説明

画像形成装置、画像形成装置の制御方法、画像形成装置の制御プログラム、及び画像形成装置の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体

【課題】消費電力量を削減する。
【解決手段】コントローラ装置21,エンジン装置22,及び周辺装置23がそれぞれ分散して並列的にシステム終了処理を実行し、自身のシステム終了処理が完了したタイミングで自身への電力供給を自ら停止する。これにより、電源スイッチ13がオフされた際に実行している動作が完了するまでの間、その動作に関係がない装置にも電力が供給され続けることを抑制できるので、電力が無駄に消費されることを防止できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、画像形成装置の制御方法、画像形成装置の制御プログラム、及び画像形成装置の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、未使用時の消費電力量を削減するために、省電力モード(いわゆるスリープモード)を動作モードの1つとして備える画像形成装置が提供されている。省電力モードを備える画像形成装置は、操作入力が所定時間検出されなかった時に装置の動作を停止させることにより、未使用時の消費電力量を削減する。しかしながら動作モードが省電力モードである場合であっても、画像形成装置は電力をわずかながら消費する。このような背景から、未使用時の消費電力量をさらに削減すると共に装置の安全性を向上させるために、装置の電源スイッチをオフすることにより電源と装置間の接続を遮断することが行われている。
【0003】
ところが、例えばハードディスク装置が搭載されている画像形成装置においては、電源スイッチのオフに応じて電源と装置間の接続を遮断した場合、以下のような不具合が生じる可能性がある。すなわち、ハードディスク装置にアクセスしている際に電源と装置間の接続が遮断された場合には、データの消失や破壊、重要なデータの書き込み処理が正常に行われない等の不具合が生じる可能性がある。このような背景から、近年、シャットダウン機能を備える画像形成装置が提供されている(特許文献1参照)。シャットダウン機能を備える画像形成装置は、電源スイッチがオフされた際、電源と装置間の接続をすぐに遮断するのではなく、電源スイッチがオフされた際に実行している動作が完了した段階で電源と装置間の接続を遮断する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の通り、シャットダウン機能を備える画像形成装置は、電源スイッチがオフされた際に実行している動作が完了した段階で電源と装置間の接続を遮断する構成になっている。このためシャットダウン機能を備える画像形成装置によれば、電源スイッチがオフされた際に実行している動作が完了するまでの間、その動作に関係がないデバイスにも電力が供給され続けるために、電力が無駄に消費されてしまう。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、消費電力量をより削減可能な画像形成装置、画像形成装置の制御方法、画像形成装置の制御プログラム、及び画像形成装置の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、閉状態であるときに商用電源から装置に電力を供給する第1の電力供給経路と、前記第1の電力供給経路の開閉状態を検出する検出手段と、少なくとも、前記検出手段により前記第1の電力供給経路の開状態が検出された際、前記商用電源から装置に電力を供給する供給する第2の電力供給経路と、前記第1の電力供給経路又は前記第2の電力供給経路を介して供給された電力に基づく電圧を、それぞれ所定の駆動電圧に変換する複数の駆動電圧生成手段と、前記複数の駆動電圧生成手段のうち、対応する駆動電圧生成手段の変換した駆動電圧がそれぞれ供給される複数のシステムと、を備え、各システムは、前記検出手段により前記第1の電力供給経路の開状態が検出された際、前記第2の電力供給経路及び対応する駆動電圧生成手段を介して供給される駆動電圧を利用して、システム終了処理を実行する実行手段と、前記実行手段が前記システム終了処理の実行を完了したタイミングで、対応する駆動電圧生成手段の動作を停止させる停止手段とを有し、前記第2の電力供給経路は、全ての駆動電圧生成手段の動作が停止されるのに応じて、前記電力の供給を停止する画像形成装置を提供する。
【0007】
上記課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、閉状態であるときに商用電源から装置に電力を供給する第1の電力供給経路と、前記第1の電力供給経路の開閉状態を検出する検出手段と、少なくとも、前記検出手段により前記第1の電力供給経路の開状態が検出された際、前記商用電源から装置に電力を供給する供給する第2の電力供給経路と、前記第1の電力供給経路又は前記第2の電力供給経路を介して供給された電力に基づく電圧を、それぞれ所定の駆動電圧に変換する複数の駆動電圧生成手段と、前記複数の駆動電圧生成手段のうち、対応する駆動電圧生成手段の変換した駆動電圧がそれぞれ供給される複数のシステムと、を備える画像形成装置の制御方法であって、各システムが、前記検出手段により前記第1の電力供給経路の開状態が検出された際、前記第2の電力供給経路及び対応する駆動電圧生成手段を介して供給される駆動電圧を利用して、システム終了処理を実行する工程と、各システムが、前記システム終了処理の実行を完了したタイミングで、対応する駆動電圧生成手段の動作を停止させる工程と、前記第2の電力供給経路が、全ての駆動電圧生成手段の動作が停止されるのに応じて、前記電力の供給を停止する工程と、を含む画像形成装置の制御方法を提供する。
【0008】
上記課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、閉状態であるときに商用電源から装置に電力を供給する第1の電力供給経路と、前記第1の電力供給経路の開閉状態を検出する検出手段と、少なくとも、前記検出手段により前記第1の電力供給経路の開状態が検出された際、前記商用電源から装置に電力を供給する供給する第2の電力供給経路と、前記第1の電力供給経路又は前記第2の電力供給経路を介して供給された電力に基づく電圧を、それぞれ所定の駆動電圧に変換する複数の駆動電圧生成手段と、前記複数の駆動電圧生成手段のうち、対応する駆動電圧生成手段の変換した駆動電圧がそれぞれ供給される複数のシステムと、を備える画像形成装置の制御プログラムであって、各システムが、前記検出手段により前記第1の電力供給経路の開状態が検出された際、前記第2の電力供給経路及び対応する駆動電圧生成手段を介して供給される駆動電圧を利用して、システム終了処理を実行する機能と、各システムが、前記システム終了処理の実行を完了したタイミングで、対応する駆動電圧生成手段の動作を停止させる機能と、前記第2の電力供給経路が、全ての駆動電圧生成手段の動作が停止されるのに応じて、前記電力の供給を停止する機能と、をコンピュータに実現させる画像形成装置の制御プログラムを提供する。
【0009】
上記課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、閉状態であるときに商用電源から装置に電力を供給する第1の電力供給経路と、前記第1の電力供給経路の開閉状態を検出する検出手段と、少なくとも、前記検出手段により前記第1の電力供給経路の開状態が検出された際、前記商用電源から装置に電力を供給する第2の電力供給経路と、前記第1の電力供給経路又は前記第2の電力供給経路を介して供給された電力に基づく電圧を、それぞれ所定の駆動電圧に変換する複数の駆動電圧生成手段と、前記複数の駆動電圧生成手段のうち、対応する駆動電圧生成手段の変換した駆動電圧がそれぞれ供給される複数のシステムと、を備える画像形成装置の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、各システムが、前記検出手段により前記第1の電力供給経路の開状態が検出された際、前記第2の電力供給経路及び対応する駆動電圧生成手段を介して供給される駆動電圧を利用して、システム終了処理を実行する機能と、各システムが、前記システム終了処理の実行を完了したタイミングで、対応する駆動電圧生成手段の動作を停止させる機能と、前記第2の電力供給経路が、全ての駆動電圧生成手段の動作が停止されるのに応じて、前記電力の供給を停止する機能と、をコンピュータに実現させる画像形成装置の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、各システムが独立して自身への電力供給を制御するので、工程消費電力量をより削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、本発明の第1の実施形態となる画像形成装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、図1に示すコントローラ装置におけるシャットダウン処理の流れを示すフローチャート図である。
【図3】図3は、図1に示すエンジン装置におけるシャットダウン処理の流れを示すフローチャート図である。
【図4】図4は、図1に示す周辺装置におけるシャットダウン処理の流れを示すフローチャート図である。
【図5】図5は、図1に示す画像形成装置のシャットダウン処理の流れの一例を示すタイミングチャート図である。
【図6】図6は、本発明の第2の実施形態となる画像形成装置の構成を示すブロック図である。
【図7】図7は、本発明の第3の実施形態となる画像形成装置の構成を示すブロック図である。
【図8】図8は、本発明の第4の実施形態となる画像形成装置の構成を示すブロック図である。
【図9】図9は、本発明の第5の実施形態となる画像形成装置内のコントローラ装置におけるシャットダウン処理の流れを示すフローチャート図である。
【図10】図10は、本発明の第5の実施形態となる画像形成装置内のエンジン装置におけるシャットダウン処理の流れを示すフローチャート図である。
【図11】図11は、本発明の第5の実施形態となる画像形成装置内の周辺装置におけるシャットダウン処理の流れを示すフローチャート図である。
【図12】図12は、本発明の第5の実施形態となる画像形成装置のシャットダウン処理の流れの一例を示すタイミングチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態となる画像形成装置の構成及びそのシャットダウン動作について説明する。
【0013】
〔第1の実施形態〕
〔画像形成装置の構成〕
始めに、図1を参照して、本発明の第1の実施形態となる画像形成装置の構成について説明する。
【0014】
本発明の第1の実施形態となる画像形成装置1は、プリンタ,コピー機,スキャナ,ファクシミリ,若しくはこれらの機器の機能を1台の筐体で実現する複合機等の公知の画像形成装置により構成されている。この画像形成装置1は、図1に示すように、画像形成装置1への電力供給を制御する電力制御系2と、画像形成装置1全体の動作を制御する本体制御系3を主な構成要素として備える。
【0015】
電力制御系2は、電源11、整流平滑化回路12、電源スイッチ13、コンバータ14a,14b,14c、定電圧生成回路15a,15b,15c、リレー回路16、及びダイオード素子17a,17b,17cを備える。電源11,電源スイッチ13,および整流平滑化回路12の経路は、第1の電力供給経路4を構成する。また、電源11,リレー回路16、および整流平滑化回路12の経路は、第2の電力供給経路5を構成する。以下、接続がオンであることを経路が閉状態であると言う。また、接続がオフであることを経路が開状態であると言う。
【0016】
電源11は、商用電源等の電力供給装置により構成され、本実施形態ではAC(交流)電圧を出力する。整流平滑化回路12は、電源11から出力されたAC電圧に対して公知の整流処理及び平滑化処理を行うことによりDC(直流)電圧を生成する。コンバータ14a,14b,14cはそれぞれ、コントローラ装置21,エンジン装置22,及び周辺装置23からのオン/オフ制御信号に従って、整流平滑化回路12から出力されたDC電圧を本体制御系3のコントローラ装置21,エンジン装置22,及び周辺装置23の駆動に適した電圧に変換して出力する。
【0017】
電源スイッチ13は、電源11と整流平滑化回路12間の接続のオン/オフを切り替える開閉式スイッチであり、ユーザにより操作される。電源スイッチ13がオン状態の場合に、第1の電力供給経路4は閉状態である。また、電源スイッチ13がオフ状態の場合に、第1の電力供給経路4は開状態である。電源スイッチ13は、自己のオン/オフ状態の検出機能を有し、検出されたオン/オフ状態に関する情報(以下、オン/オフ信号と表記)をコントローラ装置21に出力する。電源スイッチ13は、第1の電力供給経路4を開閉する第1の経路開閉手段及び検出手段として機能する。検出手段として機能する電源スイッチ13は、例えば、電源スイッチ13がオン/オフされることに連動してメカ的に開閉する検出スイッチを備えるような構成とすることができる。この検出スイッチは、5V電源、グランド、コントローラ装置21と接続されており、5V電源がグランドに流れるか否かが、スイッチのオン/オフ信号としてコントローラ装置21に出力される。なお、必ずしも、電源スイッチ13が、電源スイッチ13のオン/オフの検出機能を有する必要はなく、別途、検出手段を設けることにしてもよい。この場合には、例えば、電源スイッチ13の後段にゼロクロス検出回路等を設けて、電源スイッチ13のオン/オフ状態を検出することが考えられる。定電圧生成回路15a,15b,15cはそれぞれ、コンバータ14a,14b,14cから出力されたDC電圧からリレー回路16の駆動電圧を生成し、逆起電力防止用のダイオード素子17a,17b,17cを介して生成された駆動電圧をリレー回路16に供給する。コンバータ14a,14b,14cは本発明に係る駆動電圧生成手段として機能する。
【0018】
リレー回路16は、電源スイッチ13に対して並列に配置され、定電圧生成回路15a,15b,15cから供給された駆動電圧を用いて電源11と整流平滑化回路12間の接続のオン/オフを切り替える。リレー回路16がオン状態の場合に、第2の電力供給経路5は閉状態である。また、リレー回路16がオフ状態の場合に、第2の電力供給経路5は開状態である。リレー回路16は、第2の電力供給経路5を開閉する第2の経路開閉手段として機能する。本実施形態では、リレー回路16は、ノーマルオープン接点タイプのリレー回路により構成されている。すなわち、コンバータ14a,14b,14cのうちの少なくとも1つの出力がオン状態である時は、リレー回路16は接点クローズ状態(接続状態)となり、電源11と整流平滑化回路12は接続される。一方、コンバータ14a,14b,14cの全ての出力がオフ状態である時には、リレー回路16は接点オープン状態(遮断状態)となり、電源11と整流平滑化回路12間の接続は遮断される。この画像形成装置1では、電源スイッチ13がオフ状態、且つ、リレー回路16が接点オープン状態である際に、電源11と本体制御系3間の接続が完全に遮断される。
【0019】
本体制御系3は、コントローラ装置21,エンジン装置22,及び周辺装置23を備える。コントローラ装置21,エンジン装置22,及び周辺装置23は互いに独立して分散制御可能なように構成され、各装置間は電気配線及びインタフェイス回路を介して相互に情報通信可能なように構成されている。コントローラ装置21,エンジン装置22,及び周辺装置23はそれぞれ本発明に係るシステムに対応する。
【0020】
コントローラ装置21は、HDD(Hard Disk Drive)31,LAN_I/F(Local Area Network_Interface)32,省エネ監視部33,及びコントローラ制御部34を備える。HDD31は、公知のハードディスク記録装置により構成され、画像データ等の各種電子データを記憶する。LAN_I/F32は、画像形成装置1と外部装置間の情報通信を制御する。省エネ監視部33は、電源スイッチ13の操作やADF(Auto Document Feeder)部51の動作状態等の装置の動作モードを省エネ動作モードから通常動作モードへと復帰させる復帰イベントを検出する。
【0021】
コントローラ制御部34は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)及びそのインタフェイス回路により構成され、LAN_I/F32や省エネ監視部33からの入力信号及び電源スイッチ13からのオン/オフ信号に従ってコントローラ装置21全体の動作を制御する。ASICは、CPU(Central Processing Unit), ROM(Read Only Memory), RAM(Random Access Memory), FIFO(First-In First-Out)メモリ等を含む。ASIC内のROMには制御プログラムが格納されている。ASIC内のCPUは、ROM内に格納されている制御プログラムをRAM内にロードし、RAM内にロードされた制御プログラムを実行することにより、コントローラ装置21全体の動作を制御する。また本実施形態では、コントローラ制御部34は、コンバータ14aの出力をオン/オフする機能を有する。コントローラ制御部34は、本発明に係る実行手段及び停止手段として機能する。
【0022】
ASICのROM内に格納されている制御プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM,フレキシブルディスク(FD),CD-R,DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。またASICのROM内に格納されている制御プログラムは、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。またASICのROM内に格納されている制御プログラムをインターネット等の電気通信回線を介して提供又は配布するように構成してもよい。
【0023】
エンジン装置22は、スキャナ部41,書込部42,トナー作像部43,定着部44,及びエンジン制御部45を備える。スキャナ部41は、コピー原稿のデータを光学的に読み込む装置である。書込部42は、スキャナ部41が読み込んだ画像データをドラム上に書き込む装置である。トナー作像部43は、書込部42によりドラム上に書き込まれた画像データをトナーで現像して可視化し、トナー像を転写装置に転写する装置である。定着部44は、転写装置に転写されたトナー像を加熱,加圧しながら定着させ、印刷用紙上に画像を形成する装置である。エンジン制御部45は、コントローラ制御部34と同様のASIC及びそのインタフェイス回路により構成され、エンジン装置22全体の動作を制御する。ASIC内のROMには制御プログラムが格納されている。ASIC内のCPUは、ROM内に格納されている制御プログラムをRAM内にロードし、RAM内にロードされた制御プログラムを実行することにより、エンジン装置22全体の動作を制御する。また本実施形態では、エンジン制御部45は、コンバータ14bの出力をオン/オフする機能を有する。エンジン制御部45は、本発明に係る実行手段及び停止手段として機能する。
【0024】
周辺装置23は、ADF(Auto Document Feeder)部51,FIN部(後処理装置)52,LCT(Large Capacity Tray)部53,及び周辺装置制御部54を備える。ADF部51は、スキャナ部41に原稿を連続給紙する装置である。FIN部52は、定着部44から排紙された印刷用紙に対してパンチ,スタック,ソート等の後処理を施す装置である。LCT部53は、大容量の印刷用紙を給紙可能な装置である。周辺装置制御部54は、コントローラ制御部34と同様のASIC及びそのインタフェイス回路により構成され、周辺装置23全体の動作を制御する。ASIC内のROMには制御プログラムが格納されている。ASIC内のCPUは、ROM内に格納されている制御プログラムをRAM内にロードし、RAM内にロードされた制御プログラムを実行することにより、周辺装置23全体の動作を制御する。また本実施形態では、周辺装置制御部54は、コンバータ14cの出力をオン/オフする機能を有する。エンジン制御部45は、本発明に係る実行手段及び停止手段として機能する。
【0025】
〔シャットダウン処理〕
このような画像形成装置1では、コントローラ装置21,エンジン装置22,及び周辺装置23が以下に示すシャットダウン処理を並列的に実行することにより、消費電力量を削減する。以下、図2乃至図4に示すフローチャートを参照して、このシャットダウン処理を実行する際のコントローラ装置21,エンジン装置22,及び周辺装置23の動作について説明する。なお図2,図3,図4はそれぞれ、シャットダウン処理を実行する際のコントローラ装置21,エンジン装置22,及び周辺装置23の動作の流れを示すフローチャート図である。
【0026】
〔コントローラ装置の動作〕
始めに、図2に示すフローチャートを参照して、シャットダウン処理を実行する際のコントローラ装置21の動作について説明する。
【0027】
図2に示すフローチャートは、コンバータ14aからの電力供給が開始されたタイミングで開始となり、シャットダウン処理はステップS1の処理に進む。
【0028】
ステップS1の処理では、コントローラ制御部34が、電源スイッチ13から出力されたオン/オフ信号に基づいて、電源スイッチ13がオン状態からオフ状態に切り替えられたか否かを判別する。そしてコントローラ制御部34は、電源スイッチ13がオン状態からオフ状態に切り替えられたと判定したタイミングで、シャットダウン処理をステップS2の処理に進める。
【0029】
ステップS2の処理では、コントローラ制御部34が、電気配線を介してエンジン装置22に対しシステム終了処理の開始を指示するコマンドを送信する。これにより、ステップS2の処理は完了し、シャットダウン処理はステップS3の処理に進む。
【0030】
ステップS3の処理では、コントローラ制御部34が、コントローラ装置21自体のシステム終了処理を実行する。コントローラ装置21自体のシステム終了処理には、コントローラ装置21が現在実行している動作(例えばHDD31へのアクセス動作等)を完了させる処理と、コントローラ装置21内の各部の保護動作,システム・キャッシュの書き出し,制御プログラムによって開かれているファイルを閉じる等の基本的なシャットダウン処理が含まれる。これにより、ステップS3の処理は完了し、シャットダウン処理はステップS4の処理に進む。
【0031】
ステップS4の処理では、コントローラ制御部34が、システム終了処理が完了したか否かを判定する。そしてコントローラ制御部34は、システム終了処理が完了したと判定したタイミングで、シャットダウン処理をステップS5の処理に進める。
【0032】
ステップS5の処理では、コントローラ制御部34が、コントローラ装置21に電力を供給しているコンバータ14aの出力をオフすることにより、コントローラ装置21への電力供給を停止する。これにより、ステップS5の処理は完了し、一連のシャットダウン処理は終了する。
【0033】
〔エンジン装置の動作〕
次に、図3に示すフローチャートを参照して、シャットダウン処理を実行する際のエンジン装置22の動作について説明する。
【0034】
図3に示すフローチャートは、コンバータ14bからの電力供給が開始されたタイミングで開始となり、シャットダウン処理はステップS11の処理に進む。
【0035】
ステップS11の処理では、エンジン制御部45が、コントローラ制御部34からシステム終了処理の開始を指示するコマンドを受信したか否かを判定する。そしてエンジン制御部45は、コントローラ制御部34からコマンドを受信したタイミングで、シャットダウン処理をステップS12の処理に進める。
【0036】
ステップS12の処理では、エンジン制御部45が、電気配線を介して周辺装置23に対しシステム終了処理の開始を指示するコマンドを送信する。これにより、ステップS12の処理は完了し、シャットダウン処理はステップS13の処理に進む。
【0037】
ステップS13の処理では、エンジン制御部45が、エンジン装置22自体のシステム終了処理を実行する。エンジン装置22自体のシステム終了処理には、エンジン装置22が現在実行している動作(例えば画像調整動作等)を完了させる処理と、エンジン装置22内の各部の保護動作,システム・キャッシュの書き出し,制御プログラムによって開かれているファイルを閉じる等の基本的なシャットダウン処理が含まれる。これにより、ステップS13の処理は完了し、シャットダウン処理はステップS14の処理に進む。
【0038】
ステップS14の処理では、エンジン制御部45が、システム終了処理が完了したか否かを判定する。そしてエンジン制御部45は、システム終了処理が完了したと判定したタイミングで、シャットダウン処理をステップS15の処理に進める。
【0039】
ステップS15の処理では、エンジン制御部45が、エンジン装置22に電力を供給しているコンバータ14bの出力をオフすることにより、エンジン装置22への電力供給を停止する。これにより、ステップS15の処理は完了し、一連のシャットダウン処理は終了する。
【0040】
〔周辺装置の動作〕
最後に、図4に示すフローチャートを参照して、シャットダウン処理を実行する際の周辺装置23の動作について説明する。
【0041】
図4に示すフローチャートは、コンバータ14cからの電力供給が開始されたタイミングで開始となり、シャットダウン処理はステップS21の処理に進む。
【0042】
ステップS21の処理では、周辺装置制御部54が、エンジン制御部45からシステム終了処理の開始を指示するコマンドを受信したか否かを判定する。そして周辺装置制御部54は、エンジン制御部45からコマンドを受信したタイミングで、シャットダウン処理をステップS22の処理に進める。
【0043】
ステップS22の処理では、周辺装置制御部54が、周辺装置23自体のシステム終了処理を実行する。周辺装置23自体のシステム終了処理には、周辺装置23が現在実行している動作(例えばADFスキャン動作等)を完了させる処理と、周辺装置23内の各部の保護動作,システム・キャッシュの書き出し,制御プログラムによって開かれているファイルを閉じる等の基本的なシャットダウン処理が含まれる。これにより、ステップS22の処理は完了し、シャットダウン処理はステップS23の処理に進む。
【0044】
ステップS23の処理では、周辺装置制御部54が、システム終了処理が完了したか否かを判定する。そして周辺装置制御部54は、システム終了処理が完了したと判定したタイミングで、シャットダウン処理をステップS24の処理に進める。
【0045】
ステップS24の処理では、周辺装置制御部54が、周辺装置54に電力を供給しているコンバータ14cの出力をオフすることにより、周辺装置54への電力供給を停止する。この段階でコンバータ14a,14b,14cの出力が全てオフ状態になるので、リレー回路16は接点オープン状態となり、コントローラ装置21,エンジン装置22,及び周辺装置23と電源11間の接続が完全に遮断される。これにより、ステップS24の処理は完了し、一連のシャットダウン処理は終了する。
【0046】
〔具体例〕
図5に示すタイミングチャートを参照して、上記のシャットダウン処理の具体例を説明する。
【0047】
いまコントローラ装置21と周辺装置23がスタンバイ状態にあり、エンジン装置22が画像調整動作を実行している際に、電源スイッチ13がオン状態からオフ状態に切り替えられたとする(図5に示す時刻T=T1)。
【0048】
この場合、電源スイッチ13がオン状態からオフ状態に切り替えられると、コントローラ装置21,エンジン装置22,及び周辺装置23はそれぞれシステム終了処理を並行して実行する。具体的には、コントローラ装置21と周辺装置23は、現在実行している動作がないので、図5(b),(f)に示すように、基本的なシャットダウン処理のみをシステム終了処理として実行する。一方、エンジン装置23は、現在画像調整動作を実行しているので、図5(d)に示すように、画像調整動作を続行して正常に終了させる処理と基本的なシャットダウン処理をシステム終了処理として実行する。
【0049】
このため、図5(b),(d),(f)の比較から明らかなように、エンジン装置22のシステム終了処理が完了するまでに要する時間は、コントローラ装置21と周辺装置23のシステム終了処理が完了するまでに要する時間よりも長くなる。しかしながらこの画像形成装置1では、コントローラ装置21のシステム終了処理が完了したタイミング(図5に示す時刻T=T2)でコンバータ14aの出力がオフとなり(図5(c)参照)、周辺装置23のシステム終了処理が完了したタイミング(図5に示す時刻T=T3)でコンバータ14cの出力がオフとなる(図5(g)参照)。
【0050】
従って電源スイッチ13がオフ状態に切り替えられてからコントローラ装置21,エンジン装置22,及び周辺装置23と電源11間の接続が完全に遮断されるまでの間の消費電力量(時刻T=T1から時刻T=T4までの消費電力量)は、エンジン装置22がシステム終了処理を実行している間もコントローラ装置21や周辺装置23に電力が供給され続ける従来の画像形成装置の消費電力量と比較して、図5(k)に示す斜線部の面積分だけ少なくなる。
【0051】
なお上記動作例は、電源スイッチ13がオフ状態に切り替えられた際、エンジン装置22が自身の動作している場合のものであったが、例えば電源スイッチ13がオフ状態に切り替えられた際、コントローラ装置21や周辺装置23も自身の動作を実行している時も同様に消費電力量を削減することができる。
【0052】
具体的には、電源スイッチ13がオフ状態に切り替えられた際に画像形成装置1が画像形成動作を実行している場合、コントローラ装置21は、現在搬送路に搬送されている印刷用紙より搬送方向上流側にある印刷用紙が搬送路に供給されないようにする動作と基本的なシャットダウン処理をシステム終了処理として実行する。またエンジン装置22は、コントローラ装置21と連携して搬送路に搬送されている印刷用紙に対する画像形成動作及び排紙動作と基本的なシャットダウン処理をシステム終了処理として実行する。また周辺装置23は、エンジン装置22から排紙された印刷用紙に対する後処理動作と基本的なシャットダウン処理をシステム終了処理として実行する。そして各装置はそれぞれ、自身のシステム終了処理が終了した段階で対応するコンバータの出力をオフするので、全ての装置のシステム終了処理が全ての装置に電力が供給され続ける従来の画像形成装置の消費電力量と比較して、消費電力量を削減することができる。
【0053】
従来までのシャットダウン機能を搭載した画像形成装置は、電源スイッチがオフされた際に実行している動作が完了した段階で電源と装置間の接続が遮断される構成になっている。このため従来の画像形成装置によれば、例えばエンジン装置が画像調整動作を実行しているタイミングで電源スイッチがオン状態からオフ状態に切り替えられた場合、画像調整動作が完了してから電源と装置間の接続が遮断される。従って、従来の画像形成装置によれば、画像調整動作が完了するまでの間、コントローラ装置や周辺装置等の画像調整動作に関係がない装置にも電力が供給され続ける。
【0054】
同様に従来の画像形成装置では、例えば大容量の原稿・両面読み取り動作等のADFスキャン動作を実行しているタイミングで電源スイッチがオン状態からオフ状態に切り替えられた場合、ADFスキャン動作の実行が完了してから電源と装置間の接続が遮断される。従って、従来の画像形成装置によれば、ADFスキャン動作が完了するまでの間、定着部や作像部等のADFスキャン動作と関係がない装置にも電力が供給され続ける。
【0055】
同様に従来の画像形成装置では、例えば外部からHDDに大量のデータを記憶しているタイミングで電源スイッチがオン状態からオフ状態に切り替えられた場合、HDDへのデータ記憶が完了してから電源と装置間の接続が遮断される。従って、従来の画像形成装置によれば、HDDへのデータ記憶が完了するまでの間、周辺装置やエンジン装置等のHDDへのデータ記憶動作に関係がない装置にも電力が供給され続ける。
【0056】
つまり従来の画像形成装置によれば、電源スイッチがオフされた際に実行している動作が完了するまでの間、その動作に関係がない装置にも電力が供給され続けることにより、電力が無駄に消費されてしまう。
【0057】
これに対して本発明の第1の実施形態となる画像形成装置1によれば、上述の通り、コントローラ装置21,エンジン装置22,及び周辺装置23はそれぞれ、電源スイッチ13がオフされた際、リレー回路16及びコンバータ14a,14b,14cを介して供給される駆動電圧を利用してシステム終了処理を実行する。そしてコントローラ装置21,エンジン装置22,及び周辺装置23はそれぞれ、自身のシステム終了処理の実行を完了したタイミングで対応するコンバータの出力をオフし、リレー回路16は、コンバータ14a,14b,14c全ての出力がオフされるのに応じて、各装置と電源13間の接続を遮断する。
【0058】
すなわち本発明の第1の実施形態となる画像形成装置1によれば、コントローラ装置21,エンジン装置22,及び周辺装置23がそれぞれ分散して並列的にシステム終了処理を実行し、自身のシステム終了処理が完了したタイミングで自身への電力供給を自ら停止する。従って、本発明の第1の実施形態となる画像形成装置1によれば、電源スイッチ13がオフされた際に実行している動作が完了するまでの間、その動作に関係がない装置にも電力が供給され続けることを抑制できるので、電力が無駄に消費されることを防止できる。
【0059】
本実施形態では、システム終了処理及び電源制御処理をコントローラ装置21,エンジン装置22,及び周辺装置23の3つに分散させて実行したが、システム終了処理及び電源制御処理の分散の仕方はどのような形態であっても構わない。また本実施形態では、リレー回路16は、各装置のシステム終了処理が完了したタイミングで各装置と電源11間の接続を遮断したが、各装置のシステム終了処理が完了したタイミングで各装置と電源11間の接続を遮断できるのであれば、遮断装置及び遮断制御はどのような方式であっても構わない。
【0060】
〔第2の実施形態〕
〔画像形成装置の構成〕
次に、図6を参照して、本発明の第2の実施形態となる画像形成装置の構成について説明する。
【0061】
本発明の第2の実施形態となる画像形成装置60は、図6に示すように、上記第1の実施形態となる画像形成装置1の構成に加えて、操作パネル付近等のユーザが視認可能な位置に設けられたLED(Light Emitting Diode)表示装置61を備える。なおLED表示装置61以外の構成要素は、上記画像形成装置1の構成要素と同じであるので、同様の符号を付すことにより以下ではLED表示装置61の構成についてのみ説明する。なおLED表示装置61は、本発明に係る表示手段及び発光手段として機能する。
【0062】
LED表示装置61は、抵抗素子62aを介してコンバータ14aの出力端子に接続されたLED素子63aと、抵抗素子62bを介してコンバータ14bの出力端子に接続されたLED素子63bと、抵抗素子62cを介してコンバータ14cの出力端子に接続されたLED素子63cとを備える。LED素子63a,LED素子63b,及びLED素子63cはそれぞれ、コンバータ14a,14b,14cの出力がオン状態である時に点灯状態となり、コンバータ14a,14b,14cの出力がオフ状態である時には消灯状態となる。
【0063】
第1の実施形態において説明した通り、コンバータ14a,14b,14cの出力は、電源スイッチ13がオフされた後、コントローラ装置21,エンジン装置22,及び周辺装置23それぞれのシステム終了処理の完了に伴いオン状態からオフ状態になる。従って本発明の第2の実施形態となる画像形成装置60によれば、コンバータ14a,14b,14cの出力のオン/オフに伴う各LED素子の点灯状態の変化を確認することにより、ユーザは各装置のシステム終了処理の実行状況や電源11と装置間の接続状態を簡単に確認することができる。
【0064】
本実施形態では、3つのコンバータの出力それぞれに対してLED素子を設けたが、3つのコンバータの出力が合流するダイオード素子の後段にLED素子を1つ設けるようにしてもよい。このような構成によれば、各装置のシステム終了処理の状況を確認することはできないが、1つのLED素子が点灯状態から消灯状態に切り替わったことを確認することにより、全ての装置のシステム終了処理が完了したか否かや電源11と装置間の接続状態をより安価に確認できる。
【0065】
以上の説明から明らかなように、本発明の第2の実施形態となる画像形成装置によれば、LED表示装置61が各装置のシステム終了処理の実行状態に応じて点灯するので、ユーザは各装置のシステム終了処理の実行状態や電源11と装置間の接続状態を簡単に確認することができる。
【0066】
〔第3の実施形態〕
〔画像形成装置の構成〕
次に、図7を参照して、本発明の第3の実施形態となる画像形成装置の構成について説明する。
【0067】
本発明の第3の実施形態となる画像形成装置70は、図7に示すように、上記第1の実施形態となる画像形成装置1の構成に加えて、電気配線を介してコントローラ装置21,エンジン装置22,及び周辺装置23に接続された操作表示部71と、操作表示部71に電力を供給するコンバータ14dを備える。なお操作表示部71及びコンバータ14d以外の構成要素は、上記画像形成装置1の構成要素と同じであるので、同様の符号を付すことにより以下では操作表示部71とコンバータ14dの構成についてのみ説明する。なお操作表示部71は、本発明に係る表示手段及び操作表示手段として機能する。
【0068】
操作表示部71は、液晶表示部72,タッチパネル部73,キー操作部74,及び操作表示制御部75を備える。液晶表示部72は、画像形成装置70に関する各種情報を表示出力する装置である。タッチパネル部73は、液晶表示部72に設けられ、液晶表示部72の押下座標情報を操作表示制御部75に出力する。キー操作部74は、複数のキー操作子により構成され、押下操作されたキー操作子に対応する信号を操作表示制御部75に出力する。操作表示制御部75は、コントローラ装置31と同様のASIC及びそのインタフェイス回路により構成されている。操作表示制御部75は、タッチパネル部73やキー操作部74からの入力信号に従って、操作表示部61全体の動作を制御する共に、コントローラ装置21,エンジン装置22,及び周辺装置23に操作入力信号を出力する。コンバータ14dは、整流平滑化回路12から出力されたDC電圧を操作表示部71の駆動に適した電圧に変換して出力する。
【0069】
この画像形成装置70では、電源スイッチ13がオン状態からオフ状態に切り替えられた際、コントローラ装置21,エンジン装置22,及び周辺装置23はそれぞれシステム終了処理を実行し、操作表示制御部75は各装置のシステム終了処理の実行状態(実行しているジョブ等)を液晶表示部72に表示出力する。また何らかの異常が発生することによりシステム終了処理が正常に終了できない場合には、操作表示制御部75はその情報をエラー情報として液晶表示部72に表示出力する。
【0070】
システム終了処理が正常に終了した場合には、各装置は、操作表示制御部75に対してシステム終了処理が終了した旨を通知した後に、対応するコンバータの出力をオフする。操作表示制御部75は、各装置からのシステム終了処理通知に応じて、システム終了処理が完了した旨を表示出力する。そして全ての装置のシステム終了処理が完了したタイミングで、リレー回路16が接点オープン状態になることによりコンバータ14dの出力がオフとなり、操作表示部61を含む全ての装置と電源間の接続が遮断される。
【0071】
以上の説明から明らかなように、本発明の第3の実施形態となる画像形成装置によれば、操作表示部61が各装置のシステム終了処理の実行を表示するので、ユーザは各装置のシステム終了処理の実行状態や電源11と装置間の接続状態を簡単に確認することができる。
【0072】
〔第4の実施形態〕
〔画像形成装置の構成〕
次に、図8を参照して、本発明の第4の実施形態となる画像形成装置の構成について説明する。
【0073】
本発明の第4の実施形態となる画像形成装置80は、図8に示すように、上記第1の実施形態となる画像形成装置1の構成に加えて、電界効果トランジスタ(FET)素子81を備える。なおFET素子81以外の構成要素は、上記画像形成装置1の構成要素と同じであるので、同様の符号を付すことにより以下ではFET素子81の構成についてのみ説明する。なおFET素子81は、本発明に係るスイッチング手段として機能する。
【0074】
FET素子81のドレイン端子はダイオード17a,17b,17cを介して定電圧生成回路15a,15b,15cに接続されている。FET素子81のソース端子はリレー回路16の入力端子に接続されている。FET素子81のゲート端子はダイオード素子82を介して電源スイッチ13のオン/オフ信号出力端子に接続されている。FET素子81のドレイン端子とゲート端子間には抵抗素子83が接続されている。このFET素子81は、電源スイッチ13がオン状態である時にオフ状態となり、定電圧生成回路15a,15b,15cとリレー回路16間の接続を遮断する。一方、電源スイッチ13がオフ状態である時には、FET素子81はオン状態となり、定電圧生成回路15a,15b,15cとリレー回路16が接続される。
【0075】
このような構成によれば、電源スイッチ13がオン状態である時は、定電圧生成回路15a,15b,15cからリレー回路16に駆動電圧が供給されないため、リレー回路16は接点オープン状態となり、コントローラ装置21,エンジン装置22,及び周辺装置23には電力が供給されない。一方、電源スイッチ13がオフ状態になり、コンバータ14a,14b,14cのうちの少なくとも1つの出力がオン状態である時には、定電圧生成回路15a,15b,15cからリレー回路16に駆動電圧が供給されるので、リレー回路16を介してコントローラ装置21,エンジン装置22,及び周辺装置23に電力が供給される。
【0076】
従って、本発明の第4の実施形態となる画像形成装置80によれば、電源スイッチ13がオフ状態となり、各装置のシステム終了処理が完了するまでの間のみ、リレー回路16を介してコントローラ装置21,エンジン装置22,及び周辺装置23に電力が供給されるので、第1の実施形態の画像形成装置1と比較して、リレー回路16の駆動時間が短縮され、画像形成装置80のスタンバイ時,動作時,及びオフスリープモード時等の場面における消費電力量を削減することができる。
【0077】
本実施形態では、トランジスタ素子を利用してリレー回路16への電力供給及びリレー回路16の接点のオープン/クローズを制御しているが、電源スイッチ13がオフ状態になってからシステム終了処理が完了するまでの間のみリレー回路16の接点がクローズされる構成であれば、トランジスタ素子以外の構成であってもよい。
【0078】
以上の説明から明らかなように、本発明の第4の実施形態となる画像形成装置によれば、FET素子81が、電源スイッチ13がオフ状態になってから各装置のシステム終了処理が完了するまでの間のみ、リレー回路16を介してコントローラ装置21,エンジン装置22,及び周辺装置23に電力が供給されるので、画像形成装置80のスタンバイ時,動作時,及びオフスリープモード時等の場面における消費電力量を削減することができる。
【0079】
〔第5の実施形態〕
最後に、図9乃至図11を参照して、本発明の第5の実施形態となる画像形成装置におけるシャットダウン処理の流れについて説明する。なお本実施形態の画像形成装置の構成は、第1の実施形態となる画像形成装置1の構成と同じであるので、以下ではその説明を省略する。
【0080】
以下、図9乃至図11に示すフローチャートを参照して、シャットダウン処理を実行する際のコントローラ装置21,エンジン装置22,及び周辺装置23の動作について説明する。なお図9,図10,図11はそれぞれ、シャットダウン処理を実行する際のコントローラ装置21,エンジン装置22,及び周辺装置23の動作の流れを示すフローチャート図である。
【0081】
〔シャットダウン処理〕
〔コントローラ装置の動作〕
始めに、図9に示すフローチャートを参照して、シャットダウン処理を実行する際のコントローラ装置21の動作について説明する。
【0082】
図9に示すフローチャートは、コンバータ14aからの電力供給が開始されたタイミングで開始となり、シャットダウン処理はステップS31の処理に進む。
【0083】
ステップS31の処理では、コントローラ制御部34が、電源スイッチ13から出力されたオン/オフ信号に基づいて電源スイッチ13がオン状態からオフ状態に切り替えられたか否かを判別する。そしてコントローラ制御部34は、電源スイッチ13がオン状態からオフ状態に切り替えられたと判定したタイミングで、シャットダウン処理をステップS32の処理に進める。
【0084】
ステップS32の処理では、コントローラ制御部34が、電気配線を介してエンジン装置22に対しシステム終了処理の開始を指示するコマンドを送信する。これにより、ステップS32の処理は完了し、シャットダウン処理はステップS33の処理に進む。
【0085】
ステップS33の処理では、コントローラ制御部34が、ユーザにより予め設定された情報に基づいてシステム終了処理を実行する必要性があるか否かを判定する。判定の結果、システム終了処理を実行する必要がないと判定された場合、コントローラ制御部34は、シャットダウン処理をステップS36の処理に進める。一方、システム終了処理を実行する必要があると判定された場合には、コントローラ制御部34は、シャットダウン処理をステップS34の処理に進める。
【0086】
ステップS34の処理では、コントローラ制御部34が、コントローラ装置21自体のシステム終了処理を実行する。これにより、ステップS34の処理は完了し、シャットダウン処理はステップS35の処理に進む。
【0087】
ステップS35の処理では、コントローラ制御部34が、システム終了処理が完了したか否かを判定する。そしてコントローラ制御部34は、システム終了処理が完了したと判定したタイミングでシャットダウン処理をステップS36の処理に進める。
【0088】
ステップS36の処理では、コントローラ制御部34が、コントローラ装置21に電力を供給しているコンバータ14aの動作を停止させることにより、コントローラ装置21への電力供給を停止する。これにより、ステップS36の処理は完了し、一連のシャットダウン処理は終了する。
【0089】
〔エンジン装置の動作〕
次に、図10に示すフローチャートを参照して、シャットダウン処理を実行する際のエンジン装置22の動作について説明する。
【0090】
図10に示すフローチャートは、コンバータ14bからの電力供給が開始されたタイミングで開始となり、シャットダウン処理はステップS41の処理に進む。
【0091】
ステップS41の処理では、エンジン制御部45が、コントローラ制御部34からシステム終了処理の開始を指示するコマンドを受信したか否かを判定する。そしてエンジン制御部45は、コントローラ制御部34からコマンドを受信したタイミングで、シャットダウン処理をステップS42の処理に進める。
【0092】
ステップS42の処理では、エンジン制御部45が、電気配線を介して周辺装置23に対しシステム終了処理の開始を指示するコマンドを送信する。これにより、ステップS42の処理は完了し、シャットダウン処理はステップS43の処理に進む。
【0093】
ステップS43の処理では、エンジン制御部45が、ユーザにより予め設定された情報に基づいてシステム終了処理を実行する必要性があるか否かを判定する。判定の結果、システム終了処理を実行する必要がないと判定された場合、エンジン制御部45は、シャットダウン処理をステップS46の処理に進める。一方、システム終了処理を実行する必要があると判定された場合には、エンジン制御部45は、シャットダウン処理をステップS44の処理に進める。
【0094】
ステップS44の処理では、エンジン制御部45が、エンジン装置22自体のシステム終了処理を実行する。これにより、ステップS44の処理は完了し、シャットダウン処理はステップS45の処理に進む。
【0095】
ステップS45の処理では、エンジン制御部45が、システム終了処理が完了したか否かを判定する。そしてエンジン制御部45は、システム終了処理が完了したと判定したタイミングでシャットダウン処理をステップS46の処理に進める。
【0096】
ステップS46の処理では、エンジン制御部45が、エンジン装置22に電力を供給しているコンバータ14bの動作を停止させることにより、エンジン装置22への電力供給を停止する。これにより、ステップS46の処理は完了し、一連のシャットダウン処理は終了する。
【0097】
〔周辺装置の動作〕
最後に、図11に示すフローチャートを参照して、シャットダウン処理を実行する際の周辺装置23の動作について説明する。
【0098】
図11に示すフローチャートは、コンバータ14cからの電力供給が開始されたタイミングで開始となり、シャットダウン処理はステップS51の処理に進む。
【0099】
ステップS51の処理では、周辺装置制御部54が、エンジン制御部45からシステム終了処理の開始を指示するコマンドを受信したか否かを判定する。そして周辺装置制御部54は、エンジン制御部45からコマンドを受信したタイミングでシャットダウン処理をステップS52の処理に進める。
【0100】
ステップS52の処理では、周辺装置制御部54が、ユーザにより予め設定された情報に基づいてシステム終了処理を実行する必要性があるか否かを判定する。判定の結果、システム終了処理を実行する必要がないと判定された場合、周辺装置制御部54は、シャットダウン処理をステップS55の処理に進める。一方、システム終了処理を実行する必要があると判定された場合には、周辺装置制御部54は、シャットダウン処理をステップS53の処理に進める。
【0101】
ステップS53の処理では、周辺装置制御部54が、周辺装置23自体のシステム終了処理を実行する。これにより、ステップS53の処理は完了し、シャットダウン処理はステップS54の処理に進む。
【0102】
ステップS54の処理では、周辺装置制御部54が、システム終了処理が完了したか否かを判定する。そして周辺装置制御部54は、システム終了処理が完了したと判定したタイミングで、シャットダウン処理をステップS55の処理に進める。
【0103】
ステップS55の処理では、周辺装置制御部54が、周辺装置54に電力を供給しているコンバータ14cの動作を停止させることにより、周辺装置54への電力供給を停止する。この段階でコンバータ14a,14b,14cの出力が全てオフ状態になるので、リレー回路16は接点オープン状態となり、コントローラ装置21,エンジン装置22,及び周辺装置23と電源11間の接続が遮断される。これにより、ステップS55の処理は完了し、一連のシャットダウン処理は終了する。
【0104】
〔具体例〕
図12に示すタイミングチャートを参照して、上記のシャットダウン処理の具体例を説明する。
【0105】
いまコントローラ装置21と周辺装置23がスタンバイ状態にあり、エンジン装置22が画像調整動作を実行している際に、電源スイッチ13がオン状態からオフ状態に切り替えられたとする(図12に示す時刻T=T1)。
【0106】
この場合、電源スイッチ13がオン状態からオフ状態に切り替えられると、コントローラ装置21,エンジン装置22,及び周辺装置23はそれぞれシステム終了処理を並行して実行する。具体的には、コントローラ装置21,エンジン装置22,及び周辺装置23は、システム終了処理を実行する必要があるか否かを判定する。そしてこの場合、コントローラ装置21と周辺装置23は、システム終了処理を実行する必要があると判定し、図5(b),(f)に示すように、基本的なシャットダウン処理のみをシステム終了処理として実行する。一方、エンジン装置22は、予め設定された情報に基づいてシステム終了処理を実行する必要性がないと判定し、図5(d),(e)に示すように、コンバータ14bの出力を直ちにオフする。
【0107】
このため、この画像形成装置では、コントローラ装置21と周辺装置23のシステム終了処理が完了したタイミング(図12に示す時刻T=T3)で各装置と電源13間の接続が遮断され、図5に示す具体例と比較して、消費電力量をさらに低減することができる。なおユーザは、システム終了処理に含まれるジョブ毎に実行の要/不要を設定するようにしてもよい。このような設定によれば、消費電力量を低減しつつ安全にシステムを終了させることができる。
【0108】
以上の説明から明らかなように、本発明の第5の実施形態となる画像形成装置によれば、システム終了処理の実行の要否を装置毎に設定できるので、消費電力量をより削減しつつシャットダウン処理に要する時間を短縮することができる。
【0109】
以上、本発明者によってなされた発明を適用した実施の形態について説明したが、この実施の形態による本発明の開示の一部をなす記述及び図面により本発明は限定されることはない。すなわち上記実施の形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施の形態、実施例及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれる。
【符号の説明】
【0110】
1 画像形成装置
2 電力制御系
3 本体制御系
4 第1の電力供給経路
5 第2の電力供給経路
11 電源
12 整流平滑化回路
13 電源スイッチ
14a,14b,14c,14d コンバータ
15a,15b,15c,15d 定電圧生成回路
16 リレー回路
17a,17b,17c ダイオード
21 コントローラ装置
22 エンジン装置
23 周辺装置
31 HDD(Hard Disk Drive)
32 LAN_I/F(Local Area Network_Interface)
33 省エネ監視部
34 コントローラ制御部
41 スキャナ部
42 書込部
43 トナー作像部
44 定着部
45 エンジン制御部
51 ADF(Auto Document Feeder)部
52 FIN部
53 LCT(Large Capacity Tray)部
54 周辺装置制御部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0111】
【特許文献1】特開2004−276588号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
閉状態であるときに商用電源から装置に電力を供給する第1の電力供給経路と、
前記第1の電力供給経路の開閉状態を検出する検出手段と、
少なくとも、前記検出手段により前記第1の電力供給経路の開状態が検出された際、前記商用電源から装置に電力を供給する供給する第2の電力供給経路と、
前記第1の電力供給経路又は前記第2の電力供給経路を介して供給された電力に基づく電圧を、それぞれ所定の駆動電圧に変換する複数の駆動電圧生成手段と、
前記複数の駆動電圧生成手段のうち、対応する駆動電圧生成手段の変換した駆動電圧がそれぞれ供給される複数のシステムと、
を備え、
各システムは、
前記検出手段により前記第1の電力供給経路の開状態が検出された際、前記第2の電力供給経路及び対応する駆動電圧生成手段を介して供給される駆動電圧を利用して、システム終了処理を実行する実行手段と、
前記実行手段が前記システム終了処理の実行を完了したタイミングで、対応する駆動電圧生成手段の動作を停止させる停止手段と、を有し、
前記第2の電力供給経路は、全ての駆動電圧生成手段の動作が停止されるのに応じて、前記電力の供給を停止すること
を特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記第1の電力供給経路を開閉する第1の経路開閉手段と、
前記第2の電力供給経路を開閉する第2の経路開閉手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記第2の経路開閉手段は、前記複数の駆動電圧生成手段の少なくとも1つが動作しているときに前記第2の電力供給経路を閉状態とすること
を特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記第2の経路開閉手段は、前記検出手段により前記第1の電力供給経路の開が検出されると前記第2の電力供給経路を閉状態とすること
を特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項5】
各システムの終了処理の実行状態を表示する表示手段を備えること
を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記表示手段は、前記複数の駆動電圧生成手段に接続され、当該複数の駆動電圧生成手段のうちの少なくとも1つが動作しているときに発光する発光手段であること
を特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記表示手段は、操作入力を受け付けると共に装置の動作状況を表示する操作表示手段であること
を特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記第2の電力供給経路は、前記検出手段により前記第1の電力供給経路の開状態が検出された際、前記操作表示手段に対応する駆動電圧生成手段に電力を供給し、全ての駆動電圧生成手段の動作が停止されたタイミングで前記操作表示手段に対応する駆動電圧生成手段への電力の供給を停止すること
を特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記システム終了処理の実行の要否を、各システム毎に設定する設定手段を備え、各システムの停止手段は、前記設定手段によりシステム終了処理の実行が不要に設定されている場合、前記検出手段により前記第1の電力供給経路の開状態が検出されたタイミングで、対応する駆動電圧生成手段の動作を停止させること
を特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記システム終了処理の実行の要否が、ユーザにより設定可能であることを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記システム終了処理は、前記検出手段により前記第1の電力供給経路の開状態が検出された際にシステムが実行している動作を完了させる処理とシステム全体のシャットダウン処理とを含むこと
を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記システムが実行している動作は、画像調整動作、用紙搬送動作、画像形成動作、及び後処理動作のうちの少なくとも1つを含むこと
を特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記複数の駆動電圧生成手段がそれぞれ生成する所定の駆動電圧は、それぞれの駆動電圧生成手段に対応するシステムに適した駆動電圧であること
を特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項14】
閉状態であるときに商用電源から装置に電力を供給する第1の電力供給経路と、前記第1の電力供給経路の開閉状態を検出する検出手段と、少なくとも、前記検出手段により前記第1の電力供給経路の開状態が検出された際、前記商用電源から装置に電力を供給する供給する第2の電力供給経路と、前記第1の電力供給経路又は前記第2の電力供給経路を介して供給された電力に基づく電圧を、それぞれ所定の駆動電圧に変換する複数の駆動電圧生成手段と、前記複数の駆動電圧生成手段のうち、対応する駆動電圧生成手段の変換した駆動電圧がそれぞれ供給される複数のシステムと、を備える画像形成装置の制御方法であって、
各システムが、前記検出手段により前記第1の電力供給経路の開状態が検出された際、前記第2の電力供給経路及び対応する駆動電圧生成手段を介して供給される駆動電圧を利用して、システム終了処理を実行する工程と、
各システムが、前記システム終了処理の実行を完了したタイミングで、対応する駆動電圧生成手段の動作を停止させる工程と、
前記第2の電力供給経路が、全ての駆動電圧生成手段の動作が停止されるのに応じて、前記電力の供給を停止する工程と、
を含むことを特徴とする画像形成装置の制御方法。
【請求項15】
閉状態であるときに商用電源から装置に電力を供給する第1の電力供給経路と、前記第1の電力供給経路の開閉状態を検出する検出手段と、少なくとも、前記検出手段により前記第1の電力供給経路の開状態が検出された際、前記商用電源から装置に電力を供給する供給する第2の電力供給経路と、前記第1の電力供給経路又は前記第2の電力供給経路を介して供給された電力に基づく電圧を、それぞれ所定の駆動電圧に変換する複数の駆動電圧生成手段と、前記複数の駆動電圧生成手段のうち、対応する駆動電圧生成手段の変換した駆動電圧がそれぞれ供給される複数のシステムと、を備える画像形成装置の制御プログラムであって、
各システムが、前記検出手段により前記第1の電力供給経路の開状態が検出された際、前記第2の電力供給経路及び対応する駆動電圧生成手段を介して供給される駆動電圧を利用して、システム終了処理を実行する機能と、
各システムが、前記システム終了処理の実行を完了したタイミングで、対応する駆動電圧生成手段の動作を停止させる機能と、
前記第2の電力供給経路が、全ての駆動電圧生成手段の動作が停止されるのに応じて、前記電力の供給を停止する機能と、
をコンピュータに実現させることを特徴とする画像形成装置の制御プログラム。
【請求項16】
閉状態であるときに商用電源から装置に電力を供給する第1の電力供給経路と、前記第1の電力供給経路の開閉状態を検出する検出手段と、少なくとも、前記検出手段により前記第1の電力供給経路の開状態が検出された際、前記商用電源から装置に電力を供給する第2の電力供給経路と、前記第1の電力供給経路又は前記第2の電力供給経路を介して供給された電力に基づく電圧を、それぞれ所定の駆動電圧に変換する複数の駆動電圧生成手段と、前記複数の駆動電圧生成手段のうち、対応する駆動電圧生成手段の変換した駆動電圧がそれぞれ供給される複数のシステムと、を備える画像形成装置の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
各システムが、前記検出手段により前記第1の電力供給経路の開状態が検出された際、前記第2の電力供給経路及び対応する駆動電圧生成手段を介して供給される駆動電圧を利用して、システム終了処理を実行する機能と、
各システムが、前記システム終了処理の実行を完了したタイミングで、対応する駆動電圧生成手段の動作を停止させる機能と、
前記第2の電力供給経路が、全ての駆動電圧生成手段の動作が停止されるのに応じて、前記電力の供給を停止する機能と、
をコンピュータに実現させることを特徴とする画像形成装置の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−53667(P2011−53667A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−172949(P2010−172949)
【出願日】平成22年7月30日(2010.7.30)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】