説明

画像形成装置、画像形成方法、画像形成プログラム

【課題】 画像形成装置が稼動中に音声ガイダンス機能または音声入力機能を使用すると、画像形成装置から発せられる稼動音が障害となって音声ガイダンスが聞き取りづらくなり、また、画像形成装置によってユーザの音声が誤認識され、操作性を効果的に改善することができないとう問題点があった。また、それらを解決しようとすると、画像形成装置の生産性が低下する、騒音レベルが上がってしまうという問題点があった。
【解決手段】 受け付けたジョブの稼動音の音量を判定し、音声ガイダンス機能が通知状態である場合または音声入力機能が受付状態である場合に、稼動音の音量が小さいジョブから優先的に処理する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通知音出力手段または音入力受付手段を備えた画像形成装置、画像形成方法、画像形成プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、Multi Function Peripheral(以下、MFPという)やプリンタなどの画像形成装置の機能は非常に複雑になり、それに伴って操作方法も複雑になっている。そこで、ユーザの操作性を改善するために、操作方法の説明やトラブルの内容を音声を用いてユーザに通知する音声ガイダンス機能や、操作の内容を音声で受け付ける音声入力機能を搭載している画像形成装置がある。
【0003】
しかし、画像形成装置によって、例えば、画像形成処理、画像読取処理、パンチ処理、ステープル処理、紙折り処理等が行われている間(以下、これらの処理が行われている状態のことを画像形成装置が稼働中という)に音声ガイダンス機能または音声入力機能を使用すると、画像形成装置から発せられる稼動音が障害となって、音声ガイダンスが聞き取りづらくなり、また、入力されるユーザの音声が誤認識され、操作性を効果的に改善することができないとう問題点があった。
【0004】
そこで、前記問題点を解決する技術が提案されている。特許文献1には、画像形成装置が稼動中に音声ガイダンスの音量を上げる技術、音声ガイダンスが出力されている間に画像形成装置の稼動を禁止する技術、画像形成装置が稼動中に音声入力を禁止する技術が記載されている。
【0005】
また、特許文献2には、音声ガイダンスの出力音と音声ガイダンス以外の音(すなわち、騒音)とを検出し、騒音の大きさに応じて音声ガイダンスの音量を調整する技術が記載されている。
【特許文献1】特開2005−219460号公報
【特許文献2】実開平6−2855号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1に記載された、画像形成装置が稼動中に音声ガイダンスの音量を上げる技術によると、画像形成装置の稼動音に打ち消されないように音声ガイダンスの音量が上げられるため、画像形成装置の稼動音に大音量の音声ガイダンスが重畳され、騒音レベルが上がってしまうという問題点があった。
【0007】
また、特許文献1に記載された、音声ガイダンスが出力されている間に画像形成装置の稼動を禁止する技術や、画像形成装置が稼動中に音声入力を禁止する技術によると、画像形成装置の生産性が低下するという問題点があった。
【0008】
また、特許文献2に記載された技術によると、騒音が大きいときには音声ガイダンスの音量が上げられるため、画像形成装置の稼動音に大音量の音声ガイダンスが重畳され、騒音レベルが上がってしまうという問題点があった。
【0009】
これらは音声ガイダンスや音声入力に限った問題点ではなく、例えばブザーなどの他の通知音出力手段を用いる場合や、例えば携帯電話が発する機械音を用いて操作を受け付ける装置などの他の音入力受付手段を用いる場合等にも共通する問題点であった。
【0010】
本発明の目的は、装置が稼動中であっても、通知音が聞き取りやすく、音入力の誤認識が少なく、かつ、騒音レベルを抑えつつ生産性の高い、画像形成装置、画像形成方法、画像形成プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題は、以下の手段によって解決される。
(1)ユーザに対する通知音を出力する通知状態と通知音を出力しない非通知状態とを持つ通知音出力手段と、受け付けたジョブを記憶部に記録するジョブ記録手段と、前記記憶部に記録されたジョブが実行される際に自装置から発せられる音である稼動音の音量を判定する稼動音判定手段と、前記通知音出力手段が通知状態である場合に、前記記憶部に記録された実行前のジョブのうち、稼動音の音量が小さいジョブから優先して実行するジョブ制御手段とを有する画像形成装置。
【0012】
(2)ユーザからの音による操作を受け付ける受付状態と音による操作を受け付けない非受付状態とを持つ音入力受付手段と、受け付けたジョブを記憶部に記録するジョブ記録手段と、前記記憶部に記録されたジョブが実行される際に自装置から発せられる音である稼動音の音量を判定する稼動音判定手段と、前記音入力受付手段が受付状態である場合に、前記記憶部に記録された実行前のジョブのうち、稼動音の音量が小さいジョブから優先して実行するジョブ制御手段とを有する画像形成装置。
【0013】
(3)ユーザからの音による操作を受け付ける受付状態と音による操作を受け付けない非受付状態とを持つ音入力受付手段と、受け付けたジョブを記憶部に記録するジョブ記録手段と、前記記憶部に記録されたジョブが実行される際に自装置から発せられる音である稼動音の音量を判定する稼動音判定手段と、前記通知音出力手段が通知状態である場合または前記音入力受付手段が受付状態である場合に、前記記憶部に記録された実行前のジョブのうち、稼動音の音量が小さいジョブから優先して実行するジョブ制御手段とを有する画像形成装置。
【0014】
(4)前記通知音出力手段は、音声を用いて所定の情報を通知する音声ガイダンス出力手段である(1)または(2)に記載の画像形成装置。
【0015】
(5)前記音入力受付手段は、音声による操作を受け付ける音声入力受付手段である(2)または(3)に記載の画像形成装置。
【0016】
(6)ユーザに対する通知音を出力する通知状態と通知音を出力しない非通知状態とを持つ通知音出力手段と、記憶部とを有する画像形成装置により実行される画像形成方法であって、受け付けたジョブを前記記憶部に記録するジョブ記録ステップと、前記記憶部に記録されたジョブが実行される際に前記画像形成装置から発せられる音である稼動音の音量を判定する稼動音判定ステップと、前記通知音出力手段が通知状態である場合に、前記記憶部に記録された実行前のジョブのうち、稼動音の音量が小さいジョブから優先して実行するジョブ制御ステップとを有する画像形成方法。
【0017】
(7)ユーザからの音による操作を受け付ける受付状態と音による操作を受け付けない非受付状態とを持つ音入力受付手段と、記憶部とを有する画像形成装置により実行される画像形成方法であって、受け付けたジョブを前記記憶部に記録するジョブ記録ステップと、前記記憶部に記録されたジョブが実行される際に前記画像形成装置から発せられる音である稼動音の音量を判定する稼動音判定ステップと、前記音入力受付手段が受付状態である場合に、前記記憶部に記録された実行前のジョブのうち、稼動音の音量が小さいジョブから優先して実行するジョブ制御ステップとを有する画像形成方法。
【0018】
(8)ユーザに対する通知音を出力する通知状態と通知音を出力しない非通知状態とを持つ通知音出力手段と、ユーザからの音による操作を受け付ける受付状態と音による操作を受け付けない非受付状態とを持つ音入力受付手段と、記憶部とを有する画像形成装置により実行される画像形成方法であって、受け付けたジョブを前記記憶部に記録するジョブ記録ステップと、前記記憶部に記録されたジョブが実行される際に前記画像形成装置から発せられる音である稼動音の音量を判定する稼動音判定ステップと、前記通知音出力手段が通知状態である場合または前記音入力受付手段が受付状態である場合に、前記記憶部に記録された実行前のジョブのうち、稼動音の音量が小さいジョブから優先して実行するジョブ制御ステップとを有する画像形成方法。
【0019】
(9)前記通知音出力手段は、音声を用いて所定の情報を通知する音声ガイダンス出力手段である(6)または(8)に記載の画像形成方法。
【0020】
(10)前記音入力受付手段は、音声による操作を受け付ける音声入力受付手段である(7)または(8)に記載の画像形成方法。
【0021】
(11)(6)から(10)までのいずれか一つに記載の画像形成方法を前記画像形成装置を制御するコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の効果】
【0022】
前記(1)、(6)に記載の発明によると、通知音出力手段が通知状態の場合に稼動音の音量が小さいジョブから優先して実行されるから、通知音を聞き取りやすくすることができる。また、装置の動作を停止させないから装置の生産性が低下せず、通知音の音量を上げる必要がないので騒音レベルも上がらない。
【0023】
前記(2)、(7)に記載の発明によると、音入力受付手段が受付状態の場合に稼動音の音量が小さいジョブから優先して実行されるから、音入力の誤認識を抑制することができる。また、装置の動作を停止させないから装置の生産性が低下しない。
【0024】
前記(3)、(8)に記載の発明によると、通知音出力手段が通知状態の場合または音入力受付手段が受付状態の場合に稼動音の音量が小さいジョブから優先して実行されるから、通知音を聞き取りやすくすることができ、かつ、音入力の誤認識を抑制することができる。また、装置の動作を停止させないから装置の生産性が低下せず、通知音の音量を上げる必要がないので騒音レベルも上がらない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
図1は、本発明の実施形態の1つであるMFP56の構成を示す模式断面図である。MFP56は、コピー、スキャナ、ファクス、ネットワークプリンティングなどの機能を備えた装置であり、大きくはプリント装置1、後処理装置2、原稿読取装置3から構成されている。また、MFP56の上面には、ユーザの操作を受け付ける、ユーザI/F装置55が設置されている。
【0026】
図1を参照しながら、プリント装置1の構成を以下に説明する。プリント装置1の中央には、転写ベルト駆動ローラ7と転写ベルト従動ローラ8に巻き掛けられて中間転写ベルト6が設置されている。また、駆動ローラ7と対向する位置に2次転写ローラ19が中間転写ベルト6の外周面に圧接して設置され、圧接部にて2次転写ニップ部が形成されている。
【0027】
中間転写ベルト6の下方には、イエロー用プロセスユニット9y、マゼンタ用プロセスユニット9m、シアン用プロセスユニット9c、ブラック用プロセスユニット9kが設置されている。イエロー用プロセスユニット9y内部の上段中央には感光体10yが中間転写ベルト6の外周面に接して設置され、感光体10yの周辺に、帯電器11y、露光器12y、現像器13y、クリーナ14yが設置されている。
【0028】
中間転写ベルト6を間にして、感光体10yと対向する位置にイエロー用1次転写ローラ15yが中間転写ベルト6の内周面に接して設置されている。転写ベルト6の上方には、現像器13yに供給されるイエロートナーが格納されたイエロー用トナーカートリッジ16yが設置されている。
【0029】
イエロー以外の、プロセスユニット9m、9c、9k、1次転写ローラ15m、15c、15k、及びトナーカートリッジ16m、16c、16kは、イエローと同様の構成となっている。
【0030】
プロセスユニット9y、9m、9c、9kの下方には、給紙トレイ17が設置され、記録紙PP0が格納されている。また、給紙トレイ17の上段には、記録紙PP0を引き出すための給紙ローラ対18が設置されている。また、給紙ローラ対18から2次転写ニップ部を経由して後処理装置2に向けて、記録紙PP0を搬送するための搬送路20が形成されており、搬送路20には搬送ローラ対24aが設置されている。搬送ローラ対24aと2次転写ニップとの間の搬送路20には、記録紙PP0の搬送タイミングを制御するタイミングローラ対23が設置されている。
【0031】
2次転写ニップ部の上方には、定着器21が設置され、定着器21の上方には記録紙PP0を後処理装置2に向けて搬送するための搬送ローラ対24fが設置されている。なお、定着器21の内部には、定着ローラ22aに加圧ローラ22bが圧接して設置され、圧接部にて定着ニップ部が形成されている。
【0032】
両面印刷動作時に、おもて面画像が定着された記録紙PP0を、タイミングローラ対23へ再度送り込むための記録紙反転搬送路25が、定着器21の上方からタイミングローラ対23に向けて形成されており、記録紙反転搬送路25に沿って、搬送ローラ対24b、24c、24d、24eが設置されている。
【0033】
後処理装置2の構成を以下に説明する。後処理装置2の中央には、図中右側から順に、記録紙PP0に穴をあけるためのパンチユニット26、折り目を入れるための折ユニット27、ステープル処理するためのステープラ28が設置されている。
【0034】
図中左側には、排出された記録紙PP0を積載するための第1排出トレイ33、第2排出トレイ34、第3排出トレイ35、第4排出トレイ36が設置されている。各トレイはトレイユニット31によって保持され、トレイユニット31が上下動するのに伴って、各トレイが上下動する構成となっている。トレイユニット31には、第1排出トレイ33に排出される記録紙PP0に対して中綴じ処理を施すための中綴じステープラ30が内蔵されている。なお、中綴じ処理とは、記録紙PP0の中央にステープルを行う処理である。
【0035】
プリント装置1から供給された記録紙PP0を、トレイユニット31に向けて搬送するための搬送路54が、プリント装置1の搬送路20と連結するかたちで形成されており、搬送路54に沿って搬送ローラ対37a、37bが設置されている。さらに、ステープラ28の付近には、転写材PP0をステープラ28に引き込むための収容ローラ29及び記録紙PP0をトレイユニット31に排出するための排出ローラ対32aが設置されている。 中綴じステープラ30の付近には、記録紙PP0をトレイユニット31から第1排出トレイ33に排出するための排出ローラ対32bが設置されている。
【0036】
原稿読取装置3の構成を以下に説明する。原稿読取装置3は、原稿を1枚ずつ画像読取位置RPに搬送する自動原稿搬送装置(以下、ADFという)4とADF4によって搬送された原稿又はユーザによってプラテンガラス51に載置された原稿の画像を読み取る画像読取装置5から構成される。
【0037】
まず、ADF4の構成について以下に説明する。ADF4の上面には、読み取り前の原稿PP1を積載するための原稿トレイ38が設置され、その下段には、読み取り後の原稿PP1を積載するための排出トレイ46が設置されている。
【0038】
原稿トレイ38に積載された1枚または複数枚の原稿PP1の最上部の原稿PP1を引き込むためのピックアップローラ39が、原稿トレイ38の付近に設置されている。ピックアップローラ39によって、複数枚の原稿PP1が引き込まれた場合であっても、確実に1枚の原稿PP1を画像読取位置RPに供給するために、分離ローラ40と捌きローラ41とが対向して設置されている。
【0039】
分離ローラ40によって供給された原稿PP1を一旦停止させて画像読取位置RPに供給するタイミングを取るとともに、原稿PP1の斜行を矯正するためのレジストローラ対42が設置されている。また、レジストローラ対42から排出トレイ46に向けて原稿搬送路44が形成され、原稿搬送路44に沿って、搬送ローラ対45a、45b、45cが設置されている。また、画像読取位置RPに設置されたスリットガラス52に対向してプラテンローラ43が設置されている。
【0040】
続いて、画像読取装置5の構成について以下に説明する。画像読取装置5の上面には、ユーザによって手置された原稿PP1を載置するためのプラテンガラス51と、ADF4によって自動搬送された原稿PP1を流し読みするための縦長のスリットガラス52とが設置されている。
【0041】
また、画像読取位置RPを照らす光源47、原稿PP1からの反射光を結像レンズ49に導くためのミラー48a、48b、48c、撮像素子としてのCCD50が設置されている。光源47とミラー48aはランプユニット53内に設置され、ミラー48bと48cは反射ミラーユニット57に設置されている。
【0042】
図2は、ユーザI/F装置55の平面図である。ユーザI/F装置55は、動作開始の指示をするためのスタートキー201、動作の停止を指示するためのストップキー202、動作設定を初期化するためのリセットキー203、機能を選択するための機能選択キー204、数値等を入力するためのテンキー205、入力した数値をクリアするためのクリアキー206、音声ガイダンス機能の動作状態を変更するための音声ガイダンスキー207、音声入力機能の動作状態を変更するための音声入力キー208等のハードキー110、各種情報を表示するためのLCD(液晶表示画面)211、音声ガイダンスを出力するためのスピーカ209、音声入力を受け付けるためのマイク210で構成される。また、LCD211の表面には、例えば、抵抗変換方式のタッチパネル212が取り付けられている。
【0043】
音声ガイダンス機能は、MFP56の操作方法の説明や警告を音声を用いてユーザに通知する機能のことであり、例えば、銀行のATM機のように、ユーザが次に行うべき操作を音声で通知する機能、設定の内容(例えば、中綴じステープルという設定がどのような処理を行う設定なのか)を音声で通知する機能、その時点でMFP56で発生しているトラブルの内容及び対処方法を音声で通知する機能などを含む。
【0044】
音声ガイダンス機能の「通知状態」とは、音声ガイダンス機能が動作するよう設定されている状態であり、音声ガイダンス機能の通知状態において、ユーザの特定の操作を受け付けたり、トラブルが生じるなどの所定の条件が満足された場合に音声による通知が行われる。一方、音声ガイダンス機能の「非通知状態」とは、「通知状態」でない場合、すなわち、音声ガイダンス機能が動作しないよう設定されている状態であり、非通知状態においては上記の所定の条件が満足された場合であっても音声による通知は行われない。また、音声ガイダンス機能の動作状態を変更するとは、通知状態から非通知状態へと変更すること、または非通知状態から通知状態へと変更することをいう。
【0045】
音声入力機能は、通常タッチパネル212やハードキー110で行う操作を音声によって行う機能である。例えば、設定したい項目を音声ガイダンスに従って音声で指示する機能などを含む。
【0046】
音声入力機能の「受付状態」とは、音声入力機能が動作するよう設定されている状態であり、音声入力機能の受付状態において、マイク210にユーザの音声が入力されると該音声の内容に沿った処理が行われる。一方、音声入力機能の「非受付状態」とは、「受付状態」でない場合、すなわち、音声入力機能が動作しないよう設定されている状態であり、非受付状態においてはマイク210にユーザの音声が入力されても該音声の内容に沿った処理は行われない。また、音声入力機能の動作状態を変更するとは、受付状態から非受付状態へと変更すること、または非受付状態から受付状態へと変更することをいう。
【0047】
音声ガイダンス機能が非通知状態で音声ガイダンスキー207が押下されることにより音声ガイダンス機能が通知状態となり、音声ガイダンス機能が通知状態で音声ガイダンスキー207が押下されることにより音声ガイダンス機能が非通知状態となる。音声入力機能の動作状態と音声入力キー208との関係も同様である。
【0048】
MFP56の動作を図1、2を参照しながら以下に説明する。ユーザI/F装置55の機能キー204の中のコピーキーが押下されると、MFP56はコピーモードとなる。ADF4の原稿トレイ38に複数枚の原稿PP1が積載され、スタートキー201が押下されると、原稿PP1の読取処理が開始される。
【0049】
複数枚の原稿PP1の最上部の原稿PP1が、ピックアップローラ39、分離ローラ40、捌きローラ41によって原稿搬送路44に供給され、レジストローラ対42によって斜行の矯正と供給タイミングの調整が行われた後に、搬送ローラ対45aによって画像読取位置RPに導かれる。そして、画像読取位置RPを通過する際に光源47によって照明され、反射光がCCD50に結像されて原稿PP1の画像の読み取りが行われる。読み取りが終了した原稿PP1は、搬送ローラ対45b、45cによって、排出トレイ46に排出される。
原稿トレイ38に積載された原稿PP1がなくなるまで、前述の処理が繰り返される。
【0050】
原稿読取装置3で読み取られた画像は、以下のように、記録紙PP0に画像形成され、その後、記録紙PP0に対して後処理が施される。
【0051】
プロセスユニット9y、9m、9c、9kにおいて、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像が形成され、中間転写ベルト6上に重畳して一次転写される。
【0052】
一方、給紙トレイ17に格納された記録紙PP0は、給紙ローラ対18によって引き出され、搬送路20に沿って搬送され、タイミングローラ対23によって一旦停止された後、中間転写ベルト6上のトナー像と同期するタイミングで2次転写ニップ部に供給される。
【0053】
2次転写ニップ部において、中間転写ベルト6上のトナー像が記録紙PP0に転写された後、記録紙PP0は定着器21内部の定着ニップ部に供給され、記録紙PP0とトナー像とが加熱、加圧されることによって、トナー像が記録紙PP0に定着され、記録紙PP0は後処理装置2に供給される。
【0054】
後処理装置2では、記録紙PP0に対して、設定に応じて、パンチユニット26によってパンチ処理が行われ、折ユニット27によって折り目を入れる処理が行われ、ステープラ28または中綴じステープラ30によってステープル処理が行われ、後処理が施された記録紙PP0は、第1排出トレイ33、第2排出トレイ34、第3排出トレイ35、第4排出トレイ36のいずれかに排出される。
【0055】
図3はMFP56の制御ブロック図である。全体制御部100は、原稿搬送制御部101、画像読取制御部102、プリント制御部103、後処理制御部104、ユーザI/F制御部105、ROM106、RAM107、画像データ記憶部108、外部機器I/F109に接続されている。全体制御部100、原稿搬送制御部101、画像読取制御部102、プリント制御部103、後処理制御部104、ユーザI/F制御部105はいずれもCPUである。
【0056】
外部機器I/F109はネットワーク112に接続され、ネットワーク112にはパーソナルコンピュータ(以下、PCという)111などの外部装置が接続されている。
【0057】
全体制御部100は、ROM106からプログラムを読み込み、RAM107を作業領域として動作し、原稿搬送制御部101、画像読取制御部102、プリント制御部103、後処理制御部104、ユーザI/F制御部105、画像データ記憶部108、外部機器I/F109を制御することによってMFP56の全体制御を行う。
【0058】
原稿搬送制御部101はADF4の制御を行い、画像読取制御部102は画像読取装置5の制御を行い、プリント制御部103はプリント装置1の制御を行う。
【0059】
後処理制御部104は、パンチユニット26、折ユニット27、ステープラ28、中綴じステープラ30、トレイユニット31に接続され、それらの動作制御を行うことによって、後処理装置2全体の動作の制御を行う。
【0060】
ユーザI/F制御部105はハードキー110、タッチパネル212、LCD211、スピーカ209、マイク210に接続され、ユーザI/F装置55の動作の制御を行う。具体的には、ハードキー110、タッチパネル212、マイク210からの入力信号を全体制御部100に送信し、全体制御部100から受信した情報に基づいて、LCD211の表示、スピーカ209の駆動を行う。
【0061】
図4、図5は全体制御部100の処理を表すフローチャートである。全体制御部100は、ROM106に記憶されたプログラムを読み込み、そのプログラムに基づいて図4及び図5のフローチャートの処理を行う。
【0062】
全体制御部100は、ジョブを受け付ける処理(以下、ジョブ受付処理という)とジョブを実行する処理(以下、ジョブ実行処理という)とを並列に行う。以下に、図4を参照しながら、処理内容を説明する。
【0063】
図4の左側に記載されたルーチンがジョブ受付処理である。ジョブ受付処理では、まず、ジョブの受付があるか否かが判断され(ステップ100。以下ステップをSと略記する)、ジョブの受付があるまで待機状態が続く(S100でNO)。
【0064】
「ジョブの受付がある」とは、例えば、PC111からのプリント指示を受け付けた場合、コピーモードにおいてユーザI/F装置55のスタートキー201が押下された場合などである。
【0065】
ジョブの受付があると(S100でYES)、受け付けたジョブの稼動音の音量が判定される(S101)。稼動音の音量の判定処理の内容は後述する。
【0066】
続いて、画像データ記憶部108にジョブの情報が記録される。ジョブの情報には、稼動音判定値、ジョブ設定情報、及び画像データが含まれる。稼動音判定値とは、S101における稼動音の音量の判定結果であり、値が大きいほどジョブが実行される際にMFP56から発せられる稼動音が大きいことを示す。また、ジョブ設定情報とは、プリント部数、カラーモード、パンチ等の画像形成処理や後処理の設定を指定する条件であり、詳細は後述する。
【0067】
全体制御部100は、前述のS100〜S102のジョブ受付処理を繰り返す。
【0068】
図4の右側に記載されたルーチンがジョブ実行処理である。ジョブ実行処理では、まず、画像データ記憶部108に実行前のジョブが記録されているか否かが判断され(S103)、実行前のジョブが記録されていない場合には(S103でNO)待機状態が続く。
【0069】
実行前のジョブが記録されている場合には(S103でYES)、音声ガイダンス機能が通知状態であるか否かが判断され(S104)、音声ガイダンス機能が通知状態である場合は(S104でYES)、稼動音判定値が小さいジョブから優先的に実行される(S107)。
【0070】
音声ガイダンス機能が通知状態でない場合(つまり、非通知状態である場合)は(S104でNO)、音声入力機能が受付状態であるか否かが判断され(S105)、音声入力機能が受付状態である場合は(S105でYES)、稼動音判定値が小さいジョブから優先的に実行される(S107)。音声入力機能が受付状態でない場合(つまり、非受付状態である場合)は(S105でNO)、画像データ記憶部108に記録された実行前のジョブのうち最先に記録されたジョブが実行される(S106)。
【0071】
ジョブの実行が終了すると(S106、S107)、S103に戻り、再び画像データ記憶部108に実行前のジョブが記録されているか否かが判断される。全体制御部100はS103〜107のジョブ実行処理を繰り返す。
【0072】
本実施形態では、S106において最先に記録されたジョブを実行する場合を例示したが、例えば、ジョブに実行の優先度を示す属性情報を持たせ、優先度が最も高いジョブを実行するなど、その他の条件によって、実行するジョブを決定することもできる。
【0073】
図5は図4のフローチャートのS101のジョブ稼動音の音量の判定処理のサブルーチンの処理を表すフローチャートである。本フローチャートの処理では、ジョブ設定情報をもとにジョブ実行時の稼動音の音量の判定を行う。
【0074】
まず、稼動音を数値化するための変数(以下、稼動音変数という)MODEが初期化される。すなわち、稼動音変数MODEに0が設定され(S201)、続いて、出力カラーモード設定がモノクロか否かが判断される(S202)。モノクロの場合に(S202でYES)稼動音変数MODEに1が加算され、モノクロでない場合は(S202でNO)、稼動音変数MODEは変更されない。なお、図5において、「+=」は左辺の変数の値に右辺の定数の値を加算することを示す。
【0075】
続いて、オフセットソートの設定がされているか否かが判断される(S204)。オフセットソートとは、印刷が完了した記録紙PP0を部単位でシフトしてトレイに排出する機能である。オフセットソートの設定がされている場合に(S204でYES)、稼動音変数MODEに1が加算され、オフセットソートの設定がされていない場合は(S204でNO)、稼動音変数MODEは変更されない。
【0076】
続いて、ステープル機能の設定が、ステープルなし、端綴じステープル、中綴じステープルのいずれであるかが判断される(S206)。端綴じステープルとは、記録紙PP0の四端のうちの一端または記録紙PP0の4辺のうちの一辺にステープルを行う処理であり、中綴じステープルとは、記録紙PP0の中央にステープルを行う処理である。
【0077】
端綴じステープルの場合は、稼動音変数MODEに2が加算され(S207)、中綴じステープルの場合は、稼動音変数MODEに4が加算され(S208)、ステープルなしの場合は稼動音変数MODEは変更されない。
【0078】
続いて、パンチの設定がされているか否かが判断される(S209)。パンチとは印刷が完了した記録紙PP0にファイリング用のパンチ穴をあける機能である。パンチの設定がされている場合に(S209でYES)、稼動音変数MODEに3が加算され(S210)、パンチの設定がされていない場合は(S209でNO)、稼動音変数MODEは変更されない。
【0079】
続いて、紙折りの処理の設定がされているか否かが判断される(S211)。紙折りの処理には、例えば、中折りや三つ折りの処理がある。中折りとは記録紙PP0を2つ折りする処理で、三つ折りとは記録紙PP0をZ状に折る処理である。紙折りの設定がされている場合、つまり中折りか三つ折りの設定がされている場合に(S211でYES)、稼動音変数MODEに5が加算され、紙折りの設定がされていない場合は(S211でNO)、稼動音変数MODEは変更されない。
前述の処理を行うとサブルーチンは終了し、図4のメインルーチンに戻る。図5のサブルーチンが終了したときの稼動音変数MODEの積算値が稼動音判定値となる。
【0080】
図6は画像データ記憶部に記憶されているデータの形式を説明する図である。データは、ジョブ管理テーブルと画像データに分けて記憶される。
【0081】
ジョブ管理テーブルには、全体制御部100が受け付けした順に、ジョブごとに連続的な番号として付与されるジョブナンバー、ジョブ設定情報、稼動音判定値、画像データアドレス、実行フラグの情報が、ジョブ単位で記録される。
【0082】
ジョブ設定情報には、1部あたりのページ数、部数、カラーモード、オフセットソート、ステープル、パンチ、紙折りなどの設定情報が含まれる。画像データアドレスは、画像データを記録する位置を示した画像データ記憶部108上のアドレス情報である。
画像データは、全体制御部100によって、画像データアドレスで指定されるアドレスに記録される。
【0083】
実行フラグは、画像データ記憶部108に記録されたジョブが、実行前であるか否かを示すフラグであり、0は実行前であることを示し、1は実行済みであることを示す。
【0084】
図7は、MFP56が、複数のジョブを受け付けながらジョブを実行している間に、音声ガイダンス機能が非通知状態から通知状態に切り替わり、後に非通知状態に切り替わる場合の、全体制御部100の処理内容を表したシーケンス図である。以下に図7を参照しながら全体制御部100の処理内容を説明する。
【0085】
PC111からMFP56にプリント指示が行われると、PC111から送信されたプリントデータはネットワーク112を経由して外部機器I/F109によって受信され、さらに外部機器I/F109から全体制御部100にプリントデータが送信される(SQ100)。
【0086】
全体制御部100によって受信されたジョブには、111というジョブNoが付与され(以下、111というジョブNoが付与されたジョブのことをジョブ111のようにいう)、稼動音の音量の判定が行われる(SQ101)。ジョブ111のジョブ設定情報は、図6のジョブ管理テーブルに記載の内容となっており、稼動音判定値は5となる。ジョブ111のジョブ設定情報、稼動音判定値、画像データアドレス、実行フラグがジョブ管理テーブルに記録され、画像データが画像データアドレスで示されるアドレスに記録された後に(SQ102)、ジョブ111の処理が実行される。
【0087】
続いて、プリントデータが受信されると(SQ104)、112というジョブNoが付与されて、稼動音の音量の判定が行われた後に(SQ105)、ジョブ112のジョブ設定情報、稼動音判定値、画像データアドレス、実行フラグ、及び画像データが記録される(SQ106)。ジョブ112のジョブ設定情報は図6に記載の内容となっており、稼動音判定値は4となる。ジョブ111の実行中に、ジョブ111よりも稼動音判定値が小さい新たなジョブ112が受信されても、ジョブ111の処理は中断されることなく継続される。
【0088】
続いて、プリントデータが受信されると(SQ107)、113というジョブNoが付与されて、稼動音の音量の判定が行われた後に(SQ108)、ジョブ113のジョブ設定情報、稼動音判定値、画像データアドレス、実行フラグ、及び画像データが記録される(SQ109)。ジョブ113の設定は図6に記載の内容となっており、稼動音判定値は0となる。ジョブ112の場合と同様に、ジョブ111の実行中に、ジョブ111よりも稼動音判定値が小さい新たなジョブ113が受信されても、ジョブ111の処理は中断されることなく継続される。
【0089】
続いて、ユーザによって操作パネル55にある音声ガイダンスキー207が押下され、音声ガイダンス機能を非通知状態から通知状態に切替える操作が行われると、ユーザI/F制御部105から全体制御部100に音声ガイダンス機能を非通知状態から通知状態に切替える操作が行われたことを伝える信号が送信される(SQ110)。ジョブ111の実行中に音声ガイダンス機能を非通知状態から通知状態に切替える操作が行われても、ジョブ111の処理は中断されることなく継続される。
【0090】
ジョブ111の処理が完了すると、ジョブ管理テープルに記録されたジョブ111の実行フラグの値が0から1に変更された後に、実行前のジョブであるジョブ112とジョブ113のうち、稼動音判定値が小さいジョブ113の処理が開始される(SQ111)。
【0091】
続いて、プリントデータが受信されると(SQ112)、114というジョブNoが付与され、稼動音の音量の判定が行われた後に(SQ113)、ジョブ114のジョブ設定情報、稼動音判定値、画像データアドレス、実行フラグ、及び画像データが記録される(SQ114)。ジョブ114の設定は図6に記載の内容となっており、稼動音判定値は8となる。ジョブ113の実行中に新たなジョブ114が受信されても、ジョブ113の処理は中断されることなく継続される。
【0092】
続いて、ユーザによって操作パネル55にある音声ガイダンスキー207が押下され、音声ガイダンス機能を通知状態から非通知状態に切替える操作が行われると、ユーザI/F制御部105から全体制御部100に音声ガイダンス機能を通知状態から非通知状態に切替える操作が行われたことを伝える信号が送信される(SQ115)。ジョブ113の実行中に音声ガイダンス機能を通知状態から非通知状態に切替える操作が行われても、ジョブ113の処理は中断されることなく継続される。
【0093】
ジョブ113の処理が終了すると、ジョブ管理テープルに記録されたジョブ113の実行フラグの値が0から1に変更された後に、実行前のジョブであるジョブ112とジョブ114のうち、ジョブNoが小さいジョブ112の処理が開始される(SQ116)。
【0094】
ジョブ112の処理が終了すると、ジョブ管理テープルに記録されたジョブ112の実行フラグの値が0から1に変更された後に、ジョブ114の処理が行われて(SQ117)、図7に示された一連の処理が終了する。
【0095】
図7では、音声ガイダンス機能の通知状態と非通知状態とが切り替わる場合について例示したが、音声入力機能の受付状態と非受付状態とが切り替わる場合であっても同様の処理が行われる。
【0096】
本実施形態によると、音声ガイダンス機能が通知状態の間は、稼動音が小さいジョブが優先的に処理されるため、ユーザーは音声ガイダンスを容易に聞き取ることができる。また、音声入力機能が受付状態の間にも、稼動音が小さいジョブが優先的に処理されるため、音声入力が誤認識されることを防止することができる。また、装置の動作を停止させないから装置の生産性が低下せず、音声ガイダンスの音量を上げる必要がないので騒音レベルも上がらない。
【0097】
前述の実施形態では、音声ガイダンス機能が通知状態であるか否かという第1の条件と、音声入力機能が受付状態であるか否かという第2の条件の2つの条件について判断する(図4のS104、S105)形態を例示したが、第1の条件と第2の条件のうちの一方についてのみ判断し、該条件を満たす場合に稼動音の小さいジョブを優先的に処理させることもできる。
【0098】
第1の条件についてのみ判断する場合には、音声ガイダンス機能が通知状態である場合に稼動音の小さいジョブを優先的に処理させ、音声ガイダンス機能が非通知状態である場合には、音声入力機能が受付状態か否かに関わらず最先に記録されたジョブを処理させる。
【0099】
第2の条件についてのみ判断する場合には、音声入力機能が受付状態である場合に稼動音の小さいジョブを優先的に処理させ、音声入力機能が非受付状態である場合には、音声ガイダンス機能が通知状態か否かに関わらず最先に記録されたジョブを処理させる。
【0100】
前述の実施形態では、ユーザが音声ガイダンスキー207を押下することによって、音声ガイダンス機能が非通知状態から通知状態に切り替わる場合を例示したが、例えば、MFP56でトラブルが発生したことを条件として、音声ガイダンス機能を非通知状態から通知状態に切り替えることもできる。その場合には、トラブルが解消されたことを条件として、音声ガイダンス機能を通知状態から非通知状態に戻す。
【0101】
前述の実施形態では、MFP56を例示しているが、本発明はプリント装置1、後処理装置2を単体として利用する場合や、前記の装置を組み合わせて利用する場合や、前記装置が音声ガイダンス機能や音入力機能を備える他の装置に接続された場合にも適用できるものである。
【0102】
前述の実施形態では、通知音出力手段として音声ガイダンスを例示したが、例えばブザーなどによって通知を行うものであってもよい。また、前述の実施形態では、音入力受付手段として音声入力を例示したが、例えば携帯電話が発する機械音によって操作を受けつけるもの等の他の音入力受付手段であってもよい。
【0103】
前述の実施形態では、通知音出力手段と音入力受付手段とを備えるMFP56を例示しているが、本発明は、通知音出力手段または音入力受付手段のみを備えるMFP56にも適用することができる。
【0104】
また、開示された実施の形態は全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0105】
【図1】本発明の実施形態の1つである、MFP56の構成を示す模式断面図である。
【図2】ユーザI/F装置55の平面図である。
【図3】MFP56の制御ブロック図である。
【図4】全体制御部100の処理を表すフローチャートである。
【図5】全体制御部100の処理を表すフローチャートである。
【図6】は画像データ記憶部108に記憶されているデータの形式を説明する図である。
【図7】全体制御部100の処理内容を表したシーケンス図である。
【符号の説明】
【0106】
1 プリント装置
2 後処理装置
3 原稿読取装置
4 自動原稿搬送装置(ADF)
5 画像読取装置
55 ユーザI/F装置
56 MFP
100 全体制御部
108 画像データ記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザに対する通知音を出力する通知状態と通知音を出力しない非通知状態とを持つ通知音出力手段と、
受け付けたジョブを記憶部に記録するジョブ記録手段と、
前記記憶部に記録されたジョブが実行される際に自装置から発せられる音である稼動音の音量を判定する稼動音判定手段と、
前記通知音出力手段が通知状態である場合に、前記記憶部に記録された実行前のジョブのうち、稼動音の音量が小さいジョブから優先して実行するジョブ制御手段とを有する画像形成装置。
【請求項2】
ユーザからの音による操作を受け付ける受付状態と音による操作を受け付けない非受付状態とを持つ音入力受付手段と、
受け付けたジョブを記憶部に記録するジョブ記録手段と、
前記記憶部に記録されたジョブが実行される際に自装置から発せられる音である稼動音の音量を判定する稼動音判定手段と、

前記音入力受付手段が受付状態である場合に、前記記憶部に記録された実行前のジョブのうち、稼動音の音量が小さいジョブから優先して実行するジョブ制御手段とを有する画像形成装置。
【請求項3】
ユーザに対する通知音を出力する通知状態と通知音を出力しない非通知状態とを持つ通知音出力手段と、
ユーザからの音による操作を受け付ける受付状態と音による操作を受け付けない非受付状態とを持つ音入力受付手段と、
受け付けたジョブを記憶部に記録するジョブ記録手段と、
前記記憶部に記録されたジョブが実行される際に自装置から発せられる音である稼動音の音量を判定する稼動音判定手段と、
前記通知音出力手段が通知状態である場合または前記音入力受付手段が受付状態である場合に、前記記憶部に記録された実行前のジョブのうち、稼動音の音量が小さいジョブから優先して実行するジョブ制御手段とを有する画像形成装置。
【請求項4】
前記通知音出力手段は、音声を用いて所定の情報を通知する音声ガイダンス出力手段である請求項1または3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記音入力受付手段は、音声による操作を受け付ける音声入力受付手段である請求項2または3に記載の画像形成装置。
【請求項6】
ユーザに対する通知音を出力する通知状態と通知音を出力しない非通知状態とを持つ通知音出力手段と、記憶部とを有する画像形成装置により実行される画像形成方法であって、
受け付けたジョブを前記記憶部に記録するジョブ記録ステップと、
前記記憶部に記録されたジョブが実行される際に前記画像形成装置から発せられる音である稼動音の音量を判定する稼動音判定ステップと、
前記通知音出力手段が通知状態である場合に、前記記憶部に記録された実行前のジョブのうち、稼動音の音量が小さいジョブから優先して実行するジョブ制御ステップとを有する画像形成方法。
【請求項7】
ユーザからの音による操作を受け付ける受付状態と音による操作を受け付けない非受付状態とを持つ音入力受付手段と、記憶部とを有する画像形成装置により実行される画像形成方法であって、
受け付けたジョブを前記記憶部に記録するジョブ記録ステップと、
前記記憶部に記録されたジョブが実行される際に前記画像形成装置から発せられる音である稼動音の音量を判定する稼動音判定ステップと、
前記音入力受付手段が受付状態である場合に、前記記憶部に記録された実行前のジョブのうち、稼動音の音量が小さいジョブから優先して実行するジョブ制御ステップとを有する画像形成方法。
【請求項8】
ユーザに対する通知音を出力する通知状態と通知音を出力しない非通知状態とを持つ通知音出力手段と、ユーザからの音による操作を受け付ける受付状態と音による操作を受け付けない非受付状態とを持つ音入力受付手段と、記憶部とを有する画像形成装置により実行される画像形成方法であって、
受け付けたジョブを前記記憶部に記録するジョブ記録ステップと、
前記記憶部に記録されたジョブが実行される際に前記画像形成装置から発せられる音である稼動音の音量を判定する稼動音判定ステップと、
前記通知音出力手段が通知状態である場合または前記音入力受付手段が受付状態である場合に、前記記憶部に記録された実行前のジョブのうち、稼動音の音量が小さいジョブから優先して実行するジョブ制御ステップとを有する画像形成方法。
【請求項9】
前記通知音出力手段は、音声を用いて所定の情報を通知する音声ガイダンス出力手段である請求項6または8に記載の画像形成方法。
【請求項10】
前記音入力受付手段は、音声による操作を受け付ける音声入力受付手段である請求項7または8に記載の画像形成方法。
【請求項11】
請求項6から10までのいずれか一つに記載の画像形成方法を前記画像形成装置を制御するコンピュータに実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−68026(P2010−68026A)
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−229796(P2008−229796)
【出願日】平成20年9月8日(2008.9.8)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】