説明

画像形成装置

【課題】本発明は、用紙ジャム等の用紙搬送停止の発生箇所を開閉扉を開けることなく視認可能とした画像形成装置に関する。
【解決手段】本実施例の複写装置1は、複数枚の用紙を収納する給紙部3から本体筐体2内に収納され画像形成部4を経由して排紙トレイ7へ至る転写紙搬送経路10上を転写紙を搬送するが、転写紙搬送経路10を覆う本体筐体2の開閉扉30の少なくとも転写紙搬送経路10に対応する部分を透明部材または半透明部材で形成している。したがって、紙詰まりやジャムの発生状態と発生位置を、開閉扉30を開けることなく、安価に外部から目視で確認することができ、操作性・作業性を向上させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関し、詳細には、用紙ジャム等の用紙搬送停止の発生箇所を開閉扉を開けることなく視認可能とした画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複写装置、ファクシミリ装置、プリンタ等の画像形成装置においては、画像を画像形成部で用紙に記録出力するが、この用紙を用紙収納部から画像形成部に用紙搬送経路上を搬送して、画像形成部で画像形成の完了した用紙を外部トレイ上に用紙搬送経路上を搬送して排出する。
【0003】
画像形成装置では、上述のように、用紙を、用紙収納部から画像形成部に用紙搬送経路上を搬送し、さらに、画像形成部から用紙搬送経路上を外部トレイ上に搬送するが、この搬送途中のいずれかの箇所で用紙のジャム(紙詰まり、引っかかり等による用紙の搬送停止状態)が発生することがある。
【0004】
画像形成装置において用紙ジャムが発生すると、従来の画像形成装置においては、オペレータが、画像形成装置の本体筐体の用紙の搬送経路を開放する開閉扉を開いて、用紙ジャムの発生している箇所を発見するための調査を行い、用紙ジャムの発生箇所を見つけると、当該ジャムの発生している用紙を取り除く作業を行っている。
【0005】
ところが、用紙ジャムの発生箇所を特定するためには、複雑な画像形成装置の装置内を用紙の搬送経路に沿って順次用紙ジャムの発生の有無を調査する必要があり、用紙ジャム発生箇所の特定作業が面倒で、作業性が悪いという問題があった。
【0006】
そこで、本出願人は、先に、筐体に設けられた扉の内側または筐体内部に、詰まった用紙を除去する方法を明記するジャム除去方法表示部を設けるとともに、このジャム除去方法表示部に発光手段を設け、ジャム検知手段により検知されたジャム検知信号により、ジャム除去方法表示部の発光手段を発光させて、用紙のジャム箇所を表示する画像形成装置を提案している(特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】特開2001−247235号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記従来技術にあっては、ジャム除去方法表示部が扉の内側または筐体内部に設けられているため、ジャムの発生箇所を知るためには、画像形成装置の本体筐体の扉を開けて、ジャム除去方法表示部を見る必要があり、本体筐体の扉を開くという操作を必要とするため、操作性・作業性を向上させる上で、改良の必要があった。
【0009】
そこで、請求項1記載の発明は、複数枚の用紙を収納する用紙収納部から本体筐体内に収納され画像形成部を経由して排紙トレイへ至る用紙搬送経路上を用紙を搬送するに際して、本体筐体内の用紙搬送経路上での用紙の搬送停止状態を本体筐体外部から目視で確認させる用紙停止確認手段を本体筐体の用紙搬送経路を覆う壁面に設けることにより、紙詰まりやジャムの発生状態と発生位置を用紙搬送経路を開放する開閉扉を開けることなく外部から目視で確認可能とし、操作性・作業性の良好な画像形成装置を提供することを目的としている。
【0010】
請求項2記載の発明は、用紙停止確認手段を、透明部材または半透明部材で形成され、用紙搬送経路を覆う本体筐体壁面の当該用紙搬送経路に沿って設けられた複数の目視窓とすることにより、紙詰まりやジャムの発生状態と発生位置を用紙搬送経路を開放する開閉扉を開けることなく、安価に外部から目視で確認可能とし、操作性・作業性が良好で安価な画像形成装置を提供することを目的としている。
【0011】
請求項3記載の発明は、用紙停止確認手段を、用紙搬送経路を覆う本体筐体壁面の少なくとも当該用紙搬送経路に対応する部分を透明部材または半透明部材で形成することにより、紙詰まりやジャムの発生状態と発生位置を用紙搬送経路を開放する開閉扉を開けることなく、安価に外部から目視で確認可能とし、操作性・作業性が良好で安価な画像形成装置を提供することを目的としている。
【0012】
請求項4記載の発明は、用紙停止確認手段を、用紙搬送経路を覆う本体筐体壁面の当該用紙搬送経路に対応する位置に設けられた複数の発光手段とし、用紙の用紙搬送経路上で搬送停止状態が発生すると、当該発光手段のうち当該用紙の停止位置に対応する発光手段を点灯させることにより、紙詰まりやジャムの発生状態と発生位置を用紙搬送経路を開放する開閉扉を開けることなく、本体筐体壁面に設けられ用紙搬送経路に対応する位置の発光手段の発光で容易に確認可能とし、操作性・作業性の良好な画像形成装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
請求項1記載の発明の画像形成装置は、複数枚の用紙を収納する用紙収納部から当該用紙を本体筐体内に収納され画像形成部を経由して排紙トレイへ至る用紙搬送経路上を搬送して前記画像形成部で画像形成する画像形成装置において、前記本体筐体内の前記用紙搬送経路上での前記用紙の搬送停止状態を前記本体筐体外部から目視で確認させる用紙停止確認手段が前記本体筐体の前記用紙搬送経路を覆う壁面に設けられていることにより、上記目的を達成している。
【0014】
この場合、例えば、請求項2に記載するように、前記用紙停止確認手段は、透明部材または半透明部材で形成され、前記用紙搬送経路を覆う前記本体筐体壁面の当該用紙搬送経路に沿って設けられた複数の目視窓であってもよい。
【0015】
また、例えば、請求項3に記載するように、前記用紙停止確認手段は、前記用紙搬送経路を覆う前記本体筐体壁面の少なくとも当該用紙搬送経路に対応する部分に設けられた透明部材または半透明部材であってもよい。
【0016】
さらに、例えば、請求項4に記載するように、前記用紙停止確認手段は、前記用紙搬送経路を覆う前記本体筐体壁面の当該用紙搬送経路に対応する位置に設けられた複数の発光手段であり、前記画像形成装置は、前記用紙の前記用紙搬送経路上で搬送停止状態が発生すると、当該発光手段のうち当該用紙の停止位置に対応する発光手段を点灯させるものであってもよい。
【発明の効果】
【0017】
請求項1記載の発明の画像形成装置によれば、複数枚の用紙を収納する用紙収納部から本体筐体内に収納され画像形成部を経由して排紙トレイへ至る用紙搬送経路上を用紙を搬送するに際して、本体筐体内の用紙搬送経路上での用紙の搬送停止状態を本体筐体外部から目視で確認させる用紙停止確認手段を本体筐体の用紙搬送経路を覆う壁面に設けているので、紙詰まりやジャムの発生状態と発生位置を用紙搬送経路を開放する開閉扉を開けることなく外部から目視で確認することができ、操作性・作業性を向上させることができる。
【0018】
請求項2記載の発明の画像形成装置によれば、用紙停止確認手段を、透明部材または半透明部材で形成され、用紙搬送経路を覆う本体筐体壁面の当該用紙搬送経路に沿って設けられた複数の目視窓としているので、紙詰まりやジャムの発生状態と発生位置を用紙搬送経路を開放する開閉扉を開けることなく、安価に外部から目視で確認することができ、操作性・作業性を向上させることができるとともに、安価なものとすることができる。
【0019】
請求項3記載の発明の画像形成装置によれば、用紙停止確認手段を、用紙搬送経路を覆う本体筐体壁面の少なくとも当該用紙搬送経路に対応する部分を透明部材または半透明部材で形成しているので、紙詰まりやジャムの発生状態と発生位置を用紙搬送経路を開放する開閉扉を開けることなく、安価に外部から目視で確認することができ、操作性・作業性を向上させることができる。
【0020】
請求項4記載の発明の画像形成装置によれば、用紙停止確認手段を、用紙搬送経路を覆う本体筐体壁面の当該用紙搬送経路に対応する位置に設けられた複数の発光手段とし、用紙の用紙搬送経路上で搬送停止状態が発生すると、当該発光手段のうち当該用紙の停止位置に対応する発光手段を点灯させるので、紙詰まりやジャムの発生状態と発生位置を用紙搬送経路を開放する開閉扉を開けることなく、本体筐体壁面に設けられ用紙搬送経路に対応する位置の発光手段の発光で容易に確認することができ、操作性・作業性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施例は、本発明の好適な実施例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【実施例1】
【0022】
図1は、本発明の画像形成装置の一実施例を適用した複写装置1の正面概略構成図である。
【0023】
図1において、複写装置1は、本体筐体2の内部に、給紙部3、画像形成部4及び読取部5が順次積み重ねられた状態で配設されており、図示しない操作表示部等が設けられている。
【0024】
複写装置1は、本体筐体2の上面にコンタクトガラスが配設されており、本体筐体2の上部には、コンタクトガラスの上面を開閉して、コンタクトガラス上にセットされる原稿をコンタクトガラスに押しつける圧板6が設けられている。
【0025】
また、本体筐体2の側面には、排紙トレイ7が設けられており、画像形成部4で画像形成の完了した転写紙が排紙トレイ7上に順次排出される。さらに、本体筐体2の上部前面には、人体検知センサ8が設置されている。
【0026】
読取部5は、コンタクトガラス上にセットされ圧板6でコンタクトガラス上に押しつけられている原稿を主走査及び副走査して、当該原稿の画像を読み取り、読み取った原稿の画像データを画像形成部4に出力する。
【0027】
上記給紙部(用紙収納部)3は、複数、図1では2つの給紙トレイ3a、3bを備え、各給紙トレイ3a、3bには、異なる用紙サイズの転写紙(用紙)を収納可能となっている。給紙部3は、原稿の画像データを記録するのに適切な用紙サイズの収納されている給紙トレイ3a、3bを自動または操作表示部での操作に応じて選択して、当該選択した給紙トレイ3a、3bに収納されている転写紙を画像形成部4に送り出す。
【0028】
画像形成部4は、電子写真方式の画像形成部であり、転写紙搬送経路(用紙搬送経路)10に沿って、搬送ローラ11、レジストローラ12、感光体13、転写ベルト14、定着部15等の画像形成機構が順次配設されている。また、画像形成部4には、転写紙にジャムが発生した際に、点灯して発生位置を明示するとともに、ジャムの発生している転写紙を照射して見えるようにする複数の照明ランプ21〜24が転写紙搬送経路10に沿って配設されている。
【0029】
画像形成部4は、感光体13の周囲に、転写ベルト14の他に、図示しないが、帯電部、光書込部、現像部、クリーニング部等を備えており、感光体13は、図示しないモータにより図1の時計方向に回転駆動される。画像形成部4は、帯電部で感光体13を一様に帯電させ、一様に帯電された感光体13に、読取部2で読み取られた原稿の画像データで変調されたレーザ光を光書込部から照射して、静電潜像を形成する。画像形成部4は、静電潜像の形成された感光体13に現像部でトナーを供給してトナー画像を形成し、トナー画像の形成された感光体13を転写ベルト14の方向に回転して、感光体13上のトナー画像を、給紙部3から転写ベルト14と感光体13との間に搬送されてきた転写紙に転写ベルト14で転写させて、トナー画像を転写した転写紙を定着部15に送り出す。画像形成部4は、転写の完了した感光体13をさらに時計方向に回転させて、クリーニング部で転写されずに感光体13上に残留したトナーを除去し、再度、帯電部で一様に帯電させて、次の画像形成に供する。
【0030】
そして、画像形成部4は、図1に破線矢印で示すように、給紙部3から送り出されてきた転写紙を搬送ローラ11によってレジストローラ12に搬送し、レジストローラ12で感光体13上のトナー画像位置とのタイミング調整を行った後、感光体13と転写ベルト14との間に転写紙を搬送する。
【0031】
転写ベルト14は、エンドレスの帯状に形成されて、一対のローラ14a、14bに張り渡された状態となっており、ローラ14a、14bの一方が、図外のモータ等の駆動機構により回転駆動されることにより、図1で反時計方向に回転駆動されて、搬送されてきた転写紙を搬送しつつ、感光体13上のトナー画像を転写紙に転写させるとともに、トナー画像の転写を行った転写紙を定着部15に搬送する。
【0032】
定着部15は、定着ヒータ等によって所定の定着温度に加熱され回転駆動される定着ローラ15aと、定着ローラ15aに所定圧力で押圧されつつ定着ローラ15aとともに回転する加圧ローラ15bと、を備えており、トナー画像の転写された転写紙を加熱・加圧しつつ搬送して、転写紙上のトナー画像を転写紙に定着させて、排紙トレイ7上に排出する。
【0033】
そして、画像形成部4は、本体筐体4の正面側の壁面が、開閉扉30で構成されており、開閉扉30は、所定方向、例えば、図1の左右方向に開閉可能となっていて、開くことで、画像形成部4を開放することができる。したがって、開閉扉30を開くことで、画像形成部4の転写紙搬送経路10を開放して、ジャムの発生した転写紙の除去やトナーカートリッジの交換等を行うことができる。
【0034】
この開閉扉30は、少なくとも転写紙搬送経路10の部分が透明部材または半透明部材で形成されており、本実施例の複写装置1では、開閉扉30の図1に破線の四角で囲まれている部分が、透明部材または半透明部材で形成されている。
【0035】
したがって、画像形成部4での転写紙の搬送状態、転写紙にジャムが発生した場合のジャムの発生している転写紙(ジャム位置)を、開閉扉30を開けることなく、外部から目視で確認することができる。
【0036】
次に、本実施例の作用を説明する。本実施例の複写装置1は、読取部5で原稿を主走査及び副走査して原稿の画像を読み取って画像データを画像形成部4に出力し、給紙部3が当該原稿な画像を記録するのに適した転写紙を給紙トレイ3a、3bの1つから画像形成部4に送り出す。
【0037】
画像形成部4は、給紙部3から送り出されてきた転写紙を搬送ローラ11によってレジストローラ12に搬送し、レジストローラ12で感光体13上のトナー画像位置とのタイミング調整を行った後、感光体13と転写ベルト14との間に転写紙を搬送する。
【0038】
画像形成部4は、帯電部で一様に帯電された感光体13に光書込部で読取部5から送られてくる原稿の画像データに基づいて変調したレーザ光を照射して、静電潜像を形成し、静電潜像の形成された感光体13に現像部でトナーを供給してトナー画像を形成する。画像形成装置4は、トナー画像の形成された感光体13を転写ベルト14の方向に回転して、感光体13上のトナー画像を、上述のように、給紙部3から転写紙搬送経路10を通して転写ベルト14と感光体13との間に搬送されてきた転写紙に転写させ、トナー画像を転写した転写紙を転写紙搬送経路10を通して定着部15に送り出す。
【0039】
定着部15は、トナー画像の転写された転写紙を、定着ローラ15aと加圧ローラ15bで加熱・加圧しつつ搬送して、転写紙上のトナー画像を転写紙に定着させ、トナー画像の定着の完了した転写紙を排紙トレイ7上に排出する。
【0040】
複写装置1は、上記一連の画像形成動作において、画像形成部4において転写紙のジャム等の転写紙を転写紙搬送経路10に沿って適切に搬送することのできない事態が発生すると、転写紙の搬送を停止するが、転写紙の停止位置は、図示しないジャム検知センサ等の検出結果によって分かっており、少なくとも当該転写紙の停止している位置の近くの照明ランプを点灯させる。
【0041】
そして、複写装置1は、少なくとも本体筐体2の正面側、具体的には、開閉扉30の破線で囲まれた内側部分が透明部材または半透明部材で形成されている。したがって、ユーザは、搬送が停止されて転写紙搬送経路10上で停止している転写紙を開閉扉30を開けることなく、外部から目視で確認することができ、ジャム等で転写紙搬送経路10上に停止して転写紙を簡単かつ容易に除去することができ、作業性を向上させて、複写装置1の利用性を向上させることとができる。
【0042】
このように、本実施例の複写装置1は、複数枚の用紙を収納する給紙部3から本体筐体2内に収納され画像形成部4を経由して排紙トレイ7へ至る転写紙搬送経路(用紙搬送経路)10上を転写紙を搬送するが、本体筐体2内の転写紙搬送経路10上での転写紙の搬送停止状態を本体筐体2の外部から目視で確認させる用紙停止確認手段として、少なくとも転写紙搬送経路10の部分が透明部材または半透明部材で形成された開閉扉30を設けている。
【0043】
したがって、紙詰まりやジャムの発生状態と発生位置を用紙搬送経路10を開放する開閉扉30を開けることなく外部から目視で確認することができ、操作性・作業性を向上させることができる。
【0044】
また、本実施例の複写装置1は、転写紙搬送経路10を覆う本体筐体2壁面の少なくとも転写紙搬送経路10に対応する部分である開閉扉30を透明部材または半透明部材で形成している。
【0045】
したがって、紙詰まりやジャムの発生状態と発生位置を用紙搬送経路を開放する開閉扉を開けることなく、安価にかつより一層見やすい状態で外部から目視で確認することができ、操作性・作業性を向上させることができる。
【0046】
特に、本実施例の複写装置1は、転写紙搬送経路10に沿って複数の照明ランプ21〜24を配設して、紙詰まりやジャムの発生位置に対応する位置の照明ランプ21〜24を点灯させている。
【0047】
したがって、紙詰まりやジャムの発生状態と発生位置をより一層明確にかつ適切に認識することができ、より一層操作性・作業性を向上させることができる。
【0048】
なお、上記実施例においては、開閉扉30の全面またはその大部分である図1の破線で囲まれた部分を透明部材または半透明部材で形成しているが、開閉扉30の転写紙搬送経路10に沿った部分に、透明部材または半透明部材で形成した複数の目視窓を設けてもよい。
【0049】
このようにすると、紙詰まりやジャムの発生状態と発生位置を転写紙搬送経10を開放する開閉扉30を開けることなく、安価に外部から目視で確認することができ、操作性・作業性を向上させることができるとともに、安価なものとすることができる。
【0050】
また、上記実施例においては、開閉扉30を透明または半透明としているが、用紙停止位置を確認させるには、上記方法に限るものではなく、例えば、転写紙搬送経路10を覆う本体筐体2である開閉扉30の転写紙搬送経路10に対応する位置に当該転写紙搬送経路10に沿って複数の発光素子(発光手段)、例えば、LED(Light Emitting Diode)を設け、転写紙搬送経路10上で転写紙の搬送停止状態が発生すると、当該発光素子のうち転写紙の停止位置に対応する発光素子を点灯させるようにしてもよい。
【0051】
このようにすると、紙詰まりやジャムの発生状態と発生位置を転写紙搬送経路10を開放する開閉扉30を開けることなく、本体筐体2壁面に設けられ転写紙搬送経路10に対応する位置の発光素子の発光で容易に確認することができ、操作性・作業性を向上させることができる。
【0052】
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記のものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0053】
例えば、上記実施例においては、読取部で読み取った原稿の画像を画像形成部で記録出力する場合について説明したが、外部接続された機器、例えば、ネットワーク接続されているパーソナルコンピュータ等からの画像データに基づいて画像形成部で転写紙に画像形成する場合にも同様に適用することができる。
【0054】
また、画像形成装置としては、複写装置に限るものではなく、ファクシミリ装置、プリンタ装置等にも同様に適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0055】
複写装置、ファクシミリ装置、プリンタ装置等の転写紙を搬送して画像形成し、ジャムの発生した転写紙の除去を必要とする画像形成装置に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の画像形成装置の一実施例を適用した複写装置の正面概略構成図。
【符号の説明】
【0057】
1 複写装置
2 本体筐体
3 給紙部
3a、3b 給紙トレイ
4 画像形成部
5 読取部
6 圧板
7 排紙トレイ
8 人体検知センサ
10 転写紙搬送経路
11 搬送ローラ
12 レジストローラ
13 感光体
14 転写ベルト
14a、14b ローラ
15 定着部
15a 定着ローラ
15b 加圧ローラ
21〜24 照明ランプ
30 開閉扉

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数枚の用紙を収納する用紙収納部から当該用紙を本体筐体内に収納され画像形成部を経由して排紙トレイへ至る用紙搬送経路上を搬送して前記画像形成部で画像形成する画像形成装置において、前記本体筐体内の前記用紙搬送経路上での前記用紙の搬送停止状態を前記本体筐体外部から目視で確認させる用紙停止確認手段が前記本体筐体の前記用紙搬送経路を覆う壁面に設けられていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記用紙停止確認手段は、透明部材または半透明部材で形成され、前記用紙搬送経路を覆う前記本体筐体壁面の当該用紙搬送経路に沿って設けられた複数の目視窓であることを特徴とする請求項請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記用紙停止確認手段は、前記用紙搬送経路を覆う前記本体筐体壁面の少なくとも当該用紙搬送経路に対応する部分に設けられた透明部材または半透明部材であることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記用紙停止確認手段は、前記用紙搬送経路を覆う前記本体筐体壁面の当該用紙搬送経路に対応する位置に設けられた複数の発光手段であり、前記画像形成装置は、前記用紙の前記用紙搬送経路上で搬送停止状態が発生すると、当該発光手段のうち当該用紙の停止位置に対応する発光手段を点灯させることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。

【図1】
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【公開番号】特開2006−52038(P2006−52038A)
【公開日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−233569(P2004−233569)
【出願日】平成16年8月10日(2004.8.10)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】