説明

画像形成装置及び画像形成方法、並びに、清掃装置及び清掃方法

【課題】長期に渡り優れた画質が得られる画像形成装置及び画像形成方法、並びに、長期に渡り被清掃部材の汚染ムラが抑制される被清掃部材の清掃装置及び清掃方法を提供すること。
【解決手段】被清掃部材と、前記被清掃部材と接触して連れ回る清掃ロールと、を有し、前記被清掃部材に対して、研磨剤粒子、並びに、離型剤及び/又は固体潤滑剤が供給され、かつ、前記清掃ロールにより、前記研磨剤粒子、並びに、離型剤及び/又は固体潤滑剤が、被清掃部材の表面において清掃ロールのロール軸方向に移動されることを特徴とする画像形成装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置及び画像形成方法、並びに、清掃装置及び清掃方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子写真方式を採用した複写機やプリンタ等の画像形成装置の帯電装置として、スコロトロン帯電器のようなコロナ放電現象を利用したものが多用されてきたが、コロナ放電現象を利用した帯電装置の場合には、オゾンや窒素酸化物が発生する。これに対して、導電性の帯電ロールを感光体に直接接触させて感光体の帯電を行う接触帯電方式はオゾンや窒素酸化物の発生が大幅に少なく、電源効率もよいことから、最近では主流となっている。
このような接触帯電方式の帯電装置では、帯電ロールが感光体に常時接触しているため、帯電ロール表面に異物の付着による汚れが発生しやすい。帯電ロールの表面に付着した異物は、帯電ロールの表面抵抗値にムラを生じさせ、帯電のバラツキを生じる。
帯電ロールの汚染形態は、画像密度の偏り、上流に位置するクリーニング部材の部分的な欠け・へたり等による被クリーニング材料のすり抜け、異物の混入などにより、筋状・帯状・点状といった汚染ムラを呈する。このような局所的な汚染部位に静電潜像を形成した場合、汚染されていない部位に比較し相対的に低電位部位を形成するため、出力上も画像スジ・帯状カブリ・濃度ムラ・色点といった画像欠陥を伴うこととなる。
【0003】
帯電ロールのクリーニング性能の向上に関して、特許文献1には、感光体と、前記感光体の表面に接触して回転し、前記感光体を帯電させる帯電ロールと、前記帯電ロールの表面に接触して回転し、前記帯電ロールの表面をクリーニングするクリーニングロールと、前記クリーニングロールでクリーニングした付着物を前記帯電ロールに戻し、前記帯電ロールの付着物を前記感光体に戻して回収する画像形成装置であって、前記帯電ロールの外周長と前記クリーニングロールの外周長が異なることを特徴とする画像形成装置が開示されている。
また、特許文献2には、像担持体の表面に接触又は近接する帯電ローラと、該帯電ローラの表面に加圧接触するクリーニングローラと、を備えた帯電ローラクリーニング装置において、前記クリーニングローラの表面に該クリーニングローラの軸方向に延在する螺旋溝が設けられていることを特徴とする帯電ローラクリーニング装置が開示されている。
さらに、特許文献3には、回動する被帯電体を帯電させる帯電ローラと、該帯電ローラとの接触から受けた力により従動回転しながら該帯電ローラを清掃するクリーニングローラとを備えた帯電装置において、上記クリーニングローラは、上記帯電ローラに接触して該帯電ローラ表面を清掃する清掃部と、該清掃部よりも径が小さく該帯電ローラに対して非接触になるように形成された非清掃部とを備え、該清掃部と該非清掃部とが該帯電ローラとの対向部で交互に現れることを特徴とする帯電装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−121543号公報
【特許文献2】特開2008−145566号公報
【特許文献3】特開2008−304729号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、長期に渡り優れた画質が得られる画像形成装置及び画像形成方法、並びに、長期に渡り被清掃部材の汚染ムラが抑制される被清掃部材の清掃装置及び清掃方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の上記課題は、以下の<1>、<14>〜<16>に記載の手段により解決された。好ましい実施態様である<2>〜<13>とともに以下に記載する。
<1> 被清掃部材と、前記被清掃部材と接触して連れ回る清掃ロールと、を有し、前記被清掃部材に対して、研磨剤粒子、並びに、離型剤及び/又は固体潤滑剤が供給され、かつ、前記清掃ロールにより、前記研磨剤粒子、並びに、離型剤及び/又は固体潤滑剤が、被清掃部材の表面において清掃ロールのロール軸方向に移動されることを特徴とする画像形成装置、
<2> 被清掃部材と清掃ロールとが接触する位置における、前記被清掃部材の曲率半径をR、前記清掃ロールの最外径をdとしたとき、下記式(1)を満たす、<1>に記載の画像形成装置、
1.0R≦d≦1.8R (1)
<3> 前記清掃ロールがロール軸方向に対して25°以上75°以下の角度を有するカット面を複数具備する、<1>又は<2>に記載の画像形成装置、
<4> 前記研磨剤粒子がモース硬度5以上9以下の無機粒子である、<1>〜<3>いずれか1つに記載の画像形成装置、
<5> 前記研磨剤粒子の平均長軸径が40nm以上500nm以下である、<1>〜<4>いずれか1つに記載の画像形成装置、
<6> 前記研磨剤粒子の平均形状係数が105以上155以下である、<1>〜<5>いずれか1つに記載の画像形成装置、
<7> 前記研磨剤粒子が、シリカ粒子、アルミナ粒子、及び、チタニア粒子よりなる群から選択される少なくとも1つを含む、<1>〜<6>いずれか1つに記載の画像形成装置、
<8> 前記離型剤が、ポリエチレンワックス、パラフィンワックス、カルナウバワックス、フィッシャートロプシュワックス、及び、炭素数20以上60以下の高級アルコールよりなる群から選択される少なくとも1つを含む、<1>〜<7>いずれか1つに記載の画像形成装置、
<9> 前記固体潤滑剤が、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン含有共重合体、フルオロポリエーテル、及び、パーフルオロアルキル基含有化合物よりなる群から選択され、かつ、380℃における溶融粘度が5.5×103Pa・s以上1.0×107Pa・s以下である少なくとも1つの固体潤滑剤を含む、<1>〜<8>いずれか1つに記載の画像形成装置、
<10> 前記清掃ロールが弾性層を有し、前記弾性層は、厚さが1.5mm以上5.0mm以下であり、かつ、フォーム硬度が200N以上400N以下である発泡材により形成されている、<1>〜<9>いずれか1つに記載の画像形成装置、
<11> 前記清掃ロールの前記被清掃部材に対する食い込み量が0.2mm以上1.2mm以下である、<1>〜<10>いずれか1つに記載の画像形成装置、
<12> 前記被清掃部材が帯電ロールである、<1>〜<11>いずれか1つに記載の画像形成装置、
<13> 前記研磨剤粒子、並びに、離型剤及び/又は固体潤滑剤よりなる群から選択される少なくとも1つが現像剤より現像供給され、その一部がトナー清掃部材を通過し、帯電ロールへ供給される、<12>に記載の画像形成装置、
<14> 被清掃部材と、前記被清掃部材と接触して連れ回る清掃ロールと、を有し、前記被清掃部材に対して、研磨剤粒子、並びに、離型剤及び/又は固体潤滑剤が供給され、かつ、前記清掃ロールにより、前記研磨剤粒子、並びに、離型剤及び/又は固体潤滑剤が被清掃部材の長手方向に移動されることを特徴とする被清掃部材の清掃装置、
<15> 像保持体表面を帯電手段により帯電する帯電工程と、帯電した前記像保持体表面を露光して静電潜像を形成する露光工程と、前記像保持体表面に形成された静電潜像を、トナーを含む現像剤によりトナー像として現像する現像工程と、前記トナー像を転写手段により記録媒体に転写する転写工程と、前記記録媒体上に形成されたトナー像を定着手段により定着する定着工程とを含み、前記像保持体、前記帯電手段、前記転写手段、及び前記定着手段よりなる群から選択される少なくとも1つが、<14>に記載の清掃装置により清掃されることを特徴とする画像形成方法、
<16> 清掃ロールを被清掃部材と食い込み状態で、前記被清掃部材に接触した状態で連れ回りさせる工程、及び、前記被清掃部材の表面において、研磨剤粒子、並びに、離型剤及び/又は固体潤滑剤の共存下で前記清掃ロールを摺動させ、研磨剤粒子、並びに、離型剤及び/又は固体潤滑剤を被清掃部材の長手方向に移動させる工程、を含むことを特徴とする被清掃部材の清掃方法。
【発明の効果】
【0007】
上記<1>に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比して、長期に渡り優れた画質が得られる。
上記<2>に記載の発明によれば、d<1.0Rの場合、又は、d>1.8Rの場合に比して、より長期に渡り優れた画質が得られる。
上記<3>に記載の発明によれば、カット面の角度がロール軸方向に対して25°未満、又は、75°超である場合に比して、より長期に渡り優れた画質が得られる。
上記<4>に記載の発明によれば、研磨剤粒子のモース硬度が5未満、又は、9超である場合に比して、より長期に渡り優れた画質が得られる。
上記<5>に記載の発明によれば、研磨剤粒子の平均長軸径が40nm未満、又は、500nm超である場合に比して、より長期に渡り優れた画質が得られる。
上記<6>に記載の発明によれば、研磨剤粒子の形状係数が105未満、又は、155超である場合に比して、より長期に渡り優れた画質が得られる。
上記<7>、<8>、<9>に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比して、確実に長期に渡り優れた画質が得られる。
上記<10>に記載の発明によれば、弾性層のフォーム硬度が200N未満、又は、400N超である場合に比して、より長期に渡り優れた画質が得られる。
上記<11>に記載の発明によれば、清掃ロールの被清掃部材に対する食い込み量が0.2mm未満、又は、1.2mmを超える場合に比して、より長期に渡り優れた画質が得られる。
上記<12>に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比して、確実に長期に渡り優れた画質が得られる。
上記<13>に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比して、画像形成装置の簡略化が図れる。
上記<14>に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比して、長期に渡り被清掃部材の汚染ムラが抑制される。
上記<15>に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比して、長期に渡り優れた画質が得られる。
上記<16>に記載の発明によれば、本構成を有していない場合に比して、長期に渡り被清掃部材の汚染ムラが抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本実施形態の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
【図2】図1の画像形成装置に搭載された感光体ドラム、帯電ロール及びクリーニングロールの構成を示す拡大図である。
【図3】本実施形態に使用されるクリーニングロールの一例を示す正面図である。
【図4】本実施形態において、弾性層100Bをシャフト100Aに螺旋状に形成する方法を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本実施形態の画像形成装置は、被清掃部材と、前記被清掃部材と接触して連れ回る清掃ロール(以下、「クリーニングロール」とも称する。)と、を有し、前記被清掃部材に対して、研磨剤粒子、並びに、離型剤及び/又は固体潤滑剤が供給され、かつ、前記清掃ロールにより、前記研磨剤粒子、並びに、離型剤及び/又は固体潤滑剤が、被清掃部材の表面において清掃ロールのロール軸方向に移動されることを特徴とする。
以下、図面を参照して、本実施形態の画像形成装置についてさらに詳述する。なお、以下の説明において、同一の符号は同一の対象を表すものとする。
また、数値範囲を表す「下限〜上限」の記載は、特に断りのない限り「下限以上、上限以下」を表す。すなわち、上限及び下限を含む数値範囲を意味する。なお、「上限〜下限」の記載も同様であり、上限及び下限を含む数値範囲を意味する。
【0010】
本実施形態において、被清掃部材としては、画像形成装置において清掃(クリーニング)が必要とされる部材であれば特に限定されず、具体的には、帯電ロール、像保持体(以下、「感光体」とも称する。)の他、中間転写体、一次/二次転写ロール、定着部材等が挙げられる。また、形状は、ロール形状に限定されず、複数の支持ロールに掛け渡されたベルト状でもよく、ベルト状の感光体、帯電ベルト、(中間)転写ベルト、定着ベルト等が例示される。
これらの中でも、被清掃部材は、帯電ロールであることが好ましい。以下、被清掃部材が帯電ロールである場合を中心に説明を行うが、被清掃部材が上述したような他の部材である場合についても、同様に適用される。
【0011】
(画像形成装置の構成)
図1に本実施形態で使用される画像形成装置10の一例を示す。
図1に示す画像形成装置10は、4連タンデム方式のカラー複写機であり、図示のように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像を形成する画像形成ユニット11(11Y,11M,11C,11K)が中間転写ベルト30の移動方向に沿って並設されている。
【0012】
画像形成ユニット11には、像保持体としての感光体ドラム12(12Y,12M,12C,12K)が設けられており、この感光体ドラム12としては、例えば、表面にOPC(organic photoconductor)等からなる感光体層が被覆された導電性の円筒体が用いられ、図示しないモータにより、図中の矢印方向(右回転方向)へ所定のプロセススピードで回転駆動される。
感光体ドラム12のほぼ真上には、感光体ドラム12の表面を帯電する帯電ロール(接触帯電器)14(14Y,14M,14C,14K)を備えた帯電装置が配置され、さらに感光体ドラム12の上方には、帯電装置により帯電された感光体ドラム12の表面にレーザー光Lを照射し静電潜像を形成する露光装置13(13Y,13M,13C,13K)が配設されている。
感光体ドラム12の右側方には、現像装置15(15Y,15M,15C,15K)が隣接配置されており、現像装置15には、感光体ドラム12上に形成された静電潜像をY,M,C,Kの各色のトナー像に現像する現像ロール16(16Y,16M,16C,16K)が設けられている。
【0013】
感光体ドラム12の下方には、現像装置15によって可視化されたトナー像が転写される無端状の中間転写ベルト30が配設されており、さらに中間転写ベルト30を挟んで一次転写ロール18(18Y,18M,18C,18K)が対向配置されている。この感光体ドラム12と中間転写ベルト30の各接触部が一次転写部T1とされ、一次転写ロール18には正極性の一次転写バイアスが印加される。
【0014】
感光体ドラム12の左側方には、一次転写後に感光体ドラム12上に残留する転写残トナーを除去する感光体クリーナとしてのクリーニング装置が隣接配置されており、クリーニング装置には、感光体ドラム12の外周面に圧接して感光体ドラム12の回転方向と反対方向に回転駆動し感光体ドラム12から転写残トナーを擦り取るトナー清掃部材としてクリーニングブレード20(20Y,20M,20C,20K)が設けられている。
なお、転写残トナーの除去の手段はブレード形状に限定されるものではなく、ロール形状、ブラシ形状、ベルト形状、ウエス形状等であってもよい。
【0015】
中間転写ベルト30は、駆動ロール32、張架ロール33、及び、二次転写バックアップロール34に巻き掛けられており、感光体ドラム12の回転に同期して同方向に回転移動する。また、上記の画像形成ユニット11Y,11M,11C,11Kは、中間転写ベルト30の移動方向に対し、その順番で直列に配列されている。これにより、中間転写ベルト30は、各一次転写部T1で一次転写ロール18により感光体ドラム12上のトナー像がイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの順に重ねて一次転写され、この一次転写されたトナー像を下記の二次転写部T2(二次転写ロール36)に向けて搬送する。
【0016】
中間転写ベルト30の右側方には、用紙搬送路40を挟んで二次転写ロール36が対向配置されている。この二次転写ロール36と中間転写ベルト30の接触部が二次転写部T2とされ、二次転写ロール36には負極性の二次転写バイアスが印加される。これにより、二次転写ロール36は、二次転写バックアップロール34に補助され、中間転写ベルト30に一次転写されたトナー像を二次転写部T2で用紙Pに二次転写する。また、中間転写ベルト30を回転支持する二次転写バックアップロール34の右上方には、二次転写後に中間転写ベルト30上に残留する転写残トナーを除去する中間転写ベルトクリーナ38が設けられている。
【0017】
中間転写ベルト30の下方には、用紙Pが収納される給紙トレイ42が配置され、給紙トレイ42の右側近傍には、給紙トレイ42から用紙Pを用紙搬送路40に送り出すフィードロール44、及び、送り出される用紙Pを1枚ずつ捌くリタードロール46が設けられている。
【0018】
また、用紙搬送路40における二次転写部T2よりも下流側には、対向する加熱ロール52及び加圧ロール54を備えた定着装置50が配置され、定着装置50の下流側には一対の排出ロール56が設けられている。そして用紙搬送路40は、フィードロール44及びリタードロール46から二次転写部T2、及び定着装置50を経由して、排出ロール56まで延設されている。
なお、上記の説明においては、タンデム方式の画像形成装置について説明したが、本実施形態はこれに限定されるものではなく、ロータリー方式等の他の方式の画像形成装置にも適用される。
【0019】
次に、上記構成の画像形成装置10に搭載された帯電ロール14と、帯電ロール14をクリーニングするクリーニングロール100について詳細に説明する。
図2に示すように、感光体ドラム12の上方部には、感光体ドラム12と接触するように帯電ロール14が配置されている。この帯電ロール14は、導電性のシャフト14Aの周囲に帯電層14Bが形成されたものであり、シャフト14Aが回転可能に支持されている。帯電ロール14の右上部には、帯電ロール14の表面に接触するロール状のクリーニング部材であるクリーニングロール100が設けられている。このクリーニングロール100は、シャフト100Aの周囲に弾性層(スポンジ層)100Bが形成されたものであり、シャフト100Aが回転可能に支持されている。
クリーニングロール100は帯電ロール14に所定の荷重で押圧され、弾性層100Bが帯電ロール14の周面に沿って弾性変形して接触部101を形成している。感光体ドラム12は、図示しないモータによって図2の矢印A方向(時計回転方向)に回転駆動され、感光体ドラム12の回転により帯電ロール14が矢印B方向(反時計回転方向)に従動回転する。また、帯電ロール14の回転によりクリーニングロール100が矢印C方向(時計回転方向)に従動して回転する(連れ回る)。
【0020】
<帯電ロール及びクリーニングロールの構成>
ここで、本実施形態の帯電ロール(BCR)14とクリーニングロール100について説明する。
〔帯電ロール〕
帯電ロール14は、上述したように、感光体ドラム12の表面に接触して配設され、直流電圧又は直流電圧に交流電圧が重畳して印加されて、感光体ドラム12表面を帯電させるものである。また、図2において、その形状としては、シャフト14Aを構成する芯材の周囲に、帯電層14Bを構成する弾性層を設けたロール形状であり、弾性層を、外側から抵抗層とそれらを支持する弾性層の順に分割した構成とすることも可能である。さらに帯電ロール14の耐久性や耐汚染性の付与のために、必要に応じて抵抗層の外側に保護層を設けてもよい。
【0021】
以下、帯電ロールに関し、芯材に弾性層、抵抗層、及び、保護層を設けた場合について、より詳細に説明を行う。
芯材の材質としては導電性を有するものであれば特に限定されないが、一般には鉄、銅、真鍮、ステンレス、アルミニウム、ニッケル等が用いられる。また、金属以外の材料でも、導電性と適度の剛性を有する材料であればよく、例えば導電性粒子等を分散した樹脂成形品や、セラミックス等も用いられる。また、ロール形状のほか、中空のパイプ形状とすることも可能である。
【0022】
弾性層の材質としては導電性又は半導電性を有するもので、一般には樹脂材料又はゴム材料に導電性粒子又は半導電性粒子を分散したものであることが好ましい。樹脂材料としては、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコン樹脂、尿素樹脂、ポリアミド樹脂等の合成樹脂などが用いられ、ゴム材料としてはエチレン−プロピレンゴム、ポリブタジエン、天然ゴム、ポリイソブチレン、クロロプレンゴム、シリコンゴム、ウレタンゴム、エピクロルヒドリンゴム、フロロシリコーンゴム、エチレンオキシドゴムなど、又は、それらを発泡させた発泡材が用いられる。
【0023】
導電性粒子又は半導電性粒子としては、カーボンブラック、亜鉛、アルミニウム、銅、鉄、ニッケル、クロム、チタニウム等の金属、ZnO−Al23、SnO2−Sb23、In23−SnO2、ZnO−TiO2、MgO−Al23、FeO−TiO2、TiO2、SnO2、Sb23、In23、ZnO、MgO等の金属酸化物や、第4級アンモニウム塩等のイオン性化合物等が用いられ、これらの材料を単独又は2種以上混合して用いてもよい。さらに必要に応じてタルク、アルミナ、シリカ等の無機充填材、フッ素樹脂やシリコンゴムの微粉等の有機充填材の1種又は2種以上を混合してもよい。
【0024】
抵抗層及び保護層の材質としては結着樹脂に導電性粒子又は半導電性粒子を分散し、その抵抗を制御したものが好ましく、抵抗率としては103〜1014Ωcmが好ましく、より好ましくは105〜1012Ωcm、さらに好ましくは107〜1012Ωcmである。抵抗率が上記範囲内であると、感光体の表面をバラツキを少なく帯電させることができ、さらには、帯電ロールと感光体の局所的な放電に起因する白抜けや色点の発生を防ぐことができるので好ましい。
また膜厚としては、抵抗層と保護層の総和で好ましくは0.5〜10mm、より好ましくは1〜6mm、さらに好ましくは2〜4mmである。膜厚が上記範囲内であると、帯電ロールと感光体の接触接触幅が安定に保たれ、従動性に優れ、回転方向の帯状の帯電ムラを防ぐことができ好ましい。
抵抗層の結着樹脂としてはアクリル樹脂、セルロース樹脂、ポリアミド樹脂、メトキシメチル化ナイロン、エトキシメチル化ナイロン、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリビニル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリチオフェン樹脂、PFA、FEP、PET等のポリオレフィン樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコン樹脂、尿素樹脂等が用いられる。
【0025】
保護層は、トナー等の異物による汚染の防止のためなどに形成しているものであり、
保護層材料としては、樹脂、ゴム等のいずれを用いてもよく、ポリエステル、ポリイミド、共重合ナイロン、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体、メラミン樹脂、フッ素ゴム、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、セルロース、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体等を挙げることができる。
このうち外添剤汚れの観点から、ポリフッ化ビニリデン、4フッ化エチレン共重合体、ポリエステル、ポリイミド、共重合ナイロンが好ましく用いられる。共重合ナイロンは、610ナイロン、11ナイロン、12ナイロン、の内のいずれか1種又は複数種を重合単位として含むものであって、この共重合体に含まれる他の重合単位としては、6ナイロン、66ナイロン等が挙げられる。ここで、610ナイロン、11ナイロン、12ナイロンよりなる重合単位が共重合体中に含まれる割合は、重量比で合わせて10%以上であるのが好ましい。上記重合単位が10%以上の場合は、調液性及び表面層塗布時における成膜性に優れるとともに、特に繰り返し使用時における樹脂層の磨耗や樹脂層への異物付着が少なく、ロールの耐久性が優れ、環境による特性の変化も少なくなる。
また保護層の膜厚としては、好ましくは0.01〜1,000μm、より好ましくは0.1〜500μm、さらに好ましくは0.5〜100μmである。保護層の膜厚が上記範囲内にあると、時間が経過しても帯電ロールの表面性が安定し、ひび割れによる画質欠陥を防止でき好ましい。
【0026】
導電性粒子又は半導電性粒子としては弾性層で使用したものと同様のカーボンブラック、金属、金属酸化物や、イオン導電性を発現する第4級アンモニウム塩等のイオン性化合物等の1種又は2種以上が混合される。また必要に応じてヒンダードフェノール、ヒンダードアミン等の酸化防止剤、クレー、カオリン、タルク、シリカ、アルミナ等の無機充填剤や、フッ素樹脂やシリコン樹脂の微粉等の有機充填材や、シリコーンオイル等の潤滑剤などの、1種又は2種以上を添加してもよい。また、さらに界面活性剤や帯電制御剤等が必要に応じて添加される。
【0027】
また、これらの層を形成する手段としてはブレードコーティング法、マイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法等が用いられる。
【0028】
〔クリーニングロール〕
図2において、クリーニングロール100は、シャフト100Aを構成する芯材と、この芯材の周面に形成される弾性層100Bを構成する多孔質弾性層から形成され、上述したように、帯電ロール14の表面に接触して配設されている。
芯材の材質としては、弾性層を支持し、帯電ロール14へ適度の圧接力で接触状態が維持される程度の剛性を有するものが用いられ、一般には鉄、銅、真鍮、ステンレス、アルミニウム、ニッケルなどの金属の他、樹脂成形品、セラミックス等や、これらに導電性粒子等や、無機充填剤を分散させたものが用いられる。また、ロール形状のほか、中空のパイプ形状としてもよい。また、防錆等の観点から、芯材にメッキ処理を行うことも好ましい。
【0029】
多孔質弾性層は、所定のセル密度で形成されたロール状のスポンジであり、例えばエーテル系ウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリオレフィンフォーム、メラミンフォーム、マイクロポリマー等が用いられる。多孔質弾性層としては、ポリウレタンフォームが好ましい。
【0030】
ポリウレタンフォームを例にとり、製造方法について簡単に説明すると、ポリオール、イソシアネート、溶媒(例えば、水)、触媒(アミン触媒、金属触媒など)及び、整泡剤(界面活性剤)を用いて製造され、また、用途によっては顔料などの添加剤が用いられる。そして、これら原料を混合・撹拌すると化学反応が生じ、ウレタン樹脂の発泡体が得られる。ポリウレタンフォームについては、特開2009−1596995号公報の段落0029〜0044が参照される。
【0031】
クリーニングロールの弾性層を多孔質弾性層とする場合、セル数は、10〜100個/25mmであることが好ましく、30〜85個/25mmであることがより好ましく、45〜75個/25mmであることがさらに好ましい。セル数が上記範囲内であると、帯電ロール上に過剰に付着したトナーや外添剤などの異物をセル内に取り込みやすく、さらには取り込んだ異物を凝集させて塊として帯電ロールを介して感光体へ再転移しやすくなるため、帯電ロールの異物の蓄積を抑制する観点で好ましい。
なお、セル数は、発泡体を形成する際に使用される発泡剤、整泡剤の種類、量によって制御される。
また、セル数は、断面顕微鏡写真を観察して、単位長さあたりのセル数をカウントして求める。
【0032】
また、クリーニングロールの弾性層は、フォーム硬度が200N以上400N以下である発泡材(スポンジ材、多孔質体)により形成されていることが好ましい。
フォーム硬度が200N以上であると、弾性層が帯電ロールへ圧接する際に生じる弾性層の歪みが過大とならず、弾性層のへたりによる劣化が抑制されるので好ましい。また、400N以下であると、弾性層が帯電ロールへ圧接する際に生じる弾性層の歪みが過小とならず、十分な剪断拡散力が得られるので好ましい。
フォーム硬度は250N以上375N以下であることがより好ましく、275N以上350N以下であることがさらに好ましい。
なお、フォーム硬度の測定方法は、以下の通りである。
【0033】
〔フォーム硬度測定方法〕
フォーム硬度測定方法は、JIS K6400−2D法に基づき、以下の手法で測定される。
・サンプルサイズ:390×390×50t(mm)
・圧縮治具:φ200(mm)円盤
・圧縮方法:部分圧縮
・前圧縮:有り(元厚みの75%)
・圧縮量:元厚みの25%(再圧縮)
−手順−
水平面にセットしたサンプルの中央部に圧縮させる治具を乗せて4.9Nの荷重を掛け、圧縮させた部分の厚みを測定し、元厚みとする。次に、前圧縮として、元厚みの75%の厚みに圧縮をする。
除荷した後、再度、元厚みの25%の厚みに圧縮をし、20秒後の荷重を測定し、フォーム硬度(N)とする。
【0034】
弾性層を多孔質弾性層とする場合、セル径は、200〜3,000μmであることが好ましく、250〜900μmであることがより好ましく、300〜600μmであることがさらに好ましい。セル径が上記範囲内であると、供給された研磨剤粒子、並びに、離型剤及び/又は固体潤滑剤の移動(以下、均一化能力という場合がある。)に優れるので好ましい。
ここで、セル径はレーザー顕微鏡などで表面観察し、測定する。なお、セル柱とセル柱との最大と最小の平均値をセル径とした。
【0035】
弾性層を多孔質弾性層とする場合、圧縮永久歪の点で、密度が10〜150kg/m3であることが好ましく、25〜125kg/m3であることがより好ましく、40〜90kg/m3であることがさらに好ましい。
弾性層の密度はJIS K7222に基づき測定される値であり、発泡剤等の量を調整することにより、発泡倍率を調整することで制御される。なお、前記発泡倍率は、得られた筒状の弾性層の質量を体積で除することにより求める。具体的には、(発泡した弾性層の重量/発泡樹脂の外形)から求められる。
【0036】
本実施形態において、クリーニングロールにより、被清掃部材(好ましくは、帯電ロール)の表面において、被清掃部材に供給された研磨剤粒子、並びに、離型剤及び/又は固体潤滑剤が清掃ロールのロール軸方向に移動される。
ここで、清掃ロールのロール軸方向とは、被清掃部材の回転方向に垂直な方向である。なお、本実施形態において、被清掃部材に供給された研磨剤粒子、並びに、離型剤及び/又は固体潤滑剤が、少なくとも清掃ロールのロール軸方向に移動していればよく、例えば、被清掃部材の搬送方向にも移動することを除外するものではない。すなわち、被清掃部材の回転方向にのみ移動するものでなければよい。
被清掃部材表面の研磨剤粒子、並びに、離型剤及び/又は固体潤滑剤が清掃ロールのロール軸方向に移動されることにより、被清掃部材表面の研磨剤粒子、並びに、離型剤及び/又は固体潤滑剤は清掃ロールの軸方向にムラが少ない状態で存在し、長期に渡る使用においても被清掃部材の汚染ムラが抑制され、画質が維持されるものと推測される。
また、研磨剤粒子、並びに、離型剤及び/又は固体潤滑剤が過剰供給された部位に対しては、上述したようにクリーニングロールのセル内部への取り込みが進行し、さらには凝集した塊りとして帯電ロールを介して感光体へ再転移を促すため、帯電ロールの帯電機能を損なうことがないものと考えられる。
【0037】
このようなクリーニングロール100において、本実施形態では、図3に示すように、弾性層100Bがシャフト100Aに螺旋状に形成されていることが好ましい。
弾性層を螺旋状に形成することにより、被清掃部材表面の研磨剤粒子、並びに、離型剤及び/又は固体潤滑剤が清掃ロールのロール軸方向に移動されるので好ましい。
弾性層層100Bが形成されている箇所と形成されていない箇所の境界面を本実施形態ではカット面と呼称する。カット面とシャフト100A軸で構成される角度(図3中θで表される角度)は25°以上75°以下が好ましく、より好ましくは35°以上65°以下である。
前記角度が25°以上であると、弾性層の圧縮が解放される際に生ずる拡散力のうち、周方向へ作用する力が少なく、十分な長手方向への剪断拡散力が得られるので好ましい。また、75°以下であると、良好な長手方向への剪断拡散力が得られるので好ましい。すなわち、前記角度が25°以上75°以下であると、帯電ロール上の汚染ムラが十分に抑えられるので好ましい。
【0038】
上述のように、弾性層100Bをシャフト100Aに螺旋状に形成する方法は特に限定されない。図4は、本実施形態において、弾性層100Bをシャフト100Aに螺旋状に形成する方法の模式図である。例えば、図4(A)に示すように、(1)ウレタンフォーム等の板状の発泡体を形成し、これを所望の大きさにカットし、このカットした発泡体を芯材に巻き付け、芯材に巻き付けた発泡体を研磨加工する方法が例示される。この場合、螺旋状に溝を加工することが好ましい。
また、図4(B)に示すように、(2)カットした帯状の発泡体を、溝を形成するように(間隔があくように)芯材に巻き付けて貼付し、弾性層を形成して、クリーニングロールを作製する方法も例示される。
さらに、図4(C)に示すように、(3)複数のウレタンフォーム等の円柱状の発泡体を成形し、この複数の円柱状の発泡体に芯材を挿入して、円柱状の発泡体を弾性層とするクリーニングロールを作製する方法が例示される。この方法では、図4(C)に示すように、円柱状の発泡体は、芯材の軸と直交する方向から見たときに、平行四辺形の形状であることが好ましい。また、複数の円柱状の発泡体は、それぞれ間隔を空けて配置され、溝が形成されることが好ましい。
前記(2)及び(3)の方法では、弾性層表面の研磨粉の発生が抑制されるので好ましい。
【0039】
また、図4(A)の別の方法として、シャフト(芯材)の表面を発泡性の高分子材料が覆った構成のクリーニングロールを製造し、このクリーニング部材の表面に、研磨機により溝を形成する方法が例示される。具体的には、円筒形の金型の中央にシャフト(芯材)を配置しておき、ポリオール、ポリイソシアネート、重合開始剤及び発泡剤、並びに、必要に応じてその他の成分の混合物を金型に注入し、加熱硬化反応を進展させる。硬化後、金型を取り外し、表面を研磨すると共に、不要な部分の発泡体を研削し、溝を形成することで、弾性層が螺旋状に形成されたクリーニングロールを製造する方法が例示される。
【0040】
これらの中でも、研磨粉の発生が抑制され、また、製造が簡易である観点から、上記(2)の方法が好ましい。
【0041】
なお、弾性層が螺旋状に形成されている場合、弾性層が形成されている面積は、シャフト(芯材)の感光体と対向する画像形成領域全体の1/10以上であることが好ましく、1/5以上であることがより好ましく、1/3以上であることがさらに好ましい。また、9/10以下であることが好ましく、4/5以下であることがより好ましく、2/3以下であることがさらに好ましい。
弾性層が形成されている面積が上記範囲内であると、研磨剤粒子、並びに、離型剤及び/又は固体潤滑剤の均一化能力に優れるので好ましい。
【0042】
また、弾性層が螺旋状に形成されている場合、螺旋のピッチは、3〜40mmであることが好ましく、5〜30mmであることがより好ましく、10〜25mmであることがさらに好ましい。なお、螺旋のピッチとは、図3にLで示された長さを意味するものである。
【0043】
なお、本実施形態において、クリーニングロールは、シャフト100Aを構成する芯材と、この芯材の周面に形成される多孔質の弾性層100Bを有する態様に限定されるものではなく、帯電ロール表面に供給された研磨剤粒子、並びに、離型剤及び/又は固形潤滑剤が帯電ロールの表面で移動されるものであれば特に限定されない。
例えば、シャフト100Aに、多孔質体ではないエラストマー性の重合体により弾性層が形成されているクリーニングロールや、ブラシ状のクリーニングロールが例示される。また、前記弾性層やブラシが螺旋状に形成されているクリーニングロール等でもよく、上述の弾性層の硬度、弾性層の形成面積、弾性層のピッチの好適な範囲に該当するものであれば、同様に用いることができる。
これらの中でも、クリーニングロール100は、上述した多孔質の弾性層を有することが好ましく、また、後述するように、多孔質の弾性層が螺旋状に形成されていることがより好ましい。
【0044】
前記被清掃部材の曲率半径をR、前記クリーニングロールの最外径をdとしたとき、下記式(1)を満たすことが好ましい。
1.0R≦d≦1.8R (1)
クリーニングロールの最外径dが1.0R以上であると、クリーニングロールの従動性が安定するので好ましい。また、クリーニングロールの最外径dが1.8R以下であると、クリーニングロール弾性層による十分な剪断拡散力が得られるので好ましい。
クリーニングロールの最外径dは、曲率半径Rに対して、1.10R以上1.75R以下であることがより好ましく、1.25R以上1.60R以下であることがさらに好ましい。
【0045】
また、被清掃部材がロール状であり、該被清掃部材の直径をD、前記クリーニングロールの最外径をdとしたとき、下記式(2)を満たすことが好ましい。
0.5D≦d≦0.9D (2)
クリーニングロールの最外径dが0.5D以上であると、被清掃部材の清掃面(表面)に対する弾性層の接触頻度が過剰とならず、汚染物質の回収効率が良好であるので好ましい。また、クリーニングロールの最外径dが0.9D以下であると、クリーニングロール上のカット面が被清掃部材の全周域に接触するために必要とする回転数が少なく、汚染のバラツキが抑制されることにより、局所的な汚染の形成が抑制され、画像欠陥が発生するまでの信頼性が向上するので好ましい。
弾性ロールの最外径dは、0.55D以上0.85D以下であることがより好ましく、0.65D以上0.80D以下であることがさらに好ましい。
【0046】
クリーニングロールが弾性層を有する場合、該弾性層の厚みは、1.5mm以上5.0mm以下であることが好ましく、1.8mm以上4.5mm以下であることがより好ましく、2.3mm以上4.0mm以下であることがさらに好ましい。
弾性層の厚みが1.5mm以上であると、弾性層が帯電ロールへ圧接する際に生じる弾性層の歪みが過小とならず、十分な剪断拡散力が得られるので好ましい。また、5.0mm以下であると、弾性層が帯電ロールへ圧接する際に生じる弾性層の歪みが過大とならず、弾性層のへたりによる劣化が抑制されるので好ましい。
【0047】
また、クリーニングロールの被清掃部材に対する食い込み量は、0.2mm以上1.2mm以下が好ましく、0.3mm以上0.9mm以下がより好ましく、0.4mm以上0.7mm以下がさらに好ましい。
前記食い込み量が0.2mm以上であると、クリーニングロールが被清掃部材との良好な従動性を示し、また、良好な剪断拡散力が得られるので好ましい。また、1.2mm以下であると、クリーニングロールが被清掃部材に圧接する際に生じる弾性歪みが過大とならず、弾性層のへたりによる劣化が抑制されるので好ましい。
ここで、食い込み量とは、被清掃部材とクリーニングロールとが自然形状で接する距離と、実際の被清掃部材とクリーニングロールとの距離の差である。被清掃部材がロール形状である場合には、被清掃部材の直径をD、クリーニングロールの最外径をdとすれば、被清掃部材とクリーニングロールとが自然形状で接する距離βは、(D+d)/2で表される。したがって、食い込み量は、被清掃部材の回転中心とクリーニングロールの回転中心との距離をαとすれば、(β−α)で表される。
【0048】
(被清掃部材への供給物質)
本実施形態では、被清掃部材に対して、研磨剤粒子、並びに、離型剤及び/又は固体潤滑剤が供給される。前記研磨剤粒子は1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、本実施形態において、離型剤及び固体潤滑剤よりなる群から選択される少なくとも1つ以上を使用していればよく、離型剤を1種単独で使用したり、2種以上の離型剤を使用してもよく、また、離型剤と固体潤滑剤とを併用してもよい。
以下、研磨剤粒子、離型剤、及び、固体潤滑剤について説明する。
【0049】
<研磨剤粒子>
本実施形態において、研磨剤粒子は、モース硬度が5.0以上の無機粒子であることが好ましく、モース硬度は5.5以上であることがより好ましく、6.0以上であることがさらに好ましい。
モース硬度が5.0以上であると、被清掃部材上の汚染物質の拡散による再配置が促されるので好ましい。
モース硬度が5.0以上の無機粒子としては、シリカ粒子、アルミナ粒子、及び、チタニア粒子が例示される。本実施形態において、研磨剤粒子はシリカ粒子、アルミナ粒子、及び、チタニア粒子よりなる群から選択された少なくとも1つを含むことが好ましく、シリカ粒子、アルミナ粒子、及び、チタニア粒子よりなる群から選択されることがより好ましく、シリカ粒子であることがさらに好ましい。ここで、チタニア(酸化チタン)粒子としては、よりモース硬度の高いルチル型が、アナターゼ型よりも好ましい。
【0050】
前記研磨剤粒子の平均長軸径は、40nm以上500nm以下であることが好ましく、50〜450nmであることがより好ましく、80〜300nmであることがさらに好ましい。
平均長軸径が40nm以上であると、被清掃部材の表面との付着性が小さくなるので好ましい。また、500nm以下であると、被清掃部材上の汚染物質を巻き込み、再配置を促すので好ましい。
また研磨剤粒子をトナーや現像剤に混合して供給する場合、平均長軸径が40nm以上であると、クリーニング工程におけるクリーニング部材との摺擦によりトナーから研磨剤粒子が脱離し、孤立した粒子となってクリーニング部材をすり抜けて、被清掃部材に安定して供給することができ好ましい。
ここで、平均長軸径は、以下のようにして測定される。具体的には、平均粒径10μmの単分散球形ポリスチレン粒子に対し研磨剤粒子を3重量%添加混合した後、3万倍の電子顕微鏡観察によりポリスチレン粒子上の研磨剤粒子長軸径を50個以上カウントし、その算術平均値を平均長軸径とする。
【0051】
前記研磨剤粒子の平均形状係数SF1は、105以上155以下であることが好ましく、110〜150であることがより好ましく、115〜145であることがさらに好ましい。
形状係数SF1が105以上であると、摺擦力が効果的に働くので好ましい。また、155以下であると、被清掃部材表面との付着性が小さくなるので好ましい。
ここで、研磨剤粒子の形状係数SF1は下記式で表される。
SF1=(ML2/A)×(π/4)×100
〔ただし、上記式において、MLは研磨剤粒子の最大長(μm)を表し、Aは研磨剤粒子の投影面積(μm2)を表す。〕
平均形状係数SF1はルーゼックス画像解析装置((株)ニレコ製、FT)を用いて次のように測定する。まず、スライドグラス上に散布した研磨剤の光学顕微鏡像をビデオカメラを通じてルーゼックス画像解析装置に取り込み、50個の研磨剤粒子について最大長(ML)と投影面積(A)を測定し、個々の研磨剤粒子について、(ML2/A)×(π/4)×100を算出し、これを平均した値を平均形状係数SF1として求める。
【0052】
研磨剤粒子の帯電ロールへの供給量は特に限定されないが、帯電ロール100回転あたり200〜200,000個/mm2であることが好ましく、500〜100,000個/mm2であることがより好ましく、1,000〜60,000個/mm2であることがさらに好ましい。
研磨剤粒子の帯電ロールへの供給量が帯電ロール100回転あたり200個/mm2以上であると、研磨剤粒子による汚染物質の再配置が機能するので好ましい。また、200,000個/mm2以下であると、帯電ロール表面の物理的損傷に伴う帯電機能の変化を抑制できるので好ましい。
研磨剤粒子の帯電ロールへの供給量は、以下のようにして測定される。具体的には、クリーニングロールを当接しない状態で帯電ロール100回転分に相当する画像出力処理を行った後、帯電ロールに付着している研磨剤粒子を3万倍電子顕微鏡観察にてカウントし、帯電ロール上の平方μmあたりの研磨剤粒子を10視野の平均値で算出後、平方mm換算を行うことにより測定される。
【0053】
<離型剤>
本実施形態において、離型剤としては、静電荷像現像用トナーの離型剤として使用されているものの中から、適宜選択して使用すればよく、特に限定されない。これらの中でも、離型剤として、ポリエチレンワックス、パラフィンワックス、カルナウバワックス、フィッシャートロプシュワックス、及び、炭素数20以上60以下の高級アルコールよりなる群から選択される少なくとも1つを含有することが好ましく、離型剤がポリエチレンワックス、パラフィンワックス、カルナウバワックス、フィッシャートロプシュワックス、及び、炭素数20以上60以下の高級アルコールよりなる群から選択されることがさらに好ましい。
上記離型剤を使用することにより、被清掃部材上の汚染物質の延展性が高まり、汚染のばらつきの抑制を促すので好ましい。
離型剤は1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0054】
<固体潤滑剤>
固体潤滑剤とは、離型剤等とは異なり、固体状態にて摺動抵抗を低減せしめる物質である。固体潤滑剤としては特に限定されないが、本実施形態において、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン含有共重合体、フルオロポリエーテル、及び、パーフルオロアルキル基含有化合物よりなる群から選択され、かつ、380℃における溶融粘度が5.5×103Pa・s以上1.0×107Pa・s以下である少なくとも1つの固体潤滑剤を含むことが好ましく、上記の固体潤滑剤よりなることがより好ましい。
固体潤滑剤の380℃における溶融粘度が5.5×103Pa・s以上であると、固体潤滑剤の分子鎖長が長すぎず、併用する研磨剤粒子によって剪断拡散が進行するので好ましい。また、380℃における溶融粘度が1.0×107Pa・s以下であると、被清掃部材上で固体潤滑剤が厚さのばらつきの少ない薄膜が形成されるので好ましい。
固体潤滑剤の380℃における溶融粘度は、9.0×103〜7.0×106Pa・sであることがより好ましく、5.0×104〜5.0×106Pa・sであることがより好ましい。
上記の固体潤滑剤を使用することにより、被清掃部材上の汚染物質のバラツキを抑制する作用を促進するのと同時に、クリーニングロール従動性を維持できるので好ましい。
上記固体潤滑剤の380℃における粘度はE型粘度計によって測定される。測定に際しては、オイル循環型の恒温槽、コーンプレートの備えられたE型粘度計(東京計器(株)製)を用いる。コーンプレートは、コーン角1.34°を用いる。カップ内に試料を投入し、循環装置の温度を380℃にセットし、空の測定カップとコーンを測定装置にセットし、オイルを循環させながら恒温に保つ。温度が安定したところで測定カップ内に試料を1g入れ、コーンを静止状態で10分間静置させる。安定後、コーンを回転させ、測定を行う。コーンの回転速度は60rpmとする。測定は3回行い、その平均値を粘度とする。
【0055】
上記離型剤及び/又は固体潤滑剤の帯電ロールへの供給量は特に限定されないが、合計して、帯電ロール100回転あたり5〜90Atomic%であることが好ましく、25〜85Atomic%であることがより好ましく、40〜75Atomic%であることがさらに好ましい。
離型剤及び/又は固体潤滑剤の供給量が5Atomic%以上であると、汚染物質の拡散作用が働くため好ましい。また、90Atomic%以下であると、クリーニングロールの従動性が維持できるため好ましい。
離型剤及び固体潤滑剤の供給量は、以下のようにして測定される。すなわち、クリーニングロールを当接しない状態で帯電ロール100回転分に相当する画像出力処理を行った後、帯電ロール表面をサンプリングし、X線光電子分光法により離型剤及び固体潤滑剤に由来する元素成分を検出することにより、帯電ロール表面に占める離型剤及び固体潤滑剤元素比率を算出して得られる。
【0056】
<供給方法>
本実施形態において、研磨剤粒子、並びに、離型剤及び/又は固体潤滑剤の被清掃部材(好ましくは、帯電ロール)への供給方法は特に限定されない。
被清掃部材の上流部位に成型体として設置し、圧接ブラシにより掻き取り供給を行う方法、及び、現像剤に含有させて供給する方法が例示され、画像形成装置を簡略化する上で、現像剤に含有させて供給する方法が好適である。
【0057】
なお、成型体として設置する場合、成型体は研磨剤粒子、並びに、離型剤及び/又は固体潤滑剤を含有すれば特に限定されないが、研磨剤粒子を成型体の0.5〜50重量%含有することが好ましく、1.0〜35重量%含有することがより好ましく、2.0〜25重量%含有することがさらに好ましい。また、離型剤及び固体潤滑剤の含有量は、合計で2〜50重量%であることが好ましく、5〜30重量%であることがより好ましく、8〜20重量%であることがさらに好ましい。
また、該成型体は、研磨剤粒子、並びに、離型剤及び/又は固体潤滑剤以外の添加剤を含有していてもよく、該添加剤としては、シリコーンオイル、ポリエステルやポリスチレンで形成された樹脂微粒子等が例示される。なお、添加剤の含有量が、成型体の10重量%以下であることが好ましく、5重量%以下であることがより好ましく、3重量%以下であることがさらに好ましい。
該成型体の製造方法は特に限定されないが、例えば、研磨剤粒子、離型剤及び/又は固体潤滑剤、添加剤を、離型剤及び/又は固体潤滑剤が溶融する温度で混合した後、金型へ流し込み冷却することにより成型体として取り出す方法が挙げられる。
【0058】
現像剤に含有させて供給する場合、研磨剤粒子を外添剤として含有し、かつ、離型剤及び/又は固体潤滑剤をトナー母粒子中に含有するトナーを含む現像剤を使用することが好ましい。
現像剤に含有させて供給する場合、研磨剤粒子のトナー母粒子への添加量は、トナー母粒子100重量部に対して、0.1〜10重量部であることが好ましく、0.2〜8重量部であることがより好ましく、0.4〜5重量部であることがさらに好ましい。
また、離型剤及び/又は固体潤滑剤の含有量は、トナー母粒子100重量部に対して、1〜20重量部であることが好ましく、3〜15重量部であることがより好ましく、5〜12重量部であることがさらに好ましい。
なお、本実施形態において、現像剤は、トナーを単独で使用する1成分現像剤であってもよいし、トナーとキャリアとを含む2成分現像剤であってもよく、特に限定されない。
【0059】
本実施形態において好適に使用されるトナー及び現像剤について、さらに詳述する。
本実施形態において、トナーの平均形状係数SF1(SF1=(ML2/A)×(π/4)×100、ここでMLは粒子の最大長を表し、Aは粒子の投影面積を表す)が110以上150以下であることが好ましい。平均形状係数(SF1)は、スライドガラス上に載置したトナー粒子の像を、ビデオカメラを通じて、光学顕微鏡により測定し、画像解析装置(LUZEXIII、NIRECO社製)に取り込み、トナーの最大長(ML)、及び投影面積(A)を算出し、これらの値を前記式に代入して形状係数が求められる。なお平均形状係数は、任意の100個のトナー粒子における前記式より算出された形状係数の平均値である。
平均形状係数はトナーの丸さ度合いを示すものであり、平均形状係数が上記範囲内であると、帯電ロールへ供給されるトナーの量が適当であり、また、転写性が良好であるので好ましい。
【0060】
さらに、トナーとしては、体積平均粒子径が2μm以上10μm以下であることが好ましい。3〜8μmであることがより好ましく、5〜7μmであることがさらに好ましい。体積平均粒子径が上記範囲内であると、感光体上での良好なクリーニング性が得られるとともに、トナーの流動性が良好であり、また、帯電性に優れ、背景部のカブリが抑制され、濃度再現性に優れるので好ましい。さらに、狭い粒径分布が得られ、トナー帯電分布が狭いため、微細なドットの再現性や階調性に優れるので好ましい。
【0061】
トナーは、特に製造方法により限定されるものではないが、例えば、結着樹脂、着色剤及び離型剤、必要に応じて帯電制御剤等を加えて混練、粉砕、分級する混練粉砕法;混練粉砕法にて得られた粒子を機械的衝撃力又は熱エネルギーにて形状を変化させる方法;結着樹脂の重合性単量体を乳化重合させ、形成された分散液と、着色剤及び離型剤、必要に応じて帯電制御剤等の分散液とを混合し、凝集、加熱融着させ、トナー粒子を得る乳化重合凝集法;結着樹脂を得るための重合性単量体と、着色剤及び離型剤、必要に応じて帯電制御剤等の溶液を水系溶媒に懸濁させて重合する懸濁重合法;結着樹脂と、着色剤及び離型剤、必要に応じて帯電制御剤等を水系溶媒に分散させて造粒(凝集)する凝集合一法等により製造されるトナーが使用される。
【0062】
また、前記方法で得られたトナーをコアにして、さらに凝集粒子を付着、加熱融合してコアシェル構造をもたせる製造方法等、公知の方法が使用される。なお、トナーの製造方法としては、形状制御、粒度分布制御の観点から水系溶媒にて製造する懸濁重合法、乳化重合凝集法、凝集合一法が好ましく、凝集合一法が特に好ましい。
【0063】
トナー母粒子は、結着樹脂、着色剤及び離型剤を含み、必要に応じて、シリカや帯電制御剤を含有して構成されることが好ましい。
トナー母粒子に使用される結着樹脂としては、スチレン、クロロスチレン等のスチレン類、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソプレン等のモノオレフィン類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類等の単独重合体及び共重合体、ジカルボン酸類とジオール類との共重合によるポリエステル樹脂等が挙げられる。
【0064】
特に代表的な結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル樹脂等が挙げられる。さらに、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド、変性ロジン、パラフィンワックス等が挙げられる。
【0065】
また、着色剤としては、マグネタイト、フェライト等の磁性粉、カーボンブラック、アニリンブルー、カルイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーンオキサレート、ランプブラック、ローズベンガル、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー17、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:3等が代表的なものとして例示される。
【0066】
離型剤としては、低分子ポリエチレン、低分子ポリプロピレン、フィッシャートロピィシュワックス、モンタンワックス、カルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等が代表的なものとして例示される。
【0067】
また、帯電制御剤としては、公知のものが使用されるが、アゾ系金属錯化合物、サリチル酸の金属錯化合物、極性基を含有するレジンタイプの帯電制御剤が用いられる。湿式製法でトナーを製造する場合、イオン強度の制御と廃水汚染の低減の点で水に溶解しにくい素材を使用することが好ましい。また、トナーとしては、磁性材料を内包する磁性トナー及び磁性材料を含有しない非磁性トナーのいずれであってもよい。
【0068】
本実施形態に用いるトナーとしては、前記トナー母粒子及び前記外添剤をヘンシェルミキサー又はVブレンダー等で混合することによって製造してもよい。また、トナー母粒子を湿式にて製造する場合は、湿式にて外添してもよい。
【0069】
本実施形態に用いるトナーには滑性粒子を添加してもよい。滑性粒子としては、グラファイト、二硫化モリブデン、滑石、脂肪酸、脂肪酸金属塩等の固体潤滑剤や、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類、加熱により軟化点を有するシリコーン類、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等のような脂肪族アミド類やカルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等のような植物系ワックス、ミツロウのような動物系ワックス、モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等のような鉱物、石油系ワックス、及びそれらの変性物が使用される。これらは、1種を単独で、又は2種以上を併用して使用される。ただし、体積平均粒径としては0.1μm以上10μm以下の範囲が好ましく、前記化学構造のものを粉砕して、粒径をそろえてもよい。トナーへの添加量は好ましくは0.05重量%以上2.0重量%以下、より好ましくは0.1重量%以上1.5重量%以下の範囲である。
【0070】
本実施形態に用いるトナーには、電子写真感光体表面の付着物、劣化物除去の目的等で、無機粒子、有機粒子、該有機粒子に無機粒子を付着させた複合粒子等を加えてもよい。
【0071】
無機粒子としては、上述した研磨剤粒子を使用することが好ましく、その他、ジルコニア、チタン酸バリウム、チタン酸アルミニウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸マグネシウム、酸化亜鉛、酸化クロム、酸化セリウム、酸化アンチモン、酸化タングステン、酸化スズ、酸化テルル、酸化マンガン、酸化ホウ素、炭化ケイ素、炭化ホウ素、炭化チタン、窒化ケイ素、窒化チタン、窒化ホウ素等の各種無機酸化物、窒化物、ホウ化物等が好適に使用される。
【0072】
また、前記無機粒子を、テトラブチルチタネート、テトラオクチルチタネート、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリデシルベンゼンスルフォニルチタネート、ビス(ジオクチルパイロフォスフェート)オキシアセテートチタネート等のチタンカップリング剤、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、ヘキサメチルジシラザン、メチルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ヘキシルトエリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、o−メチルフェニルトリメトキシシラン、p−メチルフェニルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤等で処理を行ってもよい。また、シリコーンオイル、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の高級脂肪酸金属塩によって疎水化処理したものも好ましく使用される。
【0073】
有機粒子としては、スチレン樹脂粒子、スチレンアクリル樹脂粒子、ポリエステル樹脂粒子、ウレタン樹脂粒子等が挙げられる。
【0074】
無機粒子及び/又は有機粒子の粒子径としては、体積平均平均粒子径で好ましく5nm以上1,000nm以下、より好ましくは5nm以上800nm以下、さらに好ましくは5nm以上700nm以下でのものが使用される。体積平均粒子径が前記範囲内であると、トナー粒子間の付着力を抑制し流動性を高めると共に、感光体表面の傷の発生が抑制されるので好ましい。
【0075】
また、電子写真用カラートナーはキャリアと混合して使用してもよいが、キャリアとしては、鉄粉、ガラスビーズ、フェライト粉、ニッケル粉又はそれ等の表面に樹脂コーティングを施したものが使用される。また、キャリアとの混合割合は、適宜設定される。
【実施例】
【0076】
本実施形態について、以下の実施例及び比較例を用いてさらに詳述するが、本実施形態は以下の実施例に何ら限定されるものではない。なお、以下の説明において、「部」は、特に断りのない限り「重量部」を表すものとする。
【0077】
(トナーの製造)
以下の調製を経て、乳化凝集法によるトナー母粒子を製造した。
((1)樹脂微粒子分散液の調製)
スチレン: 365部
n−ブチルアクリレート: 35部
アクリル酸: 8部
ドデカンチオール: 24部
四臭化炭素: 4部
上記化合物を混合して溶解したものを、非イオン性界面活性剤(ノニポール400:三洋化成(株)製)6部及びアニオン性界面活性剤(ネオゲンSC:第一工業製薬(株)製)10gをイオン交換水550部に溶解したフラスコ中で乳化重合させ、15分間混合しながら、これに過硫酸アンモニウム4gを溶解したイオン交換水50部を投入した。窒素置換を行った後、前記フラスコ内を撹拌しながら内容物が72℃になるまでオイルバスで加熱し、5時間そのまま乳化重合を継続した。その結果、平均粒子径が160nmであり、Tg=60℃、重量平均分子量Mw=12,500の樹脂粒子が分散された樹脂微粒子分散液が得られた。
【0078】
((2)着色剤分散液の調製)
シアン色剤(Pigment Blue 15:3): 55部
ノニオン性界面活性剤(ノニポール400:三洋化成(株)製): 7部
イオン交換水: 240部
以上の成分を混合して、溶解、ホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間撹拌し、その後アルティマイザーにて分散処理して平均粒子径が212nmである着色剤粒子が分散された着色剤分散液を調製した。
【0079】
((3)離型剤分散液の調製)
パラフィンワックス(PolyWax850、東洋ペトロライト社製): 80部
アニオン性界面活性剤 (第一工業製薬(株)製:ネオゲンR): 6部
イオン交換水: 250部
以上の成分を、丸型ステンレス鋼製フラスコ中でホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間分散した後、圧力吐出型ホモジナイザーで分散処理し、平均粒径が250nmである離型剤粒子が分散された離型剤分散液を調整した。
【0080】
((4)シアントナー母粒子の作製)
上記樹脂微粒子分散液: 230部
上記着色剤分散液: 30部
上記離型剤分散液: 30部
ポリ水酸化アルミニウム(浅田化学工業(株)製、Paho2S): 0.5部
イオン交換水: 600部
以上の成分を、丸型ステンレス鋼鉄フラスコ中でホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて混合し、分散した後、加熱用オイルバス中でフラスコ内を撹拌しながら50℃まで加熱した。50℃で30分保持した後、D50が4.9μmの凝集粒子が生成していることを確認した。さらに加熱用オイルバスの温度を上げて56℃で1時間保持し、D50は5.7μmとなった。その後、この凝集体粒子を含む分散液に23重量部の樹脂微粒子分散液を追加した後、加熱用オイルバスの温度を50℃まで上げて30分間保持した。この凝集体粒子を含む分散液、1N水酸化ナトリウムを追加して、系のpHを7.0に調整した後ステンレス製フラスコを密閉し、磁気シールを用いて撹拌を継続しながら80℃まで加熱し、4時間保持した。冷却後、このトナー母粒子を濾別し、イオン交換水で5回洗浄した後、凍結乾燥してシアントナー母粒子を得た。本母粒子は体積平均粒径が5.9μm、平均形状係数ML2/Aは134であった。
【0081】
(トナー1の製造)
上記シアントナー母粒子100重量部にルチル型酸化チタン(粒径15nm、n−デシルトリメトキシシラン処理品)1.0重量部、研磨剤シリカ(モース硬度7、平均長軸径50nm、形状係数SF1:140)1.7重量部、パラフィンワックス粒子(上記離型剤分散液の冷凍乾燥により得られた粉体、平均粒径250nm)0.3重量部を加え、ヘンシェルミキサーで周速25m/s×15分間ブレンドを行った後、45μmの目開きのシーブを用いて粗大粒子を除去し、トナー1を得た。
【0082】
(トナー2の製造)
上記シアントナー母粒子100重量部にルチル型酸化チタン(粒径15nm、n−デシルトリメトキシシラン処理品)1.0重量部、研磨剤シリカ(モース硬度7、平均長軸径120nm、形状係数SF1:110)2.2重量部、ポリテトラフルオロエチレン粒子(380℃における溶融粘度2.3×106Pa・s、平均粒径350nm)0.2重量部を加え、トナー1同様のブレンド・粗大粒子除去操作を行い、トナー2を得た。
【0083】
(トナー3の製造)
上記シアントナー母粒子100重量部にシリカ(粒径12nm、シリコーンオイル処理品)0.6重量部、ルチル型酸化チタン(モース硬度7.5、平均長軸径40nm、形状係数SF1:154)1.5重量部、高級アルコール粉末(平均炭素数30、平均粒径8μm)0.5重量部を加え、トナー1同様のブレンド・粗大粒子除去操作を行い、トナー3を得た。
【0084】
(トナー4の製造)
上記シアントナー母粒子100重量部にシリカ(粒径16nm、ヘキサメチルジシラザン処理品)0.8重量部、アナターゼ型酸化チタン(モース硬度5.5、平均長軸径40nm、形状係数SF1:128)1.2重量部を加え、トナー1同様のブレンド・粗大粒子除去操作を行い、トナー4を得た。
【0085】
(トナー5の製造)
上記シアントナー母粒子100重量部にルチル型酸化チタン(粒径15nm、n−デシルトリメトキシシラン処理品)1.5重量部、研磨剤シリカ(モース硬度7、平均長軸径75nm、形状係数SF1:106)1.3重量部、パラフィンワックス粒子(上記離型剤分散液の冷凍乾燥により得られた粉体、平均粒径250nm)0.1重量部を加え、トナー1同様のブレンド・粗大粒子除去操作を行い、トナー5を得た。
【0086】
(トナー6の製造)
上記シアントナー母粒子100重量部にルチル型酸化チタン(粒径15nm、n−デシルトリメトキシシラン処理品)1.5重量部、研磨剤シリカ(モース硬度7、平均長軸径280nm、形状係数SF1:106)2.4重量部、カルナバワックス粒子(冷凍粉砕により得られた粉体、平均粒径3.5μm)0.5重量部を加え、トナー1同様のブレンド・粗大粒子除去操作を行い、トナー6を得た。
【0087】
(トナー7の製造)
上記シアントナー母粒子100重量部にルチル型酸化チタン(粒径20nm、n−オクチルトリメトキシシラン処理品)1.9重量部、研磨剤シリカ(モース硬度7、平均長軸径450nm、形状係数SF1:153)2.7重量部、フィッシャートロプシュワックス粒子(冷凍粉砕により得られた粉体、平均粒径6.7μm)1.2重量部を加え、トナー1同様のブレンド・粗大粒子除去操作を行い、トナー7を得た。
【0088】
(トナー8の製造)
上記シアントナー母粒子100重量部にルチル型酸化チタン(粒径20nm、n−オクチルトリメトキシシラン処理品)1.9重量部、研磨剤シリカ(モース硬度7、平均長軸径520nm、形状係数SF1:150)2.0重量部、フィッシャートロプシュワックス粒子(冷凍粉砕により得られた粉体、平均粒径6.7μm)1.2重量部を加え、トナー1同様のブレンド・粗大粒子除去操作を行い、トナー8を得た。
【0089】
(トナー9の製造)
上記シアントナー母粒子100重量部にルチル型酸化チタン(粒径15nm、n−デシルトリメトキシシラン処理品)1.0重量部、研磨剤シリカ(モース硬度7、平均長軸径45nm、形状係数SF1:156)1.5重量部、パラフィンワックス粒子(上記離型剤分散液の冷凍乾燥により得られた粉体、平均粒径250nm)0.3重量部を加え、トナー1同様のブレンド・粗大粒子除去操作を行い、トナー9を得た。
【0090】
(トナー10の製造)
上記シアントナー母粒子100重量部にルチル型酸化チタン(粒径15nm、n−デシルトリメトキシシラン処理品)1.0重量部、炭化ケイ素(モース硬度9.5、平均長軸径300nm 、形状係数SF1:131)2.0重量部、パラフィンワックス粒子(上記離型剤分散液の冷凍乾燥により得られた粉体、平均粒径250nm)0.3重量部を加え、トナー1同様のブレンド・粗大粒子除去操作を行い、トナー10を得た。
【0091】
(トナー11の製造)
上記シアントナー母粒子100重量部にルチル型酸化チタン(粒径15nm、n−デシルトリメトキシシラン処理品)1.5重量部、研磨剤シリカ(モース硬度7、平均長軸径50nm 、形状係数SF1:140)1.0重量部、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体粒子(380℃における溶融粘度9.7×106Pa・s、平均粒径5.5μm)1.0重量部を加え、トナー1同様のブレンド・粗大粒子除去操作を行い、トナー11を得た。
【0092】
(トナー12の製造)
上記シアントナー母粒子100重量部にルチル型酸化チタン(粒径15nm、n−デシルトリメトキシシラン処理品)1.0重量部、研磨剤シリカ(モース硬度7、平均長軸径120nm、形状係数SF1:110)2.2重量部、ポリテトラフルオロエチレン粒子(380℃における溶融粘度5.3×103Pa・s、平均粒径310nm)0.2重量部を加え、トナー1同様のブレンド・粗大粒子除去操作を行い、トナー12を得た。
【0093】
(トナー13の製造)
上記シアントナー母粒子100重量部に酸化亜鉛(粒径36nm、シリコーンオイル処理品)2.2重量部を加え、トナー1同様のブレンド・粗大粒子除去操作を行い、トナー13を得た。
【0094】
(トナー14の製造)
上記シアントナー母粒子100重量部に酸化亜鉛(粒径36nm、シリコーンオイル処理品)2.2重量部、研磨剤シリカ(モース硬度7、平均長軸径50nm 、形状係数SG1:140)1.0重量部を加え、トナー1同様のブレンド・粗大粒子除去操作を行い、トナー14を得た。
【0095】
(トナー15の製造)
上記シアントナー母粒子100重量部に酸化亜鉛(粒径36nm、シリコーンオイル処理品)2.2重量部、ポリテトラフルオロエチレン粒子(380℃における溶融粘度2.3×106Pa・s、平均粒径350nm)0.2重量部を加え、トナー1同様のブレンド・粗大粒子除去操作を行い、トナー15を得た。
【0096】
(キャリアの製造)
フェライト粒子(平均粒径:36μm) 100部
トルエン 18部
スチレン/メタクリレート共重合体(成分比:20/80) 2部
カーボンブラック(R330:キャボット社製) 0.2部
まず、フェライト粒子を除く上記成分を10分間スターラーで撹拌させて、分散した被覆液を調製し、次に、この被覆液とフェライト粒子を真空脱気型ニーダーに入れて、60℃において30分撹拌した後、さらにニーダーを95℃まで加温しながら減圧脱気し、乾燥させることによりキャリアを得た。
【0097】
(現像剤の製造)
上記キャリア100重量部に対し、トナー1を7重量部加え、Vブレンダーにて25分間混合後、目開き150μmの篩いで凝集物を除去し、現像剤1を得た。
以後、トナー1をトナー2〜15に各々替えて、現像剤1同様の処理を行い、現像剤2〜15を得た。
【0098】
(帯電ロールの製造)
ステンレス鋼で構成された軸径8mmの支持シャフト上に、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム100重量部に対しカーボンブラックとしてケッチェンブラックを35重量部分散させた抵抗層を形成し、帯電ロールとした。このとき、抵抗層の抵抗率は6.2×108Ωcmであり、帯電ロールの曲率半径は7mmかつ抵抗層の厚さは3mmとなるよう抵抗層の成型条件を調整した。
【0099】
(弾性ロール(クリーニングロール)の製造)
(クリーニングロール(1)の製造)
JIS K6400−2 D法で測定したフォーム硬さ320N、密度70kg/m3、セル数60個/25mm、セル径420μmのウレタンフォームを用いて、以下の手順でクリーニングロールを作製した。
まずこの連泡構造としたウレタンフォームを、断面が幅10mm 厚さ2.5mmの長方形となるように帯状にカットし、SUS303からなる外径φ5.5mm、長さ332mmの芯材の端部から5mmの位置を始点として螺旋状に貼付し、終端部5mm手前に達したところで余りのウレタンフォームを切り離し、クリーニングロール(1)を得た。このとき、クリーニングロールの最外径は10.5mm(d/R比:1.50)、カット面の形成角度は38度、フォーム硬度は320Nであった。
【0100】
(クリーニングロール(2)の製造)
JIS K6400−2 D法で測定したフォーム硬度320N、密度70kg/m3、セル数60個/25mm、セル径420μmのウレタンフォームを用いて、以下の手順でクリーニングロールを作製した。
まずこの連泡構造としたウレタンフォームを、断面が幅10mm 厚さ1.6mmの長方形となるように帯状にカットし、SUS303からなる外径φ4.1mm、長さ332mmの芯材の端部から5mmの位置を始点として螺旋状に貼付し、終端部5mm手前に達したところで余りのウレタンフォームを切り離し、クリーニングロール(2)を得た。このとき、クリーニングロールの最外径は7.3mm(d/R比:1.04)、カット面の形成角度は38度、フォーム硬度は320Nであった。
【0101】
(クリーニングロール(3)の製造)
JIS K6400−2 D法で測定したフォーム硬度320N、密度70kg/m3、セル数60個/25mm、セル径420μmのウレタンフォームを用いて、以下の手順でクリーニングロールを作製した。
まずこの連泡構造としたウレタンフォームを、断面が幅10mm 厚さ2.5mmの長方形となるように帯状にカットし、SUS303からなる外径φ7.2mm、長さ332mmの芯材の端部から5mmの位置を始点として螺旋状に貼付し、終端部5mm手前に達したところで余りのウレタンフォームを切り離し、クリーニングロール(3)を得た。このとき、クリーニングロールの最外径は12.2mm(d/R比:1.74)、カット面の形成角度は38度、フォーム硬度は320Nであった。
【0102】
(クリーニングロール(4)の製造)
JIS K6400−2 D法で測定したフォーム硬度390N、密度80kg/m3、セル数95個/25mm、セル径250μmのウレタンフォームを用いて、以下の手順でクリーニングロールを作製した。
まずこの連泡構造としたウレタンフォームを、断面が幅15mm 厚さ1.6mmの長方形となるように帯状にカットし、SUS303からなる外径φ7.3mm、長さ332mmの芯材の端部から5mmの位置を始点として螺旋状に貼付し、終端部5mm手前に達したところで余りのウレタンフォームを切り離し、クリーニングロール(4)を得た。このとき、クリーニングロールの最外径は10.5mm(d/R比:1.50)、カット面の形成角度は64度、フォーム硬度は390Nであった。
【0103】
(クリーニングロール(5)の製造)
JIS K6400−2 D法で測定したフォーム硬さ205N、密度30kg/m3、セル数26個/25mm、セル径972μmのウレタンフォームを用いて、以下の手順でクリーニングロールを作製した。
まずこの連泡構造としたウレタンフォームを、断面が幅15mm 厚さ3.2mmの長方形となるように帯状にカットし、SUS303からなる外径φ4.1mm、長さ332mmの芯材の端部から5mmの位置を始点として螺旋状に貼付し、終端部5mm手前に達したところで余りのウレタンフォームを切り離し、クリーニングロール(5)を得た。このとき、クリーニングロールの最外径は10.5mm(d/R比:1.50)、カット面の形成角度は64度、フォーム硬度は205Nであった。
【0104】
(クリーニングロール(6)の製造)
JIS K6400−2 D法で測定したフォーム硬さ205N、密度30kg/m3、セル数26個/25mm、セル径972μmのウレタンフォームを用いて、以下の手順でクリーニングロールを作製した。
まずこの連泡構造としたウレタンフォームを、断面が幅6mm 厚さ4.0mmの長方形となるように帯状にカットし、SUS303からなる外径φ2.5mm、長さ332mmの芯材の端部から5mmの位置を始点として螺旋状に貼付し、終端部5mm手前に達したところで余りのウレタンフォームを切り離し、クリーニングロール(6)を得た。このとき、クリーニングロールの最外径は10.5mm(d/R比:1.50)、カット面の形成角度は25度、フォーム硬度は205Nであった。
【0105】
(クリーニングロール(7)の製造)
JIS K6400−2 D法で測定したフォーム硬度390N、密度80kg/m3、セル数95個/25mm、セル径250μmのウレタンフォームを用いて、以下の手順でクリーニングロールを作製した。
まずこの連泡構造としたウレタンフォームを、断面が幅12mm 厚さ4.5mmの長方形となるように帯状にカットし、SUS303からなる外径φ3.6mm、長さ332mmの芯材の端部から5mmの位置を始点として螺旋状に貼付し、終端部5mm手前に達したところで余りのウレタンフォームを切り離し、クリーニングロール(7)を得た。このとき、クリーニングロールの最外径は12.6mm(d/R比:1.80)、カット面の形成角度は25度、フォーム硬度は390Nであった。
【0106】
(クリーニングロール(8)の製造)
JIS K6400−2 D法で測定したフォーム硬さ320N、密度70kg/m3、セル数60個/25mm、セル径420μmのウレタンフォームを用いて、以下の手順でクリーニングロールを作製した。
まずこの連泡構造としたウレタンフォームを、断面が幅16mm 厚さ2.5mmの長方形となるように帯状にカットし、SUS303からなる外径φ5.5mm、長さ332mmの芯材の端部から5mmの位置を始点として螺旋状に貼付し、終端部5mm手前に達したところで余りのウレタンフォームを切り離し、クリーニングロール(8)を得た。このとき、クリーニングロールの最外径は10.5mm(d/R比:1.50)、カット面の形成角度は24度、フォーム硬度は320Nであった。
【0107】
(クリーニングロール(9)の製造)
JIS K6400−2 D法で測定したフォーム硬さ320N、密度70kg/m3、セル数60個/25mm、セル径420μmのウレタンフォームを用いて、以下の手順でクリーニングロールを作製した。
まずこの連泡構造としたウレタンフォームを、断面が幅6.5mm 厚さ2.5mmの長方形となるように帯状にカットし、SUS303からなる外径φ5.5mm、長さ332mmの芯材の端部から5mmの位置を始点として螺旋状に貼付し、終端部5mm手前に達したところで余りのウレタンフォームを切り離し、クリーニングロール(9)を得た。このとき、クリーニングロールの最外径は10.5mm(d/R比:1.50)、カット面の形成角度は76度、フォーム硬度は320Nであった。
【0108】
(クリーニングロール(10)の製造)
・ポリエステルポリオール 100質量部
・4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート 30質量部
・シリコン含有多元共重合体(Mw=2000、シリコン含有率70%) 2質量部
・1,4−ブタンジオール 1質量部
・トリメチロールプロパン 8質量部
40℃にあらかじめ温調した上記の、ポリエステルポリオール、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、及びシリコン含有多元共重合体をステンレス製ビーカー内で混合し、空気流入させながら15分間強く撹拌する。一方で、SUS303からなる外径φ5mm、長さ332mmの円柱状のシャフトを用意し、そのシャフトを直径18mmの円筒形の金型の中央に配置する。撹拌した上述の混合物内に、硬化反応を開始させるために、1,4−ブタンジオールとトリメチロールプロパンを投入して1分間撹拌し、上記の金型の温度を150℃に温調しながらこの金型とシャフトとの間に、硬化反応を開始した上記の混合物を注入する。そして、この温度を30分間維持して加熱硬化を進展させる。硬化後、金型を取り外し表面を研磨し、さらに両端5mmのウレタンフォーム部を除去して、シャフトを発泡性の高分子材料が覆った構成のクリーニング部材を製造した。さらに、このクリーニング部材の表面に、図4(A)に示すような態様になるよう、研削機により幅1mm、深さ2mmの螺旋溝を形成し、クリーニングロール(10)を得た。
このとき、クリーニングロールの最外径は10mm(d/R比:1.43)、弾性層厚2.5mm、カット面の形成角度は35度、フォーム硬度は350Nであった。
【0109】
(クリーニングロール(11)の製造)
・ポリエステルポリオール 100質量部
・4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート 30質量部
・シリコン含有多元共重合体(Mw=2000、シリコン含有率70%) 2質量部
・1,4−ブタンジオール 1質量部
・トリメチロールプロパン 8質量部
40℃にあらかじめ温調した上記の、ポリエステルポリオール、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、及びシリコン含有多元共重合体をステンレス製ビーカー内で混合し、空気流入させながら15分間強く撹拌する。一方で、SUS303からなる外径φ5mm、長さ332mmの円柱状のシャフトを用意し、そのシャフトを直径18mmの円筒形の金型の中央に配置する。撹拌した上述の混合物内に、硬化反応を開始させるために、1,4−ブタンジオールとトリメチロールプロパンを投入して1分間撹拌し、上記の金型の温度を150℃に温調しながらこの金型とシャフトとの間に、硬化反応を開始した上記の混合物を注入する。そして、この温度を30分間維持して加熱硬化を進展させる。硬化後、金型を取り外し表面を研磨し、さらに両端5mmのウレタンフォーム部を除去して、シャフトを発泡性の高分子材料が覆った構成のクリーニング部材を製造した。さらに、このクリーニング部材の表面に、図4(C)に示すような態様になるよう、芯材の軸と直交する方向から見たときに発泡体が平行四辺形の形状を呈するように、研削機により10mmピッチで2mm幅の発泡体除去部を設け、クリーニングロール(11)を得た。
このとき、クリーニングロールの最外径は10mm(d/R比:1.43)、弾性層厚2.5mm、カット面の形成角度は30度、フォーム硬度は350Nであった。
【0110】
(クリーニングロール(12)の製造)
JIS K6400−2 D法で測定したフォーム硬さ320N、密度70kg/m3、セル数60個/25mm、セル径420μmのウレタンフォームを用いて、以下の手順でクリーニングロールを作製した。
まずこの連泡構造としたウレタンフォームを、断面が幅10mm 厚さ1.1mmの長方形となるように帯状にカットし、SUS303からなる外径φ4.5mm、長さ332mmの芯材の端部から5mmの位置を始点として螺旋状に貼付し、終端部5mm手前に達したところで余りのウレタンフォームを切り離し、クリーニングロール(12)を得た。このとき、クリーニングロールの最外径は6.7mm(d/R比:0.96)、カット面の形成角度は38度、フォーム硬度は320Nであった
【0111】
(クリーニングロール(13)の製造)
JIS K6400−2 D法で測定したフォーム硬さ320N、密度70kg/m3、セル数60個/25mm、セル径420μmのウレタンフォームを用いて、以下の手順でクリーニングロールを作製した。
まずこの連泡構造としたウレタンフォームを、断面が幅10mm 厚さ2.5mmの長方形となるように帯状にカットし、SUS303からなる外径φ7.8mm、長さ332mmの芯材の端部から5mmの位置を始点として螺旋状に貼付し、終端部5mm手前に達したところで余りのウレタンフォームを切り離し、クリーニングロール(13)を得た。このとき、クリーニングロールの最外径は12.8mm(d/R比:1.83)、カット面の形成角度は38度、フォーム硬度は320Nであった
【0112】
(クリーニングロール(14)の製造)
JIS K6400−2 D法で測定したフォーム硬さ190N、密度70kg/m3、セル数50個/25mm、セル径480μmのウレタンフォームを用いて、以下の手順でクリーニングロールを作製した。
まずこの連泡構造としたウレタンフォームを、断面が幅10mm 厚さ2.5mmの長方形となるように帯状にカットし、SUS303からなる外径φ5.5mm、長さ332mmの芯材の端部から5mmの位置を始点として螺旋状に貼付し、終端部5mm手前に達したところで余りのウレタンフォームを切り離し、クリーニングロール(14)を得た。このとき、クリーニングロールの最外径は10.5mm(d/R比:1.50)、カット面の形成角度は38度、フォーム硬度は190Nであった。
【0113】
(クリーニングロール(15)の製造)
JIS K6400−2 D法で測定したフォーム硬度415N、密度140kg/m3、セル数60個/25mm、セル径420μmのウレタンフォームを用いて、以下の手順でクリーニングロールを作製した。
まずこの連泡構造としたウレタンフォームを、断面が幅10mm 厚さ1.6mmの長方形となるように帯状にカットし、SUS303からなる外径φ4.1mm、長さ332mmの芯材の端部から5mmの位置を始点として螺旋状に貼付し、終端部5mm手前に達したところで余りのウレタンフォームを切り離し、クリーニングロール(15)を得た。このとき、クリーニングロールの最外径は7.3mm(d/R比:1.04)、カット面の形成角度は38度、フォーム硬度は415Nであった。
【0114】
実施例4に対応しています。
(離型剤成型体(1)及び離型剤供給部材(1)の製造)
低密度ポリエチレン(密度0.92、融点102℃)を、幅5mm厚さ3mm長さ320mmの金型内で120℃に40分間加熱後25℃まで冷却し、金型から成型体として取り外した。
この成型体を幅6mm長さ320mmのSUS板に接着貼付し、離型剤成型体(1)とした。
本成型体と、長さ7mm太さ15デニールのナイロン繊維で形成されるブラシを、食い込み量2mmに設定し、ブラシを摺動回転させる構造をとることにより、離型剤供給部材(1)とした。
【0115】
(画像形成装置)
富士ゼロックス(株)製DocuCentre−III C3300を用い、シアンユニットにて、各実施例及び比較例において上記帯電ロール及びクリーニングロールの記述構成に合致するように帯電器部分の改造を施し、画像出力テストを実施した。
各実施例及び比較例は、表1に示すようにトナー・現像剤・クリーニングロールを組合せ、同表中に記載されている食い込み量になるよう帯電ロールとクリーニングロールの当接条件をセットした。
【0116】
(画像形成方法)
画像出力条件は、シアン単色出力に設定し、A4横サイズの和文原稿(画像密度5%)を80枚、A4横サイズ中央に2cm×10cmのソリッド縦帯を配置した原稿を20枚を交互に出力し、8万枚までの走行実験を実施した。
1千枚ごとにA3サイズの全面ハーフトーン(1インチ平方当り150個の網点で形成された画像)を出力し、画像均一性の評価を行った。
なお、本実験は温度20℃湿度55%RH環境で実施した。
【0117】
クリーニングロール条件及び供給物質の変更により、帯電ロール汚染に起因する画質を評価した。
なお、画質の評価は以下の方法にて行った。
また、評価基準は以下の通りである。
◎:テスト原稿において画質欠陥が無く、かつもハーフトーン出力においても濃度ムラ・画質欠陥ともに未発生である。
○:テスト原稿において画質欠陥が無く、ハーフトーン出力において軽微な濃度ムラ(濃度差0.15以内)が視認されるのみであり、筋・色点などの画質欠陥は検出されない。
△:テスト原稿において画質欠陥はないが、ハーフトーン出力において濃度ムラ(濃度差0.15〜0.30)が視認されるが、筋・色点などの画質欠陥は検出されない。
×:テスト原稿における画像欠陥、ハーフトーン出力時の顕著な濃度ムラ(濃度差0.30超もしくは筋・色点などの画質欠陥の何れかが発生している。
結果を以下の表に示す。
【0118】
【表1】

【0119】
【表2】

【符号の説明】
【0120】
10 画像形成装置
11(11Y、11M、11C、11K) 画像形成ユニット
12(12Y、12M、12C、12K) 感光体ドラム
13(13Y、13M、13C、13K) 露光装置
14(14Y、14M、14C、14K) 帯電ロール(接触帯電器)
14A シャフト
14B 帯電層
15(15Y、15M、15C、15K) 現像装置
16(16Y、16M、16C、16K) 現像ロール
18(18Y、18M、18C、18K) 一次転写ロール
20(20Y、20M、20C、20K) クリーニングブレード
30 中間転写ベルト
32 駆動ロール
33 張架ロール
34 二次転写バックアップロール
36 二次転写ロール
38 中間転写ベルトクリーナ
40 用紙搬送路
42 給紙トレイ
44 フィードロール
46 リタードロール
50 定着装置
52 加熱ロール
54 加圧ロール
56 排出ロール
100 クリーニングロール
100A シャフト
100B 弾性層
101 接触部
P 用紙
T1 一次転写部
T2 二次転写部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被清掃部材と、前記被清掃部材と接触して連れ回る清掃ロールと、を有し、
前記被清掃部材に対して、研磨剤粒子、並びに、離型剤及び/又は固体潤滑剤が供給され、かつ、
前記清掃ロールにより、前記研磨剤粒子、並びに、離型剤及び/又は固体潤滑剤が、被清掃部材の表面において清掃ロールのロール軸方向に移動されることを特徴とする
画像形成装置。
【請求項2】
被清掃部材と清掃ロールとが接触する位置における、前記被清掃部材の曲率半径をR、前記清掃ロールの最外径をdとしたとき、下記式(1)を満たす、請求項1に記載の画像形成装置。
1.0R≦d≦1.8R (1)
【請求項3】
前記清掃ロールがロール軸方向に対して25°以上75°以下の角度を有するカット面を複数具備する、請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記研磨剤粒子がモース硬度5以上9以下の無機粒子である、請求項1〜3いずれか1つに記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記研磨剤粒子の平均長軸径が40nm以上500nm以下である、請求項1〜4いずれか1つに記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記研磨剤粒子の平均形状係数が105以上155以下である、請求項1〜5いずれか1つに記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記研磨剤粒子が、シリカ粒子、アルミナ粒子、及び、チタニア粒子よりなる群から選択される少なくとも1つを含む、請求項1〜6いずれか1つに記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記離型剤が、ポリエチレンワックス、パラフィンワックス、カルナウバワックス、フィッシャートロプシュワックス、及び、炭素数20以上60以下の高級アルコールよりなる群から選択される少なくとも1つを含む、請求項1〜7いずれか1つに記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記固体潤滑剤が、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン含有共重合体、フルオロポリエーテル、及び、パーフルオロアルキル基含有化合物よりなる群から選択され、かつ、380℃における溶融粘度が5.5×103Pa・s以上1.0×107Pa・s以下である少なくとも1つの固体潤滑剤を含む、請求項1〜8いずれか1つに記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記清掃ロールが弾性層を有し、前記弾性層はフォーム硬度が200N以上400N以下である発泡材により形成されている、請求項1〜9いずれか1つに記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記清掃ロールの前記被清掃部材に対する食い込み量が0.2mm以上1.2mm以下である、請求項1〜10いずれか1つに記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記被清掃部材が帯電ロールである、請求項1〜11いずれか1つに記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記研磨剤粒子、並びに、離型剤及び/又は固体潤滑剤よりなる群から選択される少なくとも1つが現像剤より供給され、その一部がトナー清掃部材を通過し、帯電ロールへ供給される、請求項12に記載の画像形成装置。
【請求項14】
被清掃部材と、前記被清掃部材と接触して連れ回る清掃ロールと、を有し、
前記被清掃部材に対して、研磨剤粒子、並びに、離型剤及び/又は固体潤滑剤が供給され、かつ、
前記清掃ロールにより、前記研磨剤粒子、並びに、離型剤及び/又は固体潤滑剤が被清掃部材の長手方向に移動されることを特徴とする
被清掃部材の清掃装置。
【請求項15】
像保持体表面を帯電手段により帯電する帯電工程と、
帯電した前記像保持体表面を露光して静電潜像を形成する露光工程と、
前記像保持体表面に形成された静電潜像を、トナーを含む現像剤によりトナー像として現像する現像工程と、
前記トナー像を転写手段により記録媒体に転写する転写工程と、
前記記録媒体上に形成されたトナー像を定着手段により定着する定着工程とを含み、
前記像保持体、前記帯電手段、前記転写手段、及び前記定着手段よりなる群から選択される少なくとも1つが、請求項14に記載の清掃装置により清掃されることを特徴とする
画像形成方法。
【請求項16】
清掃ロールを被清掃部材と食い込み状態で、前記被清掃部材に接触した状態で連れ回りさせる工程、及び、
前記被清掃部材の表面において、研磨剤粒子、並びに、離型剤及び/又は固体潤滑剤の共存下で前記清掃ロールを摺動させ、研磨剤粒子、並びに、離型剤及び/又は固体潤滑剤を被清掃部材の長手方向に移動させる工程、を含むことを特徴とする
被清掃部材の清掃方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−203594(P2011−203594A)
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−72055(P2010−72055)
【出願日】平成22年3月26日(2010.3.26)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】