説明

画像形成装置

【課題】 剥離放電により飛散したトナーによって装置を汚すことを抑制することができる画像形成装置を提供すること。
【解決手段】 受渡し領域Dの下側に飛散したトナーを吸引するために、排気ファンに接続された排気ダクト111と、飛散したトナーを回収する吸引フィルター112とを備えたトナー吸引装置110を設ける。排気ファンの回転より、受渡し領域D周辺の空気を吸引フィルター112に吸引する気流が発生し、この気流により剥離放電によって飛散したトナーを吸引フィルター112によって回収する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関するものである。より詳しくは、転写紙等の記録紙の両面に可視像を転写し、両面の可視像を同時に定着する方式の画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、転写紙等の記録体の両面に画像を転写する方式として、いわゆるスイッチバック方式と、ワンパス方式とが知られている。スイッチバック方式では、まず、感光体等の像担持体上の可視像を記録体に転写する転写手段に記録体を通してその一方の面に可視像を転写する。そして、記録体を反転させて転写手段にスイッチバックさせた後、そのもう一方の面にも可視像を転写する方式である。これに対し、ワンパス方式は、転写手段として、記録体に対してその表裏の両側から可視像の転写処理を施すことで、記録体をスイッチバックさせることなくその両面に画像を形成する。ワンパス方式は、次の点でスイッチバック方式よりも優れている。即ち、スイッチバック用の複雑な機構を設けることによるコストアップや、スイッチバックによる画像形成時間の長期化を回避し得る点である。かかるワンパス方式を実現する画像形成装置としては、例えば特許文献1に記載のものが知られている。
【0003】
【特許文献1】特開平1−209470号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
図7は、ワンパス方式の画像形成装置の要部を示す図である。図7に示すように、第1の中間転写ベルト221に担持されたトナー像が転写ローラ246によって記録体Pの上面に転写され、第2の中間転写ベルト231に担持されたトナー像が、転写チャージャー247によって記録体Pの記録体を担持している部材側の面である下面に転写される。このようにして両面にトナー像が転写された記録体Pは、記録体の担持部材を兼ねた第2の中間転写ベルト234によって搬送される。そして、記録体Pは、受渡し領域Dで第2の中間転写ベルト231から他の部材としての搬送ベルト251へ受け渡される。搬送ベルト251は、受渡し領域Dの下側に配置されている電荷付与手段257により電荷が付与されて、帯電しており、受け渡された記録体Pを搬送ベルト251に静電的に付着させて、図示しない定着装置へ搬送している。
【0005】
記録体Pが第2の中間転写ベルト231から離れて搬送ベルト251へ移動するとき、記録体Pの下面に静電的に付着しているトナーが飛散してしまう問題があった。これは、記録体Pが転写ローラ246や転写チャージャー247によって電荷が注入されて帯電しているので、第2の中間転写ベルト231から離れる際、記録体と第2中間転写ベルト231との間の電位差が大きくなり、剥離放電が生じる。この剥離放電の衝撃を直接受けることにより、記録体Pの下面に静電的に付着していたトナーが飛散したと考えられる。このように、記録体Pの下面に付着したトナーが飛散する結果、第2中間転写ベルト231から搬送ベルト251へ記録体Pが渡される受渡し領域Dの周辺をトナーで汚してしまう問題があった。
【0006】
本発明は、上記問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、剥離放電により飛散したトナーによって装置を汚すことを抑制することができる画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、記録体を搬送する過程でトナー像を該記録体の一方の面に転写し、他のトナー像を該記録体のもう一方の面に転写して該記録体の両面にトナー像を転写し、トナー像が転写された記録体を定着手段へ搬送して該記録体に該トナー像を定着させる画像形成装置において、該トナー像が転写された記録体が定着手段まで搬送される間の該記録体を担持している部材から他の部材へ該記録体が受け渡される受渡し領域に、少なくとも該記録体の該記録体を担持している部材側の面から飛散したトナーを吸引するトナー吸引装置を設けたことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、上記トナー吸引装置は、上記記録体の該記録体を担持している部材側の面と対向するように設けたことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1または2の画像形成装置において、上記トナー吸引装置の吸引力を可変にしたことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項3の画像形成装置において、上記記録体の種類と該記録体の該記録体を担持している部材側の面に形成される画像の面積率の少なくともひとつに基づき上記トナー吸引装置の吸引力を変更したことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項3または4の画像形成装置において、上記記録体の該記録体を担持している部材側の面に画像が形成されないときは、トナー吸引装置の動作を停止することを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項3乃至5いずれかの画像形成装置において、上記記録体の先端が上記受渡し領域を通過する間の上記トナー吸引装置の吸引力を、該記録体の先端が受渡し領域を通過した後、該記録体の後端が受渡し領域を通過し終えるまでの間の吸引力よりも弱めることを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項3乃至6いずれかの画像形成装置において、上記記録紙が帯びている電荷とは逆極性の電荷が電荷付与手段により付与されて上記トナー像が転写された記録体を定着手段まで搬送する搬送部材を備えており、上記トナー吸引装置の吸引力に基づいて該搬送部材に付与する電荷量を変更することを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項1乃至7いずれかの画像形成装置において、上記トナー吸引装置は、トナーを回収するフィルタを備えており、該フィルタは、該トナー吸引装置から着脱可能に構成されていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0008】
請求項1乃至8の発明によれば、記録体を担持している部材から記録体が離れる際に生じる剥離放電の衝撃を直接受けて記録体を担持している部材側の面から飛散したトナーをトナー吸引装置で吸引することで、飛散したトナーによって装置が汚れることを抑制することができる。また、記録体を担持している部材から他の部材へ記録体が受け渡される受渡し領域にトナー吸引装置を設けることで、剥離放電によって飛散したトナーを効率よく吸引することができる。これにより、飛散したトナーによって装置の受渡し領域周辺が汚れることを抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明を画像形成装置に適用した実施形態について説明する。
図1は、本実施形態にかかる画像形成装置としての電子写真方式で両面プリント可能なフルカラープリンタ100を示す。
図1に示すプリンタ本体100の内部において、記録体搬送路43Aを境にして、上部には第1画像ユニット20を配置し、下部には第2画像ユニット30を配置している。第1画像ユニット20は矢印方向に無端移動する像担持体としての第1中間転写ベルト21を備え、第2画像ユニット30は矢印方向に無端移動する像担持体としての第2中間転写ベルト31を備えている。第1中間転写ベルト21の上部張架面には、トナー像形成手段である4個の第1画像形成ユニット80Y、80C、80M、80Kが配置されている。一方、第2中間転写ベルト31の上部張架面には、トナー像形成手段である4個の第2画像形成ユニット81Y、81C、81M、81Kが配置されている。これら第1、第2画像形成ユニットの番号に沿えたY、C、M、Kは、扱うトナーの色と対応させているもので、Yはイエロー、Cはシアン、Mはマゼンタ、Kはブラックを意味している。第1、第2画像形成ユニットに備えられ、第1中間転写ベルト21と第2中間転写ベルト31とともに回転する感光体1に対しても同じようにY、C、M、Kを沿えている。なお感光体1Yから1Kは各画像形成ユニット内では同間隔に配置され、少なくとも画像形成時にはそれぞれ中間転写ベルト21、31との張架部の一部と接触する。この接触する面をそれぞれ第1受像面F1、第2受像面F2と呼び、互いの位置関係を図2に示す。
【0010】
図2に示すように、第1受像面F1と第2受像面F2とが形成する角のうち、第1、第2画像形成ユニットを含む角の角度をαとした時、αの値が180°より大きく、270°以下となるようにする。
さらに、上部にある第1中間転写ベルト21の水平投影面と、下部にある第2中間転写ベルトの水平投影面との少なくとも一部が、重なるような構成を採用している。つまり下部にある第2中間転写ベルトが、上部にある第1中間転写ベルトの下方にもぐりこむような形状である。このような構成を採用することにより、横方向についてよりコンパクトなレイアウトが可能となる。
【0011】
扱うトナーの色は異なるが、第1画像形成ユニット80Y、80C、80M、80Kの構成はそれぞれ同じであるので、第1画像形成ユニット80としてその構成を図3により説明する。
図3において、プリンタ本体100の動作時に、不図示の駆動源により、矢印方向に回転するよう回転可能に支持された円筒状の感光体1が配設されている。そして、感光体1の周囲に、静電写真プロセスに従い帯電手段であるスコロトロンチャージャ3、露光装置4、現像装置5、クリーニング装置2、光除電装置Q等の作像部材や電位センサS1、画像センサS2が配設されている。
感光体1は、例えば直径30〜120mm 程度のアルミニウム円筒表面に光導電性物質である有機感光層(OPC)を形成したものである。アモルファスシリコン(a−Si)層を形成した感光体も採用可能である。またベルト状の感光体も採用できる。クリーニング装置2は、クリーニングブラシ2a、クリーニングブレード2b、回収部材2cを備え、感光体表面に残留するトナー等の異物を除去、回収する。
【0012】
露光装置4は、各色毎の画像データ対応の光を、帯電手段で一様に帯電済みの各感光体1の表面に走査し、静電潜像を形成する。図示例の露光装置4は、発光素子としてLED(発光ダイオード)アレイと結像素子からなる露光装置であるが、レーザ光源、ポリゴンミラー等を用い、形成すべき画像データに応じて変調したビーム光によるレーザスキャン方式の露光装置も採用できる。また、帯電手段として、チャージャ3のほかに、感光体1の表面に接触させるタイプ、たとえば帯電ローラも採用できる。
【0013】
このときの現像は、トナーとキャリヤからなる二成分現像剤を採用している現像方式である。負荷電の感光体1に対し露光装置4により各感光体1の表面に形成された色毎の静電潜像は、感光体の帯電極性と同極性(マイナス極性)の所定の色のトナーで現像され、顕像となる。いわゆる反転現像がおこなわれる。
イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色トナーは、各色を扱う現像装置で消費されると、透磁式のトナー検知手段5eにより検知される。そして、プリンタ本体100内部の不図示トナーカートリッジから、不図示の供給手段により、各色のトナーを各現像装置5に供給される。この供給手段として、公知のモーノポンプを用いる方式のものが採用できる。この方式によればトナーカートリッジの設置場所の制約が少ないため、プリンタ本体内部のスペース配分に対し有利である。またトナーが適時補給できるため、現像装置に大きなトナー貯留スペースを設けなくてすみ、現像装置の小型化がはかれる。
【0014】
現像装置5には、トナーとキャリヤの攪拌、搬送用のスクリュー5cや5dが備えてある。現像装置5がプリンタ本体100に装着されているとき、トナー補給手段の一端が、スクリュー5dの一部に接続されている。スクリュー5cによりトナーは、矢印方向に回転する現像ローラ5aに供給されるが、ブレード5bにより、現像ローラ5a表面のトナー層の厚みは、所定の厚みになるよう規制される。現像ローラ5aは、ステンレスやアルミニュウム製の円筒で、回転可能にかつ感光体との距離が正規に確保されるように現像装置5のフレームに支持され、内部には所定の磁力線が構成されるようにマグネットが備えてある。なおトナーは従来から公知の方法で得られる球形や不定形のトナーが用いられる。
【0015】
第2画像ユニット30に使われる第2の画像形成ユニット81Y、M、C、Kの構成はそれぞれ同じなので、第2の画像形成ユニット81として、図4により説明する。
図4に示した第2の画像形成ユニット81は、第1の画像形成ユニット80と構成部材が同じであるが、図3のものと比べ感光体1の回転方向が異なっている。しかし互いに、図中の矢印で示す感光体1の回転軸1aを通るy軸に対し対象の形をしている。この形状は、感光体1の周囲に配備する画像形成用部材の配置にも関係するが、重要な事項である。つまりプリンタ本体100との結合部、たとえば駆動手段との結合部、電気的接続部、トナー供給部、トナー排出部の結合方法を配慮している。これにより、第1の画像形成ユニット80Y、M、C、Kと、第2の画像形成ユニット81Y、M、C、Kとに互換性をもたせることができる。従って第1の画像形成ユニットと第2の画像形成ユニット用に個別に現像装置、クリーニング装置、部品を製造する必要がなく、部品製造、部品の管理上での効率が高く、全体のコスト低減がはかれる。
第1と第2の画像形成ユニットをy軸中心にした軸対象の形で、第1の画像ユニット20と第2の画像ユニット30で使用できる以下の二つの条件がある。第1条件として、感光体1の周囲で画像形成のための部材を配備していない周面が確保されていること、つまり中間転写ベルトが当接可能な範囲が広く確保されていることがあげられる。そして第2条件として、第1の中間転写ベルト21の受像面F1と第2の中間転写ベルト31受像面F2の配置角度が適切であることがあげられる。
【0016】
第1条件、第2条件について図3、図4により説明する。図3あるいは図4において、中間転写ベルト21あるいは31は、矢印A1とA2の間に設置可能である。つまりA1側は現像装置5で、A2側はクリーニング装置2にベルトが接触しない範囲に中間転写ベルトが設置できることを示している。図3に第2の像担持ベルト31を含めているのは、感光体1の回転軸1aを含むy軸に対し対象の画像形成ユニットが配置できる中間転写ベルトを示している。
もし、画像形成ユニット80をy軸に直交する軸を対象に上下反転して画像形成ユニット81として使うとすると、地球重力の影響により少なくとも現像装置5において、トナーの攪拌、現像ローラ5aへのトナー補給等の条件は異なる。これにより、画像形成ユニット80の部材をそれぞれ最適化しなければならず、部品の共通化も不可能となる。
【0017】
図2に示すように、第1像担持ベルト21の受像面に対し第2像担持ベルト31の受像面との位置関係として角度αを180度より大きく270度以下とする。好ましくは210度から255度としたとき、画像形成ユニットとして、第1像担持ベルトには図3に示す形態、第2像担持ベルトには図4に示す形態のものが採用できる。つまり上述のごとく部品の共通化を不可能にしてしまう画像形成ユニットとなることが回避できる。
【0018】
また図2に示すように、第2の画像形成ユニット81の上方に、記録体搬送路をほぼ水平にかつ直線的に確保できるので、記録体の搬送・信頼性に優れ、プリンタ全体のまとまりが良好となる。
特に第1の像担持ベルトを水平方向に長く、扁平に張架し、第2中間転写ベルトを縦方向に長くかつ傾斜させて張架したので、記録体搬送路を境にして下方に第2中間転写ベルトの高さ方向のスペースが大きくなる。但し、図3、図4に示されるように、画像形成ユニットが中間転写ベルトの当接可能な範囲が広く確保されていることにより、画像形成ユニットは横方向の寸法に対し、縦方向の寸法が短い構成となる。そのため、画像形成ユニットがほぼ水平に配置された第1画像ユニットに対し、第2画像ユニットでは、画像形成ユニットが縦方向に斜めに配置される。そして、画像形成ユニットの間隔を短く設定でき、第2画像ユニットの高さ方向の省スペース化を図ることができる。これにより、高さ方向のレイアウトの自由度が増すため、記録体搬送路を操作性、及び、給紙装置、不図示の後処理装置も考慮した理想的な高さに設定可能となっている。
【0019】
また、この第2中間転写ベルトの占める高さとほぼ同じ高さの給紙装置が並べて設置できるため、これにより大量の記録体が収納可能な給紙装置が設置できるようになる。しかも給紙装置の上面の給紙面と記録体搬送路とがほぼ同じ高さにでき、記録体の給紙・搬送信頼性が確保できる。
上述のように、感光体周囲の画像形成用の装置の配置と、中間転写ベルトの配置、つまり第2条件の実現により、画像形成ユニット80と81で共通点を多く有しており、製造面でも非常に有利となっている。
【0020】
次に中間転写ベルトについて説明する。第1トナー像搬送ベルトとしての第一中間転写ベルト21は複数のローラ23、24、25、26(2個)、27、28、29により支持されて矢印方向に走行する。そして、第1の画像形成ユニット80Y〜80Kにおける感光体1Y、1C、1M、1Kの下部に設けられている。この第1中間転写ベルト21は無端状で、各感光体の現像工程後の一部が接触するように張架、配置されている。また第1中間転写ベルト21の内周部には各感光体1Y、1C、1M、1Kに対向させて1次転写ローラ22が設けられている。
第1中間転写ベルト21の外周部には、ローラ23に対向する位置にクリーニング装置20Aが設けられている。このクリーニング装置20Aは、第1中間転写ベルト21の表面に残留する不要なトナーや、紙粉などの異物を拭い去る。
この第1中間転写ベルト21に関連する部材は、第1画像ユニット20として一体的に構成してあり、プリンタ本体100に対し着脱が可能となっている。
第1中間転写ベルト21は、10〜1010[Ω・cm]の中抵抗のベルトとしている。
【0021】
一方、第2トナー像搬送ベルトとしての、第2中間転写ベルト31は複数のローラ33、34、35、36(2個)、37、38により支持されて矢印方向に走行する。そして、第2の画像形成ユニット81Y〜81Kにおける感光体1Y、1C、1M、1Kに接触して、設けられている。この第2中間転写ベルト31は無端状で、各感光体の現像工程後の一部が接触するように張架、配置されている。第2中間転写ベルト31の内周部には各感光体1Y、1C、1M、1Kに対向させて1次転写ローラ32が設けられている。
第2中間転写ベルト31の外周部には、ローラ33に対向する位置にクリーニング装置30Aが設けられている。このクリーニング装置30Aは、中間転写ベルト31の表面に残留する不要なトナーや、紙粉などの異物を拭い去る。
第2中間転写ベルト31は、10〜1010[Ω・cm]の中抵抗のベルトとしている。
第2中間転写ベルト31に関連する部材は、第2画像ユニット30として一体的に構成してあり、プリンタ本体100に対し着脱が可能となっている。
【0022】
さらに第1中間転写ベルト21の外周で、支持ローラ28の近傍には、第1の2次転写ローラ46が設けてある。2次転写ローラ46は芯金たる金属ローラの表面に、導電性ゴムを被覆したもので、芯金部に、不図示の電源からバイアスが印加される。導電性ゴムにはカーボンが分散されており、体積抵抗は10Ωcm程度に抵抗が調整されたものである。第1中間転写ベルト21と2次転写ローラ46の間に記録体Pを通過させながら、第1の2次転写ローラ46に+50[μA]を印加することで第1像担持ベルト21が担持するトナーによる画像が記録体Pに転写される。
【0023】
第2中間転写ベルト31の外周で、支持ローラ34の近傍には、第2の2次転写手段である転写チャージャ47が設けてある。転写チャージャ47は公知のタイプで、タングステンや金の細い線を放電電極とし、ケーシングで保持し、放電電極に不図示の電源から転写電流が供給される。第2中間転写ベルト31と転写チャージャ47の間に記録体Pを通過させながら、転写電流を供給することで第2像担持ベルト31が担持するトナーによる画像が記録体Pに転写される。転写チャージャ47に供給される転写電流の極性は、トナーの極性と逆のプラス極性であり、200[μA]の電流が転写チャージャ47に印加される。
【0024】
プリンタ本体100の右側には記録体Pを供給可能に収納した給紙装置40が配備されている。複数段、例えば上段に大量の記録体を収納した給紙装置(トレイ)40a、その下方に3段の給紙カセット40b、40c、40dがそれぞれ紙面に対し直角手前側(操作面側)に引出し可能に配設されている。これらの給紙トレイ40aや給紙カセット40b、40c、40d内にそれぞれ異なる種類の記録体Pが収納されている。このうち、最上位置の記録体は、対応する給紙・分離手段41A〜41Dにより選択的に給紙、分離され、確実に一枚だけが複数の搬送ローラ対42Bにより記録体搬送経路43Bや43Aに送られる。
【0025】
記録体搬送経路43Aには、第1および第2転写位置である2次転写位置へ記録体Pを送り出す給送タイミングをとるため、一対のレジストローラ45が設けられている。さらに記録体の搬送方向に対し直角方向の位置を正規の位置にするための横レジ補正機構44が、記録体搬送経路43Aに設けてある。横レジ補正機構44は、次のものがある。不図示の横方向の基準ガイドと斜行コロ対から構成され、記録体の横方向端部を該基準ガイドに押付けるように記録体Pをスライド搬送する。そして、記録体を所定の位置に整合させる。この基準ガイドは記録体のサイズにより、所定の位置に移動、配置される。なお、横レジ補正機構44は記録体の搬送方向に対し記録体の両方の横方向から、記録体の両辺を短時間及び複数回押し、記録体を所定の位置に整合させる規制部材から構成されるジョガー方式でもよい。
【0026】
記録体Pは、レジストローラ対45から、第1中間転写ベルト21と二次転写ローラ46で構成される第1転写位置たる転写領域に向けて搬送される。その後、第2中間転写ベルト31と転写チャージャ47で構成される第2転写位置たる転写領域に向けて搬送される。
なお、搬送ローラ対42Cを有する記録体搬送路43Cには、その搬送方向上流に設置可能な別の給紙装置300から、記録体が供給可能となっている。給紙トレイ40aの最上位の記録体が給紙され、その後曲げられることなく、ほぼ水平に真直ぐ搬送されるように、給紙トレイ40aの上部給紙面が配備してある。そのため厚い記録体、剛性の高い板紙でも確実に給紙できる。なお給紙トレイ40aには、多様な特性の記録体が収納されても確実に給紙できるよう、バキューム機構からなるエアー給紙を採用すると好都合である。図示していないが、記録体搬送路の要所には記録体を検知するためのセンサが具備されていて、記録体の存在を基準とする各種信号のトリガーとしている。
【0027】
記録体搬送路43Aの延長上に、第2転写位置を通過した記録体を、記録体の搬送方向下流に備えた定着装置60における定着ニップまで、平面状態を保って搬送させるための、記録体搬送装置50を備えている。記録体搬送装置50は、矢印方向に無端移動する搬送ベルト51を支持するローラ52、53、54、55、56を有している。そして、搬送ベルト51の外側には、ローラ55に対向させてクリーニング装置50A、記録体Pを吸着させるための電荷付与手段57を備えている。
未定着のトナー画像と接触しながら記録体Pとともに移動する搬送ベルト51は、電荷付与手段57に−200[μA]の電流を印加することにより、トナーの極性と同極性のマイナス帯電が施される。搬送ベルト51として、金属ベルト、ポリイミドベルト、ポリアミドベルトなどが採用できるが、体積抵抗が10〜1010[Ω・cm]の中抵抗ポリイミドベルトが好ましい。表面にトナーとの離型性を与えるとともに、帯電可能の抵抗値を備える。このベルト51の走行速度は、定着装置における記録体の走行速度と合わせてある。
【0028】
記録体搬送装置50の記録体搬送方向下流側には、加熱手段を有する定着装置60が設けられている。ローラ内部にヒータを備えるタイプ、加熱されるベルトを走行させるベルト定着装置、また加熱の方式に誘導加熱を採用した定着装置などが採用できる。記録体両面の画像の色合い、光沢度を同じにするため、定着ローラ、定着ベルトの材質、硬度、表面性などを上下同等にしてある。また、フルカラーとモノクロ画像、あるいは片面か両面かにより定着条件を制御したり、記録体の種類に応じて最適な定着条件となるよう、不図示の制御手段により制御される。定着の終了した記録体を冷却し、不安定なトナーの状態を早期に安定させるため、冷却機能を有した冷却ローラ対70を定着後の搬送路に備えている。この冷却ローラ対70としては、放熱部を有するヒートパイプ構造のローラが採用できる。冷却された記録体は、排紙ローラ対71により、プリンタ本体100の左側に設けた排紙スタック部75に排紙、スタックさせる。この排紙スタック部は、大量の記録体をスタック可能にするため、不図示のエレベータ機構により、スタックレベルに応じて、受け部材が上下する機構を採用している。なお排紙スタック部75を通過させ、別の後処理装置に向けて記録体を搬送させることもできる。別の後処理装置としては、穴あけ、断裁、折、綴じなど製本のための装置が接続できる。
【0029】
プリンタ本体100の上面に備えた操作、表示ユニット90には、キーボード等が備えてある。これにより、画像形成のための条件などがインプットでき、装置の状態等を表示部に表示され、操作者とプリンタ本体100との情報交換を容易なものとする。
またプリンタ本体100内部に備える電装・制御装置95には、各種電源や制御基板などが板金フレームに保護され収納されている。
図1において、200で示すのは原稿読取装置、300は別途追加設置可能の給紙装置である。
【0030】
次にプリンタ本体100において、記録体Pの片面にフルカラー画像を形成する片面記録時の動作について説明する。
片面記録の方法は基本的に2種類あって、選択が可能となっている。2種類のうちの一つは、第1中間転写ベルト21に担持させた画像を記録体の片面に直接転写する方法であり、他の方法は、第2中間転写ベルト31に担持させた画像を記録体の片面に直接転写する方法である。ここでは、プリンタ本体100の構成から、第1中間転写ベルト21に担持させた画像を記録体の片面に直接転写する場合には、画像が記録体の上面に形成される。一方、第2中間転写ベルト31に担持させた画像を記録体の片面に直接転写する場合には、画像が記録体の下面に形成される。記録するべきデータが複数の頁になるケースでは、排紙スタック部75上で頁が揃うように作像順序を制御するのが好都合である。最後の頁の画像データから順に記録して頁順を揃わせるよう、第1中間転写ベルト21に画像を担持させた後、記録体に転写させる方法について説明する。
【0031】
プリンタ本体100を稼動させると、第1中間転写ベルト21と第1画像形成ユニット80Y〜80Kにおける感光体1Y、1C、1M、1Kが回動する。同時に第2中間転写ベルト31が回動するが、第2画像形成ユニット81Y〜81Kにおける感光体1Y、1C、1M、1Kは第2中間転写ベルト31と離間されるとともに不回転状態にされる。まず、画像形成ユニット80Yによる画像形成から開始される。LED(発光ダイオード)アレイと結像素子からなる露光装置4の作動により、LEDから出射されたイエロー用の画像データ対応の光が、帯電装置3により一様帯電された感光体1Yの表面に照射されて静電潜像が形成される。
この静電潜像は現像ローラ5aによりイエロートナーで現像され、トナー像となり、1次転写ローラ22の転写作用により感光体1Yと同期して移動する第1中間転写ベルト21上に静電的に1次転写される。このような潜像形成、現像、1次転写動作が感光体1C、1M、1K側でもタイミングをとって順次同様に行われる。
この後、第1中間転写ベルト21上には、イエロー、シアン、マゼンタ及びブラックの各色トナー画像が、順次重なり合ったフルカラートナー画像として担持され、第1中間転写ベルト21とともに矢印の方向に移動される。
【0032】
同時に給紙装置40のなかの給紙トレイ40aあるいは給紙カセット40b〜40dから、記録に使われる記録体Pがその供給のための給紙・分離手段41Aから41Dの一つにより繰り出される。そして、搬送ローラ対42B,42Cにより記録体搬送路43Cに搬送される。記録体の先端がレジストローラ対45に咥えられない前に、横レジ補正機構44は記録体の搬送方向に対し両方の横方向から記録体の両辺を押すように作動し、記録体横方向の位置整合がはかられる。レジストローラ対45は静止しており、記録体の先端はレジストローラ対45のニップに入り込んだ状態で静止する。そして、第1中間転写ベルト21上の画像との位置が正規なものとなるよう、タイミングをとってレジストローラ対45が回転し、記録体を転写領域に搬送する。
【0033】
第1中間転写ベルト21上のこのフルカラートナー画像は、第1中間転写ベルト21と同期して搬送される記録体Pの上面に、二次転写ローラ46による転写作用を受けて転写される。二次転写ローラ46には、+50[μA]の電流が印加される。転写後、第1中間転写ベルト21の表面が、ベルトクリーニング装置20Aによりクリーニングされる。また1次転写を終了した第1の画像形成ユニット80Y〜80Kにおける感光体1Y、1C、1M、1Kの表面に残留するトナー等の異物はクリーニング装置2のクリーニングブラシ2a、クリーニングブレード2bにより除去がなされる。各感光体の表面は除電装置Qによる残留電位の除電作用がおこなわれて次の作像・転写工程に備える。除去されたトナー等の異物は、回収手段2cにより、回収部87に送られる。なおセンサS1、S2は、感光体表面の露光後の表面電位と、現像工程後の感光体表面に付着しているトナーの濃度が適切なものであるかを検知し、適宜作像条件の設定、制御のために不図示の制御手段に情報を出す。
【0034】
第1中間転写ベルト21に重ねられて担持されていたトナー画像が転写された記録体Pは、記録体搬送装置50の搬送ベルト51により定着装置60に向け移送される。記録体Pを確実に搬送ベルト51とともに搬送できるよう、あらかじめ搬送ベルト51の表面を、電荷付与手段57によりトナーと同極性のマイナス極性に帯電させる。記録体Pは、上記二次転写ローラ46によってプラス極性に帯電している。このため、搬送ベルト51に搬送された記録体は、搬送ベルト51に静電的に密着して搬送される。そして、記録体Pが搬送ベルト51から分離され、定着装置60に送られる。
記録体P上に重ねられていた各色のトナーが定着装置60の熱による定着作用を受け、溶融、混色されて完全にカラー画像となる。記録体の片面(上面)だけにトナーを有しているので、両面にトナーを有している両面記録時に比べ、定着に要する熱エネルギーは少なくて済む。不図示の制御手段が画像に応じて定着装置の使用する電力を最適に制御する。定着されたトナーも記録体上で完全に固着するまでは、搬送路のガイド部材等にこすられ、画像が欠落したり、乱れたりする。この不具合を防止するため、冷却手段である冷却ローラ対70が作動し、トナーと記録体を冷却する。その後、排紙ローラ71により排紙スタック部75に、画像面が上向きとなって排紙される。排紙スタック部75では若い頁の記録物が順次上に重ねられるようにスタックされるよう、作像順序がプログラムされているので、頁順が揃う。排紙スタック部75は、排紙される記録体の増加に従って下降するので、記録体は整然と確実にスタックでき、頁順が乱れることがない。記録済みの記録体を排紙スタック部75に直接スタックする代わりに、穴あけ加工処理を実施したり、ソータ、コレータや綴じ装置や折り装置など後処理装置に搬送することもできる。
【0035】
記録体Pの片面に画像を形成させる他の方法では、第1画像形成ユニット80Y〜80Kにおける画像の形成をおこなわないようにするのと、頁揃えのために若い頁の画像データから順に像形成をさせる点が異なる。しかし、基本的には上述の片面記録の工程と同じなので、詳細を省く。
【0036】
次に記録体Pの両面に画像を形成する両面記録時の動作について説明する。プリンタ本体に開始信号が入力されると、片面記録の動作で説明した第1画像形成ユニット80Y、80C、80M、80Kで順次形成する各色ごとの画像を、第1中間転写ベルト21に順次1次転写させる。第1の画像として担持させる工程とほぼ平行して、第2画像形成ユニット81Y、81C、81M、81Kで順次形成する各色ごとの画像を第2中間転写ベルト31に順次1次転写させ、第2の画像として担持させる工程がおこなわれる。図1に示すように、第2画像形成ユニット同士のベルト搬送方向についての間隔は、第1画像形成ユニット同士の間隔よりも、詰めた状態で設置されている。これにより、第1の画像と第2の画像が、記録体の搬送方向先端で位置的に合致するためには、第1の画像の形成開始より遅れて第2の画像の形成が開始される。また記録体はレジストローラ対45で静止と再送がおこなわれるので、その時間も見込んで給紙され、横レジ補正機構44で整合される。レジストローラ対45は、タイミングをとって記録体を第1の2次転写手段である転写ローラ46と第1中間転写ベルト21で構成された第1転写位置である第1転写ステーションに搬送する。転写ローラ46に+50[μA]転写電流が供給され、第1中間転写ベルトから記録体Pの片面(図では上面)に画像が転写される。
このようにして片面に画像を有した記録体Pは、転写ローラ46の搬送作用により、引き続き第2の二次転写手段たる転写チャージャ47がある第2転写位置である第2転写ステーションに送られる。そしてチャージャに+200[μA]の転写電流が供給されることにより、第2中間転写ベルト31にあらかじめ担持されているフルカラーの第2の画像が、一括して記録体Pの下面に転写される。
【0037】
両面にフルカラートナー像が転写された記録体Pは、上記の転写工程で電荷をもらいプラス極性に帯電して搬送ベルト51へ搬送される。電荷付与手段57に−200[μA]の電流が供給されることにより、搬送ベルト51の表面をトナーの極性と同じマイナス極性で帯電する。記録体は、プラス極性に帯電しているので、搬送ベルトに静電的に密着して定着装置へ移送される。一方、記録体と搬送ベルトとの間の第2画像を形成するトナーは、マイナス極性に帯電しているので、トナーの極性と同じマイナス極性に帯電している搬送ベルトに付着することがない。そして、記録体は搬送ベルト51から分離され、定着載置60へと移送される。定着装置60の熱による定着処理を受け、記録体の両面のトナー画像が溶融、混合される。記録体は引き続いて冷却ローラ対を通過し、排紙ローラ71により排紙スタック部75上に排紙される。
複数の頁の記録体に両面記録する場合、若い頁の画像が下面となって排紙スタック部75にスタックされるように作像順序を制御する。作像終了後、スタックから取り出し、上下面を逆にしたとき記録物は上から順に1頁、その裏に2頁、2枚目が3頁、その裏が4頁となり頁順が揃う。このような作像順序の制御や、定着装置に入力する電力を片面記録時より増やすなどの制御は、制御手段(不図示)により実行される。
【0038】
片面記録、両面記録動作に関して、フルカラー記録を実行させる例で説明したが、ブラックトナーだけによるモノクロ記録も可能である。メンテナンスや部品交換等の必要性が生じた場合には、不図示の外装カバー等を開放し、メンテナンスをおこなう。この時、図3、図4に示した画像形成部80、81を構成する部材をユニット化し、プロセスカートリッジとして交換すると都合がよい。プロセスカートリッジの形態は、図3、図4に示した構成から中間転写ベルト21、31と1次転写ローラ22、露光装置4などを除いた作像用部材を、正規の位置関係を保つようフレームの内部に納めて構成する。そして、着脱させるためのガイド部や把手を適宜設けてプリンタ本体100に対し着脱可能にすることで実現可能である。
【0039】
次に本実施形態の特徴部について説明する。記録体Pが第2中間転写ベルト31から離れて搬送ベルト51へ移動するとき、記録体Pの下面に静電的に付着しているトナーが飛散してしまう問題があった。これは、記録体Pは転写ローラ46や転写チャージャに47よって電荷が注入されてプラス極性に帯電しているので、第2中間転写ベルト31から離れる際、記録体と第2中間転写ベルト31との間の電位差が大きくなり、剥離放電が生じる。この剥離放電の衝撃により、記録体の下面に静電的に付着していたトナーが飛散したと考えられる。このように、記録体Pの下面に付着したトナーが飛散する結果、第2中間転写ベルト31から搬送ベルト51へ記録体Pが渡される受渡し領域周辺をトナーで汚してしまう問題があった。また、この受渡し領域の下側に配置されている電荷付与手段57に飛散したトナーが付着し、電荷付与手段57の性能が劣化して搬送ベルト51の帯電良好に行うことができなくなり、搬送ベルト51の帯電ムラによる搬送不良が起きるおそれがあった。
【0040】
そこで、本実施形態においては、図5に示すように、受渡し領域Dの下側に飛散したトナーを吸引するトナー吸引装置110を設けている。このトナー吸引装置110は、図示しない排気ファンに接続された排気ダクト111と、飛散したトナーを回収する吸引フィルター112とを備えている。排気ファンの回転より、受渡し領域D周辺の空気を吸引フィルター112に吸引する気流が発生し、この気流により剥離放電によって飛散したトナーを吸引フィルター112によって回収することができる。吸引フィルター112は、吸引装置110から着脱可能に設けられており、定期点検などの際にサービスマンによって交換できるようになっている。このため、上記吸引フィルター112は、装置本体の図示しないカバーが開かれたときに取り換え易いように配置されている。また、吸引フィルター112は、受渡し領域Dの下側に設けて、記録体の下面と対向するように設けることが好ましい。これは、剥離放電によって飛散するのは記録体の下面に付着したトナーであるため、吸引フィルター112を記録体の下面と対向するように設けることで効率よく飛散したトナーを回収することができる。
【0041】
例えば、写真画像などのように画像面積の多い画像は、それだけ記録体に付着するトナー量が多くなるので、飛散するトナー量が多くなる。また、厚紙など抵抗値の大きな記録体は、帯電し難いためトナーの記録体への静電的な付着力が弱く、飛散するトナー量が多くなる。そこで、画像の種類や紙の種類によって、排気ファンの回転数を変更して受渡し領域D周辺の空気を吸引フィルター112に吸引する吸引力を変更するようにしても良い。
【0042】
画像の種類によって排気ファンの回転数を変更する方法としては、例えば、プリントする画像情報から画像の面積率を算出して、この画像の面積率に基づき排気ファンの回転数を変更する方法がある。画像の面積率は、露光装置4等から得られた感光体上の形成される画素のうちトナーが付着するトナー付着予定部の画素数を積算することで算出することができる。このようして算出された画像の面積率が、予め設定された基準値以上の場合は、排気ファンの回転数を変更して、受渡し領域D周辺の空気を吸引フィルター112に吸引する吸引力を上げる。また、画像の面積率にそれぞれ対応づけて排気ファンの回転数をテーブルとして予め画像形成装置の記録部に記録しておく。そして、露光装置4等から得られた画像データに基づき算出された画像の面積率と、記録部に記録された画像の面積率とを比較して、テーブルから対応する排気ファンの回転数を読み出す。この読み出された排気ファンの回転数に基づいて、排気ファンの回転数を変更する。
【0043】
また、これに限らず、画像形成装置に予め複数の画像形成モードを用意しておき、この画像形成モードから、形成される画像の面積率を判断して排気ファンの回転数を変更するようにしても良い。これら画像形成モードは、文字モード、写真モード、グラフィックモード、ドラフトモードなどが用意されており、画像形成装置の図示しない操作部や、パーソナルコンピュータ上のプリンタドライバーソフトウエアから選択できるようになっている。
選択された画像形成モードに応じて画像形成装置は、画像処理のパラメータや画像形成プロセス条件などの変更を行う。これらの画像形成モードは、プリントされる画像に応じたものであるため、これらの画像形成モードからおおよその画像面積率を予測することができる。すなわち、文字モードが選択されていれば、画像面積率が少ない文字がメインの画像がプリントされることが予想できる。また、写真モードが選択されていれば、画像面積率が高い写真画像がプリントされることが予想できる。
これらの画像形成モードと関連づけて排気ファンの回転数を画像形成装置の記録部に記録させておき、画像形成モードが変更されたとき、画像処理のパラメータや画像形成プロセス条件などとともに、排気ファンの回転数を変更して受渡し領域D周辺の空気を吸引フィルター112に吸引する吸引力を変更する。
【0044】
このように、画像の種類によって排気ファンの回転数を変更することで、記録体の下面に画像面積の多い画像が形成されて、トナーの飛散が多くなっても、飛散したトナーを吸引フィルターで回収することができる。
【0045】
記録体の種類によって排気ファンの回転数を変更する方法としては、例えば、上記受渡し領域Dよりも記録体搬送方向上流側に紙厚検知手段を設けて、紙厚検知手段の検知結果に基づき、排気ファンの回転数を変更する方法がある。上記紙厚検知手段としては、透過型センサを用いることができる。例えば、上記受渡し領域Dよりも記録体搬送方向上流側の記録紙搬送経路43Aに透過型センサを配置しておく。記録紙の紙厚が厚くなるに従って、記録紙を透過する光が減少するため、受光素子の出力電圧が記録紙の紙厚に応じて低下する。紙厚と出力電圧の関係を予め記憶しておき、透過型センサの出力電圧に基づき、記録紙の紙厚を検知する。この検知結果に基づいて、排気ファンの回転数を変更する。
【0046】
厚さの厚い記録体は、抵抗値が高く帯電しにくいためトナーの記録体への静電的な付着力が弱く、剥離放電によりトナーが飛散しやすい。よって、透過型センサが厚さの厚い記録体を検知したら、排気ファンの回転数を上げて、吸引フィルターの吸引力を上げる。これにより、剥離放電によって多くのトナーが飛散しても吸引フィルターで回収することができる。
【0047】
一方、厚さの薄い記録体は、抵抗値が低く帯電しやすいため、トナーの記録体への静電的な付着力が強い。このため剥離放電が起こっても、トナーが飛散しにくい。しかし、厚さの薄い記録体は、コシが弱いために、吸引装置の吸引力によって吸引されて用紙ジャムなどが生じてしまうおそれがある。よって、透過型センサが厚さの薄い記録体を検知したら、排気ファンの回転数を下げて、吸引装置の吸引力を下げる。これにより、用紙が受渡し領域Dで吸引装置に吸引されることを防止でき、用紙ジャムを抑制することができる。また、厚さの薄い記録体は、剥離放電によるトナー飛散が少ないので、排気ファンの回転数を下げて吸引フィルターの吸引力を上げなくても飛散したトナーを十分に吸引フィルターに回収することができる。
【0048】
なお、上記においては、透過型センサを用いて紙厚を検知しているが、ユーザーが紙厚を複写機の操作部などで指定するようにして、その指定結果に基づいて、ファンの回転数を変更するようにしても良い。
【0049】
また、記録体の上面にのみ画像が形成される片面印刷のときは、剥離放電によるトナー飛散が発生しないので、排気ファンを停止して、吸引をOFFにしても良い。
【0050】
また、トナー吸引装置の吸引力によって記録体の先端が図中下側に撓んで、記録体の先端が搬送ベルト上に担持されず、支持ローラと当接してしまい、用紙ジャムを起こすおそれがある。そこで、図6に示すように、記録体の先端が受渡し領域Dを通過するとき、排気ファンの回転数を下げて、トナー吸引装置の吸引力を下げるようにしても良い。この場合、例えば、先の図5に示すように、受渡し領域Dの記録体搬送方向手前側に紙検知センサ120を設けておき、この紙検知センサ120が用紙の先端を検知したら、一定時間排気ファンの回転数を下げるようにする。上記紙検知センサ120としては、反射型センサを用い、中間転写ベルトを黒色などの反射率の低い部材で構成する。記録体が上記紙検知センサを通過すると、反射する光の量が変化するため、反射型センサの出力値が変化する。この出力値の変化を検知することで、記録体の先端が紙検知センサ120を通過したことを検知することができる。この紙検知センサ120が、記録体の先端を検知したら、排気ファンの回転数を下げて、トナー吸引装置の吸引力を下げる。これにより、記録体の先端が受渡し領域Dを通過するとき、記録体の先端がトナー吸引装置の吸引力によって、図中下側へ移動することがない。その結果、記録体の先端が支持ローラ52と突き当たって、用紙ジャムとなることを抑制することができる。そして、所定時間経過して記録体の先端が搬送ベルト51に静電的に付着したら、再び、排気ファンの回転数を上げてトナー吸引装置の吸引力を上げる。このように、排気ファンの回転数を上げることで剥離放電によって飛散したトナーを吸引フィルターで回収することができる。
【0051】
また、上記のように画像面積の多い画像が形成されるときや、厚さの厚い記録体の搬送時にトナー吸引装置の吸引力を上げた結果、トナー吸引装置の吸引力によって、記録体が良好に搬送されないおそれがある。そこで、トナー吸引装置の吸引力に基づいて、電荷付与手段57に流す電流を変更するようにしてもよい。具体的には、トナー吸引装置の吸引力が上がったとき、電荷付与手段57に流す電流を多くして、搬送ベルト51の帯電量を増加させる。これにより、記録体の先端が搬送ベルトとより強く静電的に付着することができる。その結果、トナー吸引装置の吸引力が上がっても、記録体が搬送ベルトに担持されて、定着装置へ良好に搬送することができる。
【0052】
本実施形態においては、記録体が第2中間転写ベルトから搬送ベルトへ受け渡される領域Dに上記トナー吸引装置を設けているがこれに限られない。例えば、記録体が搬送ベルトから定着装置へ受け渡される領域に上記トナー吸引装置を設けても良い。この場合においても、搬送ベルトから記録体が分離するときに剥離放電が発生して飛散した記録体下面のトナーを吸引装置で吸引することで、定着装置等が飛散したトナーで汚れることを抑制sすることができる。これにより、定着装置が汚れて、定着不良等を抑制することができる。また、トナー吸引装置を、記録体が第2中間転写ベルトから搬送ベルトへ受け渡される領域Dと記録体が搬送ベルトから定着装置へ受け渡される領域とそれぞれに設けても良い。このようにそれぞれの受渡し領域にトナー吸引装置を設けることで、定着不良および記録体の搬送不良の両方を抑制することができる。
【0053】
また、本実施形態においては、第2中間転写ベルトから記録体を受け取って、定着装置へ搬送する搬送ベルトを備えているが、これに限られず、第2中間転写ベルトで記録体を
定着装置へ搬送するようにしても良い。この場合、トナー吸引装置は、記録体が第2中間転写ベルトから定着装置へ受け渡される領域に設ける。
【0054】
(1)
以上、本実施形態の画像形成装置によれば、トナー吸引装置で飛散したトナーを吸引することで、飛散したトナーによって装置が汚れることを抑制することができる。また、記録体を担持している部材としての第2中間転写ベルトから他の部材としての搬送ベルトへ記録体が受け渡される受渡し領域にトナー吸引装置を設けるている。これにより、第2中間転写ベルトから記録体が離れる際に生じる剥離放電によって飛散したトナーを効率よく吸引することができる。これにより、飛散したトナーによって装置の受渡し領域周辺が汚れることを抑制することができる。
また、搬送ベルトに電荷を付与する電荷付与手段が、上記受渡し領域の下方にある場合は、この電荷付与手段に飛散したトナーが付着することが抑制される。その結果、トナーに付着によって電荷付与能力が劣化することが抑制され、搬送ベルトへの帯電ムラなどの帯電不良を抑制することができる。その結果、搬送ベルトの記録体の搬送能力が低下することが抑制され、記録体の搬送不良を抑制することができる。
(2)
また、本実施形態の画像形成装置によれば、上記トナー吸引装置を上記記録体の第2中間転写ベルト側の面と対向するように設けている。上記受渡し領域Dの周辺に飛散するトナーは、記録体の第2中間転写ベルト側の面に付着したトナーが剥離放電によって飛散したものである。よって、トナー吸引装置を上記記録体の第2中間転写ベルト側の面と対向するように設けることで受渡し領域Dの周辺に飛散したトナーをトナー吸引装置で効率よく吸引することができる。
(3)
また、本実施形態の画像形成装置によれば、上記トナー吸引装置の吸引力を可変にしたので、記録体の厚さや記録体の第2中間転写ベルト側の面に形成される画像面積率などが様々な条件が変化しても最適な吸引力でトナーを吸引することができる。
(4)
また、本実施形態の画像形成装置によれば、記録体の種類と記録体の第2中間転写ベルト側の面に形成される画像の面積率の少なくともひとつに基づき上記トナー吸引装置の吸引力を変更している。厚さの厚い記録紙は、抵抗値が高いので、2次転写時に電荷注入されてもあまりプラス極性に帯電していない。このため、記録紙とトナーとの静電的な付着力が弱く、剥離放電の衝撃によって多くのトナーが飛散してしまう。このため、記録紙の種類が厚さの厚い記録紙である場合は、トナー吸引装置の吸引力を上げて多くのトナーを吸引するようにすれば、飛散したトナーが受渡し領域の周辺に付着することを抑制することができる。また、厚さの薄い記録紙は抵抗値が低く帯電しやすいので2次転写時の電荷注入で十分プラス極性に帯電している。このため、トナーが記録体と強く静電的に付着しており、剥離放電が発生してもあまりトナーが飛散しない。しかし、厚さの薄い記録紙はコシが弱いため、記録紙がトナー吸引装置の吸引力によって吸引されてしまい用紙ジャムを生じるおそれがある。そこで、記録体の種類が厚みの薄い記録体であるときは、トナー吸引装置の吸引力を下げて吸引力によって記録体が吸引されないようにする。上記したように、厚さの薄い記録紙の場合は、トナーの飛散が少ないので、トナー吸引装置の吸引力を下げても問題なく飛散したトナーを吸引することができる。また、吸引力を下げることで、記録紙がトナー吸引装置に吸引されることがなく、用紙ジャムを抑制することができる。
このように、用紙の種類によってトナー吸引装置の吸引力を変更させることで、記録体を良好に搬送することができるとともに、飛散したトナーが受渡し領域の周辺に付着することを抑制することができる。
また、記録体の第2中間転写ベルト側の面に形成される画像の面積率が高いと、第2中間転写ベルト側の面に付着するトナーの量が多くなり、剥離放電によって多くのトナーが飛散する。よって、記録体の第2中間転写ベルト側の面に形成される画像の面積率が高い場合は、トナー吸引装置の吸引力を上げて、多くのトナーを吸引できるようにする。これにより、多くのトナーが飛散しても、飛散したトナーが受渡し領域の周辺に付着することを抑制することができる。
このように、記録体の第2中間転写ベルト側の面に形成される画像の面積率に基づきトナー吸引装置の吸引力を変更することで、飛散したトナーが受渡し領域の周辺に付着することを抑制することができる。
(5)
また、本実施形態の画像形成装置によれば、記録体の第2中間転写ベルト側の面に画像が形成されないときは、トナー吸引装置の動作を停止する。記録体の第2中間転写ベルト側の面に画像が形成されないときは、剥離放電が起きても飛散するトナーがないので、トナー吸引装置の動作を停止していても受渡し領域の周辺にトナーが付着することがない。よって、記録体の第2中間転写ベルト側の面に画像が形成されないときは、トナー吸引装置の動作を停止することで、画像形成装置の電力消費を抑えることができる。
(6)
また、本実施形態の画像形成装置によれば、上記記録体の先端が受渡し領域を通過する間、上記トナー吸引装置の吸引力を弱めている。記録体の先端が受渡し領域を通過するときトナー吸引装置の吸引力によって記録体の先端がトナー吸引装置に吸引されてしまい、搬送ベルトの支持ローラに記録体の先端が突き当たって用紙ジャムを発生するおそれがある。このため、上記記録体の先端が受渡し領域を通過する間、上記トナー吸引装置の吸引力を弱める。これにより、記録体の先端が受渡し領域を通過するときに記録体の先端がトナー吸引装置によって吸引されることが抑制される。よって、記録体の先端が搬送ベルトの支持ローラに突き当たることを抑制することができ、用紙ジャムを抑制することができる。
(7)
また、本実施形態の画像形成装置によれば、上記トナー吸引装置の吸引力に基づいて搬送ベルトに付与する電荷量を変更している。トナー吸引装置の吸引力が高くなればなるほど記録体を吸引しようとする力が強くなり、記録体を良好に搬送できなくなるおそれがある。しかし、トナー吸引装置の吸引力が高いとき搬送ベルトに付与する電荷量を変更する。具体的には、搬送ベルトに付与する電荷量を多くし、記録体の搬送ベルトへの静電的な付着力をトナー吸引装置の吸引力よりも強くする。これにより、トナー吸引装置の吸引力によりも、搬送ベルトが記録体を定着装置へ搬送させる力の方が強くなり記録体の搬送が妨げられることなく定着装置へ搬送することができる。
(8)
また、本実施形態の画像形成装置によれば、トナー吸引装置のフィルタを、トナー吸引装置から着脱可能に構成している。よって、フィルタを交換するだけで、トナー吸引装置の吸引力能力維持することができる。また、容易にフィルタを交換することができ、メンテナンスの時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】実施形態に係る複写機の該略構成図。
【図2】2つの受像面が形成する角度αの説明図。
【図3】現像ユニットを第1画像ユニットに用いた場合の詳細図。
【図4】現像ユニットを第1画像ユニットに用いた場合の詳細図。
【図5】記録体が第2の中間転写ベルトから搬送ベルトへ受け渡される受渡し領域周辺の構造を示す図。
【図6】トナー吸引装置の吸引力の強弱の様子を説明する図。
【図7】ワンパス方式の画像形成装置の要部を示す図
【符号の説明】
【0056】
1 感光体
5 現像装置
20 第1画像ユニット
21 第1中間転写ベルト
30 第2像担持体ユニット
31 第2中間転写ベルト
50 記録体搬送装置
51 搬送ベルト
57 電荷付与手段
60 定着装置
80 第1画像形成ユニット
81 第2画像形成ユニット
100 プリンタ本体(画像形成装置)
110 トナー吸引装置
112 吸引フィルタ
P 記録体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録体を搬送する過程でトナー像を該記録体の一方の面に転写し、他のトナー像を該記録体のもう一方の面に転写して該記録体の両面にトナー像を転写し、トナー像が転写された記録体を定着手段へ搬送して該記録体に該トナー像を定着させる画像形成装置において、
該トナー像が転写された記録体が定着手段まで搬送される間の該記録体を担持している部材から他の部材へ該記録体が受け渡される受渡し領域に、少なくとも該記録体の該記録体を担持している部材側の面から飛散したトナーを吸引するトナー吸引装置を設けたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1の画像形成装置において、
上記トナー吸引装置は、上記記録体の該記録体を担持している部材側の面と対向するように設けたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項1または2の画像形成装置において、
上記トナー吸引装置の吸引力を可変にしたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項3の画像形成装置において、
上記記録体の種類と該記録体の該記録体を担持している部材側の面に形成される画像の面積率の少なくともひとつに基づき上記トナー吸引装置の吸引力を変更したことを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項3または4の画像形成装置において、
上記記録体の該記録体を担持している部材側の面に画像が形成されないときは、トナー吸引装置の動作を停止することを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
請求項3乃至5いずれかの画像形成装置において、
上記記録体の先端が上記受渡し領域を通過する間の上記トナー吸引装置の吸引力を、該記録体の先端が受渡し領域を通過した後、該記録体の後端が受渡し領域を通過し終えるまでの間の吸引力よりも弱めることを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
請求項3乃至6いずれかの画像形成装置において、
上記記録紙が帯びている電荷とは逆極性の電荷が電荷付与手段により付与されて上記トナー像が転写された記録体を定着手段まで搬送する搬送部材を備えており、
上記トナー吸引装置の吸引力に基づいて該搬送部材に付与する電荷量を変更することを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
請求項1乃至7いずれかの画像形成装置において、
上記トナー吸引装置は、トナーを回収するフィルタを備えており、該フィルタは、該トナー吸引装置から着脱可能に構成されていることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−251371(P2006−251371A)
【公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−67896(P2005−67896)
【出願日】平成17年3月10日(2005.3.10)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】