いはハードディスク607)に展開されており、例えばR901の部分は、各CMYKのメモリに、C=0、M=0、Y=0、K=255が書かれており、R902の部分は、それぞれ、C=255、M=0、Y=0、K=0が書き込まれることになる。
【0101】
プリントマネージャ115内では、クライアントコンピュータ103(或いは他のコンピュータ)から送られてきたPDLデータは、PDLデータのままか、上記のようにラスタ画像に展開された形で、メモリ608(或いはハードディスク607)に書き込まれ、必要に応じて保存されている。
【0102】
次に、図13を参照しながらレンダリング部802について説明する。
【0103】
インタプリタ部801から出力される画像データには、グレースケール、RGB、CMYKのほか様々な色空間のものがあり、その他の色空間の場合には、一度CRD(Color Rendering Dictionary)にてCMYK空間に変換された後、カラーマッチングされる。
【0104】
図13は、レンダリング部802におけるカラーマッチングの一例を示す図である。
【0105】
図13において、カラーマッチングは、RGBまたはCMYKで入力されたデータに対してカラーマッチングが必要な場合(ステップS1301の判定でYes、またはステップS1302の判定でYes)、CMM(Color Matching Manager)部1004においてICCプロファイルによる色調整が行われる。ICCプロファイルは、ソースプロファイル1005とプリンタプロファイル1006から構成されている。
【0106】
ソースプロファイル1005は、RGB(またはCMYK)データを一度規格化されたL*a*b*の空間に変換し、このL*a*b*データを再度ターゲットとなるプリンタデバイスに適したCMYK空間に変換する。また、ソースプロファイル1005は、不図示のRGBプロファイルとCMYKプロファイルから構成されており、入力画像がRGB系画像(Microsoft社のアプリケーションソフトやJPEG画像、TIFF画像等)の場合には、RGBプロファイルが選択され、入力画像がCMYK系画像(Adobe社のPhotoshopやIllustratorの一部データなど)の場合には、CMYKプロファイルが選択される。
【0107】
次に、プリンタプロファイル1006は、各プリンタデバイスの色特性に合わせて作られており、RGB系画像の場合は、Perceptual(色味優先)やSaturation(鮮やかさ優先)を選択するのが好ましく、CMYK系画像の場合は、Colorimetric(色差最小)を選択して最適画像を出力することが多い。
【0108】
また、ICCプロファイルは、一般にルックアップテーブル形式で作られている。ソースプロファイル1005では、RGB(またはCMYK)データが入力されると一意にL*a*b*データに変換され、プリンタプロファイル1006では、L*a*b*データからプリンタデバイスにマッチしたCMYKに変換される。
【0109】
なお、RGBで入力されたデータに対してカラーマッチングが必要でない場合は、デフォルト色変換部1003においてRGBデータからプリンタデバイスにマッチしたCMYKに変換されて出力される。また、CMYKで入力されたデータに対してカラーマッチングが必要でない場合は、そのまま出力される。
【0110】
次に、図14を参照しながらスクリーニング部803内のガンマ補正に関して説明する。
【0111】
図14(a)〜(d)は、スクリーニング部803内のガンマ補正を説明する特性図である。
【0112】
図14(a)は、リニアなガンマテーブルに対応し、図14(b)は、プリンタデバイスの出力特性に対応し、図14(c)は、キャリブレーションされたガンマテーブルに対応し、図14(d)は、出力特性を加味したガンマテーブルに対応する。
【0113】
図14(a)〜(d)において、ガンマテーブルは、デフォルトで図14(a)に示すようなリニアなガンマ曲線が用意されており、プリンタデバイスの出力特性に応じてガンマテーブルを用意する。
【0114】
例えば、MFP104aの出力特性Gpが図14(b)に示すような値であった場合、その逆関数Gaである図14(c)に示す値を掛け合わせれば、出力特性は図14(a)に示すようにリニアな値に修正される(Ga×Gp=G0)。
【0115】
また、印刷ライクな(印刷した際に人間の視覚特性に合わせて輝度の変化が滑らかになるような)出力特性Gbに図14(d)に示すような特性を選びたければ、Ga×Gbのような値のテーブルを掛け合わせても良い。
【0116】
また、これらのガンマテーブルを作成するために、MFP104aのスキャナ部や濃度計などを利用するキャリブレーション機能も一般に知られている。
【0117】
<MFP104、MFP105の構成>
次に、図15〜図19を参照しながらMFP104、MFP105の構成について説明する。但し、MFP104とMFP105の差はフルカラーとモノクロの差であり、色処理以外の部分ではフルカラー機器がモノクロ機器の構成を包含することが多いため、ここではフルカラー機器に絞って説明し、必要に応じて随時モノクロ機器の説明を加えることとする。
【0118】
図15は、MFP104、MFP105の構成を示すブロック図である。
【0119】
図15において、MFP104、MFP105は、それぞれ、スキャナ部1201、スキャナIP部1202、FAX部1203、NIC部1204、専用I/F部1205、コア部1206、プリンタIP部1207、スクリーニング部1208、プリンタ部1209、オンラインフィニッシャ部1210を備えている。
【0120】
スキャナ部1201は、原稿画像の読み取りを行う。スキャナIP部1202は、原稿から読み取った画像データを画像処理する。FAX部1203は、ファクシミリなどに代表される電話回線を利用した画像の送受信を行う。NIC部1204は、ネットワークを利用して画像データや装置情報をやり取りする。専用I/F部1205は、フルカラーMFP104との情報交換を行う。そして、MFP104、105の使い方に応じてコア部1206で画像信号を一時保存したり、経路を決定したりする制御を行う。
【0121】
次に、コア部1206から出力された画像データは、プリンタIP部1207及びスクリーニング部1208を経由して画像形成を行うプリンタ部1209に送られる。プリンタ部1209でプリントアウトされた用紙はオンラインフィニッシャ部1210へ送り込まれ、用紙の仕分け処理や用紙の仕上げ処理が行われる。
【0122】
コア部1206は、バスの交通整理を行っており、MFPの使い方に応じて、以下の(1)〜(5)のようにパス切り替えを行う。また、データがネットワークを経由する際には、JPEG、JBIG(Joint Bi-lebel Image Experts Group)、ZIPなど圧縮データを使用することも一般に知られており、データがMFPに入った後、このコア部1206にて解凍(伸張)される。
(1)複写機能:スキャナ部1201→コア部1206→プリンタ部1209
(2)ネットワークスキャナ:スキャナ部1201→コア部1206→NIC部1204
(3)ネットワークプリンタ:NIC部1204→コア部1206→プリンタ部1209
(4)ファクシミリ送信機能:スキャナ部1201→コア部1206→FAX部1203
(5)ファクシミリ受信機能:FAX部1203→コア部1206→プリンタ部1209
プリンタIP部1207は、信号を画像形成装置のトナー色であるY、M、C、K信号にマトリクス演算する出力マスキング/UCR部、トナーの色味諸特性を考慮したルックアップテーブル(LUT)RAMを使って画像出力のためのC、M、Y、Kデータに変換するガンマ補正部、シャープネスまたはスムージングを施す空間フィルタ等から構成される。
【0123】
スクリーニング部1208は、誤差拡散、ディザ、或いはPWM(Pulse Width Modulation)などの処理を行う部分である。
【0124】
図16(a)は、スクリーニング部におけるPWM処理を行う構成を示すブロック図、図16(b)は、信号波形を示す図である。
【0125】
図16(a)において、1301は三角波発生部、1302は入力されるデジタル画像信号をアナログ信号に変換するD/A変換部である。三角波発生部1301からの信号(図16(b)に示す信号a)及びD/A変換部1302からの画像信号(図16(b)に示す信号b)は、コンパレータ1303で大小比較されて、図16(b)に示す信号cのような濃度に依存したパルス幅信号となってレーザ駆動部1304に送られる。
【0126】
なお、カラーの場合には図16(a)に示す構成が4つ(C、M、Y、Kそれぞれ)必要となり、C、M、Y、Kそれぞれが、それぞれの半導体レーザ1305でレーザビームに変換される。そして、ポリゴンミラー1413で、それぞれのレーザビームを走査して、それぞれの感光ドラム1417、1421、1425、1429に照射される。
【0127】
図17は、プリンタ部(カラープリンタ部)1209の構造を示す構成図である。図16と同一の構成要素には同一の符号を付してある。
【0128】
図17において、ポリゴンミラー1413は、4つの半導体レーザ1305より発光された4本のレーザ光を受ける。その内の1本はミラー1414、1415、1416を経て感光ドラム1417を走査露光し、次の1本はミラー1418、1419、1420をへて感光ドラム1421を走査露光し、次の1本はミラー1422、1423、1424をへて感光ドラム1425を走査露光し、最後の1本はミラー1426、1427、1428をへて感光ドラム1429を走査露光する。
【0129】
また、1430はイエロー(Y)のトナーを供給する現像器であり、レーザ光に従い、感光ドラム1417上にイエローのトナー像を形成する。1431はマゼンタ(M)のトナーを供給する現像器であり、レーザ光に従い、感光ドラム1421上にマゼンタのトナー像を形成する。1432はシアン(C)のトナーを供給する現像器であり、レーザ光に従い、感光ドラム1425上にシアンのトナー像を形成する。1433はブラック(K)のトナーを供給する現像器であり、レーザ光に従い、感光ドラム1429上にマゼンタのトナー像を形成する。以上4色(Y、M、C、K)のトナー像が感光ドラム1417、1421、1425、1429から用紙に転写され、フルカラーの出力画像を得ることができる。
【0130】
用紙カセット1434、1435及び手差しトレイ1436のいずれかより給紙された用紙は、レジストローラ1437を経て、転写ベルト1438上に吸着されて搬送される。給紙のタイミングと同期がとられて、予め感光ドラム1417、1421、1425、1429には各色のトナーが現像されており、用紙の搬送と共にトナーが用紙に転写される。
【0131】
各色のトナーが転写された用紙は、転写ベルト1438から分離され、搬送ベルト1439により搬送され、定着器1440によってトナーが定着される。定着器1440を抜けた用紙は、フラッパ1450により一旦下方向へ導かれて用紙後端がフラッパ1450を抜けた後、スイッチバックさせられて排出される。これにより、用紙はフェイスダウン状態で排出され、先頭頁から順にプリントしたときに正しいページ順となる。
【0132】
なお、4つの感光ドラム1417、1421、1425、1429は、距離dをおいて等間隔に配置されている。用紙は搬送ベルト1439により一定速度vで搬送されており、この用紙搬送タイミングと同期がとられて4つの半導体レーザ1305(図16)が駆動される。
【0133】
図18は、プリンタ部(モノクロプリンタ部)1209の構造を示す構成図である。図16と同一の構成要素には同一の符号を付してある。
【0134】
図18において、1413はポリゴンミラーであり、半導体レーザ1305より発光されたレーザ光を受ける。レーザ光はミラー1514、1515、1516を経て感光ドラム1517を走査露光する。また、1530は黒色のトナーを供給する現像器であり、レーザ光に従い、感光ドラム1517上にトナー像を形成する。
【0135】
用紙カセット1534、1535及び手差しトレイ1536のいずれかより給紙された用紙は、レジストローラ1537を経て転写ベルト1538上に吸着され、搬送される。給紙のタイミングと同期がとられて、予め感光ドラム1517にはトナー像が現像されており、用紙の搬送と共にトナー像が用紙に転写される。これにより、出力画像を得ることができる。
【0136】
トナーが転写された用紙は、転写ベルト1538から分離され、定着器1540によってトナーが定着される。定着器1540を抜けた用紙は、フラッパ1550により一旦下方向へ導かれて用紙後端がフラッパ1550を抜けた後、スイッチバックさせられて排出される。これにより、用紙はフェイスダウン状態で排出され、先頭頁から順にプリントしたときに正しいページ順となる。
【0137】
なお、本実施の形態ではプリンタ部1209がレーザビーム方式である場合を例に挙げて説明しているが、レーザビーム方式以外の電子写真方式(例えばLED方式)でも、液晶シャッタ方式、インクジェット方式、熱転写方式、昇華方式でも、その他のプリント方式でも、本発明を適用可能である。
【0138】
<オンラインフィニッシャ部1210>
図19は、オンラインフィニッシャ部1210の構成を示す構成図である。
【0139】
図19において、プリンタ部1209にオンラインフィニッシャ部1210が接続されている場合、プリンタ部1209の定着部から排出された用紙は、オンラインフィニッシャ部1210に入る。オンラインフィニッシャ部1210には、サンプルトレイ1601及びスタックトレイ1602が配設されており、用紙はジョブの種類や排出される枚数に応じてどちらかのトレイに切り替えて排出される。
【0140】
用紙のソート方式には2通りあり、複数のビンを備えて用紙を各ビンに振り分けるビンソート方式によるソーティングと、電子ソート機能を用いてビン(またはトレイ)を奥側/手前方向にシフトしてジョブ毎に出力用紙を振り分けるシフトソート方式によるソーティングを行うことができる。電子ソート機能は、コレートと呼ばれる。コア部1206が大容量のバッファメモリを備えていれば、このバッファメモリを利用してバッファリングしたページ順と排出順を変更するいわゆるコレート機能を用いることで電子ソート機能もサポートできる。
【0141】
次に、グループ機能は、ソート機能が用紙をジョブ毎に振り分けるのに対し、用紙をページ毎に仕分けする機能である。
【0142】
更に、用紙をスタックトレイ1602に排出する場合には、排出される前の用紙をジョブ毎に蓄えておき、用紙を排出する直前にステープラ1605にてバインドすることも可能である。
【0143】
オンラインフィニッシャ部1210には、その他、上記2つのトレイに至るまでに用紙をZ字状に折るためのZ折り機1604、ファイル用の2つ(または3つ)の穴開けを行うパンチャ1606が配設されており、ジョブの種類に応じてそれぞれの処理を行う。
【0144】
更に、サドルステッチャ1607は、用紙の中央部分を2ヶ所バインドした後に、用紙の中央部分をローラに噛ませることにより用紙を半折りし、パンフレットのようなブックレットを作成する処理を行う。サドルステッチャ1607で製本された用紙は、ブックレットトレイに排出される。
【0145】
また、インサータ1603は、トレイ1610にセットされた用紙をプリンタ部1209へ通さずにトレイ1601、1602のいずれかに送るためのものである。これにより、オンラインフィニッシャ部1210に送り込まれる用紙と用紙の間にインサータ1603にセットされた用紙をインサート(中差し)することができる。インサータ1603のトレイ1610には、ユーザにより用紙をフェイスアップの状態でセットするものとし、ピックアップローラ1611により最上部の用紙から順に給送する。
【0146】
従って、インサータ1603からの用紙はそのままトレイ1601、1602へ搬送することにより、フェイスダウン状態で排出する。用紙をサドルステッチャ1607へ送るときには、用紙を一度パンチャ1606側へ送り込んだ後、用紙をスイッチバックさせて送り込むことにより、用紙のフェースの向きを合わせる。
【0147】
次に、トリマ(裁断機)1612について説明する。
【0148】
サドルステッチャ1607においてブックレット(中綴じの小冊子)にされた用紙束は、このトリマ1612に挿入されてくる。その際に、まず、ブックレットの用紙束は、ローラで予め決められた長さ分だけ紙送りされ、カッタ部1613にて予め決められた長さだけ切断され、用紙束内の複数ページ間でばらばらになっていた端部がきれいに揃えられることとなる。そして、用紙束はブックレットホールド部1614に格納される。
【0149】
<後処理マネージャ116>
後処理マネージャ116は、オフラインフィニッシャを統括管理するコンピュータであり、MFP104(または105)からのプリント出力に対して、フィニッシング処理を行う様々なオフラインフィニッシャのステイタス管理、ジョブ指示などを担当する。
【0150】
後処理マネージャ116が管理するオフラインフィニッシャには、断裁機121、中綴じ製本機122、くるみ製本機123、紙折り機124、封入機125、帳合機(コレータ)126を初めとして様々なものがある。後処理マネージャ116は、これらのオフラインフィニッシャと予め決められたプロトコルで逐次ポーリングにてデバイスの状況やジョブの状況を把握し、ジョブの実行状況を管理する。
【0151】
<ファイル保管マネージャ117>
ファイル管理マネージャ117は、ユーザのファイルを保管しておき、後でリプリントの予約が入った場合などに対応するものである。ファイルの形態は、PDLファイルの場合と、Print Readyファイル(BitmapやTiffファイルが広く知られている)の片方または双方で保管できる。保管に当たっては、Print Readyファイルの保管は大きな容量のデータとなってしまうため、別の記憶メディア(CD−ROM、MO、ZIPなど)に記録したり、PDLファイルであっても古いものや容量の大きいものは同様に別メディアなどに保管したりする。また、ユーザが希望した場合には、ファイルを最終出力と一緒に送り返すことも可能である。
【0152】
一方、保管されたデータをユーザが再プリントしたい場合には、例えば後述する図29に示す画面のRestoreの項目で再度オーダすることもできる。
【0153】
<納品・発送マネージャ118>
納品・発送マネージャ118は、宅配便、クーリエ便、郵送等の配送サービスとリンクしたもので、出来上がった印刷物の配送のトラッキングナンバやエアウェイビルナンバ等から、現在の配送の状況や到着予定等を管理するコンピュータである。
【0154】
<スキャンマネージャ119>
スキャンマネージャ119は、スキャナ106やMFP104、105のスキャナ部を制御するためのもので、スキャナドライバを呼び出して、プレビューを行ったり、画像の読み込みを行ったり、或いはMFP104、105のプリンタ部と連携してクイックコピーを行ったりするためのコンピュータであり、ユーザからの入稿が紙原稿であった場合に作業者が紙原稿を電子化する際にも使用する。具体的には、まず、スキャンマネージャ119の制御によりスキャナドライバが起動する。
【0155】
図20は、スキャン動作を指示するためのスキャナドライバのGUIを示す図である。
【0156】
図20において、ユーザはスキャナドライバのGUI上で、ターゲットとなるスキャナをソースデバイス名1722で選択し、所望のパラメータ設定1724〜1733を行い、プレビューキー1736或いはスキャンキー1737をクリック(不図示のポインティングデバイス等で指示)すると画像の読み込みを開始する。なお、キャンセルキー1738をクリック(不図示のポインティングデバイス等で指示)すると、画像の読み込みを中止する。更に、プロパティキー1723をクリック(不図示のポインティングデバイス等で指示)すると、ソースデバイス名1722で選択されたスキャナのプロパティ設定画面が表示される。
【0157】
図21は、スキャナ部1201の構成を示す構成図である。
【0158】
図21において、原稿台ガラス1801には、読み取り対象の原稿1802が載置される。原稿1802は照明ランプ1803により照射され、その反射光はミラー1804、1805、1806を経てレンズ1807によりCCD1808上に結像される。ミラー1804、照明ランプ1803を含む第1ミラーユニット1810は速度vで移動し、ミラー1805、1806を含む第2ミラーユニット1811は速度v/2で移動することにより、原稿1802の全面を走査する。第1ミラーユニット1810及び第2ミラーユニット1811は、モータ1809により駆動される。CCD1808の出力は、図22の構成を有するデータ処理部1820に入力される。
【0159】
図22(a)は、カラースキャナのデータ処理部の構成を示すブロック図、図22(b)は、モノクロスキャナのデータ処理部の構成を示すブロック図である。
【0160】
図22(a)において、カラースキャナの場合、原稿から読み取られた画像は、CCDセンサ1808により電気信号に変換される。このCCDセンサ1808はRGB3ラインのカラーセンサであり、R、G、Bそれぞれの画像信号がA/D変換部1901に入力される。A/D変換部1901でゲイン調整、オフセット調整された後、各色信号毎に8ビットのデジタル画像信号R0、G0、B0に変換される。その後、シェーディング補正部1902で色ごとに、基準白色板の読み取り信号を用いたシェーディング補正が施される。
【0161】
更に、CCDセンサ1808の各色ラインセンサは、相互に所定の距離を隔てて配置されているため、ラインディレイ調整回路(ライン補間部)1903において、副走査方向の空間的ずれが補正される。次に、入力マスキング部1904は、CCDセンサ1808のR、G、Bフィルタの分光特性で決まる読取色空間をNTSC(National Television System Committee)の標準色空間に変換する部分であり、CCDセンサ1808の感度特性/照明ランプのスペクトル特性等の諸特性を考慮した装置固有の定数を用いた3×3のマトリックス演算を行い、入力された(R0、G0、B0)信号を標準的な(R、G、B)信号に変換する。
【0162】
また、輝度/濃度変換部(LOG変換部)1905は、ルックアップテーブル(LUT)RAMにより構成され、RGBの輝度信号をC1、M1、Y1の濃度信号に変換する。この濃度信号は、スキャンマネージャ119に取り込まれる。
【0163】
図22(b)において、モノクロスキャナの場合は、単色の1ラインCCDセンサ1808を用いて、原稿から読み取られた画像を電気信号に変換し、単色の画像信号としてA/D変換部1901に入力される。この画像信号は、A/D変換1901によりA/D変換され、シェーディング補正部1902によりシェーディング補正された後、スキャンマネージャ119に取り込まれる。
【0164】
なお、取り込まれた画像は、図20に示したスキャナドライバのプレビュー部1735にて確認することができ、また、画像データとしてスキャンマネージャ119内のメモリやハードディスクに格納される。
【0165】
<メッセージマネージャ120>
メッセージマネージャ120は、ネットワーク101上に接続されている各デバイスのメンテナンス情報、エラー情報、及び各メンテナンス品仕入先のネットワークサーバより在庫情報、納期情報を受信し、これらの情報を基に、ユーザが設定した希望する表示タイミングで、メンテナンスの警告メッセージをUIを介して表示する。メッセージマネージャ120の動作の詳細については後述する。
【0166】
<データフロー>
ここで、再び図1に戻り、本画像形成システムにおける実際のデータの流れを考える。図1に示すそれぞれのコンピュータ(マネージャ)とデバイスの間でデータの受け渡しが行われており、それら全てを管理しているのが工程管理マネージャ111である。
【0167】
そして、受け渡されているデータは、CIP3(International Cooperation For Integration of Prepress Press and Postpress:製版、印刷、後加工の印刷ワークフロー統合のための共同組織)におけるPPF(Print Production Format)と呼ばれるフォーマット、或いはCIP4(International Cooperation For Integration of Processes in Prepress Press and Postpress:製版、印刷、後加工の工程・処理統合のための共同組織)におけるJDF(Job Definition Format)と呼ばれる新たなフォーマットにより実現されている。
【0168】
PPFは、プリプレス(製版)、プレス(印刷)、ポストプレス(後加工)という印刷の全ワークフローを統合し、その各工程間で処理や管理のデータをやり取りするためのフォーマットであり、管理情報やインキの調整、断裁位置の指定など様々な情報を扱い、品質の安定化、ミスの低減、処理の高速化、生産設備の効率的運用を目的にしたPostScriptをベースにした標準フォーマットである。
【0169】
一方、JDFは、PPFのコントール性に加え、Adobe社が提案したPJTF(Portable Job Ticket Format)と呼ばれるプリプレスの作業情報やコントロール属性などが付加されたフォーマットであり、プリプレス、プレス、ポストプレスの情報統合性、プロダクションと工程管理マネージャ111との連携、及び現存するシステムとの互換性を掲げている。
【0170】
また、JDFでは、PJTFが得意とするJob Ticketと呼ばれる作業指示書の受け渡しを行うというアーキテクチャを踏襲しており、作業履歴、作業指示、管理情報等に対して、それぞれの工程で必要な処理を順次実行し、次工程に伝えていくという仕組みである。
【0171】
更に、JDFでは、Job Ticket(作業指示書)を構築する言語として、XML(eXtensible Markup Language:拡張可能なマーク付き言語)が利用されている。JDFでは、スキーマと呼ばれるXMLの要素や属性の配列を記述したテンプレートを定義しており、定義されたスキーマに従って、それぞれの工程でXMLデータの書き換えを行っている。この様子を示したものが図23である。
【0172】
図23は、各工程においてJDFデータの書き換えを行っている様子を示す図である。
【0173】
図23において、受注・入稿マネージャ112に入稿されたジョブ2101に対して、工程管理マネージャ111内に装備されているJDFアプリケーション2102がJDFデータを作成する。
【0174】
作成されたJDFデータは、工程管理マネージャ111、受注・入稿マネージャ112、原稿編集マネージャ113、プルーフマネージャ114、プリントマネージャ115、後処理マネージャ116、ファイル保管マネージャ117、納品・発送マネージャ118、或いはスキャンマネージャ119にて書き換えが行われる。
【0175】
図23の例では、プリントマネージャ115と後処理マネージャ116との間が図示されており、JDFデータのやり取りは、JDFパーサ2104(または2107)で翻訳されて、それぞれのマネージャ内で情報の追加、削除、修正がなされる。
【0176】
この情報のやり取りは、実際のプリント出力(紙出力)をオフライン処理(作業者が手作業で運ぶ)したとしても、JDFパーサ経由でそれぞれのデバイスからそれぞれのジョブ処理状況がJDFデータに書き込まれて、バケツリレー式に伝達され、それぞれのJDFデータを工程管理マネージャ111にて逐次管理することで、それぞれのジョブの状況を一覧で見ることができる。
【0177】
<ウェブ受発注>
次に、図24〜図31を参照しながらデジタルストアフロント(Digital Storefront)と呼ばれるウェブページを利用した電子店舗の一例について説明する。
【0178】
図24〜図31は、受注・入稿マネージャ112によるジョブ受注画面の一例を示す図である。
【0179】
図24〜図31において、ユーザは、クライアントコンピュータ103によりインターネットを経由して図24に示すようなウェブサイトを見ることができる(図2のステップS201、ステップS202)。予め登録されたユーザは、「Registered」を選択し、ID番号(ここでは電子メール Address)とパスワードを入力し、次へキー(Next)2209を指示することでウェブによる受発注が可能となり、図26に示す画面に移動する。
【0180】
新規で図24に示すウェブサイトを訪れたユーザの場合は、「New」を選択し、次へキー2209を指示することで、図25に示すような入力画面に移行する。
【0181】
図25に示す入力画面において、ユーザは必要事項(氏名、会社名、住所、電話番号、ファクシミリ番号、電子メールアドレス等)を入力して登録を行う(図2のステップS203)。なお、2210はキャンセルキーであり、このウェブサイトを終了するときに指示する。ここでは、単に必要事項を入力する例を挙げたが、セキュリティを高めるため、本人確認手続きや口座開設の手続きを踏むなど二重三重のチェックを行うことは広く知られている。
【0182】
次に、図26に示す画面において、ユーザはプリントしたい電子データをドラッグ及びドロップ等で添付し、必要に応じてコメント欄に要望事項を入力し、次へキー2209を指示する(図2のステップS204)ことにより、図27に示す画面に移行する。
【0183】
図27に示す画面において、ユーザはジョブチケットと呼ばれるジョブの設定情報を入力し(図2のステップS205)、次へキー2209を指示することにより、図28に示す画面に移行する。
【0184】
図28に示す画面において、ユーザは所望するフィニッシング処理を選択し(図2のステップS206)、次へキー2209を指示することにより、図29に示す画面に移行する。
【0185】
図29に示す画面において、ユーザはプルーフプリントの有無2220の選択、必要なプルーフモード(校正表現方法)(ウェブサイト上のサムネール2221、ftpサイト上のPDFファイル2222、PDFファイルの電子メール送信2223、PDFファイル入りのCD−ROMの郵送2224等の複数の校正表現手段からいずれか1つまたは複数選択)、アーカイブ情報等を入力して(図2のステップS207)、次へキー2209を指示することにより、図30に示す画面に移行する。
【0186】
図30に示す画面において、ユーザは希望納期の情報を入力し(図2のステップS208)、次へキー2209を指示することにより、図31に示す画面に移行する。
【0187】
図31に示す画面において、概略コストが示されることで、ユーザはその料金に納得すれば仮発注をかけることができる。ここで、概略コストは、新規ユーザとお得意先、ジョブの大きさ、コピー部数などのジョブチケットの内容、フィニッシング処理方法、プルーフの方法や個数、アーカイブやリプリント情報、或いは、納期の長短などに応じて算出されるものである。ユーザは仮発注前に概算により概略コストを見ることができるため、コストによるトラブルを避けることができる。
【0188】
もし、ユーザがコスト面で気に入らなければ、各情報タブ(図25のカスタマ情報タブ2201、ドキュメント情報タブ2202、ジョブ情報タブ2203、後処理情報タブ2204、プルーフ及びアーカイブ情報タブ2205、デリバリ情報タブ2206)、戻るキー2208、次へキー2209等を用いて、設定を入れ替えたりすることで、再度概略コストを算出させることも可能である。
【0189】
そして、ユーザはOKキー2211を押下(指示)することにより、仮発注処理を行うことができる(図2のステップS209でYes)。なお、仮発注処理のため、後述するプルーフ時にもジョブチケットの設定変更を行うことが可能である。
【0190】
このように、受注・入稿マネージャ112で受け付けられたジョブは、工程管理マネージャ111にその情報が伝えられ、それを受けて、工程管理マネージャ111はそのジョブの管理を開始し、そのジョブに対してJDFデータを発行する。
【0191】
<レイアウト確認>
プルーフマネージャ114では、図32〜図36に示すように、原稿編集マネージャ113による編集結果を表示した確認画面をウェブサーバ部441を介してユーザに提供している(図6のステップS402〜S406)。
【0192】
図32〜図36は、プルーフマネージャ114による確認画面の一例を示す図である。
【0193】
図32〜図36において、確認画面には、ページ順とプリント順の切り替えボタン2301、ページ単位のプロパティ(属性設定)キー2302、ドキュメント単位のプロパティキー2303、ジョブ単位でのプロパティキー2304が用意されている。これにより、ページ単位、ドキュメント単位、ジョブ単位で、紙サイズ、メディアタイプを切り替えたり、N−up(縮小レイアウト)の配置数、配置順等を決めたり、フィニッシングの有無やフィニッシングの種類等を設定することができる。
【0194】
また、ユーザから入稿された原稿が複数枚であった場合、しかも異なるタイプのアプリケーションやファイルであった場合でも、それらをドラッグ及びドロップしてドキュメント単位で確認画面上にサムネール表示することができる。
【0195】
例えば、図32、図33はページ順で表示した例に対応し、1章(Document−001)と14章は、2in1で配置されているが、それ以外は4in1で配置されており、章(ドキュメント)単位で配置数を変えている例である。
【0196】
また、図34はページ順とプリント順の切り替えボタン2301を切り替えてプリント順で表示した例に対応し、中綴じ(ブックレット)された場合のプリント配置を見ることができる。
【0197】
また、図35はタブ紙を利用してページ単位でメディアを切り替えた場合の例に対応し、同時にパンチ(穴あけ)処理の指示をした場合でも、サムネール上で穴の位置などが確認できる。
【0198】
また、図36はくるみ製本される場合の例に対応し、表紙が背表紙分大きな用紙が用いられている点が確認できる。
【0199】
なお、図32〜図36に示した確認画面の表示ウィンドウは、ファイル構造を示すフォルダ画面とサムネール画面から成り立っているが、サムネール画面の1つのページをダブルクリックすると、ページ単位でのプレビュー画像でページ単位の拡大表示も可能である。
【0200】
以上示した図32〜図36の確認画面、または不図示のPDFファイル(ウェブサーバ部441よりダウンロードしたPDFファイル)の表示画面において、ユーザは、プルーフを確認し、プルーフの確認がOKであるとユーザが判断する(図6のステップS408)。そして、プルーフの確認がOKであると判断した場合には、ユーザはプルールがOKである(印刷工程への移行を指示する)旨を示す電子メールを(プルーフマネージャ114に割り当てられた所定のアドレス、担当者のアドレス等)に送信する(図6のステップS410)。
【0201】
一方、プルーフの確認がOKでない(NG)と判断した場合には、ユーザはプルーフがNGである(印刷工程へは移行せず、再校正を指示する)旨とプルーフのNG箇所とコメントを入力した電子メールを送信する(図6のステップS409、ステップS410)。
【0202】
この電子メールを受けたプルーフマネージャ114は、プルーフの確認結果がOKである(印刷工程への移行を指示する)場合には(図6のステップS432でYes)、処理を終了し、印刷(プリント)工程に進む。一方、プルーフの確認結果がNGである(印刷工程へは移行せず、再校正を指示する)場合には(図6のステップS432でNo)、画像形成システム側の作業者が、ユーザからのNG箇所のコメントに従って、再度、原稿編集処理、ドキュメント処理、校正刷り(プルーフプリント)の処理をやり直す(図6のステップS433)。
【0203】
以下、工程管理マネージャ111により管理される工程について説明する。ここでは、特にプリントジョブについて説明する。
【0204】
<プリントジョブ>
図37〜図40は、プリントマネージャ115より提供されるプリント工程の管理画面を示す図である。
【0205】
図37は、プリント工程におけるジョブステイタス画面であり、図38は、プリント工程におけるデバイスステイタス画面であり、図39、図40は、プリント工程におけるジョブサブミット画面である。
【0206】
なお、ユーザは、クライアントコンピュータ103上のウェブブラウザのURLアドレス部に工程管理マネージャ111側のウェブサーバのIPアドレス(ここでは例えば、192.168.100.11とする。DNS(Domain Name System)がサポートされている環境ならばサーバ名称でも構わない)を入力すると、サービス画面が読み込まれるように予め設定されている。
【0207】
図37において、このサービスツール(サービス画面)には、各マネージャ間のスケジューリングを行うスケジューリングタブ2401、受注・入稿マネージャによる受注状況を確認するオーダリングタブ2402、原稿編集を担当するエディティングタブ2403、プルーフマネージャ114による顧客のプルーフの承認状況を管理するプルーフィングタブ2404、プリントジョブの管理やプリントジョブの投入を行うプリンティングタブ2405、後処理マネージャ116により後処理工程の管理を行うフィニッシングタブ2406、ファイル保管マネージャ117によりジョブのアーカイブ状況を管理するアーカイビングタブ2407、納品・発送マネージャ118により納品伝票や配達状況の管理を行うデリバリィタブ2408、そしてスキャンマネージャ119によりスキャンジョブを管理するスキャンタブ2409等が用意されている。
【0208】
ユーザがプリンティングタブ2405を選択すると、プリントマネージャ115側のウェブサーバ(工程管理マネージャ111側のウェブサーバと同一であってもよい)にアクセスして、図37に示すプリント工程におけるジョブステイタス画面が読み込まれるようになっている。
【0209】
図37〜図40に示すプリント工程管理画面(プリンティングタブ2405が選択されたサービス画面)には、ジョブ管理を行うジョブステイタスキー2411、MFP104や105の管理を行うデバイスステイタスキー2412、プリントジョブの投入を司るジョブサブミットキー2413、そしてプリンタやクラスタプリンタの登録など各種設定を行うコンフィギュレーションキー2414等が設けられている。
【0210】
図37は、ジョブステイタスキー2411が選択された場合に対応する画面であり、図38は、デバイスステイタスキー2412が選択された場合に対応する画面であり、図39、図40は、ジョブサブミットキー2413が選択された場合に対応する画面である。
【0211】
まず、図37に示すジョブステイタス画面において、2421はデバイス表示部であり、ネットワーク上のMFP等のデバイス名称、デバイスアイコン(ステイタスに応じてアイコンが変化する)、更に、それらのステイタスを示す文字(Ready、PaperJam、Printing等)を表示している。
【0212】
次に、2422はジョブステイタス表示部であり、サーバ内部にあるそれぞれのジョブの状態をモニタでき、Spooling(RIP前のデータを受信中)、Ripping(RIP中)、Wait to Print(Print待機中)、或いはPrinting(Print中)等で表現される。また、予めジョブ投入時にサーバ内部で待機を指示されているジョブに関しては、RIPされる前の状態でHoldとして保持されている。エラーやジャムが生じた場合には、その旨を表示しユーザに知らせる。プリント後は、次のジョブ履歴(フィニッシュドジョブ)に渡される。
【0213】
各ネットワークデバイスのステイタスは、所定期間毎にサーバが問い合わせる及び各ネットワークデバイスが自身のステイタスに変化があったときにサーバに通知する(或いはいずれか一方)ことで対処している。
【0214】
また、2423はジョブ履歴表示部であり、ジョブの履歴を見ることができ、正常終了の場合にはPrinted、途中キャンセル時にはCanceledが示される。
【0215】
更に、ジョブステイタス表示部2422、ジョブ履歴表示部2423において、2424は詳細キーであり、このキーをクリック(不図示のポインティングデバイス等で指示)すると、実行中のジョブや終了後のジョブの詳細状況を把握することができ、ジョブ名、ターゲットプリンタ、ジョブステイタス、ジョブプライオリティ、ジョブID、クライアント名の他、ジョブのページ数、部数、紙サイズ、出力予測時刻、或いはクライアントからのユーザへの要望事項などを記述しておくコメント等が表示される。但し、上記出力予測時刻はあくまでも予測時刻であり、現在のスプール順、RIP予測時間、或いは、プリンタの印刷速度などにより計算される。
【0216】
更に、ジョブステイタス表示部2422において、2425はコントロールキーであり、ジョブ1つずつに対して、ある特権を与えられたの者(例えば管理者)のみが制御可能なものである。左から順に、ジョブのキャンセル2425−1、ジョブの一時停止(ジョブのポーズまたはホールド)2425−2、ジョブの再開(ポーズジョブまたはホールドジョブのリリース)2425−3等を指示するためのものである。
【0217】
また、ジョブ履歴表示部2423において、2761はコントロールキーであり、ジョブ履歴表示部2424内のジョブに対して制御可能なものである。左から順に、ジョブのアーカイブ(ジョブをネットワーク上の別の場所に保管しておく機能)2761−1、ジョブの削除(ジョブのデリート)2761−2、ジョブの再プリント(リプリントジョブ)2761−2等を指示するためのものである。これらの指示に基づいて、ユーザはサーバを扱うことができる。
【0218】
また、MFP104、105等のプリンタデバイス内のネットワークインターフェース部分には、MIB(Management Information Base)と呼ばれる標準化されたデータベースが構築されている。SNMP(Simple Network Management Protocol)というネットワーク管理プロトコルを介してネットワーク上のクライアントコンピュータ103等と通信し、MFP104、105を始めとしてネットワーク上に接続されたプリンタデバイスの状態等の必要な情報の交換が可能である。
【0219】
例えば、MFP104、105の装備情報としてどのような機能を有するフィニッシャが接続されているかを検知したり、ステイタス情報として現在エラーやジャムが起きていないか/プリント中か/アイドル中かなどを検知したり、MFP104、105等のプリンタデバイスの装備情報、装置の状態、ネットワークの設定、ジョブの経緯、使用状況の管理、制御などあらゆる静的情報を入手することが可能となる。プリントマネージャ115がこのMIBを利用して、MFP104、105等のプリンタデバイスのステイタスを随時取り込み、それをHTMLファイルとして更新することで、クライアントコンピュータ103からは常にその状態を閲覧することができる。
【0220】
ユーザがデバイスステイタスキー2412をクリック(不図示のポインティングデバイス等で指示)すると、図38に示すデバイスステイタス画面が表示され、デバイスステイタス表示部2423により各プリンタデバイスに装備された用紙の紙サイズやその補充状況(各用紙スタッカもしくはカセットの用紙残量)を確認したり、各プリンタデバイスに装備されたフィニッシャなどのアクセサリ状況を予め確認したりすることが可能となる。但し、用紙残量については専用のセンサで検出するものであり、用紙1枚の精度で検出することは難しいので、例えば最小単位は10枚程度である。但し、用紙無しは確実に検出できる。
【0221】
2433は詳細キーであり、この詳細キー2433をクリック(不図示のポインティングデバイス等で指示)すると、プリンタデバイスの詳細状況(例えば、カラー/モノクロ、解像度、印刷速度等)が表示される。
【0222】
また、ジョブサブミットキー2414をクリック(不図示のポインティングデバイス等で指示)すると、図39に示すジョブサブミット画面が表示される。ジョブサブミット画面は、その利用方法は上述したプリンタドライバと同様であるが、クライアントコンピュータ103上のファイルをアプリケーションで開かずに(アプリケーション上で印刷指示しないで)、直接、プリントマネージャ115に投げ込む(印刷対象の文書ファイルに以下の付加情報を付随させて転送またはコピーする)ためのものである。
【0223】
通常、プリンタドライバは2つの役割を有する。その1つは、クライアントコンピュータ103上のアプリケーションでデータを立ち上げて、そのデータをPostScript(或いはPCL)などのPDLデータに変換する役割である。もう1つは、プリントマネージャ115(或いはプリンタ)にその変換されたデータを投げ込む役割である。これは、従来型のRIP処理が1種類のRIP処理にしか対応できていなかったためである。
【0224】
これに対して、ジョブサブミットは、役割的には、GUIを用いてジョブチケットと共にジョブを投げ込む処理だけなのである。近年、PSだけでなく様々なフォーマット(例えば、pdf、tif、jpgなど)のデータを同一のソフトウェアRIPモジュールでRIP処理可能なものが登場している。
【0225】
また、プリントマネージャ115内に複数種類のソフトウェアRIPモジュール(例えば、PSとPCL)を有し、データに応じてそのRIPモジュールを切り替えて使用することができるなど、1種類のPDLだけでなく、様々なフォーマット(例えば、pdfやtiff、jpgなど)や様々なPDLデータを直接プリントマネージャ115に送付しても、従来の単一のPDLデータ同様にRIP処理を行い、ビットマップデータに展開することが可能となった。
【0226】
また、仮に、MFP104、105等のプリンタデバイスが、インタフェースの都合で、ビットマップデータでなくPSデータのみを扱うタイプのRIP処理機能付きのプリンタデバイスである場合には、プリントマネージャ115は上記RIP処理にてビットマップデータに展開後、そのデータをJBIGやG4(CCITT)にて画像圧縮した後、それにPS等のヘッダ(PSデータであることを示すヘッダ)をつけて、そのプリンタデバイスに出力する。これにより、様々なプリンタデバイスに対してもこれらの各種フォーマットデータのプリントを実現することができる。
【0227】
ジョブサブミットで付加する設定項目として、2441はターゲットとなる出力先を選択する送信先選択カラムである。一般的には、送信先選択カラム2441で、MFP104、105或いは複数台のプリンタデバイスを仮想的に組み合わせたクラスタプリンタを設定することも可能である。なお、送信先選択カラム2441でクラスタプリンタが選択された際には、図40に示すようにそれぞれのプリンタデバイスに対して設定を行うことができるように、設定項目切り替えキー2442のGUIが変更される。
【0228】
2444はファイルを選択するカラムである。カラム2444で直接ファイル名をディレクトリと一緒に指示しても良いが、一般的にはその右のブラウズボタンによりサーバ自身のコンピュータ内(或いはネットワーク内)に存在するジョブファイルを選ぶことになる。
【0229】
上記の設定を行い、プリントキー2443をクリックすると、設定された内容と指定されたファイルがプリントマネージャ115に転送され、印刷ジョブとして追加(キューイング)されることになる。
【0230】
また、選択したファイルと一緒に送られる設定項目をジョブチケットと呼んでおり、2445に示すようなものがある。
【0231】
なお、図39、図40では、一般設定(General)における設定項目が表示されているが、設定項目切り替えキー2442により、設定項目の分類(一般設定、ジョブ制御、フィニッシング、画像処理設定、カラー設定)を切り替えると、図41〜図44に示すような異なる分類の設定項目(ジョブ制御、フィニッシング、画像処理設定、カラー設定等の設定項目)が表示される。それぞれ設定を行うと、ジョブチケットとして画像データと共にプリントマネージャ115に送信され、RIP処理、プリント処理、後処理等に利用される。
【0232】
本実施の形態では、それぞれ分類のジョブチケットの詳細設定項目としては例えば以下のようにいくつかに分類されており、様々な設定が可能となっている。
(1)一般設定(General):部数、紙サイズ、給紙段、メディアタイプ、両面の有無等(図39、図40の2445)
(2)ジョブ制御(Job Management):ジョブの優先順位、ジョブセーブの有無等(図41)
(3)フィニッシング(Finishing):ステイプル、パンチ、ブックレット等(図42)
(4)画像処理設定(Image Quality=IQ):シャープネス、ブライトネス、トナーリダクション設定等(図43)
(5)カラー設定(Color):ガンマ変換テーブルの設定、ICCプロファイルの設定等(図44)
また、上記(1)〜(5)に示したジョブチケットの詳細設定項目は、図40に示すように複数台のプリンタデバイスを組み合わせてプリントする場合には、それぞれのプリンタに対して設定可能である。
【0233】
更に、このジョブチケットは、それぞれのデバイスに固有の設定項目があるばかりでなく、予め用意しておけば操作を円滑に行うことができるという利点がある。そのため、ジョブチケットの呼び出しキー、任意に設定したジョブチケットを保存しておくセーブキー(ジョブチケットを再使用するため)、新しく名前を付けて保存できるセーブアズキー、ジョブチケットを削除するデリートキー(不図示)を備えたキー群2444が用意されている。なお、キー群2444は、プリントファイルを自分のコンピュータ或いは自分がアクセス可能なネットワーク上から選択するためのファイル名入力エリア、ブラウズキー等も備えている。
【0234】
また、ジョブチケットの設定をデフォルトの状態に戻せるように、ジョブチケットのリセットキー2446が用意されている。
【0235】
<プリントジョブ処理>
次に、図45、図46のフローチャートを参照しながらジョブサブミットやプリンタドライバよりプリントマネージャ115に投げ込まれたプリントジョブの処理について説明する。
【0236】
図45は、図39、図40に示したジョブサブミット画面からの操作によりプリントマネージャ115に投げ込まれたプリントジョブの処理を示すフローチャートである。
【0237】
図45において、ステップS2508〜ステップS2514はクライアントコンピュータ103側のウェブブラウザ(ジョブサブミット画面)上でのユーザの作業ステップを示し、ステップS2534〜ステップS2540はプリントマネージャ115側での制御処理ステップを示す。
【0238】
クライアントコンピュータ103は、図39、図40に示したジョブサブミットからファイルをプリントマネージャ115に投げ込む際には、まずウェブブラウザでプリントマネージャ115側にあるウェブサーバ(Web Server)部2531にアクセスする(ステップS2508)。
【0239】
詳細には、ユーザはクライアントコンピュータ103上でウェブブラウザを起動し、該ウェブブラウザ上でURLアドレスを入力し、プリントマネージャ115側のウェブサーバ部2531にアクセスを行うことで(工程管理マネージャ111側のウェブサーバから提供されたサービス画面において、プリンティングタブ2405(図37参照)を選択し、更にジョブサブミットキー2413を選択することで)、ジョブサブミット画面(図39に示したジョブサブミット画面)を開く(ステップS2509)。
【0240】
次に、ユーザは所望のプリントファイルを、クライアントコンピュータ103或いは自分がアクセス可能なネットワーク上にあるプリントファイルから選択する(ステップS2510)。このとき選択するファイルは、サーバがラスタライズ(RIP)可能ならば、必ずしもPSファイルでなくてもよく、PCLファイル、TIFFファイル、JPEGファイル、PDFファイルなどでもよい。
【0241】
更に、ユーザは出力したいプリンタ或いはクラスタプリンタをウェブブラウザ上で選択する(ステップS2511)。選択されたプリンタ名或いはクラスタ名はすぐさまプリントマネージャ115に知らされる。これに伴い、プリントマネージャ115側にて予め用意されていたデフォルト(或いは所望)のジョブチケット、ホットフォルダ名等を含むウェブページがクライアントコンピュータ103に通知され、ウェブブラウザ上に表示される(ステップS2512)。
【0242】
次に、ユーザは表示されたジョブチケットをプリントしたい所望の設定値にブラウザ上で変更し(ステップS2513)、プリントキー2443をクリック(不図示のポインティングデバイス等で指示)すると、選択されたジョブと所望のジョブチケットがプリントマネージャ115側のホットフォルダ部2532に送信される(プリントジョブのサブミット)(ステップS2514)。
【0243】
このとき、プリントマネージャ115側では、受信したジョブファイル(ここでは、PDLファイルの場合とアプリケーションファイルの場合の両方を総称してジョブファイルと呼ぶこととする)と、ジョブ設定情報(ジョブチケット)を、例えば別々の拡張子等で別々に管理している。
【0244】
また、プリントマネージャ115側では、複数のホットフォルダを順次ポーリングによって監視しており(ステップS2534)、ホットフォルダ部2532内にジョブがあれば(ステップS2535でYes)、ジョブが入力ジョブ制御部602に渡され(ステップS2536)、図7、図11に示したようにRIPが行われる(ステップS2537)。更に、ユーザが選択した所望のプリンタ(或いはクラスタプリンタ)のスプールキューテーブル2533が参照され(ステップS2538、ステップS2539)、そこに登録されている出力デバイスにプリントされる(各出力デバイスに印刷データを送信する)(ステップS2540)。
【0245】
図46は、図8〜図10に示したプリンタドライバ画面からの操作によりプリントマネージャ115に投げ込まれたプリントジョブの処理を示すフローチャートである。
【0246】
図46において、ステップS2501〜ステップS2507はクライアントコンピュータ103側のプリンタドライバ画面でのユーザの作業ステップを示し、ステップS2534〜ステップS2540はプリントマネージャ115側での制御処理ステップを示す。図45と同一のステップには同一のステップ番号を付してある。
【0247】
クライアントコンピュータ103はプリンタドライバからファイルをプリントマネージャ115に投げ込む際には、まず、クライアントコンピュータ103で動作するアプリケーションソフト(例えばワープロソフト等)から印刷指示を行い、その結果、プリンタドライバからジョブを投げ込む。詳細には、ユーザはクライアントコンピュータ103でアプリケーションソフトを立ち上げ(ステップS2501)、印刷対象となるファイルを開いて印刷指示を行う(図8に示したプリンタドライバ画面を開く)(ステップS2502)。
【0248】
次に、ユーザはプリンタまたはクラスタプリンタの選択を行い(ステップS2503)、プロパティ等を利用して所望の機能を設定する(ステップS2505)。ユーザがOKボタン705(図8)をクリック(不図示のポインティングデバイス等で指示)すると(ステップS2506)、クライアントコンピュータ103内でPDLデータの作成を開始する(ステップS2507)。
【0249】
クライアントコンピュータ103でPDLデータが出来上がると、PDLデータはすぐにプリントマネージャ115内にある所定のホットフォルダ部2532に送られる。この後のプリントマネージャ115内の処理は、上述したジョブサブミットの場合の処理と同様にプリントされる仕組みとなっており、説明は省略する。
【0250】
ここで、プリンタ或いはクラスタプリンタを選択するに当たっては、予めクライアントコンピュータ103内でPPD(PostScript Printer Description)ファイルなどを用意して、プリンタドライバを設定しておく必要がある。PPDファイルは、プリンタを制御するための設定項目とその初期値、或いは設定の組み合わせの可否などが記述されており、プリンタ或いはクラスタプリンタ毎に固有のファイルとして提供されることになる。そして、ユーザは、クライアントコンピュータ103内に、プリンタやクラスタプリンタ毎にPPDファイルとプリンタドライバをリンクさせて予め用意しておかなければならないことになる。
【0251】
<メッセージマネージャの動作詳細>
次に、メッセージマネージャ120の動作の詳細について説明する。
【0252】
図47は、メッセージマネージャ120の構成及び周辺装置であるプリンタデバイスを有する画像形成システムの接続形態を示すブロック図である。
【0253】
図47において、メッセージマネージャ120のジョブ受付部12001にプリントジョブがJDFデータとして入力されると、ジョブ受付部12001は、JDFデータよりプリントジョブがネットワーク101b上に接続されている画像形成装置であるプリンタデバイス(カラーMFP104a、カラーMFP104b、白黒MFP105a、白黒MFP105b、白黒MFP105c)のうち、どのプリンタデバイスで出力されるかを判断する。
【0254】
更に、ジョブ受付部12001は、該当するプリンタデバイスのメンテナンス情報(メンテナンス品に関わる情報)、エラー情報(ジャム等のエラーを示す情報)、能力値情報(トナーや用紙等の残量を示す情報)、各メンテナンス品の消耗度情報(消耗度を示す情報)をネットワーク101bを介して受信する。
【0255】
ここで、メンテナンス品とは、プリンタデバイス(カラーMFP104a、カラーMFP104b、白黒MFP105a、白黒MFP105b、白黒MFP105c)が用紙に画像を形成するために用いる消耗品である。具体的には、プリンタデバイスについては、例えば以下が消耗品に該当する。
(1)用紙カセット1434から画像を形成するために供給される用紙
(2)用紙上に画像を形成するために用いられる現像剤としての各色(Y、M、C、K)のトナー
(3)オンラインフィニッシャ部1210のステープラ1605が用いる用紙の接合(バインド)部材であるステイプル針
(4)トナーが転写された用紙上にトナーを熱定着させる定着器1540
なお、本実施形態においては、前述の現像剤として電子写真プロセスにて画像を形成する場合に用いられるトナーを挙げたが、インクジェット方式にて画像を形成する場合に用いられるインクも現像剤となり得る。
【0256】
メッセージマネージャ120のメッセージコントローラ12002は、ネットワーク101bを介して受信したプリンタデバイスのエラー情報、メンテナンス情報、能力値情報、消耗度情報を基に、UI300で表示する警告メッセージ(報知メッセージ)を設定したタイミングで表示(報知)するよう制御を行うものである。メッセージコントローラ12002は、プリンタデバイスから前述した複数の消耗品の残量に関する情報(例えば、用紙カセット1434に供給されている用紙の残枚数、現像器1430〜1433に供給可能なトナーの残容量、ステープラ1605が使用可能なステイプル針の残数)を複数のプリンタデバイス(カラーMFP104a、カラーMFP104b、白黒MFP105a、白黒MFP105b、白黒MFP105c)の各々から受信する。
【0257】
図48は、UI300で表示される警告メッセージを通知するタイミングを設定する処理を示すフローチャートである。
【0258】
図48において、オペレータは、メンテナンスが必要であることを示す警告メッセージをどのタイミングで表示するかのメッセージ通知タイミング設定をUI300を介して行う(ステップS501)。ステップ501でメッセージ通知タイミング設定を行う際に表示されるUI300上の画面を図49に示す。
【0259】
なお、UI300は、各プリンタデバイスに設けられ、プリンタデバイスの操作者(作業者)がプリンタデバイスに対して各種の設定等を行うために用いられるユーザインターフェース画面であるものとし、前述の複数の消耗品(用紙、トナー、ステイプル針)のうち少なくともいずれか1つの残量に関する情報(例えば、用紙カセット1434に供給されている用紙の残枚数、現像器1430〜1433に供給可能なトナーの残容量、ステープラ1605が使用可能なステイプル針の残数)をユーザに報知するための表示画面としても用いられるものとすることができる。
【0260】
また、UI300は、各プリンタデバイスに設けなくとも、ネットワーク101aを介して複数のプリンタデバイスに対して設けられているメッセージマネージャ120において複数のプリンタデバイスの各々に対してネットワーク101aを介して各種の設定等を行うために用いられるユーザインターフェース画面であるものとし、前述の複数の消耗品(用紙、トナー、ステイプル針)のうち少なくともいずれか1つの残量に関する情報(例えば、用紙カセット1434に供給されている用紙の残枚数、現像器1430〜1433に供給可能なトナーの残容量、ステープラ1605が使用可能なステイプル針の残数)をユーザに報知するための表示画面としても用いられるものとすることができる。
【0261】
なお、以下の説明においては、UI300は各プリンタデバイスに設けられるものではなく、メッセージマネージャ120において複数のプリンタデバイスの各々に対してネットワーク101aを介して各種の設定等を行うために用いられるユーザインターフェース画面であるものとして説明する。また、UI300は、LCD(Liquid Crystal Display)等を用いることができる。
【0262】
図49の例では、電源ON時、電源OFF時、ジョブ開始前時、ジョブ終了時、及びリアルタイム(メンテナンス要因やエラー要因が発生した際に直ちに表示させたい場合)の5つのタイミングについて、どの要因に対する警告メッセージを表示するかを設定できる場合を示している。
【0263】
ここで、電源ON時とは、例えばプリンタデバイスに設けられたメインスイッチをOFF状態からON状態に切り替えることで、商用電源からコンセントを介してプリンタデバイスの電源部(不図示)に入力される電源電圧を、プリンタデバイスの各部へ投入(供給)するタイミングをいう。また、電源OFF時とは、例えばプリンタデバイスに設けられたメインスイッチをON状態からOFF状態に切り替えることで、商用電源からコンセントを介してプリンタデバイスの電源部(不図示)に入力される電源電圧を、プリンタデバイスの各部へ供給するのを停止するタイミングをいう。
【0264】
また、ジョブ開始前とは、いずれかのプリンタデバイス(ここでは、カラーMFP104aとする)において、プリントマネージャ115にて管理されておりカラーMFP104aにて実行すべき旨がプリントマネージャ115により決定されたプリントジョブの実行が、カラーMFP104aにて開始される前のタイミングをいう。また、ジョブ終了時とは、いずれかのプリンタデバイス(ここでは、カラーMFP104aとする)において、プリントマネージャ115にて管理されておりカラーMFP104aにて実行すべき旨がプリントマネージャ115により決定されたプリントジョブの実行が、カラーMFP104aにて終了するタイミングをいう。
【0265】
図49における表示タイミングの内のいずれかを選択すると、図50〜図54に示すような各表示タイミング毎の表示メンテナンス要因選択画面がUI300上に表示される。
【0266】
図50は、電源ON時に警告メッセージを表示する項目を選択する画面を示す図である。
【0267】
図50の例では、項目として、用紙が全く無くなった場合の用紙補給(残量0)、トナーが全く無くなった場合のトナー補給(残量0)、ステイプルが全く無くなった場合のステイプル補給(残量0)、ローラ交換、オイル交換、用紙が残りわずかの場合の用紙補給(残量わずか)、トナーが残りわずかの場合のトナー補給(残量わずか)、ステイプルが残りわずかの場合のステイプル補給(残量わずか)等について選択する例を示している。
【0268】
ここで、用紙補給において残量わずかである場合とは、用紙カセット1434に積載されている用紙の枚数が所定枚数(例えば、用紙カセット1434に積載可能な最大積載枚数の5%)を下回った場合をいう。また、トナーにおいて残量わずかである場合とは、プリンタデバイス(ここでは、カラーMFP104aとする)が使用する特定色のトナー(ここでは、イエロー)の残容量が所定容量(例えば、イエローの現像器1430へイエロートナーを供給する不図示のイエロートナーボトルの満載容量の5%)を下回った場合をいう。また、ステイプル針において残量わずかである場合とは、プリンタデバイス(ここでは、カラーMFP104aとする)に接続されるオンラインフィニッシャ部1210のステープラ1605が使用するステイプル針の残数が所定数(例えば、ステープラ1605に供給し得るステイプル針の満載数の5%)を下回った場合をいう。
【0269】
オペレータメンテナンスでは、この他にも、モータ類、ドライバ類、感光ドラム、転写ドラム、帯電器、除電器類などMFPを構成する全ての寿命の存在する消耗品及びメンテナンス品についても、ORCとして含まれているので、対応するORC部品がそれ以外に存在する場合には、同一画面内に上記以外のORCの項目が追加表示される。ORCの場合は、部品名と共にその部品を示す番号を同時に表示することになるので、ORCの部品番号も併せて表示しても良い。
【0270】
図50の例では、用紙補給(残量わずか)、トナー補給(残量わずか)、ステイプル補給(残量わずか)の場合について警告メッセージを表示する場合を示している。
【0271】
図51は、電源OFF時に警告メッセージを表示する項目を選択する画面を示す図である。
【0272】
図51の例では、ローラ交換、オイル交換の場合について警告メッセージを表示する場合を示している。
【0273】
図52は、ジョブ開始前時に警告メッセージを表示する項目を選択する画面を示す図である。
【0274】
図52の例では、用紙補給(残量0)、トナー補給(残量0)、ステイプル補給(残量0)、電圧制御エラーの場合について警告メッセージを表示する場合を示している。
【0275】
図53は、ジョブ開始後時に警告メッセージを表示する項目を選択する画面を示す図である。
【0276】
図53の例では、用紙補給(残量0)、トナー補給(残量0)、ステイプル補給(残量0)、ジャムエラーの場合について警告メッセージを表示する場合を示している。
【0277】
図54は、リアルタイムで警告メッセージを表示する項目を選択する画面を示す図である。
【0278】
図54の例では、用紙補給(残量0)、トナー補給(残量0)、ステイプル補給(残量0)、温度制御エラーの場合について警告メッセージを表示する場合を示している。
【0279】
図48に戻り、メッセージマネージャ120のメッセージコントローラ12002は、ユーザがUI画面上で設定した各表示タイミング毎の表示項目の設定に従ってフラグテーブルを作成する(ステップ502)。
【0280】
図55(a)にメッセージコントローラ12002が作成するフラグテーブルを示す。フラグテーブルは、オペレータに通知すべき各イベントについて、ステップ501で設定した表示タイミングを示すフラグがセットされる。図55(a)の例では、電源ON時のみに表示する項目についてはフラグ1、電源OFF時のみに表示する項目についてはフラグ2、ジョブ開始前時のみに表示する項目についてはフラグ3、ジョブ終了時のみに表示する項目についてはフラグ4、リアルタイムで表示する項目についてはフラグ5、・・・、ジョブ開始前時、ジョブ終了時、リアルタイムのそれぞれのタイミングで表示する項目についてはフラグ20の場合を示している。
【0281】
例えば通知イベントリストのうち、No.6〜8の用紙補給(残量わずか)、トナー補給(残量わずか)、ステイプル補給(残量わずか)の項目については、電源ON時にのみ表示されるイベントであるため、フラグ1がセットされる。
【0282】
メッセージマネージャ120のメッセージコントローラ12002で作成したフラグテーブルは、HDD12003へ格納される。HDD12003には、フラグテーブルの他に、プリンタデバイス毎の各メンテナンス項目(消耗品、メンテナンス品)の消耗度や使用回数を示す消耗度テーブルや、プリンタデバイス毎に異なる能力値を示す能力値テーブルが格納される。
【0283】
図48に戻り、メッセージマネージャ120のメッセージコントローラ12002は、ユーザが設定したタイミング毎の通知すべきイベント情報をUI300上へ表示する(ステップS503)。
【0284】
UI300上で表示される内容は、上記作成されたフラグテーブルに従って決定される。図55(b)では、UI300上で表示される電源ON時に通知されるイベント情報が、図55(a)のフラグ1がセットされている通知イベントリストのうち、No.6〜8の用紙補給(残量わずか)、トナー補給(残量わずか)、ステイプル補給(残量わずか)の項目であるので、図55(b)のような画面を表示する結果となる例を示している。
【0285】
<各タイミング毎のメッセージ表示処理>
図56は、各表示タイミングにおけるイベント決定の順番を示すフローチャートである。
【0286】
図56において、メッセージマネージャ120のメッセージコントローラ12002は、プリンタデバイスの電源ON時(ステップS601)、ジョブ開始前時(ステップS602)、リアルタイム(ステップS603)、ジョブ終了時(ステップS604)、電源OFF時(ステップS605)の順番に従って各表示タイミングのイベントを決定し、オペレータにメッセージを通知するよう制御する。
【0287】
次に、各表示タイミング毎に通知すべきイベントを決定してUI300を介して警告メッセージを表示するまでの流れを説明する。
【0288】
<電源ON時の警告メッセージ表示処理>
図57は、電源ON時の警告メッセージ表示処理を示すフローチャートである。
【0289】
図57において、まず、メッセージマネージャ120のメッセージコントローラ12002は、複数のプリンタデバイス(カラーMFP104a、カラーMFP104b、白黒MFP105a、白黒MFP105b、白黒MFP105c)の電源スイッチがONされたかどうかをチェックしにいく(ステップS701)。メッセージコントローラ12002は、電源スイッチがONされるまでステップ701を繰り返す。メッセージコントローラ12002は、複数のプリンタデバイスのうち特定のプリンタデバイス(ここでは、カラーMFP104aとする)の電源スイッチがONされたことを確認すると、次に、電源ON時に通知すべきイベント(図50の例では、用紙の残量がわずかであること、トナーの残容量がわずかであること、ステイプル針の残数がわずかであること)を示すフラグがフラグテーブルにセットされているか否かを確認する(ステップS702、ステップS703)。電源ON時に通知するイベントを示すフラグがフラグテーブルにセットされている場合には、ステップ704へ移行する。電源ON時に通知するイベントを示すフラグがフラグテーブルにセットされていない場合には、警告メッセージ表示シーケンスは終了する。
【0290】
次に、メッセージコントローラ12002は、そのイベントに関わる情報をHDD12003より入手する(ステップS704)。例えばトナー補給(残量わずか)イベントが選択されている場合には、メッセージコントローラ12002は、HDD12003に格納されている消耗度テーブルより該当するプリンタデバイスのトナー残量を読み出す。
【0291】
次に、メッセージコントローラ12002は、そのイベントに関するオペレータのとるべき行動を決定する(ステップS705)。例えば複数の消耗品にかかる残量のうち、用紙補給(残量わずか)及びトナー補給(残量わずか)が選択されている場合には、メッセージコントローラ12002は、用紙の残量が所定枚数(例えば最大積載容量の5%)を下回っていること、及びトナーの残容量が所定容量(例えば満載容量の5%)を下回っていることを判定する。そして、メッセージコントローラ12002は、用紙の残量が所定枚数を下回っており、かつトナーの残容量が所定容量を下回っている場合には、カラーMFP104aの操作者に対して警告メッセージを表示する旨を決定する。
【0292】
なお、メッセージコントローラ12002は、用紙の残量が所定枚数(例えば最大積載容量の5%)を下回っていない場合やトナーの残容量が所定容量(例えば満載容量の5%)を下回っていない場合は、その下回っていないものについては何らの警告もしない旨か、下回っていない旨の表示(報知)をする旨を決定する。
【0293】
最後に、メッセージコントローラ12002は、ステップS705で決定した内容に従って警告メッセージをUI300上へ表示する(ステップS706)。
【0294】
<電源OFF時の警告メッセージ表示処理>
図58は、電源OFF時の警告メッセージ表示処理を示すフローチャートである。
【0295】
図58において、まず、メッセージマネージャ120のメッセージコントローラ12002は、プリンタデバイスの電源スイッチがOFFされたかどうかをチェックしにいく(ステップS801)。電源スイッチがOFFされるまでステップ801を繰り返す。メッセージコントローラ12002は、電源スイッチがOFFされたことを確認すると、次に、電源OFF時に通知するイベントを示すフラグがフラグテーブルにセットされているか否かを確認する(ステップS802、ステップS803)。電源OFF時に通知するイベントを示すフラグがフラグテーブルにセットされている場合には、ステップ804へ移行する。電源OFF時に通知するイベントを示すフラグがフラグテーブルにセットされていない場合には、警告メッセージ表示シーケンスは終了する。
【0296】
次に、メッセージコントローラ12002は、そのイベントに関わる情報をHDD12003より入手する(ステップS804)。例えばローラ交換イベントが選択されている場合には、メッセージコントローラ12002は、HDD12003に格納されている消耗度テーブルより該当するプリンタデバイスの使用回数を読み出す。
【0297】
次に、メッセージコントローラ12002は、そのイベントに関するオペレータのとるべき行動を決定する(ステップS805)。例えばローラ交換イベントが選択されている場合には、メッセージコントローラ12002は、ローラ交換時期と判断する予め設定されているプリント枚数の閾値を超えているか否かを判定し、超えている場合には警告メッセージを表示し、超えていない場合には表示しないかもしくはOKであること示すメッセージを表示するよう決定する。
【0298】
最後に、メッセージコントローラ12002は、ステップS805で決定した内容に従って警告メッセージをUI300上へ表示する(ステップS806)。
【0299】
<ジョブ開始前時の警告メッセージ表示処理>
図59は、ジョブ開始前時の警告メッセージ表示処理を示すフローチャートである。
【0300】
図59において、まず、メッセージマネージャ120のメッセージコントローラ12002は、画像形成システムを構成する複数のプリンタデバイスのうち特定のプリンタデバイス(ここでは、カラーMFP104aとする)に関して、順番待ちしているジョブが存在するかどうかをプリントマネージャ115にチェックしにいく(ステップS901)。メッセージコントローラ12002は、ステップS901の処理を、カラーMFP104aについての順番待ちしているジョブが現れるまでステップ901を繰り返す。メッセージコントローラ12002は、カラーMFP104aについての順番待ちしているジョブが現れたことを確認すると、ジョブ開始前時に通知するイベントを示すフラグがフラグテーブルにセットされているか否かを確認する(ステップS902、ステップS903)。ジョブ開始前時に通知するイベントを示すフラグがフラグテーブルにセットされている場合には、ステップ904へ移行する。ジョブ開始前時に通知するイベントを示すフラグがフラグテーブルにセットされていない場合には、警告メッセージ表示シーケンスは終了する。
【0301】
次に、メッセージコントローラ12002は、そのイベントに関わる情報をHDD12003より入手する(ステップS904)。例えば用紙補給(残量0)イベントが選択されている場合には、メッセージコントローラ12002は、HDD12003に格納されている消耗度テーブルより該当するプリンタデバイスの用紙残量を読み出す。
【0302】
次に、メッセージコントローラ12002は、そのイベントに関するオペレータのとるべき行動を決定する(ステップS905)。例えば用紙補給(残量0)イベントが選択されている場合には、メッセージコントローラ12002は、用紙残量が0でになっているか否かを判定し、0の場合には警告メッセージを表示し、0でない場合には表示しないかもしくはOKであること示すメッセージを表示するよう決定する。
【0303】
すなわち、メッセージコントローラ12002は、複数ページにかかる画像を形成するカラーMFP104aについてのプリントジョブがカラーMFP104aにより実行されることにより、UI300にて選択された消耗品(図52における用紙補給(残枚数0)、トナー補給(残容量0))のいずれかの残量が所定量(用紙については残枚数0、トナーについては残容量0)に達するか否かを判定する。
【0304】
そして、メッセージコントローラ12002は、プリントジョブをカラーMFP104aで実行することにより用紙の残量が0となり、かつトナーの残容量0となると判定した場合には、カラーMFP104aの操作者に対して警告メッセージを表示する旨を決定する。なお、メッセージコントローラ12002は、用紙の残量が0とならない場合やトナーの残容量が0とならない場合は、その0とならないものについては何らの警告もしない旨か、0とならない旨の表示(報知)をする旨を決定する。
【0305】
最後に、メッセージコントローラ12002は、ステップS905で決定した内容に従って警告メッセージをUI300上へ表示する(ステップS906)。
【0306】
<ジョブ終了時の警告メッセージ表示処理>
図60は、ジョブ終了時の警告メッセージ表示処理を示すフローチャートである。
【0307】
図60において、まず、メッセージマネージャ120のメッセージコントローラ12002は、終了していないジョブが存在するかどうかをチェックしにいく(ステップS1001)。終了していないジョブが無くなるまでステップ1001を繰り返す。メッセージコントローラ12002は、終了していないジョブが無くなったことを確認すると、次に、ジョブ終了時に通知するイベントを示すフラグがフラグテーブルにセットされているか否かを確認する(ステップS1002、ステップS1003)。ジョブ終了時に通知するイベントを示すフラグがフラグテーブルにセットされている場合には、ステップ1004へ移行する。ジョブ終了時に通知するイベントを示すフラグがフラグテーブルにセットされていない場合には、警告メッセージ表示シーケンスは終了する。
【0308】
次に、メッセージコントローラ12002は、そのイベントに関わる情報を入手する(ステップS1004)。例えばジャムエラーイベントが選択されている場合には、メッセージコントローラ12002は、該当するプリンタデバイスにおけるジャムエラーフラグを読み出す。
【0309】
次に、メッセージコントローラ12002は、そのイベントに関するオペレータのとるべき行動を決定する(ステップS1005)。例えばジャムエラーイベントが選択されている場合には、メッセージコントローラ12002は、ジャムエラーフラグが真であるか否かを判定し、真の場合には警告メッセージを表示し、真でない場合には表示しないかもしくはOKであること示すメッセージを表示するよう決定する。
【0310】
最後に、メッセージコントローラ12002は、ステップS1005で決定した内容に従って警告メッセージをUI300上へ表示する(ステップS1006)。
【0311】
<リアルタイム時の警告メッセージ表示処理>
図61は、リアルタイム時の警告メッセージ表示処理を示すフローチャートである。
【0312】
図61において、まず、メッセージマネージャ120のメッセージコントローラ12002は、プリンタデバイスでジョブが実行中であるかどうかをチェックしにいく(ステップS1101)。実行するジョブが現れるまでステップ1101を繰り返す。メッセージコントローラ12002は、ジョブが実行中であることを確認すると、次に、リアルタイムで通知すべきイベントが発生しているか否かをチェックする(ステップS1102)。
【0313】
例えば温度制御エラーイベントが選択されている場合には、該当するプリンタデバイスにおける温度制御エラーフラグを読み出す。オペレータに通知すべきイベントが発生していない場合には、ステップ1102を繰り返す。
【0314】
最後に、メッセージコントローラ12002は、警告メッセージをUI300上へ表示する(ステップS1103)。
【0315】
<メンテナンスのイベントを予想する際のメッセージ表示処理>
次に、図59のジョブ開始前時の警告メッセージ表示処理を基にジョブ開始前にメンテナンスに関わるイベントを予想して警告メッセージを表示する動作について説明する。
【0316】
図59において、まず、メッセージマネージャ120のメッセージコントローラ12002は、順番待ちしているジョブが存在するかどうかをチェックしにいく(ステップS901)。順番待ちしているジョブが現れるまでステップ901を繰り返す。メッセージコントローラ12002は、順番待ちしているジョブが現れたことを確認すると、次に、ジョブ開始前時に通知するイベントを示すフラグがフラグテーブルにセットされているか否かを確認する(ステップS902、ステップS903)。ジョブ開始前時に通知するイベントを示すフラグがフラグテーブルにセットされている場合には、ステップ904へ移行する。ジョブ開始前時に通知するイベントを示すフラグがフラグテーブルにセットされていない場合には、警告メッセージ表示シーケンスは終了する。
【0317】
次に、メッセージコントローラ12002は、そのイベントに関わる情報をHDD12003より入手する(ステップS904)。例えば用紙補給(残量0)イベントが選択されている場合には、メッセージコントローラ12002は、HDD12003に格納されている消耗度テーブルより該当するプリンタデバイスの用紙残量を読み出す。更に、メッセージコントローラ12002は、これから実行するジョブをプリントすることによって予想される該当プリンタデバイスの用紙消費量を計算する。
【0318】
次に、メッセージコントローラ12002は、そのイベントに関するオペレータのとるべき行動を決定する(ステップS905)。例えば用紙補給(残量0)イベントが選択されている場合には、メッセージコントローラ12002は、消耗度テーブルから読み出した用紙残量値から実行ジョブの予想用紙消費量を減算した結果、用紙残量が0を下回るか否かを判定する。メッセージコントローラ12002は、用紙残量が0を下回る場合には、用紙補給が必要である旨の警告メッセージを表示し、用紙残量が0を下回らない場合は、警告メッセージを表示しないかもしくはOKであること示すメッセージを表示するよう決定する。
【0319】
最後に、メッセージコントローラ12002は、ステップ905で決定した内容に従って警告メッセージをUI300上へ表示する(ステップS906)。
【0320】
本実施の形態では、画像形成システムを構成するプリンタデバイスの各メンテナンス項目(用紙/トナー/ステイプル等の消耗品の補給、感光ドラム/ローラ/モータ等のメンテナンス品の交換)について、オペレータのメンテナンスが必要であること示す警告メッセージを、オペレータの希望する表示タイミング毎にUI上へ表示することができるので、オペレータの都合に合わせた適切なタイミングでのメンテナンス時期を通知することができる。
【0321】
メッセージコントローラ12002は、プリンタデバイス毎に各プリンタデバイスが使用する複数の消耗品(用紙、トナー、ステイプル針等)の残量に関する情報を報知するための所定タイミングを設定するとともに、所定タイミングとして複数の異なるタイミング(電源ON時、電源OFF時、ジョブ開始前、ジョブ終了時)を設定することができる。また、メッセージコントローラ12002は、UI300からの入力に基づいて、複数の所定タイミング(電源ON時、電源OFF時、ジョブ開始前、ジョブ終了時)毎にプリンタデバイスの操作者に報知を行うべき消耗品を選択することができる。
【0322】
以上説明したように、本実施の形態によれば、プリンタデバイスに使用される複数の消耗品について所定の残量に達したら即座にプリンタデバイスの操作者に報知するのではなく、複数の消耗品について所定の残量に達した後、所定タイミング(電源ON時、電源OFF時、ジョブ開始前、ジョブ終了時)となったことに応じて消耗品の残量に関する報知をするので、例えば、第1の消耗品と第2の消耗品についての残量に関する報知を所定のタイミングにて同時に行うことが可能となるので、プリンタデバイスの操作者の作業負荷(作業回数)を少なくすることができる。
【0323】
[第2の実施の形態]
本発明の第2の実施の形態は、上述した第1の実施の形態に対して、以下に示す点において相違する。本実施の形態のその他の要素は、上述した第1の実施の形態(図1)の対応するものと同一なので、説明を省略する。
【0324】
上述した第1の実施の形態では、メッセージマネージャ120が警告メッセージを表示するか否かの判定を、ネットワーク101に接続されているプリンタデバイス(カラーMFP104a、カラーMFP104b、白黒MFP105a、白黒MFP105b、白黒MFP105c)のメンテナンス情報、エラー情報、能力値情報、各メンテナンス品の消耗度情報のみで行う場合を説明した。
【0325】
本実施の形態では、メッセージマネージャ120を、各種メンテナンス品を仕入れる仕入先ともネットワークで接続して、画像形成システムが設置されているPODセンター内のメンテナンス品の在庫情報、仕入先のメンテナンス品の在庫情報と納期情報も踏まえて、警告メッセージを表示するか否かの判定を行う構成について説明する。
【0326】
図62は、メッセージマネージャ120の構成及び周辺の接続形態を示す図である。なお、図47と同一の構成要素については同一の番号を付してある。
【0327】
図62において、メッセージマネージャ120のジョブ受付部12001にプリントジョブがJDFデータとして入力されると、ジョブ受付部12001は、JDFデータよりプリントジョブがネットワーク101b上に接続されているプリンタデバイス(カラーMFP104a、カラーMFP104b、白黒MFP105a、白黒MFP105b、白黒MFP105c)のうち、どのプリンタデバイスで出力されるかを判断し、該当するプリンタデバイスのメンテナンス情報、エラー情報、能力値情報、各メンテナンス品の消耗度情報をネットワーク101bを介して受信する。
【0328】
メッセージマネージャ120のメッセージコントローラ12002は、ネットワーク101bを介して上記プリンタデバイスと接続されるほか、更にネットワーク101aを介して各メンテナンス品を扱っている仕入先A201、仕入先B202、仕入先C203の各情報データベース、及び、画像形成システムが設置されているPODセンター内のメンテナンス品の在庫情報を管理している在庫管理DB400と接続されている。メッセージコントローラ12002は、各仕入れ先201〜203のメンテナンス品の在庫情報と納期情報をネットワーク101aを介して受信する。
【0329】
メッセージコントローラ12002は、上記ネットワーク101bを介して受信したプリンタデバイスのエラー情報、メンテナンス情報、能力値情報、消耗度情報、更には、上記ネットワーク101aを介して受信した各メンテナンス品の在庫情報、納期情報を基に、UI300で表示する警告メッセージを設定したタイミングで表示するよう制御を行う。
【0330】
また、メッセージコントローラ12002は、フラグテーブル、各プリンタデバイス毎の消耗度テーブル、能力値テーブルの他に、仕入先A201、仕入先B202、仕入先C203、及び在庫管理DB400よりネットワーク101aを介して入手した各メンテナンス項目毎の在庫情報テーブル、納期情報テーブルを生成し、HDD12003へ記憶する。
【0331】
<メンテナンス品の発注に関するメッセージ表示処理>
次に、PODセンター内のメンテナンス品の在庫情報、仕入れ先のメンテナンス品の在庫情報、及び納期情報を踏まえた各表示タイミング毎に、オペレータに通知すべきイベントを決定し、UI300を介して警告メッセージを表示するまでの流れを説明する。各表示タイミングの表示処理の手順については、上述した第1の実施の形態と全て同一であるので、ここでは電源ON時のメッセージ表示処理についてのみ説明する。
【0332】
<電源ON時のメッセージ表示処理>
図57は、電源ON時の警告メッセージ表示処理を示すフローチャートである。
【0333】
図57において、まず、メッセージマネージャ120のメッセージコントローラ12002は、プリンタデバイスの電源スイッチがONされたかどうかをチェックしにいく(ステップS701)。電源スイッチがONされるまでステップ701を繰り返す。メッセージコントローラ12002は、電源スイッチがONされたことを確認すると、次に、電源ON時に通知するイベントを示すフラグがフラグテーブルにセットされているか否かを確認する(ステップS702)。電源ON時に通知するイベントを示すフラグがフラグテーブルにセットされている場合には、ステップ704へ移行する。電源ON時に通知するイベントを示すフラグがフラグテーブルにセットされていない場合には、警告メッセージ表示シーケンスは終了する。
【0334】
次に、メッセージコントローラ12002は、そのイベントに関わる情報をHDD12003より入手する(ステップS704)。例えばトナーボトル発注イベントが選択されている場合には、メッセージコントローラ12002は、HDD12003に格納されているトナーボトルの在庫情報テーブルよりPODセンター内のトナーボトルの残数、仕入先のトナーボトルの残数を読み出し、及びトナーボトルの納期情報テーブルより仕入先のトナーボトルの納入日までの日数の各情報を読み出す。
【0335】
次に、メッセージコントローラ12002は、そのイベントに関するオペレータのとるべき行動を決定する(ステップS705)。例えばトナーボトル発注イベントが選択されている場合には、メッセージコントローラ12002は、まず始めに、PODセンター内のトナーボトル残数が予め設定している閾値を下回っているか否かを判定する。なお、閾値は各オペレータの判断で設定することが可能である。ここで、閾値について例えば2つの閾値1と閾値2を設けて、閾値1>閾値2となるように設定しておく。
【0336】
メッセージコントローラ12002は、トナーボトル残数が閾値1を下回っているが閾値2を下回っていない場合には、仕入先のトナーボトル残数とトナーボトル納入日までの日数を見てトナーボトルの発注が必要である旨の警告メッセージを表示するか否かを決定する。メッセージコントローラ12002は、トナーボトル残数が閾値2も下回っている場合には、仕入先のトナーボトル残数とトナーボトル納入日までの日数を加味せずに警告メッセージを表示するよう決定し、トナーボトル残数が閾値1を下回っていない場合には、警告メッセージを表示しないかもしくはOKであること示すメッセージを表示するよう決定する。
【0337】
最後に、メッセージコントローラ12002は、ステップ705で決定した内容に従って警告メッセージをUI300上へ表示する(ステップS706)。
【0338】
以上説明したように、本実施の形態によれば、画像形成システムが設置されているPODセンター内のメンテナンス品の在庫情報、仕入先のメンテナンス品の在庫情報及び納期情報を基に、メンテナンス品の発注が必要であることを示す警告メッセージを、オペレータの希望する表示タイミング毎にUI上へ表示することができるので、オペレータの都合に合わせた適切なタイミングでのメンテナンス品の発注時期を通知することができる。
【0339】
[第3の実施の形態]
本発明の第3の実施の形態は、上述した第1の実施の形態に対して、以下に示す点において相違する。本実施の形態のその他の要素は、上述した第1の実施の形態(図1)の対応するものと同一なので、説明を省略する。
【0340】
本実施の形態では、画像形成システムに入稿されるプリントジョブの状況が逐次変化することを踏まえると、プリントジョブの入稿状況や受注状況によってメンテナンスが必要なタイミングはリアルタイムで変わってくるので、プリントジョブの入稿状況や受注状況に応じてメンテナンスが必要なタイミングを予想して、警告メッセージを表示するタイミングを動的にスケジューリングする構成について説明する。
【0341】
<工程管理のスケジューリング>
まず始めに、画像形成システムにおけるスケジューリング機能に関して説明する。
【0342】
工程管理マネージャ111は、受注・入稿マネージャ112、原稿編集マネージャ113、プルーフマネージャ114、プリントマネージャ115、後処理マネージャ116、ファイル保管マネージャ117、納品・発送マネージャ118、スキャンマネージャ119等と通信を行い、それぞれのジョブの状況を管理すると共に、各マネージャ間の連携やスケジューリングも行うことができる。
【0343】
図63は、工程管理マネージャ111より提供されるジョブ生成画面を示す図である。
【0344】
オペレータがクライアントコンピュータ103上のウェブブラウザのURLアドレス部に、工程管理マネージャ111側のウェブサーバのIPアドレスを入力することにより、クライアントコンピュータ103上にジョブ生成画面が読み込まれるように予め設定されている。
【0345】
図63において、2911はクリエートジョブキーであり、ジョブ生成画面はこのクリエートジョブキー2911がクリック(不図示のポインティングデバイス等で指示)されている状態に対応する。ジョブ生成画面では、受注・入稿マネージャ112におけるジョブの受注が成立した場合、オペレータがそのジョブを受けて、そのジョブの優先度の選択(プライオリティ選択ボタン2930にて受注順優先(Order)、納期日程優先(Delivery)、コスト優先(Cost)、品質優先(Quality)から選択)を行うと共に、どのプリンタデバイスを用いるか、どのフィニッシャを用いるか等を決定し、それらを入力することができる。
【0346】
これにより、工程管理マネージャ111から新しいジョブを発行し、同時にJDFデータも発行し、工程管理マネージャ111上でのジョブ管理を開始する。
【0347】
2912はスケジューリングキーであり、このスケジューリングキー2912をクリック(不図示のポインティングデバイス等で指示)することにより、ジョブ生成画面での入力に基づいて工程管理マネージャ111がジョブのスケジューリング(後述する図68に示すスケジューリング処理)を行い、図64〜図67に示すジョブスケジューリング画面に表示する。
【0348】
2913はコンフィギュレーションキーであり、このコンフィギュレーションキー2913をクリック(不図示のポインティングデバイス等で指示)することにより、不図示のジョブコンフィギュレーション画面が表示される。
【0349】
図64〜図67は、工程管理マネージャ111より提供されるジョブスケジューリング画面を示す図である。図63と同一のものには同一の符号を付してある。
【0350】
図64において、ジョブスケジューリング画面では、それぞれのマネージャ(受注・入稿マネージャ112〜スキャンマネージャ119)で費やす時間に合わせたスケジュールが表示され、それぞれの連携を一目で確認できるように工夫されている。ジョブスケジューリング画面はジョブ単位で管理されており、ジョブID入力欄2915にジョブIDを入力すれば、そのジョブのスケジュールが周辺のジョブのスケジュールと一緒に表示される。
【0351】
このスケジュール表示は、工程管理マネージャ111により工程管理された各ジョブに対して各工程単位で行う。また、各工程に要する時間も表示している。
【0352】
例えば、ジョブID#039028(ジョブ番号)をジョブID入力欄2915に入力すると、そのジョブのスケジュールが表示される。即ち、そのジョブの受注から納品までが表示され、工程名称の左側の「+」または「−」のマークをクリック(不図示のポインティングデバイス等で指示)することで、それぞれの工程が詳細な工程を持っていれば展開して表示したり縮めて表示したりすることもできる。
【0353】
このジョブID#039028を見ると、それぞれの工程が順次進んでいるが、プリントマネージャ115から後処理マネージャ116にジョブが渡されるときにタイムラグが発生するのがわかる。これは、ジョブの受注順にスケジュールを組んでいるため(図64は図63のプライオリティ選択ボタン2930で受注順優先(Order)が選択されている場合に対応するので)、1つ前のジョブID#039027がジョブID#039028と同じ断裁機121とくるみ製本機123を利用しているためである。ジョブID#039028は、このジョブID#039027のフィニッシング工程の終了を待たなければ、ジョブID#039028の順番が回ってこないため、ここがボトルネックとなって納期が決まることとなる。
【0354】
ところが、顧客が納期をできるだけ早く依頼した場合、即ち、同じジョブID#039028のジョブを受けたとしても、他の仕掛かりジョブすべてを遅らせることができれば、上記図64に示した受け付け順のスケジュールの場合よりも早い納期で結果が出せるはずである。
【0355】
この場合、プライオリティキー(優先順位キー)2916を受注順優先(Order)から納期日程優先(Delivery)に変更することにより、図65に示す納期順のジョブスケジューリング画面が表示される。
【0356】
図65に示す納期日程優先(Delivery)のスケジュールでは、ジョブID#039028のジョブ(印刷物)が、図64に示した受注順優先(Order)のスケジュールに対して2日間も早く納品されるような例に対応する。
【0357】
工夫のポイントとしては、受注順優先(Order)のスケジュールでは1台のプリンタデバイス(MFP)からのプリントだったのに対して、納期日程優先(Delivery)のスケジュールでは3台のプリンタデバイスを組み合わせてクラスタを構成していることで、或いは後処理マネージャ116でも他のジョブより優先させることで時間短縮しており、その他のマネージャに関しても、作業員をより多く投入したり、時間外も稼動させたりするなどして、日程を縮めてスケジューリングさせることができる。
【0358】
しかしながら、逆にジョブID#039027のジョブの方は、プリンタデバイス(MFP)が3台ともジョブID#039028のジョブで使用されてしまったため、プリンタデバイス(MFP)の使用が終了するまで待たなくてはならず、他のジョブが犠牲になることを覚悟しなければいけない。
【0359】
次に、受注順優先(Order)、納期日程優先(Delivery)のスケジュールの他に、コスト優先(Cost)、品質優先(Quality)のスケジュールも同様に考えることができる。即ち、プライオリティキー(優先順位キー)2916に対して、受注順優先(Order)、納期日程優先(Delivery)の他に、コスト優先(Cost)、品質優先(Quality)等が設けてある。プライオリティキー(優先順位キー)2916をコスト優先(Cost)、品質優先(Quality)に変更することにより、図66に示すコスト優先のジョブスケジュール画面、図67に示す品質優先のジョブスケジューリング画面が表示される。
【0360】
このように、顧客の要求に合わせて、受注順優先(Order)、納期日程優先(Delivery)、コスト優先(Cost)、品質優先(Quality)に、全てのジョブをスケジューリングすることができる。
【0361】
図66に示すコスト優先(Cost)のジョブスケジュール画面では、ジョブID#039028のジョブがコスト優先でスケジューリングされたものであり、予めそれぞれの工程に対して余裕を持ってスケジューリングされている。後から入ってくるジョブが日程優先の場合ならば、そちらを優先させてもいいように、予め顧客には納期に対して余裕を持ってスケジューリングさせておくわけであり、これにより、顧客に対して割引度合いを高めるのである。
【0362】
しかしながら、いくらコスト優先であっても、後から来た日程優先のジョブに常に追い抜かれていては、納品できない可能性がでてくるので、遅れてもデッドラインとなる日程だけは予め決めてスケジューリングする必要がある。工程管理マネージャ111が上記デッドラインとなるユーザからの納期希望日からの日数を固定の所定日数として決定してもよいし、管理者が予め設定可能に構成してもよい。
【0363】
図67に示す品質優先のジョブスケジュール画面では、ジョブID#039028のジョブが品質優先でスケジューリングしされたものであり、それぞれの工程単位で確認作業を入れる等、例え納期が遅れても品質を確保する工程を入れる等してスケジューリングする必要がある。
【0364】
このように、プライオリティキー2916を切り替えることで、受注順優先、納期日程優先、コスト優先、品質優先等を切り替えてスケジューリングすることができる。更に、プリンタデバイスや作業者の稼働率などを優先して考える等、様々な方向からスケジューリングするように構成してもよい。
【0365】
図68は、工程管理マネージャ111によるスケジューリング処理の一例を示すフローチャートである。
【0366】
スケジューリング処理は、プライオリティに応じて他のジョブとスケジュールを調整する処理である。受注順をデフォルトとした場合を例に挙げて説明する。
【0367】
図68において、工程管理マネージャ111は、まず、受注順(Order順)にスケジュールを生成し(ステップS3001)、次に、コスト優先が選択されているか否かを判定する(ステップS3002)。工程管理マネージャ111は、コスト優先が選択されていると判断した場合には、他にジョブを譲れるように、日程や品質のパラメータを抑えるなどの処理を行ってスケジュールを調整し(日程/品質の優先順位を1つ下げ)(ステップS3003)、ステップS3004に進み、一方、コスト優先が選択されていないと判断した場合には、そのままステップS3004に進む。
【0368】
次に、工程管理マネージャ111は、品質優先が選択されているか否かを判定し(ステップS3004)、品質優先が選択されていると判断した場合には、品質の確認工程を追加してスケジュールを調整し(ステップS3005)、ステップS3006に進み、一方、品質優先が選択されていないと判断した場合には、そのままステップS3006に進む。
【0369】
次に、工程管理マネージャ111は、納期日程優先が選択されているか否かを判定し(ステップS3006)、納期日程優先が選択されていると判断した場合には、クラスタ(プリンタデバイスを複数台接続して一斉にプリントする処理)が可能か否かを判断する(ステップS3007)。工程管理マネージャ111は、クラスタが可能であると判断した場合には、クラスタプリントに再スケジュールし(ステップS3008)、ステップS3009に進み、一方、クラスタが不可能と判断した場合には、そのままステップS3009に進む。
【0370】
次に、工程管理マネージャ111は、仕掛かりジョブに順序入替可能なものがあるか否かを判断し(ステップS3009)、仕掛かりジョブに順序入替可能なものがあると判断した場合には、本ジョブと入替可能なジョブのスケジュールの入替を行ってスケジュールを調整し(ステップS3011)、スケジューリング処理を終了し、不図示のスケジュール表示処理を行う。一方、工程管理マネージャ111は、仕掛かりジョブに順序入替可能なものがないと判断した場合には、受注順(Order順)でスケジューリングし(ステップS3010)、スケジューリング処理を終了し、不図示のスケジュール表示処理を行う。
【0371】
このように、印刷業界及びPOD市場における工程を分類化して(ジョブに対して、受注・入稿、原稿編集、プルーフ、プリント、後処理、ファイル保管、納品・発送、或いは、スキャン等の工程に分類化して)、各工程を効率的な作業手順、順序、及び、他のジョブとの順序等を考慮して最適なスケジューリングを行うことで、効率的な工程管理を行うことができる。また、各工程に分類されたスケジュールを一覧表示することで、効率的な工程管理を行うことができる。
【0372】
<作業者のスケジューリング>
画像形成システムの上記プリンタデバイス中心にスケジューリングすることとは逆に、画像形成システム環境下で働く作業者の立場でのスケジューリングを行うこともできる。即ち、それぞれの作業者にそれぞれどの仕事をするかを割り当てたり(スケジューリングする)、或いはそれぞれの作業者にどの仕事をするのが効率的かを割り振ったり、或いは工程管理マネージャ111が作業者に対して次の仕事を指示したりすることで、全体の仕事を効率的に行うことが可能となる。
【0373】
図69は、工程管理マネージャ111より提供される作業者のジョブスケジュール画面を示す図である。
【0374】
図69において、作業者のジョブスケジュール画面は、作業者の立場からみた仕事の時間割に対応する。2919はワーカスケジュールキーであり、このワーカスケジュールキー2919は、図63〜図67に示した画面に新たに設けられたものである。このワーカスケジュールキー2919をクリック(不図示のポインティングデバイス等で指示)することにより、図69の作業者のジョブスケジュール画面が表示される。
【0375】
作業者のジョブスケジュール画面は、作業者(ワーカ)単位で管理されており、ワーカID入力欄2917にワーカIDを入力し、パスワード入力欄2918にパスワードを入力すれば、その作業者のスケジュールが周辺作業の作業者のスケジュールと一緒に表示される。
【0376】
例えば、作業者Aと作業者Bがこの作業環境において作業していた場合において、作業者Aは主にプリプレス部門、作業者Bは主にポストプレス部門だったとき、それぞれの役割に応じて、工程管理マネージャ111において作業者Aと作業者Bに作業工程が割り振られる。例えば、図69に示すようにスケジューリングされる。
【0377】
また、この作業環境において、作業者Cも作業者Bと同一のポストプレス担当だったときには、作業者Bと作業者Cはそれぞれ業務が重複しないように、工程管理マネージャ111において作業者Bと作業者Cがそれぞれ別のジョブを扱うようにジョブが割り振られる。
【0378】
そして、作業者はそれぞれ工程管理マネージャ111の指示に従って、それぞれの業務をこなすことで、全体の系が効率的に稼動することとなる。
【0379】
<メンテナンスのスケジューリング>
次に、ジョブの入稿状況と受注状況に応じてプリンタデバイスのメンテナンスの必要なタイミングを予想し、警告メッセージを表示するタイミングを動的にスケジューリングする動作について説明する。
【0380】
図70は、工程管理マネージャ111より提供される作業者のメンテナンススケジュール画面を示す図である。
【0381】
図70において、2920はメンテナンスキーであり、このメンテナンスキー2920をクリックすることにより、作業者のメンテナンスに関するメンテナンススケジュール画面が表示される。
【0382】
作業者のメンテナンススケジュール画面では、ジョブID#039027、ジョブID#039028、ジョブID#039029の各ジョブの終了後にトナー補給と用紙補給を行い、ジョブID#039030のジョブと続いて、ジョブID#039031のジョブと平行してトナーボトル発注と用紙発注を行い、ジョブID#039031のジョブの終了後に、ローラ交換を行う例を示している。
【0383】
図71は、ジョブID#039027のジョブの終了後に、大量プリント数を有するジョブID#039032の長いジョブが緊急で入稿された場合のスケジュール画面を示す図である。
【0384】
図71において、ジョブID#039032のジョブが入稿された時点で、工数管理マネージャ111は、全ての入稿されているジョブの内容を解析して、各メンテナンスが必要なタイミングを再計算し、スケジューリングし直した結果をスケジューリング画面へ表示する。
【0385】
その結果、トナー補給と用紙補給に関するメンテナンスは、ジョブID#039032のジョブを実行する前に行うようにスケジューリングされる。同様に、トナーボトル発注と用紙発注に関するメンテナンスは、ジョブID#039032のジョブと並行して行うようにスケジューリングされ、ローラ交換に関するメンテナンスは、ジョブID#039029のジョブの終了後に行うようにスケジューリングされる。
【0386】
<入稿状況、受注状況に応じたメッセージ表示処理>
次に、ジョブの入稿状況と受注状況を踏まえた各表示タイミング毎に、オペレータに通知すべきイベントを決定してUI300を介して警告メッセージを表示するまでの流れを説明する。
【0387】
本実施の形態では、メッセージマネージャ120のHDD12003に格納されている各プリンタデバイスの消耗度テーブル及び能力値テーブルは、新たなジョブが入稿するかもしくは受注される度に更新される。ここでは、ジョブ開始前時のメッセージ表示処理についてのみ説明する。
【0388】
<ジョブ開始前時のメッセージ表示処理>
図72は、ジョブ開始前時の警告メッセージ表示処理を示すフローチャートである。
【0389】
図72において、メッセージマネージャ120のメッセージコントローラ12002は、まず、入稿されているジョブが存在するかどうかをチェックしにいく(ステップS1201)。入稿ジョブが現れるまでステップ1201を繰り返す。メッセージコントローラ12002は、入稿ジョブが現れたことを確認すると、順番待ちしているジョブが存在するかどうかをチェックしにいく(ステップS1202)。順番待ちしているジョブが現れるまでステップ1202を繰り返す。
【0390】
メッセージコントローラ12002は、順番待ちしているジョブが現れたことを確認すると、次に、ジョブ開始前時に通知するイベントを示すフラグがフラグテーブルにセットされているか否かを確認する(ステップS1203、ステップS1204)。ジョブ開始前時に通知するイベントを示すフラグがフラグテーブルにセットされている場合には、ステップ1205へ移行する。ジョブ開始前時に通知するイベントを示すフラグがフラグテーブルにセットされていない場合には、警告メッセージ表示シーケンスは終了する。
【0391】
次に、メッセージコントローラ12002は、そのイベントに関わる情報をHDD12003より入手する(ステップS1205)。例えば用紙補給(残量0)イベントが選択されている場合には、メッセージコントローラ12002は、HDD12003に格納されている消耗度テーブルより該当するプリンタデバイスの用紙残量を読み出す。更に、メッセージコントローラ12002は、これから現在入稿されているジョブをプリントすることによって予想される該当プリンタデバイスの用紙消費量を計算する。
【0392】
次に、メッセージコントローラ12002は、そのイベントに関するオペレータのとるべき行動を決定する(ステップS1206)。例えば用紙補給(残量0)イベントが選択されている場合には、メッセージコントローラ12002は、消耗度テーブルから読み出した用紙残量値から入稿ジョブのトータルの予想用紙消費量を減算した結果、用紙残量が0を下回るか否かを判定する。メッセージコントローラ12002は、用紙残量が0を下回る場合には、用紙補給が必要である旨の警告メッセージを表示し、用紙残量が0を下回らない場合は、警告メッセージを表示しないかもしくはOKであること示すメッセージを表示するよう決定する。
【0393】
最後に、メッセージコントローラ12002は、ステップS1206で決定した内容に従って警告メッセージをUI300上へ表示する(ステップS1207)。ステップ1207まで進むと、再度ステップ1201へ戻り入稿ジョブの待ち状態となり、入稿ジョブが現れる度に上記同様の処理を繰り返す。すなわち、メッセージコントローラ12002は、受注・入稿マネージャ112が画像形成ジョブを受信(入稿)したことに応じて、消耗品の残量が所定量に達するか否かを判定する。
【0394】
上記図72のフローチャートでは、入稿されたジョブに対するメッセージマネージャ120の制御について説明したが、受注されたジョブという形で置き換えれば、同様の動作フローで受注状況に応じた制御を行うことができる。
【0395】
以上説明したように、本実施の形態によれば、画像形成システムを構成するプリンタデバイスの各メンテナンス項目(用紙/トナー/ステイプル等の消耗品の補給、感光ドラム/ローラ/モータ等のメンテナンス品の交換)について、オペレータのメンテナンスが必要であること示す警告メッセージを、ジョブの入稿状況や受注状況に応じて、オペレータの希望する表示タイミング毎にUI上へ表示することができるので、オペレータの都合に合わせた適切なタイミングでのメンテナンス時期を通知することができる。
【0396】
[他の実施の形態]
上記第1乃至第3の実施の形態では、メンテナンスに関わる警告メッセージを表示出力する構成を例に挙げたが、これに限定されるものではない。警告メッセージの表示出力と警告メッセージの音声出力を併用する構成、或いは、警告メッセージの音声出力のみ行う構成とすることも可能であり、オペレータに警告を通知できれば通知形態は任意である。
【0397】
上記第1乃至第3の実施の形態では、プリンタデバイスの印刷方式を電子写真方式(レーザビーム方式)とした場合を例に挙げたが、これに限定されるものではない。電子写真方式(レーザビーム方式)以外にも、電子写真方式(LED方式)、インクジェット方式、静電方式、熱転写方式など他の印刷方式に適用することが可能である。
【0398】
上記第1乃至第3の実施の形態では、図1に示す構成の画像形成システムを例に挙げたが、これに限定されるものではない。後処理装置(断裁機121〜帳合機126)の種類や設置数は、画像形成システムで生成する印刷物の形態に応じて適宜変更することが可能である。
【0399】
上記第1乃至第3の実施の形態では、複数のプリンタデバイス(カラーMFP104a、カラーMFP104b、白黒MFP105a、白黒MFP105b、白黒MFP105c)とメッセージマネージャ120、工程管理マネージャ111等からなる画像形成システムについて説明したが、プリンタデバイス単体にて上記の実施形態を実現するように構成することもできる。すなわち、プリンタデバイスの消耗品の残量に関する情報の検知や、上記の実施形態でメッセージマネージャ120が行っていた消耗品の残量に関する報知や、上記の実施形態でメッセージマネージャ120が行っていた報知を行うべき所定タイミングの設定を、プリンタデバイス内にて実現するように構成しても良い。例えば、カラーMFP104aに、図1におけるメッセージマネージャ120、受注・入稿マネージャ112、プリントマネージャ115、工程管理マネージャ111、後処理マネージャ116の機能を搭載することで、プリンタデバイス単体にて上記の実施形態を実現するように構成することができる。
【0400】
上記第1の実施の形態では、各表示タイミング毎の表示メンテナンス要因選択画面に表示する警告メッセージとして図50〜図54に示すような例を挙げたが、これに限定されるものではない。例えば表示メンテナンス要因選択画面に警告メッセージと共にアイコンを表示すれば(用紙補給の警告メッセージと共に用紙を示すアイコンを表示、トナー補給の警告メッセージと共にトナーボトルを示すアイコンを表示、等)、オペレータにおける視認性を高めることが可能となる。
【0401】
本発明は、上述した実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラム(上記各フローチャート)をコンピュータ又はCPUに供給し、そのコンピュータ又はCPUが該供給されたプログラムを読出して実行することによって、達成することができる。
【0402】
この場合、上記プログラムは、該プログラムを記録した記憶媒体から直接供給されるか、又はインターネット、商用ネットワーク、若しくはローカルエリアネットワーク等に接続される不図示の他のコンピュータやデータベース等からダウンロードすることにより供給される。
【0403】
上記プログラムの形態は、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラムコード、OS(オペレーティングシステム)に供給されるスクリプトデータ等の形態から成ってもよい。
【0404】
また、本発明は、上述した実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを記憶した記憶媒体をコンピュータ又はCPUに供給し、そのコンピュータ又はCPUが記憶媒体に記憶されたプログラムを読出して実行することによっても、達成することができる。
【0405】
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が上述した各実施の形態の機能を実現すると共に、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成する。
【0406】
プログラムコードを記憶する記憶媒体としては、例えば、ROM、RAM、NV−RAM、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク(登録商標)、光磁気ディスク、CD−ROM、MO、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−RW、DVD+RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード等がある。
【0407】
上述した実施の形態の機能は、コンピュータから読出されたプログラムコードを実行することによるばかりでなく、コンピュータ上で稼動するOS等がプログラムコードの指示に基づいて実際の処理の一部又は全部を行うことによっても実現することができる。
【0408】
更に、本発明は、前述した実施の形態を実現するソフトウェアのプログラムがネットワーク上のデータベース又はホームページから通信プログラムによりダウンロードされ、このプログラムを読出して実行することによって達成することができる。
【0409】
上記プログラムは、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続し、該ホームページからコンピュータプログラム自体、又は自動インストール機能を含む圧縮ファイルをハードディスク等の記憶媒体にダウンロードすることによっても供給することができる。
【0410】
また、上記プログラムは、プログラムコードを暗号化した上で格納したCD−ROM等の記憶媒体をユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせ、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムコードを実行してコンピュータにインストールさせることによっても供給することができる。
【0411】
上述した実施の形態の機能は、プログラムコードを複数のファイルに分割し、夫々のファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現することができる。即ち、本発明の機能処理をコンピュータで実現させるためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明を構成する。
【0412】
また、上述した実施の形態の機能は、記憶媒体から読出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボード又はコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備えられたメモリに書込まれた後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボード又は機能拡張ユニットに備えられたCPU又はMPU等が実際の処理の一部又は全部を実行することによっても実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0413】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る画像形成システムの構成例を示すブロック図である。
【図2】受注・入稿マネージャとユーザ側のコンピュータとの通信及び受注・入稿マネージャによる受注処理を示すフローチャートである。
【図3】ユーザから送信されたファイル及びその出来上がり(編集後の)イメージの一例を示す図である。
【図4】ユーザから送信されたファイル及びその出来上がり(編集後の)イメージの一例を示す図である。
【図5】ユーザから送信されたファイル及びその出来上がり(編集後の)イメージの一例を示す図である。
【図6】プルーフマネージャとユーザ側のコンピュータとの通信及びプルーフマネージャによるプルーフ作成処理を示すフローチャートである。
【図7】プリントマネージャ内のデータフローを示すブロック図である。
【図8】クライアントコンピュータ上のプリンタドライバ画面の一例を示す図である。
【図9】クライアントコンピュータ上のプリンタドライバ画面の一例を示す図である。
【図10】クライアントコンピュータ上のプリンタドライバ画面の一例を示す図である。
【図11】RIP部の構成例を示すブロック図である。
【図12】(a)はインタプリタ部に入力されるPDLデータの記述例を示す図、(b)はインタプリタ部による描画結果を示す図である。
【図13】レンダリング部におけるカラーマッチングの一例を示す図である。
【図14】(a)〜(d)はスクリーニング部内のガンマ補正を説明する特性図である。
【図15】MFPの構成を示すブロック図である。
【図16】(a)はスクリーニング部におけるPWM処理を行う構成を示すブロック図、(b)は信号波形を示す図である。
【図17】プリンタ部(カラープリンタ部)の構成を示す構成図である。
【図18】プリンタ部(モノクロプリンタ部)の構成を示す構成図である。
【図19】オンラインフィニッシャ部の構成を示す構成図である。
【図20】スキャン動作を指示するためのスキャナドライバのGUIを示す図である。
【図21】スキャナ部の構成を示す構成図である。
【図22】(a)はカラースキャナのデータ処理部の構成を示すブロック図、(b)はモノクロスキャナのデータ処理部の構成を示すブロック図である。
【図23】各工程においてJDFデータの書き換えを行っている様子を示す図である。
【図24】受注・入稿マネージャによるジョブ受注画面の一例を示す図である。
【図25】ジョブ受注画面の一例を示す図である。
【図26】ジョブ受注画面の一例を示す図である。
【図27】ジョブ受注画面の一例を示す図である。
【図28】ジョブ受注画面の一例を示す図である。
【図29】ジョブ受注画面の一例を示す図である。
【図30】ジョブ受注画面の一例を示す図である。
【図31】ジョブ受注画面の一例を示す図である。
【図32】プルーフマネージャによる確認画面の一例を示す図である。
【図33】確認画面の一例を示す図である。
【図34】確認画面の一例を示す図である。
【図35】確認画面の一例を示す図である。
【図36】確認画面の一例を示す図である。
【図37】プリントマネージャより提供されるプリント工程の管理画面を示す図である。
【図38】プリント工程の管理画面を示す図である。
【図39】プリント工程の管理画面を示す図である。
【図40】プリント工程の管理画面を示す図である。
【図41】ジョブ制御設定項目の一例を示す図である。
【図42】フィニッシング設定項目の一例を示す図である。
【図43】画像処理設定項目の一例を示す図である。
【図44】カラー設定項目の一例を示す図である。
【図45】ジョブサブミット画面からの操作によりプリントマネージャに投げ込まれたプリントジョブの処理を示すフローチャートである。
【図46】プリンタドライバ画面からの操作によりプリントマネージャに投げ込まれたプリントジョブの処理を示すフローチャートである。
【図47】メッセージマネージャの構成及び周辺装置であるプリンタデバイスを有する画像形成システムの接続形態を示す図である。
【図48】警告メッセージを通知するタイミングを設定する処理を示すフローチャートである。
【図49】メッセージ通知タイミング設定を行う際に表示されるUI上の画面を示す図である。
【図50】電源ON時の表示メンテナンス要因選択画面の一例を示す図である。
【図51】電源OFF時の表示メンテナンス要因選択画面の一例を示す図である。
【図52】ジョブ開始前時の表示メンテナンス要因選択画面の一例を示す図である。
【図53】ジョブ終了時の表示メンテナンス要因選択画面の一例を示す図である。
【図54】リアルタイム時の表示メンテナンス要因選択画面の一例を示す図である。
【図55】(a)はメッセージコントローラが作成するフラグテーブルの一例を示す図、(b)はUI画面上に表示される電源ON時に通知すべきイベント情報を示す図である。
【図56】各表示タイミングにおけるイベント決定の順番を示すフローチャートである。
【図57】電源ON時の警告メッセージ表示処理を示すフローチャートである。
【図58】電源OFF時の警告メッセージ表示処理を示すフローチャートである。
【図59】ジョブ開始前時の警告メッセージ表示処理を示すフローチャートである。
【図60】ジョブ終了時の警告メッセージ表示処理を示すフローチャートである。
【図61】リアルタイム時の警告メッセージ表示処理を示すフローチャートである。
【図62】本発明の第2の実施の形態に係るメッセージマネージャの構成及び周辺の接続形態を示す図である。
【図63】本発明の第3の実施の形態に係る工程管理マネージャより提供されるジョブ生成画面を示す図である。
【図64】ジョブスケジューリング画面を示す図である。
【図65】ジョブスケジューリング画面を示す図である。
【図66】ジョブスケジューリング画面を示す図である。
【図67】ジョブスケジューリング画面を示す図である。
【図68】工程管理マネージャによるスケジューリング処理の一例を示すフローチャートである。
【図69】工程管理マネージャより提供される作業者のジョブスケジュール画面を示す図である。
【図70】メンテナンススケジュール画面を示す図である。
【図71】緊急ジョブ入稿後のメンテナンススケジュール画面を示す図である。
【図72】ジョブ開始前時の警告メッセージ表示処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0414】
101a、101b ネットワーク
104a、104b カラーMFP(画像形成装置)
105a、105b、105c 白黒MFP(画像形成装置)
120 メッセージマネージャ
121 断裁機
122 中綴じ製本機
123 くるみ製本機
124 紙折機
125 封入機
126 帳合機
300 UI
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の消耗品を使用して画像を形成する画像形成装置と、
前記画像形成装置から前記複数の消耗品の残量に関する情報を受信する受信手段と、
前記複数の消耗品のうち少なくともいずれか1つの残量に関する報知をする報知手段と、
前記報知手段による報知を行うべき所定タイミングを設定する設定手段とを有し、
前記報知手段は、前記複数の消耗品にかかる第1の消耗品の残量が第1の所定量に達し、かつ前記複数の消耗品にかかる第2の消耗品の残量が第2の所定量に達したと前記受信手段が受信した場合、前記設定手段が設定した前記所定タイミングとなったことに応じて、前記第1の消耗品及び前記第2の消耗品の残量に関する報知をすることを特徴とする画像形成システム。
【請求項2】
前記設定手段は、前記画像形成装置へ電源を投入されたタイミング又は前記画像形成装置への電源が切られるタイミングの少なくともいずれか1つを前記所定タイミングとして設定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項3】
前記画像形成装置は、複数ページにかかる画像を形成する画像形成ジョブを実行し、
前記設定手段は、前記画像形成装置が前記画像形成ジョブを開始する前のタイミング又は前記画像形成装置が前記画像形成ジョブを終了するタイミングの少なくともいずれか1つを前記所定タイミングとして設定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項4】
複数の前記画像形成装置を有し、
前記報知手段は、前記複数の画像形成装置にかかる前記複数の消耗品のうち少なくともいずれか1つの残量に関する報知をすることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成システム。
【請求項5】
前記設定手段にて報知を行うべき前記第1の消耗品及び前記第2の消耗品を前記複数の消耗品から選択する選択手段を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成システム。
【請求項6】
前記設定手段は、複数の異なるタイミングを前記所定タイミングとして設定し、
前記選択手段は、前記複数の所定タイミング毎に報知を行うべき消耗品を選択することを特徴とする請求項5に記載の画像形成システム。
【請求項7】
前記報知手段による前記複数の消耗品のうち少なくともいずれか1つの残量に関する報知を表示する表示手段を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の画像形成システム。
【請求項8】
複数ページにかかる画像を形成する画像形成ジョブが前記画像形成装置により実行されることにより、前記第1の消耗品又は前記第2の消耗品の残量が前記所定量に達するか否かを判定する判定手段を有し、
前記報知手段は、前記判定手段が前記第1の消耗品又は前記第2の消耗品の残量が前記所定量に達すると判定した場合、前記所定量に達すると判定された前記消耗品の残量に関する報知をすることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の画像形成システム。
【請求項9】
前記第1の消耗品の残量は、前記画像形成装置に装着されている前記第1の消耗品にかかる残量であり、
前記第2の消耗品の残量は、前記画像形成装置に装着されている前記第2の消耗品にかかる残量であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の画像形成システム。
【請求項10】
前記画像形成システムが実行すべき画像形成ジョブを管理するジョブ管理手段を有し、
前記判定手段は、前記ジョブ管理手段が管理する画像形成ジョブが前記画像形成装置により実行されることにより、前記第1の消耗品又は前記第2の消耗品の残量が前記所定量に達するか否かを判定することを特徴とする請求項8又は9のいずれかに記載の画像形成システム。
【請求項11】
前記判定手段は、前記ジョブ管理手段が新たな画像形成ジョブを受信したことに応じて、前記第1の消耗品又は前記第2の消耗品の残量が前記所定量に達するか否かを判定することを特徴とする請求項10に記載の画像形成システム。
【請求項12】
前記第1の消耗品の残量は前記第1の消耗品の在庫量であり、前記第2の消耗品の残量は前記第2の消耗品の在庫量であり、
前記報知手段は、前記第1の消耗品の在庫量が第1の所定量に達し、かつ前記第2の消耗品の在庫量が第2の所定量に達したと前記受信手段が受信した場合、前記設定手段が設定した前記所定タイミングとなったことに応じて、前記報知手段により前記第1の消耗品及び前記第2の消耗品の在庫量に関する報知をすることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の画像形成システム。
【請求項13】
前記第1の消耗品及び前記第2の消耗品の納入時期に関する情報を管理する納入管理手段を有し、
前記報知手段は、前記第1の消耗品の在庫量が第1の所定量に達し、かつ前記第2の消耗品の在庫量が第2の所定量に達したと前記受信手段が受信し、更に前記納入管理手段が管理する前記納入時期が所定時期より遅い場合、前記設定手段が設定した前記所定タイミングとなったことに応じて、前記報知手段により前記第1の消耗品及び前記第2の消耗品の在庫量に関する報知をすることを特徴とする請求項12に記載の画像形成システム。
【請求項14】
前記画像形成装置は、画像を形成する用紙を供給する用紙供給手段を有し、
前記複数の消耗品の少なくとも1つは、前記用紙供給手段が供給する用紙であることを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の画像形成システム。
【請求項15】
前記画像形成装置は、現像剤を用いて用紙上に画像を形成する画像形成手段を有し、
前記複数の消耗品の少なくとも1つは、前記画像形成手段が用紙上に画像を形成するための現像剤であることを特徴とする請求項14に記載の画像形成システム。
【請求項16】
前記画像形成装置が画像を形成した複数の用紙に対して接合部材を用いたステイプル処理を施すことで複数の用紙を接合するステイプル装置を有し、
前記複数の消耗品の少なくとも1つは、前記ステイプル装置が用いる前記接合部材であることを特徴とする請求項14又は15のいずれかに記載の画像形成システム。
【請求項17】
複数の消耗品を使用して画像を形成する画像形成装置であって、
前記複数の消耗品の残量に関する情報を検知する検知手段と、
前記複数の消耗品のうち少なくともいずれか1つの残量に関する報知をする報知手段と、
前記報知手段による報知を行うべき所定タイミングを設定する設定手段とを有し、
前記報知手段は、前記複数の消耗品にかかる第1の消耗品の残量が第1の所定量に達し、かつ前記複数の消耗品にかかる第2の消耗品の残量が第2の所定量に達したと前記検知手段が検知した場合、前記設定手段が設定した前記所定タイミングとなったことに応じて、前記第1の消耗品及び前記第2の消耗品の残量に関する報知をすることを特徴とする画像形成装置。
【請求項18】
前記設定手段は、前記画像形成装置へ電源を投入されたタイミング又は前記画像形成装置への電源が切られるタイミングの少なくともいずれか1つを前記所定タイミングとして設定することを特徴とする請求項17に記載の画像形成装置。
【請求項19】
前記画像形成装置は、複数ページにかかる画像を形成する画像形成ジョブを実行し、
前記設定手段は、前記画像形成装置が前記画像形成ジョブを開始する前のタイミング又は前記画像形成装置が前記画像形成ジョブを終了するタイミングの少なくともいずれか1つを前記所定タイミングとして設定することを特徴とする請求項17に記載の画像形成装置。
【請求項20】
前記設定手段にて報知を行うべき前記第1の消耗品及び前記第2の消耗品を前記複数の消耗品から選択する選択手段を有することを特徴とする請求項17乃至19のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項21】
前記設定手段は、複数の異なるタイミングを前記所定タイミングとして設定し、
前期選択手段は、前記複数の所定タイミング毎に報知を行うべき消耗品を選択することを特徴とする請求項20に記載の画像形成装置。
【請求項22】
前記報知手段による前記複数の消耗品のうち少なくともいずれか1つの残量に関する報知を表示する表示手段を有することを特徴とする請求項17乃至21のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項23】
複数ページにかかる画像を形成する画像形成ジョブが前記画像形成装置により実行されることにより、前記第1の消耗品又は前記第2の消耗品の残量が前記所定量に達するか否かを判定する判定手段を有し、
前記報知手段は、前記判定手段が前記第1の消耗品又は前記第2の消耗品の残量が前記所定量に達すると判定した場合、前記所定量に達すると判定された前記消耗品の残量に関する報知をすることを特徴とする請求項17乃至22のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項24】
前記第1の消耗品の残量は、前記画像形成装置に装着されている前記第1の消耗品にかかる残量であり、
前記第2の消耗品の残量は、前記画像形成装置に装着されている前記第2の消耗品にかかる残量であることを特徴とする請求項17乃至23のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項25】
前記画像形成装置が実行すべき画像形成ジョブを管理する管理手段と、
前記管理手段が管理する複数の画像形成ジョブが前記画像形成装置により実行されることにより、前記第1の消耗品又は前記第2の消耗品の残量が前記所定量に達するか否かを判定する判定手段とを有し、
前記報知手段は、前記判定手段が前記第1の消耗品又は前記第2の消耗品の残量が前記所定量に達すると判定した場合、前記所定量に達すると判定された前記消耗品の残量に関する報知をすることを特徴とする請求項17に記載の画像形成装置。
【請求項26】
前記判定手段は、前記管理手段が新たな画像形成ジョブを受信したことに応じて、前記第1の消耗品又は前記第2の消耗品の残量が前記所定量に達するか否かを判定することを特徴とする請求項25に記載の画像形成装置。
【請求項27】
前記第1の消耗品の残量は前記第1の消耗品の在庫量であり、前記第2の消耗品の残量は前記第2の消耗品の在庫量であり、
前記報知手段は、前記第1の消耗品の在庫量が第1の所定量に達し、かつ前記第2の消耗品の在庫量が第2の所定量に達したと前記検知手段が検知した場合、前記設定手段が設定した前記所定タイミングとなったことに応じて、前記報知手段により前記第1の消耗品及び前記第2の消耗品の在庫量に関する報知をすることを特徴とする請求項17乃至26のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項28】
前記報知手段は、前記第1の消耗品の在庫量が第1の所定量に達し、かつ前記第2の消耗品の在庫量が第2の所定量に達したと前記受信手段が受信し、更に前記第1の消耗品および前記第2の消耗品の納入時期が所定時期より遅い場合、前記設定手段が設定した前記所定タイミングとなったことに応じて、前記報知手段により前記第1の消耗品及び前記第2の消耗品の在庫量に関する報知をすることを特徴とする請求項27に記載の画像形成装置。
【請求項29】
画像を形成する用紙を供給する用紙供給手段を有し、
前記複数の消耗品の少なくとも1つは、前記用紙供給手段が供給する用紙であることを特徴とする請求項17乃至28のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項30】
現像剤を用いて用紙上に画像を形成する画像形成手段を有し、
前記複数の消耗品の少なくとも1つは、前記画像形成手段が用紙上に画像を形成するための現像剤であることを特徴とする請求項29に記載の画像形成装置。
【請求項1】
複数の消耗品を使用して画像を形成する画像形成装置と、
前記画像形成装置から前記複数の消耗品の残量に関する情報を受信する受信手段と、
前記複数の消耗品のうち少なくともいずれか1つの残量に関する報知をする報知手段と、
前記報知手段による報知を行うべき所定タイミングを設定する設定手段とを有し、
前記報知手段は、前記複数の消耗品にかかる第1の消耗品の残量が第1の所定量に達し、かつ前記複数の消耗品にかかる第2の消耗品の残量が第2の所定量に達したと前記受信手段が受信した場合、前記設定手段が設定した前記所定タイミングとなったことに応じて、前記第1の消耗品及び前記第2の消耗品の残量に関する報知をすることを特徴とする画像形成システム。
【請求項2】
前記設定手段は、前記画像形成装置へ電源を投入されたタイミング又は前記画像形成装置への電源が切られるタイミングの少なくともいずれか1つを前記所定タイミングとして設定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項3】
前記画像形成装置は、複数ページにかかる画像を形成する画像形成ジョブを実行し、
前記設定手段は、前記画像形成装置が前記画像形成ジョブを開始する前のタイミング又は前記画像形成装置が前記画像形成ジョブを終了するタイミングの少なくともいずれか1つを前記所定タイミングとして設定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項4】
複数の前記画像形成装置を有し、
前記報知手段は、前記複数の画像形成装置にかかる前記複数の消耗品のうち少なくともいずれか1つの残量に関する報知をすることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成システム。
【請求項5】
前記設定手段にて報知を行うべき前記第1の消耗品及び前記第2の消耗品を前記複数の消耗品から選択する選択手段を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成システム。
【請求項6】
前記設定手段は、複数の異なるタイミングを前記所定タイミングとして設定し、
前記選択手段は、前記複数の所定タイミング毎に報知を行うべき消耗品を選択することを特徴とする請求項5に記載の画像形成システム。
【請求項7】
前記報知手段による前記複数の消耗品のうち少なくともいずれか1つの残量に関する報知を表示する表示手段を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の画像形成システム。
【請求項8】
複数ページにかかる画像を形成する画像形成ジョブが前記画像形成装置により実行されることにより、前記第1の消耗品又は前記第2の消耗品の残量が前記所定量に達するか否かを判定する判定手段を有し、
前記報知手段は、前記判定手段が前記第1の消耗品又は前記第2の消耗品の残量が前記所定量に達すると判定した場合、前記所定量に達すると判定された前記消耗品の残量に関する報知をすることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の画像形成システム。
【請求項9】
前記第1の消耗品の残量は、前記画像形成装置に装着されている前記第1の消耗品にかかる残量であり、
前記第2の消耗品の残量は、前記画像形成装置に装着されている前記第2の消耗品にかかる残量であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の画像形成システム。
【請求項10】
前記画像形成システムが実行すべき画像形成ジョブを管理するジョブ管理手段を有し、
前記判定手段は、前記ジョブ管理手段が管理する画像形成ジョブが前記画像形成装置により実行されることにより、前記第1の消耗品又は前記第2の消耗品の残量が前記所定量に達するか否かを判定することを特徴とする請求項8又は9のいずれかに記載の画像形成システム。
【請求項11】
前記判定手段は、前記ジョブ管理手段が新たな画像形成ジョブを受信したことに応じて、前記第1の消耗品又は前記第2の消耗品の残量が前記所定量に達するか否かを判定することを特徴とする請求項10に記載の画像形成システム。
【請求項12】
前記第1の消耗品の残量は前記第1の消耗品の在庫量であり、前記第2の消耗品の残量は前記第2の消耗品の在庫量であり、
前記報知手段は、前記第1の消耗品の在庫量が第1の所定量に達し、かつ前記第2の消耗品の在庫量が第2の所定量に達したと前記受信手段が受信した場合、前記設定手段が設定した前記所定タイミングとなったことに応じて、前記報知手段により前記第1の消耗品及び前記第2の消耗品の在庫量に関する報知をすることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の画像形成システム。
【請求項13】
前記第1の消耗品及び前記第2の消耗品の納入時期に関する情報を管理する納入管理手段を有し、
前記報知手段は、前記第1の消耗品の在庫量が第1の所定量に達し、かつ前記第2の消耗品の在庫量が第2の所定量に達したと前記受信手段が受信し、更に前記納入管理手段が管理する前記納入時期が所定時期より遅い場合、前記設定手段が設定した前記所定タイミングとなったことに応じて、前記報知手段により前記第1の消耗品及び前記第2の消耗品の在庫量に関する報知をすることを特徴とする請求項12に記載の画像形成システム。
【請求項14】
前記画像形成装置は、画像を形成する用紙を供給する用紙供給手段を有し、
前記複数の消耗品の少なくとも1つは、前記用紙供給手段が供給する用紙であることを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の画像形成システム。
【請求項15】
前記画像形成装置は、現像剤を用いて用紙上に画像を形成する画像形成手段を有し、
前記複数の消耗品の少なくとも1つは、前記画像形成手段が用紙上に画像を形成するための現像剤であることを特徴とする請求項14に記載の画像形成システム。
【請求項16】
前記画像形成装置が画像を形成した複数の用紙に対して接合部材を用いたステイプル処理を施すことで複数の用紙を接合するステイプル装置を有し、
前記複数の消耗品の少なくとも1つは、前記ステイプル装置が用いる前記接合部材であることを特徴とする請求項14又は15のいずれかに記載の画像形成システム。
【請求項17】
複数の消耗品を使用して画像を形成する画像形成装置であって、
前記複数の消耗品の残量に関する情報を検知する検知手段と、
前記複数の消耗品のうち少なくともいずれか1つの残量に関する報知をする報知手段と、
前記報知手段による報知を行うべき所定タイミングを設定する設定手段とを有し、
前記報知手段は、前記複数の消耗品にかかる第1の消耗品の残量が第1の所定量に達し、かつ前記複数の消耗品にかかる第2の消耗品の残量が第2の所定量に達したと前記検知手段が検知した場合、前記設定手段が設定した前記所定タイミングとなったことに応じて、前記第1の消耗品及び前記第2の消耗品の残量に関する報知をすることを特徴とする画像形成装置。
【請求項18】
前記設定手段は、前記画像形成装置へ電源を投入されたタイミング又は前記画像形成装置への電源が切られるタイミングの少なくともいずれか1つを前記所定タイミングとして設定することを特徴とする請求項17に記載の画像形成装置。
【請求項19】
前記画像形成装置は、複数ページにかかる画像を形成する画像形成ジョブを実行し、
前記設定手段は、前記画像形成装置が前記画像形成ジョブを開始する前のタイミング又は前記画像形成装置が前記画像形成ジョブを終了するタイミングの少なくともいずれか1つを前記所定タイミングとして設定することを特徴とする請求項17に記載の画像形成装置。
【請求項20】
前記設定手段にて報知を行うべき前記第1の消耗品及び前記第2の消耗品を前記複数の消耗品から選択する選択手段を有することを特徴とする請求項17乃至19のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項21】
前記設定手段は、複数の異なるタイミングを前記所定タイミングとして設定し、
前期選択手段は、前記複数の所定タイミング毎に報知を行うべき消耗品を選択することを特徴とする請求項20に記載の画像形成装置。
【請求項22】
前記報知手段による前記複数の消耗品のうち少なくともいずれか1つの残量に関する報知を表示する表示手段を有することを特徴とする請求項17乃至21のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項23】
複数ページにかかる画像を形成する画像形成ジョブが前記画像形成装置により実行されることにより、前記第1の消耗品又は前記第2の消耗品の残量が前記所定量に達するか否かを判定する判定手段を有し、
前記報知手段は、前記判定手段が前記第1の消耗品又は前記第2の消耗品の残量が前記所定量に達すると判定した場合、前記所定量に達すると判定された前記消耗品の残量に関する報知をすることを特徴とする請求項17乃至22のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項24】
前記第1の消耗品の残量は、前記画像形成装置に装着されている前記第1の消耗品にかかる残量であり、
前記第2の消耗品の残量は、前記画像形成装置に装着されている前記第2の消耗品にかかる残量であることを特徴とする請求項17乃至23のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項25】
前記画像形成装置が実行すべき画像形成ジョブを管理する管理手段と、
前記管理手段が管理する複数の画像形成ジョブが前記画像形成装置により実行されることにより、前記第1の消耗品又は前記第2の消耗品の残量が前記所定量に達するか否かを判定する判定手段とを有し、
前記報知手段は、前記判定手段が前記第1の消耗品又は前記第2の消耗品の残量が前記所定量に達すると判定した場合、前記所定量に達すると判定された前記消耗品の残量に関する報知をすることを特徴とする請求項17に記載の画像形成装置。
【請求項26】
前記判定手段は、前記管理手段が新たな画像形成ジョブを受信したことに応じて、前記第1の消耗品又は前記第2の消耗品の残量が前記所定量に達するか否かを判定することを特徴とする請求項25に記載の画像形成装置。
【請求項27】
前記第1の消耗品の残量は前記第1の消耗品の在庫量であり、前記第2の消耗品の残量は前記第2の消耗品の在庫量であり、
前記報知手段は、前記第1の消耗品の在庫量が第1の所定量に達し、かつ前記第2の消耗品の在庫量が第2の所定量に達したと前記検知手段が検知した場合、前記設定手段が設定した前記所定タイミングとなったことに応じて、前記報知手段により前記第1の消耗品及び前記第2の消耗品の在庫量に関する報知をすることを特徴とする請求項17乃至26のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項28】
前記報知手段は、前記第1の消耗品の在庫量が第1の所定量に達し、かつ前記第2の消耗品の在庫量が第2の所定量に達したと前記受信手段が受信し、更に前記第1の消耗品および前記第2の消耗品の納入時期が所定時期より遅い場合、前記設定手段が設定した前記所定タイミングとなったことに応じて、前記報知手段により前記第1の消耗品及び前記第2の消耗品の在庫量に関する報知をすることを特徴とする請求項27に記載の画像形成装置。
【請求項29】
画像を形成する用紙を供給する用紙供給手段を有し、
前記複数の消耗品の少なくとも1つは、前記用紙供給手段が供給する用紙であることを特徴とする請求項17乃至28のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項30】
現像剤を用いて用紙上に画像を形成する画像形成手段を有し、
前記複数の消耗品の少なくとも1つは、前記画像形成手段が用紙上に画像を形成するための現像剤であることを特徴とする請求項29に記載の画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図51】
【図52】
【図53】
【図54】
【図55】
【図56】
【図57】
【図58】
【図59】
【図60】
【図61】
【図62】
【図63】
【図64】
【図65】
【図66】
【図67】
【図68】
【図69】
【図70】
【図71】
【図72】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図51】
【図52】
【図53】
【図54】
【図55】
【図56】
【図57】
【図58】
【図59】
【図60】
【図61】
【図62】
【図63】
【図64】
【図65】
【図66】
【図67】
【図68】
【図69】
【図70】
【図71】
【図72】
【公開番号】特開2006−58944(P2006−58944A)
【公開日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−237248(P2004−237248)
【出願日】平成16年8月17日(2004.8.17)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年8月17日(2004.8.17)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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