説明

画像形成装置

【課題】コンパクトな画像装置であり、高速で繰返し使用した際に、異常画像発生がなく、安定で解像度の高い画像を出力する画像形成装置を提供する。
【解決手段】少なくとも帯電手段、複数のレーザービームを用いてマルチビーム露光を行う手段、現像手段、転写手段、及び電子写真感光体を具備してなる画像形成装置において、感光体線速が300mm/sec以上で、電子写真感光体が導電性支持体上に少なくとも電荷ブロッキング層、モアレ防止層および感光層を順に積層してなり、該感光層中に特定の結晶型で、一次粒子の平均粒子サイズが0.25μm以下であるチタニルフタロシアニン結晶を含む画像形成装置である。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも帯電手段、複数のレーザービームを用いて感光体表面に静電潜像を形成するためのマルチビーム露光を行う手段、現像手段、転写手段、及び電子写真感光体を具備してなる画像形成装置において、感光体線速が300mm/sec以上で動作され、且つ電子写真感光体が導電性支持体上に少なくとも電荷ブロッキング層、モアレ防止層および感光層を順に積層してなる電子写真感光体であり、該感光層中にCuKα線の特性X線(波長1.542Å)に対するブラッグ角2θの回折ピーク(±0.2゜)として、少なくとも27.2゜に最大回折ピークを有し、更に9.4゜、9.6゜、24.0゜に主要なピークを有し、かつ最も低角側の回折ピークとして7.3゜にピークを有し、7.3°のピークと9.4゜のピークの間にピークを有さず、更に26.3°にピークを有さない結晶型で、一次粒子の平均粒子サイズが0.25μm以下であるチタニルフタロシアニン結晶を含むことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記感光層が、電荷発生層と電荷輸送層とを順次積層した積層構成からなることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記感光層もしくは電荷輸送層上に保護層を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置
【請求項4】
前記帯電手段によって感光体表面に施される下記式(A)又は式(B)で定義される帯電の電界強度が30(V/μm)以上であることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の画像形成装置。
1)感光層が感光体の表面にある感光体の場合
電界強度(V/μm)
=現像位置における感光体未露光部表面電位の絶対値(V)/(感光層膜厚)(μm)
―(A)
2)感光層の表面上に保護層が設けられた感光体の場合
電界強度(V/μm)
=現像位置における感光体未露光部表面電位の絶対値(V)/
(感光層膜厚+保護層膜厚)(μm)
―(B)
【請求項5】
前記電荷ブロッキング層が絶縁性材料からなり、その膜厚が2.0μm未満、0.1μm以上であることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記絶縁性材料がポリアミドであることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記ポリアミドが、N−メトキシメチル化ナイロンであることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記モアレ防止層が無機顔料とバインダー樹脂を含有し、両者の容積比が1/1乃至3/1の範囲であることを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記バインダー樹脂が熱硬化型樹脂であることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記熱硬化型樹脂がアルキッド樹脂/メラミン樹脂の混合物であることを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記アルキッド樹脂とメラミン樹脂の混合比が、5/5〜8/2(重量比)の範囲であることを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記無機顔料が酸化チタンであることを特徴とする請求項8乃至11の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記酸化チタンが平均粒径の異なる2種類の酸化チタンであり、平均粒径が大きい方の酸化チタン(T1)の平均粒径を(D1)とし、他方の酸化チタン(T2)の平均粒径を(D2)とした場合、0.2<(D2/D1)≦0.5の関係を満たすことを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置。
【請求項14】
前記酸化チタン(T2)の平均粒径(D2)が、0.05μm<D2<0.2μmであることを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置。
【請求項15】
前記平均粒径の異なる2種の酸化チタンの混合比率(重量比)が、0.2≦T2/(T1+T2)≦0.8であることを特徴とする請求項13又は14に記載の画像形成装置。
【請求項16】
前記結晶型のチタニルフタロシアニン結晶を、平均粒子サイズが0.3μm以下で、その標準偏差が0.2μm以下になるまで分散を行い、その後有効孔径が3μm以下のフィルターにて濾過を行い、一次粒子の平均粒子サイズを0.25μm以下とした分散液を使用し、感光層あるいは電荷発生層を塗工したことを特徴とする請求項1乃至15の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項17】
前記チタニルフタロシアニン結晶が、CuKαの特性X線(波長1.542Å)に対するブラッグ角2θの回折ピーク(±0.2゜)として、少なくとも7.0〜7.5゜に最大回折ピークを有し、その回折ピークの半値巾が1゜以上である一次粒子の平均粒子サイズが0.1μm以下の不定形チタニルフタロシアニンもしくは低結晶性チタニルフタロシアニンを水の存在下で有機溶媒により結晶変換を行ない、結晶変換後の一次粒子の平均粒子サイズが0.25μmより大きく成長する前に、有機溶媒より結晶変換後のチタニルフタロシアニンを分別、濾過したものを用いて得られたものであることを特徴とする請求項1乃至15の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項18】
前記チタニルフタロシアニン結晶が、ハロゲン化物を含まない原材料を使用して合成されたものであることを特徴とする請求項16又は17に記載の画像形成装置。
【請求項19】
前記チタニルフタロシアニン結晶が不定形チタニルフタロシアニンもしくは低結晶性チタニルフタロシアニンを、水の存在下で有機溶媒により結晶変換を行ったものを用いて得られたものであり、前記チタニルフタロシアニン結晶の結晶変換に際して、使用される不定形チタニルフタロシアニンもしくは低結晶性チタニルフタロシアニンがアシッド・ペースト法により作製され、十分にイオン交換水で洗浄され、洗浄後のイオン交換水のpHが6〜8の間及び/又はイオン交換水の比伝導度が8μS/cm以下であることを特徴とする請求項16乃至18の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項20】
前記チタニルフタロシアニン結晶が不定形チタニルフタロシアニンもしくは低結晶性チタニルフタロシアニンを、水の存在下で有機溶媒により結晶変換を行ったものを用いて得られたものであり、前記チタニルフタロシアニン結晶の結晶変換に際して、使用される有機溶媒量が不定形チタニルフタロシアニンもしくは低結晶性チタニルフタロシアニンの30倍(重量比)以上であることを特徴とする請求項16乃至19の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項21】
前記感光層もしくは電荷輸送層が少なくともトリアリールアミン構造を主鎖および/または側鎖に含むポリカーボネートを含有することを特徴とする請求項1乃至20の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項22】
前記保護層が比抵抗1010Ω・cm以上の無機顔料あるいは金属酸化物を含有することを特徴とする請求項3乃至21の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項23】
前記保護層が高分子電荷輸送物質を含有することを特徴とする請求項3乃至22の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項24】
前記保護層のバインダー樹脂が、架橋構造を有することを特徴とする請求項3乃至23の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項25】
前記架橋構造を有するバインダー樹脂の構造中に、電荷輸送部位を有することを特徴とする請求項24に記載の画像形成装置。
【請求項26】
前記保護層が、少なくとも電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーと1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物とを硬化することにより形成されることを特徴とする請求項3乃至21の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項27】
前記保護層に用いられる電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーの官能基が、アクリロイルオキシ基及び/又はメタクリロイルオキシ基であることを特徴とする請求項26に記載の画像形成装置。
【請求項28】
前記保護層に用いられる電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーにおける官能基数に対する分子量の割合(分子量/官能基数)が、250以下であることを特徴とする請求項26又は27に記載の画像形成装置。
【請求項29】
前記保護層に用いられる1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物の官能基が、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基であることを特徴とする請求項26乃至28の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項30】
前記保護層に用いられる1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物の電荷輸送性構造が、トリアリールアミン構造であることを特徴とする請求項26乃至29の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項31】
前記保護層に用いられる1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物が、下記一般式(1)又は(2)の少なくとも一種以上であることを特徴とする請求項26乃至30の何れかに記載の画像形成装置。
【化1】

【化2】

{式中、R1は水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアラルキル基、置換基を有してもよいアリール基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基、−COOR7(R7は水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアラルキル基又は置換基を有してもよいアリール基)、ハロゲン化カルボニル基若しくはCONR89(R8及びR9は水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアラルキル基又は置換基を有してもよいアリール基を示し、互いに同一であっても異なっていてもよい)を表わし、Ar1、Ar2は置換もしくは無置換のアリーレン基を表わし、同一であっても異なってもよい。Ar3、Ar4は置換もしくは無置換のアリール基を表わし、同一であっても異なってもよい。Xは単結合、置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のシクロアルキレン基、置換もしくは無置換のアルキレンエーテル基、酸素原子、硫黄原子、ビニレン基を表わす。Zは置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のアルキレンエーテル2価基、アルキレンオキシカルボニル2価基を表わす。m、nは0〜3の整数を表わす。}
【請求項32】
前記保護層に用いられる1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物が、下記一般式(3)の少なくとも一種以上であることを特徴とする請求項26乃至31の何れかに記載の画像形成装置。
【化3】

(式中、o、p、qはそれぞれ0又は1の整数、Raは水素原子、メチル基を表わし、Rb、Rcは水素原子以外の置換基で炭素数1〜6のアルキル基を表わし、複数の場合は異なっても良い。s、tは0〜3の整数を表わす。Zaは単結合、メチレン基、エチレン基、
【化4】

を表わす。)
【請求項33】
前記保護層に用いられる電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーの成分割合が、保護層全量に対し30〜70重量%であることを特徴とする請求項26乃至32の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項34】
前記保護層に用いられる1官能の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物の成分割合が、保護層全量に対し30〜70重量%であることを特徴とする請求項26乃至33の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項35】
前記保護層の硬化手段が加熱又は光エネルギー照射手段であることを特徴とする請求項26乃至34の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項36】
前記画像形成装置に用いられる転写手段が、感光体上に形成されたトナー像を直接被転写体に転写する直接転写方式であることを特徴とする請求項1乃至35の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項37】
前記画像形成装置において、非書き込み部における転写後の感光体表面電位が、絶対値として、100V以下であることを特徴とする請求項36に記載の画像形成装置。
【請求項38】
前記画像形成装置において、光除電機構を用いないことを特徴とする請求項1乃至37の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項39】
少なくとも帯電手段、露光手段、現像手段、及び電子写真感光体からなる画像形成要素を複数配列したことを特徴とする請求項1乃至38の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項40】
前記マルチビーム露光手段に用いる光源が3個以上の面発光レーザーで構成されていることを特徴とする請求項1乃至39の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項41】
前記マルチビーム露光手段に用いる光源が3個以上の面発光レーザーで構成され、かつ面発光レーザーが2次元的に配列されていることを特徴とする請求項40に記載の画像形成装置。
【請求項42】
感光体と少なくとも帯電手段、露光手段、現像手段、クリーニング手段から選ばれる1つの手段とが一体となった、装置本体と着脱自在なカートリッジを搭載していることを特徴とする請求項1乃至41の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項43】
請求項1乃至42の何れかに記載の画像形成装置に搭載されるプロセスカートリッジであって、少なくとも電子写真感光体と、帯電手段、露光手段、現像手段、クリーニング手段から選ばれる少なくとも1つの手段とが一体となった画像形成装置用プロセスカートリッジ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−276829(P2006−276829A)
【公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−328554(P2005−328554)
【出願日】平成17年11月14日(2005.11.14)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】