説明

画像形成装置、機能拡張方法、および、機能拡張プログラム

【課題】特定の利用者以外の利用者への特定の機能の利用を制限しつつ、当該機能の利用が制限された利用者に当該特定の機能を用いさせて円滑に業務を遂行させること。
【解決手段】画像形成装置によって、複数の利用者のそれぞれが利用可能な機能を特定可能な情報が予め記憶され(121)、利用者を特定可能な情報の入力が受付けられ、当該利用者が特定され(111)、特定された利用者が利用可能な通常機能が予め記憶された情報から特定され(112)、特定された通常機能を利用可能となるように当該画像形成装置が設定され(113)、拡張機能を特定可能な情報を記録した機能拡張記録媒体から当該情報の入力が受付けられ、当該拡張機能が特定され(114,122)、利用可能となるように設定された通常機能に加えて、特定された拡張機能を利用可能となるように当該画像形成装置が設定される(115)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、機能拡張方法、および、機能拡張プログラムに関し、特に、画像形成装置における利用者に利用が許可される機能の拡張に適した画像形成装置、機能拡張方法、および、機能拡張プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、メモリカードから読取ったユーザIDに基づいて認証したユーザについて予め設定したファンクション制限情報をサーバから読出して作業用ワークに格納し、このファンクション制限情報にしたがって当該認証ユーザが利用可能な機能を制限する複合機があった(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
このような複合機によれば、複合機に搭載した複数の機能についてユーザごとに簡単に利用機能制限を設定することができる。その結果、任意のユーザにより本複合機の複数の機能が無制限に利用される事態を回避することができる。
【特許文献1】特開2005−244488号公報(第0051段落)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
不正な情報の流出を防止するといったセキュリティ上の観点から、特許文献1に記載の複合機のような複合機が用いられて、各社員に対して当該社員が関わりのある顧客以外の顧客へのファクシミリの送信が制限されることがある。
【0005】
また、社外に外出している社員Aが、社内にいる社員Bに、社外から電話をして、特定の顧客Cへのファクシミリの送信を依頼するようなことが行なわれることがよくある。このような場合に、当該顧客Cへのファクシミリの送信が、社員Aに対しては制限されていないが、社員Bに対しては制限されていれば、社員Bは、当該顧客Cにファクシミリを送信することができない。このようなことを防止するために、すべての社員に対して、すべての顧客へのファクシミリの送信を制限しないようにすると、不正な情報の流出に繋がることが懸念される。
【0006】
このように、特許文献1に記載の複合機では、特定の機能(たとえば、特定の顧客にファクシミリを送る機能)の利用を制限されていない社員が不在時に、特定の機能を利用する必要が生じた場合(たとえば、緊急で当該特定の顧客にファクシミリで書類を送る必要が生じた場合)、当該特定の機能の利用を制限されていない社員が他にいなければ、複合機の管理者が当該複合機の設定を一時的に変更して当該特定の機能を利用できるようにしてから、当該特定の機能を利用しなければならない。このため、特定の利用者以外の利用者への特定の機能の利用を制限したために、当該特定の機能を用いた円滑な業務の遂行が妨げられるという問題があった。
【0007】
この発明は上述の問題点を解決するためになされたもので、この発明の目的の1つは、特定の利用者以外の利用者への特定の機能の利用を制限しつつ、当該機能の利用が制限された利用者に当該特定の機能を用いさせて円滑に業務を遂行させることが可能な画像形成装置、機能拡張方法、および、機能拡張プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の目的を達成するために、この発明のある局面によれば、画像形成装置は、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能およびファクシミリ機能のうちの少なくともいずれか1つの機能を備え、利用可能機能記憶部と、利用者特定部と、利用可能機能特定部と、第1利用可能設定部と、拡張機能特定部と、第2利用可能設定部とを備える。
【0009】
利用可能機能記憶部は、複数の利用者のそれぞれが利用可能な機能を特定可能な情報を予め記憶する。利用者特定部は、利用者を特定可能な情報の入力を受付け、当該利用者を特定する。利用可能機能特定部は、利用者特定部によって特定された利用者が利用可能な通常機能を利用可能機能記憶部に記憶された情報から特定する。第1利用可能設定部は、利用可能機能特定部によって特定された通常機能を利用可能となるように当該画像形成装置を設定する。拡張機能特定部は、拡張機能を特定可能な情報を記録した機能拡張記録媒体から当該情報の入力を受付け、当該拡張機能を特定する。第2利用可能設定部は、第1利用可能設定部によって利用可能となるように設定された通常機能に加えて、拡張機能特定部によって特定された拡張機能を利用可能となるように当該画像形成装置を設定する。
【0010】
この発明に従えば、画像形成装置によって、複数の利用者のそれぞれが利用可能な機能を特定可能な情報が予め記憶され、利用者を特定可能な情報の入力が受付けられ、当該利用者が特定され、特定された利用者が利用可能な通常機能が予め記憶された情報から特定され、特定された通常機能を利用可能となるように当該画像形成装置が設定され、拡張機能を特定可能な情報を記録した機能拡張記録媒体から当該情報の入力が受付けられ、当該拡張機能が特定され、利用可能となるように設定された通常機能に加えて、特定された拡張機能を利用可能となるように当該画像形成装置が設定される。
【0011】
このため、画像形成装置によって、機能拡張記録媒体を使用しない利用者に対しては、当該利用者が利用可能な通常機能のみが利用可能とされ、機能拡張記録媒体を使用した利用者に対しては、当該利用者が利用可能な通常機能に加えて、当該機能拡張記録媒体によって特定される拡張機能が利用可能とされる。その結果、特定の利用者以外の利用者への特定の機能の利用を制限しつつ、当該機能の利用が制限された利用者に当該特定の機能を用いさせて円滑に業務を遂行させることが可能な画像形成装置を提供することができる。
【0012】
好ましくは、拡張機能を特定可能な情報は、当該情報を記録した機能拡張記録媒体を識別するための記録媒体識別情報である。画像形成装置は、拡張機能記憶部をさらに備える。拡張機能記憶部は、記録媒体識別情報と拡張機能とを対応付けて予め記憶する。拡張機能特定部は、拡張機能を特定可能な情報として記録媒体識別情報の入力を機能拡張記録媒体から受付け、受付けた記録媒体識別情報に対応付けて拡張機能記憶部に記憶された拡張機能を読出すことによって、当該拡張機能を特定する。
【0013】
この発明に従えば、画像形成装置によって、記録媒体識別情報と拡張機能とが対応付けられて予め記憶され、拡張機能を特定可能な情報として記録媒体識別情報の入力が機能拡張記録媒体から受付けられ、受付けられた記録媒体識別情報に対応付けられて予め記憶された拡張機能が読出されることによって、当該拡張機能が特定される。
【0014】
このため、拡張機能記録媒体には、記録媒体識別情報を記憶させておくだけで、画像形成装置によって、当該記録媒体識別情報から拡張機能が特定される。その結果、容易に拡張機能を特定することができる。
【0015】
好ましくは、画像形成装置は、機能拡張履歴記憶部をさらに備える。機能拡張履歴記憶部は、利用者特定部によって特定された利用者を特定可能な情報と、拡張機能特定部によって特定された拡張機能とを対応付けて記憶する。
【0016】
この発明に従えば、画像形成装置によって、特定された利用者を特定可能な情報と、特定された拡張機能とが対応付けられて記憶される。
【0017】
このため、機能拡張が行なわれた場合、後で、機能拡張を行なった利用者を特定することが可能となる。その結果、機能拡張記録媒体の使用が認められていない利用者による不正な機能拡張を調査することができる。
【0018】
好ましくは、画像形成装置は、利用終了操作受付部と、利用不可設定部とをさらに備える。利用終了操作受付部は、利用を終了する操作の入力を受付ける。利用不可設定部は、利用終了操作受付部によって利用を終了する操作の入力が受付けられたことを条件として、第1利用可能設定部および第2利用可能設定部によってそれぞれ利用可能となるように設定された通常機能および拡張機能を、利用不可となるように当該画像形成装置を設定する。
【0019】
この発明に従えば、画像形成装置によって、利用を終了する操作の入力が受付けられ、利用を終了する操作の入力が受付けられたことを条件として、利用可能となるように設定された通常機能および拡張機能が、利用不可となるように当該画像形成装置が設定される。
【0020】
このため、利用者によって利用を終了する操作が行なわれた後は、画像形成装置によって、当該利用者に対して利用可能となるように設定された通常機能および拡張機能が利用できないように設定される。その結果、特定の利用者以外の利用者への特定の機能の利用を制限することができる。
【0021】
好ましくは、画像形成装置は、設定値設定部をさらに備える。設定値設定部は、第1利用可能設定部および第2利用可能設定部によってそれぞれ利用可能となるように設定された通常機能および拡張機能に設定値があれば当該設定値を設定する。
【0022】
この発明に従えば、画像形成装置によって、利用可能となるように設定された通常機能および拡張機能に設定値があれば当該設定値が設定される。このため、画像形成装置によって、利用者に対して、設定値の範囲内で拡張機能を利用させることができる。その結果、必要以上の拡張機能の利用を制限することができる。
【0023】
好ましくは、利用者特定部は、利用者を特定可能な情報を記録した利用者記録媒体から当該情報の入力を受付ける。
【0024】
この発明に従えば、画像形成装置によって、利用者を特定可能な情報を記録した利用者記録媒体から当該情報の入力が受付けられる。このため、容易に利用者を特定することができる。
【0025】
好ましくは、第2利用可能設定部は、利用者特定部によって利用者が特定された場合に、特定された拡張機能を利用可能となるように当該画像形成装置を設定する。
【0026】
この発明に従えば、画像形成装置によって、利用者が特定された場合に、特定された拡張機能を利用可能となるように当該画像形成装置が設定される。このため、利用者が改めて特定された場合に、拡張機能が利用可能とされるので、利用者が改めて特定できない場合には、拡張機能を利用できないようにすることができる。その結果、拡張機能の利用制限をより強化することができる。
【0027】
この発明の他の局面によれば、機能拡張方法は、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能およびファクシミリ機能のうちの少なくともいずれか1つの機能を備え、複数の利用者のそれぞれが利用可能な機能を特定可能な情報を予め記憶する利用可能機能記憶部を備えた画像形成装置で利用可能な機能を拡張する方法である。
【0028】
機能拡張方法は、利用者を特定可能な情報の入力を受付け、当該利用者を特定するステップと、特定された利用者が利用可能な通常機能を利用可能機能記憶部に記憶された情報から特定するステップと、特定された通常機能を利用可能となるように当該画像形成装置を設定するステップと、拡張機能を特定可能な情報を記録した機能拡張記録媒体から当該情報の入力を受付け、当該拡張機能を特定するステップと、利用可能となるように設定された通常機能に加えて、特定された拡張機能を利用可能となるように当該画像形成装置を設定するステップとを含む。
【0029】
この発明に従えば、特定の利用者以外の利用者への特定の機能の利用を制限しつつ、当該機能の利用が制限された利用者に当該特定の機能を用いさせて円滑に業務を遂行させることが可能な機能拡張方法を提供することができる。
【0030】
この発明のさらに他の局面によれば、機能拡張プログラムは、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能およびファクシミリ機能のうちの少なくともいずれか1つの機能を備え、複数の利用者のそれぞれが利用可能な機能を特定可能な情報を予め記憶する利用可能機能記憶部を備えた画像形成装置で実行される。
【0031】
機能拡張プログラムは、利用者を特定可能な情報の入力を受付け、当該利用者を特定するステップと、特定された利用者が利用可能な通常機能を利用可能機能記憶部に記憶された情報から特定するステップと、特定された通常機能を利用可能となるように当該画像形成装置を設定するステップと、拡張機能を特定可能な情報を記録した機能拡張記録媒体から当該情報の入力を受付け、当該拡張機能を特定するステップと、利用可能となるように設定された通常機能に加えて、特定された拡張機能を利用可能となるように当該画像形成装置を設定するステップとを画像形成装置に実行させる。
【0032】
この発明に従えば、特定の利用者以外の利用者への特定の機能の利用を制限しつつ、当該機能の利用が制限された利用者に当該特定の機能を用いさせて円滑に業務を遂行させることが可能な機能拡張プログラムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当部分については、同一符号を付してその説明は繰り返さない。
【0034】
なお、本発明は、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能およびファクシミリ機能を有する複合機(以下、「MFP」(Multi Function Peripherals)という)、コピー装置、プリンタ装置、スキャナ装置およびファクシミリ装置などの画像形成装置に適用可能であるが、本実施の形態においては、MFPに本発明を適用する場合について説明する。
【0035】
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の実施の形態におけるMFP100の外観を示す外観図である。図1を参照して、MFP100は、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能およびファクシミリ機能を有する。
【0036】
本実施の形態において、MFP100は、ICカード191および機能拡張ICカードから所定のデータを読込んで、それぞれ、ユーザを認証したり、当該ユーザが利用可能な機能を拡張したりする。
【0037】
ここで、ICカード191および機能拡張ICカード192は、それぞれ、非接触式ICカードで構成されることとする。しかし、これに限定されず、ICカード191および機能拡張ICカード192は、データを記録可能な記録媒体で構成されるのであれば、接触式ICカードで構成されてもよいし、磁気カードで構成されてもよいし、USBメモリなどのメモリカードで構成されてもよい。
【0038】
図2は、本実施の形態におけるMFP100の構成を示すブロック図である。図2を参照して、MFP100は、MFP100の全体を制御するための制御部110と、所定の情報を記憶するための記憶部120と、MFP100を操作するための操作部130と、MFP100の所定の情報を表示するための表示部140と、外部の装置と通信回線900を介して通信するための通信部160と、所定の画像を読込むためのスキャナ部170と、所定の画像を印刷するためのプリンタ部180と、ICカード191および機能拡張ICカード192から所定の情報を読込むためのカードリーダ部190とを含む。
【0039】
記憶部120は、制御部110でプログラムを実行するために必要な作業領域として用いられるRAM(Random Access Memory)と、制御部110で実行するためのプログラムを記憶するためのROM(Read Only Memory)とを含む。また、RAMには、所定の処理を実行するためのプログラムおよびデータが、操作部130、通信部160、スキャナ部170またはカードリーダ部190から読込まれて記憶される。さらに、RAMの記憶領域を補助するための補助記憶装置として、ハードディスクドライブまたはメモリカードが用いられてもよい。
【0040】
操作部130は、MFP100で所定の機能を実行させるための複数の操作ボタン、および、表示部140のディスプレイに構成されるタッチパネルを含む。操作部130の操作ボタンおよびタッチパネルが操作されることによってMFP100に入力された操作内容を示す操作信号は、制御部110に受け渡される。
【0041】
表示部140は、ディスプレイにタッチパネルが構成された液晶表示装置(以下「LCD」(Liquid Crystal Display)という)を含む。表示部140のLCDは、制御部110から受けた画像であって、MFP100の状態およびタッチパネルの操作ボタンを示す画像を表示する。なお、表示部140は、LCDに替えて、EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ、プラズマディスプレイ、SED(Surface-conduction Electron-emitter Display)など他のFPD(Flat Panel Display)を含むようにしてもよい。
【0042】
通信部160は、外部の装置、たとえば、PCとの間で通信回線900を介して、予め定められたプロトコルで、データを送受信する。通信部160は、制御部110から受けたデータを外部に送信したり、外部から受信したデータを制御部110に受け渡したりする。
【0043】
スキャナ部170は、紙またはその他の物から、それらの表面の視覚可能な情報を、光学的に読取って、読取った画像を画像データに変換し、その画像データを制御部110に受け渡す。
【0044】
プリンタ部180は、制御部110から受けた画像データを画像に変換し、その画像を印刷用紙に印刷する。印刷用紙には、普通紙、写真用紙およびOHP(Overhead projector)フィルムなどが含まれる。
【0045】
カードリーダ部190は、カードリーダ部190にかざされた非接触式のICカード191および機能拡張ICカード192からデータを読込んで、そのデータを制御部110に受け渡す。本実施の形態においては、カードリーダ部190は、データを読込むのは非接触式のICカード191および機能拡張ICカード192からとするが、これに限定されず、接触式ICカードからとしてもよいし、磁気カードからとしてもよいし、USBメモリなどのメモリカードからとしてもよい。
【0046】
制御部110は、MPU(Micro Processing Unit)およびその補助回路からなる。制御部110は、記憶部120、操作部130、表示部140、通信部160、スキャナ部170、プリンタ部180およびカードリーダ部190を制御し、記憶部120に記憶されたプログラムおよびデータにしたがって所定の処理を実行し、操作部130、通信部160、スキャナ部170またはカードリーダ部190から入力されたデータを処理し、処理されたデータを、記憶部120に記憶させたり、表示部140に表示させたり、通信部160から出力させたり、プリンタ部180で印刷させたりする。
【0047】
MFP100のコピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能およびファクシミリ機能は、それぞれ、制御部110、記憶部120、操作部130、表示部140、通信部160、スキャナ部170、プリンタ部180およびカードリーダ部190のMFP100の各部が協調することによって実現される。
【0048】
図3は、本実施の形態におけるMFP100の機能の概略を示す機能ブロック図である。なお、本実施の形態においては、図3で説明するMFP100の機能が、制御部110によって後述する図6および図7で説明するソフトウェアのプログラムが実行されることによって、MFP100に構成される場合について説明する。しかし、これに限定されず、MFP100の機能の一部または全部が、専用のハードウェアで構成されるようにしてもよい。
【0049】
図3を参照して、MFP100は、ユーザ特定部111と、利用可能機能特定部112と、利用権限データベース(DataBase、以下「DB」という)121と、利用可能設定部113と、拡張機能特定部114と、拡張機能DB122と、拡張機能利用可能設定部115とを含む。
【0050】
ユーザ特定部111および拡張機能特定部114は、制御部110およびカードリーダ部190が協調して構成される。利用可能機能特定部112、利用可能設定部113および拡張機能利用可能設定部115は、制御部110に構成される。利用権限DB121および拡張機能DB122は、記憶部120に構成される。
【0051】
利用権限DB121は、複数のユーザのそれぞれが利用可能な機能を特定可能な情報を予め記憶する。
【0052】
図4は、本実施の形態におけるMFP100の記憶部120に構成される利用権限DB121を説明するための図である。図4を参照して、利用権限DB121には、ICカード191のカードIDを示す情報と、当該ICカード191を所持するユーザのユーザIDを示す情報と、当該ユーザがコピー機能を利用可能か利用不可かを示す情報と、当該ユーザがプリンタ機能を利用可能か利用不可かを示す情報と、当該ユーザがスキャナ機能を利用可能か利用不可かを示す情報と、当該ユーザがファクシミリ機能を利用可能か利用不可かを示す情報と、当該ファクシミリ機能の設定値であるファクシミリの送信先IDとが、対応付けられて記憶される。
【0053】
たとえば、利用権限DB121には、カードID「C0001」のICカード191を所持するユーザID「U0001」のユーザが、コピー機能を「利用可能」であり、プリンタ機能を「利用可能」であり、スキャナ機能を「利用可能」であり、ファクシミリ送信先ID「F0001」,「F0003」,「F0005」の送信先にファクシミリを送信するファクシミリ機能を「利用可能」であることが記憶される。
【0054】
同様に、利用権限DB121には、カードID「C0002」のICカード191を所持するユーザID「U0002」のユーザが、コピー機能を「利用可能」であり、プリンタ機能を「利用可能」であり、スキャナ機能を「利用不可」であり、ファクシミリ送信先ID「F0003」,「F0005」の送信先にファクシミリを送信するファクシミリ機能を「利用可能」であることが記憶される。
【0055】
また、利用権限DB121には、カードID「C0003」および「C0004」それぞれのICカード191を所持するユーザID「U0003」および「U0004」のユーザが、それぞれ、コピー機能を「利用可能」および「利用可能」であり、プリンタ機能を「利用可能」および「利用不可」であり、スキャナ機能を「利用不可」および「利用不可」であり、ファクシミリ機能を「利用不可」および「利用不可」であることが記憶される。
【0056】
なお、MFP100の記憶部120には、ファクシミリ送信先IDに対応付けてファクシミリ送信先の電話番号が記憶される。つまり、ファクシミリ送信先IDからファクシミリ送信先の電話番号を特定することが可能である。
【0057】
図3に戻って、ユーザ特定部111は、ICカード191からユーザIDの入力を受付け、当該ユーザIDのユーザを特定する。ICカード191には、予め、当該ICカード191を所持するユーザのユーザIDを特定可能な情報が記録される。
【0058】
なお、ここでは、ユーザ特定部111は、ICカード191からユーザを特定するようにした。しかし、これに限定されず、ユーザによって操作部130で入力されたユーザIDを受付けることによって、ユーザが特定されるようにしてもよい。
【0059】
また、MFP100が指紋、虹彩、掌もしくは指先などの静脈または声紋などのバイオメトリクス情報を読取るユニットを含むようにして、当該ユニットで受付けられたバイオメトリクス情報からユーザを特定するようにしてもよい。
【0060】
利用可能機能特定部112は、ユーザ特定部111によって特定されたユーザが利用可能な機能を、図4で説明した利用権限DB121に記憶された情報から特定する。
【0061】
たとえば、ユーザ特定部111によって特定されたユーザが、ユーザID「U0002」のユーザである場合、利用権限DB121に記憶された情報から、当該ユーザが利用可能な機能が、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能、および、ファクシミリ送信先ID「F0003」,「F0005」の送信先にファクシミリを送信するファクシミリ機能であることが特定される。
【0062】
利用可能設定部113は、利用可能機能特定部112によって特定された機能を利用可能となるように、当該MFP100を設定する。具体的には、いずれかの機能を利用可能となるようにMFP100を設定することとは、MFP100の状態を、当該機能を使用する操作がユーザによって行なわれた場合に、当該機能が実行可能とされるような状態とすることである。
【0063】
拡張機能DB122は、カードIDと、拡張機能とを対応付けて予め記憶する。拡張機能とは、ユーザに対して利用可能に設定された機能を拡張させて、さらに利用可能に設定される機能である。
【0064】
なお、ユーザに対して利用可能に設定された機能と拡張機能とで重複する機能がなければ、拡張機能すべてが拡張されることとなる。しかし、ユーザに対して利用可能に設定された機能と拡張機能とで重複する機能があれば、拡張機能のうち重複する機能を除いた機能が拡張されることとなる。また、ユーザに対して利用可能に設定された機能に拡張機能がすべて含まれる場合は、拡張機能が元から利用可能であるので、実際は、機能が拡張されないこととなる。
【0065】
図5は、本実施の形態におけるMFP100の記憶部120に構成される拡張機能DB122を説明するための図である。図5を参照して、拡張機能DB122には、機能拡張ICカード192のカードIDを示す情報と、当該カードIDの機能拡張ICカード192でコピー機能が拡張されて利用可能とされるかを示す情報と、当該カードIDの機能拡張ICカード192でプリンタ機能が拡張されて利用可能とされるかを示す情報と、当該カードIDの機能拡張ICカード192でスキャナ機能が拡張されて利用可能とされるかを示す情報と、当該カードIDの機能拡張ICカード192でファクシミリ機能が拡張されて利用可能とされるかを示す情報と、当該ファクシミリ機能の設定値であるファクシミリの送信先IDとが、対応付けられて記憶される。
【0066】
たとえば、拡張機能DB122には、カードID「C9001」の機能拡張ICカード192で、ファクシミリ送信先ID「F0001」の送信先にファクシミリを送信するファクシミリ機能が「利用可能」にされることが記憶される。
【0067】
同様に、拡張機能DB122には、カードID「C9002」の機能拡張ICカード192で、ファクシミリ送信先ID「F0003」,「F0005」の送信先にファクシミリを送信するファクシミリ機能が「利用可能」にされることが記憶される。
【0068】
また、拡張機能DB122には、カードID「C9003」および「C9004」の機能拡張ICカード192で、それぞれ、スキャナ機能およびプリンタ機能が「利用可能」にされることが記憶される。
【0069】
なお、図4で前述した利用権限DB121とフォーマットを共通化するため、ユーザIDを示す情報の記憶領域が設けられるが、ここでは、機能拡張ICカード192に対してはユーザIDが設定されないので、拡張機能DB122には、ユーザIDを示す情報は記憶されない。
【0070】
また、ICカード191には、カードIDおよびユーザIDを示す情報が記録されるが、機能拡張ICカード192には、ユーザIDを示す情報は記録されず、カードIDを示す情報のみ記録される。
【0071】
しかし、機能拡張ICカード192のそれぞれに対して仮のユーザIDを設定して、拡張機能DB122のユーザIDを示す情報の記憶領域に、設定した仮のユーザIDを記憶させるようにしてもよい。
【0072】
そして、機能拡張ICカード192には、カードIDに加えて、仮のユーザIDを記録するようにしてもよい。これにより、機能拡張ICカード192には、ICカード191と同様に、カードIDおよびユーザIDが記憶されることとなる。このため、共通の記憶領域を持つICカードをICカード191および機能拡張ICカード192のいずれとしても用いることが可能となり、カードリーダ部190の構成および機能を簡素化することができる。
【0073】
図3に戻って、拡張機能特定部114は、機能拡張ICカード192からカードIDの入力を受付け、当該カードIDで特定される拡張機能を特定する。機能拡張ICカード192には、予め、当該機能拡張ICカード192のカードIDを特定可能な情報が記録される。そして、機能拡張ICカード192は、MFP100の管理者によって厳重に保管され、当該機能拡張ICカード192に記録されたカードIDから特定される拡張機能を利用するユーザに貸出される。
【0074】
また、拡張機能特定部114は、受付けたカードIDに対応付けて拡張機能DB122に記憶された拡張機能を読出すことによって、当該拡張機能を特定する。
【0075】
たとえば、拡張機能特定部114によって受付けられた機能拡張ICカード192がカードID「C9001」である場合、当該カードID「C9001」に対応付けて拡張機能DB122に記憶された機能であるファクシミリ送信先ID「F0001」の送信先にファクシミリを送信するファクシミリ機能が、拡張機能として特定される。
【0076】
なお、拡張機能を特定可能な情報を記録した機能拡張ICカード192から当該情報の入力を受付け、当該拡張機能を特定するものであれば、上述した機能拡張ICカード192および拡張機能特定部114に限定されず、拡張機能を特定可能な情報として拡張機能を示す情報が機能拡張ICカード192Aに記録されるようにして、拡張機能特定部114Aによって、当該機能拡張ICカード192Aから当該情報の入力が受付けられ、当該情報で示される拡張機能が特定されるようにしてもよい。
【0077】
拡張機能利用可能設定部115は、利用可能設定部113によって利用可能となるように設定された機能に加えて、拡張機能特定部114によって特定された拡張機能を利用可能となるように当該MFP100を設定する。
【0078】
たとえば、利用可能設定部113によって利用可能となるように設定された機能が、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能、および、ファクシミリ送信先ID「F0003」,「F0005」の送信先にファクシミリを送信するファクシミリ機能であり、拡張機能特定部114によって特定された拡張機能が、ファクシミリ送信先ID[F0001」の送信先にファクシミリを送信するファクシミリ機能である場合、MFP100は、最終的に、プリンタ機能、スキャナ機能、および、ファクシミリ送信先ID「F0001」,「F0003」,「F0005」の送信先にファクシミリを送信するファクシミリ機能が利用可能となるように設定される。
【0079】
これによって、ICカード191をMFP100のカードリーダ部190にかざしたユーザは、ICカード191に記録された情報で特定されたユーザが利用可能な機能に加えて、カードリーダ部190にかざした機能拡張ICカード192に記録された情報で特定される拡張機能を使用することが可能となる。
【0080】
図6は、本実施の形態におけるMFP100で実行される機能設定処理の流れを示すフローチャートである。図6を参照して、機能設定処理は、MFP100で実行されるメイン処理のサブルーチンとして実行される処理である。
【0081】
まず、ステップS101で、制御部110は、ユーザによってカードリーダ部190にICカード191がかざされて、当該ICカード191からユーザIDを示す情報を読取ったか否かを判断する。
【0082】
ステップS101が制御部110によって実行され、カードリーダ部190によってユーザIDが読出され、ユーザが特定されることによって、図3のユーザ特定部111が構成される。
【0083】
ICカード191からユーザIDを示す情報を読取っていないと判断した場合(ステップS101でNOの場合)、制御部110は、実行する処理をステップS111の処理に進める。
【0084】
一方、ICカード191からユーザIDを示す情報を読取ったと判断した場合(ステップS101でYESの場合)、ステップS102で、制御部110は、図4で説明した利用権限DB121から、ステップS101で読取ったユーザIDに対応する利用権限を読出す。
【0085】
たとえば、ステップS101で読取られたユーザIDが「U0004」である場合、利用権限DB121から、当該ユーザの利用権限が、コピー機能を「利用可能」であり、プリンタ機能、スキャナ機能およびファクシミリ機能を「利用不可」であることが読出される。
【0086】
ステップS102が制御部110によって実行されることによって、図3の利用可能機能特定部112が構成される。
【0087】
次に、ステップS103で、制御部110は、ステップS102で読出した利用権限のうち利用可能な機能を、利用可能となるようにMFP100を設定する。
【0088】
たとえば、ステップS102で読出された利用権限が、コピー機能を「利用可能」であり、プリンタ機能、スキャナ機能およびファクシミリ機能を「利用不可」であることである場合、利用可能な機能であるコピー機能が、利用可能となるようにMFP100が設定される。
【0089】
ステップS103が制御部110によって実行されることによって、図3の利用可能設定部113が構成される。
【0090】
そして、ステップS104で、制御部110は、ステップS103で利用可能に設定された機能に対応して図4の利用権限DB121に記憶された設定値があれば、当該設定値を設定する。その後、制御部110は、実行する処理をステップS111の処理に進める。
【0091】
たとえば、利用可能に設定されたファクシミリ機能に対応してファクシミリ送信先ID「F0003」,「F0005」が利用権限DB121に記憶されていれば、ファクシミリ機能の設定値として、ファクシミリ送信先ID「F0003」,「F0005」が設定される。
【0092】
ステップS111では、制御部110は、ユーザによってカードリーダ部190に機能拡張ICカード192がかざされて、当該機能拡張ICカード192からカードIDを示す情報を読取ったか否かを判断する。
【0093】
機能拡張ICカード192からカードIDを示す情報を読取っていないと判断した場合(ステップS111でNOの場合)、制御部110は、実行する処理をステップS121の処理に進める。
【0094】
一方、機能拡張ICカード192からカードIDを示す情報を読取ったと判断した場合(ステップS111でYESの場合)、ステップS112で、制御部110は、ステップS101でユーザIDを読取済みであるか否かを判断する。ユーザIDを読取済みでないと判断した場合(ステップS112でNOの場合)、制御部110は、実行する処理をステップS121の処理に進める。
【0095】
つまり、ユーザIDを読取済みでない場合は、機能を拡張する前提としてのユーザが利用可能な機能が、利用可能に設定されていないので、機能を拡張するための処理であるステップS113からステップS116までの処理は実行されない。
【0096】
一方、ユーザIDを読取済みであると判断した場合(ステップS112でYESの場合)、ステップS113で、制御部110は、図5で説明した拡張機能DB122から、ステップS111で読取ったカードIDに対応する拡張機能を読出す。
【0097】
たとえば、ステップS111で読取られたカードIDが「C9001」であれば、ファクシミリ機能が、拡張機能として読出される。
【0098】
ステップS111およびステップS113が制御部110によって実行され、カードリーダ部190によってカードIDが読出され、カードIDに対応する拡張機能が特定されることによって、図3の拡張機能特定部114が構成される。
【0099】
次に、ステップS114で、制御部110は、ステップS103で利用可能となるように設定された機能に加えて、ステップS113で読出された拡張機能を、利用可能となるようにMFP100を設定する。
【0100】
たとえば、ステップS103でコピー機能が利用可能となるように設定され、ステップS113で読出された拡張機能がファクシミリ機能である場合、最終的に、コピー機能およびファクシミリ機能が利用可能となるように設定される。
【0101】
ステップS114が制御部110によって実行されることによって、図3の拡張機能利用可能設定部115が構成される。
【0102】
そして、ステップS115で、制御部110は、ステップS114で利用可能に設定された機能に対応して図5の拡張機能DB122に記憶された設定値があれば、当該設定値を設定する。
【0103】
たとえば、ステップS114で利用可能に設定された機能がファクシミリ機能であって当該ファクシミリ機能に対応して拡張機能DB122に設定値としてファクシミリ送信先ID「F0001」が記憶されていれば、ファクシミリ機能の設定値として、ファクシミリ送信先ID「F0001」が設定される。
【0104】
次いで、ステップS116で、制御部110は、ステップS114で利用可能に設定した機能と、ステップS101で読取ったユーザIDとを対応させて履歴として記憶部120に記憶させる。その後、制御部110は、実行する処理をステップS121の処理に進める。
【0105】
ステップS121では、制御部110は、ユーザによって操作部130でMFP100の利用を終了する操作がされたか否かを判断する。利用終了操作がされたと判断した場合(ステップS121でYESの場合)、ステップS122で、制御部110は、ステップS103およびステップS114で利用可能に設定されたすべての機能を、利用不可に設定する。
【0106】
一方、利用終了操作がされていないと判断した場合(ステップS121でNOの場合)、および、ステップS122の後、制御部110は、実行する処理をこの機能設定処理の呼出元のメイン処理に戻す。
【0107】
図7は、本実施の形態におけるMFP100で実行されるファクシミリ処理の流れを示すフローチャートである。図7を参照して、ファクシミリ処理は、MFP100で実行されるメイン処理のサブルーチンとして実行される処理である。
【0108】
まず、ステップS131で、制御部110は、ユーザによって操作部130が操作されて、ファクシミリ機能が選択されたか否かを判断する。ファクシミリ機能が選択されたと判断した場合(ステップS131でYESの場合)、ステップS132で、制御部110は、前述した図6のステップS103またはステップS114で当該ファクシミリ機能が利用可能に設定されたか否かを判断する。
【0109】
ファクシミリ機能が利用可能に設定されたと判断した場合(ステップS132でYESの場合)、ステップS133で、制御部110は、ステップS104またはステップS115で設定された設定値であるファクシミリ送信先IDに対応して記憶部120に記憶された電話番号を表示するよう表示部140を制御する。
【0110】
そして、ステップS134で、制御部110は、ユーザによって操作部130のタッチパネルが操作されることによって、ステップS133で表示された電話番号のうちのいずれかが選択されたか否かを判断する。選択されていないと判断した場合(ステップS134でNOの場合)、制御部110は、ステップS134の処理を繰返す。
【0111】
一方、表示された電話番号のうちのいずれかが選択されたと判断した場合(ステップS134でYESの場合)、ステップS135で、制御部110は、ユーザによって操作部130のスタートボタンが操作されることによって、スタート操作がされたか否かを判断する。スタート操作がされていないと判断した場合(ステップS135でNOの場合)、制御部110は、ステップS135の処理を繰返す。
【0112】
なお、ステップS132の後ステップS135でスタート操作がされたと判断されるまでの間に、利用が制限されていないファクシミリ機能に関する設定を変更できるようにしてもよい。たとえば、ファクシミリの送信品質を通常モードおよびファインモードのいずれかに切替えるような設定を変更できるようにしてもよい。
【0113】
一方、スタート操作がされたと判断した場合(ステップS135でYESの場合)、ステップS136で、制御部110は、原稿用紙からファクシミリ機能で送信される内容を読込むようスキャナ部170を制御する。
【0114】
次に、ステップS137で、制御部110は、ステップS136で読込んだ内容を、ステップS134で選択された電話番号で示される送信先に送信するよう通信部160を制御する。
【0115】
ファクシミリ機能が選択されていないと判断した場合(ステップS131でNOの場合)、ファクシミリ機能が利用可能に設定されていないと判断した場合(ステップS132でNOの場合)、および、ステップS137の後、制御部110は、実行する処理をこのファクシミリ処理の呼出元のメイン処理に戻す。
【0116】
以上説明したように、第1の実施の形態におけるMFP100によれば、図3の利用権限DB121および図4で説明したように、複数のユーザのそれぞれが利用可能な機能を特定可能な情報が、記憶部120の利用権限DB121に予め記憶される。図3のユーザ特定部111および図6のステップS101で説明したように、ユーザを特定可能なユーザIDを示す情報の入力が受付けられ、当該ユーザが特定される。図3の利用可能機能特定部112および図6のステップS102で説明したように、特定されたユーザが利用可能な機能が利用権限DB121に予め記憶された情報から特定される。図3の利用可能設定部113および図6のステップS103で説明したように、特定された機能を利用可能となるように当該MFP100が設定される。
【0117】
図3の拡張機能特定部114および拡張機能DB122、ならびに、図6のステップS111およびステップS113で説明したように、拡張機能を特定可能なカードIDを記録した機能拡張ICカード192から当該カードIDの入力が受付けられ、当該拡張機能が特定される。図3の拡張機能利用可能設定部115および図6のステップS114で説明したように、それぞれ、利用可能設定部113およびステップS103で利用可能となるように設定された機能に加えて、特定された拡張機能を利用可能となるように当該MFP100が設定される。
【0118】
このため、MFP100によって、機能拡張ICカード192を使用しないユーザに対しては、当該ユーザが利用可能な機能のみが利用可能とされ、機能拡張ICカード192を使用したユーザに対しては、当該ユーザが利用可能な機能に加えて、当該機能拡張ICカード192によって特定される拡張機能が利用可能とされる。その結果、特定のユーザ以外のユーザへの特定の機能の利用を制限しつつ、当該機能の利用が制限されたユーザに当該特定の機能を用いさせて円滑に業務を遂行させることが可能なMFP100を提供することができる。
【0119】
また、図3の拡張機能DB112および図5で説明したように、カードIDと拡張機能とが対応付けられて記憶部120の拡張機能DB122に予め記憶される。図3の拡張機能特定部114および拡張機能DB122、ならびに、ステップS111およびステップS113で説明したように、拡張機能を特定可能な情報としてカードIDの入力が機能拡張ICカード192から受付けられ、受付けられたカードIDに対応付けられて拡張機能DB122に予め記憶された拡張機能が読出されることによって、当該拡張機能が特定される。
【0120】
このため、拡張機能ICカード192には、カードIDを記憶させておくだけで、MFP100によって、当該カードIDから拡張機能が特定される。その結果、容易に拡張機能を特定することができる。
【0121】
また、図6のステップS116で説明したように、ステップS101で特定されたユーザを特定可能なユーザIDと、ステップS113で特定された拡張機能とが対応付けられて記憶部120に記憶される。
【0122】
このため、機能拡張が行なわれた場合、後で、機能拡張を行なったユーザを特定することが可能となる。その結果、機能拡張ICカード192の使用が認められていないユーザによる不正な機能拡張を調査することができる。
【0123】
また、図6のステップS121で説明したように、操作部130で利用を終了する操作の入力が受付けられる。図6のステップS122で説明したように、利用を終了する操作の入力が受付けられたことを条件として、ステップS103およびステップS114で利用可能となるように設定された機能が、利用不可となるように当該MFP100が設定される。
【0124】
このため、ユーザによって利用を終了する操作が行なわれた後は、MFP100によって、当該ユーザに対して利用可能となるように設定された機能が利用できないように設定される。その結果、特定のユーザ以外のユーザへの特定の機能の利用を制限することができる。
【0125】
また、図3の利用可能設定部113および拡張機能利用可能設定部115、ならびに、図6のステップS104およびステップS115で説明したように、利用可能となるように設定された機能に設定値があれば当該設定値が設定される。
【0126】
このため、MFP100によって、ユーザに対して、設定値の範囲内で拡張機能を利用させることができる。その結果、必要以上の拡張機能の利用を制限することができる。
【0127】
また、図3のユーザ特定部111および図6のステップS101で説明したように、ユーザを特定可能なユーザIDを記録したICカード191から当該ユーザIDの入力が受付けられる。このため、容易にユーザを特定することができる。
【0128】
また、図6のステップS112およびステップS114で説明したように、ユーザIDが読取済であってユーザが特定された場合に、特定された拡張機能を利用可能となるように当該MFP100が設定される。このため、ユーザが改めて特定された場合に、拡張機能が利用可能とされるので、ユーザが改めて特定できない場合には、拡張機能を利用できないようにすることができる。その結果、拡張機能の利用制限をより強化することができる。
【0129】
また、図3の拡張機能特定部114で説明したように、機能拡張ICカード192は、当該MFP100の管理者によって保管され、当該機能拡張ICカード192に記録されたカードIDから特定される拡張機能を利用するユーザに貸出される。
【0130】
このため、機能拡張ICカード192がMFP100の管理者によって認められたユーザに貸出される。その結果、機能拡張ICカード192が不正なユーザの手に渡るのを防止することができる。
【0131】
[第2の実施の形態]
図8は、本発明の第2の実施の形態における画像形成認証システム10の構成を示す概略図である。図8を参照して、画像形成認証システム10は、1または複数のMFP100Aと、認証サーバ200とを含む。MFP100Aおよび認証サーバ200は、通信回線900で接続される。MFP100Aの構成は、図2で説明したMFP100の構成と同様である。
【0132】
図9は、第2の実施の形態における認証サーバ200の構成を示すブロック図である。図9を参照して、認証サーバ200は、認証サーバ200の全体を制御するための制御部210と、所定の情報を記憶するための記憶部220と、記憶部220を補助して所定の情報を記憶するための外部記憶装置250と、外部の装置と通信回線900を介して通信するための通信部260とを含む。
【0133】
記憶部220は、制御部210でプログラムを実行するために必要な作業領域として用いられるRAM(Random Access Memory)と、制御部210で実行するためのプログラムを記憶するためのROM(Read Only Memory)とを含む。また、RAMには、所定の処理を実行するためのプログラムおよびデータが、外部記憶装置250または通信部260から読込まれて記憶される。さらに、RAMの記憶領域を補助するための補助記憶装置として、ハードディスクドライブまたはメモリカードが用いられてもよい。
【0134】
外部記憶装置250は、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスクドライブ、MO(Magneto-Optical disk)ドライブ、CD(Compact Disc)ドライブ、DVD(Digital Versatile Disk)ドライブ、または、メモリカードリーダライタなどの記憶装置で構成される。
【0135】
外部記憶装置250は、制御部210から受けた所定のデータまたはプログラムを、記録媒体251に磁気的、光学的、または電気的に記録したり、記録媒体251から読出して制御部210に受け渡したりする。
【0136】
記録媒体251としては、ハードディスク,フレキシブルディスクなどの磁気ディスク、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory),CD−R(Compact Disk Recordable),CD−RW(Compact Disk ReWritable),DVD−ROM(Digital Versatile Disk Read Only Memory),DVD−R(Digital Versatile Disk Recordable),DVD−RW(Digital Versatile Disk Rerecordable Disc),DVD−RAM(Digital Versatile Disk Random Access Memory),DVD+R,DVD+RW(Digital Versatile Disk ReWritable)などの光ディスク、MO(Magneto-Optical disk)などの光磁気ディスク、メモリカード、または、USB(Universal Serial Bus)メモリなどがある。
【0137】
通信部260は、外部の装置、たとえば、MFP100との間で通信回線900を介して、予め定められたプロトコルで、データを送受信する。通信部260は、制御部210から受けたデータを外部に送信したり、外部から受信したデータを制御部210に受け渡したりする。
【0138】
制御部210は、MPU(Micro Processing Unit)およびその補助回路からなる。制御部210は、記憶部220、外部記憶装置250および通信部260を制御し、記憶部220に記憶されたプログラムおよびデータにしたがって所定の処理を実行し、外部記憶装置250または通信部260から入力されたデータを処理し、処理されたデータを、記憶部220または外部記憶装置250の記録媒体251に記憶させたり、通信部260から出力させたりする。
【0139】
なお、本実施の形態においては、認証サーバ200は、操作部および表示部を含まないこととするが、これに限定されず、操作部および表示部を含むこととしてもよい。
【0140】
図8に戻って、認証サーバ200の記憶部220は、第1の実施の形態の図3で説明した利用権限DB121および拡張機能DBとそれぞれ同様の利用権限DBおよび拡張機能DBを含む。そして、MFP100Aの記憶部120は、利用権限DB121および拡張機能DB122を含まないようにする。
【0141】
MFP100Aは、ユーザ特定部と、利用可能機能特定部と、利用可能設定部と、拡張機能特定部と、拡張機能利用可能設定部とを含む。MFP100Aのユーザ特定部、利用可能設定部、および、拡張機能利用可能設定部は、図3で説明した第1の実施の形態のMFP100のユーザ特定部111、利用可能設定部112、および、拡張機能利用可能設定部115と同様であるので、重複する説明は繰返さない。
【0142】
MFP100Aの利用可能機能特定部112は、ユーザ特定部によって特定されたユーザが利用可能な機能を、認証サーバ200の利用権限DBに記憶された情報から特定する。
【0143】
MFP100Aの拡張機能特定部114は、拡張機能ICカード192からカードIDの入力を受付け、受付けたカードIDに対応付けて認証サーバ200の拡張機能DBに記憶された拡張機能を読出すことによって、当該拡張機能を特定する。
【0144】
以上説明したように、第2の実施の形態における画像形成認証システム10によれば、利用権限DBおよび拡張機能DBが認証サーバ200に備えられるので、1または複数のMFP100Aにおいて、機能拡張ICカード192を使用しないユーザに対しては、当該ユーザが利用可能な機能のみが利用可能とされ、機能拡張ICカード192を使用したユーザに対しては、当該ユーザが利用可能な機能に加えて、当該機能拡張ICカード192によって特定される拡張機能が利用可能とされる。その結果、1または複数のMFP100Aにおいて、特定のユーザ以外のユーザへの特定の機能の利用を制限しつつ、当該機能の利用が制限されたユーザに当該特定の機能を用いさせて円滑に業務を遂行させることが可能な画像形成認証システム10を提供することができる。
【0145】
次に、前述した実施の形態の変形例について説明する。
前述した実施の形態においては、図4で説明した利用権限DB121が、ユーザが利用可能である機能と当該ユーザが利用不可である機能とを当該ユーザのユーザIDに対応付けて予め記憶するようにした。
【0146】
しかし、これに限定されず、利用権限DBは、複数のユーザのそれぞれが利用可能な機能を特定可能な情報を予め記憶するものであれば、他の情報を記憶するものであってもよい。たとえば、利用権限DBが、ユーザが利用可能である機能を当該ユーザのユーザIDに対応付けて予め記憶するようにしてもよい。利用権限DBが、ユーザが利用可能である機能を特定可能な情報として、当該ユーザが利用不可である機能を当該ユーザのユーザIDに対応付けて予め記憶するようにしてもよい。
【0147】
また、利用権限DBが、ある機能を利用可能であるユーザのユーザIDと当該機能を利用不可であるユーザのユーザIDとを当該機能を示す情報に対応付けて予め記憶するようにしてもよい。利用権限DBが、ある機能を利用可能であるユーザのユーザIDを当該機能を示す情報に対応付けて予め記憶するようにしてもよい。利用権限DBが、ユーザが利用可能である機能を特定可能な情報として、当該機能を利用不可であるユーザのユーザIDを当該機能を示す情報に対応付けて予め記憶するようにしてもよい。
【0148】
前述した実施の形態においては、図7でファクシミリ処理について説明した。しかし、コピー処理、プリンタ処理、および、スキャナ処理についてもファクシミリ処理と同様の処理である。
【0149】
具体的には、コピー処理、プリンタ処理、および、スキャナ処理のそれぞれにおいて、ステップS131のように、コピー機能、プリンタ機能およびスキャナ機能が選択されたか否かが判断される。ステップS132のように、当該機能が利用可能に設定されているか否かが判断される。ステップS133およびステップS134のように、当該機能に選択可能な設定値があれば表示部140に表示され、操作部130で選択が受付けられる。たとえば、スキャナ機能で送信先の複数のPCのIPアドレスが設定値として設定されていれば、当該複数のIPアドレスが表示部140に表示され、選択が受付けられる。ステップS135のように、操作部130で当該機能をスタートさせる操作がされたか否かが判断される。ステップS136およびステップS137のように、当該機能が実行される。
【0150】
前述した実施の形態においては、現在通常用いられている非接触式ICカードが1枚ごとでしかデータを読込むことができないため、ICカード191がかざされた後に機能拡張ICカード192がかざされるようにした。
【0151】
しかし、これに限定されず、非接触式ICカードが2枚重ねであってもそれぞれの非接触式ICカードに記録されたデータを読込むことが可能であれば、ICカード191および機能拡張ICカード192が2枚重ねでかざされるようにしてもよい。
【0152】
前述した実施の形態においては、図7のステップS131で説明したように、MFP100のそれぞれの機能が利用可能に設定されているか否かに関わらず、操作部130で当該機能が選択されたか否かを判断するようにした。
【0153】
しかし、これに限定されず、当該機能が利用可能に設定されていない場合は、操作部130で当該機能を選択できないようにしてもよい。たとえば、表示部140のLCDに、当該機能を選択するためのボタンを表示させないことによって、操作部130のタッチパネルで当該機能を選択できないようにしてもよい。
【0154】
前述した実施の形態においては、拡張機能とすることが可能な機能は、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能およびファクシミリ機能のいずれかであることとした。
【0155】
しかし、利用権限DB121および拡張機能DB122の内容を変更すること、および、MFP100の管理者のみが変更可能な設定内容を変更することなどが可能な管理モードを実行する管理機能、ならびに、ネットワークに関する設定を変更することが可能なネットワーク設定モードを実行するネットワーク管理機能など他の機能を、拡張機能とすることが可能なようにしてもよい。
【0156】
これにより、MFP100の管理者は、管理者用のパスワードを入力しなければ実行することができないような管理機能およびネットワーク管理機能を、パスワードを教えることなしに、他の者に代理で実行させることが可能となる。パスワードは一度教えてしまうと何度でも当該機能を利用可能となってしまうが、機能拡張ICカード192であれば、返却を受ければ当該機能を利用できないようにすることができる。
【0157】
前述した実施の形態においては、MFP100の装置として発明を説明した。しかし、これに限定されず、MFP100で図6または図7で説明した処理を実行する機能拡張方法または機能拡張プログラムとして発明を捉えることができる。
【0158】
また、当該機能拡張プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体として発明を捉えることができる。この記録媒体は、磁気テープ、フレキシブルディスク,ハードディスクなどの磁気ディスク、CD−ROM,CD−R,CD−RW,DVD−ROM,DVD−R,DVD−RW,DVD−RAM,DVD+R,DVD+RWなどの光ディスク、MOなどの光磁気ディスク、メモリカード、または、USBメモリなどの固定的にプログラムを担持する媒体であってもよいし、ASP(Application Service Provider)などのサーバから通信ネットワークを介してプログラムをダウンロードするように流動的にプログラムを担持する媒体であってもよい。
【0159】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0160】
【図1】本発明の実施の形態におけるMFPの外観を示す外観図である。
【図2】本実施の形態におけるMFPの構成を示すブロック図である。
【図3】本実施の形態におけるMFPの機能の概略を示す機能ブロック図である。
【図4】本実施の形態におけるMFPの記憶部に構成される利用権限DBを説明するための図である。
【図5】本実施の形態におけるMFPの記憶部に構成される拡張機能DBを説明するための図である。
【図6】本実施の形態におけるMFPで実行される機能設定処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】本実施の形態におけるMFPで実行されるファクシミリ処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】本発明の第2の実施の形態における画像形成認証システムの構成を示す概略図である。
【図9】第2の実施の形態における認証サーバの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0161】
10 画像形成認証システム、100,100A MFP、110 制御部、111 ユーザ特定部、112 利用可能機能特定部、113 利用可能設定部、114 拡張機能特定部、115 拡張機能利用可能設定部、120 記憶部、121 利用権限DB、122 拡張機能DB、130 操作部、140 表示部、160 通信部、170 スキャナ部、180 プリンタ部、190 カードリーダ部、191 ICカード、192 機能拡張ICカード、200 認証サーバ、900 通信回線。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能およびファクシミリ機能のうちの少なくともいずれか1つの機能を備えた画像形成装置であって、
複数の利用者のそれぞれが利用可能な機能を特定可能な情報を予め記憶する利用可能機能記憶手段と、
利用者を特定可能な情報の入力を受付け、当該利用者を特定する利用者特定手段と、
前記利用者特定手段によって特定された利用者が利用可能な通常機能を前記利用可能機能記憶手段に記憶された情報から特定する利用可能機能特定手段と、
前記利用可能機能特定手段によって特定された通常機能を利用可能となるように当該画像形成装置を設定する第1利用可能設定手段と、
拡張機能を特定可能な情報を記録した機能拡張記録媒体から当該情報の入力を受付け、当該拡張機能を特定する拡張機能特定手段と、
前記第1利用可能設定手段によって利用可能となるように設定された通常機能に加えて、前記拡張機能特定手段によって特定された拡張機能を利用可能となるように当該画像形成装置を設定する第2利用可能設定手段とを備える、画像形成装置。
【請求項2】
拡張機能を特定可能な情報は、当該情報を記録した機能拡張記録媒体を識別するための記録媒体識別情報であり、
記録媒体識別情報と拡張機能とを対応付けて予め記憶する拡張機能記憶手段をさらに備え、
前記拡張機能特定手段は、拡張機能を特定可能な情報として記録媒体識別情報の入力を前記機能拡張記録媒体から受付け、受付けた記録媒体識別情報に対応付けて前記拡張機能記憶手段に記憶された拡張機能を読出すことによって、当該拡張機能を特定する、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記利用者特定手段によって特定された利用者を特定可能な情報と、前記拡張機能特定手段によって特定された拡張機能とを対応付けて記憶する機能拡張履歴記憶手段をさらに備える、請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
利用を終了する操作の入力を受付ける利用終了操作受付手段と、
利用終了操作受付手段によって利用を終了する操作の入力が受付けられたことを条件として、前記第1利用可能設定手段および前記第2利用可能設定手段によってそれぞれ利用可能となるように設定された通常機能および拡張機能を、利用不可となるように当該画像形成装置を設定する利用不可設定手段とをさらに備える、請求項1から請求項3までのいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記第1利用可能設定手段および前記第2利用可能設定手段によってそれぞれ利用可能となるように設定された通常機能および拡張機能に設定値があれば当該設定値を設定する設定値設定手段をさらに備える、請求項1から請求項4までのいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記利用者特定手段は、利用者を特定可能な情報を記録した利用者記録媒体から当該情報の入力を受付ける、請求項1から請求項5までのいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記第2利用可能設定手段は、前記利用者特定手段によって前記利用者が特定された場合に、特定された前記拡張機能を利用可能となるように当該画像形成装置を設定する、請求項1から請求項6までのいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項8】
コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能およびファクシミリ機能のうちの少なくともいずれか1つの機能を備え、複数の利用者のそれぞれが利用可能な機能を特定可能な情報を予め記憶する利用可能機能記憶手段を備えた画像形成装置で利用可能な機能を拡張する機能拡張方法であって、
利用者を特定可能な情報の入力を受付け、当該利用者を特定するステップと、
特定された利用者が利用可能な通常機能を前記利用可能機能記憶手段に記憶された情報から特定するステップと、
特定された通常機能を利用可能となるように当該画像形成装置を設定するステップと、
拡張機能を特定可能な情報を記録した機能拡張記録媒体から当該情報の入力を受付け、当該拡張機能を特定するステップと、
利用可能となるように設定された通常機能に加えて、特定された拡張機能を利用可能となるように当該画像形成装置を設定するステップとを含む、機能拡張方法。
【請求項9】
コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能およびファクシミリ機能のうちの少なくともいずれか1つの機能を備え、複数の利用者のそれぞれが利用可能な機能を特定可能な情報を予め記憶する利用可能機能記憶手段を備えた画像形成装置で実行される機能拡張プログラムであって、
利用者を特定可能な情報の入力を受付け、当該利用者を特定するステップと、
特定された利用者が利用可能な通常機能を前記利用可能機能記憶手段に記憶された情報から特定するステップと、
特定された通常機能を利用可能となるように当該画像形成装置を設定するステップと、
拡張機能を特定可能な情報を記録した機能拡張記録媒体から当該情報の入力を受付け、当該拡張機能を特定するステップと、
利用可能となるように設定された通常機能に加えて、特定された拡張機能を利用可能となるように当該画像形成装置を設定するステップとを前記画像形成装置に実行させる機能拡張プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−49470(P2009−49470A)
【公開日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−210955(P2007−210955)
【出願日】平成19年8月13日(2007.8.13)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】