説明

画像形成装置

【課題】制御用のプログラムやデータが記憶された外部記憶装置を適切に保管することができるようにする。
【解決手段】USBメモリ90に記憶された制御用のプログラムおよび当該制御に使用されるデータが入力されることにより所定の筐体に内装された各種の機器がそれぞれ互いに連係しながら所定の機能を発揮して画像形成処理を実行し得るように構成された画像形成装置10において、当該画像形成装置10の外装部である筐体20の外面側に形成されたUSBメモリ90収納用の収納凹部30と、この収納凹部30を閉止する蓋体40と、この蓋体40の閉止状態を係止する係止手段としての雄螺子50とが設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部記憶装置に記憶された制御用のプログラムおよび当該制御に使用されるデータが入力されることにより所定の筐体に内装された各種の機器がそれぞれ互いに連係しながら所定の機能を発揮して画像形成処理を実行し得るように構成された、複写機やファクシミリ装置、さらにはプリンタ等の画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置は、スキャナーによって読み取ったり、あるいはコンピュータ等の他の機器から伝送されてきたりした画像情報に基づき所定の画像形成処理を施した上で用紙などの記録材上に画像出力を行うものであり、通常、周面に感光体が積層された感光体ドラムの周りに、帯電器、露光装置、現像装置、搬送ベルト、転写ローラ、クリーニング装置および除電装置が配設されるとともに、用紙へ転写されたトナー像に対し定着処理を施す定着装置を備えて構成されている。
【0003】
前記帯電器は、コロナ放電等によって軸心回りに回転している感光体ドラムの周面に電荷を付与して一様に帯電させるものであり、前記露光装置は、一様に帯電した感光体ドラムの周面に向けて画像情報に基づく光を照射して静電潜像を形成させるものであり、前記現像装置は、感光体ドラムの周面にトナーを供給することにより同周面の静電潜像に沿ったトナー像を形成させるものである。
【0004】
また、前記搬送ベルトは、記録材である用紙を回転している感光体ドラムの周面に向けて送り込むものであり、前記転写ローラは、搬送ローラを介して感光体ドラムの周面と対向配置され、前記トナー像と逆極性の電荷が付与されることにより、感光体ドラムの周面のトナー像を引き剥がして用紙上に転写させるものである。
【0005】
そして、感光体ドラムの周面のトナー像が転写された用紙は、搬送ベルトにより定着装置に向けて搬送され、当該定着装置で加熱による定着処理が施された後、外部に排出されるようになっている。
【0006】
ところで、このような画像形成装置には、装置本体の適所にマイクロコンピュータからなる制御手段が設けられ、この制御手段による制御に基づき画像形成用の各機器が互いに連係しながら動作するようになされている。このような制御手段には、各機器の動作手順がプログラミングされたプログラムおよび制御で必要な各種のデータが予め入力されており、制御手段はこれらのプログラムおよびデータに基づいて各機器を制御するようになっている。
【0007】
制御手段に対するプログラムや制御用のデータの入力操作は、画像形成装置の製造工程における最終段階で実行され、その後当該画像形成装置がユーザーに向けて出荷されるのであるが、ユーザーサイドで各種のトラブルが発生して画像形成装置が正常に動作しなくなったような場合、制御手段に入力されているプログラムや制御用のデータがクリアされ、新たに入力することが行われることがある。
【0008】
かかるプログラム等を再入力しなければならない事態に備えて、近年、画像形成処理の出荷時にプログラムおよびデータを記憶したフラッシュメモリ等の外部記憶装置が同時に出荷されるようになされている。従って、ユーザーサイドでプログラム等を再入力しなければならないようなトラブルが発生したとき、この外部記憶装置から直ちにプログラム等を制御手段へ入力することができるため、従来のように画像形成装置を製造工場まで返送して修理に供するような面倒な事態を回避し得るようになっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、画像形成装置の輸送と同時に送られてきた外部記憶装置は、ユーザーサイドで適切に保管されるのであるが、保管場所が失念されたり、あるいは紛失してしまうことが多く、いざ必要というときに見当たらないため修理作業が行い得なくなるという不都合の生じることがある。
【0010】
かかる不都合を回避するべく、メーカーの修理担当者は、修理に向かうに際して対象となるプログラム等が記憶された外部記憶装置を持参するようにしているが、その持参を失念した場合や、日常的なメンテナンス作業時に急にプログラムの再入力が必要になった場合など、外部記憶装置が手元にないと、やはり修理作業を行うことができなくなるという問題点を有している。
【0011】
本発明は、従来のかかる状況に鑑みなされたものであって、制御用のプログラムやデータが記憶された外部記憶装置を適切に保管することができるように構成された画像形成装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
請求項1記載の発明は、外部記憶装置に記憶された制御用のプログラムおよび/または当該制御に使用されるデータが所定の制御手段に入力されることにより筐体に内装された各種の機器がそれぞれ互いに連係しながら所定の機能を発揮して画像形成処理を実行し得るように構成された画像形成装置において、前記筐体の外面側に形成された前記外部記憶装置を収納する収納凹部と、この収納凹部を閉止する蓋体と、この蓋体の閉止状態を係止する係止手段とが設けられていることを特徴とするものである。
【0013】
かかる構成によれば、制御用のプログラムおよび当該制御に使用されるデータが記憶された外部記憶装置が画像形成装置の筐体の外面側に形成された収納凹部に収納され、かつ、当該収納凹部が蓋体によって閉止された状態で蓋体が係止手段によって係止され、これによって外部記憶装置が常に筐体に付設された状態になっているため、画像形成装置の修理等で外部記憶装置が必要なときに、当該外部記憶装置が見当たらずに修理を行うことができなくなるような不都合の発生が確実に防止される。
【0014】
また、収納凹部は、普段蓋体によって閉止されているため、画像形成装置の外観視が見苦しくなるようなことはない。
【0015】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記収納凹部は、前記筐体の背面側に設けられていることを特徴とするものである。
【0016】
この発明において、筐体の背面側とは、画像形成装置を操作するための操作パネル等が設けられた面と反対側の面のことであり、通常、筐体の背面側は、室内の壁面と近接対向されている。
【0017】
従って、請求項2の発明の構成によれば、プログラム等の記憶された外部記憶装置が収納された収納凹部が、人の目に付きにくい筐体の背面側に設けられているため、管理者以外の一般のユーザーがその存在を認識することは困難であり、プログラム等が悪用されることが有効に防止されてセキュリティ上好都合である。
【0018】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、前記係止手段は前記蓋体を貫通して前記筐体に螺着される雄螺子であることを特徴とするものである。
【0019】
かかる構成によれば、蓋体を係止する係止手段として雄螺子が採用されているため、係止手段を簡単な構成のものにした上で、蓋体は、筐体に確実に係止される。
【0020】
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明において、前記外部記憶装置は、USBメモリ、半導体メモリおよびフレキシブルディスクの内のいずれかであることを特徴とするものである。
【0021】
かかる構成によれば、USBメモリ、半導体メモリおよびフレキシブルディスクは、いずれも極めて体積が小さく、これによって筐体の収納凹部を小さくすることが可能であるため、外部記憶装置を目立たない状態で筐体に収納しておく上で好都合である。
【発明の効果】
【0022】
請求項1記載の発明によれば、外部記憶装置が筐体の収納凹部に収納されているため、画像形成装置の修理等で外部記憶装置が必要なときに、当該外部記憶装置が見当たらずに修理を行うことができなくなるような不都合の発生を確実に防止することができる。
【0023】
請求項2記載の発明によれば、プログラム等の記憶された外部記憶装置が収納された収納凹部が、人の目に付きにくい筐体の背面側に設けられているため、管理者以外の一般のユーザーがその存在を認識することは困難であり、プログラム等が悪用されることを有効に防止することができる。
【0024】
請求項3記載の発明によれば、蓋体を係止する係止手段として雄螺子が採用されているため、係止手段を簡単な構成のものにした上で、蓋体を筐体に確実に係止さ競ることができる。
【0025】
請求項4記載の発明によれば、外部記憶装置として採用されるUSBメモリ、半導体メモリおよびフレキシブルディスクは、いずれも極めて体積が小さく、これによって筐体の収納凹部を小さくすることが可能であるため、外部記憶装置を目立たない状態で筐体に収納しておくことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
図1および図2は、本発明に係る画像形成装置10の外観の一実施形態を示す背面側から見た斜視図であり、図1は、蓋体40が収納凹部30から外された状態、図2は、収納凹部30が蓋体40によって閉止された状態をそれぞれ示している。因みにこれらの図に示す画像形成装置10は、画像形成処理後の用紙が画像読取部用筐体21と画像形成部用筐体22との間に形成された排紙トレイ24に排紙される、いわゆる胴内排紙タイプと称される複写機である。
【0027】
図1および図2に示すように、画像形成装置10は、箱形を呈した筐体20に画像形成用の各種の機器が装着されることによって構成されている。前記筐体20は、内部に光学系ユニットが装着され、上面に原稿を載置するコンタクトガラス211が装着された画像読取部用筐体21と、この画像読取部用筐体21の下方に対向配置され、内部に各種の画像形成用の機器が装着された画像形成部用筐体22と、これら画像読取部用筐体21および画像形成部用筐体22の背面側間に介設された上下の二者を連結する連結筐体23とからなっている。
【0028】
前記画像読取部用筐体21に内装される光学系ユニットは、コンタクトガラス211に載置された原稿の原稿面に向けて下方から光を照射する光源と、この光源から照射された光の原稿面からの反射光を反射させる所定枚数のミラーと、これらのミラーによって反射された光を集光するレンズ部材と、このレンズ部材からの光が入光されるCCD(charge coupled device)イメージセンサとを備えている。
【0029】
前記光源およびミラーは、コンタクトガラス211の裏面側でコンタクトガラス211の長手方向に向けて正逆移動する所定の走査枠体に装着され、光源が点灯された状態で操作枠体が移動することにより、コンタクトガラス211に載置された原稿の原稿面が走査されるようになっている。
【0030】
前記CCDイメージセンサは、光源からの光の原稿面からの反射光がミラーを介して入力されると、この反射光の強弱をデジタル信号に変換し、このデジタル信号を画像形成部用筐体22内に設けられた露光装置へ向けて出力するようになっている。
【0031】
なお、コンタクトガラス211の上部には、原稿を押さえるための開閉可能な原稿押さえマット、あるいは原稿束から1枚ずつの原稿をコンタクトガラス211上に順番に送り込む原稿自動供給装置が設けられるが、図1および図2ではその図示を省略している。
【0032】
前記画像形成部用筐体22には、周面に感光体が積層されてなる感光体ドラムや、この感光体ドラムの周りに配設された、帯電器、露光装置、現像装置、搬送ベルト、転写ローラ、クリーニング装置および除電装置等が内装されているとともに、用紙へ転写されたトナー像に対し定着処理を施す定着装置が内装され、これらの画像形成用の各機器の互いに連係した動作によって、CCDイメージセンサからのデジタル信号に基づく画像処理が実行されるようになされているが、これらの概要については背景技術の欄で説明したから説明を省略する。
【0033】
そして、画像形成部用筐体22内の感光体ドラム等からなる画像形成部でトナー像の転写処理が施され、定着装置によってトナー像の定着処理が施された用紙は、画像読取部用筐体21と画像形成部用筐体22との間に形成された排紙トレイ24へ排紙されるようになっている。
【0034】
このような筐体20の背面側には、画像読取部用筐体21、連結筐体23および画像形成部用筐体22に亘ってこれらの背面側の開口を停止するべく付設された背面板25が設けられ、この背面板25の適所からにUSB(universal serial bus)メモリ90を収納するための、図1に示すような、本発明に係る収納凹部30が凹設されている。この収納凹部30は、蓋体40によって閉止されるようになっており、収納凹部30が蓋体40によって閉止された状態で当該蓋体40が雄螺子(係止手段)50によって背面板25に固定されるようになっている。
【0035】
かかる収納凹部30は、本実施形態においては、熱気が排気される排気口251から離間した位置に設けられ、これによって収納凹部30に収納されたUSBメモリ90が熱による影響を受けないようになされている。
【0036】
そして、本実施形態においては、USBメモリ(外部記憶装置)90が裏面側に装着された蓋体40で収納凹部30を塞ぐことによってUSBメモリ90を収納凹部30に装着するようにしている。このようにされるのは以下の理由による。すなわち、例えば画像形成装置10が壁際に据え付けられているような場合、USBメモリ90を収納凹部30に装着しようとすれば、画像形成装置10を動かして背面板25を壁際から離間させなければならず非常に面倒であるのに対し、USBメモリ90を蓋体40に装着するのであれば、特に画像形成装置10を移動させることなく背面板25から外した蓋体40に対してUSBメモリ90を着脱することができ非常に便利だからである。
【0037】
図3および図4は、収納凹部30および蓋体40をさらに詳細に説明するための拡大斜視図であり、図3は、蓋体40が収納凹部30から外された状態、図4は、収納凹部30が蓋体40によって塞がれた状態をそれぞれ示している。
【0038】
まず、図3に示すように、収納凹部30は、本実施形態においてはプレス処理によって矩形状に形成され、凹没寸法はUSBメモリ90を収納し得る程度の浅めに設定されている。かかる収納凹部30の周縁部には、背面板25の表面から蓋体40の厚み寸法分だけ収納凹部30の奥部へ凹没された環状段差縁部31が形成されているとともに、収納凹部30の図3における左側の縁部には、上下一対の切り起し片32が設けられている。
【0039】
前記各切り起し片32は、背面板25の裏側から外方に向かってプレス処理により切り起こされたような状態で形成され(背面板25が合成樹脂製である場合、切り起し片32は射出成形処理によって形成されるものであり、実際に切り起こしが行われる訳ではない)、先端縁部が収納凹部30の内方に向かって折り曲げられている。
【0040】
また、収納凹部30の平らな底部311には、上下方向の中央部であって、前記切り起し片32と対向した縁部に前記雄螺子50が螺着される螺子孔33が螺設されている。
【0041】
前記蓋体40は、前記収納凹部30より僅かに小さく寸法設定された矩形状の蓋体本体41と、この蓋体本体41の裏面側に一体的に形成された、USBメモリ90を収納するための収納ポケット部42とを備えて構成されている。
【0042】
一方、収納凹部30の底部311の適所には、USBメモリ90が記憶している内容を画像形成装置10内に設けられた所定の制御手段に読み取らせるための端子孔312が設けられ、USBメモリ90が記憶しているプログラムやデータを筐体20内に設けられた図略の制御手段に読み込ませるに際しては、蓋体40の収納ポケット部42からUSBメモリ90を取り出し、そのコネクタ部分を当該端子孔312へ差し込めばよいようになされている。
【0043】
前記収納ポケット部42は、蓋体本体41の裏面側から突設された平面視で矩形状の底板421と、この底板421から上方へ向けて立設された断面視でU字状を有するU字部材422とからなっている。前記U字部材422の互いに対向した各側板の側縁端面が蓋体本体41の裏面側に固定され、これによって蓋体本体41の裏面側に上部の開口からUSBメモリ90を出し入れし得る収納ポケット部42が形成されている。
【0044】
前記蓋体本体41には、前記収納凹部30の切り起し片32が設けられた縁部と対応する縁部に、各切り起し片32と対応する上下一対のプレス処理で押し起こされたような押し起こし片43(背面板25が合成樹脂製である場合、押し起こし片43は射出成形処理によって形成されるものであり、実際に押し起こしが行われる訳ではない)が設けられているとともに、反対側の縁部に、前記収納凹部30の底部311に螺設された螺子孔33と対応する貫通孔44が穿設されている。
【0045】
前記各押し起こし片43は、端面視でU字状になるように形状設定され、U字状の互いに対向した壁面間の内寸法(上下寸法)が前記切り起し片32の上下寸法より僅かに大きく寸法設定されている。従って、一対の押し起こし片43をそれぞれ互いに対応した一対の切り起し片32の嵌め込んだ状態で、蓋体本体41を収納凹部30の環状段差縁部31に嵌め込み、引き続き雄螺子50を貫通孔44に差し通した上で螺子孔33に螺着し締結することにより、図4に示すように、蓋体40が外れ止め状態で収納凹部30に装着されることになる。
【0046】
以上詳述したように、本発明に係る画像形成装置10は、USBメモリ90に記憶された制御用のプログラムおよび/または当該制御に使用されるデータが入力されることにより所定の筐体に内装された各種の機器がそれぞれ互いに連係しながら所定の機能を発揮して画像形成処理を実行し得るように構成されたものであり、画像形成装置10の外装部である筐体20の外面側に形成されたUSBメモリ90収納用の収納凹部30と、この収納凹部30を閉止する蓋体40と、この蓋体40の閉止状態を係止する係止手段としての雄螺子50とが設けられている。
【0047】
かかる構成によれば、制御用のプログラムおよび当該制御に使用されるデータが記憶されたUSBメモリ90が画像形成装置の筐体20の外面側に形成された収納凹部30に収納され、かつ、当該収納凹部30が蓋体40によって閉止された状態で蓋体40が雄螺子50によって筐体20に固定されるため、USBメモリ90が常に筐体20に付設された状態になっているため、画像形成装置の修理等でUSBメモリ90が必要なときに、当該USBメモリ90が見当たらずに修理を行うことができなくなるような不都合の発生を確実に防止することができる。
【0048】
また、収納凹部30は、普段蓋体40によって閉止されているため、画像形成装置の外観視が見苦しくないようにすることができる。
【0049】
また、プログラム等の記憶されたUSBメモリ90が収納された収納凹部30が、人の目に付きにくい筐体20の背面側に設けられているため、管理者以外の一般のユーザーがその存在を認識することは困難であり、プログラム等が悪用されることを有効に防止することができる。
【0050】
また、収納凹部30を閉止した状態の蓋体40を係止する係止手段として雄螺子50が採用されているため、係止手段の構造を簡単なものにした上で、蓋体40を筐体20に確実に係止さ競ることができる。
【0051】
本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、以下の内容をも包含するものである。
【0052】
(1)上記の実施形態においては、画像形成装置10として複写機が採用されているが、本発明は、画像形成装置10が複写機であることに限定されるものではなく、ファクシミリ装置やプリンタ等の複写機以外の画像形成装置であってもよい。
【0053】
(2)上記の実施形態においては、USBメモリ90を収納する収納凹部30が矩形状に形成されているが、本発明は、収納凹部30が矩形状であることに限定されるものではなく、円形や楕円形、さらには多角形状等の各種の形状のものを採用することができる。
【0054】
(3)上記の実施形態において、収納凹部30の底部311および蓋体40の蓋体本体41には、収納凹部30内を電磁的にシールする電磁的シール材料を塗布ないし付設により設けてもよい。こうすることによって収納凹部30内で収納ポケット部42に収納されたUSBメモリ90が、外部から侵入する電磁波によって影響されるような不都合の発生を確実に防止することができる。
【0055】
(4)上記の実施形態においては、USBメモリ90を収納する収納ポケット部42が蓋体40側に設けられているが、本発明は、収納ポケット部42が蓋体40側に設けられることに限定されるものではなく、収納凹部30の底部311側に設けてもよい。また、特に収納ポケット部42を設けることなく、USBメモリ90を収納凹部30内に直接収納するようにしてもよい。
【0056】
(5)上記の実施形態においては、本発明に係る外部記憶装置としてUSBメモリ90が適用されているが、本発明は、外部記憶装置がUSBメモリ90であることに限定されるものではなく、半導体メモリメモリやフレキシブルディスク等であってもよい。
【0057】
因みに、USBメモリ、半導体メモリおよびフレキシブルディスク等は、いずれも極めて体積が小さく、これによって筐体20の収納凹部30を小さくすることが可能であるため、USBメモリ90を目立たない状態で筐体20に収納しておく上で好都合である。
【0058】
(6)上記の実施形態においては、USBメモリ90を画像形成装置10内の制御手段に接続するために、収納凹部30の底部311に端子孔312が設けられているが、本発明は、端子孔312を収納凹部30の底部311に設けることに限定されるものではなく、筐体20の表面に設けるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明に係る画像形成装置の外観の一実施形態を示す背面側から見た斜視図であり、蓋体が収納凹部から外された状態を示している。
【図2】図1に示す画像形成装置において収納凹部が蓋体によって閉止された状態を示す斜視図である。
【図3】収納凹部および蓋体をさらに詳細に説明するための拡大斜視図であり、蓋体が収納凹部から外された状態を示している。
【図4】収納凹部および蓋体をさらに詳細に説明するための拡大斜視図であり、収納凹部が蓋体によって塞がれた状態を示している。
【符号の説明】
【0060】
10 画像形成装置 20 筐体
21 画像読取部用筐体 211 コンタクトガラス
22 画像形成部用筐体 23 連結筐体
24 排紙トレイ 25 背面板
251 排気口 30 収納凹部
31 環状段差縁部 311 底部
32 切り起し片 33 螺子孔
40 蓋体 41 蓋体本体
42 収納ポケット部 421 底板
422 U字部材 43 押し起こし片
44 貫通孔 50 雄螺子(係止手段)
90 USBメモリ(外部記憶装置)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部記憶装置に記憶された制御用のプログラムおよび/または当該制御に使用されるデータが所定の制御手段に入力されることにより筐体に内装された各種の機器がそれぞれ互いに連係しながら所定の機能を発揮して画像形成処理を実行し得るように構成された画像形成装置において、
前記筐体の外面側に形成された前記外部記憶装置を収納する収納凹部と、この収納凹部を閉止する蓋体と、この蓋体の閉止状態を係止する係止手段とが設けられていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記収納凹部は、前記筐体の背面側に設けられていることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記係止手段は前記蓋体を貫通して前記筐体に螺着される雄螺子であることを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記外部記憶装置は、USBメモリ、半導体メモリおよびフレキシブルディスクの内のいずれかであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2007−168167(P2007−168167A)
【公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−366392(P2005−366392)
【出願日】平成17年12月20日(2005.12.20)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】