説明

画像形成装置及びプログラム

【課題】寿命に達したことにより稼動が停止する消耗部品に対する円滑な管理を行う。
【解決手段】画像形成装置10の制御部64では、駆動モータ84、86によって回転される感光ドラム、転写ベルトの回転数を稼動情報検出部100で検出し、稼動情報積算部102で積算する。また、残情報算出部104では、規定回転数と、積算した回転数とから残回転数を算出する。処理設定部106では、残回転数が、規定回転数に基づいて設定された第1の閾値とされる設定値に達していると、残回転数で処理できる記録紙の枚数である残枚数を算出し、算出した残枚数を、操作パネル82のディスプレイ78に表示する。また、処理設定部では、表示された残枚数を、記録紙の処理枚数に応じて減少されるように更新し、この残枚数がゼロとなることにより、該当消耗部品の交換を要求する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
記録紙などの画像形成媒体に画像を形成する画像形成装置には、例えば、電子写真プロセスによって画像を形成する画像形成装置がある。この画像形成装置では、画像データに応じて感光体ドラムを走査露光してトナー現像することにより画像データに応じたトナー像を形成し、このトナー像を転写ベルトなどの中間転写体に転写した後、この中間転写体から記録紙へ転写する。さらに、記録紙のトナー像を溶融加圧することにより記録紙に定着する。
【0003】
ところで、画像形成装置では、記録紙やトナーなどの消耗品が不足すると消耗品補給を行うことにより、画像形成処理を継続することができる。
【0004】
ここから、トナーなどの消耗部品の残量を検出し、残量に基づいて印刷可能なページ数を予測する提案がなされている(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。
【0005】
また、感光ドラムが寿命に達すると画像形成装置の作動が停止してしまうことから、感光ドラムの駆動時間を積算した積算時間情報と寿命情報を比較し、感光ドラムが寿命に近づくと警報を発する提案がなされている(例えば、特許文献3参照。)。
【0006】
さらに、消耗品の交換が必要なサプライエンド状態に達したときに、印刷動作を停止するか継続するかを予め設定する提案がなされている(例えば、特許文献4参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平10−319797号公報
【特許文献2】特開2002−351270号公報
【特許文献3】特開平05−061285号公報
【特許文献4】特開2007−178579号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、予め設定されている寿命に達したことにより稼動が停止する消耗部品に対して、寿命を的確に把握し、円滑な交換が可能となる画像形成装置及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するための請求項1にかかる発明は、画像記録媒体への画像形成処理に用いられ、稼動量が予め設定されている規定量を超えることにより装置の稼動が停止され、かつ、交換されることにより装置が稼動される消耗部品と、前記消耗部品の稼動量を検出して積算する積算手段と、前記積算手段によって積算された前記稼動量と前記規定量から前記消耗部品の残稼動量を得る残稼動量算出手段と、前記残稼動量に基づいて前記消耗部品を用いて処理される前記画像記録媒体の量である残処理量を設定する残処理量設定手段と、前記残稼動量が前記規定量に基づいて設定した第1の閾値に達した場合に、前記残処理量を報知手段によって報知する報知処理手段と、を含む。
【0010】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の発明において、前記報知手段として表示手段を含み、前記報知処理手段が、前記残処理量を前記表示手段に表示する。
【0011】
請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、画像が形成された前記画像形成媒体の量である処理量を検出する処理量検出手段と、前記処理量検出手段によって検出される前記処理量から1回の画像形成指示によって画像形成処理が行われる前記画像形成媒体の平均量を算出する平均処理量算出手段と、を含み、前記残処理量設定手段が、前記平均処理量に基づいて前記残処理量を設定する。
【0012】
請求項4に係る発明は、請求項3に記載の発明において、前記残処理量設定手段によって設定された前記残処理量を、前記処理量検出手段の検出結果に基づいて更新する更新手段を含み、前記報知処理手段が、前記更新手段によって更新された前記残処理量を報知する。
【0013】
請求項5に係る発明は、請求項4に記載の発明において、前記更新手段によって更新された前記残処理量がゼロに達したときに装置の稼動を停止する停止手段を含む。
【0014】
請求項6に係る発明は、請求項1から請求項5の何れか1項に記載の発明において、前記処理報知手段が、前記残稼動量が前記規定量に基づいて設定した第1の閾値に達した場合に、前記消耗部品の残稼動量の減少を予告する予告手段を含む。
【0015】
請求項7に係る発明は、請求項1から請求項6の何れか1項に記載の発明において、前記稼動量が前記第1の閾値より多い第2の閾値に達したときに、装置の稼動を一時停止する停止手段を含む。
【0016】
請求項8に係る発明は、請求項1から請求項7の何れか1項に記載の発明において、前記消耗部品が、前記画像記録媒体に形成される画像に応じた静電潜像が形成される感光体である。
【0017】
請求項9に係る発明は、請求項1から請求項8の何れか1項に記載の発明において、前記消耗部品が、静電潜像に応じて形成されて前記画像形成媒体に転写されるトナー画像を保持する中間転写体である。
【0018】
請求項10に係る発明は、請求項1から請求項9の何れか1項に記載の発明において、複数の前記消耗部品の中で、前記残処理量の最も少ない消耗部品に対する前記残処理量を報知し、複数の消耗部品のうち前記残処理量が、予め設定されている閾値以下となった消耗部品を一括して交換するように報知する報知手段を含む。
【0019】
請求項11に係る発明は、コンピュータを、画像記録媒体への画像形成処理に用いられ、稼動量が予め設定されている規定量を超えることにより装置の稼動が停止され、かつ、交換されることにより装置が稼動される消耗部品の稼動量を検出して積算する積算手段と、前記積算手段によって積算された前記稼動量と前記規定量から前記消耗部品の残稼動量を得る残稼動量算出手段と、前記残稼動量に基づいて前記消耗部品を用いて処理される前記画像記録媒体の量である残処理量を設定する残処理量設定手段と、前記残稼動量が前記規定量に基づいて設定した第1の閾値に達した場合に、前記残処理量を表示手段に表示して報知する報知処理手段と、とし動作させる。
【0020】
請求項12に係る発明は、コンピュータを、画像記録媒体への画像形成処理に用いられ、稼動量が予め設定されている規定量を超えることにより装置の稼動が停止され、かつ、交換されることにより装置が稼動される消耗部品の稼動量を検出して積算する積算手段と、画像が形成された前記画像形成媒体の量である処理量を検出する処理量検出手段と、前記処理量検出手段によって検出される前記処理量から1回の画像形成指示によって画像形成処理が行われる前記画像形成媒体の平均量を算出する平均処理量算出手段と、前記積算手段によって積算された前記稼動量と前記規定量から前記消耗部品の残稼動量を得る残稼動量算出手段と、前記稼動量算出手段によって得られる残稼動量と、前記平均処理量算出手段によって得られる前記記憶媒体の平均量に基づいて前記消耗部品を用いて処理される前記画像記録媒体の量である残処理量を設定する残処理量設定手段と、前記残稼動量が前記規定量に基づいて設定した第1の閾値に達した場合に、前記残処理量を表示手段に表示して報知する報知処理手段と、として動作させる。
【発明の効果】
【0021】
以上説明したように請求項1の発明によれば、消耗部品の稼動量が第1の閾値に達したときに、残処理量を放置するので、消耗部品の交換の交換時期が近づいていることを共に、その時期の認識が可能となる。
【0022】
また、請求項2及び請求項11の発明によれば、残処理量を表示手段に表示するので、交換時期の把握が容易となる。
【0023】
請求項3及び請求項12の発明によれば、連続して画像形成処理が行われる画像記録媒体の処理量の平均値を用いて、残処理量を算出するので、画像形成装置の使用状況に応じた適切な残処理量が表示される。
【0024】
また、請求項4の発明によれば、残処理量を、実際の処理量に基づいて更新するので、適正な残処理量を常に表示することができる。
【0025】
さらに、請求項5の発明によれば、残処理量がゼロに達したときに、消耗部品の交換が要求されるので、ユーザに残処理量と交換時期のずれによる違和感を生じさせることがない。
【0026】
また、請求項6の発明によれば、消耗部品の稼動量が第1の閾値に達したときに、消耗部品の交換時期が近づいたことを予告するので、残処理量を報知したときに、違和感が生じるのを防止することができる。
【0027】
請求項7の発明によれば、消耗部品の稼動量が第2の閾値に達したときに、装置の稼動を一時停止するので、消耗部品に交換時期が近づいたことが的確に認識される。
【0028】
請求項8に記載の発明によれば、感光体の交換を円滑に行うことができ、請求項9の発明によれば、転写ベルトなどの中間転写体の交換を円滑に行うことができる。
【0029】
請求項10の発明によれば、複数の消耗部品の中で、最も残処理量の少ない消耗部品を基準とするので、複数の消耗部品の交換を一括して行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本実施の形態に係る画像形成装置の要部の構成図である。
【図2】制御部の要部の構成を示すブロック図である。
【図3】制御部に形成される機能ブロック図である。
【図4】本実施の形態に係る消耗部品の稼動量管理の一例を示す流れ図である。
【図5】(A)から(C)は操作パネルの一例を示す平面図であり、(A)は残枚数の表示に先立ってなされる予告を示し、(B)は残枚数の表示を示し、(C)は消耗部品の交換要求を示している。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下に、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。図1には、本実施の形態に適用した画像形成装置10の要部の構成が示されている。画像形成装置10には、筐体12の内部に、現像ユニット14が設けられている。画像形成装置10では、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(クロ)のトナーを用いて記録紙16に画像を形成し、現像ユニット14として、Y色の現像ユニット14Y、M色の現像ユニット14M、C色の現像ユニット14C及びK色の現像ユニット14Kを有している(以下、総称するときは、現像ユニット14とする)。現像ユニット14Y、14M、14C、14Kは、水平方向(図1の紙面左右方向)に沿って所定の間隔で配置されている。
【0032】
現像ユニット14には、感光ドラム18、感光ドラム18の周面を帯電してレーザ光が照射されることにより静電潜像が形成されるようにする帯電器20、感光ドラム18へトナーを供給することにより静電潜像に応じたトナー像を形成する各色の現像器22(現像器22Y、22M、22C、22K)及び、感光ドラム18に残ったトナーを除去するクリーナ24が設けられている。
【0033】
筐体12内には、各色のトナーが収容されたトナーカートリッジ26(26Y、26M、26C、26K)が装填され、現像器22Y、22M、22C、22Kには、トナーカートリッジ26Y、26M、26C、26Kのそれぞれからトナーが供給される。
【0034】
また、筐体12内には、露光ユニット28が設けられている。露光ユニット28には、現像ユニット14Y、14M、14C、14Kのそれぞれに対応する半導体レーザ(図示省略)が設けられており、半導体レーザから現像ユニット14Y、14M、14C、14Kの各感光ドラム18にレーザ光LB−Y、LB−M、LB−C、LB−K(総称するときは、レーザ光LBとする)を照射する。なお、露光ユニット28は、フレーム30に囲われており、レーザ光LBは、フレーム30に透明ガラスを用いて形成されたウインド32を通過する。
【0035】
露光ユニット32には、ポリゴンミラー34を含む走査光学系が設けられており、感光ドラム18のそれぞれには、画像データなどの画像情報に応じて変調されたレーザ光LBが、ポリゴンミラー34によって偏向走査されながら照射される。これにより、感光ドラム18のそれぞれに画像情報に応じた静電潜像が形成される。
【0036】
なお、本実施の形態では、感光ドラム18の走査光源として半導体レーザを用いているが、走査光源は、これに限らず、LEDなどの発光素子を配列して、画像情報に基づいて発光させるなどの任意の光源及び走査方式を適用することができる。
【0037】
画像形成装置10には、各現像ユニット14の感光ドラム18に対向して無端の転写ベルト36が設けられている。転写ベルト36は、テンションロール38A、38B、従動ロール38C及び駆動ロール38Dの間に一定の張力が付与されて巻き掛けられている。また、転写ベルト36は、駆動ロール38Dの回転駆動によって感光ドラム18に接触されながら図1の矢印A方向へ移動される。
【0038】
感光ドラム18のそれぞれには、転写ベルト36を挟んで転写ロール40が対向配置されており、感光ドラム18に形成されたトナー像は、転写ロール40によって転写ベルト36に転写される。画像形成装置10では、転写ベルト36上にY、M、C、Kの各色のトナー像が順に重ねられて転写される。
【0039】
駆動ロール38Dには、転写ロール42が対向されており、転写ベルト36に転写されたトナー像は、転写ベルト36の移動に同期して駆動ロール38Dと転写ロール42との間の転写位置へ送り込まれる記録紙16に転写される。
【0040】
筐体12の下部には、この記録紙16が収容された給紙ユニット44が設けられている。記録紙16は、フィードロール46によって1枚ずつ給紙ユニット44から取り出されて、用紙搬送路48に沿って転写位置へ向けて搬送される。
【0041】
この用紙搬送路48には、転写ロール42の上流側(給紙ユニット44側)にレジストロール50が設けられている。レジストロール50は、転写ベルト36上に転写されたトナー像の移動に合わせて、記録紙16を駆動ロール38Dと転写ロール42との間の転写位置へ送り込む。
【0042】
画像形成装置10には、定着器52が設けられており、トナー像が転写された記録紙16が定着器52へ送り込まれる。この定着器52では、一対の定着ロール54によって記録紙16の加圧及び加熱を行う。これにより、記録紙16上のトナーが、溶融定着され、記録紙16に、画像情報に応じた画像が形成される。
【0043】
画像形成装置10には、筐体12の上部に用紙受56が形成されており、画像が形成された記録紙16は、排紙ロール58によって用紙受56上に送り出されて排出される。
【0044】
なお、画像形成装置10では、記録紙16の両面に画像形成が可能となっており、記録紙16の両面に画像が形成される場合には、片面に画像が形成された記録紙16の先端部を筐体12から突出させると共にこの記録紙16の後端部を排紙ロール58によって挟む。この状態で、排紙ロール58を逆回転すると共に、図示しない切換えガイドを操作することにより、記録紙16をロール60へ向けて搬送し、このロール60を介して両面用搬送路62へ送りこんでレジストロール50へ戻す。
【0045】
図2に示されるように、画像形成装置10の作動を制御する制御部64には、CPU66、ROM68及びRAM70がシステムバスなどのバス72によって接続されて形成された一般的構成のマイクロコンピュータを備えている。
【0046】
ROM68には、画像形成装置10の作動を制御する制御プログラム、各種のパラメータが予め記憶され、CPU66は、ROM68に記憶された制御プログラムを実行することにより画像形成装置10の作動を制御する。このときに、RAM70がワークエリアとして用いられる。
【0047】
この制御部64には、HDDなどの記憶手段74が設けられており、この記憶手段74に画像形成を行うための画像情報などが格納される。また、制御部64には、NvRAM76が設けられており、このNvRAM76に、画像形成装置10の電源が切られても保持する必要のある情報が格納される。
【0048】
また、制御部64には、画像形成装置10の動作状態などを表示するディスプレイ78及び、各種の操作を行う操作スイッチ80を含む操作パネル82が設けられている。制御部64では、ディスプレイ78の表示と操作スイッチ80の操作によって各種の設定がなされる。
【0049】
さらに、画像形成装置10には、現像ユニット14(14Y、14M、14C、14K)のそれぞれに設けられている感光ドラム18を駆動する駆動モータ84(84Y、84M、84C、84K)(以下、総称するときは、駆動モータ84とする)が設けられていると共に、転写ベルト36の駆動ロール38Dを駆動する駆動モータ86などが設けられている。
【0050】
制御部64には、駆動モータ84Y、84M、84C、84K、86を駆動する駆動回路88(88Y、88M、88C、88K)、90が設けられており、制御部64では、この駆動回路88、90を介して駆動モータ84、86の作動を制御する。
【0051】
また、制御部64には、通信インターフェイス92が設けられており、この通信インターフェイス92を介して、パーソナルコンピュータなどの情報処理端末94に接続されている。画像形成装置10では、例えば、情報処理端末94から出力される画像情報を受信し、この画像情報に基づいた画像形成処理を行う。
【0052】
ところで、画像形成装置10に設けられている現像ユニット14の感光ドラム18や転写ベルト36などは、稼動量が予め設定されている規定量に達すると交換が必要な消耗部品となっている。すなわち、現像ユニット14の感光ドラム18や転写ベルト36は、寿命が設定されており、寿命に達すると画像形成装置10では、稼動を停止する。また、画像形成装置10では、寿命に達した消耗部品、すなわち、稼動量が規定量に達した消耗部品の交換が行われることにより再稼動される。
【0053】
図3に示されるように、画像形成装置10の制御部64には、稼動量検出部100が形成されている。この稼動量検出部100は、駆動回路88、90による駆動モータ84、86の作動を検出し、これにより、現像ユニット14Y、14M、14C、14Kの感光ドラム18及び、転写ベルト36の稼動量を検出する。
【0054】
なお、以下では、感光ドラム18及び転写ベルト36の稼動量及び規定量として回転数を適用して説明する。ここから、稼動情報検出部100では、駆動モータ84の回転数から感光ドラム18の回転数nを検出し、駆動モータ86の駆動時間から転写ベルト36の回転数bを検出する。
【0055】
制御部64には、稼動情報積算部102及び残情報算出部104が形成されている。稼動情報積算部102は、稼動情報検出部100で検出される感光ドラム18の回転数n及び転写ベルト36の回転数bを積算する。また、残情報算出部104は、稼動情報積算部102で積算された回転数N及び回転数Bを、NvRAM76に記録されている規定回転数Ns、Bsと比較し、感光ドラム18の回転数Nが規定回転数Nsに達するまでの残回転数Nr及び、転写ベルト36の回転数Bが規定回転数Bsに達するまでの残回転数Brを算出する。
【0056】
一方、画像形成装置10では、規定回転数Ns、Bsに基づいて、残回転数Nrと残回転数Brの閾値が2段階に設定されている。すなわち、残回転数Nrに対して第1の閾値とする設定値N及び第2の閾値とする設定値N(Ns>N>N>0)が設定され、残回転数Brに対して第1の閾値とする設定値B及び第2の閾値とする設定値B(Bs>B>B>0)が設定されている。
【0057】
制御部64には、処理設定部106が形成されている。この処理設定部106には、操作パネル82のディスプレイ78及び操作スイッチ80が接続されている。また、操作パネル82には、報知手段としてアラーム108が設けられている。
【0058】
処理設定部106では、先ず、残情報生成部104で算出された残回転数Nr及び残回転数Brのそれぞれと設定値N、Bとを比較し、残回転数Nrが設定値Nより少なくなるか(N≧Nr)、又は、残回転数Brが設定値Bよりも少なくなる(B≧Br)と、アラーム108を作動させる。このアラーム108の作動は、オペレータが操作スイッチ80を操作することにより停止する。
【0059】
また、処理設定部106では、残回転数Nr及び残回転数Brのそれぞれと設定値N、Bとを比較し、残回転数Nrが設定値Nより少なくなるか(N≧Nr)、又は、残回転数Brが設定値Bよりも少なくなる(B≧Br)と、装置の稼動を一時停止する。この装置稼動の一時停止は、オペレータが操作パネル82上の所定の操作スイッチ80を操作することにより再稼動を開始する。
【0060】
また、処理設定部106では、画像形成装置10に所定の情報処理端末94が接続されていると、その情報処理端末94に通知を行う。この通知は、例えば、情報処理端末94に設けているディスプレイに所定の表示を行なう。
【0061】
一方、制御部64には、画像形成装置10の処理量を検出する処理量検出部110及び、平均情報報算出部112が設けられている。なお、ここでは、処理量の一例として記録紙16の処理枚数Mを適用して説明する。
【0062】
平均情報算出部112は、例えば、情報処理端末64から受付けた1回の画像形成指示ごとに、使用した記録紙16の枚数(処理枚数M)をカウントし、1回の画像形成指示で処理する記録紙の枚数の平均値Mcを算出する(平均ランレングスの算出)。
【0063】
一方、処理設定部108では、残回転数Nrが設定値Nに達するか(N≧Nr)、又は、残回転数Brが設定値Bに達する(B≧Br)と、該当消耗部品の稼動量が規定量に達するまでに処理可能な記録紙16の残枚数Mrを算出する。このときに、処理設定部106では、平均情報算出部112で算出された平均値Mcを用いて、この平均値Mcから1回の画像形成指示に対する回転数n、bを用いて処理可能な記録紙16の残枚数Mrを算出し、算出した残枚数Mrをディスプレイ78に表示する。
【0064】
また、処理設定部106では、画像形成処理が進むと、ディスプレイ78に表示している残枚数Mrから、処理量検出部110で検出している処理枚数Mを差し引いて新たな残枚数Mrを設定して表示する。
【0065】
さらに、処理設定部106では、更新した残枚数Mrが、ゼロ(Mr≦0)となると、何れかの消耗部品が交換時期に至ったと判断して、処理中の画像形成処理が終了すると装置の稼動を停止する。このときの、装置の稼動停止は、該当消耗部品の交換によって復旧(再稼動)するようにしている。
【0066】
なお、画像形成装置10では、記録紙16への画像形成を開始するとき及び、連続した画像形成処理が終了するときに感光ドラム18及び転写ベルト36のサイクルアップ/サイクルダウンを行う。処理量検出部110では、このサイクルアップ/サイクルダウンを含めた感光ドラム18の回転数n及び転写ベルト36の回転数bの検出を行い、処理設定部106では、サイクルアップ/サイクルダウンを含めて、残枚数Mrの算出を行う。
【0067】
また、感光ドラム18は、現像ユニット14Y、14M、14C、14Kから感光ドラム18を含むユニット(感光体ユニット)の単位で交換され、転写ベルト36は、転写ベルトを含むユニットの単位で交換される。
【0068】
このように構成されている画像形成装置10では、例えば、情報処理端末94から画像情報と共に画像形成指示を受信すると、画像情報に基づいた画像形成処理を行う。このときに、例えば、5枚の記録紙16に画像を形成する画像形成指示を受付けた場合、1枚目(1ページ目)の記録紙16への画像形成処理に先立って、感光ドラム16及び転写ベルト36のサイクルアップを行う。また、画像形成装置10では、5枚目(最終ページ目)の記録紙16への画像形成処理が終了すると、感光ドラム18及び転写ベルト36のサイクルダウンを行った後に、感光ドラム18及び転写ベルト36の駆動を停止するようにしている。
【0069】
ところで、画像形成装置10では、感光ドラム18や転写ベルト36などの消耗部品の稼動量が予め設定されている規定量に達したときに、稼動を停止して、該当消耗部品の交換を促すようにしている。
【0070】
画像形成装置10の制御部64では、画像形成指示に基づいた画像形成処理を行うごとに、これらの消耗部品の稼動量の検出及び稼動量の積算を行い、この積算値と規定量に基づいて消耗部品の交換時期の接近の報知や交換要求を行うようにしている。
【0071】
ここで、図4を参照しながら、このときの制御部64での処理を説明する。なお、制御部64では、画像形成処理を行うごとに、サイクルアップ/サイクルダウンを含めた現像ユニット14Y、14B、14C、14Kごとの感光ドラム18の回転数n(nY、nM、nC、nK)、転写ベルト36の回転数bの検出を行うと共に、1回の画像形成指示ごとの処理枚数Mから平均値Mcを算出する。
【0072】
また、ここでは、一例として、現像ユニット14Y、14M、14C、14Kを特定せずに現像ユニット14と、この現像ユニット14の感光ドラム18を例に説明する。
【0073】
このフローチャートは、例えば、1つの画像形成指示に対する画像形成処理が終了するごとなどの予め設定されたタイミングで実行され最初のステップ200では、感光ドラム18の回転数nを読み込み、次のステップ202では、この回転数nを積算し、積算した回転数Nを算出する。なお、この回転数Nは、装置の設置時及び現像ユニット14の交換時にリセット(N=0)される。
【0074】
次のステップ204では、回転数Nと規定回転数Nsから感光ドラム18の回転数Nが規定回転数Nsに達するまでの残回転数Nrを算出する(Nr=Ns−N)。また、ステップ206では、回転数Nrが設定値Nに達しか否かを確認する。
【0075】
ここで、画像形成装置10での処理が進行し、回転数Nが設定値Nに達すると(N≦N)、ステップ206で肯定判定されてステップ208へ移行する。このステップ208では、アラーム108を作動させると共に、ディスプレイ78に所定の表示を行ない、感光ドラム18の稼動量が規定量に近づき、現像ユニット14の交換時期が近づいたことを報知する。
【0076】
図5(A)には、このときの操作パネル82でのディスプレイ78の表示の一例を示している。この操作パネル82には、LCDなどを用いたディスプレイ78が設けられている。また、操作パネル82には、操作キー80として、上、下、右、左の矢印キー116U、116D、116R、116Lと共に、セットキー118及びキャンセルキー120などが設けられている。
【0077】
ここで、図4のステップ208が実行されることにより、ディスプレイ78には、感光ドラム18を含む感光体ユニットの交換時期が近づいていることを報知する。ディスプレイ78上の表示と共に、アラーム108を作動させるようにしており、このアラーム108の作動は、操作パネル82上のキャンセルキー120が操作されることにより停止される。
【0078】
また、制御部64では、図4のステップ208を実行することにより、画像形成装置10の管理装置(管理者)として設定されている情報処理端末94に対して、消耗部品(感光体ユニット)の交換時期が近づいていることを、該当情報処理端末94のディスプレイ(モニタ)に表示する。
【0079】
このようにして、感光ドラム18の交換時期が近づいたことを報知すると、ステップ210では、画像形成処理を行ったときの感光ドラム18の回転数nを読み込み、ステップ212では、回転数Nの積算を行う。また、ステップ214では、回転数Nから残回転数Nrの算出を行う。さらに、ステップ216では、残回転数Nrが設定値Nに達したか否かを確認する。
【0080】
ここで、残回転数Nrが設定値Nに達すると(Nr≦N)、ステップ216で肯定判定されてステップ218へ移行する。このステップ218では、残回転数Nrに基づいて感光ドラム18の回転数Nが規定回転数Nsに達するまでに処理可能な記録紙16の枚数とする残枚数Mrを算出する。この残枚数Mrは、1回の画像形成指示における処理枚数Mの平均値Mcと、そのときの回転数nを用いて算出する。
【0081】
Mr=(Nr/n)×Mc
なお、残枚数Mrは、上記の演算で得られる数値に対する最大の正数とする。
【0082】
これと共に、ステップ220では、装置の稼動を一時停止し、ステップ222では、ディスプレイ78に、残枚数Mrを含む所定の表示を行なう。なお、このときの画像形成装置10の一時停止は、電源はオンしている状態で、画像形成処理のみが停止している状態する。
【0083】
図5(B)には、このときのディスプレイ78上での表示の一例を示している。このときには、ディスプレイ78上には、消耗部品の交換時期が近づいていることを示すメッセージと共に、残枚数Mrが合わせて表示される。
【0084】
図4のステップ224では、稼動を停止している画像形成装置10の復帰操作がなされたか否かを確認しており、このときに、復帰用のスイッチとして設定されている操作パネル82のキャンセルキー120が操作されると、ステップ224で肯定判定してステップ226へ移行し、稼動形成装置10の稼動を開始する。
【0085】
この後、画像形成処理が再開されることにより、ステップ228では、回転数nを読み込み、回転数Nの積算を行い(ステップ230)、さらに、残回転数Nrの算出を行う(ステップ232)。
【0086】
次に、ステップ234では、残回転数Nrがゼロになったか否か、すなわち、積算している回転数Nが、規定回転数Nsに達したか否かを確認する。
【0087】
また、ステップ236では、処理枚数検出部110で検出された処理枚数Mを読み込み、ステップ238で残枚数Mrの更新を行う(Mr=Mr−M)。
【0088】
次にステップ240では、残枚数Mrがゼロになったか否かを確認する。このときに、残枚数Mrがゼロになっていなければ(Mr>0)、ステップ240で否定判定してステップ242へ移行し、更新した残枚数Mrをディスプレイ78に表示する。
【0089】
これに対して、残回転数Nrがゼロとなると(Mr≦0)、ステップ234で肯定判定されてステップ244へ移行する。また、残枚数Mrがゼロになると(Mr≦0)、ステップ240で肯定判定してステップ244へ移行する。すなわち、残回転数Nrがゼロになるか、その前に残枚数Mrがゼロになると、ステップ244へ移行する。
【0090】
このステップ244では、装置の稼動を停止すると共に、消耗部品の交換を促す表示を行なう。図5(C)には、このときのディスプレイ78の表示の一例を示しており、操作パネル82のディスプレイ78には、感光ドラム18の稼動量が、規定量に達したことにより、該当消耗部品(ここでは感光ドラム18が設けられている感光体ユニット)の交換を要求する表示を行なう。
【0091】
ここで、操作パネル82のディスプレイ78に表示する残枚数Mrを具体的に説明する。
〔具体例1〕
具体例1では、複数枚の記録紙16に連続して画像を形成するときに、1枚の記録紙16への画像形成に要する回転数を3回転(3回転/枚)、サイクルアップ及びサイクルダウンに要する回転数を10回転、1回の画像形成指示で画像を形成する記録紙16の枚数の平均(平均ランレングス)を2枚とする。
【0092】
このときには、2枚の記録紙16に画像を形成する感光ドラム18の回転数nは、n=3×2+10=16(回転)となる。したがって、1枚の記録紙16に画像を形成するのに要する回転数nは8回転(8回転/枚)となる。
【0093】
ここで、設定値Nに達したときの残回転数Nrが300回転(Nr=300)であると、
(Nr/n)×Mc=(300/16)×2=300/8=37.5
から、残枚数Mrは37枚となり、ディスプレイ78には、残枚数Mrが37枚から表示され、画像形成処理に応じて、画像が形成された枚数分だけ、減少されながら表示が継続される。
【0094】
また、1回の画像形成指示で画像を形成する記録紙16の枚数の平均(平均ランレングス)が5枚であると、5枚の記録紙16に画像を形成する感光ドラム18の回転数nは、n=3×5+10=25(回転)となる。このときは、1枚の記録紙16に画像を形成するのに要する回転数は5回転(5回転/枚)となる。
【0095】
ここで、設定値Nに達したときの残回転数Nrが300回転(Nr=300)であると、
(Nr/n)×Mc=(300/25)×5=300/5=60
となり、残枚数Mrが60枚から表示される。
〔具体例2〕
具体例2では、転写ベルト36を例に説明する。ここで、複数枚の記録紙16に連続して画像を形成するときに、1枚の記録紙16への画像形成に要する回転数を0.7回転(0.7回転/枚)、サイクルアップ及びサイクルダウンに要する回転数を2回転、1回の画像形成指示で画像を形成する記録紙16の枚数の平均(平均ランレングス)を2枚とする。
【0096】
このときには、2枚の記録紙16に画像を形成する転写ベルト36の回転数bは、b=0.7×2+2=3.4(回転)となる。したがって、3.4回転で2枚の記録紙16に画像を形成することができる。
【0097】
ここで、設定値Bに達したときの残回転数Nrが1000回転(Br=100)であると、
(Br/b)×Mc=(1000/3.4)×2=588.24
から、残枚数Mrは588枚となる。また、1回の画像形成指示当たりの記録紙16の枚数が5枚であれば、そのときの転写ベルト36の回転数bは、b=0.7×5+2=5.5(回転)となる。したがって、このときには、
(Br/b)×Mc=(1000/5.5)×5=909.09
となり、残枚数Mrが909枚となる。
【0098】
一方、以上の説明では、感光ドラム18と転写ベルト36を分けて説明したが、感光ドラム18に対する残枚数Mr(以下、残枚数Mdとする)と転写ベルト36に対する残枚数Mr(以下、残枚数Mbとする)の差ΔMrが予め設定されている枚数差ΔMs以下であるときには、何れか少ない方の残枚数Mrを基準として、ディスプレイ78への表示及び、残枚数Mrがゼロとなったときに、一括して交換要求を行うようにしてもよい。
【0099】
すなわち、感光ドラム18に対する残枚数Mdが30枚、転写ベルト36に対する残枚数Mbが40枚であるときに、枚数差ΔMsが20枚に設定されている場合、感光ドラム18が規定量に達するまでと、転写ベルト36が規定量に達するまでの差ΔMrは、ΔMr=40−30=10≦ΔMsとなる。
【0100】
このときには、感光ドラム18に対する残枚数Mdが、転写ベルト36に対する残枚数Mbより少ないので、感光ドラム18に対する残枚数Mdを残枚数Mrとして表示する。また、この残枚数Mrがゼロに達したときに、感光ドラム18及び転写ベルト36の交換要求を合わせって行う。
【0101】
以上説明したように、本実施の形態によれば、感光ドラム18の回転数Nが設定値Nに達するか、又は、転写ベルト36の回転数Bが設定値Bに達したときに、残枚数Mrを表示するなどして報知するので、感光ドラム18や転写ベルト36の稼動量が規定量に近づいたことを的確に報知することができる。
【0102】
また、残枚数を表示することにより、画像形成装置10を使用するユーザは、感光ドラム18や転写ベルト36の交換タイミングを的確に認識することができる。
【0103】
また、本実施の形態では、画像形成指示の1回あたりの処理枚数Mの平均値Mcを算出し、この平均値Mcに基づいて残枚数Mrを表示するので、画像形成装置10の使用状況に応じた的確な残枚数が表示される。
【0104】
さらに、本実施の形態では、表示手段に表示した処理枚数を、処理量に応じて減算して表示するので、ユーザは、消耗部品の交換時期を適正に把握することができる。
【0105】
また、本実施の形態では、複数の消耗部品の中で、残処理量の最も少ない消耗部品に対する残枚数を表示するので、消耗部品の交換タイミングが表示よりも速くなってしまうのを防止することができる。
【0106】
さらに、画像形成装置10では、残枚数の表示に先立って、消耗部品の稼動量が規定量に近づいたのを予告するので、余裕を持って消耗部品の交換の準備をすることができる。
【0107】
なお、以上説明した本実施の形態は、本発明の構成を限定するものではない。例えば、本実施の形態では、残枚数がゼロとなるか、残回転数(残稼動量)がゼロとなったときに、画像形成装置10の稼動を停止して消耗部品の交換を促すようにしたが、これに限らず、例えば、残回転数に拘わらず、ディスプレイ78に表示している残枚数がゼロとなったときに稼動を停止するようにしても良く、これにより、ディスプレイ78の表示と画像形成装置10の作動が相違することにより違和感が生じるのを防止することができる。
【0108】
また、消耗部品の残稼動量ないし残処理量がゼロとなったときには、ディスプレイ78に表示するのみでなく、予め画像形成装置10の管理用として設定されている情報処理端末94に通知して、該当情報処理端末94のディスプレイに消耗部品の交換を要求する表示を行なっても良く、さらに、画像形成装置10に接続されている情報処理端末94や、画像形成装置10に画像形成指示を行った情報処理端末94に、消耗部品の交換要求の表示が行われるように通知しても良い。
【0109】
さらに、残枚数Mrの表示は、操作パネル82のディスプレイ78に表示するのみでなく、予め画像形成装置10の管理用として設定されている情報処理端末94に通知して、該当情報処理端末94のディスプレイに表示されるようにしても良く、画像形成装置10に接続されている情報処理端末94や、画像形成装置10に画像形成指示を行った情報処理端末94のディスプレイに表示されるようにしても良い。
【0110】
また、本実施の形態では、画像形成装置10を例に説明したが、本発明は、これに限らず、使用限度となる稼動量の規定量が設定され、規定量に達することにより装置の稼動が停止する消耗部品を備えた任意の構成の画像形成装置に適用することができる。
【符号の説明】
【0111】
10 画像形成装置
14(14Y、14M、14C、14K) 現像ユニット
16 記録紙
18 感光ドラム
36 転写ベルト
64 制御部
78 ディスプレイ
80 操作スイッチ
82 操作パネル
84(84Y、84M、84C、84K) 駆動モータ
86 駆動モータ
88(88Y、88M、88C、88K) 駆動回路
90 駆動回路
94 情報処理端末
100 稼動情報検出部
102 稼動情報積算部
104 残情報算出部
106 処理設定部
110 処理量検出部
112 平均情報算出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像記録媒体への画像形成処理に用いられ、稼動量が予め設定されている規定量を超えることにより装置の稼動が停止され、かつ、交換されることにより装置が稼動される消耗部品と、
前記消耗部品の稼動量を検出して積算する積算手段と、
前記積算手段によって積算された前記稼動量と前記規定量から前記消耗部品の残稼動量を得る残稼動量算出手段と、
前記残稼動量に基づいて前記消耗部品を用いて処理される前記画像記録媒体の量である残処理量を設定する残処理量設定手段と、
前記残稼動量が前記規定量に基づいて設定した第1の閾値に達した場合に、前記残処理量を報知手段によって報知する報知処理手段と、
を含む画像形成装置。
【請求項2】
前記報知手段として表示手段を含み、前記報知処理手段が、前記残処理量を前記表示手段に表示する、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
画像が形成された前記画像形成媒体の量である処理量を検出する処理量検出手段と、
前記処理量検出手段によって検出される前記処理量から1回の画像形成指示によって画像形成処理が行われる前記画像形成媒体の平均量を算出する平均処理量算出手段と、
を含み、
前記残処理量設定手段が、前記平均処理量に基づいて前記残処理量を設定する、請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記残処理量設定手段によって設定された前記残処理量を、前記処理量検出手段の検出結果に基づいて更新する更新手段を含み、
前記報知処理手段が、前記更新手段によって更新された前記残処理量を報知する、請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記更新手段によって更新された前記残処理量がゼロに達したときに装置の稼動を停止する停止手段を含む請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記処理報知手段が、前記残稼動量が前記規定量に基づいて設定した第1の閾値に達した場合に、前記消耗部部品の残稼動量の減少を予告する予告手段を含む、請求項1から請求項5の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記稼動量が前記第1の閾値より多い第2の閾値に達したときに、装置の稼動を一時停止する、請求項1から請求項6の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記消耗部品が、前記画像記録媒体に形成される画像に応じた静電潜像が形成される感光体である請求項1から請求項7の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記消耗部品が、静電潜像に応じて形成されて前記画像形成媒体に転写されるトナー画像を保持する中間転写体である請求項1から請求項8の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項10】
複数の前記消耗部品の中で、前記残処理量の最も少ない消耗部品に対する前記残処理量を報知し、複数の消耗部品のうち前記残処理量が、予め設定されている閾値以下となった消耗部品を一括して交換するように報知する報知手段を含む、請求項1から請求項9の何れか1項に記載の画像形成装置。
【請求項11】
コンピュータを、
画像記録媒体への画像形成処理に用いられ、稼動量が予め設定されている規定量を超えることにより装置の稼動が停止され、かつ、交換されることにより装置が稼動される消耗部品の稼動量を検出して積算する積算手段と、
前記積算手段によって積算された前記稼動量と前記規定量から前記消耗部品の残稼動量を得る残稼動量算出手段と、
前記残稼動量に基づいて前記消耗部品を用いて処理される前記画像記録媒体の量である残処理量を設定する残処理量設定手段と、
前記残稼動量が前記規定量に基づいて設定した第1の閾値に達した場合に、前記残処理量を表示手段に表示して報知する報知処理手段と、
とし動作させるプログラム。
【請求項12】
コンピュータを、
画像記録媒体への画像形成処理に用いられ、稼動量が予め設定されている規定量を超えることにより装置の稼動が停止されると共に交換されることにより装置が稼動される消耗部品の稼動量を検出して積算する積算手段と、
画像が形成された前記画像形成媒体の量である処理量を検出する処理量検出手段と、
前記処理量検出手段によって検出される前記処理量から1回の画像形成指示によって画像形成処理が行われる前記画像形成媒体の平均量を算出する平均処理量算出手段と、
前記積算手段によって積算された前記稼動量と前記規定量から前記消耗部品の残稼動量を得る残稼動量算出手段と、
前記稼動量算出手段によって得られる残稼動量と、前記平均処理量算出手段によって得られる前記記憶媒体の平均量に基づいて前記消耗部品を用いて処理される前記画像記録媒体の量である残処理量を設定する残処理量設定手段と、
前記残稼動量が前記規定量に基づいて設定した第1の閾値に達した場合に、前記残処理量を表示手段に表示して報知する報知処理手段と、
として動作させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−230877(P2010−230877A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−76994(P2009−76994)
【出願日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】