説明

画像形成装置

【課題】サーバを不要としたシステムにおいて、ネットワークの負荷を軽減したサーバレスの環境を実現する。
【解決手段】画像形成装置は、ネットワークに接続している他の画像形成装置との間で通信を行う通信手段と、所定の基準に基づいて、自装置が他の画像形成装置の機器情報を管理するマスター機であるか判定するマスター判定手段と、マスター判定手段で自装置をマスター機と判定した場合、通信手段を介して、他の画像形成装置からマスター機に管理されるメンバー機としての登録を受け付け、メンバーリストを作成して管理するメンバーリスト管理手段と、マスター判定手段で自装置をマスター機と判定した場合、通信手段を介して、他の画像形成装置から機器情報を取得し、取得した機器情報を管理するメンバー状態管理手段と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関し、特に、デジタル複合機と称される多機能入出力装置、またサーバを必要としないシステムの構築方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
今日、デジタル複写機においては、多機能化によって、プリンタ、スキャナ、ファクシミリなどの複数機能を有する複合型のものが多く普及しており、このような複写機から得られたデータを共有するためには、サーバを設置してデータを管理する必要がある。
【0003】
このようなサーバを使用しての管理は、サーバの設置費用やメンテナンス費用に多くのコストが発生するという問題点があり、またサーバが故障時などの応答できない場合は、システムが稼動できないという問題があった。
【0004】
これらの問題を解決するために、例えば特許文献1のように、管理サーバを不要としたシステムが提案されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1のようにサーバを不要としたシステムでは、機器情報の問い合わせや、ファイルの読み込みや書き込みなどの要求が発生する度に、ブロードキャストを送信する必要がある。これは、サーバのように情報を管理している装置がなく、全ての装置に対して問い合わせを行う必要があるためである。このような環境では、サーバを必要としない代わりにネットワーク負荷が高くなり、システムのパフォーマンスを下げるおそれがある。
【0006】
そこで、本発明は、上述したような事情に鑑みて、サーバを不要としたシステムにおいて、ネットワークの負荷を軽減したサーバレスの環境を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の画像形成装置は、ネットワークに接続している他の画像形成装置との間で通信を行う通信手段と、所定の基準に基づいて、自装置が他の画像形成装置の機器情報を管理するマスター機であるか判定するマスター判定手段と、マスター判定手段で自装置をマスター機と判定した場合、通信手段を介して、他の画像形成装置からマスター機に管理されるメンバー機としての登録を受け付け、メンバーリストを作成して管理するメンバーリスト管理手段と、マスター判定手段で自装置をマスター機と判定した場合、通信手段を介して、他の画像形成装置から機器情報を取得し、取得した機器情報を管理するメンバー状態管理手段と、を有する。
【0008】
また、本発明の画像形成装置は、上記の画像形成装置において、電源をONにした際にネットワークに接続している画像形成装置からマスター機をサーチするマスターサーチ手段を有し、マスター判定手段が、マスターサーチ手段によるサーチ結果でマスター機不在の場合、所定の基準に基づいて、他の画像形成装置との間で機器情報の比較を行って自装置がマスター機であるか判定するものであってもよい。
【0009】
また、本発明の画像形成装置は、上記の画像形成装置において、ネットワークに接続している画像形成装置の動作状態を所定のタイミングでチェックするタイマ制御手段を有し、マスター判定手段が、タイマ制御手段によるチェック結果でマスター機停止中の場合、所定の基準に基づいて、他の画像形成装置との間で機器情報の比較を行って自装置がマスター機であるか判定するものであってもよい。
【0010】
また、本発明の画像形成装置は、上記の画像形成装置において、所定の基準が、ネットワークに接続している画像形成装置で共有している情報の世代管理情報、マシンスペック、全ての条件が等しい場合の機番によるソートの少なくとも1つを含むものであってもよい。
【0011】
また、本発明の画像形成装置は、上記の画像形成装置において、ネットワークに接続している画像形成装置について順位付けしたランキングテーブルを保持するランキング保持手段を有し、マスター判定手段が、ランキング保持手段で保持されているランキングテーブルにおいて自装置の順位が最高位であった場合、自装置をマスター機と判定するものであってもよい。
【0012】
また、本発明の画像形成装置は、上記の画像形成装置において、マスター判定手段で自装置をマスター機と判定した場合、取得した他の画像形成装置の機器情報に応じて、ファイルの実体を持つ画像形成装置の数を決定するものであってもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、サーバを不要としたシステムにおいて、自律的に1台の装置が機器情報を管理するマスターとなるように構成することで、ネットワークの負荷を軽減したサーバレスの環境を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施形態に係るデジタルカラー複合機の外観斜視図である。
【図2】本発明の実施形態に係るデジタルカラー複合機のブロック図である。
【図3】本発明の実施形態に係るデジタルカラー複合機の操作パネルの上面図である。
【図4】本発明の実施形態に係るデジタルカラー複合機の状態遷移図である。
【図5】本発明の実施形態に係るデジタルカラー複合機の機能構成図である。
【図6】本発明の実施形態に係るデジタルカラー複合機が行う処理(全体)のチャート図である。
【図7】本発明の実施形態に係るデジタルカラー複合機が行う処理(メンバーリスト更新)のチャート図である。
【図8】本発明の実施形態に係るデジタルカラー複合機が行う処理(タイマ制御)のチャート図である。
【図9】本発明の実施形態に係るデジタルカラー複合機が行う処理(マスター選定)のチャート図である。
【図10】本発明の実施形態におけるメンバーリストの例を示した図である。
【図11】本発明の実施形態におけるデータ伝播経路構築の例を示した図である。
【図12】本発明の実施形態における選定基準(マシンスペック)の例を示した図である。
【図13】本発明の実施形態に係るデジタルカラー複合機が行う処理(同時電源ON時のマスター選定)のチャート図である。
【図14】本発明の実施形態に係るデジタルカラー複合機が行う処理(マスター不在検知時のマスター選定)のチャート図である。
【図15】本発明の実施形態に係るデジタルカラー複合機が行う処理(ランキングに基づくマスター選定)のチャート図である。
【図16】本発明の実施形態における機器情報の例を示した図である。
【図17】本発明の実施形態に係るデジタルカラー複合機が行う処理(ファイル取得を許容する装置の決定)のチャート図である。
【図18】本発明の実施形態における機器情報の例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。本実施形態は、画像形成装置として、コピー機能、ファクシミリ(FAX)機能、プリント機能、スキャナ機能及び入力画像(スキャナ機能による読み取り原稿画像やプリンタあるいはFAX機能により入力された画像)を配信する機能などを複合したいわゆるMFP(Multi Function Peripheral)と称されるデジタルカラー複合機に適用した例を示す。
【0016】
図1は、本実施形態の画像形成装置であるデジタルカラー複合機を概略的に示す外観斜視図である。デジタルカラー複合機1は、転写紙などの媒体に画像を形成する画像形成手段である印刷装置7の上部に、原稿から画像を読み取る画像読取手段である画像読取装置8を配設した構成となっている。また、画像読取装置8の装置外面には、オペレータに対する表示とオペレータからの機能設定等の各種の入力を受け付ける操作パネルPが設けられている。さらに、操作パネルPの下部には、記憶媒体Mに記憶されているプログラムコードや画像データ等を読み取る、または記憶媒体Mに対してプログラムコードや画像データ等を書き込む装置である外部メディア入出力装置9が、記憶媒体Mの挿入を許容する挿入口を外部に露出させて設けられている。
【0017】
図2は、本実施形態のデジタルカラー複合機のブロック図である。画像処理ユニット部Aと情報処理ユニット部Bとに大別でき、印刷装置7及び画像読取装置8は画像処理ユニット部Aに属し、操作パネルP及び外部メディア入出力装置9は情報処理ユニット部Bに属している。はじめに画像処理ユニット部Aについて説明する。
【0018】
印刷装置7及び画像読取装置8を備える画像処理ユニット部Aは、画像処理ユニット部Aにおける画像処理全般の制御を行う画像処理制御ユニット10を備えており、この画像処理制御ユニット10には、印刷装置7を制御する印刷制御ユニット11と、画像読取装置8を制御する画像読取制御ユニット12とが接続されている。
【0019】
印刷制御ユニット11は、画像処理制御ユニット10の制御に従って印刷装置7に対して画像データを含む印刷指示を出力し、印刷装置7に転写紙などの媒体に画像を形成して出力させる。画像読取制御ユニット12は、画像処理制御ユニット10の制御により画像読取装置8を駆動し、原稿の表面に対するランプ照射の反射光をミラー及びレンズにより受光素子(例えば、CCD(Charge Coupled Device))に集光して読み取り、A/D変換してRGB各8bitのデジタル画像データを生成する。
【0020】
このような画像処理制御ユニット10は、メインプロセッサであるCPU(Central Processing Unit)13と、画像読取装置8から読み込んだ画像データを印刷装置7による作像に供すべく一旦格納しておくメモリデバイス(例えば、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)等)14と、制御プログラム等を記憶したROM(Read Only Memory)15と、システムログ/システム設定/ログ情報等を記録しておく電源OFF時にもデータの保持が可能なNVRAM16と、をバス接続したマイクロコンピュータ構成となっている。
【0021】
また、画像処理制御ユニット10には、多量の画像データの蓄積やジョブ履歴等の記憶装置となるHDD(Hard Disk Drive)17、装置内部に設けられた集線装置であるHUB19を介して画像処理ユニット部AをLAN2に接続するためのLAN制御部18、FAX制御を行うFAX制御ユニット20が接続されている。このFAX制御ユニット20は、公衆電話網21に通じる構内交換器(PBX)22に接続されており、デジタルカラー複合機1は、遠隔のファクシミリと交信することができる。
【0022】
加えて、画像処理制御ユニット10には、表示制御ユニット23及び操作入力制御ユニット24が接続されている。表示制御ユニット23は、画像処理制御ユニット10のコントロールによって制御パネルI/F25に接続された通信ケーブル26を介して情報処理ユニット部Bに対して画像表示制御信号を出力し、情報処理ユニット部Bの操作パネルPに対して画像表示の制御を行う。また、操作入力制御ユニット24は、情報処理ユニット部Bの操作パネルPからのオペレータによる機能設定や入力操作に応じた入力制御信号を、画像処理制御ユニット10のコントロールによって制御パネルI/F25に接続された通信ケーブル26を介して入力する。
【0023】
このように、画像処理ユニット部Aは、情報処理ユニット部Bの操作パネルPを、通信ケーブル26を介して直接モニタすることができる構成になっている。したがって、画像処理ユニット部Aは、従来の画像処理装置が備える画像処理ユニットに対して通信ケーブル26を接続し、情報処理ユニット部Bの操作パネルPを利用するようにしたものである。すなわち、画像処理ユニット部Aの表示制御ユニット23及び操作入力制御ユニット24は、操作パネルPに接続されているものとして動作している。
【0024】
このような構成により、画像処理ユニット部Aは、外部(サーバコンピュータ、クライアントコンピュータ、ファクシミリ等)からの画像情報である印刷データ及びプリント指示するコマンドを解析し、印刷データを出力画像データとして印刷できる状態にビットマップ展開し、印刷モードをコマンドから解析し動作を決定している。その印刷データ及びコマンドをLAN制御部18あるいはFAX制御ユニット20を通じて受信し動作する。また、画像処理ユニット部Aは、SDRAM14やHDD17に記憶されている印刷データ、原稿読み取りデータ、これらを出力用に処理した出力画像データ、それらを圧縮した圧縮データを外部(サーバコンピュータ、クライアントコンピュータ、ファクシミリ等)に転送することができる。
【0025】
次に、操作パネルPを備える情報処理ユニット部Bについて説明する。情報処理ユニット部Bは、一般にパーソナルコンピュータといわれるような情報処理装置に用いられる汎用のOS(Operating System)によって制御されるマイクロコンピュータ構成とされている。
【0026】
情報処理ユニット部Bは、メインプロセッサであるCPU31を有しており、このCPU31には、CPU31の作業用領域となるRAMや起動プログラムなどを記憶した読出し専用メモリであるROMで構成されるメモリユニット32と、OSやアプリケーションプログラムを記憶するHDD等の記憶装置34に対するデータの入出力を制御する記憶装置制御ユニット35とが、バス接続されている。
【0027】
また、CPU31には、情報処理ユニット部Bを、HUB19を介してLAN2に接続するためのLAN制御部33が接続されている。このLAN制御部33に割り当てられるネットワークアドレスであるIPアドレスは、前述した画像処理ユニット部AのLAN制御部18に割り当てられるIPアドレスとは異なるものである。すなわち、本実施形態のデジタルカラー複合機1には、2つのIPアドレスが割り当てられていることになる。つまり、画像処理ユニット部Aと情報処理ユニット部BとはLAN2に接続されていることになり、画像処理ユニット部Aと情報処理ユニット部Bとの間においてはデータ交換が可能な構成になっている。
【0028】
さらに、CPU31には、操作パネルPを制御する表示制御ユニット36及び操作入力制御ユニット37が接続されている。
【0029】
図3は、操作パネルPの構成を示す平面図である。図3に示すように、操作パネルPは、例えばLCD(Liquid Crystal Display)である表示装置40と、操作入力装置41とで構成されている。操作入力装置41は、表示装置40の表面に積層された超音波弾性波方式等のタッチパネル41aと、複数のキーを有するキーボード41bとで構成されている。キーボード41bには、画像読み取りの開始を宣言するためのスタートキー、数値入力を行うためのテンキー、読み取った画像データの送信先を設定する読取条件設定キー、クリアキー等が設けられている。
【0030】
すなわち、表示制御ユニット36は、画像表示制御信号を制御パネルI/F38を介して表示装置40に出力し、画像表示制御信号に応じた所定事項を表示装置40に表示させる。一方、操作入力制御ユニット37は、操作入力装置41におけるオペレータによる機能設定や入力操作に応じた入力制御信号を、制御パネルI/F38を介して受信する。
【0031】
加えて、CPU31には、画像処理ユニット部Aの制御パネルI/F25と通信ケーブル26を介して接続されている制御パネル通信ユニット39が接続されている。制御パネル通信ユニット39は、画像処理ユニット部Aから出力された画像表示制御信号を受信し、また、操作パネルPからのオペレータによる機能設定や入力操作に応じた入力制御信号を画像処理ユニット部Aに転送する。なお、詳細は後述するが、制御パネル通信ユニット39で受信した画像処理ユニット部Aからの画像表示制御信号は操作パネルPの表示装置40用にデータ変換処理されてから表示制御ユニット36に出力され、また、操作パネルPからのオペレータによる機能設定や入力操作に応じた入力制御信号は画像処理ユニット部Aでの仕様に応じた形式にデータ変換処理されてから制御パネル通信ユニット39に入力される。
【0032】
また、上述したように記憶装置34には、CPU31が実行するOSやアプリケーションプログラムが格納されている。この意味で、記憶装置34は、アプリケーションプログラムを記憶する記憶媒体として機能する。このデジタルカラー複合機1では、ユーザが電源を投入するとCPU31がメモリユニット32内の起動プログラムを起動させ、記憶装置34よりOSをメモリユニット32内のRAMに読み込み、このOSを起動させる。このようなOSは、ユーザの操作に応じてプログラムを起動したり、情報を読み込んだり、保存を行ったりする。OSのうち代表的なものとしては、Windows(登録商標)等が知られている。これらのOS上で走る動作プログラムをアプリケーションプログラムと呼んでいる。情報処理ユニット部BのOSは、情報処理装置(サーバコンピュータ3やクライアントコンピュータ4等)と同様のOS、すなわち汎用のOS(例えば、Windows(登録商標)等)とされている。
【0033】
[実施例1]
本実施形態における第1の実施例について説明する。図4は、本実施例における多機能デジタル入出力装置の状態遷移図である。ここでは各イベントに対する多機能デジタル入出力装置の状態遷移について説明する。電源OFF状態(H1)から電源ON(H2)することにより参加したネットワークにマスター有無を調べるためマスターサーチ状態(H3)に遷移する。サーチに対してマスター応答(H4)があるとマスターが保持している情報と同じ状態にするためデータ同期中(H6)状態に遷移する。マスターサーチに対して応答がないとマスター不在(H5)と判断し、マスター選定中(H7)状態に遷移する。
【0034】
まず、マスター応答があった場合の状態遷移について説明する。自分がマスターの場合、同期完了(H20)によりメンバーの状態変化通知待ち(H22)状態に遷移する。変化待ち状態からは、マスターのPowerOFF・KeepAliveタイムアウト(h21)によりマスター選定中(H7)状態に遷移し処理が行われる。また、メンバーのKeepAliveタイムアウト(H18)が発生した場合、データの伝搬経路を再構築する必要があるため、伝搬経路構築中(H16)状態に遷移し、構築完了(H17)により、再度変化待ち(H22)状態へ遷移する。
【0035】
次に、マスター不在(H5)の場合の状態遷移について説明する。マスター選定中(H7)状態にて自分がマスターとなった場合、自マスター宣言(H9)を行いメンバー登録待ち(H14)状態に遷移する。ここではネットワークに参加しているメンバーの登録を行い、登録完了(H15)によりデータ同期の経路を構築する伝搬経路構築中(H16)状態に遷移し経路を構築する。経路の構築完了(H17)により変化通知待ち(H22)状態に遷移する。マスター選定中(H7)にて他マスター宣言(H8)があった場合、マスターが保持している情報と一致させるためデータ同期中(H6)状態に遷移し、同期完了(H10)後に変化通知待ち(メンバー)(H13)状態となる。ここでマスターから変化通知(H11)をうけると再度データ同期中(H6)状態となり同期完了後変化通知待ち(メンバー)となる。また、マスターのKeepAliveタイムアウトやPowerOFFを検知(H12)することで、マスター選定中(H7)状態になり、再度マスター選定処理が動作する。
【0036】
図5は、本実施例における多機能デジタル入出力装置の処理ブロック図である。ここでは多機能デジタル入出力装置(A1)の処理について説明する。まず、ネットワークに参加しているメンバーとの情報授受を行うため、情報のブロードキャスト処理はUDP処理部(A9)、ユニキャスト処理はTCP処理部(A5)にて行う。保持している情報が更新された場合、通知するための情報更新処理部(A7)がある。多機能デジタル入出力装置が保持しているデータで、メンバーと共有する必要のある情報をDB1(A11)、自分のみで使用する情報をDB2(A15)に格納している。
【0037】
DB1(A11)には多機能デジタル入出力装置を使用するユーザのユーザ情報(A12)や格納データ(A13)、ネットワークに参加しているメンバーのリスト(A14)を格納している。この情報が更新された場合に情報更新処理部(A7)にて更新処理を行う。
【0038】
DB2(A15)には、生存確認用のKeepAlive送信間隔(A16)、マスターのIPアドレス等の情報であるマスター情報(A18)、マスターとなった場合に構築する伝搬経路(A17)がある。タイマ制御部(A3)はDB2に格納されているKeepAlive送信間隔にて処理を制御している。次にマスターになった場合のみ動作する処理として、メンバーの状態を管理するメンバー状態管理部(A2)、メンバーリストを管理するメンバーリスト管理部(A6)、情報を伝搬する経路を構築する伝搬経路構築部(A8)を保持している。
【0039】
図6を参照して電源ONからの処理フローについて説明する。スタートすると、参加通知をブロードキャストする(S101)。次に、マスターを検索するためのマスターサーチをブロードキャスト送信し(S102)、マスターからの応答を待つ。マスター応答がある場合(S103/YES)は、自分で保持しているマスター情報を更新し(S105)、マスターとデータ同期を行い(S114)、起動処理は終了となる。
【0040】
次に、マスター応答が無い場合(S103/NO)は、マスター立候補通知をブロードキャスト送信し(S104)マスター選定を行う(S106)。マスター選定終了後、自分がマスターになったかを判定する(S107)。自分以外がマスターになった場合(S107/NO)、マスター決定通知を受信するまでマスター決定通知受信にとどまり(S111)、決定通知受信後(S111/YES)、マスターからのメンバー登録依頼受信するまでメンバー登録依頼受信にとどまる(S112)。メンバー登録依頼を受信すると(S112/YES)自分の情報を送信し(S113)、データ同期を行い(S114)、起動処理は終了となる。
【0041】
次に、判定で自分がマスターと判定した場合(S107/YES)、マスター決定通知をマルチキャスト送信し(S108)、メンバーに登録依頼をマルチキャストで送出する(S109)。その後、メンバーリストを作成し(S110)、各メンバーとデータ同期し(S114)、起動処理は終了となる。
【0042】
図7を参照してメンバーの離脱を検出した際の処理を説明する。電源OFFによりメンバーが離脱する際、メンバーは離脱通知をマスターにユニキャスト送信する。マスターは離脱通知を受けると(S201)、保持しているメンバーリストを更新し(S202)、自分が保持しているリストを最新の状態にする。
【0043】
図8を参照してタイマーイベントについて説明する。タイマーイベントが発生すると(S301)、発生したイベントがKeepAlive送信イベントの場合(S302)、KeepAliveを送信する(S303)。メンバーのKeepAlive無応答イベントの場合(S302)は、図7にて説明したメンバー離脱処理を行う(S304)。マスターKeepAlive無応答イベントの場合(S302)、マスター選定処理を行う(S305)。
【0044】
ここでのマスター選定処理について図9を参照して説明する。マスターからのKeepAliveを一定時間以上受信できない場合、メンバーはマスター立候補をブロードキャスト送信する(S401)。ブロードキャスト送信の後、マスター選定を行い(S402)、自分がマスターかどうかの判定をする(S403)。自分がマスターではない場合(S403/NO)、マスター決定通知受信待ちになり(S407)、マスター決定通知の受信後(S407/YES)、マスターからのメンバー登録依頼受信待ちになり(S408)、メンバー登録依頼の受信後(S408/YES)、自分の情報をマスターにユニキャストして(S409)終了となる。自分がマスターである場合(S403/YES)、マスター決定通知(S404)・メンバー登録依頼(S405)をブロードキャストし、メンバーリストの作成を行う(S406)。
【0045】
図10を参照してメンバーリストの内容について説明する。リストにはメンバー固有であるNo.(F1)、ホスト名(F2)、IPアドレス(F3)、インストールされているソフトウェアバージョン(F4)、マスター/メンバーのテータス情報(F5)が格納される。このリストを使用して、データの伝搬経路を構築し、データ伝搬処理を行う。
【0046】
図11を参照してメンバーリストの内容が図10の場合のデータ伝搬経路構築の一例を示す。伝搬経路はIPアドレス4オクテットの値にて昇順に並べられ、図11に示すように、マスターであるTEST1(G1)を頂点にし、TEST2(G2)、TEST3(G3)、TEST4(G4)、TEST5(G5)でピラミッド構造を構築する。この場合、伝搬経路はG1→G2→G4及びG1→G3→G5の2パターンとなり、この経路でデータを伝搬して、全メンバーにて同一情報を保持する。
【0047】
本実施例によれば、マスターと呼ばれる機器の指示に従って、複数の機器で保持しているデータをリアルタイムで同期させることができ、機器の追加・削除を自動で検知しそれに伴ってマスターが自律的に変わることで、ある特定の機器に依存することなくデータ同期を行うことができる。たとえマスターとなっている機器が故障した場合でも、故障したことを検知し、自律的に次のマスターを選定することができる。
【0048】
[実施例2]
本実施形態における第2の実施例について説明する。本実施例における多機能デジタル入出力装置は、マスターの選定条件を決めることでより最適なマシンをマスターとして選定する。このため、本実施例ではより安定したシステムを実現できる。
【0049】
マスターの選定の条件は、以下を使用し、序列を決定する。
1.最新の世代情報を持っている(世代管理テーブルの世代数の総和が最も高いもの、この項目を使用する理由は、すぐに最新の情報をクライアントにサービスするためである。)
2.スペックが最も高い(使用するスペックは図12を参照、この項目を使用する理由は、全ての情報はマスターを経由するため、よりスペックが高い方が望ましいためである。)
3.全ての条件が等しい場合は、機番によるソートを行う
4.マスターの立候補のブロードキャストは全台が同時に送信すると高負荷が予想されるため、ランダムのディレイを施す
【0050】
同時電源ONのマスター選定シーケンスを図13に示す。前提として、データ世代の新しさを含めたスペック序列を以下のとおりとする。
高 マシン1←マシン2←マシン3 低
【0051】
電源ON時、マシンスペックが一番高く、電源OFF前にマスターとなっていたマシン1からマスターとなるために「マスター取得」をブロードキャストする。不在検知を行いながら何回か「マスター取得」ブロードキャストを行い、他のマシンからの「マスター立候補」を受け取る。マシンそれぞれが、受け取ったマスター立候補マシンのスペックを比較し、マスター選定条件によりマスターを決める。
【0052】
マシン1が該当する場合は、「マスター宣言」をブロードキャストする。次に、他のマシンに対して情報テーブルを作成するために「登録要求」をブロードキャストする。受け取った他のマシンは、「登録」をユニキャストする。マシン2がバックアップマシンと選定された場合は、マシン2に対して「バックアップ任命」をユニキャストする。次に、他のマシンに対して情報テーブルを更新するために「リスト返却」をユニキャストとする。他のマシンは、「世代比較結果」を返す。マシン1は、「情報更新」を通知する。このようにして、マシン1がマスターとなる。
【0053】
マスター不在検知時のマスター選定シーケンスを図14に示す。前提として、データ世代の新しさを含めたスペック序列を以下のとおりとする。
高 マシン1(マスター)←マシン2(バックアップ)←マシン3←マシン4 低
【0054】
マシン3からマスターであるマシン1に「変更」を通知するが、マシン1がダウンしているためエラーとなる。マシン3は、他のマシンに対して「マスター選定」をブロードキャスト行い、他のマシンからの「マスター立候補」を受け取る。マシンそれぞれが、受け取ったマスター立候補マシンのスペックを比較し、マスター選定条件によりマスターを決める。
【0055】
マシン2が該当する場合は、「マスター立候補」をブロードキャストし、「マスター宣言」をブロードキャストする。次に、他のマシンに対して情報テーブルを作成するために「登録要求」をブロードキャストする。受け取った他のマシンは、「登録」をユニキャストする。
【0056】
マシン3がバックアップマシンと選定された場合は、マシン3に対して「バックアップ任命」をユニキャストする。次に、他のマシンに対して情報テーブルを更新するために「リスト返却」をユニキャストとする。他のマシンは、「世代比較結果」を返す。マシン2は、「情報更新」を通知する。このようにして、マスターであったマシン1がダウンした場合、マスターの変更が行われる。
【0057】
また、前にマスターであったマシン1が復活した場合、マシン1から「マスター取得」をブロードキャストする。現在マスターであるマシン2は、「マスター応答」返す。マシン1は、スペックの比較を行い、マシンスペック上はマシン1の方が上だが情報世代は上のため受け入れ、「登録」をユニキャストする。マシン1は、マスター(マシン2)に「世代比較結果」を通知すると、マスター(マシン2)は、他のマシンに対して「情報更新」を通知する。マシン1は、世代情報を更新することにより、マシンスペックが上位であり、世代情報も同じになったのでマスターになるべく他のマシンに対して「マスター選定」をブロードキャスト行う。
【0058】
以下、上記の各マシンが「マスター立候補」をブロードキャスト送信するところからと同様であるが、マシン1がマスター、マシン2がバックアップとなる。
【0059】
本実施例によれば、例えばネットワークに接続されているマシンのOSがほとんどWindows(登録商標)2000の中で、Windows(登録商標)XPや、WindowsServer(登録商標)2003等があればサーバに適したOSのマシンをマスターに、但しマスターは処理の負荷が高くなるのでOSだけでなく、より高速なCPU・実装メモリの多い物の中から選定されることにより最適なマシンをマスターとして選定することが出来ため、より安定したシステムとすることができる。
【0060】
[実施例3]
本実施形態における第3の実施例について説明する。図15は、本実施例における処理を示したフローチャートである。まず、各装置は機器情報を取得したい場合、マスターへ機器情報の問い合わせを実施する(S501)。その際、マスターからの応答が無ければ、マスターは不在であると判断する(S502/YES)。マスターが不在と判断した装置は、マスター選定ブロードキャストを送信し、各装置にマスターが不在である事を通知する(S503)。各装置はマスター選定ブロードキャストを受信すると、各装置内に保持しているマスターランキングテーブルを参照する(S504)。
【0061】
マスターランキングテーブルの例を図16に示す。このテーブルは、実施例2におけるマスター選定時に、マスターだけでなく全ての装置に対して、マスターとしてふさわしい装置かをランキング付けしたものである。各装置はこのテーブルを参照し、動作中装置の中で自分のランキングが最高である場合(S505/YES)、マスター宣言ブロードキャストを送信しマスターとなる(S506)。新しくマスターとなる装置以外はそのブロードキャストを受信する(S505/NO、S507)。各装置はマスターランキングテーブルを更新する(S508)。
【0062】
本実施例によれば、マスターが故障などで不在となった場合などでも、すぐに新しいマスターを選定することができ、システムを常に稼動し続けることができる。例えば、マスターが故障してから選定する処理を行うと、一時的にマスターが不在の状態になり、システムが稼動しなくなる恐れがある。マスター選定時にマスターにふさわしい順にランキングを付与しておくことで、不在となった場合でも新しいマスターをすぐに選定することができる。
【0063】
[実施例4]
本実施形態における第4の実施例について説明する。本実施例は再起動回数を保持し、その回数に応じてファイルの実体を持つ機器の数を決定するものであるが、再起動回数以外の情報を判断材料としてもよい。例えばマスターを選定する時に収集するWindows(登録商標)のバージョンやハードウェアの構成の情報を判断材料とするなどである。現在機器が保持している機器情報を図18に示し、この機器構成において、再起動回数からファイルのコピー先を選択するフローチャートを図17に示す。
【0064】
ユーザがファイルを機器2に書き込む(S601)。機器2は、ファイルの実体を取得したことをマスターへ通知する(S602)。マスターは、保持している機器情報(図18)からその機器2の再起動回数を取得する(S603)。そして、マスターは、機器2の1日の平均再起動回数が1回以上であるかを判断する(S604)。
【0065】
1日の平均再起動回数が1回未満である場合(S604/NO)、マスターは、ファイルのリンク情報を他の機器に通知して終了する(S607)。こうすることにより、ユーザは、ファイルを取得したい場合、どの機器に対して取得要求をしてもファイルを取得することが可能となる。
【0066】
1日の平均再起動回数が1回以上の場合(S604/YES)、ファイルへアクセスできなくなる時間がある可能性があるため、マスターは、1日の平均再起動回数が1回未満の機器があるかどうかを調べる(S605)。1日の平均再起動回数が1回未満の機器がある場合(S605/YES)、マスターは、コピー先として最適な機器を選択し、その機器へファイルの実体をコピーする(S606)。例えば図18のような構成となっている場合、機器3、機器4、機器5が該当し、その中で一番空き容量が大きい機器5をコピー先として選択する。そして、マスターは、ファイルの実体のリンク情報を各機器に通知する(S607)。このようにすることで、機器2が停止中となった場合でも、ユーザは、機器5からファイルの実体を取得することが可能となる。
【0067】
本実施例によれば、常時ファイルにアクセスすることが可能となり、システムの可用性を向上することができる。
【0068】
なお、上述する実施形態は、本発明の好適な実施形態であり、上記実施形態のみに本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更を施した形態での実施が可能である。
【0069】
すなわち、本実施形態におけるデジタルカラー複合機で実行されるプログラムは、先に述べた各部(メンバー状態管理部(A2)、メンバーリスト管理部(A6)、タイマ制御部(A3)、情報更新処理部(A7)、マスター判定部(A4)、伝搬経路構築部(A8)等)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウエアを用いて具体的手段を実現する。すなわち、コンピュータ(CPU)が所定の記録媒体からプログラムを読み出して実行することにより上記各手段が主記憶装置上にロードされて生成される。また、ソフト的に上記各部を実現するほか、例えば回路等のハードウエアを用いてハード的に実現するように構成してもよい。
【0070】
本実施形態におけるデジタルカラー複合機で実行されるプログラムは、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納され、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供されるように構成してもよい。また、上記プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供あるいは配布するように構成してもよい。
【0071】
また、上記プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、DVD、不揮発性のメモリカード等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供されるように構成してもよい。また、上記プログラムは、ROM等にあらかじめ組み込んで提供するように構成してもよい。
【0072】
この場合、上記記録媒体から読み出された又は通信回線を通じてロードし実行されたプログラムコード自体が前述の実施形態の機能を実現することになる。そして、そのプログラムコードを記録した記録媒体は本発明を構成する。
【符号の説明】
【0073】
1 デジタルカラー複合機
7 印刷装置
8 画像読取装置
9 外部メディア入出力装置
10 画像処理制御ユニット
11 印刷制御ユニット
12 画像読取制御ユニット
13,31 CPU
14 SDRAM
15 ROM
16 NVRAM
17 HDD
18,33 LAN制御部
19 HUB
20 FAX制御ユニット
22 PBX
23,36 表示制御ユニット
24,37 操作入力制御ユニット
25,38 操作パネルI/F
26 通信ケーブル
32 メモリユニット
34 記憶装置
35 記憶装置制御ユニット
39 制御パネル通信ユニット
40 表示装置
41 操作入力装置
41a タッチパネル
41b キーボード
42 入出力デバイス制御ユニット
43 各種インターフェース
【先行技術文献】
【特許文献】
【0074】
【特許文献1】特開2008−146673号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークに接続している他の画像形成装置との間で通信を行う通信手段と、
所定の基準に基づいて、自装置が前記他の画像形成装置の機器情報を管理するマスター機であるか判定するマスター判定手段と、
前記マスター判定手段で自装置をマスター機と判定した場合、前記通信手段を介して、前記他の画像形成装置からマスター機に管理されるメンバー機としての登録を受け付け、メンバーリストを作成して管理するメンバーリスト管理手段と、
前記マスター判定手段で自装置をマスター機と判定した場合、前記通信手段を介して、前記他の画像形成装置から機器情報を取得し、前記取得した機器情報を管理するメンバー状態管理手段と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
電源をONにした際にネットワークに接続している画像形成装置からマスター機をサーチするマスターサーチ手段を有し、
前記マスター判定手段は、前記マスターサーチ手段によるサーチ結果でマスター機不在の場合、所定の基準に基づいて、前記他の画像形成装置との間で機器情報の比較を行って自装置がマスター機であるか判定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
ネットワークに接続している画像形成装置の動作状態を所定のタイミングでチェックするタイマ制御手段を有し、
前記マスター判定手段は、前記タイマ制御手段によるチェック結果でマスター機停止中の場合、所定の基準に基づいて、前記他の画像形成装置との間で機器情報の比較を行って自装置がマスター機であるか判定することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記所定の基準は、ネットワークに接続している画像形成装置で共有している情報の世代管理情報、マシンスペック、全ての条件が等しい場合の機番によるソートの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
ネットワークに接続している画像形成装置について順位付けしたランキングテーブルを保持するランキング保持手段を有し、
前記マスター判定手段は、前記ランキング保持手段で保持されているランキングテーブルにおいて自装置の順位が最高位であった場合、自装置をマスター機と判定することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記マスター判定手段で自装置をマスター機と判定した場合、前記取得した他の画像形成装置の機器情報に応じて、ファイルの実体を持つ画像形成装置の数を決定することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2011−186897(P2011−186897A)
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−52993(P2010−52993)
【出願日】平成22年3月10日(2010.3.10)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】