画像形成装置および操作装置
【課題】操作部に端子を設置する作業の作業性を向上させつつ、低価格化すること。
【解決手段】接続線(37)の一端に支持されて操作部本体(2)の外部に露出可能な一端側の端子部(38)と、接続線(37)の他端に支持されて画像形成装置の本体(U2)の端子接続部に接続される他端側の端子部(39)と、一端側の端子部(38)に支持された装着部(41)と、を有する接続部材(36)と、画像形成装置の本体(U2)に支持された操作部本体(2)に支持され、且つ、装着部(41)が着脱可能に装着される被装着部(11)と、を備えた画像形成装置(U)。
【解決手段】接続線(37)の一端に支持されて操作部本体(2)の外部に露出可能な一端側の端子部(38)と、接続線(37)の他端に支持されて画像形成装置の本体(U2)の端子接続部に接続される他端側の端子部(39)と、一端側の端子部(38)に支持された装着部(41)と、を有する接続部材(36)と、画像形成装置の本体(U2)に支持された操作部本体(2)に支持され、且つ、装着部(41)が着脱可能に装着される被装着部(11)と、を備えた画像形成装置(U)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置および操作装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の画像形成装置において、画像形成装置を利用する利用者や、画像形成装置の保守や点検等を行う作業者が、操作を行う操作部、いわゆるユーザインタフェースや操作パネルに、画像形成装置に機器や携帯可能な記憶媒体を接続するための端子を設けた構成が知られている。外部接続端子を有する画像形成装置に関し、以下の特許文献1記載の技術が従来公知である。
【0003】
特許文献1としての特開2010−167700号公報には、操作パネル(40)に、外部に露出するUSB:Universal Serial Busメモリインターフェース(37)を設けて、記憶媒体の一例としてのUSBメモリが着脱可能な構成が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−167700号公報(「0021」、図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、操作部に端子を設置する作業の作業性を向上させつつ、低価格化することを技術的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記技術的課題を解決するために、請求項1記載の発明の画像形成装置は、
媒体に画像を形成する画像形成装置の本体と、
操作者が操作可能な操作部を有し、前記画像形成装置の本体に支持された操作部本体と、
線状に延びる接続線と、前記接続線の一端に支持されて前記操作部本体の外部に露出可能な一端側の端子部と、前記接続線の他端に支持されて前記画像形成装置の本体の端子接続部に接続される他端側の端子部と、前記一端側の端子部に支持された装着部と、を有する接続部材と、
前記操作部本体に支持され、且つ、前記装着部が着脱可能に装着される被装着部と、
を備えたことを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、
前記被装着部に支持されると共に、前記被装着部に装着された前記装着部に予め設定された圧力で接触して、前記装着部のガタつきを除去するガタつき除去部、
を備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の画像形成装置において、
導電性の材料により構成された導電部を有する前記一端側の端子部と、
前記導電部に接触する端子接触部を有し、導電性の材料により構成された前記装着部と、
前記被装着部に設けられ、且つ、導電性の材料により構成され、前記装着部に接触する装着接触部と、
を備えたことを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、
導電性の材料により構成された導電部を有する前記一端側の端子部と、
前記導電部に接触して電気的に接続する端子接触部を有し、導電性の材料により構成された前記装着部と、
前記被装着部に装着された前記装着部を押した状態で接触して前記装着部のガタつきを除去すると共に電気的に接続する装着接触部を有し、導電性の材料により構成された前記被装着部と、
を備えたことを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記被装着部に設けられ、且つ、前記一端側の端子部の外端よりも外方に配置され、導電性の材料により構成された外側導通部と、
を備えたことを特徴とする。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記装着部に設けられた被干渉部と、
前記被装着部に設けられた干渉部であって、前記装着部が前記被装着部に装着される際に、前記装着部の前記被干渉部が前記干渉部に対応する位置である場合には、前記被干渉部が前記干渉部に嵌って前記装着部の前記被装着部への装着可能となると共に、前記被干渉部が前記干渉部と異なる位置である場合には、前記干渉部が前記被装着部に干渉して前記装着部の前記被装着部への装着が規制される前記干渉部と、
を備えたことを特徴とする。
【0012】
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記操作部本体に支持される支持部と、前記支持部に支持される被装着部の本体と、を有する前記被装着部と、
前記被装着部の本体に設けられ、前記被装着部の本体の前記支持部からの離間を規制する離間規制部と、
を備えたことを特徴とする。
【0013】
前記技術的課題を解決するために、請求項8に記載の発明の操作装置は、
操作者が操作可能な操作部を有する操作部本体と、
線状に延びる接続線の一端に支持されて前記操作部本体の外部に露出可能な一端側の端子部を有する接続部材に対して、前記一端側の端子部に支持された装着部が着脱可能に装着される装着部であって、前記操作部本体に支持された前記被装着部と、
を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
請求項1、8に記載の発明によれば、本発明の構成を有しない場合に比べて、操作部に端子を設置する作業の作業性を向上させつつ、低価格化することができる。
請求項2に記載の発明によれば、ガタつき除去部を有しない場合に比べて、一端側の端子部のガタつきを低減することができる。
請求項3に記載の発明によれば、本発明の構成を有しない場合に比べて、一端側の端子部における静電気の悪影響を低減することができる。
請求項4に記載の発明によれば、本発明の構成を有しない場合に比べて、ガタつきを低減しつつ導通する構成を共通化することができる。
【0015】
請求項5に記載の発明によれば、外側導通部を有しない場合に比べて、一端側の端子部に対する悪影響を更に低減できる。
請求項6に記載の発明によれば、本発明の構成を有しない場合に比べて、装着部の被装着部に対する誤装着が低減できる。
請求項7に記載の発明によれば、離間規制部を有しない場合に比べて、装着部の装着不良や、装着部及び被装着部の破損が低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は本発明の実施例1の画像形成装置の斜視図である。
【図2】図2は実施例1の画像形成装置の縦断面図である。
【図3】図3は実施例1の画像形成装置の操作装置の説明図であり、図3Aは平面図、図3Bは図3Aの矢印IIIB方向から見た図、図3Cは図3Bにおいて端子カバーが開放された状態の説明図である。
【図4】図4は図3AのIV−IV線断面図である。
【図5】図5は実施例1のUSB接続部の説明図であり、図5Aは前方から見た図、図5Bは右斜め後方から見た斜視図である。
【図6】図6は実施例1の被装着部の説明図であり、図6Aは右斜め上方から見た斜視図、図6Bは図6Aの矢印VIB方向から見た図、図6Cは図6Bの矢印VIC方向から見た図、図6Dは図6Bの矢印VID方向から見た図、図6Eは図6DのVIE−VIE線断面図、図6Fは図6DのVIF−VIF線断面図である。
【図7】図7は実施例1の被装着部の説明図であり、図7Aは図6Eの矢印VIIA方向から見た図、図7Bは被装着部の後端部分の要部拡大図である。
【図8】図8は実施例1の接続部材の説明図であり、図8Aは平面図、図8Bは図8Aの矢印VIIIB方向から見た図、図8Cは図8Bの矢印VIIIC方向から見た端子部分の要部説明図、図8Dは図8Aの矢印VIIID方向から見た図である。
【図9】図9は実施例1の接続ケーブルがケーブル装着部に装着される過程の説明図であり、図9Aは接続ケーブルの装着ボックスが装着筒から離れた状態の説明図、図9Bは接続ケーブルの装着ボックスが装着筒に挿入が開始された状態の説明図である。
【図10】図10は図9の続きの図であり、図10Aは図9Bに示す状態から装着ボックスが装着筒にさらに挿入された状態の説明図、図10Bは装着ボックスが装着筒に装着完了した状態の説明図である。
【図11】図11は従来のUSB接続部の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に図面を参照しながら、本発明の実施の形態の具体例(以下、実施例と記載する)を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、右方、左方、上方、下方、または、前側、後側、右側、左側、上側、下側とする。
また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
なお、以下の図面を使用した説明において、理解の容易のために説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。
【実施例1】
【0018】
図1は本発明の実施例1の画像形成装置の斜視図である。
図2は実施例1の画像形成装置の縦断面図である。
図1において、本発明の実施例1の画像形成装置の一例としてのデジタル式の複写機Uは、媒体搬送装置の一例としての自動原稿搬送装置U1と、前記自動原稿搬送装置U1を支持する透明な原稿台の一例としてのプラテンガラスPGを上端に有する画像形成装置本体の一例としてのデジタル式の複写機本体U2とを有する。自動原稿搬送装置U1は、前記プラテンガラスPG上面に着脱可能且つ図示しない回転軸を中心として上方に回転可能に装着されている。
【0019】
図2において、前記自動原稿搬送装置U1は、媒体の一例としての複写しようとする原稿Giが収容される原稿供給部の一例としての原稿給紙トレイTG1を有する。前記原稿給紙トレイTG1に収容された複数の各原稿Giは、原稿送出部材の一例としての原稿ピックアップロールRg1により取り出され、原稿分離部材の一例としての原稿捌きロールRg2に搬送される。原稿捌きロールRg2は、複数枚の原稿が搬送されてきた場合には1枚づつ分離して、媒体搬送路の一例としての原稿搬送路SH0を搬送されて、原稿捌きロールRg2の下流側に配置された原稿搬送部材の一例としての原稿搬送ロールRg3に搬送する。
【0020】
原稿搬送ロールRg3により下流側に搬送された原稿Giは、時期調整部材の一例としての原稿レジロールRg4により一旦停止してから、予め設定された時期に前記プラテンガラスPG上に設定された画像読取位置の一例としての原稿読込位置PG1に搬送される。
前記原稿読込位置PG1を通過した原稿Giは、原稿搬送部材の一例としての原稿搬送ローラRg5、原稿排出部材の一例としての原稿排出ローラRg6により、原稿排出部の一例としての原稿排紙トレイTG2に排出される。
【0021】
図2において、前記複写機本体U2は、操作装置の一例としてのユーザインタフェースUIと、前記プラテンガラスPGの下方に配置された画像読取部の一例としてのスキャナ部U2aと、スキャナ部U2aの下方に配置された画像記録部の一例としてのプリンタ部U2bとを有する。
上面に透明なプラテンガラスPGを有するスキャナ部U2aの内部には、露光系基準位置の一例としてのプラテンレジ位置に配置された検出部材の一例としての露光系レジセンサSpと、露光光学系Aとが配置されている。
【0022】
前記露光光学系Aは、左右方向に移動可能に支持されており、その移動および停止が露光系レジセンサSpの検出信号により制御され、常時は前記露光系レジセンサによって検出される初期位置の一例としてのホーム位置に停止している。
実施例1の自動原稿搬送装置U1を使用して複写を行う自動複写動作の場合は、前記露光光学系Aはホーム位置に停止した状態で、プラテンガラスPG上に設定された原稿読込位置PG1を順次通過する各原稿Giを露光する。
原稿Giを作業者が手でプラテンガラスPG上に置いて複写を行う手動複写動作の場合、露光光学系Aは右方に移動、すなわち、スキャンしながらプラテンガラスPG上の原稿を露光走査する。
【0023】
露光された前記原稿Giからの反射光は、前記露光光学系Aを介して撮像素子の一例としての受像部CCD上に収束される。前記受像部CCDは、その撮像面上に収束された原稿反射光を電気信号に変換する。
前記スキャナ部U2aおよび自動原稿搬送装置U1により、実施例1の画像読取装置U1+U2aが構成されている。
【0024】
また、受像部CCDからの信号は、画像処理部GSに入力され、画像処理部GSは、受像部CCDから入力された読込画像信号を読込画像情報の一例としてのデジタル画像データに変換して読込画像を作成、一時記憶し、デジタル画像データをプリンタ部U2bの書込駆動回路の一例としてのレーザ駆動回路DLに出力する。
前記レーザ駆動回路DLは、入力されたデジタル画像データに応じたレーザ駆動信号を潜像書込装置ROSに出力する。前記画像処理部GS、前記レーザ駆動回路DL、電源回路E等は、制御部の一例としてのコントローラCにより作動を制御される。
【0025】
前記潜像書込装置ROSの下方には、像保持体の一例として、矢印Yp方向に回転する感光体ドラムPRが配置されている。前記感光体ドラムPR表面は、帯電領域Q0において帯電部材の一例としての帯電ロールCRにより帯電された後、潜像書込位置Q1において潜像書込装置ROSの潜像書込み光の一例としてのレーザビームLにより露光走査されて静電潜像が形成される。
前記静電潜像が形成された感光体ドラムPR表面は回転移動して現像領域Q2、画像記録位置の一例としての転写領域Q4を順次通過する。
【0026】
前記現像領域Q2において、静電潜像を可視像に現像する現像器Dは、現像剤保持体の一例としての現像ロールR0を有し、現像剤を現像ロールR0により現像領域Q2に搬送し、前記現像領域Q2を通過する感光体ドラムPR表面の静電潜像を可視像の一例としてのトナー像Tnに現像する。
前記転写領域Q4において、感光体ドラムPRに対向する転写部材の一例としての転写ロールTRは、感光体ドラムPR表面のトナー像Tnを媒体の一例としてのシートSに転写する転写電圧が電源回路Eから供給される。前記帯電ロールCRに印加する帯電電圧や、現像ロールR0に印加する現像電圧、転写ロールTRに印加する転写電圧、後述の定着装置Fの加熱ロールのヒータを加熱する電力を供給する電源回路Eは前記コントローラCにより制御される。
【0027】
複写機本体U1の下部には、媒体給紙部の一例としての第1給紙トレイTR1および第2給紙トレイTR2が上下に並んで配置されている。
前記各給紙トレイTR1,TR2の左上端部には、取り出し部材の一例としてのピックアップロールRpが配置されており、ピックアップロールRpにより取り出されたシートSは、給紙トレイTR1,TR2の左側部分では上下に延び、給紙トレイTR1の上側部分では水平に延びる媒体搬送路の一例としての給紙路SH1に搬送される。
【0028】
給紙路SH1の上下に延びる部分である給紙トレイTR1,TR2の右側部分には、捌き部材の一例としての捌きロールRsが配置されている。捌きロールRsは、シートSを搬送する搬送部材の一例としてのフィードロールRs1と、シートSを停止させて分離する分離部材の一例としてのリタードロールRs2とを有する。ピックアップロールRpにより捌きロールRsにシートSが複数枚重なって搬送された場合、フィードロールRs1が接触するシートSを下流側に送ると共に、リタードロールRs2が重なったシートSを停止させることで1枚づつ分離されて、給紙路SH1に搬送される。給紙路SH1の上下に延びる部分の上端部には、正逆回転可能な搬送部材の一例としての搬送ロールRbが配置されている。給紙路SH1に搬送された前記シートSは正逆転回転可能な搬送ロールRbの正回転により上方に搬送され、後述するシート反転接続路SH5との分岐路に配置された搬送切替部材の一例としての第1のゲートGT1により、給紙路SH1の水平に延びる部分である第1給紙トレイTR1の上側部分を通って、媒体搬送路の一例としての上流側シート搬送路SH2に搬送される。
【0029】
上流側シート搬送路SH2に搬送されたシートSは、媒体搬送部材の一例としての搬送ロールRaにより、送出し時期調整部材の一例としてのレジロールRrに搬送される。前記レジロールRrに搬送されたシートSは、感光体ドラムPR表面のトナー像Tnが転写領域Q4に移動する時期に合わせて、案内部材の一例としての転写前シートガイドSG1から転写領域Q4に搬送される。
前記感光体ドラムPR表面のトナー像Tnは、前記転写領域Q4において、転写ロールTRによりシートSに転写される。転写された後の感光体ドラムPR表面は、清掃器の一例としての感光体クリーナCL1によりクリーニングされて残留トナーが除去され、序伝部材の一例としての感光体除電器JLにより除電されてから、前記帯電ロールCRにより再帯電される。
前記感光体ドラムPR、帯電ロールCR、潜像書込装置ROS、現像装置D、転写ロールTR、感光体クリーナCL1、感光体除電器JL等により画像記録部材PR+CR+ROS+D+TR+CL1+JLが構成されている。
【0030】
前記転写領域Q4のシート搬送方向下流側には、転写領域Q4でトナー像が転写されたシートSが搬送される媒体搬送路の一例としての下流側搬送路SH3が設けられている。前記下流側搬送路SH3には、案内部材の一例としてのシートガイドSG2や、媒体搬送部材の一例としてのシート搬送ベルトBH、定着装置Fが配置されている。
前記転写領域Q4において転写ロールTRによりトナー像が転写された前記シートSは、感光体ドラムPR表面から剥離され、下流側搬送路SH3のシートガイドSG2、シート搬送ベルトBHにより定着装置Fに搬送される。
【0031】
前記定着装置Fは、互いに接触して回転する加熱定着部材の一例としての加熱ロールFhおよび加圧定着部材の一例としての加圧ロールFpとを有しており、それらの接触領域により定着領域Q5が形成されている。前記定着装置Fの加熱ロールFh内部には、図示しない発熱体の一例としてのヒータが内蔵されており、定着装置Fは定着領域Q5を通過する記録シートS上の未定着トナー像を加熱定着する。
トナー像が加熱定着されたシートSは、媒体搬送路の一例としてのシート排出路SH4を通って、媒体排出部の一例としての排紙トレイTRhに搬送される。
【0032】
前記シート排出路SH4には、前記定着装置Fの下流側に搬送切替部材の一例としての第2のゲートGT2が配置されている。第2のゲートGT2は、前記定着装置Fを通過したシートSの搬送方向を排紙トレイTRh側またはシート反転接続路SH5のいずれかの方向に切り替える。シート反転用接続路SH5は、前記シート排出路SH4の定着装置Fの下流側部分と前記給紙路SH1とを接続する。定着装置Fを通過して1面のトナー像が定着された1面目画像記録済の記録シートSは、前記シート反転用接続路SH5に搬送された場合、シート反転用接続路SH5と給紙路SH1との接続部に配置された第1のゲートGT1を下方に通過して搬送ロールRbの逆回転により前記給紙路SH1を下方に搬送される。前記シートSの後端が第1のゲートGT1を通過すると、搬送ロールRbが正回転することにより、搬送方向が逆転、いわゆるスイッチバックして上方に搬送される。前記スイッチバックして上方に搬送された記録シートSは、第1のゲートGT1により、給紙路SH1および上流側シート搬送路SH2を順次搬送されて前記レジロールRrに再送され、前記転写領域Q4を通過する際に2面目に画像が転写される。
【0033】
(ユーザインタフェースの説明)
図3は実施例1の画像形成装置の操作装置の説明図であり、図3Aは平面図、図3Bは図3Aの矢印IIIB方向から見た図、図3Cは図3Bにおいて端子カバーが開放された状態の説明図である。
図1において、実施例1の操作装置の一例としてのユーザインタフェースUIは、スキャナ部U2aの前端に支持されている。図1、図3において、ユーザインタフェースUIは、操作部本体の一例として、上面1がスキャナ部U2aの前端から前方に行くに連れて下方に突出するUI本体2を有する。UI本体2の上面1には、表示部の一例であって操作部の一例として、情報が表示されると共に操作者が指を触れて入力が可能な表示パネル3が支持されている。表示パネル3の左右両側には、操作部の一例として、複数の入力ボタン4が配置されている。
【0034】
前記UI本体2の左端部には、スキャナ部U2aで読み取られる原稿Giが綴じられている場合に、原稿Giを綴じる部材、例えば、クリップやステープル針を置いておく綴じ部材の収容部6が形成されている。綴じ部材の収容部6の右方には、外部接続部の一例として、上面1に対して凹んで形成されたUSB接続部7が配置されている。図3Cにおいて、前記USB接続部7には、開閉部材の一例として、上端に配置された図示しない回転軸を中心として回転可能に支持された保護カバー8が支持されており、保護カバー8は、図3Bに示すUSB接続部7を閉塞する閉塞位置と、図3Cに示すUSB接続部7を外部に露出させる露出位置と、の間で移動可能に支持されている。
【0035】
図4は図3AのIV−IV線断面図である。
図4において、実施例1のUI本体2は、枠体の一例として、板金製のフレーム本体F1を有する。フレーム本体F1は、下部で前後方向に延びる底壁部F1aと、後端で上下方向に延びる後壁部F1bと、を有し、後壁部F1bには、開口F1cが形成されている。前記底壁部F1aの下面には、樹脂製のUI底壁F2が支持され、底壁部F1aの上方及び後壁部F1bの前方には、内側の枠体の一例としての内側フレームF3が支持されている。内側フレームF3には、開口F1cに対応して後端に開口F3aが形成されている。
また、内側フレームF3の前後方向中央部の底面には、固定支持部の一例として、上方に突出するネジ止め部F3bが形成されている。内側フレームF3の上方には、内側フレームF3の上面を覆うようにUIカバーF4が支持されている。前記UIカバーF4の上面1には、前記USB接続部7が形成されている。
【0036】
(USB接続部)
図5は実施例1のUSB接続部の説明図であり、図5Aは前方から見た図、図5Bは右斜め後方から見た斜視図である。
図6は実施例1の被装着部の説明図であり、図6Aは右斜め上方から見た斜視図、図6Bは図6Aの矢印VIB方向から見た図、図6Cは図6Bの矢印VIC方向から見た図、図6Dは図6Bの矢印VID方向から見た図、図6Eは図6DのVIE−VIE線断面図、図6Fは図6DのVIF−VIF線断面図である。
図7は実施例1の被装着部の説明図であり、図7Aは図6Eの矢印VIIA方向から見た図、図7Bは被装着部の後端部分の要部拡大図である。
前記USB接続部7は、UI本体2の上面1を構成する外装カバーの内部に、UI本体2の図示しない枠体の一例としてのフレームに支持されている。図3〜図7において、実施例1のUSB接続部7は、被装着部の一例として、UI本体2に固定されるケーブル装着部11を有する。ケーブル装着部11は、固定部本体の一例として、UI本体2のフレームに図示しない螺子で固定支持されるブラケット部12を有する。ブラケット部12は、板体がUI本体2のフレームの形状に応じて折り曲げられた形状に形成されており、下端部には、前記ネジ止め部F3bに対応して貫通孔12aが形成されており、図3に示すように、ネジF5を介して内側フレームF3にネジ止めされる。また、ブラケット部12の上端部には、支持部の一例として、水平方向に延びる筒支持部13が形成されている。
【0037】
図5、図6において、前記筒支持部13の前端には、外側導通部の一例として、上方に延びる板状の前端アース板14が形成されており、前端アース板14の中央部には、開口14aが形成されている。前記開口14aは、記憶媒体の一例としてのUSBメモリ等の操作者が画像形成装置に接続する部材の端子部分が通過可能な大きさに形成されている。
図7において、前記筒支持部13の後端部には、離間規制用の支持部の一例として、上下方向に貫通する左右一対の爪掛け口16が形成されている。
図6E、図7Bにおいて、筒支持部13の後端部には、干渉部の一例として、上方に突出する突起状の干渉凸部17が形成されている。
【0038】
図5〜図7において、前記筒支持部13の上面には、被装着部の本体の一例として、前後方向に延びる角筒状の装着筒21が支持されている。実施例1の装着筒21は、上壁部22と、上壁部22の左右両端から下方に延びる左右一対の側壁部23,24と、各側壁部23,24の下端から左右方向の外方に延びる被固定部の一例としてのネジ固定部26,27と、を有する。前記ネジ固定部26,27には、上下方向に貫通する貫通孔26a,27aが形成されており、貫通口26a,27aを貫通するネジ28により、装着筒21は筒支持部13にネジ止めされている。
前記上壁部22および側壁部23,24の前後方向の中央部には、ガタつき除去部の一例であって、装着接触部の一例としての爪部31が形成されている。各爪部31は、後端の基端部から前方に延びる板状に形成された弾性変形可能な板バネ部31aを有し、先端である前端が装着筒21の内側に進入した形状に形成されている。
【0039】
また、前記上壁部22の後端には、装着保持部の一例として、後方に延び且つ弾性変形可能な板バネ状のラッチ部32が形成されている。前記ラッチ部32の後端部には、下方に突出するラッチ突起32aが形成されている。
図6F、図7において、各側壁部23,24の後部には、爪掛け口16に対応して、左右方向の内側に延びる板状の規制支持部23a,24aが形成されている。規制支持部23a,24aの後端には、離間規制部の一例として、爪掛け口16を下方に貫通して規制支持部23a,24aとの間で、筒支持部13を挟み込んだ状態で爪掛け口16に引っ掛かる浮き防止爪23b,24bが形成されている。
なお、実施例1のケーブル装着部11は、全体が導電性材料の一例としての鉄により構成されており、UI本体2と電気的に接続された状態で支持されている。
【0040】
(接続ケーブルの説明)
図8は実施例1の接続部材の説明図であり、図8Aは平面図、図8Bは図8Aの矢印VIIIB方向から見た図、図8Cは図8Bの矢印VIIIC方向から見た端子部分の要部説明図、図8Dは図8Aの矢印VIIID方向から見た図である。
図5、図8において、前記ケーブル装着部11には、接続部材の一例としての接続ケーブル36が支持されている。
実施例1の接続ケーブル36は、接続線の一例として、線状のケーブル本体37と、ケーブル本体37の一端に支持された一端側の端子部の一例としての外部接続端子部38と、ケーブル本体37の他端側に支持された他端側の端子部の一例としての内部接続端子部39とを有する。
【0041】
実施例1のケーブル本体37は、USB規格に準拠した従来公知のUSBケーブルにより構成されており、前記内部接続端子部39は、USB規格に準拠する従来公知のUSB端子により構成されている。なお、実施例1の内部接続端子39は、USB Aオス型の端子により構成されており、プリンタ部U2bのコントローラCの図示しない回路基板上に設けられた端子接続部の一例としてのUSB Aメス型の端子に接続可能に構成されている。
実施例1の外部接続端子部38は、図8Dに示すように、USB規格に準拠する従来公知のUSB Aメス型の端子に対応する形状に形成されている。したがって、外部接続端子部38の前端部には、導電部の一例として、導電材料の金属により構成された角筒状の
金属シールド38aが設けられている。
【0042】
前記外部接続端子部38には、装着部の一例として、外周を覆うように前後方向に延びる角筒状の装着ボックス41が支持されている。実施例1の装着ボックス41は、外形が装着筒21の内部に収容可能な大きさに形成されており、外部接続端子部38が内側にカシメられた状態で固定支持されている。なお、実施例1の装着ボックス41は、導電材料の一例としての鉄により構成されており、導電性を有する構成となっている。
装着ボックス41は、上端の上板部42と、左右両側の左板部43および右板部44と、下端の下板部46と、を有する。
【0043】
前記上板部42の後端部には、前記ラッチ部32に対応して形成されて、前記ラッチ突起32aが嵌ることが可能なラッチ孔42aが形成されている。
図8Cにおいて、前記下板部46の左右方向中央部には、被干渉部の一例として、干渉凸部17に対応する位置に配置され且つ前後方向に延びる被干渉溝47が形成されている。
また、前記被干渉溝47の前部には、端子接触部の一例として、前記爪部31と同様に板バネ状に構成され且つ前記金属シールド38aに予め設定された圧力で接触する端子導電爪48が形成されている。
【0044】
(実施例1の作用)
前記構成要件を備えた実施例1の複写機Uでは、ユーザインタフェースUIに配置された外部接続端子38に、写真等の画像情報や文書情報等の印刷対象の情報が記憶されたUSBメモリを接続可能となっており、接続されたUSBメモリの情報をプリンタ部U2bで印刷することが可能になっている。
組み立て時やユーザインタフェースの故障等に伴って、スキャナ部U2aに対してユーザインタフェースUIが着脱、交換される場合がある。スキャナ部U2aにユーザインタフェースUIが装着される際に、UI本体2のケーブル装着部11の装着筒21に対して、プリンタ部U2bに内部接続端子部39が接続されて、プリンタ部U2bから延びる接続ケーブル36の外部接続端子部38が後方から装着される。
【0045】
このとき、実施例1のケーブル装着部11および装着ボックス41には、それぞれ、干渉凸部17および被干渉溝47が形成されており、装着ボックス41がケーブル装着部11に装着される際に、装着ボックス41の姿勢が正しく、被干渉溝47と干渉凸部17が対応している場合には、被干渉溝47と干渉凸部17が嵌って干渉せず、装着ボックス41が装着筒21の内部に向けて移動可能となる。すなわち、接続ケーブル36とケーブル装着部11とが装着可能になる。一方、装着ボックス41が上下逆の状態のように、装着筒21対する装着ボックス41の姿勢が正しくない場合、干渉凸部17が装着ボックス41の上板部42等に接触して干渉し、装着ボックス41が装着筒21に装着不能となる。したがって、接続ケーブル36を間違った方向に取り付けることが低減されており、誤装着、誤組み立てが低減されている。
【0046】
図9は実施例1の接続ケーブルがケーブル装着部に装着される過程の説明図であり、図9Aは接続ケーブルの装着ボックスが装着筒から離れた状態の説明図、図9Bは接続ケーブルの装着ボックスが装着筒に挿入が開始された状態の説明図である。
図10は図9の続きの図であり、図10Aは図9Bに示す状態から装着ボックスが装着筒にさらに挿入された状態の説明図、図10Bは装着ボックスが装着筒に装着完了した状態の説明図である。
図9において、ケーブル装着部11の装着筒21に対して接続ケーブル36の装着ボックス41が挿入される場合、図9B、図10Aに示すように、装着ボックス41の上板部42がラッチ部32を上方に弾性変形させながら前方に移動する。このとき、実施例1の装着ボックス41は、下側に上方に凹んだ被干渉溝47が形成されており、被干渉溝47が形成されていない場合に比べて、下板部46と筒支持部13との接触面積が低減されている。したがって、接続ケーブル36の装着ボックス41を装着筒21に挿入する際の摩擦抵抗が低減されており、着脱作業に必要な力が少なくて済み、着脱作業が容易になっている。
【0047】
そして、図9B、図10Aに示すように装着ボックス41が前方に移動して、図5、図10に示すように、装着ボックス41が装着筒21の内部に収容されて装着が完了する。装着が完了した状態では、装着ボックス41のラッチ孔42aがラッチ部32に対応する位置に移動しており、ラッチ部32が弾性復元して、装着ボックス41が装着筒21に対して移動不能な状態で保持される。
したがって、実施例1のユーザインタフェースUIでは、後方から接続ケーブル36を挿入するだけで、ケーブル装着部11に装着可能であり、ユーザインタフェースUIと画像形成装置の本体U2との接続作業が容易になっている。
【0048】
図11は従来のUSB接続部の説明図である。
図11において、従来のUSB接続部の構成では、UI本体2のフレームF3に対して、接続端子部01がネジ02を介して着脱可能に支持されている。そして、接続端子部01は、UI本体2の上面1に沿って、階段状に折り曲げられて形成された端子支持板金01aと、端子支持板金01aの上端に支持されて利用者がUSBメモリ等を着脱する外部接続端子01bと、端子支持板金01aの下端に支持されて外部接続端子01bと同様にUSB Aメス型の端子により構成された内部接続端子01cと、外部接続端子01bと内部接続端子01cとを接続する内部接続ケーブル01dと、を有している。前記内部接続端子01cには、プリンタ部のコントローラに接続された市販の汎用のUSBケーブル03が装着されており、外部接続端子01bとコントローラとが接続されている。
【0049】
従来の構成では、USBの外部接続端子01bに対して、USBメモリ等が装着される限界の回数、いわゆる、外部接続端子01bの寿命が、複写機Uの製品寿命に対して短く、外部接続端子01bの部分のみを交換可能な構成とすることが望ましかった。したがって、ネジ02を介して接続端子部01のみが、UI本体2に対して着脱、交換可能な構成となっていた。しかしながら、この従来の構成では、部品点数が多く、費用がかかる問題があった。また、図11に示すように、内部接続端子01cの位置が、後壁部F1bの開口F1cに対して、奥に配置されており、USBケーブル03を着脱する際に、作業者が指を奥まで入れる必要があり、作業が面倒であった。
これに対して、近年の技術の進歩に伴って、外部接続端子38の寿命が延び、複写機Uの製品寿命と同等以上になったことも相まって、実施例1では、UI本体2に配置された装着筒21に対して、接続ケーブル36を装着する構成が採用されており、構成が簡素になると共に、部品点数が少なくなって、費用が低減されている。また、構成が簡素になったことに伴って、装着筒21が後壁部F1bの近くに配置されており、接続ケーブル36の装着作業時に、指を奥まで入れる必要が無くなり、作業が容易になっている。
【0050】
また、装着ボックス41が装着筒21に装着された状態では、装着筒21の各爪部31が、装着ボックス41の上板部42、左板部43および右板部44に接触する。したがって、装着ボックス41と装着筒21とが電気的に接続され、これに伴って、端子導電爪48を介して、ケーブル装着部11と外部接続端子部38とが電気的に接続される。したがって、USBメモリ等を複写機Uの利用者が外部接続端子部38に着脱する際に、静電気等が流れても、接続ケーブル36やユーザインタフェースUI等に悪影響を及ぼすことなく接地、すなわちアースしたり放電させたりすることが可能になっている。
また、このとき、実施例1の各爪部31は、板バネ部31aを有しており、装着ボックス41に接触して撓んだ板バネ部31aの弾性力に応じた圧力が作用した状態で接触する。したがって、板バネ部31aを有しない場合に比べて、装着筒21に対して装着ボックス41のガタツキが低減されると共に、電気的な接続も安定しやすく、USBメモリの着脱時の外力や複写機U1の作動時の振動等が作用した場合でも、位置ずれや電気的な接続が切断されることが低減される。
【0051】
特に、実施例1の端子導電爪48は被干渉溝47に形成されており、被干渉溝47に収容された状態となっている。仮に、端子導電爪48が、上板部42等に形成されている場合、金属シールド38aに接触して外側に膨らむように弾性変形した端子導電爪48が上板部42の外表面よりも外側に飛び出す可能性がある。この場合、装着ボックス41を装着筒21に装着する際に、端子導電爪48が装着筒21に引っ掛かる恐れがあり、金属シールド38aとの導通が不安定になったり、装着筒21が破損等する恐れがある。これに対して、実施例1では、端子導電爪48が上方に凹んだ被干渉溝47に配置されており、被干渉溝47の左右外側の部分が筒支持部13の上面に接触した状態では、干渉凸部も端子導電爪48に接触しないように長さが設定されており、端子導電爪48が引っ掛かることが低減されている。
【0052】
さらに、実施例1では、図5に示すように、外部接続端子部38の前方に前端アース板14が配置されており、前端アース板14は筒支持部13に一体的に形成されている。したがって、USBメモリ等を着脱する場合や利用者が外部接続端子部38の近傍に触れることがあっても、外部接続端子38の金属シールド38aに触れる前に前端アース板14に触れて静電気等が流れやすくなっている。したがって、前端アース部14を設けない場合に比べて、接続ケーブル36等に対する静電気の悪影響が低減されている。なお、実施例1の前端アース板14は、前方から見た状態で、外部接続端子部38を囲むように配置されており、開口14aから外部接続端子部38が露出するように配置されている。したがって、外部接続端子部38の周囲の部材等が露出して利用者の目に触れることが低減されており、美観も向上している。
【0053】
また、実施例1では、装着筒21が、浮き防止爪23b,24bを介して筒支持部13に支持されており、装着筒21が筒支持部13に対して離間する方向、すなわち、上方に浮くように移動することが規制されている。接続ケーブル36の装着時に、接続ケーブル36の後方からの挿入に伴って、作業者の力の入れ方によっては、上方に浮く方向の力が作用することがある。浮き防止爪23b,24bが設けられていない場合、装着筒21が上方に浮いてしまうと、外部接続端子部38の位置がずれたり、外部接続端子部38が破損等する恐れがあるが、実施例1では、装着筒21の浮きが規制されており、位置ずれや破損等が低減されている。
【0054】
(変更例)
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例(H01)〜(H09)を下記に例示する。
(H01)前記各実施例において、画像形成装置の一例として複写機Uを例示したが、これに限定されず、プリンタ、FAX、あるいはこれら複数の機能を備えた複合機等に適用可能である。また、単色の画像形成装置に限定されず、多色の画像形成装置にも適用可能である。
(H02)前記実施例において、接続端子38,39としてUSB規格の端子を例示したが、これに限定されず、外部の機器を接続するための端子であれば、任意の端子を採用可能である。例えば、IEEE1394規格の端子や、IEEE802規格の端子、携帯電話機、携帯型の情報端末、デジタルカメラ等を接続するための独自規格の端子等、任意の端子とすることが可能である。
【0055】
(H03)前記実施例において、保護カバー8は設けることが望ましいが、省略することも可能である。
(H04)前記実施例において、外部接続端子38は、ユーザインタフェースUIの上面1に対して凹んだ状態で設ける構成が望ましいが、これに限定されず、ユーザインタフェースUIの上面や下面、前面、左右両側面等の任意の位置に配置することも可能である。また、ユーザインタフェースに設けることが望ましいが、プリンタ部U2bやスキャナ部U2a、自動原稿搬送装置U1等の外表面に設けることも可能である。
【0056】
(H05)前記実施例において、装着ボックス41に端子接触部の一例としての端子導電爪48を設けたり、装着接触部の一例としての爪部31を設ける構成を例示したが、形状や位置、個数等については、例示した構成に限定されず、導電が可能な任意の構成を採用可能である。また、導電可能な構成を採用することが望ましいが、省略することも可能である。
(H06)前記実施例において、爪部31により装着ボックス41のガタを低減する構成を例示したが、これに限定されず、バネやゴム等の弾性部材を使用してガタを低減する構成等、任意の構成を採用可能である。また、ガタを低減する構成を採用することが望ましいが、省略することも可能である。さらに、爪部31に例示するように、ガタを低減する構成と、導通させる構成を共通化させることが望ましいが、共通化させず、別々の構成を個別に設けることも可能である。
【0057】
(H07)前記実施例において、外側導通部の一例としての前アース板14を設ける構成を例示したが、板状の構成に限定されず、任意の構成を採用可能であるし、省略することも可能である。
(H08)前記実施例において、離間規制部の一例として、浮き防止爪23b、24bを設ける構成を例示したが、形状や個数、位置等は設計や仕様等に応じて任意に変更可能である。また、浮き防止爪23b、24bは設けることが望ましいが、省略することも可能である。
(H09)前記実施例において、装着筒21や装着ボックス41の形状は角筒状の構成を例示したが、これに限定されず、任意の形状とすることが可能である。
【符号の説明】
【0058】
2…操作部本体、
3,4…操作部、
11…被装着部、
13…支持部、
14…外側導通部、
17…干渉部、
21…被装着部の本体、
23b,24b…離間規制部、
31…ガタつき除去部,装着接触部、
36…接続部材、
37…接続線、
38…一端側の端子部、
38a…導電部、
39…他端側の端子部、
41…装着部、
47…被干渉部、
48…端子接触部、
S…媒体、
U…画像形成装置、
U2…画像形成装置の本体、
UI…操作装置。
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置および操作装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の画像形成装置において、画像形成装置を利用する利用者や、画像形成装置の保守や点検等を行う作業者が、操作を行う操作部、いわゆるユーザインタフェースや操作パネルに、画像形成装置に機器や携帯可能な記憶媒体を接続するための端子を設けた構成が知られている。外部接続端子を有する画像形成装置に関し、以下の特許文献1記載の技術が従来公知である。
【0003】
特許文献1としての特開2010−167700号公報には、操作パネル(40)に、外部に露出するUSB:Universal Serial Busメモリインターフェース(37)を設けて、記憶媒体の一例としてのUSBメモリが着脱可能な構成が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−167700号公報(「0021」、図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、操作部に端子を設置する作業の作業性を向上させつつ、低価格化することを技術的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記技術的課題を解決するために、請求項1記載の発明の画像形成装置は、
媒体に画像を形成する画像形成装置の本体と、
操作者が操作可能な操作部を有し、前記画像形成装置の本体に支持された操作部本体と、
線状に延びる接続線と、前記接続線の一端に支持されて前記操作部本体の外部に露出可能な一端側の端子部と、前記接続線の他端に支持されて前記画像形成装置の本体の端子接続部に接続される他端側の端子部と、前記一端側の端子部に支持された装着部と、を有する接続部材と、
前記操作部本体に支持され、且つ、前記装着部が着脱可能に装着される被装着部と、
を備えたことを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、
前記被装着部に支持されると共に、前記被装着部に装着された前記装着部に予め設定された圧力で接触して、前記装着部のガタつきを除去するガタつき除去部、
を備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の画像形成装置において、
導電性の材料により構成された導電部を有する前記一端側の端子部と、
前記導電部に接触する端子接触部を有し、導電性の材料により構成された前記装着部と、
前記被装着部に設けられ、且つ、導電性の材料により構成され、前記装着部に接触する装着接触部と、
を備えたことを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、
導電性の材料により構成された導電部を有する前記一端側の端子部と、
前記導電部に接触して電気的に接続する端子接触部を有し、導電性の材料により構成された前記装着部と、
前記被装着部に装着された前記装着部を押した状態で接触して前記装着部のガタつきを除去すると共に電気的に接続する装着接触部を有し、導電性の材料により構成された前記被装着部と、
を備えたことを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記被装着部に設けられ、且つ、前記一端側の端子部の外端よりも外方に配置され、導電性の材料により構成された外側導通部と、
を備えたことを特徴とする。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記装着部に設けられた被干渉部と、
前記被装着部に設けられた干渉部であって、前記装着部が前記被装着部に装着される際に、前記装着部の前記被干渉部が前記干渉部に対応する位置である場合には、前記被干渉部が前記干渉部に嵌って前記装着部の前記被装着部への装着可能となると共に、前記被干渉部が前記干渉部と異なる位置である場合には、前記干渉部が前記被装着部に干渉して前記装着部の前記被装着部への装着が規制される前記干渉部と、
を備えたことを特徴とする。
【0012】
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記操作部本体に支持される支持部と、前記支持部に支持される被装着部の本体と、を有する前記被装着部と、
前記被装着部の本体に設けられ、前記被装着部の本体の前記支持部からの離間を規制する離間規制部と、
を備えたことを特徴とする。
【0013】
前記技術的課題を解決するために、請求項8に記載の発明の操作装置は、
操作者が操作可能な操作部を有する操作部本体と、
線状に延びる接続線の一端に支持されて前記操作部本体の外部に露出可能な一端側の端子部を有する接続部材に対して、前記一端側の端子部に支持された装着部が着脱可能に装着される装着部であって、前記操作部本体に支持された前記被装着部と、
を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
請求項1、8に記載の発明によれば、本発明の構成を有しない場合に比べて、操作部に端子を設置する作業の作業性を向上させつつ、低価格化することができる。
請求項2に記載の発明によれば、ガタつき除去部を有しない場合に比べて、一端側の端子部のガタつきを低減することができる。
請求項3に記載の発明によれば、本発明の構成を有しない場合に比べて、一端側の端子部における静電気の悪影響を低減することができる。
請求項4に記載の発明によれば、本発明の構成を有しない場合に比べて、ガタつきを低減しつつ導通する構成を共通化することができる。
【0015】
請求項5に記載の発明によれば、外側導通部を有しない場合に比べて、一端側の端子部に対する悪影響を更に低減できる。
請求項6に記載の発明によれば、本発明の構成を有しない場合に比べて、装着部の被装着部に対する誤装着が低減できる。
請求項7に記載の発明によれば、離間規制部を有しない場合に比べて、装着部の装着不良や、装着部及び被装着部の破損が低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は本発明の実施例1の画像形成装置の斜視図である。
【図2】図2は実施例1の画像形成装置の縦断面図である。
【図3】図3は実施例1の画像形成装置の操作装置の説明図であり、図3Aは平面図、図3Bは図3Aの矢印IIIB方向から見た図、図3Cは図3Bにおいて端子カバーが開放された状態の説明図である。
【図4】図4は図3AのIV−IV線断面図である。
【図5】図5は実施例1のUSB接続部の説明図であり、図5Aは前方から見た図、図5Bは右斜め後方から見た斜視図である。
【図6】図6は実施例1の被装着部の説明図であり、図6Aは右斜め上方から見た斜視図、図6Bは図6Aの矢印VIB方向から見た図、図6Cは図6Bの矢印VIC方向から見た図、図6Dは図6Bの矢印VID方向から見た図、図6Eは図6DのVIE−VIE線断面図、図6Fは図6DのVIF−VIF線断面図である。
【図7】図7は実施例1の被装着部の説明図であり、図7Aは図6Eの矢印VIIA方向から見た図、図7Bは被装着部の後端部分の要部拡大図である。
【図8】図8は実施例1の接続部材の説明図であり、図8Aは平面図、図8Bは図8Aの矢印VIIIB方向から見た図、図8Cは図8Bの矢印VIIIC方向から見た端子部分の要部説明図、図8Dは図8Aの矢印VIIID方向から見た図である。
【図9】図9は実施例1の接続ケーブルがケーブル装着部に装着される過程の説明図であり、図9Aは接続ケーブルの装着ボックスが装着筒から離れた状態の説明図、図9Bは接続ケーブルの装着ボックスが装着筒に挿入が開始された状態の説明図である。
【図10】図10は図9の続きの図であり、図10Aは図9Bに示す状態から装着ボックスが装着筒にさらに挿入された状態の説明図、図10Bは装着ボックスが装着筒に装着完了した状態の説明図である。
【図11】図11は従来のUSB接続部の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に図面を参照しながら、本発明の実施の形態の具体例(以下、実施例と記載する)を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、右方、左方、上方、下方、または、前側、後側、右側、左側、上側、下側とする。
また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
なお、以下の図面を使用した説明において、理解の容易のために説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。
【実施例1】
【0018】
図1は本発明の実施例1の画像形成装置の斜視図である。
図2は実施例1の画像形成装置の縦断面図である。
図1において、本発明の実施例1の画像形成装置の一例としてのデジタル式の複写機Uは、媒体搬送装置の一例としての自動原稿搬送装置U1と、前記自動原稿搬送装置U1を支持する透明な原稿台の一例としてのプラテンガラスPGを上端に有する画像形成装置本体の一例としてのデジタル式の複写機本体U2とを有する。自動原稿搬送装置U1は、前記プラテンガラスPG上面に着脱可能且つ図示しない回転軸を中心として上方に回転可能に装着されている。
【0019】
図2において、前記自動原稿搬送装置U1は、媒体の一例としての複写しようとする原稿Giが収容される原稿供給部の一例としての原稿給紙トレイTG1を有する。前記原稿給紙トレイTG1に収容された複数の各原稿Giは、原稿送出部材の一例としての原稿ピックアップロールRg1により取り出され、原稿分離部材の一例としての原稿捌きロールRg2に搬送される。原稿捌きロールRg2は、複数枚の原稿が搬送されてきた場合には1枚づつ分離して、媒体搬送路の一例としての原稿搬送路SH0を搬送されて、原稿捌きロールRg2の下流側に配置された原稿搬送部材の一例としての原稿搬送ロールRg3に搬送する。
【0020】
原稿搬送ロールRg3により下流側に搬送された原稿Giは、時期調整部材の一例としての原稿レジロールRg4により一旦停止してから、予め設定された時期に前記プラテンガラスPG上に設定された画像読取位置の一例としての原稿読込位置PG1に搬送される。
前記原稿読込位置PG1を通過した原稿Giは、原稿搬送部材の一例としての原稿搬送ローラRg5、原稿排出部材の一例としての原稿排出ローラRg6により、原稿排出部の一例としての原稿排紙トレイTG2に排出される。
【0021】
図2において、前記複写機本体U2は、操作装置の一例としてのユーザインタフェースUIと、前記プラテンガラスPGの下方に配置された画像読取部の一例としてのスキャナ部U2aと、スキャナ部U2aの下方に配置された画像記録部の一例としてのプリンタ部U2bとを有する。
上面に透明なプラテンガラスPGを有するスキャナ部U2aの内部には、露光系基準位置の一例としてのプラテンレジ位置に配置された検出部材の一例としての露光系レジセンサSpと、露光光学系Aとが配置されている。
【0022】
前記露光光学系Aは、左右方向に移動可能に支持されており、その移動および停止が露光系レジセンサSpの検出信号により制御され、常時は前記露光系レジセンサによって検出される初期位置の一例としてのホーム位置に停止している。
実施例1の自動原稿搬送装置U1を使用して複写を行う自動複写動作の場合は、前記露光光学系Aはホーム位置に停止した状態で、プラテンガラスPG上に設定された原稿読込位置PG1を順次通過する各原稿Giを露光する。
原稿Giを作業者が手でプラテンガラスPG上に置いて複写を行う手動複写動作の場合、露光光学系Aは右方に移動、すなわち、スキャンしながらプラテンガラスPG上の原稿を露光走査する。
【0023】
露光された前記原稿Giからの反射光は、前記露光光学系Aを介して撮像素子の一例としての受像部CCD上に収束される。前記受像部CCDは、その撮像面上に収束された原稿反射光を電気信号に変換する。
前記スキャナ部U2aおよび自動原稿搬送装置U1により、実施例1の画像読取装置U1+U2aが構成されている。
【0024】
また、受像部CCDからの信号は、画像処理部GSに入力され、画像処理部GSは、受像部CCDから入力された読込画像信号を読込画像情報の一例としてのデジタル画像データに変換して読込画像を作成、一時記憶し、デジタル画像データをプリンタ部U2bの書込駆動回路の一例としてのレーザ駆動回路DLに出力する。
前記レーザ駆動回路DLは、入力されたデジタル画像データに応じたレーザ駆動信号を潜像書込装置ROSに出力する。前記画像処理部GS、前記レーザ駆動回路DL、電源回路E等は、制御部の一例としてのコントローラCにより作動を制御される。
【0025】
前記潜像書込装置ROSの下方には、像保持体の一例として、矢印Yp方向に回転する感光体ドラムPRが配置されている。前記感光体ドラムPR表面は、帯電領域Q0において帯電部材の一例としての帯電ロールCRにより帯電された後、潜像書込位置Q1において潜像書込装置ROSの潜像書込み光の一例としてのレーザビームLにより露光走査されて静電潜像が形成される。
前記静電潜像が形成された感光体ドラムPR表面は回転移動して現像領域Q2、画像記録位置の一例としての転写領域Q4を順次通過する。
【0026】
前記現像領域Q2において、静電潜像を可視像に現像する現像器Dは、現像剤保持体の一例としての現像ロールR0を有し、現像剤を現像ロールR0により現像領域Q2に搬送し、前記現像領域Q2を通過する感光体ドラムPR表面の静電潜像を可視像の一例としてのトナー像Tnに現像する。
前記転写領域Q4において、感光体ドラムPRに対向する転写部材の一例としての転写ロールTRは、感光体ドラムPR表面のトナー像Tnを媒体の一例としてのシートSに転写する転写電圧が電源回路Eから供給される。前記帯電ロールCRに印加する帯電電圧や、現像ロールR0に印加する現像電圧、転写ロールTRに印加する転写電圧、後述の定着装置Fの加熱ロールのヒータを加熱する電力を供給する電源回路Eは前記コントローラCにより制御される。
【0027】
複写機本体U1の下部には、媒体給紙部の一例としての第1給紙トレイTR1および第2給紙トレイTR2が上下に並んで配置されている。
前記各給紙トレイTR1,TR2の左上端部には、取り出し部材の一例としてのピックアップロールRpが配置されており、ピックアップロールRpにより取り出されたシートSは、給紙トレイTR1,TR2の左側部分では上下に延び、給紙トレイTR1の上側部分では水平に延びる媒体搬送路の一例としての給紙路SH1に搬送される。
【0028】
給紙路SH1の上下に延びる部分である給紙トレイTR1,TR2の右側部分には、捌き部材の一例としての捌きロールRsが配置されている。捌きロールRsは、シートSを搬送する搬送部材の一例としてのフィードロールRs1と、シートSを停止させて分離する分離部材の一例としてのリタードロールRs2とを有する。ピックアップロールRpにより捌きロールRsにシートSが複数枚重なって搬送された場合、フィードロールRs1が接触するシートSを下流側に送ると共に、リタードロールRs2が重なったシートSを停止させることで1枚づつ分離されて、給紙路SH1に搬送される。給紙路SH1の上下に延びる部分の上端部には、正逆回転可能な搬送部材の一例としての搬送ロールRbが配置されている。給紙路SH1に搬送された前記シートSは正逆転回転可能な搬送ロールRbの正回転により上方に搬送され、後述するシート反転接続路SH5との分岐路に配置された搬送切替部材の一例としての第1のゲートGT1により、給紙路SH1の水平に延びる部分である第1給紙トレイTR1の上側部分を通って、媒体搬送路の一例としての上流側シート搬送路SH2に搬送される。
【0029】
上流側シート搬送路SH2に搬送されたシートSは、媒体搬送部材の一例としての搬送ロールRaにより、送出し時期調整部材の一例としてのレジロールRrに搬送される。前記レジロールRrに搬送されたシートSは、感光体ドラムPR表面のトナー像Tnが転写領域Q4に移動する時期に合わせて、案内部材の一例としての転写前シートガイドSG1から転写領域Q4に搬送される。
前記感光体ドラムPR表面のトナー像Tnは、前記転写領域Q4において、転写ロールTRによりシートSに転写される。転写された後の感光体ドラムPR表面は、清掃器の一例としての感光体クリーナCL1によりクリーニングされて残留トナーが除去され、序伝部材の一例としての感光体除電器JLにより除電されてから、前記帯電ロールCRにより再帯電される。
前記感光体ドラムPR、帯電ロールCR、潜像書込装置ROS、現像装置D、転写ロールTR、感光体クリーナCL1、感光体除電器JL等により画像記録部材PR+CR+ROS+D+TR+CL1+JLが構成されている。
【0030】
前記転写領域Q4のシート搬送方向下流側には、転写領域Q4でトナー像が転写されたシートSが搬送される媒体搬送路の一例としての下流側搬送路SH3が設けられている。前記下流側搬送路SH3には、案内部材の一例としてのシートガイドSG2や、媒体搬送部材の一例としてのシート搬送ベルトBH、定着装置Fが配置されている。
前記転写領域Q4において転写ロールTRによりトナー像が転写された前記シートSは、感光体ドラムPR表面から剥離され、下流側搬送路SH3のシートガイドSG2、シート搬送ベルトBHにより定着装置Fに搬送される。
【0031】
前記定着装置Fは、互いに接触して回転する加熱定着部材の一例としての加熱ロールFhおよび加圧定着部材の一例としての加圧ロールFpとを有しており、それらの接触領域により定着領域Q5が形成されている。前記定着装置Fの加熱ロールFh内部には、図示しない発熱体の一例としてのヒータが内蔵されており、定着装置Fは定着領域Q5を通過する記録シートS上の未定着トナー像を加熱定着する。
トナー像が加熱定着されたシートSは、媒体搬送路の一例としてのシート排出路SH4を通って、媒体排出部の一例としての排紙トレイTRhに搬送される。
【0032】
前記シート排出路SH4には、前記定着装置Fの下流側に搬送切替部材の一例としての第2のゲートGT2が配置されている。第2のゲートGT2は、前記定着装置Fを通過したシートSの搬送方向を排紙トレイTRh側またはシート反転接続路SH5のいずれかの方向に切り替える。シート反転用接続路SH5は、前記シート排出路SH4の定着装置Fの下流側部分と前記給紙路SH1とを接続する。定着装置Fを通過して1面のトナー像が定着された1面目画像記録済の記録シートSは、前記シート反転用接続路SH5に搬送された場合、シート反転用接続路SH5と給紙路SH1との接続部に配置された第1のゲートGT1を下方に通過して搬送ロールRbの逆回転により前記給紙路SH1を下方に搬送される。前記シートSの後端が第1のゲートGT1を通過すると、搬送ロールRbが正回転することにより、搬送方向が逆転、いわゆるスイッチバックして上方に搬送される。前記スイッチバックして上方に搬送された記録シートSは、第1のゲートGT1により、給紙路SH1および上流側シート搬送路SH2を順次搬送されて前記レジロールRrに再送され、前記転写領域Q4を通過する際に2面目に画像が転写される。
【0033】
(ユーザインタフェースの説明)
図3は実施例1の画像形成装置の操作装置の説明図であり、図3Aは平面図、図3Bは図3Aの矢印IIIB方向から見た図、図3Cは図3Bにおいて端子カバーが開放された状態の説明図である。
図1において、実施例1の操作装置の一例としてのユーザインタフェースUIは、スキャナ部U2aの前端に支持されている。図1、図3において、ユーザインタフェースUIは、操作部本体の一例として、上面1がスキャナ部U2aの前端から前方に行くに連れて下方に突出するUI本体2を有する。UI本体2の上面1には、表示部の一例であって操作部の一例として、情報が表示されると共に操作者が指を触れて入力が可能な表示パネル3が支持されている。表示パネル3の左右両側には、操作部の一例として、複数の入力ボタン4が配置されている。
【0034】
前記UI本体2の左端部には、スキャナ部U2aで読み取られる原稿Giが綴じられている場合に、原稿Giを綴じる部材、例えば、クリップやステープル針を置いておく綴じ部材の収容部6が形成されている。綴じ部材の収容部6の右方には、外部接続部の一例として、上面1に対して凹んで形成されたUSB接続部7が配置されている。図3Cにおいて、前記USB接続部7には、開閉部材の一例として、上端に配置された図示しない回転軸を中心として回転可能に支持された保護カバー8が支持されており、保護カバー8は、図3Bに示すUSB接続部7を閉塞する閉塞位置と、図3Cに示すUSB接続部7を外部に露出させる露出位置と、の間で移動可能に支持されている。
【0035】
図4は図3AのIV−IV線断面図である。
図4において、実施例1のUI本体2は、枠体の一例として、板金製のフレーム本体F1を有する。フレーム本体F1は、下部で前後方向に延びる底壁部F1aと、後端で上下方向に延びる後壁部F1bと、を有し、後壁部F1bには、開口F1cが形成されている。前記底壁部F1aの下面には、樹脂製のUI底壁F2が支持され、底壁部F1aの上方及び後壁部F1bの前方には、内側の枠体の一例としての内側フレームF3が支持されている。内側フレームF3には、開口F1cに対応して後端に開口F3aが形成されている。
また、内側フレームF3の前後方向中央部の底面には、固定支持部の一例として、上方に突出するネジ止め部F3bが形成されている。内側フレームF3の上方には、内側フレームF3の上面を覆うようにUIカバーF4が支持されている。前記UIカバーF4の上面1には、前記USB接続部7が形成されている。
【0036】
(USB接続部)
図5は実施例1のUSB接続部の説明図であり、図5Aは前方から見た図、図5Bは右斜め後方から見た斜視図である。
図6は実施例1の被装着部の説明図であり、図6Aは右斜め上方から見た斜視図、図6Bは図6Aの矢印VIB方向から見た図、図6Cは図6Bの矢印VIC方向から見た図、図6Dは図6Bの矢印VID方向から見た図、図6Eは図6DのVIE−VIE線断面図、図6Fは図6DのVIF−VIF線断面図である。
図7は実施例1の被装着部の説明図であり、図7Aは図6Eの矢印VIIA方向から見た図、図7Bは被装着部の後端部分の要部拡大図である。
前記USB接続部7は、UI本体2の上面1を構成する外装カバーの内部に、UI本体2の図示しない枠体の一例としてのフレームに支持されている。図3〜図7において、実施例1のUSB接続部7は、被装着部の一例として、UI本体2に固定されるケーブル装着部11を有する。ケーブル装着部11は、固定部本体の一例として、UI本体2のフレームに図示しない螺子で固定支持されるブラケット部12を有する。ブラケット部12は、板体がUI本体2のフレームの形状に応じて折り曲げられた形状に形成されており、下端部には、前記ネジ止め部F3bに対応して貫通孔12aが形成されており、図3に示すように、ネジF5を介して内側フレームF3にネジ止めされる。また、ブラケット部12の上端部には、支持部の一例として、水平方向に延びる筒支持部13が形成されている。
【0037】
図5、図6において、前記筒支持部13の前端には、外側導通部の一例として、上方に延びる板状の前端アース板14が形成されており、前端アース板14の中央部には、開口14aが形成されている。前記開口14aは、記憶媒体の一例としてのUSBメモリ等の操作者が画像形成装置に接続する部材の端子部分が通過可能な大きさに形成されている。
図7において、前記筒支持部13の後端部には、離間規制用の支持部の一例として、上下方向に貫通する左右一対の爪掛け口16が形成されている。
図6E、図7Bにおいて、筒支持部13の後端部には、干渉部の一例として、上方に突出する突起状の干渉凸部17が形成されている。
【0038】
図5〜図7において、前記筒支持部13の上面には、被装着部の本体の一例として、前後方向に延びる角筒状の装着筒21が支持されている。実施例1の装着筒21は、上壁部22と、上壁部22の左右両端から下方に延びる左右一対の側壁部23,24と、各側壁部23,24の下端から左右方向の外方に延びる被固定部の一例としてのネジ固定部26,27と、を有する。前記ネジ固定部26,27には、上下方向に貫通する貫通孔26a,27aが形成されており、貫通口26a,27aを貫通するネジ28により、装着筒21は筒支持部13にネジ止めされている。
前記上壁部22および側壁部23,24の前後方向の中央部には、ガタつき除去部の一例であって、装着接触部の一例としての爪部31が形成されている。各爪部31は、後端の基端部から前方に延びる板状に形成された弾性変形可能な板バネ部31aを有し、先端である前端が装着筒21の内側に進入した形状に形成されている。
【0039】
また、前記上壁部22の後端には、装着保持部の一例として、後方に延び且つ弾性変形可能な板バネ状のラッチ部32が形成されている。前記ラッチ部32の後端部には、下方に突出するラッチ突起32aが形成されている。
図6F、図7において、各側壁部23,24の後部には、爪掛け口16に対応して、左右方向の内側に延びる板状の規制支持部23a,24aが形成されている。規制支持部23a,24aの後端には、離間規制部の一例として、爪掛け口16を下方に貫通して規制支持部23a,24aとの間で、筒支持部13を挟み込んだ状態で爪掛け口16に引っ掛かる浮き防止爪23b,24bが形成されている。
なお、実施例1のケーブル装着部11は、全体が導電性材料の一例としての鉄により構成されており、UI本体2と電気的に接続された状態で支持されている。
【0040】
(接続ケーブルの説明)
図8は実施例1の接続部材の説明図であり、図8Aは平面図、図8Bは図8Aの矢印VIIIB方向から見た図、図8Cは図8Bの矢印VIIIC方向から見た端子部分の要部説明図、図8Dは図8Aの矢印VIIID方向から見た図である。
図5、図8において、前記ケーブル装着部11には、接続部材の一例としての接続ケーブル36が支持されている。
実施例1の接続ケーブル36は、接続線の一例として、線状のケーブル本体37と、ケーブル本体37の一端に支持された一端側の端子部の一例としての外部接続端子部38と、ケーブル本体37の他端側に支持された他端側の端子部の一例としての内部接続端子部39とを有する。
【0041】
実施例1のケーブル本体37は、USB規格に準拠した従来公知のUSBケーブルにより構成されており、前記内部接続端子部39は、USB規格に準拠する従来公知のUSB端子により構成されている。なお、実施例1の内部接続端子39は、USB Aオス型の端子により構成されており、プリンタ部U2bのコントローラCの図示しない回路基板上に設けられた端子接続部の一例としてのUSB Aメス型の端子に接続可能に構成されている。
実施例1の外部接続端子部38は、図8Dに示すように、USB規格に準拠する従来公知のUSB Aメス型の端子に対応する形状に形成されている。したがって、外部接続端子部38の前端部には、導電部の一例として、導電材料の金属により構成された角筒状の
金属シールド38aが設けられている。
【0042】
前記外部接続端子部38には、装着部の一例として、外周を覆うように前後方向に延びる角筒状の装着ボックス41が支持されている。実施例1の装着ボックス41は、外形が装着筒21の内部に収容可能な大きさに形成されており、外部接続端子部38が内側にカシメられた状態で固定支持されている。なお、実施例1の装着ボックス41は、導電材料の一例としての鉄により構成されており、導電性を有する構成となっている。
装着ボックス41は、上端の上板部42と、左右両側の左板部43および右板部44と、下端の下板部46と、を有する。
【0043】
前記上板部42の後端部には、前記ラッチ部32に対応して形成されて、前記ラッチ突起32aが嵌ることが可能なラッチ孔42aが形成されている。
図8Cにおいて、前記下板部46の左右方向中央部には、被干渉部の一例として、干渉凸部17に対応する位置に配置され且つ前後方向に延びる被干渉溝47が形成されている。
また、前記被干渉溝47の前部には、端子接触部の一例として、前記爪部31と同様に板バネ状に構成され且つ前記金属シールド38aに予め設定された圧力で接触する端子導電爪48が形成されている。
【0044】
(実施例1の作用)
前記構成要件を備えた実施例1の複写機Uでは、ユーザインタフェースUIに配置された外部接続端子38に、写真等の画像情報や文書情報等の印刷対象の情報が記憶されたUSBメモリを接続可能となっており、接続されたUSBメモリの情報をプリンタ部U2bで印刷することが可能になっている。
組み立て時やユーザインタフェースの故障等に伴って、スキャナ部U2aに対してユーザインタフェースUIが着脱、交換される場合がある。スキャナ部U2aにユーザインタフェースUIが装着される際に、UI本体2のケーブル装着部11の装着筒21に対して、プリンタ部U2bに内部接続端子部39が接続されて、プリンタ部U2bから延びる接続ケーブル36の外部接続端子部38が後方から装着される。
【0045】
このとき、実施例1のケーブル装着部11および装着ボックス41には、それぞれ、干渉凸部17および被干渉溝47が形成されており、装着ボックス41がケーブル装着部11に装着される際に、装着ボックス41の姿勢が正しく、被干渉溝47と干渉凸部17が対応している場合には、被干渉溝47と干渉凸部17が嵌って干渉せず、装着ボックス41が装着筒21の内部に向けて移動可能となる。すなわち、接続ケーブル36とケーブル装着部11とが装着可能になる。一方、装着ボックス41が上下逆の状態のように、装着筒21対する装着ボックス41の姿勢が正しくない場合、干渉凸部17が装着ボックス41の上板部42等に接触して干渉し、装着ボックス41が装着筒21に装着不能となる。したがって、接続ケーブル36を間違った方向に取り付けることが低減されており、誤装着、誤組み立てが低減されている。
【0046】
図9は実施例1の接続ケーブルがケーブル装着部に装着される過程の説明図であり、図9Aは接続ケーブルの装着ボックスが装着筒から離れた状態の説明図、図9Bは接続ケーブルの装着ボックスが装着筒に挿入が開始された状態の説明図である。
図10は図9の続きの図であり、図10Aは図9Bに示す状態から装着ボックスが装着筒にさらに挿入された状態の説明図、図10Bは装着ボックスが装着筒に装着完了した状態の説明図である。
図9において、ケーブル装着部11の装着筒21に対して接続ケーブル36の装着ボックス41が挿入される場合、図9B、図10Aに示すように、装着ボックス41の上板部42がラッチ部32を上方に弾性変形させながら前方に移動する。このとき、実施例1の装着ボックス41は、下側に上方に凹んだ被干渉溝47が形成されており、被干渉溝47が形成されていない場合に比べて、下板部46と筒支持部13との接触面積が低減されている。したがって、接続ケーブル36の装着ボックス41を装着筒21に挿入する際の摩擦抵抗が低減されており、着脱作業に必要な力が少なくて済み、着脱作業が容易になっている。
【0047】
そして、図9B、図10Aに示すように装着ボックス41が前方に移動して、図5、図10に示すように、装着ボックス41が装着筒21の内部に収容されて装着が完了する。装着が完了した状態では、装着ボックス41のラッチ孔42aがラッチ部32に対応する位置に移動しており、ラッチ部32が弾性復元して、装着ボックス41が装着筒21に対して移動不能な状態で保持される。
したがって、実施例1のユーザインタフェースUIでは、後方から接続ケーブル36を挿入するだけで、ケーブル装着部11に装着可能であり、ユーザインタフェースUIと画像形成装置の本体U2との接続作業が容易になっている。
【0048】
図11は従来のUSB接続部の説明図である。
図11において、従来のUSB接続部の構成では、UI本体2のフレームF3に対して、接続端子部01がネジ02を介して着脱可能に支持されている。そして、接続端子部01は、UI本体2の上面1に沿って、階段状に折り曲げられて形成された端子支持板金01aと、端子支持板金01aの上端に支持されて利用者がUSBメモリ等を着脱する外部接続端子01bと、端子支持板金01aの下端に支持されて外部接続端子01bと同様にUSB Aメス型の端子により構成された内部接続端子01cと、外部接続端子01bと内部接続端子01cとを接続する内部接続ケーブル01dと、を有している。前記内部接続端子01cには、プリンタ部のコントローラに接続された市販の汎用のUSBケーブル03が装着されており、外部接続端子01bとコントローラとが接続されている。
【0049】
従来の構成では、USBの外部接続端子01bに対して、USBメモリ等が装着される限界の回数、いわゆる、外部接続端子01bの寿命が、複写機Uの製品寿命に対して短く、外部接続端子01bの部分のみを交換可能な構成とすることが望ましかった。したがって、ネジ02を介して接続端子部01のみが、UI本体2に対して着脱、交換可能な構成となっていた。しかしながら、この従来の構成では、部品点数が多く、費用がかかる問題があった。また、図11に示すように、内部接続端子01cの位置が、後壁部F1bの開口F1cに対して、奥に配置されており、USBケーブル03を着脱する際に、作業者が指を奥まで入れる必要があり、作業が面倒であった。
これに対して、近年の技術の進歩に伴って、外部接続端子38の寿命が延び、複写機Uの製品寿命と同等以上になったことも相まって、実施例1では、UI本体2に配置された装着筒21に対して、接続ケーブル36を装着する構成が採用されており、構成が簡素になると共に、部品点数が少なくなって、費用が低減されている。また、構成が簡素になったことに伴って、装着筒21が後壁部F1bの近くに配置されており、接続ケーブル36の装着作業時に、指を奥まで入れる必要が無くなり、作業が容易になっている。
【0050】
また、装着ボックス41が装着筒21に装着された状態では、装着筒21の各爪部31が、装着ボックス41の上板部42、左板部43および右板部44に接触する。したがって、装着ボックス41と装着筒21とが電気的に接続され、これに伴って、端子導電爪48を介して、ケーブル装着部11と外部接続端子部38とが電気的に接続される。したがって、USBメモリ等を複写機Uの利用者が外部接続端子部38に着脱する際に、静電気等が流れても、接続ケーブル36やユーザインタフェースUI等に悪影響を及ぼすことなく接地、すなわちアースしたり放電させたりすることが可能になっている。
また、このとき、実施例1の各爪部31は、板バネ部31aを有しており、装着ボックス41に接触して撓んだ板バネ部31aの弾性力に応じた圧力が作用した状態で接触する。したがって、板バネ部31aを有しない場合に比べて、装着筒21に対して装着ボックス41のガタツキが低減されると共に、電気的な接続も安定しやすく、USBメモリの着脱時の外力や複写機U1の作動時の振動等が作用した場合でも、位置ずれや電気的な接続が切断されることが低減される。
【0051】
特に、実施例1の端子導電爪48は被干渉溝47に形成されており、被干渉溝47に収容された状態となっている。仮に、端子導電爪48が、上板部42等に形成されている場合、金属シールド38aに接触して外側に膨らむように弾性変形した端子導電爪48が上板部42の外表面よりも外側に飛び出す可能性がある。この場合、装着ボックス41を装着筒21に装着する際に、端子導電爪48が装着筒21に引っ掛かる恐れがあり、金属シールド38aとの導通が不安定になったり、装着筒21が破損等する恐れがある。これに対して、実施例1では、端子導電爪48が上方に凹んだ被干渉溝47に配置されており、被干渉溝47の左右外側の部分が筒支持部13の上面に接触した状態では、干渉凸部も端子導電爪48に接触しないように長さが設定されており、端子導電爪48が引っ掛かることが低減されている。
【0052】
さらに、実施例1では、図5に示すように、外部接続端子部38の前方に前端アース板14が配置されており、前端アース板14は筒支持部13に一体的に形成されている。したがって、USBメモリ等を着脱する場合や利用者が外部接続端子部38の近傍に触れることがあっても、外部接続端子38の金属シールド38aに触れる前に前端アース板14に触れて静電気等が流れやすくなっている。したがって、前端アース部14を設けない場合に比べて、接続ケーブル36等に対する静電気の悪影響が低減されている。なお、実施例1の前端アース板14は、前方から見た状態で、外部接続端子部38を囲むように配置されており、開口14aから外部接続端子部38が露出するように配置されている。したがって、外部接続端子部38の周囲の部材等が露出して利用者の目に触れることが低減されており、美観も向上している。
【0053】
また、実施例1では、装着筒21が、浮き防止爪23b,24bを介して筒支持部13に支持されており、装着筒21が筒支持部13に対して離間する方向、すなわち、上方に浮くように移動することが規制されている。接続ケーブル36の装着時に、接続ケーブル36の後方からの挿入に伴って、作業者の力の入れ方によっては、上方に浮く方向の力が作用することがある。浮き防止爪23b,24bが設けられていない場合、装着筒21が上方に浮いてしまうと、外部接続端子部38の位置がずれたり、外部接続端子部38が破損等する恐れがあるが、実施例1では、装着筒21の浮きが規制されており、位置ずれや破損等が低減されている。
【0054】
(変更例)
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例(H01)〜(H09)を下記に例示する。
(H01)前記各実施例において、画像形成装置の一例として複写機Uを例示したが、これに限定されず、プリンタ、FAX、あるいはこれら複数の機能を備えた複合機等に適用可能である。また、単色の画像形成装置に限定されず、多色の画像形成装置にも適用可能である。
(H02)前記実施例において、接続端子38,39としてUSB規格の端子を例示したが、これに限定されず、外部の機器を接続するための端子であれば、任意の端子を採用可能である。例えば、IEEE1394規格の端子や、IEEE802規格の端子、携帯電話機、携帯型の情報端末、デジタルカメラ等を接続するための独自規格の端子等、任意の端子とすることが可能である。
【0055】
(H03)前記実施例において、保護カバー8は設けることが望ましいが、省略することも可能である。
(H04)前記実施例において、外部接続端子38は、ユーザインタフェースUIの上面1に対して凹んだ状態で設ける構成が望ましいが、これに限定されず、ユーザインタフェースUIの上面や下面、前面、左右両側面等の任意の位置に配置することも可能である。また、ユーザインタフェースに設けることが望ましいが、プリンタ部U2bやスキャナ部U2a、自動原稿搬送装置U1等の外表面に設けることも可能である。
【0056】
(H05)前記実施例において、装着ボックス41に端子接触部の一例としての端子導電爪48を設けたり、装着接触部の一例としての爪部31を設ける構成を例示したが、形状や位置、個数等については、例示した構成に限定されず、導電が可能な任意の構成を採用可能である。また、導電可能な構成を採用することが望ましいが、省略することも可能である。
(H06)前記実施例において、爪部31により装着ボックス41のガタを低減する構成を例示したが、これに限定されず、バネやゴム等の弾性部材を使用してガタを低減する構成等、任意の構成を採用可能である。また、ガタを低減する構成を採用することが望ましいが、省略することも可能である。さらに、爪部31に例示するように、ガタを低減する構成と、導通させる構成を共通化させることが望ましいが、共通化させず、別々の構成を個別に設けることも可能である。
【0057】
(H07)前記実施例において、外側導通部の一例としての前アース板14を設ける構成を例示したが、板状の構成に限定されず、任意の構成を採用可能であるし、省略することも可能である。
(H08)前記実施例において、離間規制部の一例として、浮き防止爪23b、24bを設ける構成を例示したが、形状や個数、位置等は設計や仕様等に応じて任意に変更可能である。また、浮き防止爪23b、24bは設けることが望ましいが、省略することも可能である。
(H09)前記実施例において、装着筒21や装着ボックス41の形状は角筒状の構成を例示したが、これに限定されず、任意の形状とすることが可能である。
【符号の説明】
【0058】
2…操作部本体、
3,4…操作部、
11…被装着部、
13…支持部、
14…外側導通部、
17…干渉部、
21…被装着部の本体、
23b,24b…離間規制部、
31…ガタつき除去部,装着接触部、
36…接続部材、
37…接続線、
38…一端側の端子部、
38a…導電部、
39…他端側の端子部、
41…装着部、
47…被干渉部、
48…端子接触部、
S…媒体、
U…画像形成装置、
U2…画像形成装置の本体、
UI…操作装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体に画像を形成する画像形成装置の本体と、
操作者が操作可能な操作部を有し、前記画像形成装置の本体に支持された操作部本体と、
線状に延びる接続線と、前記接続線の一端に支持されて前記操作部本体の外部に露出可能な一端側の端子部と、前記接続線の他端に支持されて前記画像形成装置の本体の端子接続部に接続される他端側の端子部と、前記一端側の端子部に支持された装着部と、を有する接続部材と、
前記操作部本体に支持され、且つ、前記装着部が着脱可能に装着される被装着部と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記被装着部に支持されると共に、前記被装着部に装着された前記装着部に予め設定された圧力で接触して、前記装着部のガタつきを除去するガタつき除去部、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
導電性の材料により構成された導電部を有する前記一端側の端子部と、
前記導電部に接触する端子接触部を有し、導電性の材料により構成された前記装着部と、
前記被装着部に設けられ、且つ、導電性の材料により構成され、前記装着部に接触する装着接触部と、
を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
導電性の材料により構成された導電部を有する前記一端側の端子部と、
前記導電部に接触して電気的に接続する端子接触部を有し、導電性の材料により構成された前記装着部と、
前記被装着部に装着された前記装着部を押した状態で接触して前記装着部のガタつきを除去すると共に電気的に接続する装着接触部を有し、導電性の材料により構成された前記被装着部と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記被装着部に設けられ、且つ、前記一端側の端子部の外端よりも外方に配置され、導電性の材料により構成された外側導通部と、
を備えたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記装着部に設けられた被干渉部と、
前記被装着部に設けられた干渉部であって、前記装着部が前記被装着部に装着される際に、前記装着部の前記被干渉部が前記干渉部に対応する位置である場合には、前記被干渉部が前記干渉部に嵌って前記装着部の前記被装着部への装着可能となると共に、前記被干渉部が前記干渉部と異なる位置である場合には、前記干渉部が前記被装着部に干渉して前記装着部の前記被装着部への装着が規制される前記干渉部と、
を備えたことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記操作部本体に支持される支持部と、前記支持部に支持される被装着部の本体と、を有する前記被装着部と、
前記被装着部の本体に設けられ、前記被装着部の本体の前記支持部からの離間を規制する離間規制部と、
を備えたことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項8】
操作者が操作可能な操作部を有する操作部本体と、
線状に延びる接続線の一端に支持されて前記操作部本体の外部に露出可能な一端側の端子部を有する接続部材に対して、前記一端側の端子部に支持された装着部が着脱可能に装着される装着部であって、前記操作部本体に支持された前記被装着部と、
を備えたことを特徴とする操作装置。
【請求項1】
媒体に画像を形成する画像形成装置の本体と、
操作者が操作可能な操作部を有し、前記画像形成装置の本体に支持された操作部本体と、
線状に延びる接続線と、前記接続線の一端に支持されて前記操作部本体の外部に露出可能な一端側の端子部と、前記接続線の他端に支持されて前記画像形成装置の本体の端子接続部に接続される他端側の端子部と、前記一端側の端子部に支持された装着部と、を有する接続部材と、
前記操作部本体に支持され、且つ、前記装着部が着脱可能に装着される被装着部と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記被装着部に支持されると共に、前記被装着部に装着された前記装着部に予め設定された圧力で接触して、前記装着部のガタつきを除去するガタつき除去部、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
導電性の材料により構成された導電部を有する前記一端側の端子部と、
前記導電部に接触する端子接触部を有し、導電性の材料により構成された前記装着部と、
前記被装着部に設けられ、且つ、導電性の材料により構成され、前記装着部に接触する装着接触部と、
を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
導電性の材料により構成された導電部を有する前記一端側の端子部と、
前記導電部に接触して電気的に接続する端子接触部を有し、導電性の材料により構成された前記装着部と、
前記被装着部に装着された前記装着部を押した状態で接触して前記装着部のガタつきを除去すると共に電気的に接続する装着接触部を有し、導電性の材料により構成された前記被装着部と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記被装着部に設けられ、且つ、前記一端側の端子部の外端よりも外方に配置され、導電性の材料により構成された外側導通部と、
を備えたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記装着部に設けられた被干渉部と、
前記被装着部に設けられた干渉部であって、前記装着部が前記被装着部に装着される際に、前記装着部の前記被干渉部が前記干渉部に対応する位置である場合には、前記被干渉部が前記干渉部に嵌って前記装着部の前記被装着部への装着可能となると共に、前記被干渉部が前記干渉部と異なる位置である場合には、前記干渉部が前記被装着部に干渉して前記装着部の前記被装着部への装着が規制される前記干渉部と、
を備えたことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記操作部本体に支持される支持部と、前記支持部に支持される被装着部の本体と、を有する前記被装着部と、
前記被装着部の本体に設けられ、前記被装着部の本体の前記支持部からの離間を規制する離間規制部と、
を備えたことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項8】
操作者が操作可能な操作部を有する操作部本体と、
線状に延びる接続線の一端に支持されて前記操作部本体の外部に露出可能な一端側の端子部を有する接続部材に対して、前記一端側の端子部に支持された装着部が着脱可能に装着される装着部であって、前記操作部本体に支持された前記被装着部と、
を備えたことを特徴とする操作装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−123067(P2012−123067A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−271963(P2010−271963)
【出願日】平成22年12月6日(2010.12.6)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【出願人】(000002303)スタンレー電気株式会社 (2,684)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月6日(2010.12.6)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【出願人】(000002303)スタンレー電気株式会社 (2,684)
【Fターム(参考)】
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