説明

画像形成装置および該装置における表示方法

【課題】記録材上に画像を形成する画像形成部と、映像を表示する表示部とを共に備える画像形成装置および該装置における表示方法において、画像形成動作に影響を与えることなく映像を表示することができ、しかも装置の小型化および低コスト化を図る。
【解決手段】記録材上に画像を形成する画像形成部50と、映像を表示する表示部22と、画像形成部50を制御するとともに、表示部22に対し、表示すべき映像に対応する映像データを所定のフレームレートで定期的に出力する制御手段70とを備え、制御手段70は、表示部22に表示させる映像の内容に応じて、フレームレートを変更する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、記録材上に画像を形成する画像形成部と、映像を表示する表示部とを共に備える画像形成装置および該装置における表示方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
紙などの記録材上に画像を形成する画像形成装置においては、ユーザーに対して操作方法や動作の進行状況などの情報を報知するための表示部を設けたものがある。例えば、特許文献1に記載の画像形成装置では、装置に設けられた液晶ディスプレイにヘルプメニューを表示させて、ユーザーによる操作を容易に、かつ少ない作業量で行えるようにしている。
【0003】
このような機能を実現するために、従来の画像形成装置においては、液晶ディスプレイを制御するコントローラーICや表示用データを保存するメモリーなどの専用デバイスが設けられていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−186112号公報(例えば、図2、図3)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この種の装置ではさらなる小型化および低コスト化が求められている。このため、従来専用デバイスで行っていた表示部の制御についても、装置全体を制御するSOC(System On a Chip)に組み込むことが望まれる。この場合、SOCは、記録材上に画像を形成する画像形成動作を行いつつ表示部にも所定の映像を表示させるという処理を求められる。その一方で、装置の多機能化に伴って表示させるべき映像は複雑なものとなってきている。そのため、表示のための処理が画像形成動作に影響を与えてしまうことが懸念され、映像表示と画像形成動作とを単一のSOC上で併行して行うことが難しくなってきている。
【0006】
この発明にかかるいくつかの態様は、記録材上に画像を形成する画像形成部と、映像を表示する表示部とを共に備える画像形成装置および該装置における表示方法において、上記課題を解決して、画像形成動作に影響を与えることなく映像を表示することができ、しかも装置の小型化および低コスト化を図ることのできる技術を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明にかかる画像形成装置は、上記課題を解決するため、記録材上に画像を形成する画像形成部と、映像を表示する表示部と、前記画像形成部を制御するとともに、前記表示部に対し、表示すべき映像に対応する映像データを所定のフレームレートで定期的に出力する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記表示部に表示させる映像の内容に応じて、前記フレームレートを変更することを特徴としている。
【0008】
また、この発明にかかる画像形成装置における表示方法は、上記課題を解決するため、記録材上に画像を形成する画像形成工程と、前記画像形成工程を実行しながら、表示部に所定のフレームレートで映像データを与えて所定の映像を表示させる表示工程とを備え、前記表示部に表示させる映像に対応する映像データのフレームレートを、前記表示部に表示させる映像の内容に応じて変更することを特徴としている。
【0009】
従来の表示方法では、映像データは常に一定のフレームレートで表示部に与えられていた。したがって、表示部に映像データを与えるために、表示すべき映像の内容に関わりなく一定のタイミングで画像形成のための動作を中断する必要があった。これに対して、上記のように構成された発明では、映像の内容に応じてフレームレートを可変とすることにより、映像を表示するための処理が画像形成動作に影響を及ぼすのを回避することができる。また、フレームレートを可変として映像表示のための処理と画像形成のための処理との割り振りを最適化することで、表示のための専用デバイスを省くことが可能となる。このため、複雑な映像表示を可能としつつも装置の小型化および低コスト化を図ることができる。
【0010】
これらの発明において、表示部に表示させる映像が静止画であるときのフレームレートを、表示部に表示させる映像が動画であるときのフレームレートよりも小さくすることが望ましい。静止画では高いフレームレートを必要としないから、フレームレートを低くすることで、より多くの処理時間を画像形成動作のために割くことが可能となる。
【0011】
ここで、表示部に表示させる映像が静止画であるときのフレームレートを、設定可能な複数の値のうちの最低値としてもよい。こうすることで、画像形成のための処理時間を最大限に確保することができる。なお、このときのフレームレートしては、例えばフリッカー値、すなわち、フリッカーが目に付かない範囲で最も低い値に対応して設定することができる。こうすることで、映像の品質を低下させることなく画像形成のための処理時間を確保することができる。
【0012】
また、画像形成動作を実行しているときには表示部に表示させる映像の内容に応じてフレームレートを設定する一方、画像形成動作を実行していないときにはフレームレートを予め定められた一定値とするようにしてもよい。画像形成動作を実行していなければ映像表示のための処理に時間を割くことができ、こうすることで種々の複雑な映像を表示することができる。その一方、画像形成動作を実行するときにはフレームレートを可変とすることで、映像表示による画像形成動作への影響を抑えることができる。
【0013】
また、画像形成動作を実行しているときにおいて、表示部に表示させる映像の内容に応じて設定したフレームレートの設定値を画像形成動作の進行状況に応じて低下させるようにしてもよい。フレームレートを可変にしても、画像形成のための処理と映像表示のための処理とが競合してしまうことがあり得る。このような場合にはフレームレートをその設定値からより低い値に変更することで、画像形成動作への影響を防止することができる。
【0014】
この発明は、画像形成動作に必要な制御データと、表示部に与えるべき映像データとが同一の記憶素子に記憶されるように構成された画像形成装置において特に顕著な効果を奏する。これらのデータを同一の記憶素子に記憶させることで、装置の小型化および低コスト化を図ることができる。ただし、双方の処理が記憶素子へのアクセスにおいて競合する、つまり一方の処理のために記憶素子にアクセスする間、他方の処理のために記憶素子へのアクセスが制限されるという問題がある。表示処理のための記憶素子へのアクセスはフレームレートに応じた一定の間隔で行われるから、フレームレートを適宜に変更することでこのようなアクセスの競合を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態であるフォトプリンターを示す斜視図。
【図2】フォトプリンターの内部構成の概略を示す図。
【図3】図1のフォトプリンターの電気的構成を示すブロック図。
【図4】LCDコントローラーの構成を示すブロック図。
【図5】同期信号生成部の構成を示すブロック図。
【図6】フレームレート決定処理を示すフローチャート。
【図7】フレームレート更新処理を示すフローチャート。
【図8】アンダーランエラー処理を示すフローチャート。
【図9】この実施形態におけるフレームレートの推移の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1は本発明の一実施形態であるフォトプリンターを示す斜視図である。また、図2はフォトプリンターの内部構成の概略を示す図である。このフォトプリンター10では、プリンター本体12の内部にはプリント機構50が内蔵されており、このプリント機構50の制御を司るコントローラー70からの動作指令に応じて用紙Pへの印刷を実行する。そして、こうして印刷された用紙Pがプリンター本体12の前面に排紙される。
【0017】
このプリンター本体12の前面には、前面扉14が開閉自在に取り付けられている。この前面扉14はプリンター本体12の前面を開閉するための蓋である。そして、開状態のときには、プリント機構50から排紙される用紙Pを受けるための排紙トレイとして機能する。また、プリンター本体12の前面に設けられた各種のメモリーカードスロット16をユーザーが利用可能な状態となる。つまり、この状態でユーザは印刷対象となる画像ファイルを記憶したメモリーカードMをメモリーカードスロット16に差し込むことができる。さらに、この実施形態では、記憶媒体としてメモリーカード以外にCD−R(Compact Disc Recordable:書き込み可能なコンパクトディスク)や映像DVD(Digital Versatile Disc:デジタル多用途ディスク)などのディスクを利用可能となっている。つまり、プリンター本体12のベース部分に光ディスクドライブ(Optical Disc Drive)13が設けられている。
【0018】
また、プリンター本体12の上面には操作パネル20が設けられる一方、プリンター本体12の上面の奥の一辺に対してカバー30が開閉自在に取り付けられている。このカバー30は、プリンター本体12の上面を覆うことのできる大きさに成形された樹脂板であり、開状態では操作パネル20の表面を外部に露出する。一方、カバー30が閉状態に閉じられると、操作パネル20全体を覆う。
【0019】
この操作パネル20には、文字や図形、記号などを表示する例えばLCD(Liquid Crystal Display)により構成された表示部22と、この表示部22の周囲に配置されたボタン群24とを備えている。ボタン群24は、図2に示すように、電源のオンオフを行うための電源ボタン24a、メインメニュー画面を呼び出すためのメニューボタン24b、操作を途中でキャンセルしたり用紙Pへの印刷を途中で中断したりするためのキャンセルボタン24c、用紙Pへの印刷実行を指示するための印刷ボタン24d、メモリーカードスロット16に挿入されたメモリーカードMに編集画像等を保存するための保存ボタン24e、表示部22に表示された複数の選択肢の中から所望の選択肢を選択したりカーソルを移動したりするときに操作される上下左右の各矢印ボタン24f〜24i、この上下左右の各矢印ボタン24f〜24iの中央に配置され各矢印ボタン24f〜24iによって選択されている選択肢に決定したことを指示するためのOKボタン24j、表示部22での画面表示を切り替えるための表示切替ボタン24k、表示部22に表示される左ガイドを選択する左ガイド選択ボタン24l、表示部22に表示される右ガイドを選択する右ガイド選択ボタン24m、排紙トレイとしての機能を備えた前面扉14を開く排紙トレイオープンボタン24nなどで構成されている。
【0020】
また、表示部22の表示内容を確認するために、カバー30には表示部22と同じ大きさの窓32が設けられている。つまり、カバー30が閉状態にあるときにはユーザーはこの窓32を介して表示部22の表示内容を確認することができる。一方、カバー30は開状態のときには、表示部22を図1に示すように好みの角度に調整することが可能となっている。
【0021】
このようにカバー30を開状態としたときには、操作パネル20に対して斜め後方に傾斜した状態でカバー30は保持され、用紙Pをプリント機構50へ供給するためのトレイとして利用可能となっている。また、操作パネル20の奥には、プリント機構50の給紙口28が設けられるとともに、ガイド幅が用紙の幅に合うように左右方向にスライド操作される一対の用紙ガイド29が設けられている。
【0022】
そして、給紙口28を介して用紙Pがプリント機構50に送り込まれて印刷が実行される。このプリント機構50には、図2に示すように、キャリッジ53が左右方向にループ状に架け渡されたタイミングベルト51により駆動されガイド52に沿って左右に往復動する。このキャリッジ53には、センサー57が設けられ、用紙Pの左右端や上下端を検出する。つまり、センサー57は、給紙口28にセットされた用紙に対して印刷前にキャリッジ53が左右方向に走査したときにその用紙の左右端を検出して用紙幅の認識を可能にしたり、印刷途中で用紙の後端を検出して用紙長さの認識を可能にする。
【0023】
また、このキャリッジ53には、シアン・マゼンタ・イエロー・ブラック等の各色のインクを個別に収容したインクカートリッジ54が搭載されている。これらのインクカートリッジ54はそれぞれ印刷ヘッド55に接続されている。そして、印刷ヘッド55はインクカートリッジ54からのインクに圧力をかけてノズル(図示省略)から用紙Pに向かってインクを吐出する。この実施形態では、印刷ヘッド55は圧電素子に電圧をかけることにより該圧電素子を変形させてインクを加圧する方式を採用しているが、発熱抵抗体(例えばヒーターなど)に電圧をかけインクを加熱して発生した気泡によりインクを加圧する方式を採用してもよい。こうして印刷された用紙Pは搬送ローラー56によって開状態の前面扉(排紙トレイ)14へ送り出される。また、画像形成のために、インクに代えてトナーや現像剤を用いてもよい。
【0024】
図2に示すキャリッジ53をその可動範囲内で最も右側のキャップ位置まで移動させたときに印刷ヘッド55と対向する位置には、キャップ58が設けられている。キャップ58は、長時間印刷動作を行わないときに印刷ヘッド55のノズルに被せられることにより、インクの乾燥に起因するノズルの目詰まりを防止する。また、装置が電源オフ状態にあるときにも、キャリッジ53はキャップ位置に位置決めされノズルにキャップが施されている。
【0025】
図3は図1のフォトプリンターの電気的構成を示すブロック図である。コントローラー70は、複数の機能ブロックを1チップ上に集積したSOC(System On a Chip)として構成されており、図3に示すようにシステムバス700を有している。このシステムバス700には、CPU701、フラッシュROM702、DDR(Double Data Rate)コントローラー703、IDE(Integrated Drive Electronics)インターフェース704、EEPROM711、カードインターフェース706、DMA(Direct Memory Access)コントローラー707、印刷データ出力部708およびLCDコントローラー709などが接続されている。
【0026】
CPU701は、プリント機構50の動作制御を実行するための演算処理などを行う。フラッシュROM702は、電気的に繰り返し書き換え可能な不揮発性メモリであり、CPU701の制御に必要なプログラム(ファームウェア)およびその制御に必要な各種データやテーブルなどを記憶する。EEPROM711も電気的に書き換え可能なメモリであり、装置の電源が切られた状態においても保存しておくべきデータを記憶保存する。
【0027】
DDRコントローラー703は、コントローラー70に対し外付けされCPU701の動作やデータ処理に必要なデータを一時的に記憶するDDRタイプの高速RAM79に対するアクセスを司る。カードインターフェース706は、メモリーカードスロット16との通信を行い、メモリーカードスロット16に挿入されたメモリーカードMなどの外部記憶媒体の画像データを読み取る。また、カードインターフェース706は、編集画像などを保存するためにメモリーカードMに画像データを書き込む。IDEインターフェース704は光ディスクドライブ13に対するデータの送受信を司る。
【0028】
CPU701は、カードインターフェース706により読み取られたメモリーカードMなどの外部記憶媒体から与えられる画像データに対し必要な画像処理を行って、プリント機構50により印刷すべき画像に対応する印刷データを生成し、印刷データ出力部708に送出する。例えば、メモリーカードMから読み出された画像データと、フラッシュROM702から読み出された画像フレームデータとを合成した合成画像データを作成し、印刷データ出力部708に出力する。印刷データ出力部708は、CPU701により作成された画像データに基づいて印刷制御信号を生成し、プリント機構50に対し出力する。プリント機構50は印刷制御信号に基づいて印刷動作を実行し、用紙上に画像ファイルに対応する画像を形成する。
【0029】
また、CPU701は、ボタン群24を構成する各操作ボタンがユーザーにより押されたかどうかを一定周期、例えば200msec間隔でチェックするポーリングを行っており、これによりユーザがいずれかの操作ボタンを操作したことが検知されると、操作されたボタンに応じた受付処理を実行する。例えば、装置の電源が投入された状態で電源ボタン24aがユーザにより押下されると、装置各部への電源供給を停止する。また例えば、印刷ボタン24dが押下されたときには、印刷データ出力部708に画像データを与えて印刷制御信号を作成させるとともに、プリント機構50に印刷動作を行わせる。
【0030】
さらに、CPU701は、表示部22に表示させるべき映像に対応する映像データを作成する処理(以下、「表示処理」という)も行う。表示部22に表示させるべき映像には、プリント機構50により形成される画像に対応するプレビュー画像の他に、ユーザーに操作方法や処理の進行状況を報知するための静止画およびアニメーション映像、デモンストレーション用の動画などが含まれる。プレビュー画像以外の映像の内容は予め定められたものであり、それらの映像に対応する映像データはフラッシュROM702に保存されている。
【0031】
フラッシュROM702には、映像データとともに、当該映像が静止画、アニメーションおよび動画のいずれであるかを示す情報や、当該映像を表示するのに最適なフレームレートに関する情報も併せて保存されている。ここでいう静止画とは、ユーザーによる操作や処理の進行状況に変化がなければ、一定期間表示内容も変化しないような映像である。また、アニメーション映像とは、映像の一部を点滅させたり特定のキャラクターを画面上で動かすなどの簡単な動きのある映像である。また、動画とは、画面全体に滑らかな動きのあるような映像である。
【0032】
CPU701は、フラッシュROM702から読み出し、例えばプレビュー画像と合成するなど必要に応じて加工した映像データをRAM79に記憶させておく。こうしてRAM79上に作成された映像データはDMAコントローラー707を介して定期的にLCDコントローラー709に送られ、LCDコントローラー709は受信した映像データに基づいてビデオ信号を生成し、表示部22に出力する。これにより、表示部22には映像データに対応した画像が表示される。
【0033】
図4はLCDコントローラーの構成を示すブロック図である。LCDコントローラー709は、入力部901、ラインバッファ902、圧縮部903、VRAM制御部904、VRAM905、伸長部906、出力データ生成部907、SPI制御部908、バックライト制御部909および設定用レジスタ910などを備えている。
【0034】
入力部901は、DMAコントローラー707から5線式シリアル通信により送出されるデータを24ビットパラレルデータに変換する変換部(S/P変換部)として機能している。この24ビットデータは、表示部22に表示させる映像(QVGAサイズ;320ドット×240ドット)をRGB各色8ビットで表現したものである。
【0035】
ラインバッファ902は、入力部901が出力する24ビット映像データを一時的に保存し、所定のタイミングで圧縮部903に送出する。圧縮部903は映像データを50%以下に圧縮し、圧縮データをVRAM制御部904を介してVRAM905に記憶させる。圧縮処理は、表示部22に表示される映像の品質の劣化が目立たない程度であればロスあり圧縮であってもよい。
【0036】
VRAM905は映像データ用のフレームメモリーで、QVGAサイズの画像をさらに50%以下に圧縮したデータを保存することのできる容量があれば足り、比較的小容量のものである。例えば、32ビット構成で28980ワード程度のものでよい。伸長部906は、VRAM制御部904を介してVRAM905から読み出された圧縮データを伸長し、2画面分の映像データ(48ビット)として出力データ生成部907に出力する。
【0037】
出力データ生成部907は、与えられた48ビットデータに対し、ストライプ・デルタ変換やガンマ補正などの信号処理を行い、表示部22に対して定められたデータ送出順で送出する。また、出力データ生成部907は、表示部22を動作させるための各種同期信号を生成する同期信号生成部920を備えている。同期信号生成部920の構成については後述する。
【0038】
SPI制御部908は、表示部22に対しSPI(Serial Peripheral Interface)方式で制御コマンドを送出する。バックライト制御部909は、表示部22に設けられたバックライト(図示省略)の点灯デューティを指示する制御信号BLを表示部22に与えることで画面の明るさを制御する。これらの各機能ブロックの構成や機能は公知のものであるので、ここでは説明を省略する。
【0039】
設定用レジスタ910は、LCDコントローラー709の動作モードを決定するための内部レジスタの値を保持している。設定用レジスタ910には入力部901からのデータが入力されている。次に説明するように、設定用レジスタ910の設定値の一部は入力部901から与えられるデータに基づいて設定される。
【0040】
図5は同期信号生成部の構成を示すブロック図である。同期信号生成部920はそれぞれがプログラマブルカウンタである3つのカウンタ921,922,923を備えている。第1のカウンタ921には、原クロック発生器(図示省略)が発生する原クロック信号MCLKが入力されており、第1のカウンタ921はこれを適宜の分周比で分周したクロック信号を、表示部22に送出する映像データの送信周期を決める画素クロック信号DCLKとして出力する。分周比は、設定用レジスタ910に保存されている2つの設定値、すなわち分周比1および分周比2の各設定値によって決まる。
【0041】
画素クロック信号DCLKは第2のカウンタ922にも入力されている。第2のカウンタ922は、画素信号クロックDCLKをさらに分周して水平同期信号HSYNCを生成し出力する。より詳しくは、画素信号クロックDCLKを所定の分周比に分周してなる信号に、設定用レジスタ910内に設定されたHバックポーチ設定値およびHフロントポーチ設定値により定められる所定のバックポーチおよびフロントポーチを与えたものを水平同期信号HSYNCとして出力する。
【0042】
同様に、第3のカウンタ923は、第2のカウンタ922から出力される水平同期信号HSYNCを分周し、さらに設定用レジスタ910内に設定されたVバックポーチ設定値およびVフロントポーチ設定値に基づく所定のバックポーチおよびフロントポーチを与えた信号を、垂直同期信号VSYNCとして出力する。これらの信号がLCDディスプレイである表示部22に送信され、表示部22での表示タイミング制御に用いられる。
【0043】
設定用レジスタ910に保存されている設定値のうち、「分周比1」および「分周比2」は、入力部901から与えられるデータによって設定される。入力部901は、RAM79からDMAコントローラー707を介して与えられる映像データに付随したデータ(後述)に基づき、「分周比1」および「分周比2」を設定するためのデータを設定用レジスタ910に与える。
【0044】
前記したように、フラッシュROM702には、表示部22に表示させるための映像データの他に、当該映像の種類や最適なフレームレートに関する情報が記憶されている。CPU701は、フラッシュROM702から読み出した映像データを処理しRAM79に書き込むに当たって、これらの情報と印刷動作の進行状況とに基づいて当該映像を如何なるフレームレートで表示させるかを演算し、その結果を演算データと共にRAM79に書き込んでいる。そして、このデータがLCDコントローラー709の入力部901に送られ、さらに設定用レジスタ910に書き込まれることにより、設定用レジスタ910内の分周比1および分周比2が設定される。
【0045】
したがって、この実施形態では、表示部22に表示させる映像の内容に応じて、より詳しくは映像の内容と印刷動作の進行状況とに応じて、原クロック信号MCLKから画素クロック信号DCLKを生成する際の分周比が決まることになる。そして、画素クロック信号DCLKは水平同期信号HSYNCおよび垂直同期信号VSYNCの原クロック信号となっているので、分周比1および分周比2の設定値によって、表示部22に送られるタイミング信号の周期を変えることができる。すなわち、表示部22のフレームレートを変更設定することができる。
【0046】
このように、この実施形態では、表示すべき映像の内容および印刷動作の進行状況に応じて、表示部22のフレームレートを変更設定する。これは、コントローラー70によって実行される印刷動作と表示処理との競合を防止するためである。前記したように、この実施形態では、プリント機構50に送出すべき印刷データの生成、ボタン群24への操作入力の受け付けおよび表示部22に表示させる映像データの処理をいずれもコントローラー70上のCPU701によって行っている。このため、CPU701が1つの処理を行っている間は他の処理は手待ち状態となる。また、印刷データやそれを生成するための中間データ、表示部22に表示させるための映像データをいずれも同一のRAM79に記憶させており、これらのデータを2つ以上同時に読み書きすることはできない。つまり、いずれかの処理のためにデータの読み書きを行っている間、RAM79は当該処理によって占用されることになるので、これによっても処理の手待ちが発生する。
【0047】
ここで、表示部22への映像の表示は、ユーザーへの付加的なサービス提供という意味合いが強く、その優先順位は操作入力受付や印刷動作などに比べると低い。したがって、表示処理を行うために他の処理を手待ち状態とするのは好ましくない。そこで、この実施形態では、表示すべき映像の内容および印刷動作の進行状況に応じて、表示部22のフレームレートを変更することによりコントローラー70での処理を最適化して、表示処理を原因として操作入力や印刷動作が停滞することを回避している。
【0048】
すなわち、表示部22のフレームレートを固定値とした場合には次のような問題がある。まず、動画など複雑な内容を映像を表示させようとすると、フレームレートを予め高く設定しておく必要があるが、このようにすると、表示のために高速での処理が常時必要となり、1つのSOCでの処理が困難となる。このことは、表示すべき映像のデータ量が本来的に少ない静止画である場合でも変わらない。そのため、表示専用デバイスを設ける必要が生じ、装置が大型化し装置コストを上昇させてしまう。一方、1つのSOCでの処理を可能とするためにフレームレートを低めに設定しておくと、動きの速い動画などを表示させるという機能を実現することができなくなってしまう。
【0049】
これに対し、この実施形態では第1に、表示すべき映像の内容に応じてフレームレートを設定することができるようにすることで、映像の内容に応じてコントローラー70での処理を最適化することができる。第2に、印刷動作の進行状況に応じてもフレームレートを変更可能とすることで、さらに処理を最適化することができる。このため、この実施形態では、1つのSOCで装置全体の動作を制御しつつ、表示処理が印刷動作に影響するのを防止することができる。その結果、この実施形態では、装置の小型化および低コスト化を図りながらも、印刷動作に影響を及ぼすことなく種々の映像を表示することが可能となる。以下、フレームレートを決定するための具体的な処理内容について説明する。
【0050】
図6はフレームレート決定処理を示すフローチャートである。より厳密に言うと、この処理は、現在の状況に対応したフレームレートの要求値を決定するための処理である。このフレームレート決定処理は、装置の電源が投入された直後、印刷動作の終了直後、および、ユーザーによる操作入力等に応じてCPU701が表示部22に表示させるべき映像の内容を変化させる必要があるとき等に、CPU701によって実行される。
【0051】
まず、処理が実行されたきっかけが表示内容の変更であるか否かを判定する(ステップS100)。表示内容の変更でない、つまり電源投入直後か印刷動作の終了後である場合には、後述するステップS160に移行する。表示内容の変更があった場合、続いて変更後の表示内容が静止画であるか否かを判断する(ステップS110)。表示内容が静止画である場合には、フレームレートの要求値Rを10Hz(またはfps;frame per second)に設定する(ステップS111)。
【0052】
10Hzというフレームレートは、これ以下の値ではフリッカーが目に付いて実用にならない、いわゆるフリッカー値である。静止画の場合、原理上はフレームごとの画像の更新(リフレッシュ)は必要ないことになるが、LCDによる表示では、リフレッシュなしで液晶の配列を長時間留めておくことは難しい。そこで、フレームレートをフリッカーが目に付かない程度の低速に設定しておくことで、映像の乱れを防止し、しかも、RAM79へのアクセス間隔を広くして印刷動作等との競合を防止する。すなわち、10Hzという値は映像品質の観点から見たフレームレートの下限値である。
【0053】
表示内容が静止画でなかった場合には、さらに動画であるか否かの判断を行う(ステップS120)。表示内容が動画であれば、フレームレートの要求値Rを60Hzに設定する(ステップS121)。60Hzというフレームレートはテレビ放送等と同様の速度であり、動画を滑らかに表示することができる。したがってこれ以上のフレームレートは必要ない。すなわち、この種の装置としては、フレームレート60Hzを実現可能なハードウェアが整っていればよい。つまり60Hzというレートがハードウェア上の上限値である。
【0054】
表示内容が動画でなかった場合には、表示すべき映像はアニメーション画像である。ここでは、アニメーション画像としてその内容によって、10fps以下のフレームレートで作成された低速アニメーション画像、30fps以下の中速アニメーション画像、50fps以下の高速アニメーションおよびそれ以上のものを想定している。CPU701はアニメーション画像がどのフレームレートで作成されたものかを判断し(ステップS130、S140、S150)、その判断結果に応じて、表示部22におけるフレームレートの要求値Rを10Hz、30Hz、50Hzおよび60Hzのいずれかに設定する(ステップS131、S141、S151およびS160)。また、電源投入直後および印刷動作が終了したときにもステップS160が実行されて、フレームレートの要求値Rは上限値60Hzに設定される。こうしてフレームレートの要求値Rが決まると、続いて実際にフレームレートを変更設定するフレームレート更新処理(ステップS170)が実行される。
【0055】
図7はフレームレート更新処理を示すフローチャートである。この処理においては、決定されたフレームレート要求値Rから、当該レートに対応する画素クロック周期、水平同期周期、垂直同期周期等が算出される(ステップS201)。そして、現在のフレームレート設定値Cが要求値Rに更新される(ステップS202)。より具体的には、新たなフレームレート設定値に対応するパラメータ分周比1、分周比2がRAM79に書き込まれる。そして、これらのパラメータがDMAコントローラー707を介してLCDコントローラー709に与えられ、その入力部901から設定用レジスタ910に書き込まれることで、算出された画素クロック周期、水平同期周期、垂直同期周期等が新たな設定値となる(ステップS203)。これにより、フレームレートが変更される。
【0056】
なお、このようにした場合でも、表示処理と印刷動作とが競合することがあり得る。例えば、表示すべき映像が動画であるときのようにフレームレートが比較的高い値に設定されており、しかも同時に印刷動作を行わなければならないケースである。フレームレートが高い場合、DMAコントローラー707を介したRAM79からLCDコントローラー709へのデータ転送が高い頻度で(例えば60分の1秒ごとに)行われる。このデータ転送と印刷動作のためのRAM79へのアクセスが競合することがある。
【0057】
このような事態に対しては、次のように対応することができる。すなわち、RAM79へのアクセスについて、DMAコントローラー707よりもCPU701に高い優先度を与えておく。これにより、両者からのアクセスが競合した場合にはCPU701による印刷動作が優先され、印刷動作が手待ちになることは回避される。一方、DMAコントローラー707から見れば、RAM79へのアクセス要求に対して適切な応答が得られないため、アンダーランエラー状態となる。そこで、DMAコントローラー707のアンダーランエラー発生がCPU701に報知されるようにしておき、エラーを検出したCPU701が以下のアンダーランエラー処理を実行することによって、問題を解決することができる。
【0058】
図8はアンダーランエラー処理を示すフローチャートである。DMAコントローラー707からRAM79へのアクセスにおいてアンダーランエラーが発生したことが検出されると、CPU701は、現在のフレームレート設定値Cから一定値(ここでは一例として20Hzとするがこれに限定されない)を差し引いた値を新たなフレームレート要求値Rとして設定する(ステップS301)。ここで、設定された要求値Rが装置の仕様上の下限値Cminよりも小さい場合には(ステップS302)、要求値Rを下限値Cminとする(ステップS303)。この実施形態における下限値Cminは、フリッカー値に対応する周波数10Hzである。そして、改めてフレームレート更新処理(図7)を実行する(ステップS304)。
【0059】
これにより、フレームレートは新たな要求値Rに対応した設定値に変更される。この状態は、印刷動作が終了するまで維持される。この設定値は、当該映像の内容に対応して予め定められたレートよりも低い値である。このため、DMAコントローラー707からRAM79へのアクセス頻度が減少し占用時間も減るので、CPU701による印刷動作はよりスムーズに行われることとなる。一方、LCDコントローラー709から表示部22への映像データ転送は、本来のフレームレートよりも低いレートで実行されることとなる。このため、動画やアニメーション画像の表示における滑らかさは幾分失われるが、表示制御そのものが破綻するわけではない。また、高いフレームレートを要しない静止画やゆっくりした動きのアニメーション画像に対しては何ら影響を及ぼさない。
【0060】
図9はこの実施形態におけるフレームレートの推移の一例を示す図である。上記した処理によれば、電源投入直後(時刻t=0)はフレームレートは装置構成上の上限値である60Hzに設定されている。その後印刷動作が開始され、その結果時刻t1においてアンダーランエラーが検出されると、フレームレートは40Hzに変更される。このとき、映像の内容から要求されるフレームレートの要求値Rと実際の設定値Cとは一致しないことになる。そして、時刻t2において印刷動作が終了すると、フレームレート決定処理が再度実行されてフレームレートは元の値60Hzに戻される。
【0061】
新たな印刷動作に起因して、時刻t3においてアンダーランエラーが発生するとフレームレートは40Hzに変更される。この状態でも再びアンダーランエラーが検出されると(時刻t4)、フレームレートはさらに低下されて20Hzとなる。また、時刻t5において映像が静止画に変更されると、フレームレートは静止画に対応した値であり、かつ装置構成における下限値である10Hz(フリッカー値)に設定される。このように、アンダーランエラーが検出されない場合はフレームレートの要求値Rと設定値Cとは一致することになる。映像の内容に応じて必要とされるフレームレートの要求値Rが上記以外の数値である場合にも、同様に考えることができる。
【0062】
以上のように、この実施形態では、LCDによる表示部22の表示フレームレートを固定値とせず、表示すべき映像の内容に応じて設定するようにしている。このため、コントローラー70内において表示処理が印刷動作と競合し、印刷動作に影響を与えることが防止されている。また、フレームレートを可変としたことで、印刷動作を処理するのと同一のSOC上で表示処理を行うことが可能となり、表示処理の専用デバイスを用いる必要がなくなっている。また、印刷動作のための処理データと、表示すべき映像データとを単一のRAM79に記憶させているので、個別にメモリーを設ける必要がない。このため、この実施形態では装置の小型化および低コスト化を図ることができる。
【0063】
より具体的には、表示すべき映像が静止画であるときにはフレームレートが低く、アニメーション画像や動画であるときにはよりフレームレートが高くなるようにしている。このように、もともと高いフレームレートを必要としない種類の映像についてはフレームレートを低くする一方、高いフレームレートを要する映像についてはフレームレートを高く設定することで、印刷動作と表示処理との間での処理の割り振りを最適化して、処理の競合を回避することができる。
【0064】
また、このようにしても競合が生じた場合には、映像表示のフレームレートを本来の値よりさらに低く設定することにより、表示処理が印刷動作に影響を及ぼすのを防止することができる。
【0065】
以上説明したように、この実施形態では、プリント機構50が本発明の「画像形成部」に、表示部22が本発明の「表示部」に、それぞれ対応している。また、コントローラー70が本発明の「制御手段」として機能している。また、この実施形態におけるRAM79が、本発明の「記憶素子」として機能している。また、この実施形態における印刷動作が本発明の「画像形成動作」および「画像形成工程」に相当しており、本実施形態の表示処理が本発明の「表示工程」に相当している。また、CPU701によりRAM79に書き込まれる映像データが本発明の「映像データ」に、映像の種類やフレームレートに関する情報が「制御データ」にそれぞれ相当している。
【0066】
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記実施形態では、印刷動作を実行中であるか否かに関わらず、表示部22に表示させる映像の内容に応じてフレームレートを設定するようにしている。これに代えて、次のようにしてもよい。すなわち、印刷動作を実行しているときにはCPU701とRAM79との間で頻繁にデータ転送が行われるため、ここに表示処理をさらに追加しようとすると処理の競合が起こりうる。しかしながら、印刷動作を処理するに十分な能力を本来的に有するコントローラー70は、印刷動作を実行していないときには表示処理を十分に余裕を持って行うことができる。したがって、印刷動作を実行していないときには敢えてフレームレートを可変とする必要はなく、例えば上限値60Hzに固定しておいてもよい。
【0067】
また、上記実施形態では、メモリーカードMに記憶された画像ファイルを読み出して印刷動作を行っているが、画像ファイルのデータ形式やその記憶媒体については上記したものに限定されず、公知の種々のものを用いることができる。例えば、磁気ディスクを有する記憶媒体やスティック状の記憶媒体であってもよい。さらには、デジタルカメラや携帯電話など、撮像された画像ファイルを記憶する機能を有する機器であって、例えばケーブルや無線・赤外線通信等の通信手段により画像ファイルを読み出すことのできるものについても、本発明を適用することが可能である。
【0068】
また、上記実施形態におけるプリント機構50はインクジェット方式のプリンターであるが、例えば電子写真方式のプリンターであってもよい。また、上記実施形態における表示部22はLCDディスプレイによって画像を表示するものであるが、EL(エレクトロルミネセンス素子)ディスプレイ等他の表示方式で画像を表示するものであってもよい。
【0069】
また、上記実施形態は、画像ファイルに対応する画像を表示するための表示機能および該画像を印刷する印刷機能を有するフォトプリンターに本発明を適用したものであるが、本発明の適用対象は上記したフォトプリンターに限定されず、表示機能および印刷機能を備える機器全般に対しても、本発明を適用することが可能である。特に、小型・低コストが求められる機器において、本発明は特に有効なものである。
【符号の説明】
【0070】
22…表示部(表示部)、 50…プリント機構(画像形成部)、 70…コントローラー(制御手段)、 79…RAM(記憶素子) 707…DMAコントローラー、 709…LCDコントローラー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録材上に画像を形成する画像形成部と、
映像を表示する表示部と、
前記画像形成部を制御するとともに、前記表示部に対し、表示すべき映像に対応する映像データを所定のフレームレートで定期的に出力する制御手段と
を備え、
前記制御手段は、前記表示部に表示させる映像の内容に応じて、前記フレームレートを変更することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記表示部に表示させる映像が静止画であるときのフレームレートを、前記表示部に表示させる映像が動画であるときのフレームレートよりも小さくする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記表示部に表示させる映像が静止画であるときのフレームレートを、設定可能な複数の値のうちの最低値に設定する請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記フレームレートの最低値は、フリッカー値に対応する値に設定されている請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記画像形成部に画像を形成させる画像形成動作を実行しているときには前記表示部に表示させる映像の内容に応じて前記フレームレートを設定する一方、前記画像形成動作を実行していないときには前記フレームレートを予め定められた一定値とする請求項1ないし4のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記制御手段は、前記画像形成部に画像を形成させる画像形成動作を実行しているときには、前記表示部に表示させる映像の内容に応じて設定した前記フレームレートの設定値を前記画像形成動作の進行状況に応じて低下させる請求項1ないし5のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記画像形成部を制御するための制御データと、前記表示部に与えるべき映像データとが同一の記憶素子に記憶される請求項1ないし6のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項8】
記録材上に画像を形成する画像形成工程と、
前記画像形成工程を実行しながら、表示部に所定のフレームレートで映像データを与えて所定の映像を表示させる表示工程と
を備え、
前記表示部に表示させる映像に対応する映像データのフレームレートを、前記表示部に表示させる映像の内容に応じて変更することを特徴とする画像形成装置における表示方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2011−51312(P2011−51312A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−204775(P2009−204775)
【出願日】平成21年9月4日(2009.9.4)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】