説明

画像形成装置、印刷システム及び出力制御プログラム

【課題】再印刷が可能な画像形成装置において、印刷を伴わないジョブを受信した場合には、そのジョブの印刷処理を優先的に行う。
【解決手段】ジョブを受信するジョブ受信手段と、受信したジョブを保存するジョブ保存手段と、受信したジョブの印刷処理を実行する印刷手段と、入力操作に応じ保存したジョブの再印刷処理を前記印刷手段に実行させる再印刷制御手段と、時間を計測する計時手段を備え、第一ジョブに関する一定の処理を実行後所定時間経過前に第二ジョブを受信したときは、前記所定時間が経過するまでは、前記第二ジョブに関する一定の処理を実行しない画像形成装置であって、受信したジョブが印刷を伴わないジョブか否かを判定するジョブ判定手段を備え、前記第一ジョブが印刷を伴わないジョブと判定された場合は、前記所定時間を設定せず、受信した前記第二ジョブに関する一定の処理を実行する構成としてある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ジョブを所定時間保護することによって、その間の再印刷を確実に実行しうる画像形成装置、印刷システム及び出力制御プログラムに関し、より詳しくは、印刷を伴わないジョブの場合は所定時間を設定せず、その後受信したジョブについてはこのジョブを受信した時点で一定の処理を実行する画像形成装置、印刷システム及び出力制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、既に印刷し終えたところの印刷ジョブを保存し、ユーザの所定操作に応じて再度印刷することができる再印刷機能を備えた画像形成装置が提案され、その技術が提供されている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1によって開示されている画像形成装置は、さらに、既存のキー操作によって再印刷部数の設定が可能となっており、LCD等を搭載しないローエンドプリンタによって再印刷機能を実現できることが特徴となっている。
【0003】
【特許文献1】特開2006−35649号公報(第1−3頁、第5図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、以上のような従来から提案されている画像形成装置においては、印刷処理を行った元の印刷ジョブを一旦は記憶手段によって保存させておくものの、新たな印刷ジョブを受信した場合にはこれを上書き保存するため、それまで保存されていた元の印刷ジョブが必然的に消去され、再印刷が不可能となる問題が発生していた。
【0005】
また、このような問題を解決するため、予め所定時間を設定し、この所定時間を経過するまでの間は新たな印刷ジョブを受信したとしても、この印刷ジョブに関する印刷や保存などの処理は行わず、元の印刷ジョブについての再印刷を優先処理する画像形成装置が提案された。この様な画像形成装置によれば、所定時間内は現在保存されている元の印刷ジョブが保護されることとなるため、上述の問題は解消されたかにみえた。
【0006】
しかし、上述のように保護されるジョブについては、必ずしもすべてのジョブが印刷処理を必要とするジョブではなく、実際には、画像形成装置における出力形式の設定やブザーの設定等、印刷処理を必要としないジョブも含まれる。
このような場合、上述で提案されている画像形成装置によって一様に処理を行うと、印刷処理を必要としないジョブの処理を行った後の所定時間中に受信した他のすべてのジョブについて待機の必要が生じ、無用にジョブの処理が待たされることとなっていた。
【0007】
本発明は、以上のような従来の技術が有する問題を解決するために提案されたものであり、所定時間内においては再印刷を確実に実施するため、その間に受信した他のジョブに関する処理を制限する画像形成装置であっても、先に受信したジョブが印刷を伴わないジョブである場合には、その後に受信した他のジョブについては特に制限を与えることなく迅速に処理を行う画像形成装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、請求項1に記載するように、ジョブを含むデータを受信するジョブ受信手段と、受信したジョブを保存するジョブ保存手段と、受信したジョブの印刷処理を実行する印刷手段と、入力操作に応じ保存したジョブの再印刷処理を前記印刷手段に実行させる再印刷制御手段と、時間を計測する計時手段と、第一ジョブに関する一定の処理を実行後所定時間経過前に第二ジョブを受信したときに、前記所定時間が経過するまでは、前記第二ジョブに関する一定の処理を実行しないように制御するオフライン制御手段を備えた画像形成装置であって、受信したジョブが印刷を伴わないジョブか否かを判定するジョブ判定手段を備え、前記第一ジョブが印刷を伴わないジョブと判定された場合は、前記オフライン制御手段は、前記所定時間を設定せず、受信した前記第二ジョブに関する一定の処理を実行させる構成としてある。
【0009】
このような構成からなる本発明の画像形成装置によれば、所定時間ジョブを保護することによって確実に再印刷ができることを基本とし、第一ジョブの次に受信した第二ジョブについては、第一ジョブに関する一定の処理を行ってから所定時間を経過している場合に限って印刷処理等ができることとしている。
そして、本発明においては、受信した第一ジョブが印刷を伴わないジョブである場合には前記所定時間を設定せず、第二ジョブの処理を実行することを特徴としている。
【0010】
このため、従来であれば、保護されているジョブが印刷を伴わないジョブであっても、次に受信したジョブは所定時間を経過するまで待たなければ印刷等の処理ができず不便な場合があったが、本発明では、このような無駄な待ち時間を排除し、迅速に処理ができるようになっている。
例えば、第一ジョブが両面印刷やブザー等の設定データで、第二ジョブが描画処理を行う画像データ等の印刷ジョブであるような場合が典型であり、この場合、本発明の画像形成装置であれば、第一ジョブに影響を受けずに第二ジョブの印刷処理をすぐに行うことができる。
したがって、利便性や処理効率に優れ、円滑な処理が可能な画像形成装置を実現することができる。
【0011】
また、本発明の画像形成装置は、請求項2に記載するように、受信したジョブを保持するバッファを備え、前記ジョブ判定手段は、前記バッファに保持されたジョブが印刷を伴わないジョブか否かを判定する構成としてある。
【0012】
このような構成からなる本発明の画像形成装置によれば、受信したジョブをバッファに待機させておき、この待機中のジョブから印刷を伴わないことを示すデータを検出することができる。
しかも、印刷を伴わないことを示すデータが検出されなかったために所定時間経過後に他のジョブの印刷処理を実行する場合、その所定時間が経過するまでは、他のジョブをバッファに待機させておくことができる。
【0013】
また、本発明の画像形成装置は、請求項3に記載するように、前記バッファが保持し得るジョブの数は、複数である構成としてある。
このような構成からなる本発明の画像形成装置によれば、バッファが保持し得るジョブの数が複数であることから、例えばバッファに第一ジョブが待機している間に第二ジョブが受信されたときでも、その第二ジョブをバッファに保持させて印刷を伴わないことを示すデータを検出するなど、それらいずれのジョブに対しても適切な処理を行うことができる。
【0014】
すなわち、所定時間内においては、再印刷に係るジョブを保護しつつ、その間に受信した他のジョブの処理も並行して実施できる。
したがって、処理の確実性と利便性とを兼ね備えた処理効率に優れた画像形成装置を実現することが可能である。
【0015】
また、本発明の画像形成装置は、請求項4に記載するように、前記第一ジョブが印刷を伴うジョブであった場合、前記印刷手段は、前記所定時間の経過後に前記バッファから取り出された第二ジョブを印刷し、前記ジョブ保存手段は、当該第二ジョブを保存する構成としてある。
【0016】
このような構成からなる本発明の画像形成装置によれば、第一ジョブが印刷を伴うジョブである場合には、原則に戻って、一定の処理実行後に所定時間を設定し、この所定時間内に受信された第二ジョブについては、所定時間経過後に印刷処理を実行して保存することができる。このため、第一ジョブについて再印刷を実行可能な期間として所定時間を確保できる。
【0017】
また、本発明の画像形成装置は、請求項5に記載するように、第一ジョブに関する一定の処理を実行後所定時間経過前に第二ジョブと第三ジョブとを受信した場合であって、前記第二ジョブが印刷と伴わないジョブと判定され、前記第三ジョブが印刷を伴うジョブと判定されたとき、前記印刷手段は、前記所定時間経過後に前記第二ジョブの印刷処理を実行し、続いて前記第三ジョブの印刷処理を実行する構成としてある。
また、本発明の画像形成装置は、請求項6に記載するように、第一ジョブに関する一定の処理を実行後所定時間経過前に第二ジョブと第三ジョブとを受信した場合であって、前記第二ジョブが印刷と伴わないジョブと判定され、前記第三ジョブが印刷を伴うジョブと判定されたとき、前記印刷手段は、前記第三ジョブの印刷処理を当該第三ジョブの受信時に実行し、前記第二ジョブの印刷処理を前記所定時間経過後に実行する構成としてある。
【0018】
このような構成からなる本発明の画像形成装置によれば、バッファに待機中のジョブが複数ある場合に、それらジョブの処理の順序についても、一定の規則の下で適切に処理できる。
このため、複数のジョブの並行処理が可能となり、特にユーザ数が多く、ジョブが多数発生するような場合であっても、輻輳することなく円滑に、かつ、確実に処理することが可能である。
【0019】
また、本発明の印刷システムは、請求項7に記載するように、印刷ジョブを含むデータを送信する情報処理装置と、ジョブを含むデータを受信するジョブ受信手段と、受信したジョブを保存するジョブ保存手段と、受信したジョブの印刷処理を実行する印刷手段と、入力操作に応じ保存したジョブの再印刷処理を前記印刷手段に実行させる再印刷制御手段と、時間を計測する計時手段と、第一ジョブに関する一定の処理を実行後所定時間経過前に第二ジョブを受信したときに、前記所定時間が経過するまでは、前記第二ジョブに関する一定の処理を実行しないように制御するオフライン制御手段とを有した画像形成装置と、を備えた印刷システムにおいて、前記情報処理装置は、印刷を伴うジョブか否かを示すデータを当該ジョブとともに送信するジョブ送信手段を備えるとともに、前記画像形成装置は、受信したジョブが印刷を伴わないジョブか否かを判定するジョブ判定手段を備え、前記第一ジョブが印刷を伴わないジョブと判定された場合は、前記オフライン制御手段は、前記所定時間を設定せず、受信した前記第二ジョブに関する一定の処理を実行させる構成としてある。
【0020】
このような構成からなる本発明の印刷システムによれば、第一ジョブが印刷を伴わないジョブの場合は、この第一ジョブについての所定時間を設定せず、その後受信した第二ジョブについては、この受信した時点で第二ジョブに関する一定の処理を実行することとしている。
例えば、第一ジョブが設定データ等のジョブであって、第二ジョブが描画処理を行う画像データ等の印刷ジョブである場合が典型で、この場合、本発明の画像形成装置であれば、第一ジョブの種類やその処理の如何に関わらず第二ジョブの印刷処理をすぐに行うことができる。
したがって、さらに利便性や処理効率に優れ、円滑な処理が可能な画像形成装置を実現することができる。
【0021】
また、本発明の出力制御プログラムは、請求項8に記載するように、画像形成装置を構成するコンピュータを、印刷ジョブを含むデータを受信するジョブ受信手段、受信した印刷ジョブを保存するジョブ保存手段、受信した印刷ジョブの印刷処理を実行する印刷手段、入力操作に応じ保存した印刷ジョブの再印刷処理を前記印刷手段に実行させる再印刷制御手段、時間を計測する計時手段、第一印刷ジョブに関する一定の処理を実行後所定時間経過前に第二印刷ジョブを受信したときに、前記所定時間が経過するまでは、前記第二印刷ジョブに関する所定処理を実行しないように制御するオフライン制御手段として機能させるとともに、受信したジョブが印刷を伴わないジョブか否かを判定するジョブ判定手段、前記第一ジョブが印刷を伴わないジョブと判定された場合は、前記所定時間を設定せず、受信した前記第二ジョブに関する一定の処理を実行させるオフライン制御手段、として機能させるためのプログラムとしてある。
【0022】
このように、本発明はプログラムとしても実現化することができる。
これにより、プリンタのみならず複写機やファクシミリ装置等、他の画像形成装置にプログラムをインストールすることによって本発明を実現することができ、汎用性,拡張性に優れた出力制御プログラムとして提供することができる。
【発明の効果】
【0023】
以上のように、本発明の画像形成装置、印刷システム及び出力制御プログラムによれば、受信したジョブが印刷を伴うジョブか否かを判断し、その判断結果に応じて適切かつ効率よく処理を実行するようにしているため、利便性、処理効率に優れた画像形成装置を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の好ましい実施形態について図1〜図8を参照して説明する。
ここで、以下に示す本実施形態の画像形成装置は、プログラム(ソフトウェア)の命令によりコンピュータで実行される処理,手段,機能によって実現される。プログラムは、コンピュータの各構成要素に指令を送り、以下に示すような一定の処理・機能を行わせる。すなわち、本実施形態の画像形成装置における各処理・手段は、プログラムとコンピュータとが協働した具体的手段によって実現される。
なお、プログラムの全部又は一部は、例えば、磁気ディスク,光ディスク,半導体メモリ,その他任意のコンピュータで読取り可能な記録媒体により提供され、記録媒体から読み出されたプログラムがコンピュータにインストールされて実行される。また、プログラムは、記録媒体を介さず、通信回線を通じて直接にコンピュータにロードし実行することもできる。
【0025】
[第一実施形態]
まず、本発明の第一実施形態について図1を参照して説明する。
【0026】
(印刷システム、画像形成装置、情報処理装置の構成)
図1は、本発明の第一実施形態に係る印刷システム及び画像形成装置の構成を示すブロック図である。
同図に示すように、印刷システム1は、画像形成装置10と、情報処理装置20とを備えて構成されている。
ここで、画像形成装置10は、プリンタ等の印刷装置によって構成することができ、同図に示すように、ホストドライバ101と、ホストバッファ102と、PDL解析部103と、PDL処理部104と、VIDEO部105と、エンジンコントローラ106と、RAM107と、画像圧縮部108と、記憶部109と、オフライン制御手段110と、タイマ111とを備えている。
【0027】
ホストドライバ101は、情報処理装置20から送信されてきたデータ(ジョブを含む)を受信するインタフェースである(ジョブ受信手段)。このホストドライバ101で受信されるデータには、例えば、印刷を伴うジョブ(印刷ジョブ)、印刷を伴わないジョブ、印刷を伴うか否かを示すデータなどが含まれる。
ホストバッファ102は、ホストドライバ101で受信されたデータ(受信データ)をスプール(保持)する。この保持されたデータは、その後PDL解析部103に渡される。このホストバッファ102は、通常メモリによって構成されるが、例えばRAM107上を共有してもよく、また、別のRAMを搭載してバッファ領域を確保するようにしてもよい。
【0028】
PDL解析部103及びPDL処理部104は、ホストバッファ102から取り出したジョブに含まれる画像データを解析し、ビットマップデータに変換するものである。PDL処理部104でビットマップ状態になったジョブデータはRAM107に展開されるとともに、ビットマップ化の終了がVIDEO部105に通知される。
【0029】
また、PDL解析部103は、ホストバッファ102に保持されたジョブが印刷処理を伴うジョブか否かを判定する(ジョブ判定手段)。この判定は、具体的には、そのジョブに付加されたデータ(印刷処理判定データ)が、印刷処理を伴うことを示すものか、あるいは印刷処理を伴わないことを示すものかを判定することにより行なうことができる。あるいは、設定コマンド、印刷処理に必要なデータ等、特定のデータを含んでいるか否かを判定することによっても行なうことができる。
【0030】
判定の結果、印刷処理を伴わないジョブの場合、PDL解析部103は、そのジョブを例えばエンジンコントローラ106へ送って、そのジョブに関する処理を実行させる。このとき、判定の結果をオフライン制御手段110に伝えることもできる。
一方、印刷処理を伴うジョブの場合は、そのジョブについて再印刷の要求はあり得るものと判断し、現在所定時間の計時中であればこの所定時間が経過するまで受信データをホストバッファ102に待機させておき、その経過後に一定の処理(ジョブの解析など)を実行する。なお、現在所定時間の計時中でないときは、すぐに受信データを取り出して一定の処理を実行する。
また、所定時間の経過時にホストバッファ102に複数の受信データが保持されているときは、保持された順に印刷処理を実行することができる。
【0031】
VIDEO部105は、RAM107に展開された画像データを参照しつつ、ビットマップデータにもとづきページ単位の画像イメージを生成する。
エンジンコントローラ106は、VIDEO部105で生成された画像イメージにもとづき印刷処理を実行する(印刷手段)。
【0032】
画像圧縮部108は、RAM107に展開されたビットマップデータを圧縮する。
記憶部109は、画像圧縮部108で圧縮されたビットマップデータを保存する(ジョブ保存手段)。これは、一旦、記憶部109に印刷ジョブを保存させておき、後に読み出して再印刷を行うためである。
【0033】
なお、記憶部109において保存可能なジョブ数は一としても良く、又、二以上としても良い。
一般に、保存可能ジョブ数が少ないと、先に保存されていたジョブは早い段階で他の受信ジョブによって上書きされるため、再印刷可能な期間は短くなるが、その一方で、記憶容量を抑えることができるため、コストの負担を抑え、小型化を図ることが可能である。
一方、保存可能ジョブ数が多いと、記憶容量とともにコスト負担が増えるが、複数のジョブを並行して処理できるため、再印刷をより確実に実行できるようになる。
【0034】
オフライン制御手段110は、オフラインへの移行処理と、オフラインの解除処理とを実行する。
ここで、オフラインとは、オンラインと対をなす言葉であって、オンライン処理とは異なる処理を実行する状態をいう。オンライン処理とは、画像形成装置の基本動作をいい、具体的には、ジョブを受信すると、そのジョブの印刷処理を実行し保存するという手順が相当する。オンライン処理がそのような手順の場合、オフライン処理は、ジョブを受信してもその基本動作を実行しない状態となるが、本実施形態においては、第一のジョブを受信等することで所定時間を設定し、この所定時間内に第二のジョブを受信しても、その所定時間内では第二のジョブについての一定の処理(印刷処理や保存処理など)を実行しないことをいう。
【0035】
このような機能を実現するため、オフライン制御手段110は、第一のジョブについての一定の処理が実行されるとオフラインへ移行して所定時間を設定し、この所定時間が経過するとオフラインを解除する。なお、ここでいう「一定の処理」には、例えば、第一のジョブの受信、印刷処理完了、記憶部109への保存完了などが含まれる。ただし、オフラインへの移行のタイミングは、いずれの処理の実行時でもよい。具体的には、例えば、第一のジョブの受信時にオフラインへ移行してもよく、また、第一のジョブを記憶部109へ保存したときにオフラインへ移行してもよい。このオフラインへの移行のタイミングは、予め設定しておく。
【0036】
さらに、オフライン制御手段110は、オフラインへの移行や解除を実現するため、一定の処理が実行された時刻の記録、所定時間の設定、所定時間の計時、一定の処理が実行された時刻における所定時間の継続・非継続(計時中・非計時中)の判断、印刷ジョブの待機命令、所定時間経過の通知(待機解除命令)などを実行する。
これらのうち、一定の処理が実行された時刻の記録や、所定時間に関する処理については、タイマ111(計時手段)から現在時刻を受け取って各処理を実行する。
【0037】
また、オフライン制御手段110がオフラインへの移行や解除を実行することにより、所定時間の経過の前後に応じてジョブの処理を制御することも本実施形態の特徴である。
具体的には、先のジョブの保存時間が所定時間を過ぎるまでは、ジョブ保存手段は、次のジョブの保存を行わないように制御することなどが挙げられる。
また、先の印刷ジョブの保存時間が所定時間を過ぎるまでは、ジョブ受信手段は、次のジョブの受信を行わないといったオフライン制御も可能である。
これにより、所定時間内においては、先のジョブにかかる再印刷を確実に実施できるようになっている。
なお、再印刷の操作、実行中に、所定時間が経過した場合であっても、その再印刷を優先して処理することも可能である。
【0038】
情報処理装置20は、パーソナルコンピュータ(PC)等によって構成することができ、図2に示すように、記憶手段21と、表示手段22と、送信データ生成手段23と、データ送信手段24と、入力手段25と、制御手段26とを有している。
記憶手段21は、この情報処理装置20の有する機能に関するデータやプログラムを記憶する。
【0039】
表示手段22は、情報処理装置20の有する各種機能に関係したデータや図表など(例えば、記憶手段21に記憶された各種データ、印刷ジョブに関するデータなど)を画面表示する。
【0040】
送信データ生成手段23は、画像形成装置10へ送信するデータ(送信用データ)を生成する。この送信用データには、例えば、印刷ジョブ,プリンタ設定情報(プリンタブルデータ),印刷処理を伴うか否かを示すデータなどが含まれる。
プリンタ設定情報とは、画像形成装置10の有する各種機能について、画像形成装置10に対し新規設定や設定変更などを行なわれる情報をいう。情報処理装置20においては、プリンタ設定画面を表示手段22に表示して、ユーザにより設定することができる。
【0041】
データ送信手段24は、送信データ生成手段23で生成された送信用データを画像形成装置10へ送信する。
入力手段25は、ユーザにより操作されるユーザインタフェイスであって、キーボードやマウスなどを含む。この入力手段25を操作することにより、例えばプリンタ設定画面に表示されたプリンタの各種設定事項について設定を行うことができる。
制御手段26は、情報処理装置20が有する各種機能を実行可能とするために、記憶手段21に記憶されたプログラムを起動させて、情報処理装置20の構成各部に指令を送り、又は自ら動作して、所定の機能や処理を実行する。
【0042】
次に、本実施形態に係る画像形成装置の再印刷処理について、図3及び図4を参照しながら説明を行う。
図3は、本実施形態に係る画像形成装置の構成のうち再印刷に関する構成を示すブロック図であり、図4は、本実施形態に係る画像形成装置の全体及びキー操作部を示した斜視図である。
図3に示すとおり、再印刷の実施は、画像形成装置10に備えられたキー操作部112をユーザが操作することによって開始される。具体的には、図4(i)に示すGOキー(112−1)その他既存のキーを長押しするか、又は、図4(ii)に示す再印刷用キー(リプリントキー112−3)を押下することによってパネルドライバ113は再印刷の指示を認識する。なお、GOキー112−1とは、画像形成装置10のオンライン/オフライン切替のために通常使用される操作キー112のことを示す。
【0043】
ここで、本実施形態の画像形成装置10は、再印刷実施の際に、予め部数の設定が可能であり、例えば、上記GOキー112−1の長押し時間やリプリントキー112−3の押下回数に応じてカウントアップさせ、設定部数に応じた再出力を行うこともできる。
再印刷を複数部行う場合には、先の再印刷の操作から後の再印刷の操作までをある一定の時間内に行うようにし、当該時間内に後の再印刷の操作がなければその後の再印刷は無効とすることもできる。また、処理中断を指示するキャンセルキー112−2により設定中の再印刷部数をクリアすることも可能である。
例えば、3部再印刷したい場合、リプリントキー112−3を3度押す必要があるが、最初にリプリントキー112−3を押してから3秒以内に2度目のリプリントキー112−3を押さなければならず、2度目のリプリントキー112−3を押してから3秒以内に3度目のリプリントキー112−3を押さなければならないこととすることができる。そして、画像形成装置10は、リプリントキー112−3が最後に押されてから3秒後に再印刷を行うようにしてもよい。
【0044】
パネルドライバ113は、再印刷の指示を認識すると、記憶部109に保存している印刷ジョブを取り出し、これを画像伸張部114に出力させる。
なお、パネルドライバ113は、GOキー112−1の押下時間を測定し、この測定した押下時間に応じた部数の再印刷を実行させるときには、「押下時間測定手段」として機能する。
また、パネルドライバ113は、リプリントキー112−3の押下回数をカウント(測定)し、このカウントした押下回数に応じた部数の再印刷を実行させるときには、「押下回数測定手段」として機能する。
【0045】
画像伸張部114は、圧縮されたビットマップデータを元のデータに戻したうえで(伸張処理)、VIDEO部105に出力する。
VIDEO部105は、ビットマップデータにもとづき、ページ毎の画像イメージを生成する。この画像イメージがエンジンコントローラ106へ送られて印刷が実行される。
【0046】
このように、キー操作部112においてキー操作を行うことにより再印刷の要求を行い、パネルドライバ113がこれを検知する。そして、パネルドライバ113は、記憶部109に保存されている印刷ジョブの読み出しを行い、エンジンコントローラ106から印刷を行わせる。
なお、本実施形態においては、再印刷に関係する構成各部、特に、キー操作部112やパネルドライバ113を「再印刷制御手段」という。
【0047】
次に、本実施形態に係る画像形成装置の再印刷制御について図5〜図7を参照しながら説明する。
図5は、本実施形態に係る画像形成装置における動作手順を示したフローチャート、図6及び図7は、本実施形態に係る画像形成装置における動作手順を示した動作手順図である。
なお、ここでは、ジョブ1,ジョブ3が印刷処理を伴わないジョブとし、ジョブ2,ジョブ4が印刷処理を伴うジョブとする。
また、ジョブ保存手段(記憶部109)に記憶されるジョブの数は、一つとする。
【0048】
まず、情報処理装置20の送信データ生成手段23において、ジョブ1が生成される。また、このジョブ1が印刷処理を伴うか否かを示すデータが生成されてジョブ1に付加される。
これらジョブ1やデータを含む送信データが、データ送信手段24により画像形成装置10へ送信される。
画像形成装置10のホストドライバ101(ジョブ受信手段)が、情報処理装置20からの送信データを受信する(図5及び図6のA1)。受信したデータは、ホストバッファ102に保持され(A2)、PDL解析部103(ジョブ判定手段)でジョブ1が印刷処理を伴うか否かが判定される(A3)。
【0049】
ここで、ジョブ1が印刷処理を伴わないものと判定されたときは、この時点でホストバッファ102からジョブ1が取り出され(A4)、このジョブ1に関する処理が実行される(A5)。
なお、このように印刷処理を伴わないジョブであると判定されたときは、オフライン制御手段109にて所定時間の継続確認は行われない。
【0050】
次いで、情報処理装置20からジョブ2が送信され、これを画像形成装置10のジョブ受信手段が受信したものとする(B1)。このジョブ2を送信した情報処理装置20は、ジョブ1を送信した情報処理装置20と同じ装置であってもよく、異なる装置であっても良い。
このジョブ2が、ホストバッファ102に保持され(B2)、ジョブ判定手段にて印刷処理を伴うか否かが判定される(B3)。ここで、印刷処理を伴うものと判定されたときは、さらにオフライン制御手段110にて所定時間の継続中か否か(所定時間が経過したか否か)が判断される(B4)。判断の結果、所定時間の継続中でないときは(所定時間外)、そのジョブ2がホストバッファ102から取り出され(B5)、印刷処理や保存処理が実行される(B6、B7)。そして、これらジョブ2に関する一定の処理(例えば保存処理)が実行されたことで所定時間T2の計時が開始される(B8)。
なお、ジョブ2の保存(B7)において、既に他のジョブが保存されているときは、このジョブを消去した後に、ジョブ2を保存する。
【0051】
所定時間T2の計時が開始されてから次のジョブが記憶部109に保存されるまでの間に、再印刷制御手段にて再印刷の開始の操作(例えば、GOキー112−1の操作)が検出されると(C1)、再印刷開始命令がジョブ保存手段へ送られ(C2)、記憶部109からジョブ2が抽出され(C3)、データ展開されて(C4)、印刷手段によりジョブ2の再印刷処理が実行される(C5)。
【0052】
次いで、所定時間T2の計時中に、情報処理装置20からジョブ3が送信され、これを画像形成装置10のジョブ受信手段が受信したものとする(D1)。このジョブ3が、ホストバッファ102に保持され(D2)、ジョブ判定手段にて印刷処理を伴うか否かが判定される(D3)。ここで、印刷処理を伴わないものと判定されたときは、この時点でホストバッファ102からジョブ3が取り出され(D4)、このジョブ3に関する処理が実行される(D5)。
なお、このジョブ3は所定時間T2の計時中に受信されたものであるが、印刷処理を伴わないジョブであると判定されたため、オフライン制御手段109における所定時間の継続確認は行われない。
【0053】
また、ジョブ3に関する処理が実行された場合、このジョブ3はジョブ保存手段に保存されないことから、再印刷処理が実行されると、ジョブ3ではなくジョブ2の再印刷が実行される。すなわち、ジョブ3に関する処理の実行後に、再印刷制御手段にて再印刷の開始の操作(例えば、GOキー112−1の操作)が検出されると(E1)、再印刷開始命令がジョブ保存手段へ送られ(E2)、記憶部109からジョブ2が抽出され(E3)、データ展開されて(E4)、印刷手段によりジョブ2の再印刷処理が実行される(E5)。
【0054】
さらに、所定時間T2の計時中に、情報処理装置20からジョブ4が送信され、これを画像形成装置10のジョブ受信手段が受信したものとする(F1)。このジョブ4が、ホストバッファ102に保持され(F2)、ジョブ判定手段にて印刷処理を伴うか否かが判定される(F3)。ここで、印刷処理を伴うものと判定されたときは、さらにオフライン制御手段110にて所定時間の継続中か否か(所定時間が経過したか否か)が判断される(F4)。判断の結果、所定時間T2の継続中であるときは(所定時間が経過していないときは)、ジョブ待機命令がホストバッファ102へ送られて(F5)、ジョブ4がホストバッファ102で待機する(ジョブ4の保持、F6)。
【0055】
ここで、ジョブ4の保持(F6)から所定時間T2の計時完了(H1)までの間に再印刷処理が実行されると、ジョブ4ではなくジョブ2の再印刷が実行される。これは、ジョブ4については未だ印刷処理を実行しておらず、ジョブ保存手段にはジョブ2が保存されているためである(G1〜G5)。
【0056】
その後、所定時間T2が経過したことがオフライン制御手段110で検出されると(所定時間終了検出、H1)、待機解除命令がホストバッファ102及び(又は)PDL解析部103へ送られる(H2)。これにより、ホストバッファ102にてジョブの待機が解除され(H3)、ジョブ4がPDL解析部103で取り出され(H4)、ビットマップ化されて印刷処理が実行される(H5)。そして、ジョブ保存手段にて、記憶部109に既に保存されていたジョブ2が消去され(H6)、ジョブ4が保存される(H7)。このジョブ4の保存により、オフライン制御手段110にて所定時間T4の計時が開始される(H8)。
この所定時間T4の計時中に再印刷処理が実行されると、ジョブ4の再印刷が実行される。これは、ジョブ保存手段にジョブ4が保存されているためである(J1〜J5)。
【0057】
以上説明したように、本実施形態の画像形成装置、印刷システム及び出力管理プログラムによれば、ホストバッファ102にスプールされたジョブAが、PDL解析部103による解析によって印刷を伴うものと判断された場合には、オフライン処理手段110がオフライン処理へ移行して所定時間Tを設定し、この所定時間内においては他のジョブBに関する一定の処理を制限し、ジョブAの再印刷可能な時間を確保することができる。
【0058】
一方、印刷を伴わないと判定されたジョブは、再印刷が実行されることはなく、つまり所定時間を設けて再印刷を保証する必要はない。このため、所定時間内であっても、他のジョブの処理等に伴う制限を受けることなく、このジョブに関する処理を迅速に実行させることができる。しかも、印刷を伴わないジョブCの受信後に受信されたジョブDについては、ジョブCの受信に何ら制限を受けずに迅速に処理を実行できる。
したがって、利便性や処理効率に優れた画像形成装置を実現することができる。
【0059】
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態に係る印刷システム及び画像形成装置について図8を参照しつつ説明する。
図8は、本実施形態に係る画像形成装置における動作手順を示した動作手順図である。
【0060】
本実施形態は、第一実施形態と比較して、所定時間の計時中に受信するジョブの数が相違する。すなわち、第一実施形態では、所定時間の計時中に受信するジョブの数が一つであったのに対し、本実施形態では、所定時間の計時中に受信するジョブの数が複数である。他の構成要素は第一実施形態と同様である。
したがって、本実施形態における印刷システム,画像形成装置,情報処理装置の構成において、図1等と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0061】
(印刷システム、画像形成装置、情報処理装置の構成)
本実施形態の印刷システム、画像形成装置、情報処理装置の構成は、第一実施形態における印刷システム、画像形成装置、情報処理装置の構成とほぼ同様である。
ただし、ホストバッファ102は、受信データ(ジョブ)を複数保持できる。
PDL解析部103(ジョブ判定手段)は、ホストバッファ102に保持されているジョブがジョブXとジョブYの場合であって、ジョブXがジョブYよりも先に受信(又は保持)されていたとき、ジョブYが印刷処理を伴わないジョブであると判定されたときは、この時点でジョブYに関する所定の処理を実行させ、印刷処理を伴うジョブであると判定されたときは、所定時間が経過するまでジョブYをホストバッファ102に待機させる。
【0062】
(出力制御方法)
次に、本実施形態の画像形成装置における動作手順(再印刷に関する出力制御方法)について図8を参照しつつ説明する。
なお、本実施形態では、ジョブ5及びジョブ6が印刷処理を伴うジョブとし、ジョブ7が印刷処理を伴わないジョブとする。
また、ジョブ保存手段(記憶部109)に記憶される印刷ジョブの数は、一つとする。
【0063】
図8に示すように、情報処理装置20のジョブ送信手段23から送信されてきたデータ(ジョブ5を含む)が画像形成装置10のジョブ受信手段で受信される(図8のK1)。この受信されたデータは、ホストバッファ102に保持され(K2)、ジョブ判定手段で印刷処理を伴うか否かが判定される(K3)。
ここで、印刷処理を伴うものと判定されたときは、続いて、オフライン制御手段110にて所定時間の継続中か否かが判断される(K4)。判断の結果、所定時間の継続中でないときは(所定時間外)、そのジョブ5がホストバッファ102から取り出され(K5)、印刷処理や保存処理が実行される(K6、K7)。そして、このジョブ5に関する一定の処理(例えば保存処理)が実行されたことで所定時間T5の計時が開始される(オフラインへの移行、K8)。
【0064】
次いで、ジョブ6がジョブ受信手段で受信され(L1)、ホストバッファ102で保持される(L2)。ここで、ジョブ判定手段にてジョブ6が印刷処理を伴うものか否かが判定される(L3)。その結果、印刷処理を伴うものと判定されたときは、さらにオフライン制御手段110にて所定時間の継続中か否かが判断される(L4)。判断の結果、所定時間の継続中であるときは(所定時間T5内)、ジョブ待機命令がPDL解析部103及び(又は)ホストバッファ102へ送られる(L5)。これにより、ホストバッファ102にジョブ6が待機する(L6)。
【0065】
次いで、所定時間T5の計時中に、情報処理装置20からジョブ7が送信され、これを画像形成装置10のジョブ受信手段が受信したものとする(M1)。このジョブ7が、ホストバッファ102に保持され(M2)、ジョブ判定手段にて印刷処理を伴うか否かが判定される(M3)。ここで、印刷処理を伴わないものと判定されたときは、この時点でホストバッファ102からジョブ7が取り出され(M4)、このジョブ7に関する処理が実行される(M5)。
なお、このジョブ7は所定時間T5の計時中に受信されたものであるが、印刷処理を伴わないジョブであると判定されたため、オフライン制御手段109にて所定時間の継続確認は行われない。
【0066】
その後、所定時間T5が経過したことがオフライン制御手段110で検出されると(所定時間終了検出、N1)、待機解除命令がホストバッファ102及び(又は)PDL解析部103へ送られる(N2)。これにより、ホストバッファ102にてジョブの待機が解除され(N3)、ジョブ6がPDL解析部103で取り出され(N4)、ビットマップ化されて印刷処理が実行される(N5)。そして、ジョブ保存手段にて、記憶部109に既に保存されていたジョブ5が消去され(N6)、ジョブ6が保存される(N7)。このジョブ6の保存により、オフライン制御手段110にて所定時間T6の計時が開始される(N8)。
この所定時間T6の計時中に再印刷処理が実行されると、ジョブ6の再印刷が実行される。これは、ジョブ保存手段にジョブ6が保存されているためである。
【0067】
以上説明したように、本実施形態の画像形成装置、印刷システム及び出力管理プログラムによれば、前述の実施形態と同様の効果が発揮されるだけでなく、記憶部109において保存しうる印刷ジョブ数が複数であり、又、ホストバッファ102において待機しうる印刷ジョブ数も複数である構成としているので、多数の印刷ジョブが集中したとしても輻輳することなく、円滑な印刷処理を行うことができるようになる。
【0068】
[第三実施形態]
次に、本発明の第三実施形態に係る画像形成装置について図9を参照しつつ説明する。
図9は、本実施形態に係る画像形成装置における動作手順を示した動作手順図である。
【0069】
本実施形態は、第一実施形態と比較して、所定時間の計時中に受信するジョブの数と、PDL解析部の構成が相違する。すなわち、第一実施形態では、所定時間の計時中に受信するジョブの数が一つであったのに対し、本実施形態では、所定時間の計時中に受信するジョブの数が複数である。また、第一実施形態では、PDL解析部がジョブについて印刷処理を伴うか否かの判定等を行っていたのに対し、本実施形態では、PDL解析部がさらにホストバッファにおけるジョブの保持数をカウントする構成としてある。他の構成要素は第一実施形態と同様である。
したがって、本実施形態における印刷システム,画像形成装置,情報処理装置の構成において、図1等と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0070】
(印刷システム、画像形成装置の構成)
本実施形態の印刷システム1は、第一実施形態の印刷システム1と同様に、画像形成装置10と、情報処理装置20とを備えている。
ここで、画像形成装置10は、ホストドライバ101と、ホストバッファ102と、PDL解析部103と、PDL処理部104と、VIDEO部105と、エンジンコントローラ106と、RAM107と、画像圧縮部108と、記憶部109と、オフライン制御手段110と、タイマ111とを備えている。
【0071】
PDL解析部103は、ホストバッファ102から取り出した印刷ジョブを解析し、ビットマップデータに変換する。また、ホストバッファ102に保持されたジョブが印刷処理を伴うか否かの判定を行なう(ジョブ判定手段)。
さらに、PDL解析部103は、ホストバッファ102に保持されているジョブの数をカウントする(カウンタ)。例えば、ホストバッファ102にジョブが保持されていないときは、カウント値を「0」とする。ジョブが保持される毎にカウント値に「1」を加算する。一方、ホストバッファ102からジョブが取り出される毎にカウント値から「1」を減算する。
【0072】
また、PDL解析部103は、印刷処理を伴わないジョブであると判定すると、保持数のカウント値が「2」以上か否かを判断する。判断の結果、「2」以上であるときは、ホストバッファ102からジョブを取り出さずに、所定時間が経過するまで待機させる。一方、「2」未満であるときは、ホストバッファ102からジョブを取り出してこのジョブに関する処理を実行させる。
このように、ホストバッファ102に保持されているジョブの数が複数か否かを判断することで、それらジョブに関する処理の順番を受信の順番に合わせることができる。
【0073】
(出力制御方法)
次に、本実施形態の画像形成装置における動作手順(再印刷に関する出力制御方法)について図9を参照しつつ説明する。
なお、本実施形態では、ジョブ8が印刷処理を伴うジョブとし、ジョブ9が印刷処理を伴わないジョブとする。
また、ジョブ保存手段(記憶部109)に記憶される印刷ジョブの数は、一つとする。
【0074】
まず、情報処理装置20のデータ送信手段24から送信されてきたデータ(ジョブ8を含む)が、画像形成装置10のホストドライバ101(ジョブ受信手段)で受信される(図9のP1)。この受信されたデータは、ホストバッファ102に保持される(P2)。この保持にともない、ホストバッファ102に保持されているジョブの数がPDL解析部103(ジョブ判定手段)でカウントされる(P3)。ここでは、ジョブ8が保持されたためカウント値は「0」に1加算して「1」とされる。
【0075】
次いで、ジョブ判定手段において、ジョブ8が印刷処理を伴うジョブか否かが判定される(P4)。ここで、印刷処理を伴うジョブであると判定されたときは、続いて、オフライン制御手段110にて、所定時間の継続中か否かが判断される(P5)。判断の結果、所定時間T5の継続中であるときは(所定時間内)、ジョブ待機命令がホストバッファ102へ送られる(P6)。これにより、ジョブ8がホストバッファ102で待機する(P7)。
【0076】
さらに、ジョブ9がジョブ受信手段で受信され(Q1)、ホストバッファ102に保持されると(Q2)、ジョブ判定手段にて、保持数のカウント値「1」に1加算して「2」とされる(Q3)。次いで、ジョブ判定手段にてジョブ9が印刷処理を伴うジョブか否かが判定される(Q4)。ここでは印刷処理は伴わないものとする。
この印刷処理が伴わないとの判定がされたことにともない、保持数のカウント値が「2」以上か否かが判断される(Q5)。ここでは、保持数のカウント値が「2」であるため、「2」以上である。これにより、ジョブ9はジョブ8とともにホストバッファ102に待機する(Q6)。なお、このジョブ9については、印刷処理を伴わないため、所定時間継続確認は行われない。
【0077】
なお、ジョブ9がジョブ8とともにホストバッファ102に保持されるのは、ジョブを受信した順番で各ジョブに関する処理を実行させるためである。つまり、先にジョブ8が受信され、その後にジョブ9が受信されたため、各処理についても、先にジョブ8について実行し、その後にジョブ9について実行するものであるが、所定時間が経過するまではジョブ8の印刷処理が実行されないため、ジョブ9もそれまで保持させておくのである。
また、ジョブ判定手段では、ジョブ9が印刷処理を伴うジョブか否かを判定しているが(Q4)、この判定の結果は、ジョブ9の保持に関係するものではない。つまり、ジョブ9が印刷処理を伴うか否かの判定が仮に実行されなかったとしても、ジョブ8がホストバッファ102に保持されていればジョブ9も保持される。ただし、ジョブ9の印刷処理の実行後にこのジョブ9について印刷処理を実行するかあるいはジョブ9に関する処理を実行するかを決めておく必要がある。そのためにジョブ9が印刷処理を伴うか否かの判定が実行される。
【0078】
その後、所定時間Tの計時が終了したことがオフライン制御手段110で検出されると(R1)、待機解除命令がジョブ判定手段及び(又は)ホストバッファ102へ送られる(R2)。待機解除命令を受けてジョブ判定手段及び(又は)ホストバッファ102でジョブの待機が解除されて(R3)、ホストバッファ102からはまずジョブ8が取り出され(R4)、ジョブ判定手段にて保持数のカウント値が1減算されて「1」とされ(R5)、印刷手段でジョブ8について印刷処理が実行されて(R6)、ジョブ保存手段により、既に記憶部109に保存されているジョブが消去されて、ジョブ8が保存される(R7)。このジョブ8の保存にもとづき、オフライン制御手段110にて所定時間T8の計時が開始される(オフラインへの移行、R8)。
【0079】
さらに、ジョブ8の印刷処理が終了したことがジョブ判定手段で検出されると(R9)、ホストバッファ102からジョブ9が取り出され(R10)、ジョブ判定手段にて保持数のカウント値が1減算されて「0」とされ(R11)、そのジョブ9に関する処理が実行される(R12)。
ここで、ジョブ9については印刷処理を伴わないものと判定されたため、ジョブ9は記憶部109には保存されず、ジョブ9にもとづく所定時間Tの計時も実行されない。このため、ジョブ9の印刷処理の実行後は、記憶部109にはジョブ8がそのまま保存される。そして、その後に再印刷の開始操作が行われると、ジョブ8が再印刷される。
【0080】
以上説明したように、本実施形態の画像形成装置10によれば、第一実施形態と同様の効果が発揮されるだけでなく、複数のジョブの処理の順番を受信の順番に合わせることができる。すなわち、印刷処理を伴うジョブAが所定時間内に受信されたためにその所定時間が経過するまでホストバッファに保持される場合、その後に受信された印刷処理を伴わないジョブBについても所定時間が経過するまで待機させ、ジョブAの印刷処理完了後にジョブBに関する処理を実行するようにしてある。
このため、ジョブが集中する場合であっても、受信の順番を守って、各ジョブの円滑な処理を実現することができる。
なお、ジョブBが印刷処理を伴うジョブと判定された場合も、所定時間が経過するまでホストバッファに待機させ、ジョブAの印刷処理完了後にジョブBの印刷処理を実行するように制御することも可能である。
【0081】
[第四実施形態]
次に、本発明の第四実施形態に係る画像形成装置について図10を参照しつつ説明する。
図10は、本発明の第四実施形態に係る画像形成装置における動作手順を示したフローチャートである。
本実施形態は、上述の他の実施形態と異なり、受信したジョブについて、印刷を伴うジョブなのか、再印刷を要求しないジョブなのか、送信元は同じか、といった様々な事項についても判断を行い、これらの結果に応じた適切な処理を行うようにしている。
【0082】
まず、情報処理装置20から送信されてきたデータ(ジョブ10を含む)が、画像形成装置10で受信される(同図のS1)。
この画像形成装置10において、その受信データが印刷を伴うデータ(プリンタブルデータ)か、あるいは印刷を伴わないデータ(例えば、プリンタの設定データ等)かが判断される(S2)。
判断の結果、プリンタブルデータでないものと判定された場合は(S2 NO)、このジョブ10に関する一定の処理が実行される(S3)。
なお、このジョブ10については所定時間Tが計時されない(S3)。このため、その後にジョブ11を受信した場合は(S4)、この受信した時点でジョブ11に関する一定の処理が実行される(S5)。このジョブ11は、プリンタブルデータであるか否かは問わない。
【0083】
一方、ジョブ10を含むデータがプリンタブルデータである場合は(S2 YES)、次いで、ジョブ10を含むデータから所定のフラグが検出されるか否かが判断される(S6)。
判断の結果、所定のフラグが検出されたときは(S6 YES)、このジョブ10に関する一定の処理が実行される(S3)。なお、このジョブ10については所定時間Tが計時されないため(S3)、その後にジョブ11を受信した場合は(S4)、この受信した時点でジョブ11に関する一定の処理が実行される(S5)。
一方、所定のフラグが検出されなかったときは(S6 NO)、このジョブ10に関する一定の処理が実行され、このジョブ10についての所定時間T10の計時が開始される(S7)。
【0084】
その後、画像形成装置10にてジョブ11が受信されると(S8)、このジョブ11とジョブ10との送信元が同じか否かが判断される(S9)。例えば、印刷ジョブとともに送られてきたMACアドレスやIPアドレス等を画像形成装置10にて抽出し照合することによってこれを判断する。
判断の結果、ジョブ11とジョブ10の送信元が同一であるときは(S9 YES)、この時点でジョブ11について一定の処理が実行される(S10)。
一方、ジョブ11とジョブ10の送信元が同一でないときは(S9 NO)、ジョブ10についての所定時間T10が経過しているか否かが判断される(S11)。
【0085】
判断の結果、所定時間T10が経過していないときは(S11 NO)、所定時間T10が経過するまでジョブ11がホストバッファ102で待機する(S12)。
一方、所定時間T10を経過しているとき(S11 YES)、または、待機により所定時間T10を経過したときは、この時点でジョブ11に関する一定の処理が実行される(S10)。
【0086】
なお、画像形成装置10の記憶部109においては、次の処理を実行することができる。
(i)記憶部109に保存可能なジョブの数が一つの場合
ジョブ10に関する一定の処理が実行されると、このジョブ10が記憶部109に保存される(S3、S7)。次いで、ジョブ11に関する一定の処理が実行されると、記憶部109にて、ジョブ10が消去され、ジョブ11が保存される。
【0087】
(ii)記憶部109に保存されるジョブの数が複数の場合
ジョブ10に関する一定の処理が実行されると、このジョブ10が記憶部109に保存される(S3、S7)。次いで、ジョブ11に関する一定の処理が実行されると、記憶部109にて、ジョブ10とともにジョブ11が保存される。
なお、ジョブ11に関する一定の処理が実行されたときに(例えば、印刷処理が完了したときや、ジョブ10についての所定時間T10が経過したときに)、記憶部109にて、ジョブ11が保存されると、この時点でジョブ10を消去することもできる。
【0088】
以上説明したように、本実施形態の画像形成装置10によれば、前述の実施形態と同様の効果が発揮されるだけでなく、受信したデータが印刷を伴うジョブなのか、送信元は同じか、印刷のみを要求しているジョブなのか、といった様々な事象についても判断を行い、より緻密で最適な処理を行うようにしている。
したがって、極めて利便性と処理効率の高い画像形成装置を実現し、提供することが可能である。
【0089】
以上、本発明の画像形成装置、印刷システム及び出力制御プログラムについて、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明にかかる画像形成装置、印刷システム及び出力制御プログラムは、上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、本発明の画像形成装置は、プリンタ等の印刷装置ではなく、複写機やファクシミリ装置といった他の画像形成装置であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0090】
本発明は、再印刷処理機能を備えた画像形成装置に好適に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】本発明の第一実施形態に係る画像形成装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第一実施形態に係る情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【図3】画像形成装置における再印刷に関係する構成を示すブロック図である。
【図4】画像形成装置の全体及びキー操作部を示した外観斜視図である。
【図5】本発明の第一実施形態に係る画像形成装置における動作手順を示したフローチャートである。
【図6】本発明の第一実施形態に係る画像形成装置における動作手順を示したシーケンス図である。
【図7】本発明の第一実施形態に係る画像形成装置における他の動作手順を示したシーケンス図である。
【図8】本発明の第二実施形態に係る画像形成装置における動作手順を示したシーケンス図である。
【図9】本発明の第三実施形態に係る画像形成装置における動作手順を示したシーケンス図である。
【図10】本発明の第四実施形態に係る画像形成装置における動作手順を示したフローチャートである。
【符号の説明】
【0092】
1 印刷システム
10 画像形成装置
101 ホストドライバ(ジョブ受信手段)
102 ホストバッファ
103 PDL解析部(ジョブ判定手段)
109 記憶部(ジョブ保存手段)
110 オフライン制御手段
112 キー操作部
113 パネルドライバ
20 情報処理装置
23 送信データ生成手段
24 データ送信手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ジョブを含むデータを受信するジョブ受信手段と、受信したジョブを保存するジョブ保存手段と、受信したジョブの印刷処理を実行する印刷手段と、入力操作に応じ保存したジョブの再印刷処理を前記印刷手段に実行させる再印刷制御手段と、時間を計測する計時手段と、第一ジョブに関する一定の処理を実行後所定時間経過前に第二ジョブを受信したときに、前記所定時間が経過するまでは、前記第二ジョブに関する一定の処理を実行しないように制御するオフライン制御手段を備えた画像形成装置であって、
受信したジョブが印刷を伴わないジョブか否かを判定するジョブ判定手段を備え、
前記第一ジョブが印刷を伴わないジョブと判定された場合は、前記オフライン制御手段は、前記所定時間を設定せず、受信した前記第二ジョブに関する一定の処理を実行させることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
受信したジョブを保持するバッファを備え、
前記ジョブ判定手段は、前記バッファに保持されたジョブが印刷を伴わないジョブか否かを判定する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記バッファが保持し得るジョブの数は、複数である
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記第一ジョブが印刷を伴うジョブであった場合、前記印刷手段は、前記所定時間の経過後に前記バッファから取り出された第二ジョブを印刷し、前記ジョブ保存手段は、当該第二ジョブを保存する
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
第一ジョブに関する一定の処理を実行後所定時間経過前に第二ジョブと第三ジョブとを受信した場合であって、前記第二ジョブが印刷と伴わないジョブと判定され、前記第三ジョブが印刷を伴うジョブと判定されたとき、前記印刷手段は、前記所定時間経過後に前記第二ジョブの印刷処理を実行し、続いて前記第三ジョブの印刷処理を実行する
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
第一ジョブに関する一定の処理を実行後所定時間経過前に第二ジョブと第三ジョブとを受信した場合であって、前記第二ジョブが印刷と伴わないジョブと判定され、前記第三ジョブが印刷を伴うジョブと判定されたとき、前記印刷手段は、前記第三ジョブの印刷処理を当該第三ジョブの受信時に実行し、前記第二ジョブの印刷処理を前記所定時間経過後に実行する
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項7】
印刷ジョブを含むデータを送信する情報処理装置と、
ジョブを含むデータを受信するジョブ受信手段と、受信したジョブを保存するジョブ保存手段と、受信したジョブの印刷処理を実行する印刷手段と、入力操作に応じ保存したジョブの再印刷処理を前記印刷手段に実行させる再印刷制御手段と、時間を計測する計時手段と、第一ジョブに関する一定の処理を実行後所定時間経過前に第二ジョブを受信したときに、前記所定時間が経過するまでは、前記第二ジョブに関する一定の処理を実行しないように制御するオフライン制御手段とを有した画像形成装置と、を備えた印刷システムにおいて、
前記情報処理装置は、
印刷を伴うジョブか否かを示すデータを当該ジョブとともに送信するジョブ送信手段を備えるとともに、
前記画像形成装置は、
受信したジョブが印刷を伴わないジョブか否かを判定するジョブ判定手段を備え、
前記第一ジョブが印刷を伴わないジョブと判定された場合は、前記オフライン制御手段は、前記所定時間を設定せず、受信した前記第二ジョブに関する一定の処理を実行させることを特徴とする印刷システム。
【請求項8】
画像形成装置を構成するコンピュータを、
印刷ジョブを含むデータを受信するジョブ受信手段、受信した印刷ジョブを保存するジョブ保存手段、受信した印刷ジョブの印刷処理を実行する印刷手段、入力操作に応じ保存した印刷ジョブの再印刷処理を前記印刷手段に実行させる再印刷制御手段、時間を計測する計時手段、第一印刷ジョブに関する一定の処理を実行後所定時間経過前に第二印刷ジョブを受信したときに、前記所定時間が経過するまでは、前記第二印刷ジョブに関する所定処理を実行しないように制御するオフライン制御手段として機能させるとともに、受信したジョブが印刷を伴わないジョブか否かを判定するジョブ判定手段、前記第一ジョブが印刷を伴わないジョブと判定された場合は、前記所定時間を設定せず、受信した前記第二ジョブに関する一定の処理を実行させるオフライン制御手段、として機能させるための出力制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−168449(P2008−168449A)
【公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−1281(P2007−1281)
【出願日】平成19年1月9日(2007.1.9)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】