説明

画像形成装置および画像形成方法

【課題】ユーザの誤操作によってジャムが発生するのを抑制または防止することを可能とする。
【解決手段】本実施形態の複写機1は、媒体Pに画像を形成する画像形成ユニット4と、画像形成ユニット4に媒体Pを供給する給紙ユニット5と、給紙ユニット5で画像形成ユニット4に供給された媒体Pを反転して画像形成ユニット4に再供給する両面ユニット6と、両面ユニット6に媒体が存在する状態で、所定の画像調整を行う画像調整契機となった場合に、両面ユニット6に係るドアやカバーなどの開閉部の開動作を回避するためのロック機構部9と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、画像形成装置および画像形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、転写紙などの記録媒体に画像を形成する画像形成部と、画像形成部に転写紙を給紙する給紙部と、画像形成部により表面に画像が形成された転写紙を反転して画像形成部に再給紙する再給紙部を備え、表面に画像が形成された転写紙を再給紙部内に複数点在させた状態で給紙部及び再給紙部から転写紙を交互に画像形成部に給紙させることにより両面印刷を実現するインタリーブ両面印刷と呼ばれる技術を採用した画像形成装置(特許文献1、2参照)が知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来の画像形成装置では、両面印刷中に画像調整モードに入ると際給紙部内に転写紙が待機中のまま、所定時間、転写紙が機内に停滞し排紙されないため、ユーザが誤って再給紙部に備わるカバーを開けてしまい、その結果、ジャムが発生してしまうなどの課題があった。
【0004】
そこで、本発明は、前記従来の課題を解決するものであり、ユーザの誤操作によってジャムが発生するのを抑制または防止することが可能な画像形成装置および画像形成方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の画像形成装置は、媒体に画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段に媒体を供給する供給手段と、前記供給手段で前記画像形成手段に供給された媒体を反転して前記画像形成手段に再供給する再供給手段と、前記再供給手段に媒体が存在する状態で、所定の画像調整を行う画像調整契機となった場合に、前記再供給手段に係る開閉部の開動作を回避する回避手段と、を有する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、ユーザの誤操作によってジャムが発生するのを抑制または防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】図1は、本実施形態に係る複写機の概略的なメカ構成を示す正面図である。
【図2】図2は、両面ユニットの開放状態を示す正面図である。
【図3】図3は、複写機のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】図4は、複写機の機能的構成を示すブロック図である。
【図5】図5は、コントローラからエンジン部に送信されるプロセスデータの一構成例を示す模式図である。
【図6】図6は、エンジン部におけるキューバッファの一構成例を示す模式図である。
【図7】図7は、複写機の処理動作の手順を示すフローチャートである。
【図8】図8は、複写機の処理動作の手順を示すフローチャートである。
【図9】図9は、複写機の処理動作の手順を示すフローチャートである。
【図10】図10は、複写機の処理動作の手順を示すフローチャートである。
【図11】図11は、複写機の処理動作の手順を示すフローチャートである。
【図12】図12は、複写機の処理動作の手順を示すフローチャートである。
【図13】図13は、複写機の処理動作の手順を示すフローチャートである。
【図14】図14は、複写機の処理動作の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。
【0009】
なお、以下の実施形態では、本発明の画像形成装置および画像形成方法を、複写機に適用した場合について説明する。
【0010】
図1は、本実施形態に係る複写機1の概略的なメカ構成を示す正面図である。
【0011】
図1に示すように、この画像形成装置1は、一般的に良く知られている複写機と略同様のメカ構成を有しており、大別すると、自動原稿給送ユニット2と、画像読取ユニット3と、画像形成ユニット(画像形成手段)4と、給紙ユニット(供給手段)5と、両面ユニット(再供給手段)6と、後処理ユニット7と、操作ユニット8とを主体に構成されている。
【0012】
なお、図1の例では、画像形成ユニット4、給紙ユニット5、両面ユニット6および後処理ユニット7の正面側の壁が省略され、装置本体の内部が見えるようになっている。
【0013】
自動原稿給送ユニット2は、原稿給紙部21および原稿排紙部22を有し、原稿給紙部21にセットされた1または複数の原稿Dを1枚ずつユニット内部に送り、画像読取ユニット3の画像読取部31で画像が読み取られた原稿Dを原稿排紙部22からユニット外部に排出するためのユニットである。
【0014】
画像読取ユニット3は、画像を読み取る画像読取部31を有し、原稿D(自動原稿給送ユニット2で送られてきた原稿Dや不図示の原稿ガラス台にセットされた原稿Dなど)の画像を読み取るためのユニットである。
【0015】
画像形成ユニット4は、画像形成部(画像形成手段)41、レジスト部42、中間転写部43、定着部44などを有し、画像読取ユニット3で読取られた画像を転写紙または記録紙などの媒体Pに形成するためのユニットである。
【0016】
ここで、画像形成部41は、例えば、4つの感光体と露光装置(LD)などを有し、各感光体上に形成された各画像(トナー画像)を、中間転写部43の中間転写ベルト43a上に直接重ね合わせて順次転写するものである。また、レジスト部42は、後述の給紙部53から供給される媒体Pにたわみを作成することにより、媒体Pのスキュー補正を行うものである。また、中間転写部43は、中間転写ベルト43a上に転写された画像を媒体P上に転写させるものである。また、定着部44は、画像が転写された媒体Pを加熱および加圧することにより、画像を媒体Pに定着させるものである。
【0017】
給紙ユニット5は、給紙カセット51、ピックアップローラ52、給紙部53を有し、給紙カセット51にセットされた媒体Pをピックアップローラ52によりピックアップして、搬送部53により搬送路Cに送り出すためのユニットである。即ち、この給紙ユニット5は、画像形成ユニット4(画像形成部41)(画像形成手段)に媒体を供給する供給手段として機能する。
【0018】
両面ユニット6は、反転部61を有し、反転部61で媒体Pの表裏を反転させて媒体Pの両面に画像を形成させるためのユニットであり、より具体的には、画像形成ユニット4(画像形成手段)に供給後の媒体(即ち、画像形成ユニット4により表面に画像が形成された媒体)が排紙され、その媒体を反転部61で反転して画像形成ユニット4に再供給するためのユニットである。
【0019】
なお、この両面ユニット6には、反転部61にある媒体Pを外部に取り除くためのドアであり、ユーザにより開閉可能な両面背部ドア62と、反転させた媒体Pを外部に排出する右排紙トレイ63とが設けられている。
【0020】
図2は、両面ユニット6の開放(オープン)状態を示す正面図である。
【0021】
即ち、図2に示すように、本実施形態の複写機1では、両面ユニット6と画像形成ユニット4との間に設けられたヒンジなどの支持機構(不図示)の作用により、両面ユニット6が、画像形成ユニット4に対して扇状に開閉することが可能な構成となっている。なお、以下の説明では、画像形成ユニット4と係合する部分を両面ユニット開放部64というものとする。
【0022】
図1に戻って、後処理ユニット7は、後処理部(不図示)と、排紙トレー71などを有し、前記後処理部でステープルやパンチなどの後処理を行った媒体Pを排紙トレー71から排出するためのユニットである。
【0023】
操作ユニット8は、タッチパネル式の表示部や押ボタン式の機能キーなどを備えた操作パネル(不図示)を有し、その操作パネルを介して各種機能を指示するユーザ操作を入力するためのユニットである。
【0024】
図3は、複写機1の制御系のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0025】
図3に示すように、複写機1は、大別すると、操作ユニット(操作パネル)8、コントローラ100、エンジン部200などを主体に構成される。
【0026】
コントローラ100は、複写機1全体を制御するものであり、例えば、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、DRAM(Dynamic RAM)103と、NVRAM(Non Volatile RAM)104と、ハードディスク装置(HDD:Hard Disk Drive:)105と、HDDコントローラ106と、画像処理部107と、画像データ用RAM(Random Access Memory)108と、I/O機器制御部109などを備えている。
【0027】
ここで、CPU101は、ROM102やHDD105などに記憶されている制御プログラムをDRAM103上に展開して実行することにより、複写機1全体およびコントローラ100における各部の処理動作を制御する。
【0028】
ROM102は、不揮発性の読み出し専用のメモリであり、コントローラ100(特に、CPU101)で実行される制御プログラムや各種データを記憶する。
【0029】
DRAM103は、揮発性の書き換え可能なメモリであり、CPU101の作業データを一時的に記憶する。
【0030】
NVRAM104は、ランダムアクセスが可能な不揮発性メモリであり、電源が遮断されても保持しておく必要のあるデータなどを記憶する。
【0031】
HDD105は、不揮発性の記憶装置であり、後述の画像処理部107で所定の画像処理が施された画像データを記憶する。
【0032】
HDDコントローラ106は、HDD105に対する画像データなど各種データの書き込みや読み出しを制御する。
【0033】
画像処理部107は、エンジン部200から入力される画像データ(特に、画像読取部31で読み取られて生成された画像データ)に対して、操作ユニット8の操作パネル(不図示)で設定された情報に応じて、入力用の画像処理(例えば、MTF補正、変倍処理、画質補正など)を施す。
【0034】
なお、この画像処理部107は、画像処理を施した画像データを画像データ用RAM108に記憶させるとともに、HDDコントローラ106を介してHDD105に記憶させるとともに、画像データ用RAM108に記憶されている画像データに出力用の画像処理を施してエンジン部200に出力する。
【0035】
画像データ用RAM108は、揮発性のメモリであり、画像処理部107から入力用の画像処理が施された画像データを受け取って記憶する。
【0036】
I/O機器制御部109は、CPU101を介して、各種センサ110からの入力信号に基づいて、各負荷部111の処理動作を制御する。
【0037】
エンジン部200は、原稿から画像を読み取り画像データを生成する画像読取処理や、その画像読取処理により生成された画像データに基づいて媒体に画像を形成する画像形成
処理などを行う機構部であり、例えば、CPU201、ROM202、DRAM203、I/O機器制御部204などを備えている。
【0038】
ここで、CPU201は、ROM202など記憶されている制御プログラムをDRAM203上に展開して実行することにより、エンジン部200全体、特に、I/O機器制御部204を介して接続される各機器の処理動作を制御する。
【0039】
ROM202は、不揮発性の読み出し専用のメモリであり、エンジン部200(特に、CPU201)で実行される制御プログラムや各種データを記憶する。
【0040】
DRAM203は、揮発性の書き換え可能なメモリであり、CPU201の作業データを一時的に記憶する。
【0041】
I/O機器制御部204は、CPU201と、画像読取ユニット3、画像形成ユニット4、給紙ユニット5、両面ユニット6およびロック機構部9との間で、データの入出力を制御する。
【0042】
なお、本実施形態のロック機構部9は、両面ユニット6に係る開閉部をロックする機構部であり、例えば、ソレノイドまたはクラッチを利用したエレキ機構や、開閉部の鍵錠などのメカ機構で実現することが可能である。
【0043】
図4は、複写機1の機能的構成を示すブロック図である。
【0044】
図4に示すように、複写機1のCPU201がROM202などに格納される所定の制御プログラムをDRAM203などに展開して実行することにより、後述の図7〜図14に示す処理手順を実行する、プロセス管理処理部211、搬送処理部212、書込処理部213、読取処理部214、監視処理部215、デバイス処理部216、画像調整処理部217、ロック処理部218と、して機能する。
【0045】
ここで、プロセス管理処理部211は、コントローラ100との間で、画像形成(印刷)要求の管理(仲介および調整)を行うものである。
【0046】
搬送処理部212は、搬送路C上での媒体Pの搬送を制御するものである。
【0047】
書込処理部213は、書き込み(画像形成)のためのハード制御を行うものである。
【0048】
読取処理部214は、原稿の読み取りおよび搬送を制御するものである。
【0049】
監視処理部215は、エラー発生状態、トナーや消耗品の残量および使用量、エンジン部200全体の状態を監視するものである。
【0050】
デバイス処理部216は、モータ、クラッチ、ソレノイド、高圧系の末端のデバイス全般などを管理制御するものである。
【0051】
画像調整処理部217は、画像調整処理に係る処理を制御するものである。なお、本実施形態では、この画像調整処理部217は、両面ユニット6内に媒体Pが待機中のまま画像調整モードに入る場合に、ユーザに対して両面ユニット6内に媒体Pが待機中であることを通知する処理を行う。
【0052】
ロック処理部218は、ロック機構部9を制御して両面ユニット6に係る開閉部(ドアやカバー)の開動作のロックを行ったり、開閉部の開動作のロックを解除したりする制御を行うものであり、特に、両面ユニット6内に媒体Pが存在する状態で、画像調整モードに移行する場合(画像調整契機となった場合)に、両面ユニット6に係る開閉部の開動作をロックするものである。
【0053】
なお、前記した各機能構成部は、モジュール構成となっており、各モジュールは、電源オン時に生成後、常に存在する常駐型のものであっても良いし、必要時のみ存在する非常駐型のものであっても良い。
【0054】
図5は、コントローラ100からエンジン部200に送信されるプロセスデータ(印刷要求)の一構成例を示す模式図である。
【0055】
図5に示すプロセスデータは、1ページ分の画像データの印刷情報を格納しており、所定サイズのデータ構成を有している。なお、図5の例では、1バイト目に、媒体Pの給紙先を示す情報が格納され、2バイト目に、媒体Pの排紙先を示す情報が格納され、3バイト目に、媒体Pのサイズを示す情報が格納され、4バイト目に、画像形成(印刷)の画素密度を示す情報が格納され、5バイト目に、媒体Pの紙種および紙厚を示す情報が格納され、6バイト目に、後処理の有無を示す情報が格納される構成となっている。
【0056】
図6は、エンジン部200におけるキューバッファの一構成例を示す模式図である。
【0057】
図6に示すように、本実施形態のエンジン部200では、表面印刷用のプロセスデータを6ページ分格納可能な表面用キューバッファと、裏面印刷用のプロセスデータを3ページ分格納可能な裏面用キューバッファとを、DRAM203上の所定の領域に確保するようになっている。
【0058】
なお、本実施形態の複写機1は、表面に画像が形成された媒体Pを両面ユニット(再供給手段)6内に複数点在させた状態で給紙ユニット(供給手段)5及び両面ユニット(再供給手段)6から媒体を交互に画像形成ユニット(画像形成手段)4に供給させることにより両面の画像形成(印刷)を実現するインタリーブモードを実行する機能を有しているものである。
【0059】
そして、本実施形態の複写機1は、通常インタリーブモードを実行する場合には、ジョブの最終と判断するまで、表面、裏面の交互印刷を実施するが、インタリーブモード実行中に画像調整モードを検知した場合には、インタリーブモードを解除し、両面ユニット6内に待機している媒体Pを先行して排紙し、その排紙完了後に画像調整モードを開始する。そして、画像調整モードが終了した後、プロセス後処理モードには入らず、続けて印刷モードに移行し、インタリーブモードを再開するようになっている。
【0060】
次に、前記説明した構成の複写機1の処理動作について説明する。
【0061】
図7は、複写機1で行われる給紙処理の手順を示すフローチャートである。
【0062】
図7に示すように、この処理では、まず、エンジン部200のCPU201(プロセス管理処理部211)が、コントローラ200から給紙要求が行われたか否かを判定する給紙受付チェック処理を行う(ステップS101)。なお、この給紙受付チェック処理の詳細について、以下、図8を参照して説明する。
【0063】
図8は、ステップS101の給紙受付チェック処理の詳細を示すフローチャートである。
【0064】
図8に示すように、まず、CPU201(プロセス管理処理部211)では、給紙要求受付状態フラグを初期化(クリア:「0」)する(ステップS1001)。
【0065】
続いて、CPU201(プロセス管理処理部211)では、コントローラ100からの給紙要求があるか否かの判定を行う(ステップS1002)。なお、コントローラ100からの印刷要求は、図5に示すプロセスデータとしてエンジン部200に届くので、この内容をエンジン部200でチェックすることにより給紙要求があるか否かを判定する。
【0066】
そして、ステップS1002の判定により給紙要求が無いと判定された場合(ステップS1002:No)、CPU201(プロセス管理処理部211)は、処理を先頭の処理(ステップS1)に戻す。
【0067】
一方、ステップS1002の判定により給紙要求が有ると判定された場合(ステップS1002:Yes)、続いて、CPU201(プロセス管理処理部211)は、印刷プロセスの排紙口が両面ユニット6か、両面ユニット6以外のいずれであるかを判定する(ステップS1003)。
【0068】
この判定の結果、両面ユニット6に排紙されるプロセスであった場合には(ステップS1003:Yes)、続いて、CPU201(プロセス管理処理部211)は、「裏面受付けキューカウンタ<両面ユニットへ給紙可能な最大枚数」であるか否か、即ち、裏面受付けキューカウンタの値が、両面ユニット6内に排紙できる最大枚数に達しているか否か判定する(ステップS1004)。なお、両面ユニット6内には、複写機1の搬送路(通紙経路)C、構成、媒体Pのサイズなどにより、媒体Pを保持できる最大枚数が決まっている。そのため、前記最大枚数を超えて両面ユニット6内に媒体Pを送ることはできないため、ステップS1003において、両面ユニット6内にある媒体Pの枚数をチェックする。
【0069】
そして、ステップS1004の判定の結果、両面内に排紙できる最大枚数に達していないと判定された場合(ステップS1004:Yes)、CPU201(プロセス管理処理部211)は、裏面印刷プロセスは受付可能(即ち、裏面印刷給紙の受付け)とし、給紙要求受付状態フラグの裏面印刷受付ビットをオンし、コントローラに受付けしたことを通知し(ステップS1005)、その後、処理を先頭に戻す。
【0070】
一方、ステップS1004の判定の結果、両面内に排紙できる最大枚数に達していると判定された場合(ステップS1004:No)、CPU201(プロセス管理処理部211)は、裏面印刷プロセスは受付不可能(即ち、裏面印刷給紙の非受付け)とし、給紙要求受付状態フラグの裏面印刷受付ビットをオフし、コントローラに受付を拒否した拒否理由を通知し(ステップS1006)、その後、処理を先頭に戻す。
【0071】
また、一方、ステップS1003の判定の結果、両面に排紙されるプロセスでない場合には(ステップS1003:No)、CPU201(プロセス管理処理部211)は、「表面受付けキューカウンタ<キューイング可能な最大枚数」であるか否か、即ち、表面受付けキューカウンタの値が、両面ユニット6以外で機内の通紙可能枚数に達しているか否か判定する(ステップS1007)。
【0072】
そして、この判定の結果、通紙可能枚数に達していないと判定された場合(ステップS1007:Yes)、CPU201(プロセス管理処理部211)は、プロセスは受付可能(即ち、表面印刷給紙の受付け)とし、給紙要求受付状態フラグの表面印刷受付ビットをオンし、コントローラに受付けしたことを通知し(ステップS1008)、その後、処理を先頭に戻す。
【0073】
一方、ステップS1007の判定の結果、通紙可能枚数に達していると判定された場合(ステップS1007:No)、CPU201(プロセス管理処理部211)は、プロセスは受付不可能(即ち、表面印刷給紙の非受付け)とし、給紙要求受付状態フラグの表面印刷受付ビットをオフし、コントローラに受付を拒否した拒否理由を通知し(ステップS1009)、その後、処理を先頭に戻す。
【0074】
図7に戻って、ステップS101の給紙受付チェック処理後、CPU201(プロセス管理処理部211)は、給紙要求受付状態フラグが0(オフ)であるか否かにより、給紙要求の受付け/非受付けを判定する(ステップS102)。
【0075】
この判定の結果、0(オフ)であり、給紙要求は受付けていないと判定された場合(ステップS102:Yes)、CPU201(プロセス管理処理部211)は、処理を先頭の処理(ステップS101)に戻す。
【0076】
一方、ステップS102の判定の結果、0(オフ)でなく、給紙要求を受付けたと判定された場合には(ステップS102:No)、続いて、CPU201(プロセス管理処理部211)は、給紙要求受付状態フラグの裏面印刷受付ビットがオンであるか否かを判定する(ステップS103)。
【0077】
この判定の結果、裏面印刷受付ビットがオンであると判定された場合(ステップS103:Yes)、続いて、CPU201(プロセス管理処理部211)は、裏面受付キューカウンタをインクリメントし、裏面印刷給紙の開始を行い、裏面印刷受付ビットをオフし(ステップS104)、処理を先頭に戻す。
【0078】
なお、前記裏面受付キューカウンタとは、排紙口が両面ユニット(再供給手段)6の場合、裏面印刷データを受付けたとしてカウンタをインクリメントし、他方、給紙口が両面ユニット6で排紙口が両面ユニット6以外の排紙完了時にカウンタをディクリメントすることにより複写機1内にある裏面データ転写紙の枚数を管理するカウンタである。
【0079】
一方、ステップS103の判定の結果、裏面印刷受付ビットがオンでないと判定された場合(ステップS103:No)、続いて、CPU201(プロセス管理処理部211)は、表面受付キューカウンタをインクリメントし、表面印刷給紙の開始を行い、表面印刷受付ビットをオフし(ステップS105)、処理を先頭に戻す。
【0080】
なお、前記表面受付キューカウンタとは、排紙口が両面ユニット(再供給手段)6以外の場合、表面印刷データを受付けたとしてカウンタをインクリメントし、他方、排紙口が両面ユニット以外の排紙完了時にカウンタをディクリメントすることにより複写機1内にある表面データ転写紙の枚数を管理するカウンタである。
【0081】
図9は、複写機1で行われる排紙処理の手順を示すフローチャートである。
【0082】
図9に示すように、この処理では、エンジン部200のCPU201(搬送処理部212)が、排紙完了チェック処理を実行する(ステップS201)。
【0083】
このステップS201の処理において、通常トレイからの給紙(表面印刷)または両面ユニット6からの給紙(裏面印刷)により、作像、転写、定着などの各種処理を行って1ページ分の媒体Pが排紙完了したと判定された場合(ステップS202:Yes)、続いて、CPU201(搬送処理部212)は、排紙完了の媒体Pが両面ユニット6からの給紙であるか否かを判定する(ステップS203)。
【0084】
この判定の結果、排紙完了の媒体Pが両面ユニット6からの給紙であると判定された場合(ステップS203:Yes)、続いて、CPU201(搬送処理部212)は、裏面受付キューカウンタをディクリメントし(ステップS204)、処理を先頭に戻す。
【0085】
一方、ステップS203の判定の結果、排紙完了の媒体Pが両面ユニット6からの給紙でないと判定された場合(ステップS203:No)、続いて、CPU201(搬送処理部212)は、排紙先が両面ユニット6であるか否かを判定する(ステップS205)。
【0086】
この判定の結果、排紙先が両面ユニット6であると判定された場合(ステップS205:Yes)、CPU201(搬送処理部212)は、処理を先頭に戻す。
【0087】
一方、ステップS205の判定の結果、排紙先が両面ユニット6でないと判定された場合(ステップS205:No)、表面受付キューカウンタをディクリメントし(ステップS204)、処理を先頭に戻す。
【0088】
一方、ステップS202の判定の結果、排紙完了していないと判定された場合(ステップS202:No)、CPU201(搬送処理部212)は、処理を先頭の処理(ステップS201)に戻す。
【0089】
図10は、複写機1で行われる画像調整モードに入るまでの処理の手順を示すフローチャートである。
【0090】
図10に示すように、この処理では、まず、エンジン部200のCPU201(画像調整処理部217)が、画像調整リクエストチェック処理を実行する(ステップS301)。
【0091】
即ち、CPU201(画像調整処理部217)では、画像調整状態ステータスの画像調整要求フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS302)。
【0092】
この判定の結果、画像調整要求フラグがオンでないと判定された場合(ステップS302:No)、CPU201(画像調整処理部217)は、処理を先頭に戻す。
【0093】
一方、ステップS302の判定の結果、画像調整要求フラグがオンであると判定された場合(ステップS302:Yes)、続いて、CPU201(画像調整処理部217)は、裏面受付キューカウンタが0であるか否かを判定する(ステップS303)。
【0094】
この判定の結果、裏面受付キューカウンタが0でないと判定された場合(ステップS303:No)、CPU201(画像調整処理部217)は、処理を先頭に戻す。
【0095】
一方、ステップS303の判定の結果、裏面受付キューカウンタが0であると判定された場合(ステップS303:Yes)、続いて、CPU201(画像調整処理部217)は、画像調整状態ステータスの画像調整要求フラグをオフし、画像調整中フラグをオンにして、画像調整モードに入り(ステップS304)、処理を先頭に戻す。
【0096】
なお、図10のフローでは、所定周期でポーリングするモジュールの一部で、画像調整状態ステータスの画像調整要求フラグがオンしていれば、周期的にチェックしているので、裏面受付キューカウンタが0になり次第、画像調整モードに移行する。
【0097】
図11は、画像調整モードに入って画像調整モードを完了するまでの処理の手順を示すフローチャートである。
【0098】
図11に示すように、この処理では、まず、エンジン部200のCPU201(画像調整処理部217)が、画像調整モードを実行する(ステップS401)。具体的には、このステップS401における画像調整モードでは、感光体の非画像領域に特殊パターンを書き込み、その反射率をプロセスフィードバックし、高圧系の出力値に反映する制御であったり、カラー機であれば、複数色の色の重なり具合を読み取って書き込み位置を修正する書込みフィードバック制御などの画像調整を行う。なお、この画像調整モードを実行している間は、媒体Pに対する画像の形成(印刷)を中断する。
【0099】
そして、CPU201(画像調整処理部217)は、フィードバックによる画像調整の終了を判定すると(ステップS402:Yes)、続いて、CPU201(画像調整処理部217)は、画像調整状態ステータスの画像調整中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS403)。
【0100】
この判定の結果、画像調整中フラグがオンであると判定された場合(ステップS403:Yes)、続いて、CPU201(画像調整処理部217)は、画像調整状態ステータスの画像調整中フラグをオフにし、画像調整モードの完了状態に移行し(ステップS404)、処理を先頭の処理(ステップS401)に戻す。
【0101】
一方、ステップS402で画像調整が終了していないと判定された場合(ステップS402:No)や、ステップS403で画像調整中フラグがオンでないと判定された場合(ステップS403:Yes)には、CPU201(画像調整処理部217)は、処理を先頭に戻す。
【0102】
なお、この図11のフローも、図10と同様に、所定周期でポーリングするモジュールの一部である。
【0103】
なお、画像調整モードに達した場合、現時点の印刷を優先させるか、両面ユニット6内に裏面印刷待ちの媒体Pを待機させたまま、画像調整モードを優先させるかは、ユーザの使用目的に応じた設定に基づいて切り替え可能である。なお、前記設定は、例えば、操作ユニット8の操作パネル(不図示)から設定される設定情報を利用したものや、ハード的なディップスイッチなどの設定が考えられる。
【0104】
図12は、図10の処理手順に、上記条件のチェック(即ち、両面ユニット6内に裏面印刷待ちの媒体Pが待機中のまま画像調整を行うか否かの判定など)を追加した処理手順を示すフローチャートである。なお、この場合、図10の処理手順にステップS305〜ステップS307の処理が新たに追加された点が相違しており、その他の処理について同様の処理を行うため、以下の説明では、同一の処理については説明を省略する。
【0105】
図12に示すように、ステップS302の判定の結果、画像調整要求フラグがオンであると判定された場合(ステップS302:Yes)、続いて、CPU201(画像調整処理部217)は、両面ユニット6内に媒体Pを残した状態のまま画像調整モードに入るか否かを判定する(ステップS305)。
【0106】
この判定の結果、両面ユニット6内に媒体Pを残した状態のまま画像調整モードに入らないと判定された場合には(ステップS305:No)、CPU201(画像調整処理部217)は、前記した図10の処理ステップS303に移行して以下同様の処理を行う。
【0107】
一方、ステップS305の判定の結果、両面ユニット6内に媒体Pを残した状態のまま画像調整モードに入ると判定された場合には(ステップS305:Yes)、続いて、CPU201(画像調整処理部217)は、裏面受付キューカウンタが0であるか否かを判定する(ステップS306)。
【0108】
そして、その判定の結果、裏面受付キューカウンタが0であると判定されれば(ステップS306:Yes)、CPU201(画像調整処理部217)は、前記した図10の処理ステップS304と同様の処理を行う。
【0109】
一方、ステップS306の判定の結果、裏面受付キューカウンタが0でないと判定された場合(ステップS306:No)、続いて、CPU201(画像調整処理部217)は、ユーザに対して、両面ユニット6内に媒体Pが待機中であることを通知する処理を行う(ステップS307)。
【0110】
具体的には、このステップS307の処理では、操作ユニット8の操作パネル(不図示)上に表示した吹き出しのメッセージや、LEDなどの発光部の点灯または点滅や、スピーカからの鳴動などを利用して、両面ユニット6内に媒体Pが存在することや、両面ユニット6に係る開閉部(両面背部ドア62や、両面ユニット開放部64など)を開放するのを中止する旨などをユーザに通知する。
【0111】
このような構成によれば、両面ユニット6内に媒体Pがある状態で、ユーザにより両面ユニット6の電源が落ちるような開閉部(例えば、両面ユニット開放部など)の開閉(例えば、図2に示すような開閉動作)が行われるのを未然に防止することができるので、ユーザの誤操作による両面ユニット6内の媒体Pのジャムの発生を未然に防止することができる。
【0112】
なお、ステップS307の処理後は、ステップS304に移行して前記した処理を行う。
【0113】
図13は、複写機1で行われる両面ユニット6に係る開閉部のロックおよびロック解除の処理手順を示すフローチャートである。
【0114】
図13に示すように、この処理では、エンジン部200のCPU201(ロック処理部218)が、両面ユニット6内でジャムとなっている媒体Pが有るか否かを判定する(ステップS401)。
【0115】
この判定の結果、ジャムが発生していると判定されると(ステップS401:Yes)、CPU201(ロック処理部218)は、両面ユニット6に係る全ての開閉部(両面背部ドア62や、両面ユニット開放部64など)のロックを解除して(ステップS402)、処理を先頭の(ステップS401)に戻す。
【0116】
一方、ステップS401の判定の結果、ジャムが発生していないと判定された場合には(ステップS401:No)、続いて、ステップS403において、CPU201(ロック処理部218)は、画像調整モードを実行中であるか否かを判定する(ステップS403)。なお、この判定は、レジスタ(画像調整モード実行状態フラグ)の画像調整中フラグをチェックし、オンしていれば実行中であると判断し、他方、オフしていれば非実行中であると判断する。
【0117】
そして、ステップS403の判定の結果、画像調整モード実行中であると判定された場合(ステップS403:Yes)、続いて、CPU201(ロック処理部218)は、両面ユニット6内の媒体Pの有無を判定する(ステップS404)。なお、この判定においては、裏面受付キューカウンタの値が「0」であれば、両面ユニット内に転写紙が無いと判定し、他方、裏面受付キューカウンタの値が「0」でなければ、両面ユニット内に転写紙が有ると判定する。
【0118】
そして、ステップS404の判定の結果、裏面受付キューカウンタの値が「0」でなく、両面ユニット6内に媒体Pが有ると判定された場合(ステップS404:Yes)、続いて、CPU201(ロック処理部218)は、両面ユニット6に係る全ての開閉部(両面背部ドア62や、両面ユニット開放部64など)がロックされているか否かを判定する(ステップS405)。
【0119】
この判定の結果、全ての開閉部がロックされていると判定された場合(ステップS405:Yes)には、CPU201(ロック処理部218)は、処理を先頭に戻す。
【0120】
他方、ステップS405の判定の結果、全ての開閉部がロックされていないと判定された場合には(ステップS405:No)、続いて、CPU201(ロック処理部218)は、ロック機構部9を制御して両面ユニット6に係る全ての開閉部をロックして(ステップS406)、その後、処理を先頭に戻す。
【0121】
一方、ステップS403の判定の結果、画像調整モード実行中でないと判定された場合(ステップS403:No)、続いて、CPU201(ロック処理部218)は、両面ユニット6に係る開閉部の中に、ロックされている開閉部があるか否かを判定する(ステップS407)。
【0122】
この判定の結果、ロックされている開閉部が無いと判定された場合には(ステップS407:No)、CPU201(ロック処理部218)は、処理を先頭に戻す。
【0123】
一方、ステップS407の判定の結果、ロックされている開閉部が有ると判定された場合には(ステップS407:Yes)、CPU201(ロック処理部218)は、両面ユニット6に係る全ての開閉部のロックを解除する(ステップS408)。
【0124】
また、一方、ステップS404の判定の結果、裏面受付キューカウンタの値が「0」で有り、両面ユニット6内に媒体Pが無いと判定された場合(ステップS404:No)、続いて、画像形成ユニット4の媒体Pの搬送(本体搬送)と連動する(即ち、画像形成ユニット4との間で搬送路を形成する箇所)開閉部(即ち、両面ユニット開放部64)がロックされているか否かを判定する(ステップS409)。
【0125】
この判定の結果、ロックされていないと判定された場合には、画像形成ユニット4の媒体Pの搬送(本体搬送)と連動する開閉部(両面ユニット開放部64)のロックを解除して(ステップS410)、先頭の処理に戻る。
【0126】
図14は、複写機1で行われる強制中断処理の手順を示すフローチャートである。
【0127】
図14に示すように、複写機1では、エンジン部200のCPU201が、両面ユニット6に係る開閉部のロック中に、ユーザにより、操作ユニット8の操作パネル(不図示)において、画像調整モードの中止や、両面ユニット6内で滞留する媒体Pの外部への強制排出や、両面ユニット6に係る開閉部のロック解除などを指示する強制中断メニュー画面(不図示)を表示させるための所定の強制中断操作が行われたか否かを判定する(ステップS501)。
【0128】
この判定の結果、ユーザにより所定の強制中断操作が行われたと判定された場合(ステップS501:Yes)、続いて、前記した画像調整モードの中止や、両面ユニット6内で滞留する媒体Pの外部への強制排出や、両面ユニット6に係る開閉部のロック解除などの処理を一括して行う一括指定操作が行われたか否かを判定する(ステップS502)。
【0129】
この判定の結果、一括指定操作が行われていないと判定された場合には(ステップS502:No)、画像調整モードを中止するために必要な所定のパスワード(1)、両面ユニット6内で滞留する媒体Pの外部への強制排出をさせるために必要な所定のパスワード(2)、および、両面ユニット6に係る開閉部のロック解除を行わせるために必要な所定のパスワード(3)を入力させるためのパスワード入力画面(不図示)を操作ユニット8の操作パネル(不図示)に表示させる。
【0130】
そして、ユーザにより正しく入力されたパスワードに対応した強制中断処理、即ち、CPU201(画像調整処理部217)が画像調整モードの中止を行ったり(ステップS505)、CPU201(搬送処理部212)が両面ユニット6内で滞留する媒体Pの外部への強制排出を行ったり(ステップS508)や、CPU201(ロック処理部218)が両面ユニット6に係る開閉部のロック解除したり(ステップS511)する。その後、CPU201は、処理を先頭の処理(ステップS501)に戻す。
【0131】
一方、ステップS502の判定の結果、一括指定操作が行われたと判定された場合には(ステップS502:Yes)、画像調整モードを中止し、且つ、両面ユニット6内で滞留する媒体Pの外部への強制排出をさせ、且つ、両面ユニット6に係る開閉部のロック解除を行わせるために必要な所定のパスワード(4)を入力させるためのパスワード入力画面(不図示)を操作ユニット8の操作パネル(不図示)に表示させる。
【0132】
そして、ユーザにより正しくパスワード(4)が入力された場合に(ステップS513:Yes)、CPU201(画像調整処理部217、搬送処理部212、ロック処理部218など)が、画像調整モードの中止、両面ユニット6内で滞留する媒体Pの外部への強制排出、両面ユニット6に係る開閉部のロック解除などを一括して実行し、実行後、CPU201は、処理を先頭に戻す。
【0133】
即ち、以上説明した実施形態によれば、ユーザの誤操作によってジャムが発生するのを抑制または防止することができる。
【0134】
より具体的には、本実施形態によれば、両面の画像形成中(両面印刷中)に所定の画像調整モードに入ると両面ユニット6内に媒体Pが待機中のまま、所定時間、媒体Pが複写機1内に停滞し排紙されない理由から、ユーザが誤って両面ユニット6に係る開閉部を開けてしまうという事態を未然に防止することが可能となる。これにより、ユーザ誤操作によるジャムの発生を防止し、機械ダメージの発生を未然に防ぐことが可能となる。
【0135】
また、従来、セキュリティモードが設定された場合に、紙づまり処理のための扉をロックすることが可能な画像形成装置が知られているが、本実施形態によれば、ユーザにとって使い勝手の良いロック機構を提供することが可能となる。
【0136】
以上、例示的な実施形態に基づいて説明したが、本実施形態は、前記した実施形態により限定されるものではない。
【0137】
例えば、前記した実施形態では、操作ユニット8の操作パネル(不図示)を介して入力されるパスワードにより強制中断処理を行う形態について説明したが、これに限定されず、無線や有線などの通信により取得した情報などに基づいて強制中断処理を行う形態とすることも可能である。
【0138】
また、前記した実施形態では、複写機1に適用した場合について説明したが、これに限定されず、プリンタや、複合機(MFP(Multi Function Peripherals))などのその他の画像形成装置に適用することも可能である。
【0139】
また、前記した実施形態の画像形成装置で実行される各種のプログラムは、画像形成装置に予めインストールされる以外にも、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルで、コンピュータで読取り可能な記憶媒体に記憶して提供しても良いし、インターネットなどのネットワーク経由で提供または配布するようにしても良い。
【0140】
その他、前記した実施形態の画像形成装置の外観構成、ハードウェア構成、ソフトウェア構成および処理手順や、両面ユニット6の構成やその開閉部の構成や、ロック機構部9の構成などは、単なる例として記載したものであり、本実施形態は、それらにより限定されない。
【符号の説明】
【0141】
1 複写機(画像形成装置)
4 画像形成ユニット(画像形成手段)
41 画像形成部(画像形成手段)
5 給紙ユニット(供給手段)
6 両面ユニット(再供給手段)
8 操作ユニット(信号入力手段)
9 ロック機構部(回避手段)
201 CPU(ロック解除手段、画像調整中止手段、媒体排出手段、一括中断手段)
217 画像調整処理部(回避手段)
218 ロック処理部(回避手段、ロックする手段、解除手段)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0142】
【特許文献1】特開2002−096977号公報
【特許文献2】特開2010−105350号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体に画像を形成する画像形成手段と、
前記画像形成手段に媒体を供給する供給手段と、
前記供給手段で前記画像形成手段に供給された媒体を反転して前記画像形成手段に再供給する再供給手段と、
前記再供給手段に媒体が存在する状態で、所定の画像調整処理を行う画像調整契機となった場合に、前記再供給手段に係る開閉部の開動作を回避する回避手段と、
を有する画像形成装置。
【請求項2】
前記回避手段は、前記再供給手段に媒体が存在する状態で、前記画像調整契機となった場合に、前記開閉部の開動作をロックする手段である、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記回避手段は、前記再供給手段に媒体が存在しない状態で、前記画像調整契機となった場合に、媒体の搬送経路と係合する開閉部の開動作をロックする手段である、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記回避手段は、前記再供給手段に媒体が存在する状態で、前記画像調整契機となった場合に、ユーザに対して前記再供給手段に媒体が存在することを通知する手段である、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
画像調整処理が終了し、媒体を、前記再供給手段内から外部に排出した後、前記開閉部の開動作のロックを解除する解除手段、
を更に有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記ロックする手段による前記開閉部の開動作のロック中に、前記ロックを解除する所定の解除信号を入力する解除信号入力手段と、
前記解除信号入力手段で前記所定の解除信号を入力した場合に、前記開閉部の開動作のロックを解除するロック解除手段と、
を更に有する、請求項2、3および5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記ロックする手段による前記開閉部の開動作のロック中に、前記画像調整処理の中止を指示する所定の中止信号を入力する中止信号入力手段と、
前記中止信号入力手段で前記所定の中止信号を入力した場合に、前記画像調整処理の中止を実行する画像調整中止手段と、
を更に有する、請求項2、3、5および6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記ロックする手段による前記開閉部の開動作のロック中に、前記再供給手段内の媒体の外部への排出を指示する排出信号を入力する排出信号入力手段と、
前記排出信号入力手段で前記所定の排出信号を入力した場合に、前記再供給手段内に存在する媒体を外部に排出する媒体排出手段と、
を更に有する、請求項2、3および5〜7のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記ロックする手段による前記開閉部の開動作のロック中に、前記ロックの解除、前記画像調整処理の中止、および、前記再供給手段内の媒体の外部への排出を一括して指示する所定の指示信号を入力する指示信号入力手段と、
前記指示信号入力手段で前記指示信号を入力した場合に、一括して、前記ロックの解除、前記画像調整処理の中止、および、前記再供給手段内の媒体の外部への排出を行う一括中断手段と、
を更に有する、請求項2、3および5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記解除手段は、前記ロックする手段による前記開閉部の開動作のロック中に、前記再供給手段内で媒体のジャムが発生した場合、前記開閉部のロックを解除する、請求項5〜9のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項11】
画像形成装置で実行される画像形成方法であって、
画像形成手段が、媒体に画像を形成する画像形成ステップと、
供給手段が、前記画像形成手段に媒体を供給する供給ステップと、
再供給手段が、前記供給手段で前記画像形成手段に供給された媒体を反転して前記画像形成手段に再供給する再供給ステップと、
回避手段が、前記再供給手段に媒体が存在する状態で、所定の画像調整を行う画像調整契機となった場合に、前記再供給手段に係る開閉部の開動作を回避する回避ステップと、
を含む画像形成方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate


【公開番号】特開2012−198335(P2012−198335A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−61516(P2011−61516)
【出願日】平成23年3月18日(2011.3.18)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】