説明

画像形成装置

【課題】光源を必要以上に発光させなくても十分な露光量を確保でき、寿命が長く、画質に優れた小型のプリンタヘッドを備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】本発明の画像形成装置は、所定の回転軸21を有する感光体ドラム2と、前記感光体ドラム2を露光することにより前記感光体ドラム2の表面に静電潜像を形成する露光装置6と、前記感光体ドラム2の表面に透明材料52を供給し、前記露光装置
6と前記感光体ドラム2との間に前記透明材料からなる層53を形成する
媒体供給手段5と、前記感光体ドラム2の表面に形成された静電潜像をトナー粒子を含む液体現像剤73によって現像する現像装置7と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、プリンタ等の電子写真方式の画像形成装置に関し、特に、液体トナー等の液体現像剤により静電潜像を顕像化する湿式の画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式を利用したプリンタとして、ラインプリンタ(画像形成装置)が知られている。このラインプリンタは、被露光部となる感光体ドラムの周面上に、帯電器、ライン状のプリンタヘッド(ラインヘッド)、現像器、転写器などの装置を近接配置したものである。すなわち、帯電器によって帯電された感光体ドラムの周面上に、ラインヘッドに設けられた発光素子の選択的な発光動作で露光を行なうことにより、静電潜像を形成し、この潜像を現像器から供給されるトナーで現像して、そのトナー像を転写器で用紙に転写するようにしたものである。
【0003】
このラインヘッドの光源としては、LEDや有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)が知られている。有機EL素子は、有機材料からなる固体蛍光物質を発光層として用い、電界発光を利用して光を取り出す発光素子である。有機EL素子は、素子部が1μm以下の厚さであり、また基板形状に合わせて自由な形状に形成できることから、小型のラインヘッドの製造に適している。
【特許文献1】特開2004−195788号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
LEDや有機EL素子から放射される光は拡散光であるため、この光を感光体ドラム上に結像するためには、ロッドレンズアレイのような結像光学系が必要である。しかしながら、一般にロッドレンズアレイの光の開口角は非常に小さく、特定の角度の光だけを伝送するため、特に光源が拡散光を放射する場合、光の入射光率、伝送効率は非常に小さくなり、光源からの光を効率良く利用することはできない。LEDを光源とするラインヘッドの場合、光源であるLEDを余計に発光させることにより任意の潜像を形成することができるが、有機EL素子を用いたプリンタヘッドの場合、有機EL素子の寿命が短いため、光源を必要以上に発光させることができない。したがって、有機EL素子を光源として用いる場合、有機EL素子から放射される光を有効に活用することが重要となる。
【0005】
そこで、特許文献1では、感光体ドラムの内部に光源を設置し、光源と感光体ドラムとの間に樹脂を配して界面の反射を防止した画像形成装置が開示されている。しかしながら、この構成では、被露光部を感光体ドラムの内側から露光する背面露光方式を用いるため、感光体ドラムの材料として透明基材を用いたり、電極とし透明電極を用いるなど、特殊な構成を必要とし、コストや画質の点で課題がある。
【0006】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、光源を必要以上に発光させなくても十分な露光量を確保でき、寿命が長く、画質に優れた小型のプリンタヘッドを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、本発明の画像形成装置は、所定の回転軸を有する感光体ドラムと、前記感光体ドラムを露光することにより前記感光体ドラムの表面に静電潜像を形成する露光装置と、前記感光体ドラムの表面に屈折率調整媒体を供給し、前記露光装置と前記感光体ドラムとの間に前記屈折率調整媒体からなる反射防止層を形成する媒体供給手段と、前記感光体ドラムの表面に形成された静電潜像をトナー粒子を含む液体現像剤によって現像する現像装置と、を有することを特徴とする。
【0008】
この構成によれば、露光装置と感光体ドラムとの間に反射防止層が形成されるため、露光装置の露光面での界面反射が防止され、露光装置からの光を効率よく感光体ドラム上に供給することができる。したがって、必要以上に光源を発光させなくても十分な露光量が確保でき、画像形成装置の長寿命化かに寄与する。また、現像剤として液体現像剤を用いるため、サブミクロンサイズの極めて微細なトナー粒子を用いることができ、画像形成装置の高画質化に寄与することができる。
【0009】
本発明においては、前記媒体供給手段は、前記感光体ドラムの回転方向に対して前記露光装置の上流側に設置されていることが望ましい。
【0010】
この構成によれば、反射防止層は、屈折率調整媒体を感光体ドラム上に供給し、これを感光体ドラムの回転によって露光装置の露光面に移動させることによって形成できるため、複雑な装置構成が不要になり、画像形成装置の小型化に寄与することができる。
【0011】
本発明においては、前記屈折率調整媒体は、前記液体現像剤に含まれるトナー粒子の分散媒と同じ溶媒であることが望ましい。
【0012】
この構成によれば、屈折率調整媒体が感光体ドラムの回転によって現像装置に運ばれたとしても、現像装置内でトナー粒子の分散性に影響を与えず、長期間使用しても画質が劣化されることがない。
【0013】
本発明においては、前記露光装置は、前記感光体ドラムの回転軸に沿って配列された複数の有機EL素子からなるラインヘッドと、前記ラインヘッドから放射される光を前記感光体ドラム上に結像させる複数のレンズ素子からなるレンズアレイと、を有することが望ましい。
【0014】
この構成によれば、露光装置の光源として有機EL素子を用いることにより、小型の露光装置を実現できると共に、有機EL素子からの光をレンズ素子で結像させることで、光の有効利用が図られる。
【0015】
本発明においては、前記媒体供給手段は、前記感光体ドラムの回転軸に沿って配置されたスリット状の噴射口を有する噴射装置であることが望ましい。
【0016】
この構成によれば、媒体供給手段が簡易な構成の噴射装置で構成されるため、画像形成装置の更なる小型化に寄与することができる。また、噴射口が感光体ドラムの回転軸に沿って長軸に配置されるため、屈折率調整媒体が感光体ドラムの外周面に均一に供給され、画質の均一性を高められる。
【0017】
本発明においては、前記媒体供給手段による前記屈折率調整媒体の供給動作を、前記感光体ドラムの回転動作及び前記露光装置の露光動作と連動させて制御する制御装置を有することが望ましい。
【0018】
この構成によれば、屈折率調整媒体の無駄を省くと共に、現像装置に混入する屈折率調整媒体の量を減らし、現像装置内でのトナー濃度の変動等の影響を最小限に抑えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の全ての図面においては、図面を見やすくするため、各構成要素の膜厚や寸法の比率などは適宜異ならせてある。
【0020】
図1は、本発明の一実施の形態に係る画像形成装置1を示す概略斜視図である。この画像形成装置1は、転写媒体15の走行経路の近傍に、像担持体としての感光体ドラム2を備える。感光体ドラム2の周囲には、感光体ドラム2の回転方向(図中に矢印で示す)に沿って、帯電装置3、露光ユニット4、現像装置7、スクイーズ装置8、セットコロナ装置9、転写ローラ10、クリーニング装置11及び除電装置12が順次配設されている。このうち、転写ローラ10は、感光体ドラム2との間で転写媒体15を挟むように、転写媒体15の走行経路に対して感光体ドラム2とは反対側に配設されている。
【0021】
この画像形成装置1では、まず、感光体ドラム2が回転する過程において、帯電装置3により感光体ドラム2の表面(感光面)は例えば正(+)に帯電され、次いで露光ユニット4により感光体ドラム2の表面が露光されて表面に静電潜像13が形成される。さらに、現像装置7の現像ローラ71により、液溜容器74に貯留されたトナー液(液体現像剤)73が感光体ドラム2の表面に付与され、静電潜像13の電気的吸着力によって静電潜像13に対応したトナー像14が形成される。なお、トナー液73は、特定の極性に帯電したトナー粒子を絶縁性溶媒中に分散させたものであり、ここでは、トナー粒子は正(+)に帯電されている。
【0022】
現像装置7によるトナー像13の形成後は、スクイーズ装置8によりトナー像13中の余剰な絶縁性溶媒が取り除かれ、更にセットコロナ装置9によりトナー粒子と同極性の電荷が付与されてトナー粒子の凝集力が高められる。そして、感光体ドラム2の更なる回転によりトナー像13が転写媒体15に接したときに、転写ローラ10により転写媒体15の背面からトナー像13のトナー粒子とは逆極性の電荷(ここでは負(−)の電荷)が付与され、これに応じて、トナー像13を形成するトナー粒子が感光体ドラム2の表面から転写媒体15に吸引され、トナー像13が転写媒体10の表面に転写される。その後、クリーニング装置11により感光体ドラム2の表面に残留するトナー粒子が取り除かれると共に、除電装置12により感光体ドラム2の表面に残留する電荷が取り除かれる。
【0023】
なお、図1の画像形成装置1は単色刷り用の画像形成装置であり、その印刷色はトナー液73のトナー粒子の色により決まる。多色印刷を行なう場合には、転写媒体15の走行経路に沿って印刷色数に応じた個数の画像形成装置が並設される。
【0024】
図2は、露光ユニット4を含む画像形成装置の要部斜視図である。露光ユニット4は、感光体ドラム2の回転方向に沿って、屈折率調整媒体を供給する媒体供給手段としての噴射装置5と、露光装置6とを備えている。感光体ドラム2は、回転軸21の周りに回転可能に設けられており、その外周面には、回転軸方向中央部に感光面2Aが形成されている。噴射装置5及び露光装置6は感光体ドラム2の回転軸21に沿って長軸状に配置されており、その長軸方向の幅は、感光面2Aの幅と概ね一致している。
【0025】
噴射装置5は、感光体ドラム2の回転軸21に沿って配置されたスリット状の噴射口51を有する。この噴射口51からは、屈折率調節媒体としての透明液体材料52が感光体ドラム2上に噴射される。透明液体材料52は、トナー粒子を分散可能な絶縁性溶媒であり、ここでは、トナー液73に含まれる絶縁性溶媒と同じ溶媒が用いられている。この透明液体材料52は、感光体ドラム2の表面に供給されることにより、感光体ドラム2と露光装置6との間に反射防止層を形成し、露光装置6の露光面での界面反射を防止する。
【0026】
図3は、露光装置6を含む感光体ドラム2近傍の斜視断面図である。露光装置6は、複数の有機EL素子を感光体ドラム2の回転軸に沿って整列配置したラインヘッド61と、ラインヘッド61から放射された光を正立等倍結像させる複数のレンズ素子を感光体ドラム2の回転軸に沿って整列配置したレンズアレイ62と、ラインヘッド61及びレンズアレイ62の外周部を保持するヘッドケース21とを備えている。
【0027】
図4は、ラインヘッド61の平面構成図である。ラインヘッド61は、長細い矩形の素子基板31上に、複数の有機EL(エレクトロルミネセンス)素子36を配列してなる発光素子列37と、有機EL素子36を駆動させる駆動素子35からなる駆動素子群と、これら駆動素子35(駆動素子群)の駆動を制御する制御回路群32とを一体形成したものである。なお、図4では発光素子列37を1列の有機EL素子36で形成したが、例えば有機EL素子36を2列にしてこれらを千鳥状に配してもよい。
【0028】
有機EL素子36は、一対の電極間に少なくとも有機発光層を備えたもので、その一対の電極から発光層に電流を供給することにより、発光するようになっている。有機EL素子36における一方の電極には電源線34が接続され、他方の電極には駆動素子35を介して電源線33が接続されている。この駆動素子35は、薄膜トランジスタ(TFT)や薄膜ダイオード(TFD)等のスイッチング素子で構成されている。駆動素子35にTFTを採用した場合には、そのソース領域に電源線34が接続され、ゲート電極に制御回路群32が接続される。そして、制御回路群32により駆動素子35の動作が制御され、駆動素子35により有機EL素子36への通電が制御される。
【0029】
図5は、レンズアレイ62の部分斜視図である。レンズアレイ62は、日本板硝子株式会社製のセルフォック(登録商標)レンズ素子と同様の構成からなるレンズ素子41を、千鳥状に2列配列(配置)したものである。レンズ素子41は、前記のセルフォック(登録商標)レンズ素子が最低でも0.56mm程度の直径のファイバー状に形成されているのに対し、本実施形態のレンズ素子41では、直径が0.3mm以下、好ましくは0.28mm以下に形成されている。また、千鳥状に配置された各レンズ素子41の隙間には黒色のシリコーン樹脂42が充填されており、さらにその周囲にはフレーム43が配置されている。
【0030】
レンズ素子41は、その中心から周辺にかけて放物線上の屈折率分布を有している。そのため、レンズ素子41に入射した光は、その内部を一定周期で蛇行しながら進む。よって、このレンズ素子41の長さを調整すれば、画像を正立等倍結像させることができる。そして、このように正立等倍結像するレンズ素子41にあっては、隣接するレンズ素子41どうしが作る像を重ね合わせることが可能になり、広範囲の画像を得ることができる。したがって、図5に示したレンズアレイ62は、ラインヘッド61全体からの光を精度よく結像させることができる。
【0031】
図3に戻って、ラインヘッド61とレンズアレイ62とは、互いにアライメントされた状態でヘッドケース21によって保持されている。このヘッドケース21は、Al等の剛性材料によってスリット状に形成されている。ヘッドケース21の長軸方向に垂直な断面は、上下両端部が開口した形状となっており、その上半部の側壁21a,21aは相互に平行に配置され、下半部の側壁21b,21bはそれぞれ下端中央部に向かって傾斜配置されている。そして、ヘッドケース21の上半部側壁21aの内側には、上述したラインヘッド61が配置され、ヘッドケース21の下端部に形成されたスリット状の開口部には、レンズアレイ62が配置されている。
【0032】
ヘッドケース21の側壁21aとラインヘッド61とによって形成される角部には、全周にわたって封止材23が配設されている。ヘッドケース21の側壁21bとレンズアレイ62とによって形成される角部にも、全周にわたって封止材23が配設されている。これにより、ヘッドケース21に対してラインヘッド61及びレンズアレイ62が気密接合されている。また、ヘッドケース21の内側におけるラインヘッド61とレンズアレイ62との間には、チャンバ22が形成されている。チャンバ22は密閉封止されており、チャンバ22の内部は、窒素ガス等の不活性ガスによって満たされるか、または真空に保持されている。
【0033】
図3において、ラインヘッド61から放射された光はレンズアレイ62によって感光体ドラム2の感光面2A上に結像される。レンズアレイ62の射出面(露光面)62aと感光体ドラム2の感光面2Aとの間には、図2の噴射装置5から供給された屈折率調整媒体としての透明液体材料52が介在され、反射防止層53が形成されている。この透明液体材料52には、レンズアレイ62の露光面62aとの屈折率差が空気よりも小さい液体材料が用いられており、例えば、その屈折率差は0.2以下に調整されている。したがって、レンズアレイ62から放射された光は、露光面62aと反射防止層53との界面で反射されることなく感光体ドラム2上に供給される。
【0034】
なお、透明液体材料52は、感光体ドラム2の回転に伴って現像装置まで運ばれ、その一部が現像装置の液溜容器に混入する。しかし、透明液体材料52は、トナー粒子を分散させる絶縁性溶媒と同じ溶媒からなるため、液溜容器内でトナー粒子の分散性に影響を及ぼすことはない。
【0035】
図2に戻って、噴射装置5、感光体ドラム2、露光装置6及び現像装置7は、制御装置16によって制御される。制御装置16は、噴射装置5による透明液体材料52の供給動作を、感光体ドラム2の回転動作、露光装置6の露光動作及び現像装置7の現像ローラ71の回転動作と連動させて制御する。それにより、透明液体材料52の無駄を省くと共に、液溜容器内に混入する透明液体材料52の量を減らし、液溜容器内でのトナー濃度の変動等の影響を最小限に抑えるようになっている。
【0036】
以上のように、本実施形態の画像形成装置1では、露光装置61と感光体ドラム2との間に反射防止層53が形成されるため、露光装置61の露光面での界面反射が防止され、露光装置61からの光を効率よく感光体ドラム2上に供給することができる。したがって、必要以上に光源を発光させなくても十分な露光量が確保でき、画像形成装置1の長寿命化かに寄与する。また、反射防止層53は、透明液体材料52を感光体ドラム2上に供給し、これを感光体ドラム2の回転によって露光装置61の露光面62aに移動させることによって形成されるため、複雑な装置構成が不要になり、画像形成装置1の小型化に寄与することができる。また、現像剤として液体現像剤(トナー液73)を用いるため、サブミクロンサイズの極めて微細なトナー粒子を用いることができ、画像形成装置1の高画質化に寄与することができる。さらに、透明液体材料52が、トナー液73に含まれるトナー粒子の分散媒と同じ溶媒であるため、透明液体材料52が感光体ドラム2の回転によって現像装置7に運ばれたとしても、現像装置7内でトナー粒子の分散性等に影響を与えることがなく、長期間の使用によっても画質を劣化させない。
【0037】
なお、本実施形態では、屈折率調整媒体として、トナー液73に含まれる絶縁性溶媒と同じ溶媒を用いたが、トナー液73に含まれる絶縁性溶媒と同じ溶媒でなくても、トナー粒子を分散可能な分散媒であれば、使用できる。また、かかる分散媒以外の媒体であっても、トナー粒子の分散性等に影響を与えないものであれば使用できる。さらに、媒体供給手段として、長軸の噴射口を備えた噴射装置を用いたが、媒体供給手段はかかる構成のものに限定されない。
【0038】
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施の形態例について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】画像形成装置の一実施形態を示す概略構成図である。
【図2】露光装置を含む画像形成装置の部分斜視図である。
【図3】露光装置の斜視断面図である。
【図4】露光装置のラインヘッドを示す平面構成図である。
【図5】露光装置のレンズアレイを示す部分斜視図である。
【符号の説明】
【0040】
1…画像形成装置、2…感光体ドラム、5…噴射装置(媒体供給手段)、6…露光装置、7…現像装置、13…静電潜像、16…制御装置、21…感光体ドラムの回転軸、36…有機EL素子、41…レンズ素子、51…噴射口、52…透明液体材料(屈折率調整媒体)、53…反射防止層、61…ラインヘッド、62…レンズアレイ、62a…露光面、73…トナー液(液体現像剤)


【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の回転軸を有する感光体ドラムと、
前記感光体ドラムを露光することにより前記感光体ドラムの表面に静電潜像を形成する露光装置と、
前記感光体ドラムの表面に屈折率調整媒体を供給し、前記露光装置と前記感光体ドラムとの間に前記屈折率調整媒体からなる反射防止層を形成する媒体供給手段と、
前記感光体ドラムの表面に形成された静電潜像をトナー粒子を含む液体現像剤によって現像する現像装置と、を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記屈折率調整媒体は、前記液体現像剤に含まれるトナー粒子の分散媒と同じ溶媒であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記媒体供給手段は、前記感光体ドラムの回転方向に対して前記露光装置の上流側に設置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記露光装置は、前記感光体ドラムの回転軸に沿って配列された複数の有機EL素子からなるラインヘッドと、前記ラインヘッドから放射される光を前記感光体ドラム上に結像させる複数のレンズ素子からなるレンズアレイと、を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかの項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記媒体供給手段は、前記感光体ドラムの回転軸に沿って配置されたスリット状の噴射口を有する噴射装置であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかの項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記媒体供給手段による前記屈折率調整媒体の供給動作を、前記感光体ドラムの回転動作及び前記露光装置の露光動作と連動させて制御する制御装置を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかの項に記載の画像形成装置。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2008−20512(P2008−20512A)
【公開日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−190089(P2006−190089)
【出願日】平成18年7月11日(2006.7.11)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】